JP2015064771A - タッチパネル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】静電容量方式のタッチパネルの押下の検出を相互容量方式にて行う場合において、押下の誤検出を防ぎつつ、タッチパネルへの操作に対する応答性を向上させる。
【解決手段】正常周波数のスキャン信号により測定された基準容量(押下がされていない状態のタッチパネルの容量)と、正常周波数と、スキャン周波数の上限値を超える測定周波数に基づき、測定周波数のスキャン信号により測定される基準容量(高周波基準容量)を推定する。そして、測定周波数のスキャン信号で容量を測定すると共に、高周波基準容量に基づき各測定値が正常か否かを判定し(S300,S305)、正常な測定値に基づき、タッチパネルの押下の有無を判定する。
【選択図】図6

Description

本発明は、相互容量方式により押下を検出する静電容量方式のタッチパネル装置に関する。
従来、格子状に配された送信電極及び受信電極を備える静電容量方式のタッチパネルに関して、送信電極に印加されたスキャン信号を受信電極にて検出し、これらの電極に生じた容量を測定することで押下を検出する相互容量方式が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2011−258143号公報
ところで、このようなタッチパネルを用いる場合、押下の誤検出を防ぐためには適切な周波数のスキャン信号を使用する必要がある。そして、このスキャン周波数の上限は、送信電極や受信電極の配線抵抗や浮遊容量等により決まり、タッチパネルの大型化により配線抵抗等が増加すると、スキャン周波数の上限が低下してしまう。
また、特に車載装置等においては、周辺に設置された他の装置で用いられる信号の周波数とスキャン周波数が重複すると、装置から生じる電波により干渉が生じ、誤動作が生じる恐れがあるため、スキャン周波数として使用可能な帯域に制限が課せられる場合がある。
これにより、低い周波数のスキャン信号しか使用することができなくなり、その結果、タッチパネルの押下の検出が遅くなるため、タッチパネルに対する操作への応答が遅延し、使い勝手が悪化してしまうという問題があった。
本願発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、静電容量方式のタッチパネルの押下の検出を相互容量方式にて行う場合において、押下の誤検出を防ぎつつ、タッチパネルへの操作に対する応答性を向上させること目的とする。
上記課題に鑑みてなされた請求項1に係るタッチパネル装置は、縦方向に並ぶ複数の送信電極と、それぞれの送信電極と交差した状態で横方向に並ぶ複数の受信電極とが配された静電容量方式のタッチパネルの送信電極に対し、予め定められた正常周波数で変化する基準信号を印加する基準信号印加手段と、基準信号が印加された送信電極と交差する受信電極からの信号に基づき、該送信電極及び該受信電極に生じた容量を正常時基準容量として測定する基準容量測定手段と、を備える。
また、該タッチパネル装置は、正常時基準容量と、正常周波数と、正常周波数よりも高周波の測定周波数とに基づき、測定周波数で変化する測定信号を押下されていないタッチパネルの送信電極に印加した際に、該送信電極と、該送信電極と交差する受信電極とに生じる容量である高周波基準容量を推定する推定手段と、測定信号を送信電極に印加する測定信号印加手段と、を備える。
また、該タッチパネル装置は、測定信号が印加された送信電極と交差する受信電極からの信号に基づき、該送信電極と該受信電極に生じる容量である判定用容量を、2回以上にわたり連続的に測定する高周波測定手段と、高周波基準容量に基づき、それぞれの判定用容量が正常な値であるか否かを判定する容量判定手段と、容量判定手段により正常な値であると判定された判定用容量に基づき、タッチパネルにおける、該判定用容量が生じた送信電極及び受信電極が交差する交差位置が押下されているか否かを判定する押下判定手段と、を備える。
このような構成によれば、静電容量方式のタッチパネルの送信電極や受信電極の配線抵抗や浮遊容量等により決まる上限値を超える高い周波数の測定信号を用いて、タッチパネルの押下を検出することができる。このため、タッチパネルの押下を迅速に検出することができ、タッチパネルへの操作に対する応答性を向上させることができる。
また、測定信号を用いて測定された判定用容量は、該測定信号を用いて測定される、押下がなされていない状態のタッチパネルの容量の推定値である高周波基準容量に基づき、正常な値であるか否かが判定される。このため、判定用容量が正常な値であるか否かを精度良く判定することができる。
そして、正常と判定された判定用容量に基づき、該判定用容量が測定された送信電極及び受信電極の交差位置の押下の有無が判定されるため、該交差位置の押下の有無を、精度良く判定することができる。
したがって、静電容量方式のタッチパネルの押下の検出を相互容量方式にて行う場合において、押下の誤検出を防ぎつつ、タッチパネルへの操作に対する応答性を向上させることができる。
車載装置の構成を示すブロック図である。 タッチパネルに設けられた送信電極及び受信電極や、送信電極に印加されるスキャン信号や、受信電極からスキャン信号を受信する受信部についての説明図である。 送信電極及び受信電極に生じた配線抵抗,浮遊容量と、検出部の構成を示す説明図である。 スキャン信号,測定信号,充放電時間についてのタイミングチャートである。 押下検出処理のフローチャートである。 N回積算値算出処理のフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
[構成の説明]
本実施形態の車載装置1は、CPU10と、タッチパネル制御部20と、送信部30と、受信部40と、静電容量方式のタッチパネル50とを備える(図1参照)。
CPU10は、図示しないROMに記憶されたプログラムに従い動作し、車載装置1を統括制御する部位である。
また、タッチパネル50は、一定間隔を空けて並ぶ複数の送信電極51と、各送信電極51に直交した状態で一定間隔を空けて並ぶ複数の受信電極52とを備える。送信電極51と受信電極52とは、格子状に配されており、絶縁層を挟んで重なり合う状態で配置されている(図2参照)。
また、送信部30は、タッチパネル50における各送信電極51に対し、スキャン信号(所定のスキャン周波数で変化するデューティ比50%の矩形波)を印加する部位である。
また、受信部40は、送信電極51に印加されたスキャン信号を、各受信電極52から測定信号として受信する4つの検出部41〜44を備える部位である。
また、タッチパネル制御部20は、送信部30及び受信部40を制御する集積回路として構成されており、相互容量方式によりタッチパネル50の押下を検出する部位である。なお、タッチパネル制御部20は、多点検出が可能となっている。
タッチパネル制御部20は、各検出部41〜44により受信された測定信号に基づき、該測定信号を出力した受信電極52と、スキャン信号が印加されている送信電極51の交差位置の押下を検出し、押下がなされている交差位置の座標情報をCPU10に通知する。
具体的には、送信部30は、予め定められた順番で、各送信電極51に対し、一定期間(スキャン期間)にわたりスキャン信号を印加するスキャン処理を繰り返す。
また、各受信電極52は、隣接する4つの受信電極52からなるグループA,B・・・に分けられている。タッチパネル制御部20は、各送信電極51のスキャン期間中、測定信号を受信するグループを順番に選択すると共に、選択したグループを構成する各受信電極52を検出部41〜44に接続し、各受信電極52からの測定信号を、検出部41〜44の各々に入力させる。これにより、各送信電極51に対応するスキャン期間中に、全ての受信電極52からの測定信号を検出部41〜44に入力させる。
そして、タッチパネル制御部20は、各検出部41〜44により受信された測定信号に基づき、スキャン信号が印加された送信電極51と各受信電極52に生じた容量を測定し、該容量に基づき、該送信電極51と該受信電極52との交差位置の押下を検出する。
[動作の説明]
(1)容量の測定方法について
次に、スキャン信号が印加された送信電極51と受信電極52に生じた容量の測定方法について説明する。
検出部41〜44は、受信電極52からの測定信号が入力される増幅回路41aと、増幅回路41aに並列に接続されたコンデンサであるCint41bとを備える(図3参照)。
また、増幅回路41aの入力側と電源との間に設けられたスイッチ41eと、増幅回路41aの入力側とグランドとの間に設けられたスイッチ41fとを備える。
また、増幅回路41aから出力される電圧と、電源41dにより生成される定電圧(Vref)とを比較する比較回路41cを備える。
一方、送信電極51及び受信電極52は、配線抵抗51a,52aや浮遊容量51b,52bを有している。このため、受信電極52からの測定信号は、図4(a)に記載されているようになまった波形となる。
そして、タッチパネル制御部20は、スキャン信号がハイレベル又はローレベルとなっている期間(スキャン信号の半周期)を測定サイクルとし、連続する複数回(N回)の測定サイクルにわたって、測定信号に基づき容量を測定する。
すなわち、タッチパネル制御部20は、測定サイクルの開始時には、スイッチ41e,41fをオフ状態とし、増幅回路41aに入力される測定信号によりCint41bに電荷を蓄える(換言すれば、送信電極51及び受信電極52に蓄積された電荷によりCint41bを充電する)。
その後、タッチパネル制御部20は、予め定められた充電時間が経過すると、スキャン信号がハイレベルであればスイッチ41fを、ローレベルであればスイッチ41eをオン状態とし、Cint41bに充電された電荷の放電を開始する。
そして、タッチパネル制御部20は、測定サイクルの開始から、Cint41bの放電が完了するまでの時間(充放電時間)をカウントする。
具体的には、スキャン信号がハイレベルである場合には、比較回路41cからの出力に基づき、Cint41bの電圧(Vin)がVrefを下回ったか否かを判定し、VinがVrefを下回った際に、放電が完了したものとみなす。
一方、スキャン信号がローレベルである場合には、比較回路41cからの出力に基づき、VinがVrefを上回ったか否かを判定し、VinがVrefを上回った際に、放電が完了したものとみなす。
そして、Cint41bの放電が完了すると、タッチパネル制御部20は、スイッチ41e,41fをオフ状態とすると共に、充放電時間に基づき、送信電極51及び受信電極52の容量を測定する。
タッチパネル制御部20は、N回の測定サイクルにわたって容量を測定し、N回分の測定が完了すると、測定値の積算値(N回積算値)を算出する。そして、該N回積算値に基づき、スキャン信号が印加される送信電極51と、測定信号を出力した受信電極52の交差位置の押下の有無を判定する。
なお、本実施形態では、タッチパネル50が押下されていない状態において、充放電時間が測定サイクルの90%程度の時間となるように調整されている。また、タッチパネル50が押下されている場合には、送信電極51及び受信電極52に蓄積される電荷が人体に移動し、該電荷が少なくなるため、充放電時間は短くなる。
ここで、スキャン周波数が高周波になると、次のような問題が生じる。
すなわち、スキャン周期(測定サイクル)が短くなることに伴い、各測定サイクルにおけるCint41bへの充電時間も短くなる。これにより、送信電極51及び受信電極52に蓄積された電荷が全てCint41bに移動する前に、Cint41bの放電が開始されてしまう。
このため、Cint41bの放電が完了し、スイッチ41e,41fがオフ状態となった後、同一の測定サイクル内で、送信電極51及び受信電極52に蓄積された電荷により再びCint41bの充電がなされる。
これにより、例えば、スキャン信号がハイレベルである場合には、Vinが再び増加し、Vrefを上回ってしまう。このような場合には、タッチパネル制御部20は、再度Cint41bの放電を開始し、その結果、Vinが減少し、同一の測定サイクルにて2度にわたりVinがVrefを下回るという現象が生じる。
このとき、タッチパネル制御部20は、2回目にVinがVrefを下回ったことに起因して充放電時間のカウントを再開してしまい、VinがVrefを下回った時点から測定サイクルの終了までの短い期間が充放電時間として誤ってカウントされてしまう(図4(b)参照)。
これにより、1回の測定サイクルにおいて、本来の容量と、2回目にカウントされた充放電時間に基づく小さい値の容量とが測定されてしまうため、該測定サイクルにおける容量の測定値が増加し、N回積算値が増加する。その結果、N回積算値にばらつきが生じ、これに応じてN回積算値に基づき押下の有無を判定する際の閾値が更新されてしまうため、タッチパネル50の押下が誤検出されてしまう。
なお、スキャン信号がローレベルである場合にも、同様の問題が生じる。また、このような問題は、タッチパネル50の押下がなされておらず、タッチパネル50に多くの電荷が蓄えられている場合に生じ易くなる。
そして、タッチパネル50が大型化し、配線抵抗や浮遊容量が増大すると、上記問題が生じ易くなり、スキャン周波数の上限が低くなる。
また、自車両における他の車載装置では、134.5kHz±30kHzの帯域の周波数が既に使用されており、車載装置から生じた電波により干渉が生じ、誤動作が発生するのを防ぐため、該帯域とは異なる帯域のスキャン周波数を使用する必要がある。
さらに、各車載装置で使用される信号には、クロック偏差やジッタ等の影響によるノイズ成分が含まれており、他の車載装置での使用周波数±20kHzの帯域のスキャン信号は使用すべきでない。
このため、車載装置1においてスキャン信号にて使用可能な帯域は、約190kHz以上、或いは、約80kHz以下となるが、約190kHz以上の高周波のスキャン周波数を用いた場合には、上述した誤検出の問題が生じ易くなる。
そこで、本実施形態では、以下の処理を行うことで、高周波のスキャン周波数を用いて、タッチパネル50の押下の検出を可能とする。
(2)押下検出処理について
次に、高周波(例えば、190kHz程度)のスキャン信号を用いてタッチパネル50の押下を検出する押下検出処理について、図5に記載のフローチャートを用いて説明する。
なお、本処理は、タッチパネル制御部20にて実行される処理であり、車載装置1の起動時等に開始される。また、以下では、押下されていないタッチパネル50に対しスキャン処理を行った際に測定される容量を、基準容量と記載する。
S200では、タッチパネル制御部20は、自装置の初期化を行う。また、押下の誤検出、及び、他の車載装置との間での電波の干渉が生じない約80kHz以下の正常周波数(例えば、80kHz程度)のスキャン信号によるスキャン処理を行うためのキャリブレーションを行い、S205に処理を移行する。
なお、キャリブレーションにより、タッチパネル50が押下されていない状態において、充放電時間が測定サイクルの90%程度の時間となるように調整される。
また、正常周波数は、タッチパネル50の材質,大きさ等により定まる送信電極51や受信電極52の配線抵抗や浮遊容量から算出することができ、例えば、予め算出された正常周波数をタッチパネル制御部20のレジスタに保存しておいても良い。
S205では、タッチパネル制御部20は、いずれかの送信電極51を対象とした正常周波数でのスキャン処理を実行し、押下がなされていないタッチパネル50の容量をN回にわたり測定すると共に、測定値の平均値を正常時基準容量として算出する(S210)。
S215では、タッチパネル制御部20は、高周波のスキャン信号を用いてスキャン処理を行った際の基準容量(高周波基準容量)の推定値を算出する。
具体的には、タッチパネル50の押下がなされていない状態での充放電時間が測定サイクルの90%程度の時間となるように調整されることから、基準容量はスキャン信号の周期に比例すると考えられる。このため、以下の式のように、高周波のスキャン周波数と正常周波数との比率に基づき高周波基準容量を推定しても良い。
高周波基準容量=正常時基準容量/(高周波のスキャン周波数/正常周波数)
これにより、高周波基準容量を精度良く推定することができる。
無論、高周波基準容量の算出方法はこれに限定されることは無く、例えば、正常時基準容量/(高周波のスキャン周波数/正常周波数)に所定の係数を乗算した値を、高周波基準容量としても良い。
また、例えば、正常時基準容量に対応する高周波基準容量を予めタッチパネル制御部20のレジスタに保存しておき、測定された正常時基準容量に対応する高周波基準容量をレジスタから読み出して推定値として使用しても良い。
S220では、タッチパネル制御部20は、他の車載装置との間での電波の干渉が生じない約190kHz以上の高周波(例えば、190kHz程度)のスキャン信号を用いたスキャン処理を行うためのキャリブレーションを行い、S225に処理を移行する。
S225では、タッチパネル制御部20は、送信部30により、スキャン処理の対象となる送信電極51に対し高周波のスキャン信号を印加する。また、上述した方法により、受信部40の検出部41〜44に入力された測定信号に基づき、該測定信号の送信元である4つの受信電極52の各々について、該受信電極52と該送信電極51とに生じた容量をN回にわたり測定する。
なお、測定終了後、タッチパネル制御部20は、予め定められた順番に従い、新たな受信電極52を検出部41〜44に接続する。また、全ての受信電極52に対応する測定が終了した場合には、新たな送信電極51をスキャン処理の対象として設定する。
S230では、タッチパネル制御部20は、N回積算値算出処理を実行し、測定対象となった4つの受信電極52の各々についてのN回積算値を算出する。
S235では、タッチパネル制御部20は、算出した4つの検出部41〜44に対応する各N回積算値のうち、押下の有無の判定等が行われていないいずれかのN回積算値を選択する。また、高周波基準容量(推定値)にNを乗算した値から該N回積算値を減算した値(判定用差分)が、予め定められた押下閾値より大きいか否かを判定する。
そして、肯定判定が得られた場合には(S235:Yes)、S240に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S235:No)、S245に処理を移行する。
S240では、タッチパネル制御部20は、選択中のN回積算値が測定された送信電極51及び受信電極52について、予め定められた回数であるM回連続で判定用差分が押下閾値を上回ったか否かを判定する。
そして、タッチパネル制御部20は、肯定判定が得られた場合には、送信電極51と受信電極52との交差位置に対応するタッチパネル50上の位置が押下されているとみなす。また、タッチパネル制御部20は、該判定の後、S265に処理を移行する。
S245では、タッチパネル制御部20は、選択中のN回積算値から高周波基準容量(推定値)×Nを減算した値が、予め定められた異常閾値1より小さいか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S245:Yes)、S250に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S250:Yes)、S255に処理を移行する。
S250では、タッチパネル制御部20は、高周波基準容量を更新する。具体的には、例えば、押下検出処理のS200から処理を再開することで、正常時基準容量を再度測定し、高周波基準容量を更新しても良い。
こうすることにより、高周波基準容量の推定値と実際の高周波基準容量との間に隔たりが生じた場合であっても、高周波基準容量の推定値を自発的に修正することができ、タッチパネル50の押下を精度良く検出することができる。
なお、押下検出処理をS200から再開することで、一時的にタッチパネル50の押下を検出することができなくなるが、これを回避したいという場合には、今回算出されたN回積算値をNで除算した値を高周波基準容量としても良い。
S255では、タッチパネル制御部20は、判定対象となったN回積算値が測定された送信電極51及び受信電極52について、予め定められたX回前に測定されたものから今回測定されたものに至るまでの判定用差分の積算値を算出する。
そして、該積算値の絶対値が異常閾値2を上回ったか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S255:Yes)、S260に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S255:Yes)、S265に処理を移行する。
S260では、タッチパネル制御部20は、高周波基準容量を更新する。具体的には、例えば、押下検出処理のS200から処理を再開することで、正常時基準容量を再度測定し、高周波基準容量を更新しても良い。
こうすることにより、高周波基準容量の推定値と実際の高周波基準容量との間に隔たりが生じた場合であっても、高周波基準容量の推定値を自発的に修正することができ、タッチパネル50の押下を精度良く検出することができる。
また、押下検出処理をS200から再開することで、一時的にタッチパネル50の押下を検出することができなくなるが、これを回避したいという場合には、今回算出されたN回積算値をNで除算した値を高周波基準容量としても良い。
S265では、タッチパネル制御部20は、4つの検出部41〜44に対応する全てのN回積算値について、押下の有無の判定が終了したか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S265:Yes)、S225に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S265:No)、S235に処理を移行する。
(3)N回積算値算出処理について
次に、N回にわたり測定された送信電極51及び受信電極52の容量に基づきN回積算値を算出するN回積算値算出処理について、図6に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、押下検出処理からコールされるサブルーチンとして構成されている。
S300では、タッチパネル制御部20は、N回分の容量の測定値の各々がばらついているか否かを判定する。
具体的には、例えば、これらの測定値の平均値を算出すると共に、各測定値と平均値の差分を算出しても良い。そして、各差分の絶対値が予め定められた閾値Aより小さい場合には、ばらつきが生じていないものとみなし、いずれかの差分の絶対値が閾値A以上である場合には、ばらつきが生じているとみなしても良い。
なお、閾値Aは、車載装置1に生じるノイズや、タッチパネル制御部20やタッチパネル50等の製品毎のばらつきを考慮して定める必要があり、これらに基づき閾値Aを予め算出し、タッチパネル制御部20のレジスタに保存しておいても良い。
また、ノイズ閾値を予め算出してレジスタに保存しておき、該ノイズ閾値を例えば2で除算した値を、閾値Aとして用いても良い。
そして、タッチパネル制御部20は、肯定判定が得られた場合には(S300:Yes)、S305に処理を移行し、否定判定が得られた場合には(S300:No)、S330に処理を移行する。
S305では、タッチパネル制御部20は、各測定値が、正常範囲内であるか否か(高周波基準容量(推定値)から乖離した値であるか否か)を判定する。
具体的には、各測定値のうち、該判定が終了していないいずれかの測定値を選択すると共に、例えば、選択した測定値が、高周波基準容量(推定値)−閾値Aより大きく、且つ、高周波基準値(推定値)+閾値Aよりも小さいか否かを判定しても良い。
そして、タッチパネル制御部20は、肯定判定が得られた場合には(S305:Yes)、S310に処理を移行し、否定判定が得られた場合には(S305:No)、S320に処理を移行する。
S310では、タッチパネル制御部20は、選択中の測定値を積算すると共に、積算回数をインクリメントし(S315)、S320に処理を移行する。
S320では、タッチパネル制御部20は、全ての測定値に対して上記判定が終了したか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S320:Yes)、S325に処理を移行すると共に、否定判定が得られた場合には(S320:No)、S305に処理を移行する。
S325では、タッチパネル制御部20は、積算値を積算回数で除算した値にNを乗算して得られた値をN回積算値とし、本処理を終了する。
一方、測定値のばらつきが生じていない場合に移行するS330では、タッチパネル制御部20は、全測定値の総和をN回積算値とし、本処理を終了する。
[効果]
本実施形態の車載装置1によれば、タッチパネル50の配線抵抗や浮遊容量等により決まる上限値を超える高い周波数のスキャン信号を用いて押下を検出することができるため、タッチパネル50への操作に対する応答性を向上させることができる。
また、高周波のスキャン信号を用いて測定された容量は、高周波基準容量の推定値に基づき、正常範囲内にあるか否かが判定される。そして、正常範囲内にある容量に基づき、該容量が測定された送信電極51及び受信電極52の交差位置の押下の有無が判定されるため、該交差位置の押下の有無を精度良く判定することができる。
したがって、静電容量方式のタッチパネル50の押下の検出を相互容量方式にて行う場合において、押下の誤検出を防ぎつつ、タッチパネル50への操作に対する応答性を向上させることができる。
特に、上限値を少し超えた程度の高周波のスキャン信号を用いてタッチパネル50の容量を測定するという場合には、各測定サイクルにおいて、毎回のように上述した2回目の充放電が生じるというわけではない。
このため、本実施形態のように、高周波のスキャン信号を用いて測定された容量のうち、正常範囲内にあるもののみを用いて押下の有無を判定することで、十分な精度でタッチパネル50の押下を検出することができる。
また、本実施形態では、車載装置1において、押下検出処理による高周波のスキャン信号を用いた押下の検出が行われる。このため、スキャン信号として使用可能な周波数帯域に制限が課せられる場合であっても、押下の誤検出を防ぎつつ、タッチパネル50への操作に対する応答性を向上させることができる。
[他の実施形態]
(1)本実施形態では、車載装置1を例示して、押下の誤検出が生じる恐れがある高周波のスキャン信号を用いた相互容量方式による静電容量方式のタッチパネル50の押下の検出方法について説明した。
しかしながら、本実施形態における検出方法は、車載装置に限らず、様々な電子機器に搭載された静電容量方式のタッチパネルにも適用することができ、このような場合であっても、同様の効果を得ることができる。
(2)また、本実施形態の車載装置1の受信部40の検出部41〜44の回路構成は、図3に例示したものに限定されることは無く、他の回路構成により送信電極51及び受信電極52に生じた容量を測定しても良い。このような場合であっても、同様の効果を得ることができる。
(3)また、本実施形態のタッチパネル制御部20は、高周波のスキャン信号を用いた際に、測定サイクルで2回目の充放電が行われてしまうことで、タッチパネル50の押下を誤検出してしまうという問題を有している。
しかしながら、このような問題を有するタッチパネル制御部20に限らず、本発明は、上限値を超える高周波のスキャン信号を用いた際に、何等かの原因で押下の誤検出が生じるタッチパネル制御部を用いて静電容量方式のタッチパネルを制御するという場合に適用することができる。
[特許請求の範囲との対応]
上記実施形態の説明で用いた用語と、特許請求の範囲の記載に用いた用語との対応を示す。
車載装置1がタッチパネル装置の一例に相当する。
押下判定処理のS205が基準信号印加手段の一例に、S210が基準容量測定手段の一例に、S215が推定手段の一例に、S225が測定信号印加手段,高周波測定手段の一例に、S235が押下判定手段の一例に相当する。また、S245,S255が異常判定手段の一例に、S250,S260が基準容量測定手段,推定手段の一例に相当する。
また、N回積算値算出処理のS300,S305が、容量判定手段の一例に相当する。
1…車載装置、10…CPU、20…タッチパネル制御部、30…送信部、40…受信部、41…検出部、50…タッチパネル、51…送信電極、52…受信電極。

Claims (5)

  1. 縦方向に並ぶ複数の送信電極と、それぞれの前記送信電極と交差した状態で横方向に並ぶ複数の受信電極とが配された静電容量方式のタッチパネルの前記送信電極に対し、予め定められた正常周波数で変化する基準信号を印加する基準信号印加手段(S205)と、
    前記基準信号が印加された前記送信電極と交差する前記受信電極からの信号に基づき、該送信電極及び該受信電極に生じた容量を正常時基準容量として測定する基準容量測定手段(S210)と、
    前記正常時基準容量と、前記正常周波数と、前記正常周波数よりも高周波の測定周波数とに基づき、前記測定周波数で変化する測定信号を押下されていない前記タッチパネルの前記送信電極に印加した際に、該送信電極と、該送信電極と交差する前記受信電極とに生じる容量である高周波基準容量を推定する推定手段(S215)と、
    前記測定信号を前記送信電極に印加する測定信号印加手段(S225)と、
    前記測定信号が印加された前記送信電極と交差する前記受信電極からの信号に基づき、該送信電極と該受信電極に生じる容量である判定用容量を、2回以上にわたり連続的に測定する高周波測定手段(S225)と、
    前記高周波基準容量に基づき、それぞれの前記判定用容量が正常な値であるか否かを判定する容量判定手段(S300,S305)と、
    前記容量判定手段により正常な値であると判定された前記判定用容量に基づき、前記タッチパネルにおける、該判定用容量が生じた前記送信電極及び前記受信電極が交差する交差位置が押下されているか否かを判定する押下判定手段(S235)と、
    を備えることを特徴とするタッチパネル装置。
  2. 請求項1に記載のタッチパネル装置において、
    前記推定手段は、前記正常周波数及び前記測定周波数の比率と、前記正常時基準容量とに基づき、前記高周波基準容量を推定すること、
    を特徴とするタッチパネル装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のタッチパネル装置において、
    前記押下判定手段により前記交差位置が押下されていないと判定された場合に、該判定に係る前記判定用容量と前記高周波基準容量とに基づき、該高周波基準容量が適切であるか否かを判定する異常判定手段(S245,S255)をさらに備え、
    前記基準容量測定手段は、前記異常判定手段により前記高周波基準容量が適切でないと判定されると、前記正常時基準容量を新たに測定し(S250,S260)、
    前記推定手段は、新たに測定された前記正常時基準容量と、前記正常周波数と、前記測定周波数とに基づき、前記高周波基準容量を新たに推定すること(S250,S260)、
    を特徴とするタッチパネル装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載のタッチパネル装置において、
    前記押下判定手段により前記交差位置が押下されていないと判定された場合に、該判定に係る前記判定用容量と前記高周波基準容量とに基づき、該高周波基準容量が適切であるか否かを判定する異常判定手段(S245,S255)をさらに備え、
    前記推定手段は、前記異常判定手段により前記高周波基準容量が適切でないと判定されると、該判定に係る前記判定用容量を、前記高周波基準容量とすること(S250,S260)、
    を特徴とするタッチパネル装置。
  5. 請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載のタッチパネル装置において、
    前記タッチパネル装置は、車両に搭載されていること、
    を特徴とするタッチパネル装置。
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