JP2015049941A - 接点装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化及び低コスト化を図ることのできる接点装置を提供する。
【解決手段】固定接点10と、固定接点10と接触する閉位置と固定接点10から離れる開位置との間で移動する可動接点11と、固定接点10及び可動接点11を収納する容器13と、容器13に収納されて磁場を発生する磁性部材14(第1磁場発生源)とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、接点装置に関する。
従来から、固定接点と、固定接点に接触する閉位置と固定接点から離れた開位置との間を移動する可動接点とを備えた接点装置が知られており、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1に記載の従来例は、固定接点及び可動接点を封止容器に収納して構成される接点ブロックと、固定接点と可動接点との間に生じるアークを消弧するアーク消弧部とを備える。
アーク消弧部は、封止容器の外周に取り付けられるヨークと、ヨークに取り付けられて固定接点及び可動接点を挟むようにして配設される永久磁石とを備える。アーク消弧部は、磁界を発生することにより、固定接点から可動接点が離れる際に生じるアークを引き伸ばして消弧するように構成されている。
特開2009−230921号公報
上記従来例では、封止容器の外側にアーク消弧部である永久磁石及びヨークを配置しているため、固定接点及び可動接点から永久磁石及びヨークが離れた位置にある。したがって、アークを引き伸ばすために必要な磁場を確保するためには、永久磁石及びヨークを大きくする必要があり、小型化及び低コスト化を図り難いという問題があった。
本発明は、上記の点に鑑みて為されており、小型化及び低コスト化を図ることのできる接点装置を提供することを目的とする。
本発明の接点装置は、固定接点と、前記固定接点と接触する閉位置と前記固定接点から離れる開位置との間で移動する可動接点と、前記固定接点及び前記可動接点を収納する容器と、前記容器に収納されて磁場を発生する第1磁場発生源とを備えることを特徴とする。
この接点装置において、前記第1磁場発生源は、磁性材料を有する磁性部材で構成されていることが好ましい。
この接点装置において、前記磁性部材は、前記磁性材料として水素を放出する水素吸蔵金属を有することが好ましい。
この接点装置において、前記容器の外側に設けられて磁場を発生する第2磁場発生源を備えることが好ましい。
この接点装置において、前記磁性部材は、前記容器の内部において、前記可動接点が移動する方向における前記固定接点と前記可動接点との間の領域に設けられていることが好ましい。
この接点装置において、前記磁性部材は、前記水素吸蔵金属の他に、前記水素吸蔵金属よりも透磁率の高い磁性材料を有することが好ましい。
この接点装置において、前記磁性部材は、イオン化傾向がマグネシウムのイオン化傾向以下の元素を主体に構成されていることが好ましい。
この接点装置において、前記磁性部材は、その表面の酸化膜の少なくとも一部が除去されていることが好ましい。
この接点装置において、前記磁性部材は、水素又は窒素又は不活性ガス又はアーク消弧性ガスの少なくとも何れか1つの気体の雰囲気下に設けられていることが好ましい。
この接点装置において、前記磁性部材の表面の少なくとも一部を覆い且つ前記水素吸蔵金属よりも熱伝導率の高い伝熱部材を備えることが好ましい。
この接点装置において、前記磁性部材の表面の少なくとも一部を覆い且つ前記水素吸蔵金属が前記水素を放出する反応の触媒となる触媒部材を備えることが好ましい。
この接点装置において、前記磁性部材は、前記水素吸蔵金属の融点以下の温度で加熱する処理がなされていることが好ましい。
この接点装置において、前記磁性部材は、水素を放出する水素吸蔵金属とは異なる磁性材料で構成されていることが好ましい。
本発明は、容器の内側に磁場発生源を設けているため、容器の外側から磁場をかける場合よりも近くから固定接点と可動接点との間に生じるアークに磁場をかけることができる。したがって、本発明は、第1磁場発生源を大きくせずともアークを引き伸ばすために必要な磁場を確保できるので、小型化及び低コスト化を図ることができる。
本発明の実施形態に係る接点装置をプランジャ型の電磁石装置と共に用いた電磁継電器の概略図である。 本発明の実施形態に係る接点装置における磁性部材の他の配置を示す図である。 本発明の実施形態に係る接点装置において容器の外側に磁性部材を配置した図である。 本発明の実施形態に係る接点装置における磁性部材の他の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る接点装置における磁性部材に層を設けた図である。 (a),(b)は、本発明の実施形態に係る接点装置における磁性部材に施す焼結処理の説明図である。 (a),(b)は、本発明の実施形態に係る接点装置をヒンジ型の電磁石装置と共に用いた電磁継電器の概略図である。
本発明に係る実施形態の接点装置1は、図1に示すように、固定接点10と、固定接点10と接触する閉位置と固定接点10から離れる開位置との間で移動する可動接点11とを備える。また、本実施形態の接点装置1は、固定接点10及び可動接点11を収納する容器13と、容器13に収納されて磁場を発生する磁性部材14(第1磁場発生源)とを備える。
以下、本発明の実施形態に係る接点装置1について具体的に図面を用いて説明する。但し、以下に説明する接点装置1は本発明の一例に過ぎない。そして、本発明は、下記の実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、以下の説明では、後述するシャフト23の軸方向を上下方向とし、シャフト23から見て後述するホルダ24側を上方、後述する可動子21側を下方として説明するが、接点装置1の使用形態を限定する趣旨ではない。
本実施形態の接点装置1は、図1に示すように、1対の固定接点10と、1対の可動接点11と、各固定接点10を支持する1対の接点台100,101と、各可動接点11を支持する可動接触子12とを備える。また、本実施形態の接点装置1は、各固定接点10及び各可動接点11を収納する容器13を備える。なお、図1には、本実施形態の接点装置1と、接点装置1の下方に配置される電磁石装置2とで構成される電磁継電器3を表しているが、電磁石装置2は接点装置1の構成要素には含まれない。また、本実施形態の接点装置1は、電磁継電器3に用いる構成に限定されない。
1対の接点台100,101は、導電性材料から形成され、各々の下端部には固定接点10が設けられている。1対の接点台100,101は、上下方向に直交する平面内の一方向に並ぶように配置されており、各々、当該平面内での断面形状が円形状となる円柱状に形成されている。1対の接点台100,101は、後述する容器13の上板130に形成された1対の丸孔133に各々挿入される形で、容器13に接合されている。
可動接触子12は、導電性材料から矩形板状に形成されている。可動接触子12は、その長手方向の両端部が1対の接点台100,101の下端部と対向するように、1対の接点台100,101の下方に配置されている。可動接触子12のうち、各接点台100,101に設けられている固定接点10と対向する各部位には、可動接点11がそれぞれ設けられている。
可動接触子12は、後述する電磁石装置2によって上下方向に駆動される。これにより、可動接触子12に設けられている各可動接点11は、それぞれ対応する固定接点10に接触する閉位置と、固定接点10から離れた開位置との間で移動することになる。可動接点11が閉位置にあるとき、すなわち接点装置1が閉じた状態では、1対の接点台100,101の間は可動接触子12を介して短絡する。また、可動接点11が開位置にあるとき、すなわち接点装置1が開いた状態では、1対の接点台100,101の間は開放される。
容器13は、内部に気密空間を形成する箱体で構成される。容器13は、上下方向において互いに対向する上板130及び下板131と、上板130と下板131との周縁部同士を連結する側板132とを備える。容器13は、例えば、ケース(図示せず)と、継鉄板(図示せず)と、連結体(図示せず)とで構成されてもよい。ケースは、セラミック等の耐熱性材料から下面を開口した箱状に形成される。継鉄板は、後述する継鉄の一部であり、矩形板状に形成される。連結体は、ケースの開口周部と、継鉄板の上面の周縁との間に設けられる。連結体は、ケースの開口周部と継鉄板の上面の周縁とにそれぞれ接合されている。この構成では、継鉄板は、容器13の下板131を兼用する。なお、容器13は、上述のケース、継鉄板、連結体からなる構成には限定されず、各固定接点10及び各可動接点11を収納する構成であれば他の構成でもよい。
なお、容器13には、水素を主体とする絶縁性ガスが封入されているのが望ましい。この構成では、容器13内に収納されている可動接点11が固定接点10から離れる際にアークが生じたとしても、絶縁性ガスによりアークを急速に冷却して迅速に消弧することが可能になる。但し、容器13内に絶縁性ガスを封入するか否かは任意である。また、容器13は、その内部に気密空間を形成する構成に限定されない。
電磁石装置2は、固定子20と、可動子21と、継鉄(図示せず)と、励磁コイル22と、シャフト23と、ホルダ24と、接圧ばね25と、復帰ばね26とを備える。なお、電磁石装置2は、励磁コイル22が巻き付けられるコイルボビン(図示せず)を有していてもよい。
固定子20は、円筒状に形成された固定鉄心であって、その上端部が容器13の下板131に固定されている。可動子21は、円柱状に形成された可動鉄心である。可動子21は、固定子20の下方において、その上端面を固定子20の下端面に対向させるように配置されている。可動子21は、その上端面が固定子20の下端面に接触した第1位置と、その上端面が固定子20の下端面から離れた第2位置との間で移動可能に構成されている。
継鉄は、固定子20及び可動子21と共に、励磁コイル22の通電時に生じる磁束が通る磁気回路を形成する。このため、継鉄と固定子20と可動子21とは、何れも磁性材料から形成されている。この継鉄の一部である継鉄板が、上述のように容器13の下板131を兼用する構成であってもよい。
励磁コイル22は、継鉄で囲まれる空間内に配置される。また、励磁コイル22の内側には、固定子20と可動子21とが配置される。電磁石装置2は、励磁コイル22への通電時に励磁コイル22で生じる磁束によって可動子21を吸引して上方へ移動させ、励磁コイル22への通電が停止すると復帰ばね26のばね力によって可動子21を下方へ移動させる。
シャフト23は、非磁性材料から上下方向に延びた丸棒状に形成されている。シャフト23は、電磁石装置2で発生した駆動力を接点装置1へ伝達する。シャフト23は、容器13の下板131の中央部に形成された通孔134に挿通されている。シャフト23は、固定子20及び復帰ばね26の内側を通って、その下端部が可動子21に固定されている。シャフト23の上端部は、可動接触子12を保持するホルダ24に固定されている。
ホルダ24は、可動接触子12の上下方向の両側に設けられて互いに対向する上板240及び下板241と、上板240と下板241との周縁部同士を連結する側板242とを備える。ここでは、上板240及び下板241はそれぞれ矩形板状に形成されている。側板242は、上板240の下面において互いに対向する1対の辺と、下板241の上面において互いに対向する1対の辺とを連結するように、1対設けられている。下板241の中央部には、シャフト23の上端部が固定されている。したがって、可動子21の上下方向への移動に連動してシャフト23、ホルダ24が上下方向に移動する。
接圧ばね25は、ホルダ24の下板241と可動接触子12との間に配置されており、可動接触子12を上方へと付勢するコイルばねである。復帰ばね26は、固定子20の内側に配置されており、可動子21を下方へと付勢するコイルばねである。
なお、電磁石装置2は、固定子20及び可動子21を収納する筒体(図示せず)を有していてもよい。筒体は、非磁性材料から上面が開口した有底円筒状に形成され、上端部(開口周部)が容器13の下板131に固定される。したがって、筒体は、可動子21の移動方向を上下方向に制限し、且つ可動子21の第2位置を規定する。ここで、筒体は、固定子20及び可動子21を収納することで、容器13の通孔134を密閉する機能も有している。すなわち、筒体は、容器13の一部ともいえる。勿論、筒体は容器13の一部でなくてもよい。
以下、本実施形態の接点装置1を用いた電磁継電器3の基本的な動作について簡単に説明する。先ず、励磁コイル22の非通電時における電磁継電器3の状態について説明する。この状態では、電磁石装置2の可動子21が第2位置に位置する。このため、ホルダ24は、可動子21と連動するシャフト23を介して下方に引き下げられている。このとき、ホルダ24は、その上板240により可動接触子12を下方に押し下げることになる。したがって、可動接触子12は、上板240によって上方への移動が規制され、可動接点11を固定接点10から離れた開位置に位置させる。この状態は、接点装置1が開いた状態であり、1対の接点台100,101間は非導通である。
次に、励磁コイル22の通電時における電磁継電器3の状態について説明する。この状態では、電磁石装置2の可動子21が第1位置に位置する。このため、ホルダ24は、可動子21と連動するシャフト23を介して上方に引き上げられている。したがって、ホルダ24の上板240が上方へと移動するため、可動接触子12は、上板240による上方への移動規制が解除される。このため、可動接触子12は、ホルダ24の下板241により接圧ばね25を介して上方に押し上げられ、可動接点11を固定接点10に接触する閉位置に位置させる。この状態は、接点装置1が閉じた状態であり、1対の接点台100,101間が導通する。ここで、可動接触子12が接圧ばね25により上方へと付勢されているため、固定接点10と可動接点11との間の接圧(接触圧)を確保することができる。
ここで、本実施形態の接点装置1は、容器13に収納されて磁場を発生する第1磁場発生源を備えている。第1磁場発生源としては、例えばフェライト磁石などの永久磁石や、磁性材料にコイルを巻いて構成される電磁石などが挙げられる。また、第1磁場発生源は、磁性材料を有する磁性部材で構成されていてもよい。本実施形態の接点装置1は、図1に示すように、容器13内の側板132における固定接点10及び可動接点11の近傍に、第1磁場発生源である磁性部材14を設けている。以下の説明では、水素を吸蔵・放出する水素吸蔵金属を有する磁性部材14を第1磁場発生源として説明する。
水素吸蔵金属としては、チタン(Ti)等の希土類金属などの水素との親和力の強い金属が挙げられる。また、水素吸蔵金属としては、水素吸蔵合金(hydrogen absorbing alloys又はhydrogen storage alloys)が挙げられる(JIS H 7003参照)。水素吸蔵合金とは、水素との親和力の強い金属と、水素との親和力の弱い金属との合金である。水素吸蔵合金としては、鉄(Fe)−チタン(Ti)系、チタン(Ti)−ニッケル(Ni)系、ランタン(La)−ニッケル(Ni)系等が挙げられる。更に、水素吸蔵金属としては、チタンが水素と反応することで得られる水素化チタン等の金属水素化物(MH:Metal Hydride)が挙げられる。
磁性部材14は、水素吸蔵金属のみで構成してもよいし、水素吸蔵金属及び水素吸蔵金属と異なる材料を混合して構成してもよい。なお、磁性部材14の形状は、図1に示すような板状に限定されず、他の形状であってもよい。磁性部材14は、水素吸蔵金属などの粉末にワックスや熱可塑性樹脂などのバインダーを添加した原料を、金属粉末射出成形法(MIM:Metal Injection Molding)により成形することで得られる。勿論、他の方法により磁性部材14を得てもよい。
上述のように、本実施形態の接点装置1では、容器13の内側に磁性部材14(第1磁場発生源)を設けている。このため、本実施形態の接点装置1では、容器13の外側から磁場をかける場合よりも近くから固定接点10と可動接点11との間に生じるアークに磁場をかけることができる。したがって、本実施形態の接点装置1では、第1磁場発生源を大きくせずともアークを引き伸ばすために必要な磁場を確保できるので、小型化及び低コスト化を図ることができる。
なお、水素吸蔵金属は、例えば励磁コイル22の通電時の熱や、アーク熱などの熱により温度が上昇すると、水素を放出する性質を有する。このため、第1磁場発生源が水素吸蔵金属を有する磁性部材14であれば、水素吸蔵金属から放出される水素をアークに吹き付けることで、アークを速やかに消弧することができるという利点がある。更に、この構成では、水素吸蔵金属から放出される水素によりアークを吹き飛ばすことで、磁性部材14がアークに晒され難くなる。したがって、この構成では、アークに晒されることによる磁性部材14の磁気特性の劣化を低減することができるという利点もある。
なお、磁性部材14は、図1に示すように、容器13の内部において、可動接点11が移動する方向(上下方向)における固定接点10と可動接点11との間の領域に設けられているのが望ましい。この構成では、固定接点10及び可動接点11の近傍に磁性部材14を設けているので、アークにより効率的に磁場をかけることができ、アークを消弧する性能を高めることができる。勿論、磁性部材14の設置場所は図1に示す位置には限定されない。例えば、図2に示すように、上下方向において可動接触子12と重なり合わないように、容器13の下板131に磁性部材14を設置してもよい。
また、図3に示すように、容器13の外側に設けられて磁場を発生する第2磁場発生源15を備えるように構成してもよい。第2磁場発生源15は、第1磁場発生源と同様に、例えば永久磁石や電磁石、磁性部材などで構成される。この構成では、第1磁場発生源である磁性部材14の磁場を第2磁場発生源15が発生する磁場により補強することができる。
また、図4に示すように、磁性部材14の上側から見て、磁性部材14の長手方向の中央部が固定接点10及び可動接点11から離れるように円弧状に窪んだ凹部140を磁性部材14に設けてもよい。この構成では、アークにより発生する磁場でアークを速やかに伸長させることができる。凹部140まで広がったアークを、図4の破線A1で示す。したがって、この構成では、アークを消弧する性能を高めることができる。なお、凹部140の形状は図4に示す形状に限定されず、磁性部材14の上側から見て、少なくとも磁性部材14の長手方向の中央部が固定接点10及び可動接点11から離れるように窪んだ形状であればよい。
ここで、磁性部材14は、水素吸蔵金属と、水素吸蔵金属よりも透磁率の高い他の磁性材料との両方を有するように構成されているのが望ましい。具体的には、磁性部材14は、例えば鉄(Fe)、コバルト(Co)等の強磁性の磁性材料を有するように構成されているのが望ましい。この構成では、磁性部材14からより強い磁場を発生させることができるので、アークを消弧する性能を高めることができる。
また、磁性部材14は、イオン化傾向がマグネシウム(Mg)のイオン化傾向以下の元素を主体に構成されているのが望ましい。この構成では、磁性部材14が酸化され難くなるため、磁性部材14の磁気特性の劣化を低減することができる。また、この構成では、酸化膜により水素の吸蔵・放出が阻害されることが少なくなるので、水素吸蔵金属が水素を吸蔵する反応が速くなる。このため、水素吸蔵金属に水素を吸蔵させるのに必要な時間が短くなり、水素を吸蔵した磁性部材14を量産し易くなる。更に、この構成では、水素吸蔵金属が水素の吸蔵・放出を繰り返しても酸化され難いことから、長期間の使用に耐え得る。
ここで、磁性部材14の表面には酸化膜が生じる場合がある。そこで、磁性部材14は、その表面の酸化膜の少なくとも一部が除去されているのが望ましい。磁性部材14の表面の酸化膜は、例えば酸液やアルカリ液に浸漬する等の化学的方法や、表面を研磨する等の機械的方法により除去することができる。この構成では、上記と同様に磁性部材14が酸化され難くなるので、磁性部材14の磁気特性の劣化を低減する効果、磁性部材14を量産し易くなる効果、磁性部材14が長期間の使用に耐え得る効果を奏することができる。更に、この構成では、マグネシウムよりもイオン化傾向が大きい元素を磁性部材14に用いた場合でも、磁性部材14を酸化され難くすることができる。
また、磁性部材14は、水素又は窒素又は不活性ガス又はアーク消弧性ガスの少なくとも何れか1つの気体の雰囲気下に設けられているのが望ましい。例えば、容器13内に、水素又は窒素又は不活性ガス又はアーク消弧性ガスの少なくとも何れか1つの気体が封入されているのが望ましい。なお、本実施形態の接点装置1では、アークを消弧する性能の観点から、水素を容器13内に封入している。不活性ガスとしては、例えばアルゴン等の希ガスが挙げられる。勿論、希ガス以外の不活性ガスであってもよい。この構成では、磁性部材14が設けられている雰囲気中の酸素の比率を小さくすることができるので、上記と同様に磁性部材14を酸化され難くすることができる。したがって、この構成では、上記と同様に、磁性部材14の磁気特性の劣化を低減する効果、磁性部材14を量産し易くなる効果、磁性部材14が長期間の使用に耐え得る効果を奏することができる。なお、容器13の体積に対する酸素の比率は小さければ小さいほど良いが、実用的には5%以下が望ましい。
また、磁性部材14は、図5に示すように、その表面を水素吸蔵金属とは異なる材料からなる層141で覆われているのが望ましい。層141を設ける方法としては、例えばめっきやスパッタ法が挙げられる。勿論、その他の方法で層141を設けてもよい。この構成では、磁性部材14が層141で保護されるので、上記と同様に磁性部材14を酸化され難くすることができる。したがって、この構成では、上記と同様に、磁性部材14の磁気特性の劣化を低減する効果、磁性部材14を量産し易くなる効果、磁性部材14が長期間の使用に耐え得る効果を奏することができる。また、この構成では、磁性部材14を複数の粒子で構成している場合、複数の粒子同士の結合が強くなるので、磁性部材14を成形し易くなる。なお、図5では、磁性部材14の表面全体を層141で覆っているが、磁性部材14の表面の少なくとも一部を層141で覆う構成であればよい。また、層141の厚みは限定されないが、0.1〜100μm程度が望ましい。
ここで、層141は、水素吸蔵金属よりも熱伝導率の高い伝熱部材を有するのが望ましい。換言すれば、本実施形態の接点装置1は、磁性部材14の表面の少なくとも一部を覆い且つ水素吸蔵金属よりも熱伝導率の高い伝熱部材を備えるのが望ましい。この構成では、熱伝導率の低い水素吸蔵金属のみを用いる場合と比べて、磁性部材14の熱伝導率を高めることができる。また、層141は、水素を放出する反応の触媒となる触媒部材を有するのが望ましい。換言すれば、本実施形態の接点装置1は、磁性部材14の表面の少なくとも一部を覆い且つ水素吸蔵金属が水素を放出する反応の触媒となる触媒部材を備えるのが望ましい。この構成では、触媒により水素吸蔵金属が水素を放出する反応が活性化されるので、水素吸蔵金属から水素が速やかに放出されることでアークを速やかに消弧することができる。
伝熱部材及び触媒部材としては、例えば銅(Cu)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、金(Au)、銀(Ag)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、亜鉛(Zn)等の金属が挙げられる。その他の伝熱部材及び触媒部材としては、エポキシ樹脂等の樹脂やアルミナ等のセラミックが挙げられる。これらの材料のうち1種類の材料のみで層141を形成してもよいし、複数種類の材料を混合して層141を形成してもよい。
また、磁性部材14には、水素吸蔵金属の融点以下の温度で加熱する処理(所謂、焼結処理)がなされていてもよい。このように磁性部材14を加熱処理することで、磁性部材14の形状を長期に亘って維持し易くすることができる。なお、磁性部材14は、加熱処理を行う前に成形されているのが望ましい。また、加熱処理は、不活性ガスの雰囲気下で行われるのが望ましい。更に、図6(a),(b)に示すように、加熱処理により磁性部材14を構成する粒子142間に架橋143が形成されるのが望ましい。
ここまでは、水素吸蔵金属を有する磁性部材14について説明してきたが、磁性部材14は、水素吸蔵金属とは異なる磁性材料で構成されていてもよい。この構成では、水素吸蔵金属を用いないことから、水素が不要な場合に水素を放出しないという利点がある。また、この構成では、水素吸蔵金属よりも安価な磁性材料を用いることができるという利点がある。更に、この構成では、水素吸蔵金属以外の多様な磁性材料を用いることができるので、磁性部材14の設計の自由度が高くなるという利点がある。なお、磁性部材14は、水素吸蔵金属とは異なる磁性材料であればよく、接点装置1を構成する部材の一部であってもよい。
なお、本実施形態の接点装置1は、所謂プランジャ型の電磁石装置2と共に用いているが、以下に示す所謂ヒンジ型の電磁石装置4と共に用いてもよい。以下、本実施形態の接点装置1をヒンジ型の電磁石装置4と共に用いた電磁継電器5について図7(a),(b)を用いて簡単に説明する。
電磁石装置4は、図7(b)に示すように、容器13内に配置される。電磁石装置4は、励磁コイル40と、固定子41と、可動子42と、支持部43と、アーマチュア44とを備える。固定子41は、円柱状に形成された固定鉄心である。固定子41の上端部は、上端部以外の部位よりも径方向の寸法が大きくなっている。励磁コイル40は、固定子41に巻き付けられる。可動子42は、磁性材料から矩形板状に形成され、固定子41の上端部と対向するように可動接触子12に設けられる。支持部43は、アーマチュア44の長手方向の一端部を支持する。
アーマチュア44は、細長い板状に形成され、支持部43の上端部と可動接触子12の長手方向の中央部とを連結する。アーマチュア44は、支持部43の上端部を支点として、可動接触子12の可動接点11が固定接点10に接触する閉位置と、可動接点11が固定接点10から離れる開位置との間で回転可能に構成されている。また、図示しないが、電磁石装置4には、可動接触子12を閉位置から開位置へと向かう向きに付勢する復帰ばねが設けられている。
次に、電磁継電器5の動作について簡単に説明する。励磁コイル40の通電時には、励磁コイル40で生じる磁束により可動子42が固定子41の上端部へ吸引され、可動接触子12が閉位置へと移動する。すると、1対の接点台100,101間が可動接触子12を介して短絡し、1対の接点台100,101間が導通することで接点装置1が閉じた状態となる。また、励磁コイル40の非通電時には、復帰ばねのばね力により可動接触子12が開位置へと移動する。すると、1対の接点台100,101間が非導通となることで接点装置1が開いた状態となる。
この電磁継電器5では、図7(a),(b)に示すように、容器13の内壁における固定接点10及び可動接点11の近傍に磁性部材14を設けている。勿論、磁性部材14の設置場所はこの位置に限定されない。
1 接点装置
10 固定接点
11 可動接点
13 容器
14 磁性部材(第1磁場発生源)

Claims (13)

  1. 固定接点と、
    前記固定接点と接触する閉位置と前記固定接点から離れる開位置との間で移動する可動接点と、
    前記固定接点及び前記可動接点を収納する容器と、
    前記容器に収納されて磁場を発生する第1磁場発生源とを備えることを特徴とする接点装置。
  2. 前記第1磁場発生源は、磁性材料を有する磁性部材で構成されていることを特徴とする請求項1記載の接点装置。
  3. 前記磁性部材は、前記磁性材料として水素を放出する水素吸蔵金属を有することを特徴とする請求項2記載の接点装置。
  4. 前記容器の外側に設けられて磁場を発生する第2磁場発生源を備えることを特徴とする請求項3記載の接点装置。
  5. 前記磁性部材は、前記容器の内部において、前記可動接点が移動する方向における前記固定接点と前記可動接点との間の領域に設けられていることを特徴とする請求項3又は4記載の接点装置。
  6. 前記磁性部材は、前記水素吸蔵金属の他に、前記水素吸蔵金属よりも透磁率の高い磁性材料を有することを特徴とする請求項3乃至5の何れか1項に記載の接点装置。
  7. 前記磁性部材は、イオン化傾向がマグネシウムのイオン化傾向以下の元素を主体に構成されていることを特徴とする請求項3乃至6の何れか1項に記載の接点装置。
  8. 前記磁性部材は、その表面の酸化膜の少なくとも一部が除去されていることを特徴とする請求項3乃至7の何れか1項に記載の接点装置。
  9. 前記磁性部材は、水素又は窒素又は不活性ガス又はアーク消弧性ガスの少なくとも何れか1つの気体の雰囲気下に設けられていることを特徴とする請求項3乃至8の何れか1項に記載の接点装置。
  10. 前記磁性部材の表面の少なくとも一部を覆い且つ前記水素吸蔵金属よりも熱伝導率の高い伝熱部材を備えることを特徴とする請求項3乃至9の何れか1項に記載の接点装置。
  11. 前記磁性部材の表面の少なくとも一部を覆い且つ前記水素吸蔵金属が前記水素を放出する反応の触媒となる触媒部材を備えることを特徴とする請求項3乃至10の何れか1項に記載の接点装置。
  12. 前記磁性部材は、前記水素吸蔵金属の融点以下の温度で加熱する処理がなされていることを特徴とする請求項3乃至11の何れか1項に記載の接点装置。
  13. 前記磁性部材は、水素を放出する水素吸蔵金属とは異なる磁性材料で構成されていることを特徴とする請求項2記載の接点装置。
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