JP2015056743A - 移動体通信端末および移動体通信端末の制御方法 - Google Patents

移動体通信端末および移動体通信端末の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】各無線送信部が並行して動作可能な移動体通信端末において、好適に消費電力を低減する。
【解決手段】移動体通信端末(1)は、第一の無線送受信部(13)および第二の無線送受信部(14)の各々が無線通信する基地局のカバレッジを判別するセル判別部(24)と、セル判別部(24)の判別結果を参照して、省電力化のための電圧制御部(12)を最も広いカバレッジを有する基地局と無線通信する無線送受信部に割当てる省電力制御部(23)とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、移動体通信端末の低消費電力化技術に関するものである。
近年、スマートフォンに代表される移動体通信端末は、その処理速度の高速化、表示パネルの大型化などに伴い、消費電力が増加する傾向にある。一方、移動体通信端末において、連続使用時間を延ばすことはユーザーの大きなニーズである。このニーズを満たすために、移動体通信端末の低消費電力化を図るための技術が盛んに研究されている。
特許文献1には、高周波電力増幅回路がソース接地された半導体増幅素子を有する送信電力制御装置の送信電力制御方法において、(i)上記半導体増幅素子のドレイン電圧およびゲート電圧、またはドレイン電圧のみを制御して前記高周波電力増幅回路の利得を線形的に変化させ送信電力を制御すること、および、(ii)上記高周波電力増幅回路の送信出力レベルが最大出力レベルより低い閾値レベル以上で且つ前記電池電圧が基準レベル以下の場合には、前記電池電圧を前記半導体増幅素子のドレイン端子に供給し、前記送信出力レベルが前記閾値レベル以上で且つ前記電池電圧が前記基準レベルを超える場合には該電池電圧を前記基準レベルに降下させて前記ドレイン端子に供給することが記載されている。
特開2002−94392号公報(2002年3月29日公開)
本発明者らは、並行して無線通信可能な複数の信号増幅部を備える移動体通信端末における効果的な低消費電力化技術について検討を重ねている。このような移動体通信端末に対し、特許文献1に記載されている技術を適用すると、低消費電力化が図られる信号増幅器は、上記複数信号の増幅器のうち、通信信号の最大出力が最も高い通信信号を増幅する信号増幅器となる。しかしながら、本発明者の独自の知見によれば、上述したような移動体通信端末では、通信信号の最大出力が最も高い通信信号を増幅する信号増幅器が最も消費電力が高くなるとは限らない。よって、特許文献1に記載の技術は、上述したような移動体通信端末が実行する無線通信の低消費電力化技術として好ましくなく、消費電力を好適に低減可能な技術が求められている。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、複数の無線送信部を備え、各無線送信部が並行して動作可能な移動体通信端末において、好適に消費電力を低減するための技術を提供することを主たる目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る移動体通信端末は、それぞれが増幅器を備え、それぞれが並行して、互いに異なる基地局と無線通信可能である複数の無線送信部と、何れかの無線送信部に割当てられ、割り当てられた無線送信部の増幅器に印加する電圧を、当該増幅器の消費電力が低減されるように制御する電圧制御部と、該複数の無線送信部の各々が無線通信する基地局のカバレッジを判別するセル判別手段と、該セル判別手段の判別結果を参照して、該電圧制御部を、最も広いカバレッジを有する基地局と無線通信する無線送信部に割当てる省電力制御手段と、を備えていることを特徴としている。
また、本発明の一態様に係る移動体通信端末の制御方法は、それぞれが増幅器を備える複数の無線送信部、および、電圧制御部を備えている移動体通信端末の制御方法であって、該複数の無線送信部のそれぞれが並行して、互いに異なる基地局と無線通信する無線通信工程と、該複数の無線送信部の各々が無線通信する基地局のカバレッジを判別するセル判別工程と、該セル判別工程の判別結果を参照して、最も広いカバレッジを有する基地局と無線通信する無線送信部に電圧制御部を割当てる省電力制御工程と、該電圧制御部が、割り当てられた無線送信部の増幅器に印加する電圧を、当該増幅器の消費電力が低減されるように制御する電圧制御工程と、を包含することを特徴としている。
本発明の一態様によれば、移動体通信端末が在圏するセルカバレッジを判断し、狭域セルに対応した無線送信部に対してよりも、広域セルに対応した無線送信部に対して、省電力化のための電圧制御を優先することで、送信電力が大きい方へ送信電力確率が分布する無線送信部に対して省電力制御を行うことができるため、好適に消費電力を低減することができる。
本発明の実施形態1に係る移動体通信端末の概略構成を示す機能ブロック図である。 (a)は、APT(Average Power Tracking)方式において電圧制御部が出力する電圧の一例を示し、(b)は、ET(Envelope Tracking)方式において電圧制御部が出力する電圧の一例を示す図である。 ヘテロジーニアスネットワークの一例を示す図である。 基地局による移動体通信端末の送信電力の制御を説明する図である。 移動体通信端末が受信する電波の受信レベル毎の振幅密度関数を示す図である。 移動体通信端末が送信する電波の送信電力毎の振幅密度関数を示す図である。 本発明の実施形態1に係る移動体通信端末の省電力制御の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態2に係る移動体通信端末の省電力制御の一例を示すフローチャートである。
本発明の一実施形態に係る移動体通信端末は、音声通話またはデータ通信のための無線通信を基地局との間で行なう移動体通信端末であり、並行して、互いに異なる複数の基地局と無線通信可能なように構成されている。通信方式としては、基地局との間で無線通信を行うための通信方式であれば特に限定されず、例えば、UMTS、CDMA2000 1x、LTE、特に、今後発展が期待されるLTE−Advansed等の移動体通信方式を用いることができる。
〔実施形態1〕
(移動体通信端末)
図1は、実施形態1に係る移動体通信端末1の概略構成を示す機能ブロック図である。なお、本実施形態は、一例としてFDD(Frequency Division Duplex)の場合について説明するが、本発明はこれに限定されない。TDD(Time Division Duplex)の場合は、DUP1およびDUP2を、Switchデバイスおよび帯域制限フィルタに置き換えることにより構成可能である(図示せず)。
図1に示すように、移動体通信端末1は、バッテリ(電源)10、パワーマネジメント部11、電圧制御部12、第一の無線送受信部(無線送信部)13、第二の無線送受信部(無線送信部)14、スイッチSW1、スイッチSW2、入出力デバイス15、USIM16、フラッシュメモリ17、メモリ18、通信処理部20およびアプリケーション処理部30を備えている。
第一の無線送受信部13は、アンテナANT1、デュプレクサDUP1、増幅器PA1、帯域制限フィルタTx1_BPF、帯域制限フィルタRx1_BPFおよび低雑音増幅器LNA1を備えている。第二の無線送受信部14は、アンテナANT2、デュプレクサDUP2、増幅器PA2、帯域制限フィルタTx2_BPF、帯域制限フィルタRx2_BPFおよび低雑音増幅器LNA2を備えている。
通信処理部20は、送信処理部21、受信処理部22、省電力制御部(省電力制御手段)23、セル判別部(セル判別手段)24、送信処理部25、受信処理部26および通信用CPU27を備えている。アプリケーション処理部30は、入出力デバイス制御部31、認証部32およびアプリケーション用CPU33を備えている。
送信処理部21および受信処理部22は、第一の無線送受信部13に対応している。送信処理部21において変調、フレーム処理、増幅等された信号Tx1_OUTは、帯域制限フィルタTx1_BPFによって帯域制限され、信号Tx1_PA_inとして増幅器PA1に入力される。増幅器PA1は、スイッチSW1を介して印加される電圧Vcc1に従う特性で、信号Tx1_PA_inを電力増幅し、Tx1信号として出力する。Tx1信号は、デュプレクサDUP1を介してアンテナANT1から電波として放射される。
また、アンテナANT1にて受信された電波は、デュプレクサDUP1を介し、信号Rx1として信号帯域制限フィルタRx1_BPFにおいて帯域が制限され、信号Rx1_LNAとして低雑音増幅器LNA1に入力される。低雑音増幅器LNA1は、信号Rx1_LNA1を増幅して信号Rx1_INとして出力する。信号Rx1_INは、受信処理部22に入力され、増幅、復調等がなされる。なお、デュプレクサDUP1は、誘電体やSAWデバイスなどで構成された周波数フィルタであり、異なる周波数の信号TX1および信号RX1を分配するようになっている。
同様に、送信処理部25および受信処理部26は、第二の無線送受信部14に対応している。第二の無線送受信部14の動作の詳細は、第一の無線送受信部13と同様であり、説明を省略する。そして、第一の無線送受信部13および第二の無線送受信部14は互いに独立しており、同時に動作可能である。
バッテリ10は、電圧Battery_Vをパワーマネジメント部11に供給する。パワーマネジメント部11は、電圧Battery_Vから、各回路で必要な電圧の生成、充電制御、減電検出等の動作を行う。そして、パワーマネジメント部11から電圧Battery_Vに対応する電池電圧VBatを供給されるスイッチSW1、スイッチSW2および電圧制御部12、ならびに、これらを制御する省電力制御部23によって省電力化が実現される。詳細については後述する。
通信用CPU(Communication CPU:C−CPU)27は、通信処理部20の全ての動作を制御するプロセッサである。通信用CPU27の動作プログラムは、例えば、フラッシュメモリ17に予め記憶されている。フラッシュメモリ17に予め記憶された動作プログラムは、フラッシュメモリ17よりも高速アクセスが可能な、DRAM、SRAM等によって構成されたメモリ18にコピーされてもよい。なお、高速信号処理のために、通信用CPU27に加えてまたは替えてDSPを使用してもよい。
アプリケーション用CPU33(Application CPU:A−CPU)33は、通信処理を除く、アプリケーションの全ての処理を行うプロセッサである。入出力デバイス15は、例えば、スピーカ、マイク、ディスプレイ、キー、センサ、GPS、IrDA等のデバイスであり、入出力デバイス制御部31によって制御される。認証部32は、USIM16の情報を使用して、ネットワークサービスとの認証処理を行う。
(電圧制御部)
図1に示すように、電圧制御部12は、省電力制御部23からの制御信号によって制御され、パワーマネジメント部11から供給される電池電圧Vbatを、許容される範囲内で変換電圧Vcntに変換する。この変換電圧Vcntは、スイッチSW1またはSW2を介して、増幅器PA1またはPA2に印加される。
ここで、増幅器PA1またはPA2に印加する電圧を変化させても、増幅された信号対消費される電流値の関係は大きく変化しないのが通常である。電力=電流×電圧であるため、電圧制御部12が増幅器PA1またはPA2に印加する電圧を、許容される歪特性範囲内で低下させることによって、増幅器PA1またはPA2の電力消費量を低減することができる。
一般的に、送信信号を増幅する増幅器(増幅器PA1およびPA2)は、受信信号を増幅する増幅器(低雑音増幅器LNA1およびLNA2)に比べ遙かに多くの電力を消費する。電圧制御部12の上述した電圧変換動作により、送信信号を増幅する増幅器PA1またはPA2における電力消費量を削減することにより、移動体通信端末1における低消費電力化を効果的に図ることができる。
なお、電池電圧Vbatを変換電圧Vcntに変換する電圧制御部12は、通常、所望の特性を満たす変換電圧を出力するために、DC−DCコンバータによって構成されている。DC−DCコンバータは、SMPS(Switch-mode Power Supplies)とも呼ばれている。
また、省電力制御部23が電圧制御部12を制御する低消費電力化方式は特に限定されず、公知の低消費電力化方式を採用すればよいが、代表的な低消費電力化方式としては、例えば、APT(Average Power Tracking)方式、および、ET(Envelope Tracking)方式が挙げられる。両方式は、以下に述べる様な特徴を有する。
省電力制御部23によってAPT方式で制御された電圧制御部12は、送信信号の時間軸方向の一定領域(たとえばフレーム単位)における平均値に対応する変換電圧Vcntを出力する(図2の(a)参照)。たとえばフレーム単位で変換電圧Vcntを制御するため、高速な動作が不要なので、電圧制御部12自身の動作に必要とされる消費電力量は、削減すべき電流値よりも充分低いので、送信信号の出力が比較的低く、消費電流が少ない領域における低消費電力化特性に優れる。一方、送信信号の出力が比較的高い領域では、満足な歪み特性を確保するために、VBat電圧もしくは、VBat電圧に近い電圧を必要とする場合がある。よって、送信信号の出力が比較的高い領域、特に最大送信電力に近い領域における低消費電力化特性は好ましくない。以上の特徴から、APT方式は、送信信号の出力が比較的低い領域に分布している信号を増幅する際に、優れた低消費電力特性を発揮する。
一方、省電力制御部23によってET方式で制御された電圧制御部12は、送信信号の包絡線に追従するように変換電圧Vcntを変換する(図2の(b)参照)。送信電力に関わらず、送信信号の高速な出力変化に追従するために、電圧制御部12は高速動作を要する。よって、APT方式に比べると、ET方式では、電圧制御部12自身の消費電力量は高くなる傾向があるが、最大送信電力に近い領域の大きな消費電流に比較すると少ない為、APT方式では電流削減効果が発揮出来ない、送信信号の出力が比較的高い領域に分布している信号を増幅する際に優れた低消費電力特性を発揮する。一方、ET方式では、電圧制御部12自身の消費電力が大きい為、送信信号の出力が比較的低く、消費電流が少ない領域における低消費電力化特性は好ましくない。
なお、本実施形態において、電圧制御部12は、第一の無線送受信部13および第二の無線送受信部14の何れかに割当てられ、割当てられた無線送受信部が備える増幅器(PA1またはPA2)に印加される電圧を制御するようになっている。詳細には、図1に示すように、電圧制御部12が変換した変換電圧Vcntは、スイッチSW1およびSW2によって、増幅器PA1またはPA2の何れか一方に印加され、他方の増幅器には、電池電圧Vbatが印加されるようになっている。すなわち、電圧制御部12が、第一の無線送受信部13に割当てられた場合、スイッチSW1の端子A−B間がオンとなり、増幅器PA1に印加される電圧Vcc1は、変換電圧Vcntとなり、省電力制御(電圧制御)されるとともに、スイッチSW2の端子D−F間がオンとなり、増幅器PA2に印加される電圧Vcc2は、電池電圧Vbatとなり、省電力制御は行われない。一方、電圧制御部12が、第二の無線送受信部14に割当てられた場合、スイッチSW2の端子D−E間がオンとなり、増幅器PA2に印加される電圧Vcc2は、変換電圧Vcntとなり、省電力制御(電圧制御)されるとともに、スイッチSW1の端子A−C間がオンとなり、増幅器PA1に印加される電圧Vcc1は、電池電圧Vbatとなり、省電力制御は行われない。なお、後述するセルサーチ時など、何れの無線送受信部を省電力制御するか未定のときには、スイッチSW1の端子A−C間をオン、かつ、スイッチSW2の端子D−F間をオンとしてもよい。なお、スイッチSW1は、信号SW1_CTRLを介して、スイッチSW2は、信号SW2_CTRLを介して、省電力制御部23によって制御される。
(セルカバレッジ)
セル判別部24は、第一の無線送受信部13および第二の無線送受信部14が無線通信する基地局のセルカバレッジを判別し、省電力制御部23にセル判別信号を送る。
ここで、セルカバレッジについて説明する。移動体通信端末と無線通信する基地局には、移動体通信端末と無線通信可能な範囲(セル)が設定されている。各セルは、そのカバレッジ(大きさ)によって、対応する名称が、ベンダまたはオペレータ毎に定義されている。一例を挙げると、マクロセル(基地局からの最大距離が数百メートルから数キロまで、基地局の送信電力5から10W程度)、マクロセルよりも狭いピコセル(基地局からの最大距離が500メートルから1.5キロメートルまで、基地局の送信電力1から5W程度)、ピコセルよりもさらに狭いフェムトセル(基地局からの最大距離が100メートルから200メートルまで、基地局の送信電力10から100mW程度)等。なお、一般的に、電波伝搬特性から、周波数が低いバンド(例えば、800MHz)のカバレッジに比較して、周波数が高いバンド(例えば、2GHz)のカバレッジの方が小さくなる。
また、カバレッジの異なる複数のセルが混在しているネットワークを、ヘテロジーニアスネットワークと称する。図3は、ヘテロジーニアスネットワークの一例を示す図である。広域BSおよび狭域BS_A〜BS_Cが基地局を示し、MS1〜MS4が移動体通信端末を示す。図3に示す例では、MS2およびMS3の位置において、ヘテロジーニアスネットワークが形成されている。
なお、本明細書では、本実施形態に係る移動体通信端末1が在圏するセルのうち、相対的に広いセルを広域セル、相対的に狭いセルを狭域セルと称する。特に、図3に示す様な、狭域セルが広域セルに対して充分に小さいヘテロジーニアスネットワークを想定している。例えば、移動体通信端末1がマクロセルおよびピコセルに在圏していた場合には、マクロセルを広域セルと称し、ピコセルを狭域セルと称する。また、移動体通信端末1がマクロセルおよびフェムトセルに在圏していた場合には、マクロセルを広域セルと称し、フェムトセルを狭域セルと称する。また、移動体通信端末1がピコセルおよびフェムトセルに在圏していた場合には、ピコセルを広域セルと称し、フェムトセルを狭域セルと称する。なお、狭域セルは、広域セルのカバレッジを拡大、補間される位置(セルエッジ)に置かれる場合もある。
ここで、基地局は、複数の移動体通信端末からの電波を受信するため、電波の干渉、すなわち、強い電波が弱い電波を打ち消すことを防ぐために、各移動体通信端末における送信出力を制御して、それぞれの移動体通信端末からの受信レベルを揃えるようにする。これを、図4を参照して説明する。なお、図4では、BSは基地局を、MSn、MSmおよびMSfは移動体通信端末を、Tx_n、Tx_mおよびTx_fはMSn、MSmおよびMSfの送信出力を、Rx_n、Rx_mおよびRx_fはMSn、MSmおよびMSfにおける受信レベルをそれぞれ示す。また、電波伝搬路を示す矢印線の長さは、電波の減衰量と相関関係がある。なお、この減衰量は、単純に距離のみでなく、天候や障害物などを要因とする反射および回折による影響も含まれる。送信出力が同じ場合、電波伝搬距離が長くなる程、BSで受信する信号レベルは低くなる。
図4の(b)〜(d)は、MSn、MSmおよびMSfに対するBSの制御を説明するフローチャートである。BSは、MSn、MSmおよびMSfから送信され、伝搬されたUL_n、UL_nおよびUL_n信号を受信し、受信レベルを計測する(ステップSn1、ステップSm1、ステップSf1)。そして、計測した受信レベルを基準値と比較し(ステップSn2、ステップSm2、ステップSf2)、受信レベルが基準値よりも大きい場合には、送信出力を減少させるよう指令を出し(ステップSn3、ステップSm3、ステップSf3)、受信レベルが基準値よりも小さい場合には、送信出力を増加させるよう指令を出す(ステップSn4、ステップSm4、ステップSf4)。これにより、BSにおける、MSn、MSmおよびMSfから受信レベルが揃うようになる。また、BSから遠い位置にある移動体通信端末ほど、大きな送信出力が必要になる。
また、移動体通信端末側においても、基地局からの受信信号レベルが低い場合、基地局から遠いものとして、送信出力を大きくし、基地局からの受信信号レベルが高い場合、基地局に近いものとして、送信出力を小さくする。基地局が見通せないところで移動している端末が受信する電波の振幅密度関数(PDF:Probability Density Function)は、図5の(a)に示すようなレイリー分布となる。また、基地局が見通せるところで移動している端末が受信する電波の振幅密度関数は、基地局からの直接波が加わることによって、図5の(b)に示すようなライス分布となる。つまり、移動体通信端末の送信出力も、この分布に相関したものになる。この両図を見ても、最大出力の確立密度は僅かであり、従来技術のように、最大出力に注力して、省電力化を行っても効果が薄い事は、明白である。
さらに、広域セルと、狭域セルが同じ周波数を使用する場合は、広域BSをプライマリーとした、干渉防止制御が必要になる。なお、LTE方式においては、移動体通信端末から基地局に向けて送信される信号Tx_n、Tx_mおよびTx_fは、SC−FDMAが採用されているので、周波数領域において直交化が実現できるために干渉に強く、移動体通信端末ごとの送信電力制御の目標値を制御するFractional TPC(Transmission Power Control)が適用できる。従って、スループットを上げたい移動通信端末は、基地局からの制御に従って、送信電力の目標値を上げて、スループットを向上させる事も可能である。
一方、異なる周波数を使用する場合は、特に干渉防止制御は必要ない。ここでは、狭域セルと広域セルとで使用される周波数が異なる場合を中心に説明する。通信を行う電波の周波数に従い、電波伝搬特性が異なり、同じ送信出力において、周波数が高いほど、直接波の減衰が大きい為、伝搬距離が短くなる傾向がある。従って、狭域セルにおいて用いる周波数としては、高い周波数の方が適合する場合が多い。さらに、増幅する信号の周波数が高い程、増幅器の効率が下がり、消費電力が増加する事が懸念されるが、ここでは、広域セルに比較して、狭域セルは充分に狭く、増幅器の送信電力も、充分に小さいものとする。
なお、セル判別部24が、セルカバレッジを判別する方法は特に限定されず、種々の方法をとることが可能である例として、LTEのHome eNB(フェムトセル)の場合を説明する(3GPP TS 22.011の第8章参照)。なお、広域セルに対して、LTEのHome eNB(フェムトセル)のカバレッジは、充分に小さいものとする。
一般に、広域セル内の制御は、広域BSがプライマリーとなり、セカンダリーの狭域BSの制御を行う。狭域BSの例として、LTEのeNB(evolved Node B)が報知するシステム情報は、BCCH(Broadcast Control Channel)で伝送される。BCCHは、BCH(Broadcast Channel)とDL−SCH(Downlink Shared Channel)に割り当てられる。BCHに割り当てられるものは、MIB(Master Information Block)であり、システム情報を受信する為に必要な物理層の情報が含まれている。DL−SCHに割り当てられたSIB(System Information Block)は、SIB Type1〜16等の複数種類に分類され、このうちSIB Type 9に、Home eNBに関する情報が書き込まれている。HOME eNBに関する情報は、CSG(Closed Subscriber Group)としてのIDが用いられる。なお、SIBは、今後拡張される可能性もある。
それらの情報は、それぞれに設定された周期にて伝送される。移動体通信端末は、該情報を受信する事により、カバレッジが狭い狭域セルであるHOME eNBのカバレッジ内である事を判別可能である。
また、移動体通信端末は、予め記憶された、もしくは、過去に接続した経験があるeNBの情報をリストを保存してある場合、そのリストと、受信したeNBの情報を照合する事で、セル選択の候補として扱う事が可能である。セル選択は、ネットワークからの支援によって行う事を可能であり、移動体通信端末が、選択を行う事も可能である。
また、Home eNB(フェムトセル)は、一般家庭や小規模オフィス等に設置され、光回線やADSL等の一般ブロードバンド回線を介して、移動体通信事業者網(CN:コアネットワーク)に接続されるものもある。そのため、セキュリティの観点から当該フェムトセルが正当な装置であることを、移動体通信事業者網(CN:コアネットワーク)側で認証するようになっている。例えば、フェムトセルは認証データを含むUSIMカードを保持し、この情報を使用して回線接続時に移動体通信事業者網の認証サーバに対して認証を行う。そのため、移動体通信事業者網のサーバは、通信可能なフェムトセル基地局のリストを保持している。フェムトセルは、一意な番号(FemtoID)が割り当てられ、ネットワーク上のデータベースで管理される。CNは、加入者プロフィル上に、利用許可されたフェムトセルに対応するFemtoIDリストを保持し、位置登録時の在圏可否判定に利用される。
移動体通信端末1のセル判別部24は、移動体通信事業者網を介して、このフェムトセル基地局のリストを参照することによって、第一の無線送受信部13および第二の無線送受信部14が無線通信する基地局がフェムトセルであるか否かを判別することができる。
以上の様に、セル判別部24は、狭域セルを判断する事が出来るので、排他的に、広域セルであると判別することも可能である。
なお、移動体通信端末1は、一度在圏した狭域セルのID、周波数やスクランブリングコード等をセル単位で候補リストとして記憶しておき、定期的に候補リストのセルサーチを行い、自発的に狭域セルに在圏するようにしてもよい。この場合、セル判別部24は、第一の無線送受信部13および第二の無線送受信部14が無線通信する基地局のセルが、この候補リストに含まれかを判別することによっても、当該基地局のセルカバレッジを判別することができる。
(省電力制御)
上述したように、移動体通信端末1の第一の無線送受信部13または第二の無線送受信部14の送信出力は、これらの無線送受信部が無線通信する基地局との間の電波伝搬距離に応じて変化する。ゆえに、移動体通信端末1における送信電力は、時々刻々と変化する。従って、バッテリの持続時間、すなわち省電力化の達成度を評価する際には、送信出力の出現頻度の分布にて評価する必要がある。ここで、図6に示すように、セル範囲が広い広域セルと、セル範囲が狭い狭域セルとでは、送信出力の出現頻度の分布が異なる。なぜなら、狭域セル基地局と無線通信する場合、広域セル基地局と無線通信する場合に比べて、基地局が比較的近傍に存在する可能性が高くなるからである。よって、狭域セル基地局と無線通信する場合、広域セル基地局と無線通信する場合に比べ、送信電力が小さい方へ確率分布がシフトする。従って、広域セル基地局と無線通信する無線送受信部に対して、狭域セル基地局と無線通信する無線送受信部よりも、優先的に省電力制御を行うことにより、効果的に消費電力を低減することができる。
例えば、移動体通信端末1が、図3に示すようなヘテロジーニアスネットワークに在圏し、第一の無線送受信部13および第二の無線送受信部14が、それぞれ広域セル基地局および狭域セル基地局と並行して無線通信している場合、出現頻度の分布から考えれば、広域セル基地局への送信電力の方が、狭域セル基地局への送信電力よりも相対的に大きくなる(図6に示すように、送信電力確率分布が高出力側に分布する。)。ゆえに、広域セル基地局と無線通信する無線送受信部に対して、省電力制御を行う(すなわち、電圧制御部12を割当てる)ことが好ましい。このような省電力制御は、LTEと3Gの通信機能を同時にサポートするSV−LTE(Simultaneous Voice and LTE)や、次世代通信技術としてのLTE−Advancedにおいて検討されているCA(Carrier Aggregation)の内、広域のマクロセルと狭域のスモールセルとの通信リソースを束ねる技術において特に有効である。
図7は、移動体通信端末1における省電力制御の一例を示すフローチャートである。説明の便宜上、マクロセルとスモールセルで構成される、ヘテロジーニアスネットワークを説明の例とする。以下の例では、セル判別部24は、マクロセルを広域セル、マクロセルよりもカバレッジが小さいセル(下記の例ではピコセル)を狭域セルと判別する。
まず、省電力制御部23は、レジスタRF1およびRF2を初期化する(ステップS1)。続いて、通信処理部20が、第一の無線送受信部13および第二の無線送受信部14が無線通信する基地局の探索(セルサーチ)を行う(ステップS2)。そして、通信処理部20が、第一の無線送受信部13が無線通信する基地局を見つけた場合には(ステップS3におけるYES)、セル判別部24が、当該基地局が広域セルか狭域セルかを判別する(ステップS4)。例えば、セル判別部24が、当該基地局がピコセルであり、狭域セルであると判別した場合(ステップS4におけるピコセル)、省電力制御部23は、レジスタRF1に「狭域」を示す情報を保存する(ステップS5)。また、セル判別部24が、当該基地局がマクロセルであり、広域セルであると判別した場合(ステップS4におけるマクロセル)、省電力制御部23は、レジスタRF1に「広域」を示す情報を保存する(ステップS6)。通信処理部20が、第一の無線送受信部13が無線通信する基地局を見つけなかった場合には(ステップS3におけるNO)、省電力制御部23は、レジスタRF1に「圏外」を示す情報を保存する(ステップS7)。
続いて、通信処理部20が、第二の無線送受信部14が無線通信する基地局を見つけた場合には(ステップS8におけるYES)、セル判別部24が、当該基地局が広域セルか狭域セルかを判別する(ステップS9)。例えば、セル判別部24が、当該基地局がピコセルであり、狭域セルであると判別した場合(ステップS9におけるピコセル)、省電力制御部23は、レジスタRF2に「狭域」を示す情報を保存する(ステップS10)。また、セル判別部24が、当該基地局がマクロセルであり、広域セルであると判別した場合(ステップS9におけるマクロセル)、省電力制御部23は、レジスタRF2に「広域」を示す情報を保存する(ステップS11)。通信処理部20が、第二の無線送受信部14が無線通信する基地局を見つけなかった場合には(ステップS9におけるNO)、省電力制御部23は、レジスタRF2に「圏外」を示す情報を保存する(ステップS12)。なお、第一の無線送受信部13および第二の無線送受信部14は、先に基地局を検出した方が、近接するセルの情報を得る事で、他方のセルサーチをアシストしても良い。
そして、省電力制御部23は、レジスタRF1およびRF2を参照して、省電力制御を行う(ステップS13)。省電力制御の例を、表1に示す。
例えば、省電力制御部23は、レジスタRF1およびRF2に応じて、表1に示すように、スイッチSW1およびSW2を制御し、増幅器PA1およびPA2に印加する電圧Vcc1およびVcc2を制御する。これにより、より広域なカバレッジを有する基地局と無線通信する無線送受信部に対して、省電力制御を行う(すなわち、電圧制御部12を割当てる)ことができる。なお、表1中、「適応型」としたケースについては、何れのセルが広域であるか判別できないため、他の基準(例えば、信号の種類、ビットレート、帯域等)に応じて、省電力制御を行う無線送受信部を選択すればよい。
Figure 2015056743
〔変形例〕
なお、例えば、図7のステップS4またはステップS9において、セル判別部24は、通信事業者のユーザー認証結果情報から、セルカバレッジを判断してもよい。LTEでは、特定ユーザーにのみセルへのアクセス権を許可するCSG(Closed Subscriber Group)機能が提供されている。通信事業者は、IDにより、どの様なセルであるのか把握しているが、移動体通信端末は、アクセス権があるCSG IDリストを予め記憶しており、CGSセルとして報知されるCGS IDとリストを照合し、接続先候補としてもよく、リストに見当たらない場合は、通常のマクロセルとして扱うようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、説明の便宜のために、アンテナANT1およびANT2をそれぞれ独立したアンテナとして説明したが、本実施形態はこれに限定されず、単一のアンテナを設け、第一の無線送受信部13および第二の無線送受信部14が当該アンテナに対してそれぞれマッチングをとる構成であってもよい。
また、アンテナANT1およびANT2を、MIMO送受信またはダイバーシチ送受信における主(Primary)アンテナおよび副(Secondary)アンテナとして使用してもよい。
また、上述した実施形態では、説明の便宜のために、送受信系が二系統である場合について説明したが、送受信系は3系統以上であってもよい。その場合、移動体通信端末は、送受信系の数を超えない範囲において、電圧制御部を複数備えていてもよい。その場合、少なくとも、最も広いカバレッジを有する基地局と無線通信する送受信系に対しては、電圧制御部を割当てるように制御すればよく、その他の電圧制御部については任意の送受信系に割り当てればよいが、好ましくは、より広いカバレッジを有する基地局と無線通信する送受信系に優先的に電圧制御部を割当てるようにすればよい。
〔実施形態2〕
図8は、移動体通信端末1における省電力制御の他の例を示すフローチャートである。図8に示す例でも、説明の便宜上、マクロセルとスモールセルで構成される、ヘテロジーニアスネットワークを説明の例とする。マクロセルを広域セル、マクロセルよりもカバレッジが小さいセルを、狭域セルと称する。さらに、無線送受信部1が、先にセルサーチを行う様に設定されているものとする。また、広域BSからの制御がプライマリーになるため、先に広域のサーチを行うものとする。
まず、省電力制御部23は、レジスタRF1およびRF2を初期化する(ステップS101)。続いて、通信処理部20が、第一の無線送受信部13が無線通信を行う広域基地局の探索(セルサーチ)を行う(ステップS102)。
そして、ステップS102における探索の結果、第一の無線送受信部13が無線通信する広域基地局が見つかった場合には(ステップS103におけるYES)、通信処理部20は、広域基地局からの信号を受信する事で取得出来た情報(MIB、SIB等)を、レジスタRF1に保存する(ステップS104)。続いて、通信処理部20は、上記取得情報を参照して、第二の無線送受信部14が無線通信を行う基地局の探索(セルサーチ)を行う(ステップS105)。この時、通信処理部20は、移動体通信端末1のフラッシュメモリ17に予め記憶された、接続可能な基地局または接続経験がある基地局の情報を読み出し、探索のアシストを行ってもよい。
そして、ステップS105における探索の結果、基地局が見つからなかった場合(ステップS106のNO)、通信処理部20は、レジスタRF2に「圏外」を示す情報を保存する(ステップS107)。さらに、セル判別部24が、レジスタRF1へ「広域」を示す情報を保存する(ステップS108)。そして、ステップS109において、省電力制御部23が省電力制御を行う。また、ステップS105における探索の結果、基地局が見つかった場合(ステップS106のYES)、通信処理部20は、当該基地局からの信号を受信する事で取得出来た情報(MIB、SIB等)を、レジスタRF2に保存する(ステップS110)。そして、ステップS111において、セル判別部24が、レジスタRF1およびレジスタRF2に保存された基地局情報を参照して、セルカバレッジを比較する。
一方、ステップS102における探索の結果、第一の無線送受信部13が無線通信する基地局が見つからなかった場合には(ステップS103におけるNO)、通信処理部20は、レジスタRF1へ「圏外」を示す情報を保存する(ステップS112)。続いて、通信処理部20は、第二の無線送受信部14が無線通信を行う基地局の探索(セルサーチ)を行う(ステップS113)。
そして、ステップS113における探索の結果、第二の無線送受信部14が無線通信する基地局が見つからなかった場合には(ステップS114におけるNO)、通信処理部20は、レジスタRF2へ「圏外」を示す情報を保存し(ステップS115)、ステップS102に戻って、再び第一の無線送受信部13が無線通信を行う基地局の探索(セルサーチ)を行う。また、ステップS113における探索の結果、第二の無線送受信部14が無線通信する基地局が見つかった場合には(ステップS114におけるYES)、通信処理部20は、レジスタRF2に、広域基地局からの信号を受信する事で取得出来た情報(MIB、SIB等)を保存する(ステップS116)。続いて、通信処理部20は、上記取得情報を参照して、第一の無線送受信部13が無線通信を行う基地局の探索(セルサーチ)を行う(ステップS117)。この時、通信処理部20は、移動体通信端末1のフラッシュメモリ17に予め記憶された、接続可能な基地局または接続経験がある基地局の情報を読み出し、探索のアシストを行ってもよい。
そして、ステップS117における探索の結果、基地局が見つからなかった場合(ステップS118のNO)、通信処理部20は、レジスタRF1へ「圏外」を示す情報を保存する(ステップS119)。さらに、セル判別部24が、レジスタRF1へ「広域」を示す情報を保存する(ステップS120)。そして、ステップS109において、省電力制御部23が省電力制御を行う。また、ステップS117における探索の結果、基地局が見つかった場合(ステップS118のYES)、通信処理部20は、当該基地局からの信号を受信する事で取得出来た情報(MIB、SIB等)を、レジスタRF1に保存する(ステップS121)。そして、ステップS111において、セル判別部24が、レジスタRF1およびレジスタRF2に保存された基地局情報を参照して、セルカバレッジを比較する。
ステップS111では、セル判別部24は、レジスタRF1およびレジスタRF2に保存された基地局情報を参照して、第一の無線送受信部13が無線通信する基地局のセルカバレッジと、第二の無線送受信部14が無線通信する基地局のセルカバレッジと、をそれぞれ判別し、互いに比較する。比較の結果、レジスタRF1に比較してレジスタRF2に保存された情報に係る基地局の方が、カバレッジが狭いと判断された場合(ステップS111におけるRF1>RF2)、セル判別部24は、レジスタRF1に「広域」を示す情報を、レジスタRF2に「狭域」を示す情報を保存する(ステップS122)。また、比較の結果、レジスタRF2に比較してレジスタRF1に保存された情報に係る基地局の方が、カバレッジが狭いと判断された場合(ステップS111におけるRF1<RF2)、セル判別部24は、レジスタRF1に「狭域」を示す情報を、レジスタRF2に「広域」を示す情報を保存する(ステップS124)。また、比較の結果、レジスタRF1およびレジスタRF2に保存された情報に係る基地局が、互いに同じカバレッジであると判断された場合(ステップS111におけるRF1=RF2)、レジスタRF1およびレジスタRF2の両方に「広域」を示す情報を保存するか、レジスタRF1およびレジスタRF2の両方に「狭域」を示す情報を保存する(ステップS123)。
そして、実施形態1と同様に、省電力制御部23が、フラグRF1およびRF2を参照して、省電力制御を行う(ステップS109)。省電力制御の例を表1に示す。例えば、省電力制御部23は、フラグRF1およびRF2に応じて、表1に示すように、スイッチSW1およびSW2を制御し、増幅器PA1およびPA2に印加する電圧Vcc1およびVcc2を制御する。これにより、より広域なカバレッジを有する基地局と無線通信する無線送受信部に対して、省電力制御を行う(すなわち、電圧制御部12を割当てる)ことができる。
なお、実施形態1で示した変形例は、可能な範囲で本発明にも適用され得る。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る移動体無線通信端末1は、それぞれが増幅器(PA1、PA2)を備え、それぞれが並行して、互いに異なる基地局と無線通信可能である複数の無線送信部(第一の無線送受信部13、第二の無線送受信部14)と、何れかの無線送信部に割当てられ、割り当てられた無線送信部の増幅器に印加する電圧を、当該増幅器の消費電力が低減されるように制御する電圧制御部12と、該複数の無線送信部の各々が無線通信する基地局のカバレッジを判別するセル判別手段(セル判別部24)と、該セル判別手段の判別結果を参照して、該電圧制御部12を、最も広いカバレッジを有する基地局と無線通信する無線送信部に割当てる省電力制御手段(省電力制御部23)と、を備えている。
移動体通信端末において、最大出力電力が最も高い移動通信システム或いはモードの方が、必ずしも消費電力が大きいとは限らない。移動体通信端末の送信電力は、時々刻々と変化し、基地局との距離が近い場合は小さく、基地局との距離が遠い場合は大きくなる様な電力制御が行われる。従って、従来技術の様に、最大出力電力に従った制御では、適切な省電力化制御が実行出来ない。
これに対し、上記の構成によれば、移動体通信端末が在圏するセルカバレッジを判断し、狭域セルに対応した無線送信部に対してよりも、広域セルに対応した無線送信部に対して、省電力化のための電圧制御を優先する事が可能になる。ここで、狭域セル基地局と無線通信する場合は、送信電力が少ない方へ送信電力確率が分布し、広域セル基地局と無線通信する場合は、送信電力が大きい方へ送信電力確率が分布する。従って、上記の構成によれば、送信電力が大きい方へ送信電力確率が分布する無線送信部に対して省電力制御を行うことができるため、好適に消費電力を低減することができる。
本発明の態様2に係る移動体無線通信端末1は、上記態様1において、上記セル判別手段は、上記複数の無線送信部の各々が無線通信する基地局が、マクロセル基地局、ピコセル基地局およびフェムトセル基地局の何れであるかを判別するものであってもよい。
上記の構成によれば、セル判別手段は、複数の無線送信部の各々が無線通信する基地局が、マクロセル基地局、ピコセル基地局およびフェムトセル基地局の何れであるかを判別することにより、各基地局のカバレッジを容易に判別することができる。
本発明の態様3に係る移動体無線通信端末1は、上記態様1または2において、電圧制御部12が、APT(Average Power Tracking)方式またはET(Envelope Tracking)方式に従って、割り当てられた無線送信部の増幅器に印加する電圧を制御するものであってもよい。
上記の構成によれば、電圧制御部は、APT方式またはET方式に従って、割り当てられた無線送信部の増幅器に印加する電圧を制御することにより、当該増幅器の消費電力を好適に低減することができる。
本発明の態様4に係る移動体無線通信端末1は、上記態様1〜3において、上記複数の無線送信部が無線通信する基地局が、ヘテロジーニアスネットワークを構成していることが好ましい。
上記の構成によれば、移動体通信端末は、互いに異なるカバレッジを有する複数の基地局との間で無線通信を行うため、セルカバレッジを判断して広域セルに対応した無線送信部に対して、省電力化のための電圧制御を優先することにより、好適に消費電力を低減することができる。
本発明の態様5に係る移動体無線通信端末の制御方法は、それぞれが増幅器(PA1、PA2)を備える複数の無線送信部(第一の無線送受信部13、第二の無線送受信部14)、および、電圧制御部12を備えている移動体通信端末1の制御方法であって、該複数の無線送信部のそれぞれが並行して、互いに異なる基地局と無線通信する無線通信工程と、該複数の無線送信部の各々が無線通信する基地局のカバレッジを判別するセル判別工程と、該セル判別工程の判別結果を参照して、最も広いカバレッジを有する基地局と無線通信する無線送信部に電圧制御部を割当てる省電力制御工程と、該電圧制御部が、割り当てられた無線送信部の増幅器に印加する電圧を、当該増幅器の消費電力が低減されるように制御する電圧制御工程と、を包含する。
上記の構成によれば、本発明の態様1に係る移動体無線通信端末1と同等の効果を奏する。
本発明は、移動体通信端末の製造分野において利用可能である。
1 移動体通信端末
12 電圧制御部
13 第一の無線送受信部(無線送信部)
14 第二の無線送受信部(無線送信部)
23 省電力制御部(省電力制御手段)
24 セル判別部(セル判別手段)
PA1、PA2 増幅器

Claims (5)

  1. それぞれが増幅器を備え、それぞれが並行して、互いに異なる基地局と無線通信可能である複数の無線送信部と、
    何れかの無線送信部に割当てられ、割り当てられた無線送信部の増幅器に印加する電圧を、当該増幅器の消費電力が低減されるように制御する電圧制御部と、
    該複数の無線送信部の各々が無線通信する基地局のカバレッジを判別するセル判別手段と、
    該セル判別手段の判別結果を参照して、該電圧制御部を、最も広いカバレッジを有する基地局と無線通信する無線送信部に割当てる省電力制御手段と、を備えていることを特徴とする移動体通信端末。
  2. 上記セル判別手段は、上記複数の無線送信部の各々が無線通信する基地局が、マクロセル基地局、ピコセル基地局およびフェムトセル基地局の何れであるかを判別することを特徴とすることを特徴とする請求項1に記載の移動体通信端末。
  3. 上記電圧制御部が、APT(Average Power Tracking)方式またはET(Envelope Tracking)方式に従って、割り当てられた無線送信部の増幅器に印加する電圧を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の移動体通信端末。
  4. 上記複数の無線送信部が無線通信する基地局が、ヘテロジーニアスネットワークを構成していることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の移動体通信端末。
  5. それぞれが増幅器を備える複数の無線送信部、および、電圧制御部を備えている移動体通信端末の制御方法であって、
    該複数の無線送信部のそれぞれが並行して、互いに異なる基地局と無線通信する無線通信工程と、
    該複数の無線送信部の各々が無線通信する基地局のカバレッジを判別するセル判別工程と、
    該セル判別工程の判別結果を参照して、最も広いカバレッジを有する基地局と無線通信する無線送信部に電圧制御部を割当てる省電力制御工程と、
    該電圧制御部が、割り当てられた無線送信部の増幅器に印加する電圧を、当該増幅器の消費電力が低減されるように制御する電圧制御工程と、を包含することを特徴とする移動体通信端末の制御方法。
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