JP2015068618A - 給湯暖房装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱ロスが少なく且つ小型化を図ることができる給湯暖房装置を提供する。【解決手段】給湯暖房装置は、熱交換器51と、給水路61と、給湯路71と、暖房循環路31と、給湯暖房切替第1三方弁41および給湯暖房切替第2三方弁45と、を備える。熱交換器51では、その内部流路51bを流れる流体が加熱される。三方弁41,45は、給湯状態と、暖房状態とを切り替える。給湯状態は、給水路61と給湯路71とが、熱交換器51によって結ばれる状態である。暖房状態は、熱交換器51が暖房循環路31の一部となる状態である。【選択図】図1

Description

本発明は、給湯暖房装置に関する。
従来から、給湯機能と暖房機能とを併せ持った給湯暖房装置が存在している。例えば、特許文献1(特開2007−187419号公報)には、バーナを内蔵する缶体の中に、暖房用の熱交換器と給湯用の熱交換器が設けられている。
また、バーナと熱交換器とを内蔵する缶体が2つ並ぶ給湯暖房装置も存在する。特許文献2(特開2005−61677号公報)では、給湯用のバーナーとは別に、暖房用のバーナーが配備されている。
上述の特許文献1(特開2007−187419号公報)の装置では、給湯運転時に使っていない暖房運転用の熱交換器およびその内部の流体が加熱されるという熱ロスが生じ、給湯の加熱に要する時間が長くなるといったデメリットがある。
一方、給湯と暖房とで缶体を分けた特許文献2(特開2005−61677号公報)の装置では、装置のサイズや製造コストが大きくなる。
本発明の課題は、熱ロスが少なく且つ小型化を図ることができる給湯暖房装置を提供することにある。
本発明の第1観点に係る給湯暖房装置は、熱交換器と、給水路と、給湯路と、暖房循環路と、状態切替機構とを備えている。熱交換器は、内部流路を有している。熱交換器では、その内部流路を流れる流体が、熱源の熱によって加熱される。給水路には、給水源から水が供給される。給湯路は、給湯口へと延びる流路である。暖房循環路は、暖房用流体を循環させるためのループ状の流路である。状態切替機構は、給湯状態と、暖房状態とを切り替える機構である。給湯状態は、給水路と給湯路とが、熱交換器の内部流路によって結ばれる状態である。暖房状態は、熱交換器の内部流路が暖房循環路の一部となる状態である。
従来は給湯用、暖房用それぞれで配備していた熱交換器を、本発明では共用の熱交換器として1つだけ配備し、給湯状態と暖房状態とを切り替えている。すなわち、給水路と給湯路との間に熱交換器を挿入した給湯状態と、暖房循環路の一部に熱交換器を組み入れた暖房状態とを、本発明では状態切替機構によって切り替えるという考え方を採用している。これにより、使っていない給湯用の水あるいは暖房用の流体に無駄に熱源の熱を供与してしまうという熱ロスが生じなくなり、また、熱交換器の共用化によって、装置のサイズや製造コストも小さくなる。
本発明の第2観点に係る給湯暖房装置は、第1観点に係る装置であって、給湯状態においては、暖房用流体の循環が止まる。また、暖房状態においては、給水路と給湯路とが切り離される。
ここでは、熱交換器をバイパスする経路を暖房循環路に設けるのではなく、給湯状態においては熱交換器を暖房循環路から外して暖房用流体の循環を止めている。これにより、装置のサイズをさらにコンパクト化することができる。
また、暖房状態のときに熱交換器に代わって給水路と給湯路とを結ぶ経路を設けるのではなく、第2観点に係る給湯暖房装置では、暖房状態においては給水路と給湯路とを切り離している。ここでも、経路の数を減らすことができており、装置のサイズやコストを下げることができる。
本発明の第3観点に係る給湯暖房装置は、第1観点又は第2観点に係る装置であって、暖房循環路に接続されるタンクをさらに備えている。この給湯暖房装置では、暖房状態から給湯状態へと切り替わるときに、熱交換器の内部流路に存在している暖房用流体がタンクに移動する。
ここでは、熱交換器の内部流路に存在している暖房用流体がタンクに移動してから、給湯状態となって給水路から給湯路に向かう水が熱交換器の内部流路を流れることになるため、暖房用流体が給湯路に流れていってしまうことが回避され、給湯口へは給水源からの水だけが流れていく状態が維持される。
本発明の第4観点に係る給湯暖房装置は、第3観点に係る装置であって、給湯状態から暖房状態へと切り替わるときに、熱交換器の内部流路に存在している水が排出され、タンクに存在している暖房用流体が熱交換器の内部流路に移動する。
ここでは、暖房状態から給湯状態に切り替わり再び暖房状態に戻る際に、給湯用の水が排出され、一旦タンクに待避させた暖房用流体が熱交換器の内部流路に再び移動してくる。このため、暖房循環路を流れる暖房用流体の量を適切な量に保つことができる。
本発明の第5観点に係る給湯暖房装置は、第3観点又は第4観点に係る装置であって、ポンプをさらに備えている。ポンプは、暖房循環路に設けられ、暖房用流体を循環させる。そして、この給湯暖房装置では、熱交換器の内部流路からタンクへの暖房用流体の移動と、タンクから熱交換器の内部流路への暖房用流体の移動との少なくとも一方の移動が、ポンプの駆動によって行われる。
ここでは、暖房用流体の循環のために設けられているポンプを使って、熱交換器とタンクとの間の暖房用流体の移動を行っているため、ポンプの数を減らして装置のサイズやコストをさらに下げることができる。
本発明の第6観点に係る給湯暖房装置は、第5観点に係る装置であって、ポンプは、暖房用流体を循環させるときに正転し、熱交換器の内部流路とタンクとの間で暖房用流体を移動させるときに逆転する。
ここでは、上述のようにポンプを兼用してポンプの数を減らすことができ、且つ、ポンプの逆転を用いることでタンクや熱交換器の配置の自由度が高くなる。
本発明の第7観点に係る給湯暖房装置は、第1観点から第6観点のいずれかに係る装置であって、熱交換器は、開閉機構を有している。開閉機構は、開状態のときに内部流路と外部とを連通させる。また、開閉機構は、熱交換器の内部流路に存在している暖房用流体をタンクに移動させるときに開状態となり、給湯運転および暖房運転のときには閉状態となる。
ここでは、熱交換器の内部流路に存在している暖房用流体をタンクに移動させるときに、開閉機構が開状態となるため、暖房用流体が速やかにタンクに移動するようになり、暖房状態から給湯状態への切り替え時間が短くなる。
本発明の第8観点に係る給湯暖房装置は、第1観点から第7観点のいずれかに係る装置であって、排水弁をさらに備えている。排水弁は、給湯状態から暖房状態へと切り替わるときに、熱交換器の内部流路に存在している水を排出する。
ここでは、給湯状態から暖房状態へと切り替わる際、排水弁が開き、熱交換器内の水が排水されるため、タンクから熱交換器への暖房用流体の移動を早く行うことができ、給湯状態から暖房状態への切り替え時間が短くなる。
第1観点に係る給湯暖房装置によれば、給湯状態と暖房状態とを状態切替機構によって切り替えるという考え方を採用しているため、使っていない給湯用の水あるいは暖房用の流体に無駄に熱源の熱を供与してしまうという熱ロスが生じなくなり、装置のサイズや製造コストも小さくなる。
第2観点に係る給湯暖房装置によれば、装置のサイズをさらにコンパクト化することができる。
第3観点に係る給湯暖房装置によれば、暖房用流体が給湯路に流れていってしまうことが回避され、給湯口へは給水源からの水だけが流れていく状態が維持される。
第4観点に係る給湯暖房装置によれば、暖房循環路を流れる暖房用流体の量が極端に低減してしまうという不具合が抑制される。
第5観点に係る給湯暖房装置によれば、ポンプの数を減らして装置のサイズやコストをさらに下げることができる。
第6観点に係る給湯暖房装置によれば、ポンプの数を減らすことができ、且つ、ポンプの逆転を用いることでタンクや熱交換器の配置の自由度が高くなる。
第7観点に係る給湯暖房装置によれば、暖房用流体が速やかにタンクに移動するようになり、暖房状態から給湯状態への切り替え時間が短くなる。
第8観点に係る給湯暖房装置によれば、タンクから熱交換器への暖房用流体の移動を早く行うことができ、給湯状態から暖房状態への切り替え時間が短くなる。
本発明の第1実施形態に係る給湯暖房装置の回路図。 第1実施形態に係る給湯暖房装置の制御ブロック図。 第1実施形態に係る給湯暖房装置の暖房運転時の状態を示す図。 第1実施形態に係る給湯暖房装置の暖房運転から給湯運転への切り替え時の状態を示す図。 第1実施形態に係る給湯暖房装置の給湯運転時の状態を示す図。 第1実施形態に係る給湯暖房装置の給湯運転から暖房運転への切り替え時の、排水処理を示す図。 第1実施形態に係る給湯暖房装置の給湯運転から暖房運転への切り替え時の、膨張タンクから熱交換器へと暖房用流体を戻す処理を示す図。 変形例Dに係る給湯暖房装置の回路図。 変形例Dに係る給湯暖房装置の暖房運転から給湯運転への切り替え時の、洗浄運転を示す図。 変形例Dに係る給湯暖房装置の給湯運転から暖房運転への切り替え時の、排水処理を示す図。 本発明の第2実施形態に係る給湯暖房装置の回路図。 第2実施形態に係る給湯暖房装置の暖房運転時の状態を示す図。 第2実施形態に係る給湯暖房装置の暖房運転から給湯運転への切り替え時の状態を示す図。 第2実施形態に係る給湯暖房装置の暖房運転から給湯運転への切り替え時の、洗浄運転を示す図。 第2実施形態に係る給湯暖房装置の給湯運転時の状態を示す図。 第2実施形態に係る給湯暖房装置の給湯運転から暖房運転への切り替え時の、排水処理を示す図。 第2実施形態に係る給湯暖房装置の給湯運転から暖房運転への切り替え時の、膨張タンクから熱交換器へと暖房用流体を戻す処理を示す図。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る給湯暖房装置について、以下、図面を参照しながら説明する。
(1)全体構成
給湯暖房装置は、給水源から供給された水を加熱して蛇口72やシャワーヘッド73(後述)の給湯口に湯を供給する給湯機能と、住宅の各部屋に設置された暖房用ラジエータ33(後述)に熱い暖房用流体を流すことによって各部屋の暖房を行う暖房機能と、を兼ね備える装置である。給湯暖房装置は、主として、加熱バーナ(加熱源)55と、給水路61および給湯路71を含む給湯ラインと、暖房循環路31を含む暖房ラインと、状態切替機構として機能する給湯暖房切替第1三方弁41および給湯暖房切替第2三方弁45と、を備えている。
(2)詳細構成
(2−1)給湯ライン
給湯ラインは、給水源から水道の水が供給される給水路61と、暖房循環路31と共用の流路である共用流路42および熱交換器51の内部流路51bと、熱交換器51から蛇口72およびシャワーヘッド73の給湯口へと延びる給湯路71とから構成されている。給水路61と共用流路42との間には、給湯暖房切替第1三方弁41が配置されている。共用流路42と熱交換器51との間には、排水用三方弁43が配置されている。熱交換器51と給湯路71との間には、給湯暖房切替第2三方弁45が配置されている。
給水源から供給された水は、給水路61、給湯暖房切替第1三方弁41、共用流路42、排水用三方弁43、熱交換器51の内部流路51b、給湯暖房切替第2三方弁45、給湯路71、を順に流れ、熱交換器51で加熱されて湯となって、蛇口72および/又はシャワーヘッド73が開けられたときに、それらの給湯口から流れ出る。
(2−2)暖房ライン
暖房ラインは、主として、暖房循環路31と、膨張タンク35とから構成されている。暖房循環路31は、暖房用流体を循環させるためのループ状の閉流路である。暖房循環路31は、上述の共用流路42および熱交換器51の内部流路51b、給湯暖房切替第2三方弁45から各部屋に設置された暖房用ラジエータ33に向かって延びる往き流路31a、暖房用ラジエータ33同士を結ぶ連絡流路33a、暖房用ラジエータ33から給湯暖房切替第1三方弁41へと延びる戻り流路31bとから構成されている。
往き流路31aには、循環ポンプ32、膨張タンク用三方弁34、各室に設けられている流量調整弁36、などが配備されている。また、膨張タンク用三方弁34を介して、往き流路31aには膨張タンク35が接続されている。
暖房用流体を循環させる循環ポンプ32は、正転および逆転ができるポンプであり、逆転することにより、後述するように膨張タンク35内の暖房用流体を給湯暖房切替第2三方弁45を介して熱交換器51の内部流路51bへと戻す(逆流させる)ことができる。すなわち、循環ポンプ32は、暖房運転時に暖房用流体を循環させるときには正転し、熱交換器51の内部流路51bと膨張タンク35との間で暖房用流体を移動させるときには逆転する。
流量調整弁36は、各部屋の暖房用ラジエータ33に流す暖房用流体の流量を調整する。これらの流量調整弁36の開度は、後述するコントローラ80が、リモコン(あるいはサーモスタット)81からの指令に応じて決定する。暖房の要求が強いときには、対応する部屋の流量調整弁36が大きく開き、暖房の要求が弱いときには、対応する部屋の流量調整弁36の開度が小さくなる。なお、暖房用ラジエータ33は、パネルヒータとして設けられたり、床暖房機器として床下に埋め込まれたりする暖房機器である。
膨張タンク35は、密閉型の隔膜式膨張タンクであり、その内部が隔膜35aによって暖房用流体が入っている空間と空気が入っている空間とに仕切られている。隔膜35aが動くことによって、膨張タンク35内の暖房用流体の量が増減する。この膨張タンク35は、給湯運転開始時および給湯運転時に、熱交換器51の内部流路51bから暖房用流体を移動させ一時的に貯留する役割を果たす。
(2−3)状態切替機構
給湯運転の給湯状態と暖房運転の暖房状態とを切り替える状態切替機構として、給湯暖房切替第1三方弁41と、給湯暖房切替第2三方弁45とが設けられている。給湯暖房切替第1三方弁41には、給水路61、共用流路42および戻り流路31bが接続されている。給湯暖房切替第2三方弁45には、熱交換器51の内部流路51b、給湯路71および往き流路31aが接続されている。
給湯暖房切替第1三方弁41は、給湯運転時には、図5に示すように、給湯ラインの給水路61と共用流路42とを連通させ、暖房運転時には、図3に示すように、暖房ラインの戻り流路31bと共用流路42とを連通させる。
給湯暖房切替第2三方弁45は、給湯運転時には、図5に示すように、熱交換器51の内部流路51bと給湯ラインの給湯路71とを連通させ、暖房運転時には、図3に示すように、熱交換器51の内部流路51bと暖房ラインの往き流路31aとを連通させる。
このように、給湯暖房切替第1三方弁41および給湯暖房切替第2三方弁45によって、給水路61と給湯路71とが熱交換器51の内部流路51bによって結ばれる給湯状態と、戻り流路31bと往き流路31aとを結んで熱交換器51の内部流路51bが暖房循環路31の一部となる暖房状態と、が切り替わることになる。
(2−4)加熱ユニット
加熱バーナ55は、燃焼室50において熱交換器51を加熱する、ブロワー一体型のガスバーナである。加熱バーナ55は、点火プラグ、イグナイタ、燃焼用ブロア、燃焼ガス供給管、ガス電磁弁、ガス比例弁、などを有している。ガス供給源から供給されたガスが燃焼し、燃焼室50内の雰囲気温度が上がる。
なお、燃焼室50には、燃焼したガス・空気を排気するための排気路(図示せず)が接続されている。
内部流路51bが燃焼室50の中に配置される熱交換器51は、その内部流路51bを流れる給湯用の水あるいは暖房用流体が、加熱バーナ55による燃焼ガスの燃焼の熱によって加熱される。また、熱交換器51は、内部流路51bから燃焼室50の外部に枝管が延びており、その枝管の先端に電磁式の開閉弁51aが取り付けられている。この開閉弁51aは、開状態のときに、熱交換器51の内部流路51bと燃焼室50の外部の空間とを連通させる。
(3)動作
上述の加熱バーナ55、暖房ラインの屋内暖房用の循環ポンプ32、各三方弁34,41,43,45、などは、コントローラ80によって制御される。コントローラ80には、図2に示すように、加熱バーナ55、リモコン/サーモスタット81、給水路61に取り付けられた給水配管温度センサ61a、給湯路71に取り付けられた給湯配管温度センサ71a、暖房循環路31の往き流路31aに取り付けられた暖房往き温度センサ38、暖房循環路31の戻り流路31bに取り付けられた暖房戻り温度センサ39、などから各種の情報やセンサ検出値が入力される。
以下、コントローラ80による暖房運転時、給湯運転時、暖房運転から給湯運転への切り替え時、および給湯運転から暖房運転への切り替え時の制御について説明する。
(3−1)暖房運転
図3に、給湯暖房装置の暖房運転時の状態を示す。ここでは、給湯暖房切替第1三方弁41が暖房ラインの戻り流路31bと共用流路42とを連通させ、給湯暖房切替第2三方弁45が熱交換器51の内部流路51bと暖房ラインの往き流路31aとを連通させた状態となる。また、排水用三方弁43は共用流路42と熱交換器51の内部流路51bとを連通させた状態となっている。熱交換器51の枝管先端の開閉弁51aは閉められ、膨張タンク用三方弁34は暖房循環路31と膨張タンク35とを切り離した状態となっている。
この図3に示す各弁の状態において、循環ポンプ32が作動し、暖房用流体が、循環ポンプ32、流量調整弁36、暖房用ラジエータ33、給湯暖房切替第1三方弁41、排水用三方弁43、熱交換器51、給湯暖房切替第2三方弁45の順に流れる。そして、熱交換器51の内部流路51bを流れる暖房用流体に対して、加熱バーナ55で加熱された燃焼室50内の雰囲気ガスから熱が供与され、暖房用流体が高温になる。燃焼室50内の雰囲気ガスと熱交換して高温となった暖房用流体は、各部屋の暖房用ラジエータ33において各部屋の室内空気に対して放熱を行い、各部屋を暖房する。暖房用ラジエータ33で放熱して低温となった暖房用流体は、再び熱交換器51に流入し、熱交換によって加熱される。
なお、この暖房運転においては、図3に示すように、給湯ラインの給水路61と給湯路71とが完全に切り離された状態となる。
(3−2)給湯運転
図5に、給湯暖房装置の給湯運転時の状態を示す。ここでは、給湯暖房切替第1三方弁41が給湯ラインの給水路61と共用流路42とを連通させ、給湯暖房切替第2三方弁45が熱交換器51の内部流路51bと給湯ラインの給湯路71とを連通させた状態となる。また、排水用三方弁43は共用流路42と熱交換器51の内部流路51bとを連通させた状態となっている。熱交換器51の枝管先端の開閉弁51aは閉められ、膨張タンク用三方弁34は循環ポンプ32と膨張タンク35とを接続した状態となっている。
この図5に示す各弁の状態において、蛇口72あるいはシャワーヘッド73が開けられると、給水源の圧力によって、給水源から給水路61に供給された水道の水が、給湯暖房切替第1三方弁41、排水用三方弁43、熱交換器51、給湯暖房切替第2三方弁45、蛇口72あるいはシャワーヘッド73の順に流れ、給湯口から湯となって流れ出てくる。水道の水は、熱交換器51の内部流路51bを流れているときに、加熱バーナ55で加熱された燃焼室50内の雰囲気ガスから熱を受け、高温の湯となって蛇口72あるいはシャワーヘッド73へと流れていく。
なお、ここでは図示を省略しているが、熱交換器51で加熱された高温の湯と水道の水とを給湯要求温度に応じて混合する混合栓が、蛇口72あるいはシャワーヘッド73の近傍に配備されている。
また、図5に示すように、給湯運転時には、暖房循環路31の往き流路31aと戻り流路31bとが分断され、循環ポンプ32も停止して、暖房用流体の循環が止まった状態となる。
(3−3)暖房運転から給湯運転への切り替え
図4に、給湯暖房装置の暖房運転から給湯運転への切り替え時の状態を示す。このときには、まず加熱バーナ55が止まり、給湯暖房切替第1三方弁41が給湯ラインの給水路61と共用流路42とを連通させる状態に変わるとともに、排水用三方弁43が熱交換器51の内部流路51bと排水路44とを連通させる状態に変わる。これにより、熱交換器51には、暖房用流体も給水源からの水も流れ込まなくなる。また、熱交換器51の枝管先端の開閉弁51aが開けられ、膨張タンク用三方弁34が循環ポンプ32と膨張タンク35とを接続した状態に変わる。給湯暖房切替第2三方弁45は、熱交換器51の内部流路51bと暖房ラインの往き流路31aとを連通させた状態のまま維持される。
この図4に示す状態では、暖房運転終了時に熱交換器51の内部流路51bに存在していた暖房用流体が、循環ポンプ32によって膨張タンク35へと流されることになる。これにより、熱交換器51の内部流路51bが空になり、その内部流路51bにあった暖房用流体が膨張タンク35の中に移動する。
その後、図5に示すように、熱交換器51の枝管先端の開閉弁51aが閉められ、排水用三方弁43が共用流路42と熱交換器51の内部流路51bとを連通させた状態に変わり、給湯暖房切替第2三方弁45が熱交換器51の内部流路51bと給湯ラインの給湯路71とを連通させた状態に変わって、給湯運転が行われる。
(3−4)給湯運転から暖房運転への切り替え
図6に、給湯暖房装置の給湯運転から暖房運転への切り替えの第1段階の状態を示す。図7に、給湯暖房装置の給湯運転から暖房運転への切り替えの第2段階の状態を示す。
まず、給湯運転から暖房運転への切り替え要求が入ると、コントローラ80は、給湯暖房切替第2三方弁45を、熱交換器51の内部流路51bと暖房ラインの往き流路31aとを連通させる状態に変え、排水用三方弁43を、熱交換器51の内部流路51bと排水路44とを連通させる状態に変える。そして、熱交換器51の枝管先端の開閉弁51aを開け、熱交換器51の内部流路51bにあった水(湯)を、重力によって給湯運転のときとは逆の方向に流し、排水路44から排水させる。このとき、給湯ラインも暖房ラインも止まっており、暖房循環路31の循環ポンプ32も停止している。
排水開始から所定時間が経過すると、コントローラ80は、図7に示すように、膨張タンク35から熱交換器51の内部流路51bへと暖房用流体を移動させる状態に移行させる。ここでは、熱交換器51の枝管先端の開閉弁51aを閉め、循環ポンプ32を逆回転させる。そして、膨張タンク35から熱交換器51の内部流路51bへと暖房用流体が流れ、熱交換器51の内部流路51bが暖房用流体で満たされた状態になったときに、排水用三方弁43を共用流路42と熱交換器51の内部流路51bとが連通する状態に変え、給湯暖房切替第1三方弁41を暖房ラインの戻り流路31bと共用流路42とが連通する状態に変える。これらの排水用三方弁43および給湯暖房切替第1三方弁41の切り替えタイミングも、ここではタイマーの設定時間で決められている。
その後、コントローラ80は、膨張タンク用三方弁34を、暖房循環路31と膨張タンク35とが切り離された状態に変え、図3に示す暖房運転時の状態において、循環ポンプ32を作動させる。
(4)特徴
(4−1)
従来の給湯暖房装置では、給湯用、暖房用それぞれで配備されることが多かった熱交換器を、上記の実施形態に係る給湯暖房装置では、共用の熱交換器51として1つだけを配備し、給湯運転と暖房運転とを切り替えている。すなわち、給水路61と給湯路71との間に熱交換器51を挿入した給湯状態と、暖房循環路31の一部に熱交換器51を組み入れた暖房状態とを、給湯暖房切替第1三方弁41および給湯暖房切替第2三方弁45によって切り替えるという方式を採用している。
これにより、給湯運転と暖房運転とを同時に行うことはできなくなるが、従来の給湯暖房装置のように使っていない給湯用の水あるいは暖房用の流体を無駄に加熱してしまうという熱ロスが生じなくなる。また、熱交換器51の共用化によって、装置のサイズや製造コストも小さくなる。
(4−2)
本実施形態に係る給湯暖房装置では、暖房状態のときに熱交換器51に代わって給水路61と給湯路71とを結ぶバイパス経路を設けるのではなく、暖房状態においては給水路61と給湯路71とを切り離している。また、熱交換器51をバイパスする経路を暖房循環路31に設けるのではなく、給湯状態においては熱交換器51を暖房循環路31から外して暖房用流体の循環を止めている。これにより、給湯暖房装置がコンパクトになっている。
(4−3)
本実施形態に係る給湯暖房装置では、暖房運転から給湯運転への切り替え時に、熱交換器51の内部流路51bに存在している暖房用流体が膨張タンク35に移動し、熱交換器51の内部流路51bが空になってから、給水路61から給湯路71に向かう水が熱交換器51の内部流路51bに流れ込んで給湯運転が始まる。このため、暖房用流体が給湯路71に流れていってしまう不具合が回避され、蛇口72やシャワーヘッド73の給湯口へは給水源からの水(湯)だけが流れていく状態が確保される。
(4−4)
本実施形態に係る給湯暖房装置では、暖房状態から給湯状態に切り替わり、再び暖房状態に戻る際に、熱交換器51の内部流路51bから給湯用の水が排出され、一旦膨張タンク35に待避させていた暖房用流体が、熱交換器51の内部流路51bに再び移動してくる。このため、暖房循環路31を流れる暖房用流体の量が、適切な量に保たれる。
(4−5)
本実施形態に係る給湯暖房装置では、暖房用流体の循環のために設けられている循環ポンプ32を使って、熱交換器51と膨張タンク35との間の暖房用流体の移動を行っている。給湯運転から暖房運転への切り替え時には、循環ポンプ32を逆回転させ、膨張タンク35から熱交換器51の内部流路51bへと暖房用流体を移動させている。このような構成を採っているため、ポンプの数が減って給湯暖房装置のコストが下がっている。
また、循環ポンプ32として、正転・逆転が可能なポンプを採用しているため、切替回路を設けることなく、膨張タンク35から熱交換器51の内部流路51bへの暖房用流体の逆流移動(暖房運転時の暖房用流体の流れ方向に対して逆流)ができるようになっている。これによっても、給湯暖房装置のコンパクト化が図られている。
(4−6)
本実施形態に係る給湯暖房装置では、暖房運転から給湯運転への切り替えにおいて、熱交換器51の内部流路51bに存在している暖房用流体を膨張タンク35に移動させるときに、熱交換器51の枝管先端の開閉弁51aを開状態に変えている。この開閉弁51aの設置および開閉制御によって、暖房用流体が速やかに膨張タンク35に移動するようになっており、暖房運転から給湯運転への切り替え時間が短い。
また、本実施形態に係る給湯暖房装置では、給湯運転から暖房運転へと切り替わる際、排水弁として機能する排水用三方弁43が、熱交換器51の内部流路51bと排水路44とを連通させる状態に変わる。これにより、熱交換器51内の水(湯)が速やかに排水され、給湯運転から暖房運転への切り替え時間が短くなっている。
(5)第1実施形態の変形例
(5−1)変形例A
上記の第1実施形態では、給湯運転から暖房運転への切り替え時の排水終了タイミングや、循環ポンプ32を逆回転させてから熱交換器51の内部流路51bが暖房用流体で満たされる状態になったタイミングを、タイマーの設定時間で判断している。これに代えて、既存のセンサや新たな流量センサなどを利用して、これらのタイミングを検知してもよい。
(5−2)変形例B
上記の第1実施形態では、熱交換器51を流れる流体(水または暖房用流体)の加熱源として、燃焼ガスを燃焼させる加熱バーナ55を用いている。これに代えて、電気を用いた加熱源、例えばヒートポンプを加熱源として用いても良い。例えば、特開2013−108651号公報に開示されている床暖房ユニットの水熱交換器を含むヒートポンプユニットを、本発明において加熱源として用いても良い。
(5−3)変形例C
上記の第1実施形態では、循環ポンプ32を逆回転させて暖房用流体を膨張タンク35から熱交換器51の内部流路51bに戻しているが、これに代えて、膨張タンク35を高所に配置し、膨張タンク35と熱交換器51とのヘッド差を利用して暖房用流体を移動させる構成を採っても良い。
(5−4)変形例D
上記の第1実施形態では、暖房運転から給湯運転に切り替えたときに、熱交換器51の内部流路51bの内壁に残ってしまう暖房用流体が、切り替え後しばらくは湯に混じって蛇口72やシャワーヘッド73の給湯口から流れ出る。この現象が許容されないような場合には、以下に示す洗浄運転が可能な給湯暖房装置の構成を採ることが好ましい。
図8に示す給湯暖房装置は、上記の第1実施形態の排水用三方弁43および排水路44に加え、さらに排水用三方弁93および排水路94を備えている。そして、暖房運転から給湯運転への切り替えにおいて、暖房運転終了時に熱交換器51の内部流路51bに存在していた暖房用流体が膨張タンク35へと移された後に、一定時間の間、洗浄運転が行われる。この洗浄運転の状態を、図9に示す。ここでは、熱交換器51の枝管先端の開閉弁51aが閉められ、排水用三方弁43が給水路61と熱交換器51の内部流路51bとを連通させた状態に切り替わり、排水用三方弁93が排水路94と熱交換器51の内部流路51bとを連通させた状態に切り替わる。これにより、給水源から給水路61に供給された水道の水が、給湯暖房切替第1三方弁41、排水用三方弁43、熱交換器51、排水用三方弁93の順に流れ、そのまま排水路94から排水される。この水道の水の流れにより、熱交換器51の内部流路51bの内壁に残っていた暖房用流体が洗い流され、熱交換器51の内部流路51bが洗浄される。
また、図8に示す排水用三方弁93および排水路94を備えた給湯暖房装置を採用する場合には、給湯運転から暖房運転への切り替えの際に、熱交換器51の内部流路51bにあった水(湯)を、重力だけによって確実に排水することが可能になる。すなわち、上記の第1実施形態の図6に示す状態では、排水路44からの排水が不十分になる可能性があるが、排水用三方弁93および排水路94を設けた場合には、図10に示すように両排水路44,94から確実に排水を行うことができる。
図10に示すように、給湯運転から暖房運転への切り替え要求が入ると、コントローラ80は、排水用三方弁43を、熱交換器51の内部流路51bと排水路44とを連通させる状態に切り替えるとともに、排水用三方弁93を、熱交換器51の内部流路51bと排水路94とを連通させる状態に切り替える。そして、熱交換器51の枝管先端の開閉弁51aを開け、熱交換器51の内部流路51bにあった水(湯)を、重力によって排水用三方弁43および排水用三方弁93へと流し、排水路44,94から排水させる。このとき、給湯ラインも暖房ラインも止まっており、暖房循環路31の循環ポンプ32も停止している。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態に係る給湯暖房装置は、上記の第1実施形態に係る給湯暖房装置と基本構成は同じである。第1実施形態と同様の部材、部品には、同じ符号を付け、以下、図11〜図17を参照しながら第2実施形態を説明する。
(1)全体構成
給湯暖房装置は、給水源から供給された水を加熱して蛇口72やシャワーヘッド73の給湯口に湯を供給する給湯機能と、住宅の各部屋に設置された暖房用ラジエータ33に熱い暖房用流体を流すことによって各部屋の暖房を行う暖房機能と、を兼ね備える装置である。給湯暖房装置は、主として、加熱バーナ55と、給水路61および給湯路71を含む給湯ラインと、暖房循環路31を含む暖房ラインと、状態切替機構として機能する給湯暖房切替第1三方弁141および給湯暖房切替第2三方弁145と、を備えている。
(2)詳細構成
(2−1)給湯ライン
給湯ラインは、給水源から水道の水が供給される給水路61と、暖房循環路31と共用の流路である熱交換器151の内部流路151bと、熱交換器151から蛇口72およびシャワーヘッド73の給湯口へと延びる給湯路71とから構成されている。給水路61と熱交換器151との間には、給湯暖房切替第1三方弁141および電磁式の開閉弁149が配置されている。熱交換器151と給湯路71との間には、給湯暖房切替第2三方弁145が配置されている。
給水源から供給された水は、給水路61、給湯暖房切替第1三方弁141、熱交換器151の内部流路151b、給湯暖房切替第2三方弁145、給湯路71、を順に流れ、熱交換器151で加熱されて湯となって、蛇口72および/又はシャワーヘッド73が開けられたときに、それらの給湯口から流れ出る。
(2−2)暖房ライン
暖房ラインは、主として、暖房循環路31と、膨張タンク35とから構成されている。暖房循環路31は、暖房用流体を循環させるためのループ状の閉流路である。暖房循環路31は、上述の熱交換器151の内部流路151b、給湯暖房切替第2三方弁145および排水用三方弁143から各部屋に設置された暖房用ラジエータ33に向かって延びる往き流路31a、暖房用ラジエータ33同士を結ぶ連絡流路33a、暖房用ラジエータ33から給湯暖房切替第1三方弁141へと延びる戻り流路31bとから構成されている。
排水用三方弁143は、給湯暖房切替第2三方弁145と往き流路31aとの間に設けられている。排水用三方弁143は、給湯暖房切替第2三方弁145と往き流路31aとが連通する状態と、給湯暖房切替第2三方弁145と排水路144とが連通する状態とを切り替える。
往き流路31a、循環ポンプ32、膨張タンク用三方弁34、膨張タンク35および流量調整弁36については、第1実施形態と同じなので説明を省略する。
(2−3)状態切替機構
給湯運転の給湯状態と暖房運転の暖房状態とを切り替える状態切替機構として、給湯暖房切替第1三方弁141と、給湯暖房切替第2三方弁145とが設けられている。給湯暖房切替第1三方弁141には、給水路61、戻り流路31bおよび開閉弁149が接続されている。給湯暖房切替第2三方弁145には、熱交換器151の内部流路151b、給湯路71および排水用三方弁143が接続されている。
給湯暖房切替第1三方弁141は、給湯運転時には、図15に示すように、開閉弁149を介して給湯ラインの給水路61と熱交換器151の内部流路151bとを連通させ、暖房運転時には、図12に示すように、開閉弁149を介して暖房ラインの戻り流路31bと熱交換器151の内部流路151bとを連通させる。
給湯暖房切替第2三方弁145は、給湯運転時には、図15に示すように、熱交換器151の内部流路151bと給湯ラインの給湯路71とを連通させ、暖房運転時には、図3に示すように、排水用三方弁143を介して熱交換器151の内部流路151bと暖房ラインの往き流路31aとを連通させる。
このように、給湯暖房切替第1三方弁141および給湯暖房切替第2三方弁145によって、給水路61と給湯路71とが熱交換器151の内部流路151bによって結ばれる給湯状態と、戻り流路31bと往き流路31aとを結んで熱交換器151の内部流路151bが暖房循環路31の一部となる暖房状態と、が切り替わることになる。
(2−4)加熱ユニット
加熱バーナ55は、燃焼室50において熱交換器151を加熱する、ブロワー一体型のガスバーナである。
内部流路151bが燃焼室50の中に配置される熱交換器151は、その内部流路151bを流れる給湯用の水あるいは暖房用流体が、加熱バーナ55による燃焼ガスの燃焼の熱によって加熱される。また、熱交換器151は、内部流路151bから燃焼室50の外部に枝管が延びており、その枝管の先端に電磁式の開閉弁151aが取り付けられている。この開閉弁151aは、開状態のときに、熱交換器151の内部流路151bと燃焼室50の外部の空間とを連通させる。
また、暖房用流体あるいは水道の水が流れ込む熱交換器151の内部流路151bの入口は、高い位置に配置されており、内部流路151bの出口は、内部流路151bの下端に配置されている。上述の開閉弁149および給湯暖房切替第1三方弁141は、熱交換器151の内部流路151bの入口と同じ高さ位置に配置されている。
(3)動作
上述の加熱バーナ55、暖房ラインの屋内暖房用の循環ポンプ32、各三方弁34,141,143,145、などは、コントローラ80によって制御される。
以下、コントローラ80による暖房運転時、給湯運転時、暖房運転から給湯運転への切り替え時、および給湯運転から暖房運転への切り替え時の制御について説明する。
(3−1)暖房運転
図12に、給湯暖房装置の暖房運転時の状態を示す。ここでは、給湯暖房切替第1三方弁141が、暖房ラインの戻り流路31bと熱交換器151の内部流路151bとを、開状態の開閉弁149を介して連通させる。また、給湯暖房切替第2三方弁145は、熱交換器151の内部流路151bと暖房ラインの往き流路31aとを、排水用三方弁143を介して連通させた状態となる。排水用三方弁143は、給湯暖房切替第2三方弁145と往き流路31aとを連通させた状態となっている。熱交換器151の枝管先端の開閉弁151aは閉められ、膨張タンク用三方弁34は暖房循環路31と膨張タンク35とを切り離した状態となっている。
この図12に示す各弁の状態において、循環ポンプ32が作動し、暖房用流体が、循環ポンプ32、流量調整弁36、暖房用ラジエータ33、給湯暖房切替第1三方弁141、開閉弁149、熱交換器151、給湯暖房切替第2三方弁145、排水用三方弁143の順に流れる。そして、熱交換器151の内部流路151bを流れる暖房用流体に対して、加熱バーナ55で加熱された燃焼室50内の雰囲気ガスから熱が供与され、暖房用流体が高温になる。暖房用流体は、各部屋の暖房用ラジエータ33において各部屋の室内空気に対して放熱を行い、各部屋を暖房する。暖房用ラジエータ33で放熱して低温となった暖房用流体は、再び熱交換器151に流入し、熱交換によって加熱される。
なお、この暖房運転においては、図12に示すように、給湯ラインの給水路61と給湯路71とが完全に切り離された状態となる。
(3−2)給湯運転
図15に、給湯暖房装置の給湯運転時の状態を示す。ここでは、給湯暖房切替第1三方弁141が、給湯ラインの給水路61と熱交換器151の内部流路151bとを、開状態の開閉弁149を介して連通させる。また、給湯暖房切替第2三方弁145は、熱交換器151の内部流路151bと給湯ラインの給湯路71とを連通させた状態となる。熱交換器151の枝管先端の開閉弁151aは閉められた状態となっている。
この図15に示す各弁の状態において、蛇口72あるいはシャワーヘッド73が開けられると、給水源の圧力によって、給水源から給水路61に供給された水道の水が、給湯暖房切替第1三方弁141、開閉弁149、熱交換器151、給湯暖房切替第2三方弁145、蛇口72あるいはシャワーヘッド73の順に流れ、給湯口から湯となって流れ出てくる。水道の水は、熱交換器151の内部流路151bを流れているときに、加熱バーナ55で加熱された燃焼室50内の雰囲気ガスから熱を受け、高温の湯となって蛇口72あるいはシャワーヘッド73へと流れていく。
なお、図15に示すように、給湯運転時には、暖房循環路31の往き流路31aと戻り流路31bとが分断され、循環ポンプ32も停止して、暖房用流体の循環が止まった状態となる。
(3−3)暖房運転から給湯運転への切り替え
図13に、給湯暖房装置の暖房運転から給湯運転への切り替え時の状態を示す。このときには、まず加熱バーナ55が止まり、給湯暖房切替第1三方弁141が給湯ラインの給水路61と開閉弁149とを連通させる状態に変わるとともに、熱交換器151の入口に設けられた開閉弁149が閉まる。これにより、熱交換器151には、暖房用流体も給水源からの水も流れ込まなくなる。そして、熱交換器151の枝管先端の開閉弁151aが開けられ、膨張タンク用三方弁34が循環ポンプ32と膨張タンク35とを接続した状態に変わる。給湯暖房切替第2三方弁145は、熱交換器151の内部流路151bと暖房ラインの往き流路31aとを、排水用三方弁143を介して連通させた状態のまま維持される。排水用三方弁143は、往き流路31aと給湯暖房切替第2三方弁145とを連通させた状態のままとなっている。
この図13に示す状態では、暖房運転終了時に熱交換器151の内部流路151bに存在していた暖房用流体が、循環ポンプ32によって膨張タンク35へと流され移動することになる。これにより、熱交換器151の内部流路151bが空になり、その内部流路151bにあった暖房用流体が膨張タンク35の中に移動する。
一定時間の循環ポンプ32の運転によって、熱交換器151の内部流路151bが空になると、給湯運転を行う前に、図14に示す洗浄運転が行われる。ここでは、まず排水用三方弁143が、給湯暖房切替第2三方弁145と排水路144とを連通させる状態に切り替わり、熱交換器151の枝管先端の開閉弁151aが閉められる。そして、熱交換器151の入口に設けられた開閉弁149が開くと、給水源から給水路61に供給された水道の水が、給湯暖房切替第1三方弁141、開閉弁149、熱交換器151、給湯暖房切替第2三方弁145、排水用三方弁143を経て、排水路144から排水される。この水道の水の流れにより、熱交換器151の内部流路151bの内壁に残っていた暖房用流体が洗い流され、熱交換器151の内部流路151bが洗浄される。
図14に示す状態で洗浄運転が一定時間行われると、次に給湯運転に移行する。給湯運転では、図15に示すように、給湯暖房切替第2三方弁145が熱交換器151の内部流路151bと給湯ラインの給湯路71とを連通させる状態に切り替わり、給湯が可能な状態となる。
(3−4)給湯運転から暖房運転への切り替え
図16に、給湯暖房装置の給湯運転から暖房運転への切り替えの第1段階の状態を示す。図17に、給湯暖房装置の給湯運転から暖房運転への切り替えの第2段階の状態を示す。
まず、給湯運転から暖房運転への切り替え要求が入ると、コントローラ80は、給湯暖房切替第2三方弁145を、熱交換器51の内部流路51bと排水用三方弁143とを連通させる状態に切り替える。また、熱交換器151の入口に設けられた開閉弁149が閉まり、熱交換器151の枝管先端の開閉弁151aが開く。すると、熱交換器151の内部流路151bにあった水(湯)が、重力によって下に流れ、給湯暖房切替第2三方弁145と排水路144とが連通する状態になっている排水用三方弁143を通って排水路144へと流れる。所定時間後には、熱交換器51の内部流路51bにあった水(湯)は、全て排水路144から排水される。
なお、この排水時には、給湯ラインも暖房ラインも止まっており、暖房循環路31の循環ポンプ32も停止している。
排水開始から所定時間が経過すると、コントローラ80は、図17に示すように、膨張タンク35から熱交換器151の内部流路151bへと暖房用流体を移動させる状態に移行させる。ここでは、排水用三方弁143を給湯暖房切替第2三方弁145と往き流路31aとが連通する状態に切り替え、循環ポンプ32を逆回転させる。そして、膨張タンク35から熱交換器151の内部流路151bへと暖房用流体が流れ、熱交換器151の内部流路151bが暖房用流体で満たされた状態になったときに、熱交換器151の枝管先端の開閉弁151aを閉め、熱交換器151の入口に設けられた開閉弁149を開ける。
その後、コントローラ80は、膨張タンク用三方弁34を、暖房循環路31と膨張タンク35とが切り離された状態に変え、図12に示す暖房運転時の状態に移行した後で、循環ポンプ32を作動させる。
31 暖房循環路
32 循環ポンプ
34 膨張タンク用三方弁
35 膨張タンク
41,141 給湯暖房切替第1三方弁(状態切替機構)
43,143 排水用三方弁(排水弁)
45,145 給湯暖房切替第2三方弁(状態切替機構)
51,151 熱交換器
51a,151a 開閉弁(開閉機構)
51b,151b 内部流路
61 給水路
71 給湯路
55 加熱バーナ(熱源)
80 コントローラ
特開2007−187419号公報 特開2005−61677号公報

Claims (8)

  1. 内部流路(51b,151b)を有し、熱源(55)の熱によって前記内部流路を流れる流体が加熱される、熱交換器(51,151)と、
    給水源から水が供給される給水路(61)と、
    給湯口へと延びる給湯路(71)と、
    暖房用流体を循環させる暖房循環路(31)と、
    前記給水路と前記給湯路とが前記熱交換器の前記内部流路によって結ばれる給湯状態と、前記熱交換器の前記内部流路が前記暖房循環路の一部となる暖房状態と、を切り替える、状態切替機構(41,45,141,145)と、
    を備えた給湯暖房装置。
  2. 前記給湯状態においては、暖房用流体の循環が止まり、前記暖房状態においては、前記給水路と前記給湯路とが切り離される、
    請求項1に記載の給湯暖房装置。
  3. 前記暖房循環路に接続されるタンク(35)、をさらに備え、
    前記暖房状態から前記給湯状態へと切り替わるときに、前記熱交換器の前記内部流路に存在している暖房用流体が、前記タンクに移動する、
    請求項1又は2に記載の給湯暖房装置。
  4. 前記給湯状態から前記暖房状態へと切り替わるときに、前記熱交換器の前記内部流路に存在している水が排出され、前記タンクに存在している暖房用流体が前記熱交換器の前記内部流路に移動する、
    請求項3に記載の給湯暖房装置。
  5. 前記暖房循環路に設けられ暖房用流体を循環させるポンプ(32)、をさらに備え、
    前記熱交換器の前記内部流路から前記タンクへの暖房用流体の移動、および/又は、前記タンクから前記熱交換器の前記内部流路への暖房用流体の移動が、前記ポンプの駆動によって行われる、
    請求項3又は4に記載の給湯暖房装置。
  6. 前記ポンプは、暖房用流体を循環させるときに正転し、前記熱交換器の前記内部流路と前記タンクとの間で暖房用流体を移動させるときに逆転する、
    請求項5に記載の給湯暖房装置。
  7. 前記熱交換器は、開状態のときに前記内部流路と外部とを連通させる開閉機構(51a,151a)を有し、
    前記開閉機構は、前記熱交換器の前記内部流路に存在している暖房用流体を前記タンクに移動させるときに開状態となり、給湯運転および暖房運転のときには閉状態となる、
    請求項1から6のいずれかに記載の給湯暖房装置。
  8. 前記給湯状態から前記暖房状態へと切り替わるときに前記熱交換器の前記内部流路に存在している水を排出するための排水弁(43,143)、をさらに備えた、
    請求項1から7のいずれかに記載の給湯暖房装置。
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