JP2015062582A - 洗濯機 - Google Patents

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重陽 中本
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弘美 廣田
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【課題】洗濯物の洗浄力の向上を図ることができる洗濯機を提供すること。【解決手段】洗濯機1では、洗濯槽3が洗濯水槽2に収容され、洗濯槽3の底部13に、洗濯槽3内の洗濯物を撹拌する第1回転翼5が設けられ、洗濯槽3の底部13と第1回転翼5との間に、第2回転翼6が設けられている。同心をなし、それぞれが回転駆動される3つの回転軸60が洗濯水槽2の底壁8から洗濯水槽2内に突出している。3つの回転軸60のうち、最外周の回転軸60は、洗濯槽3を回転させる洗濯槽回転軸31である。洗濯槽回転軸31以外の2つの回転軸60のうち、内側の回転軸60は、第1回転翼5を回転させる第1回転軸55であり、外側の回転軸60は、第2回転翼6に固定されて第2回転翼6を回転させる第2回転軸56である。【選択図】図1

Description

この発明は、洗濯機に関する。
下記の特許文献1および2の洗濯機では、洗濯槽の底部に、洗濯物を撹拌するための回転翼が回転自在に設けられていて、洗濯槽の底部と回転翼との間には、揚水翼が回転自在に設けられている。また、洗濯機に設けられた駆動モータのモータ駆動軸は、同軸の2軸に別れていて、外側の槽回転駆動軸は、洗濯槽の底部に固定され、内側の駆動軸は、回転翼に直結されている。揚水翼は、遊星歯車機構を介して回転翼に連結されている。そのため、駆動モータの駆動力は、一方では、モータ駆動軸を介して洗濯槽に伝達され、他方では、駆動軸を介して回転翼に伝達されてから、遊星歯車機構を経て揚水翼に伝達される。また、洗濯槽の内壁には、揚水通路が設けられている。揚水翼が回転すると、洗濯槽の底部の洗濯液が、揚水翼のポンプ羽根によって、揚水通路に送り込まれて揚水通路内を上昇し、揚水通路の吐出口から洗濯槽内に戻される。
特許第4873066号公報 特許第4811504号公報
洗濯機では、洗濯物の洗浄力の向上を図ることが常に望まれている。
また、特許文献1および2に記載の洗濯機では、遊星歯車機構といった変速機構が洗濯槽内で構成されているので、洗濯時の汚れやごみが変速機構に入ることで変速機構に故障が生じる虞がある。
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、洗濯物の洗浄力の向上を図ることができる洗濯機を提供することを主たる目的とする。
また、この発明は、変速機構を含む種々の機構が洗濯時の汚れやごみによって故障することを防止できる洗濯機を提供することを別の目的とする。
請求項1記載の発明は、洗濯物を収容し、回転可能な洗濯槽と、前記洗濯槽を収容し、洗濯液が溜められる洗濯水槽と、前記洗濯槽の底部に設けられ、回転することによって前記洗濯槽内の洗濯物を撹拌する第1回転翼と、前記洗濯槽の底部と前記第1回転翼との間に設けられ、回転可能な第2回転翼と、前記洗濯水槽の底部から前記洗濯水槽内に突出し、同心をなす3つの回転軸であって、それぞれが回転駆動される3つの回転軸と、を含み、前記3つの回転軸のうち、最外周の回転軸は、前記洗濯槽の底部に固定されて前記洗濯槽を回転させる洗濯槽回転軸であり、前記洗濯槽回転軸以外の2つの回転軸のうち、内側の回転軸は、前記洗濯槽の底部から前記洗濯槽内に突出し、前記第1回転翼に固定されて前記第1回転翼を回転させる第1回転軸であり、前記2つの回転軸のうち、外側の回転軸は、前記洗濯槽の底部から前記洗濯槽内に突出し、前記第2回転翼に固定されて前記第2回転翼を回転させる第2回転軸であることを特徴とする、洗濯機である。
請求項2記載の発明は、前記洗濯槽、第1回転翼および第2回転翼を回転させる駆動力を発生する駆動モータと、前記駆動モータが発生した駆動力を前記3つの回転軸に対して断続して伝達するクラッチ機構と、前記3つの回転軸のそれぞれの回転速度を異ならせる変速機構と、を含み、前記駆動モータ、クラッチ機構および変速機構は、前記洗濯水槽の外方に配置されていることを特徴とする、請求項1記載の洗濯機である。
請求項3記載の発明は、前記クラッチ機構は、前記第1回転軸および第2回転軸には駆動力を伝達して前記洗濯槽回転軸には駆動力を伝達しない状態と、前記第1回転軸、第2回転軸および洗濯槽回転軸の全てに駆動力を伝達する状態とを切り替えることを特徴とする、請求項2記載の洗濯機である。
請求項4記載の発明は、前記洗濯槽に設けられ、前記洗濯槽内の洗濯液を前記洗濯槽の底部から汲み上げて前記洗濯槽内に戻すための揚水路を含み、前記第2回転翼は、回転することによって前記洗濯槽内の洗濯液を前記洗濯槽の底部から前記揚水路へ送り込む揚水翼であることを特徴とする、請求項2または3記載の洗濯機である。
請求項5記載の発明は、前記変速機構は、前記第2回転軸を前記第1回転軸よりも高速回転させることを特徴とする、請求項4記載の洗濯機である。
請求項6記載の発明は、前記変速機構は、前記第1回転軸と前記第2回転軸とを同じ方向に回転させることを特徴とする、請求項4または5記載の洗濯機である。
請求項7記載の発明は、前記クラッチ機構は、前記駆動モータの駆動力を出力する出力軸を有し、前記変速機構は、前記出力軸に固定された駆動側太陽歯車と、前記洗濯槽回転軸の内周面に設けられた駆動側外輪歯車と、前記駆動側太陽歯車および駆動側外輪歯車の両方と噛み合った状態で前記駆動側太陽歯車のまわりを公転可能な複数の駆動側遊星歯車と、前記複数の駆動側遊星歯車を自転可能に支持し、前記第1回転軸に対して一体回転可能に固定されたキャリアと、前記第2回転軸に固定された出力側太陽歯車と、前記キャリアによって自転可能に支持され、前記出力側太陽歯車と噛み合った状態で前記出力側太陽歯車のまわりを公転可能な複数の出力側遊星歯車と、前記洗濯槽回転軸の内周面に設けられ、前記複数の出力側遊星歯車と噛み合う出力側外輪歯車と、を含むことを特徴とする、請求項2〜6のいずれかに記載の洗濯機である。
請求項1記載の発明によれば、洗濯機では、洗濯水槽に収容された回転可能な洗濯槽の底部に、洗濯槽内の洗濯物を撹拌する第1回転翼が設けられ、洗濯槽の底部と第1回転翼との間には、第2回転翼が設けられている。第2回転翼は、洗濯液を循環させたり、洗剤を洗濯液に早く溶解させるために洗濯液を撹拌させたりするために機能することができる。
また、洗濯機では、洗濯水槽の底部から洗濯水槽内に突出した3つの回転軸が、同心をなしていて、それぞれの回転軸が回転駆動される。3つの回転軸のうち、最外周の回転軸は、洗濯槽を回転させる洗濯槽回転軸であり、最も内側の回転軸は、第1回転翼を回転させる第1回転軸であり、洗濯槽回転軸と第1回転軸との間の回転軸は、第2回転翼を回転させる第2回転軸である。この場合、回転軸が洗濯槽、第1回転翼および第2回転翼のそれぞれに応じて個別に設けられていることから、各回転軸(洗濯槽、第1回転翼および第2回転翼のそれぞれ)を、それぞれの最適条件で独立回転させることができるので、洗濯物の洗浄力の向上を図ることができる。
請求項2記載の発明によれば、洗濯槽、第1回転翼および第2回転翼の回転駆動に関与する駆動モータ、クラッチ機構および変速機構が洗濯水槽の外方に配置されている。そのため、洗濯水槽内の洗濯液や異物が駆動モータ、クラッチ機構および変速機構に侵入することを防止できるので、駆動モータ、クラッチ機構および変速機構の信頼性や耐久性を向上することができる。
請求項3記載の発明のように、クラッチ機構は、第1回転軸および第2回転軸には駆動力を伝達して洗濯槽回転軸には駆動力を伝達しない状態と、第1回転軸、第2回転軸および洗濯槽回転軸の全てに駆動力を伝達する状態とを切り替えてもよい。
請求項4記載の発明によれば、第2回転翼が、揚水翼として洗濯槽内の洗濯液を洗濯槽の底部から揚水路へ送り込むことによって、洗濯槽内の洗濯液が揚水路を通って循環する。そのため、少ない洗濯液による洗濯が可能となる。また、第2回転翼は、専用の第2回転軸によって独立回転されるので、洗濯液を効率的に揚水路に送り込むことができる。
請求項5記載の発明によれば、第1回転軸に連結された第1回転翼は、比較的低速回転しながら洗濯槽内の洗濯物をやさしく撹拌するので、洗濯物を傷めることなく洗濯できる。一方、第2回転軸に連結された第2回転翼は、比較的高速回転することによって、洗濯液をより高い位置まで上げ、しかもスピーディに大量に循環させることができ、少ない洗濯液でも、洗濯槽上方から洗濯液を洗濯物に当てることができるため、少ない洗濯液による効率的な洗濯が可能となるし、洗剤をスピーディに洗濯液に溶解させることができる。
請求項6記載の発明によれば、第1回転軸と第2回転軸とを同じ方向に回転させれば、第1回転軸と第2回転軸とを逆方向に回転させる場合に比べて、洗濯槽内の洗濯液の流れる向きを安定させることができる。これにより、第1回転翼および第2回転翼が洗濯液の流れから受ける抵抗を極力小さく抑えることができるので、第1回転翼および第2回転翼を回転駆動させる駆動モータは、低出力のもので済む。
請求項7記載の発明のように、変速機構を、駆動側太陽歯車と、駆動側外輪歯車と、駆動側遊星歯車と、キャリアと、出力側太陽歯車と、出力側遊星歯車と、出力側外輪歯車と、を含む構成としてもよい。この構成であれば、第2回転軸を第1回転軸よりも高速回転させたり、第1回転軸と第2回転軸とを同じ方向に回転させたりすることができる。
図1は、この発明の一実施形態に係る洗濯機1の内部構造の模式的な断面図である。 図2は、図1の要部拡大図である。 図3は、図1のA−A断面図である。 図4は、図1のB−B断面図である。
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る洗濯機1の内部構造の模式的な断面図である。図2は、図1の要部拡大図である。図3は、図1のA−A断面図である。図4は、図1のB−B断面図である。
なお、洗濯機1の方向について言及する場合には、図1における洗濯機1の姿勢を基準とする。つまり、図1の上下方向が、洗濯機1の上下(縦)方向であり、図1の左右方向が、洗濯機1の左右(横)方向である。また、上方から見た場合を「平面視」といい、下方から見た場合を「底面視」ということにする。
洗濯機1は、その筐体(図示せず)内に、洗濯水槽2と、洗濯槽3と、駆動モータ4と、第1回転翼5と、第2回転翼6とを主に含んでいる。
洗濯水槽2は、いわゆる外槽であって筐体に固定されている。洗濯水槽2は、上下方向に延びる円筒状である。洗濯水槽2は、上下方向に延びる円筒状の側壁7と、左右に平坦に延びて側壁7の下端を塞ぐ底壁8を一体的に有している。洗濯水槽2の上端は、側壁7の上端縁によって区画された開口9となっていて、洗濯水槽2の内部を上方へ露出させている。底壁8の円中心位置には、丸い貫通孔10が形成されている。洗濯水槽2には、洗濯液(洗剤が混ざった水や、真水)が底壁8側から溜められる。
洗濯槽3は、いわゆる内槽である。洗濯槽3は、上下方向に延びる円筒状であって、洗濯水槽2よりも一回り小さい。洗濯槽3には、洗濯物が収容される。洗濯槽3は、上下に延びる円筒状の側壁11と、左右に平坦に延びて側壁11の下端を塞ぐ底壁12とを一体的に有している。洗濯槽3では、底壁12と、側壁11において底壁12が接続された下端部とが、洗濯槽3の底部13を構成している。洗濯槽3の上端は、側壁11の上端縁によって区画された開口14となっていて、洗濯槽3の内部を上方へ露出させている。
洗濯槽3は、洗濯水槽2内に収容されていて、洗濯水槽2とほぼ同軸状をなしている。以下では、洗濯水槽2および洗濯槽3のそれぞれの中心軸を、共通の中心軸15とする。
また、洗濯槽3の開口14は、洗濯水槽2の開口9に対して下から連通している。連通状態の開口9および14は、洗濯物の出入口16を構成している。洗濯物は、出入口16を介して洗濯槽3に対して出し入れされる。
洗濯槽3の底壁12(底部13)は、上側(開口14側)の第1底壁17と、下側(第1底壁17よりも開口14から離れた側)の第2底壁18とを含む2重構造である。第1底壁17と第2底壁18との間には、所定の空間19が確保されている。
第1底壁17は、左右に平坦に延びるリング状であって、洗濯槽3の側壁11の下端部に接続されている。第1底壁17には、洗濯槽3の底壁12に接続されない部分(図1における左端部)が存在し、この部分には、上下に延びるカバー20が連結されている。カバー20は、たとえば略U字の平断面を有する溝状である。カバー20は、側壁11における最寄りの部分に対して、洗濯槽3の内側から対向した状態で接続され、側壁11に沿って上方に延びている。カバー20と、側壁11における最寄りの部分(カバー20に対向している部分)とは、一体となって、管状の揚水路21を構成している。つまり、揚水路21は、洗濯機1の一部として洗濯槽3に設けられている。揚水路21は、開口14の手前側まで、側壁11に沿って上方に延びている。揚水路21の下端には、第1底壁17と第2底壁18との間の空間19に対して横から連通する取込口22が設けられている。揚水路21の上端には、洗濯槽3内に連通する噴出口23が設けられている。
図2を参照して、リング状の第1底壁17では、内側(内周側)に、第1底壁17の中空部分をなす開口24が形成されている。開口24は、第1底壁17を、その厚さ方向(上下方向)に貫通している。開口24は、平面視で、円筒状の側壁11と同軸状をなす円形をなしている。第1底壁17において開口24を縁取る内側周縁部17Aは、揚水路21の取込口22を避けた位置において、下方へ折れ曲がって第2底壁18に連結されている。
第2底壁18は、洗濯槽3の側壁11と同軸状をなす円板形状である。第2底壁18において、円中心位置には、丸い挿通孔26が形成されていて、挿通孔26を避けた位置には、複数の貫通孔27が形成されている。挿通孔26および貫通孔27のそれぞれは、第2底壁18を、第2底壁18の厚さ方向(上下方向)に貫通している。第2底壁18の挿通孔26と、第1底壁17の開口24と、洗濯水槽2の底壁8の貫通孔10とは、洗濯水槽2および洗濯槽3の共通の中心軸15上において、同軸状で並んでいる。
駆動モータ4は、電気駆動されることによって駆動力を発生するモータである。駆動モータ4が発生した駆動力によって、洗濯槽3、第1回転翼5および第2回転翼6が回転される。この実施形態の駆動モータ4として、いわゆるDD(ダイレクトドライブ)方式のモータを用いている。駆動モータ4は、洗濯水槽2の外方(洗濯水槽2の底壁8の下方)に配置されている。駆動モータ4は、駆動力を出力するための駆動軸29を有している。駆動軸29は、駆動モータ4から上方へ延び出ている。
駆動軸29の上端部には、クラッチ機構30が連結されている。クラッチ機構30は、洗濯機1の一部であり、クラッチ機構30として、公知の構成を用いることができる。クラッチ機構30は、駆動モータ4と同様に、洗濯水槽2の外方(洗濯水槽2の底壁8の下方)に配置されている。クラッチ機構30は、駆動モータ4が発生した駆動力を駆動軸29から受け取って出力するための洗濯槽回転軸31および出力軸32を有している。洗濯槽回転軸31および出力軸32は、前述した中心軸15上で同心(同軸状)をなす2軸であって、クラッチ機構30の上部で分岐している。クラッチ機構30は、洗濯槽回転軸31および出力軸32のそれぞれに対して、駆動モータ4の駆動力を伝達したり、遮断したりすることができる。
洗濯槽回転軸31は、洗濯槽3を回転させるものである。洗濯槽回転軸31は、クラッチ機構30から上方に延び出した円管状をなしており、その外周面31Aおよび内周面31Bは、軸方向(上下方向)における複数の位置で拡径されたり縮径されたりしている。洗濯槽回転軸31の上端より少し下方には、洗濯槽回転軸31の外周面31Aから径方向外側へ張り出したフランジ33が一体的に形成されている。
洗濯槽回転軸31の上側部分は、洗濯水槽2の底壁8の貫通孔10に対して下から挿通されている。底壁8において貫通孔10を縁取る部分と洗濯槽回転軸31との間には、環状の軸受34が介挿されており、洗濯槽回転軸31は、底壁8(洗濯水槽2)によって回転可能に支持されている。また、底壁8において貫通孔10を縁取る部分と洗濯槽回転軸31との間には、軸受34よりも洗濯水槽2の内部空間に近い上側位置に、環状のパッキン35が介挿されている。パッキン35により、洗濯水槽2内の洗濯液が貫通孔10から下方へ漏れ出ることが防止されている。
また、洗濯槽回転軸31では、上端が、洗濯槽3の第2底壁18の挿通孔26に対して下から嵌め込まれていて、フランジ33が、挿通孔26を取り囲みつつ第2底壁18に対して下から固定されている。これにより、洗濯槽回転軸31は、洗濯槽3の底部13に固定されていて、洗濯槽3は、洗濯水槽2の底壁8によって回転可能に支持されている。
出力軸32は、クラッチ機構30から上方に延び出した細長い円柱状であり、洗濯槽回転軸31の内側に、同軸状で挿通されている。
ここで、洗濯槽回転軸31において洗濯水槽2の底壁8よりも下側(つまり、洗濯水槽2の外方)に位置し、内周面31Bが拡径した部分の内側空間には、変速機構40が配置されている。変速機構40は、洗濯機1の一部である。変速機構40は、駆動側太陽歯車41と、駆動側外輪歯車42と、駆動側遊星歯車43と、キャリア44と、出力側太陽歯車45と、出力側遊星歯車46と、出力側外輪歯車47とを含んでいる。
駆動側太陽歯車41は、上下に薄く平面視で円形をなす円板状であり、その外周面の(周方向における)全域には、上下に延びるギア歯41Aが多数形成されている。駆動側太陽歯車41の円中心部分が出力軸32の上端部に対して外れ不能に連結されることによって、駆動側太陽歯車41は、出力軸32に固定されている。
駆動側外輪歯車42は、洗濯槽回転軸31の内周面31Bの下側部分に設けられている。詳しくは、内周面31Bの下側部分の(周方向における)全域には、上下に延びるギア歯42Aが多数形成されており、これらのギア歯42Aが駆動側外輪歯車42を構成している。
駆動側遊星歯車43は、上下に延びる中心軸を有する中空円筒状であり、その外周面の全域には、上下に延びるギア歯43Aが多数形成されている。駆動側遊星歯車43は、複数(たとえば4つ)設けられていて、駆動側太陽歯車41と駆動側外輪歯車42との間に配置されていて、中心軸15を中心とする周方向(駆動側太陽歯車41や駆動側外輪歯車42の周方向でもある)に間隔を隔てて並んでいる。複数の駆動側遊星歯車43は、ギア歯43Aが駆動側太陽歯車41(ギア歯41A)および駆動側外輪歯車42(ギア歯42A)の両方と噛み合った状態で駆動側太陽歯車41のまわりを公転可能である。
キャリア44は、上下に薄く平面視で円形をなす円板状の本体部48と、平面視でリング状(円環状)をなし、本体部48を上下から挟む一対のリング部49とを含んでおり、キャリア44全体は、洗濯槽回転軸31に対して非接触である。一対のリング部49のうち、下側のリング部49を下側リング部49Aといい、上側のリング部49を上側リング部49Bということにする。本体部48、下側リング部49Aおよび上側リング部49Bは、中心軸15上に配置される同軸状をなしていて、上下に並んでいる。
本体部48は、駆動側太陽歯車41、駆動側外輪歯車42および複数の駆動側遊星歯車43に対して、上側から非接触で隣接している。下側リング部49Aは、駆動側太陽歯車41、駆動側外輪歯車42および複数の駆動側遊星歯車43に対して、下側から非接触で隣接している。本体部48と下側リング部49Aとは、上下に延びる複数の連結軸50Aおよび支持軸51Aによって連結されている。連結軸50Aおよび支持軸51Aのそれぞれは、駆動側遊星歯車43と同数(ここでは4つずつ)設けられており(図3参照)、本体部48および下側リング部49Aの周方向に等間隔で配置されていて、本体部48と下側リング部49Aとの間に架設されている。なお、連結軸50Aと支持軸51Aとは、周方向において交互に並んでいて、連結軸50Aおよび支持軸51A全体は、周方向に等間隔で配置されている。各駆動側遊星歯車43の中空部分には、支持軸51Aが1つずつ挿通されている。そのため、各駆動側遊星歯車43は、挿通された支持軸51Aまわりに回転(自転)可能である。よって、キャリア44は、本体部48と下側リング部49Aとの間(キャリア44の下側部分)において、複数の駆動側遊星歯車43を自転可能に支持していることになる。
上側リング部49Bは、本体部48に対して所定の間隔を隔てて上側から非接触で対向配置されている。本体部48と上側リング部49Bとは、上下に延びる複数の連結軸50Bおよび支持軸51Bによって連結されている。連結軸50Bおよび支持軸51Bは、複数(ここでは4つずつ)設けられており(図3参照)、本体部48および上側リング部49Bの周方向に等間隔で配置されていて、本体部48と上側リング部49Bとの間に架設されている。なお、連結軸50Bと支持軸51Bとは、周方向で交互に並んでいて、連結軸50Bおよび支持軸51B全体は、周方向に等間隔で配置されている(図3参照)。
出力側太陽歯車45は、上下に延びる中心軸を有する中空円筒状であり、その外周面の全域には、上下に延びるギア歯45Aが多数形成されている。出力側太陽歯車45は、本体部48と上側リング部49Bとの間の空間52において、本体部48および上側リング部49Bに対して同軸状かつ非接触で配置されている。
出力側遊星歯車46は、上下に延びる中心軸を有する中空円筒状であり、その外周面の全域には、上下に延びるギア歯46Aが多数形成されている。出力側遊星歯車46は、複数(詳しくは、キャリア44の支持軸51Bと同数となる4つ)設けられていて、前述した空間52に、本体部48および上側リング部49Bと非接触の状態で配置されている。各出力側遊星歯車46の中空部分には、支持軸51Bが1つずつ挿通されている。そのため、複数の出力側遊星歯車46は、周方向(出力側太陽歯車45の周方向でもある)に等しい間隔を隔てて並んでおり、各出力側遊星歯車46は、挿通された支持軸51Bまわりに回転(自転)可能である。よって、キャリア44は、本体部48と上側リング部49Bとの間(キャリア44の上側部分)において、複数の出力側遊星歯車46を自転可能に支持していることになる。各出力側遊星歯車46は、ギア歯46Aが出力側太陽歯車45のギア歯45Aに噛み合った状態で、出力側太陽歯車45のまわりを公転可能である。
出力側外輪歯車47は、洗濯槽回転軸31の内周面31Bの上側部分(上下方向でギア歯46Aと同じ位置)に設けられている。詳しくは、内周面31Bの上側部分の(周方向における)全域には、上下に延びるギア歯47Aが多数形成されており、これらのギア歯47Aが出力側外輪歯車47を構成している。出力側外輪歯車47は、複数の出力側遊星歯車46と噛み合っている。
ここで、洗濯機1は、第1回転軸55および第2回転軸56を含んでいる。
第1回転軸55は、円柱状(中空でも中実でもよい)であって、中心軸15上で上下方向に延びていて、環状の洗濯槽回転軸31における中空部分に対して同軸状で挿通されている。第1回転軸55の下端部は、上側リング部49Bの中空部分に対して遊びを持って挿通され、キャリア44の本体部48の上面の円中心部分に対して連結されている。そのため、キャリア44全体は、第1回転軸55に対して一体回転可能に固定されている。第1回転軸55の上端部は、洗濯槽回転軸31の中空部分から上方へはみ出していて、洗濯槽3における第2底壁18の挿通孔26に挿入されている。第1回転軸55の上端部は、挿通孔26から上方にはみ出していて、第1底壁17の開口24内に進入し、開口24から上方へ少しはみ出ている。第1回転軸55の上端面には、下方へ延びるねじ穴55Aが形成されている。
第2回転軸56は、上下に延びる中心軸を有する円管状である。第2回転軸56は、洗濯槽回転軸31に対して内嵌され第1回転軸55に対して外嵌されるように、洗濯槽回転軸31と第1回転軸55との間で、洗濯槽回転軸31および第1回転軸55に対して非接触かつ同軸状で配置されている。第2回転軸56の上端部は、洗濯槽回転軸31の中空部分から上方へはみ出していて、洗濯槽3における第2底壁18の挿通孔26に挿入されている。第2回転軸56の上端部は、第1底壁17の開口24の手前(下側)にあり、第1回転軸55の上端部より下方に位置している。第2回転軸56の下端部は、キャリア44の上側リング部49Bの中空部分に対して遊びを持って挿通され、出力側太陽歯車45の内周部分に対して嵌め入れられている。これにより、出力側太陽歯車45は、第2回転軸56に固定されている。なお、第2回転軸56は、キャリア44に対して非接触である。
以上で説明した洗濯槽回転軸31、第1回転軸55および第2回転軸56は、洗濯水槽2の底部(底壁8)から洗濯水槽2内に突出し、入れ子状で同心をなす3つの回転軸60である。3つの回転軸60のうち、最外周の回転軸60は、洗濯槽3の底部13(第2底壁18)に固定された洗濯槽回転軸31である。そして、洗濯槽回転軸31以外の2つの回転軸60のうち、内側の回転軸60は、第1回転軸55であり、外側の回転軸60は、第2回転軸56であり、第1回転軸55および第2回転軸56は、共に、洗濯槽3の底部13から洗濯槽3内(第2底壁18より上方)に突出している。
また、洗濯槽回転軸31の内周面31Bの下端部と出力軸32との間には、これらの隙間を塞ぐ環状のすべり軸受61が1つ設けられている。また、第2底壁18の挿通孔26において、洗濯槽回転軸31の上端と第2回転軸56との間には、環状のシール58が介挿されており、洗濯槽回転軸31と第2回転軸56とは相対回転可能となっている。また、第2底壁18の挿通孔26において、第1回転軸55と第2回転軸56との間には、環状のシール59が介挿されており、第1回転軸55と第2回転軸56とは相対回転可能となっている。そして、洗濯槽回転軸31の上側部分(縮径された部分)における内周面31B(シール58よりも下方)の上下2箇所には、当該内周面31Bと第2回転軸56との隙間を塞ぐ環状のすべり軸受62が1つずつ設けられている。第2回転軸56の内周面56A(シール59よりも下方)の上下2箇所には、当該内周面56Aと第1回転軸55との隙間を塞ぐすべり軸受63が1つずつ設けられている。これらのシール58および59により、洗濯液や異物が洗濯槽回転軸31内の変速機構40に到達することが防止されている。
また、洗濯水槽2の底壁8には、洗濯槽回転軸31において変速機構40を内蔵した部分を下から覆うカバー65が、下から取り付けられている。カバー65は、上方へ向けて開放したカップ状であり、その底部には、洗濯槽回転軸31および出力軸32が挿通される挿通孔65Aが形成されている。カバー65において挿通孔65Aを縁取る部分と、洗濯槽回転軸31の下端部における外周面31Aとの間には、環状の軸受66が介挿されており、洗濯槽回転軸31は、カバー65によって回転可能に支持されている。なお、駆動モータ4およびクラッチ機構30は、カバー65よりも外側(下方)に位置している。
また、洗濯機1は、洗濯槽回転軸31の回転を停止させるブレーキ機構75と、ブレーキ機構75を動作させるトルクモータ等(図示せず)とを含んでいる。ブレーキ機構75は、カバー65内において洗濯槽回転軸31を取り囲むように配置されたブレーキバンド75Aを含んでいる。
ブレーキ機構75が動作されると、ブレーキバンド75Aは、洗濯槽回転軸31の外周面31Aに圧接するので、ブレーキバンド75Aと外周面31Aとの間の摩擦力によって、洗濯槽回転軸31の回転が停止される。
この状態で駆動モータ4が駆動されて駆動力を発生すると、この駆動力は、クラッチ機構30によって出力軸32のみに出力される。これにより、駆動側太陽歯車41が出力軸32と一体回転するので、各駆動側遊星歯車43が自転しながら公転し、(駆動側遊星歯車43を支持する)キャリア44が、駆動側遊星歯車43の公転方向K(図3参照)に沿って回転する。そのため、キャリア44の本体部48に固定された第1回転軸55が、駆動側遊星歯車43の公転速度と同じ速度で、駆動側遊星歯車43と一体回転する。このとき、キャリア44に支持された各出力側遊星歯車46が、自転しつつ、キャリア44の回転方向(公転方向K)に沿って出力側太陽歯車45のまわりを公転する。すると、各出力側遊星歯車46と噛み合っている出力側太陽歯車45が回転するので、出力側太陽歯車45に固定された第2回転軸56が出力側太陽歯車45と一体回転する。このように、クラッチ機構30は、第1回転軸55および第2回転軸56には駆動力を伝達して第1回転軸55と第2回転軸56とを同時に回転させ、洗濯槽回転軸31には駆動力を伝達しない状態となっている。そのため、第1回転軸55、第2回転軸56および洗濯槽回転軸31という3つの回転軸60のうち、第1回転軸55および第2回転軸56のそれぞれが回転駆動される。
駆動モータ4の駆動力がキャリア44から出力側遊星歯車46を介して出力側遊星歯車46に伝達される構成上、変速機構40は、第1回転軸55と第2回転軸56とを同じ方向に回転させるとともに、第2回転軸56を第1回転軸55よりも高速回転させている。また、この状態では、洗濯槽回転軸31の回転は停止しているので、変速機構40は、第1回転軸55、第2回転軸56および洗濯槽回転軸31という3つの回転軸60のそれぞれの回転速度を異ならせている。ちなみに、駆動モータ4の駆動力が出力軸32(駆動側太陽歯車41)から出力側遊星歯車46を介してキャリア44に伝達される構成上、キャリア44に固定された第1回転軸55は、出力軸32と同じ方向に回転するとともに、出力軸32よりも低速回転している。
これまでとは逆に、ブレーキ機構75の動作が停止された状態では、ブレーキバンド75Aが洗濯槽回転軸31の外周面31Aに対して圧接しなくなるので、洗濯槽回転軸31の回転が可能となっている。この状態で、駆動モータ4が駆動されて駆動力を発生すると、この駆動力は、クラッチ機構30によって洗濯槽回転軸31および出力軸32の両方に出力される。洗濯槽回転軸31に出力された駆動力は、洗濯槽回転軸31を回転させる。出力軸32に出力された駆動力により、第1回転軸55と第2回転軸56とは、洗濯槽回転軸31と、同じ方向へ同じ回転速度で回転する。このように、ブレーキ機構75の動作が停止された場合、クラッチ機構30は、第1回転軸55、第2回転軸56および洗濯槽回転軸31の全てに駆動力を伝達する状態となっている。そのため、第1回転軸55、第2回転軸56および洗濯槽回転軸31という3つの回転軸60のそれぞれが回転駆動される。
以上のように、クラッチ機構30は、駆動モータ4が発生した駆動力を、3つの回転軸60(つまり、第1回転軸55、第2回転軸56および洗濯槽回転軸31)に対して断続して伝達することができる。これにより、クラッチ機構30は、第1回転軸55および第2回転軸56には駆動力を伝達して洗濯槽回転軸31には駆動力を伝達しない状態と、第1回転軸55、第2回転軸56および洗濯槽回転軸31の全てに駆動力を伝達する状態とを切り替えることができる。ちなみに、クラッチ機構30による状態の切り替え(駆動が伝達される状態と駆動が伝達されない状態との切り替え)は、洗濯機1に設けられた図示しない制御部(CPU等を含む)によって制御される。この制御部は、クラッチ機構30による状態の切り替えに関連して、駆動モータ4の駆動やブレーキ機構75の動作も制御することができる。
次に、第1回転翼5について説明する。第1回転翼5は、いわゆるパルセータである。第1回転翼5は、上下に薄く、平面視で円形をなす円板形状である。第1回転翼5には、ボス67と、撹拌羽根68とが一体的に設けられている。
ボス67は、第1回転翼5から上下に突出した中空円筒状であって、第1回転翼5と同軸状をなしている。ボス67の上端面において、円中心側には、外周側よりも一段浅く凹んだ凹部67Aが形成されている。ボス67を上下に貫通してボス67の中空部分をなす貫通孔67Bは、凹部67A内に位置している。撹拌羽根68は、第1回転翼5の上面に、複数枚(たとえば、6枚)設けられている。これらの撹拌羽根68は、ボス67を中心として放射状に延びている。各撹拌羽根68は、筋状に盛り上がっている。
第1回転翼5は、各撹拌羽根68が上を向いて洗濯槽3内に臨むように、洗濯槽3の第1底壁17の開口24に対して上から嵌め込まれている。つまり、第1回転翼5は、洗濯槽3の底部13に設けられている。この状態で、第1底壁17において開口24を区画する内側周縁部17Aと第1回転翼5との間には、周方向の全域に亘って、若干の隙間77が確保されているので、第1回転翼5と第1底壁17とは非接触状態にある。また、ボス67の貫通孔67Bには、第1回転軸55の上端部が下から挿通されている。止めねじ69が、ボス67の上端面の凹部67Aに上から嵌まり込みつつ、第1回転軸55の上端面のねじ穴55Aに組み付けられている。これによって、第1回転軸55と第1回転翼5とは、それぞれの円中心が中心軸15上で同軸状となった状態で、互いに外れ不能に固定されている。そのため、第1回転軸55は、前述したように駆動力が伝達されることによって、第1回転翼5を相対的に低速で回転させることができる。
次に、第2回転翼6について説明する。第2回転翼6は、上下に薄く、平面視で円形をなす円板形状である。第2回転翼6には、下側ボス70と、揚水羽根71とが一体的に設けられている。
下側ボス70は、第2回転翼6の下面6Aから下方へ突出した円管状であって、第2回転翼6と同軸状をなしている。揚水羽根71は、凸状のリブであって、第2回転翼6の下面5Aに複数枚(ここでは、8枚であり、図4参照)設けられている。各揚水羽根71は、下側ボス70の外周面から、下側ボス70(つまり第2回転翼6の円中心)を基準とする径方向に沿って直線状に延びている。そのため、複数枚の揚水羽根71は、全体で、第2回転翼6の円中心から放射状に延びている。第2回転翼6の下面6Aおよび上面6Bは、いずれも平坦面である。
第2回転翼6は、各揚水羽根71を下に向けた状態で、第1回転翼5の真下、つまり、第1底壁17と第2底壁18との間の空間19に配置されている。つまり、第2回転翼6は、洗濯槽3の底部13(第2底壁18)と第1回転翼5との間に設けられている。この状態で、第1回転翼5と第2回転翼6とは、中心軸15上において同軸状で配置されている。また、下側ボス70の中空部分には、第1回転翼5のボス67の下側部分が、遊びを持って上から挿通されているとともに、第1回転軸55の上端部が、遊びを持って下から挿通されている。第2回転軸56の上端部は、第1回転翼5のボス67の下側部分および第1回転軸55の上端部に対して、非接触状態で外嵌されている。第2回転軸56の上端部は、第2回転翼6の下側ボス70に対して固定されている。そのため、第2回転軸56は、前述したように駆動力が伝達されることによって、第2回転翼6を相対的に高速で回転させることができる。
また、洗濯槽3内において揚水羽根71側(つまり下側)の領域(第1底壁17と第2底壁18との間の空間19において揚水羽根71側の領域)72には、前述した揚水路21の取込口22が、横から接続されている。つまり、当該領域72と揚水路21とは、連通している。
ここで、洗濯運転やすすぎ運転の場合、洗濯液が洗濯槽3内に供給されている。洗濯液は、洗濯運転の場合には、洗剤が混ざった水であり、すすぎ運転の場合には真水である。洗濯槽3内に供給された洗濯液は、洗濯槽3の底部13に溜まる。洗濯液は、洗濯槽3の第1底壁17の開口24(前述した隙間77)を介して、第1底壁17と第2底壁18との間の空間19と、洗濯槽3内で第1底壁17よりも上方の空間との間で行き来することができる。また、洗濯液は、洗濯水槽2の底壁8の貫通孔27を介して、第2底壁18と底壁8との間の空間90と、空間19との間で行き来することもできる。
次に、洗濯機1の運転中における各部品の動作について説明する。
洗濯運転やすすぎ運転の場合には、ブレーキ機構75が動作されることで洗濯槽回転軸31の回転が停止され、クラッチ機構30は、駆動モータ4の駆動力を出力軸32に出力する。そのため、(洗濯槽回転軸31に連結された)洗濯槽3は回転していない一方で、第1回転軸55と第2回転軸56とが同時に回転し、(第1回転軸55に連結された)第1回転翼5と、(第2回転軸56に連結された)第2回転翼6とが同時に回転する。
第1回転翼5は、回転することによって、撹拌羽根68で洗濯槽3内の洗濯物を撹拌する。
第2回転翼6が回転すると、洗濯槽3の底部13(特に、前述した空間19の領域72)に溜まった洗濯液が、回転する第2回転翼6の揚水羽根71によって揚水路21の取込口22へ送り込まれる(太線矢印X参照)。図1を参照して、取込口22まで送り込まれた洗濯液は、取込口22から揚水路21内を上昇し、噴出口23から揚水路21外へ排出され、洗濯槽3内に戻される(太線矢印Y参照)。このように、揚水路21は、洗濯槽3内の洗濯液を洗濯槽3の底部13から汲み上げて洗濯槽3内に戻すためのものであり、第2回転翼6は、回転することによって洗濯槽3内の洗濯液を底部13から揚水路21へ送り込む揚水翼である。第2回転翼6が、揚水翼として洗濯槽3内の洗濯液を洗濯槽3の底部13から揚水路21へ送り込むことによって、洗濯槽3内の洗濯液が揚水路21を通って循環する。これにより、洗濯槽3内の洗濯液を循環させて、洗濯槽3内の洗濯物に繰り返し浴びせかけることができるので、少ない洗濯液(つまり、節水)による洗濯やすすぎが可能となる。特に、揚水路21の上端の噴出口23から洗濯液が洗濯槽3内に流れ落ちるので、洗濯槽3内で上方に位置する洗濯物にもまんべんなく洗濯液を浸透させることができ、結果として、洗濯物全体の洗浄性能を高めることができる。また、第2回転翼6は、専用の第2回転軸56によって独立回転されるので、洗濯液を効率的に揚水路21に送り込むことができる。
ここで、第1回転軸55に連結された第1回転翼5は、比較的低速回転しながら洗濯槽3内の洗濯物をやさしく撹拌するので、洗濯物を傷めることなく洗濯できる。一方、第2回転軸56に連結された第2回転翼6は、洗濯物の傷みを考慮しなくてもよいため、第1回転翼5に比べて高速回転することができる。これによって、揚水能力が高まり、高い位置まで洗濯液を上げることができる。そのため、低水位であっても、洗濯槽3内の洗濯液をスピーディかつ多量に循環し、洗濯物に上から洗濯液をかけて洗濯物を洗濯液に浸漬させることができる。これにより、少ない洗濯液による効率的な洗濯(節水洗浄)が可能となる。また、第2回転翼6が補助翼として空間19の洗濯液を撹拌することによって、洗剤をスピーディに洗濯液に溶解させることができる。洗剤をスピーディに洗濯液に溶解させることができると、洗濯液を効果的に泡立たせて、洗濯物の洗浄効率を向上することができる。
また、第1回転軸55と第2回転軸56とが同じ方向に回転するので、第1回転軸55と第2回転軸56とが逆方向に回転する場合に比べて、洗濯槽3内の洗濯液の流れる向きを安定させることができる。これにより、第1回転翼5および第2回転翼6が洗濯液の流れから受ける抵抗を極力小さく抑えることができるので、第1回転翼5および第2回転翼6を回転駆動させる駆動モータ4は、低出力のもので済む。
一方、脱水運転の場合には、ブレーキ機構75の動作が停止され、クラッチ機構30は、駆動モータ4の駆動力を洗濯槽回転軸31および出力軸32の両方に出力する。これにより、洗濯槽回転軸31、第1回転軸55および第2回転軸56の全てが同時に回転し、洗濯槽3と、第1回転翼5と、第2回転翼6とが同時に等速回転する。そして、洗濯槽3の回転(高速回転)によって洗濯槽3内の洗濯物が脱水される。ここで、洗濯槽3の内周面において開口14側の端部には、洗濯槽3の回転(特に脱水回転)に起因した振動を防止するための流体バランサー76が取り付けられている。なお、駆動モータ4の回転を制御することによって、洗濯槽3、第1回転翼5および第2回転翼6のそれぞれの回転方向を、正転方向または逆転方向に切り替えることができる(洗濯運転やすすぎ運転の場合も同様)。
また、脱水運転時において、第1回転軸55と第2回転軸56とが異なる速度で別々に回転すると、第1回転軸55および第2回転軸56にかかる負荷が大きくなることで、強度上の問題が生じたり、アンバランスが生じたりするという不具合が懸念される。しかし、本実施形態では、脱水運転時には、第1回転軸55と第2回転軸56とを等速回転させているので、このような不具合を防止できる。
以上のように、この洗濯機1では、洗濯水槽2に収容された回転可能な洗濯槽3の底部13に、洗濯槽3内の洗濯物を撹拌する第1回転翼5が設けられ、洗濯槽3の底部13と第1回転翼5との間には、第2回転翼6が設けられている。第2回転翼6は、洗濯液を循環させたり、洗剤を洗濯液に早く溶解させるために洗濯液を撹拌させたりするために機能することができる。
また、洗濯機1では、洗濯水槽2の底部13から洗濯水槽2内に突出した3つの回転軸60が、同心をなしていて、それぞれの回転軸60が回転駆動される。3つの回転軸60のうち、最外周の回転軸60は、洗濯槽3を回転させる洗濯槽回転軸31であり、最も内側の回転軸60は、第1回転翼5を回転させる第1回転軸55であり、洗濯槽回転軸31と第1回転軸55との間の回転軸60は、第2回転翼6を回転させる第2回転軸56である。この場合、回転軸60が洗濯槽3、第1回転翼5および第2回転翼6のそれぞれに応じて個別に設けられていることから、各回転軸60(洗濯槽3、第1回転翼5および第2回転翼6のそれぞれ)を、それぞれの最適条件で独立回転させることができるので、洗濯物の洗浄力の向上を図ることができる。
また、洗濯槽3、第1回転翼5および第2回転翼6の回転駆動に関与する駆動モータ4、クラッチ機構30および変速機構40が、前述したように洗濯水槽2の外方に配置されている。そのため、洗濯水槽2内の洗濯液や異物が駆動モータ4、クラッチ機構30および変速機構40に侵入することを防止できるので、駆動モータ4、クラッチ機構30および変速機構40の信頼性や耐久性を向上することができる。
前述したように、洗濯機1では、駆動モータ4によって、洗濯槽3と、第1回転翼5と、第2回転翼6とを別々の回転軸60(洗濯槽回転軸31、第1回転軸55、第2回転軸56)で駆動することができる。つまり、1つの駆動モータ4で、洗濯槽3、第1回転翼5および第2回転翼6の全てを回転させることができるので、洗濯機1のコスト低減や小型化を図ることができる。コスト低減や小型化を考慮しないのであれば、もちろん、個々の回転軸60に対して、専用の駆動モータ4(つまり、回転軸60の数に応じた複数の駆動モータ4)を設けてもよい。
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、洗濯機1において、回転する部品(前述した洗濯槽回転軸31等)同士を一体回転可能に連結するために、当該部品同士をねじで固定してもよいし、スプライン結合してもよい。
また、前述した実施形態の駆動モータ4は、DD方式のモータであって、駆動軸29が、前述した中心軸15と同軸状になった状態で、クラッチ機構30に直接連結されているが、駆動モータ4として、いわゆるベルト駆動のモータを用いてもよい。ベルト駆動の場合、駆動モータ4の駆動軸29は、中心軸15から横方向にずらして配置されており、クラッチ機構30と駆動軸29との間には、駆動力伝達用のエンドレスベルト(図示せず)が掛け回される。
また、前述した実施形態では、洗濯槽3の回転中心(中心軸)が上下に延びる縦型タイプを示したが、洗濯槽3は、その回転中心が上下方向に対して傾斜して延びるように、斜めに配置されていてもよい。
1 洗濯機
2 洗濯水槽
3 洗濯槽
4 駆動モータ
5 第1回転翼
6 第2回転翼
8 底壁
13 底部
21 揚水路
30 クラッチ機構
31 洗濯槽回転軸
31B 内周面
32 出力軸
40 変速機構
41 駆動側太陽歯車
42 駆動側外輪歯車
43 駆動側遊星歯車
44 キャリア
45 出力側太陽歯車
46 出力側遊星歯車
47 出力側外輪歯車
55 第1回転軸
56 第2回転軸
60 回転軸

Claims (7)

  1. 洗濯物を収容し、回転可能な洗濯槽と、
    前記洗濯槽を収容し、洗濯液が溜められる洗濯水槽と、
    前記洗濯槽の底部に設けられ、回転することによって前記洗濯槽内の洗濯物を撹拌する第1回転翼と、
    前記洗濯槽の底部と前記第1回転翼との間に設けられ、回転可能な第2回転翼と、
    前記洗濯水槽の底部から前記洗濯水槽内に突出し、同心をなす3つの回転軸であって、それぞれが回転駆動される3つの回転軸と、
    を含み、
    前記3つの回転軸のうち、最外周の回転軸は、前記洗濯槽の底部に固定されて前記洗濯槽を回転させる洗濯槽回転軸であり、
    前記洗濯槽回転軸以外の2つの回転軸のうち、内側の回転軸は、前記洗濯槽の底部から前記洗濯槽内に突出し、前記第1回転翼に固定されて前記第1回転翼を回転させる第1回転軸であり、
    前記2つの回転軸のうち、外側の回転軸は、前記洗濯槽の底部から前記洗濯槽内に突出し、前記第2回転翼に固定されて前記第2回転翼を回転させる第2回転軸であることを特徴とする、洗濯機。
  2. 前記洗濯槽、第1回転翼および第2回転翼を回転させる駆動力を発生する駆動モータと、
    前記駆動モータが発生した駆動力を前記3つの回転軸に対して断続して伝達するクラッチ機構と、
    前記3つの回転軸のそれぞれの回転速度を異ならせる変速機構と、
    を含み、
    前記駆動モータ、クラッチ機構および変速機構は、前記洗濯水槽の外方に配置されていることを特徴とする、請求項1記載の洗濯機。
  3. 前記クラッチ機構は、前記第1回転軸および第2回転軸には駆動力を伝達して前記洗濯槽回転軸には駆動力を伝達しない状態と、前記第1回転軸、第2回転軸および洗濯槽回転軸の全てに駆動力を伝達する状態とを切り替えることを特徴とする、請求項2記載の洗濯機。
  4. 前記洗濯槽に設けられ、前記洗濯槽内の洗濯液を前記洗濯槽の底部から汲み上げて前記洗濯槽内に戻すための揚水路を含み、
    前記第2回転翼は、回転することによって前記洗濯槽内の洗濯液を前記洗濯槽の底部から前記揚水路へ送り込む揚水翼であることを特徴とする、請求項2または3記載の洗濯機。
  5. 前記変速機構は、前記第2回転軸を前記第1回転軸よりも高速回転させることを特徴とする、請求項4記載の洗濯機。
  6. 前記変速機構は、前記第1回転軸と前記第2回転軸とを同じ方向に回転させることを特徴とする、請求項4または5記載の洗濯機。
  7. 前記クラッチ機構は、前記駆動モータの駆動力を出力する出力軸を有し、
    前記変速機構は、
    前記出力軸に固定された駆動側太陽歯車と、
    前記洗濯槽回転軸の内周面に設けられた駆動側外輪歯車と、
    前記駆動側太陽歯車および駆動側外輪歯車の両方と噛み合った状態で前記駆動側太陽歯車のまわりを公転可能な複数の駆動側遊星歯車と、
    前記複数の駆動側遊星歯車を自転可能に支持し、前記第1回転軸に対して一体回転可能に固定されたキャリアと、
    前記第2回転軸に固定された出力側太陽歯車と、
    前記キャリアによって自転可能に支持され、前記出力側太陽歯車と噛み合った状態で前記出力側太陽歯車のまわりを公転可能な複数の出力側遊星歯車と、
    前記洗濯槽回転軸の内周面に設けられ、前記複数の出力側遊星歯車と噛み合う出力側外輪歯車と、
    を含むことを特徴とする、請求項2〜6のいずれかに記載の洗濯機。
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