JP2015060694A - 円筒形電池、円筒形電池用外装缶 - Google Patents

円筒形電池、円筒形電池用外装缶 Download PDF

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Abstract

【課題】円筒形電池において、異常時に内圧の上昇が抑制できなくなる虞を低減する。【解決手段】本発明の円筒形電池は、有底円筒形状の外装缶1と、発電要素となる電極体2と、外装缶1の開口12を封口する封口体3とを備え、外装缶1は、電極体2が収容される電極体収容部13と、電極体収容部13より開口12側に連設され、縮径方向へのプレス加工によって、封口体3を支持する第1支持部16が内側に形成された第1円筒部14と、第1円筒部14より開口12側に連設され、プレス加工によって、第1支持部16とで封口体3を挟持する第2支持部17が内側に形成された第2円筒部15と、を含み、第1円筒部14は、第2円筒部15の肉厚Cより薄い肉厚Bで形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、有底円筒形状の外装缶と、外装缶に収容され発電要素となる電極体と、外装缶の開口を封口する封口体と、を備える円筒形電池、及び円筒形電池用外装缶に関する。
ニッケル水素電池やリチウムイオン電池等の円筒形アルカリ二次電池が公知である。このような円筒形電池においては、近年さらなる大容量化、軽量化のニーズが高まりつつある。ここで外形寸法を変更せずに円筒形電池の大容量化を実現する手法としては、例えば外装缶の肉厚をより薄くすることによって、電極体等を収容可能な容積を増加させる手法が挙げられる。しかし外装缶全体の肉厚が均一である一般的な円筒形電池においては、外装缶の肉厚を薄くしていくと、外装缶の開口を封口しているかしめ部分の強度が低下してしまうため、電池内部の電解液が外部に漏洩する所謂液漏れが生ずる虞が高まる。
このような課題を解決することを目的とした従来技術としては、例えば開口部近傍の肉厚を他の部分の肉厚より厚くした外装缶、すなわち肉厚が二段階に変化する外装缶を用いた円筒形電池が公知である(例えば特許文献1又は2を参照)。当該従来技術によれば、封口部の強度を液漏れが生じないレベルに維持しつつ、外装缶の容積を増加させて円筒形電池の容量を大きくすることができる。
特開平05−114389号公報 特開2007−234305号公報
円筒形電池は、例えば過放電や誤充電等によって内部にガスが異常発生して内圧が上昇する虞があり、また例えば二次電池は充放電サイクルによって内圧が上昇する場合がある。そのため一般的に円筒形電池の封口部には、内圧が一定の弁作動圧に達すると開弁して内部のガスを外部に放出し、そのガスの放出により内圧が弁作動圧より低下すると閉弁する復帰式の安全弁機構が設けられている。この安全弁機構によって、円筒形電池の内圧は一定の圧力以下に維持される。
しかしながら例えば過放電や誤充電等が生じると、内圧の上昇とともに電極体が発熱する場合がある。この場合、その熱によって電極体の一部が溶融し、その溶融物が安全弁機構に詰まって安全弁機構が正常に動作しなくなる虞が生ずる。そして安全弁機構が正常に動作しなくなると、それによって内圧が弁作動圧を超える圧力に上昇し、例えば封口部の破損等が生ずる虞がある。
このような状況に鑑み本発明はなされたものであり、その目的は、円筒形電池において、異常時に内圧の上昇が抑制できなくなる虞を低減することにある。
<本発明の第1の態様>
本発明の第1の態様は、有底円筒形状の外装缶と、発電要素となる電極体と、前記外装缶の開口を封口する封口体と、を備え、前記外装缶は、前記電極体が収容される電極体収容部と、前記電極体収容部より開口側に連設され、縮径方向へのプレス加工によって、前記封口体を支持する第1支持部が内側に形成された第1円筒部と、前記第1円筒部より開口側に連設され、プレス加工によって、前記第1支持部とで前記封口体を挟持する第2支持部が内側に形成された第2円筒部と、を含み、前記第1円筒部は、前記第2円筒部の肉厚より薄い肉厚で形成されている円筒形電池である。
第1円筒部の第1支持部は、縮径方向へのプレス加工によって第1円筒部の内側に形成されている。そのため例えば過放電や誤充電等によって外装缶の内圧が上昇すると、第1支持部を外方へ押圧する方向の力、すなわち第1支持部を拡径する方向の力が第1円筒部に作用することになる。そして外装缶の内圧が一定の圧力以上に上昇すると、その内圧によって第1支持部がプレス加工前の元の円筒形状に戻るように変形し、その結果、外装缶の容積が拡大することになる。
そして第1円筒部は、第2円筒部の肉厚より薄い肉厚で形成されている。したがって例えば過放電や誤充電等によって外装缶の内圧が上昇したときには、その内圧によって第2円筒部の第2支持部が破損して封口体が外装缶から外れてしまう前に、その内圧によって第1円筒部の第1支持部が変形して外装缶の容積が拡大することになる。つまり例えば過放電や誤充電等によって外装缶の内圧が上昇したときには、その内圧によって外装缶の容積が拡大し、それによって外装缶の内圧の上昇を抑制することができる。すなわち本発明に係る円筒形電池は、第1支持部と第2支持部とで封口体を挟持する構成において、異常時に第1支持部が外装缶の内圧の圧力上昇を吸収する機能を発揮する。
これにより本発明の第1の態様によれば、円筒形電池において、異常時に内圧の上昇が抑制できなくなる虞を低減できるという作用効果が得られる。
<本発明の第2の態様>
本発明の第2の態様は、前述した本発明の第1の態様において、前記第1円筒部は、前記電極体収容部の肉厚より薄い肉厚で形成されている円筒形電池である。
このような特徴によれば、外装缶の電極体収容部の強度を一定以上に維持しつつ、異常時に第1支持部が外装缶の内圧の圧力上昇を吸収する機能を発揮する円筒形電池を実現することができる。
<本発明の第3の態様>
本発明の第3の態様は、前述した本発明の第1の態様又は第2の態様において、前記封口体は、前記外装缶の内圧が第1圧力を超えたときに開弁して前記外装缶の内部を外部に連通させる弁機構を含み、前記外装缶は、前記外装缶の内圧が前記第1圧力より大きい第2圧力まで上昇したときに、その内圧によって前記第1支持部が変形して容積が拡大する円筒形電池である。
外装缶の内圧は、弁機構によって第1圧力以下に維持される。ところが例えば過放電や誤充電等が生じると、内圧の上昇とともに電極体が発熱して電極体の一部が溶融し、その溶融物が弁機構に詰まって弁機構が正常に動作しなくなる場合がある。この場合、外装缶の内圧を第1圧力以下に維持することができなくなり、外装缶の内圧が第1圧力を超えてさらに上昇する虞が生ずる。
しかし外装缶の内圧が第2圧力まで上昇したときに、その内圧によって第1支持部が変形して外装缶の容積が拡大する。それによって外装缶の内圧の上昇を抑制することができる。また第1支持部が変形して外装缶の容積が拡大すると、弁機構と電極体との間の空間が拡大することになるので、それによって例えば弁機構に詰まっていた溶融物がその空間に移動して、弁機構が正常に動作する状態に復帰することが期待できる。
<本発明の第4の態様>
本発明の第4の態様は、有底円筒形状の円筒形電池用外装缶であって、発電要素となる電極体が収容される電極体収容部と、前記電極体収容部より開口側に連設された第1円筒部と、前記第1円筒部より開口側に連設された第2円筒部と、を備え、前記第1円筒部は、前記第2円筒部の肉厚より薄い肉厚で形成されている円筒形電池用外装缶である。
本発明の第4の態様によれば、この円筒形電池用外装缶を用いて製造した円筒形電池において、前述した本発明の第1の態様と同様の作用効果を得ることができる。
<本発明の第5の態様>
本発明の第5の態様は、前述した本発明の第4の態様において、前記第1円筒部は、前記電極体収容部の肉厚より薄い肉厚で形成されている円筒形電池用外装缶である。
本発明の第5の態様によれば、この円筒形電池用外装缶を用いて製造した円筒形電池において、前述した本発明の第2の態様と同様の作用効果を得ることができる。
本発明によれば、円筒形電池において、異常時に内圧の上昇が抑制できなくなる虞を低減することができる。
本発明に係る円筒形電池用外装缶の側断面図。 本発明に係る円筒形電池の側断面図。 封口体の弁機構が動作している状態を図示した側断面図。 封口体の弁機構が正常に動作しなくなったときの状態を図示した側断面図。 円筒形電池の製造工程のシーム入れ工程を図示した側断面図。 円筒形電池の製造工程の第1プレス加工工程を図示した側断面図。 円筒形電池の製造工程の第2プレス加工工程を図示した側断面図。 円筒形電池の製造工程の圧着プレス加工工程を図示した側断面図。 円筒形電池の製造工程の外径絞り工程を図示した側断面図。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
尚、本発明は、以下説明する実施例に特に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変形が可能であることは言うまでもない。
<本発明に係る円筒形電池、円筒形電池用外装缶>
本発明に係る円筒形電池20及び円筒形電池用外装缶10の構成について、図1〜図4を参照しながら説明する。
図1は本発明に係る円筒形電池用外装缶10の側断面図である。
円筒形電池用外装缶10は、円筒形電池20の製造に用いられる部品であり、完成品としての円筒形電池20において外装缶1を構成する。円筒形電池用外装缶10は、金属板を加工して製造され、底部11と開口12を有する円筒形状、すなわち有底円筒形状を成している。円筒形電池用外装缶10は、発電要素となる電極体2が収容される電極体収容部13と、電極体収容部13より開口側に連設された第1円筒部14と、第1円筒部14より開口側に連設された第2円筒部15とを備え、第1円筒部14は、第2円筒部15の肉厚Cより薄い肉厚Bで形成されている。
第1円筒部14の肉厚Bは、電極体収容部13の肉厚Aより薄い肉厚であるのが好ましい。また円筒形電池用外装缶10は、底部11から開口12まで内径が一定となるように成形されている。これは本発明に必須の構成要素ではないが、円筒形電池用外装缶10の電極体収容部13へ電極体2を収容する作業を容易に行うことができるという点で、このような形状とするのが好ましい。
図2は、本発明に係る円筒形電池20の側断面図である。
円筒形電池20は、有底円筒形状の外装缶1と、発電要素となる電極体2と、外装缶1の開口12を封口する封口体3と、外装缶1と封口体3との間に介装される絶縁ガスケット4とを備える。
外装缶1は、電極体2が収容される電極体収容部13と、電極体収容部13より開口12側に連設され、縮径方向へのプレス加工によって、封口体3を支持する第1支持部16が内側に形成された第1円筒部14と、第1円筒部14より開口12側に連設され、プレス加工によって、第1支持部16とで封口体3を挟持する第2支持部17が内側に形成された第2円筒部15とを含む。そして第1円筒部14は、第2円筒部15の肉厚Cより薄い肉厚Bで形成されている。
電極体2は、例えば陽極板と陰極板との間にセパレータを介装したものを渦巻き状に巻回した電極群(図示せず)である。封口体3は、外装缶1の内部圧力を一定圧以下に維持する弁機構を含む。また封口体3は、図示していないリード線によって電極体2の陽極板と電気的に接続され、円筒形電池20の電極(+極)としても機能する。絶縁ガスケット4は、絶縁性及び弾性を有する材料からなる略円環形状の部材であり、略コ字断面形状を有する基部が第1支持部16及び第2支持部17と封口体3との間に、圧縮された状態で介装され、外装缶1の内部の密閉状態を安定的に維持して液漏れを防いでいる。
図3は、本発明に係る円筒形電池20の封口体3が設けられている部分を拡大図示した側断面図であり、封口体3の弁機構が動作している状態を図示したものである。
封口体3は、外装缶1の開口を封止する構造体であり、封口板41、正極端子42、弁体43を含む。
封口板41は、外装缶1の開口を塞ぐ部材である。封口板41は、金属材料で形成された略円形の部材であり、中央に円形のガス抜き孔44が形成されている。封口板41は、絶縁ガスケット4が介装された状態で、第1支持部16と第2支持部17とで挟持されて外装缶1に取り付けられている。正極端子42は、金属材料で形成された円筒形状の部材であり、円筒形状部分にガス排出孔45が形成されている。正極端子42は、封口板41の上面にスポット溶接によって固定されている。弁体43は、例えばEPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)を主成分とするゴム等の弾性を有する材料で形成されている。弁体43は、外径が封口板41のガス抜き孔44の内径以上に設定された円柱体形状の部材であり、封口板41のガス抜き孔44を塞ぐように配置された状態で封口板41に押圧されている。
このような構成の封口体3は、外装缶1の内圧が第1圧力P1を超えたときに開弁して外装缶の内部を外部に連通させる弁機構を含み、例えば円筒形電池20の充放電サイクルによって外装缶1の内圧が上昇したときに、外装缶1の内部のガスを外部へ放出する。また封口体3は、円筒形電池20の内部短絡等の異常時には、外装缶1内のガスや溶融物を外部へ排出する。より具体的には封口体3は、外装缶1の内圧が第1圧力P1を超えると、その内圧によって弁体43が図示の如く弾性変形し、ガス抜き孔44及びガス排出孔45を通じて外装缶1の内部が外部に連通する。それによって外装缶1の内部のガスや溶融物等が外装缶1の外部へ排出され、外装缶1の内圧が第1圧力P1以下に維持される。
図4は、本発明に係る円筒形電池20の封口体3が設けられている部分を拡大図示した側断面図であり、封口体3の弁機構が正常に動作しなくなったときの状態を図示したものである。
前述したように外装缶1の内圧は、封口体3の弁機構によって第1圧力P1以下に維持される。ところが例えば過放電や誤充電等が生じると、内圧の上昇とともに電極体2が発熱して電極体2の一部が溶融し、その溶融物が弁機構に詰まって弁機構が正常に動作しなくなる場合がある。この場合、外装缶1の内圧を第1圧力P1以下に維持することができなくなり、外装缶1の内圧が第1圧力P1を超えてさらに上昇する虞が生ずる。
本発明に係る円筒形電池20は、外装缶1の内圧が第1圧力P1より大きい第2圧力P2まで上昇したときに、その内圧によって第1支持部16が変形して外装缶1の容積が拡大する。それによって外装缶1の内圧の上昇を抑制することができる。また第1支持部16が変形して外装缶1の容積が拡大すると、封口体3の弁機構と電極体2との間の空間が拡大することになるので、それによって例えば弁機構に詰まっていた溶融物がその空間に移動して、弁機構が正常に動作する状態に復帰することが期待できる。以下、詳細に説明する。
第1円筒部14の第1支持部16は、縮径方向へのプレス加工によって第1円筒部14の内側に形成されている。そのため例えば過放電や誤充電等によって外装缶1の内圧が上昇すると、第1円筒部14には、第1支持部16を外方へ押圧する方向の力、すなわち第1支持部16を拡径する方向の力が作用することになる。そして外装缶1の内圧が一定の圧力(第2圧力P2)以上に上昇すると、その内圧によって第1支持部16がプレス加工前の元の円筒形状に戻るように変形し(符合D)、その結果、図示の如く外装缶1の容積が拡大することになる。
そして前述したように第1円筒部14は、第2円筒部15の肉厚Cより薄い肉厚Bで形成されている。したがって例えば過放電や誤充電等によって外装缶1の内圧が上昇したときには、その内圧によって第2円筒部15の第2支持部17が破損して封口体3が外装缶1から外れてしまう前に、その内圧によって第1円筒部14の第1支持部16が変形して外装缶1の容積が拡大することになる。つまり例えば過放電や誤充電等によって外装缶1の内圧が上昇したときには、その内圧によって外装缶1の容積が拡大し、それによって外装缶1の内圧の上昇を抑制することができる。すなわち本発明に係る円筒形電池20は、第1支持部16と第2支持部17とで封口体3を挟持する構成において、異常時に第1支持部16が外装缶1の内圧の圧力上昇を吸収する機能を発揮する。
このようにして本発明によれば、円筒形電池20において、異常時に内圧の上昇が抑制できなくなる虞を低減できるという作用効果が得られる。また前述したように第1円筒部14の肉厚Bは、電極体収容部13の肉厚Aより薄い肉厚であるのが好ましい。それによって外装缶1の電極体収容部13の強度を一定以上に維持しつつ、異常時に第1支持部16が外装缶1の内圧の圧力上昇を吸収する機能を発揮する円筒形電池20を実現することができる。
<円筒形電池の製造方法>
円筒形電池20の製造方法について、図5〜図9を参照しながら説明する。円筒形電池20は、以下説明するシーム入れ工程、第1プレス加工工程、第2プレス加工工程、圧着プレス加工工程及び外径絞り工程を経て製造される。
尚、図5〜図9に図示した円筒形電池用外装缶10は、より図面を観やすくするために図面上は肉厚が略一定になっているが、図1に図示した円筒形電池用外装缶10と同じものである。また図5〜図9においては、より図面を観やすくするために、電極体2、封口体3、絶縁ガスケット4及び円筒形電池用外装缶10のハッチングを省略して図示している。
図5はシーム入れ工程を図示した側断面図である。
まず円筒形電池用外装缶10の電極体収容部13に電極体2を収容する。つづいて円筒形電池用外装缶10の第1円筒部14の外周面を線状に押す溝入れ加工等によって、第1円筒部14の所定位置にシーム10a(棚部)を形成する。このシーム10aは第1支持部16となる。つづいて所定量の電解液(図示せず)を電極体収容部13に充填した後、封口体3及び絶縁ガスケット4を図示の如くシーム10a(第1支持部16)に載置する。
図6は第1プレス加工工程を図示した側断面図である。
つづいてシーム入れ工程後の円筒形電池用外装缶10をかしめ割型21に取り付ける。かしめ割型21は、略円環形状の割型であり、円筒形電池用外装缶10のシーム10aに係合する凸部211が内周面に全周にわたって形成されている。この凸部211は、円筒形電池用外装缶10のシーム10aを下側から支持する。つづいて第1プレス型22で、円筒形電池用外装缶10の第2円筒部15を開口端側から下方Pへプレスする。第1プレス型22は、略円錐断面形状の円形凹部221が底面の中央に形成されている。円筒形電池用外装缶10の第2円筒部15は、第1プレス型22の円形凹部221の斜面に押圧されることによって、内側に斜めに折り曲げられて折り癖が付いた状態に強圧成型される。それによって封口体3及び絶縁ガスケット4が固定される。
図7は第2プレス加工工程を図示した側断面図である。
つづいて第1プレス加工後の円筒形電池用外装缶10をかしめ割型21に取り付けた状態のまま、第2プレス型23で、円筒形電池用外装缶10の第2円筒部15を開口端側から下方Pへプレスする。第2プレス型23は、略矩形断面形状の円形凹部231が底面の中央に形成されている。円筒形電池用外装缶10の第2円筒部15は、第2プレス型23の円形凹部231の底面に押圧されることによって、図示の如く内側に略直角に折り曲げられた状態に強圧成型される。この第2円筒部15の略直角に折り曲げられた部分は第2支持部17となる。
図8は圧着プレス加工工程を図示した側断面図である。
つづいて第2プレス加工後の円筒形電池用外装缶10を、圧着割型24、圧着受けストリッパ25及び圧着受け型26に取り付ける。圧着割型24は、円筒形電池用外装缶10の外径に略等しい内径を有する略円環形状の割型であり、図示の如く内周面が円筒形電池用外装缶10の側面に接する。圧着受けストリッパ25は、略円板形状の部材であり、円筒形電池用外装缶10の底面に接して円筒形電池用外装缶10を支持する。圧着受け型26は、略台形状断面を有する円形凹部261が形成された略円板形状の部材であり、円形凹部261の斜面が円筒形電池用外装缶10の底面の外周端に当接する。
その状態から、圧着プレス型27の底面271で、円筒形電池用外装缶10の第2円筒部15(第2支持部17)を下方Pへプレスする。圧着プレス型27は、封口体3を逃がすための円形凹部272が底面271の中央に形成されている。円筒形電池用外装缶10は、圧着受けストリッパ25及び圧着受け型26と圧着プレス型27との間で、シーム10aが変形しながら第1円筒部14が圧縮される。それによって円筒形電池用外装缶10は、円筒形電池20の全高(円筒形電池用外装缶10の底面から封口体3の端面までの長さ)が規定長となるように強圧成型される。またシーム10aが変形しながら第1円筒部14が圧縮されることによって、第1支持部16と第2支持部17との間隔が狭まる。それによって、第1支持部16及び第2支持部17と封口体3との間に介装されている絶縁ガスケット4は、円筒形電池用外装缶10の内部の密閉状態を安定的に維持できる適切な圧縮率(例えば約30%)で圧縮された状態となる。
図9は外径絞り工程を図示した側断面図である。
つづいて圧着プレス加工後の円筒形電池用外装缶10を、絞り受け型28と絞り上型29との間に取り付ける。絞り上型29は、封口体3を逃がすための円形凹部292が底面291の中央に形成されている。円筒形電池用外装缶10は、底面が絞り受け型28に当接して支持され、上端(第2支持部17)が絞り上型29の底面291に当接した状態で固定される。
略円環形状の絞りダイ30は、円筒形電池20の規定外径と一致する内径に設定された絞り凸部301が内周面に形成されている。円筒形電池用外装缶10は、絞りダイ30を保持するホルダー31が底面側から上端側へ移動することによって、絞りダイ30の絞り凸部301に側面が押圧され、側面が内側へ変形しながら外径が縮径する。それによって円筒形電池用外装缶10は、外径が規定長となるように強圧成型される。
<本発明に係る円筒形電池20の評価試験>
出願人は、本発明に係る円筒形電池20の効果を確認すべく評価試験を行った。評価試験は、高さ50mm×外径14mmで容量が2500mAhの円筒形電池20で行った。
1.比較例
電極体収容部13の肉厚Aを0.15mm、第1円筒部14の肉厚B及び第2円筒部15の肉厚Cをともに0.17mmとした円筒形電池用外装缶10を用いて、従来の円筒形電池20を作製し、これを比較例とした。
2.実施例
電極体収容部13の肉厚Aを0.15mm、第1円筒部14の肉厚Bを0.15mm、第2円筒部15の肉厚Cを0.17mmとした円筒形電池用外装缶10を用いて、本発明に係る円筒形電池20を作製し、これを実施例1とした。また電極体収容部13の肉厚Aを0.15mm、第1円筒部14の肉厚Bを0.13mm、第2円筒部15の肉厚Cを0.17mmとした円筒形電池用外装缶10を用いて、本発明に係る円筒形電池20を作製し、これを実施例2とした。
3.試験方法
(1)圧力測定試験
比較例、実施例1、実施例2のそれぞれについて、側面に孔を開け、内部に窒素ガスを加圧充填しながら充填圧を計測することによって、封口体3の弁機構の作動圧と、第1支持部16が変形して外装缶1の容積が拡大する圧力と、第2支持部17が破損するに至る圧力とを測定した。
(2)火中投下試験
比較例、実施例1、実施例2をそれぞれ200個ずつ作製し、これらを炭火中に投下して、第2支持部17が破損するに至った数を比較例、実施例1、実施例2のそれぞれについてカウントした。
また炭火中に投下した後の円筒形電池20において、比較例、実施例1、実施例2のそれぞれについて、第1支持部16の変形量(高さ方向の伸び量)を計測して平均値を算出した。
4.試験結果及び評価
(1)圧力測定試験
封口体3の弁機構の作動圧は、比較例、実施例1、実施例2のいずれも設計値通りで、約3.0MPaであった。また第2支持部17が破損するに至る圧力は、比較例、実施例1、実施例2がいずれも第2円筒部15の肉厚Cは0.17mmであることから、いずれも設計値通りで、約5.5MPaであった。
そして第1支持部16が変形して外装缶1の容積が拡大する圧力は、比較例、実施例1、実施例2とで第1円筒部14の肉厚Bが異なることから、比較例、実施例1、実施例2とで異なる結果となった。まず比較例においては、第1円筒部14の肉厚B及び第2円筒部15の肉厚Cが同じであることから、第2支持部17が破損するに至る圧力とほぼ同じ圧力で、第1支持部16が変形して外装缶1の容積が拡大した。他方、実施例1においては、第1円筒部14の肉厚Bが第2円筒部15の肉厚Cより薄いことから、第2支持部17が破損するに至る5.5MPaよりやや低い圧力で、第1支持部16が変形して外装缶1の容積が拡大した。そして実施例2においては、第1円筒部14の肉厚Bが第2円筒部15の肉厚Cよりさらに薄いことから、約4.8MPaで、第1支持部16が変形して外装缶1の容積が拡大した。
(2)火中投下試験
比較例は、200個中1個で第2支持部17が破損するに至った。他方、実施例1及び実施例2は、第2支持部17が破損するに至った円筒形電池20はいずれも200個中0個だった。また炭火中に投下した後の第1支持部16の変形量(高さ方向の伸び量)の平均値は、比較例が約0.05mm、実施例1が約0.55mm、実施例2が約0.80mmであった。
(3)評価
上記の試験結果から、本発明に係る円筒形電池20は、第2支持部17が破損するに至る前に、第1支持部16が変形して外装缶1の容積が拡大することが確認された。またそれによって本発明に係る円筒形電池20は、異常時に内圧の上昇が抑制できなくなる虞を低減できることが確認された。
1 外装缶
2 電極体
3 封口体
4 絶縁ガスケット
10 円筒形電池用外装缶
11 外装缶の底部
12 外装缶の開口
13 電極体収容部
14 第1円筒部
15 第2円筒部
16 第1支持部
17 第2支持部
20 円筒形電池

Claims (5)

  1. 有底円筒形状の外装缶と、
    発電要素となる電極体と、
    前記外装缶の開口を封口する封口体と、を備え、
    前記外装缶は、前記電極体が収容される電極体収容部と、
    前記電極体収容部より開口側に連設され、縮径方向へのプレス加工によって、前記封口体を支持する第1支持部が内側に形成された第1円筒部と、
    前記第1円筒部より開口側に連設され、プレス加工によって、前記第1支持部とで前記封口体を挟持する第2支持部が内側に形成された第2円筒部と、を含み、
    前記第1円筒部は、前記第2円筒部の肉厚より薄い肉厚で形成されている、円筒形電池。
  2. 請求項1に記載の円筒形電池において、前記第1円筒部は、前記電極体収容部の肉厚より薄い肉厚で形成されている、円筒形電池。
  3. 請求項1または2に記載の円筒形電池において、前記封口体は、前記外装缶の内圧が第1圧力を超えたときに開弁して前記外装缶の内部を外部に連通させる弁機構を含み、
    前記外装缶は、前記外装缶の内圧が前記第1圧力より大きい第2圧力まで上昇したときに、その内圧によって前記第1支持部が変形して容積が拡大する、円筒形電池。
  4. 有底円筒形状の円筒形電池用外装缶であって、
    発電要素となる電極体が収容される電極体収容部と、
    前記電極体収容部より開口側に連設された第1円筒部と、
    前記第1円筒部より開口側に連設された第2円筒部と、を備え、
    前記第1円筒部は、前記第2円筒部の肉厚より薄い肉厚で形成されている、円筒形電池用外装缶。
  5. 請求項4に記載の円筒形電池用外装缶において、前記第1円筒部は、前記電極体収容部の肉厚より薄い肉厚で形成されている、円筒形電池用外装缶。
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