JP2015053965A - 要介護者用靴 - Google Patents

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Abstract

【課題】 歩行中に不用意に脱げてしまう虞が無く、要介護者が自力で靴の着脱動作を容易に行うことができるとともに、構造が簡単で製造コストを安くできる、安全で信頼性の高い要介護者用靴を提供する。【解決手段】 要介護者用靴1は、着用する際に、足の踵で中敷き5を踏んで中敷き保持板4Dの後端側をその弾性付勢力に抗して押し下げると、中敷き保持板の後端は、係止舌片4Cの下端に係合して底板4Aの上面に近接する位置で係止される。靴を脱ぐ際は、靴底部2の後端を床面等に打ち当てて足の踵で係止舌片の中央部分を押圧すると、係止舌片の下端と中敷き保持板の後端間の係合が解除され、中敷き保持板はその弾性習性によって後方部分がアッパー部3の踵部3Bの上端近傍位置まで反り上がり、足を靴から容易に抜き出すことができる。【選択図】 図1

Description

本発明は、要介護者が自力で容易に着脱できる要介護者用靴に関する。
従来、介護度が要介護3から4以上で介護施設に入居している人の70%から80%は、自分で靴を履いたり脱いだりする動作を行うことが困難であり、介護者の介助を必要としている。
しかしながら、介護施設においては、介護者は、昼夜を問わずベッドを離れる要介護者の靴の脱ぎ履きを腰を屈めた姿勢で行っており、特に、夜間では一人の介護者が30人前後を介護しているため、その動作が介護者の身体に多大な負担を与え、腰痛の原因となっている。
その結果、介護者は、介護の動作中に突然腰痛を発症して動けなくなったり、徐々に腰痛がひどくなって歩行さえ困難な状態に陥る場合があり、腰痛が回復するには日数を要するため、施設側や介護者ばかりでなく、要介護者にとっても重要な課題となっている。
一方、従来より、靴等の履物の着脱をひとりで行うことが困難な老人や幼児のために、種々の提案がなされており、例えば、特許文献1に記載されている着脱装置付靴は、靴体の内部に敷設した敷板の踵部に、ローラを有する滑動手段と、上方にバネ付勢される挙板部と、該挙板部を押し下げた位置で係止するとともに錘を有する振子板の揺動を利用して係止解除するロック手段からなる着脱ユニットを設けてあり、靴を履くときには、滑動手段のローラが使用者の足の踵を受けて回転することにより、容易に靴が履けるようになっている。
また、靴を脱ぐ場合には、靴を履いている足を左右に強く振ると、振子板が軸を中心に左右に揺動し、この振子板の揺動によってロック手段の係止が解除されることにより、上方にバネ付勢された挙板部が使用者の足の踵を強制的に持ち上げ、容易に踵から靴が脱げるようになっている。
また、特許文献2に記載されている靴は、靴踵部の内側に一端が取り付けられた板バネを備えており、前記板バネは、靴の不使用時には靴踵部から離れて靴の取付箇所に対して傾斜を保ち、靴の使用時には、足が靴の中に挿入されるにつれて当該板バネの付勢力に抗して靴踵部に接近するようになっている。
また、前記板バネは、上面にその縦方向へスライド自在なスライド部材を備えており、靴の不使用時には、スライド部材は板バネの上方に移動しており、また、靴の着用時において、足を靴の中に挿入する際には、足の踵に押されて板バネの上面に重なるようにスライドして足を靴の中に案内し、また、靴を脱ぐ際には、スライド部材は板バネの上方に移動するとともに、板バネはその付勢力によって傾斜して靴踵部から離れ、足の踵を押し上げるようになっている。
特開平140705号公報 特許第5139966号公報
前述した特許文献1に記載されている着脱装置付靴は、構造が複雑で部品点数が多いため、製造コストが高くなる問題があるとともに、靴体の踵部に、振子板の揺動を利用して挙板部の係止解除を行う複雑な構造のロック手段を組み込んでいるため、靴内部に砂や小石等の異物が侵入するとロック手段の機能に支障が生じる虞があった。
また、靴を脱ぐ場合に、靴を履いた足を左右に振って挙板部のロックを解除する構造であるため、歩行が困難な要介護者によっては、足を左右に振る動作によるロック解除が困難であったり、また、歩行中に靴の側面を何かにぶつけて振子板に衝撃が加わると、ロックが不用意に解除されてしまう虞もあった。
また、特許文献2に記載されている靴は、着用時に板バネやスライド部材を固定しておく構造を有していないため、歩行時等に足の踵が靴から浮き上がると、板バネの付勢力が作用して、靴が不用意に脱げてしまう虞があった。
そこで、本発明は、前述したような従来技術の問題点を解消し、歩行中に不用意に脱げてしまう虞が無く、要介護者が自力で靴の着脱動作を容易に行うことができるとともに、構造が簡単で製造コストを安くできる、安全で信頼性の高い要介護者用靴を提供することを目的とする。
前記目的のために提供される本発明の要介護者用靴は、靴の前後方向に長手方向を向けて、アッパー部内側の底部上面に固定された底板と、前記底板の後端からアッパー部の踵部の内面に沿って立ち上がるように当該底板と一体に連結されているとともに、幅方向中央部に、上下方向に細長い矩形状のスリット孔が形成された踵受け板と、上端が、前記スリット孔の上端で踵受け板に連結されて、当該スリット孔内を前後方向に弾性変位可能に設けられ、下端部と上下方向の中央部分が、常時踵受け板から前方に所定量突出する弾性習性を有する上下方向に細長い係止舌片と、前記底板の前端部上面に前端部が接合され、後端側が底板上面から反り上がる弾性習性を有するとともに、後端が踵受け板の前面に近接した位置でこれに沿って上下方向に変位可能に設けられて、靴の中敷きの下面を保持する中敷き保持板を備え、靴の非着用時には、踵受け板はその弾性習性によって、後端が踵受け板の上端近傍に上昇した位置に保持され、靴を着用する際に、足の踵で中敷きを踏んで中敷き保持板を押し下げると、中敷き保持板はその後端が係止舌片の下端に係合して底板上面に近接する位置で係止され、靴を脱ぐ際は、靴底部後端を床面に打ち当て、足の踵で係止舌片の中央部分を押圧することにより、係止舌片下端と中敷き保持板後端間の係合が解除され、中敷き保持板の弾性習性によって中敷きの後方部分がアッパー部の踵部の上端近傍位置まで押し上げられることを特徴としている。
本発明の要介護者用靴においては、底板と中敷き保持板間に設けられて当該中敷き保持板の後端側を上方に付勢し、中敷き保持板の後端側が底板上面に接近するにしたがって付勢力が急減する特性を有する側面視略弓形の板バネを備えていることが望ましい。
請求項1に記載された発明に係る要介護者用靴によれば、部品点数が少なく構造が簡単であるため、高い信頼性と耐久性が得られるとともに、製造コストを安く抑えることができる。
また、靴を履く際には、前傾して後端側が上がっている中敷き保持板によって、足を靴のアッパー部内に円滑に案内することができるため、介護者の手を煩わすことなく、要介護者は自力で簡単に靴を履くことができる。
そして、靴を使用している時は、中敷き保持板の後端が踵受け板に設けられた係止舌片の下端で確実に係止されているため、通常の歩行動作においては、中敷き保持板と係止舌片との係合が外れて靴が不用意に脱げてしまう虞はなく、安全に歩行することができる。
請求項2に記載された発明に係る要介護者用靴によれば、前述した請求項1の発明の効果に加えてさらに、中敷き保持板の後端側が底板上面に接近するにしたがって付勢力が急減する特性を有する側面視略弓形の補助板バネによって、中敷き保持板の弾性付勢力を補助しているため、中敷き保持板に板厚の薄いものを用いることができるとともに、靴を履く際に、足の爪先をアッパー部内に滑り込ませる途中で、中敷き保持板が足裏に押されて不用意に下がることがなく、足を容易にアッパー部内に挿入することができる。
また、中敷き保持板の後端が係止舌片との係合位置まで下がると、補助板バネは前後方向に伸展して付勢力が急減するため、係止舌片は小さな力で中敷き保持板を係止することができ、係止舌片の負担を軽減することができる。その結果、中敷き保持板と係止舌片間の係脱動作の反復による相互間の摩耗が低減され、耐久性を高めることができる。
本発明の要介護者用靴の1実施形態を示す、非着用時の縦断面図である。 本発明の要介護者用靴の1実施形態を示す、着用時の縦断面図である。 図2のA−A断面図である。 本発明の要介護者用靴の1実施形態における、中敷き押上機構の分解斜視図である。 本発明の要介護者用靴の1実施形態における、非着用時の中敷き押上機構の斜視図である。 本発明の要介護者用靴の1実施形態における、着用時の中敷き押上機構の斜視図である。 本発明の要介護者用靴を着用する手順を説明する図である。 本発明の要介護者用靴を脱ぐ手順を説明する図である。
以下、本発明の要介護者用靴の1実施形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の要介護者用靴(以下、単に靴ともいう。)の非着用時の縦断面図、図2は、着用時の縦断面図であって、これらの図に示すように、本実施形態における要介護者用靴1は、ゴム製の靴底部2と、その上に設けられたアッパー部3とを主要な構成部分として備えている。
アッパー部3は、図2に示すように、足Fの甲部や踵部と密着するように柔軟性に富む樹脂やゴム素材で底部3Aと一体に成形されており、底部3Aの下面は、靴底部2の上面に接着剤を用いて固定されている。
底部3Aの上面には、後述する中敷き押上機構4が配置されており、この中敷き押上機構4によって、アッパー部3の内側に中敷き5が保持されている。図3は、図2のA−A断面図であって、同図に示すように、中敷き押上機構4は、その長手方向を靴1の前後方向に向けて、アッパー部3の底部3Aの幅方向の略中央部分に配置されている。なお、図3においては、中敷き5は図示を省略してある。
図4は、中敷き押上機構4の分解斜視図であって、同図に示すように、中敷き押上機構4は、下面がアッパー部3の底部3Aの上面に接着剤によって固定される底板4Aを有している。
前記底板4Aの後端には、図1乃至図3に示すように、アッパー部3の踵部3Bの内面に沿って立ち上がる、踵受け板4Bが一体に連結されている。この踵受け板4Bは、踵部3B内面の湾曲した形状に沿って後方に膨らんだ、緩やかな曲面状に形成されている。
また、踵受け板4Bの上端の縁が足の踵等に直接当たって怪我をしないように、アッパー部3の踵部3Bの上端部には、内側に折返し部3Cを形成して踵受け板4Bの上端部を覆ってある。
図4に示すように、踵受け板4Bの幅方向中央部には、上下方向に細長い矩形状のスリット孔Sが形成されている。このスリット孔Sの内側には、上下方向に細長い、板バネ状の係止舌片4Cが設けられている。
前記係止舌片4Cは、その上端が当該スリット孔Sの上端で踵受け板4Bと一体に繋がっていて、弾性変形によりスリット孔S内を前後方向に揺動自在に設けられている。またこの係止舌片4Cは、その下端部と上下方向の中央部分が前方に張り出すように湾曲していて、これらの部分が常時踵受け板4Bから前方に所定量突出している弾性習性を有している。
なお、本実施形態のものにおいては、底板4A、踵受け板4B、ならびに係止舌片4Cを板バネ用の単一のステンレス鋼板から一体に形成しており、係止舌片4Cには、柔軟に弾性変形できるように、その幅方向中央部分に上下方向に細長い、肉抜き孔hを設けてある。
また、中敷き押上機構4は、中敷き保持板4Dと補助板バネ4Eを有している。中敷き保持板4Dは、底板4Aと略同一幅の板バネ用のステンレス鋼板で製作されていて、その前端部は下面側に折り返されて、所定長さの折返し部aが形成されている。
図5に示すように、この折返し部aは、その下面が底板4Aの前端部上面4箇所でスポット溶接により底板4Aと一体に接合されている。なお、中敷き保持板4Dと底板4A間の接合には、スポット溶接に代えてリベット接合等の他の接合手段を用いてもよい。
また、この折返し部aを形成する代わりに、底板4Aの前端部上面と中敷き保持板4Dの前端部下面との間に、折返し部aと同様な大きさの矩形板をスペーサとして挟み込んで、底板4Aと中敷き保持板4Dとを接合するようにしてもよい。
中敷き保持板4Dは、その後端側が底板4Aの上面に対して反り上がる弾性習性を有して、後端が踵受け板4Bの前面に近接した位置で、これに沿って上下方向に変位できるように設けられている。
また、補助板バネ4Eは、その長手方向中央部分が下方に側面視略弓形に湾曲するように形成されていて、その後端部は、中敷き保持板4Dの下面後端近傍の幅方向中央部に中敷き保持板4Dと長手方向に向きを揃えてスポット溶接により固定されている。
なお、中敷き保持板4Eへの補助板バネ4Eの固定手段は、スポット溶接に代えてリベット接合等周知の固定手段を用いてもよい。
また、補助板バネ4Eの前端は自由端となっていて、中敷き保持板4Dの下面に沿って前後方向に滑動変位可能になっている。補助板バネ4Eには、大きな撓み変形が可能なバネ用鋼材が用いられており、中敷き保持板4Dよりも板厚が薄く形成されている。
図1及び図2に示すように、中敷き5は上部中敷き5Aと下部中敷き5Bの上下2層で構成されていて、このうち上部中敷き5Aは、薄くて柔軟に屈曲する合成皮革や樹脂素材で製作されており、洗浄や交換のために靴1から取り外し可能になっている。
一方、下部中敷き5Bは、ウレタンゴムのような柔軟で弾力性の富む厚手の素材で形成されており、中敷き保持板4Dの上面に接着剤等によって固定されていて、その爪先側部分は、アッパー部3の前端部内面と中敷き保持板4Dの前端部との間の隙間を段差が生じないように覆っている。
前述したように構成されている要介護者用靴1を着用した時には、図2に示すように、足Fの踵から中敷き5を介して作用する荷重で、中敷き押上機構4の中敷き保持板4Dの後端側は、それ自体の弾性と補助板バネ4Eの弾性が合わさった上向きの付勢力に抗して下方位置に押し下げられている。
この状態では、図2及び図6に示すように、中敷き保持板4Dの後端は、係止舌片4Cの下端の下方に位置しており、係止舌片4Cの下端は中敷き保持板4Dの上面後端部に係合して中敷き保持板4Dの上方へ移動を阻止している。
なお、図2に示すように、中敷き5を構成する上部中敷き5Aと下部中敷き5Bのそれぞれの後端は、中敷き保持板4Dの後端より若干前方に位置させて、係止舌片4Cが係合する中敷き保持板4Dの後端部上面を露出させ、係止舌片4Cの下端と接触しないようにしてある。
次に、前述したように構成されている要介護者用靴1を着用する手順を図7に基づいて説明する。靴1を着用する場合には、同図(A)に示すように、中敷き5の後端が上がっている位置にある靴1を水平な床面G等に置いて、中敷き5の上面に沿ってアッパー部3の中に足Fを爪先側から滑り込ませ、同図(B)に示すように、足裏全体を中敷き5の上に載せる。
この過程では、中敷き保持板4Dの下方に配置されている補助板バネ4Eは、弓形に湾曲した形状で中敷き保持板4Dを下から支えているため、多少大きな荷重が作用しても弾性変形し難く、中敷き5は前傾した姿勢で保持されているため、足Fの挿入を容易に行うことができる。
次に、同図(C)に示すように、足Fの踵に体重をかけて踏み込み、補助板バネ4Eに作用する荷重が所定の大きさを超えると撓み変形を生じ、中敷き保持板4Dの後端側は中敷き5とともに下方へ変位する。この際、補助板バネ4Eの付勢力は、中敷き保持板4Dの後端側が底板4Aの上面に接近するにしたがって急速に減少するとともに、その前端が中敷き保持板4Dの下面に案内されて前方に伸展していく。
この際、中敷き保持板4Dの下面と底板4Aの上面間には、前述したように、中敷き保持板4Dの前端部に折返し部a(図4参照)を設けていることで、補助板バネ4Eの厚み以上の隙間が確保されているため、補助板バネ4Eは支障無く伸展動作を行うことができる。
中敷き保持板4Dの後端はさらに、踵受け板4Bに設けられている係止舌片4Cの下端部前面を滑りながら当該係止舌片4Cをその弾性付勢力に抗して後退させて、同図(D)に示すように、係止舌片4Cの下端を越えてその下方まで移動する。
そうすると、係合体4Cはその弾性によって前進復帰して、中敷き保持板4Dを底板4Aの上面に近接する位置で係止する。この状態で足Fはアッパー部3内に完全に保持されるので、一般の靴と同様な通常の歩行動作が可能となる。
次に、要介護者用靴1を脱ぐ手順を図8に基づいて説明する。
靴1を脱ぐ場合には、同図(A)に示すように、爪先側を上に向けて靴底部2の後端を床面G等に軽く打ち当てる。
そうすると、踵受け板4Bから前方に突出している係止舌片4Cの上下方向の中央部分bが、足Fの踵に押されるので、当該係止舌片4Cの下端はその弾性付勢力に抗して後退して、中敷き保持板4Dの後端上面との係合が外れる。
中敷き保持板4Dは、それ自体が後端側が上方に反り返る弾性習性を有しているとともに、その下方に組み込まれている補助板バネ4Eによって、常時上方に付勢されているため、係止舌片4Cとの係合が外れると、同図(B)のように、中敷き保持板4Dの後端側は、中敷き5を伴って上方に変位し、足Fの踵側がアッパー部3から押し出される。
そこで、靴底部2全体を床面Gに着けて足Fの爪先側をアッパー部3から後方に抜き出すことで、靴1を容易に脱ぐことができる。この際、中敷き保持板4Dの後端側が上方に変位するにつれて、補助板バネ4Eはその弾性によって側面視弓形に復元してその付勢力が大きくなるため、足Fを抜き出す際に、中敷き保持板4Dの後端側が不用意に下がってしまうことがない。
なお、本実施形態のものにおいては、底板4Aと中敷き保持板4Dとの間に、補助板バネ4Eを組み込んで中敷き押上機構を構成しているが、中敷き保持板4D自体の弾性付勢力が大きい場合には、靴1の着脱動作は、補助板バネ4Eを設けなくても可能である。
この場合には、中敷き保持板4Dの前端部には、折返し部a(図1または図4参照)を形成しないで直接底板4Aの上面に接合することができる。
また、ここでは、補助板バネ4Eは、長手方向の中央部分が下方に側面視略弓形に湾曲した形状で、その後端部を中敷き保持板4Dの下面に固定したものを用いているが、これに限定するものではなく、補助板バネは、その長手方向の中央部分が上方に側面視略弓形に湾曲する形状で、湾曲部分を中敷き保持板の下面に当接して付勢し、後端部を底板上面に固定したものを用いることも可能である。
また、前述した実施形態のものにおいては、靴底部2とアッパー部3の底部3Aとは、別材料で製作しているが、アッパー部に底部を設けずに、底部は靴底部と一体化してもよい。
また、中敷き5を、着脱可能な上部中敷き5Aと、中敷き保持板4Dの上面に固定された下部中敷き5Bの2つを重ねて構成しているが、本発明の要介護者用靴は、中敷きの構造はこれに限定するものではなく、少なくとも中敷き保持板上面に保持され、足裏全体を受けることができるものであればよい。
さらに、足の踵と直接触れる係止舌片4Cの前面には、中敷き保持板4Dの後端と接触する下端近傍部分を除き、静電植毛等の手段を用いてポリアミド等の柔軟な短繊維で被覆したり、滑性のある樹脂を被覆するようにしてもよい。
本発明の要介護者用靴は、靴の脱ぎ履きに介助者を必要とする高齢者等を多数収容している施設や病院で特に有用であり、また、高齢者等の要介護者がいる一般家庭においても利用可能である。
1 要介護者用靴
2 靴底部
3 アッパー部
3A 底部
3B 踵部
3C 折返し部
4 中敷き押上機構
4A 底板
4B 踵受け板
4C 係止舌片
4D 中敷き保持板
4E 補助板バネ
5 中敷き
5A 上部中敷き
5B 下部中敷き
a 折返し部
b 係止舌片の中央部分
F 足
G 床面
h 肉抜き孔
S スリット孔

Claims (2)

  1. 靴の前後方向に長手方向を向けて、アッパー部内側の底部上面に固定された底板と、 前記底板の後端からアッパー部の踵部の内面に沿って立ち上がるように当該底板と一体に連結されているとともに、幅方向中央部に、上下方向に細長い矩形状のスリット孔が形成された踵受け板と、
    上端が、前記スリット孔の上端で踵受け板に連結されて、当該スリット孔内を前後方向に弾性変位可能に設けられ、下端部と上下方向の中央部分が、常時踵受け板から前方に所定量突出する弾性習性を有する上下方向に細長い係止舌片と、
    前記底板の前端部上面に前端部が接合され、後端側が底板上面から反り上がる弾性習性を有するとともに、後端が踵受け板の前面に近接した位置でこれに沿って上下方向に変位可能に設けられて、靴の中敷きの下面を保持する中敷き保持板を備え、
    靴の非着用時には、踵受け板はその弾性習性によって、後端が踵受け板の上端近傍に上昇した位置に保持され、
    靴を着用する際に、足の踵で中敷きを踏んで中敷き保持板を押し下げると、中敷き保持板はその後端が係止舌片の下端に係合して底板上面に近接する位置で係止され、
    靴を脱ぐ際は、靴底部後端を床面に打ち当て、足の踵で係止舌片の中央部分を押圧することにより、係止舌片下端と中敷き保持板後端間の係合が解除され、中敷き保持板の弾性習性によって中敷きの後方部分がアッパー部の踵部の上端近傍位置まで押し上げられることを特徴とする要介護者用靴。
  2. 底板と中敷き保持板間に設けられて当該中敷き保持板の後端側を上方に付勢し、中敷き保持板の後端側が底板上面に接近するにしたがって付勢力が急減する特性を有する側面視略弓形の補助板バネを備えたことを特徴とする請求項1に記載の要介護者用靴。
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