JP2015063476A - インドロ[3,2−c]キノリン誘導体、該誘導体の製造方法、ならびに該誘導体を含有する抗マラリア剤および抗がん剤 - Google Patents

インドロ[3,2−c]キノリン誘導体、該誘導体の製造方法、ならびに該誘導体を含有する抗マラリア剤および抗がん剤 Download PDF

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Abstract

【課題】抗マラリア活性が高く(特にクロロキン抵抗性のマラリア原虫にも有効であり)かつ安全性の高い抗マラリア剤、および抗腫瘍活性が高くかつ非腫瘍細胞に対する毒性の低い抗がん剤を提供する。【解決手段】下記式(A)で表わされることを特徴とするインドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)またはその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有することを特徴とする、抗マラリア剤および抗がん剤。式(A)中、R1はハロゲン原子等の所定の置換基、R2はアミノアルキルアミノ基等の所定の置換基、R3はアルキル基、R4はハロゲン原子等の所定の置換基を表し、nは1〜4の整数、mは0〜4の整数である。【選択図】なし

Description

本発明は、インドロ[3,2-c]キノリン誘導体、より詳しくは6位、11位等に所定の置換基を導入したインドロ[3,2-c]キノリン誘導体、該誘導体の製造方法、ならびに該誘導体を含有する抗マラリア剤および抗がん剤に関する。
マラリアは、プラスモジウム(Plasmodium)属に属する原虫の感染によって起こる伝染性疾患で、ハマダラ蚊を媒介として感染し、間欠的な熱発作、貧血、脾腫等の症状を示す。マラリアは、近年、自然や環境の変化に伴い猛威を振るい始めており、その推定感染患者数は年間3億〜5億人、年間死亡者数は、150〜300万人という世界的にも重要な疾病である。ヒトに感染するマラリア原虫の中で、アフリカ、アジア、ラテンアメリカの熱帯地域全体に分布する熱帯熱マラリア原虫(P. falciparum)が重篤な症状を示し、発症後1〜2週間で脳症、腎症、溶血性貧血、肺水腫、心臓障害、重症腸炎などを伴って容易に重症マラリアに進展し、短期間内に多臓器不全を示し宿主を死に至らしめることが多い。
マラリア治療にはメフロキン、クロロキン、およびキニンが用いられているが、いずれも強い副作用が現れることがあり注意が必要である。また、これまで特効薬とされていたクロロキンやその他の汎用薬に対して抵抗性を有するマラリア原虫の出現は、熱帯性マラリア原虫感染の拡大の大きな理由となっており、マラリア撲滅は不可能になりつつある。例えば、クロロキン抵抗性の熱帯熱マラリア原虫は最初コロンビアとタイで出現し、拡大している。1984年には東アジアとオセアニア15カ国、南アメリカ15カ国、アフリカサハラ以南15カ国に拡大している。メフロキンは、マラリアの予防およびクロロキン耐性熱帯熱マラリアの治療に用いられるが、メフロキン耐性のマラリア原虫の拡大にともない、メフロキンの効果は減少していった。
Figure 2015063476
上記化合物に類似した抗マラリア剤としては、例えば特許文献1に記載されたアニリン化合物、特許文献2に記載された置換ナフトキノン化合物、特許文献3に記載されたクロロキンに金属錯体であるメタロセン、グルコース等の糖を共役させた化合物が知られている。さらに、特許文献4には、癌症状を下げる効果のある医薬品とクロロキン、キニン、メフロキンとを併用すると、これらの抗マラリア剤に対するマラリア菌の抵抗性が低下することが記載されている。
Figure 2015063476
抗マラリア活性を有する化合物としては、アルテミシニン等のペルオキシ環状化合物も知られている。たとえば、漢方薬の一種である、キク科のクソニンジン(Artemisia annua)から単離された1,2,4-トリオキサン構造を持つアルテミシニンは、マラリアの治療薬として使われている。また、アルテミシニンはその過酸化物の化学構造がきわめて不安定であり、効用性には限界があるため、アーテメターやアーテスネートといった半合成の薬剤も開発された。近年では、これらの化合物が有するパーオキシド結合の薬剤活性に焦点をあてた、環状過酸化構造を有する抗マラリア剤N−89,N−251が開発されており、特許文献5には、これらに類似した有機ペルオキシド化合物が記載されている。
Figure 2015063476
これらのアルテミシニン等の薬剤には薬効の持続時間が短いという欠点があるため、熱帯熱マラリアの治療においては他の抗マラリア剤として併用して用いられる。アルテミシニンと他の抗マラリア剤を併用するマラリアの治療法は、ACT(artemisinin-based combination therapy)と呼ばれており、WHOはこれを薬剤耐性マラリアの治療法として推奨している。他にも、アーテスネートとメフロキン、アーテメターとルメファントリンを併用する方法などがある。しかしながら、ACTに対しても耐性を示す熱帯熱マラリア原虫がカンボジア国境を中心にすでに報告されている。
このように、各種のマラリア剤に対して次々に耐性を有するマラリア原虫が出現しており、薬剤耐性マラリア原虫の拡散が化学療法の問題となっている。薬剤耐性マラリアに唯一有効な薬剤としてキニン(キニーネ)が存在するが、腎不全を引き起こす可能性が極めて高く、現在の医療水準から見てリスクの高い治療薬である。
これまでの抗マラリア薬のほとんどについては作用機序が分かっておらず、ACTで中心となるアルテミシニン系化合物の作用機序も不明である。作用機序が明らかになっている化合物の例としては、葉酸代謝拮抗薬であるピリメサリンおよびサルファ剤サルファドキシンが挙げられ、これらの化合物によって葉酸代謝が阻害されることで、マラリア原虫はDNA合成を阻害されて死に至る。また、マラリア原虫のシトクロムbを阻害するアトバコンとプログアニルの合剤であるマラロンも、アフリカのクロロキン耐性熱帯熱マラリアの治療に用いられる。
Figure 2015063476
以上のような状況の下、特効薬クロロキンおよびその他の薬剤に抵抗性の熱帯性マラリア原虫によってマラリア感染の拡大が進行しており、薬物治療の現場では従来の抗マラリア薬とは全く異なる作用機序や化学構造を有する抗マラリア剤の開発が求められている。
そのような抗マラリア剤の候補の一つとして、西および中央アフリカで伝統的にマラリアなどの治療に利用されてきた、アフリカ原産の植物Cryptolepis sanguinolenta (Lindl.)の根の抽出物に含まれるアルカロイドが挙げられる。このアルカロイドとしては、クリプトレピン(5-メチル-5H-インドロ[3,2-b]キノリン)、ネオクリプトレピン(5-メチル-5H-インドロ[2,3-b]キノリン)、イソクリプトレピン(5-メチル-5H-インドロ[3,2-c]キノリン)、あるいはこれらの類縁体が同定されている(非特許文献1〜3)。
Figure 2015063476
また、非特許文献4には、抗マラリア剤として知られていたアモジアキン(4−アリールアミノキノリンの一種)から閉環によって誘導されうる化合物であって、前記イソクリプトレピンと類似した構造を有する(5位にメチル基を有さず、11位に水素化による水素原子を有し、3,7,8および9位に所定の置換基を有する)インドロ[3,2-c]キノリン誘導体が記載されている。そして、そのような誘導体のうち特に3位に塩素原子、8位にメトキシ基、9位にジエチルアミノメチル基が導入された(7位は無置換の)誘導体は、アモジアキンやクロロキンに比べて、DNAとの相互作用やRNAポリメラーゼの阻害活性が強いことが示されている。
しかしながら、非特許文献4には、アミノ基等の所定の置換基を6位に導入した11H-インドロ[3,2-c]キノリン誘導体の抗マラリア活性については記載されていない。
一方、癌も全世界的な疾患である。世界における癌による死亡割合は、2008年で循環器病、感染・寄生性疾患に次いで3位であるが、2015年には感染・寄生性疾患を抜いて2位になると予測されている。日本においても、癌は1981年に死因の1位になって以来、粗死亡率は更に増加しており、近年では全死亡数の3割を超えている。がんの主な種類は、肺、胃、肝臓、大腸、乳、子宮頚がんである。
癌の治療法としては化学療法、手術(外科的治療)、放射線治療、その他の癌治療等がある(これらを複合化した集合的治療もある)。癌治療のための新規医薬分子の開発は世界中で行われているが、集中的な開発努力にも拘らず悪性腫瘍の脅威は続き、いつまでも完治療法が出来ない病気として存在している。ある種類の癌に対しては現代の治療法でもその効果は驚くほど貧弱である。つまり、新規で選択的な抗がん剤を用いる新治療法が強く望まれる。我々の目指す抗がん治療法は増殖性を阻害し、正常細胞を傷つけることなく、がん細胞だけを死に導くことである。
抗がん剤としての用途を有する化合物は多数提案されているが、前述したイソクリプトレピンと類似した構造を有する化合物(5位にメチル基を有さず、11位が水素化されたイソクリプトレピン類縁体)として次のようなものが挙げられる。
特許文献6には、6位に(置換)アミノアルキルアミノ基を有し、8位にメチル基または低級アルコキシ基(メトキシ基等)を有し、11位が水素または低級アルキル基(メチル基等)であるインドロ[3,2-c]キノリン誘導体およびその抗がん活性が記載されている。
非特許文献5には、6位に(置換)アニリノ基を有し、1位にハロゲン(塩素)原子を有していてもよいインドロ[3,2-c]キノリン誘導体およびその抗がん活性が記載されている。
非特許文献6には、6位に(置換)アニリノ基、(置換)アルキルアミノ基等を有し、2位にハロゲン(フッ素)原子を有していてもよいインドロ[3,2-c]キノリン誘導体およびその抗がん活性が記載されている。
しかしながら、特許文献6、非特許文献5および非特許文献6には、11位に低級アルキル基を導入し、かつ1〜4位に置換基を導入したインドロ[3,2-c]キノリン誘導体およびその抗がん活性については記載されていない。また、これらの文献には、そこに開示されているインドロ[3,2-c]キノリン誘導体が抗マラリア活性を有するかどうかは記載されていない。
米国特許第3,761,597号 米国特許第5,684,035号 米国特許出願公開第2010/0216727号 米国特許第4,897,403号 国際公開第03/076425号(米国特許出願公開第2005/0131058号) フランス国特許出願公開2590898号
Pousset et al., Phytochemistry, Vol.39, No.3, pp.735 736, 1995 Grellier et al., Phytotherapy Research, Vol.10, No.4, pp.317-321, 1996 Tackie et al., J. Heterocyclic Chem. Vol.33, pp.239, 1996 Marquez et al., Journal of Medicinal Chemistry, Vol.15, No.1, pp36-39, 1971 Chen et al., Bioorganic & Medicinal Chemistry, Vol.10, pp.2705-2712, 2002 Lu et al. Bioorganic & Medicinal Chemistry, Vol.18, pp.1948-1957, 2010
上述のように、従来の抗マラリア剤に対して次々に耐性を有するマラリア原虫が出現している状況から、抗マラリア活性が高く(特にクロロキン抵抗性のマラリア原虫にも有効であり)かつ安全性の高い抗マラリア剤の開発が望まれている。したがって、本発明は一つの側面において、そのような抗マラリア剤となり得る化合物を提供することを目的とする。
また、抗腫瘍活性が高くかつ正常細胞に対する毒性の低い抗がん剤の開発も望まれている。したがって、本発明はもう一つの側面において、そのような抗がん剤となり得る化合物を提供することを目的とする。
本発明者らは、5-メチル-5H-インドロ[3,2-c]キノリン(イソクリプトレピン)を創薬リード化合物に選択し、新規な抗マラリア剤の創出を検討した結果、インドロ[3,2-c]キノリン母核の6位に特定の置換アミノ基が導入され、さらに11位にアルキル基(メチル基)を導入されていてもよいインドロ[3,2-c]キノリン誘導体(イソクリプトレピン類縁体)が上記のような課題を解決しうる化合物となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は第1の側面において、抗マラリア剤および抗がん剤となり得る新規な化合物を提供し、第2の側面において、当該化合物を合成する上で好適な製造方法を提供する。また、本発明は第3の側面において、前記化合物を有効成分として含有するマラリアの治療薬を提供し、第4の側面において、前記化合物を有効成分として含有するがんの治療薬を提供する。このような本発明は下記の事項を包含する。
[1] 下記式(A)で表わされることを特徴とするインドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)またはその製薬学的に許容される塩。
Figure 2015063476
(式(A)中、R1、R2、R3、R4、mおよびnの定義は次の通りである:
1はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基、ヒドロキシ基またはカルボキシ基であり、nは1〜4の整数である;
2は下記式(R2)で表される基である;
Figure 2015063476
式(R3)中、Z1、Z2、およびZ1とZ2の間の結合に係る一点鎖線は下記[R2−I]または[R2−II]の通りである;
[R2−I]
1およびZ2の間の一点鎖線による結合は存在せず、Z1は水素原子であり、Z2は下記式(Z2)で表される基である;
Figure 2015063476
式(Z2)中、Z3は単結合または炭素原子数が1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキレン基であり、Z4は置換基を有していてもよいアミノ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、置換基を有していてもよいヘテロシクリル基、またはヒドロキシ基である;
[R2−II]
1およびZ2は一点鎖線によって直接的に、または間に他の原子を介して間接的に結合しており、式(R2)中に示されている窒素原子および存在する場合は前記他の原子と一体となって、置換されていてもよい3〜8員環を構成する原子を表す;
3はアルキル基である。
4はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシカルボニル基、またはカルボキシ基であり、mは0〜4の整数である;
[2] 前記式(R2)の定義が前記[R3−I]の通りである場合において、前記式(Z2)中のZ4が下記式(Z4)で表される基である、請求項1に記載のインドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)またはその製薬学的に許容される塩。
Figure 2015063476
式(Z4)中、Z5、Z6、およびZ5とZ6の間の結合に係る一点鎖線は下記[Z4−I]、[Z4−II]または[Z4−III]の通りである;
[Z4−I]Z5およびZ6の一点鎖線による結合は存在せず、Z5は水素原子であり、Z6は置換基を有していてもよいアリール基を含む基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基を含む基、またはアルキル基を含む基である;
[Z4−II]Z5およびZ6は一点鎖線によって、間に他の原子を介して間接的に結合しており、式(Z4)中に示されている窒素原子および前記他の原子と一体となって、置換基を有していてもよい5〜6員環を構成する原子を表す;
[Z4−III]Z5およびZ6の一点鎖線による結合は存在せず、Z5およびZ6は互いに独立したアルキル基である。
[3] 前記式(Z4)の定義が前記[Z4−I]の通りである場合において、前記Z6が下記式(Z6)で表される基である、請求項2に記載のインドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)またはその製薬学的に許容される塩。
Figure 2015063476
式(Z6)中、Z7は下記式(Z71)、(Z72)、(Z73)または(Z74)で表される二価の基であり、Z8は置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、アルキル基、またはジアルキルアミノ基である。
Figure 2015063476
[4] [1]に係る前記インドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)またはその製薬学的に許容される塩の製造方法であって、
工程[1]:下記式(A0)で表されるインドロ[3,2-c]キノリン母核を有する化合物と、下記式(r2)で表されるアミン化合物とを反応させて、下記式(A1)で表される化合物を得る工程
を含むことを特徴とする製造方法。
Figure 2015063476
式(A0)中、R1、n、R3、mおよびR4は[1]における前記式(A)と同義であり、Xはハロゲン原子である。
Figure 2015063476
式(r2)中、Z1およびZ2は[1]における前記式(R2)と同義である。
Figure 2015063476
式(A1)中、R1、n、R3、mおよび4は[1]における前記式(A0)と同義であり、Z1およびZ2は[1]における前記式(R2)と同義である。
[5] 前記インドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)として下記式(A11)で表される化合物を製造する場合の製造方法であって、
前記工程[1]が、前記アミン化合物(r3)として下記式(r31)で表される化合物を用いることにより、下記式(A10)で表される化合物を得る工程であり、さらに
前記化合物(A10)と、前記化合物(A10)の末端のアミノ基と反応しうる化合物(z4)とを反応させて、前記化合物(A11)を得る、工程[2]を含む、
[4]に記載の製造方法。
Figure 2015063476
式(A11)中、R1、n、R2、mおよびR4は[1]における前記式(A)と同義であり、Z3は[1]における前記式(Z2)と同義であり、Z5およびZ6は、前記[Z4−III]をとらないことを除き、[2]における前記式(Z4)と同義である。
Figure 2015063476
式(r31)中、Z3は請求項1における前記式(Z2)と同義である。
Figure 2015063476
式(A10)中、R1、n、R3、mおよびR4は[1]における前記式(A)と同義であり、Z3は[1]における前記式(Z2)と同義である。
[6] 前記インドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)として、前記式(A11)で表される化合物のうち、下記式(A111)で表される化合物を製造する場合の製造方法であって、
前記工程[2]が、前記化合物(z4)として下記式(z611)〜(z614)のいずれかで表される化合物を用いることにより、前記化合物(A111)を得る工程である、[5]に記載の製造方法。
Figure 2015063476
式(A111)中、R1、n、R2、mおよびR4は[1]における前記式(A)と同義であり、Z3は[1]における前記式(Z2)と同義であり、Z7およびZ8は[3]における前記式(Z6)と同義である。
Figure 2015063476
式(z611)〜(z614)中、Z8は[3]における前記式(Z6)と同義であり、Xはハロゲン原子である。
[7] [1]〜[3]のいずれか一項に記載のインドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)またはその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有することを特徴とする抗マラリア剤。
[8] [1]〜[3]のいずれかに記載のインドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)またはその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有することを特徴とする抗がん剤。
本発明に係るインドロ[3,2-c]キノリン誘導体は、クロロキン耐性のマラリア原虫に対する高い抗マラリア活性と、複数の種類のがん細胞に対する高い抗腫瘍活性を有する一方で、正常細胞に対する毒性が比較的低い。そのため、本発明に係るインドロ[3,2-c]キノリン誘導体は、抗がん剤として用いる場合のみならず、抗マラリア剤として用いる場合の安全性も高いため、マラリアやがんの治療薬の有効成分としての有用性に優れている。さらに、本発明に係る化合物はインドロ[3,2-c]キノリン母核を有するため化学的安定性が高く、また、インドロ[3,2-c]キノリン母核は天然物起源であるため類縁化合物の医薬情報を得やすいといった利点も有する。
なお、インドロ[3,2-c]キノリン誘導体が抗マラリア活性を示すのは、ヘモグロビンが切断されてヘムからヘモゾインができる過程を阻害し、その結果ヘムが増えて寄生虫に対する毒性が誘発されるためだと考えられ、本発明で用いられる特定の誘導体はその抗マラリア活性に係る阻害効果に優れているものと考えられる。また、インドロ[3,2-c]キノリン誘導体が抗がん活性を示すのは、その母核が四環性平面分子であるためDNAにインターカレートし、トポイソメラーゼIIの有するDNAを切断し再結合する機能を阻害するためだと考えられ、本発明で用いられる特定の誘導体はその抗がん活性に係る阻害効果やがん細胞に対する特異性に優れているものと考えられる。
一方、本発明に係る製造方法によれば、本発明に係るインドロ[3,2-c]キノリン誘導体を安定的に高純度で供給することができる。また、この製造方法は多様性志向型合成法の観点から行われているため、高活性化合物の合成、特に抗マラリア活性または抗腫瘍活性の改善のための化学修飾のために、好適に用いられる。
以下の記載において、「式(…)で表される化合物」を「化合物(…)」と表記する場合がある。
−インドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)およびその塩−
本発明のインドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)は、下記式(A)で表わされる化合物であって、環a、環b、環cおよび環d(縮合四環式ヘテロ環)からなるインドロ[3,2-c]キノリンを母核とし、環bの6位の炭素原子には所定のアミノ基が結合しており、環cの11位の窒素原子には水素またはアルキル基が結合しており、環aおよび環dに所定の置換基が結合していてもよい。
Figure 2015063476
式(A)中、R1、R2、R3、R4、mおよびnの定義は次の通りである。
1はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基、ヒドロキシ基またはカルボキシ基を表す。
1のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、塩素原子、臭素原子が好ましい。
1のアルキル基は、通常は炭素原子数が1〜10、好ましくは炭素原子数が1〜4のものであり、直鎖状でも分枝鎖状でもよい。そのようなアルキル基としては、たとえばメチル基、エチル基、プロピル基、iso−プロピル基(1−メチルエチル基)、ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、iso−ペンチル基、sec−ペンチル基、ヘキシル基、へプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基が挙げられる。また、R1のアルキル基が有する一部または全ての水素原子はハロゲン原子で置換されていてもよい。そのようなアルキル基(ハロゲン化アルキル基)としては、たとえばトリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、ヘプタフルオロイソプロピル基が挙げられる。これらの置換されていてもよいアルキル基のうち、特にメチル基、トリフルオロメチル基が好ましい。
1のアルコキシ基は、通常は炭素原子数が1〜4であり、そのようなアルコキシ基として、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基が挙げられる。これらのアルコキシ基のうち、特にメトキシ基が好ましい。
1のアルコキシカルボニル基は、通常はその中のアルコキシ基部分の炭素原子数が1〜4であり、そのようなアルコキシカルボニル基として、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基が挙げられる。これらのアルコキシカルボニル基のうち、特にメトキシカルボニル基が好ましい。
nは1〜4の整数を表す。すなわち、環aはR1で表わされる基を少なくとも一つ有し、R1で表わされる基は、1〜4位の炭素原子のいずれか一つに結合していても、それらの複数に結合していてもよい。R1で表わされる基が複数あるときは、これらの基は同じ基であっても異なる基であってもよい。R1で表わされる基は、2位の炭素原子に結合していることが好ましい。
2は下記式(R2)で表される基を表す。
Figure 2015063476
式(R2)中、Z1、Z2、およびZ1とZ2の間の結合に係る一点鎖線は下記[R2−I]または[R2−II]の通りである。
[R2−I]
1およびZ2の間の一点鎖線による結合は存在せず、Z1は水素原子であり、Z2は下記式(Z2)で表される基である。この場合、[R2−I]に従って定義される式(R2)は、下記式(R2−I)に示される構造を有する、置換された非環状アミノ基を表すと言い換えることができる。
Figure 2015063476
Figure 2015063476
式(Z2)中、Z3は単結合または炭素原子数が1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキレン基であり、Z4は置換基を有していてもよいアミノ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、置換基を有していてもよいヘテロシクリル基、またはヒドロキシ基である。
3の炭素原子数が1〜12の直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基としては、炭素原子数が1〜6の直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基が好ましく、たとえば、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基などの直鎖状アルキレン基、および2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジイル基などの分岐鎖状アルキレン基が挙げられる。なお、分岐鎖状のアルキレン基についての炭素原子数は、その主鎖および側鎖(たとえばメチル基)の合計の炭素原子数を表す。
4の置換基を有していてもよいアミノ基については別途後述する。
4のアリール基としては、たとえばフェニル基、ナフチル基が挙げられる。当該アリール基が有していてもよい置換基としては、式(A)中の環aの置換基としてのR1と同様に定義される置換基、すなわち、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基、ヒドロキシ基およびカルボキシ基が挙げられる。これらの置換基は、適切な部位の炭素原子に結合させることができる。Z4の置換基を有していてもよいアリール基の具体例としては、フェニル基(無置換)、p−クロロフェニル基、メチルフェニル基(トリル基)、ジメチルフェニル基(キシリル基)、トリメチルフェニル基、エチルフェニル基、ジエチルフェニル基、イソプロピルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2,4−ジメトキシフェニル基、3,4,5−トリメトキシフェニル基などが挙げられる。
4のヘテロアリール基としては、たとえば、ピロリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、トリアゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、アゼピニル基、ジアゼピニル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾイミダゾリル基、キノリル基、イソキノリル基のような含窒素ヘテロアリール基;フラニル基、オキサゾリル基のような含酸素(含窒素)ヘテロアリール基;チオフェニル基、チアゾリル基、チアジニル基のような含硫黄(含窒素)へテロアリール基挙げられる。当該ヘテロアリール基が有していてもよい置換基としては、式(A)中の環aの置換基としてのR1と同様に定義される置換基、すなわち、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基、ヒドロキシ基およびカルボキシ基が挙げられる。これらの置換基は、適切な部位の炭素原子またはヘテロ原子に結合させることができる。
4のヘテロシクリル基としては、たとえば、ピロリジニル基、ピペリジニル基、アゼパニル基、ジアゼパニル基のような含窒素ヘテロシクリル基;テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、オキセパニル基、モルホリル基のような含酸素(含窒素)ヘテロシクリル基;テトラヒドロチオフェニル基、テトラヒドロチオピラニル基、チエパニル基のような含硫黄ヘテロシクリル基が挙げられる。当該ヘテロシクリル基が有していてもよい置換基としては、式(A)中の環aの置換基としてのR1と同様に定義される置換基、すなわち、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基、ヒドロキシ基およびカルボキシ基が挙げられる。これらの置換基は、適切な部位の炭素原子またはヘテロ原子に結合させることができる。Z4の置換基を有していてもよいヘテロシクリル基の具体例としては、2−テトラヒドロフラニル基が挙げられる。
[R2−II]
1およびZ2は一点鎖線によって直接的に、または間に他の原子を介して間接的に結合しており、式(R2)中に示されている窒素原子および存在する場合は前記他の原子と一体となって、置換されていてもよい3〜8員環を構成する原子を表す。この場合、[R2−II]に従って定義される式(R2)は、下記式(R2−II)に示される構造を有する、置換されていてもよい3〜8員環の環状アミノ基(環r2)を表すと言い換えることができる。
Figure 2015063476
環r2の3〜8員環の環状アミノ基は、芳香族アミン由来のもの(含窒素ヘテロアリール基)であっても、非芳香族化合物由来のもの(含窒素ヘテロシクリル基)であってもよく、Z4として挙げたヘテロアリール基およびヘテロシクリル基のうち3〜8員環で1位に窒素原子を含有するものと同様のものであってもよい。そのような3〜8員環の含窒素ヘテロアリール基としては、たとえば、ピロリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、トリアゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、アゼピニル基、ジアゼピニル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、チアジニル基が挙げられ、3〜8員環の含窒素ヘテロシクリル基としては、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、アゼパニル基、ジアゼパニル基、モルホリル基などが挙げられる。また、当該3〜8員環が有していてもよい置換基としては、式(A)中の環aの置換基としてのR1と同様に定義される置換基、すなわち、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基、ヒドロキシ基またはカルボキシ基が挙げられる。これらの置換基は、適切な部位の炭素原子またはヘテロ原子に結合させることができる。環r2の置換されていてもよい3〜8員環の環状アミノ基の具体例としては、1,4−ジアゼパニル基、4−メチル−1,4−ジアゼパニル基、モルホリル基が挙げられる。
4の置換基を有していてもよいアミノ基は、無置換の非環状アミノ基(−NH2)であってもよいし、アミノ基の1つまたは2つの水素原子が置換された非環状アミノ基であってもよいし、置換されていてもよい環状アミノ基であってもよい。前記置換された非環状アミノ基または置換されていてもよい環状アミノ基としては、たとえば、下記式(Z4)で表されるアミノ基が好ましい。
Figure 2015063476
式(Z4)中、Z5、Z6、およびZ5とZ6の間の結合に係る一点鎖線は下記[Z4−I]、[Z4−II]または[Z4−III]の通りである。
[Z4−I]
5およびZ6の一点鎖線による結合は存在せず、Z5は水素原子であり、Z6は置換基を有していてもよいアリール基を含む基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基を含む基、またはアルキル基を含む基である。この場合、[Z4−I]に従って定義される式(Z4)で表される基は、置換された非環状アミノ基を表すと言い換えることができ、そのような(Z4)で表される基を有する[R3−I]に従って定義される式(R3)は、全体として、下記式(R3−I−I)に示される構造を有する。
Figure 2015063476
6が含む置換基を有していてもよいアリール基は、前記Z4の置換基を有していてもよいアリール基と同様に定義され、その具体例としては、フェニル基(無置換)が挙げられる。
6が含む置換基を有していてもよいヘテロアリール基は、前記Z4の置換基を有していてもよいヘテロアリール基と同様に定義され、その具体例としては、チオフェニル基が挙げられる。
6が含むアルキル基は、前記R1のアルキル基と同様に定義され、その具体例としては、メチル基、エチル基挙げられる。
上記の置換基を有していてもよいアリール基を含む基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基を含む基、またはアルキル基を含む基は、それらの基のみからなる基であってもよいし、それらの基と他の構造とからなる基であってもよい。後者の形態の基としては、たとえば下記式(Z6)で表される基が好ましい。
Figure 2015063476
式(Z6)中、Z7は下記式(Z71)、(Z72)、(Z73)または(Z74)で表される二価の基である。なお、式(Z71)および(Z72)で表される二価の基については、*印側がZ8ではなく窒素原子に結合していることが好ましい。
Figure 2015063476
8は、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、アルキル基、またはジアルキルアミノ基である。Z8の置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、およびアルキル基は、それぞれ、前記Z6に関連して定義した置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、およびアルキル基に相当する。また、Z8のジアルキルアミノ基中のアルキル基部分は、前記Z6に関連して定義したアルキル基に相当する。Z8のジアルキルアミノ基としては、後記[Z4−III]に従って定義される式(Z4)としてのジアルキルアミノ基と同様のものが挙げられる。
[Z4−II]
5およびZ6は一点鎖線によって、間に他の原子を介して間接的に結合しており、式(Z4)中に示されている窒素原子および前記他の原子と一体となって、置換基を有していてもよい5〜6員環を構成する原子を表す。この場合、[Z4−II]に従って定義される式(Z4)で表される基は、置換基を有していてもよい5〜6員環の環状アミノ基(環z4)を表すと言い換えることができ、そのような(Z4)で表される基を有する[R2−I]に従って定義される式(R2)は、全体として、下記式(R2−I−II)に示される構造を有する。
Figure 2015063476
環z4の5〜6員環の環状アミノ基は、前記環r2としての3〜8員環の環状アミノ基のうち5〜6員環のものと同様に定義することができる。また、当該4〜5員環が有していてもよい置換基としては、前記環r2としての3〜8員環の環状アミノ基が有していてもよい置換基、すなわち前記R1と同様に定義される、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基、ヒドロキシ基およびカルボキシ基などの置換基に加えて、アミノアルキル基が挙げられる。当該アミノアルキル基中のアルキル基部分は、たとえば炭素原子数が1〜4のものである。置換基を有していてもよい5〜6員環の環状アミノ基の具体例としては4−プロピルアミノ−1,4−ピペラジニル基が挙げられる。
[Z4−III]
5およびZ6の一点鎖線による結合は存在せず、Z5およびZ6は互いに独立したアルキル基である。この場合、[Z4−III]に従って定義される式(Z4)は、ジアルキルアミノ基を表すと言い換えることができ、そのような(Z4)で表される基を有する[R2−I]に従って定義される式(R2)は、全体として、下記式(R2−I−III)に示される構造を有する。
Figure 2015063476
5およびZ6のアルキル基としては、式(A)中のR1と同様のアルキル基が挙げられる。そのようなアルキル基を有する[Z4−III]のアミノ基の具体例としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基、ジ−n−ペンチルアミノ基、ジ−n−ヘキシルアミノ基、N−メチル−N−エチルアミノ基、N−エチル−N−n−プロピルアミノ基、N−メチル−N−n−ブチルアミノ基、N−メチル−N−n−ヘキシルアミノ基などが挙げられる。
3はアルキル基を表す。
前記アルキル基は、通常は炭素原子数が1〜4であり、直鎖状でも分枝鎖状でもよく、当該アルキル基が有する一部または全ての水素原子はハロゲン原子で置換されていてもよい。炭素原子数が1〜4の無置換のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基が挙げられる。炭素原子数が1〜4の、一部または全ての水素原子がハロゲン原子で置換されているアルキル基(ハロゲン化アルキル基)としては、たとえばトリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、ヘプタフルオロイソプロピル基が挙げられる。これらのアルキル基のうち、特にメチル基が好ましい。
4はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシカルボニル基またはカルボキシ基を表す。R4としてのこれらの置換基の詳細な説明(具体例、好ましい範囲等)は、R1の置換基として前述したことと同じである。
mは0〜4の整数を表す。すなわち、環dはR4で表わされる基を有さず(m=0)、式(A)中の7〜10位の炭素原子に水素原子が結合していても(無置換であっても)よいし、環dはR4で表わされる基を有し(m=1〜4)、7〜10位の炭素原子のいずれか一つまたは複数にR4で表わされる基が結合していても(置換されていても)よい。R4で表わされる基が複数あるときは、これらの基は同じ基であっても異なる基であってもよい。mは0または1であってもよく、mが1のとき、R4で表わされる基はたとえば9位の炭素原子に結合していてもよい。
・塩
インドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)は、塩、特に製薬学的に許容し得る塩を形成していてもよい。たとえば、インドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)のアミノ基は有機酸または無機酸と酸付加塩を形成する場合があり、また置換基の種類によっては塩基との塩を形成する場合もある。無機酸としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などが挙げられ、有機酸としては、酢酸、蓚酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸、10−カンファースルホン酸などが挙げられる。インドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)の安定性などを考慮しながら、適切な塩を選択すればよい。
−インドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)およびその塩の製造方法−
本発明のインドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)およびその塩の製造方法は特に限定されるものではないが、たとえば、下記工程[1]を含み、当該化合物中のR3で表される置換基(所定のアミノ基)の構造によっては、必要に応じてさらに下記工程[2]を含む製造方法が好適である。また、工程[1]の出発原料として用いる化合物(A0)を合成するまでの工程も特に限定されるものではないが、たとえば、下記工程[0]に従って合成する(すなわち前記製造方法はさらに下記工程[0]を含む)ことが好適である。
工程[0]:化合物(A0)の合成工程
工程[1]の出発原料として用いる化合物(A0)を合成するための工程[0]は、下記スキーム0に示すように、ステップI、IIおよびIIIを含む工程である。
スキーム0中、R1、n、R4、mおよびR3はそれぞれ式(A)におけるものと同義である。
Figure 2015063476
ステップ(I):イチサン(化合物1)と2−アミノベンジルアミン(化合物2)を反応させて、5H-インドロ[3,2-c]キノリン-6(11H)-オン(化合物3)を得る。化合物1および2はそれぞれ、所定の置換基R1およびR4を有していてもよい。このステップの反応は、一般的に、酢酸の存在下、化合物1および2の混合物を適切な時間、加熱還流することにより進行させることができる。
ステップ(II):5H-インドロ[3,2-c]キノリン-6(11H)-オン(化合物3)をハロゲン化ホスホリルと反応させて、6-ハロゲン化-11H-インドロ[3,2-c]キノリン(化合物4)を得る。化合物4の構造式中のX(たとえば塩素原子)は、ハロゲン化ホスホリル(たとえば塩化ホスホリル)が有するハロゲン原子に対応する。このステップの反応は、一般的に、トルエンのような適切な溶媒中で、化合物3およびハロゲン化ホスホリルを適切な時間、加熱還流することにより進行させることができる。
ステップ(III):水素原子が結合している11位の窒素原子にアルキル基R3(たとえばメチル基)を導入するため、その部位における脱プロトン化およびアルキル化反応により、6-ハロゲン化-11-アルキル化-11H-インドロ[3,2-c]キノリン(化合物5)を得る。このステップの反応は、一般的に、テトラヒドロフランのような適切な溶媒中で、まず6-ハロゲン化-11H-インドロ[3,2-c]キノリン(化合物4)を水素化ナトリウムのような強塩基と混合して脱プロトン化させ、続いて導入するアルキル基R3を有するハロゲン化アルキル(たとえばヨウ化メチル)と混合してアルキル化させることにより進行させることができる。この際、反応に用いる化合物(強塩基およびアルキル化試薬それぞれ)の量は、化合物4に対してやや過剰、たとえば化合物4に対して1.3〜1.7当量程度とすることが適切である(この量が大過剰の場合、5位の窒素原子にアルキル基が導入されるなど、目的とする化合物が得られないおそれがある)。
工程[1]:化合物(A1)の合成工程
工程[1]は、下記スキーム1に示すように、下記式(A0)で表わされる11H-インドロ[3,2-c]キノリン母核を有する化合物(前記スキーム0における化合物4または5に相当)と、下記式(r2)で表されるアミン化合物とを反応させ、後者に由来するアミノ基を前者の6位に導入することにより、下記式(A1)で表される化合物を得る工程である。
Figure 2015063476
式(A0)中、R1、n、R4、mおよびR3は前記式(A)と同義である。目的とするインドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)に対応するこれらの置換基を有する化合物(A0)を選択すればよい。
Xはハロゲン原子を表す。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、塩素原子、臭素原子が好ましい。
式(r2)中、Z1およびZ2は前記式(R2)と同義である。目的とするインドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)のR2に対応するZ1およびZ2を有するアミン化合物(r2)を選択すればよい。
式(A1)中、R1、n、R4、mおよびR3は前記式(A0)と同義であり、Z1およびZ2は前記式(R2)と同義である。化合物(A1)中のこれらの置換基等は、原料として用いた化合物(A0)および化合物(r2)のこれらの置換基等に対応したものとなる。
工程[1]のアミン化合物(r2)としては、基本的に、式(A)におけるR2を表す式(R2)中のZ1およびZ2と同義のZ1およびZ2を有するものを用いることができる。この場合、目的とするインドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)が、工程[1]により得られる式(A1)で表される化合物として、一段階で合成される。
ただし、目的とするインドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)が後記式(A11)で表されるものである場合、つまり、式(A)におけるR2を表す式(R2)の定義が後記[R2−I]の通りであって(R2が−NH−Z3−Z4を表し)、かつZ4を表す式(Z4)の定義が後記[Z4−I]または[Z4−II]の通りである(Z4が一置換アミノ基または環状アミノ基を表し、二置換(ジアルキル)アミノ基ではない)場合、工程[1]におけるアミン化合物(r2)として、そのような目的とするインドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)と同一のZ4を含むZ2を有するアミン化合物ではなく、Z4に対応する位置に無置換のアミノ基を有するアミン化合物(r21)を用いることが好適である。そして、後述する工程[2]において、そのような工程[1]で得られる中間体(後記化合物(A111))が有する無置換のアミノ基に、所定の反応により、目的とするインドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)のZ4を導入するようにする。
工程[1]における反応条件は、化合物(A0)のXで表わされるハロゲン原子をアミン化合物(r2)由来のアミノ基で置換する反応が進行するよう調整すればよく、他の部位における副反応が極力起きないようにすることが望ましい。
化合物(A0)とアミン化合物(r2)との反応は、必要に応じて、DMFなどの有機溶媒中、トリエチルアミンなどの存在下に行われる。アミン化合物(r2)の使用量は、化合物(A0)1モルあたり、5〜10モルが好ましい。反応温度は通常90〜140℃であり、反応時間は通常1〜24時間である。反応の終了は、たとえばTLC(薄層クロマトグラフィー)における化合物(A0)のスポットの消失により確認することができる。
工程[2]化合物(A11)の合成工程
工程[2]は、前記工程[1]により一段階で目的とするインドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)が得られない場合にさらに行われる工程であって、工程[1]で合成した化合物(中間体)から所定の反応により目的とするインドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)または第2の中間体を合成するための工程である。
典型的には、インドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)として下記式(A11)で表される化合物を製造する場合に行われる。この場合、工程[1]は、前記アミン化合物(r2)として下記式(r21)で表される化合物を用いることにより、下記式(A10)で表される化合物を得る工程となり、工程[2]は、前記工程[1]で得られた化合物(A10)と、当該化合物(A10)の末端のアミノ基と反応しうる化合物(z4)とを反応させて、前記化合物(A11)を得る工程となる。
Figure 2015063476
式(A11)中、R1、n、R2、mおよびR4は前記式(A)と同義であり、Z3は前記式(Z2)と同義であり、Z5およびZ6は、前記[Z4−III]をとらないことを除き、前記式(Z4)と同義である。すなわち、前記[Z4−III]のようにZ5およびZ6が互いに独立したアルキル基である(つまりZ4がジアルキルアミノ基である)インドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)を製造する場合、通常はこのような工程[2]を行う必要がなく、工程[1]において、末端にそのようなジアルキルアミノ基を有するアミン化合物(r2)を化合物(A0)と反応させればよい。
式(r21)中、Z3は前記式(Z2)と同義である。
式(A10)中、R1、n、R2、mおよびR4は前記式(A)と同義であり、Z3は前記式(Z2)と同義である。
工程[2]、特に当該工程に用いられる化合物(z4)の具体例としては、たとえば次のような態様が挙げられる。
インドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)として下記式(A111)で表される化合物を製造する場合、つまり前記式(A11)中のZ5、Z6、およびZ5とZ6の間の結合に係る一点鎖線が前記[Z4−I]の通りであって、Z6が前記式(Z6)で表される基である場合、工程[2]は、前記スキーム2中の化合物(z4)として下記式(z611)〜(z614)のいずれかで表される化合物を用いることにより、化合物(A111)を得る工程となる。
Figure 2015063476
式(A111)中、R1、n、R2、mおよびR4は前記式(A)と同義であり、Z3は前記式(Z2)と同義であり、Z7およびZ8は前記式(Z6)と同義である。
Figure 2015063476
式(z611)〜(z614)中、Z8は前記式(Z6)と同義である。目的とする化合物(A111)に対応したZ8を有する化合物(z611)〜(z614)を選択すればよい。
Xはハロゲン原子を表す。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、塩素原子、臭素原子が好ましい。
工程[2]の第1実施形態における反応条件は、化合物(A10)の末端のアミノ基(−NH2)と化合物(z611)〜(z614)との反応が進行するよう調整すればよく、他の部位における副反応が極力起きないようにすることが望ましい。
化合物(A10)と化合物(z611)または(z612)との反応は通常、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素溶媒中か、またはTHF中で行われる。一方、化合物(A1)と化合物(z613)または(z614)との反応は通常、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアルキルアミド溶媒中、必要に応じてトリエチルアミンなどの存在下に行われる。化合物(z611)〜(z614)の使用量は、化合物(A10)1モルあたり、1〜3モルが好ましい。反応温度は通常0〜5℃であり、反応時間は通常2〜6時間である。反応の終了は、TLCにおける化合物(A10)のスポットの消失により確認することができる。
工程[3]
インドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)の製薬学的に許容される塩を製造する場合、上記工程[1]および必要に応じて行われる工程[2]に続いて、合成されたインドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)を塩に変換する工程[3]を行う。
工程[3]は通常、適当な溶媒中にインドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)を溶解させ、次いで合成しようとする塩に対応する化合物、たとえば前述したような無機酸または有機酸を添加して行う。
以上のような工程[1]〜[3]により最終的に得られるインドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)またはその製薬学的に許容される塩、あるいは各工程で得られる中間体は、カラムクロマトグラフィーや再結晶および濾過など、公知の手法により反応混合物中から単離、精製することができる。また、得られたインドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)またはその製薬学的に許容される塩、あるいは各中間体の構造は、質量分析法、核磁気共鳴法(NMR)、X線結晶構造解析法など、公知の手法を利用して確認することができる。
−インドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)およびその塩の用途−
本発明に係るインドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)およびその(製薬学的に許容される)塩の用途は特に限定されるものではないが、代表的には、特定の医薬品の有効成分として利用することが挙げられる。すなわち、本発明に係る医薬品の第1実施形態として、インドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)またはその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する「抗マラリア剤」が提供される。また、本発明に係る医薬品の第2実施形態として、インドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)またはその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する「抗がん剤」が提供される。
なお、本明細書において、「抗マラリア剤」は、マラリアの予防および治療を目的とする医薬品を指し、「抗がん剤」は、マラリアの予防および治療を目的とする医薬品を指す。「治療」には、症状の緩和または軽減、回復、進行や悪化の抑制などが含まれ、「予防」には、疾患の新規発症の予防および再発の予防が含まれる。
このような医薬品は、通常、前述したような有効成分、すなわち本発明に係るインドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)またはその製薬学的に許容される塩と、医薬品の剤型に応じたその他の成分とを含有する、医薬組成物として調製される。医薬品(医薬組成物)は、一般的な方法に従って製造(調製)することができる。
医薬品が治療または予防の対象とする疾患(マラリアまたはがん)の種類や、医薬品の剤型および投与方法は、目的とする治療または予防の効果が得られる範囲で適宜選択することができる。
有効成分として使用される、インドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)またはその製薬学的に許容される塩の作用(活性)は、対象とするマラリア原虫やがんによって変動する場合があるので、目的とする治療または予防の効果が得られるものを選択すればよい。抗マラリア活性および抗がん活性は公知の手法により評価することができ、その結果に基づいて、目的とする作用を有するインドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)またはその製薬学的に許容される塩を選択することができる。有効成分として使用するインドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)またはその製薬学的に許容される塩は、いずれか1種類だけであってもよいし、必要に応じて2種類以上を併用してもよい。
抗マラリア剤の適用対象となるマラリア原虫としては、熱帯熱マラリア原虫、三日熱マラリア原虫、卵型マラリア原虫、四日熱マラリア原虫などが挙げられ、従来の薬剤に対する耐性を有するマラリア原虫であってもよい。
抗がん剤の適用対象となるがんとしては、悪性リンパ腫(ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫など)、胃がん、陰茎がん、咽頭がん(上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭かんなど)、外陰がん、下垂体線腫、肝細胞がん、胸腺腫、菌状息肉症、原発不明がん、骨髄異形成症候群、子宮がん(子宮頚部がん、子宮体部がん、子宮肉腫など)、絨毛性疾患、食道がん、腎孟がん、尿管がん、神経膠腫、腎細胞がん、膵がん、膵内分泌腫瘍、精巣腫瘍、前立腺がん、大腸がん(盲腸がん、結腸がん、直腸がんなど)、多発性骨髄腫、胆管がん、胆嚢がん、膣がん、中皮腫、聴神経鞘腫、軟部肉腫、乳がん、脳腫瘍、肺がん、白血病(急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、成人T細胞白血病リンパ腫、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病など)、皮膚がん(悪性黒色腫など)、膀胱がん、慢性骨髄増殖性疾患、卵巣がん、卵巣胚細胞腫瘍などが挙げられる。
また、本発明の医薬品は、経口投与用の医薬品(内服薬)として調製することもできるし、非経口投与用の医薬品、つまり静脈内、筋肉内もしくは皮下投与用の注射剤(ワンショットまたは点滴)や経直腸投与用の座薬として調製することもできる。
経口投与用または直腸投与用の医薬品(医薬組成物)は、一般的に、有効成分と、錠剤、カプセル剤、軟カプセル剤、顆粒剤、散剤、細粒剤、シロップ、溶液剤、懸濁剤などの剤型に応じた添加剤(賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、懸濁化剤、等張化剤、乳化剤等)とを混合し、成形することにより製造される。
非経口投与用の医薬品(医薬組成物)、たとえば注射剤は、一般的に、有効成分を希釈剤(生理食塩水、ブドウ糖注射液、乳糖注射液、マンニット注射液等)に溶解させた後、濾過・滅菌処理を施し、アンプル等の密封容器に充填することにより製造される。必要に応じて、アルコール(無水エタノール等)、ポリエチレングリコール、界面活性剤等の補助剤や、リポソーム、シクロデキストリン等の担体を用いることも可能である。日本薬局方に基づいて凍結乾燥した形態の注射剤や塩化ナトリウムと混合した粉末注射剤として調製することも可能である。
医薬品の1回あたりの有効成分の投与量、投与回数および投与期間(頻度)は、用いる有効成分の種類、作用および体内での動態、医薬品の剤型および投与経路、投与対象の年齢、体重および症状、さらに副作用の強さなどを考慮しながら、適切に調整することができる。
特に、ヒトに対して使用される医薬品に関する諸条件(有効成分量など)は、生体外(in vitro)での試験、好ましくはモデル動物(マウス、ラット、モルモット、ウサギ、ヤギ、ネコ、イヌ、ブタ、サルなど、ヒト以外の哺乳動物)を対象とした試験、より好ましくはヒトを対象とした治験などを通じて、適切に把握することが可能である。この場合、製品化されている公知の医薬品(有効成分)の実施形態やそれを用いて同条件で行った試験結果を、本発明の医薬品(有効成分)の実施形態の参考とすることも可能である。
なお、本発明の医薬品は、同じ目的において有効な公知の他の物質(薬剤やその他の薬理学的に活性な物質)と併用してもよく、そのような有効成分と組み合わせた組成物(いわゆる合剤)として用いてもよい。たとえば、本発明の抗マラリア剤は、マラリアの治療または予防に用いられている他の抗マラリア剤などと併用してもよく、本発明の抗がん剤は、がんの治療または予防に用いられている他の抗がん剤などと併用してもよい。
さらに、本発明のインドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)およびその製薬学的に許容される塩は、他の医薬品、たとえば抗バクテリア剤、抗寄生虫病剤、抗菌剤、抗真菌剤、抗感染症剤などの有効成分として利用できる可能性がある。
以下の実施例には、参考例として、式(A)においてn=0(環aの置換基であるR1が存在しない)および/またはR3が水素原子である化合物を用いた形態も含まれている。そのような化合物も、式(A)の定義に従った化合物の製造方法に準じて製造することができる。
−実施例1:化合物の合成−
下記のスキームに従って、後述する抗マラリア活性試験および抗がん活性試験に用いた化合物を合成した。概略は次の通りである。
まず、2-アミノベンジルアミン(化合物1)およびイサチン(化合物2)を原料として第1の中間体である5H-インドロ[3,2-c]キノリン-6(11H)-オン(化合物3)を合成する(合成例1参照)。続いて、化合物3を塩化ホスホリルと反応させて第2の中間体である6-クロロ-5H-インドロ[3,2-c]キノリン(化合物4)を合成する(合成例2参照)。その後、化合物4を適切なアミンと反応させて、目的とするアルキルアミノ基等を6位に導入した6-アルキルアミノ-5H-インドロ[3,2-c]キノリン等(化合物5,6)を合成する(合成例3参照)。
さらに、それらのうち末端にアミノ基を有する6-アミノアルキルアミノ-5H-インドロ[3,2-c]キノリン(化合物5a等)を出発原料として、所定の化合物と反応させて前記アミノ基に所定の置換基を導入した化合物(化合物6, 7, 8)を合成する(合成例4,5,6参照)。
一方で、6-クロロ-5H-インドロ[3,2-c]キノリン(化合物4)を出発原料として、11位にメチル基を導入した6-クロロ-11-メチル-11H-インドロ[3,2-c]キノリン(化合物9)も合成する(合成例7参照)。そして、上記と同様に、目的とするアルキルアミノ基等を6位に導入した11-メチル-6-アルキルアミノ-5H-インドロ[3,2-c]キノリン等(化合物10, 11)を合成する(合成例8,9参照)。
Figure 2015063476
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実験の一般的な手順
カラム(フラッシュ)クロマトグラフィは、特に断らない限り、シリカゲルカラム(230−400メッシュ)で、グラジエント溶媒システム(溶出液はn−ヘキサン/酢酸エチル)を用いて行った。1H NMRおよび13C NMRスペクトルは、特に断らない限り、Varian INOVA-600装置で、DMSO-d6中で測定した。化学シフト(δ ppm)はテトラメチルシラン(TMS)を内部基準として用いることにより決定した。
[合成例1]化合物3(5H-インドロ[3,2-c]キノリン-6(11H)-オン)の合成
2-アミノベンジルアミン(1)(40mmol)とイサチン(2)(20mmol)を酢酸(50mL)に溶かし、混合物を還流下で8〜20時間加熱した。放冷した後、反応物を水に注入した。固形物が析出し、これを集めて乾燥すると、目的物3が結晶として得られた。
5H-indolo[3,2-c]quinolin-6(11H)-one (3a) Yield: 88%. 1H NMR δ 12.53 (s, 1H), 11.40 (s, 1H), 8.17 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.59 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.47-7.43 (m, 2H), 7.33 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.27-7.22 (dt, J = 15.3, 7.5 Hz, 2H); 13C NMR δ 160.3, 141.1, 138.4, 138.1, 129.6, 124.8, 124.4, 122.5, 121.9, 121.5, 121.2, 116.5, 112.4, 112.2, 106.9。
[合成例2]化合物4(6-クロロインドロ[3,2-c]キノリン)の合成
5H-インドロ[3,2-c]キノリン-6(11H)-オン(3)(1.0mmol)と塩化ホスホリル(2mL)を混合したものを還流下(130℃)で8時間加熱した。放冷した後、反応物を冷NaHCO3水に注入した。固形物が析出し、これをろ過して捕集し、さらに乾燥すると、目的物4が結晶として得られた。
6-chloro-5H-indolo[3,2-c]quinoline (4a) Yield: 83%. 1H NMR δ 13.09 (s, 1H), 8.54 (dd, J = 8.0, 0.9 Hz, 1H), 8.39 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.04 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.77 (dtd, J = 15.0, 8.3, 2H), 7.58-7.52 (m, 1H), 7.39 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 3.99 (d, J = 7.1 Hz, 1H); 13C NMR δ 144.9, 144.8, 142.4, 139.2, 129.6, 128.8, 126.7, 126.5, 122.7, 121.7 (2C), 121.2, 117.0, 113.0, 111.8。
[合成例3]化合物5(6-アミノインドロ[3,2-c]キノリン)の合成
6-クロロインドロ[3,2-c]キノリン(4)(0.4mmol)と、過剰量の目的物に対応したアミン(2.0mmol)の混合物を90〜140℃で20分から4時間加熱した。反応は薄層クロマトで追跡し、原料の消滅を反応の終点とした。反応混合物に水を加え、生成した固体を濾過で回収した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(SiO2、酢酸エチルと2Nアンモニアを含むメタノールの混合溶液=10:1 V/V)で精製し、6-アミノインドロ[3,2-c]キノリン(5)を固体として得た。
N1-(11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-yl)propane-1,3-diamine (5a). Yield: 93%. Mp:>230 ℃ decompose. 1H NMR δ 8.42 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.25 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.65 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.48 (dd, J = 8.2, 7.0 Hz, 1H), 7.40 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.27 (dt, J = 14.6, 7.4 Hz, 2H), 7.07 (s, 1H), 3.80 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 2.75 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 1.83 (m, 2H); 13C NMR δ 153.4, 146.6, 141.1, 138.5, 128.4, 126.6, 124.3, 122.0, 121.9, 121.0 (2C), 120.5, 114.5, 111.8, 103.1, 40.5 39.6, 32.0。
N1-(11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-yl)butane-1,4-diamine (5b). Yield: 78%. Mp: 166-168 ℃. 1H NMR δ 8.40 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 8.25 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 6.9 Hz, 2H), 7.48 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 7.41 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 7.27 (dt, J = 17.1, 7.2 Hz, 2H), 6.62 (s, 1H), 3.72 (s, 2H), 2.64 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 1.78 (m, 2H), 1.52 (dd, J = 13.5, 6.7 Hz, 2H); 13C NMR δ 153.4, 146.6, 141.2, 138.5, 128.4, 126.7, 124.3, 122.0, 121.9, 121.2, 121.1, 120.5, 114.5, 111.8, 103.2, 42.0, 40.8, 31.4, 27.3。
N1-(11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-yl)pentane-1,5-diamine (5c). Yield: 80%. Mp: 168-169 ℃. 1H NMR δ 8.41 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 8.26 (m, 1H), 7.66 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 7.49 (t, J = 7.1 Hz, 1H), 7.41 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 7.28 (dt, J = 14.9, 7.2 Hz, 2H), 6.56 (s, 1H), 3.72 (s, 2H), 2.56 (s, 2H), 1.77 (d, J = 5.4 Hz, 2H), 1.43 (s, 4H); 13C NMR δ 153.4, 146.6, 141.2, 138.5, 128.4, 126.7, 124.3, 122.0, 121.9, 121.2, 121.1, 120.5, 114.5, 111.8, 103.2, 42.2, 41.0, 33.8, 29.8, 24.6。
N1-(11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-yl)hexane-1,6-diamine (5d). Yield: 78%. 1H NMR δ 8.38 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.23 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.64 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.47 (dd, J = 11.2, 4.0 Hz, 1H), 7.40 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.27 (dt, J = 18.5, 7.4 Hz, 2H), 6.54 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 3.69 (dd, J = 13.1, 6.6 Hz, 2H), 2.51 (d, J = 5.9 Hz, 2H), 1.75 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 1.40 (m, 6H); 13C NMR δ 153.4, 146.6, 141.2, 138.5, 128.4, 126.7, 124.3, 121.9, 121.8, 121.2, 121.1, 120.5, 114.5, 111.8, 103.2, 42.1, 40.9, 33.8, 29.9, 27.1, 26.8。
N-(3-(4-(3-aminopropyl)piperazin-1-yl)propyl)-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-amine (5e). Yield: 47%. 1H NMR δ 12.47 (s, 1H), 8.36 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.23 (dd, J = 7.9, 1.1 Hz, 1H), 7.63 (dd, J = 10.8, 8.2 Hz, 2H), 7.48 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 7.41 (s, 1H), 7.33-7.22 (m, 2H), 6.64 (s, 1H), 3.72 (d, J = 6.1 Hz, 2H), 2.53 (t, J = 6.7 Hz, 4H), 2.44 (t, J = 6.7 Hz, 6H), 2.34-2.23 (m, 4H), 1.95-1.85 (m, 2H), 1.54-1.42 (m, 2H); 13C NMR δ 153.4, 146.5, 141.1, 138.5, 128.4, 126.6, 124.3, 121.93, 121.8, 121.2 (2C), 120.9, 114.5, 111.8, 103.2, 57.1 (2C), 56.3, 53.6 (2C), 53.2 (2C), 30.7, 26.5 (2C)。
6-(1,4-diazepan-1-yl)-11H-indolo[3,2-c]quinoline (5f). Yield: 83%. Mp: 216-218 ℃. 1H NMR δ 12.61 (s, 1H), 8.35 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.77 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.56 (dd, J = 8.1, 7.1 Hz, 1H), 7.42 (m, 2H), 7.31 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 3.86 (s, 2H), 3.80 (d, J = 2.3 Hz, 2H), 2.98 (d, J = 2.3 Hz, 2H), 2.88 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 1.88 (s, 2H); 13C NMR δ 157.6, 145.1, 142.7, 138.9, 128.6, 127.7, 124.6, 123.0, 122.5, 122.1, 122.0, 120.7, 115.5, 112.0, 106.0, 55.4, 50.7, 49.1, 48.6, 31.1。
N1-(11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-yl)-N3,N3-dimethylpropane-1,3-diamine (5g). Yield: 90%. 1H NMR δ 12.45 (s, 1H), 8.25 (t, J = 8.1 Hz, 2H), 7.66 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.48 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.40 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.31 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.26 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 7.14 (s, 1H), 3.75 (dd, J = 11.4, 5.9 Hz, 2H), 2.46 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 2.24 (s, 6H), 1.89 (dd, J = 12.7, 6.3 Hz, 2H); 13C NMR δ 153.4, 146.7, 141.2, 138.6, 128.5, 126.7, 124.3, 122.0, 122.0, 121.2, 120.6, 120.5, 114.6, 112.0, 103.2, 58.9, 45.8 (2C), 41.0, 26.7. Anal. Calcd for C20H22N4: C 75.44, H 6.96, N 17.60. Found: C 75.47, H 6.96, N 17.60。
6-(4-methyl-1,4-diazepan-1-yl)-11H-indolo[3,2-c]quinoline (5h). Yield: 52%.Mp: 77-79 ℃. 1H NMR δ 12.59 (s, 1H), 8.34 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.00 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.77 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.67 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.56 (dd, J = 8.3, 7.0 Hz, 1H), 7.41 (m, 2H), 7.31 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 3.96-3.88 (m, 2H), 3.88-3.81 (m, 2H), 2.72-2.67 (m, 2H), 2.67-2.60 (m, 2H), 2.29 (s, 3H), 1.97 (dd, J = 8.4, 3.0 Hz, 2H); 13C NMRδ 157.4, 145.3, 142.9, 139.0, 128.8, 127.8, 124.8, 123.1, 122.6, 122.2, 122.2, 120.9, 115.6, 112.1, 106.1, 58.8, 57.1, 52.0, 51.0, 47.1, 27.7. HRMS (ESI) calcd for C21H23N4 [M+H]+ Exact Mass: 331.1923, found 331.1921。
2-(11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-ylamino)ethanol (5i). Yield: 35%. 1H NMR δ 12.50 (s, 1H), 8.35 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.26 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.66 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 7.51 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.42 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.30 (dd, J = 17.0, 7.8 Hz, 2H), 6.64 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 5.41 (s, 1H), 3.80 (m, 2H), 3.75 (t, J = 5.2 Hz, 2H); 13C NMR δ 153.7, 146.2, 141.3, 138.6, 128.7, 126.4, 124.5, 122.1, 121.9, 121.5, 121.1, 120.7, 114.6, 112.0, 103.2, 61.5, 44.2. Anal. Calcd for C17H15N3O: C 73.63, H 5.45, N 15.15. Found: C 73.65, H 5.07, N 15.02。
3-(11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-ylamino)propan-1-ol (5j). Yield 96%. Mp: 199-201 ℃. 1H NMR δ 12.51 (s, 1H), 8.36 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.26 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.65 (dd, J = 13.0, 8.3 Hz, 2H), 7.50 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 7.41 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.29 (dd, J = 14.6, 7.3 Hz, 2H), 6.80 (s, 1H), 3.81 (m, 2H), 3.60 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 1.89 (m, 2H); 13C NMR δ 153.5, 146.0, 141.1, 138.5, 128.5, 126.1, 124.3, 121.9, 121.8, 121.2, 120.8, 120.5, 114.4, 111.8, 102.9, 59.4, 38.6, 32.9。
N-((tetrahydrofuran-2-yl)methyl)-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-amine(5k). Yield: 42%. Mp: 185-187 ℃. 1H NMR δ 12.48 (s, 1H), 8.30 (m, 1H), 8.25 (m, 1H), 7.67 (dd, J = 10.4, 5.0 Hz, 2H), 7.50 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.42 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.29 (dt, J = 17.5, 7.5 Hz, 2H), 6.49 (t, J = 5.3 Hz, 1H), 4.30 (m, 1H), 3.86 (m, 1H), 3.77 (dd, J = 7.8, 3.5 Hz, 2H), 3.66 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 1.93 (m, 2H), 1.79 (m, 2H); 13C NMR δ 153.3, 146.4, 141.2, 138.6, 129.0, 126.64, 124.7, 122.0, 121.8, 121.3, 120.9, 120.6, 114.6, 111.9, 103.0, 77.6, 67.6, 44.9, 29.1, 25.6。
4-(11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-yl)morpholine(5l). Yield: 67%. 1H NMR δ 12.69 (s, 1H), 8.41 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.94 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.62 (s, 1H), 7.50 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.46 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.36 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 3.99-3.91 (m, 4H), 3.45 (s, 4H);13C NMR δ 153.6, 145.1, 140.1, 138.6, 128.4, 128.3, 124.8, 124.68, 121.7, 121.2, 121.1, 120.7, 115.4, 112.0, 103.6, 40.5(2C), 32.8(2C). Anal. Calcd for C19H17N3O: C 75.23, H 5.65, N 13.85. Found: C 75.15, H 5.28, N 13.62。
N-benzyl-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-amine (5m). Yield: 48%. Mp: 205-207 ℃. 1H NMR δ 12.51 (s, 1H), 8.53 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.29 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.52 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.44 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.33-7.26 (m, 5H), 7.18 (t, J = 7.0 Hz, 1H), 5.01 (d, J = 5.8 Hz, 2H); 13C NMR δ 153.0, 146.4, 142.0, 141.4, 138.6, 128.5 (3C), 127.9 (2C), 126.8, 126.7, 124.4, 122.0, 121.9, 121.3, 121.2, 120.6, 114.7, 111.9, 103.1, 44.0。
N-(2,4-dimethoxyphenyl)-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-amine (5n). Yield: 96%. Mp: 220-221 ℃. 1H NMR δ 12.70 (s, 1H), 8.94 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.34 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 8.16 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.81 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.59 (dd, J = 11.1, 4.0 Hz, 1H), 7.50 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.44 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 7.40 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 6.76 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 6.65 (dd, J = 8.8, 2.6 Hz, 1H), 4.03 (s, 3H), 3.79 (s, 3H); 13C NMR δ 155.1, 150.5, 149.7, 145.8, 141.4, 138.8, 128.9, 127.3, 124.9, 124.1, 122.6, 122.1, 121.4, 121.2, 120.5, 119.6, 115.1, 112.6, 104.6, 103.6, 99.2, 56.8, 55.8。
N1-(2-fluoro-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-yl)propane-1,3-diamine (5o). Yield 87%. 1H NMR δ 8.42 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.01 (dd, J = 9.6, 3.0 Hz, 1H), 7.65 (dd, J = 9.0, 5.3 Hz, 2H), 7.442 (m, 1H), 7.36 (m, 1H), 7.33 (m, 1H), 7.07 (s, 1H), 3.76 (d, J = 5.2 Hz, 2H), 2.73 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 1.81 (m, 2H); 13C NMR δ 156.2 (J = 237.1 Hz), 153.0, 143.4, 140.6 (J = 3.6 Hz), 138.5, 128.5 (J = 8.4 Hz,), 124.6, 121.7, 121.2, 120.7, 116.8 (J = 24.1 Hz), 114.4 (J = 9.6 Hz), 111.9, 106.2 (J = 23.1 Hz), 103.6, 40.5, 39.7, 32.9。
N1-(1-bromo-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-yl)propane-1,3-diamine (5p). Yield: 79%. 1H NMR δ 11.78 (s, 1H), 8.47 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.98 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.49 (dd, J = 7.5, 0.9 Hz, 1H), 7.45 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.37 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 7.32 (dd, J = 13.0, 5.8 Hz, 2H), 3.84-3.74 (m, 2H), 2.74 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 1.87-1.77 (m, 2H); 13C NMRδ 153.5, 148.5, 138.7, 138.5, 128.7, 126.9, 126.2, 124.8, 121.1, 120.8, 120.7, 115.9, 114.0, 113.4, 104.7, 40.5, 39.8, 32.8。
N1-(2-bromo-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-yl)propane-1,3-diamine (5q). Yield: 82%. 1H NMR δ 8.50 (s, 1H), 8.44 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.58 (m, 2H), 7.42 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.30 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.25 (s, 1H), 3.79 (s, 2H), 2.75 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 1.81 (m, 2H); 13C NMR δ 153.7, 145.3, 140.0, 138.6, 1301.0, 128.640, 124.7, 124.2, 121.6, 121.2, 120.78, 116.1, 112.8, 112.0, 103.6, 40.5, 39.7, 32.8。
N1-(2-methyl-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-yl)propane-1,3-diamine (5r). Yield: 61%. 1H NMR δ 8.38 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.62 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.55 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.38 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 7.31 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.26 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 3.76 (d, J = 5.8 Hz, 2H), 2.73 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.46 (s, 3H), 1.84-1.76 (m, 2H); 13C NMR δ 153.1, 144.8, 141.0, 138.6, 130.1, 129.9, 126.5, 124.2, 122.0, 121.4, 121.1, 120.5, 114.4, 111.9, 103.24, 40.5, 39.7, 33.0, 21.5。
N1-(2-methoxy-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-yl)propane-1,3-diamine (5s). Yield: 81%. 1H NMR δ 8.40 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.79 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.59 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.40 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.27 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.14 (dd, J = 9.0, 2.8 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.76 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.75 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 1.82 (dd, J = 12.5, 6.2 Hz, 2H); 13C NMR δ 154.1, 152.2, 141.5, 141.0, 138.5, 127.9, 124.3, 122.0, 121.1, 120.4, 118.8, 114.5, 111.8, 103.4, 102.6, 55.8, 40.4, 39.6, 32.9。
N1-(2-nitro-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-yl)propane-1,3-diamine (5t). Yield: 87%. 1H NMR δ 9.32 (s, 1H), 8.48 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.23 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.69 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.46 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.33 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 3.84 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 2.75 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 1.86-1.79 (m, 2H); 13C NMR δ 155.4, 150.5, 141.1, 140.4, 138.6, 126.9, 125.1, 122.6, 121.4, 121.2, 121.2, 119.5, 113.4, 112.3, 103.5, 39.3, 39.2, 31.1。
N1-(2-chloro-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-yl)propane-1,3-diamine (5u). Yield 95%. 1H NMR δ 8.45 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.35 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.65 (dd, J = 15.5, 8.5 Hz, 2H), 7.48-7.40 (m, 2H), 7.30 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.24 (s, 1H), 3.79 (d, J = 4.2 Hz, 2H), 2.75 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 1.81 (p, J = 6.2 Hz, 2H); 13C NMR δ 153.6, 145.1, 140.1, 138.6, 128.4, 128.3, 124.8, 124.7, 121.7, 121.2, 121.1, 120.8, 115.4, 112.0, 103.6, 40.5, 39.8, 32.9。
N1-(2-chloro-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-yl)-2-methylpropane-1,3-diamine (5v). Yield 97%. 1H NMR δ 8.42 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.32 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.65 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.55 (s, 1H), 7.45 (dd, J = 8.8, 2.5 Hz, 1H), 7.44-7.40 (m,1H), 7.32 - 7.25 (m,1H), 3.77 (dd, J = 7.7, 5.3 Hz, 1H), 3.54 (dd, J = 8.5, 4.1 Hz, 1H), 2.71 (dd, J = 12.4, 4.6 Hz, 1H), 2.59 (dd, J = 12.4, 7.0 Hz, 1H), 1.98 (t, J = 3.9 Hz, 1H), 0.97 (d, J = 6.9 Hz, 3H); 13C NMR δ 153.6, 145.1, 140.1, 138.6, 128.4, 128.3, 124.8, 124.7, 121.67, 121.1, 121.1, 120.8, 115.3, 112.0, 103.6, 47.4, 46.5, 35.6, 17.0。
N1-(2-chloro-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-yl)-2,2-dimethylpropane-1,3-diamine (5w). Yield 71%. 1H NMR δ 8.38 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.38 (m, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.66 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.47-7.40 (m, 2H), 7.30 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 3.63 (s, 2H), 2.55 (s, 2H), 0.99 (s, 6H); 13C NMR δ 153.9, 145.1, 140.1, 138.7, 128.5, 128.2, 124.9, 124.8, 121.7, 1212, 121.1, 121.0, 115.4, 112.1, 103.7, 51.9, 50.6, 24.7, 14.6 (2C)。
[合成例4]化合物6の合成
11H-インドロ[3,2-c]キノリン-6-アミン(5, 30mg)をTHF(1mL)に完全に溶かした。室温でこの溶液を撹拌しながら、イソシアナート(1.2当量)をTHF(1mL)に溶かした溶液を2〜6時間かけて滴下した。反応は薄層クロマトで追跡し、原料の消滅を反応の終点とした。反応終了後、反応混合物を蒸発させて乾燥した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出液はn−ヘキサン:酢酸エチル=1:1 V/V)で精製し、純粋な生成物を得た。
1-(6-(11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-ylamino)hexyl)-3-phenylurea (6a). Yield: 61%. 1H NMR δ 12.40 (s, 1H), 8.37 (m, 2H), 8.22 (m, 1H), 7.63(m, 2H), 7.45 (m, 1H), 7.41-7.30 (m, 3H), 7.25 (dt, J = 19.4, 7.4 Hz, 2H), 7.18 (dd, J = 10.3, 5.1 Hz, 2H), 6.84 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 6.56 (s, 1H), 6.10 (s, 1H), 3.69 (d, J = 5.5 Hz, 2H), 3.08 (d, J = 5.7 Hz, 2H), 1.76 (d, J = 5.8 Hz, 2H), 1.48-1.35 (m, 6H); 13C NMR δ 155.6, 153.4, 146.5, 141.1, 141.0, 138.5, 129.1 (3C), 128.4, 126.7, 124.3, 121.9, 121.3, 121.2, 121.1, 120.5, 118.0 (2C), 114.5, 111.8, 103.2, 40.9, 39.5, 30.3, 29.8, 26.9, 26.8。
1-(3-(11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-ylamino)propyl)-3-phenylthiourea(6b). Yield: 84%. 1H NMR δ 12.50 (s, 1H), 9.64 (s, 1H), 8.43 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.24 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.00 (m, 1H), 7.66 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.50 (m, 1H), 7.48-7.38 (m, 4H), 7.29 (ddd, J = 22.0, 15.2, 7.5 Hz, 4H), 7.10 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 6.79 (m, 1H), 3.79 (dd, J = 12.2, 6.1 Hz, 2H), 3.69 (s, 2H), 2.01 (m, 2H); 13C NMR δ 180.7, 153.3, 141.2, 139.5, 138.5 (2C), 129.2, 128.5, 126.4, 124.8, 124.4, 123.7, 122.0, 121.8 (2C), 121.4, 121.2, 120.6, 114.5, 111.9, 103.0, 42.2, 38.33, 29.9。
1-(3-(11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-ylamino)propyl)-3-phenylurea (6c). Yield: 98%. 1H NMR δ 12.47 (s, 1H), 8.61 (s, 1H), 8.49 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.28 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.73 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.48 (m, 3H), 7.43 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.29 (dt, J = 19.3, 7.5 Hz, 2H), 7.24 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 6.90 (dd, J = 10.7, 4.0 Hz, 1H), 6.79 (t, J = 5.0 Hz, 1H), 6.39 (t, J = 5.4 Hz, 1H), 3.82 (dd, J = 11.8, 5.7 Hz, 2H), 3.32 (dd, J = 11.9, 5.8 Hz, 2H), 1.93 (dd, J = 12.5, 6.2 Hz, 2H); 13C NMR δ 156.2, 153.4, 146.5, 141.2, 141.1, 138.6, 129.1 (2C), 128.4, 126.7, 124.4, 122.0, 121.9, 121.5, 121.2, 121.1, 120.6, 118.2 (2C), 114.6, 111.9, 103.2, 38.1, 37.3, 30.9。
1-(3-(2-fluoro-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-ylamino)propyl)-3-phenylurea (6d). Yield: 83%. 1H NMR δ 12.46 (s, 1H), 8.57 (s, 1H), 8.47 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.02 (dd, J = 9.6, 2.9 Hz, 1H), 7.72 (dd, J = 9.1, 5.4 Hz, 1H), 7.67 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.43 (d, J = 7.6 Hz, 3H), 7.34 (dd, J = 10.3, 7.3 Hz, 1H), 7.32-7.29 (m, 1H), 7.22 (q, J = 5.8 Hz, 2H), 6.88 (dd, J = 11.6, 4.2 Hz, 1H), 6.76 (s, 1H), 6.34 (s, 1H), 3.76 (q, J = 6.4 Hz, 2H), 3.27 (q, J = 6.4 Hz, 2H), 1.90-1.86 (m, 2H); 13C δ 156.2 (J = 237.1 Hz), 156.11, 153.0, 143.3, 141.0, 140.6 (J = 3.6 Hz), 138.6, 129.1(2C), 128.5 (J = 8.4 Hz), 124.6, 121.7, 121.46, 121.3, 120.7, 118.2(2C), 116.8 (J = 24.1 Hz), 114.4 (J = 9.6 Hz), 111.9, 106.2 (J = 23.1 Hz), 103.6, 38.1, 37.3, 30.7。
1-(3-(1-bromo-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-ylamino)propyl)-3-phenylurea (6e). Yield: 86%. 1H NMR δ 11.77 (s, 1H), 8.57 (s, 1H), 8.51 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.99 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.50 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.48-7.41 (m, 3H), 7.37 (m, 2H), 7.22 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 6.96 (s, 1H), 6.88 (m, 1H), 6.32 (s, 1H), 3.78 (d, J = 6.2 Hz, 2H), 3.27 (d, J = 6.2 Hz, 2H), 1.89 (m, 2H); 13C NMR δ 156.2, 153.5, 148.5, 141.1, 138.7, 138.5, 129.1 (2C), 128.7, 127.0, 126.3, 124.9, 121.5, 121.2, 1209, 120.7, 118.2 (2C), 115.9, 114.1, 113.5, 104.8, 38.2, 37.3, 30.8。
1-(3-(2-bromo-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-ylamino)propyl)-3-phenylurea (6f). Yield: 79%. 1H NMR δ 12.52 (s, 1H), 8.57 (s, 1H), 8.48 (m, 2H), 7.66 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.61 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.56 (dd, J = 8.8, 2.3 Hz, 1H), 7.43 (t, J = 8.0 Hz, 3H), 7.31 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.22 (t, J = 7.9 Hz, 2H), 6.88 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 6.33 (s, 1H), 3.76 (d, J = 6.1 Hz, 2H), 3.26 (d, J = 6.2 Hz, 2H), 1.88 (m, 2H); 13C NMR δ 156.1, 153.7, 145.2, 141.0, 140.0, 138.6, 131.0, 129.1 (2C), 128.8, 124.8, 124.2, 121.6, 121.5, 121.3, 120.8, 118.2 (2C), 116.1, 112.9, 112.0, 103.6, 38.1, 37.2, 30.7。
1-(3-(2-methyl-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-ylamino)propyl)-3-phenylurea (6g). Yield: 76%. 1H NMR δ 12.37 (s, 1H), 8.57 (s, 1H), 8.43 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.04 (s, 1H), 7.62 (dd, J = 17.8, 8.2 Hz, 2H), 7.43 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.39 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 7.31 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.27 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.22 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 6.88 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 6.64 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 6.35 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 3.76 (d, J = 5.9 Hz, 2H), 3.27 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 2.47 (s, 3H), 1.91-1.84 (m, 2H); 13C NMR δ 156.1, 153.0, 144.7, 141.0, 140.9, 138.5, 130.1, 123.0, 129.1(2C), 126.6, 124.2, 121.9, 121.4, 121.3, 121.1, 120.4, 118.2(2C), 114.3, 111.8, 103.3, 38.1, 37.3, 30.8, 215。
1-(3-(2-methoxy-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-ylamino)propyl)-3-phenylurea (6h). Yield 85%. 1H NMR δ 12.38 (s, 1H), 8.58 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 8.44 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.78 (s, 1H), 7.65 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 7.46-7.38 (m, 3H), 7.28 (s, 1H), 7.22 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 7.14 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.89 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 6.59 (m, 1H), 6.36 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.74 (d, J = 5.0 Hz, 2H), 3.27 (m, 2H), 1.88 (dd, J = 5.9, 3.9 Hz, 2H); 13C NMR δ 156.2, 154.3, 152.1, 141.1, 141.0, 138.6, 129.1 (2C), 128.0, 124.5, 122.0, 121.5, 121.3, 120.5, 118.9, 118.2 (2C), 118.1, 114.6, 111.8, 103.5, 102.6, 55.9, 38.2, 37.3, 30.6。
1-(3-(2-nitro-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-ylamino)propyl)-3-phenylurea (6i). Yield 60%. 1H NMR δ 12.92 (s, 1H), 9.33 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.54 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.23 (dd, J = 9.2, 2.6 Hz, 1H), 7.71 (dd, J = 17.8, 8.6 Hz, 2H), 7.47 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.41 (dd, J = 13.1, 6.8 Hz, 3H), 7.35 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.22 (t, J = 7.9 Hz, 2H), 6.88 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 6.32 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 3.83 (q, J = 6.4 Hz, 2H), 3.26 (q, J = 6.4 Hz, 2H), 1.92-1.85 (m, 2H); 13C NMR δ 156.1, 155.5, 150.6, 141.2, 141.0, 140.4, 138.6, 129.1 (2C), 1271, 125.2, 122.6, 121.5, 121.4, 121.3, 121.2, 119.5, 118.2 (2C), 113.4, 112.3, 103.6, 38.3, 37.2, 30.7。
1-(3-(2-chloro-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-ylamino)propyl)-3-phenylurea (6j). Yield 93%. 1H NMR δ 12.51 (s, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.49 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.34 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 7.66 (m, 2H), 7.44 (dd, J = 14.9, 8.1 Hz, 4H), 7.31 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.22 (t, J = 7.7 Hz, 2H), 6.88 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 6.34 (t, J = 5.4 Hz, 1H), 3.78 (m, 2H), 3.328 (m, 2H), 1.88 (m, 2H); 13C NMR δ 156.1, 153.6, 145.0, 141.0, 140.0, 138.6, 129.0 (2C), 128.5, 128.4, 125.0, 124.8, 121.6, 121.4, 121.3, 121.1, 120.8, 118.2 (2C), 115.4, 112.0, 103.7, 38.1, 37.2, 30.7。
1-(3-(2-chloro-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-ylamino)-2-methylpropyl)-3-phenylurea (6k). Yield: 78%. 1H NMR δ 12.50 (s, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.52 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.32 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.67-7.63 (m, 2H), 7.45-7.40 (m, 4H), 7.33-7.27 (m, 1H), 7.24-7.17 (m, 2H), 6.93 (t, J = 6.1 Hz, 1H), 6.89-6.85 (m, 1H), 6.42 (t, J = 6.1 Hz, 1H), 3.69 (dd, J = 12.6, 6.6 Hz, 1H), 3.62-3.55 (m, 1H), 3.18 (dd, J = 13.7, 7.8 Hz, 2H), 2.10 (dd, J = 12.7, 6.8 Hz, 1H), 0.96 (d, J = 6.8 Hz, 3H); 13C NMR δ 156.4, 153.7, 145.0, 141.0, 140.2, 138.6, 129.2(2C), 128.5, 128.4, 124.9, 124.8, 121.6, 121.5, 121.2, 121.1, 120.8, 118.2(2C), 115.4, 112.0, 103.6, 43.6, 42.8, 34.5, 16.3。
1-(3-(2-chloro-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-ylamino)-2,2-dimethylpropyl)-3-phenylurea (6l). Yield: 84%. 1H NMR δ 12.52 (s, 1H), 8.71 (s, 1H), 8.65 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.34 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.70 - 7.64 (m, 2H), 7.46 (dd, J = 17.4, 8.2 Hz, 4H), 7.34 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.24 (t, J = 7.9 Hz, 2H), 7.06 (s, 1H), 6.90 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 6.68 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 3.64 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 3.10 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 0.95 (s, 6H); 13C NMR δ 156.8, 154.0, 144.9, 140.9, 140.2, 138.6, 129.1(2C), 128.4, 128.3, 124.9, 124.8, 121.7, 121.6, 121.0(2C), 120.9, 118.3(2C), 115.4, 112.0, 103.5, 46.8, 46.1, 37.2, 24.0(2C)。
[合成例5]化合物7の合成
11H-インドロ[3,2-c]キノリン-6アミン(5, 30mg)をTHF(1mL)に完全に溶かした。この溶液を撹拌しながら、アレンスルフォニルクロライド(1.2当量)をTHF(1mL)に溶かした溶液を滴下し、最後にトリエチルアミン(2.0)を加えた。反応は室温で、2〜6時間かけて行った。反応は薄層クロマトで追跡し、原料の消滅を反応の終点とした。反応終了後、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出液はn−ヘキサン:酢酸エチル=1:1 V/V)で精製し、純粋な生成物を得た。
N-(3-(11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-ylamino)propyl)methanesulfonamide (7a). Yield 66%. 1H NMR δ 12.51 (s, 1H), 8.41 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.26 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.51 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.44 (dt, J = 15.2, 6.8 Hz, 2H), 7.30 (dd, J = 15.4, 7.8 Hz, 2H), 6.68 (m, 1H), 3.80 (dd, J = 12.0, 5.9 Hz, 2H), 3.10 (q, J = 6.2 Hz, 2H), 2.85 (d, J = 1.2 Hz, 3H), 1.97 (m, 2H); 13C NMR δ 153.5, 146.2, 141.3, 138.6, 128.7, 126.3, 124.5, 122.1, 121.9, 121.5, 121.2, 120.7, 114.6, 112.0, 103.1, 40.7, 39.8, 38.2, 30.4。
N-(3-(11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-ylamino)propyl)benzenesulfonamide (7b). Yield: 91%. 1H NMR δ 12.46 (s, 1H), 8.34 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.24 (dd, J = 8.0, 1.2 Hz, 1H), 7.96 (t, J = 6.1 Hz, 1H), 7.71 (dd, J = 5.2, 3.3 Hz, 2H), 7.65 (dd, J = 16.0, 8.1 Hz, 2H), 7.54 - 7.49 (m, 2H), 7.44 (dd, J = 10.7, 4.8 Hz, 2H), 7.42-7.38 (m, 1H), 7.28 (dd, J = 7.9, 7.1 Hz, 2H), 6.59 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 3.69 (q, J = 6.3 Hz, 2H), 2.89 (q, J = 6.7 Hz, 2H), 1.87-1.80 (m, 2H); 13C NMR δ 153.4, 146.2, 141.2, 140.9, 138.5, 132.7, 129.5(2C), 128.6, 126.8(2C), 126.5, 124.4, 122.0, 121.8, 121.4, 121.0, 120.6, 114.5, 111.9, 103.0, 40.9, 38.0, 30.0。
[合成例6]化合物8の合成
11H-インドロ[3,2-c]キノリン-6アミン(5, 30mg)をTHF(1mL)に完全に溶かした。この溶液を撹拌しながら、アシルクロライド(1.2当量)をTHF(1mL)に溶かした溶液を滴下し、最後にトリエチルアミン(2.0)を加えた。反応は室温で、2〜6時間かけて行った。反応は薄層クロマトで追跡し、原料の消滅を反応の終点とした。反応終了後、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出液はn−ヘキサン:酢酸エチル=1:1 V/V)で精製し、純粋な生成物を得た。
3-(3-(11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-ylamino)propyl)-1,1-diethylurea (8a). Yield: 78%. 1H NMR δ 12.44 (s, 1H), 8.49 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.24 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.65 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.48 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.40 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.32-7.16 (m, 2H), 6.88 (s, 1H), 6.32 (t, J = 4.9 Hz, 1H), 3.73 (dd, J = 11.2, 5.5 Hz, 2H), 3.28-3.17 (m, 6H), 1.82 (dd, J = 11.9, 5.8 Hz, 2H), 1.08-0.94 (m, 6H); 13C NMR δ 157.7, 153.3, 146.5, 141.2, 138.5, 128.4, 126.5, 124.3, 121.9(2C), 121.1(2C), 120.6, 114.5, 111.8, 103.2, 40.6(2C), 37.9, 37.8, 31.0, 14.3(2C)。
N-(3-(11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-ylamino)propyl)thiophene-2-carboxamide (8b). Yield: 90%. 1H NMR δ 12.47 (s, 1H), 8.64 (t, J = 5.4 Hz, 1H), 8.45 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.26 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.80-7.70 (m, 2H), 7.66 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 7.48 (dd, J = 8.2, 7.0 Hz, 1H), 7.42 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.29 (dt, J = 17.9, 7.5 Hz, 2H), 7.14 (m, 1H), 6.75 (s, 1H), 3.79 (dd, J = 12.1, 6.1 Hz, 2H), 3.46-3.43 (m, 2H), 1.99 (dt, J = 6.1, 3.9 Hz, 2H); 13C NMR δ 161.8, 153.3, 146.4, 141.2, 140.6, 138.5, 131.0, 128.5, 128.3(2C), 126.6, 124.4, 122.0, 121.9, 121.2, 121.4, 120.6, 114.5, 111.9, 103.2, 38.3, 37.5, 30.2。Anal. Calcd for C23H20N4OS: C 68.98, H 5.03, N 13.99. Found: C 68.64, H 4.59, N 13.77。
[合成例7]化合物9(6-クロロ-11-メチルインドロ[3,2-c]キノリン)の合成
6-クロロ-11H-インドロ[3,2-c]キノリン(4a)(500mg,2.0mmol)を五酸化リン上で真空乾燥し、THF(5mL)に溶かした。冷水浴で冷やしながら、これに水素化ナトリウム(62.4mg,2.6mmol)を加えた。1時間かき混ぜた後、ヨウ化メチル(0.15mL,2.6mmol)を加え、混合物を室温で3時間かき混ぜた。固形物が析出し、これをろ過して捕集し、食塩水と水で交互に洗った。得られた固体の粗生成物はフラッシュクロマトグラフィー(溶出液はヘキサン:酢酸エチル=10:1 V/V)で溶出し、6-クロロ-11-メチル-11H-インドロ[3,2-c]キノリン(9)を黄色固体として得た。
6-chloro-11-methyl-11H-indolo[3,2-c]quinoline (9). Yield: 78%. 1H NMR δ 8.81 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.50 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.08 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.94 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.80 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.72 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.62 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.44 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 4.43 (s, 3H); 13C NMR δ 145.7, 145.0, 141.7, 140.8, 129.3, 129.3, 126.62 (C), 123.6, 122.1, 121.8, 120.2, 117.7, 111.8, 111.2, 34.1。
[合成例8]化合物10(6-アミノ-11-メチルインドロ[3,2-c]キノリン)の合成
6-クロロ-11-メチル-インドロ[3,2-c]キノリン(10)(0.4mmol)と過剰量の目的物に対応したアミン(2.0mmol)の混合物を140℃で24時間加熱した。反応は薄層クロマトで追跡し、原料の消滅を反応の終点とした。反応混合物に水を加え、生成した固体を濾過で回収した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出液は酢酸エチルと2Nアンモニアを含むメタノールの混合溶液=10:1 V/V)で精製し、6-アミノ-11-メチルインドロ[3,2-c]キノリン(10)を固体として得た。
N1-(11-methyl-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-yl)propane-1,3-diamine(10a). Yield: 62%. 1H NMR δ 8.52 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 8.45 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.81 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.51 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.47 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.33 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.27 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.05 (s, 1H), 4.33 (d, J = 9.1 Hz, 3H), 3.79 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 2.74 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 1.82 (dd, J = 12.2, 6.0 Hz, 2H); 13C NMR δ 153.2, 147.5, 140.6, 140.0, 128.2, 127.2, 124.4, 122.8, 121.1, 121.0, 120.9, 120.7, 115.1, 110.3, 103.4, 40.4, 39.7, 33.9, 32.9。
2,2-dimethyl-N1-(11-methyl-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-yl)propane-1,3-diamine (10b). Yield: 52%. 1H NMR δ 8.52 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.42 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.61 (s, 1H), 7.54-7.44 (m, 2H), 7.34 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.27 (dd, J = 8.1, 7.0 Hz, 1H), 4.34 (s, 3H), 3.64 (s, 2H), 2.53 (s, 2H), 0.99 (s, 6H); 13C NMR δ 153.4, 147.4, 140.5, 140.0, 128.1, 127.0, 124.4, 122.8, 121.0, 121.0, 120.8, 120.7, 115.1, 110.3, 103.4, 51.9, 50.4, 35.9, 33.9, 24.7 (2C)。
N1,N1-dimethyl-N3-(11-methyl-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-yl)propane-1,3-diamin (10c). Yield: 82%. 1H NMR δ 8.53 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.30 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.83 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.52 (d, J = 0.9 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 7.37 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.28 (s, 1H), 7.15 (s, 1H), 4.35 (s, 3H), 3.75 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 2.46 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 2.25 (s, 6H), 1.88 (m, 2H); 13C NMR δ 153.1, 147.5, 140.5, 139.9, 128.1, 127.3, 124.4, 122.8, 121.1, 120.9, 120.7, 120.4, 115.1, 110.4, 103.4, 58.9, 45.8 (2C), 41.1, 33.9, 26.6。
N1-(2-bromo-11-methyl-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-yl)propane-1,3-diamine (10d). Yield: 61%. 1H NMR δ 8.50 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.38 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.73 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.51 (dd, J = 8.2, 7.0 Hz, 1H), 7.47 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.34 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.26 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 5.98 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 4.31 (s, 3H), 2.40 - 2.33 (m, 6H), 1.85-1.78 (m, 1H), 1.67-1.60 (m, 1H), 1.51 (td, J = 13.7, 6.8 Hz, 2H), 1.35 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 0.85 (d, J = 7.1 Hz, 6H); 13C NMR δ 153.0, 147.5, 140.7, 139.9, 128.0, 127.3, 124.4, 122.6, 121.1, 121.1, 120.8, 120.7, 115.1, 110.2, 103.4, 52.7, 46.7(2C), 45.8, 34.7, 33.8, 24.2, 21.5, 12.1(2C)。
N1-(2-bromo-11-methyl-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-yl)-2,2-dimethylpropane-1,3-diamine (10e). Yield: 55%. 1H NMR δ 8.61 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.83-7.80 (dd, J = 19.8, 8.3 Hz, 2H), 7.59 (dd, J = 8.2, 7.0 Hz, 1H), 7.48 (dd, J = 8.1, 7.2 Hz, 1H), 7.41 (dd, J = 8.1, 7.1 Hz, 1H), 7.35 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 4.34 (s, 3H), 3.86-3.84 (m, 2H), 3.80-3.78 (m, 2H), 2.67-2.63 (m, 4H), 2.27 (s, 3H), 1.95-1.91 (m, 2H); 13C NMR δ 157.5, 146.0, 142.0, 140.2, 128.4, 128.3, 124.8, 123.0, 122.8, 122.3, 121.0, 120.8, 116.3, 110.4, 106.5, 58.6, 56.9, 52.2, 51.1, 47.0, 33.9, 27.5. HRMS (ESI) calcd for C22H25N4 [M+H]+ Exact Mass: 345.2079, found 345.2078。
N1-(2-bromo-11-methyl-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-yl)-N3,N3-dimethylpropane-1,3-diamine (10f). Yield: 67%.1H NMR δ 8.46 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.43 (s, 1H), 7.81 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.49 (m, 2H), 7.34 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 7.20 (s, 1H), 4.31 (s, 3H), 3.78 (d, J = 5.3 Hz, 2H), 2.74 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 1.81 (m, 2H); 13C NMR δ 153.4, 146.0, 140.0, 139.5, 128.9, 128.2, 124.9, 124.8, 121.7, 121.2, 121.1, 120.4, 115.8, 110.5, 103.8, 40.6, 39.7 33.6, 32.8。
N1-(2-chloro-11-methyl-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-yl)propane-1,3-diamine (10g). Yield: 67%. 1H NMR δ 8.46 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.44 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.86 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.51 (dd, J = 6.5, 2.4 Hz, 2H), 7.35 (s, 1H), 4.35 (s, 3H), 3.62 (d, J = 4.4 Hz, 2H), 2.54 (s, 2H), 0.99 (s, 6H); 13C NMR δ 153.6, 146.0, 140.1, 139.4, 128.7, 128.2, 124.8, 124.8, 121.7, 121.3, 120.9, 120.5, 115.8, 110.5, 103.9, 52.1, 50.7, 35.5, 33.6, 24.7 (2C)。
N1-(2-chloro-11-methyl-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-yl)-2,2-dimethylpropane-1,3-diamine (10h). Yield: 61%. 1H NMR δ 8.42 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.29 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.49 (dd, J = 8.9, 2.4 Hz, 2H), 7.37 (s, 1H), 7.26 (s, 1H), 4.31 (s, 3H), 3.73 (d, J = 5.2 Hz, 2H), 2.45 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 2.24 (s, 6H), 1.90 - 1.83 (m, 2H); 13C NMR δ 153.3, 146.0, 140.0, 139.4, 128.9, 128.2, 124.9, 124.8, 121.7, 121.1, 120.5, 120.4, 115.7, 110.5, 103.8, 58.8, 45.8(2C), 41.1, 33.6, 26.5。
N1-(2-chloro-11-methyl-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-yl)-N3,N3-dimethylpropane-1,3-diamine (10i). Yield: 54%. 1H NMR δ 8.46 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.41 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.84 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.53-7.48 (m, 2H), 7.36 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 6.13 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 4.67 (s, 1H), 4.34 (s, 3H), 2.47 (s, 6H), 1.81 (s, 1H), 1.63 (d, J = 6.5 Hz, 1H), 1.53 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 1.33 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 0.89 (t, J = 7.1 Hz, 6H); 13C NMR δ 153.2, 145.9, 140.0, 139.6, 128.9, 128.2, 124.9, 124.9, 121.7, 121.3, 121.0, 120.3, 115.7, 110.4, 103.8, 52.5, 46.7(2C), 45.8, 34.4, 33.6, 23.8, 21.5, 11.7(2C)。
N1-(2-bromo-11-methyl-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-yl)propane-1,3-diamine(10j). Yield; 58%. 1H NMR δ 8.55 (s, 1H), 8.46 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.81 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.61 (t, J = 8.1 Hz, 2H), 7.48 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.33 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.21 (s, 1H), 4.30 (s, 3H), 3.77 (d, J = 3.9 Hz, 2H), 2.74 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 1.81 (m, 2H); 13C NMR δ 153.4, 146.2, 140.0, 139.3, 130.8, 129.1, 124.8, 124.6, 121.1, 121.0, 120.3, 116.4, 112.9, 110.4, 103.7, 40.4, 39.8, 33.6, 32.6。
N1-(2-bromo-11-methyl-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-yl)-2,2-dimethylpropane-1,3-diamine (10k). Yield; 61%. 1H NMR δ 8.54 (s, 1H), 8.42 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.81 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.60 (d, J = 6.1 Hz, 2H), 7.49 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.34 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 4.30 (s, 3H), 3.62 (s, 2H), 2.55 (s, 2H), 0.99 (s, 6H); 13C NMR δ 153.6, 146.1, 140.0, 139.2, 130.8, 129.0, 124.7, 124.6, 121.2, 120.9, 120.4, 116.5, 112.8, 110.4, 103.8, 52.0, 50.6, 35.4, 33.6, 24.7 (2C)。
N1-(2-methoxy-11-methyl-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-yl)propane-1,3-diamine (10l). Yield: 53%. 1H NMR δ 8.56 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 8.30 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.83 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.648 (m, 2H), 7.49 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 7.38 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.28 (s, 1H), 4.32 (s, 3H), 3.74 (d, J = 5.3 Hz, 2H), 2.46 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 2.24 (s, 6H), 1.81 (m, 2H); 13C NMR δ 153.4, 146.3, 140.0, 139.3, 130.9, 129.3, 124.9, 124.7, 121.2, 120.6, 120.4, 116.5, 113.0, 110.6, 103.8, 58.9, 45.9 (2C), 41.15, 33.7, 26.5。 Anal. Calcd for C21H23BrN4: C 61.32, H 5.64, N 13.62. Found: C 61.30, H 5.31, N 13.40。
N1-(2-fluoro-11-methyl-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-yl)propane-1,3-diamine (10m). Yield: 36%. 1H NMR δ 8.44 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.18 (dd, J = 10.8, 2.4 Hz, 1H), 7.77 (t, J = 10.0 Hz, 1H), 7.70 (dd, J = 9.1, 5.8 Hz, 1H), 7.45 (dd, J = 16.9, 9.1 Hz, 1H), 7.36 (m, 1H), 7.31 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 4.29 (d, J = 9.8 Hz, 3H), 3.75 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 2.74 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 1.86-1.78 (m, 2H); 13C NMR δ 156.1(J = 237.1 Hz), 152.8, 144.2, 140.0, 139.9(J = 3.0 Hz), 128.8(J = 9.1 Hz), 124.7, 121.2, 121.0, 120.4, 116.6(J = 24.1 Hz), 114.6,(J = 10.6 Hz) 110.3, 107.3(J = 24.2 Hz), 103.8, 40.0, 39.5, 33.4, 32.3。
N1-(2,11-dimethyl-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-yl)propane-1,3-diamine (10n). Yield: 46%. 1H NMR δ 8.45 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.32 (s, 1H), 7.82 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.48 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.39-7.32 (m, 2H), 4.37 (s, 3H), 3.78 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 2.75 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 2.51 (s, 3H), 1.86 - 1.79 (m, 2H); 13C NMR δ 152.8, 145.5, 140.3, 139.9, 129.9, 129.7, 126.9, 124.3, 121.9, 121.0, 120.8, 120.7, 114.9, 110.1, 103.4, 33.8, 31.9, 22.9, 21.7, 21.5。
N1-(2-methoxy-11-methyl-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-yl)propane-1,3-diamine (10o). Yield: 53%. 1H NMR δ 8.43 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.80 (m, 1H), 7.65 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.47 (s, 1H), 7.31 (s, 1H), 7.20 (m, 1H), 6.87 (m, 1H), 4.36 (d, J = 4.3 Hz, 3H), 3.91 (s, 3H), 3.74 (s, 2H), 2.73 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 1.88 (m, 2H); 13C NMR δ 153.8, 152.1, 142.5, 140.2, 140.0, 128.5, 124.4, 121.1, 120.8, 120.7, 118.0, 115.0, 110.2, 103.9, 103.8, 55.8, 40.5, 39.7, 33.6, 32.9。
N1-(11-methyl-2-nitro-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-yl)propane-1,3-diamine (10p). Yield: 27%. 1H NMR δ 8.40 (m, 1H), 7.92 (m, 1H), 7.73 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 7.45 (s, 1H), 7.42 (s, 1H), 7.26 (s, 1H), 6.90 (m, 1H), 4.28 (s, 3H), 3.68 (m, 2H), 2.71 (m, 2H), 1.79 (m, 2H)。
[合成例9]化合物11の合成
11-メチル-インドロ[3,2-c]キノリン-6-アミン(10, 30mg)をTHF(1mL)に完全に溶かした。室温でこの溶液を撹拌しながら、イソシアナート(1.2当量)をTHF(1mL)に溶かした溶液を2〜6時間かけて滴下した。反応は薄層クロマトで追跡し、原料の消滅を反応の終点とした。反応終了後、反応混合物を蒸発させて乾燥した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出液はn−ヘキサン:酢酸エチル=1:1 V/V)で精製し、純粋な生成物を得た。
-(3-(11-methyl-11H-indolo[3,2-c]quinolin-6-ylamino)propyl)-3-phenylurea (11). Yield: 72%. 1H NMR δ 8.56 (s, 1H), 8.54 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.49 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.83 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.50 (dd, J = 16.2, 8.2 Hz, 2H), 7.42 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.34 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.28 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.22 (t, J = 7.7 Hz, 2H), 6.88 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 6.74 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 6.33 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 4.36 (s, 3H), 3.77 (q, J = 6.3 Hz, 2H), 3.27 (dd, J = 12.5, 6.3 Hz, 2H), 1.88 (m, 2H); 13C NMR δ 1561, 153.2, 147.4, 141.1, 140.6, 134.0, 129.1(2C), 128.1, 127.3, 124.4, 122.8, 121.4, 121.2, 121.0, 120.9, 120.7, 118.2(2C), 115.1, 110.3, 103.4, 38.1, 37.3, 33.9, 30.8。
−実施例2:抗マラリア活性の評価試験−
上記のように合成した化合物について、下記の手順に従って、in vitroでの抗マラリア活性の評価試験を行った。
<材料および方法>
(1)L6細胞株を用いたin vitro細胞毒試験
細胞毒試験は96-ウェルミクロタイタープレート中で実施した。各ウェルは、100μLの RPMI 1640媒体中に、1% L-グルタミン酸(200 mM)および10%ウシ胎仔血清で栄養補助した4000個のL6細胞(ラット骨格筋由来の筋芽細胞株)を含有していた。
100から0.002μg/mLの範囲の、11個の3倍希釈過程の連続的な薬の希釈液を作製した。70時間の培養後、プレートは逆転型のマイクロスコープで標準物と無菌条件の成長を確かめて確認した。10μLのアラマーブルー(Alamar Blue)を各ウェルとさらに2時間培養したプレートに加えた。
つづいて、プレートは発光マイクロプレート蛍光計(Molecular Devices Cooperation, Sunnyvale, CA, USA)で励起波長536 nm、発光波長588 nmで読み取りを行った。IC50値はSoftmaxPro software(Molecular Devices Cooperation, Sunnyvale, CA, USA)を使い、線形回帰(Huber 1993)によりシグモイド阻害曲線から求めた。
(2)熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)に対する活性試験
赤血球段階の熱帯熱マラリア原虫に対するin vitroでの活性は、3H-ヒポキサンチン取り込み評価法(Desjardins et al. 1979, Matiel and Pink. 1990らの方法による)にしたがって、クロロキンを含む公知の抗マラリア剤に感受性のNF54原虫株、タイ国(Thaitong et al. 1983)を発生期限とするクロロキンとピリメタミンに抵抗性のK1原虫株、およびクロロキン(シグマ社製C6628)を標準薬に用いて決定した。検査化合物はDMSO(ジメチルスルホキシド)に10 mg/mLの濃度で溶かし、ヒポキサンチンを加えないRPMI 1640媒体中で、HEPES(5.94 g/L)、NaHCO3(2.1 g/L)、ネオマイシン(100 U/mL)およびAlbumax(登録商標)(5 g/L)で栄養補助した、2.5%のヘマトクリット(0.3% parasitaemia)の、洗浄したヒト赤血球細胞A+の寄生虫菌培養液に加えた。
100から0.002μg/mLの範囲の、11個の3倍希釈過程の連続的な薬の希釈液を作製した。96-ウェルプレートを37℃; 4% CO2, 3% O2, 93% N2で加湿の保たれた雰囲気下で培養に付した。48時間後、50μLの3H-ヒポキサンチン(=0.5 μCi)をそれぞれのプレートウェルに加えた。プレートはさらに24時間、同条件で培養した。
つづいてプレートはBetaplateTM cell ハーベスター (Wallac, Zurich, Switzerland)で集菌し、そして赤血球細胞はガラス繊維フィルター上に移し、さらに蒸留水で洗浄した。乾燥したフィルターはシンチレーション液体10 mLの付いたプラスチック板に挿入し、BetaplateTM液体シンチレーションカウンター(Wallac, Zurich, Switzerland)で数値の読み取りを行った。IC50値はマイクロソフトExcelを使い、線形回帰(Huber 1993)によりシグモイド阻害曲線から求めた。
<結果>
表1に、各被験化合物についての、L6細胞に対するIC50値(nM/L)、クロロキン感受性の熱帯熱マラリア原虫株(NF54)に対するIC50値(nM/L)およびその選択性指標(SI:L6に対するIC50値/NF54に対するIC50値)、クロロキン耐性の熱帯熱マラリア原虫株(K1)に対するIC50値(nM/L)およびその選択性指標(SI:L6に対するIC50値/K1に対するIC50値)、ならびに抵抗性指標(RI:K1に対するIC50値/NF54に対するIC50値)を示す。IC50値は2つの独立したアッセイの平均値であり、個々の値は2倍未満の範囲に収まっていた。NTは未試験(Not Tested)を表す。
Figure 2015063476
Figure 2015063476
Figure 2015063476
化合物4との比較により、インドロ [3,2-c]キノリン骨格のC6位にアミノ基を導入した化合物5〜8群(C11位はH)は、クロロキン感受性の熱帯熱マラリア原虫株(NF54)およびクロロキン耐性の熱帯熱マラリア原虫株(K1)に対する活性が大幅に向上していることが分かる。C2位が非置換であっても高い抗マラリア活性が見られ、たとえば化合物5gのNF54に対するIC50は9.4nMでクロロキンと同程度である。C2位が置換されていても比較的高い抗マラリア活性が見られ、たとえば化合物5o、5q、5rおよび5sを比較した場合は、C2位をClで置換することにより(5u)他の原子または置換基で置換するよりも抗マラリア活性が高い結果になっている。また、C6位にチオ尿素等を導入した化合物6群について、たとえば化合物6cのNF54に対するIC50は2.4nM、SIは480.3で、抗マラリア活性および選択性に最も優れている。しかしながら、アルキレン鎖が分岐を有する化合物6kおよび6lが、分岐を有さない化合物6jに比べて、特にクロロキン耐性の熱帯熱マラリア原虫株(K1)に対する抗マラリア活性が高いことは興味深い。中でも化合物6lは、K1に対するIC50が16.9、抵抗性指標RIが1.6であり、創薬リード化合物として最も有望なものの一つである。
一方、化合物9との比較により、インドロ [3,2-c]キノリン骨格のC6位にアミノ基を導入し、C11位にメチル基を導入した化合物10〜11群についても、クロロキン感受性の熱帯熱マラリア原虫株(NF54)に対する活性が大幅に向上していることが分かる。
−実施例3:抗がん活性の評価試験−
上記のように合成した化合物について、下記の手順に従って、in vitroでの抗がん活性の評価試験を行った。評価試験は下記機関で実施した:
Prof. Joanna Wietrzyk and Dr. Marta Switalska
Institute of Immunology and Experimental Therapy
Polish Academy of Sciences
12, R. Weigl Street, 53-114 Wroclaw, Poland。
<材料および方法>
(細胞株)
in vitroで確立されたヒトのがん細胞株:MV4-11(混合型(biphenotypic)B骨髄単球性白血病)、A549(非小細胞肺ガン)およびHCT116(結腸がん)と、正常なマウス線維芽細胞株:BALB/3T3を用いた。これらの細胞株はアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ロックビル、メリーランド州、USA)から入手し、ポーランド、ブロツラフにある前記免疫学および実験療養研究所にて保管されている。
MV4-11細胞は2mM L-グルタミン、1.0mM ピルビン酸ナトリウム、および10%ウシ胎仔血清(全てシグマ-アルドリッチ社製、シュタインハイム、ドイツ)で栄養補給されたRPMI 1640中で培養した。HCT116およびA549細胞は、2mM L-グルタミン酸と10%ウシ胎仔血清(全てシグマ-アルドリッチ社製、シュタインハイム、ドイツ)で栄養補給されたRPM1 1640+OptiMEM(50:50)(Gibco社製、スコットランド、UK)中で培養した。BALB/3T3細胞は、2mM L-グルタミン酸、1.0mM ピルビン酸ナトリウム、および10%ウシ胎仔血清(全てシグマ-アルドリッチ社製、シュタインハイム、独)で栄養補給されたDulbecco培地(IIET)で培養した。全ての培養液は100units/mLのペニシリンと100μg/mLのストレプトマイシン(どちらもPolfa、Tarchomin S.A.社製,ポーランド)で栄養補給された。全ての細胞株は37℃、5%CO2、保湿した環境下で育成した。
(in vitroでの抗増殖性アッセイ)
被験化合物の試験用溶液1mg/mLは、各物質を100μLのDMSOに溶かし、900μLの組織培養液で満杯にして調製した。その後、被験化合物を組織培養液で薄め、最終濃度が10、1、0.1、0.01、および0.001μg/mLになるようにした。
被験化合物を加える24時間前に、1ウェルあたり1×104セルの密度で、細胞を96ウェル容器(ザルシュテット、ドイツ)に播種した。
生物活性検査は異なる濃度の被験化合物に72時間曝した後に行った。in vitroでの被験化合物の細胞毒性効果はMTT(MV411)またはSRB(A549,HCT116およびBALB/3TS)アッセイを用いた。
被験化合物の癌細胞に対する抗増殖性はIC50(50%阻害濃度)、すなわち、がん細胞の増殖を密度にして50%阻害する被験化合物の投薬量により評価した。IC値は各実験について別々に計算し、平均値±SDで表した。各濃度の化合物は1つの実験について3回行われ、それを3〜5回繰り返した。
なお、正常なマウス繊維芽細胞(BALB/3T3)に対する抗増殖性活性も、各種のがん細胞株(MV411、A549およびHCT116)に対する抗増殖性活性と同様に評価できるが、前者に対する抗増殖性活性が低いほど、正常細胞(非腫瘍細胞)に対する細胞毒性が低いことを意味する。
MTTアッセイ:
この技術は懸濁培養液で成長する白血病細胞に対する細胞毒性スクリーニングのために用いられる。アッセイは、0.001から10μg/mLに濃度を変化させた被験化合物の溶液に72時間曝した後に行った。培養中、最後の3〜4時間の間に、20μLのMTT溶液を各ウェルに加えた。(MTT:3−(4,5−ジメチルチアゾール-2―イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド、貯留液:5mg/mL、シグマ-アルドリッチ社製、ドイツ)。生存細胞中のミトコンドリアは、薄黄色のMTTを紫色のホルマザンに還元する。より多くの生存細胞がウェルに存在するほど、より多くのMTTがホルマザンに還元される。培養時間が終了すると、80μLのリジング混合物を各ウェルに加えた(リジング混合物:225mL ジメチルホルムアミド(POCh、グリヴィツェ、ポーランド)、67.5g ドデシル硫酸ナトリウム(シグマ-アルドリッチ社製、ドイツ)、および275mL蒸留水)。24時間後、ホルマザンの結晶が溶けたら、サンプルの光学密度は多重スキャンマイクロプレートリーダー(Labsystems社製、ヘルシンキ、フィンランド)で波長570nmにおける吸光度を測定した。各化合物は1実験あたり3回測定し、それを3〜5回繰り返し、50%抑制する被検化合物の濃度(IC50)を求めた。
SRBアッセイ:
この技術は接着性の培養液で成長する細胞に対する細胞毒性スクリーニングのために用いられる。この技術の詳細はSkehanによって記述されている。細胞毒性アッセイは0.01から10μg/mLに濃度を変化させた被験化合物の溶液に72時間曝した後に行った。プラスチックに付着した細胞を、各ウェルの培養液の上部に50%TCA(トリクロロ酢酸、シグマ-アルドリッチ、ドイツ)をゆっくりと積層させて、固定した。この試験プレートを4℃で1時間培養し、水道水で5回洗浄した。光学濃度バックグランドを、培養液で満たされたウェルの中で、細胞のない状態で測定した。TCAで固定した細胞を1%酢酸(POCh、グリヴィツェ、ポーランド)中に溶かした0.4%スルホローダミン(SRB、シグマ-アルドリッチ、ドイツ)で30分間染色した。未染色の色素を1%酢酸で4回すすいで除去した。タンパク質に結合した色素を10mM 非緩衝トリス塩基(シグマ-アルドリッチ、ドイツ)で抽出し、サンプルの光学密度を、コンピューター制御された96ウェルマイクロタイタープレートリーダー多重スキャンRC光度計(Labsystems社製、ヘルシンキ、フィンランド)を用いて波長540nmで読み取った。
<結果>
まず、各化合物について、MV4-11(ヒト白血病細胞)に対するin vitroでの抗増殖性をアッセイした。結果を表2に示す。
Figure 2015063476
Figure 2015063476
Figure 2015063476
次に、有望な活性が得られた化合物について、A549(肺がん細胞)、HCT116(結腸がん細胞)およびBALB/3T3(線維芽細胞)に対する抗増殖性をアッセイした。結果を表3に示す。
Figure 2015063476
Figure 2015063476
インドロ[3,2 -c]キノリン骨格のC6位にアミノ基が導入され、C11位にメチル基が導入されている、11-メチル-インドロ[3,2 -c]キノリン誘導体(化合物10〜11)の、MV4-11白血病がん細胞株に対する増殖抑制活性はいずれも、標準物質の抗がん剤シスプラチン(表2、IC50=2.363μM)よりも高かった。これらのうち、C6位に3−アミノプロピルアミノ基が導入され、C2位が電子吸求引性のNO2で置換されている化合物10pは、MV4-11白血病がん細胞株に対する増殖抑制活性が特に優れており(表2、IC50=0.052μM)、C2位が無置換の化合物10aや電子供与性のMeまたはMeOで置換されている化合物10n、10p等よりも高いことが分かる。
また、11-メチル-インドロ[3,2 -c]キノリン誘導体(化合物10)は、A549肺がん細胞株に対するIC50値が0.75μM未満、HCT116結腸がん細胞株に対するにIC50値が0.2μM未満であり、標準物質の抗がん剤シスプラチン(表2、IC50はそれぞれ9.870μM、8.500μM)よりも著しく低く(増殖抑制活性としては著しく高く)、C11位にメチル基ではなく水素原子が導入されている、11-H-インドロ[3,2 -c]キノリン誘導体(化合物5)と比較しても優れた結果を示した。特に、化合物10oおよび10pは、HCT116結腸がん細胞株に対するにIC50値がそれぞれ0.008μMおよび0.007μMであり、これらの細胞に対する選択的な増殖抑制活性に優れていた。

Claims (8)

  1. 下記式(A)で表わされることを特徴とするインドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)またはその製薬学的に許容される塩。
    Figure 2015063476
    (式(A)中、R1、R2、R3、R4、mおよびnの定義は次の通りである:
    1はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基、ヒドロキシ基またはカルボキシ基であり、nは1〜4の整数である;
    2は下記式(R2)で表される基である;
    Figure 2015063476
    式(R3)中、Z1、Z2、およびZ1とZ2の間の結合に係る一点鎖線は下記[R2−I]または[R2−II]の通りである;
    [R2−I]
    1およびZ2の間の一点鎖線による結合は存在せず、Z1は水素原子であり、Z2は下記式(Z2)で表される基である;
    Figure 2015063476
    式(Z2)中、Z3は単結合または炭素原子数が1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキレン基であり、Z4は置換基を有していてもよいアミノ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、置換基を有していてもよいヘテロシクリル基、またはヒドロキシ基である;
    [R2−II]
    1およびZ2は一点鎖線によって直接的に、または間に他の原子を介して間接的に結合しており、式(R2)中に示されている窒素原子および存在する場合は前記他の原子と一体となって、置換されていてもよい3〜8員環を構成する原子を表す;
    3はアルキル基である。
    4はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシカルボニル基、またはカルボキシ基であり、mは0〜4の整数である。
  2. 前記式(R2)の定義が前記[R3−I]の通りである場合において、前記式(Z2)中のZ4が下記式(Z4)で表される基である、請求項1に記載のインドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)またはその製薬学的に許容される塩。
    Figure 2015063476
    式(Z4)中、Z5、Z6、およびZ5とZ6の間の結合に係る一点鎖線は下記[Z4−I]、[Z4−II]または[Z4−III]の通りである;
    [Z4−I]Z5およびZ6の一点鎖線による結合は存在せず、Z5は水素原子であり、Z6は置換基を有していてもよいアリール基を含む基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基を含む基、またはアルキル基を含む基である;
    [Z4−II]Z5およびZ6は一点鎖線によって、間に他の原子を介して間接的に結合しており、式(Z4)中に示されている窒素原子および前記他の原子と一体となって、置換基を有していてもよい5〜6員環を構成する原子を表す;
    [Z4−III]Z5およびZ6の一点鎖線による結合は存在せず、Z5およびZ6は互いに独立したアルキル基である。
  3. 前記式(Z4)の定義が前記[Z4−I]の通りである場合において、前記Z6が下記式(Z6)で表される基である、請求項2に記載のインドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)またはその製薬学的に許容される塩。
    Figure 2015063476
    式(Z6)中、Z7は下記式(Z71)、(Z72)、(Z73)または(Z74)で表される二価の基であり、Z8は置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、アルキル基、またはジアルキルアミノ基である。
    Figure 2015063476
  4. 請求項1に係る前記インドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)またはその製薬学的に許容される塩の製造方法であって、
    工程[1]:下記式(A0)で表されるインドロ[3,2-c]キノリン母核を有する化合物と、下記式(r2)で表されるアミン化合物とを反応させて、下記式(A1)で表される化合物を得る工程
    を含むことを特徴とする製造方法。
    Figure 2015063476
    式(A0)中、R1、n、R3、mおよびR4は請求項1における前記式(A)と同義であり、Xはハロゲン原子である。
    Figure 2015063476
    式(r2)中、Z1およびZ2は請求項1における前記式(R2)と同義である。
    Figure 2015063476
    式(A1)中、R1、n、R3、mおよび4は請求項1における前記式(A0)と同義であり、Z1およびZ2は請求項1における前記式(R2)と同義である。
  5. 前記インドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)として下記式(A11)で表される化合物を製造する場合の製造方法であって、
    前記工程[1]が、前記アミン化合物(r3)として下記式(r31)で表される化合物を用いることにより、下記式(A10)で表される化合物を得る工程であり、さらに
    前記化合物(A10)と、前記化合物(A10)の末端のアミノ基と反応しうる化合物(z4)とを反応させて、前記化合物(A11)を得る、工程[2]を含む、
    請求項4に記載の製造方法。
    Figure 2015063476
    式(A11)中、R1、n、R2、mおよびR4は請求項1における前記式(A)と同義であり、Z3は請求項1における前記式(Z2)と同義であり、Z5およびZ6は、前記[Z4−III]をとらないことを除き、請求項2における前記式(Z4)と同義である。
    Figure 2015063476
    式(r31)中、Z3は請求項1における前記式(Z2)と同義である。
    Figure 2015063476
    式(A10)中、R1、n、R3、mおよびR4は請求項1における前記式(A)と同義であり、Z3は請求項1における前記式(Z2)と同義である。
  6. 前記インドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)として、前記式(A11)で表される化合物のうち、下記式(A111)で表される化合物を製造する場合の製造方法であって、
    前記工程[2]が、前記化合物(z4)として下記式(z611)〜(z614)のいずれかで表される化合物を用いることにより、前記化合物(A111)を得る工程である、請求項5に記載の製造方法。
    Figure 2015063476
    式(A111)中、R1、n、R2、mおよびR4は請求項1における前記式(A)と同義であり、Z3は請求項1における前記式(Z2)と同義であり、Z7およびZ8は請求項3における前記式(Z6)と同義である。
    Figure 2015063476
    式(z611)〜(z614)中、Z8は請求項3における前記式(Z6)と同義であり、Xはハロゲン原子である。
  7. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のインドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)またはその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有することを特徴とする抗マラリア剤。
  8. 請求項1〜3のいずれかに記載のインドロ[3,2-c]キノリン誘導体(A)またはその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有することを特徴とする抗がん剤。
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