JP2015053906A - 早期癌転移検出法および新規癌転移抑制薬のスクリーニング法 - Google Patents

早期癌転移検出法および新規癌転移抑制薬のスクリーニング法 Download PDF

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彰 折茂
恭彦 伊藤
Yasuhiko Ito
恭彦 伊藤
興夫 樋野
Okio Hino
興夫 樋野
和由 竹田
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和由 竹田
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Abstract

【課題】早期に癌転移を検出することができる新たなバイオマーカー及び抗転移薬の新規スクリーニング法の提供。
【解決手段】早期癌転移を検出する目的で、癌細胞中のCEACAM5及びCEACAM6の発現量を測定する方法並びにCEACAM5及びCEACAM6の発現量を抑制する被験物質をスクリーニングすることにより癌転移抑制薬又はMEK−MAPKシグナル抑制剤のスクリーニング方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、早期に癌転移の有無を検出する方法及び癌転移抑制薬のスクリーニング方法に関する。
癌患者の死因の90%は転移に起因するが、癌転移の分子機構は未だ明らかにされてない。癌転移の早期診断法や有効な治療法も乏しい。従来の多くの研究は、ヒト癌転移巣より転移性癌細胞株を樹立し、免疫不全マウスに移植後、遠隔臓器に誘導される転移を調査するものであった。またトランスジェニックマウスに特定な癌遺伝子を強制発現することにより生じた癌より自発的に誘導される転移が調査された。
従来、癌転移は癌細胞内のゲノムの変異により起こる稀な悪性癌細胞の増殖により生じると推測されていた。しかしながら、癌化と転移化の表現型の違いを説明する遺伝子変異や分子機構は未だ明確ではない。最近の研究により、癌間質よりのパラクラインのシグナルを受けた癌細胞が上皮間葉移行などのnon−genomicな変化を呈し、癌浸潤、転移のプログラムを活性化することが示唆されている(非特許文献1)。本発明者は、以前患者乳癌塊より癌内線維芽細胞(CAFs)を抽出し、この細胞が非癌部に存在する線維芽細胞と比較して、癌塊中でstromal cell−derived factor 1(SDF−1)ケモカインを高発現し、癌血管新生や癌細胞の増殖を顕著に促進することを明らかにした(非特許文献2、3)。加えて、癌化の過程において、SDF−1とTGF−betaの autocrine signaling の獲得が、CAFsの癌の進展促進能の誘導と維持に必須であることを示した(非特許文献4)。
Cell adhesion and migration.6:3,193−202(2012) Cell,121,335−348(2005) Cell Cycle,5,1602−1606(2006) Proc.Natl.Acad.Sci.USA.,107,20009−20014(2010)
しかしながら、CAFsが近傍の癌細胞に作用して転移能を教授する際に特異的に誘導される遺伝子等については未だ明らかにされていない。
本発明の課題は、CAFsとの相互作用により作製された強転移癌細胞の遺伝子発現プロファイルを利用して、早期に癌転移を検出することができる新たなバイオマーカーを提供することにある。
本発明者は、癌微小環境中に多数存在し癌の進展に重要であることが知られているCAFsの癌転移促進作用に着目した。CAFsと免疫不全非ヒト動物に共移植された非(弱)転移性のヒト癌細胞が、癌化の過程で経時的に癌塊内で強転移性の癌細胞に変化することを見出した。そして、当該強転移性を獲得したヒト癌細胞と非転移性のヒト癌細胞の遺伝子発現プロファイルをDNAマイクロアレイ解析したところ、CEACAMs(Carcinoembryonic antigen-related cell adhesion molecule)遺伝子群中のCEACAM5(CEA:Carcinoembryonic antigen)及びCEACAM6の発現が、強転移性ヒト癌細胞において顕著に亢進していることが明らかになった。また、高転移性癌細胞のCEACAM5及びCEACAM6の発現をshRNAにより抑制することにより、その癌転移能が顕著に抑制されることも見出した。CEACAM5は既に臨床的に癌再発の予知に役立つマーカーとして知られている。CEACAM6の高発現も予後不良癌のマーカーとして報告されている。しかしながら、CEACAM5とCEACAM6の両方の遺伝子発現を同時に評価し癌細胞の転移能を予知できること示唆した報告はない。また本発明者は、高転移性癌細胞中のCEACAM5及びCEACAM6の発現量を指標にして、癌転移抑制薬を同定するために、145種類の被験物質をスクリーニングした。現在までコントロールに比べてCEACAM5及びCEACAM6の発現を50〜70%抑制する薬剤として、複数の異なるMEK−Mitogen−activated protein kinases(MAPK)シグナル抑制剤を同定することに成功した。MEK−MAPKシグナルの亢進は癌化、薬剤耐性能の獲得や転移促進に関与しており、このシグナルの抑制剤が癌患者の転移抑制に有用であることも一部の治験で報告されている。
かかる知見から、1)CAFsとの相互作用により作製された強転移癌細胞がCEACAM5及びCEACAM6などの早期癌転移検出のバイオマーカーの同定に有用であること、2)またこれらのバイオマーカーの発現量を指標とすれば癌転移抑制薬のスクリーニングができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、次の〔1〕〜〔7〕を提供するものである。
〔1〕癌転移を検出する目的で、癌細胞中のCEACAM5及びCEACAM6の両者の発現量を測定する方法。
〔2〕CEACAM5及びCEACAM6の発現量が亢進している場合に癌転移が生じているあるいは癌転移が生じ易いと判定する〔1〕記載の測定方法。
〔3〕癌細胞が、対象患者から採取した癌組織由来である〔1〕又は〔2〕記載の測定方法。
〔4〕被験物質で処理された癌細胞中のCEACAM5及びCEACAM6の発現量を測定することを特徴とする、癌転移抑制薬のスクリーニング方法。
〔5〕癌細胞中のCEACAM5及びCEACAM6の発現量の抑制の有無を測定する〔4〕記載のスクリーニング方法。
〔6〕被験物質で処理された癌細胞中のCEACAM5及びCEACAM6の発現量を測定することを特徴とする、MEK−MAPKシグナル抑制剤のスクリーニング方法。
〔7〕癌細胞中のCEACAM5及びCEACAM6の発現量の抑制の有無を測定する〔6〕記載のスクリーニング方法。
患者から採取した癌細胞中のCEACAM5及びCEACAM6の発現量を測定すれば、当該患者の癌が転移性のものか否かが早期に判定できるため、早期の治療対策を立てることができる。また、本発明のスクリーニング方法によれば、MEK−MAPKシグナル抑制剤などの特異的なシグナル抑制剤および新規の癌転移抑制薬のスクリーニングが可能である。
CAFsを利用した高転移性ヒト乳癌細胞株の樹立方法例を示す。 マウスの皮下に移植されたDuctal carcinoma in situ(DCIS)CAFsの肺転移能の亢進を示す図である。 マウスの尾静脈に注射されたDCISCAFsの肺転移能の亢進を示す図である。 Real−time PCR解析によるDCISCAFsにおけるCEACAMs遺伝子発現量の亢進を示す図である。 ウエスタンブロット解析によるDCISCAFsにおけるCEACAMs遺伝子の発現量の亢進を示す図である。 CEACAM6の発現がshRNAにより抑制されたDCISCAFsが、CEACAM6の発現が維持されたDCISCAFsに比べて転移能が低下していることを示す図である。 CEACAM5の発現がshRNAにより抑制されたDCISCAFsが、CEACAM5の発現が維持されたDCISCAFsに比べて転移能が低下していることを示す図である。 DCISCAFsにおけるCEACAM5及びCEACAM6の発現量を抑制する被験物質をスクリーニングし、4種類の異なったMEK−MAPKシグナルの抑制剤が同定されたことを示す図である。
本発明は、癌細胞中のCEACAM5及びCEACAM6の発現量を測定することにより、当該癌細胞の転移能力を判定するものである。
癌転移検出の対象となる癌細胞は、対象患者から採取した癌組織由来の癌細胞が好ましい。癌の種類は限定されず、例えば上顎洞癌、舌癌、咽頭癌、喉頭癌、肺癌、食道癌、胃癌、直腸癌、結腸癌、肝臓癌、胆管癌、胆のう癌、すい臓癌、腎臓癌、膀胱癌、前立腺癌、乳癌、子宮癌、卵巣癌、膣癌、外陰癌、皮膚癌、甲状腺癌などが挙げられる。
癌細胞の転移能を推測するには、CEACAM5及びCEACAM6の遺伝子の発現量を測定するのが好ましい。当該CEACAM5及びCEACAM6の遺伝子の発現量を正確に測定する手段としては、PCR解析、ウエスタンブロット解析等が好ましい。
癌細胞中のCEACAM5及びCEACAM6の発現量が、コントロールに比べて亢進している場合には、当該癌細胞は転移性を獲得したものであると判定できる。ここでコントロールとしては、転移能を有していない同じ種類の癌細胞中のCEACAM5及びCEACAM6遺伝子発現量を用いることができる。
より具体的には、コントロールに比べてCEACAM5及びCEACAM6の発現量が3倍以上、より好ましくは5倍以上、さらに好ましくは10倍以上の場合に、その癌細胞が転移性を獲得している(近い将来転移を生じ易い)又は転移を生じていると判定することができる。
本発明の癌転移抑制薬又はMEK−MAPKシグナル抑制剤のスクリーニング方法は、被験物質で処理された癌細胞中のCEACAM5及びCEACAM6の発現量を測定することを特徴とする。
被験物質で処理された癌細胞には、インビトロで培養癌細胞を被験物質で処理した場合、及び癌細胞を有する非ヒト動物に被験物質を投与した場合の両者が含まれる。前者の場合には、確立されている癌細胞株を被験物質の存在下に培養し、その癌細胞株中のCEACAM5及びCEACAM6の発現量を測定すればよい。
一方、後者の場合には、癌細胞株を移植された免疫不全非ヒト動物に被験物質を投与し、当該動物から癌細胞を採取し、CEACAM5及びCEACAM6の発現量を測定すればよい。
癌細胞中のCEACAM5及びCEACAM6の発現量は、前記と同様に行えばよい。
癌細胞中のCEACAM5及びCEACAM6の発現量がコントロールに比べて抑制されていれば、被験物質は癌転移抑制薬又はMEK−MAPKシグナル抑制剤として有用であると判定できる。ここで、コントロールとしては、インビトロの場合には、被験物質非存在下で培養した癌細胞中のCEACAM5及びCEACAM6の発現量である。またインビボの場合には、被験物質を投与しない動物の癌細胞中のCEACAM5及びCEACAM6の発現量である。
ここで、癌転移抑制薬又はMEK−MAPKシグナル抑制剤のスクリーニング方法に用いる癌細胞は、高転移性癌細胞であるのが望ましい。このような癌細胞のモデルとしては、非転移性又は弱転移性癌細胞とCAFsとを免疫不全非ヒト動物に共移植したモデル動物が好ましい。このモデル動物においては、共移植された癌細胞が免疫不全非ヒト動物体内で強転移性癌細胞に変換される。
CAFsとしては、ヒト乳癌より抽出され、不死化された細胞株が好ましい(Kojima, Y. et al. Autocrine TGF-b and SDF-1 signaling drives evolution of mammary stromal fibroblasts into tumor-promoting myofibroblasts. Proc. Natl. Acad. Sci. USA., 107, 20009-20014, 2010)。
これらの細胞を共移植する免疫不全非ヒト動物としては、非ヒト動物であってヒト由来の細胞を移植しても拒絶反応を示さない動物であればよいが、免疫不全マウスが好ましい。また、免疫不全マウスとしては、ヌードマウス、SCIDマウス、Rag欠損(Ragnull)マウス、NOG(NOD/Shi−scid,IL−2 receptorγnull)マウス等が挙げられる。このうち、NOGマウスがより好ましい。NOGマウスは、WO2002/043477に記載のマウスであり、NOD/ShiマウスにC.B−17−scidマウスを戻し交配したマウスに、インターロイキン2受容体γ鎖遺伝子をノックアウトしたマウスを戻し交配して得られたマウスであり、異種細胞の生着に適している。
前記細胞の皮下移植量は、動物あたり1×104〜1×106細胞数、より好ましくは1×105細胞数程度でよい。またCAFsの移植量は、動物あたり3×104〜3×106細胞数、より好ましくは3×105細胞数程度でよい。
前記ヒト癌細胞とCAFsとの共移植は、これらの細胞を同じ部位に同時に移植すればよく、これらの細胞を混合してから移植する。
共移植の部位は、免疫不全非ヒト動物の体内であればどこでもよいが、共移植された部位で同時に増殖し、非転移性又は弱転移性のヒト癌細胞がCAFsの作用を受けやすい点から、皮下が好ましい。
共移植後、1ヶ月〜2ヶ月増殖させることにより、非転移性又は弱転移性ヒト癌細胞は、強転移性ヒト癌細胞株に変換される。
また、免疫不全非ヒト動物体内で増殖した前記ヒト癌細胞を採取し、当該採取した細胞とCAFsとを免疫不全非ヒト動物に再度共移植し、当該免疫不全非ヒト動物体内で増殖させる工程を、繰り返すことにより、当該ヒト癌細胞の強転移性をさらに強くすることができる。この共移植は、合計で2回行うのが好ましい。
このようにして得られた強転移性ヒト癌細胞株は、免疫不全非ヒト動物から採取し、培養して維持することができる。培養条件は、原料として用いたヒト癌細胞株と同様である。
本発明のスクリーニング方法によって選択された癌転移抑制薬は、癌転移予防薬としても有用である。また、本発明のスクリーニング方法によって選択されたMEK−MAPKシグナル抑制剤は、MEK−MAPKシグナルを抑制することによる癌転移抑制薬として有用である。
次に実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。
参考例1
blasticidin耐性遺伝子が導入されたds−tomato蛍光タンパク陽性の弱転移性DCISヒト乳癌細胞は、GFP陽性のCAFsとNOGマウスの皮下に共移植された。1ヶ月後に切除された癌塊を酵素処理により消化し、blasticidin存在下で5日間培養し、blasticidin耐性の培養DCIS細胞(DCIS−1 cycle)を抽出した(図1)。この条件では、blasticidin非耐性のCAFsやマウスの間質細胞は生存不可能である。さらにCAFsによる教育を施す為に、DCIS−1 cycle細胞は再度CAFsとNOGマウスに共移植された。1ヶ月後に切除された癌塊を消化後、抽出されたblasticidin耐性の培養DCIS細胞(DCIS−2cycle)をDCISCAFsと名付けた。また非癌部より抽出された対照線維芽細胞で同様に教育されたDCIS−2cycleはDCISCntFsと名付けられた。
DCISCAFsあるいはDCISCntFsを線維芽細胞の非存在下でNOGマウスに皮下移植した。1ヶ月後に原発癌を切除し、転移巣の増大を促すために、さらに1ヶ月間マウスの生存させた後に肺を切除し、顕微鏡下で観察した(図2)。DCISCntFsと比較して、DCISCAFsにより肺に形成されたtomato陽性の転移巣(矢印で示された)の増大が観察された(図2)。また、DCISCAFsがNOGマウスの尾静脈に注入された場合でも、DCISCntFsと比較して、移植後1ヶ月後の肺に著明な転移(tomato陽性)が観察された(図3)。またH-E染色された組織標本においても転移巣の増大が確認された(図3)。さらに1×104あるいは4×104DCIS癌細胞を尾静脈より注射し、その1か月後に形成される肺転移巣の容積を定量化した。DCISCntFsと比較して、DCISCAFsで誘導された転移巣の容量が顕著に増加していることが示された。以上よりDCISCAFsの肺転移能の亢進が示唆された。
実施例1
DCISCAFsとDCISCntFsの遺伝子発現を比較したDNAマイクロアレイ解析により、CEACAM5及びCEACAM6の発現量が、 DCISCAFsで顕著に亢進していることを見出した。すなわち、参考例1で得た各4つの異なる癌塊よりDCISCntFsおよびDCISCAFsを抽出した。図4に示すように、Real−time PCR解析は、すべての4ラインのDCISCAFsが、DCISCntFsと比較してCEACAM5(30〜110倍)とCEACAM6(15〜30倍)mRNAの高発現を示した。転移促進因子として知られているMMP1の発現は亢進していない。図5に示すように、Western blot解析は、すべての4ラインのDCISCAFsが、DCISCntFsと比較してCEACAM5とCEACAM6蛋白の明らかな高発現を示した。
実施例2
CAFsで促進された肺転移におけるこれらのCEACAMs遺伝子の機能を調査するために、CEACAM6あるいはCEACAM5の発現を抑制するレンチウイルス由来shRNA vectorを作製した。CEACAM6の発現を抑制するために、shCAM6−1 vectorおよびshCAM6−2 vectorが、CEACAM5の発現を抑制するために、shCAM5−1 vectorおよびshCAM5−2 vectorが用いられた。shGFP vectorは、CEACAM5及びCEACAM6の発現量も抑制しない対照のベクターとして使用された。
CEACAM5あるいはCEACAM6の発現が抑制されたDCISCAFs細胞がNOGマウスの尾静脈より注入された時、その肺への転移能が顕著に抑制されていることが明らかになった(図6と図7)。
すなわち、NOGマウスの尾静脈より種々のDCIS細胞を注入した。CEACAM6の発現量が低いDCISCAFs(DCISCAFs−shCAM6−1あるいはDCISCAFs−shCAM6−2)やDCISCntFs−shGFPと比較して、CEACAM6の高発現を維持したDCISCAFs−shGFPは強い転移能を示した(図6)。
NOGマウスの尾静脈より種々のDCIS細胞を注入した。CEACAM5の発現量が低いDCISCAFs(DCISCAFs−shCAM5−1あるいはDCISCAFs−shCAM5−2)やDCISCntFs−shGFPと比較して、CEACAM5の高発現を維持したDCISCAFs−shGFPは強い転移能を示した(図7)。
癌転移抑制薬を同定するために、DCISCAFsにおけるCEACAM5及びCEACAM6の発現量を抑制する被験物質をスクリーニングした。4種類の異なったMEK−MAPKシグナルの抑制剤(赤矢印)が対照のDimethyl sulfoxide (DMSO)処理(青矢印)と比較して、DCISCAFsにおけるCEACAM5(上)及びCEACAM6(下)の発現量を50〜70%程度抑制した(図8)。

Claims (7)

  1. 癌転移を検出する目的で、癌細胞中のCEACAM5及びCEACAM6の発現量を測定する方法。
  2. CEACAM5及びCEACAM6の発現量が亢進している場合に癌転移が生じているあるいは癌転移が生じ易いと判定する請求項1記載の測定方法。
  3. 癌細胞が、対象患者から採取した癌組織由来である請求項1又は2記載の測定方法。
  4. 被験物質で処理された癌細胞中のCEACAM5及びCEACAM6の発現量を測定することを特徴とする、癌転移抑制薬のスクリーニング方法。
  5. 癌細胞中のCEACAM5及びCEACAM6の発現量の抑制の有無を測定する請求項4記載のスクリーニング方法。
  6. 被験物質で処理された癌細胞中のCEACAM5及びCEACAM6の発現量を測定することを特徴とする、MEK−MAPKシグナル抑制剤のスクリーニング方法。
  7. 癌細胞中のCEACAM5及びCEACAM6の発現量の抑制の有無を測定する請求項6記載のスクリーニング方法。
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