JP2015068923A - スクリーン、積層体、及び該積層体を内包した梱包体 - Google Patents

スクリーン、積層体、及び該積層体を内包した梱包体 Download PDF

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Abstract

【課題】表面に凹凸を有するスクリーンを積層したときにでも頂部のつぶれが生じ難い構成を有するスクリーンを提供する。【解決手段】透光性を有する基材11と、当該基材の一方の面側に設けられ、頂部13cが形成される凹凸を構成する単位光学要素13と、を備え、単位光学要素が、アクリル樹脂及び/又はメタクリル樹脂を含む活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物からなり、単位光学要素の弾性率が2300MPa以上であるとともに、当該単位光学要素の頂部における、JIS Z2244(2003)に規定されるビッカース硬さ試験に準拠して、荷重を0mNから200mNまで一定の割合で変化させ、荷重200mNに到達後60秒間保持し、次いで、荷重を0.4mNまで抜重して4秒間保持した時の当該頂部の荷重前の頂部に対する復元率が40%以上である。【選択図】図2

Description

本発明は、表面に凹凸を有するスクリーン、該スクリーンを保管や運搬するために複数積層した積層体、及び該積層体を内包した梱包体に関する。
透過型スクリーン、及び反射型スクリーンは、プロジェクター等の映像源から投射された映像光を屈折や反射により向きを変え、観察者側に出射して表示する。従って、これらスクリーンには、映像源から投射された映像光を屈折や反射により向きを変えるための手段が背面側(観察者側とは反対側)に設けられている。
このような屈折や反射をさせるため、スクリーンはフレネルレンズを有しており、表面に凹凸が形成されている。フレネルレンズは断面形状が三角形となっており、突出した頂部は鋭角であることが多い。
ここで、このようなスクリーンを製造し、保管や運搬をする際には効率を高める観点から1枚1枚では行わず、複数のスクリーンが積層された積層体とされる。ところが、上記のようにスクリーンは少なくとも一方の面に凹凸形状を有しており、その頂部が鋭角になっているため、積層体としたときにこの頂部がつぶれてしまうことが問題となっていた。頂部のつぶれが発生すると、これにより変形した頂部から光が正面(観察者側)に反射してしまい、黒輝度(黒さ)が低下する。すると、つぶれの程度の差やつぶれの有無による明暗の差が生じ、ムラ状に見えてしまう。
例えば特許文献1には、保管及び運搬の対象物である複数の板状の版材間に発泡シートを挟む技術が開示されている。そしてここには発泡シートについて所定の通気性及び圧縮率が規定されている。
国際公開第99/10253号
しかしながら、特許文献1をはじめとする従来の発泡シートを上記スクリーンに適用してもやはり当該凹凸の頂部のつぶれを解消することができなかった。
そこで本発明は上記した問題点に鑑み、表面に凹凸を有するスクリーンを積層したときにでも頂部のつぶれが生じ難い構成を有するスクリーンを提供することを課題とする。また、このスクリーンを積層した積層体、及び積層体を内包する梱包体を提供する。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、透光性を有する基材(11)と、当該基材の一方の面側に設けられ、頂部(13c)が形成される凹凸を構成する単位光学要素(13)と、を備えるスクリーン(10)であって、単位光学要素が、アクリル樹脂及び/又はメタクリル樹脂を含む活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物からなり、単位光学要素の弾性率が2300MPa以上であるとともに、当該単位光学要素の頂部における、JIS Z2244(2003)に規定されるビッカース硬さ試験に準拠して、荷重を0mNから200mNまで一定の割合で変化させ、荷重200mNに到達後60秒間保持し、次いで、荷重を0.4mNまで抜重して4秒間保持した時の当該頂部の荷重前の頂部に対する復元率が40%以上であることを特徴とする、スクリーンである。
請求項2に記載の発明は、複数の請求項1に記載のスクリーン(10)と、複数の発泡シート(20)とが、交互に積層されてなる積層体(5)である。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の積層体(5)が箱体(2)に内包された梱包体(1)である。
本発明によれば、複数のスクリーンを積層したときであっても、スクリーン表面に具備される頂部がつぶれることを防止できる。そしてこれにより明暗のムラの発生を抑えることが可能となる。
積層体5の斜視図である。 スクリーン10の層構成を説明する断面図である。 偏向層12を背面側から見た図である。 偏向層12の他の例を背面側から見た図である。 梱包体1を説明する斜視図である。
本発明の上記した作用及び利得は、次に説明する発明の形態から明らかにされる。以下、本発明を図面に示す形態に基づき説明する。ただし、本発明はこれら形態に限定されるものではない。なお、以下に説明するスクリーンに形成される形状は実際には非常に微小なものであるため、以下に示す各図では見易さのため各形状を概念的に誇張、変形して表している。また、各図において繰り返しとなる符号はその一部のみに符号を付して他は省略することがある。
図1は1つの形態を説明する図で、積層体5を概念的に示した斜視図である。図1からわかるように積層体5は、スクリーン10と発泡シート20とが複数備えられ、これらが交互に積層されている。
スクリーン10は、反射型スクリーンや透過型スクリーン等のように表面に凹凸形状を有するスクリーンである。ここでは1つの例として反射型スクリーンをスクリーン10として説明する。図2に、スクリーン10の厚さ方向(図1の紙面上下方向)の断面形態を表した。
スクリーン10は全体として矩形の薄いシート状であり、使用時には展開されてスクリーン面が鉛直方向に立てられるように設置される。図2からわかるように、本形態のスクリーン10は、反射型スクリーンとして機能し、基材層11、偏向層12、光反射層14及び表面機能層15を備えている。以下、これらの層について説明する。
本形態における基材層11は、偏向層12及び表面機能層15を形成するための基材となるシート状の層で、所定のコシを有するとともに透光性が高く形成されている。基材層11を構成する材料としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン(MBS)、アクリル系、トリアセチルセルロース(TAC)等の各樹脂を挙げることができる。本形態は、入手性や取り扱い容易性、成形性、及び価格等の観点からMBSを用いている。基材層11の厚さは特に限定されることはなく、強さ(コシ)と巻き取りや巻き戻しとの兼ね合いから100μm以上300μm以下であることが好ましい。
ここで、基材層11は透光性を有しつつも、他の機能を備えてもよい。例えば視野角の拡大や面内の輝度の均一性を高めるために光散乱材を混入することができる。また、色調を補正したり、外光の一部を吸収してコントラストを向上させるために顔料や染料を混入したりしてもよい。
偏向層12は、基材層11のうち一方面側に突出するように形成された単位光学要素13が具備され、この単位光学要素13がスクリーン面に沿って複数配列されている層である。
本形態における単位光学要素13は、図2に表れているように三角形断面を有している。すなわち単位光学要素13は、当該三角形断面のうちの2つの辺となり、凸状を形成する第一面13a及び第二面13bを備えている。そして当該第一面13aと第二面13bとの交差部が頂部13cとなる。ここで、第一面13aには後述するように光反射層14が積層され、ここに映像源からの光が照射され、反射させて観察者側に向きを変える機能を有しており、かかる観点から傾斜角度が決められている。一方、第二面13bは、第一面13aの傾斜を形成するために設けられる面でありライズ面とも呼ばれる。従って、その性質上、第二面13bはスクリーン10の厚さ方向に概ね平行に延びるように形成される。これにより頂部13cの頂角αは通常鋭角となる。すなわち、スクリーン10に何かを積層した場合、この頂部13cが最初に接触する。そして頂部13cは鋭角であることから荷重に対して変形し易く、つぶれやすいといえる。
一方、偏向層12では、それぞれの単位光学要素13は上記断面を有して所定の方向に延びるとともに、複数の単位光学要素13が当該延びる方向とは異なる方向に複数配列されている。図3には、偏向層12を基材層11とは反対側から見た図を示した。図3からわかるように、本形態では複数の単位光学要素13はいわゆるサーキュラーフレネルレンズ形状を基準としており、各単位光学要素13の稜線13c(頂部13c)が円弧状に延び、複数の単位光学要素13は同心円状に並べられている。本形態では同心円の中心はスクリーン10より下方で、スクリーン10左右方向の中央となる位置となる。
本形態では複数の単位光学要素13が上記のようにサーキュラーフレネルレンズ形状である例を示したが、本発明はこれに限定されることなく、単位光学要素13の稜線13cが直線状に延びる形態、いわゆるリニアフレネルレンズ形状であってもよい。図4には単位光学要素13の稜線13cが直線状である例を示した。図4は図3と同じ視点によるものである。図4に示した例では、単位光学要素13の稜線13cが一直線状に延び、該稜線13cが延びる方向に直交する方向に複数の単位光学要素13が配列されている。
ここで、スクリーン10では単位光学要素13を構成する材料が、弾性率2300MPa以上であるとともに、復元率が40%以上である樹脂により構成されている。これにより、外力に対して変形し難いとともに、変形に対しても外力を除荷することで復元することが可能である。従って、積層された後であってもスクリーンとして使用される際にはつぶれが解消されており、ムラの発生がないスクリーンとなる。
ここで、復元率は次のように求める。単位光学要素13の頂部における、JIS Z2244(2003)に規定されるビッカース硬さ試験に準拠して、荷重を0mNから200mNまで一定の割合で変化させ、荷重200mNに到達後60秒間保持し、次いで、荷重を0.4mNまで抜重して4秒間保持した時の当該頂部における荷重前の頂部に対する復元率が40%以上であるとする。すなわち、荷重前における頂部の高さ(単位光学要素13のスクリーン10厚さ方向の大きさ、図2参照)Hに対して、上記のようにして抜重して4秒間保持した時の頂部の高さが0.4H以上であればよい。
このような単位光学要素13を得るために、例えば次のような材料を用いることができる。すなわち、単位光学要素13はアクリル樹脂及び/又はメタクリル樹脂(以下「(メタ)アクリル樹脂」と記載することがある。)を含む活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物から構成できる。活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(以下、単に「組成物」ということがある。)は、(メタ)アクリル樹脂を含み、活性エネルギー線の照射により硬化して単位光学要素を形成する。ここで「活性エネルギー線」とは、可視光線並びに紫外線及びX線等の非可視領域の波長の電磁波だけでなく、電子線及びα線のような粒子線を総称する、活性エネルギー線硬化性基を有する分子に架橋反応又は重合反応を生じせしめるに足るエネルギー量子を持った放射線が含まれる。活性エネルギー線としては、紫外線が好ましい。
この(メタ)アクリル樹脂としては、従来公知の光学シート形成用の(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基を有する単官能若しくは多官能のモノマー、オリゴマー又はプレポリマー等を用いることができる。
単官能のモノマーとしては、例えば、ビニルモノマー、(メタ)アクリル酸エステルモノマー及び(メタ)アクリルアミド誘導体が挙げられる。
多官能のモノマーとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリエトキシジオールジ(メタ)アクリレート及びペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
反応性プレポリマーとしては、例えば、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート及びポリエステル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が、(A)活性エネルギー線硬化性基を1個有するアクリル樹脂及び/又はメタクリル樹脂(以下、単に「(A)成分」ということがある。)、及び/又は(B)活性エネルギー線硬化性基を2個有するアクリル樹脂及び/又はメタクリル樹脂(以下、単に「(B)成分」ということがある。)、(C)ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン(以下、単に「(C)成分」ということがある。)及び(D)一般式(1)で表わされる化合物(以下、単に「(D)成分」ということがある。)を含み、かつ、当該(A)及び(B)の合計質量が当該活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の全固形分質量に対して50質量%以上であることが好ましい。
以下、これら(A)から(D)までの成分について順に説明する。
(A)成分は、活性エネルギー線硬化性基を1個有する(メタ)アクリル樹脂であり、ハロゲン原子、硫黄原子、酸素原子若しくは窒素原子等のヘテロ原子を含む鎖状の脂肪族又は環状の脂環式若しくは芳香族の(メタ)アクリル樹脂であっても良く、例えば、単官能の(メタ)アクリル樹脂を用いることができる。
(A)成分は好ましくは、フェノキシエチル(メタ)アクリレート(別名(メタ)アクリル酸2−フェノキシエチル)及び下記一般式(2)で表わされる化合物が挙げられる。
Figure 2015068923
(一般式(2)中、R及びRは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、Xは、水素原子又は炭素数1以上10以下の鎖状の脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素若しくは芳香族炭化水素であり、kは2以上6以下の整数である。)
上記一般式(2)で表わされる化合物は、フェノキシエチル(メタ)アクリレートと共に組成物中に含有されることにより、その組成物の硬化物である単位光学要素に復元性を付与することができる。
上記一般式(2)において、kは2以上6以下の正の整数であり、単位光学要素の柔軟性を高める観点から、好ましくは2、3又は4であり、さらに好ましくは2又は3である。
(A)成分は1種単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。
(A)成分は組成物の全固形分質量に対して、20質量%以上50質量%以下が好ましい。
そして、組成物の全固形分質量に対してフェノキシエチル(メタ)アクリレートが、15質量%以上30質量%以下であることが好ましく、22質量%以上27質量%以下であることがより好ましい。
また、組成物の全固形分質量に対して上記一般式(2)で表わされる化合物が、5質量%以上20質量%以下であることが好ましく、5質量%以上15質量%以下であることがより好ましい。
上記(A)成分と後述する(B)成分は、その合計質量((A)+(B))が組成物の全固形分質量に対して50質量%以上であることが好ましく、85質量%以上95質量%以下であることがより好ましい。
(B)成分は、活性エネルギー線硬化性基を2個有する(メタ)アクリル樹脂であり、ハロゲン原子、硫黄原子、酸素原子若しくは窒素原子等のヘテロ原子を含む鎖状の脂肪族又は環状の脂環式若しくは芳香族の(メタ)アクリル樹脂であっても良く、例えば、2官能の(メタ)アクリル樹脂を用いることができる。
(B)成分は好ましくは、下記一般式(3)で表わされる化合物及び下記一般式(5)で表わされる化合物(ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート)が挙げられる。
Figure 2015068923
(一般式(3)中、R及びRは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、n及びmは、n+m=2から20を満たす正の整数である。)
Figure 2015068923
(一般式(5)中、Rは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、nは、正の整数である。)
さらに、上記一般式(3)で表わされる化合物と上記一般式(5)で表わされる化合物を組み合わせて用いることにより、上記特定の微小硬さ試験を行った頂部の荷重前の頂部に対する復元率を40%以上としやすくなる。この理由は定かではないが、一般式(3)で表わされる化合物と一般式(5)で表わされる化合物の骨格の柔軟性とそれぞれによって形成される架橋密度が適切であるためと推測される。
一般式(3)において、n及びmは、n+m=2から20を満たす正の整数である。n、mの個々の値及び両者の組合せの例としては、例えば、m=1、n=1でm+n=2、m=3、n=1でm+n=4、m=2、n=2でm+n=4、m=6、n=4でm+n=10、m=8、n=2でm+n=10、m=5、n=5でm+n=10、m=12、n=8でm+n=20、m=10、n=10でm+n=20等である。また、硬化物の柔軟性を高める観点から、n及びmは、好ましくはm+n=2以上12以下、さらに好ましくはm+n=4以上10以下となるように選ばれる。
一般式(3)表わされる化合物の含有量は、組成物の全固形分質量に対して、25質量%以上50質量%以下であることが好ましく、さらに30質量%以上50質量%以下であることが好ましく、特に35質量%以上45質量%以下であることが好ましい。
一般式(5)において、Rは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基であるが、二つのRが水素原子であることが好ましい。
一般式(5)で表わされる化合物の重量平均分子量は、上記特定の復元性を発現する観点から、400以上が好ましく、600以上がより好ましい。また、一般式(5)で表わされる化合物の入手の容易さの観点から、当該重量平均分子量は、800以下が好ましく、600以下がより好ましい。
一般式(5)で表わされる化合物の含有量は、上記特定の復元性を十分に発現する観点から、組成物の全固形分質量に対して、1質量%以上15質量%以下であることが好ましく、さらに5質量%以上10質量%以下であることが好ましい。
一般式(5)で表わされる化合物は、単一の構造及び重量平均分子量のものを用いても良いし、構造及び重量平均分子量が異なるものを2種以上組み合わせて用いても良い。
(C)成分は、重量平均分子量が5000以上25000以下であることが好ましい。このような(C)成分としては、例えば、下記一般式(4)で表わされる化合物が挙げられる。
Figure 2015068923
(一般式(4)中、aは1以上5以下の整数、bは1以上5以下の整数、cは1以上30以下の整数及びdは1以上70以下の整数であり、かつ、c≦dを満たし、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1以上4以下のアルキル基である。)
一般式(4)中、a、b、c及びdが上記範囲を満たすことにより、高分子としての性質を発現し、組成物における適度な溶解及び分散性が得られる。
(C)成分の市販品としては、例えば、ビックケミー・ジャパン株式会社製の商品名BYK−302、BYK−307及びBYK−330並びに信越化学工業株式会社製の商品名KF−618及びKF−640等が挙げられる。
(C)成分の誘導体として、水酸基を導入したビックケミー・ジャパン株式会社製の商品名BYK−377等も好ましく用いることができる。
(C)成分の含有量は、組成物の全固形分質量に対して、好ましくは0.1以上1質量%以下であり、より好ましくは0.2質量%以上0.7質量%以下である。
(D)成分は、下記一般式(1)で表わされる化合物(グリセリンエポキシトリアクリレート)であり、1分子内に3つの活性エネルギー線硬化性基を有するため、組成物の硬化時に上記(A)及び(B)成分との架橋可能であり、多くの架橋点を生じる働きを有する。
この他、(D)成分は、そのCHO−(CHO−)2部分に由来した柔軟性を有する。
したがって、(D)成分は、単位光学要素に、複数の架橋点及びCHO−(CHO−)2部分に由来した柔軟性による強靭性を付与する働きを有する。
Figure 2015068923
(D)成分の市販品としては、例えば、ナガセケムテックス株式会社製の商品名DA−314が挙げられる。
(D)成分の含有量は、組成物の全固形分質量に対して、好ましくは1質量%以上10質量%以下であり、より好ましくは2質量%以上7質量%以下である。
当該組成物には、上記成分以外に必要に応じて、シリコーン、酸化防止剤、重合禁止剤、増粘剤、離型剤、帯電防止剤、紫外線安定剤、消泡剤、溶剤、非反応性ウレタンポリマー等の非反応性ウレタン樹脂、非反応性アクリル樹脂、非反応性ポリエステル樹脂、顔料、染料又は拡散剤等も併用することができる。
なお、この組成物は、通常、当該組成物中に含まれる上記必須成分と当該必須成分以外の硬化後に光学シートのマトリクスを形成する成分の合計量が、当該組成物の全質量に対して90質量%以上となるように適宜調製される。
偏向層12は次のように形成できる。すなわち、偏向層を賦形することが可能な金型を準備し、基材層と金型との間に硬化前の上記組成物を充填してから硬化させることにより基材層上に偏向層12が成型される。
光反射層14は、単位光学要素13のうち映像源から投射された映像光が照射される部分の背面側、すなわち、第一面13aに積層された、光を反射する層である。従って光反射層14は光を反射する材料により形成されており、アルミニウムや銀の薄膜を挙げることができる。このような薄膜は例えば蒸着により形成することが可能である。膜厚は特に限定されることはないが0.05μm以上0.1μm以下程度である。
表面機能層15は、基材層11の面のうち偏向層12とは反対側の面に設けられる層である。この表面機能層15は、反射防止機能、防眩機能、紫外線吸収機能、防汚機能、及び帯電防止機能等のうちのいずれか、又は複数の機能を有するように形成することができる。このような機能を具備させるための手段は公知の方法を適用することができる。例えば防汚機能及び耐擦傷機能を有するために、基材層11にハードコート機能を有するウレタンアクリレート等の電離放射線硬化型樹脂を厚さ20μm程度で形成する。
次に発泡シート20について説明する。図1からわかるように発泡シート20は、積層体5において2つのスクリーン10の間に配置されるシート状の部材である。
発泡シート20は、公知のものを適用することができるが、ウレタンゴム、エチレンプロピレンゴム、又はポリエチレンを発泡させてなる材料により形成されている。この中でもポリエチレンを発泡させたシートを用いることが好ましい。
以上のようなスクリーン10と発泡シート20とが交互に積層されて積層体5とされる。このとき、スクリーン10の凹凸である偏向層12は、積層体5に含まれる全てのスクリーン10において同じ向きにされていることが好ましい。また積層体5に含まれるスクリーン10の数量は50枚以下であることが好ましい。スクリーン10の一枚当たりの重量にもよるが、通常は50枚以下で取り扱うことが多く、これより多いと最も下のスクリーンがつぶれる可能性が高まってしまう。
積層体5によれば、スクリーン10の凹凸(本形態では単位光学要素13)における頂部におけるつぶれが防止される。従来の積層体では当該頂部のつぶれが発生し、これにより変形した頂部から光が正面(観察者側)に反射してしまい、黒輝度(黒さ)が低下する。これにより、つぶれの程度の差やつぶれの有無による明暗の差が生じ、ムラ状に見えてしまっていた。これに対して、積層体5によればスクリーン10の凹凸における頂部のつぶれを防止することができるので、当該ムラが発生することも抑制することが可能である。
図5には、積層体5を内包した梱包体1の分解斜視図を表した。ここからわかるように、積層体5を箱体2の中に入れて内包させることにより積層体5が梱包された梱包体1を得る。
以下実施例について説明する。実施例では上記スクリーンの単位光学要素において、該単位光学要素を上記した材料の組成を変更して弾性率及び復元率を変更した複数のスクリーンを準備し所定の条件下で保管後、外観を確認した。詳しくは次の通りである。
<スクリーン>
スクリーンは、単位光学要素の弾性率及び復元率を変更した試験体1から試験体11までを準備した。これ以外の形態は次の通りである。具体的な弾性率及び復元率は結果とともに表1に示した。
・層構成:ハードコート/基材層/フレネルレンズ層(偏向層)/光反射層
・基材層の材質:メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン(MBS)
・単位光学要素(フレネルレンズ)の形状:突出した頂部の頂角が、最小70.9°及び最大90°未満の間の範囲内で順次変化するように複数の単位光学要素が配列されている。
・外形:1260mm×2245mm
・厚さ:1.5mm(最大部)
ここで、弾性率は次のように測定した。微小硬さ試験機(フィッシャー・インストルメンツ社製、ピコデンター、HM-500)を用い、押し込み圧力1mNにてフレネルレンズ樹脂の材料の弾性率を3回測定し、その平均値を弾性率とした。
また、復元率は次のように測定した。すなわち、単位光学要素の頂部における、JIS Z2244(2003)に規定されるビッカース硬さ試験に準拠して、荷重を0mNから200mNまで一定の割合で変化させ、荷重200mNに到達後60秒間保持し、次いで、荷重を0.4mNまで抜重して4秒間保持した時の当該頂部の荷重前の頂部に対する復元率を測定した。
なお、復元率は、フィッシャーインストルメント社製の商品名HM−500ピコデンターを用いて測定した。
<発泡シート>
発泡シートはポリエチレンを加熱発泡した発泡シートであり、例えば積水化学株式会社のソフトロン(登録商標)や、株式会社JSPのミラマット(登録商標)等が使用できる。この中で本例では積水化学株式会社のソフトロン(登録商標)#3003を用いた。
<試験方法>
スクリーン25枚、発泡シート26枚の合計51枚を交互に積層して積層体を作製した。積層体のうち最下層及び最上層は発泡シートとした。このときスクリーンの凹凸部(単位光学要素)の頂部は上を向くように配置した。
作製した積層体をぞれぞれ室温(25℃)、40℃、60℃で5日間保管し、外観を観察した。
<評価方法及び結果>
外観観察においてスクリーンに帯状のムラが発生しなかった場合を◎、若干のムラが見られるが問題とならない程度である場合を○、ムラが観察されて製品として問題となる場合を△、スクリーン頂部につぶれが明らかに観察される場合を×とした。結果を表1に示す。
Figure 2015068923
表1からわかるように、弾性率が2300MPa以上であるとともに、復元率が40%以上であることにより、全ての温度にて、つぶれが発生しない、又は問題とならない程度に抑えることができる。
1 梱包体
2 箱体
5 積層体
10 スクリーン
11 基材層
12 偏向層
13 単位光学要素
14 光反射層
15 表面機能層
20 発泡シート

Claims (3)

  1. 透光性を有する基材と、当該基材の一方の面側に設けられ、頂部が形成される凹凸を構成する単位光学要素と、を備えるスクリーンであって、
    前記単位光学要素が、アクリル樹脂及び/又はメタクリル樹脂を含む活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物からなり、
    前記単位光学要素の弾性率が2300MPa以上であるとともに、
    当該単位光学要素の前記頂部における、JIS Z2244(2003)に規定されるビッカース硬さ試験に準拠して、荷重を0mNから200mNまで一定の割合で変化させ、荷重200mNに到達後60秒間保持し、次いで、荷重を0.4mNまで抜重して4秒間保持した時の当該頂部の荷重前の頂部に対する復元率が40%以上であることを特徴とする、スクリーン。
  2. 複数の請求項1に記載のスクリーンと、複数の発泡シートとが、交互に積層されてなる積層体。
  3. 請求項2に記載の積層体が箱体に内包された梱包体。
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