JP2015050311A - 冷却装置およびそれを用いた加工物の製造方法ならびに加工素子の製造方法 - Google Patents

冷却装置およびそれを用いた加工物の製造方法ならびに加工素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 生産性の高い冷却装置を提供する。【解決手段】 内部の収容領域12に、複数の板状の被冷却物50を互いに間隔を開けて垂直に立てられた状態で水平に配列して保持するとともに、収容領域12の上方に設けられた第1開口部13および下方に設けられた第2開口部14を有し、第1開口部13と第2開口部14との間を冷却媒体が移動可能である筐体10と、筐体10の収容領域12の下方に配置された蓄熱体20と、を備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、冷却を要する基板等の被冷却物を、品質を維持した状態で効率的に冷却するための冷却装置およびそれを用いた加工物の製造方法ならびに加工素子の製造方法に関する。
電子部品等の製造の際に基板を高熱に加熱する工程を有することがある。高温に加熱された基板は、急速に冷却されると特性が変質したり、クラック等が発生したりする虞がある。例えば、CIGS(Cu−In−Ge−Se)系の化合物半導体太陽電池の場合には、高い光吸収特性を得るために基板上に高温でCIGS膜を成膜するが、冷却時に低沸点のSeが脱離してしまい、pn接合の形成不足等をもたらし、その結果、光電変換性能が低下するという問題があった。同様に、冷却時に基板にクラックが発生し、歩留りが低下するという問題もあった。
そこで、特許文献1に示すように冷却速度を制御したり、特許文献2に示すように、基板運搬ルート中に、連続炉の加熱部出口に続いて収容領域を設け、この空間を通過する間に徐冷したりしていた。
特開2012−15314号公報 特開2011−78963号公報
しかし、特許文献1,特許文献2に記載された技術では、加熱する連続炉中に冷却を行なう冷却部を設けるため、タクトタイムが長引き、生産性が低下する虞があった。また、特許文献1,特許文献2に記載された技術を用いても基板にクラックが発生する虞があった。
本発明は、上述の事情のもとで考え出されたものであって、高い生産性と歩留りを有する被冷却物の冷却装置を提供することにある。同様に、この冷却装置を用いた加工物の製造方法および加工素子の製造方法を提供することにある。
本発明の冷却装置の一実施形態では、内部の収容領域に、複数の板状の被冷却物を互いに離間させて垂直に立てられた状態で水平に配列して保持するとともに、前記収容領域の上方に設けられた第1開口部および下方に設けられた第2開口部を有し、前記第1開口部と前記第2開口部との間を冷却媒体が移動可能である筐体と、前記筐体の前記収容領域の下方に配置された蓄熱体と、を備えるものである。
また、本発明の加工物の製造方法の一実施形態では、被冷却物を冷却して加工物を製造する製造方法であって、内部に収容領域、前記収容領域の上方に設けられた第1開口部および下方に設けられた第2開口部を有し、前記第1開口部と前記第2開口部との間を冷却媒体が移動可能である筐体と、前記筐体の前記収容領域の下方に配置された蓄熱体と、を有する冷却装置の前記収容領域中に、複数の板状の被冷却物を互いに離間させて垂直に立
てられた状態で水平に配列させて保持する保持工程と、前記第2開口部から、前記冷却装置内に前記冷却媒体を流入させ、前記第1開口部から前記冷却媒体を前記冷却装置の外側に流出させる、冷却媒体移動工程と、を有するものである。
また、本発明の加工素子の製造方法の一実施形態は、上述の加工物の製造方法により製造した前記加工物を前記冷却装置から取り出し、前記冷却装置内において同じ高さに位置していた方向に沿って分割して前記加工物を複数の加工素子とする分割工程を有するものである。
本発明によれば、高い生産性と高い歩留りを有する被冷却物の冷却装置を提供することができる。
(a),(b)はそれぞれ、本発明の1つの実施形態に係る冷却装置の概略構成を示す斜視図および断面図である。 (a),(b)はそれぞれ、従来の手法において冷却する場合の被冷却物における温度分布を示す模式的な上面図と図1に示す冷却装置を用いて冷却する場合の被冷却物における温度分布を示す模式的な上面図とである。
本発明の冷却装置および冷却装置を用いた加工物の製造方法、加工素子の製造方法の実施形態の一例について、図面を参照しつつ、説明する。
(冷却装置)
図1(a)は本発明の実施形態の一つに係る冷却装置1の例を示す模式的な斜視図である。図1(b)は、図1(a)のIa−Ia線における断面図である。
冷却装置1は、筐体10と蓄熱体20とを含む。筐体10は、高い耐熱性を有し、内部に収容する被冷却物50を保持できる強度を有していれば特に材料は限定されないが、例えば、ステンレス等の金属、セラミック等を例示することができる。
筐体10は、枠状となっており、側壁11が、上面視したときに閉空間を形成するように形成されている。そして、側壁11の上方(図のD1方向)及び下方(図のD2方向)が開放されている。筐体10は、このように中空状となっており、この側壁11で囲われた空間に収容領域12を有する。
収容領域12には、板状の被冷却物50が複数収容される。複数の被冷却物50は、板厚方向に一定の間隔をあけて配列されている。言い換えると、被冷却物50が、垂直に立てられて、水平方向に配列されている。
そして、筐体10は、第1開口部13と第2開口部14とを有する。冷却媒体は、この第1開口部13から収容領域12を通り第2開口部14まで移動可能な状態となっている。すなわち、第2開口部14から筐体10の内部に流入した冷却媒体は、収容領域12を通り、第1開口部13から排出されることとなる。
第1開口部13は、収容領域12の上方に位置するものであり、この例では、側壁11の上方における開放端が第1開口部13として機能する。第2開口部14は、収容領域12の下方に位置するものであり、この例では、筐体10の側面(側壁11)に形成されている。第2開口部14は、1つでも良いし、複数でもよい。また、第2開口部14は、筐
体10の側面に形成することにより、冷却装置1を床面等に設置したときにも冷却媒体を収容領域12内に導くことができる。
蓄熱体20は、被冷却物50に比べ、熱容量が高くなっている。例えば、筐体10と同じ材料を用いて、筐体10を構成する側壁11の厚みに比べ厚みを厚くすることで、体積を大きくして形成してもよい。また、高い比熱を有する材料を用いて形成してもよい。このような高い比熱の材料としては、セラミックス、グラファイト等を例示できる。
このような蓄熱体20は、筐体10の収容領域12の下方に配置される。この例では、第2開口部14と収容領域12との間に配置されている。このように第2開口部14よりも収容領域12側に蓄熱体20を配置する場合には、冷却媒体が移動可能なように、筐体10との間に間隔をあけて配置したり、蓄熱体20中に第2開口部14と収容領域12とを結ぶ熱交換路21を設けたりすればよい。また、蓄熱体20を複数設け、互いに間隔をあけて水平方向に配置することで、蓄熱体20間の間隙を冷却媒体が移動可能な流路として機能させてもよい。熱交換路21や間隙を設ける位置は、複数の被冷却物50のそれぞれに冷却媒体が供給されれば特に限定されないが、被冷却物50の配列に合わせ、個々の被冷却物50の直下に設けてもよい。
蓄熱体20は、筐体10に直接、または治具を介して接合して支持してもよい。この場合には、例えば、筐体10と一体に形成すればよい。また、筐体10に設けた保持具に載置して保持してもよい。この場合には、例えば、筐体10にメッシュ状のグラファイト、パンチ加工されたステンレス等からなる保持具を取り付け、載置すればよい。
ここで、冷却媒体は、被冷却物50を冷却可能な気体であれば特に限定されない。例えば、冷却装置1を配置する雰囲気と同じとすることができる。このような雰囲気としては、大気、不活性ガス、酸素等を例示できる。
上述の構成の冷却装置1は、被冷却物50を生産性高く、かつ品質を劣化することなく冷却することができる。以下、その理由について詳述する。
従来は、板状の被冷却物50を冷却する場合には、図2(a)に示すように、冷却媒体に接する外周部から順に冷却され、中央部に高温部が残っていた。言い換えると、高温部が低温部に囲まれるような温度分布を有していた。このため、温度分布による熱膨張・熱収縮の歪が解放されずに(変位することを許されず)クラック等を生じる問題点があった。
これに対して、冷却装置1によれば、第2開口部14から流入する冷却媒体は、被冷却物50の第2開口部14側(D2方向側)を冷却し、その後、高温状態の被冷却物50により温められ、上昇気流となり第1開口部13に向けた一方向の流れとなる。このため、図2(b)に示すように、被冷却物50における温度分布は、第2開口部14側から第1開口部13側に向けた一方向に勾配を有する。このような温度分布を形成しながら冷却することで、被冷却物50の変形を抑え込むことなく、熱膨張・熱収縮の歪を解放することができ、その結果、クラック、割れ等の発生を抑制することができる。
特に、冷却装置1は蓄熱体20を有することから、蓄熱体20からの放熱により、第1開口部13側に向けた空気の流れを加速することができる。これにより、第1開口部13側から周囲の雰囲気媒体が流入し、被冷却物50の第1開口部13側が冷却され、雰囲気媒体に下向きの流れが発生することを抑制することができる。言い換えると、収容領域12の第1開口部13側における冷却媒体の流れの乱れを抑制し、第2開口部14から第1開口部13までの一方向の流れを維持することができる。
これにより、被冷却物50の第1開口部13側は常に冷却装置1内において最も高い温度となり、図2(b)に示す温度分布を実現することができ、品質を劣化させることなく被冷却物50を冷却できるものとなる。
上述のように、筐体10により、被冷却物50の所望の配置とするとともに、第1開口部13、第2開口部14および蓄熱体20により、電力等を使用する冷却媒体循環システム、ファン等を用いることなく、冷却媒体を一方向の流れで収容領域12を通過させることができる。このため、冷却装置1は被冷却物50を生産性高く冷却できるものとなる。
また、従来は、被冷却物50の周囲の雰囲気の温度を加熱炉から連続させた徐冷室にて徐々に低下させていた。このため、タクトタイムも長くなり、装置としても大がかりなものとなっていた。これに対して、冷却装置1は、蓄熱体20により、被冷却物50を徐冷できるものとなる。つまり、加熱炉からすぐに取り出すことが可能となり、かつ大がかりな装置も必要としない。このため、冷却装置1は被冷却物50を高い生産性を保ち冷却できるものとなる。
さらに、本実施例では、冷却装置1はステンレス等の金属やセラミックスのように耐熱性の高い材料のみから構成されている。すなわち、冷却装置1が有機材料,接着剤等の低融点材料を含まずに構成されている。この場合には、冷却装置1を被冷却物50を収容・運搬するラックとしても用いることができる。言い換えると、基板状の被冷却物50を炉中に導き、加熱する際のラックとしての機能、加熱炉から特別な冷却工程を設定することなく取り出して徐冷するための冷却装置としての機能を1つの構造体で実現することができる。
また、この例では、蓄熱体20が第2開口部14と収容領域12との間に位置している。すなわち、冷却媒体は蓄熱体20と接した後に収容領域12に導入される。この場合には、蓄熱体20に揮発性の有効成分を塗布しておけば、徐冷と同時に加工することができる。
なお、被冷却物50としては、基板上に薄膜が成膜されたり、熱膨張係数の異なる材料が接合されたりする電子部品や、熱膨張係数の大きいガラス等の材料を含む、液晶、CIGS等の化合物系薄膜太陽電池素子等を例示できる。
特にCIGS系太陽電池を冷却する場合には、発電層となるCiGS膜を塗布・加熱後の徐冷工程において、基板と発電層との熱膨張係数の違いに起因する発電層のクラックを抑制することができる。また、カバーガラスによる封止構造を備えている場合には、このカバーガラスが冷却工程において割れることを抑制することができる。
(変形例)
なお、上述の例では、筐体10の下方は開放されていたが、第2開口部14があれば下方は塞がれていてもよい。また、第1開口部13は、筐体10の上方の開放部となっていたが、上面は塞がれて側壁11に形成してもよいし、上面に蓋を形成し、蓋部に孔を形成してもよい。ただし、収容領域12の上方で冷却媒体の流れに乱れを生じることなく、第1開口部13から排出できるよう、第1開口部13は第2開口部14に比べ大きい面積となるように設けることが好ましい。
また、側壁11の上方端部に接続された蓋を形成した上で第1開口部13側から温度の低い雰囲気との接触を抑制するようにした上で、小さな径の第1開口部13を複数個設けてもよい。この場合には、収容領域12の上方で敢えて冷却媒体の抵抗を増加させ圧力を
増加させることで、冷却媒体の排出速度を高めることができる。これにより、第2開口部14から第1開口部13の外部までの冷却媒体の一方向流動を確実にさせることができる。
また、筐体10の上面視における形状は矩形状に限定されない。例えば、円形状とし、被冷却物50を放射状に配列してもよい。
複数の被冷却物50は同じ高さ位置に保持されていなくてもよい。
さらに、上述の例では、筐体10の同じ高さ位置における断面形状を同一としているが、異ならせてもよい。例えば、下方(D2方向)から上方(D1方向)に向けて徐々に断面積が小さくなるような形状としてもよい。
この場合には、上方に向かうにつれて蓄熱体20から離れることで浮力(上方への推進力)が減少したとしても、冷却媒体の流路を狭めることで上方に向かう流速を保つことができるからである。このような構成にすることにより、上方において冷却媒体の流れに渦巻きが発生することを抑制し、一方向に向けた流れを維持することができる。
(加工物の製造方法,加工素子の製造方法)
<保持工程>
冷却装置1に板状の被冷却物50を複数、互いに間隔を開けて垂直にたてられた状態で保持させる。なお、ここで、垂直とは厳密に90°のみを指すのでなく、±10°程度のずれは許容するものとする。
被冷却物50は、不図示の吊り下げ治具を用いて保持させたり、筐体10に設けたガイドレール等により配列・保持させたりすることができる。
なお、ここで蓄熱体20は、高温に加熱されている。具体的には、冷却前の被冷却物50の温度と同程度もしくはそれ以下とすることが好ましい。蓄熱体20は、被冷却物50が加熱されるときに同時に加熱してもよいし、別工程において加熱してもよい。前者の例としては、冷却装置1をラックとして用いて、被冷却物50を加熱する加熱工程に同時に加熱炉等の加熱雰囲気中に配置させることで、被冷却物の加熱工程とともに蓄熱体20を高温に加熱させることができる。この工程については後述する。
このような冷却装置1を、冷却前の被冷却物50の温度よりも低い温度の雰囲気下に載置する。
<冷却媒体移動工程>
次に、第2開口部14から、冷却装置1内に冷却媒体を流入させ、第1開口部13から冷却媒体を冷却装置1の外側に流出させる。この冷却媒体の流れは、第1開口部13が上方に位置し、収容領域12の下方に蓄熱体20が配置されているという冷却装置1の構成により、自動的に生じさせることができる。言い換えると、第1開口部13、第2開口部14及び蓄熱体20が、外力・エネルギーを必要としない自動冷却媒体移動ポンプを形成している。すなわり、冷却媒体の自動吸入、自動排出が可能となっている。
冷却媒体は、冷却前の被冷却物50の温度よりも低い気体であれば特に限定されない。例えば、冷却装置1を配置する雰囲気を構成する気体を用いることができる。この例では大気中に配置することにより、空気を冷却媒体とする。
第2開口部14から流入される冷却媒体の温度は、一定であっても変動してもよい。こ
の例では、冷却装置1を室温の雰囲気中に配置するため、室温から意図的に変動させることはない。ただし、冷却装置1に流入させる冷却媒体の温度を徐々に低下するように制御してもよい。より穏やかな条件で徐冷させることができるからである。なお、このような冷却媒体の温度制御は、冷却装置1を配置する雰囲気の温度を制御することにより行ってもよい。
そして、被冷却物50を所望の温度まで冷却して、加工物を得る。
<分割工程>
冷却媒体移動工程に続いて、分割工程を設けてもよい。この場合には、所望の温度まで冷却されることで被冷却物50を加工物とした後に、この加工物を冷却装置1から取り出す。そして、冷却装置1内において同じ高さに位置していた方向に沿って加工物を分割し加工素子を得る。分割するには、通常のダイシング加工等を用いることができる。
このような方向で分割することにより、冷却時に被冷却物50において生じる温度勾配の方向に沿って分割することができる(図2(b)参照)。したがって、分割素子内において歪等に起因する応力分布の少ないものとすることができる。また、被冷却物50が冷却速度により特性に差が生じる場合には、加工素子内において均一な特性を有するものとなる。被冷却物50が冷却速度により特性に差が生じる例として、例えば結晶性、構成物の組成等を例示することができる。
以上より、分割された個々の加工素子内において、応力分布を含む特性分布が少ない、高品質な加工素子を提供することができる。
(冷却装置1の更なる変形例)
冷却装置1において、収容領域12の上方を加熱してもよい。加熱方法は、ヒーター等による加熱や、蓄熱体20と同等の加熱体を配置することによる加熱を採用することができる。このように、収容領域12の上方における温度を上昇させることにより、収容領域12の上方側に位置する被冷却物50の端部が冷却されることなく、冷却媒体の一方向流動を維持することができる。さらに、収容領域12の上方における温度を上昇させ、積極的に冷却装置1の外部へ冷却媒体を排出させることにより、収容領域12の上方が擬似的に減圧された状態となる。このため、より確実に冷却媒体を収容領域12の上方に吸引し、冷却媒体の一方向流動を維持することができる。
冷却装置1の内部の温度が所望の温度勾配を形成するように、側壁11の内側または外側に予備的に加熱してもよい。加熱方法は、ヒーター等による加熱や、蓄熱体20と同等の加熱体を配置することによる加熱を採用することができる。
また、収容領域12の下方にファンを設置し、冷却媒体の移動を補助してもよい。
(加工物の製造方法の変形例1)
冷却媒体移動工程に続いて、スクライブ工程を設けてもよい。この場合には、所望の温度まで冷却されることで被冷却物50を加工物とした後に、この加工物を冷却装置1から取り出す。そして、冷却装置1内において同じ高さに位置していた方向に沿って加工物にスクライブ加工する。例えば、基板上に薄膜が積層されている場合に、この薄膜のみを分割するように加工すればよい。
このような方向でスクライブすることにより、冷却時に被冷却物50において生じる温度勾配の方向に沿って薄膜を分割することができる(図2(b)参照)。以上より、分割された個々の薄膜内において、応力分布を低減することができる。
(加工物の製造方法の変形例2)
保持工程において、被冷却物50を冷却装置1に保持したあとに、加熱工程を設けてもよい。この場合には、被冷却物50を保持する段階では、被冷却物50、蓄熱体20ともに加熱されておらず、例えば常温としている。その後、冷却装置1に被冷却物50を保持した状態で、冷却装置1ごと加熱する。例えば、冷却装置1をラックとして利用し加熱炉に投入する。これにより、被冷却物50とともに蓄熱体20が略同一の温度まで加熱される。
次に、冷却媒体移動工程において、加熱された冷却装置1を加熱工程における温度よりも低い温度下に設置する。これにより、自動的に冷却媒体が移動するものとなる。
このような構成とすることにより、冷却装置1をラックとして利用することができるとともに、蓄熱体20の加熱も被冷却物50の加熱工程と同時に行なうことができるので、生産性を高めることができる。
1・・・冷却装置
10・・・筐体
11・・・側壁
12・・・収容領域
13・・・第1開口部
14・・・第2開口部
20・・・蓄熱体
50・・・被冷却物

Claims (6)

  1. 内部の収容領域に、複数の板状の被冷却物を互いに間隔を開けて垂直に立てられた状態で水平に配列して保持するとともに、前記収容領域の上方に設けられた第1開口部および下方に設けられた第2開口部を有し、前記第1開口部と前記第2開口部との間を冷却媒体が移動可能である筐体と、
    前記筐体の前記収容領域の下方に配置された蓄熱体と、
    を備える冷却装置。
  2. 前記筐体は中空の筒状であり、
    前記第1開口部は、前記収容領域の上方を開放するように設けられており、
    前記第2開口部は、前記筐体の側面に設けられている、請求項1に記載の冷却装置。
  3. 前記蓄熱体は、前記収容領域と前記第2開口部との間に配置され、前記冷却媒体が通過可能であって、前記第2開口部と前記収容領域とを結ぶ熱交換路を有する、請求項1または2に記載の冷却装置。
  4. 前記蓄熱体は、金属であり、前記請求項1乃至3のいずれかに記載の冷却装置。
  5. 被冷却物を冷却して加工物を製造する製造方法であって、
    内部に収容領域、前記収容領域の上方に設けられた第1開口部および下方に設けられた第2開口部を有し、前記第1開口部と前記第2開口部との間を冷却媒体が移動可能である筐体と、前記筐体の前記収容領域の下方に配置された蓄熱体と、を有する冷却装置の前記収容領域中に、複数の板状の被冷却物を互いに間隔を開け、垂直に立てられた状態で水平に配列させて保持する保持工程と、
    前記第2開口部から、前記冷却装置内に前記冷却媒体を流入させ、前記第1開口部から前記冷却媒体を前記冷却装置の外側に流出させる、冷却媒体移動工程と、を有する加工物の製造方法。
  6. 請求項5に記載の加工物の製造方法により製造した前記加工物を前記冷却装置から取り出し、前記冷却装置内において同じ高さに位置していた方向に沿って分割して前記加工物を複数の加工素子とする分割工程を有する、加工素子の製造方法。
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