JP2015052481A - 計測装置、計測システム、計測方法、及び計測プログラム - Google Patents

計測装置、計測システム、計測方法、及び計測プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】複数の移動体を考慮した計測を行うことができる計測装置、計測システム、計測方法、及び計測プログラムを提供することを目的としている。
【解決手段】計測装置は、光信号である第1送信情報を送信する送信部と、第1送信情報に対する応答である第2送信情報であって、第1送信情報が受信されたときの受信した信号の位相に基づく第1位相差情報を含む第2送信情報を受光する受光部と、受光部によって受信された第2送信情報から第1位相差情報を抽出し、抽出した第1位相差情報に基づいて距離情報を求める距離算出部と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、計測装置、計測システム、計測方法、及び計測プログラムに関する。
従来、光を用いた光通信システムが提案されている。光通信システムでは、送信装置はLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)等の発光素子を備え、強度変調された光を発光素子によって発することによって情報を送信する。受信装置は、フォトダイオードを備え、送信装置によって発せられた光を受光し復調することによって情報を受信する。具体的には、受信装置は、強度変調された光によって構成される搬送波の1周期の間に、フォトダイオードにおける光電変換によって生じた電荷を複数回読み出すことによって、強度変調に応じた復調を行う。
自発光した変調光の反射光を画素ごとに位相と振幅を検出し距離計測を行うカメラが提案されている(例えば特許文献1参照)。
また、信号光を送って,信号光を受信した側が自らのIDを付与して一定時間の遅れ時間で送り返すことで複数の対象との距離計測を行うシステムが提案されている(例えば特許文献2参照)。
さらに、信号が往復する時間を計測するために変調光の位相差を利用する方法が提案されている(例えば特許文献3参照)。
特許第3758618号公報 特許第4397952号公報 特許第3427187号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、多数のカメラがあると相互の干渉が発生する。また、特許文献2に記載の技術では、複数の移動体が存在する場合が考慮されていない。さらに、特許文献3に記載の技術では、複数の移動体について考慮されていない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、複数の移動体を考慮した計測を行うことができる計測装置、計測システム、計測方法、及び計測プログラムを提供することを目的としている。
(1)上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る計測装置は、光信号である第1送信情報を送信する送信部と、前記第1送信情報に対する応答である第2送信情報であって、前記第1送信情報が受信されたときの受信した信号の位相に基づく第1位相差情報を含む前記第2送信情報を受光する受光部と、前記受光部によって受信された前記第2送信情報から前記第1位相差情報を抽出し、抽出した前記第1位相差情報に基づいて距離情報を求める距離算出部と、を備えることを特徴としている。
(2)本発明に係るその他の様態は、前記距離算出部が、前記受光部によって受信された前記第2送信情報を受信したときの受信した信号の位相に基づく第2位相差を、前記抽出した前記第1位相差情報を用いて補正し、補正した位相差に基づいて距離情報を求めることを特徴とする(1)の計測装置である。
(3)本発明に係るその他の様態は、前記第1送信情報が、自装置を識別する第1識別情報を含み、前記受光部は、前記第2送信情報に他装置に対応する第2識別情報が含まれている場合に前記第2送信情報が前記第1送信情報に対する応答であると判別することを特徴とする(1)または(2)の計測装置である。
(4)本発明に係るその他の様態は、前記距離算出部は、前記第2識別情報と、前記受光部によって受信された前記第2送信情報を受信したときの受信した信号の位相に基づく該第2識別情報に対応する第2位相差とが関連付けられた情報を記憶する記憶部を備え、前記送信部は、前記第2識別情報が前記記憶部に記憶されている場合、前記第1識別情報のみを送信し、前記距離算出部は、前記記憶部に記憶させた位相差を示す情報を、所定の時間経過後、消去することを特徴とする(3)の計測装置である。
(5)本発明に係るその他の様態は、送信データに対して変調を行う変調部を備え、前記変調部は、自装置の基準信号の位相に対して送信データに応じた位相変化をさせる期間、無信号状態に制御することを特徴とする(1)から(4)のいずれかの計測装置である。
(6)本発明に係るその他の様態は、受信された送信データを復調する復調器を備え、前記受光部は、前記受信された送信データの振幅と位相とを検出し、前記復調器は、前記無信号状態の期間の1つ前のサンプリングタイミング且つ前記振幅が減少していないときの位相を、前記無信号状態の期間における前記受信された送信データの位相として決定し、前記決定された位相に基づいて近接する位相の位相差に基づいて前記送信データを復調することを特徴とする(5)の計測装置である。
(7)本発明に係るその他の様態は、前記受光部が、複数の画素を備え、前記復調器は、装置を識別するための識別情報であって、前記複数の画素が同じ値の前記識別情報を受光している場合、同一の前記識別情報が含まれる光信号を同じクラスとしてクラス分けし、前記クラス分けした同じクラスの領域の中心を重心位置として決定することを特徴とする(6)の計測装置である。
(8)本発明に係るその他の様態は、前記復調器が、前記受光部の複数の画素に対して、搬送波に含まれるリーダフレームを探索し、リーダフレームが検出された位置をビット読み出しの開始位置にすることを特徴とする(6)または(7)の計測装置である。
(9)本発明に係るその他の様態は、所定の周波数の基準信号を生成する発振器を備え、前記復調器は、前記発振器が生成した基準信号と、前記受光部によって前記第2送信情報に含まれる搬送波との位相差を前記送信データの位相として検出し、前記基準信号の周波数は、前記送信データを受信してから前記位相が算出されるまでに処理時間の1/n(nは1以上の整数)であることを特徴とする(6)から(8)のいずれかの計測装置である。
(10)本発明に係るその他の様態は、複数の他装置に対応する第2識別情報を受信したとき、送信した信号に対する応答、算出された距離、及び受信された信号の強度のうち少なくとも1つに基づいて応答する順番を決定する応答順位決定部を備えることを特徴とする(3)から(9)のいずれかの計測装置である。
(11)本発明に係るその他の様態は、第1計測装置は、光信号である第1送信情報を送信する第1送信部と、前記第1送信情報に対する応答としての光信号である第2送信情報を受光する第1受光部と、前記第1受光部が受信した前記第2送信情報に含まれる位相差情報を抽出し、抽出した前記位相差情報に基づいて距離情報を求める第1距離算出部と、を備え、第2計測装置は、前記第1計測装置から光信号である前記第1送信情報を受光する第2受光部と、前記第2受光部が前記第1送信情報を受信したときの受信した信号の位相に基づく位相差を求める位相差算出部と、前記第1送信情報への応答である第2送信情報に前記位相差算出部が算出した前記位相差情報を含めて送信する第2送信部と、を備えることを特徴とする計測システムである。
(12)本発明のその他の態様は、送信部が、光信号である第1送信情報を送信する送信手順と、距離算出部が、前記第1送信情報に対する応答である第2送信情報であって、前記第1送信情報が受信されたときの受信した信号の位相に基づく第1位相差情報を含む前記第2送信情報を受光する受光手順と、距離算出部が、前記受光手順によって受信された前記第2送信情報から前記第1位相差情報を抽出し、抽出した前記第1位相差情報に基づいて距離情報を求める距離算出手順と、を含むことを特徴とする計測方法である。
(13)本発明に係るその他の様態は、計測装置のコンピュータに、計測装置のコンピュータに、光信号である第1送信情報を送信する送信手順と、前記第1送信情報に対する応答である第2送信情報であって、前記第1送信情報が受信されたときの受信した信号の位相に基づく第1位相差情報を含む前記第2送信情報を受光する受光手順と、前記受光手順によって受信された前記第2送信情報から前記第1位相差情報を抽出し、抽出した前記第1位相差情報に基づいて距離情報を求める距離算出手順と、を実行させる計測プログラムである。
上述した(1)、(11)、(12)又は(13)の構成によれば、同時に複数の移動体の相対距離と移動体に関する情報が獲得できる。
上述した(2)、(3)又は(4)の構成によれば、送信情報及び計算量を削減できる。
上述した(5)、(6)又は(7)の構成によれば、受信信号から位相を算出するときのノイズを低減することができる。
上述した(8)の構成によれば、信号を正確に読み出すことができる。
上述した(9)の構成によれば、位相及び振幅を適切なサンプリングタイミングで検出できる。
上述した(10)の構成によれば、複数の移動体に対して優先順位を付けられるので、移動体間で正確な通信を行うことができる。
上述した(1)〜(13)の構成によれば、電波で発生したマルチパスや干渉が生じない。さらに、発光源を面や線とすることで距離による信号強度の低下が低下し狭いダイナミックレンジでも距離計測が可能となる。また、同時に複数台の移動体が存在しても混信しない。
第1実施形態に係る計測システムの構成を表すシステム構成図である。 第1実施形態に係る受光部の構成の概略を表す概略図である。 第1実施形態に係る受光部に用いられる画素の構成を表す構成図である。 図3の画素の等価回路を表す図である。 第1実施形態に係る画素の動作を表すタイミングチャートである。 第1実施形態に係る画素から読み出された4つの電圧レベルに基づいて正弦波である搬送波の振幅及び位相を算出するための概略を表す概略図である。 第1実施形態に係る画素から読み出された4つ電圧レベルに基づいてパルス波である搬送波の振幅及び位相を算出するための概略を表す概略図である。 第1実施形態の復調器によって生成される復調テーブルの一例を説明する図である。 第1実施形態に係る搬送波の位相変化とサンプリングタイミングの一例のタイミングチャートである。 第1実施形態に係る送信情報の一例を説明する図である。 第1実施形態に係る送信信号の読み取り手順処理を表すフローチャートである。 第1実施形態に係るリーダフレームの検出処理を表すフローチャートである。 第1実施形態に係る読み出し領域の移動の一例を説明する図である。 第1実施形態に係る読み出し領域の移動の他の例を説明する図である。 第1実施形態に係るリーダフレームの読み出し領域とビット読み出し領域の一例を説明する図である。 第1実施形態に係るリーダフレームの読み出し領域とビット読み出しを並列処理する一例を説明する図である。 第1実施形態に係るビット読み取り手順処理のフローチャートである。 第1実施形態に係る搬送波の位相変化とサンプリングタイミングの他の例のタイミングチャートである。 第1実施形態の復調器によって生成される復調テーブルの他の例を説明する図である。 第1実施形態に係る無信号期間がない場合の搬送波における復調テーブルの例を説明する図である。 第1実施形態に係る受光部が3個の端末から識別子を受光したときの状態を説明する図である。 第1実施形態に係る識別子(ID)の検出タイミングを説明する図である。 第1実施形態に係る識別子(ID)の検出の処理手順のフローチャートである。 第1実施形態に係る通信手順のフローチャートである。 第1実施形態に係る発光部の取り付け位置の例を説明する図である。 第1実施形態に係る受光部の取り付け位置の例を説明する図である。 第2実施形態に係る通信手順のフローチャートである。 第3実施形態に係る応答順位判定の手順処理のフローチャートである。 第3実施形態に係るマルチパス対策の一例を説明する図である。 第4実施形態に係る計測システムの構成を表すシステム構成図である。
[第1実施形態]
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る計測システム1の構成を表すシステム構成図である。図1に示すように、計測システム1は、第1端末10及び第2端末20を備えている。以下の例では、第1端末10が第1車両に搭載され、第2端末20が第2車両に搭載されているとして説明する。
また、第1端末10は、符号器11、発振器12、変調器13(変調部)、投光器14(送信部、第1送信部)、レンズ15、受光部16(受光部、第1受光部)、復調器17(位相算出部)、復号器18、及び演算部19(距離算出部、応答順位決定部)を備えている。第2端末20は、符号器21、発振器22、変調器23(変調部)、投光器24(送信部、第2送信部)、レンズ25、受光部26(受光部、第2受光部)、復調器27(位相算出部)、復号器28、及び演算部29(距離算出部、応答順位決定部)を備えている。
また、以下の例では、第1端末10と第2端末20の構成が同じ場合を説明するが、構成は異なっていてもよい。また、以下の説明では、第1端末10を例に説明する。
符号器11は、送信情報を符号化してビット列を生成し、生成したビット列を変調器13に出力する。また、符号器11は、演算部19から入力された車両情報や応答信号を送信情報とし符号化してビット列を生成し、生成したビット列を変調器13に出力する。
発振器12は、変調器13及び復調器17で用いるクロック信号を生成し、生成したクロック信号を変調器13及び復調器17に出力する。
変調器13は、符号器11から入力されたビット列を、DBPSK(Differential Binary Phase Shift Keying)、DQPSK(Differential Quadrature Phase Shift Keying)、8DPSK、π/2−DBPSK、π/4−DQPSK等の方式に従って、発振器12から入力されたクロック信号を用いて変調して搬送波を生成する。変調器13は、生成した搬送波を投光器14に出力する。
投光器14は、変調器13によって生成された搬送波に基づいて強度変調された光(強度変調光)を発光する。投光器14は、例えば高レート(繰り返し周波数)の可視光パルスを放射することのできる発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)又はレーザダイオードを用いて構成される。また、投光器14は、高レートの赤外線パルスを放射する発光ダイオードを用いて構成されてもよい。
レンズ15は、他の端末から発光された強度変調光及び環境光を含む光束を通過させ、受光部16に結像させる。なお、レンズ15と受光部16との間に、光学的なフィルタを備えるようにしてもよい。
受光部16は、複数の画素が二次元に配列された構造を有し、画素によって受光した光に応じた電荷を発生させて蓄積し、所定のタイミングで蓄積した電荷を復調器17へ出力する。
復調器17は、受光部16から入力された電荷に基づいて、受光部16が備える全ての画素毎に搬送波の振幅を算出する。また、復調器17は、算出した振幅が所定の閾値を超えた画素及びその周囲の画素についてのみ、搬送波の位相を算出する。また、復調器17は、算出した位相に基づいて復調を行い、他の端末から送信されたビット列を生成する。また、復調器17は、生成したビット列及び算出した搬送波の位相を復号器18に出力する。
復号器18は、復調器17によって生成されたビット列を復号し、復号した送信情報を演算部19に出力する。
演算部19は、復号器18から入力された他の端末からの送信情報から、識別子、速度、方位を示す各情報、及び搬送波の位相情報を抽出する。演算部19は、他の端末から送信情報を受信したことに応じて、受信した搬送波の周波数と同じ周波数の変調光に、受信したときの位相情報、自端末の識別子、自端末の移動速度、及び自端末の方位を示す情報を載せて応答信号として送信するように、符号器11に出力する。
図2は、本実施形態に係る受光部16の構成の概略を表す概略図である。受光部16は、複数の画素321と、垂直走査回路322、水平走査回路323、読み出し回路324を備える。画素321は、二次元マトリックス状に配置され、レンズ15を通過した光を受けて電荷を生成し蓄積する。各画素321に蓄積された電荷に応じた電圧レベルは、垂直走査回路322及び水平走査回路323による制御に応じて、読み出し回路324によって読み出され、読み出された電圧レベルは読み出し回路324から復調器17へ出力される。
図3は、本実施形態に係る受光部16に用いられる画素321の構成を表す構成図である。画素321は、4つの微小変換部3211a〜3211dを備える。各微小変換部3211a〜3211dは光電変換素子を用いて構成される。また、画素321は、4つの電荷蓄積領域3212a〜3212dと、各電荷蓄積領域3212a〜3212dに対応する振り分けゲートTxa〜Txdを備える。4つの微小変換部3211a〜3211dは、電荷移送領域3213及び振り分けゲートTxa〜Txdを介して、電荷蓄積領域3212a〜3212dに接続される。
微小変換部3211a〜3211dにおける光電変換によって生成された電荷は、よりポテンシャルの低い電荷移送領域3213へ移動する。振り分けゲートTxa〜Txdのうちの一つが開かれると、電荷移送領域3213から、開かれたゲートTxa〜Txdに対応する電荷蓄積領域3212a〜3212dの一つに電荷が移動する。そして、各電荷蓄積領域3212a〜3212dに移動した電荷は、各電荷蓄積領域3212a〜3212dによって所定のタイミングまで蓄積される。そして、蓄積された電荷は、所定のタイミングで読み出し電極3214a〜3214dから、読み出し回路324を介して復調器17へ読み出される。
また、画素321は、各電荷蓄積領域3212a〜3212dに隣接するリセットゲートRa〜Rd及びリセット電極3215a〜3215dを備える。リセットゲートRa〜Rdが開かれると、リセット電極3215a〜3215dに加えられている電圧Vによって、電荷蓄積領域3212a〜3212dが充電されてリセット状態となる。このリセット処理は、受光部16の全画素321の全電荷蓄積領域3212a〜3212dに対して同時に行われる。
図4は、図3の画素321の等価回路を表す図である。図4において、微小変換部3211a〜3211dは、フォトダイオード及びコンデンサC0a〜C0dの対として表される。電荷移送領域3213は、コンデンサCTとして表される。振り分けゲートTxa〜Txdにそれぞれ隣接する電荷蓄積領域3212a〜3212dは、コンデンサCa〜Cdとして表される。これらのコンデンサは、リセットゲートRa〜RdのFETトランジスタがオンになることによって電圧Vで充電される。この動作は、前述したリセット処理であり、電荷蓄積領域3212a〜3212dの状態を、微小変換部3211a〜3211dによって生成される電荷を蓄積する前の状態(初期状態)に戻すための処理である。
電界効果トランジスタ(Field effect transistor;FET)La〜Ldは、レベルシフト・トランジスタである。電界効果トランジスタLa〜Ldは、読み出しゲートTa〜Tdが開かれるとコンデンサCa〜Cdにホールドされている電荷に応じた電流をそれぞれ読み出し回路324を介して復調器17へ送り出す。
なお、4つの微小変換部3211a〜3211d及び電荷移送領域3213は、P型領域(P−well)に埋め込まれた一体的なN型領域によって形成することができる。この一体的なN型領域の上方に遮光幕(遮光マスク)が設けられ、画素321の各構成のうち微小変換部3211a〜3211dだけに光が入るように構成される。
ここで、図5を用いて画素321の動作について説明する。図5は、本実施形態に係る画素321の動作を表すタイミングチャートである。
以下の説明において、搬送波が正弦波の場合、1周期とは搬送波を構成する正弦波の1周期分の時間を表し一定の値である。図5において、画素321による露光は200周期分の時間行われ、その後に200周期分の時間をかけて読み出し回路324による読み出し処理が行われる。また、以下の説明において、露光が行われる時間を「露光タイム」と呼び、読み出しが行われる時間を「読み出しタイム」と呼ぶ。1フレームの時間(フレームタイム)は、露光タイムと読み出しタイムとの和である。
まず、露光が開始される直前に画素321は、リセットゲートRa〜Rdを開くとともに4つの振り分けゲートTxa〜Txdを開いて、電荷移送領域3213及び電荷蓄積領域3212a〜3212dをリセットする(充電する)。露光タイムが開始すると、画素321は、振り分けゲートTxaを開いて、4つの微小変換部3211a〜3211dで生成される電荷を、電荷移送領域3213を介して電荷蓄積領域3212a(コンデンサCa)に蓄える。
次に、画素321は、露光タイムが開始してから1/4周期が経過する前に振り分けゲートTxaを閉じ、1/4周期経過のタイミングで振り分けゲートTxbを開き、4つの微小変換部3211a〜3211dで生成される電荷を、電荷移送領域3213を介して電荷蓄積領域3212b(コンデンサCb)に蓄える。次に、画素321は、露光タイムが開始してから2/4周期が経過するときに振り分けゲートTxbを閉じ、2/4周期経過のタイミングで振り分けゲートTxcを開き、4つの微小変換部3211a〜3211dで生成される電荷を、電荷移送領域3213を介して電荷蓄積領域3212c(コンデンサCc)に蓄える。次に、画素321は、露光タイムが開始してから3/4周期が経過するときに振り分けゲートTxcを閉じ、3/4周期経過のタイミングで振り分けゲートTxdを開き、4つの微小変換部3211a〜3211dで生成される電荷を、電荷移送領域3213を介して電荷蓄積領域3212d(コンデンサCd)に蓄える。そして、画素321は、露光タイムが開始してから1周期が経過するときに振り分けゲートTxdを閉じる。
画素321は、こうして1周期分の処理を終えると、次の周期の露光処理を開始し、各振り分けゲートTxa〜Txdを1/4周期毎に開いて電荷蓄積領域3212a〜3212dに電荷を繰り返し蓄積する露光処理を200回繰り返す。このとき、画素321は露光タイムが開始してから200周期分の露光が完了するまでリセット処理は行わない。そのため、コンデンサCa〜Cdには各周期の処理で受け取る電荷が逐次積分されていく。200周期分の露光タイムが終了すると、読み出しタイムが開始し読み出しゲートTa〜Tdが開かれる。レベルシフト・トランジスタLa〜LdのゲートにはコンデンサCa〜Cdの電圧が加えられているため、それぞれのコンデンサの電圧レベルに応じた電流が復調器17に流れる。復調器17は、各読み出しゲートTa〜Tdから読み出された電圧レベルに基づいて、搬送波の振幅及び位相を算出する。なお、図7に示した例では、露光タイムは、例えば200μ秒、読み出しタイムは、例えば200μ秒である。
次に、搬送波の振幅と位相について説明する。まず、図6を用いて、搬送波が正弦波の例を説明する。
図6は、第1実施形態に係る画素321から読み出された4つの電圧レベルに基づいて正弦波である搬送波の振幅及び位相を算出するための概略を表す概略図である。図6に表される波形は搬送波を構成する1周期分の正弦波を表し、C(θ)、C(θ)、C(θ)、C(θ)は、それぞれ画素321の電荷蓄積領域3212a〜3212dから読み出された電圧レベル、則ち1/4周期毎の搬送波の強度を表す。復調器17は、C(θ)、C(θ)、C(θ)、C(θ)を次式(1)に代入することによって、搬送波の振幅Rを算出する。
Figure 2015052481
なお、式(1)において、Bは、次式(2)である。なお、Bは、図6に示すように、搬送波の中心レベルである。
Figure 2015052481
復調器17は、全ての画素321毎に振幅Rを算出し、振幅Rが所定の閾値を超えた画素321(輝点画素)及びその周囲の画素321についてのみ、位相θを算出する。以下、輝点画素及びその周囲の画素321をまとめて「処理対象画素」という。一般的な環境光は、強度がほとんど変化しないため、その振幅Rは非常に小さくゼロに近い値となる。これに対し、強度変調光は他の端末である第2端末20によって人為的に強度を周期的に変化させて振幅Rが大きな値となるように発光されるため、第1端末10と第2端末20との距離に応じて減衰はするものの、所定の閾値以上の値になる。そのため、復調器17が上記のように閾値を用いて処理対象画素を検出することによって、強度変調光が受光された画素321に限って位相θを算出し、強度変調光の位相θのみを算出することが可能となる。このとき、復調器17は、複数の処理対象画素から算出された位相の値が異なる場合、各値の平均値や代表値などを算出し、算出された値を位相θとして取り扱う。なお、上記の閾値は、他の端末によって発光される強度変調光の振幅と、想定される第1端末10及び第2端末20の距離に応じて予め復調器17に設定される。また、復調器17は、処理対象画素が検出されない場合、前回の処理で算出された位相θを出力するように構成されても良いし、光が遮られた等の原因に起因する信号の欠落によるエラーが発生したと判定するように構成されても良いし、ターミナルフレームの代わりに信号の終端として検出するように構成されてもよい。
上述したように、復調器17は、処理対象画素から得られたC(θ)、C(θ)、C(θ)、C(θ)及び式(1)で算出された振幅R及び式(2)で算出されたBの値を次式(3)に代入することによって、搬送波の位相θを算出する。
Figure 2015052481
なお、式(3)において、位相θは、1/4周期毎の搬送波の強度に応じて次式(4)のような値になる。
Figure 2015052481
次に、図7を用いて、搬送波がパルス波の例を説明する。
図7は、第1実施形態に係る画素321から読み出された4つの電圧レベルに基づいてパルス波である搬送波の振幅及び位相を算出するための概略を表す概略図である。図7に表される波形は搬送波を構成する1周期分のパルス波を表し、C(θ)、C(θ)、C(θ)、C(θ)は、電圧レベル、則ち1/4周期毎の搬送波の強度を表す。復調器17は、C(θ)、C(θ)、C(θ)、C(θ)を次式(5)に代入することによって、搬送波の振幅Rを算出する。なお、搬送波は、図7に示すように、中心レベルであるBを中心に、正方向及び負方向が振幅Rの波形である。また、中心レベルのBは、式(2)と同様である。
Figure 2015052481
式(5)において、分母のMIN(・・・)は、(・・・)内の最小値を選択する。またMは、式(6)である。
Figure 2015052481
式(6)において、MAX(・・・)は、(・・・)内の最大値を選択する。すなわち、式(5)及び(6)のように、パルス波の場合、復調器17は、1/4周期毎の搬送波の強度の中の最大値と最小値との差の平均値である。なお、式(5)において、位相θは、1/4周期毎の搬送波の強度に応じて次式(7)のような値になる。
Figure 2015052481
図8は、本実施形態の復調器17によって生成される復調テーブルの一例を説明する図である。図8に示すように、復調テーブルには、index、搬送波の振幅、搬送波の位相、代表位相、位相変化、及びbit値が関連付けられている。なお、indexは、図8におけるサンプリングタイムの値である。また、代表位相とは、搬送波の位相情報がないとき、1サンプルタイム前の位相である。また、bit値は、ビット列である。なお、振幅の値は、例であり、1が最大値であってもよく、同様に0が最小値であってもよい。または、振幅の値は、1が最大値でなくてもよく、同様に0が最小値でなくてもよい。また、振幅の値は、予め定められている複数の閾値を用いて決定された値である。
例えば、図8の3行目のようにindexが3のとき、振幅が1、位相が15度、代表位相が15度である。
次に、図8の4行目のようにindexが4のとき、振幅が0、位相が不定であるため、1つ前のサンプルタイムである1つ前のindexが3のときの位相を代表位相とする。この結果、代表位相は15度である。
次に、図8の5行目のようにindexが5のとき、振幅が1、位相が60度、代表位相が60度である。indexが4と5では、代表位相が15度から60度に変化し、すなわち位相が45度増えている。上述したように、この位相差はビット列“00”に対応する。ノイズなどの誤差により検出した位相差には誤差があるため、位相差は、45度に対して数度の誤差が発生する。
次に、図8の6行目のようにindexが6のとき、振幅が0、位相が不定であるため、1つ前のサンプルタイムである1つ前のindexが5のときの位相を代表位相とする。この結果、代表位相は60度である。
次に、図8の7行目のようにindexが7のとき、振幅が1、位相が195度、代表位相が195度である。indexが6と7では、代表位相が60度から195度に変化し、すなわち位相が135度増えている。上述したように、この位相差はビット列“01”に対応する。
このように、復調器17は、生成した復調テーブルを用いて、位相変化の値を算出または推定し、算出または推定した位相変化の値に基づいて、ビット列を算出する。
なお、復調器17は、図8に示した位相の値等の情報を、所定の時間経過後に消去するようにしてもよい。
図9は、本実施形態に係る搬送波の位相変化とサンプリングタイミングの一例のタイミングチャートである。図9において、横軸が経過時間を表し、縦軸が搬送波の各フレームにおける位相を表し、8ビットのビット列“00”,“01”,“10”,“11”が送信される。また、図8において、曲線401は搬送波の経過時間に対する位相の変化を表し、符号402で囲まれた領域の画像は、サンプリングタイミングを表している。また、横軸において、時刻t1からt2の期間であるΔtを、1目盛り(1 tick)と呼ぶ。そして、図8に示した例では、サンプルタイミングは、この1目盛りの時刻の間と一致している。また、1目盛りは、例えば約200μ秒である。
また、図8に示すように、本実施形態における送信信号は、π/4 DQPSKであるとする。リーダフレームは、位相変化がない期間を4目盛り以上継続させる。データに応じて、位相変化させ、位相変化させた後は、3目盛り分、同じ位相の信号を継続する。位相変化の間に1目盛り分の無信号期間を設ける。なお、サンプリングタイムが1は、図8におけるindexが1に対応し、サンプリングタイムがnは、図8におけるindexがnに対応する。
まず、時刻t〜tの期間(リーダフレームタイムともいう)、リーダフレームが一定の位相(図9に示した例では15度)で送信される。このリーダフレームの位相は、復調器17によって初期位相として算出される。
リーダフレームタイムが終了すると、時刻t〜tの期間、位相が15度から60度に変化する。その後、3目盛り分である時刻t〜t11の期間、第1フレームが一定の位相(図8に示した例では60度)で送信される。リーダフレームと第1フレームとの位相差がビット列を表し、時刻tにおける位相差は+π/4(+45度)である。このため、ビット列は“00”である。なお、位相を変える期間は、無信号期間である。
次に、第1フレームのフレームタイムが終了すると、時刻t11〜t12の期間、位相が60度から195度に変化する。その後、時刻t12〜t15の期間、第2フレームが一定の位相(図8に示した例では195度)で送信される。第1フレームと第2フレームとの位相差が次のビット列を表し、時刻t12における位相差は+3π/4(+135度)であり“01”を表す。
次に、第2フレームのフレームタイムが終了すると、時刻t15〜t16の期間、位相が195度から150度に変化する。その後、時刻t16〜t19の期間、第3フレームが一定の位相(図8に示した例では150度)で送信される。第2フレームと第3フレームとの位相差が次のビット列を表し、時刻t16における位相差が−π/4(−45度)であり“10”を表す。
次に、第3フレームのフレームタイムが終了すると、時刻t19〜t20の期間、位相が150度から15度に変化する。その後、時刻t20〜t23の期間、第4フレームが一定の位相(図8に示した例では15度)で送信される。第3フレームと第4フレームとの位相差が次のビット列を表し、時刻t20における位相差が−3π/4(−135度)であり“11”を表す。
そして、第4フレームのフレームタイムが終了すると、送信されるビット列は以上であるため、時刻t23以降のターミナルフレームがターミナルフレームタイムの間、最後のビット列を表すフレーム(この場合は第4フレーム)と同じ位相で送信される。
次に、搬送波に含まれる送信情報の例を説明する。
図10は、本実施形態に係る送信情報の一例を説明する図である。なお、図10に示す送信情報は、128ビットの例を示したが、ビット数はこれに限られない。図10に示す例では、40ビットは、端末の識別情報(ID)であり、40ビットが応答IDである。なお、応答IDとは、受信した端末の識別子である。また、1ビットが途中の位相を示す情報であり、15ビットが位相を示す情報である。なお、途中の位相を示す情報とは、1つの識別子に対して複数の位相測定結果がある場合、順番に位相を示す情報を送信し、途中のデータの場合に1にしておき、最後の位相を示す情報の場合に0にすることを示す情報である。例えば、第1端末10が、複数の他の端末と同時に情報の送受信を行っているような場合に、このビットは用いられる。このようなマルチパス対策については、後述する。さらに、残り32ビットは、付加情報である。この付加情報には、車両の運動情報、送信情報を識別するためのカウント値、位相測定をしたときの受信した情報のカウント値などを含めてもよい。
次に、計測システムの処理手順について説明する。以下の説明では、第1端末10が処理を行うとして説明する。
図11は、本実施形態に係る送信信号の読み取り手順処理を表すフローチャートである。
(ステップS1)復調器17は、算出した位相に基づいて復調を行う。次に、復調器17は、復調した送信信号に含まれるリーダフレームを検出する。また、演算部19は、このリーダフレームを受信したとき、自装置の位相を測定する。なお、リーダフレーム期間における位相の算出方法については後述する。復調器17は、リーダフレームを検出後、処理をステップS2に進める。
(ステップS2)復調器17は、送信信号に含まれるビット列の情報を読み取る。
以上で、送信信号の読み取り手順処理を終了する。なお、復調器17は、ステップS1とS2の処理を同時に行うようにしてもよい。
次に、リーダフレームの検出処理について説明する。図12は、本実施形態に係るリーダフレームの検出処理を表すフローチャートである。
(ステップS11)受光部16は、リーダフレームの領域を探索時間の間(例えば200μ秒の間)露光を行う。なお、探索時間とは、リーダフレームを検出するために露光する時間であり、リーダフレームタイムに応じて予め第1端末10に設定される時間である。具体的には、探索時間は、サンプリング定理に基づき、リーダフレームタイムの半分の時間よりも短く設定される。ステップS11終了後、ステップS12に進める。
(ステップS12)復調器17は、受光部16から入力された電荷に基づいて、受光部16が備える全ての画素の一部の領域における搬送波の振幅を算出する。なお、読み出す領域については、後述する。復調器17は、ステップS12終了後、処理をステップS13に進める。
(ステップS13)復調器17は、算出した振幅が所定の閾値を超えた明るい画素があるか否かを判別する。復調器17は、明るい画素があると判別した場合(ステップS13;YES)、ステップS14に進み、明るい画素がないと判別した場合(ステップS13;NO)、ステップS15に進む。
(ステップS14)復調器17は、算出した振幅が所定の閾値を超えた明るい画素及びその周囲の画素について、搬送波の位相を算出する。復調器17は、ステップS14終了後、処理を終了する。
(ステップS15)復調器17は、読み出し領域を移動させ、ステップS11に戻る。この際、光源が発光していない期間に露光していることを回避するために、読み出し領域の移動は2回に1回行ったり、移動が重なるように移動させてもよい。
ここで、読み出し領域と、読み出し領域の移動について図13〜図17を用いて説明する。図13は、本実施形態に係る読み出し領域の移動の一例を説明する図である。図14は、本実施形態に係る読み出し領域の移動の他の例を説明する図である。また、図13及び図14において、紙面に対して横方向をx軸方向、x軸に対して垂直な方向をy軸方向とする。図13及び図14において、符号500で示す領域の画像は、図2で説明した受光部16の全ての画素321をx軸方向及びy軸方向に並べて示した画像である。
図13において、符号511で示す画像は、読み出し領域を示す画像である。図13に示す例では、復調器17は、読み出し領域を、矢印521のように、x軸方向に移動させて、図12に示した処理を繰り返す。矢印521のように移動させ、画像500の右端に達した後、復調器17は、矢印522に示すように、読み出し領域を画像500におけるx軸方向の左に戻す。このとき、復調器17は、読み出し領域は、y軸方向にyだけ移動させる。そして、復調器17は、矢印523に示すように、x軸方向に移動させて、図12に示した処理を繰り返す。なお、読み出し領域が右下端に達したら左上端に戻す。
図14において、符号512で示す画像は、読み出し領域を示す画像である。図14に示す例では、復調器17は、読み出し領域を、矢印531のように、y軸方向に移動させて、図12に示した処理を繰り返す。なお、読み出し領域が下端に達したら上端に戻す。
なお、図13及び図14に示した読み出し領域及び読み出し領域の移動は一例であり、これに限られない。例えば、図14において、y軸方向に長い読み出し領域を、x軸方向に移動させるようにしてもよい。
図15は、リーダフレームの読み出し領域とビット読み出し領域の一例を説明する図である。符号511に示す画像は、リーダフレームを示す画像である。また、符号541及び542に示す画像は、ビット読み取り領域を示す画像である。ステップS2(図11)において、ビット読み取り領域を検出できた場合、復調器17は、図15に示すようにビット読み取り領域を決定するようにしてもよい。また、このビット読み取り領域は、後述するビット読み取り処理に応じて領域を補正させるようにしてもよい。
また、図14に示した例においても、復調器17は、ビット読み取り領域を決定するようにしてもよい。
図16は、リーダフレームの読み出し領域とビット読み出しを並列処理する一例を説明する図である。図16に示すように、リーダフレームの読み出し領域は、図14と同様に、順次、y軸方向に上から下に向かって移動させていく。そして、ビット読み出し領域は、リーダフレームが検出された位置を、読み出し開始位置として、繰り返し読み出すようにしてもよい。これにより、ビット読み出しを全画素走査しなくてよいため、演算量を低減することができる。
次に、ビット読み取り処理について説明する、図17は、本実施形態に係るビット読み取り手順処理のフローチャートである。
(ステップS101)復調器17は、カウント用のnに1を代入する。復調器17は、ステップS101の処理終了後、処理をステップS102に進める。
(ステップS102)受光部16は、ビット読み取り領域の探索時間の間(例えば200μ秒の間)露光を行う。ステップS102終了後、ステップS103に進める。
(ステップS103)復調器17は、受光部16から入力された電荷に基づいて、受光部16が備える全ての画素の一部の領域(部分)における送信信号を読み取る。なお、復調器17は、例えば、読み出した領域(部分)内の輝度が最大値の画素の位置、または所定のしきい値以上の明るい画素の領域の重心を求める。次に、復調器17は、次の読み出し領域(部分)は、例えば、求めた重心を中心とする領域に決定する。復調器17は、ステップS103終了後、処理をS104に進める。
(ステップS104)復調器17は、算出した振幅が所定の閾値を超えた画素及びその周囲の画素についてのみ、搬送波の位相を算出し、算出した搬送波の位相を復調器17が有する記憶部のテーブルに記憶させる。復調器17は、ステップS104終了後、処理をS105に進める。
(ステップS105)復調器17は、カウント用のnに1を加算する。復調器17は、ステップS105の処理終了後、処理をステップS106に進める。
(ステップS106)復調器17は、テーブルに記憶させた位相の値が変化しているか否かを判別する。復調器17は、位相の値が変化していると判別した場合(ステップS106;YES)、ステップS101に戻し、位相の値が変化していないと判別した場合(ステップS106;NO)、ステップS107に進む。なお、復調器17は、送信信号の信号出力が得られない場合、図9で説明したように1目盛り分前の位相情報を保持する。なお、ステップS103の部分読み出しから位相変化の判定までの所要時間は、例えば200μ秒とする。
(ステップS107)復調器17は、カウント用のnが3より大きいか否かを判別する。復調器17は、カウント用のnが3より大きいと判別した場合(ステップS107;YES)、処理を終了し、カウント用のnが3未満であると判別した場合(ステップS107;NO)、ステップS102に戻る。
以上で、ビット読み取り手順処理を終了する。
例えば、図9に示したサンプリングタイミングで位相を計測する例を説明する。
復調器17は、リーダフレームである時刻t〜tの期間、ステップS11〜S15(図12)を繰り返してサンプリングタイミングが1〜3のときの位相を計測する。この結果、図8のように、indexが1〜3のとき、15度の位相が算出される。この位相は、発振器12と搬送波との位相差である。
次に、復調器17は、データが送信されている時刻t〜t20の期間、ステップS101〜S107(図17)を繰り返してサンプリングタイミングが4〜10のときの位相を計測する。この結果、indexが4〜10のとき、位相は、図8のように算出される。
次に、復調器17は、第4フレーム及びターミネータである時刻t20以降、サンプリングタイミングが11〜14のときの位相を計測する。この結果、図8のように、indexが11〜14のとき、15度の位相が算出される。
ここで、サンプリングタイミングが、図9と比較して0.5目盛り分ずれている場合について説明する。図18は、本実施形態に係る搬送波の位相変化とサンプリングタイミングの他の例のタイミングチャートである。図19は、本実施形態の復調器17によって生成される復調テーブルの他の例を説明する図である。
図18において、符号402で示す画像の領域は、サンプリングタイミングを示す画像の領域である。搬送波のタイミング、位相は、図9と同じである。復調器17は、図18に示したサンプリングタイミングで、搬送波の振幅を取得し、搬送波の位相を算出する。
図18のサンプリングタイミングで搬送波の位相を取り込んだ場合、復調テーブルは、図19のようになる。
図19に示すように、例えば1行目のように、indexが1のとき、振幅が0.5、位相が15度、代表位相が15度である。図8と異なり、無信号状態で位相が変化しているタイミングで取得できていない。このような場合、復調器17は、同じ位相が続いていて、前の代表位相が無く且つ振幅が減少していなければ、そのときの位相を代表位相に決定する。そして、復調器17は、代表位相が変化した近接する2つの代表位相の差を求めて、位相変化に決定する。一例として、indexが4のとき、代表位相が15度であり、indexが5のとき、代表位相が60度である。このため、復調器17は、indexが5の代表位相の60度から、indexが4の代表位相の15度を減算して、位相変化の+45度を求める。なお、bit値の設定方法は、図8と同じである。振幅が0.5のindex1とindex4の値からサンプリングタイミングが0.5目盛ずれていることが推定できるため、サンプリングタイミングを調整することが可能である。
以上の処理によって、本実施形態によれば、サンプリングタイミングがずれていても、図8と同じ8ビットのビット列“00”,“01”,“10”,“11”を得ることができる。
図20は、無信号期間がない場合の搬送波における復調テーブルの例を説明する図である。図20の復調テーブルは、無信号期間がない場合の搬送波を、図19と同様に、半目盛り分ずれているサンプリングタイミングで取得した場合の各値の例である。なお、無信号期間がないので、搬送波の波形は図18とは異なり、時刻tで位相が15度から60度に変化し、時刻t〜t11の期間が、第1フレームである。時刻t11で位相が60度から195度に変化し、時刻t11〜t15の期間が、第2フレームである。時刻t15で位相が195度から150度に変化し、時刻t15〜t19の期間が、第3フレームである。さらに、時刻t19で位相が150度から15度に変化し、時刻t19〜t23の期間が、第4フレームである。
無信号期間がないときに、図18のサンプリングタイミングで搬送波の位相を取り込んだ場合、復調テーブルは、図20のようになる。図20に示すように、取得される位相は、15度、60度、150度、195度以外に、38度、171度、68度が取得される。この場合、復調器17は、2つ前の位相間の差を算出して位相変化に決定する。具体的には、復調器17が、indexが3の位相の15度から、2つ前のindexが1の位相の15度を減算して、位相変化の0度を求める。以下同様に、復調器17が、indexが4の位相の38度から、2つ前のindexが2の位相の15度を減算して、位相変化の23度を求める。
この場合、bit値の設定方法は、位相変化が+45度のとき“00”、+135度のとき“01”、−45度のとき“10”、−135度のとき“11”とし、それ以外の位相変化を利用しない。なお、ノイズやタイミングのずれ量によって、たとえば、index4での位相変化が23ではなくて40になることがあり、無信号期間がある場合に比べてノイズに対する許容範囲が狭くなっている。このため、無信号期間がない場合では、例えば、信号にチェックサムを示す情報を付加する等の対策が必要である。
次に、第1端末10が、複数の他の端末からの信号を検出した場合について説明する。なお、この例では、他の端末は3個あり、おのおのの端末には、識別子(ID)が00000001、00000010、00000011として割り当てられているとする。
図21は、本実施形態に係る受光部16が3個の端末から識別子を受光したときの状態を説明する図である。符号551が示す画像は、識別子(ID)が00000001の端末から受光した識別子に基づく画像である。符号552が示す画像は、識別子(ID)が00000010の端末から受光した識別子に基づく画像である。符号553が示す画像は、識別子(ID)が00000011の端末から受光した識別子に基づく画像である。
図22は、本実施形態に係る識別子(ID)の検出タイミングを説明する図である。図22において、横軸は経過時間である。符号601が示す領域の画像は、識別子が00000001からの搬送波の画像である。符号602が示す領域の画像は、識別子が00000010からの搬送波の画像である。符号603が示す領域の画像は、識別子が00000011からの搬送波の画像である。
また、符号611が示す画像は、リーダフレームの画像である。符号612が示す画像は、第1フレームの画像であり、符号613が示す画像は、第2フレームの画像である。符号614が示す画像は、第3フレームの画像であり、符号615が示す画像は、第4フレームの画像である。
このように、3個の端末の識別子は、各端末が各々、非同期で投光器から発光している。
この場合、他の端末は、例えば識別子の0000001をビット列として送信する。このため、符号601が示す領域の画像のタイミングで、さらに識別子に応じた位相の変化が発生する。第1端末10の復調器17は、図8等で説明したように、搬送波の位相を算出し、算出した位相に基づいて代表位相を決定する。そして決定した代表位相に基づいて、位相変化を算出し、算出した位相変化に基づいて、ビット列を求める。
復調器17は、他の識別子の搬送波についても同様の処理を行ってビット列を求める。
次に、識別子(ID)の検出の処理手順について説明する。図23は、本実施形態に係る識別子(ID)の検出の処理手順のフローチャートである。例えば、図21に示した例では、異なる識別子(ID)が検出された例を説明したが、複数の画素321に、同じ識別子(ID)が検出された場合、以下の処理を行う。
(ステップS201)復調器17は、同一の識別子をまとめて、クラスタリング処理を行う。例えば、近接する同程度の輝度を1つの集まりとしてクラスタにまとめる。
(ステップS202)復調器17は、同一の識別子をまとめたクラスタに対して、重心位置を算出し、算出した重心位置をクラスタの代表位値に決定する。
次に、図1に示した第1端末10と第2端末20とで通信を行うことで端末間の距離を算出する手順を説明する。図24は、本実施形態に係る通信手順のフローチャートである。なお、以下の説明では、第1端末10は、移動体Aに搭載され、第2端末20は、移動体Bに搭載されている。このため、以下の説明では、第1端末10が備える各機能部を移動体Aの機能部とも言い、第2端末20が備える各機能部を移動体Bの機能部とも言う。なお、移動体は、例えば車両である。
(ステップS301)移動体Aの投光器14は、変調された自装置の識別子(ID)を用いて、速度を示す情報、及び方位を示す情報を発光することで送信する。移動体Aの演算部19は、情報を送信した時、時間の計測を開始する。ステップS301終了後、処理はステップS302に進む。
(ステップS302)移動体Bの受光部26は、移動体Aからの識別子(ID)を含む情報を受信する。ステップS302終了後、処理はステップS303に進む。
(ステップS303)移動体Bの演算部29は、受信した情報から移動体Aの識別子(ID)と搬送波の周波数を抽出する。次に、移動体Bの演算部29は、移動体Aが送信した情報に含まれるリーダフレームを受信したときの自装置の発振器22が生成した基準クロックとの位相差を第1位相情報として算出する。次に、移動体Bの演算部29は、抽出した移動体Aの識別子に、自装置の識別子と算出した第1位相情報と自装置の速度を示す情報と自装置の方位を示す情報とを付加した情報を、受信した搬送波と同じ周波数の変調波を用いて送信する。ステップS303終了後、処理はステップS304に進む。
(ステップS304)移動体Aは、移動体Bからの情報を受信する。なお、移動体Aは、自装置の識別子(ID)を含む信号を受信した場合、ステップS301で送信した送信信号への応答信号であると解釈する。移動体Aの演算部19は、時間の計測を終了し、計測した時間をステップS301で情報を送信してからステップS304で応答を受信するまでの伝達時間とする。ステップS304終了後、処理はステップS305に進む。
(ステップS305)移動体Aの演算部19は、移動体Bが送信した情報に含まれるリーダフレームを受信したときの位相情報を、受信した第1位相情報によって補正することで第2位相情報を算出する。なお、この第2位相情報は、光が移動体Aから移動体Bまで到達し、さらに移動体Bから移動体Aに戻ってくるまでに要した伝達時間によって発生した位相変化である。次に、移動体Aの演算部19は、算出した第2位相情報に基づいて、移動体Aと移動体Bとの相互の位置情報に変換し、移動体Aと移動体Bとの距離を算出する。なお、位相差から距離への変換については、後述する。
(ステップS306)移動体Aの演算部19は、自装置と移動体Bとの位相差を演算部19が有する記憶部に記憶させる。ステップS306終了後、処理はステップS307に進む。
(ステップS307)移動体Bの演算部29は、自装置の識別子(ID)を送信する。ステップS307終了後、処理はステップS308に進む。
(ステップS308)移動体Aの演算部19は、移動体Bから送信された識別子(ID)を受信する。
(ステップS309)移動体Aの演算部19は、ステップS305と同様の処理を行い、位相差を距離に変換する。
以上で、端末間の距離を算出する手順の処理を終了する。
上述した手順によれば、自装置の識別子(ID)が含まれる信号を受信したとき、自装置が発した信号への応答であると判別する。そして、受信した信号に含まれる位相情報を距離情報に変換する。なお、送受信時、移動体AとBとが備えている発振器12と発振器22と間の位相差を得ることができるので、ステップS306以降、識別子の送受信を行うステップS301やS302の処理を省略して、装置間の位相差が所定の値以上まで大きくなるまでステップS307(図24)のみを一方的に移動体Bから移動体Aに送信するようにしてもよい。
次に、位相差を距離に変換する方法を説明する。
まず、移動体Aと移動体Bによる発光源の強度を、y、yとする。また、移動体Aの角周波数をω、移動体Bの角周波数をω、移動体Aの初期位相をα、移動体Bの初期位相をα、移動体Bの角周波数と移動体Aの角周波数との差をO、移動体Bの初期位相と移動体Aの初期位相との差をPとする。
移動体Aと移動体Bによる発光源の強度y及びy2、動体Aの角周波数ω、移動体Bの初期位相αは、次式(8)のように表される。
Figure 2015052481
なお、式(8)において、A及びAは各々、発光強度y、yのパラメータである。また、式(8)において、1を加算している理由は、振幅が正の範囲で振れるように正規化しているためである。この加算される1は、図6、図7、式(2)で説明したBに相当する。式(8)より、移動体Bによる発光源の強度yは、次式(9)のようになる。
Figure 2015052481
移動体Bで観測した移動体Aの信号の強度y2−1が距離に基づかないとすると、移動体Bと移動体Aの距離d2−1(t)を光が伝わる時間T2−1=d2−1/c(ただしcは光速)だけ遅れるので、移動体Bで観測した移動体Aの信号の強度y2−1は、次式(10)のようになる。
Figure 2015052481
次に、強度yとy2−1との位相差Δω2−1は、次式(11)のように表される。
Figure 2015052481
移動体Aで観測した移動体Bの信号の強度y1−2は、同様にT1−2=d1−2/cだけ遅れるので、移動体Aで観測した移動体Bの信号の強度y1−2は、次式(12)のようになる。
Figure 2015052481
また、強度yとy1−2との位相差Δω1−2は、次式(13)のように表される。
Figure 2015052481
算出した2つの位相差の和ΔΩ(=Δω2−1+Δω1−2)は、式(11)と(13)より、次式(14)のように表される。
Figure 2015052481
また、tは、移動体Bが信号を受信した時刻であるため、伝達時間だけ遅れたT2−1に等しい。さらに、tは、移動体Aが移動体Bからの応答信号を受信した時刻であるため、伝達時間と内部処理時間Dだけ遅れたT2−1+T1−2+Dに置き換えることができる。これらの値を式(14)に代入すると、式(14)は次式(15)のようになる。
Figure 2015052481
ここで、内部処理時間を周波数のn倍(nは1以上の整数)であるとすると、内部処理時間Dは、次式(16)で表される。例えば、内部処理時間を予め測定しておき、内部処理時間が周波数のn倍になる発振器12の周波数を、装置の設計者が選択しておく。
Figure 2015052481
式(16)を式(15)に代入すると、式(15)は次式(17)のようになる。
Figure 2015052481
ここで、移動体Bの角周波数と移動体Aの角周波数との差Oが移動体Aの角周波数をωよりはるかに小さい(O≪ω)ならば、式(17)は、次式(18)のようになる。
Figure 2015052481
伝達時間の平均T1−2 ̄は、式(18)より、次式(19)のように算出できる。
Figure 2015052481
さらに、距離の平均d1−2 ̄は、式(19)より、次式(20)のように算出できる。
Figure 2015052481
なお、式(20)において、λは、移動体Aの搬送波の波長である。
したがって、ステップS305及びS309(図24)において、演算部19は、式(20)を用いて位相差を距離に変換する。
ここで、例えば、応答遅れ時間nが10m秒、角周波数ωが1MHzである場合、発振器の精度をpとすると、誤差nO/ωの位相差が0.1%以下になるためには、発振器12及び22には、1.6×10−8程度の精度が必要である。この精度が得られる振動子は、例えばOCXO(恒温槽付水晶発振器)である。
次に、第1端末10または第2端末20を、車両に取り付けるとき、受光部の取り付け一及び発光部の取り付けの例について説明する。
図25は、本実施形態に係る発光部の取り付け位置の例を説明する図である。なお、発光部とは、少なくとも投光器14(または投光器24)を備えている。図25の符号701が示す領域の画像のように、ヘッドライト付近に取り付けられていてもよい。または、符号702が示す領域の画像のように、ルーフの周囲に取り付けられていてもよい。あるいは、符号703が示す領域の画像のように、テールライトやブレーキランプ付近に取り付けられていてもよい。さらには、発光部は複数あってもよく、複数の発光部が、図25に示した複数の箇所に取り付けられていてもよい。
図26は、本実施形態に係る受光部の取り付け位置の例を説明する図である。受光部であるセンサは、少なくともレンズ15及び受光部16(またはレンズ15及び受光部16)を備えている。センサは、図26の符号711が示す領域の画像のように、車両の前方にノーズカメラとして取り付けられていてもよい。ノーズカメラは、交差点において左右の移動体の検出を行う。また、符号712が示す領域の画像のように、サイドミラーの近傍にサイドビューカメラとして取り付けられていてもよい。サイドビューカメラは、後側方の移動体の検出を行う。また、符号713が示す領域の画像のように、車両の後方にリアビューカメラとして取り付けられていてもよい。リアビューカメラは、後方の移動体の検出を行う。さらに、符号714が示す領域の画像のように、例えばルームミラーの脇に全周囲カメラとして取り付けられていてもよい。全周囲カメラは、全周囲(360度)を見渡す。なお、車両内または車両外の左右対称な位置にも全周囲カメラを取り付けるようにしてもよい。これにより、ステレオ視を行いつつ、死角を低減することができる。
なお、発光部に用いる光源は、例えば赤外線のLED(発光ダイオード)と他の可視光(例えば、青色または緑色)の帯域で発光するLEDである。このように、赤外線のLEDに加えて、他の帯域のLEDを発光させることで、人間が見たときに、赤色以外の発光色に見える効果がある。
なお、本実施形態では、第1端末10が、距離の算出する例を説明したが、第2端末20が行ってもよい。または、第1端末10と第2端末20の両方が距離を算出するようにしてもよい。
以上のように、本実施形態の計測装置(第1端末10または第2端末20)は、光信号である第1送信情報を送信する送信部(投光器14または24)と、第1送信情報に対する応答である第2送信情報であって、第1送信情報が受信されたときの受信した信号の位相に基づく第1位相差情報を含む第2送信情報を受光する受光部(16または26)と、受光部によって受信された第2送信情報から第1位相差情報を抽出し、抽出した第1位相差情報に基づいて距離情報を求める距離算出部(演算部19または29)と、を備える。
この構成により、本実施形態の計測装置(第1端末10または第2端末20)は、同時に相対位置と情報が獲得できる。また、本実施形態の計測装置(第1端末10または第2端末20)は、電波で発生したマルチパスや干渉が生じない。さらに、本実施形態の計測装置(第1端末10または第2端末20)は、発光源を面や線とすることで距離による信号強度の低下が低下し狭いダイナミックレンジでも距離計測が可能となる。また、本実施形態の計測装置(第1端末10または第2端末20)は、同時に複数台の移動体が存在しても混信しない。
[第2実施形態]
第1実施形態では、互いに備えている発振器12または22の位相差を把握することで、第1端末10と第2端末20とは、情報の送受信を行う例を説明した。本実施形態の第1端末10と第2端末20は、端末間の同期を取った後、情報の送受信を行う。
図27は、本実施形態に係る通信手順のフローチャートである。
(ステップS301〜S304)図24のステップS301〜304と同様の処理を行う。ステップS304終了後、処理をステップS401に進める。このとき、IDの大きい方の送信周期を小さい方の周期に一致させる。これによりリーダフレームのタイミングが同じになる。
このステップS301〜S304の処理を、同期を取ると言う。なお、これらの処理は、周期的に行ってもよい。
(ステップS401)移動体Aの演算部19は、符号器11、変調器13、及び投光器14を介して、応答を依頼する応答依頼信号を移動体Bに送信する。並行して、移動体Aの演算部19は、移動体Bからの応答依頼信号を受信(受光)し、応答依頼信号に含まれるリーダー部の位相差情報を自部に記憶させる。
(ステップS402)移動体Bの演算部29は、符号器21、変調器23、及び投光器24を介して、応答を依頼する応答依頼信号を移動体Aに送信する。並行して、移動体Bの演算部29は、移動体Aからの応答依頼信号を受信(受光)し、応答依頼信号に含まれるリーダー部の位相差情報を自部に記憶させる。
(ステップS403)ステップS401が終了してから所定の時間が経過後、移動体Aの演算部19は、移動体Bの識別子(ID)と記憶させた位相差情報とを、応答信号に含めて、符号器11、変調器13、及び投光器14を介して、応答を依頼する指示を移動体Bに送信する。応答信号は光通信に限らず無線通信でもよい。このとき付加情報に情報を識別するカウント値があればそれをつけて送ってもよい。この処理によって応答までの時間差が大きい場合でも、どのフレームへの応答か判別できる。
(ステップS404)ステップS402が終了してから所定の時間が経過後、移動体Bの演算部29は、移動体Aの識別子(ID)と記憶させた位相差情報とを、応答信号に含めて、符号器21、変調器23、及び投光器24を介して、応答を依頼する指示を移動体Aに送信する。この場合もS403と同様に応答信号は無線通信でもよい。
(ステップS405)移動体Aの演算部19は、ステップS309(図24)と同様に、位相差を距離に変換する。
(ステップS406)移動体Bの演算部29は、ステップS309(図24)と同様に、位相差を距離に変換する。
以上で、端末間の距離を算出する手順の処理を終了する。
上述した手順によれば、光信号を発している移動体がいたら、移動体同士で同期を取る。そして、自装置に対する応答信号を受信したとき、応答信号に含まれる位相を記憶させ、さらに応答ビットを立てて通信相手の端末の識別子と軽視区した位相情報を加えて応答する。そして、受信信号の位相差と位相情報から、移動体間の距離を求める。さらに、時間差を置いて位相を測定することによって、発振器の周波数差を測定する。
これにより、本実施形態では、第1実施形態より、端末間の位相差の誤差を低減することができる。
次に、位相差を距離に変換する方法を説明する。
式(8)〜(14)までは、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
は、移動体Bが信号を受信した時刻であるため、伝達時間だけ遅れたT2−1に等しい。さらに、tは、移動体Aが信号を受信した受信した時刻であるため、伝達時間と同期誤差Dだけ遅れたT1−2+Dに置き換えることができる。これらの値を式(14)に代入すると、式(14)は次式(21)のようになる。
Figure 2015052481
ここで、移動体Bの角周波数と移動体Aの角周波数との差Oが移動体Aの角周波数ωよりはるかに小さい(O≪ω)ならば、式(21)は、次式(22)のように近似できる。
Figure 2015052481
ここで、同期誤差Dを周波数のn倍であるとすると、同期誤差Dは、次式(23)で表される。
Figure 2015052481
式(23)より、式(14)は、次式(24)のようになる。
Figure 2015052481
伝達時間T1−2は、式(24)より、次式(25)のように算出できる。
Figure 2015052481
さらに、距離d1−2は、式(25)より、次式(26)のように算出できる。
Figure 2015052481
ステップS405及びS406(図27)において、演算部19は、式(26)を用いて位相差を距離に変換する。
ここで、例えば、同期誤差nが100、つまり、100μ秒、角周波数ωが0.16×10、つまり、1MHzである場合、発振器の精度をpとすると、誤差nO/ωの位相差が0.1%以下になるためには、発振器12及び22には、1.6×10−6程度の精度が必要である。この精度が得られる振動子は、例えば携帯端末等に使用されているTCXO(温度補償型水晶発振器)である。すなわち、本実施形態によれば、第1実施形態より、安い水晶発振器を用いて、高い精度を確保できる。
なお、ステップS403とS404においてもそれぞれステップS401とS402の処理を重ねて行い、ステップS403とステップS404を引き続き行うことで,自分の位置での位相差と相手の位置での位相差が4回得られることから、位相ずれに加えて、移動体Aと移動体Bとが各々備える発振器12及び22の周波数のずれも求めることができる。
そして、周波数のずれ量が検出された後、移動体Aと移動体Bとは、ステップS401とS402のように互いに送受信を行わなくても、例えば一方から識別子を送信するだけで、距離を算出することができる。
ここで、時刻TとT’のときに位相差を受信した場合の位相差から距離を推定する方法を説明する。
式(13)に示した位相差Δω1−2から、時刻TとT’のときに2回、位相差を受信した場合、受信した2つの位相差の差Δω1−2(T)−Δω1−2(T’)は、次式(27)のようになる。
Figure 2015052481
式(27)から、移動体Bの角周波数と移動体Aの角周波数との差Oは、次式(28)のようになる。すなわち、式(27)によって、移動体Aと移動体Bとが各々備える発振器12及び22の周波数のずれも求めることができる。
Figure 2015052481
また、式(13)より、時刻Tにおける移動体Bの初期位相と移動体Aの初期位相との差Pは、次式(29)のようになる。
Figure 2015052481
式(29)より、任意の時刻T’’における伝達時間T’’1−2は、次式(30)のようになる。
Figure 2015052481
任意の時刻T’’における距離d’’1−2は、式(30)に光速cを乗ずることで算出することができる。従って、演算部19または29は、式(27)によって周波数のずれ量を検出して自部に記憶させた後、記憶させた周波数のずれ量と式(30)を用いて距離を算出するようにしてもよい。
[第3実施形態]
本実施形態では、複数の他装置に対応する識別情報を受信したときの処理を行う例を説明する。
図28は、本実施形態に係る応答順位判定の手順処理のフローチャートである。なお、以下の処理は、第1端末10が行うとして説明するが、第2端末20が行ってもよい。
(ステップS501)演算部19は、受光部16を走査して最初に検出された識別子(ID)を自部内の記憶部のテーブルに登録する。次に、演算部19は、登録した識別子(ID)に対して得点を0として登録する。また、演算部19は、テーブルに登録した識別子に、応答したことを示す情報を関連付けて登録していく。ステップ501終了後、演算部19は、処理をステップS502に進める。
(ステップS502)演算部19は、探索で検出された識別子(ID)に対して応答信号を送信する。次に、演算部19は、検出された識別子(ID)に応答したことを示す情報が関連付けて登録されているか否かを判別する。演算部19は、検出された識別子(ID)に応答したことを示す情報が関連付けて登録されていると判別した場合(ステップS502;YES)、ステップS503に進み、検出された識別子(ID)に応答したことを示す情報が関連付けて登録されていないと判別した場合(ステップS502;NO)、ステップS504に進む。
(ステップS503)演算部19は、識別子(ID)に5点を加算して記憶させる。ステップS503終了後、演算部19は、処理をステップS505に進める。
(ステップS504)演算部19は、識別子(ID)に1点を加算して記憶させる。ステップS504終了後、演算部19は、処理をステップS505に進める。
(ステップS505)演算部19は、検出された識別子(ID)がテーブルに登録されている最後の識別子(ID)で有るか否かを判別する。演算部19は、検出された識別子(ID)がテーブルに登録されている最後の識別子(ID)で有ると判別した場合(ステップS505;YES)ステップS507に進む。一方、検出された識別子(ID)がテーブルに登録されている最後の識別子(ID)ではないと判別した場合(ステップS505;NO)、ステップS506に進む。
(ステップS506)演算部19は、次の識別子(ID)の設定処理を行う。ステップ506終了後、演算部19は、処理をステップS502に戻す。
(ステップS507)演算部19は、テーブルに登録さえた識別子(ID)のうち、最も得点が高く、且つテーブルの先頭に近い識別子(ID)を選択する。ステップ507終了後、演算部19は、処理をステップS508に進める。
(ステップS508)演算部19は、ステップS507で選択した識別子(ID)の端末に対して応答信号を送信する。応答信号の送信後、演算部19は、応答した識別子(ID)に関連付けられている得点を0点にする。
以上で、処理を終了する。
なお、上記実施形態では、重み付けの例として、ステップS503で5点、ステップS504で1点を加算する例を説明したが、これに限られない。重み付けに用いる点は、他の値であってもよい。
以上のように、本実施形態の計測装置(第1端末10または第2端末20)では、複数の他装置に対応する第2識別情報を受信したとき、送信した信号に対する応答、算出された距離、及び受信された信号の強度のうち少なくとも1つに基づいて応答する順番を決定する応答順位決定部(演算部19または29)を備える。
この構成によって、本実施形態の計測装置(第1端末10または第2端末20)は、受光部16が複数の識別子(ID)を受光した場合であっても、優先順位を付けて応答することができる。また、演算部19は、受光部16を探索したときに登録した識別情報(ID)が見えなくなった後、所定の時間経過後に、テーブルに登録した情報を削除するようにしてもよい。これにより、記憶容量を有効に使用することができる。
図29は、本実施形態に係るマルチパス対策の一例を説明する図である。
図29に示すように、符号500が示す領域の画像には、5つの識別子(ID)を示す画像がある。この場合、少なくとも1つの光が直接光として検出されているとする。このような場合、前述したように、クラスタリング処理を行い、一定画素範囲内にある識別子(ID)を、1つの識別子(ID)とする。そして、1つの識別子(ID)として位相差の平均値を代表位相に決定する。
また、演算部19は、各々の識別子(ID)との距離を演算し、最も距離が短い識別子(ID)を、直接光により識別子(ID)とするようにしてもよい。
また、距離を算出した結果、同じ距離の場合、演算部19は、強度が強い方を直接光による識別子(ID)とするようにしてもよい。
さらに、距離も強度も同じ場合、演算部19は、クラスタリングした画素数が多い方を直接光による識別子(ID)とするようにしてもよい。
[第4実施形態]
図30は、本実施形態に係る本実施形態に係る計測システム1Aの構成を表すシステム構成図である。図1に示した計測システム1と同じ機能をする機能部には、同じ符号を用いて説明を省略する。
計測システム1との差異は、第1端末10AがGPS(グローバル・ポジショニング・システム)811を備え、第2端末20AがGPS821を備えている。
GPS811は、衛星から受信した情報に基づいて、クロック信号を生成する。GPS811は、生成したクロック信号を発振器12に出力する。このとき使用する衛星は天頂に近い衛星が望ましい。
発振器12は、GPS811から入力されたクロック信号に応じて、クロックのタイミングを調整する。
GPS821は、衛星から受信した情報に基づいて、クロック信号を生成する。GPS821は、生成したクロック信号を発振器22に出力する。この場合も使用する衛星は天頂に近い衛星が望ましい。
発振器22は、GPS821から入力されたクロック信号に応じて、クロックのタイミングを調整する。
GPSによってリーダフレームのタイミングの同期をとることで、図27における同期処理が不要になる。このように周波数をGPSの原子時計に同期させることで発振周波数が原子時計の精度になり距離誤差が減少する。
次に、第1端末10Aが移動体Aに取り付けられ、第2端末20Aが移動体Bに取り付けられているとして、計測システム1Aの動作について説明する。
移動体Aは、自己の識別子(ID)、速度、及び進行方向をデジタル信号として符号化し変調して投光器14より光信号として送信する。
移動体Bでは、レンズ25を通った光が受光部26で結像し、タイミング制御器により指示された4系統で複数回サンプリング画像間の差分画像を復調器27に出力する。なお、各サンプリングでは、露光タイミングと露光時間が指示される。
復調器27は、変調光が復調器の差分回路を通ることで、復調され振幅と位相を求めて復号器28に出力する。
復号器28は、デジタル信号に戻して演算部29に情報を出力する。
移動体Bは、受信した信号の位相情報をのせて光信号として送信する。
移動体Aは、移動体Bより発光された信号の位相について、移動体Bが移動体Aの光を受信したときの位相情報で補正する。これにより、本実施形態では、光が移動体Aから移動体Bまで到達してから移動体Aに戻ってくるまでに要した時間により発生した位相変化を算出でき、距離として変換できる。
また、本実施形態では、さらに2次元の面である受光部の角度情報から3次元の位置情報に変換できる。
さらに、本実施形態では、相互の発振器の周波数精度はGPS(811、821)により10−9以下の精度で一致している。
同期しているGPSの衛星番号を付加情報として送信することでGPSに同期していることが互いに認識できるため同期処理を省く助けになる。同じ衛星からの信号が受信できていればその衛星の仰角と方位角から相互の位置における位相差が推定でき、位相差情報を互いに交換しなくても受け取った信号の位相差から距離に変換することも可能である。
なお、第1〜第4実施形態において、第1端末10(または10A)または第2端末20(または20A)を組み込む機器は、例えば、ロボット、車両、携帯端末等であってもよい。
なお、本発明における計測装置(第1端末10または10A、第2端末20または20A)の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
1、1A…計測システム、10、10A…第1端末、20、20A…第2端末、11、21…符号器、12、22…発振器、13、23…変調器(変調部)、14…投光器(送信部、第1送信部)、24…投光器(送信部、第2送信部)、15、25…レンズ、16…受光部(受光部、第1受光部)、26…受光部(受光部、第2受光部)、17、27…復調器(位相算出部)、18、28…復号器、19、29…演算部(距離算出部、応答順位決定部)、811、821…GPS

Claims (13)

  1. 光信号である第1送信情報を送信する送信部と、
    前記第1送信情報に対する応答である第2送信情報であって、前記第1送信情報が受信されたときの受信した信号の位相に基づく第1位相差情報を含む前記第2送信情報を受光する受光部と、
    前記受光部によって受信された前記第2送信情報から前記第1位相差情報を抽出し、抽出した前記第1位相差情報に基づいて距離情報を求める距離算出部と、
    を備えることを特徴とする計測装置。
  2. 前記距離算出部は、
    前記受光部によって受信された前記第2送信情報を受信したときの受信した信号の位相に基づく第2位相差を、前記抽出した前記第1位相差情報を用いて補正し、補正した位相差に基づいて距離情報を求める
    ことを特徴とする請求項1に記載の計測装置。
  3. 前記第1送信情報は、自装置を識別する第1識別情報を含み、
    前記受光部は、
    前記第2送信情報に他装置に対応する第2識別情報が含まれている場合に前記第2送信情報が前記第1送信情報に対する応答であると判別する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の計測装置。
  4. 前記距離算出部は、
    前記第2識別情報と、前記受光部によって受信された前記第2送信情報を受信したときの受信した信号の位相に基づく該第2識別情報に対応する第2位相差とが関連付けられた情報を記憶する記憶部を備え、
    前記送信部は、
    前記第2識別情報が前記記憶部に記憶されている場合、前記第1識別情報のみを送信し、
    前記距離算出部は、
    前記記憶部に記憶させた位相差を示す情報を、所定の時間経過後、消去する
    ことを特徴とする請求項3に記載の計測装置。
  5. 送信データに対して変調を行う変調部を備え、
    前記変調部は、
    自装置の基準信号の位相に対して送信データに応じた位相変化をさせる期間、無信号状態に制御する
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の計測装置。
  6. 受信された送信データを復調する復調器を備え、
    前記受光部は、前記受信された送信データの振幅と位相とを検出し、
    前記復調器は、
    前記無信号状態の期間の1つ前のサンプリングタイミング且つ前記振幅が減少していないときの位相を、前記無信号状態の期間における前記受信された送信データの位相として決定し、前記決定された位相に基づいて近接する位相の位相差に基づいて前記送信データを復調する
    ことを特徴とする請求項5に記載の計測装置。
  7. 前記受光部は、複数の画素を備え、
    前記復調器は、
    装置を識別するための識別情報であって、前記複数の画素が同じ値の前記識別情報を受光している場合、同一の前記識別情報が含まれる光信号を同じクラスとしてクラス分けし、前記クラス分けした同じクラスの領域の中心を重心位置として決定する
    ことを特徴とする請求項6に記載の計測装置。
  8. 前記復調器は、
    前記受光部の複数の画素に対して、搬送波に含まれるリーダフレームを探索し、リーダフレームが検出された位置をビット読み出しの開始位置にする
    ことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の計測装置。
  9. 所定の周波数の基準信号を生成する発振器を備え、
    前記復調器は、
    前記発振器が生成した基準信号と、前記受光部によって前記第2送信情報に含まれる搬送波との位相差を前記送信データの位相として検出し、
    前記基準信号の周波数は、前記送信データを受信してから前記位相が算出されるまでに処理時間の1/n(nは1以上の整数)である
    ことを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の計測装置。
  10. 複数の他装置に対応する第2識別情報を受信したとき、送信した信号に対する応答、算出された距離、及び受信された信号の強度のうち少なくとも1つに基づいて応答する順番を決定する応答順位決定部
    を備えることを特徴とする請求項3から請求項9のいずれか1項に記載の計測装置。
  11. 第1計測装置は、
    光信号である第1送信情報を送信する第1送信部と、
    前記第1送信情報に対する応答としての光信号である第2送信情報を受光する第1受光部と、
    前記第1受光部が受信した前記第2送信情報に含まれる位相差情報を抽出し、抽出した前記位相差情報に基づいて距離情報を求める第1距離算出部と、
    を備え、
    第2計測装置は、
    前記第1計測装置から光信号である前記第1送信情報を受光する第2受光部と、
    前記第2受光部が前記第1送信情報を受信したときの受信した信号の位相に基づく位相差を求める位相差算出部と、
    前記第1送信情報への応答である第2送信情報に前記位相差算出部が算出した前記位相差情報を含めて送信する第2送信部と、
    を備えることを特徴とする計測システム。
  12. 送信部が、光信号である第1送信情報を送信する送信手順と、
    距離算出部が、前記第1送信情報に対する応答である第2送信情報であって、前記第1送信情報が受信されたときの受信した信号の位相に基づく第1位相差情報を含む前記第2送信情報を受光する受光手順と、
    距離算出部が、前記受光手順によって受信された前記第2送信情報から前記第1位相差情報を抽出し、抽出した前記第1位相差情報に基づいて距離情報を求める距離算出手順と、
    を含むことを特徴とする計測方法。
  13. 計測装置のコンピュータに、
    光信号である第1送信情報を送信する送信手順と、
    前記第1送信情報に対する応答である第2送信情報であって、前記第1送信情報が受信されたときの受信した信号の位相に基づく第1位相差情報を含む前記第2送信情報を受光する受光手順と、
    前記受光手順によって受信された前記第2送信情報から前記第1位相差情報を抽出し、抽出した前記第1位相差情報に基づいて距離情報を求める距離算出手順と、
    を実行させる計測プログラム。
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