JP2015059582A - ケーブル保護案内部材 - Google Patents

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Yasushi Ohashi
康司 大橋
晃一 開保津
Kouichi Kaihotsu
晃一 開保津
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Abstract

【課題】製造が容易であり、且つ内部に収納した帯状ケーブルが脱落することを抑制することのできるケーブル保護案内部材を提供する。【解決手段】ケーブル保護案内部材10のリンク枠体20は、横板24と所定距離で対向して左リンクプレート21から右リンクプレート22の方向へ張り出す板状の第1部分27と、横板24と所定距離で対向して右リンクプレート22から左リンクプレート21の方向へ張り出す第2部分28であって、第1部分27との間に隙間Sを形成する第2部分28とを含む。リンク枠体20内の空間においてリンクプレート21,22と横板24とが交差する交差線L1,L2から、第1部分27及び第2部分28の張り出し方向の先端縁において交差線L1,L2から最も離れた所定点Pまでの長さが、FPCの幅W1と等しく設定されている。【選択図】 図2

Description

本発明は、内部に収納した帯状ケーブルを保護及び案内するケーブル保護案内部材に関する。
従来、この種のケーブル保護案内部材を構成する各部品に、それぞれ位置をずらしてケーブル挿入用の開口を形成したものがある(特許文献1参照)。特許文献1に記載のものでは、開口を通じて押し込まれたケーブルが保護案内部材から脱落しないように、サインカーブ状の仮想の曲線上に各開口が配置されている。
特許第4029415号公報
ところで、特許文献1に記載のケーブル保護案内部材では、開口位置の違いに応じて各部品の形状を変える必要がある。このため、例えば樹脂成形で部品を成形する場合には、複数種類の金型を用意する必要があり、金型費用が増加したり、複数種類の金型を扱う手間が増えたりする。さらに、順序通りに開口位置がずれるように各部品を組み付ける必要があり、生産性が低下したり、誤組み付けが発生したりするおそれがある。
また、円形断面を有するケーブルであれば、ケーブルを比較的自由に曲げることができるため、曲線上に配置された開口からケーブル挿入することができる。しかしながら、FPC(Flexible printed circuits)等の帯状ケーブルは曲げ可能な方向が制限されるため、曲線上に配置された各開口から帯状ケーブルを挿入することが困難である。
本発明は、こうした課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、製造が容易であり、且つ内部に収納した帯状ケーブルが脱落することを抑制することのできるケーブル保護案内部材を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用した。
第1の手段は、離間配置された左右1対のリンクプレートと前記左右1対のリンクプレート間に横架された横板とを含む矩形状のリンク枠体が、前記リンクプレートに設けた連結ピンと連結ピン孔とによって相互に回転可能に多数連結され、前記リンク枠体が連結して形成された空間内に収納した帯状ケーブルを保護及び案内するケーブル保護案内部材であって、前記リンク枠体は、前記横板と所定距離で対向して左側の前記リンクプレートから右側の前記リンクプレートの方向へ張り出す板状の第1部分と、前記横板と前記所定距離で対向して右側の前記リンクプレートから左側の前記リンクプレートの方向へ張り出す第2部分であって、前記第1部分との間に所定の隙間を形成する前記第2部分とを含み、前記空間内において前記リンクプレートと前記横板とが交差する交差線から、前記第1部分及び前記第2部分の張り出し方向の先端縁において前記交差線から最も離れた所定点までの長さが、前記帯状ケーブルの幅と等しく設定されていることを特徴とする。
上記構成によれば、ケーブル保護案内部材内への帯状ケーブルの挿入を、以下のように行うことができる。まず、帯状ケーブルをその幅方向の一端から、第1部分と第2部分との所定の隙間に挿入する。そして、リンク枠体が連結して形成された空間内において、リンクプレートと横板とが交差する一対の交差線のうち、所定の隙間から遠い方の交差線に帯状ケーブルの幅方向の一端を当てて傾いた状態にする。ここで、上記空間内においてリンクプレートと横板とが交差する交差線から、第1部分及び第2部分の張り出し方向の先端縁において交差線から最も離れた所定点までの長さが、帯状ケーブルの幅と等しく設定されている。このため、上記のように帯状ケーブルが傾いた状態において、帯状ケーブルの幅方向の他端が上記所定点に当たる位置となる。したがって、帯状ケーブルをわずかに押し込むことにより所定点を通過させることができ、ケーブル保護案内部材内へ帯状ケーブルを収納することができる。
ケーブル保護案内部材により帯状ケーブルが案内される際に、上記空間内で帯状ケーブルが動くものの、挿入時と同じように傾いた状態にならない限り、ケーブル保護案内部材から帯状ケーブルが脱落する可能性は低い。さらに、挿入時と同じように帯状ケーブルが傾いた状態になったとしても、帯状ケーブルを外側へ引っ張らない限り、ケーブル保護案内部材から帯状ケーブルが脱落する可能性は低い。したがって、ケーブル保護案内部材の内部に収納した帯状ケーブルが脱落することを抑制することができる。
しかも、単一形状のリンク枠体によりケーブル保護案内部材を形成することができるため、複数種類の金型を用意する必要がない。また、単一形状のリンク枠体を組み付ければよいため、生産性が低下したり、誤組み付けが発生したりすることを抑制することができる。したがって、ケーブル保護案内部材を容易に製造することができる。
第2の手段では、前記第1部分及び前記第2部分のうち前記所定点を含む一方には、前記所定点よりも若干張り出した張出部が設けられている。
上記構成によれば、第1部分及び前記第2部分のうち上記所定点を含む一方には、所定点よりも若干張り出した張出部が設けられている。このため、リンクプレートと横板との交差線に帯状ケーブルの幅方向の一端を当てて傾いた状態にした時に、帯状ケーブルの幅方向の他端が張出部に当たることとなる。張出部は所定点よりも若干張り出しているだけのため、張出部を越えるように帯状ケーブルを押し込むことにより、ケーブル保護案内部材内に帯状ケーブルを収納することができる。さらに、ケーブル保護案内部材の内部に収納した帯状ケーブルが脱落することを、張出部により効果的に抑制することができる。
第3の手段では、前記第1部分及び前記第2部分は、前記ケーブル保護案内部材が屈曲した場合の外周側に設けられている。
ケーブル保護案内部材が屈曲した状態では、内部に収容された帯状ケーブルは幅方向の中央が外周側に凸となるように反り易くなる。このため、第1部分と第2部分との所定の隙間が、ケーブル保護案内部材が屈曲した場合の内周側に設けられていると、所定の隙間から帯状ケーブルの幅方向の端部がはみ出し易くなる。
この点、上記構成によれば、第1部分及び第2部分、すなわち第1部分と第2部分との所定の隙間は、ケーブル保護案内部材が屈曲した場合の外周側に設けられている。このため、帯状ケーブルの幅方向の中央が凸となる方向に、所定の隙間が配置されることとなり、所定の隙間から帯状ケーブルの幅方向の端部がはみ出しにくくなる。したがって、ケーブル保護案内部材の内部に収納した帯状ケーブルが脱落することを、効果的に抑制することができる。
第4の手段では、前記左右1対のリンクプレートの間隔は、前記帯状ケーブルの幅よりも若干広く設定されている。
上記構成によれば、左右1対のリンクプレートの間隔、すなわち上記空間の横方向の幅は、帯状ケーブルの幅よりも若干広く設定されている。このため、第1の手段の効果を奏しつつ、ケーブル保護案内部材による案内に際して、帯状ケーブルに長手方向の張力が作用することを抑制することができる。さらに、リンクプレートと帯状ケーブルとの間に必要最低限の隙間を形成しているため、リンク枠体の左右方向の幅、ひいてはケーブル保護案内部材の左右方向の幅が広くなることを抑制することができる。
第5の手段では、前記左右1対のリンクプレートと前記横板とが交差する一対の交差線のうち、前記所定の隙間から遠い方の交差線に前記帯状ケーブルの幅方向の一端を当て他端を前記所定点に当てて傾いた状態において、前記第1部分及び前記第2部分のうち前記所定点を含まない一方は、前記帯状ケーブルの近傍まで張り出している。
上記構成によれば、リンクプレートと横板との交差線に帯状ケーブルの幅方向の一端を当て他端を所定点に当てて傾いた状態にした時に、第1部分及び第2部分のうち所定点を含まない一方が、帯状ケーブルに当たらないようにすることができる。さらに、その状態において、第1部分及び第2部分のうち所定点を含まない一方は、帯状ケーブルの近傍まで張り出しているため、所定の隙間を必要最低限の幅にすることができ、所定の隙間から帯状ケーブルがはみ出すことを抑制することができる。
第6の手段では、前記帯状ケーブルはFPCである。
FPCは、その他の帯状ケーブルと比較して薄く形成することができ、軽量化や小形化が可能である。このため、FPCを保護及び案内するケーブル保護案内部材も、軽量化や小型化が要求される。この点、第1の手段のケーブル保護案内部材の構成を備えるため、単一形状のリンク枠体からなる簡単な構造にすることができ、軽量化や小型化が容易となる。
ケーブル保護案内部材を示す斜視図。 リンク枠体及びFPCの正面図。 リンク枠体内にFPCを収納した状態を示す正面図。 ケーブル保護案内部材によりFPCを案内する状態を示す正面図。 ケーブル保護案内部材によりFPCを案内する状態を示す正面図。 リンク枠体の変更例を示す正面図。 リンク枠体の他の変更例を示す正面図。 ケーブル保護案内部材の変更例を示す斜視図。 図8のリンク枠体及びFPCの正面図。
以下、一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、ロボット等に給電や信号伝送を行うFPCを、内部に収納して保護及び案内するケーブル保護案内部材として具体化している。
図1は、ケーブル保護案内部材10を示す斜視図である。同図に示すように、ケーブル保護案内部材10は、相互に回転可能に連結された多数のリンク枠体20を備えている。
リンク枠体20は、矩形状に形成されており、リンクプレート21,22、横板24、第1部分27、第2部分28を含んでいる。リンク枠体20は、ガラス繊維強化ポリアミド系樹脂等を材料として、射出成形により一体成形されている。
左右1対のリンクプレート21,22は、板状に形成されており、離間して平行に配置されている。左リンクプレート21は、内プレート部分21aと外プレート部分21bとを備えている。内プレート部分21aには、外側に突出する円柱状の連結ピン21cが設けられている。外プレート部分21bには、連結ピン21cに隙間のある状態で嵌合する連結ピン孔21dが形成されている。右リンクプレート22は、左リンクプレート21と同様の構成(内プレート部分22a、外プレート部分22b、連結ピン22c、連結ピン孔22d)を備えている。
左リンクプレート21と右リンクプレート22との間には、矩形板状の横板24が横架されている。横板24は、ケーブル保護案内部材10が屈曲した場合に、内周側となる位置に設けられている。
第1部分27,第2部分28は、板状に形成されており、横板24と所定距離で対向している。第1部分27,第2部分28は、ケーブル保護案内部材10が屈曲した場合に、外周側となる位置に設けられている。第1部分27は、左リンクプレート21から右リンクプレート22の方向へ張り出している。第2部分28は、右リンクプレート22から左リンクプレート21の方向へ張り出している。第1部分27と第2部分28との間には、隙間S(所定の隙間)が形成されている。
こうしたリンク枠体20が連結されることにより、ケーブル保護案内部材10の内部にはFPC(帯状ケーブル)を収納する空間が形成されている。互いに隣り合うリンク枠体20は、上記連結ピン21cと連結ピン孔21dとによって、相互に回転可能に連結されている。ケーブル保護案内部材10の一端は固定部に接続され、他端は移動部に接続される。
次に、第1部分27、第2部分28、及びFPCの関係について説明する。図2は、ケーブル保護案内部材10のリンク枠体20及びFPCの正面図である。
リンク枠体20(ケーブル保護案内部材10)内へのFPCの挿入は、以下のように行う。まず、FPCをその幅方向の一端e1から、第1部分27と第2部分28との隙間Sに挿入する。そして、リンク枠体20が連結して形成された空間内において、リンクプレート21,22と横板24とが交差する一対の交差線L1,L2のうち、隙間Sから遠い方の交差線L1にFPCの幅方向の一端e1を当てて傾いた状態にする。
ここで、上記空間内においてリンクプレート21,22と横板24とが交差する交差線L1,L2から、第1部分27及び第2部分28の張り出し方向の先端縁において交差線L1,L2から最も離れた所定点Pまでの長さが、FPCの幅W1と等しく設定されている(図1も併せて参照)。このため、上記のようにFPCが傾いた状態において、FPCの幅方向の他端e2が所定点Pに当たる位置となる。詳しくは、第2部分28の張り出し方向の先端縁において、リンク枠体20の外側部分から交差線L1までの長さがFPCの幅W1と等しく、リンク枠体20の内側部分から交差線L1までの長さは、第2部分28の厚みによりFPCの幅W1よりも短い。さらに、所定点Pを含む第2部分28には、所定点Pよりも若干張り出した張出部28aが設けられている。したがって、FPCの幅方向の他端e2は、張出部28aに当たることとなる。なお、交差線L1から所定点Pまでの長さは、FPCの幅W1と略等しくなっていればよく、若干の誤差があってもよい。
この状態において、所定点Pを含まない第1部分27は、FPCの近傍まで張り出している。このため、リンク枠体20内へFPCを挿入する際に、第1部分27にFPCが当たらないようにすることができる。さらに、隙間Sは、リンク枠体20内へFPCを挿入するために、必要最低限の幅になっている。
張出部28aは所定点Pよりも若干張り出しているだけのため、張出部28aを越えるようにFPCを押し込む(変形させる)ことにより、リンク枠体20内にFPCを収納することができる。このとき、第1部分27と第2部分28との隙間Sが広くなっている部分から冶具等を挿入して、FPCを押し込むことができる。なお、張出部28aが所定点Pよりも張り出す幅を、第2部分28の厚みと等しくしてもよい。
図3は、リンク枠体20内にFPCを収納した状態を示す正面図である。
同図に示すように、左リンクプレート21と右リンクプレート22との間隔W2、すなわちリンク枠体20内の空間の横方向の幅は、FPCの幅W1よりも若干広く設定されている。このため、リンク枠体20(ケーブル保護案内部材10)とFPCとは、長手方向に円滑に相対摺動可能となっている。
図4は、ケーブル保護案内部材10によりFPCを案内する状態を示す正面図である。
同図に実線で示すように、ケーブル保護案内部材10によりFPCが案内される際に、リンク枠体20内の空間でFPCが動いても、図2に示した挿入時と同じようにFPCが傾いた状態となる可能性は低い。このため、隙間SからFPCがはみ出る可能性は低い。また、同図に破線で示すように、挿入時と同じようにFPCが傾いた状態になったとしても、FPCの端部が張出部28aに当たるため、ケーブル保護案内部材10からFPCが脱落する可能性は低い。しかも、ケーブル保護案内部材10及びFPCは長尺状であるため、仮に一部のリンク枠体20内において上記のような状態になったとしても、ケーブル保護案内部材10及びFPCの全体で上記のような状態になる可能性は極めて低い。
ケーブル保護案内部材10によりFPCが案内される際に、ケーブル保護案内部材10が横板24を内周側にして屈曲した状態では、図5に示すように、内部に収容されたFPCは幅方向の中央が外周側に凸となるように反り易くなる。このため、第1部分27と第2部分28との隙間Sが、ケーブル保護案内部材10の内周側に設けられていた場合は、隙間SからFPCの幅方向の端部がはみ出し易くなる。
この点、本実施形態では、第1部分27と第2部分28との隙間Sは、ケーブル保護案内部材10が屈曲した場合の外周側に設けられている。このため、FPCの幅方向の中央が凸となる方向に、隙間Sが配置されることとなり、隙間SからFPCの幅方向の端部がはみ出しにくくなる。
以上詳述した本実施形態は以下の利点を有する。
・リンク枠体20内の空間においてリンクプレート21,22と横板24とが交差する交差線L1,L2から、第1部分27及び第2部分28の張り出し方向の先端縁において交差線L1,L2から最も離れた所定点Pまでの長さが、FPCの幅W1と等しく設定されている。このため、交差線L1にFPCの幅方向の一端e1を当ててFPCが傾いた状態において、FPCの幅方向の他端e2が所定点Pに当たる位置となる。したがって、FPCをわずかに押し込むことにより所定点Pを通過させることができ、ケーブル保護案内部材10内へFPCを収納することができる。
・ケーブル保護案内部材10によりFPCが案内される際に、リンク枠体20内の空間でFPCが動くものの、挿入時と同じように傾いた状態にならない限り、ケーブル保護案内部材10からFPCが脱落する可能性は低い。さらに、挿入時と同じようにFPCが傾いた状態になったとしても、FPCを外側へ引っ張らない限り、ケーブル保護案内部材10からFPCが脱落する可能性は低い。したがって、ケーブル保護案内部材10の内部に収納したFPCが脱落することを抑制することができる。
・単一形状のリンク枠体20によりケーブル保護案内部材10を形成することができるため、複数種類の金型を用意する必要がない。また、単一形状のリンク枠体20を組み付ければよいため、生産性が低下したり、誤組み付けが発生したりすることを抑制することができる。したがって、ケーブル保護案内部材10を容易に製造することができる。
・第2部分28には、所定点Pよりも若干張り出した張出部28aが設けられている。このため、左リンクプレート21と横板24との交差線L1にFPCの幅方向の一端e1を当てて傾いた状態にした時に、FPCの幅方向の他端e2が張出部28aに当たることとなる。張出部28aは所定点Pよりも若干張り出しているだけのため、張出部28aを越えるようにFPCを押し込むことにより、ケーブル保護案内部材10内にFPCを収納することができる。さらに、ケーブル保護案内部材10の内部に収納したFPCが脱落することを、張出部28aにより効果的に抑制することができる。
・左右1対のリンクプレート21,22の間隔W2、すなわちリンク枠体20内の空間の横方向の幅は、FPCの幅W1よりも若干広く設定されている。このため、ケーブル保護案内部材10による案内に際して、FPCに長手方向の張力が作用することを抑制することができる。さらに、リンクプレート21,22とFPCとの間に必要最低限の隙間を形成しているため、リンク枠体20の左右方向の幅、ひいてはケーブル保護案内部材10の左右方向の幅が広くなることを抑制することができる。
・左リンクプレート21と横板24との交差線L1にFPCの幅方向の一端e1を当て他端e2を所定点Pに当てて傾いた状態にした時に、第1部分27はFPCの近傍まで張り出している。このため、隙間Sを必要最低限の幅にすることができ、隙間SからFPCがはみ出すことを抑制することができる。
・FPCは、その他の帯状ケーブルと比較して薄く形成することができ、軽量化や小形化が可能である。このため、FPCを保護及び案内するケーブル保護案内部材10も、軽量化や小型化が要求される。この点、単一形状のリンク枠体20からなる簡単な構造にすることができ、軽量化や小型化が容易となる。
なお、上記実施形態を、以下のように変形して実施することもできる。上記実施形態と同一の部材については、同一の符号を付することにより説明を省略する。
・図6に示すように、左リンクプレート21と横板24との交差線L1にFPCの幅方向の一端e1を当て他端e2を所定点Pに当てて傾いた状態にした時に、第1部分27がFPCから離れた位置まで張り出している構成を採用することもできる。詳しくは、第1部分27の張り出す長さが、第2部分28の張り出す長さよりも長ければよい。この場合であっても、挿入時と同じように傾いた状態にならない限り、ケーブル保護案内部材10からFPCが脱落する可能性は低い。ただし、隙間SからFPCがはみ出すことを抑制する上では、隙間Sが必要最低限の幅であることが望ましい。
・第1部分27と第2部分28との長さの関係を反対にし、右リンクプレート22と横板24との交差線L2にFPCの幅方向の一端を当てて、隙間SからFPCを挿入してもよい。
・図7に示すように、左右1対のリンクプレート21,22の間隔W2、すなわちリンク枠体20内の空間の横方向の幅を、FPCの幅W1よりも広めに設定することもできる。この場合であっても、挿入時と同じように傾いた状態にならない限り、ケーブル保護案内部材10からFPCが脱落する可能性は低い。ただし、リンク枠体20の左右方向の幅が広くなることを抑制する上では、リンクプレート21,22の間隔W2を、ケーブル保護案内部材10による案内に際して、FPCに長手方向の張力が作用することを抑制することのできる最低限の幅とすることが望ましい。
・図8,9に示すように、第2部分28の張出部28aを省略することもできる。この場合は、リンク枠体20内の空間においてリンクプレート21,22と横板24とが交差する交差線L1,L2から、第1部分27及び第2部分28の張り出し方向の先端縁において交差線L1,L2から最も離れた所定点Pは、直線状に存在することとなる。詳しくは、第2部分28の張り出し方向の先端縁において、リンク枠体20の外側部分から交差線L1までの長さがFPCの幅W1と等しく、リンク枠体20の内側部分から交差線L1までの長さは、第2部分28の厚みによりFPCの幅W1よりも短い。この場合であっても、FPCをわずかに押し込むことにより所定点Pを通過させることができ、ケーブル保護案内部材10内へFPCを収納することができるとともに、ケーブル保護案内部材10の内部に収納したFPCが脱落することを抑制することができる。
・第1部分27と第2部分28との隙間Sを、ケーブル保護案内部材10が屈曲した場合の内周側に設け、横板24をケーブル保護案内部材10の外周側に設けることもできる。
・FPCに代えて、複数の細いケーブルを平面状に束ねて帯状にしたフラットケーブルを採用することもできる。
10…ケーブル保護案内部材、20…リンク枠体、21…左リンクプレート(リンクプレート)、21c…連結ピン、21d…連結ピン孔、22…右リンクプレート(リンクプレート)、22c…連結ピン、22d…連結ピン孔、24…横板、27…第1部分、28…第2部分、28a…張出部。

Claims (6)

  1. 離間配置された左右1対のリンクプレートと前記左右1対のリンクプレート間に横架された横板とを含む矩形状のリンク枠体が、前記リンクプレートに設けた連結ピンと連結ピン孔とによって相互に回転可能に多数連結され、前記リンク枠体が連結して形成された空間内に収納した帯状ケーブルを保護及び案内するケーブル保護案内部材であって、
    前記リンク枠体は、前記横板と所定距離で対向して左側の前記リンクプレートから右側の前記リンクプレートの方向へ張り出す板状の第1部分と、前記横板と前記所定距離で対向して右側の前記リンクプレートから左側の前記リンクプレートの方向へ張り出す第2部分であって、前記第1部分との間に所定の隙間を形成する前記第2部分とを含み、
    前記空間内において前記リンクプレートと前記横板とが交差する交差線から、前記第1部分及び前記第2部分の張り出し方向の先端縁において前記交差線から最も離れた所定点までの長さが、前記帯状ケーブルの幅と等しく設定されていることを特徴とするケーブル保護案内部材。
  2. 前記第1部分及び前記第2部分のうち前記所定点を含む一方には、前記所定点よりも若干張り出した張出部が設けられている請求項1に記載のケーブル保護案内部材。
  3. 前記第1部分及び前記第2部分は、前記ケーブル保護案内部材が屈曲した場合の外周側に設けられている請求項1又は2に記載のケーブル保護案内部材。
  4. 前記左右1対のリンクプレートの間隔は、前記帯状ケーブルの幅よりも若干広く設定されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のケーブル保護案内部材。
  5. 前記左右1対のリンクプレートと前記横板とが交差する一対の交差線のうち、前記所定の隙間から遠い方の交差線に前記帯状ケーブルの幅方向の一端を当て他端を前記所定点に当てて傾いた状態において、前記第1部分及び前記第2部分のうち前記所定点を含まない一方は、前記帯状ケーブルの近傍まで張り出している請求項1〜4のいずれか1項に記載のケーブル保護案内部材。
  6. 前記帯状ケーブルはFPCである請求項1〜5のいずれか1項に記載のケーブル保護案内部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023189703A1 (ja) * 2022-03-30 2023-10-05 住友電装株式会社 電線用可動経路規制部品及び経路規制ワイヤハーネス

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