JP2011524242A5 - - Google Patents

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Description

CO2を回収及び圧縮する発電プラント
本発明は、CO2を回収及び圧縮する発電プラント、ならびにその運転に関する。
近年、温室効果ガスの発生により地球温暖化が起こることや、また温室効果ガスの生成の増大により、さらに地球温暖化が加速することが明らかとなっている。CO2(二酸化炭素)は主たる温室効果ガスとして認識されているため、CCS(炭素回収および貯留)は、温室効果ガスの大気中への放出を減少させ、地球温暖化を制御する有力な手段のうちの1つと見なされている。この文脈においては、CCSは、CO2の回収、圧縮、輸送及び貯留の工程と定義する。回収は、炭素系燃料の燃焼後の煙道ガスのいずれかからCO2を除去する工程、もしくは燃焼前の炭素の除去及び処理と定義する。あらゆる吸収剤、吸着剤の再生、もしくは炭素のCO2を煙道ガスもしくは燃料ガス流から除去する他の手段は、回収処理の一部と見なす。発電プラントにおけるCO2回収には、いくつかの可能なアプローチがある。CO2回収に関する検討中の主な技術は、いわゆる燃焼前回収、酸素燃焼(oxyfiring)、ケミカルループ及び燃焼後回収である。
燃焼前炭素回収は、燃料を燃やす前の全炭素含有量もしくはその一部の除去を含む。天然ガスに関しては、これは一般に蒸気で改質し、その後シフト反応によってCO2及び水素を生成することによって行われる。CO2は、得られたガス混合物から回収及び除去することが出来る。その後水素を使用して、有用なエネルギーを生成することが出来る。この処理は、合成ガスもしくはシンガス(syngas)アプローチとしても知られている。石炭もしくはあらゆる化石燃料に同じアプローチを使用することが出来る。まず燃料をガス化し、次に天然ガスと同じ方法で処理する。IGCC(Integrated Gasification Combined Cycle:ガス化複合発電)と組み合わせたこのアプローチの用途が予見されている。
オキシファイアリング(別名 純酸素燃焼(oxyfuel firing)もしくは酸素燃焼(oxygen combustion))は、石炭もしくは他の化石燃料を、空気中ではなく、酸素と再循環したCO2の混合物中で燃やす技術である。この技術は、濃縮CO2の煙道ガス及び蒸気を生成する。これより、単に、燃焼反応の副生成物である水蒸気を凝縮することによってCO2を分離することが出来る。
化学ループ燃焼法は、金属酸化物、一般的には燃焼空気から燃料へ酸素を伝達する金属酸化物を、酸素担体として用いる。燃焼による生成物は、CO2、還元金属酸化物及び蒸気である。水蒸気を凝縮した後、輸送及び貯留のためCO2流を圧縮してもよい。
現在大規模な工業的応用に最も近いとされているCCS技術は、圧縮、輸送及び貯留と組み合わせた燃焼後回収である。燃焼後回収では、煙道ガスからCO2を除去する。残っている煙道ガスは大気中に放出され、CO2は輸送及び貯留のため圧縮される。煙道ガスからCO2を除去する、吸収、吸着、膜分離、及び深冷分離等の、いくつかの既知の技術が存在する。
CO2回収圧縮のための既知の技術は全て、比較的大量のエネルギーを必要とする。これらの処理を発電プラントとして統合することによる異なる処理及び電力及び性能ペナルティーの最適化に関する多くの出版物がある。
燃焼後回収によるCCSに関して、さらなる処理、つまり、輸送及び貯留を行うためのCO2回収及びCO2の圧縮は、二大電力消費源である。
特許文献1は、燃焼後回収やCO2吸収による電力出力ペナルティーを減少させる方法や吸収液の再生の実施例をそれぞれ挙げている。ここでは、吸収剤を再生するため、発電プラントの蒸気タービンの異なる段落から蒸気を抽気して、タービンの出力の低下を最小限に抑えることが提案されている。
同じ文脈において、特許文献2は、吸収剤を再生するためのCO2流を圧縮することから生じる圧縮熱を用いることを提案している。
これらの方法は、特定のCO2回収設備の所要電力を減少させることを目的とするが、しかしながら、提案されたCO2回収方法を用いると、常に、プラント容量、つまり、プラントが送電網へ出力可能な最大電力の大幅な低下が起こる。
CO2回収がプラント出力に及ぼす影響を軽減する第一の試みが、特許文献3に記載されている。ここでは、煙道ガスからCO2を回収するための吸収剤を利用する発電プラントが記載されており、このプラントでは、再生機を電力需要が高い時間はオフにし、これらの時間に吸収剤タンクに保管した吸収剤を用いることによってCO2回収を続けることを記載している。特許文献3は、CO2回収設備の1つの電力消費減の単純なON/OFFモードを記載している。それは、比較的高コストで非常にわずかな運転柔軟性しか得られない。
欧州特許公開公報第1688173号 国際特許公開公報第2007/073201号明細書 欧州特許公開公報第0537593号
本発明の主な目的は、CO2を回収及び圧縮する発電プラントの運転方法を最適化すること、及び最適化された運転方法に従って運転するよう設計されたCO2を回収及び圧縮する発電プラントを最適化することである。
ある目的は、CO2回収設備及び圧縮ユニットの柔軟な運転方法によって、CCS(carbon capture and storage、炭素回収貯留)がプラントの能力に及ぼす影響を減少させることである。特に、CO2回収及び圧縮が発電プラントの容量に及ぼす影響を最小限に抑える、つまり、プラントが電力網へ出力可能な電力を最大限する。さらに、CO2回収及び圧縮が平均的なプラント効率に及ぼす影響をも減少させる。
そのために、CO2を回収及び圧縮する発電プラントを運転する方法、及びこの方法を実施するプラントを提案する。
本発明の本質はプラント運転方法であり、この方法においては、CO2回収システムの電力消費を、プラントの正味出力の制御に使用する。本発明の文脈においては、CO2回収システムは、CO2回収ユニット全体と圧縮ユニット、それらの補助設備全てを合わせたものと定義する。さらに、電力消費、例えば、機械的なCO2圧縮機駆動装置等における機械的な電力消費や、生蒸気の消費は、それらの用途に使用されなければ、蒸気タービン内の電気エネルギーに変換することが出来、回収システムの電力消費と見なされる。この制御方法は、既存のプラント制御にさらに柔軟性を付加するものである。この方法によるCO2システムの発電プラントへの統合によって、運転中のより長期間にわたり、プラントの熱負荷を一定に保つことが出来る。好ましくは、プラントをベース負荷でより長時間運転することが出来る。周囲条件の変化による熱負荷の変化の影響は、この考察では無視する。さらに、プラントの最適の効率で、もしくはそれに近い効率での運転を実現することが出来、プラントの定格容量を大幅に増大させることが出来る。本発明のほとんどの実施形態は、追加コストなしで、もしくは非常にわずかな追加コストで実現することが出来る。
プラントの正味出力は、CO2回収設備及び圧縮ユニットを断続的に運転する方法、もしくはCO2回収設備及び圧縮ユニットをより低い容量で運転する運転方法によって変化させることが出来る。
CO2の回収及び圧縮の電力消費の制御については、いくつかのアプローチが考えられる。
第一のアプローチでは、CO2回収圧縮設備もしくはその主な電力消費源は、電力需要が高い時間には単にオフにすれることが出来る(図1を参照)。選択された技術とは独立して、CO2の分離を停止させ、プラントを、CO2を煙道ガスに排出する従来のプラントのように稼働させる。これによって、寄生電力需要を伴うCO2圧縮が必要とならない。
CO2回収及び圧縮の運転は、コスト最適化ベース、及び操業許可に関連した(operating permit related)ベースで実行することが出来る:一旦CO2回収及び圧縮の価格/利益が追加の電力生産の利益を上回ると、CO2回収及び圧縮が動作し始め、また逆の場合も同様である。さらに、規制及び許可によってCO2回収及び圧縮を行うことを求められている間は、常にCO2回収及び圧縮運転可能な状態である。
単純なON/OFFモードに加えて、電力需要が高い時間中は、CO2回収及び圧縮設備の負荷軽減(derating)もしくは部分負荷運転を提案する。結果的に、通常回収率はこの期間中低下する。回収され圧縮されたCO2 1トンあたりのコストは、回収率の関数であり、これは煙道ガスから回収されたCO2の、プラントによって生産された全CO2に対する比である。回収され圧縮されたCO2 1トンあたりのコストにおける最適値もしくは最小値は、回収率70%〜90%の領域であると推測される(図4)。回収率が約90%を超えるとコストが急増すると推測されるが、しかし、最小値は、下方の回収率に向かって比較的平らな曲線を示す。従って、設計よりも低い回収率での運転は、運転コストの大幅な増加にはつながらない。しかしながら、電力の価格はピーク需要中は著しく上昇し得るため、ピーク需要の間のCO2回収及び圧縮に関する電力消費が減少すれば、収益が実質的に増加する。また回収設備及び圧縮ユニットの柔軟な運転は、定格容量やCO2を回収及び圧縮する発電プラントの競争力を増大させる。それにより、もはや単なる試験プラントプロジェクトではなく、競合電力市場へのこの種の発電プラントの早期導入が可能となる。
以下においては、CO2吸収の例を用いて、CO2回収及び圧縮に関する柔軟な運転方法を説明する。類似の方法は、CO2回収方法に適用可能であり、その方法は、CO2の吸着、吸着剤の再生及び回収されたCO2の圧縮から成る。同じ原理を用いた運転概念は、全てのCO2回収方法について考えられる。
CO2回収及び圧縮処理の運転は、CO2の吸収、吸収剤の再生及び回収したCO2の圧縮から成るが、プラント運転の柔軟性を増大させる主な選択肢を三つ提供する。それらは、1つずつ、もしくは全て同時に行うことが出来る。それらは以下の通りである:
1.CO2圧縮ユニットを停止、もしくは低減容量で運転させる。
2.再生ユニットを停止、もしくは低減容量で運転させる。
3.吸収ユニットを停止、もしくは低減容量で運転させる。
第一の選択肢で既に寄生電力消費を大幅に低減させるが、大量の非圧縮CO2は経済上保管出来ないため、非常に短期間内にCO2を大気中に放出することになる。回収したCO2の安全な処分に関しては、例えば、CO2吸収ユニットの下流で煙道ガスと混合し、発電プラントのスタックを介して放出することが出来る。
さらに大幅な寄生電力消費の低減が、第二の選択肢によって実現することが出来る。再生は、一般に吸収剤の「再沸騰」によって行うが、これは、CO2を放出するために吸収剤を蒸気によって加熱することを意味する。そのため、蒸気はそれ以上電力生産のために利用出来ない。一旦ピーク電力需要の間に再生を停止させると、余分な蒸気を電力生産のために利用出来る。
第三の選択肢もまた、吸収処理を停止させるものであるが、補助設備の電力消費のさらなる低減につながる。この電力消費の低減は、先の二つの選択肢において達成される節減より大幅に小さい。
構成設備の部分負荷運転を実現する異なる方法がある。例えば、CO2圧縮ユニットの質量流量は、前置静翼等の制御手段によって低減させることが出来る。2列以上の並列圧縮機から成る圧縮ユニットの場合、少なくとも一列の圧縮機を停止させることも、明らかにCO2圧縮ユニットの電力消費の低下につながるであろう。全容量で動作する二列の並列圧縮機の場合、一列の圧縮機の停止させることにより、電力消費が50%低下すると思われるが、しかし、回収したCO2の50%が圧縮出来ず、通常スタックに直接送られるであろうことを意味している。あるいは、再吸収率を低下させることが出来る。これは例えば、再生ユニットを通る吸収剤の流れを減少させ、残りの流れをバイパスさせ、二つの流れが吸収ユニットに入る前にそれらを混合することによって実現出来る。その流れの一部のみが再生ユニットを通過するため、再生に必要な蒸気が減少し、余分な蒸気を電力生産に使用することが出来る。混合した結果として、未再生の吸収剤で再生され、得られた混合物がCO2を吸収する容量が減少し、煙道ガスから回収されるCO2のパーセンテージが低くなり、再生ユニットで圧縮するために放出されるCO2がより少なくなる。先ずCO2を回収し、次にそれをバイパスさせることはあまり経済的でないため、全ての回収システム構成設備の容量を同時に低下させることを提案する。
従来の配置における吸収剤は急速に飽和し、それ以上CO2を回収出来なくなるため、吸収処理の運転自体は、さらなる対策なしには意味をなさない。
ここで、CO2の放出に及ぼす影響が低減した、もしくは影響のないプラント及びCO2回収及び圧縮方法の柔軟性をさらに増大させるため、本発明のさらなる実施形態を実施する。再生及びCO2圧縮を行わずにさらなるCO2回収を可能にするため、吸収剤の貯留を伴う回収処理の運転を提案する。
この運転モードでは、吸収剤貯留タンクから取られ、再生せずに吸収剤タンクに再循環したか、もしくは飽和した吸収剤用にタンク内に保管された吸収剤によってCO2を回収する。
結果的に、十分な大きさの貯留タンクが必要となるだけでなく、より大きな容量を有する再生ユニットを提案する。再生ユニットは、一般にプラント運転から吸収剤流を再生し、なおかつピーク電力需要中は保管された飽和吸収剤を再生するための追加の容量に合わせた大きさに作られる。再生ユニットの大きさは、予想される運転プロファイルによる。例えば、ある24時間のうち1時間に高い電力需要が予想される場合、電力需要の低い期間中に全ての飽和吸収剤を再生するためには、5%の設備過剰に近い運転期間が必要である。プラントの運転プロファイルに、プラントの部分負荷運転の延長が予測される場合には、再生ユニットの設備過剰が必要ではないこともあり、その間は、保管された吸収剤を再生することが出来る。
再生ユニットにおける電力最適化運転及び設備過剰は、効率最適化プラント運転を可能にする。プラント効率は、ベース負荷に近い運転中に最高となる。ピーク電力需要の期間を除けば、一般的にプラントは需要が低い期間中は部分負荷運転せねばならず、効率の下がった状態での運転を強いられる。新提案の運転概念は、CO2回収システムの電力消費を変化させることによって得られる送電網への電力出力のさらなる柔軟性を利用して、プラントをその最適条件で運転出来るようになる。この柔軟性は、プラント運転者が総生産高を増大させ、過剰エネルギーを吸収剤の再生に用いることを可能にするため、大型化した再生ユニットでさらに増大される従って、送電網の電力需要の低い期間中のプラント効率も増大する。
CO2回収システムの電力消費を送電網の需要の変化に合うよう変化させることのさらなる利益は、発電プラントを一定の負荷で運転し、それによって総出力や、結果として起こる熱応力及び損耗における負荷の変動を避ける可能性である。
CO2回収及び圧縮をオフにした運転のある特別な用途は、所謂電力保存(power reserve)の実証である。電力保存は、通常のベース負荷電力以上の追加電力であり、必要な場合に送達することが出来る。多くの送電網にとって、需要の急上昇の場合、もしくは他のプラントが出力を低減させねばならない場合、もしくは計画外の停電のため停止される場合に要求出来る電力保存を、プラントが供給出来れば有益である。電力保存を実行する能力は、商業的に高価値である。送電網によって、いくつかのプラントは部分負荷、例えば、電力保存を保つため90%の負荷で運転する必要があるかもしれない。90%での運転は効率を低下させる可能性があり、生産電力1MWhあたりの資本費及び運転コストを増大させる。
いくつかの送電網に対しては、ピーク電力を送達する可能性を、所謂運転予備電力として売ることも出来る。通知から10分間以内に送電系統に利用可能にすることが出来るバックアップエネルギー生産容量は、一度ラインに供給されると、少なくとも二時間連続的に運転することが出来、一般に運転予備電力と見なされている。
さらなる本発明の対象は、記載の柔軟な運転方法による運転のために設計されたCO2回収システムを備えた炭素系燃料の燃焼による火力発電プラントである。
本発明のある実施形態は、少なくとも1つの煙道ガス流を有する、炭素系燃料を燃やす発電プラントである。本発明に係るプラントは、発電に関して既知の従来の構成設備に加えて、煙道ガス流からCO2を除去するためのCO2回収ユニット、及び圧縮ユニットを一般に含む。回収ユニットは、一般に煙道ガスからCO2を除去する回収設備、C02を吸収剤からする再生ユニット、煙道ガスからのCO2を結合する吸着剤もしくは他の手段、及び輸送用のCO2を調整するための処理システムを含む。圧縮ユニットは、少なくとも一台のCO2圧縮用圧縮機から成る。また圧縮ユニットは一般に、圧縮中及び/もしくは圧縮後の圧縮CO2を再冷却するための少なくとも一台の冷却器もしくは熱交換器から成る。
提案する運転概念による運転を可能にするため、プラントの蒸気タービンは、最大蒸気流をエネルギーに変換するよう設計されており、これは、CO2回収システムをオフにしたプラントによって生産することが出来る。
さらなる実施形態では、発電機及び電気系統は、CO2回収システムをオフにして生産される最大電力を電力へ変換し、この電力を送電網へ伝達するよう設計されている。
そのようなプラントの上記の運転を容易にするために、安全にCO2を換気することが出来、例えば、CO2回収装置の下流で煙道ガスのスタックにつながるCO2圧縮機のバイパスをさらに含んでもよい。
第二の実施形態では、CO2回収ユニットは、運転中ではない場合でも、例えば、液体がなくなり空になるよう設計された吸収塔の場合でも、煙道ガスに耐えるよう設計されている。
あるいは、CO2回収ユニットのバイパスを予見することが出来、これにより、発電プラントをCO2回収ユニットとは独立して運転出来るようになる。またこのバイパスは、CO2回収システムのメンテナンス中のプラント運転にとって利点があるのと同様に、プラントの起動もしくは停止にとっても利点があり得る。
さらなる実施形態では、一定時間CO2吸収剤を供給する大きさの貯留タンクが備えられ、再生ユニットは、電力需要の低い時間中に保管された吸収剤を再生するための余分の容量を備えるために、発電プラントの設計上連続運転をするために必要な容量より大きい容量を有する。貯留タンクの必要な大きさ及び再生ユニットの容量によって、この実施形態は大幅な追加コストを要する可能性がある。
CO2回収システムの異なる制御方法が可能である。一実施例は、CO2回収システムの異なる構成設備の開ループ制御である。これは特に、異なる構成設備のON/OFF制御のみを使用する場合に適している。
また開ループ制御は、CO2回収システムの連続的な電力消費制御、つまり、異なる構成設備のON/OFFの切り替えによる電力出力における急な段階のない制御を実現する、より高度な運転処理にも考えられる。この実施例では、CO2回収システムの連続的な電力消費制御は、一度に1つの構成設備の電力消費を変化させることによって実現され、一方、残りの構成設備は、一定の負荷で動作する。しかしながら、閉ループ制御は、例えば、過渡的な運転もしくは変動する境界条件下での運転で有利であることがある。
異なる構成設備の低減容量での運転が予測される場合、閉ループ制御は、負荷分布のさらなる最適化を可能にする。これは特に、CO2回収率の制御を実行する場合、有利であるである。この場合、CO2回収システムの電力消費は、一度に1つの構成設備を制御することによっては変化せず、一方、残りの構成設備は、一定の負荷で動作する。異なる構成設備の容量の低下は、協調させねばならない。このため、各構成設備の現在の動作条件のフィードバックは有利であり、閉ループ制御が好ましい。
CO2回収システムは複雑なシステムであるため、上記の異なる運転方法について述べたような適切な制御システムが必要である。この制御システムは、プラントの電力制御に依存し、また影響を与えている。電力制御は、プラント制御システムの必要不可欠な部分であるため、CO2回収システムの制御をプラント制御システムに統合すること、もしくはCO2回収システムの制御をプラント制御システムによって協調させること、全ての関連するデータ線をプラント制御システムに接続することは有利である。プラントがいくつかのユニットから成り、かつプラント制御システムがプラント制御装置とユニットの主制御装置から成る階層構造を有する場合、CO2回収システムの制御の各ユニットの主制御装置へのそのような統合もしくは協調を実現することは有利である。
代替えとして、CO2回収システムは、それ専用の制御装置を有し、制御装置は直接のデータリンクを介してプラント制御システムに接続されている。プラント制御システムもしくはユニットの主制御装置は、少なくとも1つの信号をCO2回収プラントの制御装置に送信せねばならない。この信号は、例えば、指令された電力消費信号であるか、もしくは指令された回収率であってもよい。
上記の場合では、CO2回収制御装置は、必ずしも1つのハードウェア装置ではなく、1つ以上の制御装置によって協調させる駆動装置とグループ制御装置に分散化することが出来る。
CO2回収システムの制御を発電プラント制御システムによって協調させる場合、高レベルな制御装置は、例えば、指令された質量流量の合計をCO2圧縮ユニットのグループ制御装置に送信することが出来、実際の質量流量の合計を、このグループ制御装置からの入力として受信することが出来る。この実施例における圧縮ユニットは、数列の圧縮機を含む。圧縮機の各列は、それ専用の装置制御装置を有する。グループ制御装置は、異なる圧縮機列における指令されたCO2圧縮質量流量の合計のもっと良い分布方法を決定するアルゴリズムを有し、指令された質量流量を圧縮機各列の装置制御装置に送信する。代わりに、グループ制御装置は、圧縮機各列の実際のCO2圧縮質量流量を取得する。圧縮機各列の装置制御装置は、より低いレベルで従属する制御装置で再び作動することが出来る。
同種の階層を、CO2回収システムの全ての構成設備の制御に適用することが出来る。
次に、添付の図を用いて、本発明、その性質及び利点を詳細に説明する。図面を参照する。
断続的なCO2回収のための運転方法を概略的に示す。 CO2回収を備えた発電プラントの概略図である。 回避したCO2 1トンの関連コストcを、回収率rCO2の関数として概略的に示す CO2回収及び圧縮に関する柔軟な運転方法を備えた発電プラント用の関連電力出力Pの経時変化Tを概略的に示す。
提案された方法を実行する発電プラントは、主に従来の発電プラント1と、CO2回収ユニット2及びCO2圧縮ユニット9から成る。
図1では、時間Tにわたる送電網の電力需要Pを示している。時間Tにわたる断続的なCO2回収のための運転方法を図1に示す。CO2回収システムは、電力需要Pが、CO2回収の限界LCO2より低い時間IIの間稼働しており、電力需要Pが、CO2回収の限界LCO2より高い高電力需要の時間Iの間オフにされる。
燃焼後回収における代表的な配置を、図2に示す。発電プラント1には、空気3及び燃料4が供給される。その主出力は、プラント総電力A及び煙道ガス15である。さらに、蒸気をプラント1から抽気し、蒸気管路13及び蒸気制御弁14を介してCO2回収ユニット2に供給する。蒸気は、換算温度で、もしくは凝縮物として、戻り管路6を介してプラント1へ戻され、そこで蒸気サイクルへ再導入される。CO2回収ユニット2は一般に、CO2を煙道ガスから吸収剤によって除去するCO2吸収ユニット、及びCO2を吸収剤から放出する再生ユニットから成る。煙道ガスの温度及びCO2吸収ユニットの運転温度範囲によっては、煙道ガス冷却器が必要な場合もある。
CO2を除去された煙道ガス16は、CO2回収ユニットからスタックへ放出される。CO2回収ユニット2が動作していない場合、煙道ガスバイパス11を介してバイパスさせることが出来る。
通常の運転では、回収したCO2は、CO2圧縮機9内で圧縮され、圧縮されたCO2 10は、貯留するため、もしくはさらに処理を行うため先に送られる。
CO2回収ユニット2の補助設備を駆動するために電力7が必要であり、CO2圧縮機9を駆動するために電力8を使用する。従って、送電網Dへの正味電力出力は、プラント補助設備17用の電力によって減少し、CO2圧縮ユニット8用の電力によって減少し、またCO2回収ユニット7用の電力によって減少した総プラント出力Aである。
また、発電プラントの制御によってCO2回収及び圧縮に必要な追加の構成設備の制御を統合した、対応する制御システム18を、図2に示す。制御システムは、発電プラント1との少なくとも一本の必要な制御信号22線を有し、CO2圧縮ユニット9との少なくとも一本の制御信号線を有する。さらに、煙道ガスバイパス11を含むCO2回収ユニット2との少なくとも一本の制御信号線19を表示する。回収ユニット2が吸収もしくは吸着を基本原理としている場合、再生ユニットはシステムの一部であり、対応して、再生ユニットへの少なくとも1つの信号線20を必要とする。また回収ユニット2が、吸着剤/吸収剤21用の少なくとも1つの貯留タンクを含む場合、貯留システムへの制御信号線を必要とする。蒸気13を再生に使用する図示の実施例では、蒸気制御弁24を、制御信号線24を介して制御する。この制御線は、回収ユニット2の一部である再吸収ユニットに接続されているか、もしくは制御システム18に直接接続されている。
正味電力出力Dの連続的な制御を、全ての構成設備が全容量で動作する運転点から、正味電力出力Dの増大を必要とする二つの実施例を用いて説明する:
単純なアプローチでは、まず、CO2圧縮機ユニット9の電力消費を制御して低下させることによって、正味出力を増大させる。圧縮機ユニット9の電力消費電力消費が低下すると、CO2再生ユニット2から放出されるCO2の量が一定となる。結果的に、CO2流の一部は、CO2圧縮ユニットバイパス12を通ってCO2圧縮機ユニット9をバイパスさせねばならない。一度CO2圧縮機ユニット9が完全にオフにされると、CO2再生ユニットの電力消費が低下するよう制御することによって、正味出力が増大する。最終的には、CO2再生ユニットが完全にオフにされた場合、CO2吸収ユニット及び、該当する場合は、煙道ガス冷却器の電力消費を低下するよう制御することで、正味出力が増大する。CO2吸収ユニット2が空になるように設計されていない場合、つまり、吸収剤を流し、及び/もしくは煙道ガスの冷却を追加で行わないと、CO2吸収ユニットを煙道ガス15に暴露することが出来ない場合、CO2回収ユニット2用の煙道ガスバイパス11は、吸収ユニットに利用可能な電力の機能として開くようになっていなければならない。
より高度なアプローチでは、CO2回収ユニット2及び圧縮ユニット9の全ての構成設備の電力消費が低下するよう制御し協調させることによって、正味出力を増大させる。目的は、電力消費が低下した状態でのCO2回収率を最大にすることである。この目的のため、全ての構成設備の容量を同時に同じ率で低下させ、全ての構成設備を通るCO2流は同じにする。そのため、電力消費は回収率の関数として変化する。異なる構成設備の流量が確実に一致するようにするため、これらの構成設備からのフィードバックが必要であり、閉ループ制御は有利である。非常に低い回収率では、また、CO2吸収ユニット2が空になるように設計されていない場合、例えば、吸収剤を流し、及び/もしくは煙道ガスの冷却を追加で行わないと、CO2吸収ユニットを煙道ガス15に暴露することが出来ない場合、CO2回収ユニット11用の煙道ガスバイパスは、吸収ユニット2に利用可能な電力の機能として開かねばならない。
回収されたCO2 1トンあたりの予想される正規化コストcを、CO2回収率rCO2の関数として図3に示す。回収されたCO2 1トンあたりのコストを、回収率rCO290%のコストで正規化する。回収率90%を超える回収は、非常に高価となること、及び、回収率80〜90%でプラントを設計すべきことは明らかである。80%より低い回収率では、回収したCO2 1トンあたりのコストが、わずかに増大する。回収率90%として設計されたプラントでの回収率の低下は、回収されたCO2あたりのコストにおける大きな代償なしに実現出来る。
運転中に回収率が低下した場合、かなりの量の電力を節約することが出来、従って、必要な場合には、電力を送電網に送ることが出来る。
正規化したプラント電力P出力に対するCO2回収システムの主な電力消費源の影響を、図4に示す。プラント自体の補助設備の電力消費の影響も同図に示す。
図4はさらに、時間TにおけるCO2を回収及び圧縮する発電プラントの最適な運転方法を示す。プラント補助設備及びCO2回収システムの、主電力消費源の正味プラント電力出力Dに対する影響を、プラントの異なる段階での相対出力Pを表示することによって示す。この図に示す全ての電力出力は、再吸収用の蒸気抽気を行うベース負荷でのプラント総電力出力Aによって正規化している。A’は、再吸収用の蒸気抽気を行わない総出力である。Bは、プラント補助設備Bによって低下した総出力である。Cは、出力BがCO2圧縮によってさらに低下した後の出力である。Dは、Dが吸収の電力消費によって低下した後に得られたプラント正味電力出力である。提案された運転方法によれば、BからC、CからDへの電力の低下は、AからA’への総電力の上昇と同様に可変であり、正味出力Dを制御するのに使用される。Dは一般に、送電網の所要電力Pに合うように制御される。最大正味出力Xについては、CO2回収システムの全ての消費源をオフにし、再吸収のための蒸気を抽気しない。
挙げた実施例では、昼間の正味電力出力の必要な変動は、CO2回収システムの異なる消費源の電力消費を制御することによって対応する。結果として、プラントの入熱及び熱負荷を、昼間、この実施例では、7:00〜22:00の間、一定に保つことが出来る。日中ピーク間に出力される正味出力が最大正味出力の50%に低下する夜間のみ、総出力をベース負荷正味出力の約62%に低下させる。
この実施例では、15%程度の正味出力の変動は、CO2回収及び圧縮の電力消費の制御によって対応することが出来る。これは例えば、11:00の午前運転と12:30のピーク需要の間に見ることが出来る。
総電力は、正味電力出力の50%の低下を達成するため、62%にだけ低下させねばならない。一般に効率は部分負荷で低下するため、入熱及び熱負荷のaへの変化はより一層少ない。これは特に、ガスタービンもしくは複合サイクル発電プラントに当てはまる。従って、たとえ必要な正味電力出力Dの大きな変化に対応するために熱負荷の変化が必要であっても、従来の運転方法と比較して、熱負荷の相対的な変化を減少させることが出来る。
運転体制(operating regime)によっては、プラントが運転している限り一定の総電力を保つことが出来ることが考えられる。
以上に記載し図面において記載した例示の実施形態は、当業者に、例示の実施形態とは異なる実施形態を開示するものであるが、それらは本発明の範囲に含まれる。
例えば、深冷CO2分離の場合、もしくは高圧レベルでの吸収の場合に使用されるような煙道ガスの再圧縮に使用される電力を、電力需要が高い時間中に節約もしくは減少させることが出来る。もしくは、冷却アンモニアを用いたCO2分離の場合、電力需要が高い時間中に冷却電力を節約もしくは減少させることが出来る。さらに、CO2圧縮を行わない方法及びこれに対応するプラントが考えられる。一実施形態においては、電力需要の高い期間中に冷却に使用する冷媒用の貯留タンクが備えられる。さらに、上記の再生ユニットの大型化と同様、冷却設備は、電力需要の低い期間中保管されている冷媒を冷却する容量を持つよう大型化することが出来る。
1 発電プラント
2 CO2回収ユニット
3 空気
4 燃料
6 戻り管路
7 CO2回収ユニット用電力
8 CO2圧縮ユニット用電力
9 CO2圧縮
10 圧縮CO211 CO2回収ユニット用煙道ガスバイパス
12 CO2圧縮ユニットバイパス
13 CO2回収ユニットへの蒸気
14 蒸気制御弁
15 CO2回収ユニットへの煙道ガス
16 CO2を除去された煙道ガス
17 CO2回収及び圧縮を除くプラント補助設備用電力
18 制御システム
19 CO2回収ユニット及び煙道ガスバイパスとの制御信号交換
20 再生ユニットとの制御信号交換(該当する場合)
21 吸収剤/吸着剤貯留システムとの制御信号交換(該当する場合)
22 総電力及び正味電力を含むCO2回収を行わない従来のプラントに関するプラント制御信号の交換
23 CO2圧縮ユニット及び圧縮機バイパスとの制御信号交換
24 蒸気制御弁への制御信号の交換。制御システムから直接、もしくは再生ユニットを介する(該当の場合)
I CO2回収をオフにする電力需要の高い時間
II CO2回収をオンにする電力需要の低い時間
A CO2再吸収用の蒸気抽気を伴うプラントの総電力出力
A’CO2再吸収用の蒸気抽気を伴うプラントの総電力出力
B CO2回収及び圧縮をしないでプラント補助設備によって低減されたA
送電網の電力需要によって変化する、CO2圧縮用の所要電力によって低減されたBCCO2回収の相対的コスト
D CO2回収プラントの正味電力出力(送電網の電力需要によって変化する、吸収用の所要電力によって低減されたC)
送電網の電力需要
プラントのベース負荷総電力に対する電力出力
CO2 CO2回収率
T 時間
X CO2回収及び圧縮をオフにするピーク正味電力出力の時間

Claims (21)

  1. 制御システム(18)及びCO2回収システムを備えた発電プラント(1)の運転方法において、CO2回収システムの電力消費を、プラントの正味電力出力(D)のための制御パラメータとして使用することを特徴とする運転方法。
  2. 前記CO2回収システムは、閉ループ制御システム(18)によって制御され、前記閉ループ制御システム(18)が、前記プラント制御システムに統合もしくは前記プラント制御システムによって協調されているか、もしくは前記プラント制御システムへの直接データリンク(22)を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 追加の電力を送電網へ供給するために、前記CO2回収システムを低減容量で運転するか、もしくは停止し、この追加の電力を、プラント定格容量を増大させるために使用することを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記CO2回収システムが運転中である場合、前記発電プラント(1)を設計点の近くもしくは設計点で運転し、前記CO2回収システムの前記電力消費を、予備容量として使用し、予備用量を確保するための前記発電プラント(1)の部分負荷運転を避け、それにより最適のプラント効率で運転することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の方法。
  5. 前記プラント(1)の熱負荷を一定に保ち、送電網への前記正味電力出力(D)の変動を、前記CO2回収システムの前記電力消費の制御によって実現することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の方法。
  6. 前記CO2回収システムの前記電力消費を制御するために、前記CO2回収率を変化させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の方法。
  7. CO2圧縮ユニット(9)を停止、もしくは低減容量で運転することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の方法。
  8. 前記CO2圧縮ユニット(9)を停止、もしくは低減容量で運転し、前記回収したCO2の一部もしくは全てを、前記CO2圧縮ユニット(9)のバイパス(12)を介して放出することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の方法。
  9. 前記回収システム(2)に含まれる再生ユニットを停止、もしくは低減容量で運転することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
  10. 前記回収システム(2)に含まれる前記吸収もしくは吸着ユニットを停止、もしくは低減容量で運転することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載の方法。
  11. 前記回収システム(2)に含まれる吸収もしくは吸着ユニットを停止、もしくは低減容量で運転し、前記煙道ガスの一部もしくは全てを、前記回収設備を回避してバイパスさせることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載の方法。
  12. 前記回収システム(2)に含まれる再生ユニットを停止させるか、もしくは電力需要が高い時間は、低減容量で再生を行い、この時間中、保管された吸収剤もしくは吸着剤をCO2回収に使用することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1つに記載の方法。
  13. 前記回収システム(2)に含まれる前記再生ユニットの前記蒸気(13)の消費を、前記停止もしくは低減容量での運転によって低下させ、余分な蒸気を、前記プラント(1)の少なくとも1つの既存蒸気タービンに供給する請求項9もしくは12のいずれか1つに記載の方法。
  14. 前記吸収剤もしくは吸着剤の再生を、電力需要(P)が低い時間に行うことを特徴とする請求項11もしくは13のいずれか1つに記載の方法。
  15. C02回収システムを備えた発電プラント(1)であって、この発電プラント(1)が発電プラントの正味電力出力(D)のための制御パラメータとしてのCO2回収システム電力消費を使用する制御システムを備えていることを特徴とする発電プラント(1)。
  16. 少なくとも1つの発電機及び電気系統が、前記CO2回収システムをオフにして生産される最大電力を、電力へ変換し、この電力を送電網へ伝達するよう設計されていることを特徴とする請求項15に記載の発電プラント(1)。
  17. 前記CO2圧縮ユニット(9)及び/もしくは前記吸収ユニットのバイパス(12、11)を備えることを特徴とする請求項15または16に記載の発電プラント(1)。
  18. 前記回収システム(2)に含まれる前記吸収ユニットが、運転中ではない場合でも前記煙道ガスに耐えるよう設計されていることを特徴とする請求項15〜17のいずれか1つに記載の発電プラント(1)。
  19. 前記吸収剤もしくは吸着剤用の貯留タンクを備え、これにより、前記回収システム(2)に含まれる前記再生ユニットが低減容量で運転しているか、もしくはオフにされている場合でも、CO2の回収が出来ることを特徴とする請求項15〜18のいずれか1つに記載の発電プラント(1)。
  20. 前記回収システム(2)に含まれる再生ユニットが、保管された吸収剤もしくは吸着剤を再生するために追加の容量を備えるため、前記発電プラント(1)の定常状態運転に必要な容量よりも大きな容量を持つことを特徴とする請求項19に記載の発電プラント(1)。
  21. 前記CO2回収システムに冷却アンモニアを使用し、冷媒用の貯留タンクが設けられており、前記冷媒を電力需要の高い期間中に冷却に使用し、冷却設備が、電力需要の低い期間中に保管された冷媒を冷却するための容量を備えるために、大型化されていることを特徴とする請求項15〜20のいずれか1つに記載の発電プラント(1)。
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