JP2015053951A - 香り付き使い捨てカイロ - Google Patents

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Hirofumi Shimokata
宏文 下方
浅井 洋
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洋 浅井
中山 幸治
Koji Nakayama
幸治 中山
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Abstract

【課題】従来の一般的な使い捨てカイロに芳香成分や生薬成分等の香り成分に基づく機能を付与させた香り付き使い捨てカイロの提供。【課題の解決手段】鉄粉、活性炭、塩類、吸水性樹脂及び水を含む発熱組成物を、少なくともその一部が通気性を有する収納袋に封入してなる使い捨てカイロにおいて、前記収納袋に250〜400℃の範囲に沸点を有する香り成分を付与させた香り付き使い捨てカイロ。その香り成分としては、ジンゲロン、β−カリオフィレン、デカノイルアセトアルデヒド、ガラクソリド、ムスクケトン、エチレンブラシレート、メチルアトラレート、トリシクロデセニルアセテート、オレンジャークリスタル、アンブロキサン、キャシュメラン、カロン、ヘリオトロピン、インドールアロマ、インドール、メチルセドリルケトン、メチルβ−ナフチルケトン、ローズフェノン、クマリン、スチラックスレジノイド、及びイソ−イ−スーパー(7−アセチル−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−1,1,6,7−テトラメチルナフタレン)から選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、使い捨てカイロの改良に関するものである。
鉄粉、活性炭、塩類、吸水性樹脂及び水を含む発熱組成物は、点火を必要とせず空気と接触するだけで簡便に発熱して暖が得られ利便性に優れることから、上記発熱組成物を通気性を有する収納袋に封入した使い捨てカイロが広く普及している。
一方、近年の香りブームや健康志向を反映して、使い捨てカイロの発熱組成物中、もしくは収納袋に芳香成分や生薬成分等を担持させ暖房以外の機能を付与する試みもいくつか提案されている。例えば、特開昭61−179149号公報)には、上記発熱組成物と共にショウガ粉粒体を通気性内袋に収納することによって、暖房用具として有用のみならず、ショウガの薬理作用により肩こりや腰痛等を緩和できうることが記載されている。しかしながら、発熱組成物中に芳香成分や生薬成分等を混入させる方法では、使い捨てカイロの発熱中に、薬効を奏し得る揮散性の成分が収納袋内に生じても活性炭や吸水性樹脂等に吸着して十分な効果を発揮し得ない可能性が高い。
そこで、例えば、特許文献2(特開2001−218816号公報)や特許文献3(実開平2−65910号公報)は、芳香成分や生薬成分等を発熱組成物中ではなく、収納袋に担持させた使い捨てカイロを開示しているが、一般的な記述に留まり、満足のいく程度にまで暖房以外の機能が付与されたものは未だない。これは、芳香成分や生薬成分等が効果を発揮するためには、特にそれらの揮散性成分(以降、香り成分と略称)の性状と使い捨てカイロの発熱性能や収納袋の仕様等を良好にマッチさせる必要があるにも拘わらず、これまで当該要件の相互関係等について十分検討されて来なかったことによるものと考えられる。
ところで、使い捨てカイロの発熱性能としては、主に発熱の立ち上がり速度、最高温度及び発熱の持続時間の3項目につき検査される。このうち発熱の持続時間は、重要なファクターであり、暖房のみを目的とする使い捨てカイロでは10〜14時間程度が一般的である。一方、特許文献4(特許第4786349号公報)には、温熱体に芳香成分や生薬成分等を用いることができ、発熱の持続時間を数十分から2時間程度に設定したタッチセラピー型温熱刺激術用温熱刺激用具が提案されているが、あくまで医療用途向けに限られている。このように、一般的な使い捨てカイロに対して、芳香成分や生薬成分等の香り成分に基づく機能を付与するに際しては、上記種々要件の組合わせを繰り返し試験する必要があり、未だ実用的な製品の実現に至っていないのが現状である。
特開昭61−179149号公報 特開2001−218816号公報 実開平2−65910号公報 特許第4786349号公報
本発明は、従来の一般的な使い捨てカイロに芳香成分や生薬成分等の香り成分に基づく機能を付与させた香り付き使い捨てカイロを提供することを目的とする。
本発明は、以下の構成が上記目的を達成するために優れた効果を奏することを見出したものである。
(1)鉄粉、活性炭、塩類、吸水性樹脂及び水を含む発熱組成物を、少なくともその一部が通気性を有する収納袋に封入してなる使い捨てカイロにおいて、
前記収納袋に250〜400℃の範囲に沸点を有する香り成分を付与させた香り付き使い捨てカイロ。
(2)前記250〜400℃の範囲に沸点を有する香り成分が、ジンゲロン、β−カリオフィレン、デカノイルアセトアルデヒド、バニリン、シトロネラール、ピペリトン、酢酸ゲラニル、ガラクソリド、ムスクケトン、エチレンブラシレート、メチルアトラレート、トリシクロデセニルアセテート、オレンジャークリスタル、アンブロキサン、キャシュメラン、カロン、ヘリオトロピン、インドールアロマ、インドール、メチルセドリルケトン、メチルβ−ナフチルケトン、ローズフェノン、クマリン、スチラックスレジノイド、及びイソ−イ−スーパー(7−アセチル−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−1,1,6,7−テトラメチルナフタレン)から選ばれた少なくとも1種である(1)に記載の香り付き使い捨てカイロ。
(3)前記収納袋が、多孔質フィルム、もしくはこれに不織布又は織布を積層したものである(1)又は(2)に記載の香り付き使い捨てカイロ。
(4)前記多孔質フィルムの透湿度が100〜2000g/m/24hで、且つ透気度が2000〜25000秒/100cmの範囲である(3)に記載の香り付き使い捨てカイロ。
本発明の香り付き使い捨てカイロは、従来の一般的な使い捨てカイロの発熱性能を保持すると共に、芳香成分や生薬成分等の香り成分に基づく有用な機能を付与させたので極めて実用的である。
本発明で用いる発熱組成物の成分、組成は何ら限定されず、従来知られているもののいずれも使用できる。発熱組成物を構成する鉄粉は、酸化発熱反応に関与する主成分で、還元鉄、鋳鉄等であり、粉状のものが一般的であるが、粒状、繊維状等のものを混在させてもよい。また、活性炭、塩類は鉄粉の酸化反応促進剤として必要で、塩類としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム等をあげることができる。
吸水性樹脂としては、保水能が高く、全体をさらさらの状態に保ち得るものが製造上好ましい。例えば、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール−アクリル酸共重合体、デンプン−アクリル酸塩グラフト共重合体、ポリアクリル酸塩架橋物、アクリル酸塩−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸塩−アクリルアミド共重合体、ポリアクリルニトリル架橋物の加水分解物等があげられるが、これらに限定されるものではない。もちろん、保水剤として木粉、パーライト、バーミキュライトのような基材を併用してもよい。
本発明で用いる発熱組成物には、前記各成分のほか、アルキル金属の弱酸塩、アルカリ土類金属の弱酸塩、メタケイ酸塩等の水素発生抑制剤、増量剤、α−デンプン等の内容物偏り防止剤、あるいはジルコニウム、セラミックス等の物質を適宜添加してもよい。
但し、後記する香り成分の効果が発熱の持続時間(10〜18時間程度)に相応して継続するように、発熱の最高温度を70度以下に設定し、発熱組成物の各成分の配合比率や充填量等を決定するのが好ましい。
発熱組成物を封入する収納袋において、少なくともその一部に通気性を付与する手段としては、多孔質フィルムを使用するか、又は不織布にポリエチレン等のシーラントを重層したものに針孔を開ける方法が考えられる。前者の多孔質フィルムタイプの場合、使用中袋内が減圧状態に保たれ、後者の針孔タイプに比べて内容物の偏りを生じにくいというメリットを有することから、この多孔質フィルムの単層もしくは積層体、又はそれらと不織布、織布、紙等との積層品が使い捨てカイロの包材として広く使用されている。本発明においても、この多孔質フィルムタイプが使い易く、発熱性能はもちろんのこと、芳香成分や生薬成分等との組合わせを検証すると、その透湿度は100〜2000g/m/24hで、且つ透気度は2000〜25000秒/100cmの範囲に設定されるのが好ましかった。
一方、本発明では、後者の穿針を設けた不織布素材も採用可能である。不織布素材とは、不織布にシーラントとしてポリエチレン、ポリプロピレン、EVA等のフィルムを重層した包材で、多孔質フィルムタイプと比べると安価であり、例えばナイロンスパンボンド等を例示できる。不織布素材には、通常1〜数十μの針孔が穿設されるが、発熱の立ち上がり速度をより速めるために、収納袋全面均一に針孔を設けるのではなく、例えば3〜5cmの幅で帯状に集中的に針孔を形成することもできる。この場合、ガーレ通気度測定器による通気度の値が2〜10秒/300ccになるように、針孔の孔径や配列決定すればよい。
収納袋のその他の部分は、非通気性の包材で構成されていてもよい。非通気性の包材としては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等の非通気性プラスチックフィルの単層もしくは積層体、又はそれらと不織布、織布、紙等との積層品等をあげることができる。なお、その少なくとも一部に、ゴムなどを主材とする粘着剤層が貼設されてもよい。粘着剤層は、水玉模様や縞模様など適宜の模様を呈してもよく、通常その上面には、使用前の粘着剤層を保護するための剥離紙が被覆される。使用に際しては、剥離紙を剥がし身体や着衣等に接着させて供すればよい。
本発明の香り付き使い捨てカイロは、前記収納袋に250〜400℃の範囲に沸点を有する香り成分を付与させたことに特徴を有する。
このような香り成分は、芳香成分や生薬成分等に含まれる揮散性成分であり、使い捨てカイロの発熱が持続している間、まろやかな「安らぎの香り」、あるいは肩こりや腰痛等の緩和、血行改良などの「薬理作用を期待できる香り」をほのかに醸し出す。具体的には、ジンゲロン、β−カリオフィレン、デカノイルアセトアルデヒド、バニリン、ガラクソリド、ムスクケトン、エチレンブラシレート、メチルアトラレート、トリシクロデセニルアセテート、オレンジャークリスタル、アンブロキサン、キャシュメラン、カロン、ヘリオトロピン、インドールアロマ、インドール、メチルセドリルケトン、メチルβ−ナフチルケトン、ローズフェノン、クマリン、スチラックスレジノイド、イソ−イ−スーパー(7−アセチル−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−1,1,6,7−テトラメチルナフタレン)、アセト酢酸−m−キシリダイド、アセト酢酸−o−トルイダイド、アセトシリンゴン、アセチルトリエチルシトレート、ベンゾフェノン、ベンジルカプリレート、ベンジルシンナメート、ベンジルオイゲノール、ベンジルラウレート、ベンジルメチルチグレート、ベンジルフェニルエーテル、ベンジルフェニルアセテート、ゲラニルアントラニレ−ト、ゲラニルヘキサノエート、ゲラニルシクロペンタノン、ゲラニルフェニルアセテート、イコサン、インダン、シンナミルブチレート、シンナミルフェニルアセテート、シトラールジエチルアセタール、イソアミルベンゾエート、リナリルオクタノエート、1−メンチルサリチレート、シトロネリルアントラニレート、ジメチルフェネチルカルビニルイソブチレート、ジフェニルオキシド、ドデシルブチレート、エチルバニレート、エチルバニリン、メンチルイソバレレート、メトキシエチルフェニルグリシデート、メチル2,4−ジヒドロキシ−3,6−ジメチルベンゾエート、ネロリジルアセテート、ネリルイソバレレート、オクテニルシクロペンタノン、オクチルカプリレート、フェネチルイソアミルエーテル、フェネチルオクタノエート、エチルバニリンアセテート、エチルバニリンプロピレングリコールアセタール、エチルヘキシルパルミテート、オイゲニルベンゾエート、ファルネソール、ファルネシルアセテート、ファルネシルメチルエーテル、ホルムアルデヒドシクロドデシルメチルアセタール、ホルミルエチルテトラメチルテトラリン、フルフリルベンゾエート、γ−ドデカラクトン、フェネチルサリチレート、フェノキシエチルプロピオネート、フェニルベンゾエート、フェニルジスルフィド、サンタリルブチレート、テトラヒドロ−プソイド−イオノン、テオブロミン、バレンセン等が例示され、これらから選ばれた少なくとも1種が用いられる。
なかでも、好ましい香り成分として、ジンゲロン、β−カリオフィレン、デカノイルアセトアルデヒド、ガラクソリド、ムスクケトン、エチレンブラシレート、メチルアトラレート、トリシクロデセニルアセテート、オレンジャークリスタル、アンブロキサン、キャシュメラン、カロン、ヘリオトロピン、インドールアロマ、インドール、メチルセドリルケトン、メチルβ−ナフチルケトン、ローズフェノン、クマリン、スチラックスレジノイド、及びイソ−イ−スーパー(7−アセチル−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−1,1,6,7−テトラメチルナフタレン)があげられる。
なお、上記香り成分を含有する精油、生薬等の植物、あるいはそれらの乾燥物(例えば、ヨモギの乾燥物:もぐさ)等も本発明に包含されることは勿論である。例えば、ジンゲロンはショウガ、β−カリオフィレンはヨモギ、また、カジネンはクベバに含まれる香り成分である。
上記香り成分は、含浸、積層等の手段により収納袋に担持されるが、別の保持部材に香り成分を担持させ、これを収納袋の一部又は全面を覆うように一体化させるようにしてもよい。ここで、保持部材としては、繊維、紙、樹脂、ゴム等を紐状、帯状、網状、シート状等に加工したものが使用でき、一体化に際しては収納袋の通気性に支障を及ぼさないように構成される。香り成分の担持量は、収納袋(又は、収納袋+保持部材)全体量当たり0.01〜1.0質量%の範囲が適当である。
本発明では、収納袋は1個であっても、複数個、好ましくは2個の縦列する分包から構成されてもよい。かかる分包形態に構成することによって、内容物の偏りが抑制され、ひじ、膝などの屈曲する部位により柔軟にフィットさせ得るとともに、連結部を適宜切り離して、所望の大きさ、形状に変化させて使用することが可能となる。また、容易に分離できるように連結部の中央線に沿ってミシン目を形成させるのがよい。
こうして得られた本発明の香り付き使い捨てカイロは、通常、非通気性の外袋に更に収納され、使用時に該外袋を破袋して使用される。そして、従来の一般的な使い捨てカイロの発熱性能を保持すると共に、安価で使用感に優れ、しかも芳香成分や生薬成分等の香り成分に基づく有用な機能を享受できるので極めて実用的である。
次に、具体的実施例ならびに試験例に基づいて、本発明の香り付き使い捨てカイロを更に詳細に説明するが、本発明はもちろんこれらに限定されるものではない。
鉄粉9.8g、活性炭0.8g、塩化ナトリウム0.4g、メタケイ酸ナトリウム0.2g、木粉0.5g、吸水性樹脂(イソブチレン−無水マレイン酸共重合体系)0.5g及び水5.8gからなる発熱組成物18gを調製した。
片面が通気性の多孔質フィルム(製品名;日東電工製ブレスロン、大きさ;縦12cm×横9cm、透湿度;800g/m/24h、透気度;5300秒/100cm)で、他面が非通気性のポリエチレンシート(粘着剤層が貼設され、剥離紙にて被覆)からなる収納袋に前記発熱組成物を収納し、5mm幅を設けて周囲をヒートシールした。一方、ポリエチレン−エチレン酢酸ビニル共重合体シート製保持部材(大きさ;縦3cm×横3cm、厚さ:1.0mm)に、香り成分(ジンゲロン、ガラクソリド及びメチルアトラレートを含む)40mgを担持させ、これを前述の収納袋の多孔質フィルム側に貼着し、更に全体を非通気性の外袋に収納して本発明の使い捨てカイロを作製した。
得られた本発明の香り付き使い捨てカイロを外袋から取り出した後、剥離紙を剥がし、粘着剤層を下着に貼り付けて使用した。40℃以上に発熱するまでの時間は約14分で、その後40〜70℃の発熱が約12時間持続し、その間心地よい芳香を満喫できた。また、ショウガ由来の香り成分・ジンゲロンに基づく血行促進作用を肌で感じることができて極めて実用的であった。
実施例1に準じ、収納袋の通気性面を表1に示す仕様にて各種香り付き使い捨てカイロを作製した。なお、実施例4については、4cm幅で帯状に集中的に針孔を設けて通気性部を形成し、その通気度はガーレ通気度測定器を用いて測定された値(秒/300cc)である。また、発熱組成物並びに収納袋の非通気性面は実施例1と同様とした。
表1の各種香り付き使い捨てカイロにつき、下記の発熱性試験並びに使用試験を実施した。表2に試験結果を示す。
(1)発熱の立ち上り温度:JIS S4100に基づき、使用開始から40℃に達するまでの時間を測定し、次の基準で評価した。
○;4分以上15分未満、△;15分以上20分未満、×;20分以上。
(2)最高温度:測定値の最高温度を記録した。
(JIS規格のカイロ;70℃を超えないことが目安となっている)。
(3)発熱の持続時間:JIS S4100に基づき、40℃を保持する時間を測定し、次の基準で評価した。
○;10時間以上、△;8時間以上10時間未満、×;8時間未満。
(4)芳香及び/又は薬効作用感(肩こり等の緩和や血行促進作用など)の持続性
○;10時間以上、△;6時間以上10時間未満、×;6時間未満。
試験の結果、本発明の香り付き使い捨てカイロは、実用的な発熱性能を示し、芳香や血行促進作用等の薬効作用感も満足し得るものであった。なお、収納袋の通気性面としては、不織布に針孔を開けるタイプ(実施例4)よりは多孔質フィルムタイプの方が発熱性能を調整しやすく、また、発熱時間中心地よい芳香や薬効作用感を安定して持続させるうえで、その透湿度は100〜2000g/m/24hで、且つ透気度は2000〜25000秒/100cmの範囲に設定するのが好ましかった。
これに対し、比較例1のように、香り成分の沸点が250℃未満の場合、芳香感は持続しなかった。また、薬効成分としてアミグダリンを含有するビワの葉エキスは通常肌に塗って使用されるが、これを使い捨てカイロの収納袋に担持させ下着に貼って使用する方法(比較例2)では、その薬効成分が難揮散性のため薬効作用感を享受できなかった。更に、比較例3の如く、香り成分を発熱組成物に混合させて香り付き使い捨てカイロを製すると、香り成分が変質し、本発明の趣旨に適合しないことが確認された。
本発明の香り付き使い捨てカイロは、医療、美容用途や食品の加温用途などにも利用できる可能性がある。

Claims (4)

  1. 鉄粉、活性炭、塩類、吸水性樹脂及び水を含む発熱組成物を、少なくともその一部が通気性を有する収納袋に封入してなる使い捨てカイロにおいて、
    前記収納袋に250〜400℃の範囲に沸点を有する香り成分を付与させたことを特徴とする香り付き使い捨てカイロ。
  2. 前記250〜400℃の範囲に沸点を有する香り成分が、ジンゲロン、β−カリオフィレン、デカノイルアセトアルデヒド、バニリン、ガラクソリド、ムスクケトン、エチレンブラシレート、メチルアトラレート、トリシクロデセニルアセテート、オレンジャークリスタル、アンブロキサン、キャシュメラン、カロン、ヘリオトロピン、インドールアロマ、インドール、メチルセドリルケトン、メチルβ−ナフチルケトン、ローズフェノン、クマリン、スチラックスレジノイド、及びイソ−イ−スーパー(7−アセチル−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−1,1,6,7−テトラメチルナフタレン)から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の香り付き使い捨てカイロ。
  3. 前記収納袋が、多孔質フィルム、もしくはこれに不織布又は織布を積層したものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の香り付き使い捨てカイロ。
  4. 前記多孔質フィルムの透湿度が100〜2000g/m/24hで、且つ透気度が2000〜25000秒/100cmの範囲であることを特徴とする請求項3に記載の香り付き使い捨てカイロ。

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