JP2015072828A - 蓄電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】タブの自由端部が電極組立体やケースに影響を及ぼすことを抑制することができる蓄電装置を提供すること。【解決手段】二次電池10は、電極組立体14の偏平面31に対向した第2側壁12cとの間に短絡ユニット65を有する。短絡ユニット65の負極短絡用電極67は、負極集電タブ42より厚い負極短絡用タブ67bを備えている。二次電池10は、積層方向に沿って負極集電タブ42と負極短絡用タブ67bを一端側に寄せ集め、かつ他端側に折り曲げた負極タブ群44を有する。負極タブ群44では、負極溶接部Y2よりも先端側の自由端部Gが、積層方向一端側に向けて折り返されている。【選択図】図4
Description
本発明は、異なる極の電極を絶縁して積層した電極組立体をケース内に備えるとともに、電極から電気を取り出すために電極の一辺から突出するタブを備える蓄電装置に関する。
EV(Electric Vehicle)やPHV(Plug in Hybrid Vehicle)などの車両には、走行用モータへの供給電力を蓄える蓄電装置としての二次電池が搭載されている。一般に、二次電池は、電極組立体を収容するケースを備え、そのケース内に電極組立体が収容されている。そして、二次電池からの電力の取り出しは、電極組立体の正極及び負極に、導電部材を介して接続された電極端子を通して行われている。
電極組立体には、例えば、複数の正極と複数の負極との間にセパレータを介在させた状態で積層した積層型の電極組立体や、帯状の正極と帯状の負極との間に帯状のセパレータを介在させた状態で捲回した捲回型の電極組立体がある。
図6(a)に示すように、例えば、特許文献1の二次電池80において、ケース88内に収容された電極組立体89は、正極板81及び負極板82を有し、正極板81は正極タブ81aを有し、負極板82は負極タブ82aを有する。複数枚の正極タブ81aは重ねた状態で正極端子83と電気的に接続され、複数枚の負極タブ82aは重ねた状態で負極端子84と電気的に接続されている。
図6(b)に示すように、正極タブ81aと正極端子83とは、例えば、正極端子83に対して複数枚積層された状態で溶接によって接合され、溶接部90で全ての正極タブ81aと正極端子83とが導通している。同様に、負極タブ82aと負極端子84とは、負極端子84に対して複数枚積層された状態で溶接によって接合され、溶接部90で全ての負極タブ82aと負極端子84とが導通している。
ところで、複数枚の正極タブ81a及び負極タブ82aは、溶接部90よりも先端側は、自由端部となっている場合があり、自由端部となった正極タブ81a又は負極タブ82aが、ケース88に接触したり、電極組立体89に接触する虞がある。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、タブの自由端部が電極組立体やケースに影響を及ぼすことを抑制することができる蓄電装置を提供することを目的とする。
上記問題点を解決するための蓄電装置は、異なる極の電極を絶縁して積層した電極組立体をケース内に備えるとともに、前記電極から電気を取り出すために前記電極の一辺から突出するタブを備え、前記電極組立体の積層方向の両端に位置する偏平面と、該偏平面に対向した前記ケースの壁部との間に、異なる極の短絡用電極を絶縁して積層した短絡ユニットを有するとともに、前記短絡用電極は、一辺から突出し、前記タブより厚い短絡用タブを備えており、前記電極組立体の積層方向に沿って前記タブが積層されるとともに、前記積層方向に沿った前記タブよりも外側に前記短絡用タブが積層されており、前記積層方向に沿って前記タブ及び前記短絡用タブを一端側に寄せ集め、かつ他端側に折り曲げたタブ群を有するとともに、前記タブ群では、全ての前記タブ及び前記短絡用タブが導通部で導通されており、前記導通部よりも前記タブ及び前記短絡用タブの先端側で、前記タブ群が前記積層方向一端側に向けて折り返されていることを要旨とする。
これによれば、タブ群では、積層方向一端側の短絡用タブが全てのタブを外側から覆っている。さらに、短絡用タブ及びタブが、積層方向一端側に折り返された状態では、積層方向一端側の短絡用タブの内側に全てのタブが位置している。そして、短絡用タブの厚みは、タブの厚みよりも厚いため、短絡用タブは、折り返されても自身で曲げ形状を維持している。このため、短絡用タブによって、折り返されたタブが、折り返される前の形状に戻ることが抑制され、折り返された状態が保持される。したがって、タブにおいて、導通部より先端側が自由端部となっていても、短絡用タブによって自由端部が電極組立体及びケースに接触することが抑制される。
また、蓄電装置について、前記タブ群において前記積層方向一端側の前記短絡用タブと前記ケースとの間に、前記一端側の前記短絡用タブを覆う絶縁部材を備えるのが好ましい。
これによれば、積層方向一端側で、タブ群の外層となる短絡用タブを絶縁部材で覆うことで、その短絡用タブをケースから絶縁することができる。
また、蓄電装置について、前記短絡用タブの厚みは、50μm以上であるのが好ましい。
また、蓄電装置について、前記短絡用タブの厚みは、50μm以上であるのが好ましい。
これによれば、短絡用タブの厚みを50μm以上とすることで、短絡用タブが折り返された状態から、折り返す前の状態に戻ることを抑制できる。
また、前記蓄電装置は二次電池である。
また、前記蓄電装置は二次電池である。
本発明によれば、タブの自由端部が電極組立体やケースに影響を及ぼすことを抑制することができる。
以下、蓄電装置を二次電池に具体化した一実施形態を図1〜図5にしたがって説明する。
図1に示すように、蓄電装置としての二次電池10は、その外形を構成するケース11を備えている。ケース11は、四角箱状の容器12と、その容器12に設けられた開口部分を塞ぐ矩形平板状の蓋13とから構成されている。このため、二次電池10は、その外形が角型の角型電池である。なお、容器12及び蓋13は金属製であり、二次電池10は、リチウムイオン電池である。
図1に示すように、蓄電装置としての二次電池10は、その外形を構成するケース11を備えている。ケース11は、四角箱状の容器12と、その容器12に設けられた開口部分を塞ぐ矩形平板状の蓋13とから構成されている。このため、二次電池10は、その外形が角型の角型電池である。なお、容器12及び蓋13は金属製であり、二次電池10は、リチウムイオン電池である。
図3に示すように、容器12は、矩形平板状の底部12aと、この底部12aの一対の短側縁から立設された第1側壁12bと、底部12aの側縁のうち、一対の長側縁から立設され、かつ両第1側壁12bに直交する第2側壁12cを備える。容器12は、その内側に、底部12aと、一対の第1側壁12bと、一対の第2側壁12cとによって囲まれた収容空間Sを有するとともに、容器12には収容空間Sと連通する挿入口12dが開口している。
二次電池10は、ケース11に収容されている電極組立体14と、電極組立体14と電力のやり取りを行うのに用いられる正極端子51及び負極端子52とを備えている。各端子51,52はケース11、詳細には蓋13に取り付けられており、蓋13の長手方向の両端側に離間して配置されている。
図2に示すように、電極組立体14は、電極としての複数の正極電極21と、電極としての複数の負極電極22とが、セパレータ23を介して交互に積層されて構成されている。正極電極21は、矩形状の正極用金属箔(本実施形態ではアルミニウム箔)21aと、その正極用金属箔21aの両面(表面)に設けられた矩形状の正極用活物質層21bと、を有する。正極電極21は、その正極用金属箔21aの一辺21cに沿って、正極用の活物質の設けられていない正極側未塗工部21dを有する。そして、正極電極21において、正極側未塗工部21dの一辺21cの一部には、タブとしての正極集電タブ41が突出する状態に設けられている。
負極電極22は、矩形状の負極用金属箔(本実施形態では銅箔)22aと、その負極用金属箔22aの両面(表面)に設けられた矩形状の負極用活物質層22bと、を有する。負極電極22は、その負極用金属箔22aの一辺22cに沿って、負極用の活物質の設けられていない負極側未塗工部22dを有する。そして、負極電極22において、負極側未塗工部22dの一辺22cの一部には、タブとしての負極集電タブ42が突出する状態に設けられている。
図3、図4(b)及び図5(b)に示すように、正極電極21と負極電極22は、正極集電タブ41が、電極組立体14の積層方向に沿って列状に配置され、且つ正極集電タブ41と重ならない位置にて負極集電タブ42が、電極組立体14の積層方向に沿って列状に配置されるように積層されている。
電極組立体14は、全ての正極電極21の一辺21cと、全ての負極電極22の一辺22cと、セパレータ23の一辺23aを積層した一端面36を備える。なお、電極組立体14は、容器12の底部12a側に底側端面33を備えるとともに、電極組立体14の積層方向の両端に偏平面31を備える。さらに、電極組立体14は、積層方向の両偏平面31及び底側端面33と直交する一対の端面34を備える。
電極組立体14は、四角箱状に組立てられた絶縁シート70によって、底側端面33、両偏平面31、及び両端面34が覆われている。そして、容器12の底部12aと電極組立体14の底側端面33との間、容器12の各第1側壁12bと電極組立体14の各端面34との間、及び容器12の各第2側壁12cと電極組立体14の各偏平面31との間は、それぞれ絶縁シート70によって絶縁されている。このため、電極組立体14と、ケース11との間には絶縁シート70が介在し、電極組立体14がケース11から絶縁されている。
図4(b)及び図5(b)に示すように、電極組立体14の両偏平面31と、各偏平面31に対向する第2側壁12cの内面との間には、絶縁シート70に加え短絡ユニット65が介装されている。電極組立体14の両偏平面31には、絶縁シート70及び短絡ユニット65を介して第2側壁12cの内面が対向しており、本実施形態では、各第2側壁12cが各偏平面31に対向したケース11の壁部を構成する。
短絡ユニット65は、短絡用電極としての正極短絡用電極66、セパレータ68、及び短絡用電極としての負極短絡用電極67を有している。そして、電極組立体14の積層方向に沿って、偏平面31から第2側壁12cに向けて、負極短絡用電極67、セパレータ68、及び正極短絡用電極66の順番で積層されている。
図2に示すように、正極短絡用電極66は、セパレータ68を挟んで負極短絡用電極67と対向する矩形状の正極本体部66aを備え、正極本体部66aは負極短絡用電極67と対向しない正極短絡用タブ66bを有する。正極短絡用タブ66bは、正極本体部66aの一辺66cの一部から突出する状態に設けられている。そして、正極短絡用電極66は、その正極短絡用タブ66bが、電極組立体14の積層方向に沿って正極集電タブ41と重なるとともに、一辺66cが、正極電極21の一辺21c、負極電極22の一辺22c、及びセパレータ23の一辺23aと同一面上に位置する状態に配置されている。そして、正極短絡用タブ66bは、正極集電タブ41と電気的に接続され、正極となっている。正極短絡用電極66において、正極本体部66aの一辺66cからの正極短絡用タブ66bの突出長さは、正極用金属箔21aの一辺21cからの正極集電タブ41の突出長さと同じである。
図5(b)に示すように、正極短絡用電極66の厚みは、正極電極21の正極用金属箔21aの厚みより厚い。正極短絡用電極66における正極短絡用タブ66bの厚みは、後述するように、正極短絡用タブ66bを正極集電タブ41と共に折り曲げたとき、正極短絡用タブ66bが自身で曲げ形状を維持できるようにするために50μm以上に設定されるのが好ましい。特に、正極短絡用タブ66bが、各正極集電タブ41の自身の原形状への復帰力を受けても原形状へ復帰せずに曲げを維持できるようにするために、正極短絡用タブ66bの厚みは100μm以上に設定されるのがより好ましい。
また、正極短絡用電極66と負極短絡用電極67とが短絡したときの正極短絡用電極66の温度上昇を抑え、正極短絡用電極66が焼き切れるのを抑制するためには、正極短絡用電極66を厚くして、正極短絡用電極66の熱容量を大きくするのが好ましい。正極短絡用電極66の熱容量を大きくするために、正極短絡用タブ66bを含め、正極短絡用電極66の厚みは50μm以上に設定されるのが好ましい。
図2に示すように、負極短絡用電極67は、セパレータ68を挟んで正極短絡用電極66と対向する矩形状の負極本体部67aを備え、負極本体部67aは、正極短絡用電極66と対向しない負極短絡用タブ67bを有する。負極短絡用タブ67bは、負極本体部67aの一辺67cの一部から突出する状態に設けられている。そして、負極短絡用電極67は、その負極短絡用タブ67bが、電極組立体14の積層方向に沿って負極集電タブ42と重なるとともに、一辺67cが、正極電極21の一辺21c、負極電極22の一辺22c、及びセパレータ23の一辺23aと同一面上に位置する状態に配置されている。そして、負極短絡用タブ67bは、負極集電タブ42と電気的に接続され、負極となっている。負極短絡用電極67において、負極本体部67aの一辺67cからの負極短絡用タブ67bの突出長さは、負極用金属箔22aの一辺22cからの負極集電タブ42の突出長さと同じである。
図4(b)に示すように、負極短絡用電極67の厚みは、負極電極22の負極用金属箔22aの厚みより厚い。負極短絡用電極67の厚みは、後述するように、負極短絡用タブ67bを負極集電タブ42と共に折り曲げたとき、負極短絡用タブ67bが自身で曲げ形状を維持できるようにするために50μm以上に設定されるのが好ましい。特に、負極短絡用タブ67bが、各負極集電タブ42の自身の原形状への復帰力を受けても原形状へ復帰せずに曲げ形状を維持できるようにするために、負極短絡用タブ67bは100μm以上に設定されるのがより好ましい。
また、負極短絡用電極67と正極短絡用電極66とが短絡したときの負極短絡用電極67の温度上昇を抑え、負極短絡用電極67が焼き切れるのを抑制するために、負極短絡用電極67を厚くして、負極短絡用電極67の熱容量を大きくするのが好ましい。負極短絡用電極67の熱容量を大きくするために、負極短絡用タブ67bを含め、負極短絡用電極67の厚みは50μm以上に設定されるのが好ましい。
図4(b)及び図5(b)に示すように、正極電極21、負極電極22、及び短絡ユニット65は、正極集電タブ41及び正極短絡用タブ66bが、電極組立体14の積層方向に沿って列状に積層されるとともに、負極集電タブ42及び負極短絡用タブ67bが、電極組立体14の積層方向に沿って積層されている。そして、電極組立体14の一端面36側には、正極集電タブ41及び正極短絡用タブ66bが積層された正極タブ群43が設けられるとともに、負極集電タブ42及び負極短絡用タブ67bが積層された負極タブ群44が設けられている。
正極タブ群43では、正極集電タブ41の積層方向の両側に正極短絡用タブ66bが位置し、負極タブ群44では、負極集電タブ42の積層方向の両側に負極短絡用タブ67bが位置している。
図4(a)に示すように、負極集電タブ42と負極短絡用タブ67bの各一辺22c,67cからの突出長さは同じである。このため、負極集電タブ42及び負極短絡用タブ67bを積層方向の一端側に寄せて集めた状態では、積層方向一端側の負極短絡用タブ67bが、電極組立体14の一端面36からの突出長さが最も長くなる。そして、この積層方向一端側の負極短絡用タブ67bから積層方向他端側へ離れるほど、負極集電タブ42の一端面36からの突出長さが短くなる。よって、積層方向一端側の負極短絡用タブ67bから積層方向他端側へ離れるほど、負極集電タブ42の先端面の位置が、積層方向一端側の負極短絡用タブ67bの先端面から低くなっていく。すなわち、端面ずれが生じる。
図4(b)に示すように、負極タブ群44は、積層方向一端側に負極集電タブ42及び負極短絡用タブ67bが寄せ集められている。また、積層方向一端側の負極短絡用タブ67bに負極導電部材62が重ねられた状態で、負極導電部材62、全ての負極集電タブ42及び負極短絡用タブ67bが積層方向に重なる位置で負極溶接部Y2によって接合されている。よって、導通部としての負極溶接部Y2によって、負極タブ群44と負極導電部材62が接合されるとともに、電気的に接続される。
全ての負極集電タブ42及び負極短絡用タブ67bにおいて、負極溶接部Y2よりも先端側は、負極導電部材62に接合されておらず、自由端部Gとなっている。そして、全ての負極集電タブ42及び負極短絡用タブ67bの自由端部Gは、負極溶接部Y2よりも先端側で、積層方向一端側に向けて折り返されている。このとき、積層方向一端側の負極短絡用タブ67bは、負極集電タブ42の自由端部Gを外側から覆う状態に折り返されている。また、積層方向一端側の負極短絡用タブ67bは、自身の剛性により折り返された状態を維持し、内側に覆った負極集電タブ42の自由端部Gの原形状への復帰を抑制し、折り返された状態を保持している。
図5(a)に示すように、正極集電タブ41と正極短絡用タブ66bの各一辺21c,66cからの突出長さは同じである。このため、正極集電タブ41及び正極短絡用タブ66bを積層方向の一端側に寄せて集めた状態では、積層方向一端側の正極短絡用タブ66bが、電極組立体14の一端面36からの突出長さが最も長くなる。そして、この積層方向一端側の正極短絡用タブ66bから積層方向他端側へ離れるほど、正極集電タブ41の一端面36からの突出長さが短くなる。よって、積層方向一端側の正極短絡用タブ66bから積層方向他端側へ離れるほど、正極集電タブ41の先端面の位置が、積層方向一端側の正極短絡用タブ66bの先端面から低くなっていく。すなわち、端面ずれが生じる。
図5(b)に示すように、正極タブ群43は、積層方向一端側に正極集電タブ41及び正極短絡用タブ66bが寄せ集めらている。また、積層方向一端側の正極短絡用タブ66bに正極導電部材61が重ねられた状態で、正極導電部材61、全ての正極集電タブ41及び正極短絡用タブ66bが積層方向に重なる位置で正極溶接部Y1によって接合されている。よって、導通部としての正極溶接部Y1によって、正極タブ群43と正極導電部材61が接合されるとともに、電気的に接続される。
全ての正極集電タブ41及び正極短絡用タブ66bにおいて、正極溶接部Y1よりも先端側は、正極導電部材61に接合されておらず、自由端部Gとなっている。そして、全ての正極集電タブ41及び正極短絡用タブ66bの自由端部Gは、正極溶接部Y1よりも先端側で、積層方向一端側に向けて折り返されている。このとき、積層方向一端側の正極短絡用タブ66bは、正極集電タブ41の自由端部Gを外側から覆う状態に折り返されている。また、積層方向一端側の正極短絡用タブ66bは、自身の剛性により折り返された状態を維持し、内側に覆った正極集電タブ41の自由端部Gの原形状への復帰を抑制し、折り返された状態を保持している。
図3に示すように、正極導電部材61は、クランク形状であり、屈曲部分に対して長手方向の一方側の部位であるタブ側溶接片61aが、正極タブ群43に接合されている。また、正極導電部材61において、屈曲部分に対して長手方向に他方側の部位である端子側接合片61bに正極端子51が接合されている。
負極導電部材62は、クランク形状であり、屈曲部分に対して長手方向の一方側の部位であるタブ側溶接片62aが、負極タブ群44に接合されている。また、負極導電部材62において、屈曲部分に対して長手方向に他方側の部位である端子側接合片62bに負極端子52が接合されている。
図1に示すように、正極端子51及び負極端子52は、絶縁リング63によって絶縁された状態でケース11の蓋13を貫通している。なお、絶縁シート70は、電極組立体14の一端面36から正極集電タブ41及び負極集電タブ42の突出方向にはみ出したはみ出し部71を有する。はみ出し部71は、全体として枠状である。そして、はみ出し部71によって囲まれた空間内に正極タブ群43及び負極タブ群44と、正極導電部材61及び負極導電部材62が配置されている。すなわち、各タブ群43,44、及び各導電部材61,62と、ケース11の内面との間に、はみ出し部71が介在している。よって、各タブ群43,44及び各導電部材61,62と、容器12とは、はみ出し部71によって囲まれるとともに、容器12から絶縁されている。
二次電池10は、正極タブ群43及び負極タブ群44とケース11とを絶縁する絶縁部材53を備える。樹脂製の絶縁部材53は、電極組立体14における各一辺21c,22c,23aに沿って長手方向が延びる矩形状であり、かつ長手方向に直交した断面がL字型である。
図4(b)及び図5(b)に示すように、絶縁部材53は、正極導電部材61及び負極導電部材62のタブ側溶接片61a,62aを、蓋13側から覆う本体部54を有するとともに、各タブ群43,44を積層方向他端側から覆う被覆部55を有する。絶縁部材53は、その本体部54が、正極導電部材61及び負極導電部材62と、蓋13の内面13aとに挟まれている。また、絶縁部材53は、本体部54により、正極導電部材61及び負極導電部材62と蓋13とを絶縁している。また、被覆部55は、正極タブ群43及び負極タブ群44において、積層方向一端側へ折り返された自由端部Gを積層方向他端側から覆い、それら折り返された自由端部Gを容器12から絶縁している。よって、絶縁部材53は、積層方向一端側の正極短絡用タブ66b及び負極短絡用タブ67bと、ケース11(蓋13及び第2側壁12c)との間に配置され、正極短絡用タブ66b及び負極短絡用タブ67bを覆っている。
次に、二次電池10の作用を記載する。
各タブ群43,44において、各集電タブ41,42よりも厚みの厚い各短絡用タブ66b,67bによって、各集電タブ41,42の自由端部Gが折り返された状態が保持されている。よって、各集電タブ41,42の自由端部Gが、折り返される前の形状に復帰せず、その復帰によって電極組立体14は容器12に接触することが抑制されている。
各タブ群43,44において、各集電タブ41,42よりも厚みの厚い各短絡用タブ66b,67bによって、各集電タブ41,42の自由端部Gが折り返された状態が保持されている。よって、各集電タブ41,42の自由端部Gが、折り返される前の形状に復帰せず、その復帰によって電極組立体14は容器12に接触することが抑制されている。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)各タブ群43,44において、各短絡用タブ66b,67bの厚みを、各集電タブ41,42の厚みより厚くした。そして、積層方向一端側に向けて各タブ群43,44を折り返した状態では、積層方向一端の各短絡用タブ66b,66bにより、各集電タブ41,42の各自由端部Gを覆いつつ、折り返した状態を保持することができる。このため、二次電池10が振動しても、各集電タブ41,42の自由端部Gが、折り返す前の形状に復帰することが抑制でき、各集電タブ41,42の自由端部Gが電極組立体14や容器12に接触したりして影響を及ぼすことを抑制できる。
(1)各タブ群43,44において、各短絡用タブ66b,67bの厚みを、各集電タブ41,42の厚みより厚くした。そして、積層方向一端側に向けて各タブ群43,44を折り返した状態では、積層方向一端の各短絡用タブ66b,66bにより、各集電タブ41,42の各自由端部Gを覆いつつ、折り返した状態を保持することができる。このため、二次電池10が振動しても、各集電タブ41,42の自由端部Gが、折り返す前の形状に復帰することが抑制でき、各集電タブ41,42の自由端部Gが電極組立体14や容器12に接触したりして影響を及ぼすことを抑制できる。
(2)各短絡用タブ66b,67bの厚みを各集電タブ41,42の厚みより厚くすることで、自由端部Gが電極組立体14や第2側壁12cに接触すること抑制できる。このため、自由端部Gが電極組立体14や第2側壁12cに接触すること抑制するために自由端部Gを切断する必要が無く、その切断に伴う切粉の電解液への混入も無い。
(3)各短絡用タブ66b,67bの厚みを50μm以上に設定した。このため、各短絡用タブ66b,67bが折り返された状態から、折り返す前の状態に戻ることを抑制することができる。
(4)各タブ群43,44の積層方向一端側の各短絡用タブ66b,67bを覆う絶縁部材53を備える。そして、絶縁部材53の本体部54によって、各短絡用タブ66b,67bと蓋13とを絶縁でき、絶縁部材53の被覆部55によって、各短絡用タブ66b,67bの折り返した部位と容器12とを絶縁できる。
(5)絶縁部材53の被覆部55は、積層方向一端側へ折り返された各短絡用タブ66b,67bを外側から覆っている。よって、万一、各短絡用タブ66b,67bが折り返す前の形状に戻っても、被覆部55によって、各短絡用タブ66b,67bを容器12から絶縁できる。
(6)二次電池10は、電極組立体14とケース11とを絶縁する絶縁シート70を備え、この絶縁シート70は、電極組立体14の一端面36よりも突出したはみ出し部71を備える。そして、はみ出し部71により、各タブ群43,44のうち、絶縁部材53によって覆われていない部位が容器12から絶縁されている。よって、絶縁部材53と絶縁シート70により、正極タブ群43及び負極タブ群44を確実にケース11から絶縁できる。
(7)絶縁部材53の本体部54は、各溶接部Y1,Y2も覆っている。このため、二次電池10の振動時に、各溶接部Y1,Y2に加わる荷重を本体部54で支承することができ、各溶接部Y1,Y2に加わる荷重を軽減できる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 絶縁シート70において、はみ出し部71は無くもよく、絶縁シート70の開口端が、電極組立体14の一端面36と同一面上に位置していてもよい。
○ 絶縁シート70において、はみ出し部71は無くもよく、絶縁シート70の開口端が、電極組立体14の一端面36と同一面上に位置していてもよい。
○ 絶縁部材53は、本体部54の一側縁に沿って延びる被覆部55を備えるが、本体部54の他側縁に沿って延びる別の被覆部を備えていてもよい。この別の被覆部は、各タブ群43,44において、積層方向他端側を覆う。
○ 導通部として正極溶接部Y1及び負極溶接部Y2に具体化したが、全ての正極集電タブ41と正極短絡用タブ66b、又は負極集電タブ42と負極短絡用タブ67bを、各タブ群43,44の積層方向に貫通する導通部材を導通部としてもよいし、抵抗溶接以外の方法で全て導通させて導通部としてもよい。
○ 実施形態では、正極電極21は、正極用金属箔21aの両面に正極用活物質層21bを有するとしたが、正極用金属箔21aの片面のみに正極用活物質層21bを有していてもよい。同様に、負極電極22は、負極用金属箔22aの両面に負極用活物質層22bを有するとしたが、負極用金属箔22aの片面のみに負極用活物質層22bを有していてもよい。
○ 短絡ユニット65を、正極短絡用電極66、セパレータ68、及び負極短絡用電極67を一枚ずつ積層して構成したが、正極短絡用電極66、セパレータ68、及び負極短絡用電極67の積層する枚数は適宜変更してもよい。
○ 電極組立体14は積層型としたが、正極電極21と負極電極22の間にセパレータ23を挟んでこれらを層状に捲回した捲回型としてもよい。
○ 電極組立体14を構成する正極電極21、及び負極電極22の枚数は適宜変更してもよい。
○ 電極組立体14を構成する正極電極21、及び負極電極22の枚数は適宜変更してもよい。
○ 蓄電装置は、電気二重層キャパシタ等の他の蓄電装置であってもよい。
○ 実施形態では、二次電池10はリチウムイオン二次電池であったが、これに限られず、ニッケル水素等の他の二次電池であってもよい。要は、正極活物質層と負極活物質層との間をイオンが移動するとともに電荷の授受を行うものであればよい。
○ 実施形態では、二次電池10はリチウムイオン二次電池であったが、これに限られず、ニッケル水素等の他の二次電池であってもよい。要は、正極活物質層と負極活物質層との間をイオンが移動するとともに電荷の授受を行うものであればよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)前記電極組立体と前記ケースとを絶縁する絶縁シートを備え、前記絶縁シートは、前記電極組立体の一端面からの前記タブの突出方向に沿って前記一端面よりも突出したはみ出し部を備える蓄電装置。
(イ)前記電極組立体と前記ケースとを絶縁する絶縁シートを備え、前記絶縁シートは、前記電極組立体の一端面からの前記タブの突出方向に沿って前記一端面よりも突出したはみ出し部を備える蓄電装置。
Y1…導通部としての正極溶接部、Y2…導通部としての負極溶接部、10…蓄電装置としての二次電池、11…ケース、12c…壁部としての第2側壁、14…電極組立体、21…電極としての正極電極、21c,22c…一辺、22…電極としての負極電極、31…偏平面、41…タブとしての正極集電タブ、42…タブとしての負極集電タブ、43…正極タブ群、44…負極タブ群、53…絶縁部材、65…短絡ユニット、66…正極短絡用電極、66b…正極短絡用タブ、66c…一辺、67…負極短絡用電極、67b…負極短絡用タブ、67c…一辺。
Claims (4)
- 異なる極の電極を絶縁して積層した電極組立体をケース内に備えるとともに、前記電極から電気を取り出すために前記電極の一辺から突出するタブを備え、
前記電極組立体の積層方向の両端に位置する偏平面と、該偏平面に対向した前記ケースの壁部との間に、異なる極の短絡用電極を絶縁して積層した短絡ユニットを有するとともに、前記短絡用電極は、一辺から突出し、前記タブより厚い短絡用タブを備えており、
前記電極組立体の積層方向に沿って前記タブが積層されるとともに、前記積層方向に沿った前記タブよりも外側に前記短絡用タブが積層されており、
前記積層方向に沿って前記タブ及び前記短絡用タブを一端側に寄せ集め、かつ他端側に折り曲げたタブ群を有するとともに、前記タブ群では、全ての前記タブ及び前記短絡用タブが導通部で導通されており、
前記導通部よりも前記タブ及び前記短絡用タブの先端側で、前記タブ群が前記積層方向一端側に向けて折り返されていることを特徴とする蓄電装置。 - 前記タブ群において前記積層方向一端側の前記短絡用タブと前記ケースとの間に、前記一端側の前記短絡用タブを覆う絶縁部材を備える請求項1に記載の蓄電装置。
- 前記短絡用タブの厚みは、50μm以上である請求項1又は請求項2に記載の蓄電装置。
- 前記蓄電装置は二次電池である請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の蓄電装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013208489A JP2015072828A (ja) | 2013-10-03 | 2013-10-03 | 蓄電装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2013208489A JP2015072828A (ja) | 2013-10-03 | 2013-10-03 | 蓄電装置 |
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JP2015072828A true JP2015072828A (ja) | 2015-04-16 |
Family
ID=53015069
Family Applications (1)
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JP2013208489A Pending JP2015072828A (ja) | 2013-10-03 | 2013-10-03 | 蓄電装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2015072828A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018018704A (ja) * | 2016-07-28 | 2018-02-01 | 株式会社豊田自動織機 | 蓄電装置 |
JP2018190522A (ja) * | 2017-04-28 | 2018-11-29 | トヨタ自動車株式会社 | 積層電池 |
CN109119668A (zh) * | 2017-06-23 | 2019-01-01 | 三洋电机株式会社 | 方形二次电池及其制造方法 |
WO2024103914A1 (zh) * | 2022-11-14 | 2024-05-23 | 珠海冠宇电池股份有限公司 | 电池及电子设备 |
-
2013
- 2013-10-03 JP JP2013208489A patent/JP2015072828A/ja active Pending
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