以下、本発明の一形態に係るゲーム機及びそれが適用されたゲームシステムについて説明する。図1は、本発明の一形態に係るゲーム機が適用されたゲームシステムの全体構成の概要を示す図である。図1に示すように、ゲームシステム1は、センターサーバ2及び複数のゲーム機GMを含んでいる。ゲーム機GMは、ネットワーク3を介してセンターサーバ2に接続されている。ゲーム機GMは、所定の対価の消費と引き換えに、その対価に応じた範囲でプレイヤにゲームをプレイさせる業務用(商業用)のゲーム機である。一例として、ゲーム機GMは、所定の対価の消費と引き換えにカードゲームを提供する。ゲーム機GMは、店舗4等の商業施設に適当な台数ずつ設置される。センターサーバ2は、一台の物理的装置によって構成されている例に限らない。例えば、複数の物理的装置としてのサーバ群によって一台の論理的なセンターサーバ2が構成されてもよい。また、クラウドコンピューティングを利用して論理的にセンターサーバ2が構成されてもよい。さらに、ゲーム機GMがセンターサーバ2として機能してもよい。
また、センターサーバ2には、ネットワーク3を介して、ユーザ端末5が接続される。ユーザ端末5は、センターサーバ2から配信されるソフトウェアを実行することにより、各種の機能を発揮するネットワーク端末装置の一種である。図1の例では、ユーザ端末5の一例として、携帯電話(スマートフォンを含む)が利用されている。また、ユーザ端末5として、例えば、その他にもパーソナルコンピュータ、携帯型ゲーム機、携帯型タブレット端末装置といった、ネットワーク接続が可能でかつユーザの個人用途に供される各種のネットワーク端末装置が利用されてよい。
ネットワーク3は、一例として、TCP/IPプロトコルを利用してネットワーク通信を実現するように構成される。典型的には、WANとしてのインターネットと、LANとしてのイントラネットと、を組み合わせてネットワーク3が構成される。図1の例では、センターサーバ2及びゲーム機GMはルータ3aを介して、ユーザ端末5はアクセスポイント3bを介して、それぞれネットワーク3に接続されている。
なお、ネットワーク3は、TCP/IPプロトコルを利用する形態に限定されない。ネットワーク3として、通信用の有線回線、或いは無線回線(赤外線通信、近距離無線通信等を含む)等を利用する各種の形態が利用されてよい。或いは、ユーザ端末5とゲーム機GM等との通信は、例えば、通信用の回線(有線及び無線を含む)を利用せずに、二次元コード等、各種情報を含むように所定の規格に準拠して生成されるコードを利用して実現されてよい。具体的には、例えば、ユーザ端末5とゲーム機GM等との間では、必要な情報を含むように生成された二次元コードの提供或いは読み取りを通じて、二次元コードを介して情報の送受信が実行されてよい。したがって、ネットワーク(或いは通信回線)の用語は、このようなコードを利用する通信方法等、回線を利用せずに情報の送受信をする形態を含んでいる。
センターサーバ2は、ゲーム機GM又はそのプレイヤに対して各種のゲーム機用サービスを提供する。ゲーム機用サービスとして、例えば、ゲーム機GMからプレイヤの識別情報を受け取って、そのプレイヤを認証するサービスが提供されてよい。また、認証したプレイヤのプレイデータをゲーム機GMから受け取って保存し、或いは保存するプレイデータをゲーム機GMに提供するサービスが提供されてもよい。さらに、ゲーム機用サービスには、ネットワーク3を介してゲーム機GMのプログラム或いはデータを配信し、更新するサービス、ネットワーク3を介して複数のユーザが共通のゲームをプレイする際にユーザ同士をマッチングするマッチングサービス等が含まれていてもよい。
また、センターサーバ2は、ネットワーク3を介してユーザ端末5のユーザに各種のWebサービスを提供する。Webサービスには、例えば、ゲーム機GMが提供するゲームに関する各種の情報を提供するゲーム用情報サービスが含まれる。また、Webサービスには、各ユーザ端末5に各種データ或いはソフトウェアを配信(データ等のアップデートを含む)する配信サービスも含まれる。さらに、Webサービスには、その他にもユーザによる情報発信、交換、共有といった交流の場を提供するコミュニティサービス、各ユーザを識別するためのユーザIDを付与するサービス等のサービスが含まれる。
図2を参照して、ゲーム機GMについて更に説明する。図2は、本発明の一形態に係るゲーム機の外観を概略的に示す図である。図2に示すように、ゲーム機GMは、筐体6を備えている。筐体6の上部には、コントロールパネルCPと、モニタMOと、スピーカSPとが設けられている。モニタMOは、コントロールパネルCPの上方に配置されている。また、スピーカSPは、モニタMOの更に上方に配置されている。なお、ゲーム機GMには、コントロールパネルCPの他にも、ボリューム操作スイッチ、電源スイッチ、電源ランプといった通常の業務用のゲーム機が備えている各種の入力装置及び出力装置が設けられているが、図2ではそれらの図示を省略している。
コントロールパネルCPには、方向を選択可能な方向選択操作部CP1と、決定等に利用可能なボタンCP2と、コードリーダ7と、コイン投入口SOとが設けられている。コードリーダ7は、二次元コードの読み取り及び読み取り結果に応じた信号の出力が可能に構成されている。コードリーダ7には、各種のゲーム用カード8が挿入される。ゲーム用カード8には、二次元コードが印刷されている。コードリーダ7は、この二次元コードを読み取る。また、筐体6の前面には、カード排出口EO1と、コイン排出口EO2とが設けられている。カード排出口EO1は、筐体6の内部で生成されたゲーム用カード8の排出に利用される。なお、コントロールパネルCPには、その他にも操作の決定等に利用可能なボタン等の各種操作部が設けられていているが、それらの図示を省略している。
次に、カードゲームを実現するためのゲーム機GMの制御系の要部について説明する。図3は、ゲーム機GMの制御系の要部の構成を示す図である。図3に示すように、ゲーム機GMには、コンピュータとしての制御ユニット10と、記憶ユニット11と、上述のコードリーダ7と、プリンタ12と、が設けられている。記憶ユニット11、コードリーダ7及びプリンタ12は、いずれも制御ユニット10に接続されている。
制御ユニット10は、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサの動作に必要な内部記憶装置(一例としてROM及びRAM)等の各種周辺装置とを組み合わせたコンピュータユニットとして構成されている。なお、制御ユニット10には、上述のコントロールパネルCP、モニタMO、スピーカSPに加え、その他にも公知のゲーム機と同様に、コイン認証装置或いはカード読み取り装置等の各種の入力装置或いは出力装置が接続され得るが、それらの図示は省略した。
コードリーダ7は、二次元コードを読み取るための周知の装置である。コードリーダ7は、例えば、ゲーム用カード8の二次元コードを読み取って、その読み取り結果に応じた信号を制御ユニット10に出力する。プリンタ12は、画像や記号(二次元コード含む)、文字等を所定の記録媒体に印刷するための周知の印刷装置である。プリンタ12は、制御ユニット10からの出力信号に基づいてカード状の紙媒体(被記録媒体)に、画像や記号、文字等を印刷することにより、ゲーム用カード8を生成する。
記憶ユニット11は、電源の供給がなくても記憶を保持可能なように、例えば、磁気記録媒体や光記録媒体、フラッシュSSD(Solid State Drive)などにより構成されている。記憶ユニット11には、ゲームプログラム14が記憶されている。ゲームプログラム14は、ゲーム機GMがカードゲームを提供するために必要なコンピュータプログラムである。ゲームプログラム14の実行に伴って、制御ユニット10の内部には、ゲーム提供部15が設けられる。ゲーム提供部15は、カードゲームを提供するために必要な各種処理を実行する。ゲーム提供部15は、コンピュータハードウェアとコンピュータプログラムとの組み合わせにより実現される論理的装置である。なお、制御ユニット10の内部には、その他にも各種の論理的装置が設けられ得るが、それらの図示は省略した。
また、記憶ユニット11には、ゲームプログラム14の実行に伴って参照され得る各種のデータも記録されている。このようなデータには、例えば、効果音データ、画像データ、イメージデータ16b等が含まれる。効果音データは、楽曲等、各種の音声を再生するためのデータである。画像データは、ゲームに必要な各種画像を表示するためのデータである。また、画像データは、例えば、フォーマットデータ16aを含んでいる。フォーマットデータ16a及びイメージデータ16bの詳細は、後述する。
次に、ゲーム機GMによって生成されるゲーム用カード8について説明する。ゲーム用カード8は、例えば、ゲーム用記録媒体としての選手カードを含んでいる。選手カードは、カードゲームのプレイに使用される。具体的には、ゲーム機GMは、カードゲームとして、選手カードを利用した対戦型の野球ゲームを提供する。そして、選手カードは、一例として、カードゲーム内にゲームオブジェクトとしての選手(キャラクタ)を再現するために使用される。つまり、選手カードは、カードゲーム内のキャラクタ(選手)を記録(保存)する記録媒体としても機能する。したがって、選手カードには、キャラクタを再現するための情報等、各種のゲーム用情報が記録されている。
図4及び図5を参照して、選手カードについて更に説明する。図4は、選手カードKCの内容の一例を概略的に示す図である。図4に示すように、選手カードKCには、合成画像CIが印刷されている。そして、ゲーム用情報は、合成画像CIを介して記録されている。具体的には、合成画像CIは、基礎情報領域BA、コード情報領域CA、及び特徴情報領域FAを含んでいる。また、これらの領域BA、CA、FAには、選手を定義するパラメータとして機能する各項目の情報が表示される。つまり、パラメータは複数の項目を含み、合成画像CIは各項目に対応する情報を含んでいる。そして、これら各項目のうち野球ゲーム内の対戦において使用される項目が本発明の対戦用のパラメータとして機能する。以下に、基礎情報領域BA、コード情報領域CA、及び特徴情報領域FAに表示されるパラメータの一例を説明する。
基礎情報領域BAには、“パワー”、“テクニック”、“エナジー”といった選手の基礎項目の情報を表示する基礎項目欄BCが設けられている。また、基礎情報領域BAには、キャラクタのレベルを示すレベル項目の情報(“LV8”)及びキャラクタ(選手)の名称の項目の情報(“○○太郎”)も表示されている。キャラクタの名称の項目には、例えば、実在の野球選手の名称が使用されてもよいし、プレイヤによって設定された名称が使用されてもよい。
さらに、基礎情報領域BAには、媒体属性項目欄MCが設けられている。媒体属性項目欄MCには、媒体属性項目として、選手カードKC(或いは、この選手カードKCによってゲーム内に再現される選手)の属性を示す媒体属性の情報が表示される。図4の例では、媒体属性の情報として、“気”が表示されている。媒体属性の他の例として、例えば、“力”、“技”が使用される。
特徴情報領域FAには、キャラクタの画像項目としてキャラクタ画像MGが表示される。キャラクタ画像MGは、選手カードKCによってゲーム中に再現される選手の画像に対応している。ゲーム内には、ゲームオブジェクトのキャラクタとしてキャラクタ画像MG若しくは合成画像CI(後述の二次元コードCGの表示は含まれていなくてもよい)自体が表示される。
また、特徴情報領域FAには、チーム名を表示するチーム名項目として、チーム名の情報(“あいうえおファイターズ”)が表示される。チーム名は、既存の野球チームの名称が使用されてもよいし、プレイヤによって設定されてもよい。或いは、プレイヤの名称等が設定されている場合には、その一部等がチームの名称として使用されてもよい。この場合、チームの名称が選手カードKCの所有者を特定する情報としても機能する。
さらに、特徴情報領域FAには、スキル項目の情報を表示するためのスキル項目欄SAが設けられている。スキル項目欄SAには、スキル項目の情報として、選手カードKCの選手がゲーム内で選択可能な複数の選択肢としてのスキル(例えば、“外角ねらい”、センター流し“等)が表示される。各スキルには、第1情報としての属性(以下、スキル属性と呼ぶことがある)、第2情報としてのランク(以下、スキルランクと呼ぶことがある)及びレベル(以下、スキルレベルと呼ぶことがある)が設定されている。これらについては更に、後述する。
コード情報領域CAには、ゲーム用情報を含むように所定の規格に準拠して生成される二次元コードCGが表示される。ゲーム用情報は、上述のパラメータの情報を含んでいる。また、ゲーム用情報は、例えば、プレイヤ毎にプレイヤIDの情報が管理されている場合にはプレイヤIDの情報等、カードゲームで利用される各種の情報を含んでいる。つまり、選手カードKCは、二次元コードCGを介して選手カードKCに表示されるパラメータの情報等を記録している。このように、選手カードKCは、ゲーム用情報の少なくとも一部を、パラメータとして表示するとともに、二次元コードCGを介して記録している。そして、二次元コードCGを通じて、選手カードKCは、ゲーム機GMに、パラメータの各項目の情報等を含むゲーム用情報を提供する。
また、後述するように、キャラクタを定義するためのパラメータの内容は、ゲーム結果に応じて変化する。そして、その変化した後の変化後のパラメータの内容に基づいて選手カードKCは、生成される。このため、これらの領域BA、FA、CAは、可変領域として構成されている。つまり、これらの領域BA、FA、CAに表示されるべき情報(或いは画像)は、ゲーム結果に応じて変化する。
一方、これらの領域BA、FA、CAの位置や範囲は変化しない。つまり、各領域BA、FA内の基礎項目欄BC、媒体属性項目欄MC、スキル項目欄SA及び二次元コードCG等の各種情報の表示位置等は変化しない。これらの領域BA、FA、CA(各項目や情報の位置等を含む)は、基本フォーマットFIにより固定的に定義される。より具体的には、これらの領域BA、FA、CAを互いに区切る境界線或いは各項目欄BC、MC、SA等は、固定的部分として基本フォーマットFIにより定義される。そして、合成画像CIは、パラメータの情報が可変領域としての各領域BA、FAの所定の位置に配置されるように、パラメータの情報と基本フォーマットFIの画像とが合成されることにより構成されている。
なお、二次元コードCGは、合成画像CIに表示されないパラメータの項目の情報を含んでいてもよい。つまり、例えば、キャラクタを定義するパラメータの一部の項目は合成画像CIに表示されていなくてもよい。したがって、例えば、二次元コードCGは、合成画像CIに表示されるパラメータの各項目の情報以外の情報を含んでいてもよい。同様に、例えば、合成画像CIが二次元コードCGに含まれないパラメータの項目の情報を含んでいてもよい。この場合、例えば、二次元コードCGに含まれないパラメータの項目は、ゲームで使用されなくてもよい。したがって、例えば、パラメータは、ゲームで使用されない項目或いは情報を含んでいてもよい。
次に、選手カードKCの種類について説明する。図5は、選手カードKCの種類を説明するための説明図である。図5に示すように、一例として、選手カードKCは、2種類に分類される。具体的には、野手用及び投手用の選手カードKCに分類される。2種類の選手カードKCは、カードゲーム内のゲーム状況に応じて使い分けられる。具体的には、野球ゲーム内において、守備側をプレイする際に投手用の選手カードKCが、攻撃側をプレイする際に野手用の選手カードKCが、それぞれ使用される。
また、投手用の選手カードKCと野手用の選手カードKCとの間では、主として、スキル項目欄SAに表示されるスキルが相違する。投手用の選手カードKCには投手専用のスキルが、野手用の選手カードKCには野手専用のスキルが、それぞれ表示される。図5の例では、投手専用のスキルとして“ストレート”、“剛速球”、“変化球”が、野手専用のスキルとして“外角ねらい”、“サンダースイング”等が、それぞれ表示されている。なお、選手の個性に応じて、基礎項目の情報、名称、キャラクタ画像MG、レベル項目の情報等も当然に相違する。
次に、図6を参照して、スキル項目欄SAの各スキルについて更に説明する。図6は、スキルが持つ3つの情報を説明するための説明図である。また、図6の例は、一例として、説明用に図4の例のスキル項目欄SAを拡大して示している。図6に示すように、各スキルは、3つの情報を有している。具体的には、各スキルは、スキル属性、スキルランク及びスキルレベルの3つの情報を有している。
スキル属性は、スキルの属性を示す情報である。スキル属性として、例えば、媒体属性と同様に、“気”、“力”、“技”の3つの属性が利用される。つまり、各スキルには、これらの3つのいずれかの属性が設定されている。また、各スキルは、スキル属性に応じた配色で表示される。図6の例では、3つの属性の情報は、配色の代わりに、背景パターンの相違により示されている。具体的には、白抜きの背景パターンが“力”を、格子状の斜線の背景パターンが“気”を、ドット状の背景パターンが“技”を、それぞれ示している。図6の例で、“力”の属性の「センター流し」というスキルと、“技”の属性の「センター流し」というスキルが存在するように、“気”、“力”、“技”の属性は、スキルの内容と関係なく設定されている。また、これらの3つの属性の間には、第1判別基準としての相性が設定されている。3つの属性間の相性については、後述する。
スキルランクは、各スキルのランクを示している。スキルランクとして、例えば、5つのランク(階層)が利用される。例えば、スキルランクを利用して各スキルがランク付け(階層化)される。つまり、スキルランクによって各スキル間に第2判別基準としての上下関係が形成される。なお、スキルランクの情報は、スキル属性及びスキルレベルと異なり、表示されていない。
スキルレベルは、各スキルのレベルを示している。スキルレベルとして、例えば、3段階のレベルが利用される。スキルランクが主として他のスキルとの間の上下関係の形成に使用されるのに対し、スキルレベルは主として同じスキルを段階分けするために使用される。スキルレベルは、スキルレベル領域LAに表示される。より具体的には、スキルレベル領域LAは、スキルの名称(“フレイムエクスプロージョン”等)の横に設けられる。また、スキルレベル領域LAには、スキルレベルに応じてレベルブロックSBが配置される。そして、レベルブロックSBの数によって各スキルのスキルレベルが示される。図6の例では、いずれのスキルもスキルレベルが3段階の3段階目(最上位)に該当する場合がしめされている。
スキル属性、スキルランク、及びスキルレベルは、例えば、後述の野球ゲームの試合ステージにおいて使用される。より具体的には、スキル属性及びスキルランクは、攻撃側及び守備側の選手の勝敗(優劣)の判別に使用される。また、スキルランク及びスキルレベルは、そのスキルがゲームの進行に与える影響度の大きさの算出に使用される。そして、スキルランク及びスキルレベルが高いスキルほどゲームの進行に与える影響は大きい。
次に、スキル属性の相性について説明する。図7は、スキル属性の相性を説明するための説明図である。図7に示すように、上述の“気”、“力”、“技”の3つの属性は、ジャンケン等と同様に、いわゆる三竦みの関係にある。具体的には、“気”属性は“力”属性に強く、“力”属性は“技”属性に強い。また、“技”属性は、“気”属性に強い。つまり、ある属性が優位の属性は、そのある属性が劣位の属性よりも優位にある。このように、3つの属性は、互いに牽制し合う、いわゆる三竦みの関係を有している。そして、このようなスキル属性の相性が攻撃側及び守備側の選手の勝敗の判別に使用される。
次に、ゲーム機GMが提供するカードゲームについて説明する。上述のように、ゲーム機GMは、カードゲームとして、選手カードKCを利用した対戦型の野球ゲームを提供する。また、一例として、ゲーム機GMは、複数の敵選手を含む敵グループと同様の数の味方選手を含む味方グループとの間で対戦するグループ対戦型の野球ゲームを提供する。ゲーム機GMは、例えば、ネットワーク3を介して対戦型の野球ゲームを提供する。具体的には、各ゲーム機GM間で対戦が実行される。つまり、一例として、各ゲーム機GMのプレイヤは、ネットワーク3を介して他のゲーム機GMのプレイヤと対戦する。
各グループ(チーム)を構成する各選手は、選手カードKCによって再現される(初回の場合は、選手カードKCが使用されず、初期設定の選手が利用される場合もある)。したがって、敵選手は対戦相手のプレイヤの選手カードKCによって再現され、味方選手は自己の選手カードKCによって再現される。なお、一人でプレイする場合には、ゲーム機GMが敵選手を再現してもよい。つまり、ゲーム機GMは、対戦相手として機能してもよい。また、野球ゲーム内には、対戦型のゲーム以外にも単に各選手を育成するための育成ゲームが用意されていてもよい。このような場合、一枚の選手カードKC或いは一人の選手を通じてプレイされてもよい。
カードゲームでは、上述の対戦型のゲーム及び育成ゲームを通じて、各選手が成長する。具体的には、ゲームのプレイを通じて、各選手を定義するパラメータが変化する。そして、ゲームのプレイを通じて成長した選手が更に選手カードKCとして生成される。したがって、選手カードKCを通じて継続的にゲーム中の選手が育成される。また、選手カードKCは、ゲーム結果に基づいて生成されるので、ユニーク性が高い。このようなユニーク性の高い選手カードKCを通じて自己のチーム(グループ)が形成され、そのようなユニークなチームを通じて野球ゲームがプレイされる。
図8を参照して、野球ゲームの流れについて説明する。図8は、野球ゲームの流れの概要を説明するための説明図である。図8に示すように、野球ゲームは、チーム編成ステージ、試合ステージ、カード発行ステージを順に含んでいる。チーム編成ステージは、対戦する各チームを形成するために実行される。チーム編成ステージでは、ゲーム機GMは、まず各プレイヤの選手カードKCの読み込みを実行する。各チームは、一例として、4人の選手によって形成される。つまり、4枚の選手カードKCの選手により一つのチーム(グループ)が形成される。したがって、対戦する各ゲーム機GMは、4枚の選手カードKCをそれぞれ読み込む。なお、初回プレイの場合は、ゲーム機GMが複数の選手を提供し、それらからプレイヤが選択することによりチームが形成されてもよい。
また、グループ内の各選手が所定の付与条件を満たした場合には、そのグループにゲームの進行に有利な各種の有利な状況が付与される。例えば、図8の例では、4枚の選手カードKCによって一つのグループGが形成されている。この場合、グループG内の各選手によって所定の付与条件が満たされた場合に、グループG内の各選手に有利な状況が付与される。
例えば、所定の付与条件として、グループ内に属する各選手のパラメータ或いはその他の選手情報が利用されてもよい。また、その他の選手情報の一例として、チーム名項目に対応するチームに所属を開始した時期、プロ野球選手になった時期、或いは所属チームといった情報が利用されてよい。例えば、図8の例では、これらを利用し、グループG内の各選手が全て同期入団(所属開始時期が同じ)の場合、全て同年にプロになっている(同年プロ入り)場合、全て同球団(所属チームが同じ)の場合等に所定の付与条件が満たされてよい。なお、その他の選手情報は、例えば、ゲーム用情報として選手カードに記録されていてよい。
また、有利な状況として、各種の態様が採用されてよい。例えば、有利な状況の一例として、グループG内の各選手(一部或いは全部を含む)のパラメータが上昇する変化が付与されてもよい。或いは、後述の試合ステージにおいて、各種の有利な状況が付与されてよい。
続いて、試合ステージについて説明する。試合ステージでは、各チーム(グループ)の各選手間で対戦が実行される。具体的には、守備側のチームの投手用の選手カードKCに対応する選手と、攻撃側のチームの野手用の選手カードKCの選手とが対戦する。また、この対戦には、各選手が有するスキルが使用される。この対戦の詳細は、更に後述する。
続いて、カード発行ステージについて説明する。試合ステージにおいて、所定の終了条件を満たした場合に、カード発行ステージに移行する。所定の終了条件として、例えば、試合ステージにおいて一方のチームが他方のチームの総エナジー(例えば、チーム内の各選手の“エナジー”の合計値)をゼロにした場合に満たされる条件が採用されてもよい。総エナジーは、例えば、試合ステージの対戦結果に基づいて随時減少してよい。
なお、所定の終了条件として、例えば、その他にも所定数のイニング(双方のチームが一度ずつ攻撃側及び防御側を終了した場合に1イニングが終了する)が終了した場合に満たされる条件が採用されてよい。この場合、試合ステージにおいて所定数のイニングが終了した後、カード発行ステージに移行する。或いは、所定の終了条件として、例えば、その他にも一定時間経過した場合に満たされる条件、所定数以上の得点(現実の野球と同様にホームインで1点)を一方のチーム(或いは両チームの合計でもよい)が取得した場合に満たされる条件等が採用されてもよい。
カード発行ステージでは、試合ステージでの試合結果を反映して新たに選手カードKCが発行される。つまり、試合用に試合前に使用した選手カードKC(以下、基礎選手カードKCと呼ぶことがある。)とは別に試合を通じて成長等した後の選手を定義する選手カードKC(以下、変化後ゲーム用記録媒体としての変化後選手カードKCと呼ぶことがある)が新たに生成される。このような成長は、例えば、パラメータの変化を通じて付与される。つまり、カード発行ステージでは、一例として、基礎選手カードKCとは別に、基礎選手カードKCのパラメータに所定の変化が付与された後の変化後パラメータを記録する変化後選手カードKCが生成される。
パラメータの変化は、例えば、選手のレベル項目の上昇という態様(以下、レベルアップと呼ぶ場合がある)で付与されてよい。つまり、試合結果に応じて、各選手のレベル項目は、例えば、“LV1”、“LV2”、“LV3”といった具合に変化してよい。また、レベルアップに伴って、その他の付随する変化が生じてもよい。例えば、レベルアップするに従って基礎項目欄BC基礎項目(“攻”等)の値が上昇してもよい。或いは、レベルアップに伴って、スキルレベルが上昇してもよい。また、スキルの数や種類が変化してもよい。したがって、例えば、スキルランクの高いスキルの数の増加等が生じてもよい。
また、パラメータの変化は、例えば、レベルアップとは無関係にスキル項目欄SAやキャラクタ画像MG等に生じてもよい。つまり、試合結果に伴って、レベルアップしていない場合にもスキル項目欄SA等に変化が生じてもよい。このような変化の一例として、スキルレベルの上昇が生じてもよい。或いは、新しいスキルが追加されてもよい。この場合、スキル項目欄SAに表示されるスキルの数は変化せず、スキル項目欄SAに表示されるスキルがプレイヤによって選択されてもよい。つまり、プレイヤの選択によってスキル項目欄SAに表示されるスキルの内容が変化してもよい。
このようなスキル項目欄SAのコマンドの変更により、各プレイヤの好みが各選手のスキル項目欄SAに反映され、特徴が向上する。そして、そのような新たな特徴等を有する選手を記録する選手カードKCがカード発行ステージにて発行される。また、カード発行後、カード発行ステージは終了し、カードゲームも終了する。一例として、このようなカードゲームを各ゲーム機GMは提供する。
次に、試合ステージの詳細を説明する。図9は、試合ステージの概要を説明するための説明図である。図9に示すように、試合ステージは、タイミングゲーム、勝敗判定ゲーム及び結果演出の3つの要素を少なくとも含んでいる。タイミングゲームは、各選手のパラメータの使用法を決定するために利用される。具体的には、タイミングゲームでは、試合ステージで使用される基礎項目の各値等をそのまま使用するか、一定の特典(例えば、各値を倍化させる等)を付与して使用するか、或いは所定のペナルティ(例えば、各値を低下させる等)を与えて使用するか、といった使用法が決定される。
一例として、タイミングゲームは、モニタMOに表示されるタイミングゲーム画面40を通じて実行される。タイミングゲーム画面40には、バーゲージ41が設けられている。バーゲージ41は、左右方向に延びる台形状に形成されている。また、バーゲージ41内は、バーゲージ41内を左右方向に複数の領域に区分するように、複数の領域に分けられている。そして、各領域は、上述のようなパラメータの使用法に関連付けられている。また、例えば、各領域は、色分けされている。図9の例では、配色の相違が背景パターンの相違として示されている。
一方、バーゲージ41の上方には、カーソル42が表示される。カーソル42は、一定の速度でバーゲージ41上を、例えば、左側から右側に向かって左右方向に移動する。つまり、カーソル42は、バーゲージ41内の各領域の上を順に通過するように移動する。また、カーソル42は、バーゲージ41の右端を通過した後は、再度左端に出現し、同じように移動を継続する。このような移動は、例えば、プレイヤのボタンCP2を押す操作によって停止する。そして、停止した位置の領域に対応する使用法がパラメータに適用される。つまり、タイミングゲームは、適切な使用法が適用されるようにプレイヤが適切な操作時期を調整することにより、好ましい位置にカーソル42を停止させるためのゲームである。
タイミングゲームでパラメータの使用法が決定されると、勝敗判定ゲームに移行する。勝敗判定ゲームは、攻撃側及び守備側の各選手の勝敗(優劣)をスキルの観点で決定するために実行される。具体的には、勝敗判定ゲームでは、まず攻撃側及び守備側の各選手が有する各スキルのうちから対戦に使用するスキルが決定される。そして、その決定されたスキルに基づいて、対戦の勝敗が決定される。
一例として、勝敗判定ゲームは、対戦画面43を通じて提供される。対戦画面43は、味方ルーレット44及び敵カード表示部45を含んでいる。味方ルーレット44は、味方選手のスキルの情報を含んでいる。より具体的には、味方ルーレット44は、味方選手のスキル項目欄SAに、スキル属性を強調するための属性表示部46が追加されることにより、構成されている。また、属性表示部46には、例えば、“力”、“気”、“技”のプレイ属性をそれぞれ示す“力”、“気”、“技”の情報が表示される。さらに、味方ルーレット44には、ルーレットカーソル47が配置される。ルーレットカーソル47は、味方ルーレット44の各スキルを順に示すように移動し、例えば、ボタンCP2を押す等のプレイヤの停止操作に基づいて停止する。そして、ルーレットカーソル47が停止時に示すスキルが味方選手の実行スキルとして決定される。つまり、味方選手が有する各スキルのうちからルーレットカーソル47を使用して抽選により実行スキルが決定される。
一方、プレイヤは敵カード表示部45の情報を参照しながら、敵選手がどんなスキルを備えているかを把握することができる。味方ルーレット44と異なり、敵カード表示部45においてはルーレットカーソル47が表示されず、相手プレイヤによって決定された敵選手の実行スキルは以下説明する結果演出の場面において表示される。勝敗判定ゲームでは、上記プレイヤの操作によって決定された味方選手の実行スキルと、相手プレイヤによって決定された敵選手の実行スキルに基づいて、勝敗が決定される。実行スキルに基づく勝敗の決定については更に後述する。
勝敗判定ゲームで勝敗が決定されると、結果演出に移行する。結果演出では、例えば、勝敗判定ゲームの結果を強調するための演出が実行される。この演出は、例えば、演出画面50を通じて提供される。一例として、勝敗判定ゲームにおいて攻撃側の選手が勝利した場合(優勢の場合)には攻撃側の選手(例えば、バッターである野手)を強調した攻撃側用演出画面50aが提供される。一方、例えば、勝敗判定ゲームにおいて守備側の選手が勝利した場合には守備側の選手(例えば、投手が投げた球を受け取る捕手)を強調した守備側用選出画面50bが提供される。
さらに、結果演出では、演出画面50を通じた演出の後、勝敗判定ゲームで決定されたスキル(攻撃側のスキル及び守備側のスキル)のうち勝利した方の選手(優勢の選手)のスキルに対応する進行(勝利者に有利)がゲーム内に付与される。この進行は、例えば、攻撃力及び防御力に基づいて付与される。
具体的には、まず攻撃力は、例えば、各選手の“パワー”等、攻撃に関連する基礎項目、及び勝敗判定ゲームで決定されたスキルのランクやレベルによって決定される。一方、防御力は、各選手の“テクニック”等、防御に関連する基礎項目等に基づいて決定される。これらには、タイミングゲームの結果或いは所定の付与条件等による特典が付与されてもよい。また、勝敗判定ゲームで決定されたスキルのスキル属性とその選手の媒体属性とが一致する属性一致の場合には、これらに更に特典が付与されてもよい。つまり、属性一致の場合には、例えば、勝利者側に有利な進行に更に特典が付与され、より有利な進行が付与される。
例えば、攻撃側が勝利した場合には、進行として、攻撃側の攻撃力から守備側の防御力を引いた値が守備側のチームの総エナジーから減算され、守備側が勝利した場合には、進行として、守備側の攻撃力から攻撃側の防御力を引いた値が攻撃側のチームの総エナジーから減算される。そして、例えば、相手チームの総エナジーがゼロになった場合(つまり所定の終了条件を満たす場合)に試合ステージは終了する。なお、守備側が勝利した場合には、攻撃側のチームの総エナジーの減算処理をせずに、次の野手との対戦が開始されてもよい。そして、守備側が、例えば、3人等、所定数の野手との対戦に勝利した場合に攻守が交替してもよい。一例として、試合ステージは、このように提供される。
次に、勝敗判定ゲームにおける勝敗の決定について詳細を説明する。上述のように、勝敗判定ゲームの勝敗は、実行スキルに基づいて決定される。より具体的には、実行スキルが持つスキル属性及びスキルランクを利用して勝敗が決定される。図10を参照して、より具体的に説明する。図10は、勝敗判定ゲームにおいて勝敗が決定されるまでの流れを説明するための説明図である。図10に示すように、勝敗判定ゲームは、ステップ1及びステップ2の2つのステップを含んでいる。ステップ1は、スキル間のスキル属性の相性に基づいて勝敗を決定するために実行される。一方、ステップ2は、ステップ1で勝敗(優劣)が判別できなかった場合に、スキル属性とは別の基準で再度優劣を決定するために実行される。以下に、ステップ1及びステップ2の詳細を説明する。なお、図10の例は、説明のため、各プレイヤのゲーム機GMにそれぞれ表示される対戦画面43の一部を抜き出して示している。
ステップ1では、各プレイヤの停止操作に基づいて決定された実行スキル間の相性が判別される。つまり、例えば、図7に示す相性に基づいて、味方選手の実行スキルと敵選手の実行スキルとの間の相性が判別される。図10の例では、各ルーレットカーソル47は、攻撃側のスキルとして“外角ねらい”を、守備側のスキルとして“ファイアボール”を、それぞれ示している。この場合、“外角ねらい”のプレイ属性“気”と“ファイアボール”のプレイ属性“力”との間で相性が判別される。
また、ステップ1では、スキル属性間の相性に加えて、更にスキルランク間の上下関係も判別する。そして、ステップ1では、このスキルランク間の上下関係も勝敗の決定に反映される。具体的には、ステップ1では、互いのスキル属性が同じ(いわゆるあいこに該当)第1状態、スキル属性で負けている方がスキルランクでは上の階層(ランク)に属する第2状態、及びスキル属性で勝っている方がスキルランクでも下の階層に属していない(例えば、同じ階層或いは上の階層に属する)第3状態の3つの状態が判別される。そして、第1状態及び第2状態の場合にはステップ2に進み、第3状態の場合にはステップ2を経ずに結果演出に移行する。
例えば、攻撃側の実行スキルのスキル属性が“気”、守備側の実行スキルのスキル属性が“力”の場合、スキル属性の相性では攻撃側が優位(勝ち)である。この場合において、更に攻撃側のスキルランクが守備側よりも上か同じランク(階層)の場合に第3状態と判別される。図10に示すように、第3状態の場合、ステップ2をスキップして、結果演出に進む。
一方、例えば、攻撃側及び守備側のいずれの実行スキルのスキル属性も“気”の場合、つまりスキル属性の相性があいこの場合、第1状態と判別される。また、例えば、攻撃側の実行スキルのスキル属性が“気”で、守備側のスキル属性が“技”の場合、スキル属性では、攻撃側が劣位(負け)、守備側が優位であり、守備側の勝ち、攻撃側の負けに該当する。ただし、このような場合においても、例えば、攻撃側のスキルランク“5”、守備側のスキルランクが“2”である場合等、攻撃側(スキル属性で劣位)のスキルランクが守備側(スキル属性で優位)のスキルランクよりも上に該当する場合、第3状態と判別される。そして、図10に示すように、第1状態及び第2状態の場合には、ステップ2に進む。なお、ステップ1は、上述の対戦画面43を利用して実行スキルを決定するスキル決定ゲームを含んでいてよい。
ステップ2では、攻撃側及び守備側の勝敗を決めるための最終決戦の場として、連打ゲームが提供される。連打ゲームは、双方の連打数に基づいて勝敗(優劣)が決定されるゲームである。また、連打数として、例えば、ボタンCP2を連続して押す等の連打操作の数が利用される。
一例として、連打ゲームは、連打ゲーム画面55を通じて提供される。連打ゲーム画面55には、例えば、左右方向に延びるバーゲージ56が設けられている。バーゲージ56は、境界カーソル57の位置を境界として左右の2つの領域に区別される。また、これらの各領域は、守備側及び攻撃側にそれぞれ割り当てられる。
境界カーソル57は、例えば、各プレイヤの連打操作に基づいて、バーゲージ56の上を左右に移動する。具体的には、境界カーソル57は、連打操作の数が優位な方の領域が拡大するように左右方向に移動する。図10の例は、バーゲージ56内の左側の領域56Lが攻撃側に、右側の領域56Rが守備側に、それぞれ割り当てられた場合を示している。図10に示すように、例えば、攻撃側の連打操作数が優位の場合、左側の領域56Lが拡大するように、境界カーソル57は中間付近よりも右側に偏って位置する。同様に、守備側が優位の場合、反対に右側の領域56Rが拡大するように、境界カーソル57は左側に偏って位置する。
例えば、最終的に全ての領域を占有した方が連打ゲーム、つまり最終決戦の勝者と判別される。或いは、一定時間経過後の占有領域が多い方が連打ゲームの勝者と判別されてもよい。連打ゲームによって勝者及び敗者が決定された後、演出結果に進む。つまり、ステップ1において第1状態と判別された場合の勝者、及びステップ2の連打ゲームにおける勝者が勝敗判定ゲームにおける最終的な勝者として決定される。勝敗判定ゲームにおける勝敗の決定は、一例として、このように実行される。なお、連打ゲームにおいて、スキルランクの階層の相違差に応じて、それらの相違差が連打ゲームのゲーム状況に反映されてもよい。例えば、スキルランクの差が3以上である場合には上の階層に属するゲームオブジェクトに有利な状況を連打ゲームにおいて付与し、スキルランクの差が2である場合には有利・不利がない状況で連打ゲームを実行し、スキルランクの差が1の場合には下の階層に属するゲームオブジェクトに有利な状況を連でゲームにおいて付与する。
次に、フォーマットデータ16a及びイメージデータ16bの詳細を説明する。フォーマットデータ16aは、上述のように画像データに含まれる。画像データは、上述のようにゲームに必要な各種画像(キャラクタ画像MGを含む)を表示するためのデータである。そして、フォーマットデータ16aは、選手カードKCの基本フォーマットFIを表現するためのデータである。つまり、フォーマットデータ16aによって、選手カードKCに表示される合成画像CIの可変領域及び固定的部分が定義される。一方、イメージデータ16bは、選手カードKCに印刷される合成画像CIを表現するためのデータである。つまり、イメージデータ16bに基づいて合成画像CIが被記録用媒体に印刷され、選手カードKCが生成される。
次に、再現処理、優劣判別処理、及びカード発行処理について説明する。再現処理は、各選手カードKCが記録するパラメータの情報に基づいて、各選手カードKCに対応する選手(キャラクタ)をゲーム内に再現するための処理である。優劣判別処理は、試合ステージにおいて対戦する各選手間の優劣を判別するための処理である。カード発行処理は、ゲーム結果を反映した新たな選手カードKC(変化後選手カードKC)を発行するための処理である。
一例として、再現処理は図11のルーチンを通じて、優劣判別処理は図12のルーチンを通じて、カード発行処理は図13のルーチンを通じて、それぞれゲーム機GMの制御ユニット10によって実現される。より具体的には、図11〜図13ルーチンは、一例として、制御ユニット10のゲーム提供部15を通じて実行される。なお、各制御ユニット10は、これらの処理の他にも各種の周知な処理等を、それぞれ単独で或いはセンターサーバ2等と協働して実行する。しかし、それらの詳細な説明は省略する。
図11は、再現処理ルーチンのフローチャートの一例を示す図である。図11のルーチンは、一例として、コードリーダ7が選手カードKCを読み取る毎に実行される。図11のルーチンが開始されると、ゲーム提供部15は、まずステップS11にて、選手カードKCのゲーム用情報を取得する。具体的には、コードリーダ7から出力される信号に基づいて、選手カードKCの二次元コードCGに含まれるゲーム用情報を取得する。なお、対戦相手のゲーム用情報は、例えば、ネットワーク3を通じて提供されてよい。以下、各処理において同様である。
次のステップS12において、ゲーム提供部15は、ステップS11で取得したゲーム用情報に基づいて、ゲーム中に選手カードKCにて定義される選手を再現するための再現用データを生成する。この再現用データには、例えば、ゲーム用情報に基づいて取得したキャラクタ画像MGに対応する画像の画像データが含まれる。また、再現用データには、ステップS11で取得したゲーム用情報に含まれるその他のパラメータの情報も含まれる。
次のステップS13において、ゲーム提供部15は、ステップS12で生成した再現用データを所定の記憶領域に出力して、今回のルーチンを終了する。所定の記憶領域として、例えば、制御ユニット10の内部記憶装置或いは記憶ユニット11といったゲームで利用可能な各種データが少なくとも一時的に記憶される領域が利用されてよい。再現用データは、所定の記憶領域に記憶され、ゲームの展開等、状況に応じて適宜に利用される。これにより、選手カードKCにて定義される特性等を有する選手が選手カードKCの表示と同様の画像(合成画像CI或いはキャラクタ画像MG等)にてゲーム中に再現される。
図12は、優劣判別処理ルーチンのフローチャートの一例を示す図である。図12のルーチンは、例えば、試合ステージにおいて、攻撃側及び守備側の選手間で対戦が開始された場合に実行される。
図12のルーチンを開始すると、まずステップS21において、ゲーム提供部15は、対戦する選手間の優劣を判別するための優劣判別機会を付与する。優劣判別機会として、例えば、勝敗判定ゲームが利用される。つまり、ゲーム提供部15は、優劣判別機会として、対戦する各選手に勝敗判定ゲームを提供する。
続くステップS22において、ゲーム提供部15は、ステップS21で提供した勝敗判定ゲームにおいて選択されたスキルを取得する。具体的には、ゲーム提供部15は、勝敗判定ゲームにおいて決定された各選手の実行スキルを取得する。
次のステップS23において、ゲーム提供部15は、ステップS22で取得した各選手の実行スキルに基づいて、第1の優劣を判別する。具体的には、勝敗判定ゲームにおいて、第1の優劣を判別する通常優劣判別機会を付与する。通常優劣判別機会では、例えば、次のようにして第1の優劣が判別される。ゲーム提供部15は、まず各実行スキルのスキル属性に基づいて、各スキル属性間の相性を判別する。そして、ゲーム提供部15は、相性で優位な方を優勢と、劣位な方を劣勢と、等位な場合を等勢(あいこ)と判別する。次に、ゲーム提供部15は、各実行スキルのスキルランクに基づいて、両実行スキル間のランクの優劣(スキルランクの上下関係)を判別する。さらに、ゲーム提供部15は、スキル属性の相性及びスキルランクの上下関係に基づいて、対戦結果の状態を判別する。より具体的には、ゲーム提供部15は、両実行スキルのスキル属性の相性及びスキルランクの上下関係に基づいて、第1状態、第2状態及び第3状態のいずれの状態に該当するか判別する。そして、その判別結果に基づいて、前記1状態及び第2状態の場合には優劣の判別を保留する。一方、第3状態の場合には、スキル属性の相性において優位の選手を優勢と判別する。一例として、ゲーム提供部15は、ステップS23において、このような通常優劣判別機会を通じて、第1の優劣を判別する。
続くステップS24において、ゲーム提供部15は、ステップS23の判別結果に基づいて、所定の移行条件を満たすか否か判別する。具体的には、ゲーム提供部15は、ステップS26の判別結果が保留の場合(第1状態及び第2状態の場合)に所定の移行条件を満たすと、既に優劣を判別している場合(第3状態の場合)に所定の移行条件を満たさないと、それぞれ判別する。この判別結果が否定的結果の場合、つまり所定の移行条件を満たさない場合、ゲーム提供部15は、ステップS25をスキップして、ステップS26に進む。
一方、ステップS24の判別結果が肯定的結果の場合、つまり所定の移行条件を満たす場合、ゲーム提供部15は、ステップS25に進む。ステップS25において、ゲーム提供部15は、勝敗判定ゲームにおいて、第2の優劣を判別する特別優劣判別機会を更に付与する。特別優劣判別機会として、例えば、上述の連打ゲームが利用される。つまり、ゲーム提供部15は、ステップS25において、特別優劣判別機会として、連打ゲームを提供する。
続くステップS26において、ゲーム提供部15は、勝敗判定ゲームにおける勝敗の結果を判別する。具体的には、ゲーム提供部15は、ステップS25の処理が実行されていない場合、つまり第1の優劣において優勢が判別されている場合(所定の移行条件を満たさない第3状態と判別された場合)、第1の優劣において優勢と判別された選手(通常優劣判別機会の勝者)を勝敗判定ゲームの勝者と判別する。一方、ゲーム提供部15は、ステップS25の処理を実行した場合、つまり第1の優劣において保留した場合(所定の移行条件をみたす第1状態及び第2状態と判別された場合)には、第2の優劣において優勢と判別された選手(連打ゲーム(特別優劣判別機会)の勝者)を勝敗判定ゲームの勝者と判別する。
次のステップS27において、ゲーム提供部15は、ステップS26の判別結果に基づいて、ゲーム内に進行を付加する。具体的には、ゲーム提供部15は、ステップS26の判別結果に基づいて、演出画面50等を提供し、結果演出を提供する。そして、ステップS27の処理を終えると、ゲーム提供部15は、今回のルーチンを終了する。これにより、スキル属性の相性及びスキルランクの2つの情報に基づいて勝敗が判断される勝敗判定ゲームが実現される。また、当該勝敗判定ゲームは、スキル属性の相性において勝利できなくても再度連打ゲームを通じて挽回の機会が与えられる。そして、それらの結果がゲームの進行に反映される。
図13は、カード発行処理ルーチンのフローチャートの一例を示す図である。図13のルーチンは、例えば、試合ステージの後、カード発行ステージにおいて選手カードKCの印刷を希望する所定の操作が実行される毎に実行される。図13のルーチンを開始すると、ゲーム提供部15は、まずステップS41において、ゲームのプレイに使用された選手カード(基礎選手カード)KCのゲーム用情報を取得する。この取得は、例えば、図12のルーチン等で取得済の場合は、それらを取得することにより実現されてよい。
続くステップS42において、ゲーム提供部15は、ゲーム結果、つまり試合ステージの結果を取得する。次のステップS43において、ゲーム提供部15は、ステップS43のゲーム結果及びプレイヤによる変更結果に基づいて、パラメータの変更内容を取得する。具体的には、ゲーム結果に基づいて、例えば、レベルアップ等が実行される場合は、変更内容としてそのレベルアップ及びそれに伴う変更内容を取得する。また、ゲームの試合後に、スキル項目欄SAに含まれる各スキルの変更等、プレイヤによってパラメータが変更される場合は、その変更内容を取得する。なお、ステップS43において、パラメータを変更するための画面が提供され、その変更内容が決定されてもよい。
続くステップS44において、ゲーム提供部15は、ステップS43で取得した変更内容に基づいて、ステップS41で取得したゲーム用情報中のパラメータの情報に変化を付与する。具体的には、例えば、レベルアップする場合にはパラメータのレベル項目等の情報を変化させる(例えば、“Lv11”→“Lv12”)。或いは、スキル項目欄SAに含まれる各スキルが変更される場合には、変更後の各スキルを含むようにスキル項目欄SAの内容を変化させる。
次のステップS45において、ゲーム提供部15、ステップS44で変化が付与された後の変化後パラメータの情報を含む合成画像CIを表現するためのイメージデータ16bを生成する。したがって、合成画像CIにはゲーム結果(プレイヤの変更結果を含む)が反映されている。また、合成画像CIは二次元コードCGも含んでいるので、イメージデータ16bは二次元コードCGを表現するためのデータも含んでいる。結果として、合成画像CIには、変化後パラメータの情報及びその他の情報を含む変化後ゲーム用情報が記録されている。
続くステップS46において、ゲーム提供部15は、ステップS45で生成したイメージデータ16bに基づいて合成画像CIが被記録媒体に印刷され、新たに選手カード(変化後選手カード)KCが生成されるように、イメージデータ16bをプリンタ12に出力(提供)する。つまり、ゲーム提供部15は、合成画像CIを介して、変化後パラメータの情報を含む変化後ゲーム用情報が変化後選手カードKCに記録されるように、イメージデータ16bをプリンタ12に提供する。そして、ゲーム提供部15は、ステップS46の処理を終えると、今回のルーチンを終了する。これにより、ゲーム結果(プレイヤの変更結果を含む)が反映された新たな選手カード(変化後選手カード)KCが、プレイに使用した選手カード(基礎選手カード)KCとは別に生成される。
以上に説明したように、この形態によれば、スキル属性の相性だけでなく、スキルランクの上下関係によっても優劣が判断される。このため、例えば、スキル属性の相性等の一つの基準だけで優劣が決定される場合に比べて優劣の結果のバリエーションを増やすことができる。そして、所定の移行条件を満たした場合には、更に連打ゲームが提供され、この連打ゲームを通じて最終的な勝敗を決めることができる。これにより、一つの基準で劣勢の場合にも挽回の機会を与えることができる。結果として、ゲームの進行のバリエーションを増やすことができるので、プレイヤの予測を裏切ることができる。結果として、ゲームの興趣性を向上させることができる。
そして、ゲーム後には、ゲーム結果が反映された選手カードKCが生成される。これにより、各選手の継続的成長を実現することができる。さらに、ユニーク性の高い選手カードKCを提供することができる。これらにより、更にゲームの興趣性を向上させることができる。
以上の形態において、ゲーム機GMの制御ユニット10が、ゲーム提供部15を通じて図12のルーチンを実行することにより本発明の機会付与手段、第1優劣判別手段、第2優劣判別手段、優勢判別手段及び進行付与手段として機能する。
本発明は上述の形態に限定されず、適宜の形態にて実施することができる。例えば、上述の形態では、所定の付与条件を満たした場合の特典の一例として、パラメータの上昇が記載されている。しかし、この場合の特典は、このような形態に限定されない。例えば、このような特典として、勝敗判定ゲームにおいてルーレットカーソル47の移動速度の変化(例えば、遅くなる等)が利用されてもよい。或いは、このような特典は、連打ゲームにおいて有利な状況(難易度を下げる等)として提供されてもよい。さらに、このような特典は、タイミングゲームにおいてカーソル42の移動速度の変化として提供されてもよい。このように各種の態様が特典として採用されてよい、
上述の形態では、スキルの相性において劣位の選手によって所定の移行条件が満たされている。しかし、所定の移行条件は、このような形態に限定されない。例えば、所定の移行条件は、第1の優劣において、抽選等の結果によって満たされてもよい。或いは、所定のアイテムを有している選手によって満たされてもよい。したがって、第1の優劣(例えば、スキル属性の相性及びスキルランクの上下関係の両方)において優位の選手によって満たされてもよい。
また、各スキルに対して“気”、“力”、“技”の3つの属性がスキルの内容と関係なく設定されているが(例えば、図6において“力”と“技”の「センター流し」が存在する。)、スキルの内容に関連付けた属性を別に設定してもよい。例えば、図6を用いて説明すると、「サンダースイング」にはそのスキルの内容と関係なく“力”の属性が設定されるが、それとは別にスキルの内容に固有の“雷”といった第2の属性を設定してもよい。また、当該第2の属性は、選手の実行スキル同士で比較したり、実行スキルの第2の属性と相手選手の媒体属性を比較したりして、攻撃力や防御力を変化させてもよい。また、“気”、“力”、“技”といった第1の属性と“雷”、“水”、“火”、“氷”、“風”、“月”といった第2の属性の組み合わせに応じて、攻撃力や防御力を変化させてもよい。
また、上述の形態では、第1状態及び第2状態の場合に、連打ゲームが提供されている。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、第3状態の場合にも連打ゲームが提供されてもよい。つまり、所定の移行条件は、第1の優劣が判別された場合に常に満たされてよい。結果として、連打ゲームは、第1の優劣の結果に関わらず、毎回実行されてもよい。この場合、スキル属性の相性の結果及びスキルランクの上下関係は、連打ゲーム内の状況に反映されてよい。つまり、例えば、スキル属性の相性で優位な方に有利なように有利な状況を付与して連打ゲームが提供されてもよい。スキルランクの上下関係で優位な場合も同様である。
また、上述の形態では、選手カードKCには、パラメータの情報等を含むコードとして、二次元コードCGが印刷されている。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、このようなコードとして、バーコードが利用されてもよい。即ち、選手カードKCには、所定の規格に準拠して生成されることにより各種のゲーム用情報を含む各種のコードが利用されてよい。
また、各種のゲーム用情報がコードとして記録媒体に記録される形態にも限定されない。例えば、記録媒体として、DVDROM、CDROM等の光学式記憶媒体、或いはEEPROM等の不揮発性半導体メモリが利用されてもよい。このような記憶媒体は、例えば、ICカードを含む。また、これらの記録媒体が利用される場合、合成画像CIが印刷される代わりに、合成画像CIを表現するためのイメージデータ16b自体がこれらの媒体に記録されてもよい。また、このようなデータは、赤外線通信等により記憶媒体に提供されてもよい。つまり、ゲーム機GMがゲーム用情報(パラメータの情報を含む)を記録し、又は取得出来る限り、各種の記録媒体がゲーム用記録媒体として採用されてよい。
上述の形態では、各ゲーム機GMは、ゲーム結果に応じてパラメータが変化する選手カードKCが生成されるカードゲームを提供している。しかし、各ゲーム機GMが提供するゲームは、このような形態に限定されない。例えば、ゲーム機GMは、選手カードの選手が成長しないカードゲームを提供してもよい。
また、ゲーム機GMが提供するゲームは、対戦型のゲームにも限定されない。したがって、ゲーム機GMは、アクションゲーム、ロールプレイングゲーム、シミュレーションゲーム、シューティングゲーム等の各種のゲームを提供してよい。また、ゲーム機GMは、業務用のゲーム機に限定されない。ゲーム機GMとして、例えば、家庭用の据置型ゲーム機、携帯型のゲーム機等、適宜の形態が採用されてよい。
同様に、ゲーム機GMが提供するゲームは、選手カードKC等、ゲーム用記録媒体を利用するゲームにも限定されない。例えば、ゲーム機GMは、ゲーム用記録媒体を使用せず、ゲーム機GM側で記録されているゲームオブジェクトを使用するゲームを提供してもよい。このようなゲームの一例として、例えば、センターサーバ2を介してユーザ端末5が提供するSNSゲームが採用されてもよい。
また、上述の形態では、制御ユニット10及び記憶ユニット11がゲーム機GMに設けられている。しかし、本発明のゲーム機は、このような形態に限定されない。例えば、クラウドコンピューティングを利用してネットワーク上に論理的に制御ユニット10及び記憶ユニット11が設けられてもよい。つまり、ゲーム機GMは、ネットワーク3を通じて制御ユニット10処理結果を表示して提供する端末として構成されていてもよい。さらに、センターサーバ2が省略され、例えば、店舗4内の各ゲーム機GM間で対戦が実行されてもよい。
以下に、上述の内容から得られる本発明の一例を記載する。なお、以下の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
本発明のゲーム機は、対戦用のパラメータによって定義される各ゲームオブジェクト(例えば、キャラクタ画像MG)が前記パラメータを利用して互いに対戦する対戦型のゲームを提供するゲーム機(例えば、図3に記載のゲーム機GM)であって、前記ゲームにおいて前記パラメータに基づいて、対戦する各ゲームオブジェクト間の優劣を判別する優劣判別機会(例えば、勝敗判定ゲーム)を付与する機会付与手段(例えば、図3に記載の制御ユニット10)と、前記優劣判別機会において前記パラメータに関連する第1判別基準(例えば、スキルの相性)及び当該第1判別基準とは別の第2判別基準(例えば、スキルランクの上下関係)に基づいて、前記対戦する各ゲームオブジェクト間で第1の優劣を判別する通常優劣判別機会を付与する第1優劣判別手段(例えば、図3に記載の制御ユニット10)と、前記第1の優劣の判別結果において、所定の移行条件を満たした場合に、前記対戦する各ゲームオブジェクト間で第2の優劣を判別する特別優劣判別機会(例えば、連打ゲーム)を付与する第2優劣判別手段(例えば、図3に記載の制御ユニット10)と、前記特別優劣判別機会が付与されなかった場合には前記第1の優劣において優勢と判別されたゲームオブジェクトを、前記特別優劣判別機会が付与された場合には前記第2の優劣において優勢と判別されたゲームオブジェクトを、前記優劣判別機会において優勢と判別する優勢判別手段(例えば、図3に記載の制御ユニット10)と、前記優勢判別手段の判別結果に基づいて、前記優劣判別機会において優勢と判別されたゲームオブジェクトに有利な進行を付与する進行付与手段(例えば、図3に記載の制御ユニット10)と、を備えている。
本発明によれば、パラメータに関連する第1判別基準だけでなく、第1判別基準とは別の第2判別基準によっても優劣が判別される。結果として、一つの基準だけで優劣が決定される場合に比べて優劣の判別結果のバリエーションを増やすことができる。さらに、それらの結果、所定の移行条件を満たす場合には、更に特別優劣判別機会が付与される。これらにより、ゲームの進行のバリエーションを増やすことができるので、プレイヤの予測を裏切ることができる。結果として、ゲームの興趣性を向上させることができる。
第1判別基準及び第2判別基準として、各種の基準が採用されてよい。例えば、本発明のゲーム機の一態様において、前記パラメータは、第1情報(例えば、スキル属性)及び第2情報(例えば、スキルランク)がそれぞれ設定され、前記ゲームの進行に利用される複数の選択肢(例えば、スキル)を含み、前記第1判別基準には前記第1情報が、前記第2判別基準には前記第2情報が、それぞれ利用され、前記第1優劣判別手段は、前記複数の選択肢のうち一つの選択肢(例えば、実行スキル)が前記対戦する各ゲームオブジェクトにおいて選択された場合に、前記一つの選択肢の前記第1情報及び前記第2情報に基づいて前記第1の優劣を判別し、前記進行付与手段は、前記有利な進行として、前記優劣判別機会において優勢と判別されたゲームオブジェクトの前記一つの選択肢に対応する進行を付与してもよい。
第1情報及び第2情報として、各種の情報が利用されてよい。例えば、本発明の複数の選択肢が利用される態様において、前記複数の選択肢間には、前記第1情報に基づいて優位、劣位、或いは等位のいずれかの相性が設定され前記第1判別基準として、前記相性が利用されてもよい。また、この態様において、前記複数の選択肢間は、前記第2情報に基づいて上下関係を有する複数の階層に分類され、前記第2判別基準として前記上下関係が利用されてもよい。
第1判別基準及び第2判別基準に基づいて、第1の優劣は、どのように判別されてもよい。例えば、本発明の複数の選択肢が第2情報に基づいて複数の階層に分類される態様において、前記第1優劣判別手段は、前記第1の優劣において、前記相性に基づいて前記対戦する各ゲームオブジェクトが等位と判別される第1状態、前記相性に基づいて優位と判別された第1優位ゲームオブジェクトが前記複数の階層において下の階層に属すると判別される第2状態、前記第1優位ゲームオブジェクトが前記複数の階層において上の階層以上に属すると判別される第3状態のいずれの状態に該当するか判別し、前記所定の移行条件は、前記第1状態及び第2状態の場合に満たされ、前記第2優劣判別手段は、前記第1状態及び前記第2状態の場合に、前記特別優劣判別機会を付与していてもよい。また、この態様において、前記第2優劣判別手段は、前記特別優劣判別機会において、前記第2状態の場合に前記対戦する各ゲームオブジェクト間の各階層の相違差に応じて、上の階層又は下の階層に属するゲームオブジェクトに有利な状況を付与してもよい。
第2情報に基づく階層は、どのように使用されてもよい。例えば、本発明の複数の選択肢が第2情報に基づいて複数の階層に分類される態様において、前記所定の移行条件は、前記第1の優劣が判別された場合に満たされ、前記第2優劣判別手段は、前記第1の優劣の判別の後に、前記複数の階層に基づいて各階層の相違差に応じて前記対戦する各ゲームオブジェクトのうち上の階層又は下の階層に分類されるゲームオブジェクトに有利な状況が付与されるように、前記特別優劣判別機会を提供してもよい。
また、本発明の複数の選択肢が利用される態様において、各ゲームオブジェクトには、複数の属性のいずれかが設定され、前記第1情報として、前記複数の属性が利用され、前記進行付与手段は、前記有利な進行が付与されるゲームオブジェクトの属性と前記一の選択肢に対応する属性とが一致している場合には、前記有利な進行に更に特典を付与してもよい。この場合、複数の選択肢により多数の情報を与えることができる。結果として、複数の選択肢の利用範囲を拡大することができる。
ゲームとして、各種のゲームが利用されてよい。例えば、本発明のゲーム機の一態様において、前記ゲームとして、複数のゲームオブジェクトをそれぞれ含む複数のグループ間で対戦するグループ対戦型のゲームが採用され、前記機会付与手段は、各グループ内の前記複数のゲームオブジェクトが所定の付与条件を満たした場合に、前記優劣判別機会において、当該所定の付与条件を満たしたグループの各ゲームオブジェクトに有利な状況を付与してもよい。
本発明のゲーム機の一態様として、前記パラメータの情報を記録する各ゲーム用記録媒体(例えば、図4に記載の選手カードKC)を介して前記パラメータの情報を取得する情報取得手段(例えば、図3に記載の制御ユニット10)と、前記情報取得手段の取得結果に基づいて、各ゲーム用記録媒体の前記パラメータによって定義されるゲームオブジェクトが前記ゲームで使用されるように、各ゲームオブジェクトを再現する媒体再現手段(例えば、図3に記載の制御ユニット10)と、を更に備える態様が採用されてもよい。この場合、ゲーム用記録媒体に記録されたパラメータがゲームのプレイに利用される。つまり、各プレイヤが保有するゲームオブジェクトをゲームに使用させることができる。結果として、ゲームの興趣性を更に向上させることができる。
ゲーム用記録媒体が利用される態様において、前記ゲームの結果に基づいて、前記パラメータに変化を付与する変化付与手段(例えば、図3に記載の制御ユニット10)と、前記変化付与手段によって変化が付与された後の変化後パラメータに基づいて、当該変化後パラメータの情報が記録された変化後ゲーム用記録媒体が生成されるように、前記変化後パラメータの情報を提供する情報提供手段(例えば、図3に記載の制御ユニット10)と、を更に備える態様が採用されてもよい。この場合、ゲーム結果に基づいて変化後ゲーム用記録媒体が生成されるので、ユニーク性の高いゲーム用記録媒体を提供することができる。これにより、ゲームの興趣性を更に向上させることができる。
変化後パラメータの情報は、どのように変化後ゲーム用記録媒体に記録されてもよい。例えば、本発明のゲーム機の一態様において、前記情報提供手段は、可変領域を固定的に定義する基本フォーマット(例えば、図4に記載の基本フォーマットFI)と前記変化後パラメータの情報とが前記可変領域に前記変化後パラメータの情報が配置されるように合成された合成画像(例えば、図4に記載の合成画像CI)の表示或いは当該合成画像を表現するためのイメージデータ(例えば、図3に記載のイメージデータ16b)の記録の少なくともいずれか一方を通じて、前記変化後パラメータの情報が前記変化後ゲーム用記録媒体に記録されるように、前記変化後パラメータの情報を提供してもよい。
また、合成画像が利用される態様において、前記合成画像を前記変化後ゲーム用記録媒体に印刷するプリンタ(例えば、図3に記載のプリンタ12)を更に備え、前変化後ゲーム用記録媒体として、カード状の紙媒体が利用され、前記情報提供手段は、前記プリンタによる前記合成画像の印刷を通じて前記合成画像の表示により前記変化後パラメータの情報が前記変化後ゲーム用記録媒体に記録されるように、前記変化後パラメータの情報を提供する態様が採用されてもよい。この場合、合成画像の印刷を通じてパラメータの情報を視覚的にプレイヤに提供することができる。
さらに、合成画像が利用される態様において、前記合成画像は、前記変化後パラメータの情報を含むように所定の規格に準拠して生成されたコード(例えば、図4に記載の二次元コードCG)の表示を含み、前記変化後ゲーム用記録媒体は、前記コードを介して前記変化後パラメータの情報を記録していてもよい。この場合、コードを通じて、変化後パラメータの情報を提供することができる。
本発明の制御方法は、対戦用のパラメータによって定義される各ゲームオブジェクトが前記パラメータを利用して互いに対戦する対戦型のゲームを提供するゲーム機に適用され、前記ゲームにおいて前記パラメータに基づいて、対戦する各ゲームオブジェクト間の優劣を判別する優劣判別機会を付与する機会付与手順(例えば、図12のステップS21)と、前記優劣判別機会において前記パラメータに関連する第1判別基準及び当該第1判別基準とは別の第2判別基準に基づいて、前記対戦する各ゲームオブジェクト間で第1の優劣を判別する通常優劣判別機会を付与する第1優劣判別手順(例えば、図12のステップS23)と、前記第1の優劣の判別結果において、所定の移行条件を満たした場合に、前記対戦する各ゲームオブジェクト間で第2の優劣を判別する特別優劣判別機会を付与する第2優劣判別手順(例えば、図12のステップS25)と、前記特別優劣判別機会が付与されなかった場合には前記第1の優劣において優勢と判別されたゲームオブジェクトを、前記特別優劣判別機会が付与された場合には前記第2の優劣において優勢と判別されたゲームオブジェクトを、前記優劣判別機会において優勢と判別する優勢判別手順(例えば、図12のステップS26)と、前記優勢判別手順の判別結果に基づいて、前記優劣判別機会において優勢と判別されたゲームオブジェクトに有利な進行を付与する進行付与手順(例えば、図12のステップS27)と、を備えている。
また、本発明のゲーム機用のコンピュータプログラムは、対戦用のパラメータによって定義される各ゲームオブジェクトが前記パラメータを利用して互いに対戦する対戦型のゲームを提供するゲーム機(GM)に組み込まれるコンピュータ(10)を、前記ゲームにおいて前記パラメータに基づいて、対戦する各ゲームオブジェクト間の優劣を判別する優劣判別機会を付与する機会付与手段、前記優劣判別機会において前記パラメータに関連する第1判別基準及び当該第1判別基準とは別の第2判別基準に基づいて、前記対戦する各ゲームオブジェクト間で第1の優劣を判別する通常優劣判別機会を付与する第1優劣判別手段、前記第1の優劣の判別結果において、所定の移行条件を満たした場合に、前記対戦する各ゲームオブジェクト間で第2の優劣を判別する特別優劣判別機会を付与する第2優劣判別手段、前記特別優劣判別機会が付与されなかった場合には前記第1の優劣において優勢と判別されたゲームオブジェクトを、前記特別優劣判別機会が付与された場合には前記第2の優劣において優勢と判別されたゲームオブジェクトを、前記優劣判別機会において優勢と判別する優勢判別手段、及び前記優勢判別手段の判別結果に基づいて、前記優劣判別機会において優勢と判別されたゲームオブジェクトに有利な進行を付与する進行付与手段として機能させるように構成されたものである。本発明の制御方法若しくはコンピュータプログラムが実行されることにより、本発明のゲームシステムを実現することができる。