JP2015068894A - 画像形成装置 - Google Patents

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大西 明人
Akito Onishi
明人 大西
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Abstract

【課題】ジッタの発生を抑制すること。【解決手段】画像形成装置100は、感光ドラム131と、感光ドラム131に現像剤を供給する現像ローラ145と、を備え、現像ローラ145は、弾性層を有し、この弾性層の厚さが2.5mm以下であり、かつ、弾性層の反発弾性率が65%以上であることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
従来の電子写真方式を用いる画像形成装置は、静電潜像担持体、これに作用する帯電部材、現像剤担持体、及びクリーニング機構等を一体とした現像装置を搭載し、電子写真方式を用いて記録媒体に現像剤像を形成している。
一般に、現像装置は、静電潜像担持体としての感光ドラム上に、現像剤であるトナーを現像させるための現像剤担持体としての現像ローラを有する。現像ローラは、感光ドラム上に形成された静電潜像にトナーを付着させるため、感光ドラムに当接する位置に配置され、駆動装置により回転される。例えば、感光ドラム及び現像ローラは、その一端にギア又はカップリングを備え、モータ等の駆動源に連結されて回転するように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009-116153号公報
以上に記載したように、感光体ドラムには、現像ローラによりトナーが付着される。この時、現像ローラが振動すると、形成された画像上にピッチムラ(以降、ジッタという)となって表れる。
そこで、本発明は、ジッタの発生を抑制することを目的とする。
本発明の一態様に係る画像形成装置は、像担持体と、前記像担持体に現像剤を供給する現像剤担持体と、を備え、前記現像剤担持体は、弾性層を有し、前記弾性層の厚さが2.5mm以下であり、かつ、前記弾性層の反発弾性率が65%以上であることを特徴とする。
また、本発明の他の態様に係る画像形成装置は、像担持体と、前記像担持体に現像剤を供給する現像剤担持体と、を備え、前記現像剤担持体は、弾性層を有し、前記弾性層の反発弾性率が90%以上であることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、ジッタの発生を抑制することができる。
実施の形態に係る画像形成装置の構成を概略的に示す断面図である。 実施の形態における現像装置の構成を概略的に示す断面図である。 実施の形態に係る画像形成装置における制御系の構成を概略的に示すブロック図である。 実施の形態におけるドラムユニットと現像ユニットとの取り付け構造を示す概略図である。 実施の形態に係る画像形成装置における駆動機構を、感光ドラム及び現像ローラの軸線に対して垂直方向から見た概略図である。 実施の形態に係る画像形成装置における駆動機構を、感光ドラム及び現像ローラの軸線方向から見た概略図である。 実施の形態における現像ローラの構成を概略的に示す断面図である。 実施の形態における現像ローラの抵抗値の測定方法を説明するための概略図である。 実施例において使用したベタ画像を説明するための概略図である。 実施例において使用した2by2画像を説明するための概略図である。
実施の形態1.
(構成の説明)
図1は、実施の形態1に係る画像形成装置100の構成を概略的に示す断面図である。
画像形成装置100は、媒体収容部101と、搬送ローラ102a、102b、102cと、転写ローラ103と、LEDヘッド104と、定着器105と、現像装置110とを備える。
媒体収容部101は、記録媒体としての用紙を収容する。
搬送ローラ102a、102b、102cは、用紙を搬送する。
転写ローラ103は、現像装置110で形成された現像剤像としてのトナー像を用紙に転写する。
LEDヘッド104は、後述する感光ドラム131に露光を行うことで、感光ドラム131上に静電潜像を形成する。
定着器105は、用紙に転写されたトナー像を定着させる。
現像装置110は、トナー像を形成する。
図2は、現像装置110の構成を概略的に示す断面図である。
現像装置110は、現像剤収容部としてのトナー収容部120と、第1のユニットとしてのドラムユニット130と、第2のユニットとしての現像ユニット140とを備える。
トナー収容部120は、トナー121を収容する。
ドラムユニット130は、現像ユニット140からトナーを受け取り、トナー像を形成する。
現像ユニット140は、トナー収容部120からトナーの供給を受け、ドラムユニット130に供給されたトナーを与える。
ここで、トナー収容部120は、現像ユニット140に対して着脱自在にされている。ドラムユニット130及び現像ユニット140は、それぞれ画像形成装置100から着脱自在にされている。
ドラムユニット130は、感光ドラム131と、帯電ローラ132と、クリーニングローラ133と、クリーニングブレード134と、ドラムユニットケーシング135とを備える。
感光ドラム131は、静電潜像及びトナー像が形成される像担持体である。
帯電ローラ132は、感光ドラム131の表面を帯電させる帯電部材である。
クリーニングローラ133は、帯電ローラ132に付着したトナー121及びその外添剤を除去する。
クリーニングブレード134は、感光ドラム131上の転写残トナーを掻き落とす。
クリーニングローラ133及びクリーニングブレード134は、不要なトナーを除去するためのクリーニング機構である。
ドラムユニットケーシング135は、感光ドラム131、帯電ローラ132、クリーニングローラ133及びクリーニングブレード134を収容するケースであって、ドラムユニット130を、画像形成装置100に対して着脱自在にする。
現像ユニット140は、補給ローラ141と、第1の攪拌部材142Aと、第2の攪拌部材142Bと、第1の供給ローラ143Aと、第2の供給ローラ143Bと、現像ブレード144と、現像ローラ145と、現像ユニットケーシング146とを備える。
補給ローラ141は、トナー収容部120から供給されるトナー121を、現像ユニット140の内部に補給する補給部材である。
第1の攪拌部材142A及び第2の攪拌部材142Bは、現像ユニット140の内部のトナー121を撹拌する撹拌部材である。例えば、第1の攪拌部材142A及び第2の攪拌部材142Bは、クランク形状のバーにより構成され、図示破線上を矢印方向に回転する。
第1の供給ローラ143A及び第2の供給ローラ143Bは、現像ローラ145にトナーを供給する供給部材である。
現像ブレード144は、現像ローラ145に供給されたトナー121の厚さを規制し、現像ローラ145にトナー121の薄層を形成する規制部材である。
現像ローラ145は、感光ドラム131にトナーを供給する現像剤担持体である。例えば、現像ローラ145は、感光ドラム131に対向して配置され、感光ドラム131の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させる。
現像ユニットケーシング146は、補給ローラ141、第1の攪拌部材142A、第2の攪拌部材142B、第1の供給ローラ143A、第2の供給ローラ143B、現像ブレード144及び現像ローラ145を収容するケースであって、現像ユニット140を、画像形成装置100に対して着脱自在にする。
図3は、画像形成装置100における制御系の構成を概略的に示すブロック図である。
制御部150は、画像形成装置100における処理の全体を制御する。例えば、制御部150は、図示されていない上位装置からインターフェイス制御部(以下、I/F制御部という)151を介して、画像形成データとしての印刷データ及び制御コマンドを受信して、画像形成装置100全体のシーケンスを制御して、印刷動作(画像形成動作)を行う。ここで、制御部150は、マイクロプロセッサ、ROM、RAM及び入出力ポート等によって構成され、予め定められたプログラムを実行することにより処理を行う。
受信メモリ152は、上位装置からI/F制御部151を介して入力された印刷データを一時的に記憶する。
画像データ編集メモリ153は、受信メモリ152に記憶された印刷データを受け取るとともに、その印刷データを編集処理することによって形成された画像データ、すなわちイメージデータを記憶する。
操作部154は、操作者からの操作の入力を受ける入力部及び操作者に情報を表示する表示部を備える。例えば、操作部154は、画像形成装置100の状態を表示するためのLED、並びに、画像形成装置100において操作者からの指示を受けるスイッチ及び表示画面を備える。
センサ群155は、画像形成装置100の動作状態を監視するための各種センサである。例えば、センサ群155には、用紙位置検出センサ、温湿度センサ、印刷濃度センサ及びトナー残量検知センサ等のセンサが含まれる。
現像ローラ用電源156は、現像ローラ145に電圧を印加する。現像ローラ145に電圧が印加されることで、感光ドラム131の表面に形成された静電潜像に、現像ローラ145が担持するトナー121を付着させることができる。
供給ローラ用電源157は、第1の供給ローラ143A及び第2の供給ローラ143Bに電圧を印加する。これにより、第1の供給ローラ143A及び第2の供給ローラ143Bから現像ローラ145にトナー121を供給することができる。
帯電ローラ用電源158は、制御部150の指示によって、帯電ローラ132に電圧を印加する。これにより、感光ドラム131の表面を帯電させることができる。
現像ブレード用電源159は、現像ブレード144に電圧を印加する。これにより、現像ローラ145の表面にトナー121の薄層を形成することができる。
転写ローラ用電源160は、転写ローラ103に電圧を印加する。これにより、感光ドラム131の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写することができる。
なお、現像ローラ用電源156、供給ローラ用電源157、帯電ローラ用電源158、現像ブレード用電源159及び転写ローラ用電源160は、制御部150の指示によって、印加する電圧値を変更することができる。
ヘッド駆動制御部161は、画像データ編集メモリ153に記憶されたイメージデータをLEDヘッド104に送り、そのLEDヘッド104を駆動する。
定着制御部162は、転写されたトナー像を記録媒体に定着するために、定着手段としての定着器105に電圧を印加する。例えば、定着器105は、記録媒体上のトナー121を溶融させるためのヒーター及び温度を検出する温度センサ等を備えている。定着制御部162は、その温度センサのセンサ出力を読み込み、センサ出力に基づいてヒーターを通電させ定着器105が一定の温度になるように制御する。
搬送モータ制御部163は、記録媒体を搬送するための用紙搬送モータ164の制御を行う。例えば、搬送モータ制御部163は、制御部150からの指示に応じて、予め定められたタイミングで記録媒体を搬送したり停止させたりする。
駆動制御部165は、現像ローラ145及び感光ドラム131等を回転させるための駆動モータ166の駆動を制御する。
次に、現像装置110の駆動方法について説明する。
図4は、ドラムユニット130と現像ユニット140との取り付け構造を示す概略図である。
図4において、長鎖線で示されている現像ユニット140には、第1のポスト147a及び第2のポスト147bが形成されている。ドラムユニット130には、第1のポスト受け136a及び第2のポスト受け136bが形成されている。そして、第1のポスト147a及び第2のポスト147bを、それぞれ第1のポスト受け136a及び第2のポスト受け136bに挿入することで、ドラムユニット130は、現像ユニット140を水平に保持することができる。
また、ドラムユニット130に形成された第1のホルダ137と、現像ユニット140に形成された第2のホルダ148との間に、バネ170が掛けられている。バネ170は、弾性を有し、第1のホルダ137及び第2のホルダ148の少なくとも何れか一方を付勢することにより、感光ドラム131及び現像ローラ145を接触させる付勢部材である。実施の形態1では、バネ170は、現像ローラ145を感光ドラム131の方に付勢することにより、感光ドラム131に対して、現像ローラ145を所定の圧力で押し付けている。なお、バネ170は、バネ170が縮む方向に弾性力が生ずるように、一端が第1のホルダ137に掛けられ、他端が第2のホルダ148に掛けられている。
感光ドラム131は、感光ドラム131の一端に設けられたドラムカップリング受容部180に駆動力が伝達されることで回転させられる。帯電ローラ132は、感光ドラム131の回転に伴い回転する。また、帯電ローラ132とクリーニングローラ133との一端には、図示しないギアが装着されており、そのギアにより、クリーニングローラ133は、帯電ローラ132に対して周速差を持って回転する。
現像ローラ145と第一の供給ローラ143Aは、現像ユニットカップリング受容部190aに駆動力が伝達されることで回転させられる。このとき、現像ユニットカップリング受容部190aが設けられている一端に対する他端には、現像ユニットアイドルギア190bが設けられている(図5参照)。現像ユニットアイドルギア190bは、後述する現像ローラギア145a及び第一の供給ローラギア143Aaと噛み合っている。
なお、ドラムカップリング受容部180は、ドラムユニットケーシング135によって支持され、現像ユニットカップリング受容部190aは、現像ユニットケーシング146(図2参照)によって支持されている。
駆動力の伝達経路について、図5と図6とを用いて説明する。
図5は、画像形成装置100における駆動機構を、感光ドラム131及び現像ローラ145の軸線に対して垂直方向から見た概略図である。図6は、画像形成装置100における駆動機構を、感光ドラム131及び現像ローラ145の軸線方向から見た概略図である。なお、図6における実線矢印は回転方向を、破線矢印は駆動の伝達経路を示している。
図5に示されているように、駆動源である駆動モータ166の回転駆動力は、第1のギアとしての駆動モータギア166aと、第1のカップリング部材としてのドラムカップリング181とを介して、感光ドラム131に伝達される。また、駆動源である駆動モータ166の回転駆動力は、駆動モータギア166aと、第2のカップリング部材としての現像ユニットカップリング191と、連結部材190と、第5のギアとしての現像ローラギア145aとを介して、現像ローラ145に伝達される。
図5に示されているように、駆動モータ166の回転軸には、駆動モータギア166aが連結されている。ドラムカップリング181の一端には、第2のギアとしてのドラムギア181aが設けられており、その他端には、第1の嵌合穴としてのドラム嵌合穴181bが設けられている(図6参照)。現像ユニットカップリング191の一端には、第3のギアとしての現像ユニットギア191aが設けられており、その他端には、第2の嵌合穴としての連結嵌合穴191bが設けられている(図6参照)。連結部材190の一端には、第2のカップリング受容部としての現像ユニットカップリング受容部190aが設けられており、その他端には、第4のギアとしての現像ユニットアイドルギア190bが設けられている。
ドラムギア181aと現像ユニットギア191aとは、駆動モータギア166aと噛み合っており、駆動モータギア166aの回転に伴って、図6に示されている矢印方向に回転する。なお、ドラムカップリング181と現像ユニットカップリング191とは、画像形成装置100に配設されており、画像形成装置100の側面プレート100aに支持されている。
現像装置110が画像形成装置100に搭載されると、ドラムカップリング181のドラム嵌合穴181bは、第1のカップリング受容部としてのドラムカップリング受容部180と嵌合する。これにより、ドラムカップリング受容部180に連結されている感光ドラム131と、ドラムカップリング181とは、図6に示されている矢印方向に回転する。
また、現像ユニットカップリング191の連結嵌合穴191bは、連結部材190の現像ユニットカップリング受容部190aと嵌合する。連結部材190の他端に設けられている現像ユニットアイドルギア190bは、現像ローラ145の一端に設けられている現像ローラギア145aに噛み合っている。これにより、現像ローラ145と、連結部材190と、現像ユニットカップリング191とは、図6に示されている矢印方向に回転する。
図6に示されているように、現像ローラ145の一端には現像ローラギア145aが設けられており、第一の供給ローラ143Aの一端には第一の供給ローラギア143Aaが設けられている。現像ユニットアイドルギア190bは、現像ローラギア145a及び第一の供給ローラギア143Aaと噛み合っており、現像ユニットカップリング受容部190aの回転に伴って、現像ローラ145と第一の供給ローラ143Aは、図6に示されている矢印方向に回転する。
図6に示されているように、第一の供給ローラギア143Aaと、第二の供給ローラ143Bの一端に設けられた第二の供給ローラギア143Baとの間には、アイドルギア192が介在し、第一の供給ローラ143Aと第二の供給ローラ143Bを同方向に回転させる。
図5及び図6に示されているように、感光ドラム131を回転させるための像担持体用ギアとしてのギア181aと、現像ローラ145を回転させるための現像剤担持体用ギアとしてのギア145a、190b、191aとは、直接噛み合っておらず、駆動源である駆動モータ166に形成された駆動モータギア166aに噛み合っている。このため、感光ドラム131を回転させるための駆動力と、現像ローラ145を回転させるための駆動力とが別々に入力されている。ジッタの原因の一つに、ギアの噛み合い振動による回転ムラが考えられるが、このように、感光ドラム131を回転させるための像担持体用ギアと、現像ローラ145を回転させるための現像剤担持体用ギアとが直接噛み合わないようにすることで、ギアの噛み合い振動による回転ムラを原因とするジッタを抑えることができる。なお、駆動源である駆動モータを複数設けて、感光ドラム131を回転させるための像担持体用ギアと、現像ローラ145を回転させるための現像剤担持体用ギアを、それぞれ別の駆動モータに形成された駆動モータギアに噛み合わせることで、より回転ムラを抑えることもできる。
ここで、現像装置110の主な構成要素について、詳細に説明する。
実施の形態1で使用されるトナー121は、乳化重合法で製造され、バインダーとしてスチレン−アクリル樹脂を用いた非磁性一成分の負帯電性トナーである。トナー121の体積平均粒径は、6.8μm、円形度0.97である。なお、体積平均粒径の測定には、コールター社製コールターマルチサイザー2を使用した。また、円形度の測定は、シスメックス株式会社製フロー式粒子像分析装置FPIA−3000を使用した。
図7は、現像ローラ145の構成を概略的に示す断面図である。
現像ローラ145は、軸としての導電性の芯金145b上に、弾性層145cを配した構成となっている。弾性層145cの材料としては、シリコーンゴム、ウレタン等の一般的なゴム材料が使用可能である。具体的には、弾性層145cは、ポリエーテル系ポリオール及び脂肪族系イソシアネートをベースポリマーとして形成した。また、弾性層145cの抵抗値調整のため、導電剤として、例えばアセチレンブラック及びケッチェンブラック等のカーボンブラックが添加されている。
また、トナー121を現像ローラ145の表面に適切に担持させるため、現像ローラ145の弾性層145cの表面にイソシアネート処理を施した。イソシアネート処理液は、イソシアネート化合物を酢酸エチル等の有機溶剤に溶解させた後に、アセチレンブラック及びケッチェンブラック等のカーボンブラックを添加したものである。イソシアネート化合物には、例えば、ジフェニルメタンイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート及びトリレンジイソシアネート等が用いられる。
イソシアネート処理液が乾燥した後、現像ローラ145の表面を有機溶剤のイソプロピルアルコールに漬けた布等で払拭することにより、現像ローラ145表面の帯電特性を均一に向上させることができる。
次に、現像ローラ145の抵抗値の測定方法について図8(A)及び(B)を用いて説明する。
現像ローラ145の抵抗値の測定には、ヒューレット・パッカード社製ハイレジスタンスメータ(型番:4339B)10を用いた。現像ローラ145は、両端にW=500gの荷重をかけて、直径30mmのSUS(Steel Use Stainless)材の金属ローラ11に接触させた。金属ローラ11を50rpmの速度で回転させ、現像ローラ145の芯金145bに−100Vの電圧を印加し、現像ローラ145の1周につき100ポイント測定し、その平均値をローラの抵抗値とした。
現像ローラ145の抵抗値は、1×10〜1×10Ωの範囲が好ましい。実施の形態1では、抵抗値が1×10Ωの現像ローラ145が用いられる。
なお、実施の形態1においては、現像ローラ145の外径を22.0mmとした。芯金145bの外径と弾性層145cの厚さについては、後述する。
また、現像ブレード144は、SUS製で、板厚0.08mm、現像ローラ145との当接部は曲げ加工が施されており、曲げ部の曲率半径は0.35mmとした。また、現像ブレード144の現像ローラ145に対する線圧は、40gf/cmとした。
上記のような現像ブレード144の設定条件を鑑み、現像ローラ145上のトナー層厚及びトナー帯電量を所望の量にするため、現像ローラ145の表面粗さ及び抵抗値を検討する必要がある。現像ローラ145の表面の十点平均粗さRz(JIS B0601−1994)としては、2〜10μmのものが適当である。実施の形態1で使用された現像ローラ145は、Rzを5μmとした。なお、表面粗さの測定は、小坂研究所製サーフコーダSEF3500で行い、測定器の触針半径は2μm、触針圧は0.7mN、触針の送り速さは0.1mm/secとした。
感光ドラム131は、外径を40mmとした。なお、現像ローラ145が感光ドラム131に対して、0.06mm食い込むように、バネ170は700gfのものが使用されている。なお、バネ170は、図4に示されているように、現像装置110の一方の側に装着されているほか、その反対の側(図示せず)にも装着されている。
第一の供給ローラ143A及び第二の供給ローラ143Bは、軸としての導電性の芯金上に、シリコーンゴムスポンジが形成されている。シリコーンゴムスポンジは、未加硫のシリコーンゴムコンパウンドを押し出し等の方法で成形し、加熱により、加硫発泡させて得られる。シリコーンゴムコンパウンドは、ジメチルシリコーン生ゴム及びメチルフェニルシリコーン生ゴム等の各種生ゴムに、補強性シリカ充填剤、加硫硬化に必要な加硫剤及び発泡剤を添加することで形成されている。発泡剤としては、重炭酸ナトリウム等の無機発泡剤又はADCA等の有機発泡剤が用いられる。また、半導電性を持たす場合は、アセチレンブラック又はカーボンブラック等が添加される。また、第一の供給ローラ143A及び第二の供給ローラ143Bの硬度は、加硫剤の添加量により調整される。
実施の形態1で使用される第一の供給ローラ143A及び第二の供給ローラ143Bのセル目(発泡により生じた微細な孔)の直径は、200〜500μmである。供給ローラのアスカーF硬度は、30〜70度のものが適当であり、実施の形態1で使用される第一の供給ローラ143A及び第二の供給ローラ143Bでは、ゴム厚4mm、アスカーF硬度を63度とした。
また、第一の供給ローラ143A及び第二の供給ローラ143Bの抵抗値は、図8に示されている測定方法において、荷重Wを200g、印加電圧を−300Vとしたとき、1×10〜1×10Ωの範囲が好ましい。このため、実施の形態1においては、第一の供給ローラ143A及び第二の供給ローラ143Bの抵抗値は、1×10Ωとした。
さらに、第一の供給ローラ143A及び第二の供給ローラ143Bは、現像ローラ145に対して、それぞれ0.7mm食い込むように配置され、その対向部において現像ローラ145とは逆方向に回転する。
下記の表1に、実施の形態1で用いたギアの諸元を示す。これにより、感光ドラム131に対する現像ローラ145の周速比は1.34になる。また、現像ローラ145に対する第一の供給ローラ143Aと第二の供給ローラ143Bの周速比は0.96となる。
Figure 2015068894
(動作の説明)
次に、現像装置110の画像形成時の動作について説明する。
駆動モータ166の回転に伴い、感光ドラム131、現像ローラ145、第一の供給ローラ143A及び第二の供給ローラ143Bが、図2に示されている矢印方向に回転する。この時、スポンジ状の弾性体からなる第一の供給ローラ143A及び第二の供給ローラ143Bは、ローラ表面及びセル目内にトナー121を担持しながら回転し、現像ローラ145との接触部に到る。第1の供給ローラ143A及び第2の供給ローラ143Bには、供給ローラ用電源157により、−300Vの直流電圧が印加される。また、現像ローラ145には、現像ローラ用電源156により、−200Vの直流電圧が印加される。現像ローラ145と、第1の供給ローラ143A及び第2の供給ローラ143Bとの間に生じた電位差により、負に帯電したトナー121は、現像ローラ145に供給される。
現像ローラ145の表面に担持されたトナー121は、現像ブレード用電源159により−300Vの直流電圧が印加された現像ブレード144により薄層化された後、感光ドラム131上に形成された静電潜像に現像される。このとき、現像ブレード144により薄層化されたトナー層の単位面積当たりの重量は、0.45から0.65mg/cmとなる。
以下、実施の形態1における画像形成装置100の効果の確認方法について説明する。
(印刷試験条件)
感光ドラム131の周速は、86mm/sと191mm/sとの2通りとした。
現像ローラ145の弾性層145cの厚さは、0.3mm、0.5mm、1.0mm、2.0mm、2.5mm、3.0mm及び5.0mmとした。このとき、現像ローラ145の外径は22.0mmで統一し、芯金145bの外径を変量して、弾性層145cの厚さを調整した。
現像ローラ145の弾性層145cの反発弾性率(%)を、60、65、75、85及び90とした。ここでの反発弾性率は、JIS K6255に従って測定された値である。
以上の組み合わせにおいて、画像形成装置100で印刷を行いジッタの有無を目視で確認した。ジッタの有無を確認するための印刷パターンは、図9に示されているベタ画像と、図10に示されている2by2画像とした。2by2画像は、600dpiにおける2ドット×2ドットのパターンを2ドット間隔で配列したものである。
(試験結果)
上記印刷試験条件における試験結果を、表2と表3に示す。表2は、ベタ画像を印刷したときの結果であり、表3は、2by2画像を印刷したときの結果である。表2において、「○」はジッタが発生しなかったことを表し、「×」はジッタが発生したことを表している。また、「△」は、ジッタは僅かに発生したが使用上問題ないレベルであったことを表している。また、表3において、「■」は、ジッタ以外の他の画像不良が発生したことを表している。
Figure 2015068894
Figure 2015068894
表2のべタ画像の印刷結果において、現像ローラ145の弾性層145cの厚さが2.5mm以下で、反発弾性率が65%以上であれば、感光ドラムの周速によらず、ジッタが発生しなかった。このため、反発弾性率の最大値である100%まで、ジッタは発生しないものと推定される。さらに、現像ローラ145の弾性層145cの厚さがより薄くなってもジッタは発生しないものと推定される。このため、現像ローラ145の弾性層145cの厚さは、0mmよりも厚ければよいと推定される。これは、実施の形態1においては、バネ170の弾性力により、現像ローラ145が感光ドラム131の方向に付勢されているため、現像ローラ145の弾性層145cの反発弾性率が高く、かつ、その厚さが薄くなっても、現像ローラ145と感光ドラム131との間には、バネ170による弾性力が作用するためであると考えられる。一方、現像ローラ145の弾性層145cの厚さが厚くなり、また、現像ローラ145の弾性層145cの反発弾性率が低くなると、バネ170の弾性力と、弾性層145cの弾性力とにより、現像ローラ145の弾性層145cが振動しやすくなり、ジッタが発生してしまうものと推定される。
また、反発弾性率が90%以上の場合には、弾性層145cの厚さが2.5mmより厚い場合でもジッタが発生しないことが分かった。従って、弾性層145cの反発弾性率が、90%以上、100以下の場合には、弾性層145cの厚さによらずに、ジッタが発生しないものと推定される。これは、弾性層145cの反発弾性率が高くなることにより、弾性層145cの振動が抑制されたためと考えられる。
次に、表2の2by2画像の印刷結果においては、いずれの組み合わせにおいても、ジッタは発生しなかった。但し、弾性層145cの厚さが0.3mm、又は、反発弾性率が90%以上となり、弾性層145cの厚さが1.0mm以下の場合には、ドット再現性が低下する不具合が発生した。ここで言うドット再現性の低下とは、ドットがつぶれてドット径が大きくなったり、ドットが抜けたり、ドットが形成されていない部分にトナーが散ったりする現象のことである。これは、現像ローラ145の反発弾性率が大きくなること、又は、弾性層145cの厚さが薄くなることで、現像ローラ145と感光ドラム131の接触圧力が高くなることに起因している。
以上の試験結果により、実施の形態1に係る画像形成装置100では、現像ローラ145の弾性層145cの厚さを2.5mm以下にし、かつ、現像ローラ145の弾性層145cの反発弾性率を65%以上とすることで、ジッタの発生を抑えることができる。なお、現像ローラ145の弾性層145cの厚さは、0mmよりも大きければよく、また、現像ローラ145の弾性層145cの反発弾性率は、100%以下であればよい。特に、現像ローラ145の弾性層145cの厚さを0.5mm以上、2.5mm以下にし、かつ、現像ローラ145の弾性層145cの反発弾性率を65%以上、85%以下とすることで、ジッタの発生を抑えるとともに、良好な印刷結果を得ることができる。
また、現像ローラ145の弾性層145cの反発弾性率を90%以上、100%以下とすることでも、ジッタの発生を抑えることができる。特に、現像ローラ145の弾性層145cの厚さを2.0mm以上、5.0mm以下にし、かつ、現像ローラ145の弾性層145cの反発弾性率を90%とすることで、ジッタの発生を抑えるとともに、良好な印刷結果を得ることができる。
ジッタの原因については、様々なものが考えられる。例えば、上述したように、ギアの噛み合い振動による回転ムラによりジッタが発生するものと思われる。このようなジッタについては、実施の形態1に係る画像形成装置100は、感光ドラム131を回転させるためのギア181aと、現像ローラ145を回転させるためのギア145a、190a、191aとが噛み合わないようにすることで、抑えることができる。また、現像ローラ145の弾性層145cが振動することによっても、ジッタは発生するものと思われる。このようなジッタについては、現像ローラ145を感光ドラム131の方向に、弾性力により付勢するとともに、現像ローラ145の弾性層145cの厚さ及び反発弾性率を予め定められた範囲とすることで、抑えることができる。
以上に記載された実施の形態1では、現像装置110は、供給ローラ143A、143Bを2つ有しているが、1つでもよい。
また、以上に記載された実施の形態1に係る画像形成装置100は、現像装置110が1台の、直接転写方式のモノクロプリンタを例に挙げて説明したが、このような例に限定されるものではない。例えば、現像装置110を複数有するカラーの画像形成装置、又は、中間転写方式の画像形成装置にも本発明を適用することができる。画像形成装置100は、MFP(MultiFunction Printer)、ファクシミリ装置及び複写機であってもよい。
100 画像形成装置、 101 媒体収容部、 102a,102b,102c 搬送ローラ、 103 転写ローラ、 104 LEDヘッド、 105 定着器、 110 現像装置、 120 トナー収容部、 130 ドラムユニット、 131 感光ドラム、 132 帯電ローラ、 133 クリーニングローラ、 134 クリーニングブレード、 135 ドラムユニットケーシング、 140 現像ユニット、 141 補給ローラ、 142A 第1の攪拌部材、 142B 第2の攪拌部材、 143A 第1の供給ローラ、 143B 第2の供給ローラ、 144 現像ブレード、 145 現像ローラ、 145a 現像ローラギア、 145b 芯金、 145c 弾性層、 146 現像ユニットケーシング、 166 駆動モータ、 166a 駆動モータギア、 170 バネ、 180 ドラムカップリング受容部、 181 ドラムカップリング、 181a ドラムギア、 181b ドラム嵌合穴、 190 連結部材、 190a 現像ユニットカップリング受容部、 190b 現像ユニットアイドルギア、 191 現像ユニットカップリング、 191a 現像ユニットギア、 191b 連結嵌合穴。

Claims (12)

  1. 像担持体と、
    前記像担持体に現像剤を供給する現像剤担持体と、を備え、
    前記現像剤担持体は、弾性層を有し、
    前記弾性層の厚さが2.5mm以下であり、かつ、前記弾性層の反発弾性率が65%以上であること
    を特徴とする画像形成装置。
  2. 前記弾性層の厚さが、0.5mm以上、2.5mm以下であること
    を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記弾性層の反発弾性率が、65%以上、85%以下であること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 像担持体と、
    前記像担持体に現像剤を供給する現像剤担持体と、
    弾性を有し、前記像担持体及び前記現像剤担持体の少なくとも何れか一方を付勢して、前記像担持体及び前記現像剤担持体を接触させる付勢部材と、を備え、
    前記現像剤担持体は、弾性層を有し、
    前記弾性層の反発弾性率が90%以上であること
    を特徴とする画像形成装置。
  5. 前記弾性層の厚さが、2.0mm以上、5.0mm以下であること
    を特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記弾性層の反発弾性率が、90%であること
    を特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成装置。
  7. 前記像担持体を収容する第1のユニットと、
    前記現像剤担持体を収容する第2のユニットと、
    弾性を有し、前記第1のユニット及び前記第2のユニットの少なくとも何れか一方を付勢して、前記像担持体及び前記現像剤担持体を接触させる付勢部材と、をさらに備え、
    前記第1のユニット及び前記第2のユニットは、それぞれ前記画像形成装置に対して着脱自在にされていること
    を特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記付勢部材は、前記第1のユニットに一端が取り付けられ、前記第2のユニットに他端が取り付けられたバネであること
    を特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記像担持体を回転させる駆動力と、前記現像剤担持体を回転させる駆動力とが、別々に入力されること
    を特徴とする請求項1から8の何れか一項に記載の画像形成装置。
  10. 第1のギアと、
    前記第1のギアを回転させる駆動源と、
    前記像担持体を回転させるための少なくとも1つの像担持体用ギアと、
    前記現像剤担持体を回転させるための少なくとも1つの現像剤担持体用ギアと、をさらに備え、
    前記像担持体用ギアと、前記現像剤担持体用ギアとは前記第1のギアに噛み合っており、前記像担持体用ギアと前記現像剤担持体用ギアとは噛み合っていないこと
    を特徴とする請求項1から9の何れか一項に記載の画像形成装置。
  11. 前記像担持体を回転させるための第1の駆動源と、
    前記現像剤担持体を回転させるための第2の駆動源と、をさらに備えること
    を特徴とする請求項1から9の何れか一項に記載の画像形成装置。
  12. 第1のギアと、
    前記第1のギアを回転させる駆動源と、
    前記第1のギアに噛み合う第2のギアを一端に有し、他端に第1の嵌合穴を有する第1のカップリング部材と、
    前記第1のギアに噛み合う第3のギアを一端に有し、他端に第2の嵌合穴を有する第2のカップリング部材と、
    前記第2の嵌合穴に挿入する第2のカップリング受容部を一端に有し、他端に第4のギアを有する連結部材と、をさらに備え、
    前記像担持体は、前記第1の嵌合穴に挿入する第1のカップリング受容部を一端に有し、当該第1のカップリング受容部を前記第1の嵌合穴に挿入することにより、前記第1のギアの回転に従って回転し、
    前記現像剤担持体は、第5のギアを一端に有し、前記第2のカップリング受容部を前記第2の嵌合穴に挿入し、前記第4のギアと当該第5のギアとを噛み合わせることにより、前記第1のギアの回転に従って回転すること
    を特徴とする請求項1から9の何れか一項に記載の画像形成装置。
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