JP2015052605A - 腫瘍原性、腫瘍進行、および処置効率の査定のためのアッセイシステム - Google Patents
腫瘍原性、腫瘍進行、および処置効率の査定のためのアッセイシステム Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】アポトーシスマーカー、血管形成マーカー、免疫調節マーカー、および細胞周期マーカーのレベルを調べるためのアッセイ法を用い、癌の腫瘍原性、腫瘍進行、および癌処置の有効性を判定するため、異なる時点で採取された患者由来の試料を比較することができるシステムおよびキット。そのようなシステムおよびキットとともに、癌の腫瘍原性、腫瘍進行、および癌処置の有効性を判定する方法。
【選択図】なし
Description
本願は、全開示が参照によって本明細書に組み入れられる2008年1月25日出願の米国特許仮出願第61/023,570号の恩典、およびそれに基づく優先権を主張する。
癌は、現在、先進国における最も多い死因のうちの一つである。最近の研究により、腫瘍形成の分子機序の多くの理解が大いに増し、癌の処置のための多数の新しい手段が提供されている。癌の病期、ならびにその腫瘍原性および腫瘍進行の程度を査定するためのシステムおよび方法が、適切な処置を決定するための試みにおいて臨床的に使用されている。そのようなシステムおよび方法は、用いた処置の効率を査定するためにも使用され得る。
本開示は、癌の処置において使用するために適しているアッセイキットおよびシステムを提供する。本開示のシステムおよびキットは、癌の病期、ならびにその腫瘍原性および腫瘍進行の程度を査定すること等によって、組織試料の癌性を判定することを可能にする。本開示のキットおよびシステムは、適切な処置を決定するためにも、用いられた処置の効率を決定するためにも用いられ得る。態様において、本開示のシステムおよびキットは、アポトーシスマーカー、血管形成マーカー、免疫調節マーカー、および/または細胞周期マーカーのレベルを調べるためのアッセイ法、態様において、ELISAを使用することができ、かつ癌の腫瘍原性、腫瘍進行、および癌処置の有効性を判定するため、異なる時点で採取された患者由来の試料を比較することができる。
[本発明1001]
動物から組織試料を得る工程;
アポトーシス、血管形成、免疫調節、細胞周期発達、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される細胞過程に関係しているタンパク質の該組織試料中のレベルを測定する工程;
該組織試料中の該タンパク質のレベルをベースライン値と比較する工程;ならびに
該組織試料が癌性であるか否かを判定する工程
を含む方法。
[本発明1002]
前記タンパク質が、アポトーシスに関係しており、Bcl-2、Bax、p53、Bid、カスパーゼ-3、およびシトクロムcからなる群より選択される、本発明1001の方法。
[本発明1003]
アポトーシスの減少が、Bcl-2の増加、Baxの減少、Bidの減少、カスパーゼ-3の減少、およびシトクロムCの減少によって示される、本発明1002の方法。
[本発明1004]
前記タンパク質が、血管形成に関係しており、VEGF、HIF-1α、bFGF、およびアンジオスタチンからなる群より選択される、本発明1001の方法。
[本発明1005]
血管形成の減少が、VEGFの減少、HIF-1αの減少、bFGFの減少、およびアンジオスタチンの増加によって示される、本発明1004の方法。
[本発明1006]
前記タンパク質が、免疫調節に関係しており、TNF-αおよびIL-6からなる群より選択される、本発明1001の方法。
[本発明1007]
腫瘍進行が、IL-6の増加によって示される、本発明1006の方法。
[本発明1008]
前記タンパク質が、細胞周期に関係しており、p21およびp27からなる群より選択される細胞周期因子を含む、本発明1001の方法。
[本発明1009]
腫瘍進行が、p21の減少またはp27の減少によって示される、本発明1008の方法。
[本発明1010]
ベースラインが、前記タンパク質の既知のレベルを含む、本発明1001の方法。
[本発明1011]
ベースラインが、以前に前記動物から得た試料より得られる、本発明1001の方法。
[本発明1012]
前記組織試料が癌性であるか否かの判定が、該組織試料中の腫瘍原性の全体的なレベルを査定する工程を含む、本発明1001の方法。
[本発明1013]
前記組織試料が癌性であるか否かの判定が、腫瘍の進行を判定する工程を含む、本発明1001の方法。
[本発明1014]
前記組織試料が癌性であるか否かの判定が、癌処置の効率を決定する工程をさらに含む、本発明1001の方法。
[本発明1015]
本発明1001の方法を実施するための、システム。
[本発明1016]
命令が、組織試料中のタンパク質のレベルをベースライン値と比較する工程;および該組織試料が癌性であるか否かを判定する工程を含む、少なくとも1つのプロセッサーによって実行可能な該命令のセットを記憶するよう構成されたコンピュータ可読媒体に接続された少なくとも1つの該プロセッサー
をさらに含む、本発明1015のシステム。
[本発明1017]
本発明1001の方法を実施するための、キット。
[本発明1018]
前記組織試料中の前記タンパク質を測定するためのELISA法をさらに含む、本発明1017のキット。
[本発明1019]
前記組織試料中の前記タンパク質のレベルを前記ベースライン値と比較するためのソフトウェアをさらに含む、本発明1017のキット。
[本発明1020]
アポトーシス、血管形成、免疫調節、細胞周期発達、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される細胞過程に関係しているタンパク質の組織試料中のレベルを測定するためのアッセイ法と;
命令が、該組織試料中の該タンパク質のレベルをベースライン値と比較する工程;および該組織試料が癌性であるか否かを判定する工程を含む、少なくとも1つのプロセッサーによって実行可能な該命令のセットを記憶するよう構成されたコンピュータ可読媒体に接続された少なくとも1つの該プロセッサーと
を含む、システム。
本開示は、アポトーシス(プログラム細胞死)、血管形成(新しい血管の成長)、免疫調節、および細胞周期因子において極めて重要な役割を果たし、それにより腫瘍原性の全体的なレベルの一因となる細胞タンパク質を調べるアッセイシステムを提供する。癌細胞は、上記の過程に関する因子の遺伝子/タンパク質発現のシグナル伝達の不全を示す。これは、ホメオスタシスの不均衡;免疫監視およびアポトーシス制御の欠損;腫瘍により誘導される自己調節からの変異;ならびに増加した血管系をもたらす。これらが組み合わさり、発癌の開始を駆動する誘発因子となる。例えば、Bax発現の下方制御と組み合わせられた、アポトーシスを防止するBcl-2発現の増加は、アポトーシス抵抗性の指標となり得る。従って、癌処置の前後にBaxおよびBcl-2のようなタンパク質の発現を測定することにより、処置計画が、悪性組織のアポトーシス可能性を効果的に取り戻すか否かを洞察することができる。
態様において、本開示のアッセイシステムは、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)キットを含むことができる。当業者の範囲内の任意のELISAシステムが用いられ得る。態様において、ELISAキットは直接経路を使用して調製され得る。他の態様において、ELISAキットは間接経路を使用して調製されてもよい。
アポトーシスマーカー
任意のアポトーシスマーカーを本開示のアッセイシステムを使用して調べることができる。そのようなマーカーには、以下のものが含まれるが、これらに限定はされない。
1)Bcl-2:
B細胞リンパ腫2は、抗アポトーシスタンパク質であり、発癌性細胞においてアップレギュレートされている。
2)Bax:
Bcl-2タンパク質ファミリーのアポトーシス促進性メンバー。全ての癌の>65%において、上昇したBcl-2レベルによって活性が阻害されている。
3)Bid:
促進性(pro)/抑制性(anti)Bcl-2メンバーおよび抑制性Bcl-2メンバーと共に二量体を形成して、DNA傷害を開始させる因子を放出するようミトコンドリアを誘発するBH3サブファミリータンパク質。
4)シトクロムc:
アポトーシス促進シグナルの存在下で放出され、Apaf-1(アポトーシスプロテアーゼ活性化因子1:アポトーシスに参与するタンパク質)と共に複合体を形成して、CARDファミリー(CARDは、カスパーゼ動員ドメイン:より大きい複合体の形成を媒介し、例えば、アポトーシスを含む過程において役割を果たすタンパク質に見出されるドメインである)(例えば、Casp-9、Casp-6、およびCasp-3)の活性を開始させる。
5)カスパーゼ-3:
核内のDNA断片化の開始に先行する終点サイトゾルメディエーターであるCARDファミリーのキーメンバー。
6)p53:
p53は、細胞周期を調節し、従って、腫瘍抑制因子として機能する転写因子である。癌の抑制を補助するため、多細胞生物において重要である。
任意の血管形成マーカーおよび/または遺伝子構築物を本開示のアッセイシステムを使用して調べることができる。そのようなマーカーには、以下のものが含まれるが、これらに限定はされない。
1)VEGF:
血管内皮増殖因子。腫瘍に栄養素を供給し、転移のための基礎を提供する血管床の発達を担う主要タンパク質。新しい血管の形成を促進するために細胞によって放出される。
2)HIF-1α:
低酸素誘導因子1アルファ。酸素レベル(低酸素)を減少させるため腫瘍の内皮壁によって放出される。解糖フラックスを介したATPの代替源の助けになる。また、VEGFをアップレギュレートし、従って、血管形成をアップレギュレートする。
3)bFGF:
塩基性繊維芽細胞増殖因子。内皮細胞の複製、遊走、および細胞外タンパク質分解を誘導する。
4)アンジオスタチン:
新しい血管の形成を阻害する抗血管形成因子。
免疫調節の指標となる任意のマーカーを、本開示のアッセイシステムを使用して調べることができる。そのようなマーカーには、以下のものが含まれるが、これらに限定はされない。
1)TNF-α:
腫瘍壊死因子-アルファ。いくつかの型の腫瘍細胞においては壊死を引き起こし、他の細胞においては成長を促進する多面的なサイトカイン。
2)IL-6:
インターロイキン-6。T細胞によって分泌される炎症促進応答。IL-6は腫瘍成長を促進することが示されており、恐らく血管形成効果を強化することにより、免疫の関与を軽減するため、多くの癌の予後指標である。
細胞の細胞周期発達における場所の指標となる任意のマーカーを、本開示のアッセイシステムを使用して調べることができる。そのようなマーカーには、以下のものが含まれるが、これらに限定はされない。
1)p21:
サイクリン依存性キナーゼ(cdk)阻害剤。DNA傷害後のp53依存性細胞周期阻止のキーメディエーターである。
2)p27:
G1期に細胞周期進行を制御するサイクリン依存性キナーゼ阻害剤。(G1期は、有糸分裂、細胞質分裂、およびS期の前の、細胞周期中の間期内の期である。多くの細胞に関して、この期は、その寿命の間の細胞成長の主要な期間である。)
本開示によると、態様において、組織試料が患者より採取され、上記のアッセイ法に供され得る。当業者の範囲内の任意の方法が、組織試料を得るために用いられ得る。態様において、生検が、組織試料を得るために用いられ得る。
アッセイキットは、上記のようなELISA法を含む任意の適当なアッセイ法を用いることができる。態様において、キットは、上記の直接ELISA法によって調製されたアッセイ法を用いることができる。アポトーシスタンパク質、血管形成タンパク質、免疫調節タンパク質、および細胞周期タンパク質に関して、各タンパク質のための抗体を、96穴プレートに固定することができる。
キット設計は、所定のタンパク質のための関心対象の抗体によりコーティングされたウェルを含む。いくつかの態様において、Bcl-2が測定され得る。キットに添付された標準物を希釈し、Bcl-2に対する抗体によりコーティングされたウェルへデュプリケートで添加することができる。次いで、異常な成長が推測される病変部に由来する患者の各標的試料を、患者から生検によって得られた皮膚のような正常組織の試料と共に、4個のウェルへ添加することができる。試料中に存在するBcl-2タンパク質が、プレートの基部にコーティングされた抗体に結合する。ウェルを試薬により洗浄し、レコーダー酵素を有する二次抗体をウェルに添加することができる。添加された二次抗体は、プレートに接着した複合体と結合する。ウェルを洗浄し、酵素基質を添加し、比色定量アッセイ法の強度を分光法を使用して測定することができる。その他のタンパク質レベルも、同一の概念を使用して測定される。
1)Bcl-2
2)Bax
3)p53
4)Bid
5)カスパーゼ-3
6)シトクロムc
上述のように、本開示のキットにはソフトウェアプログラムが含まれ得る。上述のように、タンパク質レベルは、各ウェルへ負荷されたタンパク質の濃度に基づき測定され得る。キットに添付されたデータ分析ソフトウェアは、関心対象のタンパク質のレベルを測定することができる。例えば、態様において、ソフトウェアは、Baxレベルと比較されたBcl-2のレベルを測定することができる。これらの値は、Baxレベルに対するBcl-2レベルの有意な差を決定するため、正常生検材料の値と比較される。Baxより有意に高いBcl-2発現の比、態様において、約3:2、他の態様において、約1:1〜約10:1は、低いアポトーシスのレベルを示す。すなわち、この比には、アポトーシス制御の不全をもたらすBc1-2タンパク質ファミリーの全体的な調節異常が伴うはずである。臨床的な有意性を証明するために十分低い統計分散が用いられ得る。
血管形成の指標となる任意の成分が、本開示のアッセイシステムの血管形成部分の一部として分析され得る。態様において、本開示のアッセイシステムの血管形成部分の一部として調べられ得る適当な成分には、以下のものが含まれる。
1)VEGF
2)HIF-1α
3)bFGF
4)アンジオスタチン
任意の免疫調節剤が、本開示のアッセイシステムの免疫調節部分としてアッセイされ得る。態様において、本開示のアッセイシステムの免疫調節部分の一部として調べられ得る適当な成分には、以下のものが含まれる。
1)TNF-α
2)IL-6
癌細胞の代謝回転速度は極めて速い。従って、アッセイシステムのこの部分で、細胞周期マーカーを測定することにより、この代謝回転速度を定量化することができる。任意の細胞周期マーカーを、本開示のシステムを用いてアッセイすることができる。態様において、本開示のアッセイシステムの細胞周期部分の一部として調べられ得る適当な成分には、以下のものが含まれるが、これらに限定はされない。
1)p21
2)p27
本開示のシステムおよびキットのソフトウェアにより作成され得る(仮定的な患者に関する)アッセイレポートの例が、添付の図1〜4および下記表1〜5に示される。アッセイレポートは、患者の名称、生年月日、同定番号、レポートの日付、患者の履歴の概要、推測される診断、それらの組み合わせ等のような情報を含むことができ、医療提供者にとって妥当であると見なされるその他の任意の因子を含むことができる。
Claims (17)
- 動物から得た組織試料中のアポトーシスに関係するタンパク質のレベルを測定する工程であって、該アポトーシスに関係するタンパク質が、Bcl-2と、Baxおよびp53からなる群から選択されるタンパク質とを含む、前記工程;
該組織試料中の血管形成に関係しているタンパク質のレベルを測定する工程であって、該血管形成に関係しているタンパク質がVEGFである、前記工程;および
該組織試料中の該タンパク質のレベルをベースライン値と比較する工程
を含む方法であって
Bcl-2の増加、Baxまたはp53の減少、およびVEGFの増加が該組織試料が癌性であることを示す、前記方法。 - アポトーシスに関係するタンパク質が、Bcl-2、Bax、およびp53を含み、Bcl-2の増加、Baxの減少、p53の減少、およびVEGFの増加が、組織試料が癌性であることを示す、請求項1記載の方法。
- 動物から得た組織試料中のアポトーシスに関係するタンパク質のレベルを測定する工程であって、該タンパク質がp53、Bid、カスパーゼ-3、およびシトクロムCを含む、前記工程、および
該組織試料中の該タンパク質のレベルをベースライン値と比較する工程
を含む方法であって
p53の減少、カスパーゼ-3の減少、Bidの減少、およびシトクロムCの減少が該組織試料が癌性であることを示す、前記方法。 - 前記タンパク質がBcl2とBaxとをさらに含み、Bcl-2の増加、Baxの減少、p53の減少、カスパーゼ-3の減少、Bidの減少、およびシトクロムCの減少が、該組織試料が癌性であることを示す、請求項3記載の方法。
- 前記方法が、細胞周期に関係するタンパク質のレベルを測定する工程をさらに含み、該タンパク質がp21であり、Bcl-2の増加、Bax またはp53の減少、VEGFの増加、およびp21の減少が該組織試料が癌性であることを示す、請求項1記載の方法。
- 動物から得た組織試料中のアポトーシスに関係するタンパク質のレベルを測定する工程であって、該タンパク質が、BaxとBcl-2とを含む、前記工程、および
該組織試料中のBaxおよびBcl-2のレベルを比較する工程
を含む方法であって、
Baxに対するBcl-2の発現レベルの割合が約1:1〜約10:1であることが、該組織試料が癌性であることを示す、前記方法。 - Baxに対するBcl-2の発現レベルの割合が約3:2であることが、組織試料が癌性であることを示す、請求項6記載の方法。
- ベースラインが、前記タンパク質の既知のレベルを含む、請求項1、2、3、4、または5記載の方法。
- ベースラインが、以前に前記動物から得た試料より得られる、請求項1、2、3、4、または5記載の方法。
- 少なくとも1つのプロセッサーによって実行可能な命令のセットを記憶するよう構成されたコンピュータ可読媒体に接続された少なくとも1つの該プロセッサーを含み、該命令が以下の工程を含む、請求項1、2、3、4、5、6または7記載の方法を実施するためのシステム:
(a) 動物から得た組織試料中のアポトーシスに関係するタンパク質のレベルを測定する工程であって、該アポトーシスに関係するタンパク質がBcl-2と、BaxおよびP53からなる群から選択されるタンパク質とを含む、前記工程;該組織試料中の血管形成に関係するタンパク質のレベルを測定する工程であって、血管形成に関係するタンパク質がVEGFである、前記工程;および
該組織試料中のタンパク質のレベルをベースライン値と比較する工程であって、Bcl-2の増加、Baxまたはp53の減少、およびVEGFの増加が該組織試料が癌性であることを示す、前記工程;
(b) 動物から得た組織試料中のアポトーシスに関係するタンパク質のレベルを測定する工程であって、該アポトーシスに関係するタンパク質がBcl-2、BaxおよびP53を含む、前記工程;該組織試料中の血管形成に関係するタンパク質のレベルを測定する工程であって、該血管形成に関係するタンパク質がVEGFである、前記工程;および
該組織試料中の該タンパク質のレベルをベースライン値と比較する工程であって、Bcl-2の増加、Baxの減少、p53の減少、およびVEGFの増加が該組織試料が癌性であることを示す、前記工程;
(c) 動物から得た組織試料中のアポトーシスに関係するタンパク質のレベルを測定する工程であって、該アポトーシスに関係するタンパク質がBcl-2と、BaxおよびP53からなる群から選択されるタンパク質とを含む、前記工程;該組織試料中の血管形成に関係するタンパク質のレベルを測定する工程であって、該血管形成に関係するタンパク質がVEGFである、前記工程;細胞周期に関係するタンパク質のレベルを測定する工程であって、該タンパク質がp21である、前記工程、および
該組織試料中の該タンパク質のレベルをベースライン値と比較する工程であって、Bcl-2の増加、Baxまたはp53の減少、VEGFの増加、およびp21の減少が該組織試料が癌性であることを示す、前記工程;
(d) 動物から得た組織試料中のアポトーシスに関係するタンパク質のレベルを測定する工程であって、該タンパク質がp53、Bid、カスパーゼ-3、およびシトクロムCを含む、前記工程、および
該組織試料中の該タンパク質のレベルをベースライン値と比較する工程であって、p53の減少、Bidの減少、カスパーゼ-3の減少、およびシトクロムCの減少が該組織試料が癌性であることを示す、前記工程;
(e) 動物から得た組織試料中のアポトーシスに関係するタンパク質のレベルを測定する工程であって、該タンパク質がBcl2、Bax、p53、Bid、カスパーゼ-3、およびシトクロムCを含む、前記工程、および
該組織試料中の該タンパク質のレベルをベースライン値と比較する工程であって、Bcl2の増加、Baxの減少、p53の減少、Bidの減少、カスパーゼ-3の減少、およびシトクロムCの減少が該組織試料が癌性であることを示す、前記工程;
(f) 動物から得た組織試料中のアポトーシスに関係するタンパク質のレベルを測定する工程であって、該タンパク質が、BaxとBcl-2とを含む、前記工程、および
該組織試料中の該タンパク質のレベルを比較する工程であって、Baxに対するBcl-2の発現レベルの割合が約1:1〜約10:1であることが、該組織試料が癌性であることを示す、前記工程、または
(g) 動物から得た組織試料中のアポトーシスに関係するタンパク質のレベルを測定する工程であって、該タンパク質が、BaxとBcl-2とを含む、前記工程、および
該組織試料中の該タンパク質のレベルを比較する工程であって、Baxに対するBcl-2の発現レベルの割合が約3:2であることが、該組織試料が癌性であることを示す、前記工程。 - 動物から得た組織試料中のアポトーシスに関係するタンパク質のレベルを測定するためのアッセイ法であって、該アポトーシスに関係するタンパク質がBcl-2と、BaxおよびP53からなる群から選択されるタンパク質とを含む、前記アッセイ法;
血管形成に関係するタンパク質のレベルを測定するためのアッセイ法であって、該血管形成に関係するタンパク質がVEGFである、前記アッセイ法;および
少なくとも1つのプロセッサーによって実行可能な該命令のセットを記憶するよう構成されたコンピュータ可読媒体に接続された少なくとも1つの該プロセッサーであって、該命令が、該組織試料中の該タンパク質のレベルをベースライン値と比較する工程であって、Bcl2の増加、Baxまたはp53の減少、およびVEGFの増加が該組織試料が癌性であることを示す、前記プロセッサ
を含む、システム。 - Bcl2、Bax、およびp53のレベルを測定するためのアッセイ法を含み、Bcl2の増加、Baxの減少、p53の減少、およびVEGFの増加が組織試料が癌性であることを示す、請求項11記載のシステム。
- 細胞周期に関係するタンパク質のレベルを測定するためのアッセイ法をさらに含み、該タンパク質がp21であり、Bcl-2の増加、Baxまたはp53の減少、VEGFの増加、およびp21の減少が組織試料が癌性であることを示す、請求項11記載のシステム。
- 動物から得た組織試料中のアポトーシスに関係するタンパク質のレベルを測定するためのアッセイ法であって、該アポトーシスに関係するタンパク質がp53、Bid、カスパーゼ-3、およびシトクロムCを含む、前記アッセイ法;および
少なくとも1つのプロセッサーによって実行可能な命令のセットを記憶するよう構成されたコンピュータ可読媒体に接続された少なくとも1つの該プロセッサーであって、該命令が、該組織試料中のタンパク質のレベルをベースライン値と比較する工程を含み、P53の減少、カスパーゼ3の減少、Bidの減少、およびシトクロムCの減少が、該組織試料が癌性であることを示す、前記プロセッサー
を含むシステム。 - 前記タンパク質がBcl2およびBaxをさらに含み、Bcl-2の増加、Baxの減少、p53の減少、Bidの減少、カスパーゼ-3の減少、およびシトクロムCの減少が組織試料が癌性であることを示す、請求項14記載のシステム。
- 動物から得た組織試料中のアポトーシスに関係するタンパク質のレベルを測定するためのアッセイ法であって、該タンパク質がBaxおよびBcl-21を含む、前記アッセイ法;および
少なくとも1つのプロセッサーによって実行可能な命令のセットを記憶するよう構成されたコンピュータ可読媒体に接続された少なくとも1つの該プロセッサーであって、該命令が、該組織試料中のタンパク質のレベルを比較する工程を含み、Baxに対するBcl-2の発現レベルの割合が約1:1〜約10:1であることが、該組織試料が癌性であることを示す、前記プロセッサー
を含むシステム。 - Baxに対するBcl-2の発現レベルの割合が約3:2であることが、組織試料が癌性であることを示す、請求項16記載のシステム。
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