JP2015068767A - 測位システムと装置と方法並びにプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】衛星からの測位信号が断となっても、高い精度の測位をリアルタイムで実現可能とする装置、システム、方法、プログラムを提供する。
【解決手段】衛星1から受信した測位信号に基づき測位する測位装置3は、前記衛星からの測位信号が断となると、前記衛星1の移動情報及び測位装置の移動情報を取得して前記衛星と前記測位装置間の距離R'を計算し搬送波位相の整数バイアスを推定する。
【選択図】図1

Description

本発明は測位システムと装置、方法並びにプログラムに関する。
<準天頂衛星システム(QZSS)>
準天頂衛星(Quasi-Zenith Satellites;QZS)を準天頂軌道(Quasi-Zenith orbit)に配置し日本付近で常に天頂方向に見えるようにした衛星システムである準天頂衛星システム(Quasi-Zenith Satellite System:QZSS)において、日本で受信可能な特定地域上にのみ留まる3機の衛星によって、米国のGPS(Global Positioning System)を補完及び補強するための計画が進行中である。すなわち、2010年にQZSの1機目が打ち上げられ、2013年にはすべてが運用状態にされる予定である。この準天頂衛星システムでは、準天頂衛星を3機以上用意して準天頂軌道から信号を送信し、地上から高仰角で観測できる準天頂衛星を常に1機は見通せることができるようにすることで、例えば山間地やビル陰等に影響されず、全国をほぼ100%カバーする高精度の測位サービスの提供を実現可能とする(なお、QZSSの詳細は例えば非特許文献1参照)。
なお、よく知られているように、GPS衛星は、測位用のL1帯とL2帯の送信機、複数のセシウムおよびルビジウム原子時計を搭載し、軌道高度約20.000km、周回周期0.5恒星日、6枚の軌道面に4個ずつ合計24個の衛星でシステムを構成する。QZSSのサービスとして、このGPSを補完・補強する2つのサービスを有している。
QZSSにおけるGPS補完サービスはGPSと組み合わせ、準天頂軌道を利用して衛星の幾何学的配置を改善することにより、都市部や山間部等における測位可能エリア・時間を増大させるとともに、準天頂衛星(QZS)から、測位信号(L1C/A信号、L1C信号、L2C信号及びL5信号)を送信して、測位精度の向上を目指すものである。
QZSSにおけるGPS補強サービスは、準天頂衛星(QZS)から、例えばL1−SAIF信号及びLEX信号を送信することで、測距補正情報の送信による高精度化、ヘルス情報の通知や故障判定による高信頼性化及びGPS衛星の捕捉支援情報等をユーザへ通知して、ユーザの利便性の向上を図る(非特許文献1)。天頂に必ず1機(準天頂衛星)があるので、これを捕捉し、次に、このQZSの中にあるGPS情報を利用して他のGPS衛星を速やかに捕捉し、4機を確保し、測位を開始する。このようにして衛星捕捉時間を短縮化する。
準天頂衛星(QZS)からは、図7に示すように、
・L1C/A(周波数1575.42MHz)、
・L1C(周波数1575.42MHz)、
・L1−SAIF(SBAS(Satellite Based Augmentation System)互換信号:周波数1575.42MHz:準天頂独自)、
・LEX(周波数1278.75MHz:準天頂独自)、
・L2C(周波数1227.60MHz)、
・L5(周波数1176.45MHz)
の6種類の衛星測位信号の送信が計画されている。L1C/A、L1C、L2C、L5測位信号はGPS補間信号である。L1−SAIF、LEX信号は付加価値情報を重畳して送信する補強信号である。重畳可能な伝送速度は、L1SAIFでは250bps(補正情報、インテグリティ情報を250bpsの速度で配信する)、LEXでは、2kbpsの高速メッセージが送信可能である。
<LEX信号>
LEX信号の中心周波数は1278.75MHz、LEX信号の変調はKasami系列拡散符号を使用したBPSK(Binary Phase Shift Keying)で周期4msのショートコードと周期410msのロングコードを交互に切り替える仕様となっている。ショートコードには1フレーム2000ビットの航法メッセージ(LEXメッセージ)が重ね合わされる。メッセージは49ビットのヘッダ、1695ビットのデータ部と、誤り検出・訂正用256ビットのリードソロモン(Reed-Solomon)符号の計2000ビットで構成される。ヘッダはメッセージ先頭を示す32ビットのプリアンブル、送信衛星識別用8ビットのPRN番号(Pseudo Random Noise:GPS衛星の擬似ランダム雑音信号の番号、この番号によって、受信機内部では所定の擬似雑音符号を発生して受信波形と比較して、所望の衛星を捕捉・受信する)、メッセージ種別を表す8ビットのメッセージタイプID、および1ビットのアラートフラグから構成される。1フレームのLEXメッセージは、1秒間で送信されるため高精度測位補強用補正データ用に利用可能な実効データ伝送レートは1695bpsとなる(非特許文献1、2)。
GPSでは、GPS衛星軌道の推定位置を、
・天体暦(almanac)、
・放送暦(ephemeris:GPS衛星の航法メッセージの中にある衛星自身の軌道要素:軌道要素を基に、衛星の位置が計算される)、
・精密暦(precise ephemeris:地上追跡網によってGPS衛星の高精度の軌道追跡を行い、それを基に計算された軌道要素)
の3種類を用いて提供している。GPS受信機は、アルマナック(almanac)データにより測位に使用できる衛星を確認し、エフェメリス(ephemeris)データから正確な時刻情報を得て、受信機内部の時計とナノ秒単位で合わせる。放送暦(ephemeris)はGPS衛星が常時放送しており、精密暦は地上局により後処理で計算され、アルマナック(almanac)とともにインターネット等を通して得られる。アルマナック(almanac)の精度は約数km、エフェメリス(ephemeris)はSA(Selectable Availability:GPS衛星の電波信号に雑音を重畳し一般利用者の測位精度を低下させる)オン時で例えば2〜50m、SAオフ時で例えば2〜5m以下、精密暦は例えば0.5〜1m以下とされる。
<PPP型高精度測位>
準天頂衛星(QZS)から送信されるLEX信号を使って実施される各種実験では、例えばリアルタイムPPP(Precise Point Positioning:単独搬送波位相測位)型高精度測位の実証・評価を目的としたものもあり、LEX信号のヘッダのメッセージタイプが10、11のものには、例えば、以下の補正データが格納される(非特許文献2)。
(1)エフェメリス、SV(衛星ビークル)クロックパラメータ:QZSSおよびGPS衛星の高精度エフェメリスおよびSVクロックパラメータ(ノミナル放送周期12秒、更新周期3分、ノミナル有効期間6分)。
(2)電離層遅延補正パラメータ(ノミナル放送周期12秒、更新周期30分)
(3)信号ヘルス(ノミナル放送周期1秒、更新周期1秒)
このようなPPP型高精度測位では、準天頂衛星(QZS)1号機である「みちびき」からのLEX信号で送られる精密な衛星の軌道とクロック情報を使うことによって、基準局を必要とせずに、通常地上の基準点を用いて相対的に実現しているPPP型高精度測位を実現するものである。
なお、通常のPPP型測位では、後述される搬送波位相観測値中に含まれる整数バイアス(Integer Ambiguity)を解くことができない。このため、測位解の収束時間が長く、サブデシメータ級精度の解を得るためだけでも、通常数10分の連続観測が必要となる。また電離層遅延の影響をキャンセルするため2周波受信機の利用が必須であり、安価な1周波受信機を使った運用は困難である。
<RTK−GPS>
一方、既に実用化されているネットワークRTK(Real Time Kinematic)型測位(RTK−GPS)では、整数バイアスを解くことにより、高速にセンチメートル級精度の解を求めることができる(非特許文献3)。しかしながら、補正データ伝送に携帯電話を利用するため、携帯電話サービスエリア外ではサービスが利用できないという制約がある。
<PPP−RTK型測位>
そこで、PPP−RTK型測位は、これらの問題点を解決し、補正情報を誤差項目毎に分離し最適化した頻度で送信することにより、高精度測位サービスを提供する。高頻度に補正データを更新することにより、静止ユーザだけでなく、移動体ユーザもサービスの対象となる。PPP−RTK型の補正データを、LEX信号を使ってユーザに放送できれば、センチメータ級精度の測位が可能となる。LEX信号を用いて準天頂衛星(QZS)から放送される補正データとして、衛星軌道・時計誤差、電離層遅延、対流圏遅延、衛星コードバイアス(L1、L2、L5用の衛星コードバイアス)・衛星搬送波位相バイアス(衛星初期位相)、衛星ID、品質管理情報、地表補正格子点の版、補正時刻、フレーム番号等があげられる(非特許文献2)。これらの補正データは、データセンタで基準局網のGPS/GNSS観測データをもとにモデルパラメータを逐次推定することで計算される。
以下では、GPSの測位について概説しておく。GPSなどの測位衛星が放送する測位/測距信号を受信する端末等では、測位衛星との距離を算出する場合、測位衛星との距離を4つ以上取得し、端末の位置(x、y、x)と時刻を推定する。よく知られているように、距離の算出方法には、2通りある。
<擬似距離>
一般的なGPS/GNSS受信機において得られる測位信号の測定値は擬似距離(pseudo range)と呼ばれる。
単独測位では4個GPS衛星の距離を測定する。距離は電波が衛星を出発した時刻と受信機に到達した時刻の差から求める。受信機の時計が不正確であるので、こうして求めた距離も不正確であることから「擬似距離」という。擬似距離観測値Pは、GPS/GNSS(Global Navigation Satellite System)衛星から送信された測位信号中のPRN(Pseudo-Random Noise)コードと呼ぶ測位コードにより測定された衛星Sと受信機r間の測位信号伝搬時間に光速を掛けたものと定義される。
Figure 2015068767
ρは、衛星・受信機間の幾何学距離(m)、cは光速(m/s),dtは受信機時計誤差、dTSは衛星時計誤差、I Sは電離層遅延(m)、T Sは対流圏遅延(m)、εはマルチパスを含んだ擬似距離観測誤差(m)を表している。
幾何学距離ρは衛星Sと受信機間の物理的な距離を表すものであり、測位信号送信時の衛星アンテナ位相中心位置と測位信号受信時の受信アンテナ位相中心位置の間の慣性空間上での距離として定義される。
Figure 2015068767
式(2)において、ρ,ρは、地球固定座標系での衛星及び受信機の位置(m)を示す。tは、測位信号受信時刻であり、受信機時計で測った観測時刻trから受信機時計誤差dt(sec)を引いたものである(t=tr−dt)。τは電波伝搬時間(sec)であり、幾何学距離を光速cで割ったものである(τ=ρ/c)。地球自転により電波伝搬時間τの間に、地球固定座標系は慣性座標系に対してωτ(rad)回転する。測位信号送信時の衛星位置の計算にはその座標系回転分の補正Rz(ωτ)が含まれている。なお、Rz(θ)はz軸回りの座標系回転行列(回転角θ)である。

Figure 2015068767
<単独測位>
図8は、測位装置(受信機)と衛星の座標(ECEF(Earth-Centered Earth-Fixed)系:地球中心地球固定)を模式的に示す図である。図8を参照して、測位装置の単独測位を説明する。衛星、測位装置の位置ベクトルをそれぞれρ=[x,y,z]、ρ=[xR,yR,zR]とする。衛星・測位装置間の幾何学的距離ρは以下で与えられる。
ρ=|ρSR|=√((xS-xR2+(yS-yR2+(zS-zR2) ・・・(4)
測位装置は、以下の擬似距離Rを測定する。
R=ρ+Δρ=ρ+cΔδ ・・・(5)
Δδ=δS−δR+δD ・・・(6)
ただし、
δSは衛星時計のオフセット時間(航法メッセージの時計補正係数から見積もられる)、δRは測位装置時計のオフセット時間、
δDは信号の衛星から測位装置までの到達時間のオフセット時間
である。
測位演算における未知数は、
・測位装置の位置座標ρR=[xR,yR,zR]、
・測位装置の時計補正項δR
の4個である。
測位装置での観測量は、
・擬似距離R、
・衛星の位置座標ρS=[xS,yS,zS]、
・時計補正項δS、δDのモデル化不可能な項、
これ以外はノイズnとして扱う。
4つの衛星i(=1〜4)に関して、
R=ρi−cΔδi+cδR+ni ・・・(7)
ただし、
ρi=|ρi−ρR|=√((xi - xR)2 + (yi - yR2 + (zi - zR2) ・・・(8)
測位装置の座標ρの値ρ(近似値)の周りで線形近似する。
ρ=ρ+Δρ=[x,y,z]+[ΔxR,ΔyR,ΔzR] ・・・(9)
関数f(x)のTayler展開f(a+h)=f(a)+h f'(a)より、ρをρ (=ρ|ρ=ρ)でTayler展開すると、
ρ=ρ +(−1/ρi )(ρi−ρTΔρ ・・・(10)
(ただし、Tは転置を表す)
ρ =|ρ−ρ|=√((xi - x02 + (yi - y02 + (zi - z02) ・・・(11)
−ρi −cδi=−(1/ρi )(ρi−ρΔρ+cδ+n ・・・(12)
式(12)を4個の衛星の線形連立方程式を解き、(Δρ、δ)を求め、ρ+Δρが所定の計算精度内に収束するまで繰り返すことで単独測位が行われる。
<搬送波位相距離>
主に精密測量を目的とする精密測位用GPS/GNSS受信機(測位装置)は擬似距離に加えて搬送波位相(carrier phase)と呼ばれる観測量を測定する。搬送波位相とは受信機で復調した測位信号の搬送波位相角を連続的に測定したものである。搬送波位相には擬似距離と同様に衛星と観測点間の距離情報が含まれているが、擬似距離と比較して高精度な測定が可能なため、精密測位に使用される。搬送波位相観測値は以下のように表すことができる。
Figure 2015068767
λは搬送波の波長、εΦはマルチパスを含んだ観測誤差を表している。
<数不定性(Integer Ambiguity)>
搬送波位相には擬似距離とは異なり、搬送波位相バイアスと呼ぶ連続的な測定では固定値となるバイアスが含まれている。搬送波位相バイアスN(cycle)は、受信機初期位相φ0r(cycle)、衛星初期位相φ (cycle)及び整数不定性(Integer Ambiguity)nを用いて以下のように表すことができる。
Figure 2015068767
上記した擬似距離は、コード単位(1波長単位)での測定となるため精度は粗い。これに対して、搬送波位相角は、1搬送波内の位相角まで測定するために、精度が高い。測位衛星との距離を測定には、衛星位置誤差、衛星時計誤差、電離層遅延誤差、対流圏遅延誤差、マルチパス誤差、ノイズ等の誤差要因がある。
マルチパスは衛星から送信された測位信号が受信機近くの物体に反射され伝搬経路が複数となることにより電波伝搬時間に変動を起こす現象である。マルチパスは擬似距離測定値においては大きな誤差要因であり、その大きさは数mに達することがある。搬送波位相測定値においても擬似距離測定値と同様にマルチパスの影響を受けるがその大きさは擬似距離に比べるとずっと小さく、マルチパス対策を施した精密測位用のアンテナ及び受信機を使用した場合では最大でも数cmのオーダーである。搬送波位相測定における観測誤差は、通常はcm以下の値であり、他の項を十分な精度で与えることによりcm以下の精度で衛星と観測点の間の距離を測定することができる。実測できるのは、φである。アンビギュイティは、例えばコード測位という粗い測定で別途概算しておく。コード(1コード=1ms)の数を計測して衛星から受信装置への到達時間を算出し、光速を掛けて距離を算出する。
<サイクルスリップ(cycle slip)>
搬送波位相バイアスは、相対測位において、搬送波位相の二重差をとることにより、受信機および衛星初期位相の項が消去されて整数となるが、差をとらない場合には一般には整数にはならない。測位信号が一時的に途切れたり、あるいは観測雑音が大きくなったりして、受信機において搬送波位相の測定が連続的に行えなくなった場合に、搬送波位相バイアスの整数不定性に新しい値が導入され、搬送波位相測定値が飛ぶことがある。この現象をサイクルスリップ(cycle slip)と呼ぶ。サイクルスリップの検出と修正は、搬送波位相を使用した精密解析の重要な課題の一つである。
GPS受信機は電源を切る直前のアルマナックデータとエフェメリスデータを保存している。このデータを完全に失ってしまった状態を「コールド」、アルマナックデータは失っていない状態を「ウォーム」、エフェメリスデータを失っていない状態を「ホット」という。GPS受信機が有効なエフェメリスを記憶している間は、ホットスタートできるが、期限切れの場合、アルマナックだけなので、ウォームスタートになる。軌道情報がまったくない状態では、コールドスタートとなる。例えば、軌道情報を全部受信するには、12.5分かかるので、コールドスタートしたときは15分程度受信して、軌道情報を得る。
なお、特許文献1には、アンビギュイティの算出を高速化する測位装置として、衛星からの搬送波位相及び擬似距離を測定し、アンビギュイティの初期値を算出し、算出した初期値を用いて解の候補を推定する。測位装置は、自身の概略の水平位置(緯度、経度)とその水平位置での道路の高度情報により測位装置の高さ位置の範囲を設定し、各衛星からの搬送波位相が等しい等位相の多数の交点(解の候補)の中から、設定した範囲内にある解の候補に限定した上で真の解であるか否かの検定を行う構成が開示されている。
特許文献2には、衛星用通信部は、各衛星との擬似距離を測定するコード位相測定部、各衛星の搬送波の位相を測定する搬送波位相測定部、各衛星の搬送波の周波数を測定する搬送波周波数測定部を備え、処理部は、各衛星の搬送波の周波数を測定してドップラーシフトを求めることにより、測位対象の速度ベクトルを算出し、測位前の測位対象の位置をAとし、速度ベクトルをVとし、速度ベクトル算出の時間間隔をTとすると、解の探索範囲の中心Bを、B=A+T・Vにより求め、解の探索範囲を制限してアンビギュイティを決定する構成が開示されている。
特開2009−74930号公報 特開2010−71686号公報
準天頂衛星システム ユーザインタフェース仕様書(IS−QZSS)2013年3月27日 宇宙航空研究開発機構 インターネット(2013年4月27日検索)<URL:http://qz-vision.jaxa.jp/USE/is-qzss/DOCS/IS-QZSS_15_J.pdf> 高須知二、海老沼拓史、安田明生(東京海洋大学)、小暮聡、宮野智行 (宇宙航空研究開発機構) 2.6 QZSS LEX 信号の概要、評価と拡張、インターネット(2013年4月27日検索)<URL:http://gpspp.sakura.ne.jp/paper2005/gpssymp_2009_revA.pdf> 高須知二(東京海洋大学)、A.4 RTK−GPS 及びネットワーク型RTK−GPS測位技術 インターネット(2013年4月27日検索)<URL:http://gpspp.sakura.ne.jp/paper2005/gpssymp_2007.pdf>
以下に関連技術の分析を与える。
搬送波位相を用いる測位装置では、測位信号を捕捉している(ロックしている)かぎり、搬送波バイアスNの推定は、毎回行う必要はない。測位信号(電波)の受信が途切れる(サイクルスリップすると)と、再度、Nを推定し直す必要がある。
定点での測位の場合、衛星側のみを考慮すればよいため、Nの推定のし直しは容易であるが、移動体での測位の場合、Nが大きく変化するので、Nの推定に時間を要する。また移動体では、測位信号が断となる機会が多い。
PPP−RTK型測位等において、準天頂衛星(QZS)からの測位信号(補正データ)により、位置、時刻情報をいち早く知りたいという要求がある。
そこで、本発明に目的は、衛星からの測位信号が断となっても、高い精度の測位をリアルタイムで実現可能とする装置、システム、方法、プログラムを提供することにある。
本発明のいくつかの関連する側面の1つによれば(視点1)、衛星から受信した測位信号に基づき測位する手段と、前記衛星からの測位信号が断となると、前記衛星の移動情報及び測位装置の移動情報を取得して前記衛星と前記測位装置間の距離を計算し搬送波位相の整数バイアスを推定する手段と、を備えた測位装置が提供される。
別の側面によれば(視点2)、衛星から受信した測位信号に基づき測位し、前記衛星からの測位信号が断となると、前記衛星の移動情報及び測位装置の移動情報を取得して前記衛星と前記測位装置間の距離を計算し搬送波位相の整数バイアスを推定する、測位方法が提供される。
さらに別の側面によれば(視点3)、衛星と、前記衛星から受信した測位信号に基づき測位する測位装置と、を備え、前記測位装置において、前記衛星からの測位信号が断となると、前記衛星の移動情報及び前記測位装置の移動情報に基づき、前記衛星と前記測位装置間の距離を計算し、搬送波位相の整数バイアスを推定する手段を備えた測位システムが提供される。
さらに別の側面によれば(視点4)、衛星から受信した測位信号に基づき測位する装置を構成するコンピュータに、
前記衛星からの測位信号が断となると、前記衛星の移動情報及び測位装置の移動情報を取得して前記衛星と前記測位装置間の距離を計算し搬送波位相の整数バイアスを推定する処理を実行させるプログラムが提供される。
さらに別の側面によれば(視点5)、視点4のプログラムを記録したコンピュータ読み出し可能な媒体(例えば半導体メモリや磁気/光ディスク等)が提供される。
本発明によれば、衛星からの測位信号が断となっても、高い精度の測位をリアルタイムで実現可能としている。
本発明の原理を模式的に説明するための図である。 本発明の原理を模式的に説明するための図である。 実施形態1の受信機の構成を示す図である。 実施形態1の処理手順(動作)を説明する図である。 実施形態1のシステムを説明する図である。 実施形態1の別のシステムを説明する図である。 QZSからの信号を説明する図である。 単独測位を説明するための図である。
本発明の実施形態によれば、測位装置では、衛星からの測位信号が断となると、衛星の移動情報及び測位装置の移動情報を取得し、前記衛星と前記測位装置間の距離を計算し搬送波位相の整数バイアスを推定する。このため、測位装置の移動情報を利用して高精度測位を実時間(real-time)で継続可能としている。
図1は、本発明の原理を説明する図である。A地点での測位装置(受信機)3と衛星1(準天頂衛星)間の距離Rを、
R=λN+φ(=c(t−t)) ・・・(15)
とする。
ただし、λは測位信号の波長、Nは整数、φは搬送波位相、Rは擬似距離、ρは衛星・測位装置間の幾何学的距離、Δρは距離誤差、cは光の速度、t、は測位装置3での測位信号着信時刻、tは衛星の送信時刻である。
測位装置3で観測できるのは、衛星が送信した搬送波の位相φ(0≦φ<λ)であり、整数バイアスNは直接測定することはできない。
測位装置3では、測定された搬送波位相φの測定値から、公知の手法(例えばカルマンフィルタ(Kalman Filter)を用いたLAMBDA(least square ambiguity de-correlation adjustment)法)で整数バイアスNを推定する。さらに求めた整数バイアスの検定を行う。そして、測位装置3では、整数バイアスNに基づき、測位(測位装置3の位置座標と時計誤差δR)を行う。
歩道橋の下や、トンネル等のB地点で断となった場合、
・A地点での測位装置3と準天頂衛星1との距離Rと、
・測位装置3のA地点(測位信号を最後の受信した測位装置での時刻:t)からB地点(測位信号が断となった測位装置での時刻:t’=t+Δt)への移動情報(移動ベクトル)ΔXと、準天頂衛星1の時刻tからt+Δtまでの移動ベクトルΔSと、
から、B地点での測位装置3と準天頂衛星1との擬似距離R’を算出する。
R’=ρ’+Δρ’ ・・・(16)
ただし、ρ’は、準天頂衛星1と測位装置3間の幾何学的距離、Δρ’は距離誤差である。
このR’から整数バイアスNを推定する。
R’=λN’+φ ・・・(17)
(0≦φ<λ)
測位装置3で準天頂衛星1からの測位信号を受信できたA地点では、測位装置3は、測定した搬送波位相φに基づき整数バイアスNを求めているが、測位信号を受信できないB地点では、測位装置3は、推定した距離R’に基づき、整数バイアスNを求めている。
測位装置3は、C地点で、準天頂衛星1からの測位信号の受信再開時(測位装置での時刻t”)、前記衛星からの測位信号が断のときに推定した前記搬送波位相の整数バイアス値N’に基づき(例えば初期値とする)、搬送波位相データからの搬送波位相の整数バイアスの導出を行う。このため、測位装置3では、準天頂衛星1からの測位信号(補正データを載せたLEX信号を含む)の受信再開時、すみやかに高精度測位(PPP−RTK)を継続させることができる。本発明によれば、測位装置3の移動情報を利用して高精度測位を実時間で継続可能としている。なお、図1では、準天頂衛星1と測位装置3の間の距離をRとしているが、GPS衛星2との間の距離についても同様なことがいえる。
図2は、図1のA地点とB地点における測位装置(受信機)と衛星の座標(ECEF(Earth-Centered Earth-Fixed)系:地球中心地球固定)を説明するための図である。図2のA地点の測位装置は、図8に対応しており、衛星からの測位信号が受信され、測位が行われる。一方、B地点では、測位信号は得られない。
擬似距離の算出の一例として、A地点での測位装置による衛星からの測位信号の受信時刻(測位装置での時刻)をtとし(衛星での測位信号送信時刻はt−τ:ただし、τは電波伝搬時間)、衛星からの測位信号が断となるB時点での測位装置での時刻をt’(=t+Δt)とする。測位装置は、時刻t(測位装置の位置ベクトルはρ)から時刻t’までに、測位装置が移動した移動ベクトル(Δx)を取得する。よって、B地点における測位装置の位置ベクトルρ は、以下で与えられる。
ρ =ρ+Δx ・・・(18)
式(18)において、ρは、測位装置が、測位装置時計のオフセットδとともに求めた、図2のA地点の測位装置の位置ベクトル(ρ)である。
また、測位装置は、A地点で時刻tに受信した測位信号を衛星が送信した時刻t−τにおける衛星の位置情報と衛星軌道に基づき、時刻tと時刻t’の時間区間(Δt=t’−t)における衛星の時刻t−τからの移動ベクトルを取得する。衛星の時刻t−τ+Δtでの位置ベクトルρ’Sは、次式(19)で与えられる。
ρ’S=ρ+ΔS ・・・(19)
ρは、A地点で衛星から送信されたデータ(時刻t−τでの準天頂衛星1の位置ベクトル:ただし、準天頂衛星から送信された補正データを含んでもよい)であり、ΔSは、衛星の軌道計算から求まる(時刻t−τで位置ベクトルρにあった衛星が時間Δtで移動した距離に対応するベクトル)。
よって、測位装置での時刻t’における衛星・測位装置間の幾何学的距離ρ’は次式(20)で与えられる。なお、時刻:t’での衛星位置の計算には、前述したその座標系回転分の補正Rz(ωτ)が含まれている。
ρ=|ρ’S−ρ’|=|(ρ+ΔS)−(ρ+Δx)| ・・・(20)
測位装置でA地点からΔx移動したB地点での擬似距離R’を算出するにあたり、
R’=ρ+c(δ−δ+δ) ・・・(21)
において、例えば、測位装置時計δは、A地点での測位の結果で近似し、衛星時計のオフセットδはA地点で受信した測位信号(あるいはLEX信号)に含まれる衛星時計のオフセットを用いてもよい。また、衛星から測位装置までの到達時間のオフセットδは近似値を用いるようにしてもよい。あるいは、δはA地点で受信したLEX信号に含まれる電離層遅延、対流圏遅延情報を用いて、近似してもよい。測位装置では、
R’=N’λ+φ
から、整数バイアスを推定する。なお、衛星の移動ΔSは、衛星軌道(ケプラー方程式等)から、数値演算で求まる。なお、式(21)において、衛星時計のオフセットδや衛星から測位装置までの到達時間のオフセットδをパラメータフィッティング等により求めてもよいことは勿論である。なお、図2を用いて説明したR’の算出例は、あくまで一例であり、本発明において、図1のR'の算出は、上記算出例に制限されるものでないことは勿論である。以下実施形態に即して説明する。
<実施形態1>
図3は、実施形態1の測位装置3に搭載される受信機10の構成を例示する図である。なお、測位装置3は、表示装置等の出力装置、入力装置、CPU(Central Processing Unit)等を備えているが、図3には図示されていない。図3を参照すると、受信機10は、受信したL1信号を処理するL1信号処理部101、受信したL2信号を処理するL2信号処理部102、受信したLEXを処理するLEX信号処理部103、測位信号を受信した衛星の位置と該衛星の時計を計算する衛星位置・時計計算部104、電離層・対流圏遅延量を補正する電離層・対流圏遅延量補正部105、測距観測データ(搬送波位相)、衛星の位置と該衛星の時計、電離層・対流圏遅延量から補正距離を計算する距離補正部106、補正距離データに基き、測位装置の位置、時計を算出する測位演算部107、衛星からの測位信号の断を検出する測位信号断検出部108、測位信号断検出部108で信号断のとき、衛星と測位装置間の距離を算出し算出された距離から整数バイアスを推定する距離算出部109、アンテナ110を備えている。このうち、L1信号処理部101、L2信号処理部102、LEX信号処理部103、衛星位置・時計計算部104、電離層・対流圏遅延量補正部105、距離計算部106、測位演算部107は、関連技術の構成を用いてもよい。測位装置3は、距離センサとして機能する加速度・ジャイロセンサ11を備えている。ジャイロセンサは角速度(例えば左右にどのくらい曲がっているか)を検出する。測位装置3をカーナビ装置として実装する場合、さらにタイヤの回転等を用いて、移動距離を算出するようにしてもよい。
なお、図3では、説明の簡単のため、測位信号断検出部108は、アンテナ110の出力信号からL1、L2、LEX信号の受信の有無を検出しているが、測位信号断検出部108は、L1信号処理部101、L2信号処理部102、LEX信号処理部103の出力から、L1、L2信号、LEX信号の受信の有無を検出するようにしてもよい。
測位信号断検出部108で測位信号の断を検出したとき、測位信号断検出部108は、電離層・対流圏遅延量補正部105、距離補正部106、衛星位置・時計計算部104の動作を停止(非活性化)させるようにしてもよい。測位信号断検出部108で測位信号断のとき、距離算出部109は、加速度・ジャイロセンサ11の出力に基づき、測位装置3の移動ベクトルΔxを算出し、さらに、衛星の移動ベクトルΔSを算出し、衛星・受信機間の距離R’を算出し、距離R’から整数バイアスを推定する。
測位信号受信時に動作する距離補正部106では、測距観測データ(搬送波位相データ)、衛星位置・時計情報から、一重位相差(二つのアンテナを組として1つの測位衛星からの搬送波の位相差)又は二重位相差(二つの測位衛星からの電波を基に求めた1重位相差の差)の観測量を算出し、カルマンフィルタ、LAMBDA法を用いて一重位相差、二重位相差の整数バイアスを決定し、整数バイアス情報を測位演算部107に渡す。測位演算部107は、衛星情報(位置、時計)と位相差情報と、整数バイアスとに基づき、測位装置の測位データを更新するようにしてもよい。なお、図3の各処理部の機能の1部又は全部を、測位装置3を構成するコンピュータ上で実行されるプログラムで実現するようにしてもよいことは勿論である。
図4は、実施形態1の動作を説明する図である。測位装置3は、衛星から受信した測位信号に基づき、衛星と測位装置3間の距離Rを算出し、不図示の記憶装置に保持する(ステップS1)。測位装置3は、車載のナビゲーションシステムであってもよいし、あるいは移動体端末であってもよい。
測位装置3の受信機10の測位信号断検出部108で測位信号断を検出すると(ステップS2のYes)、測位信号に基づく測位は行えないため、測位装置3の受信機10の距離算出部109は、前回の測位信号を取得した時点からの測位装置3の移動距離を算出する(ステップS3)。測位装置3の受信機10で測位信号が受信できる場合(ステップS2のNo)、ステップS1の測位が行われる。
測位装置3の受信機10の距離算出部109は、前回の測位信号を取得した時点での準天頂衛星1の位置からの準天頂衛星1の移動距離ΔSを算出する(ステップS4)。
測位装置3の受信機10の距離算出部109は、前回の距離R(準天頂衛星1と測位装置3間の距離R)、準天頂衛星1の移動距離ΔS、測位装置3の移動距離ΔXから、準天頂衛星1と測位装置3間の距離R’を算出する(ステップS5)。
測位装置3の受信機10の距離算出部109は、準天頂衛星1と測位装置3間の距離R’から整数バイアスN’(R’=N’λ+φ)を算出する(ステップS6)。その後、測位装置3の受信機10で測位信号の受信を再開した場合、(ステップS2のNo)、ステップS1の測位が行われる。その際、測位演算部107は、距離算出部109で求めた整数バイアスN’を候補(例えば候補の初期値)として用いることで、最初から整数バイアスを求める場合と比べて、測位時間を短縮することができる。
図5は、実施形態1のシステム構成を示す図である。図5を参照すると、モニタ局・補正情報生成装置5は、QZS1からの信号(衛星位置・時計情報等)に基づき、補正情報を生成し、マスタコントロール局・追尾管制局4から補正情報を含む信号をQZS1に送信する。モニタ局・補正情報生成装置5はQZS1からのLEX信号を受け取り、補正情報を作成し、マスタコントロール局・追尾管制局4に送信する。マスタコントロール局・追尾管制局4は、生成した補正情報をQZS1に送信する。QZS1は、マスタコントロール局・追尾管制局4からの補正情報を受け、測位装置3に補正信号(電波)を送信するLEX信号を用いて準天頂衛星(QZS)1から放送される補正データとして、例えば衛星軌道情報、衛星時計誤差情報を含むようにしてもよい。
図6は、実施形態1の別のシステム構成を示す図である。図5を参照すると、モニタ局・補正情報生成装置5は、QZS1からの信号(衛星位置・時計情報等)と、複数(全国)の電子基準点6(参照基準点)での衛星の測位信号のモニタ結果と、に基づき、補正情報を生成し、マスタコントロール局・追尾管制局4から補正情報を含む信号をQZS1に送信する。電子基準点6からの測位情報に基づき、測位用補正データを生成し、QZS1から放送することで、測位精度を向上させることができる。
LEX信号を用いて準天頂衛星(QZS)1から放送される補正データとして、例えば衛星軌道情報、衛星時計誤差情報、電離層遅延モデル、対流圏遅延モデルを、電子基準点6の観測データから、モニタ局・補正情報生成装置5で生成するようにしてもよい。これらの補正データは、全国の電子基準点6のネットワークのGPS/GNSS観測データをもとに、モニタ局・補正情報生成装置5でモデルパラメータを逐次推定することで計算される。本実施形態によれば、電子基準点での観測データを基に生成した補正データをQZSで放送することで、測位装置3での高精度測位を可能としている。
上記した実施形態に係る測位装置3は、スマートフォン等の携帯端末に実装してもよい。あるいは、車載ナビゲーション装置に実装してもよい。あるいは、街並みや道路のモニタ等をはじめ、任意の測位装置に適用可能である。
なお、上記の特許文献の各開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素の多様な組み合わせないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
1 準天頂衛星(QZS)
2 GPS衛星
3 測位装置
4 マスタコントロール局・追尾管制局
5 モニタ局・補正情報生成装置
6 電子基準点
7 通信網
10 受信機
11 加速度・ジャイロセンサ
101 L1信号処理部
102 L2信号処理部
103 LEX信号処理部
104 衛星位置・時計計算部
105 電離層・対流圏遅延補正部
106 距離補正部
107 測位演算部
108 測位信号断検出部
109 距離算出部
110 アンテナ

Claims (15)

  1. 衛星から受信した測位信号に基づき測位する手段と、
    前記衛星からの測位信号が断となると、前記衛星の移動情報及び測位装置の移動情報を取得して前記衛星と前記測位装置間の距離を計算し搬送波位相の整数バイアスを推定する手段と、
    を備えた、ことを特徴とする測位装置。
  2. 前記衛星からの測位信号の受信再開時に、前記衛星からの測位信号が断のときに推定した前記搬送波位相の整数バイアス値に基づき、搬送波位相データからの搬送波位相の整数バイアスの導出を行う、ことを特徴とする請求項1記載の測位装置。
  3. 前記衛星からの測位信号が断となると、前記測位装置で前記衛星からの測位信号が断となる直前に測位信号を受信した第1の時点(t)から、前記衛星からの測位信号が断となる第2の時点(t’)までに前記測位装置が移動した移動情報(Δx)を取得し、
    前記測位装置が前記第1の時点で受信した前記測位信号を前記衛星が送信した第3の時点での前記衛星の位置情報と衛星軌道に基づき、前記第2の時点と前記第1の時点の区間(Δt=t’−t)における、前記衛星の前記第3の時点からの移動情報(ΔS)を取得する手段を備えた、ことを特徴とする請求項1又は2記載の測位装置。
  4. 前記衛星は、準天頂衛星を含み、前記測位装置は、前記準天頂衛星から放送される測位補正情報を受信する、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の測位装置。
  5. 衛星から受信した測位信号に基づき測位し、
    前記衛星からの測位信号が断となると、前記衛星の移動情報及び測位装置の移動情報を取得して前記衛星と前記測位装置間の距離を計算し搬送波位相の整数バイアスを推定する、ことを特徴とする測位方法。
  6. 前記衛星からの測位信号の受信再開時に、前記衛星からの測位信号が断のときに推定した前記搬送波位相の整数バイアス値に基づき、搬送波位相データからの搬送波位相の整数バイアスの導出を行う、ことを特徴とする請求項5記載の測位方法。
  7. 前記衛星は、準天頂衛星を含み、
    前記測位装置は、前記準天頂衛星から放送される補正情報を受信する、ことを特徴とする請求項5又は6記載の測位方法。
  8. 衛星と、
    前記衛星から受信した測位信号に基づき測位する測位装置と、
    を備え、
    前記測位装置において、前記衛星からの測位信号が断となると、前記衛星の移動情報及び前記測位装置の移動情報に基づき、前記衛星と前記測位装置間の距離を計算し、搬送波位相の整数バイアスを推定する手段を備えた、ことを特徴とする測位システム。
  9. 前記測位装置は、前記衛星からの測位信号の受信再開時に、前記衛星からの測位信号が断のときに推定した前記搬送波位相の整数バイアス値に基づき、搬送波位相データからの搬送波位相の整数バイアスの導出を行う、ことを特徴とする請求項8記載の測位システム。
  10. 前記衛星は、準天頂衛星を含み、
    測位に関する補正情報を生成して前記準天頂衛星に送信する手段を備え、
    前記準天頂衛星は、前記補正情報を放送し、
    前記測位装置は、前記補正情報を受信する、ことを特徴とする請求項8又は9記載の測位システム。
  11. 衛星から受信した測位信号に基づき測位する装置を構成するコンピュータに、
    前記衛星からの測位信号が断となると、前記衛星の移動情報及び測位装置の移動情報を取得して前記衛星と前記測位装置間の距離を計算し搬送波位相の整数バイアスを推定する処理を実行させるプログラム。
  12. 前記衛星からの測位信号の受信再開時に、前記衛星からの測位信号が断のときに推定した前記搬送波位相の整数バイアス値に基づき、搬送波位相データからの搬送波位相の整数バイアスの導出を行う処理を、前記コンピュータに実行させる請求項11記載のプログラム。
  13. 前記衛星は、準天頂衛星を含み、前記準天頂衛星から放送される補正情報を受信する処理を、前記コンピュータに実行させる請求項11又は12記載のプログラム。
  14. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の測位装置を備えた携帯端末。
  15. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の測位装置を備えた車載ナビゲーション装置。
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