JP2015068541A - 直接接触熱交換器および冷媒システム - Google Patents

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Abstract

【課題】ヒートポンプサイクルの効率を向上させることが可能な直接接触熱交換器、および直接接触熱交換器を備えた冷媒システムを提供すること。【解決手段】熱源サイクル10(ヒートポンプサイクル)を循環するHSC冷媒と、熱利用に供される水冷媒とを直接接触させる直接接触熱交換器30は、HSC冷媒および水冷媒が混合される混合室35と、HSC冷媒および水冷媒が分離される分離室36と、を備える。混合室35では、貯留される液の液位よりも下方に位置するHSC流入口351を介してHSC冷媒が液中に流入する。混合室35と分離室36とは、HSC流入口351よりも上方で連通する。【選択図】図2

Description

本発明は、2つの冷媒を直接接触させる直接接触熱交換器、および直接接触熱交換器を備えた冷媒システムに関する。
空気調和機や冷凍機などのヒートポンプサイクル(冷凍サイクル)を利用する機器には、現状、R410Aに代表されるHFC(hydrofluorocarbon))冷媒が使用されているが、地球温暖化を防止するための規制強化を背景に、GWP(Global-warming potential)が低い冷媒の開発が進められている。
また、地球温暖化だけでなく、サイクル効率(性能)や、不燃性などの安全性も考慮して各種の冷媒の開発が進められている。
一方、冷媒が適用される一般的な空気調和機などの冷媒システムは、従来の構成の延長上で開発されている。
つまり、HFC冷媒を使用し、圧縮機、室外熱交換器、膨張弁、および室内熱交換器などを含んで構成される。
ところで、GWPが低いことで言えば、自然界にそのまま存在する二酸化炭素やプロパン、水といった自然冷媒を用いるのが好ましい。
特許文献1では、自然冷媒である二酸化炭素と水を用いており、二酸化炭素によりヒートポンプサイクルを構成するとともに、二酸化炭素の冷熱を水に伝えて搬送する。二酸化炭素と水は、熱交換槽内で混合される。それによって水と二酸化炭素は直接接触し、二酸化炭素の冷熱が水に伝達される。そして、二酸化炭素は分離器に移送されて水と分離された後、ヒートポンプサイクルへと戻される。
特許文献1では、熱交換槽の上部から二酸化炭素および水がそれぞれ導入される。水は、熱交換槽の上部に設けられたスプリンクラー状の噴霧口から槽内に拡散される。
熱交換槽内に導入された二酸化炭素は、槽内に設けられた撹拌用の板により水と一緒に撹拌されながら、槽内の下部で水と混合される。
特開平11−351684号公報
特許文献1のように2つの冷媒を直接接触させると、フィンアンドチューブタイプ等の一般的な間接熱交換器を用いる場合のように両者に温度差を持たせなくても熱交換が可能である。そうすると、熱交換を行わせるために余分に低い温度にまで冷媒温度を下げる必要がない。その分、圧縮機への入力を減らすことができるので、ヒートポンプサイクルの効率(性能)が高い。
しかしながら、特許文献1のように二酸化炭素が熱交換槽の上部から導入されると、気液二相の二酸化炭素の液は槽内の水と混合されても、二酸化炭素のガスは、水中をすぐに浮上して槽内の上部に滞留してしまい、水と十分に混合されない。
そのため、直接接触によって得られる高いサイクル効率が減殺されてしまう。
本発明は、上述の課題に基づいてなされたもので、ヒートポンプサイクルの効率を向上させることが可能な直接接触熱交換器、および直接接触熱交換器を備えた冷媒システムを提供することを目的とする。
第1の本発明は、ヒートポンプサイクルを循環する第1冷媒と、熱利用に供される第2冷媒とを直接接触させる直接接触熱交換器であって、第1冷媒および第2冷媒が混合される混合室と、第1冷媒および第2冷媒が分離される分離室と、を備え、混合室では、貯留される液の液位よりも下方に位置する第1冷媒流入口を介して第1冷媒が液中に流入し、混合室と分離室とは、第1冷媒流入口よりも上方で連通することを特徴とする。
第1冷媒流入口から気液二相の第1冷媒が混合室内に流入すると、第1冷媒のガスは、貯留された第2冷媒の液中を浮上しつつ拡散される。その過程で、第1冷媒のガスと第2冷媒とが混合し、十分に直接接触する。ここで、直接接触熱交換器の内部に貯留される液の液位よりも下方に第1冷媒流入口が位置するため、第1冷媒のガスが上方へと浮上、拡散し、第2冷媒と接触する領域を、液位または液位よりも上方に第1冷媒流入口が位置する場合と比べて広くとれる。そのため、第1冷媒と第2冷媒とをより十分に接触させることができる。
一方、第1冷媒の液も、直接接触熱交換器内の第2冷媒の液と混合されることで、第2冷媒と十分に直接接触する。そのときの熱の授受によってガス化した第1冷媒も、上記同様、第2冷媒中を拡散され、第2冷媒と十分に直接接触する。
以上により、第1冷媒と第2冷媒とを直接接触させることによる高い熱交換効率を十分に得ることができるので、ヒートポンプサイクルの効率を向上させることができる。
第1冷媒との直接接触により第1冷媒の熱が移行された第2冷媒は、直接接触熱交換器から取り出されて熱負荷まで搬送されるなどして熱利用に供される。熱負荷まで搬送された第2冷媒は、直接接触熱交換器の内部に戻すことができる。
ところで、ヒートポンプサイクルを循環する第1冷媒に第2冷媒が混入されていると、サイクル効率が低下したり不具合の原因となるので、熱交換のために混合した後は、第1冷媒から第2冷媒を分離したい。
本発明における混合室では、第1冷媒流入口から流入した第1冷媒と、第2冷媒とが十分に接触することで熱の授受が行われる。その後、混合室内の第1冷媒および第2冷媒は分離室へと流入して分離される。
ここで、第1冷媒流入口よりも上方で混合室と分離室とが連通するので、混合室内で第1冷媒流入口から浮上、拡散されることで、第1冷媒流入口の周辺の流れよりも緩慢となった液が、分離室へと注がれる。このため、混合室内の流動が、分離室における第1冷媒および第2冷媒の分離に影響することを極力抑え、密度差に基づいて第1冷媒および第2冷媒を十分に分離させることができる。
本発明の直接接触熱交換器では、第2冷媒が水であることが好ましい。
GWPが顕著に低い(0である)水を第2冷媒に用いることにより、第1冷媒と第2冷媒との封入量の比率に応じて定まる冷媒システムのGWPを低くすることができる。
本発明の冷媒システムは、第1冷媒を圧縮する圧縮機、第1冷媒と熱源との間の熱交換を行う第1熱交換器、および第1冷媒の圧力を減圧させる減圧部を含んで構成されるヒートポンプサイクルと、第2冷媒と熱負荷との間の熱交換を行う第2熱交換器、および第2冷媒を圧送するポンプを含んで構成される熱搬送サイクルと、ヒートポンプサイクルを流れる第1冷媒、および熱搬送サイクルを流れる第2冷媒を直接接触させる第1の発明の直接接触熱交換器と、を備え、第1熱交換器は、凝縮器として機能し、第2熱交換器は、蒸発器として機能することを特徴とする。
本発明によれば、第1の発明の直接接触熱交換器を備えることにより、ヒートポンプサイクルのサイクル効率を向上させることができる。
また、本発明の冷媒システムでは、第1熱交換器が凝縮器として機能し、第2熱交換器が蒸発器として機能することにより、第1冷媒から移行した第2冷媒の冷熱が利用に供される。このような冷却利用時における直接接触熱交換器内部の圧力条件下では、第1冷媒の液と第2冷媒の液との液密度の差を十分に確保できる。
したがって、直接接触熱交換器において混合された第1冷媒および第2冷媒を、第1冷媒の液と、第2冷媒の液と、そして第1冷媒のガスとに密度差に基づいて十分に分離させることができる。
そして、第1冷媒のガスを取り出してヒートポンプサイクルに流すとともに、第2冷媒の液を取り出して熱搬送サイクルに流すことができる。
本発明の冷媒システムは、空気調和機として構成され、第2熱交換器は、室内に設置され、直接接触熱交換器から第2熱交換器へと第2冷媒が流れる経路、および第2熱交換器から直接接触熱交換器へと第2冷媒が流れる経路が室内を通り、第2冷媒は、水であることが好ましい。
上記構成によれば、熱搬送サイクルの室内に設けられる配管内、および第2熱交換器内には水が流れる。
そうすると、直接接触熱交換器内の第1冷媒が熱搬送サイクルに流れ込んだとしても、室内において第1冷媒の燃焼が発生するのを水により阻止することができる。
したがって、第1冷媒の燃焼性を問わず、室内における燃焼のリスクを抑えることができる。
本発明によれば、ヒートポンプサイクルの効率を向上させることが可能な直接接触熱交換器、および直接接触熱交換器を備えた冷媒システムを提供することができる。
本発明の実施形態に係る冷媒システムの構成を示す図である。 直接接触熱交換器の内部構造を模式的に示す図である。
以下、添付図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1に示す冷媒システム1は、第1冷媒が循環する熱源サイクル10(ヒートポンプサイクル)と、第2冷媒が循環する熱搬送サイクル20と、第1冷媒および第2冷媒を直接接触させる直接接触熱交換器30とを備える。
冷媒サイクル1の全体が、大気に対して密閉されたクローズドサイクルとされる。
第1冷媒および第2冷媒には、沸点が極端に相違するものを用いる。第1冷媒の沸点よりも第2冷媒の沸点は高い。
本実施形態では、第1冷媒にはHFO(Hydro Fluoro Olefin)冷媒の一種であるR1234zeを使用し、第1冷媒のことを熱源サイクル側冷媒(以下、Heat Source Cycle、HSC冷媒)と称する。ここで、R1234zeの他に、HFO冷媒R1234yf、HFC冷媒R32などのHSC冷媒も、第1冷媒に好適に用いることができる。
一方、第2冷媒には水を使用し、第2冷媒のことを水冷媒と称する。
大気圧下では、R1234zeの沸点は約−19℃であり、水の沸点は100℃である。
冷媒システム1は、外気を熱源とし、室内空気を熱負荷とする空気調和機として構成されており、室外機1Aおよび室内機1Bを備える。
室外機1Aは、以下で説明する圧縮機11、第1熱交換器12、第1送風機13、減圧部14、および直接接触熱交換器30を備える。
室内機1Bは、以下で説明する第2熱交換器21を備える。
本実施形態の冷媒システム1は、室内空気を冷却するものとする。
冷媒システム1の機器構成は、本実施形態に限られず、機器の設置スペース等に応じて任意に構成することができる。
冷媒システム1が備える室外機1Aおよび室内機1Bには、許容される機器筐体サイズ等を考慮して、熱源サイクル10の構成要素、熱搬送サイクル20の構成要素、および直接接触熱交換器30が適宜に配置される。
各サイクル10,20の構成要素および直接接触熱交換器30は、室外機1Aや室内機1Bの筐体に必ずしも収められている必要はない。
例えば、ポンプ23は、室外機1Aに配置された直接接触熱交換器30と、室内機1Bの第2熱交換器21との間で、熱搬送サイクル20の回路を構成する配管に対して取り付けている。ポンプ23は、室外機1Aに配置されていてもよい。また、ポンプ23が室内機1Bに配置されることも本発明は許容する。
以下、熱源サイクル10、熱搬送サイクル20、および直接接触熱交換器30の各々の構成を順に説明する。
[熱源サイクル]
熱源サイクル10は、HSC冷媒を圧縮する圧縮機11、圧縮されたHSC冷媒と外気との間の熱交換を行う第1熱交換器12、第1熱交換器12に向けて送風する第1送風機13、およびHSC冷媒の圧力を減圧させる減圧部14を備える。
HSC冷媒は、HSC冷媒の圧力・温度の状態変化に伴うヒートポンプ作用により、直接接触熱交換器30を介して熱源サイクル10を循環する。
圧縮機11は、ハウジング内に吸入されるHSC冷媒をスクロール圧縮機構やロータリー圧縮機構などにより圧縮して吐出する。
使用されるHSC冷媒の体積能力に応じて、圧縮機11の押しのけ量を定めることが好ましい。
第1熱交換器12は、内部をHSC冷媒が流れるチューブと、チューブに設けられるフィンとを有する。第1熱交換器12は、チューブおよびフィンを介してHSC冷媒と外気との間で間接的に熱交換を行う。第1熱交換器12は、本実施形態では凝縮器として機能する。
第1熱交換器12は、使用されるHSC冷媒の体積能力に応じて、圧力損失を考慮したサイズに設定されることが好ましい。
第1送風機13は、プロペラファン等であり、第1熱交換器12による熱交換を促進させる。
減圧部14は、HSC冷媒を減圧させて蒸発しやすい状態とする。
減圧部14としては、冷媒を霧状に噴射して膨張させるとともに、冷媒がより十分に蒸発するように流量を制御する膨張弁を好適に用いることができる。また、減圧部14として、絞り作用により冷媒を減圧させるキャピラリーチューブを用いることもできる。
[熱搬送サイクル]
次に、熱搬送サイクル20は、水冷媒と室内空気との間の熱交換を行う第2熱交換器21と、第2熱交換器21に向けて送風する第2送風機22と、水冷媒を循環させるポンプ23とを備える。
水冷媒は、ポンプ23により圧送されることで、直接接触熱交換器30を介して熱搬送サイクル20を循環する。
第2熱交換器21は、内部を水冷媒が流れるチューブと、チューブに設けられるフィンとを有する。第2熱交換器21は、チューブおよびフィンを介して水冷媒と室内空気との間で間接的に熱交換を行う。第2熱交換器21は、水冷媒の蒸発器として機能する。
第2送風機22は、プロペラファン等であり、第2熱交換器21による熱交換を促進させる。
ポンプ23は、熱負荷に対応する水冷媒の流量に応じて必要な能力を有する。
ポンプ23としては、容積型、非容積型など、任意の種類のポンプを用いることができる。
本実施形態のポンプ23は、低消費電力で駆動する直流(DC)モータを備え、回転数が制御可能なDCポンプとされる。このようなDCポンプを採用することで、冷媒システム1の作動に必要な動力入力を抑えられるので、冷媒システム1の効率向上に寄与できる。
[直接接触熱交換器]
次に、直接接触熱交換器30は、HSC冷媒および水冷媒を混合して直接的に熱交換させる。
また、直接接触熱交換器30は、混合したHSC冷媒および水冷媒を互いに分離させる。このため、直接接触熱交換器30から熱源サイクル10へと戻されるHSC冷媒から、水冷媒を分離するための分離器を必要としない。
図2に示すように、直接接触熱交換器30は、タンク31と、タンク31の内部を区分する区分壁32と、タンク31内の下部に設置される抵抗板33とを備える。
タンク31は、円筒状に形成されており、底311と、底311の周縁から立ち上がる周壁312と、周壁312の開口を塞ぐ蓋313とを有する。
タンク31の容量は、タンク31内に貯留する水冷媒に持たせたい熱容量を考慮して定められる。タンク31の内部の高さは、貯留する水冷媒の液とHSC冷媒とを十分に混合させることができる液位と、混合したHSC冷媒および水冷媒を十分に分離させることを考慮して定められる。
タンク31内には気液二相のHTC冷媒が流入するため、タンク31の内部には、水冷媒(液)に加え、HSC冷媒の液も貯留される。したがって、「液位」は、水冷媒およびHSC冷媒の液を合わせた液位を意味する。
区分壁32は、底311に立設される。タンク31の内部は、区分壁32の一面側に位置する混合室35と、区分壁32の他面側に位置する分離室36とに区分される。
区分壁32は、タンク31の内径に対応する幅で、予め定められたタンク31内の基準液位Lよりも高く、かつタンク31内部の高さよりも低い高さに形成される。
区分壁32において上端32A側の所定領域には、厚み方向に貫通した複数の連通孔320が形成される。これらの連通孔320により、混合室35と分離室36とが連通する。これらのうち1以上の連通孔320は、後述するHSC流入口351よりも上方に位置する。
複数の連通孔320のうち1以上の連通孔320は、基準液位Lよりも下方に位置する。このため、連通孔320を介して、混合室35および分離室36の間の液の往来が許容される。
混合室35および分離室36に貯留された液の液面と蓋313との間は、HSC冷媒のガスが溜まるガス溜空間37とされる。
混合室35内に設けられる抵抗板33は、混合室35内に流入するHSC冷媒の流れに対する抵抗として働く。抵抗板33は、区分壁32から水平に突出する。抵抗板33の先端と周壁312との間には、HSC冷媒の流路が確保される。
以下、混合室35、分離室36、およびガス溜空間37について説明する。
[混合室]
混合室35は、熱源サイクル10の減圧部14を経て流入したHSC冷媒と、熱搬送サイクル20から流入した水冷媒とを混合することで熱交換させる。熱交換によりHSC冷媒の冷熱が水冷媒に移行すると、HSC冷媒は蒸発(ガス化)する。
混合室35には、HSC冷媒を流入させる配管HINの開口であるHSC流入口351と、水冷媒を流入させる配管WINの開口である水流入口352とが配置される。
HSC流入口351は、タンク31内の下部に位置する。具体的に、HSC流入口351は、タンク31の下方から混合室35内に引き込まれる配管HINの上端に位置し、タンク31の底311で上方に向けて開口する。HSC流入口351の位置は、底311よりも上方であってもよいが、タンク31内に貯留される液の液位よりも下方に定められる。
HSC流入口351は、上述の抵抗板33の下面に対向する。
水流入口352は、タンク31の上方から混合室35内に引き込まれて下方へと延出する配管WINの下端に位置する。
水流入口352は、抵抗板33と周壁312との間の付近で、下方に向けて開口する。
配管HINおよび配管WINの取り回しは任意である。
例えば、配管HINをタンク31の側方あるいは上方から混合室35内に引き込むこともできる。但し、HSC冷媒と水冷媒とが十分に混合されるように、貯留される液の液位よりもHSC流入口351が下方に位置するように配管HINを設けることとする。
また、配管WINをタンク31の側方あるいは下方から混合室35内に引き込むこともできる。
配管HINおよび配管WINは、HSC流入口351および水流入口352の各々からの流れが異なる向きから合流するように設けられることが好ましい。
[分離室]
次に、分離室36は、互いに混合されることで熱交換が行われたHSC冷媒と水冷媒とを分離させる。水冷媒と分離されたHSC冷媒のガスを熱源サイクル10に戻すことにより、熱源サイクル10に水冷媒が混入することによるサイクル効率の低下、破損および錆の発生などを未然に防止する。
混合室35から分離室36へと流入した液は、分離室36内で密度差に基づいて、HSC冷媒ガス、水冷媒(液)、およびHSC冷媒の液に分離される。
分離室36には、水冷媒を流出させる配管WOUTの開口である水流出口362が配置される。
水流出口362は、分離室36内の下部に配置することが好ましい。本実施形態の水流出口362は、タンク31の側方から分離室36内に引き込まれて下方へと向けて屈曲した配管WOUTの下端に位置し、底311に向けて開口する。
配管WOUTの取り回しは任意である。例えば、配管WOUTをタンク31の下方から分離室36内に引き込むこともできる。
分離室36は、区分壁32により、混合室35内におけるHSC冷媒の浮上、拡散、および蒸発に伴う流動に対して隔てられる。そのため、混合室35から分離室36へと流入した液を静置状態として、密度差に基づいて容易に分離させることができる。
一方、区分壁32により混合室35が分離室36に対して隔てられているので、HSC流入口351から混合室35内に流入したHSC冷媒が、HSC流入口351と同じくタンク31内の下部に位置する水流出口362からすぐには出て行かず、混合室35において水冷媒と十分に混合される。
[ガス溜空間]
ガス溜空間37には、HSC冷媒のガスを熱源サイクル10へと流出させる配管HOUTの開口であるHSC流出口371が配置される。
HSC流出口371は、ガス溜空間37内の上部に配置されることが好ましい。
HSC流出口371は、タンク31の上方からガス溜空間37へと引き込まれる配管HOUTの下端に位置し、下方に向けて開口する。
HSC流出口371は、タンク31内の基準液位Lに対して十分に離間している。
配管HOUTの取り回しは任意である。例えば、配管HOUTをタンク31の側方からガス溜空間37に引き込むこともできる。
[冷媒システムの作用]
本実施形態の冷媒システム1による冷却作用について説明する。
まず、熱源サイクル10の作用について説明する。
熱源サイクル10の圧縮機11によりHSC冷媒が圧縮されると、HSC冷媒は高温・高圧に状態変化する。そして、第1熱交換器12によりHSC冷媒は外気へと放熱され、圧力を維持したまま凝縮する。その後、HSC冷媒は、減圧部14により減圧されることで低温・低圧の気液二相の状態となって直接接触熱交換器30へと流入する。
直接接触熱交換器30において、HSC冷媒はタンク31内の水冷媒と直接接触し、水冷媒に冷熱を伝える。これによってHSC冷媒が蒸発する。
蒸発したHSC冷媒ガスはタンク31内のガス溜空間37に溜まる。そこから配管HOUTを通じて取り出されたHSC冷媒が、熱源サイクル10の圧縮機11へと導入される。
以上の一連のプロセスが繰り返される。
次に、熱搬送サイクル20の作用について説明する。
ポンプ23により熱搬送サイクル20を循環される水冷媒は、直接接触熱交換器30においてHSC冷媒と直接接触する。それによって温度が低下した水冷媒は、第2熱交換器21まで搬送される。そして、第2熱交換器21において水冷媒が室内空気から吸熱することで、室内空気が冷却される。その後、水冷媒は直接接触熱交換器30へと流入する。
以上の一連のプロセスが繰り返される。
直接接触熱交換器30による作用について説明する。
混合室35内の下部に位置するHSC流入口351から、気液二相のHSC冷媒が混合室35内に上方に向けて流入する。そして、HSC冷媒のガスは、混合室35内に貯留された液中を浮上しつつ拡散される。その過程で、HSC冷媒のガスと水冷媒とが混合し、十分に直接接触する。HSC冷媒の一部のガスは、液面を脱してガス溜空間37に溜まる。
一方、HSC冷媒の液も、混合室35内の水冷媒と混合されることで、水冷媒と十分に直接接触する。それによってガス化したHSC冷媒も、上記同様、液中で拡散されながら、水冷媒と十分に直接接触する。
ここで、タンク31内の下部にHSC流入口351が位置するため、HSC冷媒のガスが上方へと浮上、拡散し、水冷媒と接触する領域を、タンク31内の上部にHSC流入口351が位置する場合と比べて広くとれる。そのため、水冷媒とHSC冷媒とを十分に接触させ、HSC冷媒の冷熱を水冷媒に十分に移行させることができる。
また、HSC流入口351から流入したHSC冷媒の流れが、HSC流入口351に面して設けられた抵抗板33により圧力損失を生じる。このため、HSC冷媒を上方へとゆっくりと流動させながら水冷媒とより十分に接触させることができる。
さらに、水流入口352から流入した水冷媒を、抵抗板33と周壁312との間を通過するHSC冷媒の流れに対して、上方から合流させている。これによって得られる撹拌作用により、水冷媒とHSC冷媒とをより十分に接触させることができる。
上述したように、混合室35においてHSC冷媒と水冷媒とが混合されて十分に接触することによって熱交換が行われる。混合室35内には、水冷媒およびHSC冷媒が混合した液が貯留されており、その混合液にはHSC冷媒のガスが溶融されている。
その混合室35内の液を分離室36へと移動させ、分離室36において、HSC冷媒のガスと、水冷媒と、HSC冷媒の液とに、相互の密度差によって分離させる。
ここで、混合室35と分離室36とが、区分壁32に形成された連通孔320を介して、あるいは液位によっては区分壁32の上端32Aを介して、混合室35および分離室36の上部で連通するので、混合室35内でHSC流入口351から浮上、拡散されることで、HSC流入口351の周辺の流れよりも緩慢となった液が、分離室36へと注がれる。このため、混合室35内の流動が、分離室36におけるHSC冷媒および水冷媒の分離に影響することを極力抑え、密度差に基づいてHSC冷媒の液、水冷媒、およびHSC冷媒のガスを相互に十分に分離させることができる。
水冷媒と分離されたHSC冷媒のガスはガス溜空間37に溜まる。そして、ガス溜空間37内のHSC冷媒ガスは、HSC流出口371から熱源サイクル10へと戻される。
本実施形態のHSC流出口371はガス溜空間37内の最も上部に位置するので、HSC流出口371から流出するHSC冷媒のガスは、飽和水蒸気圧レベルまでしか水冷媒を含有しない。
一方、HSC冷媒のガスと分離された分離室36内の水冷媒は、水流出口362から流出し、熱搬送サイクル20により搬送される。このとき、水冷媒と共に、HSC冷媒の液が水流出口362から熱搬送サイクル20に流出してもよい。HSC冷媒が熱搬送サイクル20を流れても、共に流れる水により、HSC冷媒の燃焼が阻止される。
以上で説明した本実施形態の冷媒システム1によれば、上述したように、直接接触熱交換器30の混合室35内の下部へと、HSC流入口351を介してHSC冷媒を流入させることにより、混合室35内の下部から上部までの広い領域に亘り、水冷媒とHSC冷媒とを十分に接触させることができる。このため、直接接触による熱交換作用が存分に発揮されるので、冷媒システム1全体として高い効率を実現することができる。
また、直接接触熱交換器30のタンク31の内部を区分壁32により混合室35および分離室36に区分した上で、区分壁32の連通孔320または区分壁32の上端32Aを介して混合室35および分離室36を上部で連通させているので、分離室36内の液を極力静置状態に保つことができる。それにより、密度差に基づいてHSC冷媒および水冷媒を十分に分離させることができる。
さらに、HSC冷媒および水冷媒の双方を用いる冷媒システム1では、冷媒システム1への両者の封入量の比に応じてGWPが定まる。
HSC冷媒のGWPは4〜2300である。一方、水冷媒のGWPは0である。GWPが顕著に低い水冷媒と、HSC冷媒とを併用することにより、「5」程度の非常に低いGWPを実現することができる。
そして、熱搬送サイクル20の室内に設けられる配管内、および第2熱交換器21内には水冷媒が流れることにより、熱搬送サイクル20にHSC冷媒が流れたとしても、室内においてHSC冷媒の燃焼が発生するのを水により阻止することができる。
したがって、HSC冷媒の燃焼性を問わず、室内における燃焼のリスクを抑えることができる。
上記以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
本発明の冷媒システムの機器構成は任意であり、例えば、直接接触熱交換器30において熱交換により冷却された水冷媒が分配される複数の室内機1Bを備えるものとしてもよい。その場合、各室内機1Bに分配可能な能力の1台のポンプ23を室内機1Bの外に配置することが経済上好ましい。
本発明における第1冷媒および第2冷媒には、極端に沸点が相違する任意の冷媒、すなわち非共沸の冷媒を用いることができる。例えば、第1冷媒がプロパンで第2冷媒が水冷媒、第1冷媒が二酸化炭素で第2冷媒が水冷媒、第1冷媒がアンモニアで第2冷媒が水冷媒、など種々の冷媒の組み合わせを採用できる。
また、第2冷媒としては、水冷媒に限らず、例えばブラインを用いることも許容される。ブラインとして、エチレングリコール、あるいはプロプレングリコールを主成分とするものを例示できる。
そして、本発明の直接接触熱交換器および冷媒システムは、空気調和機に限らず、冷凍庫、給湯機、チラーなどに適用することもできる。
1 冷媒システム
1A 室外機
1B 室内機
2 冷媒システム
3 冷媒システム
10 熱源サイクル(ヒートポンプサイクル)
11 圧縮機
12 第1熱交換器
13 第1送風機
14 減圧部
20 熱搬送サイクル
21 第2熱交換器
22 第2送風機
23 ポンプ
30 直接接触熱交換器
31 タンク
32 区分壁
32A 上端
33 抵抗板
35 混合室
36 分離室
37 ガス溜空間
311 底
312 周壁
313 蓋
320 連通孔
351 HSC流入口(第1冷媒流入口)
352 水流入口
362 水流出口
371 HSC流出口
IN 配管
OUT 配管
L 基準液位
IN 配管
OUT 配管

Claims (4)

  1. ヒートポンプサイクルを循環する第1冷媒と、熱利用に供される第2冷媒とを直接接触させる直接接触熱交換器であって、
    前記第1冷媒および前記第2冷媒が混合される混合室と、
    前記第1冷媒および前記第2冷媒が分離される分離室と、を備え、
    前記混合室では、貯留される液の液位よりも下方に位置する第1冷媒流入口を介して前記第1冷媒が液中に流入し、
    前記混合室と前記分離室とは、前記第1冷媒流入口よりも上方で連通する、
    ことを特徴とする直接接触熱交換器。
  2. 前記第2冷媒は、水である、
    請求項1に記載の直接接触熱交換器。
  3. 第1冷媒を圧縮する圧縮機、前記第1冷媒と熱源との間の熱交換を行う第1熱交換器、および前記第1冷媒の圧力を減圧させる減圧部を含んで構成されるヒートポンプサイクルと、
    第2冷媒と熱負荷との間の熱交換を行う第2熱交換器、および前記第2冷媒を圧送するポンプを含んで構成される熱搬送サイクルと、
    前記ヒートポンプサイクルを流れる前記第1冷媒、および前記熱搬送サイクルを流れる前記第2冷媒を直接接触させる請求項1または2に記載の直接接触熱交換器と、を備え、
    前記第1熱交換器は、凝縮器として機能し、
    前記第2熱交換器は、蒸発器として機能する、
    ことを特徴とする冷媒システム。
  4. 空気調和機として構成され、
    前記第2熱交換器は、室内に設置され、
    前記直接接触熱交換器から前記第2熱交換器へと前記第2冷媒が流れる経路、および前記第2熱交換器から前記直接接触熱交換器へと前記第2冷媒が流れる経路が室内を通り、
    前記第2冷媒は、水である、
    請求項3に記載の冷媒システム。
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