図は、例証の目的のみで本発明の種々の実施例を表す。本明細書及び特許請求の範囲記載の本発明の原理から逸脱しない限り、本明細書及び特許請求の範囲に例証した構造及び方法の別の実施例を使用することができるということを当業者は以下の記載から容易に認識するであろう。
次に、システムが、銀行の窓口係、銀行の支店長、銀行の顧客サービス担当者、及び銀行の他の行員又は請負人によって使用される銀行業務、及びシステムが医療専門家、医師助手、医療技師によって使用され、場合によっては患者によって使用されるヘルスケアの具体的な使用事例の関係で本発明について説明する。本明細書及び特許請求の範囲使用の記述子は、システムの用途及び動作を説明するための好都合なラベルに過ぎず、何れかの個人がシステム100のヒューマン・インタフェース・モジュール102又は他の構成部分を使用することが可能であり、支店、銀行、又は企業毎でなく、種々のグループに併せてグループ化することが可能である。本発明は、ユーザの肩書又は、主な、仕事上の責任と無関係に何れかの数のユーザに有用である。システムの利点は、図に示し、以下の例において説明するように互いに協働し、相互作用するためにその構成部分の協調、及びグループによる使用によって達成される。
システム概要
図1Aは、本発明による、モバイル情報ゲートウェイ100を示す概略レベルのブロック図である。一実施例では、モバイル情報ゲートウェイ100の例証は、(本明細書及び特許請求の範囲において個々に、かつ併せて102としても表す)複数のヒューマン・インタフェース・モジュール102a−102n、(本明細書及び特許請求の範囲において個々に、かつ併せて104としても表す)複数のコンピューティング及び通信モジュール104a−104n、ネットワーク106、バックエンド・サービス・サーバ108、位置特定システム110、及び他のシステム112を含む。ヒューマン・インタフェース・モジュール102aは、信号線120aにより、対応するコンピューティング及び通信モジュール104aと通信するために結合される。一部の実施例では、信号線120aは、電力、コマンド及びデータ信号を供給する。一部の実施例では、信号線120aは、個別のヒューマン・インタフェース・モジュール102aと、コンピューティング及び通信モジュール104aとの間の有線又は無線の通信機構であり得る。同様に、ヒューマン・インタフェース・モジュール102nは、対応するコンピューティング及び通信モジュール104との通信及び信号線120nによる通信のために結合される。ヒューマン・インタフェース・モジュール102と、コンピューティング及び通信モジュール104は好ましくは、ポータブルであり、単一のユーザによって併せて使用される。コンピューティング及び通信モジュール104a−104nはそれぞれ、信号線122a乃至122nそれぞれを介してネットワーク106との通信のために結合される。信号線122a−122nは、コンピューティング及び通信モジュール104と、ネットワーク106との間の無線通信チャネルを表す。ネットワーク106は更に、バックエンド・サービス・サーバ108、位置特定システム110、及び他のシステム112との通信のために結合される。よって、コンピューティング及び通信モジュール104は、バックエンド・サービス・サーバ108、位置特定システム110、又は他のシステム112の何れかとネットワーク106を介して通信することができる。一部の実施例において、かつ本出願では、ヒューマン・インタフェース・モジュール102と、コンピューティング及び通信モジュール104は併せて、モバイル情報ゲートウェイ装置130として表される。
ヒューマン・インタフェース・モジュール102は、画像及びオーディオ捕捉機能、オーディオ供給及びスピーカ・システム、並びに、画像供給及び表示機構を含むウェアラブル・コンピューティング装置である。ヒューマン・インタフェース・モジュール102は好ましくは、3次元で1つ又は複数の画像を提示するために広視野を提供することができる画像供給及び表示機構を含む。画像供給及び表示機構は、実世界の上に、(グラフィックス、テキスト、画像、及びビデオなどの)ディジタル可視化をオーバレイする。オーディオ供給及びスピーカ・システムは、ユーザに向けてモノ・サウンド又はステレオ・サウンドを供給するオーディオ出力装置を含む。ヒューマン・インタフェース・モジュール102は更に、別々のセンサを使用して、画像、音、及び種々の他の情報を捕捉するための機能を含む。例えば、ヒューマン・インタフェース・モジュール102は、画像を処理し、ヒューマン・インタフェース・モジュール102によって提示されたデータを操作するための一方法としてジェスチャを認識する。別の例として、ヒューマン・インタフェース・モジュール102は、実世界のシーンを捕捉し、これをリアルタイムでコンピューティング及び通信モジュール104に供給する。コンピューティング及び通信モジュール104は、シーンの3D深度マップを生成し、かつ/又は、オブジェクト認識を行うよう画像を処理する。一部の実施例では、ヒューマン・インタフェース・モジュール102は、ポータブル光源を含む。ヒューマン・インタフェース・モジュール102は図2及び図3を参照して以下に更に詳細に説明する。
コンピューティング及び通信モジュール104は、ヒューマン・インタフェース・モジュール102のためのコンピューティング・サポートを提供する。コンピューティング及び通信モジュール104は、ヒューマン・インタフェース・モジュール102に信号線120によって結合される。一部の実施例では、信号線120は、表示データ、コマンド、及び電力を供給し、データ及びコマンドを受け取るための、中継光ファイバ及び電線の組み合わせである。コンピューティング及び通信モジュール104は、何れかのタイプのアプリケーションについて、汎用グラフィックス及びマルチメディア処理を提供する。コンピューティング及び通信モジュール104は、アンドロイド、ウィンドウズ(登録商標)、又はiOSなどの通常のオペレーティング・システムを使用して動作し得る。コンピューティング及び通信モジュール104は更に、高帯域通信機能を有し、ネットワーク106との通信のために結合される。コンピューティング及び通信モジュール104は、図2及び図3を参照して以下に更に詳細に説明する。
ネットワーク106は、有線又は無線の通常のタイプであり、何れかの数の構成(例えば、スター構成、トークン・リング構成、又は他の構成)を有し得る。更に、ネットワーク106は、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)(例えば、インターネット)、及び/又は複数の装置が通信し得る何れかの他の相互接続されたデータ経路を含み得る。一部の実現形態では、ネットワーク106はピアツーピア・ネットワークであり得る。ネットワーク106は更に、各種通信プロトコルにおいてデータを送出するために通信ネットワークの一部分に結合され、又は上記一部分を含み得る。一部の実現形態では、ネットワーク106は、(例えば、ショート・メッセージング・サービス(SMS)、マルチメディア・メッセージング・サービス(MMS)、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)、直接データ接続、WAP、電子メール等を介して)データを送受信するためのブルートゥース(登録商標)通信ネットワーク、ワイファイ(登録商標)ネットワーク、又はセルラ通信ネットワークを含む。
バックエンド・サービス・サーバ108は、サービスを提供することができるネットワーク106に結合されたシステム又はサーバである。バックエンド・サービス・サーバ108は、ハードウェア・サーバ又はソフトウェア・サーバであり得る。バックエンド・サービス・サーバ108は、全部ハードウェア、全部ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせであり得る。バックエンド・サービス・サーバ108は、プロセッサ、メモリ、アプリケーション、データベース、及び他の情報を含み得る。単一のバックエンド・サービス・サーバ108のみを図1Aに示しているが、何れかの数のバックエンド・サービス・サーバ108又はサービス・クラスタが存在し得る。一部の実施例では、別々のサーバが別々のサービスを提供する。例えば、バックエンド・サービス・サーバ108における別々のサービス構成部分は、銀行業、小売販売、運輸、食品サービス、ホテル及び住宅などの特定のバーティカル・ビジネスに関するサービスを提供し得る。同様に、バックエンド・サービス・サービス・サーバ108における別々のサービス構成部分は、画像処理、シーン解析、顔認識、虹彩検出及び認証、音声認識、暗号化、通訳、フォーマット変換等などの各種コンピューティング機能を提供し得る。一部の実施例では、バックエンド・サービス・サーバ108は更に、以下の機能を有するルーチン又はソフトウェアとして実現されたサービス推奨エンジンを含む。バックエンド・サービス・サーバ108は、ネットワーク106を介してコンピューティング及び通信モジュール104の1つ又は複数と通信するために結合される。
モバイル情報ゲートウェイは任意的には、位置特定システム110を含み得る。位置特定システム110は、コンピューティング及び通信モジュール104及び/若しくはヒューマン・インタフェース・モジュール102の位置及び向きを検出するためのビーコン、センサのグリッド若しくはアレイ、又は、一連のセンサであり得る。例えば、位置特定システム110は更に、ヒューマン・インタフェース・モジュール102並びに/又はコンピューティング及び通信モジュール104からのデータを使用して、その位置及び向きを求め得る。例えば、種々の屋内システムは、ヒューマン・インタフェース・モジュール並びに/又はコンピューティング及び通信モジュール104が使用される、より小規模の環境についての正確な位置及び向きの情報を得るために使用し得る。位置特定システム110は、GPS、ワイファイ(登録商標)位置特定、セルラ位置特定、MEMSセンサ、ブルートゥース(登録商標)ビーコン、屋内メッセージング・システム、近距離通信、RFID、及び超音波ビーコン、カメラ・ネットワーク等を含み得る。更に、一部の実施例では、銀行の支店に入ると、顧客又はユーザには、無線送信器などのビーコンが与えられる。他の実施例では、ユーザのスマート・フォンは、ビーコンを生成して、銀行の支店内の顧客を位置特定するために使用し得る。前述の無線送信器は、特定の顧客を識別するために使用することが可能な固定コードを放出することが可能である。モバイル情報ゲートウェイ100は、無線送信器からの信号を使用して、顧客の支店内の正確な位置を求める。前述の位置情報は次いで、窓口係が支店内で応対することになっている個人を位置特定することが可能であるように、モバイル情報ゲートウェイ装置130を装着している窓口係に提供することが可能である。
図1Aにおける他のシステム112は、他の既存システムを表す。ヒューマン・インタフェース・モジュール102と、コンピューティング及び通信モジュール104は、他のシステム112とインタフェースし、相互作用することができる。ヒューマン・インタフェース・モジュール102と、コンピューティング及び通信モジュール104は情報及びコマンドを他のシステム112に送出し、又は他のシステム112から情報を受け取り得る。一部の実施例では、他のシステム112は、動きセンサ、壁ディスプレイ、コーヒー・メーカ、調光用投影システム、温度センサ、環境光センサ、人体健康状態監視センサ、汚染センサ、放射線センサ、HVACシステム等を含み得る。
図1Bは、モバイル情報ゲートウェイ150の第2の実施例の概略レベルのブロック図である。モバイル情報ゲートウェイ150の第2の実施例は、ヒューマン・インタフェース・モジュール102、コンピューティング及び通信モジュール104、及びバックエンド・サービス・サーバ108が、銀行業務の提供を向上させるために使用される特定の実施例を提供する。前述の例では、やはり、複数対のヒューマン・インタフェース・モジュール102、並びに、コンピューティング及び通信モジュール104(例えば、複数のモバイル情報ゲートウェイ装置130)が存在している。ヒューマン・インタフェース・モジュール102はそれぞれ、対応するコンピューティング及び通信モジュール104に結合される。モバイル情報ゲートウェイ150は、別々の位置に配置されたセンサを備えた位置システム110も含む。前述の実施例では、コンピューティング及び通信モジュール104は、クラウドに配置されたバックエンド・サービス・サーバ108と通信する。ヒューマン・インタフェース・モジュール102は、ジェスチャなどのユーザ入力を受け取り、可視化器を介して画像を提示し、ユーザの音声をスクランブルし、又は暗号化するよう適合される。前述の機能は、ボックス152によって表され、ヒューマン・インタフェース・モジュール102、及び/並びに、コンピューティング及び通信モジュール104において動作可能である。別のシナリオでは、会話中の二人の間の電子オーディオ信号が暗号化される。例えば、第1のユーザであるアリス、及び第2のユーザであるボブは、私的な会話を行いたい場合、モバイル情報ゲートウェイ装置130a、130bを装着し得る。各モバイル情報ゲートウェイ装置130のヒューマン・インタフェース・モジュール102は、オーディオ入力(マイクロフォン)並びに出力(スピーカ及びイアフォン)の構成部分を有する。例えば、アリスが、話す/小声で話す場合、アリスの声は、モバイル情報ゲートウェイ装置130a上の自分のマイクロフォンによって捕捉され、ネットワークを介してボブのモバイル情報ゲートウェイ装置130b上のボブのイヤホーンに送信される。次に、別の人であるチャクが、彼らの傍らに立っているとする。アリスの言葉がチャックの耳に入るのを避けるために、アリスのモバイル情報ゲートウェイ装置130aは、アリスが話しているのをそのマイクロフォンが検出するや否やそのスピーカを介して特定のスクランブリング・オーディオ信号を出力することが可能である。スクランブリング信号は、アリスの通常の声、及びスクランブリング信号の混合が、理解できない(これは、チャックの耳に入るものである)ように企図することが可能である。アリス及びボブのイヤホーンは、スクランブリング信号が影響を与えないように、特定の雑音防止機能を有し得る。
一部の実施例では、ヒューマン・インタフェース・モジュール102、並びに、コンピューティング及び通信モジュール104は、銀行の顧客によって利用される。同じ又は他の実施例では、ヒューマン・インタフェース・モジュール102、並びに、コンピューティング及び通信モジュール104は、銀行の行員によって利用される。
前述の実施例におけるバックエンド・サービス・サーバ108は特に、バンキング・サービスの提供の一部である種々の機能を提供するよう適合される。例えば、バックエンド・サービス・サーバ108は、仮想窓口係、サービス推奨モジュール、窓口係推奨モジュール及びサービス監視モジュールを含む。仮想窓口係モジュールは、ヒューマン・インタフェース・モジュール102、並びに、コンピューティング及び通信モジュール104とインタフェースして、仮想窓口係を、顧客が前述装置を使用する場合に提示する。サービス推奨モジュールは、ヒューマン・インタフェース・モジュール102、並びに、コンピューティング及び通信モジュール104を使用して銀行の行員によって利用される。ヒューマン・インタフェース・モジュール102によって捕捉され、サービス推奨モジュール102に送出された画像及び他の情報に基づいて、一タイプのサービス又は商品に対する提案された推奨が、銀行担当者が顧客に提示し得るようにヒューマン・インタフェース・モジュール102のディスプレイ上に提示される。窓口係推奨モジュールを行員又は顧客によってアクセスし得、顧客を識別し、認証し得るように顧客についての情報が窓口係推奨モジュールに送出され、次いで、窓口係を顧客に推奨し得る。推奨される窓口係は、どの窓口係が、手がふさがっているか、又は最長の待ち時間を有しているか、顧客によって必要とされる専用サービスに関する窓口係の技能、窓口係と顧客との間の性格の釣り合い、窓口係と顧客との間の民俗学的な/言語特有の釣り合い、顧客と窓口係との間の(肯定的な、又は否定的な)やりとりの履歴、窓口係又は銀行の行員の専門知識等を含む種々の要因に基づく。サービス監視モジュールは、銀行のガイドラインに応じてサービスが提供されることを監視し、保証するためにヒューマン・インタフェース・モジュール102の何れか1つ又は全てからの情報を捕捉するためのモジュールである。前述のモジュールは、今度は、顧客管理者モジュール、予約管理者モジュール、又は認証者モジュールを訪ね、データベース・マネージャから入手可能なデータにアクセスし得る。データベースは、顧客、金融商品、サービス、セキュリティ、取引等についての情報を記憶する。認証モジュールは、顧客を認証し、銀行員を認証し、何れも特定の動作を行うことが認可されているということを認証するために使用される。予約管理者は、銀行員によるサービスの提供を管理し、次に誰に応対するか、及び提供する対象のサービスは何かについての推奨を行うことが可能である。
図1Cは、モバイル情報ゲートウェイ175の第3の実施例の概略レベルのブロック図である。モバイル情報ゲートウェイ175のこの第3の実施例では、モバイル情報ゲートウェイ150の第2の実施例について上述した機能と同一又は同様の機能を有する同様な構成部分を参照するために、同様な数字を使用している。構成部分が同様な機能を有する場合、その説明は本明細書では反復しない。しかし、モバイル情報ゲートウェイ175の第3の実施例は、特定の顕著な点で異なる。まず、バンクエンド・サービス・サーバ108は、一般的な3つのレイヤを含む。すなわち、(1)要求及びデータを受信し、送出するためにコンピューティング及び通信モジュール104と相互作用するサーバ・プロキシと、(2)仮想窓口係、商品の推奨、及び窓口係の推奨などのいくつかのサービス構成部分を含むサービスと、(3)データベース、記憶装置/ファイル・システム、及び第三者データを含み得るデータ源を含む。一部の実施例では、前述のレイヤは、ソフトウェア・レベルであり、コンピュータ又はサーバのクラスタを処理する。前述のコンピュータは、分散ネットワークを形成して、共通インタフェースを介してコンピューティング及び通信モジュール104にバック・エンド・サービスを提供する。
ヘルスケア及び緊急応答又は専用機器使用などの他の使用事例の場合、バック・エンド・サーバ108は図1B及び図1Cに表すような同様な編成及び構造を有し得る。しかし、前述のモジュールの一部は、わずかに異なる機能を行い得る。例えば、仮想窓口係モジュールでなく、仮想医師又は医療関係者モジュールが存在し得、サービス推奨モジュールでなく、トリアージ・モジュール又は医療サービス推奨モジュールが存在し得、窓口係推奨モジュールでなく、医療関係者推奨モジュールが存在し得、商品推奨モジュールでなく、医療製品推奨モジュールが存在し得る。更に、一部の使用事例の場合、データベース管理者及び関連付けられた認証情報を含まない図1Cの実施例は、緊急使用事例、又は専用機器の事例に、より適用可能であり得る。
図2は、信号線120により、コンピューティング及び通信モジュール104に結合されたウェアラブル・ヒューマン・インタフェース・モジュール102の一実施例の斜視図である。この実施例では、ウェアラブル・ヒューマン・インタフェース・モジュール102はめがねの形態を有する。例えば、画像供給及び表示機構302は、基板202(例えば、レンズ、又は回折エレメント)、及び基板202上に情報を投影する投影システム(図示せず。以下の302の説明を参照されたい)を含み得る。一部の実施例では、基板202は、透明な、又は光透過性の基板である。よって、ユーザは、基板202を通して領域を視る場合、投影された情報が、めがねを介して領域を視る場合に備えられる広視野上にオーバレイされているようにみえる。ウェアラブル・ヒューマン・インタフェース・モジュール102は、好ましくは、通常のめがねと同様な形態、構造、及び重量を有する一方、図3を参照して以下に更に詳細に説明する画像、オーディオ及び環境センシング機能、並びに、向上させた画像供給及び表示機能も有する。図2は、ウェアラブル・ヒューマン・インタフェース・モジュール102の一実施例のみを示す。他の実施例では、ウェアラブル・ヒューマン・インタフェース・モジュール102は、ブレースレット、腕時計、ヘッドセット等の形態をとり得る。この実施例における信号線120は中継光ファイバ及び電線を含む。中継光ファイバは、コンピューティング及び通信モジュール104からウェアラブル・ヒューマン・インタフェース・モジュール102に表示情報を供給する。電線は、ヒューマン・インタフェース・モジュール102と、コンピューティング及び通信モジュール104との間で電子信号及び電力を供給する。本実施例では、コンピューティング及び通信モジュール104は、スマート・フォンと同様な形態及び機能を有する。例えば、コンピューティング及び通信モジュール104は、プロセッサ、オペレーティング・システムを有するメモリ、音声及びデータ・チャネルを使用して無線で通信するための機能、カメラ、マイクロフォン、及び種々の他のセンサを含む。一部の実施例では、プロセッサは、ハードウェア・プロセッサ、コントローラ、又はマイクロプロセッサである。前述の実施例では、コンピューティング及び通信モジュール104は更に、スマート・フォンの形態と同様なフォーム・ファクタを有する。しかし、コンピューティング及び通信モジュール104は、ブレースレット、ペンダント、腕時計、携帯電話機、又は他のウェアラブル・コンピューティング形態のものと同様な他のフォーム・ファクタを有し得る。
図3は、ヒューマン・インタフェース・モジュール102の一実施例のブロック図である。前述の実施例では、ヒューマン・インタフェース・モジュール102は、画像供給及び表示機構302、オーディオ出力装置304、プロセッサ306、カメラ308、アイ・トラッキング・カメラ310、記憶装置又はメモリ312、オーディオ入力装置314、CCMインタフェース装置316、他のセンサ318、他の出力装置322、並びに電源324を備える。ヒューマン・インタフェース・モジュール102の前述の構成部分は、互いに通信するために、バス又はソフトウェア通信機構320に、通信可能に結合される。
画像供給及び表示機構302は、3次元での表示画面、双眼鏡のシースルーの(透明な)表示、大型画像を提示するために広視野を提供するシステムである。一実施例では、画像供給及び表示機構302は、仮想平面において画像を表示するための投影機構を含む。別の実施例では、画像供給及び表示機構302は、画像の眼内投影のための投影システムを含む。画像供給及び表示システム302の例示的な実施例を、図5乃至図8Bを参照して以下に示し、説明する。更に別の実施例では、画像が、ヒューマン・インタフェース・モジュール102を形成するめがねのレンズ上に投影される。更に別の実施例では、画像供給及び表示機構302は、壁上、デスクトップ上、テーブルトップ上、又は近傍の表面上に画像を投影する。画像供給及び表示機構302は、レーザ・ダイオード、走査型ファイバ・ディスプレイ、走査光ディスプレイ、3Dディスプレイ(ステレオスコープ、自動マルチスコープ、又は立体)、ライト・フィールド、基板案内光学系、光案内光学素子等を含み得る。画像供給及び表示機構302は、表示のための画像データを受け取るよう結合される。一実施例では、画像供給及び表示機構302はCCMインタフェース316から直接、光信号を受け取る。別の実施例では、画像供給及び表示機構302は、バス320に結合され、プロセッサ306及びCCMインタフェース装置316と協働して、提示のための画像を生成する。一部の実施例では、画像供給及び表示機構302は、度付きめがねが必要であるか否かに関わらず、誰によってもヒューマン・インタフェース・モジュール102を使用することが可能であるようにユーザの視能を矯正するための適応光学系を含む。更に別の実施例では、画像供給及び表示機構302は、他のセンサ318と協働して、周囲光条件を検出し、ディスプレイの画素毎不透明度のユーザ制御下での、又は、自動的な制御の手だてとなる。ヒューマン・インタフェース・モジュール102のめがねへのUV光又は電気信号の印加などの他の調光機構も、ディスプレイに入る周囲光のレベルをディスプレイに調節させるよう備え得る。特に、医療又はヘルスケア・アプリケーション用に、画像及び供給機構302は、最小の表示要素(例えば、画素単位)で選択可能な不透明度でシースルー・ディスプレイを備え、装着者のモバイル情報ゲートウェイ装置130によって全面的に制御可能である。
ヒューマン・インタフェース・モジュール102は一般に、実世界のオブジェクト上の仮想情報のシーン適応オーバレイを可能にするウェアラブル装置である。特定の実施例に関わらず、「オーバレイする」又は「オーバレイされた」との語への言及は、シーン適応オーバレイを表す。本発明の実施例では、画像供給及び表示機構302は、視野上に第1の顧客に関する情報を「オーバレイする」か、又は取り出された情報が、視野上に「オーバレイされる」。すなわち、ユーザは、オーバレイによってブロックされていない実世界をみることができる。好ましい実施例では、画像供給及び表示機構302は、それを通って実世界をユーザの眼によって視ることが可能であり、その上を実オブジェクトの上又は隣にオーバレイして表示することが可能なシースルー媒体である。例えば、基板を通して実世界を視ることができる一方で、投影された情報を基板上で視ることが可能であるように、画像供給及び表示機構302が基板上に情報を投影することにより、前述のオーバレイを実現し得る。第2の実施例では、画像供給及び表示機構302は、情報を投影し、その後の領域は、できる限り、その後の実世界を遮って不透明にされる。しかし、投影されたオーバレイによって遮られない実世界の一部はユーザによって視ることが可能である。シーン情報全体から判断して、画像供給及び表示機構302は、特定のレンダリング手段(例えば、高輝度コントラスト、又は色コントラスト、フォント・スタイル/サイズ及びタイプ等)を選択し、よって、投影された情報は、実世界の背景に対して、目に見える。オーバレイされた仮想オブジェクトは、実オブジェクトから反射された光を完全に遮ることが可能であるか、又は光を部分的に透過することが可能である。更に別の実施例では、実世界はカメラで捕捉され、情報が、カメラによって捕捉されたビデオ上にディジタル形式でオーバレイされ、ユーザに向けて提示される。
オーディオ出力装置304は、オーディオ信号を受け取り、音を生成するために、バス320に結合される。オーディオ出力装置304は、イヤホーン、スピーカ、骨導スピーカ若しくはトランスデューサ、又は、外部スピーカ源に結合するためのオーディオ出力ジャックを含み得る。オーディオ出力装置304は、音を生成し、それをヒューマン・インタフェース・モジュール102のユーザに向けて出力する。オーディオ出力装置304は、プロセッサ306又はCCMインタフェース装置316からの信号に応答する。例えば、オーディオ出力装置304は、秘密性の問題のために窓口係以外の第三者に顧客の声を理解できないようにするスクランブル・オーディオ信号を出力し得る。
プロセッサ306は、ヒューマン・インタフェース・モジュール102のための計算及び他の演算を行うために、算術論理装置、マイクロプロセッサ、汎用コントローラ又は特定の他のプロセッサ・アレイを含み得る。
プロセッサ306は、他の構成部分と通信するためにバス320に結合される。プロセッサ306は、データ信号を処理し、複合命令セット・コンピュータ(CISC)アーキテクチャ、縮小命令セット・コンピュータ(RISC)アーキテクチャ、又は命令セットの組み合わせを実現するアーキテクチャを含む種々のコンピューティング・アーキテクチャを含み得る。単一のプロセッサのみを図3に示すので、複数のプロセッサを含み得る。
カメラ308は画像捕捉装置であり得る。カメラ308は好ましくは、ヒューマン・インタフェース・モジュール102(例えば、めがね)を装着している場合のユーザの視野と同様な視野を有して、向きが前方である。カメラ308は、HDカメラ、通常の2Dビデオ・カメラ、マルチスペクトル・カメラ、構造化照明3Dカメラ、タイムオブフライト3Dカメラ、又はステレオ・カメラ等であり得る。ヒューマン・インタフェース・モジュール102が、ジェスチャを検知し、認識し、顧客を認識し、認証し、顔認識を行い、顔/皮膚色認識を行い、実世界のシーンを解釈することが可能であるように、カメラ308は、画像を捕捉し、前述の画像をプロセッサ306及び記憶メモリ312に供給することができる。カメラ308は、画像及び他の処理済メタデータをプロセッサ306、記憶装置若しくはメモリ312、又はCCMインタフェース装置316に供給するためにバス320に結合される。
アイ・トラッキング・カメラ310は同様に、画像捕捉装置である。アイ・トラッキング・カメラ310は、ヒューマン・インタフェース・モジュール102のユーザの顔に向けて内側を向いている。アイ・トラッキング・カメラ310は、ユーザの眼の動き、視線方向、及び虹彩細部を捕捉するために十分な分解能を有する。アイ・トラッキング・カメラ310は、プロセッサ306、記憶装置若しくはメモリ312、又はCCMインタフェース装置316に情報を提供するためにバス320に結合される。アイ・トラッキング・カメラ310によって捕捉される画像は、一方又は両方の眼について眼の視線方向及び動きを求め、ヒューマン・インタフェース・モジュール102に対する制御又は他の入力にそれを変換することが可能である。アイ・トラッキング・カメラ310によって捕捉された画像は更に、虹彩の検出及び認識のためにコンピューティング及び通信モジュール104、又はバックエンド・サービス・サーバ108に画像を送出することなどにより、ユーザを識別し、認識するために使用することが可能である。一部の実施例では、アイ・トラッキング・カメラ310は任意である。
記憶装置又はメモリ312は、プロセッサ306によって実行し得る命令及び/又はデータを記憶する。メモリ206は、他の構成部分との通信のためにバス320に結合される。命令及び/又はデータは、本明細書及び特許請求の範囲記載の手法の何れか及び/又は全てを行うためのコードを含み得る。メモリ312は、ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(DRAM)装置、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ(SRAM)装置、フラッシュ・メモリ又は一部の他のメモリ装置であり得る。メモリ312は、プロセッサ306によって実行可能なオペレーティング・システム、アプリケーション、及び他のソフトウェア・モジュールを記憶し得る。
オーディオ入力装置314は、ヒューマン・インタフェース・モジュール102が使用される環境においてオーディオ信号を捕捉するためのマイクロフォン又は同様な装置であり得る。オーディオ入力装置314は更に、ヒューマン・インタフェース・モジュール102近くの音声及び他の音を捕捉するために使用し得る。オーディオ入力装置314は、プロセッサ306による更なる処理のために、又はメモリ312における記憶のために前述の信号を供給するためにバス320に結合される。例えば、オーディオ入力装置314は、音声認識に使用することが可能な信号を捕捉するために使用することが可能である。信号は、ユーザの識別若しくは認証のために、又は、コマンド若しくはデータを入力するために使用することが可能である。
CCMインタフェース装置316は、ヒューマン・インタフェース・モジュール102と、コンピューティング及び通信モジュール104との間の通信を容易にするための電子装置及び他のハードウェアである。CCMインタフェース316は、ヒューマン・インタフェース・モジュール102の他の構成部分との通信のためにバス320に結合される。CCMインタフェース316は更に、コンピューティング及び通信モジュール104と通信するために信号線120に結合される。以下に更に詳細に説明するように、CCMインタフェース316は、ヒューマン・インタフェース・モジュール102と、コンピューティング及び通信モジュール104との間で電力信号、光信号、及び電気信号を提供し得る。一部の実施例では、CCMインタフェース装置316は、ブルートゥース(登録商標)、ワイファイ(登録商標)、又は他の標準通信プロトコルなどを介してコンピューティング及び通信モジュール104と、ヒューマン・インタフェース・モジュール102が通信することを可能にするための他の通信装置を含み得る。
ヒューマン・インタフェース・モジュール102は更に、1つ又は複数の他のセンサ又は入力装置318を含む。例えば、他のセンサ318は、指で操作されるタッチ・パネル、3軸ジャイロスコープなどの動きセンサ、3軸加速度計、3軸磁気計、周囲光センサ、熱センサ、(汚染又は放射線用の)環境センサ、近接センサ、RF検出器、GPSセンサ、ヘッド・トラッカ、脳波センサ、ボタン、自己給電型インテリジェント・センサ、クレジット・カード・リーダ、脈拍数、呼吸数、発汗、及び、うそ発見型識別のための他のセンサなどの生体センサを含み得る。1つ又は複数の他のセンサ若しくは入力装置318は、プロセッサ306に信号を供給するためにバス320に結合される。
他の出力装置322は、ユーザに向けて更なるフィードバックを供給するためにバス320に結合され得る。例えば、ハプティック・フィードバックを供給するための他の出力装置322をヒューマン・インタフェース・モジュール102に一部として含み得る。
一部の実施例では、別の出力装置322は、紫外線光源などの照射装置である。照射装置は、通貨、識別カード、及び他の文書の真実性を認証するためにセキュリティ・システムとともに選択的に起動させ得る。紫外線光源は、別の出力装置322の一例に過ぎない。他の出力装置322は、偽物検出に使用される種々の他のタイプの出力装置を含み得る。照射装置は、照射装置が起動されている間にヒューマン・インタフェース・モジュール102から見えるところの通貨、識別カード又は他の文書の画像を捕捉する。照射装置が起動されている間に、カメラ308によって捕捉される画像は次いで、文書が本物であるか、又は偽物であるかを判定するようセキュリティ・システムによって画像処理され得る。例えば、多くの通貨は、紫外線光下で、より眼に見えるようになるセキュリティ・スレッド又は他のマーキングを有する。他の実施例では、偽物検出は、照射装置を必要としないが、画像処理は、ヒューマン・インタフェース・モジュール102によって捕捉された文書の画像に対して、ヒューマン・インタフェース・モジュール102、コンピューティング及び通信モジュール104、又はバックエンド・サービス・サーバ108によって行い得る。これは、特定のハイエンド複写機によって行われる画像解析と同様なものである。文書が偽物である場合、信号を生成し、ヒューマン・インタフェース・モジュール102、他のヒューマン・インタフェース・モジュール、又は種々の他のシステムに送出することが可能である。一部の実施例では、前述のプロセスは、ヒューマン・インタフェース・モジュール102の装着者が、偽物が検出されたことを知ることなく、自動的に起こる。他の実施例では、ヒューマン・インタフェース・モジュール102のユーザが文書を検査している間に、照射装置が選択的に起動されるので、文書におけるセキュリティ特徴は、ヒューマン・インタフェース・モジュール102の装着者によって直ちに識別可能である。実施例に応じて、照射装置と相互作用し、照射装置を制御するセキュリティ・システムは、ヒューマン・インタフェース・モジュール102、コンピューティング及び通信モジュール104、又はバックエンド・サービス・サーバ108の一部であり得る。一実施例では、セキュリティ・システムは、前述の構成部分102、104、及び108の何れか又は組み合わせを処理することが可能なソフトウェア又はルーチンである。
更に別の実施例では、出力装置322は、暗視機構であり、又は、LEDなどの通常の光源でもある。暗視機構は、ユーザに向けてヒューマン・インタフェース・モジュール102を介してシーンのエンハンス画像を提供する画像増強システムであり得る。あるいは、暗視システムは、近赤外線又は短波照射、及び低光量カメラなどのアクティブ照射を含み得る。更に別の実施例では、暗視機構は、ヒューマン・インタフェース・モジュール102を介してユーザにシーンの熱画像を供給するための熱撮像システムであり得る。
出力装置は、虹彩認識に使用されるNIR照射器を有し得る。
電源324はバッテリであり得る。一部の実施例では、バッテリは再充電可能であり、又は交換可能であり得る。上述の通り、一部の実施例では、CCMインタフェース装置316は、ヒューマン・インタフェース・モジュール102を動作させるための電力を供給する。前述の場合、電源324は任意であり、図3は破線で示す。
他のプロセッサ、オペレーティング・システム、センサ、ディスプレイ、及び物理的な構成部分が、ヒューマン・インタフェース・モジュール102について考えられる。例えば、ヒューマン・インタフェース・モジュール102は更に、光源(図示せず)も含み得る。
図4は、コンピューティング及び通信モジュール104の一実施例のブロック図である。この実施例では、コンピューティング及び通信モジュール104は、プロセッサ406、グラフィックス・モジュール408、マルチメディア・モジュール410、記憶装置又はメモリ412、電源324、HIMインタフェース装置416、通信装置418を含む。HIMインタフェース装置416は、駆動電子装置402及び光源404を含み得る。コンピューティング及び通信モジュール104の前述の構成部分は、互いに通信するためにバス又はソフトウェア通信機構420に、通信するよう結合される。一部の実施例では、コンピューティング及び通信モジュール104は任意的には、他のセンサ318及び他の出力装置322を含み得る。
一般に、コンピューティング及び通信モジュール104の構成部分は、ヒューマン・インタフェース・モジュール102の同様な構成部分よりも大きな性能及び速度を有する。ヒューマン・インタフェース・モジュール102が、主に、ユーザが新たなやり方で既存の情報と相互作用し、それにより、顧客に対するよりよく新たなサービス、及び併せて、情報と相互作用する新たなやり方を提供するインタフェース及びアフォーダンスを生成する役割を果たすように処理機能を分割又は区画化することができる。コンピューティング及び通信モジュール104は、主に、ヒューマン・インタフェース・モジュール102が、情報を処理し、他のリソースとの、より高速な通信を容易にすることを支援する役割を果たす。本明細書及び特許請求の範囲記載のものと別の、ヒューマン・インタフェース・モジュール102、コンピューティング及び通信モジュール104、並びに、バックエンド・サービス・サーバ108間の各種他の分業が存在し得る。しかし、前述の他の編成は本願明細書及び特許請求の範囲によって想定され、特定の分業は、モバイル情報ゲートウェイ100が使用される特定のアプリケーション又はビジネス・コンテキストに適合させることが可能である。
一部の実施例では、コンピューティング及び通信モジュール104は、制御、コマンド及びデータを入力するためのジェスチャ・インタフェースを含み得る。更に、コンピューティング及び通信モジュール104は、プローブ、医療装置、銀行窓口係用機器、ライトペン、ポインタ、又は、特定のバーティカル・ビジネス用の何れの他の専用機器などの他の装置及びシステムへの「アダプタ」又はインタフェースとしての役目を担い得る。一部の実施例では、コンピューティング及び通信モジュール104は、視覚情報をレンダリングする役割を果たし得、ヒューマン・インタフェース・モジュール102は、レンダリングされたデータのみを表示する役割を果たし得る。一部の実施例では、コンピューティング及び通信モジュール104は、ヒューマン・インタフェース・モジュール102に送出する前に画像、ビデオ、又はオーディオ・データを復号化し、トランスコードし、伸張し、又は復号し得る。
一般に、ほとんどの計算は、コンピューティング及び通信モジュール104で行われるべきである。ヒューマン・インタフェース・モジュール102は、そのセンサ及び出力装置に対して最小量の計算を行うべきである。前述の計算にはほとんど、画像、オーディオ信号、及び/又は他の情報の捕捉、必要に応じた圧縮、更なる処理のための、コンピューティング及び通信モジュール104への送信が関係する。
プロセッサ406は、図3を参照して上述したものと同様であり、よって、ここでは説明は反復しない。しかし、プロセッサ406は、より大きな処理能力及び機能を有し得る。
グラフィックス・モジュール408は、バス420に結合され、プロセッサ406と協働して、ヒューマン・インタフェース・モジュール102において提示することが可能なグラフィック画像を生成する。本実施例におけるグラフィックス・モジュール408はハードウェア装置であり、別の実施例では、メモリ412に記憶可能なソフトウェア、又は、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせであり得る。
マルチメディア・モジュール410は、バス420に結合され、プロセッサ406と協働して、ヒューマン・インタフェース・モジュール102における表示のためのマルチメディアを生成する。本実施例におけるマルチメディア・モジュール410は、ビデオを処理するために必要な計算タスクの一部を行うためにプロセッサ406と協働するハードウェア装置である。しかし、他の実施例では、マルチメディア・モジュールは、同じ機能を実現するためにプロセッサによって実行可能なメモリ412上に記憶されたソフトウェアであり得、又は、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせであり得る。プロセッサ406、グラフィックス・モジュール408、及びマルチメディア・モジュール410は、システムオンチップ(SoC)として一体化し得る。
記憶装置又はメモリ412は、ヒューマン・インタフェース・モジュール102について上述したものと同様である。しかし、メモリ412は更に、記憶装置を含み得る。コンピューティング及び通信モジュール104のフォーム・ファクタは、より大きな面積を提供するからである。フラッシュ・メモリに加えて、一部の実現形態では、記憶装置又はメモリ412は更に、不揮発性メモリ又は同様な永久記憶装置及び媒体(例えば、ハード・ディスク・ドライブ、又は特定の他の不揮発性記憶装置)を含み得る。記憶装置又はメモリ412は、コンピューティング及び通信モジュール104と、ヒューマン・インタフェース・モジュール102とによって使用されるオペレーティング・システム、アプリケーション、ライブラリ、及び他の情報を記憶する。メモリ412に記憶された例示的なソフトウェア・モジュール(例えば、上位レベル・オペレーティング・システム、特に、アンドロイド(グーグル社、米・カリフォルニア州・マウンテン・ビュー))の図を図4Bに示す。
電源324は、好ましくは、バッテリ、又は、コンピューティング及び通信モジュール104に必要な給電ができる特定の他の再充電可能電源である。
HIMインタフェース装置416は、コンピューティング及び通信モジュール104と、ヒューマン・インタフェース・モジュール102との間の通信を容易にするための電子装置及び他のハードウェアである。HIMインタフェース装置416は、コンピューティング及び通信モジュール104の他の構成部分と通信するためにバス420に結合される。HIMインタフェース装置416は更に、ヒューマン・インタフェース・モジュール102と通信するために信号線120に結合される。一部の実施例では、HIMインタフェース装置416は、コンピューティング及び通信モジュール104からヒューマン・インタフェース・モジュール102に電力、光信号、及び電気信号を提供する。HIMインタフェース装置416は、光信号を生成し、ヒューマン・インタフェース・モジュール102に送出するための駆動電子装置402及び光源404を含み得る。HIMインタフェース装置416は更に、ヒューマン・インタフェース・モジュール102との間でデータ及びコマンドを送出し、受信し得る。
コンピューティング及び通信モジュール104は他のセンサ318及び他の出力装置322を含み得る。これは、ヒューマン・インタフェース・モジュール102について上述したものと同じであり得、又は、上記センサ318及び出力装置322の部分集合であり得る。
次に図5を参照して、光源402、駆動電子装置404、信号線120、並びに、画像供給及び表示機構302の一例を示す。本例では、光源402は、複数のレーザ(すなわち、赤色レーザ、緑色レーザ、及び青色レーザ)である。前述のレーザの出力は、信号線120を介して光として送出される画像を生成するためのRGB合成器である駆動電子装置404に供給される。この場合、信号線120は、RGB合成器404を画像供給及び表示機構302と結合する光ファイバである。画像供給及び表示機構302は次いで、ヒューマン・インタフェース・モジュール102のユーザの眼に見えるように画像を投影する。
次に図6を参照して、画像供給及び表示機構302の一例を示す。画像供給及び表示機構302は、光ファイバ120に結合され、走査型ファイバ投影エンジンを含む。走査型ファイバ投影エンジンは、仮想平面上に、駆動電子装置から受信された画像を出力するためにレンズ投影システムに向けられた光ファイバ先端部に結合された圧電アクチュエータを有する。特に、図6は、画像供給及び表示機構302を図2のめがねに一体化することが可能であるように画像供給及び表示機構302を非常に小さなスケール(例えば、9mm未満)でどのようにして構成することが可能であるかを示す。
図7は、体積3Dディスプレイの眼内投影の一例を示す図である。図7は、ユーザの虹彩上に体積3Dディスプレイを投影するよう画像供給及び表示機構302をめがねフレーム上の位置にどのようにして構成することが可能であるかを示す。前述の例では、画像供給及び表示機構302は、ミラー・スキャナにより、ファイバ束を走査し、次いで、レンズ系を使用して画像をユーザに向けて投影する。
図8A及び図8Bは、眼内投影によって備えられる真の3Dディスプレイの一例を示す。前述の図は、どのようにして真の3Dディスプレイを画像の眼内投影によって実現し得るかを示す。画像供給及び表示機構302は、ユーザの虹彩上に画像を投影するための光束、ミラー・スキャナ、及びレンズ・システムを含む。図8Aは、前景に焦点を当てた場合に、ユーザによって認識される画像を示す。図8Bは、背景に焦点を当てた場合に、ユーザによって認識される画像を示す。
(例えば、金融サービスの場合の)モバイル情報ゲートウェイを使用した顧客相互作用の方法
次に図9−11を参照して、本発明の方法を更に詳細に説明する。一般に、本発明には2つの使用事例が存在している。まず、非対称の事例では、第1のユーザ(例えば、顧客サービス担当、又は窓口係)は、ヒューマン・インタフェース・モジュール102を装着し、コンピューティング及び通信モジュール104を保持している。第1のユーザは第2のユーザ(例えば、顧客)と相互作用している。第2のユーザは、ヒューマン・インタフェース・モジュール102を使用又は装着しておらず、又は、コンピューティング及び通信モジュール104を所持していない。第2に、対称の場合、第1のユーザ及び第2のユーザは自身のそれぞれのヒューマン・インタフェース・モジュール102、並びに、コンピューティング及び通信モジュール104を装着し、所持している。三以上のユーザそれぞれが、それら自身のヒューマン・インタフェース・モジュール102並びにコンピューティング及び通信モジュール104を有し、本願発明によって提供される新たな協働モデル及びパラダイムを使用して協調的に併せて動作する他の事例は、対称の事例の拡張とみなし得る。図9は、第1のユーザ、窓口係、又は医療関係者がヒューマン・インタフェース・モジュール102を装着し、コンピューティング及び通信モジュール104を所持している非対称の事例の一般的な方法を表す。図10及び図11は、第1のユーザ及び第2のユーザがそれらの自身のそれぞれのヒューマン・インタフェース・モジュール102、並びに、コンピューティング及び通信モジュール104を装着し、保持している対称の事例について方法を表す。
更に、本発明の方法を次に、銀行業及び金融サービスの特定のバーティカル・アプリケーションの関係で、特に、銀行の支店でサービスを受ける関係で説明する。この説明は例証の目的のためであるに過ぎず、限定するものでない。本発明の方法は、医療、法律、小売、公共サービス等などの他のバーティカルに適用し得、方法の動作の意味合いは、ヒューマン・インタフェース・モジュール102及びコンピューティング及び通信モジュール104を制限することを意図しない。
図9乃至図11を参照して説明した方法は、窓口係が相互作用する特定の顧客により合った向上させたサービスを窓口係が提供することをヒューマン・インタフェース・モジュール102並びにコンピューティング及び通信モジュール104が可能にするやり方の一部を識別するに過ぎない。ヒューマン・インタフェース・モジュール102、並びにコンピューティング及び通信モジュール104は更に、何れかの顧客情報を提供し、それを窓口係及び/又は顧客に向けて表示し、仮想窓口係を提供し、サービス推奨エンジンを提供し、顧客・窓口係マッチングを提供し、窓口係と顧客との間の私的な通信チャネルを提供し、窓口係の挙動を訓練し、又は直すためのアクティブな介入を含む、窓口係によるサービスの供給を記録/監視し、サービス待ち時間に関する即時フィードバックを提供し、待ち行列をなくし、グリータ/トリアージの人、及び問題解決の人を含む新たなサービス・モデルを提供する。
次に図9を参照するに、モバイル情報ゲートウェイの非対称的な使用の方法900の一実施例を説明する。上述のように、顧客サービス担当者、窓口係、又は医療関係者が、専用のヒューマン・インタフェース・モジュール102、並びにコンピューティング及び通信モジュール104を有していないか、又は使用していない顧客若しくは患者と相互作用して、コンピューティング及び通信モジュール104を所有し、ヒューマン・インタフェース・モジュール102を装着する関係で説明する。窓口係による、ヒューマン・インタフェース・モジュール102、並びにコンピューティング及び通信モジュール104の使用は、かなりの利点をいくつか提供する。まず、窓口係は、デスクトップ型コンピュータ又は端末での作業に制約されないので、何れかの場所で顧客を支援し、支店内で何れかのやり方で支援し得る。当該機能は、ヒューマン・インタフェース・モジュール102、並びにコンピューティング及び通信モジュール104によって提供される。医療の使用事例の場合、これは、医療関係者が、モバイル情報ゲートウェイ装置130を診療所、病院、患者の家、又は診療所若しくは病院と遠隔の地域で使用し得るということを意味する。これにより、何れかの顧客が、対応を受けるために何れかの待ち行列において待つという要件が完全になくなる。第二に、窓口係は、毎度、既存のサービスを行うことが可能である。ヒューマン・インタフェース・モジュール102、並びに、コンピューティング及び通信モジュール104は、既存の検証データ・システムで可能でないやり方での顧客情報の識別(虹彩識別)、認証及び取り出しを可能にする。例えば、本日、自分のATMカードを忘れ、又は識別情報を何ら有していない場合、活動の部分集合のみを行うことが可能である(例えば、小切手を預け入れることが可能であるが、自分の口座番号についての詳細を話すことが可能でない(自分の口座番号が分からない場合、預金を行うこともできないことがあり得る))。窓口係が、ヒューマン・インタフェース・モジュール102、並びに、コンピューティング及び通信モジュール104を有していることにより、顧客は全て、(虹彩検出を介して)自動的に認証され、必要に応じて、全面的に対応され得る。第3に、窓口係は、向上させたサービス・レベルを提供することが可能である。ヒューマン・インタフェース・モジュール102、並びに、コンピューティング及び通信モジュール104は、窓口係が、顧客についての適切な情報にアクセスすることを可能にし、銀行のサービスが、窓口係の(ほぼ)手前で容易に利用可能である。高度な解析及び推奨エンジンは、顧客とインタフェースしている間にリアルタイムに窓口係に、関係するオプション及び案内(例えば、たった今、顧客が抽選に当たり、又は多額のお金を受け取っており、我々の投資サービスを顧客に注意喚起するのに良好な時点であり得る。)を提供するために使用することが可能である。
方法900は、ユーザ(例えば、窓口係又は医療関係者)がヒューマン・インタフェース・モジュール102を装着する(902)ことで始まる。図2に示す実施例では、ユーザは、ヒューマン・インタフェース・モジュール102を含むめがねを装着し、更に、コンピューティング及び通信モジュール104を所持する。他の実施例では、コンピューティング及び通信モジュール104は、ヒューマン・インタフェース・モジュール102の近くに配置し、通信及び協働のために結合し得る。次に、ヒューマン・インタフェース・モジュール102は、情報を捕捉し、情報を処理する(904)。例えば、アイ・トラッキング・カメラ310は、窓口係を認識し、窓口係を認証し、窓口係が特定の動作を行うことを認可し、顧客に応対するために利用可能な個人のリストに窓口係を挿入するために、ヒューマン・インタフェース・モジュール102、コンピューティング及び通信モジュール104、バックエンド・サービス・サーバ108、又はそれらの組み合わせによって使用される画像を捕捉する。同様に、カメラ308は、支店にいる顧客、又は支店に入ってくる顧客の画像を捕捉し得る。一部の実施例では、ヒューマン・インタフェース・モジュール102は、配信に備えるために画像の特定の処理を行い、又は他のタイプの処理の初期工程を行い得る。一部の実施例では、ヒューマン・インタフェース・モジュール102は、処理全てを行うことができ、ブロック908、910、912、及び914はヒューマン・インタフェース・モジュール102によって行われる。前述の場合、工程906は任意である。しかし、他の実施例では、情報の処理は、コンピューティング及び通信モジュール104、及び/又はバック・エンド・サーバ108に分けられる。前述の実施例では、ヒューマン・インタフェース・モジュール102は、捕捉された情報を、必要に応じて、コンピューティング及び通信モジュール104及び/又はバック・エンド・サーバ108に送出する(906)。
方法900は、顧客、及び可能性が高い、顧客のニーズを識別する(908)工程によって続く。ヒューマン・インタフェース・モジュール102によって捕捉された画像は、特定の個人として顧客を識別し、認証するよう処理し得る。特定の実施例では、コンピューティング及び通信モジュール104及び/又はバック・エンド・サーバ108は、顧客の識別情報を判定するよう、捕捉された情報を処理する。認識は、どの顧客が、一致する識別情報を有しているかについての粗い近似であり得、又は、名前及び他の属性により、特定の個人を識別して、非常に具体的であり得る。例えば、顔認識、虹彩認識、顔/肌の色認識を画像に対して行い得る。画像は更に、顧客が必要とする可能性が高いものが何であるかを識別するよう処理し得る。例えば、顧客が小切手を保有している場合、顧客が預金をしたいということを示唆する情報をヒューマン・インタフェース・モジュール102に送出し、表示し得る。顧客が必要な可能性が高いのが何かの解析は更に、顧客の口座、最近の取引、インターネット上で一般的に利用可能な、顧客についての情報、又はソーシャル・ネットワークで利用可能な顧客についての情報から判定し得る。更に、顧客を識別する工程(908)は、銀行支店内の顧客の位置を判定する工程を含み得る。バックエンド・サービス・サーバ108は、銀行支店内の顧客の特定の位置を提供するために使用することが可能な位置サービスにアクセスし、又は位置サーバと通信し得る。前述の情報は、バックエンド・サービス・サーバ108によって取り出し、ヒューマン・インタフェース・モジュール102上の表示のために送信し得る。ヒューマン・インタフェース・モジュール102によって捕捉された画像に基づいた、顧客及び顧客のニーズの識別は、全て、ヒューマン・インタフェース・モジュール102に対して行い得、全て、バックエンド・サービス・サーバ108に対して行い得、全て、コンピューティング及び通信モジュール104に対して行い得、それらの2つ以上の間で協働して行い得る。
方法900は、受け取られた情報及び顧客の解析910を行い続ける。例えば、顧客、及び可能性が高い、顧客のニーズを、サービス推奨エンジンに提供し得る。サービス推奨エンジンは、コンピューティング及び通信モジュール104又はバックエンド・サービス・サーバ108におけるユーザについてのデータ、及び/又は、ヒューマン・インタフェース・モジュール102を介した顧客の検出状態に基づいた商品又はサービスについての推奨を生成することが可能である。サービス推奨エンジンは効果的には、モバイル情報ゲートウェイ100によって捕捉され、処理された情報に基づいて顧客に特に適合された更なる又は関連サービスのアップセル機会を提供し、推奨を生成する。例えば、再融資、モーゲージ、学生ローン、保険、投資サービス、他の銀行業務、会計サービス、税務サービス、法律業務、旅行及びレンタカー・サービス、宿泊、チャリティへの寄付金は、銀行の顧客に推奨し得るいくつかの付随サービスにすぎない。一部の実施例では、コンピューティング及び通信モジュール104、並びに/又はバック・エンド・サーバ108は、第1の顧客のサービス選好を判定し、複数の窓口係のサービス機能を判定し、第1の顧客のサービス選好と同様なサービス機能を有する複数の窓口係の1つを選択し、顧客についての情報を、表示のために、複数の窓口係のうちの選択された一のヒューマン・インタフェース・モジュールに送出する(以下、ブロック912も参照)。図10を参照して以下に説明するような窓口係のマッチングの他の形態は、更に、解析910の一部として行い得る。ヒューマン・インタフェース・モジュール102によって捕捉された画像に基づいた顧客の解析910は、全て、ヒューマン・インタフェース・モジュール102に対して行い得、全て、バックエンド・サービス・サーバ108に対して行い得、全て、コンピューティング及び通信モジュール104に対して行い得、又はそれらの2つ以上の間で協働して行い得る。
次に、方法900は、顧客データ及び情報を取り出し(912)、提示するために、それをヒューマン・インタフェース・モジュール102に送出する。例えば、顧客についての口座情報を取り出し、ヒューマン・インタフェース・モジュール102に送出し得る。このようにして、窓口係には、顧客に関する情報(顧客の口座の残高がマイナスになったか否か、又は、一口座の残高が大きく、別の口座、又は別のタイプの口座を開設すべきであるか否かなど)が直ちに提示される。銀行の方針に応じて、更に、顧客の写真を取り出し、正しい顧客と相互作用していると窓口係を安心させることが可能であるように、ヒューマン・インタフェース・モジュール102に提示するために送出し得る。顧客データの取り出しは、全て、バックエンド・サービス・サーバ108に対して行い得、全て、コンピューティング及び通信モジュール104に対して行い得、又はそれらの両方に対して協働して行い得る。データの供給は、コンピューティング及び通信モジュール104によって行われる。データは、ヒューマン・インタフェース・モジュール102によって受け取られ、次いで、画像供給及び表示機構302を使用して提示される。視野上に透明にオーバレイされたヒューマン・インタフェース・モジュール102による、特定の顧客に関する情報の提示の例は、以下に更に詳細に、図15A−図15B、及び図16A−図16Bにおいて説明する。
情報が、ヒューマン・インタフェース・モジュール102を介して窓口係に提示されると、窓口係は、通常のやり方で顧客と相互作用することが可能である。窓口係は、ヒューマン・インタフェース・モジュール102を使用して、(顧客に対する活動又は取引の要求、更なる情報の要求、レコードの更新などの)更なる情報を入力することが可能である。窓口係は、ジェスチャ、眼の動き、音声コマンド、又は、ヒューマン・インタフェース・モジュール102によって備えられる他の入力機構を介して前述の要求を入力することが可能である。方法は、窓口係が更なる情報又はコマンドをヒューマン・インタフェース・モジュール102に入力したか否かを判定する(914)。肯定の場合、情報要求が、ヒューマン・インタフェース・モジュール102によって処理され、方法は、続いて、工程910に戻って、新たな情報要求を解析し、処理する。入力された更なるコマンドがヒューマン・インタフェース・モジュールに供給されない場合、方法は完了し、終了する。
図10は、仮想キューを実現するモバイル情報ゲートウェイ100の対称的使用の方法1000の一実施例のフローチャートである。対称的事例は、前述の今までにない関与モードによって可能になる全く新たな活動及び相互作用の組を表す。図9及び対称的事例について上述した利点に加えて、各窓口係は、(それぞれの状況において資産がどのようにして増大するかの3Dモデルを含む)特定の新たなサービス若しくは投資の便益、又は、特定の用紙をどのようにして記入するかを示すことであろうと、他の商品(「旅行業の姉妹会社による夢の休暇」)のクロスセリングであろうと、顧客と、何れかのサービス・シナリオに着手することが可能である。特に、対称的事例は、窓口係及び顧客が、私的なコミュニケーションを行い、自動通訳エンジンを使用して種々の言語でコミュニケーションを行い、共同して同じデータを扱い、サービスの待ち行列をなくすことを可能にする。
図10の方法1000は、第2のヒューマン・インタフェース・モジュール102bを装着する顧客との相互作用の少し前に、窓口係が第1のヒューマン・インタフェース・モジュール102を装着すると仮定する。更に、第1のヒューマン・インタフェース・モジュール102aを装着する窓口係も、顧客を識別し、認証するために使用される、後述のものと同様な処理において識別され、又は認証されているものとする。第1のヒューマン・インタフェース・モジュール102a及び第2のヒューマン・インタフェース・モジュール102bはそれぞれ、関連付けられた第1のコンピューティング及び通信モジュール104a、並びに第2のコンピューティング及び通信モジュール104bそれぞれを有する。方法1000は、顧客が、銀行の支店に入り、第2のヒューマン・インタフェース・モジュール102bを手に取るか、又は渡され、第2のヒューマン・インタフェース・モジュール102bを装着する(1002)。一部の実施例では、第2のヒューマン・インタフェース・モジュール102bは、度付きめがね装着者のために表示を適合させ得る。上述のように、一部の実施例では、第2のヒューマン・インタフェース・モジュール102bは、画像供給及び表示機構302が、視野上にオーバレイされた情報をその上に投影するその基板202を含む。第2のヒューマン・インタフェース・モジュール102bは、捕捉された情報又は顧客情報を捕捉し、処理する(1004)。例えば、第2のヒューマン・インタフェース・モジュール102bのアイ・トラッキング・カメラ310は、顔認識のための顧客の顔の画像、又は虹彩認識のための顧客の虹彩の画像を捕捉する。第2のヒューマン・インタフェース・モジュール102bのオーディオ入力装置314は、音声認識において使用するために、発話している顧客のオーディオ・クリップを捕捉し得る。更に、第2のヒューマン・インタフェース・モジュール102bのカメラ308は、顧客の訪問の目的を判定するうえで使用するために、顧客が手に持っている品目(例えば、現金、小切手、デビット・カード等)の画像を捕捉し得る。第2のヒューマン・インタフェース・モジュール102bの他の入力装置は、捕捉され、処理されたメニューの選択、ユーザ・ジェスチャ、音声コマンド又は情報などの他の情報を収集し得る。方法1000は、識別情報を検証し、顧客を認証する(1006)ことによって続く。一部の実施例では、捕捉された情報は、ユーザの識別情報を判定するよう処理される。捕捉された情報は、ユーザを認証するためにも使用し得る。顧客の識別情報及び認証は、上記方法の何れかを使用して行い得る。顧客の識別、顧客の認証、及び顧客のニーズの解析は、全て、第2のヒューマン・インタフェース・モジュール102bに対して行い得、全て、バックエンド・サービス・サーバ108に対して行い得、全て、第2のヒューマン・インタフェース・モジュール102bに関連付けられ第2のコンピューティング及び通信モジュール104bに対して行い得、又は、それらの2つ以上に対して協働で行い得る。
ブロック1006で、顧客が識別され、認証された後、方法1000は、並列の、別々の2つの処理によって継続する。顧客に向けて、娯楽情報がバックエンド・サービス・サ―バ108、又は第2のコンピューティング及び通信モジュール104bから、第2のヒューマン・インタフェース・モジュール102bに送出され、顧客に向けて表示される(1008)。前述の情報は、顧客に関心がある種々の何れかの娯楽、顧客に利用可能な種々のオファー、方針変更についての情報、又は、顧客に関心があり得る他の情報であり得る。更に、顧客は、第2のヒューマン・インタフェース・モジュール102bを使用して、インターネット・サーフィンを行い、オーディオ又はビデオ通話を行い、又は、モバイル情報ゲートウェイ100によってイネーブルされる種々の他のコンピューティング機能を行い得る。一部の実施例では、顧客は、第2のヒューマン・インタフェース・モジュール102bを使用して、自動窓口機を介して現在利用可能なものなどの何れかの数の通常の銀行取引(例えば、残高照会、振り込み、預け入れ等)を行い得る。例えば、カメラは、小切手又は他の文書の画像を捕捉することが可能であり、次いで、画像は、小切手を預け入れるなどの対応する取引を処理するために使用することが可能である。支払いは、モーゲージに対して行うことが可能であるか、又はクレジット・カードの支払いのような他の取引を同様に処理することが可能である。資金の移転、小切手の要求、支払い、又は残高照会などの種々の他のATM取引もこのようにして行い得る。他の実施例では、仮想窓口係機能を提供するためにバックエンド・サービス・サーバ108と相互作用し、通信する第2のヒューマン・インタフェース・モジュール102bを使用することによって行い得る。一部の実施例では、顧客がその好ましい窓口係をみると、窓口係の情報(名前、写真、待ち時間等)を第2のヒューマン・インタフェース・モジュール102bのディスプレイ上にオーバレイすることが可能であるように、第2のヒューマン・インタフェース・モジュール102bを更新することが可能である。よって、モバイル情報ゲートウェイ100は特に、効果的である。顧客に応対するやり方が変更され、応対されるまで待っている間に、顧客が楽しみ、情報を提供され、生産的になることを可能にするからである。顧客は、動かなくてよく、自分のサービスを受けるために、単一の場所に留まり得るため、本発明は特に効果的である。更に、同じ空間は、別々の時点としての別々の目的で一顧客によって使用し、同時に複数の顧客によって使用することが可能である。例えば、指定された空間は、後に、窓口係と相互作用するとともに、上述のように待っている間に楽しむために顧客によって使用し得る。更に、同じ指定された空間は、同時に複数の顧客によって使用し得る。モバイル情報ゲートウェイ装置130が各ユーザの情報を秘密に提示するので、他の顧客によって視ることができない。よって、銀行支店の訪問中の別々の時点で、楽しみ、取引を行い、仮想窓口係と相互作用する単一のユーザにより、背景視野として使用することが可能である。楽しみ、又は金融取引を行うにつれ、背景視野として二以上の顧客によって、その同じホワイト・ウォール又は背景を更に使用することが可能である。
別の例では、顧客が、特定の特殊な銀行表示画面(例えば、テーブル、壁ディスプレイ、又は署名)を見ており、それと相互作用している(例えば、一部のお知らせをめくり、一部の視覚サーチ関連活動を行っている)場合である。前述の銀行特有の活動をサーバで記録することが可能であり、窓口係に提供することが可能であり、よって、窓口係は、公式の銀行の相互作用の前に顧客の相互作用履歴を知っている。
並列に、ブロック1008では、ブロック1012乃至1022の工程が行われる。ブロック1012乃至1022の工程は、バックエンド・サービス・サーバ108によって行われているものとして以下に説明しているが、あるいは、第1のコンピューティング及び通信モジュール104a、第2のコンピューティング及び通信モジュール104b、バックエンド・サービス・サーバ108、又は3つの装置の組み合わせによって行うことが可能である。更に、別々の実施例では、ブロック1012乃至1022の一部の工程は任意である。
方法1000は、要求されたタスク、及び顧客IDを含む顧客情報をバック・エンド・サーバ108に送出する(1012)。バックエンド・サービス・サーバ108は、窓口係・顧客マッチングを行い(1014)、顧客に応対するための窓口係が割り当てられる(1016)。特定の窓口係は、顧客のニーズに対する窓口係の専門技能の適合度、専用技能のレベル、経験レベル、性格の適合度、年齢、性別、言語の好み、過去の経験(肯定的又は否定的)等を含む種々の要因に基づいて顧客に割り当てられ得る。最も単純な実施例では、窓口係は、期待された利用可能性又は実際の利用可能性に基づいて割り当てられ得るに過ぎない。次に、方法(1000)は、割り当てられた窓口係が利用可能であるか否かを判定する(1018)。割り当てられた窓口係の利用可能性は、割り当てられた窓口係のヒューマン・インタフェース・モジュール102によって行われている現在の活動をバックエンド・サービス・サーバ108がポーリングすることによって判定し得る。割り当てられた窓口係が利用可能でない場合、方法1000は、リターンし、別の窓口係を見つけるために工程1014及び1016を再実行する。一方、割り当てられた窓口係が利用可能な場合、方法1000は工程1020に続く。一部の実施例では、方法1000は、代替的な窓口係のリストを識別し、顧客に対する評判の順に窓口係をランク付けし、名前、写真、待ち時間等などの情報により、第2のヒューマン・インタフェース・モジュール102bに、窓口係についての情報を提供するなどの更なる工程を行い得る。方法1000は次いで、割り当てられた窓口係を待つか、又は第2のヒューマン・インタフェース・モジュール102bを使用して代替のリストから別の窓口係を選択するかのオプションを顧客に提供することが可能である。ブロック1020では、顧客及び情報の解析が行われる。解析は、顧客、顧客についての重要な情報、顧客についての好み、顧客が行うべき要求/タスク、顧客に対して更なるサービス又は商品を販売する機会、又は窓口係が、向上させた体験を提供することを可能にする何れかの他の情報を識別することが可能である。顧客データが次いで、取り出され(1022)、窓口係の第1のヒューマン・インタフェース・モジュール102aに送出され、窓口係による使用のために提示される。例えば、顧客は、第1のヒューマン・インタフェース・モジュール102aによって提供される視野において識別し得、顧客に窓口係を案内する矢印又は他の行き方表示子を第1のヒューマン・インタフェース・モジュール102a上に提示し得る。同様に、バックエンド・サービス・サーバ108は、窓口係に向けて顧客を案内するための矢印又は他の行き方表示子を提示する旨を顧客の第2のヒューマン・インタフェース・モジュール102bに通知し得る。最後に、顧客及び割り当てられた窓口係は、何れかのタイプの取引を行うよう相互作用する(1010)。顧客及び割り当てられた窓口係が相互作用するための処理は図11を参照して以下に更に詳細に説明する。それぞれのヒューマン・インタフェース・モジュール102a、102b上、及びそれらの対応する透明基板202a、202b上に提示される情報の例は更に、図15A−図16Bを参照して以下に説明する。位置特定システム110は、顧客と窓口係との間の位置を判定し、直接会うためにどのようにして物理空間を通って動くかに関する信号を供給するために使用される。開示された方法1000は、いくつかの点で特に効果的である。まず、顧客がサービスを受けるために並んで待つ必要がなくなる。第二に、顧客がサービスを受けるための番号札をとる必要がなくなる。上記処理は仮想であり、かつ自動的であり、顧客が要求を行う必要がなくなる。第三に、顧客サービス及び効率を最適化するための何れかの数のやり方で銀行が空間を使用し、設計することが可能になる。最後に、特定の店舗のように望ましい行先のように銀行が感じられ得るように行列がなくなる。
顧客及び窓口係の両者は何れも、仮想キーボード上に特定のテキストをタイプ入力するために、机又はカウンタのような物理的な場所に行きたいことがあり得る。位置特定システムは、物理的な場所へのナビゲーションを支援する。次いで、3Dカメラは物理空間を捕捉し、捕捉されたデータは、ユーザがタイプ入力している物理空間にオーバレイするディスプレイ上への仮想キーボードの正確な投影を可能にする。
図11は、複数のヒューマン・インタフェース・モジュールを使用して顧客に対応するためのモバイル情報ゲートウェイ100の対称的使用の方法1100のフローチャートである。顧客への対応は、窓口係が、顧客との相互作用を完了する(1102)と始まる。窓口係が利用可能である旨が顧客に通知される(1104)。例えば、メッセージが、顧客によって使用された第2のヒューマン・インタフェース・モジュール102b上に表示され得る。第2のヒューマン・インタフェース・モジュール102bは更に、割り当てられた窓口係への行き方を表示し得る(1106)。並列に、顧客への行き方が、窓口係によって使用される第1のヒューマン・インタフェース・モジュール102a上に表示される(1108)。顧客データが更に、取り出され(1110)、第1のヒューマン・インタフェース・モジュール102aに送出され、窓口係に提示される。窓口係が顧客に近づく際に、第1のヒューマン・インタフェース・モジュール102aは、顧客の情報、自分の好み、並びに、推奨する対象のサービス/商品、及びその理由を表示し得る。
窓口係及び顧客は、面会すると、暗号化された会話を開始する。会話及び情報は、自分たちのそれぞれのヒューマン・インタフェース・モジュール102a、102b、それぞれのコンピューティング及び通信モジュール104a、104b、並びにバックエンド・サービス・サーバ108を窓口係及び顧客が使用して、会話及び情報を窓口係と顧客との間で転送し得る。暗号化された会話は、ヒューマン・インタフェース・モジュール102a、102bにおいてリアルタイム・ボイス・チャンジャ/スクランブラを使用し得る。一部の実施例では、それぞれのコンピューティング及び通信モジュール104a、104bは、場合によっては、捕捉された入力音声に基づいてスクランブル/変更信号を計算し、ヒューマン・インタフェース・モジュール102a、102bはスクランブル/変更信号を出力する。これは特に効果的である。これにより、顧客と窓口係との間の会話が秘密になることが保証されるからである。更に、最も話しやすい言語で窓口係及び顧客が話すことができるように、それぞれのヒューマン・インタフェース・モジュール102a、102b、それぞれのコンピューティング及び通信モジュール104a、104b、並びにバックエンド・サービス・サーバ108は、言語通訳サービスを提供し得る。これは更に、英語などの単一の言語しか話さない窓口係が、他の言語を話す何れかの数の顧客に応対することを可能にする。窓口係及び顧客は、自分たちのそれぞれのヒューマン・インタフェース・モジュール102a、102bを使用して、コマンド1114又は情報を入力するか、又は表示するために情報を選択し得る。それぞれのヒューマン・インタフェース・モジュール102a、102bに提供される情報は、ユーザに基づいて、同じであっても異なっていてもよい。例えば、顧客の財務データを含む第1のデータの組は、窓口係のヒューマン・インタフェース・モジュール102a上及び顧客のヒューマン・インタフェース・モジュール102b上に表示し得る。別の例では、第1のヒューマン・インタフェース・モジュール102aは、顧客のヒューマン・インタフェース・モジュール102b上で眼に見えないか、又は顧客のヒューマン・インタフェース・モジュール102b上に提示されない、銀行のみが使用する情報などの第2のデータの組を示し得る。方法1100は、第1のヒューマン・インタフェース・モジュール102a及び第2のヒューマン・インタフェース・モジュール102bに、3Dチャート(例えば、数年で預金額がどのようになるかを表示する)、3Dモデル(例えば、銀行が販売したい集合住宅を表示する)又はデータを提示若しくは表示する(1116)ことによって続く。他の例には、クレジット・カード取引及び影響、モーゲージ計算、利息を超える余分な支払いの影響、ローン・アモチゼーション、期待されるパフォーマンス、退職口座等の3Dチャート、円グラフ及びモデルが含まれる。各ユーザがそれぞれ、自分自身の視点から3Dチャートを視るので、このことは特に効果的である。データが同じでも、3Dチャートに対する各ユーザの視点は、チャートに対するその位置に応じて異なる。更に、各ユーザはそのそれぞれのヒューマン・インタフェース・モジュール102a、102bと相互作用して(1108)、チャートを操作し、変更を見て、変更を入力する等が可能である。これは、銀行業務の関係で上述において利用可能でなかったタイプの相互作用を提供する。ブロック1114、1116、1118では、特別売り出し、通知、限定プロモーション、推奨等などの何れかのタイプの情報を窓口係及び/又は顧客に提示し得る。第1のヒューマン・インタフェース・モジュール102aを使用して取引が行われ(1120)、暗号化された会話、及び共同データ表示が終了して(1122)、方法1100が完了する。
一部の実施例では、ヒューマン・インタフェース・モジュール102a、102bは更に、「共有画面」を表示することが可能であり、一方の部分は、両者がみる共通の表示であり、他方の部分は「秘密」の部分である。そのようにして、ユーザは、共通のチャートをみている間に特別の口座情報を照会することが可能である。窓口係は更に、共有され、秘密の表示領域を有し得る。
図15A乃至図15Eは、ヒューマン・インタフェース・モジュール102の基板202上に情報を重ねた上記基板202を通した領域の視野のグラフィック表示である。
次に図15Aを参照するに、サービス・エリア1500(例えば、病院又は診療所の待合室、銀行のロビー)のグラフィカル表現を示す。銀行のロビー又は待合室には、複数の顧客又は患者1502、1504、1506、及び1510が存在している。上述及び後述の記載を通して、顧客及び患者の語は、サービスを受ける個人を意味するものとして同義に使用される。同様に、上述及び後述の記載を通して、窓口係及び医療関係者(医者、医師、又は他の同様の語)は、サービスを受ける個人を意味するものとして同義に使用される。視野は、ヒューマン・インタフェース・モジュール102のユーザが領域1500の一部を、それを通して視るその基板202によって画定される。図示するように、顧客又は患者1502、1510の一部がその視野外にある一方、他者1504、2006は視野内にある。便宜及び分かり易さのために、単一の基板202のみを図15Aに示す。しかし、図2のヒューマン・インタフェース・モジュール102を使用すれば、双眼観察用の基板対202が存在することになる。前述の実施例では、異なる、又は同じ情報を、別々の基板202上に提示し得る。
図15Aは、基板202によって設けられる視野が、複数の顧客又は患者1504、1506を有するサービス・エリア1500の一部の画像を含む例を示す。ヒューマン・インタフェース・モジュール102、特に、画像供給及び表示機構302は、基板202上にコールアウト1508を投影する。図15Aは、顧客1504、1506を含む背景シーンの一部でない旨を示すために、識別された顧客1506についての前述の投影情報を示す。コールアウト1508は、識別された顧客1506の頭の上の三角形であるが、異なる形状、色、サイズ、及び位置を有する何れかの数の他の形態をとり得る。例えば、他の実施例におけるコールアウト1508は、識別された顧客1506周りの正方形であり得る。本発明は効果的に図9を参照して上述した方法の工程を行い、顧客が識別されると、ヒューマン・インタフェース・モジュール102を装着する窓口係又は医療関係者が近づき、相互作用し始める窓口係又は医療関係者がどの顧客かを示すようコールアウト1508を投影する。
図15Bは、ヒューマン・インタフェース・モジュール102が、サービス領域1500の画像を捕捉するために使用され、顧客1510と面会するよう移動するための行き方表示子1512を設ける。図9を参照して上述された処理が行われており、ヒューマン・インタフェース・モジュール102を装着する窓口係又は医療関係者が応対する必要がある特定の顧客1510を識別している。この例では、行き方表示子1512が、画像供給及び表示機構302により、透明基板上に投影される。例えば、行き方表示子1512は、顧客1510と面会するためにヒューマン・インタフェース・モジュールの装着者が移動しなければならない行き方を示す矢印などの記号であり得る。行き方表示子1512は、強調表示した矢印の1つで示すような一連の矢印であり得る。他の実施例では、ユーザが移動すべき行先を示す単一の矢印のみを提供することが可能である。行き方表示子は、図15Bに示すものの他の種々の他の形式、位置、及び色を有し得る。例えば、行き方表示子1512は、単に、基板202の左側、上側、又は右側の矢印であり得る。
図15Cは、ヒューマン・インタフェース・モジュール102が、サービス領域1500の画像を捕捉するために使用されている例を示し、顧客又は患者1506の位置1514又は1516を提供する。この例では、画像供給及び表示機構302が顧客1506の位置を表示することが可能な領域1514が提供される。例えば、位置情報は単に、領域1514内に表示された、「患者がロビーの中央にいます」などの説明であり得る。更に、又はあるいは、位置情報は、識別された顧客周りの境界などの強調表示1516であり得る。これは、面会し、相互作用する顧客1506を窓口係がすばやく、かつ、簡単に識別することを可能にするので、特に効果的である。他の実施例では、領域1514は更に、限定列挙でないが、顧客1506に推奨する対象のサービス又はオファー、及び、特定の窓口係が顧客1506との相互作用を試みるべきか否かの識別情報を含む他の情報を提示するために使用し得る。強調表示1516は、視野内の第1の顧客の近傍に配置され、視野と比較的同様な大きさの第1の顧客の視野にオーバレイされて、情報がどのようにして透明に表示されるかを示す、画像又は他の情報に他ならないもので置き換えることが可能である。
図15Dは、サービス領域1500の画像を捕捉するためにヒューマン・インタフェース・モジュール102が使用され、領域1514が顧客1506の画像1518を提供する例を示す。応対することになっている顧客を窓口係が再確認し、容易に認識することを可能にするので、これは効果的である。
図15Eは、サービス領域1500の画像を捕捉するためにヒューマン・インタフェース・モジュール102が使用され、複数の顧客が識別されている例を示す。識別された顧客はそれぞれ、関連付けられたコールアウト1508、1520を有する。図15Eは、何れかの数の顧客を識別するために、本発明のシステムを使用し得るということを例証するために使用される。更に、二の顧客のみが識別されているが、更に、基板202によって設けられる視野内で視ることが可能な顧客全てを識別することが可能である。更に、システムは、顧客全てが識別された実施例において顧客に応対すべき優先度を割り当て得る。前述の識別情報及び優先度は、図示したコールアウト1508及び1510と同様に窓口係によって使用するために基板202上に投影し得る。
図16A及び図16Bは、窓口係又は医療関係者1600用の第1のヒューマン・インタフェース102aの第1の基板202a、及び顧客又は患者1610用の第2のヒューマン・インタフェース・モジュール102bの第2の基板202bを通したサービス領域1500の視野のグラフィック表現であり、各基板202a、202b上に情報が透明にオーバレイされている。図16Aに示すように、両方のユーザ(窓口係1600及び顧客1610)は、銀行のロビー、又は患者の待合所などのサービス領域1500を視るために、それらの対応するヒューマン・インタフェース・モジュール102A、102Bを使用する。患者待合所は、何れかの数の他の顧客1502、1502、及び1510を含み得る。それらのそれぞれのヒューマン・インタフェース・モジュール102a、102bはそれぞれ、基板202a、202bを含む。例えば、窓口係1600及び顧客1610が一対のモバイル情報ゲートウェイめがねを装着し、めがねのレンズにより、基板202a及び202bが備えられる。ヒューマン・インタフェース・モジュール102a、102bはそれぞれ、図16Aにおいて表すようなそれぞれの基板202a及び202b上に第1の組のデータ1602a、1602bを表示することができる。これはいくつかの点で効果的である。まず、図15を参照して上述した他の使用事例と同様に、基板202a、202b上に提示された情報、並びに、他の顧客1502、1504、及び1510をユーザ1600、1610がみることができるように、情報は効果的には、基板202a、202bによって設けられる視野上にオーバレイされる。第2に、各ユーザ1600、1610に提示される情報は、第1の基板202aを使用する窓口係又は医療関係者1600のみが第1のデータ・セット1602aを視ることができるという点で秘密である。同様に、第2の基板202bを使用する顧客又は患者1610のみが第1のデータ・セット1602bを視ることができる。この例では、第1のデータ・セットは、顧客又は患者1610の場合も、窓口係又は医療関係者1600の場合も同じであり、顧客のアカウント情報を表す。各ユーザ1600、1610は、自分のそれぞれの基板202a、202b上に提示されたデータしか、視ることができないが、同じデータを両方の基板202a、202bに送出し、それにより、両方の個人が同じデータと相互作用し、又は同じデータを共有し得る。前述の情報は顧客1610及び窓口係1600にしか視ることができない。他の顧客1202、1204、及び1210は、基板202a、202bを視ることができず、よって、提示されている情報にアクセスできない。
次に図16Bを参照するに、窓口係又は医療関係者1600に向けて第1の基板202a上に提示される情報、及び顧客又は患者1610に向けて第2の基板202b上に提示される情報の別の例を示す。前述の例は、銀行情報、又は医療情報若しくはレコードなどの第2のデータ・セット1604の第1の基板202a上への投影又は表示を示す。銀行情報は、顧客と相互作用する場合に窓口係によって使用される機密の銀行情報(例えば、顧客のクレジット履歴、ローン状況、クレジット・カード状況等)であり得る。銀行情報は更に、特に、この顧客1610のためのオファー又はプロモーションであり得る。医療情報は、臨床検査結果、又は医師にとって有用な更なる技術的な医療情報であり得る。医療情報は更に、特に、この顧客1610のためのオファー又はプロモーション(試験薬、医療装置、検査等のための当該クーポンなど)であり得る。図16Bに示すように、第2のデータ・セット1604は、第1の基板202上のみに投影され、よって、窓口係又は医者1600のみによって視ることができ、顧客1610、又は他の顧客1502、1504及び1510によって視ることができない。更に、第1のデータ・セット1602aに加えて、第2のデータ・セット1604が第1の基板202a上に表示される。
ヘルスケア及び医療においてモバイル情報ゲートウェイを使用する方法
次に図9、図12、図13、及び図17を参照して、モバイル情報ゲートウェイ100をヘルスケア及び医療の関係で説明する。一実施例では、医者又は他の医療専門家は、対面相互作用して、医療施設内の患者と同じ部屋にいる。これは、金融サービスの関係について上述したモバイル情報ゲートウェイ100の支店内の使用と同様である。別の実施例では、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、医療施設外での携帯可能シナリオで使用される。例えば、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、事業所又は公共の場所に設置された除細動器などの医療機器の一部としてパッケージ化し得る。更に別の実施例では、モバイル情報ゲートウェイ100は、手術室で患者及び医者が同じ部屋にいる場合、又は、遠隔手術中若しくは診察中に、使用される。最後の2つのシナリオでは、患者は非応答性である(例えば、麻酔下にある)場合がある。モバイル情報ゲートウェイ装置130は、患者又は手順についての更なる情報を医者に提供するために、又は、手順を捕捉し、教育目的で他の人々にそれを伝達するために使用することが可能である。モバイル情報ゲートウェイ100のヘルスケア及び医療への適用を、医者がモバイル情報装置130を使用する場合で概括的に説明しているが、モバイル情報ゲートウェイ装置130は更に、何れかの医療専門家、医療スタッフ、在宅介護者、又は医療施設にいるか、又は遠隔で作業する他の人によって使用することが可能である。
モバイル情報ゲートウェイ100のヘルスケア又は医療の関係への適用を次に説明する。特に、トリアージ、即座の医学的評価又は医学に関する討議を提供するために、患者及び医者が1つの場所に一緒にいるリセプション・エリアにおいて使用されるものとして説明する。モバイル情報ゲートウェイ100によって行われる方法及び工程は、図9を参照して上述したものと同様である。同様に、医療施設のリセプション・エリアにおける医療スタッフ又は専門家は、患者の識別及び認証を行うためにモバイル情報ゲートウェイ100を使用することが可能である。例えば、医療スタッフは、モバイル情報ゲートウェイ装置130を装着している場合がある。医療スタッフの構成員のヒューマン・インタフェース・モジュール102は、患者又はその眼の画像を捕捉し、顔認識又は虹彩認識を行う。これは、更なる処理及びサーバ108への供給のために、コンピューティング及び通信モジュール104に、捕捉された画像を送出することによって行うことが可能である。それらについての認識された個人又は情報を、バックエンド・サービス・サーバ108からヒューマン・インタフェース・モジュール102に返信することが可能である。一部の実施例では、患者についての情報の識別、検証、及び取り出しは、種々の割合で、ヒューマン・インタフェース・モジュール102、コンピューティング及び通信モジュール104、並びに、バックエンド・サービス・サーバ108の間で配分し得る。患者についての情報は、取り出され、ヒューマン・インタフェース・モジュール102に供給されると、医療スタッフの構成員に向けて、ヒューマン・インタフェース・モジュール102上に秘密に表示することが可能である。別の実施例では、医療施設に入ってくる個人は、モバイル情報ゲートウェイ装置130を装着するよう求められる。患者情報の識別、認証、及び提示の動作は、患者によって装着されたモバイル情報ゲートウェイ装置130によって工程が行われる点以外は、上述したものと同様である。患者による、モバイル情報ゲートウェイ装置130の、以下に更に説明する他の用途がいくつか存在している。モバイル情報ゲートウェイ装置130を装着している患者又は受付が、患者をチェックインさせ、他の管理機能を行い、それにより、患者の初期の受け入れをより効率的を行うことが可能になり得るため、前述の構成は何れも効果的である。更に、患者が識別されると、その患者の医療履歴についての情報、最近の状態、及び何れかの他の有用な情報を、モバイル情報ゲートウェイ装置130を利用する医療関係者に提供することが可能である。モバイル情報ゲートウェイ装置130は更に、患者についての何れかの更なる情報を取り出すために使用することが可能である。例えば、一種の「ERダッシュボード」を、ヒューマン・インタフェース・モジュール102の画像供給及び表示機構302上に提示することが可能である。ERダッシュボードは、限定列挙でないが、バイタル・サイン、薬に対するアレルギ、警告、注意喚起、人命救助CPR手順のような暗記を必要とする情報、基本的応急処置等を含む情報を表示し得る。モバイル情報ゲートウェイ装置130を装着する何れかの環境における受付係又はグリータは、何れかのタイプの事業場所に入ってくる個人に対して、カスタマイズされた、より良いサービスを、上述したように上記個人に特有の識別、認証、及び情報検索を行うことによって提供することが可能である。例えば、最高級のレストラン、最高級のホテル、スパ、及び他のサービス産業における受付係は、モバイル情報ゲートウェイ装置130を使用して、リピート客を識別し、リピート客がより向上した体験ができるように情報を提供する。
ヘルスケア提供者(看護師、技師、医者、介護人等)は、(過去の記録がある場合、)直ちに患者を識別し、ヘルスケア提供者が患者を治療している間に、患者の情報全てに直ちにアクセスし、よって、時間(及びコスト)を節減し、患者の現在の疾患の治療を向上させるので、(実地における)モバイル(MOBILE)へルスケア体験全体をモバイル情報ゲートウェイ・システム100によってかなり向上させることが可能であることに留意されたい。これは、(診療所の外の)実地において提供される何れかの形態のヘルスケアに、かつ、より小型のディスプレイ・サイズが理由で、ポータブル又はモバイルの形態では、使用することが最適以下であった何れかの形態の医療機器を、この場合、診療所内と同じ有効性レベルで使用することが可能である。この一例は、現行システムにおいて、診療所において利用可能な大型ディスプレイよりもずっと小さい小型モバイル・ディスプレイ画面上に画像が表示されるポータブル超音波である。ずっと低いコスト及び、より高い機能情報は、超音波プローブが、モバイル情報ゲートウェイ装置130に直接、(又は、(USB、HDMI(登録商標)、ワイファイ(登録商標)等のような)標準インタフェースに変換しなければならない固有のハードウェア・インタフェースを使用する場合、間接的にアダプタを介して)超音波プローブを接続させることによってイネーブルすることが可能である。このことは全て、ヘルスケア提供者がモバイル情報ゲートウェイ装置130の画像供給及び表示機構302を使用して、画像を視て、画像供給及び表示機構302が広視野を備えることによってイネーブルされる一方、現在のシステムは前述の機能を有していないことによってイネーブルされる。
(受付係、又は新たな患者と相互作用する最初の人から開始する)何れかのタイプのヘルスケア提供者と患者との間の(何れかの場所での(病院/診療所、又はモバイルにおける))ヘルスケア相互作用は、モバイル情報ゲートウェイ・システム100の使用によって向上する。これにより、ヘルスケア提供者が、必要に応じて情報にアクセスしながらも、その時間の大半を、患者をみることに費やすことが可能になるからである。患者に心地よく感じさせることは、患者の病気を治し、種々の画面を見るために多くの時間、視線をそらす代わりに、視線を合わせることの重要な部分であることは周知である。これは、ヒューマン・インタフェース・モジュール102の画像供給及び表示機構302が、患者の実世界のビュー上にオーバレイすることが可能な広視野を提供し、患者の体の部位と相互作用することによってイネーブルされる一方、現在の医療表示システムは前述の機能を提供するものでない。
一部の実施例では、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、救急室、又は急患の受け入れなどの他の関係で使用される。情報の識別、認証、及び提供を行うことに加え、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、患者についての更なる情報を捕捉し、前述の情報を、処理するためにバックエンド・サービス・サーバ108に送出するために使用することが可能である。例えば、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、緊急度の高いトリアージにおいて支援し、患者の身体状態を評価するためのツールとして使用し得る。一部の実施例では、ヒューマン・インタフェース・モジュール102は更に、モバイル情報ゲートウェイ装置130が、バイタル・サイン、赤外画像、超音波画像等などの他の情報を捕捉するように、種々の医療ツール及び装置から信号を受け取るための入力を含み得る。情報は、処理されると、診断において使用することが可能であるように、モバイル情報ゲートウェイ装置130に返信することが可能である。一部の実施例では、複数のモバイル情報ゲートウェイ装置130は、医療履歴、及び保険の有無などの、患者についての情報をインテーカ又は受付係が、非常にすばやく引き出すことが可能であるように使用することが可能である。前述の第1のモバイル情報ゲートウェイ装置130は、患者の状態を選別し、診断するために、医師又は看護師によって使用される第2のモバイル情報ゲートウェイ装置130に、通信するよう結合し得る。患者の識別情報が証明され、認証が行われると、関連情報を次いで、第2のモバイル情報ゲートウェイ装置130に向けて送出することが可能である。第2のモバイル情報ゲートウェイ130は次いで、もうすぐ会おうとしている患者に特有の情報を使用することが可能である。これにより、医師又は看護師が、ディジタル及び実世界情報の組み合わせを有することが可能になり、それにより、患者の状態を確かめることが可能であり、治療を始めることが可能である精度及び速度が向上し得る。
次に図12を参照するに、モバイル情報ゲートウェイ・システム100と併せて使用するためのインテリジェント・ルーム1202の一実施例を示す。インテリジェント・ルーム1202は、ユーザ1206についての情報を捕捉するために、1つ又は複数のセンサ1204a、1204b、1204c、及び1204dを有する。この例では、1つ又は複数のセンサ1204a、1204b、1204c、及び1204dは、ユーザ1206の移動を捕捉するためのカメラである。患者は更に、1つ又は複数のオンボディ・センサ1210a、120bを装着し得る。前述の例は4つのカメラを示すが、他の実施例は、わずかに単一のカメラを含み、又は4つよりもずっと多くのカメラを含み得る。更に、インテリジェント・ルーム1202は、カメラの関係で説明するが、センサ1204a、1204b、1204c、及び1204dは更に、IRカメラ、熱センサ、動きセンサ、位置センサ、圧力/力覚センサ、心拍モニタ、3Dセンサ等、又はそれらの何れかの組み合わせであり得る。更に、センサ1204a、1204b、1204c、及び1204dは、患者の状態についての情報を生成し、提供する何れかの移動機器又は患者監視機器(図示せず)であり得る。例えば、患者監視装置は、血圧、血流、血糖、心拍、体温、心電図記録、パルス・オキシメトリ、カプノグラフ、呼吸数、頭蓋内圧の何れか1つを監視し得る。センサ1204a、1204b、1204c、及び1204dは、ユーザ1206の移動及び動きを捕捉するために使用される。センサ1204a、1204b、1204c、及び1204dは、更に、手術中又は他の手技中などの患者の状態を監視するために使用し得る。一実施例では、センサ1204a、1204b、1204c、及び1204dはそれぞれ、線1208で表されるようにバックエンド・サービス・サーバ108に捕捉画像又は他の情報を提供するよう結合される。センサ1204a、1204b、1204c、及び1204dは効果的には、インテリジェント・ルーム1202内の活動についての、より多くの情報を提供する。例えば、センサ1204a、1204b、1204c、及び1204dは、自分の姿勢をディジタル形式で解析することが可能であるように、理学療法を受けている患者を捕捉することが可能である。患者は、移動、位置、トレーニング統計等についての更なる情報を提供するモバイル情報ゲートウェイ装置130を装着し、上記更なる情報は、線1210で表すようにバックエンド・サービス・サーバ108に送信される。例示的な理学療法を続ければ、ユーザ1206は、自分の理学療法レジームの一部として特定の運動を行う必要があり得る。患者は多くの場合、前述の運動を不適切に行っており、よって、運動の完全なリハビリ価値を受けない。インテリジェント・ルーム1202におけるセンサ1204a、1204b、1204c、及び1204dによって提供される更なる情報を、モバイル情報ゲートウェイ装置130からの情報とともに処理して、パフォーマンス情報を測定し、記録し、モバイル情報ゲートウェイ装置130上で視ることが可能であるように患者に向けて返信し得る。例えば、理学療法の運動を患者がどのようにして行っているかの画像を、理想的な態様の画像上にオーバレイして、同じ理学療法の運動(理想的な挙動)を行い得る。前述の混合画像は次いで、ユーザが理学療法の運動を行っているやり方についてのフィードバックを直ちに受けるように、ユーザに向けてモバイル情報ゲートウェイ装置130上に提示することが可能である。更に、理想的な挙動に対するパフォーマンス情報の比較に基づいた修正指示をヒューマン・インタフェース・モジュール102に送出し、ヒューマン・インタフェース・モジュール102によって提示し得る。このようにして、フィードバック及び情報は即時であり、ユーザ1206は、概念に一致するように理学療法の運動を行うやり方を修正することが可能である。同様に、待合室、患者診察室、又は手術室(OR)には、上述したように、センサ1204a、1204b、1204c、及び1204d、オンボディ・センサ1210a、1210b、又は患者監視装置(図示せず)を装備し得る。センサ1204a、1204b、1204c、及び1204d、並びに、オンボディ・センサ1210a、1210bは、バックエンド・サービス・サーバ108に情報を提供するよう結合し得、又は、通信をモバイル情報ゲートウェイ装置130と直接確立し得る。何れの場合にも、患者の状態を示す信号は、センサ1204a、1204b、1204c、1204d、オンボディ・センサ1210a、1210bによって生成され、モバイル情報ゲートウェイ装置130に、直接、又はバックエンド・サービス・サーバ108を介して送出される。モバイル情報ゲートウェイ装置130は、前述の信号を受け取り、当該情報をそのヒューマン・インタフェース・モジュール102上に提示する。
次に図14を参照して、インテリジェント・ルーム1202及びモバイル情報ゲートウェイ100を使用してリアルタイム・フィードバックを提供する方法1400について説明する。方法1400は、ユーザが、インテリジェント・ルーム1202においてヒューマン・インタフェース・モジュール102を装着することで始まる。これにより、モバイル情報ゲートウェイ装置130が、ユーザ、及びユーザの移動又は状態についての各種情報を捕捉することが可能になる。更に、如何なるタイプのものであっても、センサ1204が、ユーザ、及びユーザの移動又は状態についての情報も捕捉することが可能になる。次に、図9を参照して上述したように、ヒューマン・インタフェース・モジュール102は、情報を捕捉し(904)、処理し、通信及びコンピューティング・モジュール104、並びにバックエンド・サービス・サーバ108に情報を送出する(904)。インテリジェント・ルーム1202のセンサ1204は更に、情報を捕捉し(1404)、処理し、前述の情報をバックエンド・サービス・サーバ108に送出する(1406)。一部の実施例では、センサ1204は、情報をヒューマン・インタフェース・モジュール102によって使用されるものと同じ絶対クロックで、それら何れもが捕捉する上記情報を同期させることが可能であるように、捕捉し得る。一部の実施例では、センサ1204は、一定量の処理機能を含み、バックエンド・サービス・サーバ108に送出する前に情報を予め処理する。バックエンド・サービス・サ―バ108は、情報をヒューマン・インタフェース・モジュール102及びセンサ1204から受け取り、次いで、上記方法を処理し(1408)、解析する。方法1400は、新たなデータ又は新たな画像を生成する(1410)ことによって続く。例えば、新たなデータは、未処理データ、又は、現在の、又は新たなデータに対する過去のデータの比較である。新たな画像は、(理学療法の運動を行うセンサ1204によって捕捉されたユーザの画像などの)実世界の画像上にオーバレイして、(理学療法の運動を行うための好ましい位置などの)理想的画像を組み合わせ得る。ブロック1410において画像を生成するために、ヒューマン・インタフェース・モジュール102によって捕捉された情報(例えば、位置情報、オーディオ情報、画像情報等)は、センサ1204によって受け取られた情報に加えて処理し得る。ブロック1410において画像を生成するために必要な前述の処理はブロック1408において行われる。一例では、超音波又は皮膚科学などにおけるオーバレイ・アプリケーションは、モバイル情報装置130により、オブジェクトの画像を撮って、(場合によっては3Dカメラ又は奥行距離測定センシング手法により、)位置特定情報を得ることを必要し、次いで、更なる情報(超音波などの別の画像モダリティ、又は過去の診察からの画像)が、実世界のオブジェクト上にオーバレイされる。新たに生成されたデータ又は画像が次いで、ユーザに向けて表示するためにヒューマン・インタフェース・モジュール102に送出される(1412)。任意的には、ヒューマン・インタフェース・モジュール102に送出された画像は更に、文書化の目的でバックエンド・サービス・サーバ108において記憶し得る(1414)。次いで、方法1400は続けて、更なる入力がヒューマン・インタフェース・モジュール102及びセンサ1402によって送出されているか否かを判定する(1416)。肯定の場合、方法400はブロック904及び1404に戻って当該プロセスを反復する。そのようにして、モバイル情報ゲートウェイ・システム100は、医学的状態についての情報の提示又はタスクの実行をかなり向上させるためにユーザ又は医療専門家にリアルタイム・フォードバックを供給し得る。更なる入力がブロック1416で受け取られない場合、方法は完了し、終了する。
別の実施例では、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、医療施設外のポータブルのシナリオで使用される。特定の場合、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、より汎用的な用途を有し、数多くのタイプの専用機器の使用を補い得る。前述の場合、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、情報を捕捉し、第2の専用装置が存在しているか否かを判定するよう捕捉された情報を処理し、第2の装置のタイプを識別するよう捕捉された情報を解析し、第2の装置のタイプに対応する指示情報を取り出し、ユーザが、少ない経験で、又は経験無しで、専用機器を動作させることが可能であるように、モバイル情報ゲートウェイ装置130上に指示情報を提示するために使用される。この例では、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、いくつかの各種の専用装置をどのようにして使用するかについての指示を提供するために使用し得る。例えば、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、救急箱の一部であり得、前述の救急箱における備品及び機器全てをどのようにして使用するかについての指示を提供し得る。他の場合には、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、専用医療装置又は緊急装置の使用の準備ができている。前述の場合には、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、概ね自己完結的であり得、専用の医療装置又は緊急装置を動作させるために必要な指示情報を含み得る。例えば、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、事業所又は公共の場所に設置された除細動器などの医療機器の一部としてパッケージ化し得る。モバイル情報ゲートウェイ装置130は、除細動器も収容するガラス容器内にパッケージ化し得る。ユーザは、医療機器を使用し始めるにつれ、更に、モバイル情報ゲートウェイ装置130を装着する。モバイル情報ゲートウェイ装置130は、ユーザが医療機器を動作させるにつれ、モバイル情報ゲートウェイ装置130が、医療機器又は他の緊急機器をどのようにして使用するかについての逐次の操作指示を提示することが可能であるようにインタラクティブであり得る指示を記憶する。モバイル情報ゲートウェイ装置130は、他の情報とともにシーンの画像を捕捉するので、ユーザが、工程を実行し忘れたか、又は、工程を不適切に実行した場合、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、警告メッセージを提示し、又は、ユーザの注目を集めるためにオーディオ信号及び適切な手順を提示することが可能である。より具体的には、モバイル情報ゲートウェイ装置130は効果的には、医療機器又は緊急機器を含む視野上にオーバレイされた指示情報を提示する。提示により、ユーザにフィードバックを提供することに加えて、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、医療装置を含む現在のシーンの画像を捕捉することなどにより、医療機器の用途についての更なる情報を捕捉することが可能である。モバイル情報ゲートウェイ装置130は、医療機器の誤った使用を検出するために更なる情報を処理し、医療機器の誤った使用が検出された場合、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、修正指示を提示する。モバイル情報ゲートウェイ装置130は、バックエンド・サービス・サーバ108と通信し、協働して更なる情報を処理し、誤った使用を検出し、修正指示を提供し得る。一部の場合には、緊急機器とともにパッケージ化されたモバイル情報ゲートウェイ装置130を単に使用して、モバイル情報ゲートウェイ装置130を起動させて、更なる情報を捕捉し、更なる情報を処理し、モバイル情報ゲートウェイ装置130が使用されている旨を緊急ディスパッチャに通知し、捕捉され、処理された情報を提供し得る。一部の実施例では、モバイル情報ゲートウェイ装置130のコンピューティング及び通信モジュール104は、医療機器によって提供された情報がモバイル情報ゲートウェイ装置130によって表示されるように医療機器と通信する。モバイル情報ゲートウェイ装置130のこの使用は、医療機器が、その医療機器での訓練の経験が少ないか、又はない人々によって使用される可能性が高い状態の場合に特に効果的である。同様に、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、緊急状態において、訓練されていないユーザに救急指示又はCPR指示を提供するために使用することが可能である。モバイル情報ゲートウェイ装置130が有益であり得る種々の他の緊急状態が存在する。例えば、飛行機の緊急出口の列に座っている搭乗者は、飛行中にモバイル情報ゲートウェイ装置130を装着する必要があり得る。緊急事態が生じた場合、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、当該事態のステータスについての更新について飛行機上のサーバと通信して、緊急手順をどのようにして行うかについての指示を受け取り、提示し、運航乗員との間で情報を受け取り、提示し、緊急機器にアクセスし、緊急機器を動作させ得る。前述の使用事例は、モバイル情報ゲートウェイ装置130によって提供される指示情報が、運搬用車両に内蔵された安全機器を動作させるための逐次の操作指示を含む各種運搬用車両に適用可能である。例えば、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、船上の救命ボート、旅客バス用の緊急機器、列車用の緊急手順等に含まれ得る。
医療及びヘルスケア環境においてモバイル情報ゲートウェイ装置130を使用することの具体的な利点の1つは、即時の文書化を提供することができることである。例えば、モバイル情報ゲートウェイ装置130のヒューマン・インタフェース・モジュール102によって捕捉される情報は全て、バックエンド・サービス・サーバ108上に転送し、記憶することが可能である。更に、記憶された情報は更に、絶対基準クロックで時間符号化し、記憶し得る。一部の実施例では、モバイル情報ゲートウェイ装置130による情報の捕捉及び情報の提示は、バックエンド・サービス・サーバ108上又はコンピューティング及び通信モジュール104上にあり得る絶対クロックと同期させる。絶対クロック、捕捉された情報、及び提示された情報は後に、患者との相互作用又はセッション全体を再生するために使用することが可能である。すなわち、全ての正確なタイムラインは、画面上で後に組立直すためにそのクロック絶対クロック上にあり、又は、患者に向けて、モバイル情報ゲートウェイのめがね上に再生し得る。外科手術手技がどのようにして行われたかの記録、オ―ディオ・メモ、及び患者とのやりとりの完全な記録を記憶するために、このことは特に効果的である。前述の情報は、バックエンド・サービス・サーバ108上に記憶されると、訓練、アーカイブ、品質向上、及び法的な目的などの種々の更なる用途のためにレビューし、処理することが可能である。
次に図13を参照するに、医療又はヘルスケア関係においてモバイル情報ゲートウェイ・システム100を使用する方法1300について説明する。方法は、図9を参照して上述したものと同じ最初の3つの工程で始まる。捕捉情報は、第1のユーザ(例えば、医療関係者)の識別情報を判定し、第1のユーザを認証するよう処理される。同じ捕捉情報、又は更なる捕捉情報は、識別情報を判定し、患者を認証するために使用することが可能である。識別及び認証は、顔認識又は虹彩認識を使用して行うことが可能である。単純な例では、医療関係者の識別情報及び患者の識別情報は、患者についての情報を取り出すために使用される。前述の情報は次いで、医療関係者の視野上にオーバレイされて、モバイル情報ゲートウェイ装置130を使用して提示される。次に、方法1300は、捕捉情報を解析し(1302)、医学的状態を識別する(1302)ことによって続く。ヒューマン・インタフェース・モジュール102によって捕捉された情報に基づいて、バックエンド・サービス・サーバ108は医学的状態を識別するよう前述の情報を処理する。他の実施例では、処理は、バックエンド・サービス・サーバ108以外の、モバイル情報ゲートウェイ・システム100の構成部分によって行うことが可能である。医学的状態に適した対応するプロセス又はチェック・リストが次いで、取り出され(1304)、捕捉情報と比較される。大半の実施例では、これはバックエンド・サービス・サーバ108によって行われるが、医療情報ゲートウェイ装置130によって行うことも可能である。例えば、患者は、単に、年に一度の標準的な身体検査のために医院(医務室)にいることがあり得る。前述の場合には、モバイル情報ゲートウェイ装置130上に提示される情報は、患者のバイタル・サインである。例えば、患者の記録から取り出されたバイタル・サインの履歴レベル、及び現在のバイタル・サインを含むバイタル・サインをダッシュボードにおいて提示し得る。一部の実施例では、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、ユーザのバイタル・サインを判定するために使用することが可能なスペクトル画像などの更なる情報を捕捉し得る。捕捉された更なる情報は、特定のバイタル・サインの同時の測定について解析し得、次いで、前述の測定を、モバイル情報ゲートウェイ装置130上の医療関係者に提示し得る。モバイル情報ゲートウェイ装置130は更に、種々の患者監視装置と通信するために結合し得る。前述の患者監視装置からの前述の信号は、更に、モバイル情報ゲートウェイ装置130によって受け取り、患者の検査中に医療関係者に提示し得る。プロセスが続くにつれ、バック・エンド・サーバ108は、ユーザに向けて表示するために、ヒューマン・インタフェース・モジュール102に指示、警告、又は注意喚起を送出する(1306)。例えば、患者の薬に対するアレルギ、医療手順におけるステップ、正しい薬の使用、適切な手順等を、モバイル情報ゲートウェイ装置130を装着する医用専門家に提示し得る。更に、又はあるいは、超音波、x線、MRI画像等などの医療画像データをブロック1306に提示し得る。方法1300は、患者とのやりとりの記録としてバック・エンド・サービス108(又は他の場所)においてヒューマン・インタフェース・モジュール102によって提示されるために返信された情報、及びヒューマン・インタフェース・モジュール102によって捕捉された情報を記憶する(1308)ことによって続く。次いで、方法1300は、更なる入力がヒューマン・インタフェース・モジュール102から受け取られるか否かを判定する。肯定の場合、方法1300はブロック1302に戻り、工程1304、1306、及び1308を繰り返す。否定の場合、方法1300は完了し、終了する。
図13を参照して上述したプロセスは、トリアージを行ううえで特に効果的である。一実施例では、捕捉情報は、複数の患者を有するサービス領域の画像を含む。複数の患者が、サービス領域(例えば、病院の救急領域又は待合室、医務室)内にいる。モバイル情報ゲートウェイ装置130は、サービス領域、サービス領域内にいる患者、及び前述の患者の状態についての画像及び他の情報を捕捉するために使用することが可能である。モバイル情報ゲートウェイ装置130には、カメラ、マイクロフォン、撮像機器、医療装置との結合、(本明細書及び特許請求の範囲記載のインテリジェント・ルームと同様な)他のセンサとの結合等を装備し得る。モバイル情報ゲートウェイ装置130によって捕捉された情報は、複数の患者それぞれに関連付けられた医学的状態を判定するよう解析される。モバイル情報ゲートウェイ装置130は、患者毎に医学的状態それぞれの重症度を判定するよう捕捉情報を処理し、関連付けられた医学的状態の重症度に基づいて患者をランク付けし、対応すべき状態の重症度の最高ランクを有する患者を選択する。例えば、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、シーン内の患者を識別し、その負傷を識別し、次いで、救急重症度インデクス(ESI)(http://www.ahrq.gov/professionals/systems/hospital/esi/esi3.html)などの尺度又はインデクスに基づいて治療のために順位付けすることが可能である。一部の実施例では、情報ゲートウェイ装置130は、シーンの写真撮影、熱感知、ガス/臭気検知等など、周囲を捕捉し、評価することが可能である。捕捉情報を次いで、組み合わせ、他の情報との解析(例えば、既存のデータベースとのマッチング)を行い得る。モバイル情報ゲートウェイ装置130は更に、シーン内で識別された人々のバイタル・サインを捕捉するために使用することが可能である。画像情報とともに、潜在的な患者及び犠牲者を評価し、かつ/又は識別することが可能である。例えば、意識不明の、又は識別情報のない患者/犠牲者を識別し、その健康歴を取り出し得る。モバイル情報ゲートウェイ装置130は、第一応答者、及び患者/犠牲者とのそのやりとりを識別するよう、画像内のシーンを処理することが可能である。移動できる患者/犠牲者は、後の治療のために二次領域に移動させることが可能である。一部の実施例では、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、バックエンド・サービス・サーバ108と協働して、シーン情報を解析し、患者の/犠牲者の障害の重症度を判定する。単に、患者/犠牲者の動きやすさについての捕捉情報を解析することにより、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、負傷の重症度がより高く、よって、意識不明であり、又は動けない、可能性の高い候補を識別するための基本的なタイプのトリアージに使用することが可能である。例えば、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、治療の必要性の緊急度に応じて犠牲者を色分けし得る。まず、赤タグ付きの犠牲者の世話をし、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、重症度が低い負傷がある、色分けされた犠牲者に対応し続ける前に、赤タグ付きの犠牲者全ての世話を確実にすることを支援し得る。一実施例では、色分けは、シーン内の特定の個人にオーバレイされたヒューマン・インタフェース・モジュール102上に表示される。これは、図15を参照して本明細書及び特許請求の範囲に記載されたコールアウトと同様のものである。モバイル情報ゲートウェイ装置130は、装着者が、別々の色分けされたタグを追跡し、特定の色分けされたタグ付きの犠牲者の場所を識別し、モバイル情報ゲートウェイ装置130を装着する他の第一応答者と通信し合うことを支援するうえで特に効果的である。モバイル情報ゲートウェイ装置130は更に、サービス領域内のバックエンド・サービス・サーバ108又は他の患者監視装置との通信を確立することが可能である。前述の場合には、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、前述の装置から情報を受け取り、前述の情報、及び捕捉情報を使用して、患者毎の医学的状態の重症度を判定する。別の実施例では、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、特定の患者の医学的状態のトリアージを支援するために医療関係者によって使用することが可能である。例えば、医療関係者が、ヒューマン・インタフェース・モジュール102を含むモバイル情報ゲートウェイ装置130を装着し、患者と面会している場合、ヒューマン・インタフェース・モジュール102は、患者についての更なる情報を捕捉することが可能であり、前述の情報は、患者の医学的状態を判定するよう解析することが可能であり、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、識別された医学的状態について考えられる治療を取り出すことが可能であり、治療情報をモバイル情報ゲートウェイ装置上に提示することが可能である。例えば、患者の画像を捕捉し、解析して、負傷の身体的兆候、病気の症状、又は、他の医学的状態の他の兆候を判定し得る。患者の画像は、その医療記録の一部である、患者の他の画像と比較することが可能である。更に、モバイル情報ゲートウェイ装置130上にトリアージの質問を提示することが可能であり、前述の質問に対する回答を記録し、テキストに変換し、別々の医学的状態に関連付けられた症状又は状態のリストと比較することが可能である。消去及び一致に基づいて、医療関係者によって行われるトリアージを補い、検証し、再確認し、又は他のやり方で向上させることが可能である。
図13を参照して上述したプロセスは特に効果的である。特定の報告書(James、 John T.による「A New Evidence−based Estimate of Patient Harms Associated with Hospital Care(JOURNAL OF PATIENT SAFETY、Vol.00、No.00、(2013))」を参照されたい)によれば、毎年、病院、手術室、医院において、20万件を超える医療過誤が発生している。既存の手技の補完としての、医療関係者によるモバイル情報ゲートウェイ装置130の使用は、前述のタイプの前述の過誤の一部を削減することに寄与し得る。まず、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、薬物アレルギ、薬物相互作用、及び患者についての他の固有の特性についての警告を提供することが可能である。第二に、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、何れかの医学的手技の最も望ましい方法及び適切な実施に関する逐次の手順を提供することが可能である。第三に、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、手技がどのようにして行われるかを監視し、必要なステップ全ての実施、薬物の適切な使用法及び使用順序の識別、当該事態に対する適切な医療ツールの識別等に関する即時のフィードバックを医療関係者に提供する。モバイル情報ゲートウェイ装置130は、外科手術中、病院内又は診療所内の回診中、入院患者の診察中等に使用することが可能である。例えば、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、手術チェック・リストを提供し、それにより、手術が適切に行われたことの認証の別の階層になり得る。
モバイル情報ゲートウェイ装置130の1つの特に効果的な用途は、当該手技を行っている間の医療関係者用である。前述の手技の実施中に、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、超音波、x線、及び他の医用撮像装置などの、画像を生成する各種医療機器にネットワークを介して結合することが可能である。モバイル情報ゲートウェイ装置130の主要な効果は、前述の医療装置によって捕捉された画像を患者に提示するために使用することが可能であり、それにより、医者が、患者に焦点を当て続け、医用撮像装置の画面上の画像を視るために眼をそらさなくてよいことが可能になる。例えば、現在、外科医は、モニタ又は特定の他のディスプレイを見ながら外科手術を行う必要がある。モバイル情報ゲートウェイ装置130を使用することにより、外科医によって必要とされる画像がヒューマン・インタフェース・モジュール102の画像供給及び表示機構302上に表示される。このことは、サイド・モニタ又は表示装置ではなく、患者に外科医の眼が留まることに寄与する。モバイル情報ゲートウェイ装置130の使用により、更に、画面でなく、患者を視て、患者と直接話すことが可能になる。モバイル情報ゲートウェイ装置130によって提供される自然な3D撮像は更に、外科医が患者を視ることができる機能を向上させるために使用することが可能である。要するに、モバイル情報ゲートウェイ装置130により、外科医又は医者が、より自然に患者とやりとりすることが可能になる。単に例として、モバイル情報ゲートウェイ装置130との組み合わせによって大いに便益を受けるいくつかのタイプの医療プロセス又は機器には、超音波ガイド手技、耳撮像、眼底撮影/虹彩撮像、内視鏡手術(脳外科手術のために脳頭蓋骨にドリルで穴を開けるのに役立つ)、腫瘍の針生検を行う、喉頭鏡を用いた咽喉手術、又は顕微鏡手術が含まれる。より具体的には、外科医が患者の医学的状態を、前述の状態の別々のステージからの、又は、ユーザの過去の診察からの情報をオーバレイすることにより、可視化することを支援するために使用することが可能である。例えば、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、患者の複数の診察間の比較(例えば、腫瘍の形状又はサイズ、あざの出現、患部がどのようにして治癒するか、スケーリングされたオーバレイが理由でサイズがどのようにして変化したか)の目的で患者の病変上のオーバレイ画像を生成することが可能である。
別の実施例では、モバイル情報ゲートウェイ装置130は遠隔医療に使用することが可能である。例えば、特定の手技を行う熟達した医療専門家は、手技中にモバイル情報ゲートウェイ装置130を装着し、ナレーション音声で手技を補うことが可能である。モバイル情報ゲートウェイ装置130は、ナレーション音声、及び手技がどのようにして行われるかの画像を捕捉することが可能である。前述のタイプの情報は何れも、モバイル情報ゲートウェイ装置130からバックエンド・サービス・センタ108に送出することが可能である。バックエンド・サービス・サーバ108は、学生、又は熟達度が低い専門家の教育のためにリアルタイムでこの情報をストリーミングすることが可能である。モバイル情報ゲートウェイ装置130を使用することの1つの利点は、人々が、遠隔で参加することが可能であり、手技を行っている人と同じ視点から手技を、遮るものなしで視ることができるという点である。情報は更に、他の者がリアルタイムで視ることができない場合にいつでも視ることができるように、バックエンド・サービス・センタ108上に記憶し、アーカイブすることが可能である。バック・エンド・サーバ108上に記録し、記憶することに加え、手技の記録は、追加の特別な詳細を必要とする手技又は領域の主要な局面を識別するために、グラフィックス、オーディオ、強調表示、又はコールアウトなどの他の情報をオーバレイすることによって補うことができる。オーバレイを含む画像供給及び表示機構302(例えば、シーン情報)を介して視ているものが何であるかを記録することは有用であり得る。シーン情報及びオーバレイは、後の再生成のために別個に、又は併せて記憶することが可能である。
モバイル情報ゲートウェイ装置130は更に、経験が豊富な医者が、経験が浅い医者、又は非医療関係者と協働し、通信し合うために使用することが可能である。例えば、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、特定の分野における世界の専門家が、非常に遠隔な地域における一般医と通信し合い、手技の実際の実施、診断、又はトリアージを支援することを可能にし得る。実地にいる人がモバイル情報ゲートウェイ装置130を装着して、遠隔のインストラクタ又は教師には、実地にいる人と同じビューが提供され得る。遠隔インストラクタは次いで、実地に出ている人に対する指導又は支援を提供することが可能であり、セッション全体を記録することが可能である。これは、患者を医者によって仮想的にかつ遠隔に評価することが可能であるテレプレゼンスを可能にする。
ヘルスケアにおいて使用される医療情報ゲートウェイ・システム100の上記説明は主に、医療情報ゲートウェイ装置130のユーザが医療専門家又はそのスタッフであるとして説明している。しかし、医療の関係では、医療情報ゲートウェイ装置130は更に、患者によって使用し得る。例えば、患者は、待合室にいる間に医療情報ゲートウェイ装置130を装着し得、カスタマイズされた教育又は娯楽のコンテンツを内々に患者に見せることが可能である。前述のコンテンツは、患者がもうすぐ経験する手技に特有であり得る。医療情報ゲートウェイ130は、手技の3Dモデリング、治療計画の説明、治療のためのタイムライン及びグラフ、治療の見込み等を含む医学的手技を医者及び患者が可視化することによって使用することが可能である。例えば、癌の治療計画は、化学療法などの、行われる手技、及び患者に対してどのような影響があり得るかを含み得る。これは、手技又は治療が理由で生じ得る再生又は患者の画像の上に示し得る。前述の実施例では、患者及び医療関係者はそれぞれ、対応する医療情報ゲートウェイ装置130を有する。各ユーザが、図9を参照して上述したものと同様なやり方で識別され、認証される。情報は次いで、それぞれのユーザの視野それぞれの上にオーバレイされて、それぞれの医療情報ゲートウェイそれぞれの上に提示することが可能である。これは、図16A及び図16Bを参照して上述した例と同様であるが、医療情報を提示するためである。例えば、患者の取り出された情報が、患者の第1のモバイル情報ゲートウェイ装置により、視野上にオーバレイされる一方、同じ情報が、医療関係者の第2のモバイル情報ゲートウェイ装置により、第2の視野上にオーバレイされる。患者及び医者のモバイル情報ゲートウェイ装置130は更に、患者及び医者それぞれのみに、秘密のデータ・セットを提示し得る。例えば、第1のデータ・セットは、患者に第1のモバイル情報ゲートウェイ装置130上のみで提示し得る一方、第2のデータ・セットは、医者に第2のモバイル情報ゲートウェイ130上のみで提示し得る。上述のように、モバイル情報ゲートウェイ装置130上に提示される情報は、第1のモバイル情報ゲートウェイ装置130の位置に基づいた第1のユーザ(例えば、医者)の第1の視点からのデータの3次元画像の提供を含み得る。同じ情報を、第2のモバイル情報ゲートウェイ装置130を使用して、しかし、第2のモバイル情報ゲートウェイ装置130の位置に基づいた患者の第2の視点からの同じデータの別の3次元画像とともに、患者に向けて提示し得る。更に、患者によって使用される第1のモバイル情報ゲートウェイ装置130と、医療関係者によって使用される第2のモバイル情報ゲートウェイ装置130との間の秘密の暗号化通信チャネルは、患者と医者との間の通信の秘密性を確実することが可能である。
別の実施例では、医療情報ゲートウェイ装置130は、患者が自分自身の医療情報について自分の医師と話し合うことができるように患者のみが自分自身の医療情報を視るために使用し得る。医師もモバイル情報ゲートウェイ装置130を装着している場合、診察中のやりとりを支援し、手技を1つ1つ説明し、手技又は3Dモデリングを示し、どのようにして当該プロセスが体に影響を及ぼすかを示し、当該プロセス前画像及び当該プロセス後画像等を示す等のために、各個人によって何れの装置も使用することが可能である。これは、更に、患者及び医療関係者が異なる言語を話す場合の言語の通訳を含み得る。更に別の実施例では、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、病気の治療を提供するために使用することが可能である。例えば、モバイル情報ゲートウェイ装置130によって提供される拡張現実は、恐怖症、又は心理的問題の治療の状態を患者が可視化することを可能にするか、又は上記状態を可視化するために画像を提示するために使用することが可能である。すなわち、患者が恐れていることの特定の状態又は画像は、患者が恐れている状態を扱うためのプロセス及びルーチンを患者が策定することが可能であるように、モバイル情報ゲートウェイ装置130に提示することが可能である。次いで、患者は、実生活において前述の状態にさらされている場合、前述の状態に対処するための機構を有する。モバイル情報ゲートウェイ装置130を使用して訓練されているからである。モバイル情報ゲートウェイ装置130は、広視野を有するディスプレイをユーザが視ることによって便益を受けることが可能な近視及び弱視、又は他の状態として扱うために使用し得る。視力を向上させるために一人称シューティング・ゲーム及びテトリスなどのビデオ・ゲームを使用することの効果性が研究によって明らかとなっている(https://www.mcgill.ca/channels/news/lazy−eye−disorder−promising−therapeutic−approach−226011を参照されたい。)
更に、医療情報ゲートウェイ装置130は、一部の実施例では、患者のみ、又は患者の介護人によって使用し得る。患者又は介護人による前述の使用のための方法1700について、図17に示し、以下に説明する。方法1700は、図9を参照して上述されたような3つの工程902、904、及び906で始まる。具体的には、方法1700は、ヒューマン・インタフェース・モジュール102により、情報を捕捉し(902)、ヒューマン・インタフェース・モジュール102のユーザの識別情報を判定する(904)よう捕捉情報を処理し、ユーザの識別情報を認証する(906)。方法1700は、ブロック904において捕捉された情報を処理することにより、患者のニーズを識別する(1708)ことによって続く。方法1700は更に、ユーザの認証、及びユーザの識別情報に基づいて捕捉情報の解析を行う(1710)。方法1700は次いで、データを取り出し(1712)、ユーザに向けて提示するためにデータをヒューマン・インタフェース・モジュール102に送出する。場合によっては、更なる情報をヒューマン・インタフェース・モジュール102によって捕捉する必要がある。方法1700は、ヒューマン・インタフェース・モジュール102への更なる入力、又はヒューマン・インタフェース・モジュール102からの更なる入力が必要であるか否かを判定する。何れかの条件が真である場合、方法1700はブロック904に戻って更なる情報を捕捉し、ブロック906、1708、1710、及び1712に進む。一方、何れの条件も偽である場合、更なる入力は必要でなく、方法1700は完了し、終了する。識別1708、解析1710、及び取り出し1712のブロックは、各種形態をとり得、そのいくつかの例について以下に説明する。
第1の例では、患者が、モバイル情報ゲートウェイ装置130を装着し、これは患者の医療記録にアクセスするために使用される。この例では、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、ユーザの識別情報に基づいて少なくとも1つのアクセス可能な医療記録を判定し、情報を取り出し、それをユーザに向けてヒューマン・インタフェース・モジュール102上に提示する。一実施例では、情報は、コンピューティング及び通信モジュール104上に記憶され、ヒューマン・インタフェース・モジュール102は単に医療記録を取り出す。別の実施例では、情報がバックエンド・サービス・サーバ108において記憶され、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、バックエンド・サービス・サーバ108から情報を取り出す。同様な例では、モバイル情報ゲートウェイ装置130のユーザは患者の介護人である。前述の例では、捕捉情報を処理することによって患者を識別しなければならない。次いで、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、介護人の識別情報及び患者の識別情報に基づいてアクセスすることが可能な医療記録が存在しているか否かを判定する。肯定の場合、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、1つ又は複数の医療記録を取り出し、前述の医療記録をヒューマン・インタフェース・モジュール102のディスプレイ上に提示する。介護人はモバイル情報ゲートウェイ装置130を使用しているので、介護人は情報自体を使用するか、又はその情報を患者に提供する。
第2の例では、患者が、モバイル情報ゲートウェイ装置130を装着し、これは、遠隔の場所にいる医療関係者との通信のために使用される。第2の例では、医療関係者は、第2の遠隔装置を使用して利用可能である。遠隔装置は、第2の医療情報ゲートウェイ装置130であり得、ラップトップ・コンピュータ、デスクトップ・コンピュータ、タブレット・コンピュータ、又はスマート・フォンなどの別のコンピューティング装置であり得る。図17を参照して上述した工程に加えて、(又は上記工程の一部の代わりに、)モバイル情報ゲートウェイ装置130は、医療関係者に利用可能な第2の装置との通信リンクを確立する。患者のモバイル情報ゲートウェイ装置130は、情報を収集し/捕捉し、前述の情報を第2の装置に送出する。これに応じて、医療関係者は、第2の装置上で受け取られた当該入力情報をレビューし、医療又は指示情報を医療情報ゲートウェイ装置130に送出する。モバイル情報ゲートウェイ装置は、医療又は指示情報を受け取り、それをヒューマン・インタフェース・モジュール102上に提示する。モバイル情報ゲートウェイ装置130のこの使用は特に効果的である。患者は、自分の家の中に留まり、モバイル情報ゲートウェイ装置130を使用して自分の医師又は他の医療関係者にかかることが可能であるからである。モバイル情報ゲートウェイ装置130は情報を捕捉し、医療関係者に送出する。前述の情報は、画像、オーディオ、ビデオ、バイタル・サイン等であり得る。医療関係者との相互作用は、生であり、かつ、インタアクティブであり得る。一部の実施例では、相互作用は、オーディオ会議又はビデオ会議と同様である。他の実施例では、医療関係者は単に、指示をタイプ入力又は入力することが可能であり、指示は、テキストとして扱われ、モバイル情報ゲートウェイ装置130を使用して患者に向けて表示することが可能である。よって、患者は、患者が直接、診療所又は病院にいた場合に受けたであろうものと同様な診察を受ける。本実施例の適応例において、第2の装置は、入力を処理し、モバイル情報ゲートウェイ装置130によって捕捉された情報に応じて診断及び提案された治療をシステムに提供するエキスパート・システム又は他の手法、ニューラル・ネットワーク、機械学習を含む。
第2の例と同様な第3の例では、患者はモバイル情報ゲートウェイ装置130を装着し、自分自身をどのようにして治療するかを患者に教授又は助言するために情報がヒューマン・インタフェース・モジュール102上に提供される。例えば、ブロック904において捕捉された情報は、ユーザの医学的状態を判定するためにブロック1708で処理される。医学的状態は、新たな負傷であり得、又は、モバイル情報ゲートウェイ装置130によって検出可能な発現を伴う病気であり得る。加えて、患者の病歴を更に、モバイル情報ゲートウェイ装置130を使用して取り出し、次いで、ブロック1710の解析に使用し得る。医学的状態が識別されると、解析1710は、医学的状態に対処するための手技又は情報を識別する。手技又は情報が次いで、モバイル情報ゲートウェイ装置130によって取り出され、前述の情報が、ユーザに向けて提示するためにヒューマン・インタフェース・モジュール102に提示される。例えば、傷の上の包帯をどのようにして取り替えるかについての手順をヒューマン・インタフェース・モジュール102上に提示することが可能である。前述の手順の提示は、情報ゲートウェイ装置130によって捕捉される患者の動作と同期させることが可能である。特に、上記プロセスは、既存の包帯があれば、それを患者が取り外すための手順をヒューマン・インタフェース・モジュール102上に提示することにより、始まり得る。モバイル情報ゲートウェイ装置130は、患者の動作を捕捉し、旧い包帯が取り外されている時点を画像解析によって判定することが可能である。旧い包帯が取り外されると、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、化膿止め軟膏を塗布するための手順を提供することが可能である。この場合も又、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、患者の動作を捕捉し、創傷に軟膏を塗布し終えた時点を判定することが可能である。最後に、モバイル情報ゲートウェイ装置130はどのようにして傷に新しい包帯をするかについての逐次の手順を提供することが可能である。包帯が不適当にされている場合、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、提示された情報を適合させ、調整を必要とする、新しい包帯部分、又は包帯の一部をほどく旨を患者に指示し得る。これは単に一例であり、他の手順及び手技は、患者に向けてモバイル情報ゲートウェイ装置を使用して同様に提示することが可能である。例えば、安定化させるために、捻挫した足首にどのようにして包帯をするかについての同様な手順を提供し得る。ブロック1714からブロック904に戻るループによって表されるように、更なる情報をモバイル情報ゲートウェイ装置130によって捕捉し、使用することが可能である。推奨された手技又は治療を行ううえでのユーザの動作は、モバイル情報ゲートウェイ装置130によって捕捉し得る。前述の動作を次いで、ブロック1710において解析し、ユーザに送出された識別された理想の手技と比較することが可能である。ユーザが、正しく手技を実施している場合、更なる動作は必要でない。しかし、手技を実施するための動作が、受け入れ可能な許容範囲を超える場合、識別された理想の手技を実施するための対処手順をヒューマン・インタフェース・モジュールに送出することが可能である。一部の実施例では、正しく実現されていることを確実にするために、必要に応じて、手技の実施を調節することが可能であるように、前述の対処手順をリアルタイムでヒューマン・インタフェース・モジュール102に送出することが可能である。
第4の例では、患者は、モバイル情報ゲートウェイ装置130を装着しており、患者の状態を監視し、又は状態の進展(若しくは退縮)を監視するために使用することが可能である。この例では、患者は、モバイル情報ゲートウェイ装置130を連続して装着するか、又は、監視を行うのに十分な数回の持続時間においてモバイル情報ゲートウェイ装置130を装着する。例えば、患者は、上述したようにモバイル情報ゲートウェイ装置130を装着し、捕捉された情報を処理し、医学的状態を判定し得る。捕捉された情報、ユーザの識別情報、及び他のメタデータをモバイル情報ゲートウェイ装置130によって記憶し得る。前述の情報は、コンピューティング及び通信モジュール104若しくはバックエンド・サービス・サーバ108、又は両方において記憶し得る。所定量の時間後、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、識別された医学的状態を含むユーザのステータスについての更なる情報を捕捉し、上記情報を記憶することが可能である。前述のプロセスを何度も何度も繰り返すことにより、モバイル情報ゲートウェイ装置130を、患者の状態を監視するために使用することが可能である。捕捉された情報は更に、患者の状態が改善しているか、又は悪化しているかを判定するために使用することが可能である。場合によっては、監視は単純に、患者の状態のベースラインを得るために行うことが可能である。例えば、モバイル情報ゲートウェイ130は、患者の血圧及び脈拍について、より長い期間にわたってベースライン測定を得るために使用することが可能である。
他の場合には、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、特定の医学的状態の進展を判定し、前述の状態の進行又は後退について患者に情報をもう一度提供し、自動的に、緊急事態を示すメッセージを生成し、医療関係者に送出し、治療を推奨し、又は他の情報を提示し、若しくは他の措置を講じるために使用することが可能である。例えば、患者に皮膚癌があり、色が黒又は茶色の癌性腫瘍ということから分かるものとする。一部の腫瘍は良性であり得るが、場合によっては、皮膚細胞は変異し、急速に増殖し、悪性腫瘍を形成する皮膚細胞につながり得る。モバイル情報ゲートウェイ装置130を、患者によって使用して、週単位、日単位で、又は時間単位でも前述の癌性腫瘍を有し得る(例えば、患者の腕の上の)患者の皮膚の部位の画像を捕捉することが可能である。モバイル情報ゲートウェイ装置130は、前述の腫瘍を有する同じ部位の更なる画像を捕捉するために何れかの反復単位で使用することが可能である。モバイル情報ゲートウェイ装置130は、現在捕捉されている情報を、先行して捕捉された情報と比較して、腫瘍のサイズにおける差を判定し(、又は、より一般には、医学的状態における差を判定する)ことが可能である。上記差に応じて、更なる情報を、モバイル情報ゲートウェイ装置130を介して提供することが可能である。例えば、患者が自分の医師にかかることの推奨、推奨治療、薬の推奨、手技の推奨等のメッセージを提供することが可能である。一部の実施例では、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、腫瘍のサイズにおける差を示すオーバレイ画像を作成することが可能である。モバイル情報ゲートウェイ装置130は更に、腫瘍のサイズについての校正、先行して存在していたものと腫瘍が同じであるか否か、増殖率又は減少率に関するメトリック、増殖及び治癒の進展等などの拡張された情報を提供するために使用することが可能である。モバイル情報ゲートウェイ装置130の撮像機能は一例に過ぎない。モバイル情報ゲートウェイ装置130は更に、他のタイプのスペクトル撮像、オーディオ録音を含み、他の患者監視装置に接続し得る。モバイル情報ゲートウェイ装置130のオーディオ捕捉機能は、(例えば、睡眠無呼吸のために)患者の呼吸パターンを監視し、又は、患者の咳の頻度を監視するために使用することが可能である。更に、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、1つ又は複数の患者監視装置との通信を確立することが可能である。結合された患者監視装置から受け取られた情報を、バックエンド・サービス・サーバ108において、処理し、解析し、更に、記憶し得る。一部の実施例では、モバイル情報ゲートウェイ130は更に、バックエンド・サービス・サーバ108に、又は直接、医療専門家の情報システムに情報を転送することなどにより、医師に提示された医療記録の一部であるように前述の情報を送出し得る。モバイル情報ゲートウェイ装置130は効果的には、いくつかの各種情報を捕捉する機能を有し、それにより、何れかの数の医学的状態を監視し、追跡することができる。
第5の例では、患者が、モバイル情報ゲートウェイ装置130を装着し、これは薬物の適正使用を支援するために使用することが可能である。例えば、ブロック904において捕捉され、処理された情報は、患者によって行われる活動の多くを含み得る。例えば、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、患者の飲食、睡眠、休憩、運動等の時点を記録し得る。更に、捕捉された情報の更なる解析は、何を実際に食べており、何を飲んだか等を判定し得る。よって、モバイル装置ゲートウェイ装置103の画像捕捉機能は、患者が投与する前に錠剤、注射薬等を捕捉するために使用することが可能である。多くの場合、種々の薬物は種々のサイズ、色、形状、マーキング等を有する。患者は、投与される前に錠剤又は薬物の画像を捕捉した場合、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、錠剤の画像を捕捉し、考えられ得るタイプの薬物を判定し、上記薬物が当該患者用のものであることを確認することが可能である。例えば、薬物は、患者と所帯を共有する別の人用のものであり得る。よって、捕捉された画像の処理により、薬物のタイプが識別され得る。同様に、薬物のパッケージングの画像を捕捉して、処方薬が誰用のものか、規定服用量、規定投与回数、薬物相互作用の問題、及び薬物の投与のために他の条件が存在していなければならないか否かを判定し得る。タイプが判定されると、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、前述の薬物が、患者用に処方されているか否かを判定することが可能である。モバイル情報ゲートウェイ装置130は、患者の活動の多くを捕捉しているので、更に、薬物を服用するための条件が満たされているか否かについて、捕捉情報を処理することによって判定することが可能である。例えば、一部の薬物は、アルコールとともに服用することが可能でないか、又は服用すべきでない一方、他の薬物は食品とともに服用すべきである。更に他の薬物は、一日の特定の時間において服用しなければならない。モバイル情報ゲートウェイ装置130は、患者の他の活動を捕捉しているので、薬物を服用するための条件が満たされているか否かについて、捕捉された他の情報に基づいて判定し、解析することが可能である。一部の実施例では、当該タイプの薬物が患者用に処方されていないか、又は薬物を服用するための1つ又は複数の条件を満たしていない場合、ヒューマン・インタフェース・モジュール上で提示することが可能な警告メッセージを送出する。
第6の例では、介護人がモバイル情報ゲートウェイ装置130を装着し、それは患者についての情報を捕捉するために使用される。例えば、介護人は、モバイル情報ゲートウェイ装置130を装着し、高齢患者についての情報を捕捉し得る。同様に、親又は子守役は、モバイル情報ゲートウェイ装置130を装着し、子ども達についての情報を捕捉し得る。更に、療法士(例えば、言語療法士又は聴覚訓練士)は、モバイル情報ゲートウェイ装置130を装着し、それを使用して、先行する打ち合わせからのオーディオ又はビデオを表示し、患者の経過を評価し得る。同様に、作業療法士は、子どもと関わっている間に子どもの履歴を表示するためにモバイル情報ゲートウェイ装置130を使用することが可能である。前述の場合の何れにおいても、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、情報を捕捉し、前述の情報は医学的状態を判定するよう処理される。医学的状態についての情報は、モバイル情報ゲートウェイ装置130によって取り出され、ヒューマン・インタフェース・モジュール102上に提示される。親又は子守役がモバイル情報ゲートウェイ装置130を装着する例では、患者(すなわち、子ども)に適していない情報を、親のみに、モバイル情報ゲートウェイ装置130を使用して提示することが可能であるので、これは効果的である。例えば、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、子どもの湿疹を捕捉するために使用し得る。皮膚の温度などの他の測定を行い、子どもの状態を経時的に評価し、監視することが可能である。モバイル情報ゲートウェイ装置130を更に、湿疹の適切な治療についての手順を親に提供するために使用することが可能である。別の例では、子どもの画像は、ダニなどの虫に刺された跡を識別するために捕捉することが可能である。子どもの皮膚の画像を、捕捉し、その特性における変化について監視することが可能である。一部の実施例では、子どもの画像を捕捉することが可能であり、皮膚上の湿疹又は他の状態の場所を識別することが可能であり、場所は、モバイル情報ゲートウェイ装置130を装着している親又は子守役に提供することが可能である。一部の実施例では、別の人が第2のモバイル情報ゲートウェイ130を装着していることがあり得る。前述の場合、処方された処置、及び医学的状態についての情報を両親がみることができるように両方のモバイル情報ゲートウェイ装置130に送出することが可能である。同様のシナリオでは、特定の情報を、患者によって使用される1つのもの、及び医師によって使用されている別のものなどの別々の2つのモバイル情報ゲートウェイ装置130に選択的に提供し得る。
第7の例では、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、患者の状態を監視し、推奨を行うか、又は注意喚起を送出するために使用することが可能である。例えば、モバイル情報ゲートウェイ装置130が、患者によって連続して装着されている場合に、又は定期的に装着されている場合にも、モバイル情報ゲートウェイ装置130は基本的なバイタル・サインを測定し、医療行為又は理学療法を行う旨の注意喚起を生成し、ヒューマン・インタフェース・モジュール102上に注意喚起を提示し得る。例えば、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、薬物の服用、運動、理学療法の実施、手技前のダイエット等の注意喚起を行い得る。更に、注意喚起の内容及び頻度は、モバイル情報ゲートウェイ装置130を使用して患者が入力する、ユーザの好みに基づいてカスタマイズし得る。
金融サービス分野及びヘルスケア分野におけるモバイル情報ゲートウェイ・システム100の使用のための上記説明は例に過ぎず、限定列挙でないが、プリンタ、複写機、及び他の電子機器の修理サービス、自動車修理のための診断、トリアージ、及び手順、料理の手順等などの、モバイル情報ゲートウェイ・システム100の種々の他のアプリケーションが存在している。一部の実施例では、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、シーン内の部分を識別(し、上記部分を識別することが容易であるように強調表示をオーバレイし)、更に、前述の部分をどうするかについての手順(「ステップ1::これをオンにする」、「ステップ2::これを引き出す」等)を提供するために使用することが可能である。
更に、モバイル情報ゲートウェイ・システム100は、警察、消防署、及びパラメディカルなどの第一応答者によって使用し得る。第一応答者は、応答する事態、及び事態における重大な変化についての情報を提供するモバイル情報ゲートウェイ装置130を装着し得る。モバイル情報ゲートウェイ装置130を装着することにより、(例えば、郡の記録から入手可能な、)建物又は事務所の平面図などの情報、地図情報、他の第一応答者についての情報、及び他の第一応答者とのやりとりを、応答チームの一部である個々のユーザそれぞれに提供することが可能である。同様に、第一応答者がモバイル情報ゲートウェイ装置130を使用する方法は、モバイル情報ゲートウェイ装置130により、情報を捕捉する工程と、緊急状態を検出するようモバイル情報ゲートウェイ装置によって捕捉された情報を処理する工程と、緊急応答を識別するよう、モバイル情報ゲートウェイ装置によって捕捉された情報を解析する工程と、緊急応答に対応する指示情報を取り出す工程と、モバイル情報ゲートウェイ装置に指示情報を提供する工程とを含む。このプロセスでは、緊急状態は、火災、事故、犯罪等を検知するためにシーン又は画像解析を使用してモバイル情報ゲートウェイ装置130によって捕捉されたビデオ又はオーディオを処理することによって検知し得る。モバイル情報ゲートウェイ装置130によって捕捉された情報は更に、適切な緊急応答を識別するよう解析される。一部の実施例では、モバイル情報ゲートウェイ装置130によって捕捉されたビデオを、バック・エンド・サービス・サーバ108によって処理し、解析し得る。緊急状態は、火災、事故、又は犯罪などの数個人に影響を及ぼす、より一般的な緊急状態であり得、又は緊急状態は、特定の一個人のみに影響を及ぼす、より具体的な緊急状態(例えば、一人の人間の特定の負傷であり、指示情報が、特定の負傷に対応する救急手順である)であり得る。例えば、シーンは、シーンにおける特定の個人の負傷を識別するよう解析し得る。緊急応答に応じて、別の指示情報がモバイル情報ゲートウェイ装置130に提供される。例えば、指示情報は、緊急状態に対処するための逐次の手順のリストであり得る。上述のように、一実施例では、モバイル情報ゲートウェイ装置130は自己完結型であり、ヒューマン・インタフェース・モジュール102と、コンピューティング及び通信モジュール104とを含む。コンピューティング及び通信モジュール104は効果的には、ヒューマン・インタフェース・モジュール102によってアクセス可能であり、提示可能な救急情報を記憶する。ヒューマン・インタフェース・モジュール102が特定の緊急状態(負傷)を検出し、適切な応答を識別することに応じて、ヒューマン・インタフェース・モジュール102は、コンピューティング及び通信モジュール104から、識別された適切な応答についての情報を取り出す。取り出された情報は次いで、ヒューマン・インタフェース・モジュール102によって提示される。一部の実施例では、モバイル情報ゲートウェイ装置130は更に、他の安全装置の通信及び制御のために結合し得る。よって、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、緊急状態を検出すると、別の安全装置を作動させるべきか否かを判定するよう捕捉情報を解析することも可能である。肯定の場合、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、他の安全装置を起動させる旨の信号を送出することが可能である。例えば、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、火災鎮静システムを制御し、又はドアの施錠若しくは解錠を制御するよう結合し得る。モバイル情報ゲートウェイ装置が緊急状態を検出し、それが火災であった場合、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、ファイアパース鎮静システムを起動させ、又は、ドアを解錠して、炎上しているかもしれない部屋を人々が出ることを可能にし得る。モバイル情報ゲートウェイ装置130は、複数の各種安全装置に結合し、緊急状態の検出、及び緊急状態のタイプの識別に応じて、適切な安全装置を作動させることが可能である。一部の実施例では、モバイル情報ゲートウェイ装置130は、緊急状態が検出されると、緊急のタイプを識別する緊急メッセージを緊急派遣センタに送出する。上述の文書化の事例と同様に、モバイル情報ゲートウェイ装置130は更に、緊急が検出されると、オーディオ及びビデオ情報をできる限り記録するよう構成し得る。モバイル情報ゲートウェイ装置130が更に、他のセンサを有している範囲で、当該センサを起動させ、信号を記録し得る。
モバイル情報ゲートウェイ、及び使用の方法を上述している。上記説明では、説明の目的で、本明細書の詳細な理解をもたらすために、具体的な数多くの詳細を記載している。しかし、前述の具体的な詳細なしで本発明を実施することが可能であるということが当業者に明らかになるであろう。場合によっては、本開示を不必要にわかりにくくすることのないように、構造及び装置をブロック図形式で示す。例えば、本発明は、主にユーザ・インタフェース及び特定のハードウェアを参照して一実施例において説明している。しかし、本発明は、データ及びコマンドを受け取り、モバイル装置の一部として情報を提示することが可能な何れかのタイプのコンピューティング・システムに適用される。
「一実施例」又は「実施例」に対する本明細書における言及は、上記実施例に関して説明した特定の構成、構造、又は特性が本開示の少なくとも1つの実施例に含まれているということを意味している。本明細書中の種々の箇所において「一実施例において」との句が存在しているということは、必ずしも全て同じ実施例を表している訳でない。
上記詳細な説明の一部分は、コンピュータ・メモリ内のデータ・ビットに対する演算のアルゴリズム及び記号表現によって提示している。前述のアルゴリズム記述及び表現は、他の当業者にその成果物の本質を最も効果的に伝えるためにデータ処理分野における当業者によって使用される手段である。アルゴリズムはここでは、かつ、一般には、所望の結果につながる自己矛盾のない一連の工程として考えられている。工程は、物理的数量の物理的操作を必要とするものである。通常、必然的でないが、前述の数量は、記憶され、転送され、合成され、比較され、他の態様によって操作されることができる電気信号又は磁気信号の形式をとる。前述の信号をビット、値、要素、記号、文字、項、数字等として表すことが、主に慣用の理由で、時には好都合であることが明らかとなっている。
しかし、前述及び同様の項は、適切な物理的数量と関連付けられるものとし、前述の数量に付された好都合なラベルであるに過ぎないということに留意すべきである。以下の記載から明らかであるように別途明記していない限り、本明細書を通して、「処理」、「計算」、「算出」、「判定」、「表示」等などの項を利用する記載は、コンピュータ・システムのレジスタ内及びメモリ内の物理的(電子的)数量として表されるデータを操作し、コンピュータ・システムのメモリ内若しくはレジスタ内、又は他の前述の情報記憶装置内、伝送装置内、若しくは表示装置内の物理的数量として同様に表される他のデータに変換するコンピュータ・システム、又は同様な電子コンピューティング装置の動作及び処理を表す。
本明細書は更に、本明細書及び特許請求の範囲記載の動作を行う装置に関する。前述の装置は、必要な目的のために特に構成し得、又は、コンピュータに記憶されたコンピュータ・プログラムによって選択的に起動又は再構成される汎用コンピュータを含み得る。前述のコンピュータ・プログラムは、限定列挙でないが、フロッピー(登録商標)・ディスク、光ディスク、CD−ROM、磁気ディスク、リードオンリ・メモリ(ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気カード又は光カード、それぞれがコンピュータ・システム・バスに結合された、電子命令の記憶に適した何れかのタイプの媒体又は不揮発性メモリを有するUSBキーを含むフラッシュ・メモリなどのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶し得る。
本明細書は、全体がハードウェア実施例、全体がソフトウェア実施例、又は、ハードウェア構成要素及びソフトウェア構成要素を含む実施例の形態をとり得る。一実施例では、本明細書は、限定列挙でないが、ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含むソフトウェアで実現される。
更に、本開示は、コンピュータ又は何れかの命令実行システムによる使用のための、又は、コンピュータ又は何れかの命令実行システムに関するプログラム・コードを提供するコンピュータ使用可能な、又は、コンピュータ読み取り可能な媒体からアクセス可能なコンピュータ・プログラム・プロダクトの形態をとり得る。本開示の目的で、コンピュータ使用可能な媒体、又はコンピュータ読み取り可能な媒体は、命令実行システム、装置、又はデバイスによる使用のための、又は、命令実行システム、装置、又はデバイスに関するプログラムを含み、又は記憶し、通信し、伝播し、又は伝送し得る何れかの装置であり得る。
プログラム・コードを記憶し、かつ/又は実行するのに適したデータ処理システムは、システム・バスを介してメモリ・エレメントに直接、又は間接的に結合された少なくとも1つのプロセッサを含む。メモリ・エレメントは、実行中に大容量記憶装置からコードを取り出さなければならない回数を削減するために少なくとも一部のプログラム・コードの一時記憶装置を備えるキャッシュ・メモリ、大容量記憶装置、及びプログラム・コードの実際の実行中に使用される局所メモリを含み得る。
入出力(I/O)デバイス(限定列挙でないが、キーボード、ディスプレイ、ポインティング・デバイス等を含む)は、直接、又は、介在するI/Oコントローラを介して結合し得る。
ネットワーク・アダプタは更に、介在する専用ネットワーク又は公衆ネットワークを介して他のデータ処理システム、遠隔プリンタ、又は記憶装置にデータ処理システムが結合されることを可能にするためにシステムに結合し得る。モデム、ケーブル・モデム、及びイーサネット(登録商標)カードは、現在利用可能なタイプのネットワーク・アダプタのうちのいくつかに過ぎない。
最後に、本明細書及び特許請求の範囲記載のアルゴリズム及びディスプレイは、何れの特定のコンピュータ又は他の装置にも固有に関係するものでない。種々の汎用システムを本明細書及び特許請求の範囲の教示によるプログラムとともに使用し得、又は、所要の方法工程を行うために、より特化された装置を構成するのが好都合であることが明らかとなり得る。前述の種々のシステムに必要な構造は、以下の説明から明らかとなる。更に、本明細書は、何れかの特定のプログラミング言語を参照して説明されていない。本明細書及び特許請求の範囲記載の明細書の教示を実現するために種々のプログラミング言語を使用し得る。
本発明の実施例の上記説明は、例証及び説明の目的で提示している。これは、網羅的であること、又は本発明の実施例を、開示されたまさにその形態に制限することを意図するものでない。多くの修正及び変形が上記教示に照らして考えられる。本発明の実施例の範囲は、発明の詳細な説明でなく、本出願の特許請求の範囲によって限定されることを意図している。当技術分野に精通している者によって理解されるように、本発明の実施例は、その趣旨又は必須の特徴から逸脱しない限り、他の特定の形態で実施し得る。同様に、モジュール、ルーチン、構成、属性、方法論、及び他の局面の特定の名前付け及び区分は必須でも重要でもなく、本発明の実施例又はその構成を実現する機構は別々の名前、区分、及び/又は形態を有し得る。更に、関連する技術分野における当業者に明らかになるように、本発明の実施例のモジュール、ルーチン、構成、属性、方法論、及び他の局面は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又は3つの何れかの組み合わせとして実現することが可能である。更に、本発明の実施例の、モジュールがその例である構成部分がソフトウェアとして実現される場合、構成部分は、スタンドアロン・プログラムとして、より大きなプログラムの一部として、別個の複数のプログラムとして、統計的に、又は動的にリンクされたライブラリとして、カーネル・ロード可能なモジュールとして、デバイス・ドライバとして、かつ/又は、コンピュータ・プログラミングの技術分野における当業者に現在又は将来、知られるありとあらゆる他のやり方で実現することが可能である。更に、本発明の実施例は、何れかの特定のプログラミング言語における、又は何れかの特定のオペレーティング・システム若しくは環境のための実現形態に決して限定されるものでない。よって、本発明の実施例の明細書は、特許請求の範囲記載の本発明の実施例の範囲を例証するものであり、上記範囲を限定するものでない。