JP2015071688A - Coシフト反応装置及び該coシフト反応装置の運転方法 - Google Patents

Coシフト反応装置及び該coシフト反応装置の運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】COシフト反応装置の停止・再起動に伴うシフト蒸気の凝縮を防止し、触媒の損傷、活性低下や粉化、圧損上昇の抑制を図る。【解決手段】石炭をガス化して供給される石炭ガス中の一酸化炭素(CO)を水蒸気によるシフト反応で水素と二酸化炭素(CO2)のシフトガスに変換する直列接続された複数のCOシフト反応器9,11,13と、各COシフト反応器に接続されて該COシフト反応器で変換されたシフトガスを後続のCOシフト反応器に充填されたシフト触媒の活性温度まで冷媒との熱交換により冷却するシフトガス冷却器10,12,14を備え、少なくとも一つのシフトガス冷却器の冷媒として水蒸気を供給し、該水蒸気の温度を冷却するシフトガスの露点温度以上に制御する。【選択図】 図1

Description

本発明は、COシフト反応を用いて石炭ガスの主要成分である一酸化炭素(以下、COという)を二酸化炭素(同、COという)に変換させるCOシフト反応装置に関し、より具体的には、該COシフト反応装置で変換されたCOを吸収・除去するCO分離回収装置が付加された石炭ガス化システムに関するものである。
石炭焚火力発電プラントの稼働効率の向上を図る技術として、石炭ガス化複合発電(Integrated Coal Gasification Combined Cycle)システム(以下、石炭ガス化システムという)が研究・開発されている(特許文献1参照)。石炭ガス化システムは、微粉炭と酸素をガス化炉で反応させてCOと水素(以下、Hという)を主成分とする石炭ガス化ガス(以下、石炭ガスという)を発生させ、これを精製した後にガスタービン発電機で燃焼させて発電するとともに、ガスタービンの燃焼排ガスから発生させた蒸気で蒸気タービンを駆動して発電を行うシステムである。
石炭ガス化システムではガス化過程で高濃度のCOが発生するため、COシフト反応装置を設け、COと水蒸気を反応(以下、シフト反応という)させてHとCOを生成させる。このうち、Hはガスタービンへ燃料の一部として供給し、COはCO回収設備(吸収液等)で効率的に回収してプラントからのCO放出量の低減、発電効率の向上が図られている。かかるCOシフト反応は、CO+HO⇔CO+H+8.3kal/gmol …(1)(発熱反応)で表され、シフト触媒の存在下で進行する。
石炭ガスをシフト反応する装置の特徴を以下に示す。一般的な石炭ガス組成は、CO:50〜55vol%、H:20〜25vol%、N:18〜20vol%、CO:2vol%程度、CH:0.3vol%程度であり、CO濃度が高い。したがって、一般的な蒸気との混合率(1:1)で完全にシフト反応させた場合、上記式(1)に示す発熱反応によりガス温が300℃以上上昇する。
一方、シフト反応に用いる触媒の種類は表1に示す通りである。
Figure 2015071688
また、シフト反応は反応平衡上高温の条件ほどCO濃度が高い特性がある。このためCO濃度を減らすべく、COシフト反応装置ではCO濃度の高い上流側から下流側に向かって高温シフト反応器、低温シフト反応器を設けた2段構成が一般的に採用されている。特に、CO濃度が高い石炭ガスの処理にあたっては、高温シフト反応器を二段以上に分けて設置する必要がある。
シフト反応に使用する蒸気は、石炭ガスの元圧以上で供給する必要があるため、通常、石炭ガス化システムの排熱回収ボイラの高圧側の蒸気(高圧側ドラム出口等の蒸気)を一部抽気して利用する。ただし、排熱回収ボイラが動作していない場合は、補助蒸気発生装置から蒸気を供給する。これらの蒸気は脱硫された石炭ガスと混合される。
シフト反応は発熱反応であるため、複数段のシフト反応器の間にはシフトガス冷却器を設置し、後続のシフト反応器に充填されたシフト触媒の活性温度(触媒活性提示温度)までシフトガス(シフト反応器においてシフト反応により処理された石炭ガス)が冷却される。シフトガスの冷媒としては、通常、冷却水やプロセスガス等がシステム全体の効率が下がらない組み合わせを考慮して用いられる。
特開2012−36863号公報
シフト反応器を複数段(例えば、高温シフト2段及び低温シフト1段)に亘って設けた石炭ガス化システムでは、石炭ガス中のCOをCOに有効に変換し、CO分離回収装置と組み合わせることで安定した運転ができ、所定のCO吸収性能が得られることがパイロット試験により確認されている。
その一方、安定した運用性に関し、以下のような問題点が明らかになった。COシフト反応装置を停止する際には、石炭ガスと蒸気の供給を停止した後、精密脱硫器の上流から窒素ガス(N)を供給しながら装置を降温する。通常、COシフト反応装置の降温は、含有する蒸気の露点以下にシフト反応器の温度が下がった時点で停止する。
シフト触媒は多孔性で保有する比表面積が広いため、運転時に触媒表面に付着した水蒸気が窒素に置き換わり難く、シフト反応器の計測温度が設定値まで低下して停止操作が終了した後であっても水蒸気が残存してしまう場合がある。したがって、冷却速度が速いと触媒表面に付着した水蒸気が窒素置換される前に液体の水になってしまい、かかる水が触媒の細孔内に残存するおそれがある。
特に、高温シフト触媒はその製法上、水に接触すると(つまり濡れると)崩壊することがある。この場合には触媒活性が低下するため、COシフト反応装置の停止時や停止後の再起動時にシフト反応に使用する蒸気(シフト蒸気)の凝縮水が発生してさらなる活性低下を起こすという問題がある。また、崩壊を免れたとしても、多孔質である触媒表面の細孔に水が入り込むと、次回昇温時に沸点を通過して突沸するおそれがある。この結果、体積が急増し、その衝撃でシフト触媒が損傷して触媒活性低下や粉化、圧力損失上昇を招いてしまう。このため、高温シフト触媒が短期間のうちに活性を失い、また圧損上昇によりCOシフト反応装置が運転不能になるおそれがある。
本発明はこれを踏まえてなされたものであり、その解決しようとする課題は、COシフト反応装置の停止・再起動に伴うシフト蒸気の凝縮を防止し、触媒の損傷、活性低下や粉化、圧損上昇の抑制を図ることにある。
上記課題を解決するため、本発明は、石炭をガス化して供給される石炭ガス中の一酸化炭素(CO)を水蒸気によるシフト反応で水素と二酸化炭素(CO)のシフトガスに変換する直列接続された複数のCOシフト反応器と、各COシフト反応器に接続されて該COシフト反応器で変換されたシフトガスを後続のCOシフト反応器に充填されたシフト触媒の活性温度まで冷媒との熱交換により冷却するシフトガス冷却器を備えたCOシフト反応装置において、少なくとも一つの前記シフトガス冷却器の冷媒として水蒸気を供給し、該水蒸気の温度を冷却する前記シフトガスの露点温度以上に制御することを特徴とする。
かかるCOシフト反応装置は、前記水素を燃焼させた燃焼ガスでガスタービンを駆動して発電するとともに、前記ガスタービンの燃焼排ガスから発生させた排熱回収ボイラ蒸気で蒸気タービンを駆動して発電を行う石炭ガス化システムに備えることができ、この場合には、前記COシフト反応器に供給される水蒸気は前記排熱回収ボイラ蒸気の一部から抽気する構成とすることができる。
また、前記シフトガス冷却器に供給されて前記シフトガスを冷却した水蒸気は、前記蒸気タービンに供給して該蒸気タービンを駆動させることが可能である。さらに、前記蒸気タービンは、高圧の排熱回収ボイラ蒸気で駆動される高圧側タービンと、前記高圧の排熱回収ボイラ蒸気よりも低圧の排熱回収ボイラ蒸気で駆動される低圧側タービンを備えた構成とすることができ、この場合には、前記シフトガス冷却器に供給されて前記シフトガスを冷却した水蒸気を、前記低圧側タービンに供給して該低圧側タービンを駆動させることが可能である。
また、本発明に係るCOシフト反応装置において、前記シフトガス冷却器に供給されて前記シフトガスを冷却した水蒸気は、前記シフトガスからCOを分離するCO分離装置に減圧弁で減圧して供給し、前記シフトガス中のCOを吸収させた吸収液を加熱して該COを分離させる構成とすることもできる。
あるいは、前記シフトガスを前記シフトガス冷却器に供給された水蒸気で常温付近まで冷却し、気水分離器で凝縮水を脱落させた後、圧縮機で昇圧して最上流のシフト反応器の上流側もしくは下流側に供給する構成とすることもできる。
また、本発明は、石炭をガス化して供給される石炭ガス中の一酸化炭素(CO)を水蒸気によるシフト反応で水素と二酸化炭素(CO)のシフトガスに変換する直列に接続された複数のCOシフト反応器と、各COシフト反応器に接続されて該COシフト反応器で変換されたシフトガスを後続のCOシフト反応器に充填されたシフト触媒の活性温度まで冷媒との熱交換により冷却する複数のシフトガス冷却器を備えたCOシフト反応装置の運転方法とするものである。かかる運転方法においては、少なくとも一つの前記シフトガス冷却器には、前記冷媒として水蒸気を供給し、前記シフトガスは、前記シフトガス冷却器に供給された水蒸気で常温付近まで冷却し、気水分離器で凝縮水を脱落させた後、圧縮機で昇圧して最上流のシフト反応器の上流側もしくは下流側に供給し、前記気水分離器から排出される凝縮水量を測定し、前記COシフト反応装置の停止操作後に凝縮水が排出されないことを検知した場合、前記圧縮機で昇圧したシフトガスの供給を停止させることを特徴とする。
本発明によれば、COシフト反応装置の停止・再起動に伴うシフト蒸気の凝縮を防止することができる。これにより、触媒の損傷、活性低下や粉化、圧損上昇の抑制を図ることが可能となる。
本発明の第一の実施形態に係るCOシフト反応装置を備えたCO回収型の石炭ガス化システムの構成(処理系統)を示す図である。 第一の実施形態における弁構成(三方弁)を変更した石炭ガス化システムの構成(処理系統)を示す図である。 従来方式(シフトガスの冷媒として冷却水を用いた方式)におけるCO分離回収装置停止時の制御と二段目シフト反応器の挙動を示す図である 第一の実施形態におけるCO分離回収装置停止時の制御と二段目シフト反応器の挙動を示す図である。 本発明の第二の実施形態に係るCOシフト反応装置を備えたCO回収型の石炭ガス化システムの構成(処理系統)を示す図である。 本発明の第三の実施形態に係るCOシフト反応装置を備えたCO回収型の石炭ガス化システムの構成(処理系統)を示す図である。 本発明の第四の実施形態に係るCOシフト反応装置を備えたCO回収型の石炭ガス化システムの構成(処理系統)を示す図である。 第四の実施形態におけるCO分離回収装置停止時の制御と二段目シフト反応器の挙動を示す図である。
以下、本発明の一酸化炭素(CO)シフト反応装置及び該COシフト反応装置の運転方法について、添付図面を参照して説明する。
(第一の実施形態)
図1は、第一の実施形態に係るCOシフト反応装置を備えたCO回収型の石炭ガス化システムの構成(処理系統)を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係るCOシフト反応装置は、二酸化炭素(CO)分離回収装置の一部として石炭ガス化システムに組み込まれている。
石炭ガス化システムでは、COシフト反応装置によるシフト反応により発生した水素(H)を燃焼させた燃焼ガスでガスタービンを駆動して発電するとともに、前記ガスタービンの燃焼排ガスから発生させた排熱回収ボイラ蒸気で蒸気タービンを駆動して発電を行っている。
かかる発電を行うにあたっては、石炭ガス化装置(石炭ガス化炉設備)1のガス化炉で微粉炭をガス化し、石炭ガス化ガス(以下、石炭ガスという)を発生させる。発生させた石炭ガスはガス精製装置2でHS、COS等の有害成分が除去され、燃焼器17で燃焼される。そして、燃焼器17で発生した燃焼ガスはガスタービン18を駆動し、空気圧縮機19で燃焼器17の燃焼用空気を加圧しながら発電機20で電力を発生させる。
ガスタービン18を出た燃焼ガスは、排熱回収ボイラ21に入って蒸気を発生させた後、煙突22から大気中に排出される。
排熱回収ボイラ21は、通常二種類以上の圧力条件のボイラシステムにより構成される。排熱回収ボイラ21の燃焼ガス入口側には高圧側の蒸発器25、ドラム26、過熱器27がそれぞれ設置されている。そして、過熱器27を出た高圧の排熱回収ボイラ蒸気は蒸気タービン(以下、高圧側タービンという)23を駆動し、発電機32で電力を発生させる。
高圧側タービン23を出た蒸気は再熱器28に入って加熱され、低圧側タービン24に供給される。また、排熱回収ボイラ21の燃焼ガス出口側には低圧側の蒸発器29、ドラム30、過熱器31が設置されている。そして、過熱器31を出た低圧の排熱回収ボイラ蒸気(過熱器27を出た排熱回収ボイラ蒸気よりも低圧の蒸気)は再熱器28を出た蒸気と合流して蒸気タービン(以下、低圧側タービンという)24を駆動し、発電機32で電力を発生させる。
このように本実施形態に係る石炭ガス化システムは、蒸気タービンが高圧の排熱回収ボイラ蒸気で駆動される高圧側タービン23と、高圧の排熱回収ボイラ蒸気よりも低圧の排熱回収ボイラ蒸気で駆動される低圧側タービン24を備えており、これらの蒸気タービン23,24が排熱回収ボイラ蒸気で駆動されることで、発電機32により電力が発生されるようになっている。
石炭ガス化システムに組み込まれたCO分離回収装置は、石炭ガス化装置1で発生してガス精製装置2で処理された石炭ガスの一部もしくは全量に含有するCOを、COに変換(シフト)させて分離回収する。
また、COシフト反応装置は原料となるガス(本システムでは石炭ガス)に硫黄分の存在を許容しないスイートシフト方式と、硫黄分の存在を許容するサワーシフト方式に分かれるが、両者は使用するシフト触媒の種類の違いによるものであり、原料ガスと蒸気を混合した後、これらの混合ガスをシフト触媒が充填された反応器に供給する構成は同一である。図1に示す装置構成では、一例としてスイートシフト方式が採用されている場合を想定している。
ガス精製装置2を出たガス(石炭ガス)は、CO分離回収装置導入ガス量調節弁3でCO分離回収装置に導入するガス量とバイパスするガス量(燃焼器17で燃焼される発電用のガス量)が調節される。
CO分離回収装置に導入されたガスは精密脱硫器4を通過し、シフト触媒の硫黄分許容濃度以下まで硫黄が除去される。精密脱硫器4を出たガスは、排熱回収ボイラ21の高圧側ドラム26から出てシフト反応用蒸気切替弁6で混合量が調節された蒸気と混合された後、原料ガス加熱器8でシフト触媒の活性温度まで昇温され、シフト反応器に入る。
シフト反応に使用する蒸気(以下、シフト蒸気という。)は、排熱回収ボイラ21の高圧側の蒸気(高圧側ドラム26の出口等の蒸気)の一部から抽気されている。ただし、排熱回収ボイラ21が稼働していない場合は、シフト反応用蒸気切替弁6で混合量を調節して補助蒸気発生装置5から蒸気を供給する。そして、シフト蒸気は精密脱硫器4を出た石炭ガスと混合される。
COシフト反応装置は、直列接続された複数のCOシフト反応器と各COシフト反応器に接続されるシフトガス冷却器を備えている。COシフト反応器は、石炭をガス化して供給される石炭ガス中の一酸化炭素(CO)を水蒸気(シフト蒸気)によるシフト反応で水素(H)と二酸化炭素(CO)のシフトガスに変換する。シフトガス冷却器は、上流のCOシフト反応器で変換されたシフトガスを後続のCOシフト反応器に充填されたシフト触媒の活性温度まで冷媒との熱交換により冷却する。
図1には、三つのCOシフト反応器9,11,13と三つのシフトガス冷却器10,12,14を備えた三段のCOシフト反応装置の構成を一例として示している。この場合、処理する石炭ガスの流れに沿って、一段目シフト反応器9、一段目シフトガス冷却器10、二段目シフト反応器11、二段目シフトガス冷却器12、三段目シフト反応器13、三段目シフトガス冷却器14がそれぞれ設置されている。このうち、一段目シフト反応器9及び二段目シフト反応器11には高温シフト触媒が充填され、三段目シフト反応器13には低温シフト触媒が充填されている。なお、以下の説明においては、これらのシフト反応器9,11,13においてシフト反応により処理された石炭ガスをシフトガスという。また本実施形態においては、三つのCOシフト反応器9,11,13と三つのシフトガス冷却器10,12,14を備えた三段のシフト反応処理系がCOシフト反応装置に相当し、かかるCOシフト反応装置に精密脱硫器4、原料ガス加熱器8、気水分離器15、CO分離装置16を加えた処理系がCO分離回収装置に相当する。
精密脱硫器4を出てシフト蒸気が混合された石炭ガスは、一段目シフト反応器9の入口条件(300℃)まで原料ガス加熱器8で加熱される。加熱された石炭ガスは一段目シフト反応器9に供給されるが、その時点ではCO濃度が高いため、かかる石炭ガスは高温シフト触媒が許容する温度(480℃程度)までシフト反応(発熱反応)によってさらに温度上昇する。
一段目シフト反応器9を出たシフトガスは、一段目シフトガス冷却器10において二段目シフト反応器11の入口条件(300℃)まで冷却され、二段目シフト反応器11に供給される。
二段目シフト反応器11においては、一段目シフト反応器9で未反応のCOが反応してシフトガスの温度が上昇するが、一段目シフト反応器9で反応した分だけシフトガス中のCO濃度が低減しているため、高温シフト触媒が許容する温度(480℃程度)までは温度上昇しない。
二段目シフト反応器11を出たシフトガスは、二段目シフトガス冷却器12において三段目シフト反応器13の入口条件(200℃程度)まで冷却され、三段目シフト反応器13に供給される。
三段目シフト反応器13を出たシフトガスは、三段目シフトガス冷却器14において常温近くまで冷却される。冷却時に発生した凝縮水は気水分離器15にて回収される。気水分離器15を出たシフトガスはCO分離装置16に入り、COが分離される。その際、補助蒸気発生装置5で発生させた蒸気が補助蒸気減圧弁37で減圧され、CO分離装置16で必要となる吸収液の再生熱源として供給されている。COが分離されたシフトガスは、ガス精製装置2を出てCO分離回収装置導入ガス量調節弁3でガス量が調節された石炭ガスとともに燃焼器17に供給され、ガスタービン18を駆動して発電機20で電力を発生させる。
シフトガスの冷媒としては通常、冷却水やプロセスガス等がシステム全体の効率が下がらない組み合わせを考慮して用いられるが、本実施形態では冷却するシフトガスの露点温度よりも高温の蒸気を冷媒として用いることを特徴としている。すなわち、本実施形態に係るCOシフト反応装置では、少なくとも一つのシフトガス冷却器10,12,14の冷媒として水蒸気(以下適宜、冷却蒸気という)を供給し、該冷却蒸気の温度を冷却するシフトガスの露点温度以上に制御している。
図1に示す構成例では、一段目シフトガス冷却器10の冷媒として水蒸気が用いられている。石炭ガス化システムの運転時には、排熱回収ボイラ21から出た蒸気の一部が冷却蒸気として抽気されている。この場合、排熱回収ボイラ21の低圧側ドラム30から冷却蒸気を抽気しているが、例えば高圧側蒸発器25周りの配管や再熱器28周りの配管などから抽気しても差し支えない。また、石炭ガス化システムの起動中などのように排熱回収ボイラ21が稼働していない場合には、補助蒸気発生装置5から冷却蒸気を供給する。いずれの場合においても、冷却蒸気の温度は、冷却するシフトガス(一段目シフト反応器9を出たシフトガス)よりも低温でかつ、かかるシフトガスの露点温度よりも高温となるように制御されている。かかる温度制御は、例えば冷媒蒸気温度を制御する専用の制御装置(図示しない)を設けて行ってもよいし、石炭ガス化システム全体を制御する制御装置(図示しない)を設けて行ってもよい。
排熱回収ボイラ21及び補助蒸気発生装置5からの冷却蒸気は、冷却蒸気切替弁7で切り替えられて一段目シフトガス冷却器10に供給される。図1には、冷却蒸気切替弁7を三方弁とした構成を一例として示しているが、例えば二台の調節弁により冷却蒸気の切替を行う構成であっても差し支えない。図2には、蒸気切換弁7を冷却蒸気流量調節弁42と補助蒸気流量調節弁43で置き換えた構成を示している。一般的に、三方弁は小流量の制御が難しいため、一段目シフトガス冷却器10へ供給する冷却蒸気量がバランス計算上少量である場合には、二台の調節弁42,43で切替を行う構成(図2)とすることが好ましい。
なお、図2に示す構成では、排熱回収ボイラ21の高圧側の蒸気(高圧側ドラム26の出口等の蒸気)の一部から抽気されたシフト蒸気の供給量を調節するためのシフト蒸気流量調節弁41が補助蒸気流量調節弁43の下流側に設けられている。そして、排熱回収ボイラ21が稼働していない場合には、補助蒸気流量調節弁43が石炭ガスとの混合量を調節してシフト蒸気(排熱回収ボイラ21から抽気した蒸気)を供給している。
冷却蒸気切替弁7で供給元が切り替えられた冷却蒸気は、蒸気流量調節弁33で流量が調節されて一段目シフトガス冷却器10に供給される。供給された冷却蒸気は、一段目シフト反応器9を出たシフトガスを熱交換により冷却する。また、気水分離器15の出口には圧力発信器34が設けられており、圧力発信器34は気水分離器15を出たシフトガスの圧力に基づいて蒸気流量調節弁33(図2に示す構成においては蒸気流量調節弁33及び冷却蒸気流量調節弁42)による冷却蒸気の流量調節を制御している。なお、二段目シフトガス冷却器12及び三段目シフトガス冷却器14の冷媒としては冷却水が用いられている。
そして、シフトガス冷却器に供給されてシフトガスを冷却した水蒸気(冷却蒸気)は、蒸気タービンに供給されて該蒸気タービンを駆動する。本実施形態では上述したように、蒸気タービンが高圧の排熱回収ボイラ蒸気で駆動される高圧側タービン23と、高圧の排熱回収ボイラ蒸気よりも低圧の排熱回収ボイラ蒸気で駆動される低圧側タービン24を備えており、シフトガス冷却器に供給されてシフトガスを冷却した水蒸気(冷却蒸気)は、低圧側タービン24に供給されて該低圧側タービン24を駆動している。具体的には、一段目シフトガス冷却器10における熱交換により一段目シフト反応器9を出たシフトガスから熱を受けた冷却蒸気は、再熱器28及び過熱器31を出た過熱蒸気と合流して低圧側タービン24を駆動し、発電機32で電力を発生させる。
本実施形態においては、CO分離回収装置の停止に伴い、COシフト反応装置への石炭ガスの供給が停止され、やや遅れて石炭ガスと混合されるシフト蒸気の供給が停止される。このようにシフト蒸気の供給停止を遅らせるのはシフト反応器において炭素析出防止を図るためである。すなわち、シフト反応器の運転雰囲気であるH、C、CO、CH、HOを含有する反応系では、HO濃度が減少するとブドアール反応(2CO⇒CO+C)が起こり、繊維状の固体炭素が析出する。析出した炭素はシフト触媒の表面の細孔を塞ぎ活性低下を招く。
このような事態を防止するため、CO分離回収装置の停止時にはCOシフト反応装置への石炭ガスの供給を先に停止し、その後にシフト蒸気の供給を停止することで、シフト反応器におけるHOの不足を防止している。また、CO分離回収装置の起動時には、逆にシフト蒸気を先にCOシフト反応装置へ供給し、その後に石炭ガスを供給する。
石炭ガスの供給停止に伴い、CO分離回収装置にはパージ用の窒素ガス(N)が一段目シフト反応器9の上流(図1に示す構成では精密脱硫器4の手前)から供給される。通常、パージ用のNは常温で供給されるため、一段目シフト反応器9の温度は低下し始め、一段目シフトガス冷却器10の温度も低下する。
ここで、シフトガスの冷媒として水蒸気(冷却蒸気)を用いた本実施形態における作用効果を、冷媒として冷却水を用いた場合(比較方式のCOシフト反応装置が組み込まれた石炭ガス化システム)との比較により以下説明する。図3には、比較方式におけるCO分離回収装置停止時の制御と二段目シフト反応器の挙動を示す。図4には、本実施形態におけるCO分離回収装置停止時の制御と二段目シフト反応器の挙動を示す。なお、比較方式の石炭ガス化システムは、シフトガスの冷媒を供給するための構成(冷却蒸気ではなく冷却水を供給する構成)を除き、それ以外の基本的な構成は本実施形態の構成(図1)と同様である場合を想定している。
図3に示すように、シフトガスの冷媒として冷却水を用いた場合には、一段目シフトガス冷却器の下流に設置された二段目シフトガス冷却器のシフト触媒層温度が放熱により急速に下がり始める。そして、CO分離回収装置停止後のNパージ、降圧により二段目シフト反応器内の蒸気(シフト蒸気)露点は点線のように低下するものの、内部の温度降下が大きく降温途中で露点を下回る。このため、二段目シフト反応器に充填されたシフト触媒の表面に付着した水蒸気が窒素置換される前に液体の水となって細孔内に残存し、シフト触媒の損傷を誘発しやすい。
これに対し、図4に示すように本実施形態においては、CO分離回収装置停止後、一段目シフトガス冷却器10に供給する冷却蒸気の流量を一定時間維持し、装置圧力が大気圧近くに低下した後で冷却蒸気の供給を停止する。冷却蒸気の温度は、停止降温中のシフトガス(一段目シフト反応器9から出たシフトガス)の露点温度以上に制御されているため、パージ中におけるシフトガスの温度低下が緩和されて露点温度より低下することを回避できる。したがって、二段目シフト反応器11に充填されたシフト触媒の表面に付着した水蒸気を確実に窒素置換させることができ、シフト触媒の損傷を抑制できる。これにより、例えばシフト触媒の損傷による触媒活性低下や粉化、圧力損失上昇などの防止を図ることが可能となる。
図1に示すCOシフト反応装置の構成は本発明の一例に過ぎず、かかる図示構成には限定されない。例えば、図5〜図7に示す本発明の第二の実施形態から第四の実施形態に係る構成とした場合であっても第一の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。以下、これらの各実施形態について説明する。なお、各実施形態に係るCOシフト反応装置(端的には、石炭ガス化システム)の基本的な構成は上述した第一の実施形態(図1)と同様であるため、同一もしくは類似の構成部材については図面上で同一符号を付して説明を省略し、以下では各実施形態の特徴(第一の実施形態との相違点)について説明する。
(第二の実施形態)
図5に示すように本実施形態においては、一段目シフトガス冷却器10に加えて二段目シフトガス冷却器12の冷媒として水蒸気が用いられている。この場合、二段目シフトガス冷却器12に供給される冷却蒸気の温度は、二段目シフト反応器11を出たシフトガスよりも低温でかつ、かかるシフトガスの露点温度よりも高温となるように制御されている。これにより、二段目シフト反応器11に加えて三段目シフト反応器13に充填されたシフト触媒の損傷を抑制することができ、例えばシフト触媒の損傷による触媒活性低下や粉化、圧力損失上昇などの防止をより確実に図ることが可能となる。なお、二段目シフトガス冷却器12における熱交換により二段目シフト反応器11を出たシフトガスから熱を受けた冷却蒸気は、一段目シフトガス冷却器10における熱交換後の冷却蒸気、再熱器28及び過熱器31を出た過熱蒸気と合流して低圧側タービン24を駆動し、発電機32で電力を発生させる。なお、本実施形態におけるCO分離回収装置停止時の制御と二段目シフト反応器の挙動は、上述した第一の実施形態の場合(図4)と同様である。
(第三の実施形態)
本実施形態において、シフトガス冷却器に供給されてシフトガスを冷却した水蒸気(冷却蒸気)は、シフトガスからCOを分離するCO分離装置に減圧弁で減圧して供給され、シフトガス中のCOを吸収させた吸収液を加熱して該COを分離させる。図6に示す構成例では、上述した第二の実施形態(図5)における二段目シフトガス冷却器12における熱交換後の冷却蒸気が低圧側タービン24ではなく、CO分離装置16に供給される構成となっている。すなわち、二段目シフトガス冷却器12における熱交換後の冷却蒸気は、CO分離装置16で必要となるCOの吸収液を再生するための熱源(熱交換器用の加熱流体)として冷却蒸気減圧弁38で減圧して回収されている。これにより、COシフト反応装置における排熱の有効利用を図ることができる。なお、冷却蒸気減圧弁38で減圧する熱交換後の冷却蒸気の目標圧力は、CO分離装置16の吸収液の耐熱温度に設定する。また、図6に示す構成例では、二段目シフトガス冷却器12における熱交換後の冷却蒸気をCO分離装置16に供給する構成としているが、例えばこれに代えてもしくは加えて一段目シフトガス冷却器10における熱交換後の冷却蒸気をCO分離装置16に供給する構成も想定可能である。その際には、第一の実施形態(図1)のように一段目シフトガス冷却器10にのみ冷却蒸気が供給される構成としてもよい。なお、本実施形態におけるCO分離回収装置停止時の制御と二段目シフト反応器の挙動は、上述した第一の実施形態の場合(図4)と同様である。
(第四の実施形態)
本実施形態において、シフトガスは、シフトガス冷却器に供給された水蒸気(冷却蒸気)で常温付近まで冷却され、気水分離器で凝縮水を脱落させた後、圧縮機で昇圧されて最上流のシフト反応器の上流側もしくは下流側に供給される。図7に示す構成例では、一段目シフトガス冷却器12における冷却蒸気との熱交換を経て、二段目シフトガス冷却器12及び三段目シフトガス冷却器14における冷却水との熱交換により最終的に常温付近(一般的に40℃程度)までシフトガス(三段目シフト反応器13を出たシフトガス)が冷却される。そして、冷却されたシフトガスは、気水分離器15により凝縮水が回収された後、リサイクルガス圧縮機35で圧縮(昇圧)されて一段目シフト反応器9の上流側(より具体的には原料ガス加熱器8の上流側)に供給される。そして、石炭ガスと混合されて再びシフト反応により処理されている。これにより、CO分離回収装置停止時における石炭ガス量を増加して水分の分圧を下げることができ、シフト反応器9,11,13における水蒸気濃度の減少を加速させることができる。
また、本実施形態では、気水分離器15から排出される凝縮水量を測定し、COシフト反応装置(端的には、CO分離回収装置)の停止操作後に凝縮水が排出されないことを検知した場合、リサイクルガス圧縮機35で昇圧したシフトガスの供給(最上流のシフト反応器の上流側もしくは下流側への供給)を停止させている。この場合、気水分離器15から排出される一時間あたりの凝縮水量を気水分離器凝縮水流量計39で監視し、流量がほぼゼロになったことが検知された時にシフトガスからの凝縮水除去が完了したものと判断し、リサイクルガス圧縮機35を停止させる。なお、気水分離器15にはレベル計36が設けられており、レベル計36は気水分離器15の凝縮水量に基づいて気水分離器凝縮水排出弁40を制御し、気水分離器15からの凝縮水排出量を調節している。
さらに、凝縮水量がほぼゼロになったことが検知された時に、凝縮水除去の完了判断をなすとともに、パージ用の窒素ガス(N)の供給停止タイミングの判断を行うものとしてもよい。なお、このようなパージ用の窒素ガス(N)の供給停止タイミングの判断は、上述した第一の実施形態から第三の実施形態においても同様に行うことが可能である。この場合には、第一の実施形態から第三の実施形態においても気水分離器凝縮水流量計39を設け、気水分離器15から排出される凝縮水量を本実施形態と同様に監視する構成とすればよい。
図8に示すように、本実施形態ではCO分離回収装置停止後、一段目シフトガス冷却器10に供給する冷却蒸気の流量を一定時間維持し、気水分離器15から排出される凝縮水量がほぼゼロになったことが検知された時点で冷却蒸気の供給を停止する。なお、冷却蒸気の温度は、パージ中における停止降温中のシフトガス(一段目シフト反応器9から出たシフトガス)の露点温度以上に制御されているため、かかるシフトガスの温度低下が緩和されて露点温度より低下することを回避できることは上述した第一の実施形態(図1)と同様である。
このように、第一の実施形態から第四の実施形態に係るCOシフト反応装置によれば、装置の停止・再起動に伴うシフト蒸気の凝縮を防止することができ、触媒の損傷、活性低下や粉化、圧損上昇の抑制を図ることが可能となる。さらに付帯的な作用効果として次の二点を挙げることができる。
一点目として、CO分離回収装置が完全な冷態状態から起動する場合、補助蒸気発生装置5からシフトガス冷却器10,12に冷却蒸気を供給しながら、COシフト反応装置にパージ用の窒素ガス(N)を供給し、あるいはNを循環させることにより、シフトガス冷却器10,12を加熱源として機能させることができ、CO分離回収装置(端的には、石炭ガス化システム)の起動時間の短縮を図ることができる。
二点目として、通常の運転時において、低圧側ドラム30から抽気した冷却蒸気を該冷却蒸気よりも高温のシフトガスの冷却に用いることで、冷却蒸気は熱交換によってシフトガスから熱を受けて保有熱(エンタルピー)が上昇するため、後続の低圧側タービン24で回収できる熱量を増大させることができ、電気的な出力(発電量)の向上を図ることができる。
以上、本発明を各実施形態に基づいて説明したが、上述した各実施形態は本発明の例示に過ぎないものであり、本発明は上述した実施形態の構成のみに限定されるものではない。したがって、本発明の要旨の範囲で変形又は変更された形態で実施することが可能であることは、当業者にあっては明白なことであり、そのような変形又は変更された形態が本願の特許請求の範囲に属することは当然のことである。
1 石炭ガス化装置
2 ガス精製装置
3 CO分離回収装置導入ガス量調節弁
4 精密脱硫器
5 補助蒸気発生装置
6 シフト反応用蒸気切替弁
7 冷却蒸気切替弁
8 原料ガス加熱器
9 一段目シフト反応器
10 一段目シフトガス冷却器
11 二段目シフト反応器
12 二段目シフトガス冷却器
13 三段目シフト反応器
14 三段目シフトガス冷却器
15 気水分離器
16 CO分離装置
17 燃焼器
18 ガスタービン
19 空気圧縮機
20 発電機
21 排熱回収ボイラ
22 煙突
23 高圧側タービン
24 低圧側タービン
25 高圧側蒸発器
26 高圧側ドラム
27 高圧側過熱器
28 再熱器
29 低圧側蒸発器
30 低圧側ドラム
31 低圧側過熱器
32 発電機
33 蒸気流量調節弁
34 圧力発信器
35 リサイクルガス圧縮機
36 レベル計
37 補助蒸気減圧弁
38 冷却蒸気減圧弁
39 気水分離器凝縮水流量計
40 気水分離機凝縮水排出弁
41 シフト蒸気流量調節弁
42 冷却蒸気流量調節弁
43 補助蒸気流量調節弁

Claims (7)

  1. 石炭をガス化して供給される石炭ガス中の一酸化炭素(CO)を水蒸気によるシフト反応で水素と二酸化炭素(CO)のシフトガスに変換する直列接続された複数のCOシフト反応器と、
    各COシフト反応器に接続されて該COシフト反応器で変換されたシフトガスを後続のCOシフト反応器に充填されたシフト触媒の活性温度まで冷媒との熱交換により冷却するシフトガス冷却器を備え、
    少なくとも一つの前記シフトガス冷却器の冷媒として水蒸気を供給し、該水蒸気の温度を冷却する前記シフトガスの露点温度以上に制御することを特徴とするCOシフト反応装置。
  2. 前記水素を燃焼させた燃焼ガスでガスタービンを駆動して発電するとともに、前記ガスタービンの燃焼排ガスから発生させた排熱回収ボイラ蒸気で蒸気タービンを駆動して発電を行う石炭ガス化システムに備えられ、
    前記COシフト反応器に供給される水蒸気は、前記排熱回収ボイラ蒸気の一部から抽気されていることを特徴とする請求項1に記載のCOシフト反応装置。
  3. 前記シフトガス冷却器に供給されて前記シフトガスを冷却した水蒸気は、前記蒸気タービンに供給されて該蒸気タービンを駆動することを特徴とする請求項2に記載のCOシフト反応装置。
  4. 前記蒸気タービンは、高圧の排熱回収ボイラ蒸気で駆動される高圧側タービンと、前記高圧の排熱回収ボイラ蒸気よりも低圧の排熱回収ボイラ蒸気で駆動される低圧側タービンを備え、
    前記シフトガス冷却器に供給されて前記シフトガスを冷却した水蒸気は、前記低圧側タービンに供給されて該低圧側タービンを駆動することを特徴とする請求項3に記載のCOシフト反応装置。
  5. 前記シフトガス冷却器に供給されて前記シフトガスを冷却した水蒸気は、前記シフトガスからCOを分離するCO分離装置に減圧弁で減圧して供給され、前記シフトガス中のCOを吸収させた吸収液を加熱して該COを分離させることを特徴とする請求項1に記載のCOシフト反応装置。
  6. 前記シフトガスは、前記シフトガス冷却器に供給された水蒸気で常温付近まで冷却され、気水分離器で凝縮水を脱落させた後、圧縮機で昇圧されて最上流のシフト反応器の上流側もしくは下流側に供給されることを特徴とする請求項1に記載のCOシフト反応装置。
  7. 石炭をガス化して供給される石炭ガス中の一酸化炭素(CO)を水蒸気によるシフト反応で水素と二酸化炭素(CO)のシフトガスに変換する直列に接続された複数のCOシフト反応器と、
    各COシフト反応器に接続されて該COシフト反応器で変換されたシフトガスを後続のCOシフト反応器に充填されたシフト触媒の活性温度まで冷媒との熱交換により冷却する複数のシフトガス冷却器を備えたCOシフト反応装置の運転方法であって、
    少なくとも一つの前記シフトガス冷却器には、前記冷媒として水蒸気を供給し、
    前記シフトガスは、前記シフトガス冷却器に供給された水蒸気で常温付近まで冷却し、気水分離器で凝縮水を脱落させた後、圧縮機で昇圧して最上流のシフト反応器の上流側もしくは下流側に供給し、
    前記気水分離器から排出される凝縮水量を測定し、前記COシフト反応装置の停止操作後に凝縮水が排出されないことを検知した場合、前記圧縮機で昇圧したシフトガスの供給を停止させることを特徴とするCOシフト反応装置の運転方法。
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