JP2015051875A - ロープ保管装置、エレベータロープ敷設方法およびロープ保管装置の製造方法 - Google Patents

ロープ保管装置、エレベータロープ敷設方法およびロープ保管装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】弾性的に可撓で比較的硬いロープを簡単かつ安定したやり方でロープ巻として保管可能なロープ保管装置を提供。
【解決手段】ロープ保管装置(1)は、らせん状に巻かれたロープ(3、3’、3’’、3’’’)により形成されたロープ巻(2)と、内側空間(5)を備えた支持体(4)とを有し、この内側空間内にはロープ巻(2)が支持体(4)によって支持されている。ロープ(3、3’、3’’、3’’’)は、自然状態で直線状であって、直線状から弾性的に曲げることができる。ロープ(3、3’、3’’、3’’’)は、らせん状において実質的な曲げ張力の影響下にある。支持体(4)は、内側空間(5)を画定して支持体(4)を半径方向から囲む1つまたは複数の支持部材(6)を含む。ロープ巻(2)の外周は、曲げ張力の影響により、1つまたは複数の支持部材(6)を半径方向に押圧する。本発明は、ロープ保管装置を用いるエレベータロープ敷設方法およびロープ保管装置の製造方法にも関する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ロープ保管装置、エレベータロープ敷設方法、およびロープ保管装置の製造方法に関するものである。このロープはとくに、乗客および/または物を運ぶために用いられるエレベータ用ロープである。
ロープを保管することは、ロープの寿命までの様々な段階において必要なことがある。従来、この保管は、ロープからロープ巻を形成してコンパクトな単体として保管および/または輸送可能にすることによって行われていた。エレベータの分野では、ロープを現場へ、さらにはロープをほどいてエレベータ内に敷設できる特定の敷設場所へ輸送するために、しばしば保管が必要である。一般的にロープは、不可逆的な可撓性を有し、ロープを弓状に曲げた後などは、元の形態に戻らない。このような種類のロープは、通常、撚線等から作られる耐荷数を有している。この種のロープは、ドラムに巻き付けるのが簡単であり、ロープは後にほどかれるまでそこで保管される。また、棒状で、自然状態では直線状をなすロープもある。国際公開第2009-090299号公報(特許文献1)に、この種のロープが開示されている。この種のロープは比較的硬いが、弾性的に可撓であり、ロープは、自然状態、すなわちロープに加わるすべての曲げを解放すると、自身で曲げ状態から直線状に戻る。この種のロープを保管する公知のやり方は、ロープをドラムに巻き付け、次にロープ端部をロープ巻の外周にくくりつけてロープ巻が巻き戻されないようにすることによって、ロープからロープ巻を作ることであった。この公知のやり方は、後の巻き戻し作業が難しい。具体的には、ロープ端部を外してしまうと、ロープ端部を制御することが困難であった。とくに、ロープをほどく際、曲げ張力が問題を引き起こすということが分かっている。この曲げ張力の影響下でロープは、真直ぐになろうとし、巻き戻し準備作業者の手元から抜け出しやすいことがあった。この種の事態を回避するには、ロープ端部をリールから外した際にロープ端部を制御する補助的な手段が必要であった。
国際公開第2009-090299号公報
本発明は、とりわけ、上述の公知のやり方における欠点、および発明の説明において後述する問題点を解決することを目的とする。本発明は、弾性的に可撓で比較的硬いロープを簡単かつ安定したやり方でロープ巻として保管可能なロープ保管装置を提供することを目的とする。本発明はまた、このロープ保管装置を用いたエレベータロープの敷設方法を提供することを目的とし、それによってロープ敷設工程の簡略化を容易にすることが可能である。本発明はまた、ロープ保管装置の製造方法を提供することも目的とする。
以下、新規のロープ保管装置を説明する。本ロープ保管装置は、らせん状に巻かれたロープにより形成されるロープ巻と、内側空間を備えた支持体とを有し、内側空間内にはロープ巻が支持体によって支持されて配置される。ロープは、自然状態で直線状であって直線状から弾性的に曲げることができる棒である。したがって、ロープは、自力で曲がった状態から真直ぐな状態へ戻ることができる。らせん状態において、ロープは、実質的な曲げ張力の影響下にある。支持体は1つまたは複数の支持部材を含み、これは内側空間を画成し、ロープ巻を半径方向から囲繞する。曲げ張力の影響によりロープ巻の外周は、1つまたは複数の支持部材を半径方向に押圧する。こうして1つまたは複数の支持部材は、ロープ巻の半径が拡大しないよう制限し、それによってロープ巻が真直ぐになることを防ぐ。ロープは、エレベータ用、具体的には、少なくともエレベータカーを吊り下げるためのロープであることが好ましい。こうしてロープは、簡単でかつ安定したやり方でロープ巻として保管することができる。ロープ保管装置は、とりわけ可搬型保管装置であり、たとえばエレベータの敷設場所へ、ロープをロープ保管装置に入れたまま運ぶことができる。ロープ保管装置は、フォークリフトで運べる寸法および重さであることが好ましい。
好ましい一実施例では、ロープは、横断面方向においてその厚さよりも幅の方が広く、ロープの幅方向に伸びる軸を中心としてロープを曲げることによってらせん状に巻かれる。したがって、ロープは容易にらせん状に安定し、よじれが形成されるのを回避できる。
好ましい一実施例では、ロープは、いくつかのロープ巻回としてらせん状に巻かれ、これらは少なくとも、外周を有し前述のロープ巻の外周の少なくとも一部を形成して曲げ張力の影響により1つまたは複数の支持部材を半径方向に押圧する最外側のロープ巻回と、半径方向において隣のロープ巻回の内周を曲げ張力の影響により半径方向に押圧する外周をそれぞれ有する複数の内側ロープ巻回とを含んでいる。
好ましい一実施例では、ロープは、ポリママトリクス中に強化用繊維を含む複合材料から成る1つまたは複数の耐荷部材を有する。この種の構造は、良好な荷重支持特性を可能にするだけではなく、ロープをらせん状に曲げるのに大きな力を必要とし、そのため大きな曲げ張力を生ずる。したがって、このロープにとって本願に開示の保管方法はとくに有利になる。このような強化用繊維は、好ましくは炭素繊維がよい。この繊維はロープを軽くすることを容易にし、また引張剛性を高め、したがって、ロープをエレベータでの使用により適したものにする。この場合とくに、ロープはらせん状に曲げるのに大きな力を必要とするため、このロープにとって本願に開示の保管方法はとても有利になる。
好ましい一実施例では、耐荷部材は、ロープの長手方向と平行である。直線構造は高い曲げ剛性をもたらし、したがって、ロープをらせん状に曲げるのに大きな力を必要とするため、このロープにとって本願に開示の保管方法の効果はとても有利になる。
好ましい一実施例では、支持部材は、ロープ巻の外周のほとんど全部にわたってロープ巻の外周と接触しながらこれを支えている。したがって、支持力は均等に分散され、ロープは支持部材によって保護される。好ましい実施例では、支持部材は、円筒状の内側空間を画定して、ロープ巻を半径方向から囲む。円筒状内側空間の内周は、ロープ巻の縁部の大部分、より好ましくはロープ巻の縁部の80%以上、またはロープ巻の縁部全体にわたってさえロープ巻と接触する。
好ましい一実施例では、強化用繊維はロープの長手方向と平行である。直線構造は高い曲げ剛性をもたらし、したがって、ロープをらせん状に曲げるのに大きな力を必要とするため、このロープにとって本願に開示の保管方法がとても有利になる。好ましくは、耐荷部材および強化用繊維はロープの長手方向と平行であって、互いに実質的に撚り合わさっていないことがよい。よって、繊維はロープを引張った際の力の方向と合致し、これによって良好な引張剛性が可能になる。また曲げても耐荷部材がその形態を維持するので、曲げ具合も良好である。たとえばロープの内部に擦れが生じないため、ロープの摩耗寿命は長い。好ましくは、ポリママトリクス内では個々の強化用繊維を均質に分散させるとよい。耐荷部材の正方断面積の50%を超える部分が強化用繊維から成ることが好ましい。
好ましい一実施例では、ロープの幅方向で測定した際、各耐荷部材はその厚さよりも幅の方が大きい。
好ましい一実施例では、1つまたは複数の耐荷部材はエラストマコーティング内に埋め込まれている。
好ましい一実施例では、ロープは、ロープの幅方向において隣り合う上述の耐荷部材を複数含んでいる。
好ましい一実施例では、ロープ巻は2次元のらせん状に巻かれたロープから形成されている。
好ましい一実施例では、ロープ巻は3次元のらせん状に巻かれたロープから形成されている。
好ましい一実施例は、らせん状に巻かれた第2のロープから成る第2のロープ巻を含んでいる。第2のロープは、自然状態で直線状をなす棒であり、直線状から弾性的に曲げることができる。したがってロープは、曲げられた状態から直線状にロープ自身で戻る。第2のロープは、らせん状態では曲げ張力の影響下にあり、この曲げ張力の影響により、第2のロープ巻の外周は、第1のロープ巻の内周を直接または介在する支持部材、たとえば第2のロープ巻を囲む当て物等を介して半径方向に押圧する。
好ましい一実施例では、第2のロープは、いくつかのロープ巻回としてらせん状に巻かれ、これらの巻回は少なくとも、外周を有し第2のロープ巻の前述の外周の少なくとも一部を形成して曲げ張力の影響により第1のロープ巻の内周を直接、または第2のロープ巻を囲んで介在する支持部材を介して半径方向に押圧する最外側のロープ巻回と、半径方向において隣のロープ巻回の内周を曲げ張力の影響により半径方向に押圧する外周をそれぞれ有する複数の内側のロープ巻回を含んでいる。
好ましい一実施例では、1つまたは複数の支持部材は、円筒状の内側空間を画定する。この円筒状の内側空間は、軸方向開口側部を備えているのが好ましく、この側部を通ってロープ巻を内側空間内へ運ぶことができ、および/またはロープをロープ巻から取り出すように案内することができる。
好ましい一実施例では、支持体は円筒状の内側空間を画定する1つまたは複数の支持部材で形成された支持ドラムを含んでいる。
好ましい一実施例では、支持ドラムは、1つまたは複数の曲状ファイバーボード部材から成り、これは曲げられたものか、または弓状にモールドされたものである。この曲形状は、ロープ巻の外半径に対応する内側曲率半径を有する弧状であるのが好ましい。
好ましい一実施例では、支持体は支持軸を含み、これを介してロープ保管装置は回転自在に設けることができる。
好ましい一実施例では、支持軸は、ロープ巻の内側の中央空き空間内にロープ巻と同軸に配置される。
好ましい一実施例では、ロープ巻はロープ巻の内側の中央空き空間を画定し、らせん状に巻かれたロープは、ロープ巻の外周から伸びる端部と、ロープ巻の内周から伸びる端部とを有する。ロープは、内周から伸びる端部を中央空き空間を介してロープ巻から取り出すようにして案内することで、ほどくことができる。この内側空間は、好ましくは円筒形であるとよい。
好ましい一実施例では、ロープは、いくつかのロープ巻回としてらせん状に巻かれ、これらの巻回は少なくとも、半径方向に最外側のロープ巻回、および半径方向に最内側のロープ巻回を含んでいる。ロープは、最内側のロープ巻回から順にロープ巻ごとにほどくことが可能である。
好ましい一実施例では、ロープは、第1の端部および第2の端部を有している。具体的には、第1の端部は最外側のロープ巻回の端部を形成し、第2の端部は最内側の巻回の端部を形成している。
好ましい一実施例では、ロープ巻の内周は、ロープ巻の内側の中央空き空間を画定する。この中央空間は軸方向に開口した側部を備え、ここを通ってロープをロープ巻から取り出すように案内することができる。
好ましい一実施例では、いくつかのロープ巻回、最外側のロープ巻回と最内側のロープ巻回との間にある中間ロープ巻回としてらせん状に巻かれている。中間ロープ巻回は、曲げ張力の影響により隣のロープ巻回を半径方向に押圧する。
次に、エレベータロープを敷設する新規の方法について述べる。本方法は、いずれかの請求項に定義のロープ保管装置を設ける工程と、ロープをロープ保管装置からほどく工程と、移動可能なエレベータ装置へロープを接続する工程とを含み、エレベータ装置は、少なくともエレベータカーと、好ましくはカウンタウェイトも有している。
好ましい一実施例では、ほどく工程は、ロープ巻を支えているロープ支持体を回転させることによってロープをほどくことを含む。
好ましい一実施例では、ほどく工程は、ロープを中心からほどくことを含む。
好ましい一実施例では、本方法は、ほどく前にロープ保管装置を(支持体に含まれる支持軸を介して)回転可能に設けること含む。
好ましい一実施例では、本方法は、ほどく前に、ロープ巻の近くに固定して設けられたロープガイドを通してロープを案内することを含む。
好ましい一実施例では、ロープはいくつかのロープ巻回としてらせん状に巻かれ、これらの巻回は少なくとも、半径方向に最外側のロープ巻回、および半径方向に最内側のロープ巻回を含んでいる。ほどく工程では、ロープは最内側のロープ巻回から順にロープ巻ごとにほどく。
好ましい一実施例では、ロープ巻はロープ巻の内側にロープ巻の中央空き空間を画定し、らせん状に巻かれたロープはロープ巻の内周から伸びる端部を有している。ほどく工程は、この端部を中央空き空間を介してロープ巻から取り出すように案内することを含んでいる。こうして、ロープは中央から順にほどくことが可能である。よって、ロープをほどいても、そのロープのまだほどけずにロープ巻として残っている各巻回は、隣の外側の巻回に対して張力をかけ、最外側の巻回は、支持部材に対して張力をかけ続けることができる。したがって、ロープが自然にほどけてしまうことを防ぐことができ、ほどく作業の制御をしやすいままにできる。
好ましい一実施例では、ロープ巻の内周はロープ巻の内側の中央空き空間を画定する。この中央空間は軸方向開口部を備え、ここを通ってロープをロープ巻から取り出すように案内する。したがって、ロープはロープ巻の横からほどくことができる。
次に、ロープ保管装置を製造する新規な方法について述べる。本方法は、ロープを設ける工程を含んでいる。ロープは自然状態で直線状の棒であり、直線状から弾性的に曲げることができる。したがって、ロープは曲がった状態から真直ぐな状態へ自力で戻ることができる。さらに本方法は、内側空間を備えた支持体を設ける工程を含む。支持体は、内側空間を画定する1つまたは複数の支持部材を含んでいる。また本方法は、ロープをらせん状に巻くことでロープ巻を形成する工程と、ロープを内側空間に配置して支持体によってロープを支持し、1つまたは複数の支持部材によって半径方向からロープを囲んで、らせん状態においてロープが実質的な曲げ張力の影響を受けるようにする工程を含む。曲げ張力の影響下でロープ巻の外周は、1つまたは複数の支持部材を半径方向に押圧する。したがって、支持部材はロープ巻の半径が拡大することを抑え、よってロール巻が真直ぐになることを阻止する。したがって、ロープ保管装置は、本願においていずれかの箇所で上述し、または他の箇所で説明する構成を有するよう製造することができる。
好ましい一実施例では、ロープをらせん状に巻いてロープ巻を形成した後、これを内側空間に配置する。
好ましい一実施例では、1つまたは複数の支持部材は、軸方向開口側部を備える円筒形の内側空き空間を画定し、ロープをらせん状に巻いてロープ巻を形成した後、円筒形の内側空間の軸方向開口側部を介してロープ巻を内側空間内へ移すことにより、この内側空間内にロープ巻を配置する。
好ましい一実施例では、ロープ巻の形成工程において、ロープは、支持ハブの周りにらせん状に巻かれ、その後、ロープ巻がほどけないように維持しながらハブから取り外す。このようにするには、ロープは、紐、ベルト等によってくくり、紐、ベルト等は後に外す。
好ましい一実施例では、ロープの耐荷部材は、ロープの断面の幅の大部分、好ましくは70%以上、より好ましくは75%以上、さらに好ましくは80%以上、よりさらに好ましくは85%以上を覆っている。このようにすることで、ロープの幅の少なくとも大部分を効果的に活用でき、ロープを軽量で曲げ方向に薄く形成でき、曲げ抵抗を減らすことができる。
好ましい一実施例では、ポリママトリクスにおける弾性率(E)は、2GPaより大きく、より好ましくは2.5GPaより大きく、さらに好ましくは2.5〜10GPaの範囲内であり、これらのうちで最も好ましいのは2.5〜3.5GPaの範囲である。これにより、マトリクスが強化用繊維を支え、とくに曲がること防ぐ構造が達成される。とりわけ、耐用年数が長い点で有利である。また、この種のマトリクスは、ロープの弾性的曲げが可能なだけでなく、また大きな曲げ張力をもたらす大きな曲げ力を要する。したがって、このロープの場合、上述の保管方法はとくに有効である。
上述の様々な箇所で述べたように、エレベータは、好ましくは建物内に設置されるが、これは必須でない。好ましくは、カーが二つ以上の階床を走行するように構成されたものである。カーは、好ましくは、階における呼び、および/またはカー内からの目的階指示に応答して、階にいる乗客および/またはカー内の乗客を運ぶものである。カーは、好ましくは、乗客を迎える内部空間を有している。
一実施例に係るロープ保管装置を示した図である。 他の実施例に係るロープ保管装置を示した図である。 別の好ましいロープ構造を示した図である。 耐荷部材の好ましい内部構造を示した図である。 敷設方法を示した図である。 ロープ保管装置のより好ましい詳細を示した図である。 第3の実施例に係るロープ保管装置を示した図である。
以下、添付図面を参照しながら実施例を用いて本発明を詳細に説明する。
図1および図2にロープ保管装置1、1’の実施例を示す。両実施例では、ロープ保管装置1、1’は、らせん状に巻かれたロープ3、3’、3’’、3’’’により形成されたロープ巻2を含んでいる。ロープ保管装置1、1’はさらに、内側空間5、5’を備えた支持体4、4’を含み、この空間内には、ロープ巻2が支持体4、4’によって支持されながら配置される。ロープ3、3’、3’’、3’’’は、2つの端部、すなわち第1の端部および第2の端部を有している。ロープ3、3’、3’’、3’’’は、硬いロープであり、より好ましくは棒状構造をしている。この棒、すなわちロープ3、3’、3’’、3’’’は、自然状態では直線状である。具体的には、棒、すなわちロープ3、3’、3’’、3’’’は、直線状から弾性的に曲げることができる。したがって、ロープは、自力で曲がった状態から真直ぐな状態へ戻ることができる。この理由により、ロープ3、3’、3’’、3’’’は、らせん状態では、実質的な曲げ張力の影響下にある。支持体4、4’は、1つまたは複数の支持部材6、6’を含んでいる。詳細には、支持部材6、6’は、半径方向においてその内面、すなわち上述の内側空間5、5’を画成しロープ巻2を囲繞しでいる。図1に示す本実施例では、支持体4が単一の支持部材6、内側空間5および半径方向にて囲繞されたロープ巻2を含んでいるのに対し、図2に示す実施例では、支持体4’は複数の支持部材6’、内側空間5’および半径方向にて囲繞されたロープ巻2を含んでいる。曲げ張力の影響により、ロープ巻2の外周で1つまたは複数の支持部材6、6’を半径方向に押圧しているため、支持部材6、6’はロープ巻2の半径が曲げ張力によって広がらないように制限している。こうして支持部材6、6’は、ロープ巻2のロープが真直ぐになることを阻止している。
図1および図2に示すように、ロープ3、3’、3’’、3’’’は、らせん状に複数のロープ巻回として巻かれ、これらは少なくとも、外周を有し前述のロープ巻の外周の少なくとも一部を形成して曲げ張力の影響により1つまたは複数の支持部材6、6"を半径方向に押圧する最外側のロープ巻回と、曲げ張力の影響により半径方向において隣のロープ卷回の内周を半径方向に押圧する外周をそれぞれ有する複数の内側ロープ卷回とを含んでいる。ロープ巻2は、図1および図2に示すように、いずれかの2次元のらせん状に巻かれたロープ3、3’、3’’、3’’’より形成され、その場合、実質的にすべてのロープ卷回が同じ面上にある。別の例として、ロープ巻2を、いずれかの3次元のらせん状に巻かれたロープ3、3’、3’’、3’’’より形成することで、実質的にすべてのロープ卷回を同じ面上で巻くのではなくロープ卷回をロープ巻の半径方向面に対してわずかな角度をもって軸方向に前後に通すやり方もあるが、これはロープ巻や同様の巻回を形成する分野においてよく知られている。
ロープ3、3’、3’’、3’’’はいくつかのロープ卷回としてらせん状に巻かれ、これらの巻回は、少なくとも半径方向における最外側のロープ巻回、半径方向における最内側のロープ巻回、およびこれら最外側ロープ巻回と最内側ロープ巻回との間にある中間ロープ巻回を含んでいる。最内側のロープ巻回と各中間ロープ巻回は、曲げ張力の影響により隣(外側)のロープ巻回を半径方向に押圧する。
ロープ巻2、具体的にはロープ巻の内周、とくにその最内側のロープ巻回は、ロープ巻2の内側の中央空き空間Cを画定している。よって中央空間Cは、ロープ巻2の軸方向から見ると、断面が少なくとも実質的に円である。ロープ3、3’、3’’、3’’’は、最内側のロープ巻回から順にロープ巻ごとにほどくことが可能である。ロープ3、3’、3’’、3’’’がベルト状構造である場合、および/またはロープ巻2が3次元のらせん状に巻かれたものである場合、中央空間Cは円筒形である。中央空間Cは、ロープ巻2の軸方向からみて側部に、完全にまたは部分的に開いた開口部または開閉可能部を備え、この側部を介してロープ3、3’、3’’、3’’’をロープ巻2から取り出すように案内できる。らせん状に巻かれたロープ3、3’、3’’、3’’’は、ロープ巻2の外周から伸びる端部Eと内周から伸びる端部とを有し、ロープは、この内側の端部を、中央空き空間Cを介してロープ巻2から取り出すように案内することで、ほどくことができる。かくしてロープ3、3’、3’’、3’’’は、ほどいても、ほどけずにロープ巻2にまだ残っているロープ3、3’、3’’、3’’’の各巻回が隣の外側の巻回に対して張力を与え、最外側の巻回が支持部材6、6’に張力をかけ続けることができる。したがって、自然にほどけてしまうことを防ぐことができ、ほどく作業をたやすく制御状態に保つことができる。よって、安全性も向上する。
ロープは、好ましくは、ベルト状ロープであるとよい。すなわち、ロープ3、3’、3’’、3’’’は、ロープ3、3’、3’’、3’’’の横断面方向に関してその厚さよりも幅の方が大きい。よってロープ3、3’、3’’、3’’’は、ロープ3、3’、3’’、3’’’の幅方向に伸びる軸を中心として曲がり、らせん状に巻かれる。したがって、ロープ3、3’、3’’、3’’’はらせん状で容易に安定する。ベルト状構造のおかげで、平坦な状態からかけ離れた強い曲げに耐える。したがって、ロープ巻2は、十分にそのらせん巻形状を維持し、意図せずにほどけてしまうようなことがない。そのため、よじれが形成されることも回避できる。
支持体4、4’は、好ましくは、円筒状の内側空間5、5’を画定する1つまたは複数の支持部材6、6’から成る支持ドラムを含むとよい。支持ドラムは、曲げられた1つ以上のファイバーボード部材で形成されている。図1に示す実施例では、支持ドラムは、曲形状に曲げられた1枚のファイバーボード部材6で形成され、図2に示す実施例では、支持ドラムは、曲形状に曲げられたいくつかのファイバーボード部材6で形成され、これらのファイバーボード部材6が全体として支持ドラムを構成している。曲形状とは、支持部材6、6’の内側の曲率半径を定める弧形状のことであり、これは支持部材6、6’を半径方向に押圧するロープ巻2の外側半径に相当する。円筒形の内側空間5、5’は、軸方向に開口部または開閉可能な側部を有し、この開口を介してロープ3、3’、3’’、3’’’を十分ならせん状に巻かれたロープ巻2として内側空間に配することができる。
ロープ3、3’、3’’、3’’’は好ましくは、ポリママトリクスm中に強化用繊維fを含んだ複合部材から形成された1つまたは複数の耐荷部材8、8’、8’’、8’’’を含んでいるとよい。好ましいいくつかのロープ3、3’、3’’、3’’’の断面の例を図3にa)ないしd)として示す。強化用繊維fは、好ましくは炭素繊維であるとよく、軽くて高い引張剛性のロープを得ることができる。耐荷部材8、8’、8’’、8’’’は、ロープの長手方向と平行である。たとえば、このような構成のロープ3、3’、3’’、3’’’は、真直ぐな状態から弾性的に曲げることができる。よって、ロープは、自力で曲がった状態から真直ぐな状態へ戻る。しかし、曲げるには堅いので、このようなロープの保管にはロープ保管装置1、1’を用いるのが有利である。また、他の強化用繊維、たとえばガラス繊維等を本複合部材の繊維fとして用いても、ロープ3、3’、3’’、3’’’にこのような特性をもたらすことが可能である。この強化用繊維は、好ましくは、ロープの長手方向と平行であるのがよく、それによって引張剛性を最大にすることができる。各耐荷部材8、8’、8’’、8’’’は、好ましくは、ロープ3、3’、3’’、3’’’の幅方向にみて幅w、w’、w’’、w’’’がその厚さt、t’、t’’、t’’’よりも大きいとよく、これによって、幅方向の(図3において左から右へ伸びる)軸を中心とする曲げの特性が脆弱になることなく、耐荷部材/部8、8’、8’’、8’’’のための大きな断面積が達成される。ロープに含まれる幅広の耐荷部材が少ないと、ロープの幅を効率的に活用することができ、ロープのロープ幅を効果的な範囲内に収めることが可能になる。
図3にa)およびb)として示すように、ロープ3、3’は、それぞれ、耐荷部材8、8’を1つのみ含んでいる。図3にc)およびd)として示すように、ロープ3’’、3’’’は、それぞれ耐荷部材8’’、8’’’を複数含んでいる。耐荷部材8’’、8’’’は、ロープの幅方向において隣り合っている。これらは、ロープの長手方向に平行であって、同一面上に位置している。したがって、厚さ方向における曲げ抵抗は小さい。耐荷部材8、8’、8’’、8’’’の好ましい内部構造を本願の他の箇所、具体的には図4に関連して開示する。
図3にa)として示すように、耐荷部材8は、エラストマコーティングがなくてもよい。このようにしても耐荷部材は、ロープ3を形成することができる。図3にb)からd)としてそれぞれ示された耐荷部材8’、8’’、8’’’は、コーティングpで囲まれ、その中に耐荷部材8’、8’’、8’’’が組み込まれている。コーティングは、たとえば、エレベータの駆動輪と接触する表面を構成する。コーティングpはロープ3’、3’’、3’’’の表面を形成し、好ましくはポリマがよく、より好ましくはエラストマがよく、最も好ましいのはポリウレタンである。コーティングは、ロープの駆動輪13に対する摩擦による係合を効果的に高め、ロープを保護する。耐荷部材8、8’、8’’、8’’’の形成を容易にするため、および長手方向の均一な特性を実現するため、耐荷部材8、8’ 、8’’、8’’’の構造は、ロープ3、3’、3’’、3’’’の全長と実質的に同じ長さ分、継続して存在しているとよい。
上述のように、ロープ3、3’、3’’、3’’’はベルト形状、具体的には、2つの広い側部が互いに向き合っているとよい。ロープの幅/厚さ比は、好ましくは少なくとも4であり、より好ましくは少なくとも5以上、さらに好ましくは少なくとも6、さらに好ましくは少なくとも7以上、よりさらに好ましくは少なくとも8以上である。このようにすると、大きな断面積のロープが実現され、また剛体材料の耐荷部材を有しながらも幅方向の軸を中心とする曲げ能力が向上する。よってロープは、曲げられた状態で支持部材構造6、6’に収まるのに適し、またエレベータカーの吊り下げ用にも適したものとなる。
さらに、ロープ3、3’、3’’、3’’’は、好ましくは次のようにするとよい。すなわち、ロープ3、3’、3’’、3’’’に含まれる上述の耐荷部材8、または複数の耐荷部材8’、8’’、8’’’は全体として、ロープ3、3’、3’’、3’’’の実質的に全長にわたって、ロープ3、3’、3’’、3’’’の断面における幅の大部分、好ましくは70%以上、より好ましくは75%以上、もっとも好ましくは80%以上、より最も好ましくは85%以上に及んでいるとよい。かくして、ロープの全横寸法に対するロープの支持能力が良好なものとなり、ロープを太く形成する必要がなくなる。これは、本願の他の箇所で述べた複合材料を用いて簡単に実現でき、また、とりわけエレベータでの使用における寿命および曲げ剛性の観点からとくに有利である。したがって、幅広の耐荷部材によってロープの幅を効率的に活用することによって、および複合材料を用いることによって、ロープ3、3’、3’’、3’’’の幅もまた最小にできる。このようにして個々のベルト状ロープ、およびこれらの形成するロープ束をコンパクトにできる。
図4に、耐荷部材8、8’、8’’、8’’’の内部構造をより詳細に示しながら説明する。耐荷部材8、8’、8’’、8’’’およびその繊維は、ロープの長手方向に沿って、すなわちロープの長手方向と平行に配置されている。これによってロープは、曲がっても、その構造を維持する。このように個々の繊維は、ロープの長手方向に配向されている。このようにすれば、繊維fは、ロープがその長手方向に引張られるとその力と整列する。各強化用繊維fは、これらが埋め込まれたポリママトリクスmを有する均一な耐荷部材内に拘束されている。かくして、各耐荷部材8、8’、8’’、8’’’は、1本の硬くて長尺状の棒状部材である。強化用繊維fは、好ましくは、ロープ3、3’、3’’、3’’’の長手方向に長く連続した繊維であるのがよく、また繊維fは、好ましくはロープ3、3’、3’’、3’’’の全長の長さ分継続しているとよい。耐荷部材8、8’、8’’、8’’’における、好ましくは可能な限り多くの繊維f、より好ましくは実質的にすべての繊維fが、ロープの長手方向に配向されているとよい。この場合、強化用繊維fは、実質的に互いにからまないことが好ましい。これによって耐荷部材の構造は、ロープの全長にわたってその断面が可能な限り均一に続くようにすることができる。強化用繊維fは、耐荷部材8、8’、8’’、8’’’において可能な限り均一に分布させることが好ましく、こうすれば耐荷部材8、8’、8’’、8’’’はロープの横断方向において可能な限り均質になろう。提示した構造の利点は、強化用繊維fを囲む母材mによって強化用繊維fの介在状態が基本的に不変になることである。このような構造によって、繊維に及ぼす力の分布がそのわずかな弾性で均等になり、ロープの繊維同士の接触および内部の損耗が減るため、ロープの寿命が延びる。強化用繊維fが炭素繊維の場合、とりわけ、優れた引張剛性および軽量構造、ならびに良好な熱的性質を実現できる。各繊維は、断面積が小さくても良好な強度特性および剛性特性を備えるため、特定の強度および剛性条件でのローピングのスペース効率が向上する。また各繊維は高温にも耐えるため、発火の危険性も下がる。また、とりわけ、熱伝導率が良好で摩擦熱の前方への伝導も助けるので、ロープの各部における熱の蓄積が減る。複合材料mは、各繊維fが可能な限り均等に配置され、最も好ましくはエポキシ樹脂であり、エポキシ樹脂は、補強材に対して良好な接着性を有し強度があるので、炭素繊維と同様に有効な振る舞いをする。他の例として、たとえばポリエステルやビニルエステルも用いることができる。または、他の材料もいくつか使用可能である。図4には、ロープの長手方向から見た耐荷部材8、8’、8’’、8’’’の部分的な断面における表面構造を同図の円内に示す。図によると、耐荷部材8、8’、8’’、8’’’における繊維fは、好ましくはポリママトリクスm内に組織される。図4は、強化用繊維fを囲んで繊維fと結合するポリママトリクスm内に個々の繊維が実質的に均等に分布している様子を示している。ポリママトリクスmは、各強化用繊維fの間の領域を満たし、マトリクスm内の実質的にすべての強化用繊維fを互いに均一の硬い部材として結束している。こうすれば、強化用繊維f同士の摺動、および強化用繊維fとマトリクスmとの間の摺動は実質的に防止される。各強化用繊維f、好ましくはそのすべてとマトリクスmとの間に化学結合が存在し、これは、とりわけ構造の均一性において有利である。化学結合を強化するため、必須ではないが、実繊維によるコーティング(図示せず)が強化用繊維fとマトリクスmとの間に存在してもよい。ポリママトリクスmは、本願の他の箇所で述べた種類のものであり、したがって、たとえば基材ポリマに添加するものとしてマトリクスの諸特性の微調整用に添加剤を含有してもよい。ポリママトリクスmは、硬い非エラストマであることが好ましい。本発明におけるポリママトリクス材内に有る強化用繊維fとは、たとえばポリママトリクスの溶融材料中に強化繊維を浸す製造工程において、ポリママトリクスmで互いに結合された強化繊維をいう。このとき、ポリママトリクスで互いに結合される各強化用繊維間にある隙間は、ポリママトリクスを含有している。このようにして、ロープの長手方向において互いに結合された大量の強化用繊維をポリママトリクス内に分布させる。強化用繊維は、ロープの断面方向において耐荷部材が可能な限り均一になるように、実質的に均一にポリママトリクス内に分布させるのが好ましい。換言すれば、耐荷部材の断面では繊維密度がそれほど大きく変化しない。強化用繊維fは、マトリクスmと共に、均一の耐荷部材を形成し、その内部には、ロープを曲げても相対的摺動が発生しない。各耐荷部材8、8’、8’’、8’’’の個々の強化用繊維は、主にポリママトリクスmで囲まれているが、繊維同士の接触が所々発生してよい。なぜなら、ポリマとの同時の含浸の際に繊維同士の位置を制御することは難しく、また他方で、繊維同士のランダム接触をすべてなくす必要は、本発明の効果からみて必要ないからである。しかし、これらのランダムな発生を減らしたいのであれば、個々の強化用繊維fをポリマコーティングであらかじめコーティングしてポリマコーティングで各繊維を囲繞してから、個々の強化繊維を互いに結束してもよい。本発明では、耐荷部材の各強化用繊維は、ポリママトリクスから成る材料を繊維の周囲に含んでもよく、この場合、ポリママトリクスmを強化用繊維の直ぐ隣に配置するか、または製造工程において、たとえばプライマ等の薄いコーティングを強化用繊維の表面に配設してマトリクスm材料の化学的接着性を改善することもできる。各強化用繊維は、均一にそれぞれの耐荷部材8、8’、8’’、8’’’に分布させ、各強化用繊維fにある隙間は、ポリママトリクスmで満たされる。最も好ましくは、耐荷部材における各強化用繊維fの隙間の大部分、好ましくは実質的にその全部がポリママトリクスmで満たされるとよい。最も好ましくは、耐荷部材8、8’、8’’、8’’’のマトリクスmの材料特性は、硬いのがよい。硬いマトリクスmは強化用繊維fの支持に役立ち、硬い材料が繊維fを支持するので、とくに、ロープを曲げた際、曲がったロープにおいて強化用繊維fが曲がるのを防ぐ。したがって、とりわけ、強化用繊維の曲がりを抑え、ロープの曲げ半径を小さくするには、ポリママトリクスmは硬いことが好ましく、よって何よりも好ましいのはエラストマ(エラストマの例として、ゴム)であり、他には、非常に弾性的な材料または屈曲する材料が好ましい。最も好ましいのは、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、またはビニルエステルである。ポリママトリクスmは、非常に硬いのが好ましく、その弾性率(E)は、2GPaより大きく、最も好ましくは2.5GPaより大きい。この場合、弾性率(E)は、好ましくは2.5〜10GPaの範囲内であり、最も好ましいのは2.5〜3.5GPaの範囲である。好ましくは、耐荷部材の断面積の50%を超える部分が上述の強化用繊維から成ることが好ましく、好ましくは50%〜80%が上述の強化用繊維から成ることがよく、より好ましくは、55%〜70%が上述の強化用繊維から成ることがよく、残りの面積の実質的に全部がポリママトリクスmで成ることがよい。最も好ましいのは、断面積のおおよそ60%が強化用繊維から成ることであり、また、断面積のおおよそ40%がポリママトリクスm(好ましくはエポキシ樹脂)で成ることである。このようにして、ロープの長手方向の良好な強度を実現できる。
図5は、エレベータロープを設置する方法の好ましい一実施例を示している。本方法では、本願の他の箇所で述べたロープ保管装置1、1’を設ける。図5に示すように、ロープ3、3’、3’’、3’’’を各ロープ保管装置1、1’からほどき、次に移動可能なエレベータ装置11、12、すなわちエレベータカー11およびカウンタウェイト12と接続し、これらを吊り下げる。好ましい一実施例では、ロープ3、3’、3’’、3’’’の第1の端部をエレベータカー11と接続し、第2の端部はカウンタウェイトと接続する。本方法では、複数のロープ3、3’、3’’、3’’’をこのようにして同時に敷設する。エレベータは、昇降路Sと、本方法によって昇降路S内を垂直に移動可能に設置されたエレベータカー11およびカウンタウェイト12とを含んでいる。エレベータは、さらに駆動装置Mを含み、これは本方法を用いて設置されて、エレベータカー11をエレベータ制御システム(図示せず)の制御の下で駆動する。ほどく際、ロープ3、3’、3’’、3’’’は、駆動装置Mの駆動輪13を通って案内される。駆動装置Mは、本実施例では機械室MR内に設けられているが、エレベータは、機械室のない構造であってもよい。駆動輪13は、ロープ3、3’、3’’、3’’’と係合するよう配設され、駆動輪13を通ってエレベータカー11およびカウンタウェイト12を吊り下げる。したがって、モータからの駆動力を、駆動輪13およびロープ3、3’、3’’、3’’’を介してカー11およびカウンタウェイト12へ伝えてカー11およびカウンタウェイト12を移動させることができる。ほどく工程には、ロープ巻2を支える支持部材6、6’を回転させてロープ3、3’、3’’、3’’’をほどくことが含まれる。本方法は、このほどく工程の前に、ロープ保管装置を(支持体に含まれる支持軸を介して)回転可能に設けることを含んでいる。また本方法は、このほどく工程の前に、ロープ3、3’、3’’、3’’’を、ロープ巻2の近くに固定されて設けられたロープガイドG介して案内することを含む。ほどいている間に、エレベータカー11およびカウンタウェイト12はいずれの適切な位置に配設してもよい。しかし、ロープ3、3’、3’’、3’’’をカーと接続するときは、カーが昇降路Sの上端にあり、カウンタウェイト12が昇降路Sの下端にある緩衝器で静止しているのが好ましく、これによりカーおよびカウンタウェイトの位置がロープ長に適合するように設定することができる。
他の箇所で説明したように、ロープ3、3’、3’’、3’’’は、いくつかのロープ巻回としてらせん状に巻かれ、これらの巻回は少なくとも、半径方向に最外側のロープ巻回と、半径方向に最内側のロープ巻回とを含んでいる。ほどく工程では、最内側のロープ巻回から順にロープ巻回ごとにロープをほどく。ロープ巻は、ロープ巻2の内側に中央空き空間Cを画定し、らせん状に巻かれたロープ3、3’、3’’、3’’’は、ロープ巻2の内周から伸びる端部Eを有している。ほどく工程は、内側の端部Eを、中央空き空間Cを通ってロープ巻2から取り出して案内することを含んでいる。空き空間からロープ3、3’、3’’、3’’’は、少なくとも実質的に固定して設けられたロープガイドGを通る。ガイドは、たとえばプラスチック製ブッシングで形成される案内開口の形をとってよい。ロープ巻2の内周によって画定されたロープ巻2の内側の中央空き空間C(好ましくは円筒形)は、好ましくはロープ巻2の軸方向に開口部(または少なくとも開閉可能部)を有し、この側部を介してロープ3、3’、3’’、3’’’をロープ巻2から取り出すように案内する。らせん状に巻かれたロープ3、3’、3’’、3’’’は、ロープ巻2の外周から伸びるさらに別の端部を有し、これは、ロープ3、3’、3’’、3’’’の残りの部分がすべてロープ巻2からほどかれた後に、ロープ巻2からほどかれる。
ロープ保管装置1、1’は、ロープ保管装置製造方法によって製造されるのが好ましい。好ましい一方法では、自然状態で直線状のロッドすなわち棒であり直線状から弾性的に屈曲可能なロープ3、3’、3’’、3’’’を用意する。また、内側空間5、5’を備え、内側空間5、5’を画定する1つまたは複数の支持部材6、6’を含む支持体4、4’を設ける。ロープ巻2は以下のようにして形成する。すなわち、ロープ3、3’、3’’、3’’’をらせん状に巻いて内側空間5、5’に配置し、これを支持体4、4’によって支持して1つまたは複数の支持部材6、6’で囲むようにするとともに、ロープ3、3’、3’’、3’’’がらせん状態において実質的な曲げ張力を受けるようにする。曲げ張力の影響によりロープ巻2の外周は1つまたは複数の支持部材6、6’を半径方向に押圧する。こうして支持部材は、ロープ巻2の半径が拡大しないよう制限し、それによってロープ巻2が真直ぐになることを防いでいる。
好ましくは、ロープ3、3’、3’’、3’’’をらせん状に巻いてロープ巻2を完成させた後、そのロープ巻2を内側空間5、5’に配置するとよい。つまりロープ3、3’、3’’、3’’’は、完成した1つのロープ巻2として内側空間5、5’内へ移して配置される。好ましくは、1つまたは複数の支持部材6、6’は、軸方向に開口側部を有する内側空間5、5’を半径方向に制限するとともに、ロープ巻2は、ロープ3、3’、3’’、3’’’をらせん状に巻いてロープ巻2を完成させた後、円筒状の内側空間5、5’の軸方向に開口した側部を通してロープ巻を内側空間(5、5')へ移すことによって内側空間5、5’内に配置する。このロープ巻形成工程では、ロープ(3、3’、3’’、3’’’)は支持ハブの周りにらせん状に巻かれ、その後、ロープ巻2がほどけないように維持しながらハブから取り外す。このようにするには、ロープ束をくくるための紐、ベルト等(中央空間Cを通ってロープ巻2の外周を囲む巻回状部材)でロープ巻2を縛り、紐やベルト等は後に外す。
上述の実施例で提示したように、支持部材6、6’は、ロープ巻2の外周のほとんど全部に沿ってロープ巻2の外周と接触しながら支持するのが好ましい。よって、支持力は均等に分散され、ロープは支持部材6、6’によって保護される。好ましい実施例では、図1および図2に示すように、支持部材6、6’は、円筒状の内側空間5、5’を画定して、ロープ巻2を半径方向から囲む。円筒状内側空間5、5’の内縁は、ロープ巻2の内周のほとんど全部、より好ましくは図1ではロープ巻の全内周にわたって、また図2ではロープ巻2の内周の80%以上にわたって、ロープ巻2と接触している。しかし、別の例では、よりまばらに支持部材6、6’を配置してもよい。支持部材は、図示のような曲がった弧形状を有する必要はないが、これは支持力を均等に分散するには好ましい。
図6には、図1に示すロープ保管装置1における支持体4について実現されるロープ保管装置1、1’、1’’の更なる好ましい詳細を(立体分解図として)示す。支持体4は支持軸14を含み、ロープ保管装置1、1’、1’’はこの軸を介して回転可能に設けられる。組み立てた状態では、支持軸14は、ロープ巻2の内側の中央空き空間C内にロープ巻2と同軸で配される。支持体4は、さらに支持部材6(ここでは、単一の支持部材6を示す)を囲む締付バンド15を含んでいる。よって、支持体4の構造体は、たとえば運搬の際の歪みが防止される。図では、バンド15と支持部材6との間に支持棒が存在している。支持体4はさらに、内側空間15を画定する第1の側板17と第2の側板18とを含んでいる。側板17、18のうちの一方は開口19を備え、これは、ロープ巻2が支持体4内にあるときの内側空間5、より具体的には中央空間Cに通じている。開口19は、ロープ巻2の軸方向におけるロープ保管装置1の側部を構成し、完全にまたは少なくとも部分的に開放し、または開閉可能である。この開口を通して、ロープ3、3’、3’’、3’’’をロープ巻2から取り出して案内可能である。
図7には、上述のロープ3、3’、3’’、3’’’に類似の第2のロープ10を上述のロープ巻2の内側に保管する実施例を示す。ロープ保管装置1’はここでは、らせん状に巻いた第2のロープ10から成る第2のロープ巻9を含んでいる。第2のロープ10は、自然状態では真直ぐな形状をとり直線形状から弾性的に曲げることのできる棒である。よって、ロープは、ロープに加わるすべての曲げを外すと、曲げた状態から直線状態にロープ自身で戻るものである。第2のロープ10は、らせん状態において実質的な曲げ張力を受け、曲げ張力の影響により第2のロープ巻の外周は、ロープ巻2の内周を(直接的に、または第2のロープ巻9を囲む中間パッドなどの中間支持部材を介して)半径方向に押圧する。第2のロープ10は、いくつかのロープ巻回としてらせん状に巻かれ、これらのロープ巻回は少なくとも、外周を有してロープ巻2の前述した外周の少なくとも一部を形成し曲げ張力の影響により第1のロープ巻2の内周を(直接的に、または第2のロープ巻9を囲む中間パッドなどの中間支持部材を介して)半径方向に押圧する最外側のロープ巻回と、半径方向において隣のロープ巻回の内周を曲げ張力の影響により半径方向に押圧する外周をそれぞれ有する複数の内側ロープ巻回とを含んでいる。図7では、ロープ巻2の内周を点線で示す。第2のロープ10は、上述したロープ巻2と同様のやり方で巻かれ、またほどくように配置されるのが好ましい。
ベルト状ロープは、図示したように滑らかな表面を有している。しかし、ロープは、たとえば波型や歯状の外面輪郭を有するように形成してもよく、それによって各ロープは、ロープの長手方向に配向されたガイドリブやガイド溝、または、ロープの横断方向に配向された歯を備えた輪郭形状の側部を少なくとも1つ有するようになる。かくして、このような輪郭形状の側部は、対応した輪郭形状の、すなわち周縁部の形状がロープの形状に対応するように形成された駆動輪の周縁部に係合するように設定される。このような係合する輪郭形状は、とくに、より堅固な係合を形成することができ、またスリップする可能性を低くすることができる。
本願において、耐荷部材という用語は、ロープの全長にわたって連続的に長手方向に伸びている部分を示し、この部分は、耐荷性があり、当該ロープの長手方向においてロープに加わる引張荷重の大部分を、破損することなく支持するものである。引張荷重は、耐荷部材内をその一端から他端までずうっと伝達させることができる。
上述したように、強化用繊維fは炭素繊維である。しかし、他の強化用繊維もまた使用することができる。とくに、ガラス繊維は、エレベータでの使用に適していることがわかっていて、これは、引張剛性および重さが普通であるが、安くて利用しやすい。
ロープが自然状態で真直ぐな形状の棒であって直線状から弾性的に曲げることができるという特性は少なくとも、長さ1.0メートルの直状ロープ3、3’、3’’、3’’’がその全長にわたって直状態から0.3〜0.5メートルの範囲内の半径の曲状態に曲げられた後、解放されて直状態に戻ることを意味する。よってこの特性は、たとえばこのように曲げてみることで検査することができる。
本願に係るロープ保管方法は、上述した特定のロープにとくに有効である。しかし、開示したロープ保管方法は、自然状態で真直ぐな棒状であって直線状から弾性的に曲げることができる他の種類のロープでも良好に使用可能である。
上述の説明および添付図面は、本発明を例示するものにすぎないことを理解されたい。当業者には明白なことであろうが、本発明の構想はさまざまな方法で実現され得る。本発明およびその実施例は上述の例に限定されるものでなく、特許請求の範囲内で変更可能である。
1 ロープ保管装置
2 ロープ巻
3 ロープ
4 支持体
5 内側空間

Claims (18)

  1. らせん状に巻かれたロープにより形成されるロープ巻と、
    内側空間を備えた支持体とを含み、該内側空間内には前記ロープ巻が該支持体によって支持されながら配置されるロープ保管装置において、
    前記ロープは、自然状態では直線状であって該直線状から弾性的に曲げることができる棒であり、該ロープは、前記らせん状において実質的な曲げ張力の影響下にあり、
    前記支持体は、前記内側空間を画定して該支持体を半径方向から囲む1つまたは複数の支持部材を含み、
    前記ロープ巻の外周は、前記曲げ張力の影響により前記1つまたは複数の支持部材を半径方向に押圧することを特徴とするロープ保管装置。
  2. 請求項1に記載のロープ保管装置において、前記ロープは、該ロープの横断面方向において、その厚さよりも幅の方が広く、
    前記ロープは、該ロープの幅方向に伸びる軸を中心として曲げることでらせん状に巻かれることを特徴とするロープ保管装置。
  3. 請求項1または2に記載のロープ保管装置において、前記ロープは、複数のロープ巻回としてらせん状に巻かれ、
    該複数の巻回は少なくとも、前記曲げ張力の影響により前記1つまたは複数の支持部材を半径方向に押圧する半径方向に最外側のロープ巻回と、半径方向において隣のロープ巻回の内周を前記曲げ張力の影響により半径方向に押圧する外周をそれぞれ有する複数の内側のロープ巻回とを含むことを特徴とするロープ保管装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載のロープ保管装置において、前記ロープは、ポリママトリクス内に強化用繊維を含有する複合材料から成る1つまたは複数の耐荷部材を含むことを特徴とするロープ保管装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載のロープ保管装置において、前記耐荷部材は、前記ロープの長手方向と平行であることを特徴とするロープ保管装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載のロープ保管装置において、前記強化用繊維は、前記ロープの長手方向と平行であることを特徴とするロープ保管装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載のロープ保管装置において、前記1つまたは複数の支持部材は円筒状の内側空間を画定し、該円筒状の内側空間は好ましくは軸方向開口側部を備え、該側部を通って前記ロープ巻を該内側空間内へ運ぶことができ、および/または、前記側部を通って前記ロープを前記ロープ巻から取り出すように案内可能であることを特徴とするロープ保管装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載のロープ保管装置において、前記支持部材は、前記ロープ巻の外周の少なくとも大部分にわたって、該ロープ巻の外周に接触してこれを支持することを特徴とするロープ保管装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載のロープ保管装置において、前記支持体は支持軸を含み、該軸を介してロープ保管装置は回転可能に設けられることを特徴とするロープ保管装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載のロープ保管装置において、前記ロープ巻は該ロープ巻の内側に中央空き空間を画定し、
    らせん状に巻かれた前記ロープは該ロープ巻の内周から伸びる端部を含み、
    前記ロープは、該端部を該ロープ巻から前記中央空き空間を介して取り出すように案内することでほどかれることを特徴とするロープ保管装置。
  11. 請求項1ないし10のいずれかに記載のロープ保管装置において、前記ロープは複数のロープ巻回としてらせん状に巻かれ、
    該ロープ巻回は少なくとも、半径方向で最外側のロープ巻回と、半径方向で最内側のロープ巻回とを含み、前記ロープは、該最内側のロープ巻回から順にロープ巻回ごとにほどくことが可能であることを特徴とするロープ保管装置。
  12. 請求項1ないし11のいずれかに記載のロープ保管装置において、前記ロープ巻の内周は該ロープ巻の内側に中央空き空間を画定し、
    該中央空間は軸方向開口側部を有し、前記ロープは該側部を通って前記ロープ巻から取り出すように案内されることを特徴とするロープ保管装置。
  13. 請求項1ないし12のいずれかに記載のロープ保管装置において、前記ロープは、複数のロープ巻回、および最外側のロープ巻回と最内側のロープ巻回との間にある中間ロープ巻回としてらせん状に巻かれ、
    該中間ロープ巻回は、前記曲げ張力の影響により隣の外側巻回を半径方向に押圧することを特徴とするロープ保管装置。
  14. 請求項1ないし13のいずれかに記載のロープ保管装置を設ける工程と、
    該ロープ保管装置から前記ロープをほどく工程と、
    該ロープを1つまたは複数の移動可能なエレベータ装置へ接続する工程とを含み該移動可能なエレベータ装置は少なくとも、エレベータカー、および好ましくはカウンタウェイトも含むことを特徴とするエレベータロープ敷設方法。
  15. 請求項14に記載の方法において、前記ロープは複数のロープ巻回としてらせん状に巻かれ、該ロープ巻回は少なくとも、半径方向において最外側のロープ巻回と、半径方向において最内側のロープ巻回とを含み、
    前記ほどく工程において、前記ロープは、前記最内側のロープ巻回から順にロープ巻回ごとにほどくことを特徴とする方法。
  16. 請求項14または15に記載の方法において、前記ロープ巻は該ロープ巻の内側に中央空き空間を画定し、
    らせん状に巻かれた前記ロープは、前記ロープ巻の内周から伸びる端部を含み、
    前記ほどく工程は、該端部を該ロープ巻から前記中央空き空間を介して取り出すように案内することを含むことを特徴とする方法。
  17. 請求項14ないし16に記載の方法において、前記ロープ巻の内周は該ロープ巻の内側に中央空き空間を画定し、
    該中央空間は軸方向開口側部を有し、該側部を通して前記ロープを該ロープ巻から取り出すように案内することを特徴とする方法。
  18. 自然状態で真直ぐな棒状であって直線状から弾性的に曲げることができるロープを設ける工程と、
    内側空間を備えた支持体を設ける工程と含み、該支持体は、該内側空間を画定する1つまたは複数の支持部材を含むロープ保管装置の製造方法において、該方法はさらに、
    前記ロープをらせん状に巻いてロープ巻を作る工程と、
    前記支持体によって支持され、前記1つまたは複数の支持部材で半径方向から囲まれるように前記ロープを前記内側空間内に配置する工程とを含み、前記ロープは、前記らせん状において実質的な曲げ張力の影響下にあり、前記ロープ巻の外周は、該曲げ張力の影響により前記1つまたは複数の支持部材を半径方向に押圧することを特徴とするロープ保管装置の製造方法。
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