JP2015073873A - 小型液体噴霧装置 - Google Patents

小型液体噴霧装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015073873A
JP2015073873A JP2013214275A JP2013214275A JP2015073873A JP 2015073873 A JP2015073873 A JP 2015073873A JP 2013214275 A JP2013214275 A JP 2013214275A JP 2013214275 A JP2013214275 A JP 2013214275A JP 2015073873 A JP2015073873 A JP 2015073873A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
storage container
nozzle
liquid storage
outlet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013214275A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6317088B2 (ja
Inventor
克典 栗原
Katsunori Kurihara
克典 栗原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toho International Inc
Original Assignee
Toho International Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toho International Inc filed Critical Toho International Inc
Priority to JP2013214275A priority Critical patent/JP6317088B2/ja
Publication of JP2015073873A publication Critical patent/JP2015073873A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6317088B2 publication Critical patent/JP6317088B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】本発明は、少量及び一定量の液体を一定間隔で多数回繰り返して行う噴霧を安定に継続して実施すると共に、電力を削減し運転コストを著しく低減し得る小型液体噴霧装置を提供する。【解決手段】ノズルから気体を噴出し、液体貯蔵装置に接続された他のノズルから液体を吸い出して、液体を噴霧する小型液体噴霧装置に関し、液体貯蔵装置は液体貯蔵容器と液体貯蔵容器受け皿を備える。液体貯蔵容器は、開口部として、液体貯蔵容器受け皿に液体を流出させる流出口を備える密閉容器であり、液体貯蔵容器受け皿は液体流出口を受けることができ、液体をノズルへと供給する供給口を備えた開放された容器である。液体貯蔵容器が、液体流出口が下向きになるように、液体貯蔵容器受け皿に、液体流出口が液体貯蔵容器受け皿の底面から所定高さになるように設置され、かつ、液体ノズル開口部が、液体流出口の高さより僅かに上方に設置される。【選択図】図1

Description

本発明は、小型液体噴霧装置に関し、更に詳しくは、一方のノズルから気体を噴出し、それにより、液体貯蔵装置に接続された他方のノズルから液体を吸い出して、該液体を噴霧する小型液体噴霧装置に関する。
従来、更衣室、トイレ等の臭気を有する空間に芳香用液体を噴霧するために、芳香発生装置が使用されている。該芳香発生装置としては、例えば、圧縮空気発生源から給送される圧縮空気を通過させ香料容器中の液体香料を吸上げる霧化手段を備えた芳香発生装置において、霧化手段の吐出口にノズルを設け、該ノズルがのぞむ粒子分離室を備え、該粒子分離室に芳香を付された空気の出口を設けた芳香発生装置(特許文献1)、低圧タンクの高圧空気により噴霧器から送気用ダクト内へ芳香を供給する芳香吹込装置において、低圧タンクと噴霧器との間に、1回分の香水液を噴霧することのできる圧縮空気量に該当する容量を有し、かつ、電磁供給弁及び電磁排出弁を備えた中間空気タンクを介装した芳香吹込装置(特許文献2)、上方が開口する容器内に芳香用液体を充填し、該液体を吸上げ管で吸い上げると共に、該吸上げ管の先端を屈曲して略水平に延出し先端を開口して気散部を形成し、該気散部に対して上方向へのエアー流を作用させて、吸い上げられた液体を気散させるエアー吐出管を設け、該エアー吐出管と容器の開口との間に吐出されたミスト又は蒸気を含む気体流の通路を一部制限してなる芳香装置において、容器が上下に分割される一対の分割容器からなっており、下方の分割容器内に、底部が開口すると共に吸上げ管とエアー吐出管の先端の上を覆う有蓋遮蔽体を脱着可能に嵌合し、上記有蓋遮蔽体の上壁で、エアー吐出管の吐出方向を除いた上壁の中途部に透孔が形成されてなる芳香装置(特許文献3)、ガス噴射によってエッセンス蒸気を発散させる香り発散器であって、上のエアゾル緩衝部及び下の液体溜り部からなり、かつ、前記液体溜り部は前記エアゾル緩衝部と連通され、前記エアゾル緩衝部は大気と連通されている容器と、前記ガスを噴出するガス噴出し口と前記ガスを導入するガス入り口とを有するものであって、前記ガス噴出し口が前記エアゾル緩衝部内にあるように設けられているガス噴出し管と、液体出口と液体入り口とを有するものであって、前記液体出口が前記エアゾル緩衝部内にあり、前記液体入り口が前記液体溜り部内にあるように前記容器内に設けられている液体吸取り管とを備えてなり、それにより、前記ガス入り口からガスを導入して前記ガス噴出し口から噴射しながら、前記液体吸取り管を経由して前記液体溜り部に溜まっている液体エッセンスを吸上げて前記噴射ガスと混合させ、そして、前記のように混合してなるエアゾルを前記エアゾル緩衝部に一旦保留してから蒸気の形で外気へ発散させることができる香り発散器(特許文献4)等が知られている。これらは、いずれも、一方のノズルから気体を噴出することにより、他方のノズルから液体を吸い出して噴霧するという原理に基づくものである。特許文献1及び2の芳香発生装置等は、電磁弁等を使用するもので比較的大がかりな装置であり、比較的多量の芳香用液体を噴霧するのに適しているものである。また、特許文献3及び4の装置等は、ノズルを屈曲させる必要があり、従って、ノズルの作製が煩雑となり、少量噴霧のためにノズル径を著しく細くすることは容易ではなく、また、作製できたとしてもコストがかかるものであった。このように、上記の特許文献1〜4に記載されているような装置では、いずれも、トイレ等の比較的狭い空間にごく少量の芳香用液体を噴霧するためには適しているとは言えなかった。特許文献3及び4に記載の芳香装置及び香り発散器はトイレ等の比較的狭い空間に使用可能とも思える。しかし、トイレ等における使用においては、従来一般的に用いられている装置では、例えば、1秒間の噴霧、即ち、約0.07〜0.10ccの噴霧を10〜15分間隔で1回程度実施するごく少量の噴霧を多数回継続して繰り返すものであり、これらの装置等は、このような使用に適しているものではなかった。
実開平5−48946号公報 実開平4−75546号公報 実開平6−15640号公報 実用新案登録第3089109号公報
本発明は、一定量、しかもごく少量の液体を一定間隔で多数回繰り返して行う噴霧を、安定に継続して実施し得ると共に、噴霧に要する電力を削減して運転コストを著しく低減し得る小型液体噴霧装置を提供するものである。
近年、デパート、スーパーマーケット、大型電気店、駅、高速道路のサービスエリア等の公衆トイレ等に芳香発生装置が取り付けられている。該芳香発生装置は、2個の金属製のノズルを、その開口部が互いに近接するように略垂直に配置し、一方のノズルから空気が噴出され、他方のノズルから芳香用液体が吸い上げられて噴霧されるものである。このような公衆トイレ等に備え付けられている芳香発生装置は、所定容量の芳香用液体貯蔵容器を備えており、そして、ごく少量かつ一定量の芳香用液体を一定間隔で噴霧し得るように、エアーポンプ等が一定間隔で作動して空気を噴出するようにプログラムされている。通常、従来品では、このような噴霧は、1秒間の噴霧、即ち、約0.07〜0.10ccの噴霧を10〜15分間隔で1回程度実施して、1ヶ月間で約2,800〜4,500回噴霧し得るように設定されており、芳香用液体貯蔵容器は1ヶ月に1回程度、芳香用液体が満たされた新品と交換されて、芳香発生装置の運転を継続している。そして、一定の空間に一定の芳香を付与するために、1回の1秒間の噴霧で常にほぼ一定量の芳香用液体を噴霧し得るように、エアーポンプ等の作動時間を調節している。このため、芳香用液体貯蔵容器内における液体の減少に付随して、エアーポンプ等の作動時間をより長くするように調節している。例えば、エアーポンプ等の作動時間を、液体噴霧1,000回毎に0.1〜0.2秒間長くするように設定している。
本発明者は、上記のようにエアーポンプ等の作動時間を変更することなしに、ごく少量かつ一定量の芳香用液体を一定間隔で安定かつ継続して噴霧することができれば、一定期間ごとにエアーポンプ等の作動時間を長くするという煩雑な作業を回避し得て、その結果、エアーポンプ等の合計の作動時間を短くすることができて、噴霧に要する電力を削減して運転コストを著しく低減し得るであろうことに思い当った。そして、該問題を解決するためには、如何なる手段を採用する必要があるかについて種々検討を試みた。そして、まず、エアーポンプ等の作動時間を変更しなければならない原因が何にあるかを追及したところ、従来の装置では、芳香用液体の噴霧に伴って、即ち、時間経過に伴って、芳香用液体貯蔵容器内における芳香用液体の液面が低下することが、その原因であることを突き止めた。即ち、芳香用液体貯蔵容器内における液面が徐々に低下することから、芳香用液体が、そのノズルへと接続されたチューブ内を通過する時間が徐々に増加し、従って、より長い時間、エアーポンプ等を作動しなければ所定量の芳香用液体を噴霧し得ないからである。
そこで、本発明者は、このような、芳香用液体貯蔵容器内における芳香用液体の液面の低下がなく、常にほぼ一定の液面を保持し得る装置を設計すべく鋭意検討したところ、下記所定の構成を備える小型液体噴霧装置によれば、一度、芳香用液体を吸上げてノズルから噴霧すれば、その後、芳香用液体の液面は低下することなくノズル近傍に留まり、従って、ノズル開口部から芳香用液体の液面までの距離は、非常に近接したまま、ほぼ一定に維持されるため、エアーポンプ等の作動を開始してから噴霧までの時間差が殆どなく、よって、エアーポンプ等を、常に一定かつ短時間作動させれば、常に所定量、しかもごく少量を噴霧し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
(1)2個のノズルを、その開口部が互いに近接するように略垂直に配置して、一方のノズル(気体ノズル)から気体を噴出し、それにより、液体貯蔵装置に接続された他方のノズル(液体ノズル)から液体を吸い出して、該液体を噴霧する小型液体噴霧装置であって、上記液体貯蔵装置は、液体貯蔵容器と、該液体貯蔵容器から流出し、上記液体ノズルへと供給される液体を保持し滞留せしめる液体貯蔵容器受け皿とを備え、上記液体貯蔵容器は、開口部として、上記液体貯蔵容器受け皿に液体を流出せしめる液体流出口のみを備える密閉容器であり、一方、上記液体貯蔵容器受け皿は、少なくとも上記液体流出口を受けることができ、かつ、滞留する液体を、上記液体ノズルへと供給するためのノズル液体供給口を備えた、上部が開放された容器であり、ここで、上記液体貯蔵容器が、上記液体流出口を下向きにして、上記液体貯蔵容器受け皿に、該液体流出口が該液体貯蔵容器受け皿の底面から所定の高さになるように設置されており、かつ、上記液体ノズルが、該液体貯蔵容器受け皿のノズル液体供給口に接続されて、かつ、該液体ノズルの開口部が、上記液体流出口の、液体貯蔵容器受け皿の底面からの高さより僅かに上方に設置され、それにより、液体が、該液体貯蔵容器受け皿に、その底面から上記所定の高さの液面に保たれて滞留し、そして、液体ノズルから液体が噴霧されて該液面が低下すると、上記液体供給口から液体貯蔵容器中に空気が流入して、それにより、液体が、上記液体供給口から液体貯蔵容器受け皿に流出して、所定の高さに液面が保たれることを特徴とする小型液体噴霧装置である。
好ましい態様として、
(2)上記液体ノズルの開口部が、上記液体流出口の、液体貯蔵容器受け皿の底面からの高さより1〜50mm上方に設置される、上記(1)記載の小型液体噴霧装置、
(3)上記液体ノズルの開口部が、上記液体流出口の、液体貯蔵容器受け皿の底面からの高さより1〜40mm上方に設置される、上記(1)記載の小型液体噴霧装置、
(4)上記液体ノズルの開口部が、上記液体流出口の、液体貯蔵容器受け皿の底面からの高さより1〜30mm上方に設置される、上記(1)記載の小型液体噴霧装置、
(5)上記液体ノズルの開口部が、上記液体流出口の、液体貯蔵容器受け皿の底面から高さより3〜20mm上方に設置される、上記(1)記載の小型液体噴霧装置、
(6)上記液体ノズルの開口部が、上記液体流出口の、液体貯蔵容器受け皿の底面から高さより3〜10mm上方に設置される、上記(1)記載の小型液体噴霧装置、
(7)上記液体貯蔵容器の液体流出口が、上記液体貯蔵容器受け皿の底面から2〜50mmの高さに設置される、上記(1)〜(6)のいずれか一つに記載の小型液体噴霧装置、
(8)上記液体貯蔵容器の液体流出口が、上記液体貯蔵容器受け皿の底面から2〜30mmの高さに設置される、上記(1)〜(6)のいずれか一つに記載の小型液体噴霧装置、
(9)上記液体貯蔵容器の液体流出口が、上記液体貯蔵容器受け皿の底面から2〜20mmの高さに設置される、上記(1)〜(6)のいずれか一つに記載の小型液体噴霧装置、
(10)上記液体貯蔵容器の液体流出口が、上記液体貯蔵容器受け皿の底面から2〜10mmの高さに設置される、上記(1)〜(6)のいずれか一つに記載の小型液体噴霧装置、
(11)上記液体貯蔵容器の液体流出口の最大直径が5〜40mmである、上記(1)〜(10)のいずれか一つに記載の小型液体噴霧装置、
(12)上記液体貯蔵容器の液体流出口の最大直径が10〜30mmである、上記(1)〜(10)のいずれか一つに記載の小型液体噴霧装置、
(13)上記液体貯蔵容器の液体流出口の最大直径が10〜20mmである、上記(1)〜(10)のいずれか一つに記載の小型液体噴霧装置、
(14)上記液体貯蔵容器受け皿が、少なくとも、上記液体流出口及び該液体流出口を備える液体貯蔵容器の面を受けることができる、上記(1)〜(13)のいずれか一つに記載の小型液体噴霧装置、
(15)上記気体ノズル及び液体ノズルの開口部の直径が、いずれも0.3〜0.5ミリメートルである、上記(1)〜(14)のいずれか一つに記載の小型液体噴霧装置、
(16)トイレ又は更衣室に芳香液体を噴霧するために使用される、上記(1)〜(15)のいずれか一つに記載の小型液体噴霧装置
を挙げることができる。
本発明の小型液体噴霧装置は、一度、液体を吸上げてノズルから噴霧すれば、その後、液面は低下することなくノズル開口部近傍に留まり、ノズル開口部から液面までの距離は、非常に近接したまま、ほぼ一定に維持される。従って、一定かつ短時間の気体の噴出で、常に所定量の液体を噴霧し得るばかりではなく、気体を噴出させるために使用するエアーポンプ等の作動時間を著しく低減し得て、噴霧に要する電力を削減して運転コストを著しく低減し得る。加えて、従来の装置のように、エアーポンプ等の作動時間を段階的に長くする等の煩わしい操作が不要となる。
図1は、本発明の小型液体噴霧装置の一実施態様の概略的な外観を示した図である。 図2は、図1に示した液体貯蔵容器(1)の一例の正面図(I)、底面図(II)及び左側面図(III)である。 図3は、液体貯蔵容器(1)に設けられている液体流出口(3)の他の形状を示した概略図である。 図4は、比較例1で使用した小型液体噴霧装置の外観を示した概略図である。
本発明の小型液体噴霧装置は、2個のノズルを、その開口部が互いに近接するように略垂直に配置して、一方のノズル(気体ノズル)から気体を噴出し、それにより、液体貯蔵装置に接続された他方のノズル(液体ノズル)から液体を吸い出して、該液体を噴霧するものである。噴出する気体としては、通常、空気が使用される。噴霧される液体は、小型液体噴霧装置の用途に依存する。本発明の小型液体噴霧装置が、好ましく使用される、例えば、トイレ、更衣室等の芳香発生装置においては、液体香料、香水等が使用され得る。その他、美顔装置においては、いわゆる美容液といわれる化粧品等が使用され得、除菌装置においては、殺菌剤、消毒剤等が使用され得、農薬噴霧装置においては、各種の農薬が使用され得る。これらの液体は、用途、場所に応じて適宜選択することができる。また、一方のノズルから気体を噴出し、それにより、他方のノズルから液体を吸い出して噴霧する装置の原理は公知であり、いわゆるベンチュリー効果を利用したものである。
図1には、本発明の小型液体噴霧装置の一実施態様の概略的な外観を示した。以下、図1に基づいて、本発明の小型液体噴霧装置(A)の一実施態様を説明する。図1に示されている通り、液体貯蔵装置(a)は、液体貯蔵容器(1)と、該液体貯蔵容器(1)から流出し、ノズル装置(b)の上記液体ノズル(9)へと供給される液体(L)を、一時的に保持し滞留せしめる液体貯蔵容器受け皿(2)とを備える。これらの液体貯蔵容器(1)及び液体貯蔵容器受け皿(2)の材質に制限はないが、通常、軽量化のためにプラスチック、例えば、ポリプロピレンで作られている。液体貯蔵容器(1)は、液体ノズル(9)から噴霧する液体(L)を貯蔵する容器である。そして、液体貯蔵容器(1)は密閉容器であって、開口部として、上記液体貯蔵容器受け皿(2)に液体を流出せしめる液体流出口(3)のみを備える。もちろん、液体流出口(3)は1個のみである必要はなく、場合によっては複数設けることもできる。また、使用済みの該容器(1)の洗浄、再充填等の目的のために、使用中には密栓等で密閉可能な開口部を設けることもできる。該液体流出口(3)の形状に特に制限はなく、円形、楕円形、長円形、三角形、四角形等の多角形等、液体貯蔵容器(1)内の液体(L)が、外部の空気と置換して、液体貯蔵容器受け皿(2)に円滑に流出し得るものであれば、いずれの形状であっても差し支えない。該液体流出口(3)の最大直径(D)は、好ましくは5〜40mmであり、より好ましくは10〜30mmであり、更に好ましくは10〜20mmであり、通常、15mm程度である。上記下限未満では、液体(L)が良好に流出しないことがあるばかりではなく、液体(L)の充填が容易ではなくなることがあり、上記上限を超えては、製作上の問題が生ずることがある。図2には、液体貯蔵容器(1)の概略図を示した。ここで、図2の(I)が正面図であり、(II)が底面図であり、(III)が左側面図である。図2の(II)底面図(図1の矢印Eの方向から見た図面)には、液体貯蔵容器(1)に設けられている液体流出口(3)の形状の一例を示した。液体流出口(3)に破線で描いた部分は、液体流出口(3)に設けられた切り込み線であって、下記において詳細に説明する液体貯蔵容器受け皿(2)に液体貯蔵容器(1)を取り付けたとき、液体貯蔵容器受け皿(2)に取り付けられた突出部(図示せず)が液体流出口(3)内に挿入されて、それにより、該切込み線に沿って容易に切込みが入れられて、液体流出口(3)が開口するように工夫されている。また、液体貯蔵容器(1)に設けられている液体流出口(3)の形状としては、図3に示したような形状のものも使用することができる。液体流出口(3)に破線で描いた部分は、液体流出口(3)に設けられた切り込み線であって、上記と同様に、該切込み線に沿って容易に切込みが入れられて、液体流出口(3)が開口するように工夫されている。この場合、上記の液体流出口(3)の最大直径は、該切込み線の最大長さを意味する。また、本発明において液体貯蔵容器(1)の容量は、例えば、トイレ等に使用する小型芳香発生装置においては、1秒間の噴霧、即ち、約0.02〜0.05ccの噴霧を約10分間隔で1回実施して、1ヶ月間で約4,000回噴霧して、1ヶ月に1回交換する程度の容量であることが好ましく、例えば、80〜200ccである。液体貯蔵容器(1)の寸法に特に制限はないが、例えば、幅(X)が100〜150mm、奥行き(Y)が30〜50mm、高さ(Z)が30〜50mm程度である。また、液体流出口(3)は、例えば、図2に示すように液体貯蔵容器(1)に設けられた略円柱状の突出部面に備えることができる。このようにすることにより、液体貯蔵容器受け皿(2)により、少なくとも液体流出口(3)、又は、液体流出口(3)及びそれを備える面全体を受け易くすることができる。
一方、上記液体貯蔵容器受け皿(2)は、液体ノズル(9)へと供給される液体(L)を、一時的に保持し滞留せしめる容器であって、上部が開放された皿状の容器である。そして、少なくとも液体流出口(3)、又は、少なくとも液体流出口(3)及びそれを備える液体貯蔵容器(1)の面(4)を受けることができるように作られている。図1に示されている態様では、液体貯蔵容器受け皿(2)は、液体流出口(3)を備える液体貯蔵容器(1)の面(4)に加えて、液体貯蔵容器(1)の他の面(5)、即ち、液体貯蔵容器(1)の底面全体を受けることができるように作られている。また、液体貯蔵容器受け皿(2)は、液体流出口(3)から流出し、液体貯蔵容器受け皿(2)に滞留する液体(L)を、液体ノズル(9)へと供給するためのノズル液体供給口(6)を備えている。液体貯蔵容器受け皿(2)は、基本的には液体流出口(3)、又は、液体流出口(3)及びそれを備える液体貯蔵容器(1)の面(4)のみを受けることができればよいが、図1に示すように、液体流出口(3)を備える面(4)以外の面、即ち、液体貯蔵容器(1)の底面全体を受けることができるように作製されることが好ましい。これにより、液体貯蔵容器受け皿(2)内に、より多くの液体(L)を保持し滞留せしめることができて、小型液体噴霧装置のより安定な運転を可能にすることができる。また、製作及び設置が容易になる。
上記液体貯蔵容器(1)は、上記液体流出口(3)が下向きになるようにして、上記液体貯蔵容器受け皿(2)に設置される。この際、液体貯蔵容器受け皿(2)には所定の高さのストッパー(7)が設置されていて、液体流出口(3)が液体貯蔵容器受け皿(2)の底面から所定の高さになるように設置される。もちろん、液体流出口(3)が液体貯蔵容器受け皿(2)の底面から所定の高さに設置し得るなら、ストッパー(7)に限定されることなく、どのような方法であっても差し支えない。ここで、液体流出口(3)の、液体貯蔵容器受け皿(2)の底面からの高さは、液体貯蔵容器受け皿(2)の容量、液体貯蔵容器(1)中に初期収納される液体の量、1回の噴霧でノズル(9)から排出される液体の量、液体噴霧の頻度、液体貯蔵容器(1)中に収納された液体がなくなるまでの時間等を総合的に考慮して、適宜決定される。該高さは、好ましくは2〜50mm、より好ましくは2〜30mm、更に好ましくは2〜20mm、更により好ましくは2〜10mm、通常5mm程度に設定されている。既に詳述したように、液体流出口(3)は、液体貯蔵容器(1)を液体流出口(3)が下向きになるようにして液体貯蔵容器受け皿(2)に設置する際、液体貯蔵容器受け皿(2)に取り付けられた突出部(図示せず)が液体流出口(3)内に挿入されて、それにより、切り込み線に沿って切り込みが入れられることにより形成される。そして、該液体流出口(3)から液体貯蔵容器(1)に外部の空気が流入すると共に、液体貯蔵容器(1)の液体(L)が液体貯蔵容器受け皿(2)に流出して、上記の液体流出口(3)の、液体貯蔵容器受け皿(2)の底面からの高さになると、液体流出口(3)から空気の流入が停止して、それにより液体(L)の流出が停止する。
また、液体貯蔵容器受け皿(2)は、液体流出口(3)から流出し、液体貯蔵容器受け皿(2)に滞留する液体(L)を、液体ノズル(9)へと供給するためのノズル液体供給口(6)を備えている。通常、液体ノズル(9)とノズル液体供給口(6)とは、配管(8)、好ましくはゴム管(ゴム製チューブ)、プラスチック製チューブ等で接続されている。そして、該液体ノズル(9)の開口部は、液体流出口(3)の、液体貯蔵容器受け皿(2)の底面からの高さより僅かに上方に設置されている。液体ノズル(9)の開口部の高さは、液体流出口(3)の、液体貯蔵容器受け皿(2)の底面からの高さより僅かに高ければよく、液体流出口(3)の、液体貯蔵容器受け皿(2)の底面から高さより、好ましくは1〜50mm、より好ましくは1〜40mm、更に好ましくは1〜30mm、更により好ましくは3〜20mm、最も好ましくは3〜10mm上方に設置される。上記下限未満、とりわけ、液体流出口(3)の高さ未満では、液体ノズル(9)の開口部から液体が流出して本発明の効果を奏し得ない。一方、上記上限を超えては、液面と液体ノズル(9)の開口部との距離が大きくなり過ぎることから、気体の噴出時から液体が噴霧されるまでに時間を要し過ぎるために気体噴出のために不要な電力を消費することになる。通常、液体ノズル(9)の開口部の高さは、液体流出口(3)の、液体貯蔵容器受け皿(2)の底面からの高さより約5mm上方に設定される。また、液体ノズル(9)とノズル液体供給口(6)とを接続する配管(8)、例えば、ゴム製チューブ、プラスチック製チューブの内径を、好ましくは0.8〜3.5mm、より好ましくは0.8〜2.8mm、更に好ましくは1.0〜2.5mmとすることにより、液体噴霧後に液体が配管(8)内に残存して、液面が液体ノズル(9)の直近に留まらせることができる。これにより、エアーポンプの作動開始から、液体が噴霧されるまでに要する時間を著しく短くすることができて、より一層短時間のエアーポンプの作動で所定量の液体を噴霧し得る。その結果、噴霧に要する電力をより一層削減し得る。
上記のように、液体貯蔵容器(1)、液体貯蔵容器受け皿(2)、並びに、液体ノズル(9)及びその開口部が所定位置に設置されることにより、液体(L)が、液体貯蔵容器受け皿(2)に、その底面から上記所定の高さの液面(l)に保たれて滞留する。そして、例えば、エアーポンプ(11)が作動されて、気体ノズル(10)から気体、例えば、空気が噴出されると、それにより、液体ノズル(9)から液体が吸い出されて噴霧される。該液体の噴霧に伴って、液体貯蔵容器受け皿(2)に滞留している液体(L)の液面(l)が低下し、そして、液体(L)の液面(l)と液体流出口(3)との間に僅かな空隙が生ずると、液体流出口(3)から液体貯蔵容器(1)内に外部の空気が流入し、それにより、液体貯蔵容器(1)内の液体(L)が液体貯蔵容器受け皿(2)に流出して液面(l)が上昇し、液体貯蔵容器(1)内の液体(L)と液体貯蔵容器受け皿(2)内の液体(L)とが連続することにより、液体流出口(3)からの液体貯蔵容器(1)内への空気の流入が停止する。そして、再び、液体ノズル(9)から液体が噴霧されて、液体貯蔵容器受け皿(2)に滞留している液体(L)の液面(l)が低下すると、液体流出口(3)を通って、空気の流入と液体(L)の流出が生じる。この繰り返しにより、液体貯蔵容器受け皿(2)内の液体(L)の液面が一定に保たれる。
本発明の小型液体噴霧装置は、好ましくは、トイレ、更衣室等の芳香発生装置として使用される。トイレ等の芳香発生装置としての使用においては、通常、1回の芳香用液体の噴霧は約1秒間であり、その1回の噴霧量は、好ましくは約0.02〜0.05ccである。該噴霧は、約10分間隔で1回実施され、1ヶ月間で約4,000回噴霧される。そして、液体貯蔵容器の内容量は、上記の1ヶ月間の芳香用液体の噴霧により、芳香用液体がほぼ空となるように設計されており、該液体貯蔵容器は、1ヶ月ごとに芳香用液体が満たされている新品と交換されて、上記の噴霧が継続される。もちろん、使用条件等に依存して、1回の噴霧時間、噴霧量、噴霧の頻度等を適宜変更することができるし、液体貯蔵容器の交換期間も適宜変更することが出来る。また、本発明の小型液体噴霧装置は、通常、1.5Vの単3型アルカリ乾電池を使用して操作される。そして、上記の噴霧条件で、通常、該アルカリ乾電池を2本使用することにより、上記の約1ヶ月間の操作を達成することができ、液体貯蔵容器の交換と同時に該電池を新品と交換して操作を継続することができる。噴霧時間を約1秒とすることにより、適切な噴霧量及び噴霧間隔、並びに、1.5Vの単3型アルカリ乾電池2本の使用で約1ヶ月間の操作達成という良好な操作条件を実現し得る。噴霧時間は、好ましくは0.5〜1.5秒の間で適宜変更し得るが、噴霧時間が短いと、十分な量の芳香用液体を噴霧し得ず、また、噴霧時間が長いと、2本の1.5Vの単3型アルカリ乾電池で約1ヶ月間の操作ができないことがある。
本発明の小型液体噴霧装置に使用するノズル装置、例えば、液体ノズル、気体ノズルは、特に限定されることはなく、本発明の効果を奏し得るものであれば、いずれのものであっても使用することができる。好ましくは、2個のノズルを、その開口部が互いに近接するように略垂直に配置して、一方のノズルから気体を噴出し、それにより、他方のノズルから液体を吸い出して、該液体を噴霧する液体噴霧機用ノズルであって、各ノズルが、夫々、別個のプラスチック製ブロック内に形成されており、これらのプラスチック製ブロックは、2個のノズルが互いに略垂直に配置され、かつ、その開口部が互いに近接するように、相互に噛み合って一体化され得るように形成されており、かつ、気体を噴出させるノズルへと続く管路が、該ノズルと略一直線上に接続されて同一のプラスチック製ブロック内に配置されており、他方、液体が吸い出されるノズルへと続く管路が、該ノズルと130〜140度、好ましくは略135度の角度で接続されて同一のプラスチック製ブロック内に配置されており、ここで、気体を噴出させるノズル及び液体が吸い出されるノズルの開口部の直径が0.2〜0.6mm、好ましくは略0.4ミリメートルであり、かつ、気体を噴出させるノズルへと続く管路と液体が吸い出されるノズルへと続く管路との角度が40〜50度、好ましくは略45度となるように、2個のプラスチック製ブロックが噛み合うことを特徴とする液体噴霧機用ノズルを使用することができる(特願2013−124127)。また、好ましくは、2個のノズルを、その開口部が互いに近接するように略垂直に配置して、一方のノズルから気体を噴出し、それにより、他方のノズルから液体を吸い出して、該液体を噴霧する液体噴霧機用ノズルであって、気体を噴出させるノズル及び該ノズルへと続く管路、並びに、液体が吸い出されるノズル及び該ノズルへと続く管路を備え、これらのうち、気体を噴出させるノズル及び該ノズルへと続く管路、並びに、液体が吸い出されるノズルへと続く管路が、同一のプラスチック製ブロック内に形成されており、ここで、上記の気体を噴出させるノズルと該ノズルへと続く管路とが略一直線上に接続されて形成されており、かつ、液体が吸い出されるノズルが、金属製であって、上記の液体が吸い出されるノズルへと続く管路に接続されてなり、ここで、気体を噴出させるノズル及び液体が吸い出されるノズルの開口部の直径が0.2〜0.6mm、好ましくは略0.4ミリメートルであり、好ましくは、気体を噴出させるノズルへと続く管路と液体が吸い出されるノズルへと続く管路との角度が略90度である、液体噴霧機用ノズル(特願2013−124185)を使用することができる。これらの液体噴霧機用ノズルを使用することにより、ノズル装置において、2個のノズルの位置の微妙な調整の必要がなく、かつ、軽量及び小型であるばかりではなく、噴霧する液体による腐食が殆どないばかりか、著しく良好な液体噴霧状態を達成することができる。
以下の実施例において、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示した小型液体噴霧装置(A)を使用した。液体貯蔵容器(1)として、図2に示したものを使用した。液体貯蔵容器(1)の各寸法は、幅(X)=115.0mm、奥行き(Y)=38.0mm、高さ(Z)=38.0〜40.0mm、液体出入口高さ(Z)=10.0mm、液体流出口を備える面の直径(D)=23.0mm、液体流出口の最大直径(D)=14.0mm、W=20.0mmであった。図2の正面図(I)において、液体貯蔵容器(1)の液体出入口(3)の左側の底面は、内包された液体が容器(1)内部に残存することがないように、液体流出口(3)に向かって多少の下り勾配が設けられていた。また、正面図(I)において、液体貯蔵容器(1)の右側上方には容器を持ち易いように容器把持部(12)が設けられていた。液体貯蔵容器(1)の内容積は合計で約130ccであり、このうち、液体流出口(3)を備える下部凸状部分の内容積は約4ccであった。液体貯蔵容器(1)には、芳香用液体が約100cc内包されていた。液体貯蔵容器受け皿(2)は、液体貯蔵容器(1)がその中にぴったりと収まり、かつ、その出し入れが容易であるように、長辺が約120.0mmであり、短辺が約43.0mmであり、かつ、深さが約20.0mmであった。そして、液体貯蔵容器受け皿(2)の底面から液体流出口(3)までの高さが、5.0mmになるようにストッパー(7)が設けられていた。液体貯蔵容器(1)及び液体貯蔵容器受け皿(2)はいずれもプラスチック製であった
ノズルとしては、上記の特願2013−124127記載のノズルを使用した。液体ノズル(9)及び気体ノズル(10)の開口部の直径は、いずれも略0.4ミリメートルであった。そして、液体ノズル(9)の開口部の位置が、液体流出口(3)の、液体貯蔵容器受け皿(2)の底面からの高さより5.0mm上方、即ち、液体貯蔵容器受け皿(2)の底面から10.0mmの高さになるように設置した。そして、液体貯蔵容器受け皿(2)のノズル液体供給口(6)から液体ノズル(9)へは、内径約2.5mmのゴム製チューブ(8)を接続した。気体ノズル(10)は、エアーポンプ(11)の吐出から空気が噴出されるように接続された。エアーポンプ(11)の空気の噴出は、約1秒間で約0.023ccの量の芳香用液体が10分間隔で継続的に噴霧されるように設定された。エアーポンプ(11)としては、電装産業株式会社製マイクロポンプを使用し、1.5Vの単3型アルカリ乾電池を2本使用して実施した。
液体貯蔵容器受け皿(2)に液面(l)まで予め芳香用液体を充填した後、液体貯蔵容器(1)の液体流出口(3)が下方になるようにして、液体貯蔵容器(1)を液体貯蔵容器受け皿(2)の所定の位置にセットした。次いで、上記の条件において、該小型液体噴霧装置(A)を継続的に自動運転したところ、芳香用液体が約100cc内包されていた液体貯蔵容器(1)において、約1ヶ月間の運転が良好に達成された。また、運転初期から終期まで芳香用液体の噴霧状態に変わるところはなく、いずれも所定量の良好な噴霧状態を示していた。
(比較例1)
図4に示したように、実施例1で使用した液体貯蔵容器(1)を、実施例1とは上下逆にして、液体流出口(3)が設けられている側の面を加工して使用した。実施例1で使用したと同一の内径約2.5mmのゴム製チューブ(8)を液体貯蔵容器(1)の底面付近までほぼ垂直に挿入し、ノズル開口部が芳香用液体の初期の液面から5.0mm上方になるようにして、実施例1で使用したと同一のノズル装置(b)を取り付けた。液体貯蔵容器(1)には実施例1と同じく芳香用液体約100ccを充填した。この時、液面高さは、液体貯蔵容器(1)の底面から約35mmであった。そして、実施例1と同様に、噴霧の開始状態において、約1秒間で約0.023ccの量の芳香用液体が10分間隔で継続的に噴霧されるようにエアーポンプ(11)の空気の噴出量を設定した。エアーポンプ(11)としては実施例1と同一のものを使用し、実施例1と同様の1.5Vの単3型アルカリ乾電池を2本使用した。
上記の条件において、芳香用液体の噴霧を継続的に自動運転したところ、芳香用液体の液面と液体ノズル(9)の開口部との距離が25mmを超えるあたりから、芳香用液体を十分に噴霧できなくなった。そこで、エアーポンプ(11)の作動時間を約1.5秒へと長くして噴霧を継続した。その結果、芳香用液体の全量を噴霧し終わる前に単3型アルカリ乾電池2本が消費されてしまった。そこで、該電池を新品と交換して、芳香用液体約100ccを消費するまで噴霧を継続した。結局、芳香用液体の全量を噴霧するのに37日間を要した。このように、多くの電気量を使用したにもかかわらず、十分かつ安定的に芳香用液体を噴霧し得ないことが分かった。
(実施例2)
実施例1と同一の装置を使用して、液体ノズル(9)の開口部の位置が、液体流出口(3)の、液体貯蔵容器受け皿(2)の底面からの高さより5.0mm、10mm、20mm、30mm、40mm及び50mm上方、即ち、液体貯蔵容器受け皿(2)の底面から10mm、15mm、25mm、35mm、45mm及び55mmの高さになるように設置した。各液体ノズルの開口部の高さにおいて、実施例1と同一にして芳香用液体を噴霧し、噴霧後における内径約2.5mmのゴム製チューブ(8)内における芳香用液体の挙動を観察した。その結果、液体ノズル(9)の開口部の位置が、液体流出口(3)の、液体貯蔵容器受け皿(2)の底面からの高さより5.0mm上方のときには、ゴム製チューブ(8)内の液体ノズル(9)の開口部直近に芳香用液体の液面がとどまった。ゴム製チューブ(8)を激しく揺らしてみたが、液面の位置に変化は見られなかった。10mm上方のときは、5.0mm上方のときとほぼ同様の結果が得られた。20mm上方及び30mm上方のときにも、いずれも、同様に、液体ノズル(9)の開口部直近に芳香用液体の液面がとどまった。ゴム製チューブ(8)を多少揺らした程度では、液面の位置に変化はなかったが、激しく揺らしたところ、液面は、液体貯蔵容器受け皿(2)中の液体の液面とほぼ同じ位置まで低下した。しかし、実用上は殆ど影響がないと考えられる。40mm上方のときは、液体ノズル(9)の開口部直近に芳香用液体の液面がとどまったが、数分間の時間の経過又は多少の振動により、液面は、液体貯蔵容器受け皿(2)中の液体の液面とほぼ同じ位置まで低下した。50mm上方のときは、ゴム製チューブ(8)内に液体がとどまらず、噴霧後直ちに、液面は、液体貯蔵容器受け皿(2)中の液体の液面とほぼ同じ位置まで低下した。また、内径約1.0mmのゴム製チューブを使用して同一の実験をしたところ、内径約2.5mmのゴム製チューブの場合と大きな相違は認められなかった。
以上の結果から、液体貯蔵容器受け皿(2)のノズル液体供給口(6)と液体ノズル(9)とは、好ましくは内径1.0mm〜2.5mm程度のゴム製チューブ(8)により接続し、液体ノズル(9)の開口部の位置を、液体流出口(3)の、液体貯蔵容器受け皿(2)の底面からの高さより好ましくは1.0mm〜30mm上方に設置すれば、液体噴霧後の液面の位置を、ゴム製チューブ(8)内の液体ノズル(9)の開口部直近に留めることができる。従って、エアーポンプ(11)の作動開始から、液体噴霧に要する時間を著しく短くすることができて、より一層短時間のエアーポンプ(11)の作動で所定量の液体を噴霧し得、その結果、噴霧に要する電力を更に削減し得ることが分かった。
本発明の小型液体噴霧装置によれば、一定かつ短時間の気体の噴出で、常に所定量の液体を噴霧し得るばかりではなく、噴霧に要する電力を削減して運転コストを大幅に低減し得ることから、今後、例えば、更衣室、トイレ等の小型芳香発生装置としての利用が大いに期待される。
A 小型液体噴霧装置
L 液体
a 液体貯蔵装置
b ノズル装置
l 液体貯蔵容器受け皿に滞留する液体の液面
1 液体貯蔵容器
2 液体貯蔵容器受け皿
3 液体流出口
4 液体流出口を備える液体貯蔵容器の面
5 液体貯蔵容器の他の面
6 ノズル液体供給口
7 ストッパー
8 配管(ゴムチューブ)
9 液体ノズル
10 気体ノズル
11 エアーポンプ
12 容器把持部

Claims (5)

  1. 2個のノズルを、その開口部が互いに近接するように略垂直に配置して、一方のノズルから気体を噴出し、それにより、液体貯蔵装置に接続された他方のノズルから液体を吸い出して、該液体を噴霧する小型液体噴霧装置であって、上記液体貯蔵装置は、液体貯蔵容器と、該液体貯蔵容器から流出し、上記液体ノズルへと供給される液体を保持し滞留せしめる液体貯蔵容器受け皿とを備え、上記液体貯蔵容器は、開口部として、上記液体貯蔵容器受け皿に液体を流出せしめる液体流出口のみを備える密閉容器であり、一方、上記液体貯蔵容器受け皿は、少なくとも上記液体流出口を受けることができ、かつ、滞留する液体を、上記液体ノズルへと供給するためのノズル液体供給口を備えた、上部が開放された容器であり、ここで、上記液体貯蔵容器が、上記液体流出口を下向きにして、上記液体貯蔵容器受け皿に、該液体流出口が該液体貯蔵容器受け皿の底面から所定の高さになるように設置されており、かつ、上記液体ノズルが、該液体貯蔵容器受け皿のノズル液体供給口に接続されて、かつ、該液体ノズルの開口部が、上記液体流出口の、液体貯蔵容器受け皿の底面からの高さより僅かに上方に設置され、それにより、液体が、該液体貯蔵容器受け皿に、その底面から上記所定の高さの液面に保たれて滞留し、そして、液体ノズルから液体が噴霧されて該液面が低下すると、上記液体供給口から液体貯蔵容器中に空気が流入して、それにより、液体が、上記液体供給口から液体貯蔵容器受け皿に流出して、所定の高さに液面が保たれることを特徴とする小型液体噴霧装置。
  2. 上記液体ノズルの開口部が、上記液体流出口の、液体貯蔵容器受け皿の底面からの高さより1〜50mm上方に設置される、請求項1記載の小型液体噴霧装置。
  3. 上記液体貯蔵容器の液体流出口が、上記液体貯蔵容器受け皿の底面から2〜50mmの高さに設置される、請求項1又は2記載の小型液体噴霧装置。
  4. 上記液体貯蔵容器の液体流出口の最大直径が5〜40mmである、請求項1〜3のいずれか一つに記載の小型液体噴霧装置。
  5. トイレ又は更衣室に芳香液体を噴霧するために使用される、請求項1〜4のいずれか一つに記載の小型液体噴霧装置。
JP2013214275A 2013-10-12 2013-10-12 小型液体噴霧装置 Active JP6317088B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013214275A JP6317088B2 (ja) 2013-10-12 2013-10-12 小型液体噴霧装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013214275A JP6317088B2 (ja) 2013-10-12 2013-10-12 小型液体噴霧装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015073873A true JP2015073873A (ja) 2015-04-20
JP6317088B2 JP6317088B2 (ja) 2018-04-25

Family

ID=52999177

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013214275A Active JP6317088B2 (ja) 2013-10-12 2013-10-12 小型液体噴霧装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6317088B2 (ja)

Citations (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5158146U (ja) * 1974-10-29 1976-05-07
JPS5158147U (ja) * 1974-10-29 1976-05-07
JPS6363135U (ja) * 1986-10-09 1988-04-26
JPH01302047A (ja) * 1988-05-31 1989-12-06 Shimizu Corp 香り供給方法および香り供給装置
JPH02224762A (ja) * 1989-02-28 1990-09-06 Showa Yuki Kk 脱臭液供給装置
JPH053909A (ja) * 1990-11-30 1993-01-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 香り発生装置
JPH07198127A (ja) * 1993-12-28 1995-08-01 Ckd Corp 二流体噴霧システム
JPH10114301A (ja) * 1996-10-08 1998-05-06 Fujikura Rubber Ltd 液体の充填装置
JP2005249634A (ja) * 2004-03-05 2005-09-15 Tokyo Institute Of Technology 匂い発生装置と匂いの記録再生システム
JP2011224443A (ja) * 2010-04-16 2011-11-10 3 Soul Company:Kk 二流体ノズルを用いた噴霧システム
WO2012147221A1 (ja) * 2011-04-28 2012-11-01 共立製薬株式会社 エアフレッシュナー
JP2012223688A (ja) * 2011-04-18 2012-11-15 Nanoscale Co ドライミスト噴霧方法および装置
JP2013092333A (ja) * 2011-10-27 2013-05-16 Oken Ltd 液体供給装置
JP2014025320A (ja) * 2012-07-30 2014-02-06 Kyoritsu Seiyaku Kk 水洗便器用薬液供給装置
JP2014240061A (ja) * 2013-06-12 2014-12-25 東邦インターナショナル株式会社 液体噴霧機用ノズル
JP2015039399A (ja) * 2013-08-20 2015-03-02 三菱電機株式会社 流体搬送装置

Patent Citations (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5158146U (ja) * 1974-10-29 1976-05-07
JPS5158147U (ja) * 1974-10-29 1976-05-07
JPS6363135U (ja) * 1986-10-09 1988-04-26
JPH01302047A (ja) * 1988-05-31 1989-12-06 Shimizu Corp 香り供給方法および香り供給装置
JPH02224762A (ja) * 1989-02-28 1990-09-06 Showa Yuki Kk 脱臭液供給装置
JPH053909A (ja) * 1990-11-30 1993-01-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 香り発生装置
JPH07198127A (ja) * 1993-12-28 1995-08-01 Ckd Corp 二流体噴霧システム
JPH10114301A (ja) * 1996-10-08 1998-05-06 Fujikura Rubber Ltd 液体の充填装置
JP2005249634A (ja) * 2004-03-05 2005-09-15 Tokyo Institute Of Technology 匂い発生装置と匂いの記録再生システム
JP2011224443A (ja) * 2010-04-16 2011-11-10 3 Soul Company:Kk 二流体ノズルを用いた噴霧システム
JP2012223688A (ja) * 2011-04-18 2012-11-15 Nanoscale Co ドライミスト噴霧方法および装置
WO2012147221A1 (ja) * 2011-04-28 2012-11-01 共立製薬株式会社 エアフレッシュナー
JP2013092333A (ja) * 2011-10-27 2013-05-16 Oken Ltd 液体供給装置
JP2014025320A (ja) * 2012-07-30 2014-02-06 Kyoritsu Seiyaku Kk 水洗便器用薬液供給装置
JP2014240061A (ja) * 2013-06-12 2014-12-25 東邦インターナショナル株式会社 液体噴霧機用ノズル
JP2015039399A (ja) * 2013-08-20 2015-03-02 三菱電機株式会社 流体搬送装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6317088B2 (ja) 2018-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
ES2565232T3 (es) Dispositivo de pulverización de uso doméstico
JP3218212U (ja) 薬液霧化装置
ES2271911T3 (es) Boquilla de spray.
CN209790461U (zh) 一种雾化头及熏香装置
WO2017201898A1 (zh) 雾化喷嘴及其雾化设备
CN101663214B (zh) 包括因内部压力而能够变形的入口的用于增压分配器的阀
RU2694760C2 (ru) Насосная насадка для дозирующего устройства, дозирующее устройство и возможности их применения
JP2017190188A (ja) 特に押下ボタンが設けられた加圧流体吐出システム用のスプレーノズル、及びそのようなノズルを備える吐出システム
JP6082724B2 (ja) スプレーノズルおよび該スプレーノズルを備えた加湿器
RU2005128306A (ru) Устройство для образования пены
JP6317088B2 (ja) 小型液体噴霧装置
CN202566815U (zh) 小型扩香仪
BRPI0406611B1 (pt) A dispenser for providing a mixture of two or more fluids and methods for providing a foam or mist, and for treating or cleaning a surface with a foam or mist
KR100712639B1 (ko) 분무장치
CN107206402B (zh) 一种具有挤压瓶的提供改进的喷雾图案的装置及方法
JP2014240061A (ja) 液体噴霧機用ノズル
CN114222593B (zh) 液体喷雾装置
CN213435303U (zh) 雾化器装置
JP6925989B2 (ja) 噴霧器
ES2962983T3 (es) Dispositivo dispensador para pulverizar un medio pulverizable
KR101470137B1 (ko) 휴대용 액체 분사장치
JP2006213351A (ja) ポンプ容器
CN208756610U (zh) 一种香薰除臭消毒机器
CN201267794Y (zh) 喷雾器
CN211245534U (zh) 一种舞台水雾机

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161007

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171025

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171108

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20171226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180223

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180307

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180329

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6317088

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250