JP2015058846A - 診断システム - Google Patents

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Abstract

【課題】車輌に故障などが発生している場合に、その旨をユーザへより確実に通知することができる診断システムを提供する。【解決手段】車輌1の車載機器6が車輌情報を生成して電力線通信装置10へ送信し、電力線通信装置10が車輌情報を記憶する。電力線通信装置10は、車輌1のインレット4に給電ケーブル20が接続された場合、記憶した車輌情報を電力線通信により給電装置30へ送信する。給電装置30は受信した車輌情報をサーバ装置70へ送信し、サーバ装置70が車輌情報に基づく車輌1の故障診断などを行って診断結果を給電装置30へ送信する。給電装置30はこの診断結果に基づいて必要と判断した場合、給電ケーブル20を車輌1のインレット4から取り外し不可能にロックする。また給電装置30は、診断結果に係る報知を行うと共に、ロック解除の操作受付を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、車外の給電装置から給電ケーブルを介してバッテリへの電力供給を行う電気自動車又はハイブリッド自動車等の車輌について、車載機器の異常の有無及び異常の種類等を診断する診断システムに関する。
近年、外部の給電装置から供給される電力をバッテリに蓄積し、バッテリに蓄積した電力でモータを駆動することにより走行する電気自動車又はハイブリッド自動車等の車輌(いわゆる、プラグイン車)が普及し始めている。給電装置は例えば充電スタンド又は自宅駐車場等に設置され、給電装置及び車輌を充電ケーブルにて接続することによりバッテリの充電が行われる。
特許文献1においては、車輌に搭載される車載装置と、車外に設置されるセンタ装置とを備え、車載装置が制御系統の異常を診断するための車輌情報を生成し、車輌への給電の際に電力線を介して給電装置へ車載装置が車輌情報を送信し、この車輌情報を給電装置がセンタ装置へ送信し、受信した車輌情報を基にセンタ装置が車輌の異常を検出し、異常を検出した場合にセンタ装置が無線通信などにより車載装置へ警告情報を送信する車輌診断システムが提案されている。
特開2011−221813号公報
特許文献1に記載の車輌診断システムは、異常を検出したセンタ装置が無線通信などにより車載装置へ警告情報を送信する構成である。しかし、センタ装置と車輌との無線通信は、例えば車輌が地下駐車場にてバッテリの充電を行っている場合など、周囲の環境に応じて必ずしも通信が可能であるとは限らない。このため車輌に異常が発生しているにもかかわらず、センタ装置からの警告情報を受信できない虞があった。
また特許文献1に記載の車輌診断システムは、車輌に搭載された車載装置へ警告情報を送信する構成である。このため警告情報をユーザへ通知するためには、例えば車輌の運転席近傍に設置された表示装置(カーナビゲーション装置のディスプレイなど)にメッセージを表示するなどの方法で行う必要がある。しかしながら車内の表示装置は、車輌のイグニッションスイッチをオン状態としなければ動作しない場合が多い。このため、警告情報をユーザへ通知できるのがイグニッションスイッチをオン状態とした後となり、車輌に異常が発生しているにもかかわらずイグニッションスイッチがオン状態とされて車載機器が動作開始してしまうという問題があった。
また特許文献1に記載の車輌診断システムは、車輌の給電中に車輌情報の生成を行う構成である。車輌が走行していない場合、車載機器へはバッテリから電力が供給されるが、車載機器へ電力を供給するバッテリは、走行用のモータを駆動する電力を蓄積するバッテリとは異なるものが用いられる場合が多い。給電装置から給電ケーブルを介して供給される電力は走行用のモータを駆動するためのバッテリの充電に用いられ、車載機器を動作させるためのバッテリの充電には用いられない場合が多い。このため車輌の給電中に車輌情報の生成を行う構成とした場合、車載機器を動作させるためのバッテリに蓄積された電力が消費され、バッテリ上がりが発生する虞がある。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、車輌に異常などが発生している場合に、その旨をユーザへより確実に通知することができる診断システムを提供することにある。また他の目的とするところは、車載機器の診断によってバッテリ上がりが発生することを防止し得る車載診断システムを提供することにある。
本発明に係る診断システムは、車外に設置され、給電ケーブルを介して車輌への給電を行う給電装置と、前記車輌に搭載され、前記給電ケーブルを介して前記給電装置との通信を行う車載通信装置と、前記車輌の一又は複数の車載機器の状態を診断する診断手段とを備える診断システムであって、前記車載通信装置は、前記車載機器の状態に係る情報を記憶する記憶部と、該記憶部に記憶した情報を、前記給電ケーブルを介して前記給電装置へ送信する情報送信手段とを有し、前記給電装置は、前記車載通信装置が送信した情報を、前記給電ケーブルを介して受信する情報受信手段と、該情報受信手段が受信した情報に基づく前記診断手段の診断結果に応じて、前記給電ケーブルを前記車輌から取り外し不可能にロックするロック手段と、該ロック手段によるロックを行った場合に、前記診断手段の診断結果に係る情報を報知する報知手段と、前記ロック手段によるロックを行った場合に、該ロックを解除するための操作を受け付ける解除操作受付手段と、該解除操作受付手段が操作を受け付けた場合に、前記ロック手段によるロックを解除する解除手段とを有することを特徴とする。
また、本発明に係る診断システムは、前記車載機器が、自らの状態に係る情報を生成し、生成した前記情報を前記車載通信装置へ送信するようにしてあり、前記車載通信装置は、前記車載機器が送信した前記情報を受信する情報受信手段を有し、該情報受信手段が受信した情報を前記記憶部に記憶するようにしてあることを特徴とする。
また、本発明に係る診断システムは、前記車載機器が、前記車輌に前記給電ケーブルが接続されていない場合に、前記情報の生成及び生成した情報の送信を行うようにしてあり、前記車載通信装置は、前記車輌に前記給電ケーブルが接続されていない場合に、前記情報受信手段による前記情報の受信及び前記記憶部への前記情報の記憶を行うようにしてあることを特徴とする。
また、本発明に係る診断システムは、前記診断手段を有する診断装置を更に備え、前記給電装置は、前記情報受信手段が受信した情報を前記診断装置へ送信する情報送信手段と、前記診断装置から前記診断手段の診断結果を受信する診断結果受信手段とを有し、前記診断装置は、前記給電装置から情報を受信する情報受信手段と、前記診断手段の診断結果を前記給電装置へ送信する診断結果送信手段とを有し、前記診断手段は、前記情報受信手段が受信した車輌情報に基づいて診断を行うようにしてあることを特徴とする。
また、本発明に係る診断システムは、前記診断装置が、前記診断手段の診断結果を、可搬型の通信装置へ送信する第2の診断結果送信手段を有することを特徴とする。
また、本発明に係る診断システムは、前記給電装置は、前記車輌から前記給電ケーブルを取り外そうとする操作がなされたことを検知する検知手段と、該検知手段が前記操作を検知し、且つ、前記ロック手段がロックしている場合に、警告を行う警告手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る診断システムは、前記給電ケーブルが、前記車輌からの取り外しの際に操作される操作部を有し、前記検知手段は、前記操作部に対する操作を検知するようにしてあることを特徴とする。
本発明においては、給電ケーブルを介して車外の給電装置から車輌への給電を行うと共に、車輌の車載通信装置及び給電装置が給電ケーブルを介した通信を行う。通信は、例えば給電ケーブルを介した電力線通信を利用してもよく、また例えば給電ケーブルに通信線を含む構成としてもよい。なお本明細書においては、給電ケーブルに含まれる電力供給のための配線(電力線)に対する通信信号の重畳及び分離を行って通信を行う場合のみでなく、給電ケーブルに含まれる制御信号線(例えばコントロールパイロット信号線)などの配線に対する通信信号の重畳及び分離を行って通信を行う場合を含めて、電力線通信と呼ぶ。
車輌では、診断のために車載機器の状態に係る情報を生成し、生成した情報を車載通信装置が記憶する。車載通信装置は、給電のために車輌及び給電装置が給電ケーブルにて接続された際、記憶した情報を給電ケーブルを介して給電装置へ送信する。車輌から給電装置へ送信された情報に基づいて車載機器の診断が行われ、給電装置はこの診断結果に基づいて必要と判断した場合に、給電ケーブルを車輌から取り外し不可能にロックする。
給電ケーブルをロックした場合、給電装置は、診断結果に係る情報の報知と、ロック解除の操作受付とを行う。例えば給電装置は、車載機器の故障の有無及び故障個所等を表示部に表示することで診断結果に係る情報の報知を行う構成とすることができる。また例えば給電装置は、ロック解除用のスイッチ又はタッチパネル等により、給電ケーブルのロック解除の操作を受け付ける構成とすることができる。ロック解除の操作を受け付けた場合、給電装置は給電ケーブルのロックを解除し、これにより給電ケーブルを車輌から取り外すことが可能となる。
これらにより、給電のために給電ケーブルが車輌に接続された際、車載通信装置に記憶された診断用の情報が給電ケーブルを介して給電装置へ送信され、この情報に基づく異常の診断が行われる。診断の結果、例えば故障又は異常等が発見された場合には給電ケーブルが車輌から取り外し不可能となるようにロックされる。車輌のバッテリの充電が完了した後、ユーザは車輌から給電ケーブルを取り外す作業を行うが、故障又は異常等が発見された場合には給電ケーブルを取り外すことができないため、これによりユーザは故障又は異常等が発見されたことを認識できる。ロックされた給電ケーブルを取り外すため、ユーザはロック解除の操作を給電装置にて行う必要があるが、給電装置がロック解除操作の受け付けと共に診断結果に係る情報を報知することによって、ユーザに対してより確実に情報を報知することができる。
また、本発明においては、車輌に搭載された一又は複数の車載機器が、それぞれ診断のための情報を生成し、車内ネットワークを介して車載通信装置へ情報を送信する。各車載機器による情報の生成は、車輌の給電の際に行うのではなく、車輌走行時など車輌の給電以外の際(即ち、給電ケーブルが接続されていない場合)に行うことが好ましい。これにより、車輌の給電の際には車載機器を動作させる必要がないため、車載機器用のバッテリの電力消費量を低減でき、バッテリ上がりを防止できる。
また、本発明においては、給電装置がサーバ装置へ車載機器に係る情報を送信し、サーバ装置がこの情報に基づく診断を行って診断結果を給電装置へ送信する。サーバ装置が診断を行う構成とすることにより、診断を給電装置又は車載機器等にて行う場合と比較して、より高度な診断を実現できる。またサーバ装置は、例えば登録されたユーザの携帯電話器などへ診断結果を送信する。これにより車輌のバッテリの充電が完了してユーザが給電ケーブルを取り外そうとする以前に、携帯電話機などを利用して診断結果に関する情報をユーザに通知することが可能となる。
また、本発明においては、ロック状態の給電ケーブルを車輌から取り外そうとする操作がなされた場合、給電装置が警告を行う。これにより取り外し不可能にロックされた給電ケーブルに対して、ユーザが必要以上の力を加えて給電ケーブルを取り外そうとすることを防止できる。なお給電装置による警告は、音声出力又は警告ランプの点灯等、ユーザが警告に気付き易い方法で行うことが好ましい。また給電ケーブルの先端部分などに設けられたボタン又はスイッチ等の操作部を操作して、車輌から給電ケーブルを取り外す構成の場合、給電装置は操作部に対する操作の有無により、給電ケーブルを取り外そうとする操作がなされたことを検知できる。
本発明による場合は、車輌に異常などが発生している場合に、給電ケーブルを車輌から取り外し不可能にロックすることにより、異常などの発生をユーザにより確実に通知することができる。また給電以外の際に各車載機器が情報の生成を行う構成とすることにより、車載機器用のバッテリに蓄積された電力量が低下することを防止できる。
本実施の形態に係る診断システムの構成を示すブロック図である。 車輌の電力線通信装置の構成を示すブロック図である。 記憶部に記憶する車輌情報の一例を示す模式図である。 給電装置及び給電ケーブルの構成を示すブロック図である。 車輌の各車載機器が行う処理の手順を示すフローチャートである。 電力線通信装置が車輌の非給電時に行う処理を示すフローチャートである。 電力線通信装置が車輌の給電時に行う処理を示すフローチャートである。 給電装置が行う処理の手順を示すフローチャートである。 給電装置が行う処理の手順を示すフローチャートである。 サーバ装置が行う処理の手順を示すフローチャートである。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。図1は、本実施の形態に係る診断システムの構成を示すブロック図である。本実施の形態に係る診断システムは、充電スタンド又は自宅駐車場等に設置された給電装置30が有する給電ケーブル20を、電気自動車又はハイブリッド自動車等の車輌1のインレット4に接続し、給電装置30から車輌1へ給電ケーブル20を介して電力を供給し、車輌1の走行用のバッテリ2の充電を行う構成である。
車輌1は、バッテリ2の充電に関する装置として、充電器3、インレット4、充電制御装置5及び電力線通信装置10等を備えている。また車輌1は、その他の種々の制御を行う複数の車載機器6を備えており、充電制御装置5、車載機器6及び電力線通信装置10がCAN(Controller Area Network)などの車内ネットワーク7を介して通信を行うことができる。給電装置30の給電ケーブル20には、電力供給のための電力線と、制御信号を伝達するための制御信号線とを含み、その先端には車輌1のインレット4との接続を行うための端子部21が設けられている。なお給電ケーブル20の制御信号線を介して授受される制御信号は、例えばコントロールパイロット信号などである。図1においては、電力の供給経路を太実線で示し、制御信号の伝達経路を一点鎖線で示してある。
車輌1の充電制御装置5は、図示は省略するが、例えば演算処理を行うCPU(Central Processing Unit)、このCPUにて実行するプログラム及び実行に必要なデータ等を記憶する記憶部、車内ネットワーク7を介して通信を行う車内通信部、並びに、充電器3などとの間で信号の入出力を行うための入出力部等を備えて構成される装置である。充電制御装置5は、インレット4に接続された給電ケーブル20を介して給電装置30との間で制御信号を授受することにより、給電装置30との間で情報交換を行う。このときに充電制御装置5は、例えば給電装置30が出力した制御信号のデューティ比を調べることにより、供給される電力の定格電流値を取得することができる。また充電制御装置5は、給電ケーブル20の制御信号線を介して給電装置30が出力した制御信号の電圧値(ピーク値)を変化させることができ、制御信号の電圧値を変化させることによって給電装置30に対する応答を行う。給電装置30は、制御信号の電圧値を監視することによって、車輌1からの応答を確認することができ、これにより制御信号を介した車輌1及び給電装置30の情報交換が実現される。また充電制御装置5は、電力線通信装置10により、給電装置30との間で給電ケーブル20を介した電力線通信を行うことができる。また充電制御装置5は、充電器3に対して制御信号を出力し、充電器3の動作を制御する。
充電器3は、給電装置30から供給される交流の電力を直流の電力に変換してバッテリ2へ印加することにより、バッテリ2の充電を行う装置である。充電器3は、充電制御装置5の制御に応じて、バッテリ2への電力印加の開始及び停止を行う。インレット4は、給電装置30の給電ケーブル20の先端に設けられた端子部21を接続するためのものである。インレット4及び充電制御装置5は、制御信号を伝達するための信号線を介して接続されており、給電装置30から給電ケーブル20の制御信号線を介して与えられた制御信号は、インレット4から充電制御装置5へ与えられる。またインレット4及び充電器3は、電力を供給するための電力線を介して接続されており、給電装置30から給電ケーブル20の電力線を介して与えられた電力は、インレット4から充電器3へ与えられる。
電力線通信装置10は、車輌1が給電装置30との間で授受する制御信号に対する通信用の信号の重畳、及び、制御信号に重畳された通信用の信号の分離を行うことで、給電装置30との通信を行う。充電制御装置5は、給電装置30へ送信すべき情報を、車内ネットワーク7を介して電力線通信装置10へ与える。電力線通信装置10はこの送信情報を変調した送信信号を制御信号に対して重畳することにより、給電装置30へ情報を送信する。また電力線通信装置10は、制御信号に重畳された信号を分離して復調することにより給電装置30からの情報を受信する。電力線通信装置10は、車内ネットワーク7を介して受信情報を充電制御装置5へ与える。
また、車輌1には種々の車載機器6が複数搭載されている。本実施の形態に係る診断システムは、車載機器6に故障などが発生しているか否か、発生していればどのような故障であるか等を診断し、その診断結果を車輌1のユーザへ通知することを目的としたものである。なお車載機器6は、例えばエンジン若しくはモータ等の原動機を制御するECU(Electronic Control Unit)、ABS(Anti-lock Brake System)に係る制御を行うECU、ドアのロック/アンロックを制御するECU、ヘッドライト若しくはブレーキランプ等の光源の点灯/消灯等を制御するECU、又は、ワイパーの動作を制御するECU等の種々のものであってよい。
本実施の形態に係る診断システムは、これらの車載機器6から収集した情報を車輌情報としてサーバ装置70へ送信し、サーバ装置70にて診断を行う構成である。サーバ装置70は、例えば車輌1の製造会社などが運営するものであり、車輌1に故障などが発生した場合の車輌情報のパターンなどがデータベースとして記憶されている。またサーバ装置70は、各車輌1から取得した過去の車輌情報を履歴として記憶し、新たに取得した車輌情報との比較を行って故障などの発生を判断してもよい。なおサーバ装置70は、各車輌1から得られた車輌情報に基づいて故障などに関する診断を行うが、その診断方法の詳細については説明を省略する。
車輌1の車載機器6は、サーバ装置70が診断を行うために必要な情報(車輌情報)を各自で生成し、生成した情報を、車内ネットワーク7を介して電力線通信装置10へ送信する。本実施の形態においては、各車載機器6は、自らの動作などに関してある程度の異常を検出する自己診断機能を有しており、異常が検出された場合にどのような異常であるかを示す異常コードを含む車輌情報を生成して電力線通信装置10へ送信する。各車載機器6による異常検出及び情報生成等の処理は、各装置に適した適宜のタイミングで行えばよい。ただし本実施の形態において各車載機器6は、車輌1の走行中又はイグニッションスイッチがオン状態である場合等、車輌1が給電装置7からの給電を行っているタイミング(即ち、給電ケーブル20が接続されているタイミング)以外で、異常検出、車輌情報生成及び車輌情報送信等を行う。
電力線通信装置10は、給電装置30から車輌1への給電が行われていない間、車内ネットワーク7を介して受信した車載機器6からの車輌情報を記憶する処理を行っている。給電装置30の給電ケーブル20が車輌1のインレット4に接続された場合、電力線通信装置10は、バッテリ2の充電を行うために必要な給電装置30との情報交換を電力線通信により行った後、記憶している車輌情報を給電装置30へ送信する。給電装置30は、車輌1から電力線通信により受信した車輌情報を、インターネットなどのネットワークNW1を介してサーバ装置70へ送信する。
サーバ装置70は、受信した車輌情報に基づいて車輌1の故障などを診断する。サーバ装置70は、汎用のコンピュータに故障診断を行うプログラムを実行させることにより実現され得るものであり、故障診断のための種々の情報が記憶されたデータベースを有する。例えばサーバ装置70は、車輌情報として受信した各車載機器6の異常コードの組み合わせと、データベースに記憶した故障パターンでの異常コードの組み合わせとを比較し、車輌1に故障が発生しているか、発生した故障はどのようなものであるか、故障している車載機器6はいずれであるか、故障の原因は何であるか、又は、車輌1の走行に支障をきたす程度の故障であるか等を診断する。サーバ装置70は、ネットワークNW1を介して診断結果を給電装置30へ送信する。診断結果を受信した給電装置30は、この診断結果を車輌1のユーザへ報知する処理を行う(詳細は後述する)。またサーバ装置70は、車輌1のユーザが所持する携帯電話機90などの情報が登録されている場合、携帯電話網などのネットワークNW2を介して診断結果をユーザの携帯電話機90へ送信することができる。携帯電話機90は、例えば診断結果を表示部に表示するなどの方法で、ユーザに診断結果を報知する。
図2は、車輌1の電力線通信装置10の構成を示すブロック図である。電力線通信装置10は、制御部11、車内通信部12、電力線通信部13及び記憶部14等を備えて構成されている。制御部11は、CPUなどの演算処理装置を用いて構成されており、充電制御装置5及び給電装置30との間の通信を中継する処理、車載機器6から受信した車輌情報を記憶部14に記憶する処理、及び、記憶した車輌情報を給電装置30へ送信する処理等を行う。
車内通信部12は、CANなどの所定の通信プロトコルに従って、車内ネットワーク7を介して充電制御装置5及び車載機器6等との通信を行う。車内通信部12は、制御部11から与えられた送信用の情報を、所定の通信プロトコルに従った信号に変換して車内ネットワーク7を構成する通信線へ出力することにより、情報送信を行う。また車内通信部12は、車内ネットワーク7を構成する通信線の電圧値をサンプリングして2値情報へ変換することにより情報を受信し、受信した情報を制御部11へ与える。
電力線通信部13は、給電ケーブル20の制御信号線を介して車輌1及び給電装置30の間で授受される制御信号に対して通信用の信号を重畳すると共に、制御信号に対して重畳された通信信号を分離することで、給電装置30との電力線通信を行う。電力線通信部13は、制御部11から与えられた送信用の情報を変調した送信信号を制御信号に対して重畳することにより、給電装置30へ情報を送信する。また電力線通信部13は、制御信号に重畳された信号を分離して復調することにより給電装置30からの情報を受信し、受信情報を制御部11へ与える。
記憶部14は、例えばフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶素子を用いて構成されている。記憶部14は、制御部11が実行する制御プログラム及び実行に必要な各種のデータを記憶していると共に、車内ネットワーク7を介して車載機器6から車内通信部12が受信した車輌情報を記憶する。図3は、記憶部14に記憶する車輌情報の一例を示す模式図である。車載機器6が電力線通信装置10へ送信する異常コードは、例えば16進数で4ケタのデータである。また記憶部14は、車輌情報を記憶する記憶領域が、車載機器6毎に異常コードを記憶する箇所が定められており、図3に示す例では記憶部14には1つの車載機器6について4つの異常コードを記憶することができる。異常コードは、各車載機器6の自己診断機能が検出する異常の種別に応じて、その値が予め割り当てられている。
電力線通信装置10は、車載機器6から異常コードを含む車輌情報を受信した場合、記憶部14のこの車載機器6に対応する記憶領域に異常コードを記憶する。受信した異常コードが既に記憶されている場合、同じ異常コードを重複して記憶する必要はない。受信した異常コードが未記憶のものである場合、この異常コードを記憶部14に追加して記憶すればよい。記憶部14に車輌情報として記憶された異常コードは、車輌1の給電の際に電力線通信により充電ケーブル20を介して給電装置30へ送信される。電力線通信装置10は、給電装置30への車輌情報の送信を完了した場合、記憶部14に車輌情報として記憶した異常コードを消去してよい。
図4は、給電装置30及び給電ケーブル20の構成を示すブロック図である。給電装置30は、制御部31、リレー32、電力線通信部33、通信部34、表示部35、操作部36及び記憶部37等を備えて構成されている。給電装置30が備える給電ケーブル20は、その先端の端子部21内にロック機構22及び取り外しスイッチ23が備えられている。
本実施の形態に係る給電ケーブル20は、車輌1のインレット4に端子部21を接続した際に、インレット4から端子部21が容易に外れることを防止するため、例えばインレット4に形成された穴又は溝等に係合する爪形状部材などが端子部21に設けられている(図示は省略する)。取り外しスイッチ23は、このような爪形状部材の係合などを解除して給電ケーブル20を車輌1から取り外す際にユーザが操作する押下式のスイッチなどである。本実施の形態においては、取り外しスイッチ23に対する操作の有無を給電装置30にて判定するため、取り外しスイッチ23の操作の有無を示す信号を伝達するための信号線が給電ケーブル20に含まれている。取り外しスイッチ23の操作の有無を示す信号は、給電ケーブル20内の信号線を介して、給電装置30の制御部31へ入力される。
また本実施の形態に係る給電ケーブル20は、給電装置30がロック/アンロックの制御を行うことができるロック機構22を備えている。ロック機構22は、例えば電磁式のアクチュエータにてロックピンの出入を制御し、車輌1のインレット4に形成された穴又は溝等にロックピンを係合させることによって、給電ケーブル20をインレット4から取り外し不可能となるようロックする構成とすることができる。このため給電ケーブル20には、給電装置30の制御部31からロック機構22へロック/アンロックの制御信号を伝達するための信号線が含まれている。
即ち、本実施の形態に係る給電ケーブル20は、電力供給のための電力線と、コントロールパイロット信号などを車輌1との間で授受するための制御信号線と、ロック機構22を制御するための信号線と、取り外しスイッチ23の操作の有無を信号を伝達するための信号線とを少なくとも含んでいる。これら電線のうち、電力線は給電装置30のリレー32に接続され、これ以外は制御部31に接続されている。
給電装置30の制御部31は、例えばCPUなどの演算処理装置を用いて構成されており、車輌1への給電を行うための種々の制御処理を行う。リレー32は、充電スタンドの電源40と給電ケーブル20の電力線との間に介在し、制御部31の制御に応じて開閉の動作が行われる。電力線通信部33は、給電ケーブル20の制御信号線を介して車輌1及び給電装置20の間で授受される制御信号に対して通信用の信号を重畳すると共に、制御信号に対して重畳された通信信号を分離することで、車輌1との間で通信を行う。
給電装置30の制御部31は、給電ケーブル20を介して接続された車輌1との間で授受する制御信号を生成する処理を行い、この制御信号を用いて車輌1との間で種々の情報交換を行う。制御部31は、例えば給電する電力の定格電流に応じたデューティ比のパルス信号を生成し、これを制御信号として車輌1へ出力する。また制御部31は、電力線通信部33により、車輌1との間で給電ケーブル20を介した電力線通信を行うことができる。制御部31は車輌1へ送信すべき情報を電力線通信部33へ与え、電力線通信部33はこの送信情報を変調した送信信号を制御信号に対して重畳することにより、車輌1へ情報を送信する。また電力線通信部33は、制御信号に重畳された信号を分離して復調することにより車輌1からの情報を受信し、受信情報を制御部31へ与える。制御部31は、制御信号による情報交換及び電力線通信による情報交換を行い、これらの情報交換に基づいて給電を行うべきと判断した場合に、リレー32を導通状態とする制御を行う。これにより電源40からの交流の電力が給電装置30及び給電ケーブル20を介して車輌1へ供給される。
給電装置30の通信部34は、インターネットなどのネットワークNW1を介して他の装置との通信を行う。本実施の形態においては、給電装置30は通信部34にてサーバ装置70との通信を行う。通信部34は、制御部31から与えられた情報をサーバ装置70へ送信すると共に、サーバ装置70から受信した情報を制御部31へ与える。表示部35は、例えば液晶パネルなどを用いて構成され、制御部31の制御に応じて文字及び画像等の表示を行う。操作部36は、プッシュスイッチ又はタッチパネル等の入力装置を用いて構成され、ユーザの操作を受け付け、受け付けた操作内容を制御部31へ通知する。記憶部37は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)若しくはフラッシュメモリ等の半導体記憶素子、又は、ハードディスクなどの磁気記憶装置等を用いて構成され、給電装置30が車輌1又はサーバ装置70等との間で送受信した情報などを記憶する。音声出力部38は、いわゆるスピーカなどの装置であり、制御部31の制御に応じて警告音又は音声メッセージ等を出力する。
上述のように車輌1は、給電ケーブル20がインレット4に接続され、給電装置30との間で制御信号の授受及び電力線通信による情報交換を行い、給電装置30からの給電が開始された後、車載機器6から収集した車輌情報を給電装置30へ電力線通信により送信する。車輌1から給電ケーブル20の制御信号線を利用して電力線通信により送信された車輌情報は、給電装置30の電力線通信部33にて受信され、電力線通信部33から制御部31へ与えられる。制御部31は、車輌1からの車輌情報を通信部34へ与え、サーバ装置70へ送信する。給電装置30から車輌情報を受信したサーバ装置70は、受信した車輌情報及び自らが記憶したデータベースの情報等に基づいて、車輌1に故障が発生しているか否かなどを診断する。サーバ装置70は、診断結果を車輌情報の送信元の給電装置30へ送信する。給電装置30は、通信部34にてサーバ装置70からの診断結果を受信し、記憶部37に記憶する。
給電装置30の制御部31は、サーバ装置70から受信した診断結果に基づいて、この診断結果をユーザへ報知する必要があるか否かを判定する。例えばサーバ装置70からの診断結果に、車輌1の異常の有無を示す情報が含まれている場合、制御部31はこの情報に基づいて、車輌1に異常がある場合に報知を行うと判定することができる。報知を行うと判定した場合、制御部31は、表示部35にて異常がある旨のメッセージ表示を行う。この際に給電装置30は、車輌1にて異常が発生していることのみを報知してもよく、サーバ装置70から異常の内容などが診断結果として与えられている場合には、診断結果に基づいて異常の詳細情報などを表示部35に表示してもよい。
また本実施の形態に係る給電装置30は、サーバ装置70からの診断結果に基づき、車輌1に異常が発生していると判断し、表示部35にメッセージを表示して異常を放置した場合、制御部31が給電ケーブル20のロック機構22にロック指示を与えることにより、給電ケーブル20が車輌1のインレット4から取り外し不可能となるようロックする。
また給電装置30は、給電ケーブル20のロックを行った場合、操作部36にてロック解除の操作を受け付ける。このときに給電装置30は、ロック解除の操作を必要とする旨、及び、ロック解除の操作の方法等を表示部35に表示してよい。操作部36にてロック解除の操作を受け付けた場合、給電装置30の制御部31はロック機構22にアンロック指示を与える。このアンロック指示に応じてロック機構22がロックを解除し、給電ケーブル20が車輌1のインレット4から取り外し可能な状態となる。
給電ケーブル20をロックすることで、ユーザは給電装置30の操作部36にてロック解除の操作を行わなければ給電ケーブル20を取り外すことができず、車輌1を走行させることができない。このためユーザは、給電ケーブル20を取り外すために給電装置30の操作部36にてロック解除を行うが、この際に表示部35に表示した車輌1の異常に係るメッセージをユーザに視認させることができる。なお操作部36は、表示部35の近傍に配置するか、又は、表示部35の表面にタッチパネルとして設けることが望ましい。
また本実施の形態に係る給電装置30は、給電ケーブル20をロックした状態において、取り外しスイッチ23に対する操作がなされた場合、音声出力部38にて警告音又は警告メッセージの出力を行う。これにより、給電ケーブル20がロックされているにも関わらず、ユーザが給電ケーブル20を取り外そうとして必要以上の力を加えることを防止することができる。
次に、フローチャートを用いて本実施の形態に係る診断システムが行う処理を説明する。図5は、車輌1の各車載機器6が行う処理の手順を示すフローチャートである。なお図示の処理は、車輌1のイグニッションスイッチがオン状態である場合に、車載機器6が繰り返して行うものである。車載機器6は、自らが行うべき処理(例えばエンジン制御ECUであればエンジン制御に係る処理など)を行う(ステップS1)。その後、車載機器6は、自処理の結果などに基づいて異常の有無などを判定する自己診断を行う(ステップS2)。
車載機器6は、自己診断の結果から異常の有無を調べる(ステップS3)。異常がある場合(S3:YES)、車載機器6は、異常の内容を判別し(ステップS4)、判別した内容に基づいて異常コードを含む車輌情報を生成し(ステップS5)、車内ネットワーク7を介して電力線通信装置10へ異常コードを含む車輌情報を送信して(ステップS6)、ステップS1へ処理を戻す。異常がない場合(S3:NO)、車載機器6は、ステップS1へ処理を戻す。
このように、車輌1に搭載された各車載機器6は、自らの処理を行うとともに自己診断の処理を行い、異常が発生している場合には異常コードを含む車輌情報を生成して電力線通信装置10へ送信する。なお本実施の形態においては、異常が発生している場合にのみ車載機器が異常コードを送信する構成としたが、異常の有無にかかわらず装置の状態を示す情報などを各車載機器6が電力線通信装置10へ送信する構成としてもよい。
図6は、電力線通信装置10が車輌1の非給電時に行う処理を示すフローチャートである。車輌1が給電装置30からの電力供給を受けていない場合(インレット4に給電ケーブル20が接続されていない場合)、電力線通信装置10の制御部11は、車内通信部12にて車載機器6から車内ネットワーク7を介して送信された車輌情報を受信したか否かを判定する(ステップS11)。車輌情報を受信していない場合(S11:NO)、制御部11は、車輌情報を受信するまで待機する。車輌情報を受信した場合(S11:YES)、制御部11は、受信した車輌情報に含まれる異常コードを記憶部14に記憶し(ステップS12)、ステップS11へ処理を戻す。
図7は、電力線通信装置10が車輌1の給電時に行う処理を示すフローチャートである。電力線通信装置10の制御部11は、例えば充電制御装置5からの通知の有無などに基づいて、車輌1のインレット4に給電装置30の給電ケーブル20が接続されたか否かを判定する(ステップS21)。給電ケーブル20が接続されていない場合(S21:NO)、制御部11は、給電ケーブル20が接続されるまで、動作状態をスリープ状態又はスタンバイ状態等として待機する。
車輌1に給電ケーブル20が接続された場合(S21:YES)、制御部11は、動作状態をスリープ状態又はスタンバイ状態等からウェイクアップさせる(ステップS22)。次いで制御部11は、電力線通信部13にて給電ケーブル20の制御信号線を介した電力線通信を行うことにより、給電装置30との間でバッテリ2の充電に必要な情報交換を行う(ステップS23)。次いで制御部11は、記憶部14に記憶した異常コードを含む車輌情報を、電力線通信部13にて給電装置30へ送信する(ステップS24)。その後、制御部11は、例えば充電制御装置5からの通知の有無などに基づいて、バッテリ2の充電が完了したか否かを判定する(ステップS25)。充電が完了していない場合(S25:NO)、制御部11は、充電が完了するまで待機する。充電が完了した場合(S25:YES)、制御部11は、処理を終了する。
このように、車輌1の電力線通信装置10は、車輌1の走行中など非給電時において、車載機器6から送信される異常コードを受信して記憶部14に車輌情報として記憶する処理を行う。給電装置30から車輌1へ給電が行われる場合には、電力線通信装置10は、充電に必要な情報交換を給電ケーブル20の制御信号線を介した電力線通信により給電装置30との間で行うと共に、記憶部14に蓄積した車輌情報を給電装置30へ送信する処理を行う。
図8及び図9は、給電装置30が行う処理の手順を示すフローチャートである。例えば給電ケーブル20が車輌1のインレット4に接続され、給電に必要な所定の操作が操作部36にてなされた後、給電装置30の制御部31は、給電ケーブル20の制御信号線を介した制御信号の授受、及び、電力線通信部33による制御信号線を介した電力線通信により、車輌1との間で充電に必要な情報交換を行う(ステップS31)。情報交換の完了後、制御部31は、リレー32を導通状態とする制御を行うことにより、車輌1への給電を開始する(ステップS32)。
次いで制御部31は、電力線通信部33にて車輌1からの車輌情報を受信したか否かを判定し(ステップS33)、車輌情報を受信していない場合には(S33:NO)、車輌情報を受信するまで待機する。車輌情報を受信した場合(S33:YES)、制御部31は、受信した車輌情報を通信部34にてサーバ装置70へ送信する(ステップS34)。次いで制御部31は、通信部34にてサーバ装置70から診断結果を受信したか否かを判定し(ステップS35)、診断結果を受信していない場合には(S35:NO)、診断結果を受信するまで待機する。診断結果を受信した場合(S35:YES)、制御部31は、受信した診断結果を記憶部37に記憶する(ステップS36)。
制御部31は、サーバ装置から受信した診断結果に基づき、車輌1に異常が発生しているか否かを判定する(ステップS37)。異常が発生していない場合(S37:NO)、制御部31は、車輌1のバッテリ2の充電が終了するまで給電を行った後、処理を終了する。異常が発生している場合(S37:YES)、制御部31は、表示部35にメッセージ表示などを行うことにより異常の発生を報知する(ステップS38)。また制御部31は、給電ケーブル20のロック機構22へロック指示を与えることにより、給電ケーブル20を車輌1のインレット4から取り外し不可能となるようロックする(ステップS39)。
次いで制御部31は、操作部36にてロック解除操作がなされたか否かを判定する(ステップS40)。ロック解除操作がなされていない場合(S40:NO)、制御部31は、給電ケーブル20の取り外しスイッチ23に対する取り外し操作がなされたか否かを判定する(ステップS41)。取り外し操作がなされていない場合(S41:NO)、制御部31は、ステップS40へ処理を戻し、ロック解除操作又は取り外し操作がなされるまで待機する。取り外し操作がなされた場合(S41:YES)、制御部31は、音声出力部38にて警告音の出力を行い(ステップS42)、ステップS40へ処理を戻す。ロック解除操作がなされた場合(S40:YES)、制御部31は、給電ケーブル20のロック機構22へアンロック指示を与えることにより、ロック機構22によるロックを解除し(ステップS43)、処理を終了する。
このように給電装置30は、電力線通信により車輌1から受信した車輌情報をサーバ装置70へ送信し、サーバ装置70による診断結果を受信する。給電装置30は、サーバ装置70による診断結果に基づいて車輌1の異常の有無を判定し、異常がある場合には表示部35にメッセージ表示などを行って異常を報知すると共に、ロック機構22により給電ケーブル20を取り外し不可能にロックする。ロック状態で取り外しスイッチ23に対する操作がなされた場合、給電装置30は、音声出力部38にて警告音の出力を行う。操作部36にてロック解除操作を受け付けた場合、給電装置30は、ロック機構22による給電ケーブル20のロックを解除する。
図10は、サーバ装置70が行う処理の手順を示すフローチャートである。サーバ装置70は、ネットワークNW1を介して給電装置30から車輌情報を受信したか否かを判定し(ステップS51)、車輌情報を受信していない場合は(S51:NO)、車輌情報を受信するまで待機する。車輌情報を受信した場合(S51:YES)、サーバ装置70は、受信した車輌情報をデータベースなどに記憶する(ステップS52)。これにより、例えば車輌1毎の車輌情報の履歴などを蓄積し、異常診断の精度を向上することができる。
次いでサーバ装置70は、受信した車輌情報、及び、データベースに記憶された種々のデータに基づいて、この車輌情報に係る車輌1の故障を診断する(ステップS53)。サーバ装置70は、ネットワークNW1を介して給電装置30へ診断結果を送信すると共に(ステップS54)、この車輌1に関連付けて登録された携帯電話機90へ、ネットワークNW2を介して診断結果を送信し(ステップS55)、処理を終了する。
以上の構成の診断システムは、給電ケーブル20を介して給電装置30から車輌1への給電を行うと共に、車輌1の電力線通信装置10及び給電装置30が給電ケーブル20の制御信号線を介して電力線通信を行う。車輌1では、車載機器6が故障診断のための車輌情報(異常コード)を生成して電力線通信装置10へ送信し、電力線通信装置10がこれら車輌情報を記憶部14に記憶する。電力線通信装置10は、給電のために車輌1のインレット4に給電ケーブル20が接続された場合、記憶部14に記憶した車輌情報を、電力線通信により給電装置30へ送信する。車輌1から給電装置30へ送信された車輌情報に基づいて車輌1の故障診断が行われ、給電装置30はこの診断結果に基づいて必要と判断した場合(車輌1に故障が発生している場合)、給電ケーブル20のロック機構22により、給電ケーブル20を車輌1のインレット4から取り外し不可能にロックする。
また給電装置30は、給電ケーブル20を取り外し不可能にロックした場合、表示部35にて診断結果に係る報知を行うと共に、操作部36にてロック解除の操作受付を行う。操作部36にてロック解除操作がなされた場合、給電装置30は、ロック機構22によるロックを解除し、これにより給電ケーブル20を車輌1のインレット4から取り外すことが可能となる。
これらにより、バッテリ2の充電を行うために給電装置30の給電ケーブル20が車輌1のインレット4に接続された際、電力線通信装置10の記憶部14に記憶された診断用の車輌情報が給電ケーブル20を介して給電装置30へ送信され、これらの車輌情報に基づく故障の診断がサーバ装置70などによってなされる。診断の結果、車輌1に故障が発生している場合などには、給電装置30がロック機構22により給電ケーブル20を車輌1のインレット4から取り外し不可能にロックする。車輌1のバッテリ2の充電が完了した後、ユーザは車輌1から給電ケーブル20を取り外す作業を行うが、診断により故障などが発見された場合などには給電ケーブル20を取り外すことができないため、これによりユーザは車輌1に故障などが発生していることを認識できる。ロックされた給電ケーブル20を取り外すため、ユーザはロック解除の操作を給電装置30の操作部36にて行う必要があるが、給電装置30がロック解除の操作受付と共に診断結果に係る情報を表示部35にて報知することによって、ユーザに対してより確実に情報を報知することができる。
また診断システムは、車輌1の各車載機器6が自己診断機能により異常の有無などを判定し、判定に応じた異常コードを含む車輌情報を生成し、車内ネットワーク7を介して電力線通信装置10へ車輌情報を送信する。各車載機器6による車輌情報の生成は、車輌1の給電の際に行うのではなく、車輌走行時など車輌1の給電以外の際に行う。これにより、車輌1の給電の際には車載機器6を動作させる必要がないため、車載機器6用のバッテリの電力消費量を低減でき、バッテリ上がりを防止できる。
また診断システムは、給電装置30が車輌1から受信した車輌情報をサーバ装置70へ送信し、サーバ装置70が車輌情報に基づく車輌1の故障診断などを行って診断結果を給電装置30へ送信する。サーバ装置70が診断を行う構成とすることにより、電力線通信装置10又は給電装置30等が診断を行う場合と比較して、より高度な診断を実現できる。またサーバ装置70は、例えば登録されたユーザの携帯電話機90などへ診断結果を送信する。これにより車輌1のバッテリ2の充電が完了してユーザがインレット4から給電ケーブル20を取り外そうとする以前に、携帯電話機90などを利用して車輌1の診断結果に関する情報をユーザに通知することが可能となる。
また診断システムは、ロック状態の給電ケーブル20を車輌1のインレット4から取り外そうとする操作がなされた場合、給電装置30が音声出力部38による警告を行う。これにより、取り外し不可能にロックされた給電ケーブル20に対して、ユーザが必要以上の力を加えて給電ケーブル20を取り外そうとすることを防止できる。給電装置30は、給電ケーブル20の取り外しスイッチ23に対する操作の有無により、給電ケーブル20を取り外そうとする操作がなされたことを検知できる。
なお本実施の形態においては、車輌1の故障の有無等の診断をサーバ装置70が行う構成としたが、これに限るものではない。例えば給電装置30又は電力線通信装置10等の他の装置が診断を行う構成としてもよい。またサーバ装置70は車輌1の故障の有無及び故障の種別等を診断する構成としたが、これに限るものではない。例えば車輌1のメンテナンスの必要性の診断又は車載機器60の劣化の診断等のように、その他の診断を行う構成としてもよい。
また、車輌1及び給電装置30が給電ケーブル20の制御信号線を介した電力線通信(制御信号線の制御信号に対して通信用信号の重畳及び分離を行う通信)により車輌情報の送受信を行う構成としたが、これに限るものではない。例えば車輌1及び給電装置30は、給電ケーブル20の電力線を介した電力線通信を行う構成としてもよい。また例えば給電ケーブル20がこれら以外の電線を含む構成の場合、この電線を介した電力線通信を行う構成としてもよい。更には、車輌1及び給電装置30が通信を行うための通信線を給電ケーブル20が更に備え、この通信線を介して車輌情報の送受信を行う構成としてもよい。
また給電ケーブル20にロック機構22を設ける構成としたが、これに限るものではない。例えば給電ケーブル20に係合して取り外し不可能とするロック機構を車輌1に設け、診断の結果からロックが必要と給電装置30が判断した場合に、給電装置30から車輌1へロック指示を電力線通信により送信し、これを受信した電力線通信装置20などがロック機構を駆動して給電ケーブル20のロックを行う構成としてもよい。また給電ケーブル20の端子部21に取り外しスイッチ23を設ける構成としたが、これに限るものではない。例えば車輌1のインレット4又はその近傍等に取り外しスイッチを設け、取り外しスイッチ23に対する操作がなされた場合に車輌1から給電装置30へその旨が通知される構成としてもよい。
また給電装置30は、サーバ装置70による診断結果などを表示部35に表示することでユーザへの情報の報知を行う構成としたが、これに限るものではない。例えば給電装置30は、音声出力部38にて音声メッセージを出力することにより診断結果を報知する構成としてもよい。また給電装置30は、給電ケーブル20を取り外し不可能にロックした状態で取り外しスイッチ23が操作された場合に音声出力部38による警告を行う構成としたが、これに限るものではない。例えば給電装置30は、表示部35に警告メッセージなどを表示して警告を行ってもよく、警告ランプの点滅などにより警告を行ってもよい。
1 車輌
2 バッテリ
3 充電器
4 インレット
5 充電制御装置
6 車載機器
7 車内ネットワーク
10 電力線通信装置(車載通信装置)
11 制御部(情報送信手段、情報受信手段)
12 車内通信部
13 電力線通信部
14 記憶部
20 給電ケーブル
21 端子部
22 ロック機構(ロック手段)
23 取り外しスイッチ(検知手段)
30 給電装置
31 制御部(情報受信手段、ロック手段、報知手段、解除操作受付手段、解除手段、情報送信手段、診断結果受信手段、検知手段、警告手段)
32 リレー
33 電力線通信部
34 通信部
35 表示部(報知手段)
36 操作部(解除操作受付手段)
37 記憶部
38 音声出力部(警告手段)
70 サーバ装置(診断装置、診断手段、情報受信手段、診断結果送信手段、第2の診断結果送信手段)
90 携帯電話機(可搬型の通信装置)

Claims (7)

  1. 車外に設置され、給電ケーブルを介して車輌への給電を行う給電装置と、前記車輌に搭載され、前記給電ケーブルを介して前記給電装置との通信を行う車載通信装置と、前記車輌の一又は複数の車載機器の状態を診断する診断手段とを備える診断システムであって、
    前記車載通信装置は、
    前記車載機器の状態に係る情報を記憶する記憶部と、
    該記憶部に記憶した情報を、前記給電ケーブルを介して前記給電装置へ送信する情報送信手段と
    を有し、
    前記給電装置は、
    前記車載通信装置が送信した情報を、前記給電ケーブルを介して受信する情報受信手段と、
    該情報受信手段が受信した情報に基づく前記診断手段の診断結果に応じて、前記給電ケーブルを前記車輌から取り外し不可能にロックするロック手段と、
    該ロック手段によるロックを行った場合に、前記診断手段の診断結果に係る情報を報知する報知手段と、
    前記ロック手段によるロックを行った場合に、該ロックを解除するための操作を受け付ける解除操作受付手段と、
    該解除操作受付手段が操作を受け付けた場合に、前記ロック手段によるロックを解除する解除手段と
    を有すること
    を特徴とする診断システム。
  2. 前記車載機器は、自らの状態に係る情報を生成し、生成した前記情報を前記車載通信装置へ送信するようにしてあり、
    前記車載通信装置は、
    前記車載機器が送信した前記情報を受信する情報受信手段を有し、
    該情報受信手段が受信した情報を前記記憶部に記憶するようにしてあること
    を特徴とする請求項1に記載の診断システム。
  3. 前記車載機器は、前記車輌に前記給電ケーブルが接続されていない場合に、前記情報の生成及び生成した情報の送信を行うようにしてあり、
    前記車載通信装置は、前記車輌に前記給電ケーブルが接続されていない場合に、前記情報受信手段による前記情報の受信及び前記記憶部への前記情報の記憶を行うようにしてあること
    を特徴とする請求項2に記載の診断システム。
  4. 前記診断手段を有する診断装置を更に備え、
    前記給電装置は、
    前記情報受信手段が受信した情報を前記診断装置へ送信する情報送信手段と、
    前記診断装置から前記診断手段の診断結果を受信する診断結果受信手段と
    を有し、
    前記診断装置は、
    前記給電装置から情報を受信する情報受信手段と、
    前記診断手段の診断結果を前記給電装置へ送信する診断結果送信手段と
    を有し、
    前記診断手段は、前記情報受信手段が受信した車輌情報に基づいて診断を行うようにしてあること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の診断システム。
  5. 前記診断装置は、前記診断手段の診断結果を、可搬型の通信装置へ送信する第2の診断結果送信手段を有すること
    を特徴とする請求項4に記載の診断システム。
  6. 前記給電装置は、
    前記車輌から前記給電ケーブルを取り外そうとする操作がなされたことを検知する検知手段と、
    該検知手段が前記操作を検知し、且つ、前記ロック手段がロックしている場合に、警告を行う警告手段と
    を備えること
    を特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の診断システム。
  7. 前記給電ケーブルは、前記車輌からの取り外しの際に操作される操作部を有し、
    前記検知手段は、前記操作部に対する操作を検知するようにしてあること
    を特徴とする請求項6に記載の診断システム。
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