JP2015051753A - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015051753A JP2015051753A JP2013186677A JP2013186677A JP2015051753A JP 2015051753 A JP2015051753 A JP 2015051753A JP 2013186677 A JP2013186677 A JP 2013186677A JP 2013186677 A JP2013186677 A JP 2013186677A JP 2015051753 A JP2015051753 A JP 2015051753A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- groove
- tire
- main
- tread
- pneumatic tire
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Tires In General (AREA)
Abstract
【課題】排水性をより向上させることのできる空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】空気入りタイヤ1のトレッド部2にタイヤ周方向に延びる少なくとも1本の主溝22が形成されており、空気入りタイヤ1のトレッド部2に、主溝22の溝底26からタイヤ径方向内側に窪む溝内溝29を形成し、かつ、主溝22の2つの溝壁面27の両方に主溝22の長手方向に対して同一方向であって、タイヤ回転方向と逆向きに傾斜する複数本の筋部28を形成する。
【選択図】図1
【解決手段】空気入りタイヤ1のトレッド部2にタイヤ周方向に延びる少なくとも1本の主溝22が形成されており、空気入りタイヤ1のトレッド部2に、主溝22の溝底26からタイヤ径方向内側に窪む溝内溝29を形成し、かつ、主溝22の2つの溝壁面27の両方に主溝22の長手方向に対して同一方向であって、タイヤ回転方向と逆向きに傾斜する複数本の筋部28を形成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、空気入りタイヤに関する。
車両に装着される空気入りタイヤには、トレッド面に溝を形成し、排水性を向上させるものがある。例えば、特許文献1には、トレッド面に設けられた溝のうちタイヤ周方向に延びる溝(周方向溝)の壁面に溝長手方向に対して一方向に傾斜する複数本の突起又は窪みからなる筋部が設けられた空気入りタイヤが記載されている。特許文献1には、この溝内に流れ込んだ水が螺旋状配列の筋部に沿って流れ、渦流を形成し、溝から効率良く排水されると記載されている。
また、特許文献2には、トレッド面に形成された溝を表面側領域、溝底側を溝底側領域とし、表面側領域に排水方向に傾斜する表面側第1凹凸部および表面側第2凹凸部を形成し、かつ溝底側領域に排水方向に傾斜する溝底側第1凹凸部および溝底側第2凹凸部が形成した空気入りタイヤが記載されている。特許文献2には、トレッド表面側に表面側渦を形成し、溝底側に溝底側渦を形成するので、排水方向に向かう水の流れが乱れを抑制し、流速の低下を抑制するため、排水性を向上することができると記載されている。
特許文献1および特許文献2に記載の空気入りタイヤは、いずれも、溝内に渦を形成することによって水の流れを促進させて排水性を向上させている。ここで、空気入りタイヤは、排水性を向上させ、ハイドロプレーニング現象の発生をさらに抑制するための改良の余地がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、排水性をより向上させることができ、ハイドロプレーニング現象の発生をより抑制することができる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、空気入りタイヤは、トレッド部にタイヤ周方向に延びる少なくとも1本の主溝が形成された空気入りタイヤであって、前記トレッド部は、前記主溝の溝底からタイヤ径方向内側に窪む溝内溝が形成され、かつ、前記主溝の2つの溝壁面の両方に前記主溝の長手方向に対して同一方向に傾斜する複数本の筋部が形成されることを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、溝壁面に溝の長手方向に対して同一方向であって、タイヤ回転方向と逆向きに傾斜する複数本の筋部が形成されているため、主溝内に流れ込んだ水は、筋部の傾斜方向に沿って主溝の中心線側の溝中央へ流れ込み集められる。溝中央に集められた水は、溝底からタイヤ径方向内側に窪む溝内溝へと加速しながら流れ込み接地面外へ排出される。路面上の水は連続体であり、かつ加速して排出された水の量に応じて溝内溝への水の流れが促進されるため、この空気入りタイヤは、より多量の水を連続的に溝内溝に引き込み、より多量の水を連続的に接地面外へ排出することができる。その結果、この空気入りタイヤは、溝内溝が形成されていない空気入りタイヤと比較して排水性がより向上するため、効率的に排水することが可能となる。その結果、この空気入りタイヤは、ハイドロプレーニング現象の発生を抑制することができる。
また、前記筋部は、前記溝壁面において、前記溝底の長手方向に延在する溝底ラインに対して傾斜角度が10度以上80度以下であることが好ましい。
この空気入りタイヤによれば、筋部の傾斜角度を10度以上80度以下とすることで、溝内溝により効率的に水を引き込むことができ、より多量の水を接地面外へ排出することができる。その結果、この空気入りタイヤは、排水性をより向上することができる。
さらに、前記筋部は、深さが0.3mm以上2.0mm以下であることが好ましい。
この空気入りタイヤによれば、窪みに沿った筋部内の水の流れが好転するため、溝内溝へ効率よく水を集めることができる。また、筋部は、深さを2.0mm以下とすることによって、筋部内を流れる水の抵抗を抑制し、排水性を向上することができる。また、筋部は、深さを0.3mm以上2.0mm以下とすることによって、筋部の深さが大きすぎて溝体積が減少することを抑制し、窪み内に水が溜まる量を抑制するため筋部の水の流れを良好に保つことができる。
また、前記筋部は、ピッチ間隔が1.5mm以上8.0mm以下であることが好ましい。
この空気入りタイヤによれば、筋部のピッチ間隔を1.5mm以上8.0mm以下とすることで、筋部の各凹凸部が形成される溝壁面のクラックの発生を抑制することができる。また、筋部は、ピッチを8.0mm以下とすることによって、筋部の各凹凸部に沿った主溝内の水の流れを良好に保つことができる。
また、前記筋部は、前記トレッド部の踏面から前記主溝の溝底に向かうにしたがって湾曲が大きくなる形状であることが好ましい。
この空気入りタイヤによれば、前記トレッド部の踏面から前記主溝の溝底に向かうにしたがって湾曲が大きくなる形状とすることによって、水の流れがさらに促進されることになる。その結果、この空気入りタイヤは、排水性がより向上し、ハイドロプレーニング現象をより抑制することができる。
また、前記筋部は、前記溝内溝の縁側の端部から前記トレッド部の踏面側の端部までの深さが、前記主溝の深さの60%以上であることが好ましい。
この空気入りタイヤによれば、筋部の前記溝内溝の縁から前記トレッド部の踏面までの深さが、前記主溝の深さに対して60%以上であることで、筋部から溝内溝へ案内する水の流れを良好に保つことができる。
また、前記筋部は、前記溝内溝の縁側から前記トレッド部の踏面まで形成されていることが好ましい。
この空気入りタイヤによれば、筋部の一端から他端が前記溝内溝の縁から前記トレッド部の踏面まで延在していることで、筋部から溝内溝へ案内する水の流れをより良好に保つことができる。
また、前記溝内溝は、前記主溝の延在方向において、前記主溝の中心に対する前記主溝に直交する方向の位置が周期的に変化する形状であり、前記主溝の延在方向に直交する方向の振幅が、1.0mm以上5.0mm以下であることが好ましい。
この空気入りタイヤによれば、溝内溝の振幅を1.0mm以上5.0mm以下とすることで、溝内溝の溝底の応力集中を抑制してグルーブクラックの発生を抑制することができる。
また、前記溝内溝は、周期的に変化する1波長の長さが、10.0mm以上50.0mm以下であることが好ましい。
この空気入りタイヤによれば、溝内溝の波長が10.0mm以上50.0mm以下であることで、溝内溝の溝底の応力集中を抑制してグルーブクラックの発生を抑制することができる。
また、前記主溝は、前記タイヤ周方向に平行な直線形状の溝を含むことが好ましい。
この空気入りタイヤによれば、主溝は、タイヤ周方向に平行な直線形状の溝を含むことによって、主溝の延在方向と溝内溝の延在方向とが同一方向で形成されるため、水を効率よく引き込み、かつ、効率よく排水することができる。
また、前記主溝は、前記タイヤ周方向に対して傾斜した傾斜主溝を含むことが好ましい。
この空気入りタイヤによれば、主溝は、タイヤ周方向に対して傾斜した傾斜主溝を含むことによって、溝内溝による排水と傾斜主溝による排水の相乗効果によって、より効率的に排水することができる。
本発明に係る空気入りタイヤは、排水性をより向上することができ、ハイドロプレーニング現象の発生をより抑制することができる。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。また、この実施形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
以下の説明において、タイヤ径方向とは、空気入りタイヤの回転軸(図示せず)と直交する方向をいい、タイヤ径方向内側とはタイヤ径方向において回転軸に向かう側、タイヤ径方向外側とはタイヤ径方向において回転軸から離れる側をいう。また、タイヤ周方向とは、前記回転軸を中心軸とする周り方向をいう。また、タイヤ幅方向とは、前記回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面(タイヤ赤道線)CLに向かう側、タイヤ幅方向外側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面CLから離れる側をいう。タイヤ赤道面CLとは、空気入りタイヤの回転軸に直交するとともに、空気入りタイヤのタイヤ幅の中心を通る平面である。タイヤ幅は、タイヤ幅方向の外側に位置する部分同士のタイヤ幅方向における幅、つまり、タイヤ幅方向においてタイヤ赤道面CLから最も離れている部分間の距離である。タイヤ赤道線とは、タイヤ赤道面CL上にあって空気入りタイヤ1のタイヤ周方向に沿う線をいう。本実施形態では、タイヤ赤道線にタイヤ赤道面と同じ符号「CL」を付す。
図1は、本発明の実施形態1に係る空気入りタイヤの子午断面図である。本発明の実施形態1の空気入りタイヤ1は、図1に示すようにトレッド部2と、その両側のショルダー部3と、各ショルダー部3から連続するサイドウォール部4およびビード部5とを有している。また、この空気入りタイヤ1は、カーカス層6と、ベルト層7と、ベルト補強層8とを備えている。
トレッド部2は、ゴム材(トレッドゴム)からなり、空気入りタイヤ1のタイヤ径方向の最も外側で露出し、その表面が空気入りタイヤ1の輪郭となる。トレッド部2の外周表面、つまり、走行時に路面と接触する踏面には、トレッド面21が形成されている。トレッド面21は、タイヤ周方向に沿って延び、タイヤ赤道線CLと平行なストレート主溝である複数(本実施形態では4本)の主溝22が設けられている。そして、トレッド面21は、これら複数の主溝22により、タイヤ周方向に沿って延び、タイヤ赤道線CLと平行なリブ状の陸部23が複数形成されている。また、トレッド面21には、各陸部23において、主溝22に交差するラグ溝24が設けられている。ラグ溝24は、陸部23がタイヤ周方向で複数に分割するように、両端が主溝22に連通して設けられていてもよく、または陸部23がタイヤ周方向で連通するように、先端が陸部23の途中で終端して設けられていてもよい。ラグ溝24は、タイヤ周方向に対して傾斜して延在しつつ屈曲や湾曲して形成されていてもよい。また、ラグ溝24は、タイヤ幅方向最外側の陸部23では、タイヤ幅方向外側に開口して形成されている。
ショルダー部3は、トレッド部2におけるタイヤ幅方向両外側の部位である。また、サイドウォール部4は、空気入りタイヤ1におけるタイヤ幅方向の最も外側に露出したものである。また、ビード部5は、ビードコア51とビードフィラー52とを有する。ビードコア51は、スチールワイヤであるビードワイヤをリング状に巻くことにより形成されている。ビードフィラー52は、カーカス層6のタイヤ幅方向の端部がビードコア51の位置で折り返されることにより形成された空間に配置されるゴム材である。
カーカス層6は、トレッド部2から両タイヤ幅方向の端部を各ビード部5に延在させ、各タイヤ幅方向の端部が、一対のビードコア51でタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に折り返され、かつタイヤ周方向にトロイド状に掛け回されてタイヤの骨格を構成するものである。このカーカス層6は、タイヤ周方向に対する角度がタイヤ子午線方向に沿いつつタイヤ周方向にある角度を持って複数並設されたカーカスコード(図示せず)が、コートゴムで被覆されたものである。カーカスコードは、有機繊維(ポリエステルやレーヨンやナイロンなど)からなる。このカーカス層6は、少なくとも1層で設けられている。
ベルト層7は、少なくとも2層のベルト71,72を積層した多層構造をなし(本実施形態では2層構造)、トレッド部2においてカーカス層6の外周であるタイヤ径方向外側に配置され、カーカス層6をタイヤ周方向に覆うものである。ベルト71,72は、タイヤ周方向に対して所定の角度(例えば、20度〜30度)で複数並設されたコード(図示せず)が、コートゴムで被覆されたものである。コードは、スチールまたは有機繊維(ポリエステルやレーヨンやナイロンなど)からなる。また、重なり合うベルト71,72は、互いのコードが交差するように配置されている。
ベルト補強層8は、ベルト層7の外周であるタイヤ径方向外側に配置されてベルト層7をタイヤ周方向に覆うものである。ベルト補強層8は、タイヤ周方向に略平行(±5度)でタイヤ幅方向に複数並設されたコード(図示せず)がコートゴムで被覆されたものである。コードは、スチールまたは有機繊維(ポリエステルやレーヨンやナイロンなど)からなる。図1で示すベルト補強層8は、ベルト層7全体を覆うように配置され、かつベルト層7のタイヤ幅方向端部を覆うように積層配置されている。ベルト補強層8の構成は、上記に限らず、図には明示しないが、例えば、2層で、ベルト層7全体を覆うように配置されていたり、ベルト層7のタイヤ幅方向端部のみを覆うように配置されていたりしてもよい。また、ベルト補強層8の構成は、図には明示しないが、例えば、1層で、ベルト層7全体を覆うように配置されていたり、ベルト層7のタイヤ幅方向端部のみを覆うように配置されていたりしてもよい。すなわち、ベルト補強層8は、ベルト層7の少なくともタイヤ幅方向端部に重なるものである。また、ベルト補強層8は、帯状(例えば幅10[mm])のストリップ材をタイヤ周方向に巻き付けて設けられている。
次に、図1から図4Aを用いて、本発明の実施形態1に係るトレッド部について説明する。図2は、本発明の実施形態1に係るトレッド部の平面の一部を示す拡大図である。図3は、トレッド部の子午断面の一部を示す拡大図である。図4Aは、溝壁面を示す図3のA−A断面図である。
空気入りタイヤ1は、トレッド部2に主溝22と、筋部28と、溝内溝29とが設けられている。主溝22は、上述したように、タイヤ周方向に沿って複数延在し、タイヤ幅方向に複数並設されている。主溝22は、本発明の実施形態において、トレッド部2に4本設けられている。主溝22は、トレッド部2の踏面からタイヤ径方向内側に向けて窪んだ形状である。主溝22は、タイヤ幅方向に溝幅W1で開口しており、タイヤ径方向内側に溝深さD1で窪む溝である。主溝22は、タイヤ径方向の最も内側の部位を含む溝底26と、溝底26とトレッド部2の踏面との間の部分であり、側面となる2つの溝壁面27と、を有する。溝底26は、溝幅がW2となる。主溝22は、溝底26が主溝22の中心線GLを含む位置に形成されている。2つの溝壁面27は、それぞれ、トレッド部2の踏面からタイヤ径方向内側に向かうにしたがって、タイヤ幅方向の外側または内側から中心線GLに近づく向きに滑らかに傾斜している。本実施形態では、2つの溝壁面27のうち、図中左側の溝壁面27を溝壁面27Lとし、図中右側の溝壁面27を溝壁面27Rとする。なお、本実施形態の主溝22は、トレッド部2に4本設けているが、これに限らず、例えば3本以下であっても良いし、5本以上であってもよい。
また、本実施形態において、主溝22とは、5mm以上20mm以下の溝幅W1および5mm以上10mm以下の最大溝深さD1を有する溝をいう。一般に、このような主溝22には、タイヤの使用限度を示すスリップサインが形成される。また、主溝22の溝幅W1は、タイヤが規定リムに装着されて規定内圧を付与されると共に無負荷状態とされたときの測定値をいう。なお、規定リムとは、JATMAに規定される「適用リム」、TRAに規定される「Design Rim」、あるいはETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。また、規定内圧とは、JATMAに規定される「最高空気圧」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「INFLATION PRESSURES」をいう。
図2に示すように、筋部28は、主溝22の2つの溝壁面27(27L、27R)の両方に形成されている。筋部28は、トレッド面21の主溝22の溝壁面27に形成された溝であり、溝壁面27の表面に対して窪んでいる。筋部28は、タイヤ周方向に等間隔で複数本形成されている。なお、筋部28は、タイヤ周方向に不均一な間隔で形成してもよい。本実施形態では、筋部28のうち、溝壁面27Lに形成されている筋部28を筋部28Lとし、溝壁面27Rに形成されている筋部28を筋部28Rという。筋部28Lは、トレッド部2の踏面から溝底26に向かう方向において、タイヤ径方向に直交する方向よりもタイヤ回転方向と逆向きに傾斜している。つまり、筋部28Lは、トレッド部2の踏面側の端部が、溝底26側の端部よりもタイヤ回転方向の上流側に配置される向きに傾斜している。言い換えれば、筋部28Lは、トレッド部2の踏面から溝底26に向かうに従って、タイヤ周方向の位置が、タイヤ回転方向の上流側に移動する形状である。筋部28Rも同様に、トレッド部2の踏面から溝底26に向かう方向において、タイヤ径方向に直交する方向よりもタイヤ回転方向と逆向きに傾斜している。つまり、筋部28Rも、トレッド部2の踏面側の端部が、溝底26側の端部よりもタイヤ回転方向の上流側に配置される向きに傾斜している。言い換えれば、筋部28Rは、トレッド部2の踏面から溝底26に向かうに従って、タイヤ周方向の位置が、タイヤ回転方向の上流側に移動する形状である。このように、筋部28Lおよび筋部28Rは、タイヤ径方向外側からトレッド部2の踏面に直交する方向に見た場合、中心線GLに対して、互いに同一方向、具体的には、トレッド部2の踏面から溝底26に向かうにしたがってタイヤ回転方向と逆向きに移動する向きに傾斜している。なお、本実施形態では、筋部28Lおよび筋部28は、タイヤ周方向に同じ間隔で形成されているが、これに限らない。例えば、筋部28Lと筋部28Rとは、タイヤ周方向で、互いにタイヤ周方向で間隔をずらして形成することもできる。また、溝壁面27のいずれか一方は、ラグ溝24と交差した部分において、形成されていないこともある。その場合、筋部28は、溝壁面27Lまたは溝壁面27Rが形成されている部分に設ければよい。
ここで、筋部28の傾斜について、図4Aに示す、溝壁面27を示す図3のA−A断面図を用いて説明する。図4Aに示すように、筋部28は、主溝22の溝底26の長手方向に延在する溝底ラインBLに対して傾斜角度αで傾斜している。溝底ラインBLとは、主溝22の溝底において、中心線GLに沿って平行に延在する基底線である。また、傾斜角度αは、溝底ラインBLに対して、筋部28の中心間を結ぶ中心線NLが交差した際に形成される角度である。すなわち、筋部28は、溝底ラインBLに対して、傾斜角度αで傾斜している。ここで、上述したように、筋部28は、トレッド部2の踏面から溝底26に向かうにしたがってタイヤ回転方向と逆向きに移動する向きに傾斜しており、傾斜角度αは、筋部28と溝底ラインBLとの交点より排水方向上流側(回転方向下流側)の溝底ラインBLの部分と、筋部28とのなす角であり、鋭角となる。
筋部28は、上述したように、溝壁面27に、窪みとして形成されている。図2および図3に示すように、筋部28は、溝幅W3および深さD3が主溝22の溝幅W1および溝深さD1に対して小さく形成されている。筋部28は、一端がトレッド部2の踏面に開口しており、他端が溝底26の縁に開口している。すなわち、筋部28は、トレッド部2の踏面からトレッド面21の主溝22の溝底26まで連通している。なお、筋部28は、両端が開口した形状に限らない。例えば、筋部28は、一端がトレッド部2の踏面に開口し、他端が溝底26に開口していない形状としても良い。また、筋部28は、一端がトレッド部2の踏面に開口せず、他端が溝底26に開口した形状としても良い。さらに、筋部28は、両端が、それぞれ開口していない形状としても良い。このように、筋部28は、主溝22の溝壁面27に形成されているため、主溝22内において、最もタイヤ径方向内側に形成された窪みとなる。
溝内溝29は、主溝22の溝底26に形成されている。溝内溝29は、主溝22の中心線GLに沿って形成されており、主溝22の中心線GLが中心となる溝である。溝内溝29は、主溝22の溝底26からタイヤ径方向内側に凹んだ窪みであり、断面が曲線となっている。なお、溝内溝29の断面形状は、曲線に限定されず、直線と曲線の組み合わせでもよいし、直線の組み合わせもよい。溝内溝29は、主溝22の溝底26からの深さがD2となる。溝底溝29の深さD2は、主溝22の深さD1よりも浅い。また、溝内溝29は、溝幅がW2となる。溝底溝29の溝幅W2は、主溝22の溝幅W1よりも狭い。すなわち、溝内溝29は、主溝22の溝底26にタイヤ径方向内側に形成された溝であって、主溝22よりも小さい溝である。ここで、本実施形態において、溝内溝29とは、3.0mm以上15.0mm以下の溝幅W2および0.3mm以上2.0mm以下の最大溝深さD1を有する溝をいう。そして、溝内溝29の径方向外側は、主溝22の溝底26に溝幅W2で開口しており、筋部28の他端(溝底26側の端部)と連通している。このように、溝内溝29は、溝底26からタイヤ径方向内側に形成されており、主溝22の溝壁面27に形成した筋部28の他端よりもタイヤ径方向内側に形成されている。すなわち、溝内溝29は、トレッド部2において、最もタイヤ径方向内側に形成された溝となっている。
本発明の実施形態1に係るトレッド部2は、以上のように、主溝22と、主溝22の溝壁面27に形成した筋部28と、主溝22の溝底26のタイヤ径方向内側に形成した溝内溝29と、を有する。空気入りタイヤ1は、車両に装着して水の溜まった路面を走行する際、水を空気入りタイヤ1の進行方向に対して押し出すように排水する。すなわち、路面に溜まった水の排水方向SDは、空気入りタイヤ1の回転方向と逆向きである。本実施形態に係る空気入りタイヤ1は、主溝22内に流れ込んだ水が、筋部28を介して、溝内溝29に集められて排水する。具体的には、図2に示すように、主溝22内に流れ込んだ水は、筋部28Lを介して、矢印SLの向きに流れて溝内溝29に集められる。さらに、主溝22内に流れ込んだ水は、図2に示すように、筋部28Rを介して、矢印SRの向きに流れて溝内溝29に集められる。そして、溝内溝29に集められた水は、矢印Sの向きに流れて、タイヤの接地面外へ排水される。
ここで、タイヤの接地面とは、空気入りタイヤを正規リムにリム組みし、かつ、正規内圧を充填するとともに正規荷重で空気入りタイヤに負荷を与えた際、つまり、最大負荷能力の負荷荷重を与えたときにこの空気入りタイヤが路面と接地する際に形成される接触面を意味する。
本発明の実施形態1に係る空気入りタイヤ1は、主溝22の溝底26に溝内溝29を形成し、かつ溝壁面27に筋部28を設けているため、溝内溝29が形成されず、かつ筋部28を設けていない空気入りタイヤと比較して、溝体積が増加している。本実施形態の空気入りタイヤ1は、溝体積が増加しているため、より多くの水を引き込むことができ、より多くの水を接地面外へ排出することができる。その結果、本実施形態の空気入りタイヤ1は、排水性をより向上することができる。
また、本発明の実施形態1の空気入りタイヤ1において、溝壁面27に溝の長手方向に対して同一方向であって、タイヤ回転方向と逆向きに傾斜する複数本の筋部28が形成されているため、主溝22内に流れ込んだ水は、筋部28の傾斜方向に沿って主溝22の中心線GL側の溝中央へ流れ込み集められる。溝中央に集められた水は、溝底26からタイヤ径方向内側に窪む溝内溝29へと加速しながら流れ込み接地面外へ排出される。路面上の水は連続体であり、かつ加速して排出された水の量に応じて溝内溝29への水の流れが促進されるため、本実施形態の空気入りタイヤ1は、より多量の水を連続的に溝内溝29に引き込み、より多量の水を連続的に接地面外へ排出することができる。その結果、本実施形態の空気入りタイヤ1は、溝内溝29が形成されていない空気入りタイヤと比較して排水性がより向上するため、効率的に排水することが可能となる。その結果、本実施形態の空気入りタイヤ1は、ハイドロプレーニング現象の発生を抑制することができる。
ここで、筋部28は、上述したように、溝壁面27に窪みが形成されていればよい。図4Bに、筋部28の断面形状を示す。図4Bに示すように、筋部28は、断面が円弧282となる形状である。筋部28は、上述したように、深さがD3である。筋部28は、ピッチ間隔がPであって、タイヤ周方向(図示せず)に等間隔で複数形成されている。また、筋部28は、端部同士が溝壁面27で結合されている。そして、筋部28は、主溝22から流れ込む水を、円弧282を介して溝内溝29へ案内する。なお、筋部28の断面形状は、図4Bに示す断面形状に限らず、種々の形状とすることができる。以下、図5Aから図5Dを用いて、筋部の断面形状について説明する。
図5Aに示す筋部28aは、断面が円弧283となる形状である。また、筋部28aは、溝壁面27aに隣接して配置されており、筋部28aの端部と隣接する筋部28aの端部とが同じ位置となる。筋部28aの端部が重なった位置である頂点281が溝壁面27aの表面となる。図5Bに示す筋部28bは、図5Aと同様に、断面が円弧283となる形状である。また、筋部28bは、円弧283同士が図5Aに示す断面形状と異なり、円直線の頂部285となる溝壁面27bを介して形成されている。図5Cに示す筋部28cは、断面が半円型凸部286および溝型凹部287となる形状である。また、筋部28cは、半円型凸部286と半円型凸部286とを溝型凹部287で接続した凹凸形状である。筋部28cは、半円型凸部286が溝壁面27cの表面となる。図5Dに示す筋部28dは、断面が矩形型凸部288および矩形型凹部289となる形状である。筋部28dは、矩形型凸部288と矩形型凹部289とを連続させた凹凸形状となる。筋部28dは、矩形型凸部の直線部分が溝壁面27dの表面となる。筋部28aから28dは、いずれも、隣接する筋部同士の間隔をピッチP、深さをD3とし、図4Aで示したように溝底ラインBLに対して傾斜角度αで傾斜している。
ここで、筋部28は、溝底26の長手方向に延在する溝底ラインBLに対する傾斜角度αが10度以上80度以下であることが好ましい。空気入りタイヤ1は、筋部28の傾斜角度αを10度以上80度以下とすることで、溝内溝27により効率的に水を引き込むことができ、より多量の水を接地面外へ排出することができる。その結果、本実施形態の空気入りタイヤ1は、排水性をより向上することができる。なお、空気入りタイヤ1は、溝壁面27に形成される筋部28の傾斜角度αをタイヤ周方向の位置によって異なる角度としてもよい。
また、筋部28は、深さD3が主溝22の溝幅W1および主溝22の溝深さD1のうちいずれか小さい値の20%以下であることが好ましい。具体的には、筋部28は、深さD3が0.3mm以上2.0mm以下であることが好ましい。筋部28は、深さD3を0.3mm以上とすることによって、窪みに沿った筋部28内の水の流れが好転するため、溝内溝29へ効率よく水を集めることができる。一方、筋部28は、深さD3を2.0mm以下とすることによって、筋部28内を流れる水の抵抗を抑制し、排水性を向上することができる。また、筋部28は、深さD3を0.3mm以上2.0mm以下とすることによって、筋部28の深さD3が大きすぎて溝体積が減少することを抑制し、窪み内に水が溜まる量を抑制するため筋部28の水の流れを良好に保つことができる。
また、筋部28は、ピッチPの間隔が1.5mm以上8.0mm以下であることが好ましい。すなわち、効果的に主溝22内の水を溝内溝29へ集めるために好適なピッチPの間隔は、1.5mm以上8.0mm以下である。そして、筋部28は、ピッチPを1.5mm以上とすることによって、筋部28の各凹凸部が形成される溝壁面のクラックの発生を抑制することができる。また、筋部28は、ピッチPを8.0mm以下とすることによって、筋部28の各凹凸部に沿った主溝22内の水の流れを良好に保つことができる。
また、筋部28は、溝内溝29の縁側の端部から前記トレッド部2の踏面側の端部までの深さHが、主溝22の深さD1の60%以上であることが好ましい。溝内溝29の加工条件およびタイヤサイズによる溝の深さが浅い場合を考慮すると、筋部28は、深さHが、主溝22の深さD1の60%以上とすることが好ましい。また、筋部28は、深さHが、主溝22の深さD1の60%以上とすることによって、筋部28から溝内溝29へ案内する水の流れを良好に保つことができる。なお、水の流れが最も好適となる筋部28の深さHは、筋部28の深さHと主溝22の深さD1とが同じ値であることである。すなわち、筋部28は、溝内溝29の縁側から前記トレッド部2の踏面まで形成されていることがより好ましい。
次に、本発明の実施形態2に係る空気入りタイヤ1のトレッド部について説明する。図6は、本発明の実施形態2に係る空気入りタイヤ1のトレッド部の一部を示す拡大図である。図6に示すトレッド部2Aは、上述した図2の実施形態と比較し、筋部28aが、溝底26の近傍で湾曲している点が異なる。従って、実施形態2の説明では、上述した図2の実施形態と同様の構成についての説明は原則として省略し、異なる構成を中心に説明する。
図6に示すように、筋部28aは、主溝22の2つの溝壁面27(27L、27R)の両方に形成されている。筋部28aは、主溝22の溝壁面27に形成された溝であり、溝壁面27の表面に対して窪んでいる。本実施形態では、筋部28aのうち、溝壁面27Lに形成されている筋部28aを筋部28Laとし、溝壁面27Rに形成されている筋部28aを筋部28Raという。筋部28aは、タイヤ周方向に等間隔で複数本形成されている。筋部28Laおよび筋部28Raは、上述した筋部28Lおよび28Rと同様に、トレッド部2Aの踏面から溝底26に向かう方向において、タイヤ回転方向と逆向きに傾斜している。つまり、筋部28Laおよび筋部28Raは、トレッド部2Aの踏面から溝底26に向かうに従って、タイヤ周方向の位置が、タイヤ回転方向の上流側に移動する形状である。このように、筋部28Leおよび筋部28Reは、タイヤ径方向外側からトレッド部2Aの踏面に直交する方向に見た場合、中心線GLに対して、互いに同一方向、具体的には、トレッド部2Aの踏面から溝底26に向かうにしたがってタイヤ回転方向と逆向きに移動する向きに傾斜している。また、筋部28aは、一端がトレッド部2Aの踏面に開口しており、他端が溝底26の縁に開口している。すなわち、筋部28aは、トレッド部2Aの踏面から主溝22の溝底26まで連通している。
そして、筋部28aは、トレッド部2Aの踏面から主溝22の溝底26に向かうにしたがって湾曲が大きくなる形状となっている。すなわち、筋部28Laおよび筋部28Raは、トレッド部2Aの踏面から主溝22の溝底26へ、タイヤ回転方向と逆向きに移動する向きに傾斜しながら直線状に延在し、かつ、溝底26の近傍で、タイヤ回転方向と逆向きに移動する向きに向かって湾曲している。なお、本実施形態において、筋部28aは、溝底26の近傍で湾曲しているが、これに限らない。例えば、筋部28aは、トレッド部2Aの踏面から主溝22の溝底26へ、タイヤ回転方向と逆向きに移動する向きに傾斜しながら、直線形状を形成せずに、湾曲した形状としても良い。
このように、筋部28aは、トレッド部2の踏面から主溝22の溝底26に向かうにしたがって湾曲が大きくなる形状とすることによって、水の流れを促進させることができる。すなわち、筋部28aに流れ込んだ水は、筋部28aの排水方向へ傾斜した直線部分を流れるため溝内溝29へ向けて水の流れが促進する。さらに、筋部28aの溝底26の近傍を流れる水は、筋部28aの形状が排水方向SDへ湾曲しているため、溝内溝29へ向かってさらに流れが促進される。すなわち、第2実施形態は、筋部28aがトレッド部2Aの踏面から主溝22の溝底26に向かう形状が直線である上述した実施形態と比較して、水の流れがさらに促進されることになる。その結果、第2実施形態に係る空気入りタイヤ1は、排水性がより向上し、ハイドロプレーニング現象の発生をより抑制することができる。
次に、本発明の実施形態3に係る空気入りタイヤ1のトレッド部について説明する。図7は、本発明の実施形態3に係るトレッド部の一部を示す拡大図である。本発明の実施形態3に係る空気入りタイヤ1のトレッド部2Bは、上述した図2の実施形態と比較し、溝内溝29bが、主溝22の延在方向で周期的に変化している点が異なる。従って、実施形態3の説明では、上述した図2の実施形態と同様の構成についての説明は原則として省略し、異なる構成を中心に説明する。
図7に示すように、溝内溝29bは、主溝22の溝底26に形成されている。溝内溝29bは、主溝22の中心線GLに沿って形成されており、主溝22の中心線GLが中心となる溝である。溝内溝29bは、主溝22の溝底26に対して、タイヤ径方向内側に形成された溝であって、主溝22よりも小さく形成されている。そして、溝内溝29bは、主溝22の溝底26に幅W2で開口しており、筋部28の他端(溝底26側の端部)と連通している。
溝内溝29bは、主溝22の延在方向において、中心線GLに対して直交する方向に周期的に変化する形状である。すなわち、溝内溝29bは、タイヤ周方向に沿って延在する直線状の主溝25に対して波型形状である。つまり、溝壁面27L側の溝内溝29bの溝縁29Lは、タイヤ回転方向に沿って振幅a、波長λのSin波である。一方、溝壁面27R側の溝内溝29bの溝縁29Rは、排水方向SDに沿って振幅a、波長λのSin波となる。ここで、振幅aは、中心線GLから主溝22に直交する方向における波型形状の最大距離を示す。波長λは、タイヤ周方向における振幅a間の距離である波型形状の1波長の長さ示す。また、溝内溝29bは、溝縁29Lと溝縁29Rとの間において、溝縁29Lと溝縁29Rとが中心線GLに接触していない、いわゆるシースルー構造となっている。
このように、溝内溝29bは、上述したような周期的に変化する形状となるように形成することによって、溝内溝29bの溝底に作用する応力集中を抑制することができるため、グルーブクラックの発生を抑制することができる。すなわち、第3実施形態は、溝内溝29がタイヤ周方向に沿って延在している、上述した2つの実施形態と比較して、溝底26のグルーブクラックを抑制しつつ、排水性を向上することができる。その結果、本発明の実施形態3に係る空気入りタイヤ1は、グルーブクラックの抑制および排水性の向上を達成することができ、ハイドロプレーニング現象をより抑制することができる。なお、空気入りタイヤ1は、溝内溝29bをシースルー構造とすることで、ハイドロプレーニング現象をより抑制できるが、溝内溝29bの形状はこの構造に限定するものではない。溝内溝29bは、シースルー構造とならない構造としてもよい。
ここで、溝内溝29bは、振幅aが、1.0mm以上5.0mm以下であることが好ましい。トレッド展開幅の最大サイズと最小サイズの溝幅を考慮した場合、溝内溝29bは、振幅aを1.0mm以上5.0mm以下とすることが好ましい。なお、トレッド展開幅とは、タイヤが規定リムに装着されて規定内圧を付与されると共に無負荷状態とされたときのタイヤのトレッド模様部分の展開図における両端の直線距離をいう。そして、溝内溝29bは、振幅aを1.0mm以上5.0mm以下とすることによって、溝内溝29bの溝底26に作用する応力集中をより抑制することができ、グルーブクラックの発生をより抑制することができる。
また、溝内溝29bは、波長λが、10.0mm以上50.0mm以下であることが好ましい。溝内溝29bは、波長λを10.0mm以上50.0mm以下とすることによって、タイヤ外周長の大きいサイズと小さいサイズにおいて、タイヤ外周長の1%〜2%となる範囲に形成することができる。なお、タイヤ外周長さとは、最もタイヤ径方向外側でのタイヤ周方向長さであり、通常はタイヤ赤道線CLの長さを言う。そして、溝内溝29bは、波長λを10.0mm以上50.0mm以下とすることによって、応力集中の発生箇所を抑制し、グルーブクラックの発生をより抑制することができる。
なお、上述した各々の実施形態は、トレッド部の主溝がタイヤ周方向に平行な直線形状の溝であって、主溝に筋部および溝内溝を形成した例として説明したが、これに限定されない。例えば、筋部および溝内溝は、タイヤ周方向に対して傾斜した溝に形成することもできる。以下、図8〜図12を用いて、筋部および溝内溝を、タイヤ周方向に対して傾斜した溝に形成した例について説明する。
図8は、本発明の実施形態4に係る空気入りタイヤ1のトレッド部の平面を示す平面図である。図9は、本発明の実施形態4に係る空気入りタイヤ1のトレッド部の一部を示す拡大図である。図8に示すトレッド部2Cは、中心線CLに対して左右非対称なトレッドパターンを有する。
図8に示すように、トレッド部2Cは、タイヤ周方向に延在する3本の周方向主溝210〜230と、これらの周方向主溝210〜230に区画した4つの陸部31〜34とを備えている。第一陸部31は、タイヤ周方向に対して傾斜する複数の主傾斜溝313と、タイヤ接地面の外側からタイヤ幅方向に延在して主傾斜溝313に連通する複数の第一ラグ溝314_a、314_bと、タイヤ幅方向に延在して主傾斜溝313と第一周方向主溝210とを繋ぐ複数の第二ラグ溝315_a〜315_cとを備えている。また、1本の主傾斜溝313に対して3本の第一ラグ溝314_a、314_bが連通している。
第二陸部32および第三陸部33は、各陸部32、33および34をタイヤ幅方向に貫通する複数のラグ溝321、331および341をそれぞれ有する。また、第一陸部31は、主傾斜溝313とタイヤ接地端との間に配置されてタイヤ周方向に延在する周方向細浅溝250を有している。
各陸部31〜34は、複数のサイプ312〜342をそれぞれ有している。第一陸部31は、主傾斜溝313、第一ラグ溝314_a、314_bおよび第二ラグ溝315_a〜315_cに区画された各ブロックが、複数のサイプ312をそれぞれ有している。第二陸部32は、ラグ溝321に区画された各ブロックが、サイプ322を有している。第三陸部33および第四陸部34は、サイプ332、342を有している。なお、トレッド部2Cには、複数のサイプ312〜342を有する例を示したがこれに限らず、サイプを形成していないトレッド部2Cであっても良い。
本実施形態の空気入りタイヤ1は、周方向主溝210〜230と、主傾斜溝313に、上述した筋部および溝内溝が形成されている。なお、空気入りタイヤは、周方向主溝210〜230に上述した筋部および溝内溝を形成しなくてもよい。以下、図9を用いて、主傾斜溝313に形成した筋部および溝内溝について説明する。
図9に示すように、筋部28cは、主傾斜溝313の2つの溝壁面27c(27Lc、27Rc)の両方に形成されている。筋部28cは、主傾斜溝313の溝壁面27cに形成された溝であり、溝壁面27cの表面に対して窪んでいる。本実施形態では、筋部28cのうち、溝壁面27Lcに形成されている筋部28cを筋部28Lcとし、溝壁面27Rcに形成されている筋部28cを筋部28Rcという。筋部28fは、排水方向SDに等間隔で複数本形成されている。筋部28Lcおよび筋部28Rcは、上述した筋部28Lおよび28Rと同様に、トレッド部2Cの踏面から溝底26cに向かう方向において、タイヤ回転方向と逆向きに傾斜している。つまり、筋部28Lcおよび筋部28Reは、トレッド部2Cの踏面から溝底26cに向かうに従って、タイヤ周方向の位置が、タイヤ回転方向の上流側に移動する形状である。このように、筋部28Lcおよび筋部28Rcは、タイヤ径方向外側からトレッド部2Cの踏面に直交する方向に見た場合、中心線GLに対して、互いに同一方向、具体的には、トレッド部2Cの踏面から溝底26cに向かうにしたがって排水方向SDに傾斜している。また、筋部28cは、一端がトレッド部2Cの踏面に開口しており、他端が溝底26cの縁に開口している。すなわち、筋部28cは、トレッド部2Cの踏面から主傾斜溝313の溝底26cまで連通している。
溝内溝29cは、主傾斜溝313の溝底26cに形成されている。溝内溝29cの形成位置、形状および本数は、上述した溝内溝29と同様である。そして、溝内溝29cは、中心線GLに沿って形成されており、中心線GLが中心となる溝である。溝内溝29cは、主傾斜溝313の溝底26cに対して、タイヤ径方向内側に形成された溝であって、主傾斜溝313よりも小さく形成されている。そして、溝内溝29cは、主傾斜溝313の溝底26cに溝幅W2で開口しており、筋部28cの他端(溝底26c側の端部)と連通している。
本発明の実施形態4に係る空気入りタイヤ1は、以上のように、トレッド部2Cに主傾斜溝313の溝壁面27cに形成した筋部28cと、主傾斜溝313の溝底26cのタイヤ径方向内側に形成した溝内溝29cと、を有する。本発明の実施形態4に係る空気入りタイヤ1は、主傾斜溝313内に流れ込んだ水が、筋部28cを介して、溝内溝29cに集められて排水方向SDへ排水する。具体的には、主傾斜溝313内に流れ込んだ水は、筋部28Lfを介して、矢印SLcの向きに流れて溝内溝29cに集められる。さらに、主傾斜溝313内に流れ込んだ水は、筋部28Rcを介して、矢印SRcの向きに流れて溝内溝29cに集められる。そして、溝内溝29cに集められた水は、矢印Scの向きに流れて、タイヤの接地面外へ排水される。すなわち、溝内溝29cに集められた水は、タイヤ回転方向とは逆向きに排水される。また、空気入りタイヤ1は、主傾斜溝313に筋部28c及び溝内溝29cを形成した場合も上記実施形態と同様の各種効果を得ることができる。
次に、図10を用いて、V字状の傾斜溝を用いた例について説明する。図10は、本発明の実施形態5に係るトレッド部の平面を示す平面図である。図10に示すトレッド部2Dは、複数のV字横断溝120a、120bと、複数の連通横溝130a、130bとを備える。
V字横断溝120a、120bは、タイヤ周方向に凸となるV字形状を有する主溝であり、トレッド部2Dをタイヤ幅方向に横断して左右のトレッド端部にそれぞれ開口する。すなわち、V字横断溝120a、120bは、トレッド端部に対する左右の開口部を基準として、タイヤ周方向の一方向に突出した単一の頂部121を有する。連通横溝130a、130bは、少なくとも2本のV字横断溝120a、120bに連通する主溝であり、一方の端部にてトレッド端部に開口し、他方の端部にてトレッド内部で終端する。そして、第一のV字横断溝120a、第一の連通横溝130a、第二のV字横断溝120bおよび第二の連通横溝130bが、タイヤ周方向に繰り返し配置されることにより、方向性トレッドパターンが形成されている。また、1本のV字横断溝120a(120b)と、一対の連通横溝130a、130bとがそれぞれ連通している。このため、V字横断溝120a(120b)の頂部121から左右のトレッド端部に向かう複数の排水経路が確保されている。
また、各V字横断溝120a、120bが、V字形状の頂部121から左右のトレッド端部までの間に屈曲部122、123をそれぞれ有している。さらに、1本の連通横溝130a(130b)が、2つの屈曲部131、132を有している。また、トレッド部2Dは、V字横断溝120a、120bと連通横溝130a、130bとに区画されて成る複数の陸部140を備える。また、これらの陸部140が、傾斜補助溝151および周方向補助溝152を有する。これらの補助溝151、152は、主溝に該当しない補助的な溝である。傾斜補助溝151は、タイヤ赤道面CLに対して傾斜する補助溝であり、V字横断溝120a、120bおよび連通横溝130a、130bの少なくとも一方に開口して配置される。したがって、傾斜補助溝151は、一方の端部にて、陸部140内で終端しても良い。
周方向補助溝152は、タイヤ赤道面CLに対して傾斜角をもってタイヤ周方向に延在する補助溝であり、V字横断溝120a、120bおよび連通横溝130a、130bの少なくとも一方に開口して配置される。したがって、傾斜補助溝151は、一方の端部にて、陸部4内で終端しても良い。また、トレッド部2Dには、各周方向補助溝152がタイヤ周方向に一列に配列されて、タイヤ周方向に連通する1本の周方向細溝153を構成している。また、陸部140は、複数のサイプ160を有している。なお、トレッド部2Dには、複数のサイプ160を有する例を示したがこれに限らず、サイプ160を形成していないトレッド部2Dであっても良い。
実施形態5に係る空気入りタイヤ1は、トレッド部2Dの複数のV字横断溝120a、120bおよび複数の連通横溝130a、130bに上述した主溝や主傾斜溝と同様に筋部及び溝内溝を形成している。
実施形態5に係る空気入りタイヤ1は、複数のV字横断溝120a、120bおよび複数の連通横溝130a、130bと、複数のV字横断溝120a、120bおよび複数の連通横溝130a、130bに形成した溝内溝及び筋部とにより排水性をより向上させることができる。なお、主溝の形状は、上記実施形態に限定されず、周方向に延在した各種形状とすることができる。
図11Aから図11Dは、本実施例に係る空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。本実施例では、条件が異なる複数種類の空気入りタイヤについて、耐ハイドロ性能および溝底クラック性能に関する性能試験を行った。この性能試験では、タイヤサイズ225/45R17、リムサイズ17×7 1/2J、タイヤ外周長が1990mmの空気入りタイヤを試験タイヤとした。
耐ハイドロ性能の評価試験は、排気量が2.0L、タイヤ空気圧を230kPaとした試験タイヤをFR車に装着して水深10mmで満たされたプールに直進進入しハイドロプレーニング現象が発生するまで少しずつ速度を変えながら繰返し進入することで行った。耐ハイドロ性能は、図11Aから図11Dに示すように、ハイドロプレーニング現象が発生した速度を、基準タイヤに対する耐ハイドロ性能指数として表した。耐ハイドロ性能指数は、基準を100とした指数で示し、この指数が大きいほどハイドロプレーニング現象の発生速度が高いことを示しており、排水性が優れていることを示す。
溝底グルーブクラック性能の評価試験は、室内ドラム試験において、試験タイヤの空気圧を150kPaとし、速度を100km/h、荷重を5.0kNとして、タイヤトレッド表面に20mmの位置から濃度150pphmのオゾンを照射しながら60時間走行させることで行った。溝底グルーブクラック性能は、走行終了後に検査官の目視判定により溝底クラックの発生状況を評価した。溝底グルーブクラック性能の評価は、5点法で評価し、点数が低いほど耐クラック性能(溝底グルーブクラック性能)が高いことを示す。
図11Aから図11Dにおいて、基準は、トレッド部の主溝に筋部および溝内溝を形成していない空気入りタイヤである。比較例1は、トレッド部の主溝に筋部を形成しているが、溝内溝は形成していない空気入りタイヤである。実施例1〜実施例30は、トレッド部の主溝に筋部および溝内溝を形成した空気入りタイヤである。なお、主溝の溝幅W1は、15.0mmであり、溝深さD1は8.5mmである。溝内溝の溝幅W2は、5.0mmであり、溝深さD2は1.5mmである。また、筋部の溝幅W3は2.0mmである。実施例1〜実施例8、実施例11〜30の空気入りタイヤは、筋部が溝底ラインに対して10度以上80度以下で同一方向に傾斜している。また、実施例1〜実施例12、実施例15〜実施例30の空気入りタイヤは、筋部の深さが0.3mm以上2.0mm以下となっている。また、実施例1〜実施例15、実施例18〜30の空気入りタイヤは、ピッチ間隔が1.5mm以上8.0mm以下となっている。実施例1〜実施例17、実施例20〜実施例30の空気入りタイヤは、筋部の両端が溝内溝の縁側からトレッド部の踏面まで形成されている。また、実施例5および実施例6の空気入りタイヤは、筋部がトレッド部の踏面から主溝の溝底に向かうにしたがって湾曲している。実施例6、実施例21から実施例28の空気入りタイヤは、溝内溝が主溝に直交する方向の一が周期的に変化する形状となっている。
図11Aから図11Dの試験結果に示すように、実施例1〜実施例30の空気入りタイヤは、基準および比較例1の空気入りタイヤに比較して、排水性が向上していることが分かる。さらに実施例6、実施例25および実施例26の空気入りタイヤは、排水性を向上しつつ、グルーブクラックを抑制していることが分かる。
1 空気入りタイヤ
2、2A、2B、2C、2D トレッド部
3 ショルダー部
4 サイドウォール部
5 ビード部
6 カーカス層
7 ベルト層
8 ベルト補強層
9 インナーライナー層
21 トレッド面
22 主溝
23 陸部
24 ラグ溝
26、26b、26c 溝底
27、27L、27R 溝壁面
27Lb、27Lc、27Ld、27Le、27Lf 溝壁面
27Rb、27Rc、27Rd、27Re、27Rf 溝壁面
28、28L、28R 筋部
28La、28Lc、28Ra、28Rc 筋部
29、29b、29c 溝内溝
29R、29L 溝縁
31 第一陸部
32 第二陸部
33 第三陸部
34 第四陸部
51 ビードコア
52 ビードフィラー
71、72 ベルト
120a、120b V字横断溝
121 頂部
122、123、131、132 屈曲部
130a、130b 連通横溝
140 陸部
151 傾斜補助溝
152 周方向補助溝
153 周方向細溝
160 サイプ
210、220、230 周方向主溝
250 周方向細浅溝
281 頂点
282 円弧
283 円弧
286 半円型凸部
287 溝型凹部
288 矩形型凸部
289 矩形型凹部
312、322、332、342 サイプ
313 主傾斜溝
332、342 三次元サイプ
314_a、314_b 第一ラグ溝
315_a、315_b、315_c 第二ラグ溝
321、331、341 ラグ溝
a 振幅
λ 波長
BL 溝底ライン
CL タイヤ赤道線
NL 中心線
D1 深さ(主溝)
D2 深さ(溝内溝)
D3 深さ(筋部)
H 深さ
GL 中心線
H 高さ
S、Sa,Sc、SL,SR,SLc,SRc 矢印
SL、SLc、SLd、SLe 矢印
SR、SRc、SRd、SRe 矢印
W1 溝幅(主溝)
W2 溝幅(溝内溝)
W3 溝幅(筋部)
α 傾斜角度
2、2A、2B、2C、2D トレッド部
3 ショルダー部
4 サイドウォール部
5 ビード部
6 カーカス層
7 ベルト層
8 ベルト補強層
9 インナーライナー層
21 トレッド面
22 主溝
23 陸部
24 ラグ溝
26、26b、26c 溝底
27、27L、27R 溝壁面
27Lb、27Lc、27Ld、27Le、27Lf 溝壁面
27Rb、27Rc、27Rd、27Re、27Rf 溝壁面
28、28L、28R 筋部
28La、28Lc、28Ra、28Rc 筋部
29、29b、29c 溝内溝
29R、29L 溝縁
31 第一陸部
32 第二陸部
33 第三陸部
34 第四陸部
51 ビードコア
52 ビードフィラー
71、72 ベルト
120a、120b V字横断溝
121 頂部
122、123、131、132 屈曲部
130a、130b 連通横溝
140 陸部
151 傾斜補助溝
152 周方向補助溝
153 周方向細溝
160 サイプ
210、220、230 周方向主溝
250 周方向細浅溝
281 頂点
282 円弧
283 円弧
286 半円型凸部
287 溝型凹部
288 矩形型凸部
289 矩形型凹部
312、322、332、342 サイプ
313 主傾斜溝
332、342 三次元サイプ
314_a、314_b 第一ラグ溝
315_a、315_b、315_c 第二ラグ溝
321、331、341 ラグ溝
a 振幅
λ 波長
BL 溝底ライン
CL タイヤ赤道線
NL 中心線
D1 深さ(主溝)
D2 深さ(溝内溝)
D3 深さ(筋部)
H 深さ
GL 中心線
H 高さ
S、Sa,Sc、SL,SR,SLc,SRc 矢印
SL、SLc、SLd、SLe 矢印
SR、SRc、SRd、SRe 矢印
W1 溝幅(主溝)
W2 溝幅(溝内溝)
W3 溝幅(筋部)
α 傾斜角度
Claims (11)
- トレッド部にタイヤ周方向に延びる少なくとも1本の主溝が形成された空気入りタイヤであって、
前記トレッド部は、前記主溝の溝底からタイヤ径方向内側に窪む溝内溝が形成され、かつ、前記主溝の2つの溝壁面の両方に前記主溝の長手方向に対して同一方向に傾斜する複数本の筋部が形成されることを特徴とする空気入りタイヤ。 - 前記筋部は、前記溝壁面において、前記溝底の長手方向に延在する溝底ラインに対して傾斜角度が10度以上80度以下であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記筋部は、深さが0.3mm以上2.0mm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記筋部は、ピッチ間隔が1.5mm以上8.0mm以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記筋部は、前記トレッド部の踏面から前記主溝の溝底に向かうにしたがって湾曲が大きくなる形状であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記筋部は、前記溝内溝の縁側の端部から前記トレッド部の踏面側の端部までの深さが、前記主溝の深さの60%以上であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記筋部は、前記溝内溝の縁側から前記トレッド部の踏面まで形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記溝内溝は、前記主溝の延在方向において、前記主溝の中心に対する前記主溝に直交する方向の位置が周期的に変化する形状であり、前記主溝の延在方向に直交する方向の振幅が、1.0mm以上5.0mm以下であることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記溝内溝は、周期的に変化する1波長の長さが、10.0mm以上50.0mm以下であることを特徴とする請求項8に記載の空気入りタイヤ。
- 前記主溝は、前記タイヤ周方向に平行な直線形状の溝を含むことを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記主溝は、前記タイヤ周方向に対して傾斜した傾斜主溝を含むことを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013186677A JP2015051753A (ja) | 2013-09-09 | 2013-09-09 | 空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013186677A JP2015051753A (ja) | 2013-09-09 | 2013-09-09 | 空気入りタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015051753A true JP2015051753A (ja) | 2015-03-19 |
Family
ID=52701111
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013186677A Pending JP2015051753A (ja) | 2013-09-09 | 2013-09-09 | 空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015051753A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017018175A1 (ja) * | 2015-07-27 | 2017-02-02 | 横浜ゴム株式会社 | 空気入りタイヤ |
WO2018157952A1 (de) * | 2017-02-28 | 2018-09-07 | Continental Reifen Deutschland Gmbh | Fahrzeugluftreifen |
CN111183048A (zh) * | 2017-11-17 | 2020-05-19 | 横滨橡胶株式会社 | 充气轮胎 |
KR20200117573A (ko) * | 2019-04-05 | 2020-10-14 | 한국타이어앤테크놀로지 주식회사 | 그루브 크랙을 방지하는 공기입 타이어 |
FR3099084A1 (fr) * | 2019-07-26 | 2021-01-29 | Compagnie Generale Des Etablissements Michelin | Pneumatique comportant une bande de roulement |
-
2013
- 2013-09-09 JP JP2013186677A patent/JP2015051753A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017018175A1 (ja) * | 2015-07-27 | 2017-02-02 | 横浜ゴム株式会社 | 空気入りタイヤ |
CN107949491A (zh) * | 2015-07-27 | 2018-04-20 | 横滨橡胶株式会社 | 充气轮胎 |
WO2018157952A1 (de) * | 2017-02-28 | 2018-09-07 | Continental Reifen Deutschland Gmbh | Fahrzeugluftreifen |
CN111183048A (zh) * | 2017-11-17 | 2020-05-19 | 横滨橡胶株式会社 | 充气轮胎 |
CN111183048B (zh) * | 2017-11-17 | 2022-05-27 | 横滨橡胶株式会社 | 充气轮胎 |
KR20200117573A (ko) * | 2019-04-05 | 2020-10-14 | 한국타이어앤테크놀로지 주식회사 | 그루브 크랙을 방지하는 공기입 타이어 |
KR102187790B1 (ko) * | 2019-04-05 | 2020-12-08 | 한국타이어앤테크놀로지 주식회사 | 그루브 크랙을 방지하는 공기입 타이어 |
FR3099084A1 (fr) * | 2019-07-26 | 2021-01-29 | Compagnie Generale Des Etablissements Michelin | Pneumatique comportant une bande de roulement |
WO2021019174A1 (fr) * | 2019-07-26 | 2021-02-04 | Compagnie Generale Des Etablissements Michelin | Pneumatique comportant une bande de roulement |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR102069272B1 (ko) | 공기입 타이어 | |
RU2564064C1 (ru) | Пневматическая шина | |
JP5803087B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
WO2017018174A1 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP6992533B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
WO2016024593A1 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP5897254B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
WO2017018161A1 (ja) | 空気入りタイヤ | |
WO2017018020A1 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2015051753A (ja) | 空気入りタイヤ | |
WO2017018019A1 (ja) | 空気入りタイヤ | |
WO2017018176A1 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP4710938B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
CN107949490A (zh) | 充气轮胎 | |
JP5931331B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
WO2017018175A1 (ja) | 空気入りタイヤ | |
AU2013285901B2 (en) | Tyre | |
CN107921823A (zh) | 充气轮胎 | |
CN109328146B (zh) | 充气轮胎 | |
JP2020001660A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2010179776A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP7035550B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP6085930B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP5976989B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2014118053A (ja) | 空気入りタイヤ |