JP2015060623A - 表示素子の製造方法及び表示素子 - Google Patents

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Tetsuya Nagata
徹也 永田
和浩 小高
Kazuhiro Kodaka
和浩 小高
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Abstract

【課題】充填剤の膜厚を薄くした場合でも、筋状のむらの発生を抑えることができる表示素子の製造方法を提供する。【解決手段】第1基板20に光透過性の膜24を形成し、光透過性の膜に複数の溝25を形成し、形成した溝の間に充填材12を付着させ、第2基板30を充填材の付着した第1基板と貼り合わせることによって、OLED表示素子を製造する。【選択図】図7

Description

本発明は、表示素子の製造方法及び表示素子に関する。
OLED(Organic Light-Emitting Diode)を用いた発光素子による表示素子が開発されている。このような表示素子は、TFT回路やOLED発光素子などを含む基板と、カラーフィルタなどを含む基板とを、充填材を充填することによって貼り合わして形成する。基板の貼り合わせにおいては、一方の基板に、充填材がはみ出さないためのダム材を基板の表示領域の外側を囲むように塗布し、ダム材の内側に充填剤を滴下し、減圧化で他方の基板と貼り合わせを行う製法が取られることが一般的である。
上記のように製造されるOLED表示素子において、カラーフィルタとOLED発光素子との間は、少なくとも両基板の貼り合わせのために充填する充填材の厚さ分の間隔が生じる。そのため、表示素子を斜めから見たときに、OLED発光素子で発光した光が対応するカラーフィルタを通過せず、近隣のカラーフィルタを通過することから、画素の混色が生じることがある。このような現象は、両基板の間隔が大きいほど生じやすく、また、画素が小さくなるほど生じやすい。
近年、OLED表示素子に代表される表示素子の高精細化の要求はいっそう高まっており、これは、画素の微細化への要求が高まっていることを意味する。ところで、画素が小さくなると混色が生じやすくなるため、混色の発生を抑えるためには、両基板の間隔をより狭くすることが求められている。すなわち、表示素子の高精細化に伴い、充填材の膜厚を薄くすることが求められている。
本発明では、貼り合わせる基板の間隔を狭くした高精細なOLED表示素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態によると、第1基板に光透過性の膜を形成し、光透過性の膜に複数の溝を形成し、光透過性の膜の複数の溝がない部分に充填材を滴下し、第2基板を第1基板に貼り合わせる、表示素子の製造方法が提供される。
本発明の一実施形態によると、複数の溝は、隣り合う滴下した充填材が貼り合わせの際に融合する付近に形成することを特徴とする、表示素子の製造方法が提供される。
本発明の一実施形態によると、溝を格子状に形成することを特徴とする、表示素子の製造方法が提供される。
本発明の一実施形態によると、溝を格子状に形成するとき、溝が交差する付近をひし形状に形成することを特徴とする、表示素子の製造方法が提供される。
本発明の一実施形態によると、溝を蜂の巣状に形成することを特徴とする、表示素子の製造方法が提供される。
本発明の一実施形態によると、溝の断面を矩形状に形成することを特徴とする、表示素子の製造方法が提供される。
本発明の一実施形態によると、前記溝の断面を半円状又は斜線状に形成することを特徴とする、表示素子の製造方法が提供される。
本発明の一実施形態によると、充填材は、熱硬化型のエポキシ樹脂を用いて形成することを特徴とする、表示素子の製造方法が提供される。
本発明の一実施形態によると、光透過性の膜は、有機性の樹脂を用いて形成することを特徴とする、表示素子の製造方法が提供される。
本発明の一実施形態によると、複数の溝を有する光透過性の膜が形成された第1基板と、第2基板と、第1基板と第2基板との間を充填する充填材とを有する表示素子が提供される。
本発明の一実施形態によると、溝が、格子状に形成されることを特徴とする表示素子が提供される。
本発明の一実施形態によると、格子状に形成される溝は、溝が交差する付近でひし形状に形成されることを特徴とする表示素子が提供される。
本発明の一実施形態によると、溝が蜂の巣状に形成されることを特徴とする表示素子が提供される。
本発明の一実施形態によると、溝の断面が矩形状に形成されることを特徴とする表示素子が提供される。
本発明の一実施形態によると、溝の断面が半円状又は斜線状に形成されることを特徴とする表示素子が提供される。
本発明の一実施形態によると、充填材が熱硬化型のエポキシ樹脂によって形成されることを特徴とする表示素子が提供される。
本発明の一実施形態によると、前記光透過性の膜が有機性の樹脂によって形成されることを特徴とする表示素子が提供される。
本発明によれば、貼り合わせる基板の間隔を狭くした、高精細な表示素子及びその製造方法を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る表示素子の平面図である。 本発明の第1実施形態に係る表示素子の平面透視図である。 本発明の第1実施形態に係る多面付けの素子配置図である。 本発明の第1実施形態に係るダム材、周辺シール、充填材塗布配置図である。 本発明の第1実施形態に係る基板貼り合わせ工程図である。 本発明の第1実施形態に係るオーバーコートの溝と充填剤の滴下位置の関係を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る表示素子の断面図である。 本発明の第1実施形態に係るオーバーコートの溝を示す平面図である。 本発明の第2実施形態に係る表示素子の断面図である。 本発明の第3実施形態に係るオーバーコートの溝を示す平面図である。 本発明の第4実施形態に係るオーバーコートの溝と充填剤の滴下位置の関係を示す図である。 従来例の一実施形態に係る格子状のむらの発生を示す図である。 従来例の一実施形態に係る格子状のむらと充填剤の滴下位置の関係を示す図である。
[本願発明に至る経緯]
OLED表示素子は、ガラス基板にカラーフィルタ、遮光膜、光透過性の膜等が形成された第1基板に、熱硬化性の充填材を格子状に滴下し、TFT回路、電極、OLED発光層、封止膜等で構成されるアレイ基板と呼ばれる第2基板とを、真空状態で貼り合わせ、硬化炉に貼り合わせた基板を投入することによって形成するのが一般的である。ところが、第1基板と第2基板の間隔を従来よりも薄く設定したOLED表示素子を、上記方法によって形成した後に、信頼試験のために再び熱を与えたとき、格子状のむらが生じるときがある。
図12は、従来例に係るOLED表示装置の平面図であり、格子状のむらが生じた状況を示したものである。むらは、OLED表示素子の充填材充填領域4に、垂直方向と水平方向に筋状に生じており、互いが交差して全体として格子状のむらが形成される。むらは、図12の表示素子全体に格子状に出現するときもあれば、部分的に出現することもあるが、いずれもむらは格子状に現れる。このような格子状のむらが発生した表示素子は、表示素子の発光時に視認できる表示むらとなって現れるので、商品価値を損なう不良となる。
発明者は、上述のように、OLED表示素子を構成する第1基板と第2基板の間隔を従来よりも薄く設定して製造し、高熱試験に投入したときに、筋状のむらが発生し、表示領域全体で見ると格子状となって視認できることを発見した。そして、発明者は、充填材は等量を一定間隔で格子状に滴下しており、格子状のむらは滴下した隣接する充填材の中間を通る線上に発生していることから、滴下した充填材が基板の貼り合わせによって押し広げられ、隣接する充填材が融合する部分でむらが発生していることを発見した。
図13は、格子状のむらと、充填材12の滴下位置との関係を表したOLED表示素子の平面図である。充填材12は、OLED表示素子の充填材充填領域4に、等量を一定間隔で格子状に滴下されている。むらは、隣接する充填材12の間を通る直線状となって発生しており、充填材充填領域4を全体として見ると格子状に発生していることがわかる。
また、発明者は、格子状のむらは貼り合わせる基板と基板との間隔をより狭くした場合に発生すること、すなわち、充填材の膜厚を薄くした場合に発生することを発見した。
さらに、発明者は、格子状のむらが発生する程度にOLED表示素子の両基板の間隔を狭くした場合でも、基板に滴下した充填材が隣接した充填材と融合する境界付近で、OLED表示素子の両基板の間隔を部分的に広くした場合には、筋状のむらは発生しないことを発見した。
発明者は、上記のような格子状のむらの発生状況にかんがみて、格子状のむらの発生原因として以下の理由を推測した。すなわち、OLED表示素子の製造過程における基板貼り合わせ時に、基板上に滴下された充填材が、それと隣接して滴下された充填材とつながり融合するが、これを熱硬化炉に投入したときの融合部分の硬化反応は、融合部分以外の硬化反応に比べて劣り、硬化反応が不完全となるときがある。その後、OLED表示素子は信頼性試験のため加熱炉等に投入され再加熱されるが、充填材の融合部分の硬化反応が不完全だった場合、融合部分の再反応が再び進行し、充填材の硬化収縮が進む。硬化収縮に伴い、第1基板、第2基板、あるいはその双方の基板に応力が加わり、むらが生じる。一方、第1基板と第2基板との間隔が大きいとき、つまり充填材の膜厚が大きいときは、充填材内部での応力緩和によって、第1基板又は第2基板に与える影響が少なくなるので、むらが発生しにくい。
なお、以上の、本むらの発生原因に関する推測は、本発明の作用効果に何ら影響を与えるものでもなく、また、本発明の範囲を狭くするものでもない。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に示す実施形態は本発明の実施形態の一例であって、本発明はこれらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、種々の変形を行ない実施することが可能である。なお、本実施形態で参照する図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、図面の寸法比率は説明の都合上実際の比率とは異なったり、構成の一部が図面から省略されたりする場合がある。また、基板上に形成される、とは、基板に接触して形成される場合だけでなく、基板との間に他の構成を挟んで形成される場合を含む。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係るOLED表示素子10の平面図を示したものである。OLED表示素子は、画像を表示する表示領域1、外部駆動回路との接続を行う端子領域3額縁領域2に分けることができる。ここで、額縁領域2とは、表示領域1から表示素子の外周までの間の領域をいう。図1では図示しないが、表示領域1の内部には、例えば、横方向に走る複数の制御信号線と、縦方向に走る複数のデータ信号線と電源供給線、さらに制御信号線とデータ信号線との交差部付近にTFT回路等が格子状に複数配置されており、各TFT回路に対応した画素部が格子状に配置され、画像を表示する。
図2は、本発明の第1実施形態に係るOLED表示素子の平面透視図を示したものである。後述のように、本発明の第1実施形態に係るOLED表示素子は二枚の基板から構成され、一方の基板の面上に充填材を複数個所に滴下してから、他方の基板を貼り合わせて形成される。ダム材11は、額縁領域2上に、表示領域1を囲む形で形成される。ダム材11は、滴下した充填材が基板と基板とを貼り合わせる際に押し広げられるときに、必要以上に広がることを防止する機能を有する。基板貼り合わせ時には、ダム材も一定程度押し広げられ、OLED表示素子の外側まで充填される(図6、図7参照)。
充填材は、後述のようにダム材11で取り囲まれた領域内の複数個所に滴下され、基板貼り合わせ時に押し広げられる。充填材がダム材11で取り囲まれた領域内全体に充填され、充填材充填領域4を形成する。充填材充填領域4は、少なくとも表示領域1全体を覆うように形成される。
図3は、本発明の第1実施形態に係るOLED表示素子の、第1基板の多面付け基板を示したものである。OLED表示素子の製造は、生産性を考慮して、一枚のガラス基板上に、複数の表示素子のパターンを形成した、いわゆる多面付けで行われるのが一般的である。図3では、額縁領域2、額縁領域2に囲まれた表示領域1、そしてこの額縁領域2の下側に隣接する接続領域3とで、一つの第1基板20を構成する。第1基板20が、縦4枚、横3枚の計12枚面付けされているが、多面付の構成はOLED表示素子の大きさとガラス基板の大きさに依存し、これに限られるものではない。第2基板も図3の第1基板20と同様に多面付けされる。第1基板20と第2基板とは多面付けされた状態で張り合わされ、その後にカッティングされてそれぞれのOLED表示素子となる。
図4は、本発明の第1実施形態に係るダム材11、周辺シール13、充填材12の塗布配置を示したものである。基板貼り合わせの工程は、まず、多面付けされた第1基板200上に、ディスペンサー等の液体定量吐出装置を用いて、ダム材11が塗布される。ダム材11は、各表示素子の表示領域1を囲むように、額縁領域2に矩形状に塗布される。ダム材11には、例えば、紫外線硬化型のエポキシ樹脂等、熱硬化性を有する樹脂が用いられる。また、図4では図示しないが、第1基板20と第2基板との間隔を一定に保つための、スペーサ材も適宜塗布される。さらに、多面付けされた第1基板200の外縁付近には、周辺シール13が塗布される。周辺シール13は、一般にダム材11と同じ材料が用いられる。
次に、ダム材11で囲まれた充填材充填領域4の内部に、ディスペンサー等で、充填材12が点状に滴下される。充填材12を点状に滴下するのは、滴下された充填材12はその表面張力によって球状の形態をとるためである。充填材12は、格子状に一定間隔を保ちながら、規則的に滴下される。滴下された充填材12は、多面付けされた第2基板300と貼り合わせた際に押し広げられて、ダム材11で囲まれた充填材充填領域4の全てに充填される。言い換えると、多面付けされた第1基板200に滴下する充填材12は、多面付けされた第2基板300を貼り合わせた際に、ダム材11で囲まれた領域全てに充填されるように、適量を適切な位置に滴下する必要がある。充填材12には、例えば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、等の、UV硬化型又は熱硬化型の透明樹脂が用いられる。また、ダム材11及び充填材12に、UV遅延硬化型の透明樹脂を用いてもよい。
図5は、本発明の第1実施形態に係る基板貼り合わせ工程図を示したものであり、図4のB−B’部分の断面図である。 図5(a)は、第2基板上に、ダム材11、周辺シール13及び充填材12が塗布された状態を示している。多面付けされた基板の両端には、周辺シールが13塗布される。
図5(b)は、図5(a)で示される多面付けされた第1基板200と、多面付けされた第2基板300とが対向している状態を示している。多面付けされた第1基板200と多面付けされた第2基板300とは、減圧チャンバに投入され、チャンバ内を減圧するとともに、必要に応じて両基板に形成したアライメントマーク等を利用して位置合わせを行いながら、両基板の間隔を狭めていく。
図5(c)は、多面付けされた第1基板200と多面付けされた第2基板300とが接触した状態を示すものである。多面付けされた第1基板200、これと対向する多面付された第2基板300、そして、間に複数の充填材12を挟んだ2点のダム材11で、閉じた空間が形成される。
この閉じた空間は減圧された状態で形成されているので、チャンバ内を大気圧に戻すことによって、多面付けされた第1基板200と多面付けされた第2基板300とは大気圧で押し重ねられる。この様子を図5(d)に示す。
図5(e)は、大気圧によってダム材11と多面付けされた第1基板200及び多面付けされた第2基板300とで形成された空間が押しつぶされ、充填材12が閉じた空間内に充填されたことを示すものである。
なお、ガラス基板に周辺シール13を塗布したことにより、多面付けされた第1基板200と多面付けされた第2基板300とを貼り合わせ、チャンバ内を大気圧に戻した後も、周辺シール13、多面付けされた第1基板200、多面付けされた第2基板300及び周辺シール13に最も近いダム材11で囲まれた空間内部の減圧が維持される。これによって、表示領域1を取り囲むダム材11に直接大気圧が加わり、いわゆる差し込みとよばれるダム材11への空気の入り込みと破壊が防止される。
図5で示した、基板貼り合わせ工程が行われた後に、貼り合わせた基板に紫外線を照射しダム材11を硬化させる。次に、硬化炉に貼り合わせた基板を投入し、充填材12及びダム材11を熱硬化させる。以上の工程を経ることによって、第1基板と第2基板とをダム材11と充填材で接着した、貼り合わせ基板が完成する。なお、充填材12及びダム材11にUV遅延硬化型の樹脂を使用した場合には、図5(a)の後にUV光を照射してから図5(b)の貼り合わせが行われ、図5(e)の後に熱硬化させる。
貼り合わせ基板は、スクライブ・ブレーク等の方法を用いて、OLED表示素子ごとに切断され分離される。また、第1基板の、第2基板の端子領域3と対向する部分は切断除去されるので、OLED表示素子の端子領域3は第2基板だけで構成される。
本発明の第1実施形態では、第1基板と第2基板との間隔を大きくした広ギャップ領域40を設ける。図6は、広ギャップ領域40と充填材12の滴下位置の関係を示したものである。充填材12は、充填材充填領域4に、格子状に一定間隔で滴下される。広ギャップ領域40は、格子状に滴下された充填材12の、隣接する滴下位置の中央を通る直線上に設けられる。すなわち、広ギャップ領域40は、格子状に滴下された充填材12が縦及び横に並んだ線を想定した場合、それら縦及び横の線の中間を走る直線状に設けられる。こうして充填材充填領域4の全体を見ると、広ギャップ領域40は、滴下した充填材12の間を通るような格子状に形成される。
充填材12の滴下位置は予め決まっており、滴下する量も一定である。したがって、広ギャップ領域40を形成する位置は、充填材12の滴下位置の中間付近を通るような格子状を形成すればよく、容易に設定することができる。OLED表示素子の製造過程の点からみると、まず、広ギャップ領域40が格子状に形成され、その後、広ギャップ領域で形成される矩形状の領域の中心付近と、広ギャップ領域とダム材とで囲まれる各領域の中心付近に、充填材12が滴下される。
以上は充填材12の滴下位置及び滴下量が一定の場合について述べたが、広ギャップ領域40を形成する位置は、滴下された隣接する充填材12が、基板の貼り合わせによってつながり融合する部分の付近に設定すればよい。言い換えると、広ギャップ領域40が設定された位置付近で、充填材12が融合するように、充填材12の滴下位置及び滴下量を設定し、滴下すればよい。
図7は、本発明の第1実施形態に係るOLED表示素子の断面図であり、図6のA−A’部分の断面図を示したものである。第1基板は、主成分を透明な素ガラスとするガラス基板21に、カラーフィルタ22及び遮光膜23が形成され、カラーフィルタ22及び遮光膜を覆う光透過性の膜24が形成されることによって構成される。光透過性の膜24には、例えばアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等が用いられる。
遮光膜23が形成される部分が、額縁領域2にあたり、カラーフィルタ22が形成される部分が、表示領域1にあたる。遮光膜は表示領域内の各画素の境界線上に形成されることもあるが、図7では図示を省略した。
なお、上述したOLED表示素子の製造過程においては、第1基板20の光透過性の膜24側に充填材12が滴下される。したがって、図4は、第1基板20の光透過性の膜24側から見た図を示したものである。
第2基板は、ガラス基板上にTFT回路層、電極層が、OLED発光層、封止膜等がこの順に形成されるが、図7ではこれらの構成要素の図示を省略した。第1基板20、第2基板30、およびダム材11で囲まれた空間内に、充填材42が充填されおり、この部分が充填材充填領域4にあたる。
本発明の第1実施形態に係るOLED表示素子では、第1基板の光透過性の膜24の一部を溝状に除去し、光透過性の膜の溝25を形成する。溝25の断面は、矩形状に形成され、カラーフィルタ22まで到達する。光透過性の膜24の厚さは1〜3μmあるので、溝を形成することによって、第1基板と第2基板との間隔が溝25の周辺部分と比較して光透過性の膜24の厚さだけ広くなり、広ギャップ領域40を形成することができる。溝25は、一般的なフォトリソグラフィ技術を利用して形成することができるが、形成方法はこれに限られるものではない。
図8は、図7の溝の平面図を示したものである。溝25は格子状に形成され、広ギャップ領域40となる。光透過性の膜で溝25を形成しない領域は、溝25(広ギャップ領域40)によって、矩形に形成される。溝25の幅は、例えば1mm程度で形成してもよいが、これに限られるものではない。溝25(広ギャップ領域40)を平面から見た場合、図8と異なり例えば点線、破線にすることも可能であるが、図8で示すようにオーバーコートの溝25は連続している方が望ましい。図8は、図6の拡大図に相当しており、溝25を形成しない領域の中心付近に、充填材12が滴下される。
充填材12が滴下された第1基板と、第2基板とを貼り合わせることによって、滴下された充填材12が押し広がり、溝25にも充填材が充填される。
[第2実施形態]
図9は、本発明の第2実施形態に係るOLED表示素子の断面図であり、図6のA−A’部分の断面図を示したものである。第1実施形態では、溝25の断面は矩形状で、かつ、該当部分の光透過性の膜24を全て除去するように形成された。これに対し、第2実施形態では、溝25の断面が矩形ではなく半円状に形成され、さらに、該当部分の光透過性の膜24を完全に除去せずに、一部を除去した溝を形成することを特徴としている。溝の断面に曲面を持たせることによって、充填材の充填がスムースになされるので、溝部分での気泡(真空溜まり)の発生を低減することが可能となる。
第2実施形態における溝25は、例えばハーフ露光のような、光強度に分布を持たせる露光方法を用いることによって形成することができるが、この方法に限られるものではない。なお、ハーフ露光等を利用することによって、第1実施形態のように光透過性の膜24を完全に除去した溝25を有しつつ、第2実施形態のように溝25の断面に曲線又は斜線を持たせることも可能である。このような溝25を形成した場合も、溝25の付近での気泡の発生を低減することが可能となる。
[第3実施形態]
図10は、本発明の第3実施形態に係る溝25の平面図を示すものである。第1実施形態における溝25の平面上の形状は、等間隔の直線によって構成される格子状となっていた。これに対し、第3実施形態においては、格子状に形成される溝25の交差部分の形状を、ひし形状に形成し、溝25の面積を広くした部分を設けた。
このように溝25の面積を広くした部分を設けた理由は、格子状のむらが発生するとき、直線部分よりも交差部分の方が大きなむらが発生する場合があるためである。第3実施形態のように、格子状の交差部の面積を広く取った広ギャップ領域40を設けることによって、交差部に発生するむらをより効果的に防止することが可能となる。オーバーコートの溝25の面積を広くした部分の形状は、上述のようなひし形に限られず、例えば円状などで形成することも可能である。
[第4実施形態]
図11は、本発明の第4実施形態に係る溝25を示す平面図である。第1実施形態ないし第3実施形態は、充填材12の滴下位置を、図6に示すように格子状に滴下した場合の実施例である。これに対し、第4実施形態では、充填材12の滴下位置を、格子状から1行又は1列ごとに、行方向又は列方向に、その方向の隣接する充填材12の滴下位置の半分の長さだけずらしている。このように滴下位置を設定する場合には、溝25を、充填材12の滴下位置を中心とした六角形状(蜂の巣状)に形成すればよい。OLED装置の製造工程の点からいうと、オーバーコートの溝25を六角形状に形成し、その六角形の中心付近に充填材12を滴下することになる。
なお、第1実施形態ないし第4実施形態と異なり、充填材12の滴下位置を全部又は一部不規則に滴下する場合にも、近接する充填材12の滴下位置との中間付近に溝(広ギャップ部分)を設けることによって、本発明の目的を達成することが可能である。また、仮に近接する充填材の充填量が異なる場合には、広ギャップ領域40を滴下位置の中間ではなく、例えば充填材の少ない方の充填材の滴下位置の方向にずらして設定することによって、本発明の目的を達成することが可能となる。
[第5実施形態]
第1実施形態ないし第4実施形態では、第1基板の光透過性の膜24上に溝を形成することによって、広ギャップ領域を形成した。これに対し、第5実施形態に係る実施例では、第2基板側に溝を形成し、広ギャップ領域を形成することを特徴とする。第2基板側の溝は、例えば、第2基板のOLED発光層に溝を形成することで形成できる。この場合における広ギャップ領域の平面上の位置に関しては、第1実施形態ないし第4実施形態で述べたのと同様の構成をとることができる。さらに、第1基板側と第2基板側について、以上に述べた方法でそれぞれ溝を形成することによって、広ギャップ領域を形成することも可能である。
10 OLED表示素子
1 表示領域
2 額縁領域
3 端子領域
4 充填材充填領域
200 多面付けされた第1基板
300 多面付けされた第2基板
11 ダム材
12、42 充填材
13 周辺シール
20 第1基板
21 ガラス基板
22 カラーフィルタ
23 遮光幕
24 光透過性の膜
25 溝
26 溝のない領域
30 第2基板
40 広ギャップ領域
50 従来例に係るOLED表示素子
51 格子状のむら

Claims (17)

  1. 第1基板に光透過性の膜を形成し、
    前記光透過性の膜に複数の溝を形成し、
    前記光透過性の膜の前記複数の溝がない部分に充填材を滴下し、
    第2基板を前記第1基板に貼り合わせる
    表示素子の製造方法。
  2. 前記複数の溝は、隣り合う前記滴下した充填材が前記貼り合わせの際に融合する付近に形成することを特徴とする、請求項1に記載の表示素子の製造方法。
  3. 前記溝を格子状に形成することを特徴とする請求項2に記載の表示素子の製造方法。
  4. 前記溝を格子状に形成するとき、前記溝が交差する付近をひし形状に形成することを特徴とする請求項3に記載の表示素子の製造方法。
  5. 前記溝を蜂の巣状に形成することを特徴とする請求項2に記載の表示素子の製造方法。
  6. 前記溝の断面を矩形状に形成することを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれか一項に記載の表示素子の製造方法。
  7. 前記溝の断面を半円状又は斜線状に形成することを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれか一項に記載の表示素子の製造方法。
  8. 前記充填材は、熱硬化型のエポキシ樹脂を用いて形成することを特徴とする請求項2乃至請求項7のいずれか一項に記載の表示素子の製造方法。
  9. 前記光透過性の膜は、有機性の樹脂を用いて形成することを特徴とする請求項2乃至請求項8のいずれか一項に記載の表示素子の製造方法。
  10. 複数の溝を有する光透過性の膜が形成された第1基板と、
    第2基板と、
    前記第1基板と前記第2基板との間を充填する充填材と
    を有する表示素子。
  11. 前記溝は、格子状に形成されることを特徴とする請求項10に記載の表示素子。
  12. 前記格子状に形成される前記溝は、前記溝が交差する付近でひし形状に形成されることを特徴とする請求項11に記載の表示素子。
  13. 前記溝は、蜂の巣状に形成されることを特徴とする請求項10に記載の表示素子。
  14. 前記溝の断面は、矩形状に形成されることを特徴とする請求項10乃至請求項13のいずれか一項に記載の表示素子。
  15. 前記溝の断面は、半円状又は斜線状に形成されることを特徴とする請求項10乃至請求項13のいずれか一項に記載の表示素子。
  16. 前記充填材は、熱硬化型のエポキシ樹脂によって形成されることを特徴とする請求項10乃至請求項15のいずれか一項に記載の表示素子。
  17. 前記光透過性の膜は、有機性の樹脂によって形成されることを特徴とする請求項10 乃至請求項16のいずれか一項に記載の表示素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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