JP2015049968A - 導光板 - Google Patents
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Abstract
【課題】光散乱ドットの連結がムラとなって視認されにくい導光板、面光源装置及び透過型画像表示装置を提供する。【解決手段】一実施形態に係る導光板24は、端面30cから入射された光を内部で伝播させる導光板基材30と、導光板基材の主面30aに形成されており導光板基材内を伝播する光の一部を散乱する複数の光散乱ドット32とを備える。主面における所定領域34aに形成される光散乱ドット群において隣接する2つの光散乱ドットのうち第1の光散乱ドット321の最大幅をD1とし、第2の光散乱ドット322の最大幅をD2とし、第1及び第2の光散乱ドットの中心間距離をP12としたとき、光散乱ドット群が有する全ての光散乱ドットに対する、P12が(D1/2+D2/2)以下である光散乱ドットの割合が10%以下である。所定領域は、主面を仮想的に分割した複数の領域34のうち、光散乱ドット群の被覆率が30%以下である領域である。【選択図】図3
Description
本発明は、導光板、面光源装置及び透過型画像表示装置に関する。
液晶表示装置等の透過型画像表示装置として、導光板により面状の光を供給する面光源装置(バックライト装置)を有する装置が知られている(特許文献1参照)。上記面光源装置では、導光板の背面に沿って光源が設けられており、このような面光源装置は、エッジライト型の面光源装置と呼ばれている。
エッジライト型の面光源装置では、導光板の端面から入射した光が、導光板の内部で全反射を繰り返しながら伝播する。その伝播過程において、光の一部が、導光板の一面に設けられた複数の光散乱ドットによって散乱される。この散乱によって生じた、臨界角以上の角度成分で出射面に入射する光が導光板から出射される。このように、導光板内の光の伝播過程において、その一部が出射面から出射されることによって、面状の光が導光板から出射される。
導光板の光出射面の輝度を均一にするために、通常、光源から遠くなるほど、光散乱ドットの被覆率が高くなるような配置パターンで、複数の光散乱ドットは形成されている。
近年、より一層の画像表示装置の薄型化に伴って、薄型の導光板が求められている。このような薄型の導光板では、光散乱ドットの被覆率が低くなる傾向にある。例えば、従来の導光板と比較して、薄型の導光板では、被覆率が40%以下の領域が多くなる傾向がある。更に、薄型の導光板は、比較的小さな画面サイズで高解像度の画像表示装置に組み込まれる場合がある。比較的小さな画面サイズで高解像度の画像表示装置の例は、スマートフォン又はタブレットに使用される画像表示装置である。このような画像表示装置は、しばしば、ユーザが表示画像を比較的近い距離(例えば、表示画面から30cm程度)から凝視するような使われ方がされる。
本発明者は、薄型の導光板では、光散乱ドット同士の連結がムラとなって視認されやすい傾向があることを見出した。特に、薄型の導光板が、ユーザが近くから画面を凝視するような使われ方をする画像表示装置に組み込まれると、光散乱ドット同士の連結がムラとなって視認されやすい傾向があることを、本発明者は見出した。
そこで、本発明の主な目的は、光散乱ドットの連結がムラとなって視認されにくい導光板、面光源装置及び透過型画像表示装置を提供することである。
本発明の一側面に係る導光板は、端面から入射された光を内部で伝播させる導光板基材と、導光板基材の主面であって、端面と交差する主面に形成されると共に、導光板基材内を伝播する光の一部を散乱する複数の光散乱ドットと、を備える。主面における所定領域に形成される光散乱ドット群において隣接する光散乱ドットのうち第1の光散乱ドットの直径をD1とし、第2の光散乱ドットの直径をD2とし、第1及び第2の光散乱ドットの中心間距離をP12としたとき、光散乱ドット群が有する全ての光散乱ドットに対する、式(1)を満たす光散乱ドットの割合が10%以下である。所定領域は、主面を仮想的に分割した複数の領域のうち、光散乱ドット群の被覆率が30%以下である領域である。
上記構成では、光散乱ドット群の被覆率が30%以下である所定領域において、式(1)を満たす光散乱ドットの割合が10%以下であることから、光散乱ドットの連結によるムラが視認されにくい。
全ての上記所定領域の総面積は、主面の有効面積に対して90%以上であってもよい。
この場合、主面の有効面積の90%以上において、式(1)を満たす光散乱ドットの割合が10%以下であることから、光散乱ドットの連結によるムラが更に視認されにくい。
上記光散乱ドット群に含まれる光散乱ドットの最大幅が30μm〜100μmの範囲であってもよい。この場合、光散乱ドットの最大幅が30μm〜100μmの範囲であっても、光散乱ドット群の被覆率が30%以下である所定領域において、式(1)を満たす光散乱ドットの割合が10%以下であることから、光散乱ドットの連結によるムラが視認されにくい。
上記導光板基材の厚さが1mm未満であってもよい。
導光板基材の厚さが1mm未満であっても、光散乱ドット群の被覆率が30%以下である所定領域において、式(1)を満たす光散乱ドットの割合が10%以下であることから、光散乱ドットの連結によるムラが視認されにくい。
上記導光板基材の平面視形状が矩形であってもよい。この場合、導光板基材の平面視形状における短辺の長さが250mm以下であってもよい。
平面視形状が矩形であり、その短辺の長さ250mmである導光板基材を有する導光板は、例えば、スマートフォン及びタブレット等に組み込まれ易い。スマートフォン及びタブレット等は、ユーザが表示画面を近距離から見る傾向にある。そのような場合であっても、光散乱ドット群の被覆率が30%以下である所定領域において、式(1)を満たす光散乱ドットの割合が10%以下であることから、光散乱ドットの連結によるムラが視認されにくい。
本発明の他の側面に係る面光源装置は、本発明の一側面に係る導光板と、導光板が有する導光板基材の端面に光を供給する光源と、を備える。
本発明の更に他の側面に係る透過型画像表示装置は、本発明の一側面に係る導光板と、導光板が有する導光板基材の端面に光を供給する光源と、導光板から出射される光が照射され画像を表示する透過型画像表示部と、を備える。
上記面光源装置及び透過型画像表示装置では、本発明の一側面に係る導光板を備えているので、光散乱ドットの連結によるムラが視認されにくい。
本発明によれば、光散乱ドットの連結がムラとなって視認されにくい導光板、面光源装置及び透過型画像表示装置が提供され得る。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。同一の要素には同一符号を付する。重複する説明は省略する。図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。説明中、「上」、「下」等の方向を示す語は、図面に示された状態に基づいた便宜的な語である。
図1は、透過型画像表示装置の一実施形態の概略構成を示す模式図である。図2は、導光板を、導光板が有する光散乱ドットが形成されている側からからみた場合の平面図である。図1では、透過型画像表示装置10の構成を分解して示している。透過型画像表示装置10は、スマートフォン、タブレット及びモバイル用のノートパソコンなどに好適に利用され得る。透過型画像表示装置10の適用対象は、例示したスマートフォン及びタブレット等に限定されず、モバイル用以外のノートパソコン及びテレビ装置などにも利用されてもよい。
図1に示す透過型画像表示装置10は、透過型画像表示部12と、透過型画像表示部12に供給するための面状の光を出力する面光源装置14とを主に備える。透過型画像表示部12と面光源装置14との間には、光学部材16を配置してもよい。光学部材の例は、反射型偏光分離シート、光拡散シート、マイクロレンズシート、及びレンチキュラーレンズシート及びプリズムシートなどの光学シートが含まれ、本発明の趣旨を逸脱しなければ、単独又は組み合わせて配置され得る。
以下、説明の便宜のため、図1に示すように、面光源装置14に対して、透過型画像表示部12及び光学部材16が配列されている方向をZ軸方向と称する。また、Z軸方向に直交する2つの方向をX軸方向及びY軸方向と称する。X軸方向及びY軸方向は互いに直交する。
透過型画像表示部12は、面光源装置14から出射される面状の光で照明されることによって画像を表示する。透過型画像表示部12の例は、液晶セル18の両面にそれぞれ偏光板20,22が配置された偏光板貼合体としての液晶表示パネルである。この場合、透過型画像表示装置10は、液晶表示装置(又は液晶テレビ)である。液晶セル18及び偏光板20,22は、従来の液晶表示装置等の透過型画像表示装置で用いられているものを用いることができる。液晶セル18の例は、TFT(Thin Film Transistor)型の液晶セルが挙げられる。また、液晶セル18の例としてSTN(Super Twisted Nematic)型、TN(Twisted Nematic)型、IPS(In Plane Switching)型、VA(Vertical Alignment)型の液晶セルなども挙げられる。
図1の面光源装置14は、透過型画像表示部12に光を供給するエッジライト型の面光源装置である。面光源装置14は、導光板24と、導光板24の側方に配置された光源部26とを備える。
光源部26は、ライン状に配列(図1では、Y軸方向に配列)された複数の点状光源26aを有する。点状光源26aの例は、発光ダイオードである。光源部26は、導光板24に光を効率的に入射するために、光源部26の上下や、場合によっては導光板24側とは反対側に、光源部26からの光を反射させて導光板24へ導くための反射部としてのリフレクターを備えてもよい。ここでは、複数の点状光源26aを有する光源部26を例示したが、光源部26は、冷陰極管(CCFL:Cold Cathode Fluorescent Lamp)などの線状光源であってもよい。
面光源装置14は、導光板24に対して透過型画像表示部12と反対側に位置する反射板28を備えていてもよい。反射板28は、導光板24から反射板28側に出射した光を導光板24に再度入射させるためのものである。反射板28は、図1に示すようにシート状であってもよい。反射板28は、導光板24を収容する面光源装置14の筐体底面であってもよい。反射板28の反射面は鏡面反射面であっても、散乱反射面であってもよい。
導光板24は、光源部26から出射された光を、面状の光に変換して、透過型画像表示部12に出射する。導光板24は、導光板基材30と、導光板基材30に設けられた複数の光散乱ドット32と、を有する。図1及び図2では、光散乱ドット32を模式的に示しており、その大きさ及び個数は、他の図と必ずしも一致していない。導光板24は、光源部26から入射され全反射によって導光板基材30内を伝搬する光を、光散乱ドット32で散乱させることによって、光源部26からの光を面状の光に変換して出射する。光散乱ドット32による光の散乱には、拡散反射を含む。
導光板基材30は、複数の光散乱ドット32が形成される一方の主面であるドット形成面30aと、導光板24において光を出射する面として機能する他方の主面である出射面30bと、ドット形成面30a及び出射面30bに交差する4つの端面30c,30d,30e,30fを有する。導光板基材30の平面視形状の例は略矩形及び略正方形を含む。以下の説明では、特に断らない限り、導光板基材30の平面視形状は、略矩形である。一実施形態において、端面30c,30d,30e,30fは、図1に例示したように、ドット形成面30a及び出射面30bと略直交する。端面30cは、平坦であってもよいし、プリズム形状及びレンチキュラーレンズ形状といった凹凸が形成されていてもよい。
ドット形成面30aは、略平坦であり得る。ドット形成面30aは、撥液処理が施された面であってもよい。出射面30bはドット形成面30aと反対側の面である。出射面30bは、透過型画像表示装置10において、透過型画像表示部12(又は光学部材16)と対向する。出射面30bは、本実施形態のように平坦面であってもよいが、凹凸形状を有していてもよい。図2に示すように、端面30c及び端面30dは、X軸方向において互いに対向している。端面30cは、光源部26と対向する。この場合、端面30cは、光源部26からの光が入射される入光面である。端面30e及び端面30fは、Y軸方向において互いに対向している。
導光板基材30は、主に透光性材料から形成されている。透光性材料としては、ポリ(メタ)アクリル酸アルキル樹脂シート、ポリスチレンシート又はポリカーボネート系樹脂シートであることが好ましく、これらのなかでも、ポリメチルメタクリレート樹脂シート(PMMA樹脂シート)が好ましい。導光板基材30は拡散粒子を含んでいてもよい。導光板基材30が透光性樹脂から構成されている場合、導光板基材30は、透光性樹脂シートである。
一実施形態において、導光板基材30は次の(a)及び(b)の少なくとも一つを満たし得る。
(a)導光板基材30の厚さが1mm未満である。
(b)導光板基材30の短辺の長さが250mm以下である。
(a)導光板基材30の厚さが1mm未満である。
(b)導光板基材30の短辺の長さが250mm以下である。
導光板基材30の厚さは、通常、0.3mm以上である。導光板基材30の短辺の長さは、通常、50mm以上である。
図2〜図4を利用して複数の光散乱ドット32について説明する。図3は、光散乱ドット32の配置を説明するための図面である。図4は、隣接する2つの光散乱ドット32の関係を説明するための図面である。
ドット形成面30aに形成される光散乱ドット32の平面視形状の一例は、略円形である。光散乱ドット32の材料は、光散乱性のインクが用いられ、例えば、紫外線硬化インク、水性インク又は溶剤インクなどが用いられる。光散乱ドット32は、インクジェット印刷法及びスクリーン印刷法などにより形成される。レーザ光線を照射することにより光散乱ドット32を形成してもよい。
複数の光散乱ドット32は、図3及び図4において一点鎖線で示したように、ドット形成面30aを複数の仮想領域34に分割した際に、各仮想領域34において設定された被覆率を満たすように、光散乱ドット32を形成するための仮想的な格子点(以下、仮想格子点と称す)上に形成されている。仮想格子点は、図2〜図4に破線で示したように、第1の方向に延在している第1の仮想線L1と、第1の方向と直交する第2の方向に延在する第2の仮想線L2との交点である。図2〜図4では、第1の方向は、短辺に平行な方向である。複数の第1の仮想線L1は互いに平行である。同様に、複数の第2の仮想線L2は互いに平行である。第1の仮想線L1と第2の仮想線L2とは直交していなくてもよい。第1の仮想線L1と第2の仮想線L2との交差角度θは、30度〜150度、好ましくは60度〜120度である。
図3及び図4では、ドット形成面30aを8×13に仮想的に分割しているが、この分割数は、説明の便宜のためであり、分割数は、8×13に限定されない。仮想領域34の大きさの設定は、仮想領域34内の仮想的な上記格子点の数が同じになるように設定されていれば、特に限定されない。
図3及び図4では、ドット形成面30aの全面を仮想的に分割している例を示している。しかしながら、ドット形成面30aのうち光散乱ドット32が形成されるドット形成領域が複数の仮想領域に分割されていればよい。例えば、ドット形成面30aの周縁部近傍は、一定の幅で光散乱ドット32が形成されない領域が設けられる場合がある。そのような構成の場合、上記一定の幅の領域を除いたドット形成面30aの領域が、光散乱ドット32が形成されるドット形成領域である。上記一定の幅としては、例えば、ドット形成面30aの大きさが175mm×300mmのとき、入光面(図2では端面30c)側においては3mmであり、その他の3辺側においては1mm設けられる。つまり、ドット形成面30aの大きさが175mm×300mmのとき、ドット形成領域の大きさの一例は、171mm×298mmである。通常、ドット形成面30aの面積に対してドット形成領域の面積は95%以上である。以下の説明では、説明の簡便化のため、ドット形成面30aの全面をドット形成領域として説明する。
仮想領域34に設定される被覆率は、仮想領域34の面積に対する、その仮想領域34に含まれる光散乱ドット32の面積(平面視形状の面積)の総和の割合である。
被覆率は、出射面30bにおいて輝度が均一になるように設定されている。通常、光散乱ドット32は、光源部26から遠くなるにつれて被覆率が高くなるように配置される。一つの端面(図2では、端面30c)に対して光源部26が配置される、いわゆる1辺入光タイプでは、光源部26から光が入射する端面と反対側の端面(図2では、端面30d)近傍で被覆率がより高くなるように、光散乱ドット32が配置される。
光散乱ドット32は、図2及び図3に示したように、全ての仮想格子点上に形成されてもよいし、図4に示したように、一部の仮想格子点には光散乱ドット32が形成されていなくてもよい。図2及び図3に示したように、全ての仮想格子点上に光散乱ドット32が形成されている場合、第1及び第2の方向において隣接する光散乱ドット32の中心間距離は一定である。一方、図4に示したように、一部の仮想格子点には光散乱ドット32が形成されていない場合、第1及び第2の方向それぞれにおいて隣接する光散乱ドット32の中心間距離は、第1及び第2の方向それぞれにおいて、仮想格子点間隔の整数倍であり得る。仮想格子点間隔の整数倍に対応した光散乱ドット32の中心間距離は、出射面30bから均一な光が出射されるように適宜選択される。なお、出射面30bから均一な光が出射されるように光散乱ドット32が配置されていれば、例えば、一部の光散乱ドット32は、仮想格子点から若干ずれて配置されてもよい。
全ての仮想格子点上に光散乱ドット32が形成される場合、被覆率は、仮想格子点に形成される光散乱ドット32の大きさで主に決定される。一つの仮想領域34内の仮想格子点全てに光散乱ドット32を形成しない場合、すなわち、全仮想格子点に光散乱ドット32を形成した場合に比べて、光散乱ドット32が間引かれている場合、光散乱ドット32の大きさと共に、一つの仮想領域34内の光散乱ドット32の数とによって、被覆率が主に決定される。
導光板基材30の厚さが1mm未満である薄型の導光板24では、通常、仮想領域34の被覆率は40%以下であり得る。導光板基材30の厚さが1mm未満である薄型の導光板24では、ドット形成面30aの有効面積のうち、90%以上の面積の領域が、被覆率が30%以下の領域であり得る。ドット形成面30aの有効面積とは、前述したドット形成領域の面積である。換言すれば、ドット形成面30a上に形成されている複数の光散乱ドット32が配置されている領域の面積であり、複数の仮想領域の面積の総和に対応する。
以下では、仮想領域34において、被覆率が30%以下の各仮想領域34を所定領域34aと称する。所定領域34aは、例えば、図3において、ハッチングが付されている部分の各仮想領域34である。所定領域34aの光散乱ドット群において隣接する2つの光散乱ドット32のうちの一方の光散乱ドット32を第1の光散乱ドット321と称し、他方の光散乱ドット32を第2の光散乱ドット322と称す。
図5は、第1及び第2の光散乱ドット321,322の大きさと位置関係を示す図面である。
導光板24では、第1の光散乱ドット321の直径(光散乱ドットを平面視した際の最大幅)をD1とし、第2の光散乱ドット322の直径(最大幅)をD2とし、第1及び第2の光散乱ドット321,322の中心間距離をP12としたとき、P12が次式(2)を満たす光散乱ドット32の割合が10%以下である。一実施形態において、所定領域34aにおける光散乱ドット32の直径の例は30μm〜100μmであり得る。
P12が式(2)を満たす光散乱ドット32の割合が10%以下とは、所定領域34aの光散乱ドット群を構成する全ての光散乱ドット32の数で、式(2)を満たす光散乱ドット32の数を除した数値のパーセント表示が10以下であることを意味する。式(2)を満たす光散乱ドット32の数を計上する際、例えば、一つの第1の光散乱ドット321に対して、異なる方向(例えば、第1の方向及び第2の方向)においてそれぞれ式(2)を満たす隣接する第2の光散乱ドット322が存在する場合、共通する上記第1の光散乱ドット321は一つと計上する。換言すれば、2組の隣接する光散乱ドット32において、一つの光散乱ドット32が同じである場合、式(2)を満たす光散乱ドット32の数は、3である。
上記構成での導光板24では、端面30cから入射された光は、導光板基材30の内部を全反射しながら伝播する。この伝播の過程で、光散乱ドット32によって散乱された光は、全反射条件とは異なる条件で出射面30bに入射するので、出射面30bから出射される。導光板基材30内を伝播する光の一部が出射面30bから出射されるので、出射面30bからは面状の光が出射される。
所定領域34a、すなわち、被覆率が30%以下である領域において、式(2)を満たす光散乱ドット32の割合が10%以下であることから、隣接する光散乱ドット32,32の連結が抑制されている。そのため、例えば、導光板24が組み込まれた透過型画像表示装置10の表示画面をユーザが近く(例えば、表示画面から30cm以内)から凝視したとしても、光散乱ドット32の連結によるムラが視認されにくい。
一実施形態では、所定領域34aにおける光散乱ドット32の直径が30μm〜100μm以下である。このような形態であっても、所定領域34aにおいて、式(2)を満たす光散乱ドット32の割合が10%以下であることから、光散乱ドット32の連結によるムラが視認されにくい。
一実施形態では、導光板24が、導光板基材30の厚さが1mm未満、0.8mm未満又は0.5mm未満という薄型の導光板である。このような形態であっても、光散乱ドット32の連結によるムラが視認されにくい。
一実施形態では、全ての所定領域34aが占める面積(全ての所定領域の総面積)が、ドット形成面30aの有効面積の90%以上である。このような形態では、ドット形成面30aの有効面積の90%以上において、式(2)を満たす光散乱ドット32の割合が10%以下になるので、光散乱ドット32の連結によるムラが更に視認されにくい。
スマートフォン及びタブレット等の透過型画像表示装置に組み込まれる導光板24は、短辺の長さが250mm以下、更に、200mm以下であることが多い。更に、スマートフォン及びタブレット等では表示画面をユーザが近くで凝視する傾向にある。このような場合であっても、所定領域34aにおいて、式(2)を満たす光散乱ドット32の割合が10%以下であれば、光散乱ドット32の連結によるムラが低減される。
一実施形態では、導光板基材30の形状が、上記(a)及び(b)の少なくとも一方を満たすと共に、全ての所定領域34aが占める面積が、ドット形成面30aの有効面積の90%以上である。このような形態でも、式(2)を満たす光散乱ドット32の割合が10%以下であるので、光散乱ドット32の連結によるムラが、より視認されにくい。
一実施形態では、複数の所定領域34aのうち被覆率が20%以下の所定領域34aがドット形成面30aに存在する。このような形態において、被覆率が20%以下の所定領域34aの面積の総和が、有効面積の85%、更には90%であっても、式(2)を満たす光散乱ドット32の割合が10%以下であることから、光散乱ドット32の連結によるムラが低減される。
一実施形態では、複数の所定領域34aのうち被覆率が10%以下の所定領域34aがドット形成面30aに存在する。このような形態において、被覆率が10%以下の所定領域34aの面積の総和が、有効面積の50%、更には60%であっても、式(2)を満たす光散乱ドット32の割合が10%以下であるので、光散乱ドット32の連結によるムラが低減される。
換言すれば、複数の所定領域34aのうち、被覆率が20%以下及び10%以下の少なくとも何れかの所定領域34aがドット形成面30aにある場合には、所定領域34aにおいて式(2)を満たす光散乱ドット32の割合が10%以下である導光板24の構成はより有効である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記実施形態では、光散乱ドット32は、仮想格子点上に配置されているとして説明した。しかしながら、例えば、少なくとも一つの光散乱ドット32は、仮想格子点からずれて形成されてもよい。導光板24には、端面30cに加えて端面30dからも光が入射されてもよい。或いは、導光板24が有する3つの端面又は4つの端面から光が入射されてもよい。導光板24への光の入射方法は、例えば、導光板24が適用される面光源装置又は透過型画像表示装置の大きさ及びそれらの使用方法によって、決定され得る。
導光板24において、出射面30bに光散乱ドット32が形成されてもよい。出射面30bに形成される光散乱ドット32の配置が満たす条件は、図1に示したドット形成面30aに形成される光散乱ドット32の配置が満たす条件と同様である。出射面30bに形成される光散乱ドット32は、例えば、光を透過しながら拡散反射することで、光を散乱してもよい。出射面30bに光散乱ドット32が形成される場合、出射面30bと反対側の面には、光散乱ドット32が形成されなくてもよい。
光散乱ドット32の平面視形状は、円形に限定されず、楕円形、三角形及び四角形であってもよい。光散乱ドット32の形状が楕円形の場合、最大幅は長辺の長さであり、三角形及び四角形の場合は、最大幅は、一番長い辺の長さである。また、光散乱ドット32の中心は、例えば、ドットの重心位置であればよい。
導光板基材30の平面視形状を矩形として主に説明したが、前述したように、導光板基材30の平面視形状は、正方形であってもよい。この場合、例えば、一辺が250mm以下であっても、式(2)を満たす光散乱ドット32の割合が10%以下であるので、光散乱ドット32の連結によるムラが、より視認されにくい。
10…透過型画像表示装置、12…透過型画像表示部、14…面光源装置、24…導光板、26…光源部、30…導光板基材、30a…ドット形成面(主面)、30c…端面、32…光散乱ドット、34…仮想領域、34a…所定領域、321…第1の光散乱ドット、322…第2の光散乱ドット。
Claims (7)
- 端面から入射された光を内部で伝播させる導光板基材と、
前記導光板基材の主面であって、前記端面と交差する前記主面に形成されると共に、前記導光板基材内を伝播する前記光の一部を散乱する複数の光散乱ドットと、
を備え、
前記主面における所定領域に形成される光散乱ドット群において、隣接する2つの光散乱ドットのうち第1の光散乱ドットの平面視における最大幅をD1とし、第2の光散乱ドットの平面視における最大幅をD2とし、前記第1及び第2の光散乱ドットの中心間距離をP12としたとき、前記光散乱ドット群が有する全ての光散乱ドットに対する、式(1)を満たす光散乱ドットの割合が10%以下であり、
前記所定領域は、前記主面を仮想的に分割した複数の領域のうち、前記光散乱ドット群の被覆率が30%以下である領域である、
導光板。
- 全ての前記所定領域の総面積が、前記主面の有効面積に対して90%以上である、請求項1記載の導光板。
- 前記光散乱ドット群に含まれる光散乱ドットの最大幅が30μm〜100μmの範囲である、請求項1又は2記載の導光板。
- 前記導光板基材の厚さが1mm未満である、請求項1〜3の何れか一項記載の導光板。
- 前記導光板基材の平面視形状が矩形であり、
前記導光板基材の前記平面視形状における短辺の長さが250mm以下である、請求項1〜4の何れか一項記載の導光板。 - 請求項1〜5の何れか一項記載の導光板と、
前記導光板が有する前記導光板基材の前記端面に光を供給する光源と、
を備える面光源装置。 - 請求項1〜5の何れか一項記載の導光板と、
前記導光板が有する前記導光板基材の前記端面に光を供給する光源と、
前記導光板から出射される光が照射され画像を表示する透過型画像表示部と、
を備える透過型画像表示装置。
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