JP2015049021A - 冷凍装置及び冷凍装置の気密試験方法 - Google Patents

冷凍装置及び冷凍装置の気密試験方法 Download PDF

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恵夫 野部
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Abstract

【課題】冷凍機と冷却機器とを高圧配管と低圧配管で接続する冷凍装置において、気密試験を容易に行えるようにする。
【解決手段】冷凍装置Rは、圧縮機11とガスクーラ46を有する冷凍機3と、主膨張弁62と蒸発器63を有するショーケース5とから構成され、これら冷凍機とショーケースとを高圧配管7及び低圧配管9にて接続し、高圧側が超臨界圧力となる。ショーケースは高圧配管が接続される冷媒導入口5Aと、低圧配管が接続される冷媒導出口5Bを有し、冷媒導入口には通電時に流路を開放し、非通電時には流路を封止する電磁弁60が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷凍機と冷却機器とを高圧配管と低圧配管にて接続し、高圧側が超臨界圧力となる冷凍装置及びその気密試験方法に関するものである。
従来よりスーパーマーケット等の店舗には複数台のショーケース(冷却機器)が設置され、商品を冷却しながら陳列販売している。そして、これらショーケースは店外に設置された冷凍機に対して並列に冷媒配管で接続されて冷凍装置を構成し、各ショーケースに設けられた蒸発器に冷媒が供給されるものであった(例えば、特許文献1参照)。
また、近年この種冷凍装置では、自然環境問題などからフロン系冷媒が使用できなくなってきている。このため、フロン冷媒の代替品として自然冷媒である二酸化炭素を使用するものが開発されている。この二酸化炭素冷媒は、他のフロン冷媒と比べると圧力が大きいため高低圧差も激しい冷媒になるので、臨界圧力に対する温度が低く、圧縮により冷凍サイクルの高圧側が超臨界状態となることが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平11−63770号公報 特公平7−18602号公報
前述したようなショーケースの冷凍装置では、ショーケースと冷凍機とが所定配管長の高圧配管と低圧配管により、据え付け現場で接続工事が成される。また、上述した二酸化炭素冷媒を使用した場合、冷凍サイクル内が極めて高い圧力となるため、ショーケースの冷凍装置に使用するときには、ショーケースと冷凍機とを接続した状態で、厳重なる耐圧・気密性が要求される。
また、二酸化炭素冷媒では前述したように圧力が大きいため、一時的な停電が発生した場合、ショーケースの蒸発器に流入した冷媒が温められると非常に大きな圧力となるため、蒸発器内の圧力が気密試験圧力以上になってしまう。
本発明は、係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、冷凍機と冷却機器とを高圧配管と低圧配管で接続する冷凍装置において、気密試験を容易に行えるようにすることを目的とする。
請求項1の発明の冷凍装置は、圧縮手段と放熱器を有する冷凍機と、絞り手段と蒸発器を有する冷却機器とから構成され、これら冷凍機と冷却機器とを高圧配管及び低圧配管にて接続し、圧縮手段にて圧縮され、放熱器を経た冷媒を高圧配管にて絞り手段に送り、蒸発器から出た冷媒を低圧配管にて圧縮手段に戻すと共に、高圧側が超臨界圧力となるものであって、冷却機器は高圧配管が接続される冷媒導入口と、低圧配管が接続される冷媒導出口を有し、冷媒導入口には通電時に流路を開放し、非通電時には流路を封止する電磁弁が設けられていることを特徴とする。
請求項2の発明の冷凍装置は、上記発明において冷凍機は高圧配管が接続される冷媒導出口と、低圧配管が接続される冷媒導入口を有すると共に、冷凍機の高圧側と低圧側に設けられ、流路を封止可能な弁装置と、低圧側の弁装置と冷凍機の冷媒導入口の間に設けられた低圧サービス口と、放熱器の出口から冷凍機の冷媒導出口の間に設けられた高圧サービス口とを備えたことを特徴とする。
請求項3の発明の冷凍装置は、上記各発明において低圧配管には、所定の圧力にて流路を開く安全弁が設けられていることを特徴とする。
請求項4の発明の冷凍装置は、上記各発明において冷凍機は、中間圧部と低圧側とを連通するバイパス配管と、このバイパス配管に設けられた電磁弁を備え、この電磁弁は非通電時に流路を封止することを特徴とする。
請求項5の発明の冷凍装置は、上記各発明において冷媒として二酸化炭素を使用したことを特徴とする。
請求項6の発明の気密試験方法は、圧縮手段と放熱器を有する冷凍機と、絞り手段と蒸発器を有する冷却機器とから構成され、これら冷凍機と冷却機器とを高圧配管及び低圧配管にて接続し、圧縮手段にて圧縮され、放熱器を経た冷媒を高圧配管にて絞り手段に送り、蒸発器から出た冷媒を低圧配管にて圧縮手段に戻すと共に、高圧側が超臨界圧力となる冷凍装置において、高圧配管が接続される冷却機器の冷媒導入口に、通電時に流路を開放し、非通電時には流路を封止する電磁弁を取り付け、冷凍機の高圧側と低圧側に、流路を封止可能な弁装置を取り付け、低圧側の弁装置と冷凍機の冷媒導入口の間に低圧サービス口を設けると共に、放熱器の出口から冷凍機の冷媒導出口の間に高圧サービス口を設け、電磁弁と弁装置により流路を封止した状態で、各サービス口から不活性ガスを導入することにより、冷凍機から冷却機器に渡る気密性を確認することを特徴とする。
請求項7の発明の気密試験方法は、上記において低圧配管に、所定の高圧力にて流路を開く安全弁を設け、所定の高圧力を低圧サービス口から導入する不活性ガスの圧力より低く設定し、安全弁と低圧配管との間には、流路を封止可能な弁装置を設け、この弁装置を閉じてから低圧サービス口より不活性ガスを導入することを特徴とする。
請求項8の発明の気密試験方法は、請求項6又は請求項7の発明において冷媒として二酸化炭素を使用する冷凍装置に適用されることを特徴とする。
本発明によれば、高圧配管と低圧配管で冷凍機と冷却機器とを接続し、二酸化炭素等を冷媒として使用することで高圧側が超臨界圧力となる冷凍装置において、高圧配管が接続される冷却機器の冷媒導入口に電磁弁を設けたので、高圧サービス口と低圧サービス口から不活性ガスを導入して気密試験を行う際に、冷凍機の高圧側と低圧側に設けた弁装置を閉じることにより、高圧側と低圧側とを封止し、それらの気密性を容易に検査することができるようになる。これにより、冷却機器の据え付け現場における作業性を著しく改善することが可能となる。
また、電磁弁は非通電時に流路を封止するものであるため、停電が発生したときに、高圧側から冷却機器の蒸発器に冷媒が流入する不都合を阻止することができる。これにより、蒸発器で液化した冷媒が冷凍機の圧縮手段の起動時に吸い込まれて液圧縮となり、圧縮手段が損傷を来す不都合を未然に回避することも可能となる。
また、低圧配管に所定の圧力で流路を開く安全弁を設ければ、低圧側の圧力が異常に上昇した場合の機器の破損を回避することができるようになる。この場合、安全弁が開く所定の圧力を、低圧サービス口から導入する不活性ガスの圧力より低く設定することにより、安全弁の機能を確保できると共に、不活性ガスを導入する際には、低圧配管との間に設けた弁装置を閉じることで、気密試験も支障無く実行することができるようになるものである。
本発明を適用した一実施例の冷凍装置の冷凍サイクルを示す図である。 図1の冷凍装置の集中制御システムの構成を示す図である。 図2の集中制御システムを構成する集中コントローラの機能ブロック図である。 図2の集中制御システムを構成するマスターコントローラの機能ブロック図である。 図2の集中制御システムを構成する端末コントローラの機能ブロック図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施例の冷凍装置Rの冷凍サイクルを示す図、図2は冷凍装置Rの集中制御システムの構成を示す図である。本実施例における冷凍装置Rは、スーパーマーケット等の店舗に採用されるものであり、店外に設置された冷凍機3と冷却機器の一例としての店内に複数台設置されたショーケース5とから構成され、これら冷凍機3と各ショーケース5とが、据え付け現場において高圧配管7及び低圧配管9により接続されて、冷凍サイクルの所定の冷媒回路1を構成するものである(図1では一台のショーケース5のみ示す)。
この場合、冷凍機3には冷媒導出口3A及び冷媒導入口3Bが設けられており、各ショーケース5には冷媒導入口5A及び冷媒導出口5Bがそれぞれ設けられている。そして、高圧配管7の一端が冷凍機3の冷媒導出口3Aに接続され、他端側に各ショーケース5の冷媒導入口5Aがそれぞれ接続される。また、低圧配管9の一端が冷凍機3の冷媒導入口3Bに接続され、他端側に各ショーケース5の冷媒導出口5Bがそれぞれ接続される(各ショーケース5が高圧配管7と低圧配管9に対して並列に接続される)。
この冷凍サイクルは、高圧側の冷媒圧力(高圧圧力)がその臨界圧力以上(超臨界)となる二酸化炭素を冷媒として使用する。この二酸化炭素冷媒は、地球環境に優しく、可燃性及び毒性等を考慮した自然冷媒である。また、潤滑油としてのオイルは、例えば鉱物油(ミネラルオイル)、アルキルベンゼン油、エーテル油、エステル油、PAG(ポリアルキルグリコール)等、既存のオイルが使用される。
実施例の冷凍機3は、並列に配置された圧縮手段としての2台の圧縮機11を備える。本実施例において、圧縮機11は内部中間圧型多段圧縮式ロータリ圧縮機であり、密閉容器12と、この密閉容器12の内部に配置収納された電動要素(図示せず)及びこの電動要素により駆動される第1の回転圧縮要素(低段側の第1の圧縮要素)18及び第2の回転圧縮要素(高段側の第2の圧縮要素)20から成る回転圧縮機構部にて構成されている。
第1の回転圧縮要素18は、低圧配管9及び冷媒導入口3Bを介して冷媒回路1の低圧側から圧縮機11に吸い込まれる低圧冷媒を圧縮して中間圧まで昇圧して吐出し、第2の回転圧縮要素20は、第1の回転圧縮要素18で圧縮されて吐出された中間圧の冷媒を更に吸い込み、圧縮して高圧まで昇圧し、冷媒回路1の高圧側に吐出する。圧縮機11は、周波数可変型の圧縮機であり、前記電動要素の運転周波数を変更することで、第1の回転圧縮要素18及び第2の回転圧縮要素20の回転数を制御可能とされている。
圧縮機11の密閉容器12の側面には、第1の回転圧縮要素18に連通する低段側吸込口22及び低段側吐出口24と、第2の回転圧縮要素20に連通する高段側吸込口26及び高段側吐出口28が形成されている。各圧縮機11の低段側吸込口22には、それぞれ冷媒導入管30が接続され、それぞれの上流側の冷媒導入管31で合流した後、冷媒導入口3Bにて低圧配管9に接続される。
低段側吸込口22により第1の回転圧縮要素18の低圧部に吸い込まれた低圧(LP:通常運転状態で冷凍1.4MPa、冷蔵2.6MPa程度)の冷媒ガスは、当該第1の回転圧縮要素18により中間圧(MP:通常運転状態で5.5MPa程)に昇圧されて密閉容器12内に吐出される。これにより、密閉容器12内は中間圧(MP)となる。
そして、密閉容器12内の中間圧の冷媒ガスが吐出される各圧縮機11の低段側吐出口24には、それぞれ中間圧吐出配管36が接続され、それぞれの下流側で合流し、インタークーラ38の一端に接続される。このインタークーラ38は、第1の回転圧縮要素18から吐出された中間圧の冷媒を空冷するものであり、当該インタークーラ38の他端には、中間圧吸入管40が接続され、この中間圧吸入管40は2つに分岐した後に各圧縮機11の高段側吸込口26に接続される。
高段側吸込口26により第2の回転圧縮要素20の中圧部に吸い込まれた中間圧(MP)の冷媒ガスは、当該第2の回転圧縮要素20により2段目の圧縮が行われて高温高圧(HP:通常運転状態で9MPa程の超臨界圧力)の冷媒ガスとなる。そして、各圧縮機11の第2の回転圧縮要素20の高圧室側に設けられた高段側吐出口28には、それぞれ高圧吐出配管42が接続され、それぞれの下流側で合流し、オイルセパレータ44、放熱器としてのガスクーラ46、スプリットサイクルを構成する中間熱交換器80を介し、冷媒導出口3Aにて高圧配管7に接続される。
ガスクーラ46は、圧縮機11から吐出された高圧の吐出冷媒を冷却するものであり、ガスクーラ46の近傍には当該ガスクーラ46を空冷するガスクーラ用送風機47が配設されている。本実施例では、ガスクーラ46は上述したインタークーラ38及びオイルクーラ74と並設されており、これらは同一の風路45に配設されている。当該風路45には、当該冷凍機3が配設される外気温度を検出する外気温度センサ(外気温度検出手段)56が設けられている。また、高段側吐出口28には、第2の回転圧縮要素20から吐出された冷媒の吐出圧力(高圧側圧力HP)を検出する吐出圧力スイッチ48と、吐出冷媒温度を検出する吐出温度センサ(図示せず)等が設けられる。
一方、各ショーケース5はそれぞれ店内に設置され、高圧配管7及び低圧配管9にそれぞれ並列に接続される。各ショーケース5の冷媒導入口5Aの手前(冷媒上流側)には電磁弁60が取り付けられており、高圧配管7はこの電磁弁60を介して冷媒導入口5Aに接続されたかたちとなる。この電磁弁60は、通電時には流路を開き、非通電時には流路を封止する弁装置であり、口径が4mm以上10mm以下の大口径のもので、実施例では7.8mmの口径のものを使用している。
そして、この電磁弁60の冷媒下流側に冷媒導入口5A、絞り手段としての主膨張弁62(主絞り手段)、及び、蒸発器63が順次接続され、この蒸発器63の出口側が冷媒導出口5Bに接続されている。各蒸発器63には、それぞれ当該蒸発器63に送風する図示しない冷気循環用送風機が並設されている。そして、冷媒導出口5Bに接続された低圧配管9が、上述したように冷媒導入管31、30を介して各圧縮機11の第1の回転圧縮要素18に連通する低段側吸込口22に接続される。これにより、本実施例における冷凍装置Rの冷媒回路1が構成されることになる。
尚、図1の58は高圧圧力センサ、49は中間圧力センサ、32は低圧圧力センサであり、冷凍機3に設けられて後述する端末コントローラSC(端末制御手段)に接続されている。前記吐出温度センサ(図示せず)は、各圧縮機11の高段側吐出口28に設けられ、第2の回転圧縮要素20から吐出された冷媒の吐出温度を検出する。高圧圧力センサ58は、冷媒回路1の高圧側、実施例では後述する分流器82に接続されて中間熱交換器80を経た冷媒の高圧側圧力HPを検出する。低圧圧力センサ32は、冷媒回路1の低圧側、実施例では各蒸発器63の下流側であって、圧縮機11の低段側吸込口22に接続される冷媒導入管31に設けられ、冷媒導入管30に向かう冷媒の吸込圧力(低圧側圧力LP)を検出する。中間圧圧力センサ49は、冷媒回路1の中間圧部、実施例では後述する電磁弁104の下流側の第3の連通回路103の圧力(中間圧力MP)を検出するものである。
(A)集中制御システム
次に、実施例の冷凍装置Rは、集中制御システムにより遠隔管理可能とされている。即ち、図2のP1、P2は何れもスーパーマーケット等の店舗を示しているものとする。実施例の集中制御システムは、各店舗P1、P2に設置された何れもマイクロコンピュータによって構成されたマスターコントローラMC(上位制御手段)及び端末コントローラSC(端末制御手段)と、店舗P1、P2のショーケース5や冷凍機3を遠隔管理するために、例えば保守管理会社P3等に設置されたサーバから成る集中コントローラ(集中制御手段)RCとから構築される。
集中コントローラRCは、図3に示す如くマイクロコンピュータ207と、このマイクロコンピュータ207に接続された記憶装置であるハードディスク208、及び、ROM209、RAM211、インターフェース212と、出力制御手段214及び入力制御手段216などから構成され、サーバとして機能する。インターフェース212は、SDカード210等の外部記憶媒体へのデータの書込と、当該外部記憶媒体からのデータの読込を可能とするものである。
ハードディスク208には、集中コントローラRC自体の制御プログラムの他、各店舗P1、P2のマスターコントローラMCから送られてくる運転条件に関するデータや各ショーケース5や冷凍機3の運転状態に関するデータを含む各種データや、店舗P1やP2の位置に関する情報のデータが保存されており、また、通信プロトコル等も保存されている。
出力制御手段214には出力手段としてのプリンタ218や表示手段としてのディスプレイ219が接続され、入力制御手段216には入力手段としてのキーボード221やマウス222が接続される。更に、マイクロコンピュータ207にはターミナルアダプタ223が接続されており、インターネット等の通信回線L1を介した前記各店舗P1及びP2のマスターコントローラMCと通信によりデータを授受する。
次に、マスターコントローラMCは各店舗P1、P2の管理室等に設けられ、図4に示す如く制御手段としてのマイクロコンピュータ324と、このマイクロコンピュータ324に接続された記憶装置であるROM326、RAM327、EEPROM340と、インターフェース325と、送受信手段329、出力制御手段331及び入力制御手段332などから構成される。送受信手段329はシリアルインターフェースにより構成され、通信線L2を介して後述する端末コントローラSCと接続される。
また、ROM326は電気的に書き替えが可能であり、電源が断たれた場合にもデータを保持するフラッシュメモリ等から構成されており、このROM326には通信プロトコルやマスターコントローラMC自体の制御プログラム等が格納され、RAM327には端末コントローラSCから送られて来る各種データや端末コントローラSCへ送る各種データ、マスターコントローラMC自体の制御データ(液晶表示部334の表示データ等)が保存される。更に、EEPROM340にはショーケース5や冷凍機3の各種設定及び設置状態に関するデータが保存され、電源が断たれたときにも保持される。また、インターフェース325は、上記集中コントローラRCに設けられるインターフェース212と同様に、SDカード210等の外部記憶媒体へのデータの書込と、当該外部記憶媒体からのデータの読込を可能とするものである。
出力制御手段331には例えば複数列・複数行の文字やグラフィックを表示する能力を有する表示手段としての液晶表示部334と、警報手段としてのブザー336が接続され、入力制御手段332には入力手段としてのキースイッチ(ファンクションキー等)337やディップスイッチ338及びスライドスイッチ339が接続されている。キースイッチ337は各種設定及び表示指令を行うためのスイッチであり、ディップスイッチ338は端末コントローラSCの接続状態を設定するためのスイッチである。また、スライドスイッチ339はショーケース5の照明制御や夜間停止に関する設定を行うスイッチである。
また、マイクロコンピュータ324にはターミナルアダプタ224が接続され、やはり通信回線L1を用いて、集中コントローラRCと通信によりデータを授受することが可能とされている。更に、マスターコントローラMCにはバックアップ電源328が設けられている。このバックアップ電源328には常時充電が行われており、停電などが生じた場合には、このバックアップ電源328からマイクロコンピュータ324等に電力が所定期間供給される。
次に、端末コントローラSCは図1のショーケース5及び冷凍機3にそれぞれ設けられており、図5に示す如くマイクロコンピュータ454と、このマイクロコンピュータ454に接続された記憶装置であるROM456、RAM457、EEPROM450と、インターフェース453と、送受信手段458、出力制御手段459及び入力制御手段461とから構成される。
送受信手段458はシリアルインターフェースにより構成され、マスターコントローラMCに通信線L2を介して接続されている。また、インターフェース453は、集中コントローラRCに設けられるインターフェース212と同様に、SDカード210等の外部記憶媒体へのデータの書込と、当該外部記憶媒体からのデータの読込を可能とするものである。
そして、ROM456には通信プロトコルや端末コントローラSC自体の制御プログラムが格納され、RAM457にはマスターコントローラMCから送られてくるショーケース5や冷凍機3の各種運転条件に関するデータが保存される。また、EEPROM450には端末コントローラSCで設定されたショーケース5や冷凍機3の各種運転条件の設定データが保存されており、電源が断たれても保持される。出力制御手段459には警報表示を行う表示手段462、警報手段としてのブザー413及びアクチュエータ463が接続される。
このアクチュエータ463はショーケース5の場合には主膨張弁62や電磁弁60、霜取り用のヒータや照明等であり、冷凍機3であれば圧縮機11やガスクーラ用送風機47、後述する補助膨張弁(補助絞り手段)83や各弁(電動膨張弁や電磁弁)等を意味するものである。入力制御手段461には設定スイッチ464と、ショーケース5の庫内温度や、冷凍機3の各部の温度、圧力を検出するセンサ(466で代表して示す)が接続されている。これらセンサ466で検出された温度や圧力のデータも前記RAM457やインターフェース453により装着されるSDカード210に書き込まれる。前記設定スイッチ464は当該端末コントローラSCの制御のために割り付けられる1〜50までのチャンネルナンバーを設定するためのものである。また、マイクロコンピュータ454は各ショーケース5及び冷凍機3毎に設定された個別の識別情報としてのセンサーIDを保有している。
ショーケース5や冷凍機3の設置に際して各端末コントローラSCには設定スイッチ464により1〜50までの内の1つを設定すると共に、当該端末コントローラSCが接続されるマスターコントローラMCにおいてはA〜Cまでの内の1つを設定することにより、各端末コントローラSCのチャンネルナンバー(例えばA01)を割当て設定する。
以上の構成で、マスターコントローラMCにおいてはキースイッチ337、ディップスイッチ338及びスライドスイッチ339により、各端末コントローラSC毎に割り当てられたチャンネルナンバー(例えばA01)毎に庫内設定温度、各種警報、霜取りに関する各種設定値、管理温度等、冷却貯蔵庫(ショーケースSC)等の運転条件を設定することができる。
このマスターコントローラMCで設定されたショーケース5や冷凍機3の運転条件に関するデータはマイクロコンピュータ324により前記RAM327、EEPROM340に保存されると共に、送受信手段329から各端末コントローラSCに送信される。また、インターフェース325に装着されているSDカード210に書き込まれる。
これらデータは前記チャンネルナンバー毎に区別されて送信及び書込が行われる。また、集中コントローラRCからの要求によりマスターコントローラMCのマイクロコンピュータ324は、前記キースイッチ337等にて設定されたデータをターミナルアダプタ224により集中コントローラRCに送信する。更に、マスターコントローラMCは集中コントローラRCからプログラムデータが送信された場合、ターミナルアダプタ224を介してそれを受信し、ROM326内のデータ及びインターフェース325に装着されているSDカード210内のデータを受信されたデータに書き替える。
一方、端末コントローラSCでは送受信手段458が自らのチャンネルナンバー(01〜50)当ての運転条件に関するデータを受信すると、マイクロコンピュータ454はRAM457に当該データを保存する。同様にマイクロコンピュータ454は、インターフェース453に装着されているSDカード210に当該運転条件に関するデータを保存する。
ショーケース5に設けられた端末コントローラSCのマイクロコンピュータ454は前記センサ466からのショーケース5の庫内温度に関するデータと前記運転条件に関するデータの内の設定過熱度(蒸発器63における冷媒の過熱度設定値)とを比較してアクチュエータ463としての主膨張弁62を制御する。冷凍機3に設けられた端末コントローラSCのマイクロコンピュータ454は前記センサ466からの冷凍機3の各部の温度や圧力に関するデータと前記運転条件に関するデータの内の設定値とを比較してアクチュエータ463としての圧縮機11やガスクーラ用送風機47、補助膨張弁83や各電動膨張弁、電磁弁を制御する(詳しくは後述)。
このような各ショーケース5や冷凍機3の運転状態に関するデータはマイクロコンピュータ454によって逐次RAM457に保存され、更新されている。同様に、マイクロコンピュータ454によって逐次インターフェース453に装着されているSDカード210に当該運転状態に関するデータは保存され、更新されている。
マスターコントローラMCのマイクロコンピュータ324は、例えば1分間に一回各端末コントローラSCにポーリングを行う。各端末コントローラSCのマイクロコンピュータ454はマスターコントローラMCからポーリングされると、自らのチャンネルナンバーと共にRAM457内に保存している自ら(ショーケース5、冷凍機3)の運転状態に関するデータを送受信手段458よりマスターコントローラMCに送信する。
マスターコントローラMCは送受信手段329によりこの運転状態に関するデータを受信し収集して、各端末コントローラSC毎に、即ちチャンネル別に例えば最大150台分の運転状態に関するデータをRAM327内及びインターフェース325に装着されているSDカード210内に格納する。このRAM327内及びSDカード210内の運転状態に関するデータは同様に次回のポーリングによって端末コントローラSCより運転状態に関するデータが送信されることにより更新される。
マスターコントローラMCは、このような手順にて各端末コントローラSCより各ショーケース5や冷凍機3の運転状態に関するデータを収集する。マイクロコンピュータ324はキースイッチ337の操作に基づき、RAM327内に収集したデータから例えば庫内温度とEEPROM340に保存されている庫内設定温度を読み出し、各チャンネルナンバーと共に液晶表示部334に表示する。また、前記キースイッチ337の操作により、特定のショーケース5の庫内温度の推移などをグラフにて液晶表示部334に表示する。
そして、集中コントローラRCからの要求に応じて、収集したRAM327内の運転状態に関するデータをターミナルアダプタ224を介して集中コントローラRCに送信する。
保守管理会社P3の集中コントローラRCのマイクロコンピュータ207は、ターミナルアダプタ223を介して各店舗P1やP2のマスターコントローラMCから運転状態に関するデータを受け取ると、それをハードディスク208及びインターフェース212に装着されているSDカード210内に保存する。そして、マイクロコンピュータ207は所定のキーボード操作により、マスターコントローラMCから送信されたデータを解析し、統計等をとる(故障件数や故障内容の分布)。
また、集中コントローラRCのマイクロコンピュータ207は、キーボード221やマウス22の操作により、各店舗P1、P2のショーケース5や冷凍機3(前記チャンネルナンバーで特定)の運転条件に関するデータを入力可能とされている。入力されたデータはハードディスク208等に保存される。そして、この入力された運転条件に関するデータは、集中コントローラRCからターミナルアダプタ223、通信回線L1、ターミナルアダプタ224を介してマスターコントローラMCに送信される。運転条件に関するデータを受信したマスターコントローラMCはそれをRAM327に保存すると共に、前記チャンネルナンバーと共に各端末コントローラSC宛、送信する。これにより、集中コントローラRCでは各店舗P1、P2のショーケース5や冷凍機3を遠隔制御し、また、運転状態の監視や分析を行うことができるように構成されている。
(B)基本的な制御
各ショーケース5の端末コントローラSCは、通常運転中は電源が投入されている間、電磁弁60を開放し、蒸発器63に主膨張弁62で絞られた冷媒を供給して蒸発させる。この場合、ガスクーラ46を経た超臨界状態の二酸化炭素冷媒は、高圧配管7を経て電磁弁60を通過し、主膨張弁62に至る。この主膨張弁62で絞られる過程で冷媒は液化していき、蒸発器63に流入する。そして、蒸発器63に流入した液冷媒が蒸発することで、冷却作用を発揮することになる。蒸発器63で冷却されたショーケース5の庫内の冷気は、前述した冷気循環用送風機で庫内に循環され、これにより各ショーケース5の庫内は冷却されることになる。
この場合、ショーケース5の端末コントローラSCは、受信した自ら宛の運転条件に関するデータに基づき、アクチュエータ463としての主膨張弁62を制御して蒸発器63における冷媒の過熱度を前述した設定過熱度に制御する。即ち、蒸発器63から出る冷媒の過熱度が設定過熱度より高い場合には弁開度を拡大し、低い場合には縮小する。そして、ショーケース5の庫内が冷えていくことで蒸発器63における冷媒の蒸発は緩慢となるので、主膨張弁62の弁開度は縮小されていき、やがて全閉となる。蒸発器63では冷媒が蒸発することにより冷却能力が得られるので、過熱度を設定過熱度に制御することで、庫内温度も庫内設定温度に制御されることになる。
冷凍機3の端末コントローラSCは、受信した自ら宛の運転条件に関するデータに基づいてアクチュエータ463としての圧縮機11やガスクーラ用送風機47の運転と各弁(電動膨張弁、電磁弁)の開度/開閉の制御を行い、また、後述する冷媒量調整タンク100及び増設冷媒量調整タンク116への冷媒の回収とそれらから冷媒回路1への冷媒の放出の制御等を行う。
この場合、冷凍機3の端末コントローラSCは、上記運転条件に関するデータ中のON値、OFF値、ディファレンシャル値から成る低圧制御値と低圧圧力センサ32が検出する冷媒回路1の低圧側圧力LPとに基づいて圧縮機11の運転周波数を制御する。この場合、ディファレンシャル値とはOFF値より低い低圧カット値と当該OFF値との差であり、各値の関係はON値>OFF値>低圧カット値となる。各ショーケース5において冷却能力が不足する場合、主膨張弁62の弁開度は拡大されるので、低圧側圧力LPは上昇する。冷凍機3の端末コントローラSCは、低圧圧力センサ32が検出する低圧側圧力LPがON値より高くなった場合、所定の上昇速度で圧縮機11の運転周波数の上昇させる。これにより、各ショーケース5の蒸発器63における冷却能力を確保する。
逆にショーケース5において冷却能力が過剰となると、主膨張弁62は弁開度を縮小させるので、低圧側圧力LPも低下する。冷凍機3の端末コントローラSCは上記低圧側圧力LPがOFF値より低くなった場合、所定の低下速度で圧縮機11の運転周波数を低下させる。これにより、過剰な冷却能力を削減する。尚、低圧側圧力LPがOFF値以上、ON値以下の範囲にある場合には、圧縮機11の運転周波数は現状維持となる。また、圧縮機11の運転周波数を低下させても低圧側圧力LPが尚も低下し、低圧カット値まで低下した場合、端末コントローラSCは圧縮機11を停止させ、再度ON値に上昇した時点で圧縮機11を再起動する制御を実行する。
(C)スプリットサイクル
次に、図1に戻って実施例の冷凍装置Rのスプリットサイクルについて説明する。実施例における冷凍装置Rは、各圧縮機11の前記第1の回転圧縮要素18(低段側)、インタークーラ38、2つの流体の流れを合流させる合流装置としての合流器81、各圧縮機11の前記第2の回転圧縮要素20(高段側)、オイルセパレータ44、ガスクーラ46、分流器82、補助膨張弁83、中間熱交換器80、電磁弁60、主膨張弁(主絞り手段)62、蒸発器63とから冷凍サイクルが構成される。
分流器82は、ガスクーラ46から出た冷媒を二つの流れに分岐させる分流装置である。即ち、本実施例の分流器82は、ガスクーラ46から出た冷媒を第1の冷媒流と第2の冷媒流とに分流し、第1の冷媒流を補助回路に流し、第2の冷媒流を主回路に流すように構成されている。
図1における主回路とは、圧縮機11の第1の回転圧縮要素18、インタークーラ38、合流器81、第2の回転圧縮要素20、ガスクーラ46、分流器82、中間熱交換器80の第2の流路80B、電磁弁60、主膨張弁62、蒸発器63から成る環状の冷媒回路であり、補助回路とは、分流器82から補助膨張弁83、中間熱交換器80の第1の流路80Aを順次経て合流器81に至る回路を示す。後述する電磁弁106、キャピラリチューブ107の下流側の前記第2の連通回路105は、補助膨張弁83の下流側の第1の流路80A入口に合流している。
補助膨張弁83は、上記分流器82で分流され、補助回路を流れる第1の冷媒流を減圧するものである。中間熱交換器80は、補助膨張弁83で減圧された補助回路の第1の冷媒流及び第2の連通回路105を介して、後述する冷媒量調整タンク100の下部から放出された冷媒(以下、これらを総じて第1の冷媒流という)と分流器82で分流された第2の冷媒流との熱交換を行う熱交換器である。当該中間熱交換器80には、第2の冷媒流が流れる第2の流路80Bと、上記第1の冷媒流が流れる第1の流路80Aとが熱交換可能な関係で設けられており、該中間熱交換器80の第2の流路80Bを通過することにより、第2の冷媒流は第1の流路80Aを流れる第1の冷媒流により冷却されるので、蒸発器63における比エンタルピが小さくなる。
即ち、スプリットサイクルを備えた実施例における冷凍装置Rでは、ガスクーラ46で放熱した後の冷媒を分流し、補助膨張弁83で減圧膨張された第1の冷媒流により、第2の冷媒流を冷却することができるようになり、蒸発器63入口の比エンタルピを小さくすることができるようになる。これにより、冷凍効果を大きくすることが可能となり、従来の装置に比べて効果的に性能を向上させることができるようになる。また、分流された第1の冷媒流は圧縮機11の高段側吸込口26から第2の回転圧縮要素20(中間圧部)に戻されるため、圧縮機11の低段側吸込口22から第1の回転圧縮要素18(低圧部)に吸い込まれる第2の冷媒流の量が減少し、低圧から中間圧まで圧縮するための第1の回転圧縮要素18(低段部)における圧縮仕事量が減少する。その結果、圧縮機11における圧縮動力が低下して成績係数が向上する。
(D)オイルセパレータ
上述した圧縮機11の高段側吐出口28とガスクーラ46とを接続する高圧吐出配管42には、オイルセパレータ44が介設されている。このオイルセパレータ44は、圧縮機11から吐出された高圧の吐出冷媒中に含まれるオイルを冷媒と分離して捕捉するものであり、このオイルセパレータ44には、捕捉したオイルを圧縮機11に戻すオイル戻し回路73が接続されている。このオイル戻し回路73中には、オイルタンク79と、捕捉したオイルを冷却するオイルクーラ74が設けられ、このオイルクーラ74の下流側で、オイル戻し回路73は2系統に分岐され、それぞれ流量調整弁(電動弁)76を介して圧縮機11の密閉容器12に接続される。圧縮機11の密閉容器12内は、上述のように中間圧に保たれるため、捕捉されたオイルは、オイルセパレータ44内の高圧と密閉容器12内の中間圧との差圧によって当該密閉容器12内に戻される。また、圧縮機11の密閉容器12には、この密閉容器12内に保有するオイルのレベルを検出するオイルレベルフロートスイッチ77が設けられている。
また、オイルクーラ74はガスクーラ46と同一の風路45に設置されており、ガスクーラ用送風機47により空冷される。そして、オイルクーラ74を経た後、二系統に分離して流量調整弁76を経て圧縮機11に戻る。これにより、高温冷媒と共に高温とされたオイルは、オイルクーラ74にて冷却されて圧縮機11に帰還するため、圧縮機11の温度上昇を抑制することができる。
(E)バイパス配管
また、冷凍機3にはインタークーラ38の出口側の冷媒回路1の中間圧部、実施例ではインタークーラ38の出口側の中間圧吸入管40と、冷媒回路1の低圧側、実施例では冷媒導入管31とを連通するバイパス配管84が設けられている。また、このバイパス配管84には、通電時に流路を開き、非通電時には流路を封止する電磁弁85が介設されている。
このバイパス配管84の電磁弁85は、圧縮機11が停止した後、再起動する際に、圧縮機11が起動から所定の運転周波数に上昇するまでの間、開放される。電磁弁85が開放されると、第1の回転圧縮要素18により中間圧に昇圧され、低段側吐出口24から中間圧吐出配管36に吐出された冷媒は、インタークーラ38を経てバイパス配管84を介し、冷媒回路1の低圧側である冷媒導入管31に流入することになる。
これにより、冷媒回路1の中間圧部と低圧側とが均圧されるので、圧縮機11の起動時にトルク不足が生じている間、中間圧部の圧力と高圧側の圧力とが接近してしまうことによる始動不良を未然に回避することができるようになる。尚、圧縮機11の運転周波数が所定の値まで上昇した後は、電磁弁85は非通電とされる(閉)。
(F)冷媒量調整タンク
次に、実施例における冷凍装置Rの冷媒回路1の循環冷媒量の調整について説明する。冷媒回路1の超臨界圧力となる高圧側、本実施例では冷凍機3の中間熱交換器80の下流側には、第1の連通回路101を介して冷媒量調整タンク100が接続されている。この冷媒量調整タンク100は圧縮機11やガスクーラ46等と共に冷凍機3に内蔵されているもので、所定の容積を有するものであり、当該タンク100上部に第1の連通回路101が接続されている。この第1の連通回路101には、絞り機能を有する第1の弁装置として電動膨張弁102が介設されている。
そして、この冷媒量調整タンク100には、当該タンク100内上部と、冷媒回路1の中間圧部とを連通する前記第3の連通回路103が接続されている。本実施例では、第3の連通回路103の他端は、中間圧部としての冷媒回路1のインタークーラ38の出口側の中間圧吸入管40に連通させる。この第3の連通回路103には、第3の弁装置としての電磁弁104が介設されている。
また、この冷媒量調整タンク100には、当該タンク100内下部と、冷媒回路1の中間圧部とを連通する前記第2の連通回路105が接続されている。本実施例では、第2の連通回路105の他端は、中間圧部の一例として前記中間圧吸入管40に連通した中間熱交換器80の第1の流路80Aの入口に連通させる。この第2の連通回路105には、第2の弁装置としての前記電磁弁106とキャピラリチューブ107が介設されている。
(F−1)増設冷媒量調整タンク
更に、実施例の冷凍装置Rには増設冷媒量調整装置111が接続される。この増設冷媒量調整装置111は、冷凍装置Rの規模に応じて冷媒量調整タンク100に対して増設冷媒量調整タンク116(これも冷媒量調整タンク)を増設するために、冷凍機3にオプション的に取り付けられるものであり、冷凍機3の外部に設けられ(増設)、冷媒回路1に着脱可能に接続される。この場合、増設冷媒量調整装置111は、図示しない外装ケース内部に所定の容量を有した増設冷媒量調整タンク116を備えると共に、増設冷媒量調整タンク116の上部に絞り機能を有する第1の弁装置としての電動膨張弁117を介して連通する第1のサービス口(サービスバルブ)118と、増設冷媒量調整タンク116の上部に第3の弁装置としての電磁弁119を介して連通する第3のサービス口(サービスバルブ)121と、増設冷媒量調整タンク116の下部に第2の弁装置としての電磁弁122と図示しないキャピラリチューブを介して連通する第2のサービス口(サービスバルブ)124を備え、これらサービス口118、121、124は増設冷媒量調整装置111より外部に露出している。
一方、冷媒回路1の超臨界圧力となる高圧側、本実施例では冷凍機3の中間熱交換器80の下流側には、高圧サービス口(サービスバルブ)112が連通して取り付けられており、中間圧領域となる中間圧吸入管40に連通された第3の連通回路103には、中間圧サービス口(サービスバルブ)113が連通して予め取り付けられている。また、冷媒回路1の低圧側である冷媒導入管31には、低圧サービス口(サービスバルブ)114が連通して予め取り付けられており、これらサービス口112〜114も冷凍機3より外部に露出している。尚、各サービス口112〜114は気密試験要のサービスポートを備えている。
そして、この増設冷媒量調整装置111を冷媒回路1に接続する際には、第1の増設連通回路(第1の連通回路)を構成する第1の増設連通配管126により第1のサービス口118を高圧サービス口112に着脱可能に接続して連通させ、第3の増設連通回路(第3の連通回路)を構成する第3の増設連通配管127により第3のサービス口121を中間圧サービス口113に着脱可能に接続して連通させ、第2の増設連通回路(第2の連通回路)を構成する第2の増設連通配管128により第2のサービス口124を低圧サービス口114に着脱可能に接続して連通させる。
これにより、増設冷媒量調整タンク116の上部は第1の増設連通配管126を介して冷媒回路1の高圧側に連通され、電動膨張弁117は第1の増設連通回路内に設けられたかたちとなり、増設冷媒量調整タンク116の上部はまた第3の増設連通配管127を介して冷媒回路1の中間圧部に連通され、電磁弁119は第3の増設連通回路内に設けられたかたちとなる。また、増設冷媒量調整タンク116の下部は第2の増設連通配管128を介して冷媒回路1の低圧側に連通され、電磁弁122は第2の増設連通回路内に設けられたかたちとなる。
(F−2)冷媒回収/冷媒放出制御
以下、冷凍機3の端末コントローラSCによる冷媒回路1から冷媒量調整タンク100及び増設冷媒量調整タンク116への冷媒の回収とそれらから冷媒回路1への冷媒の放出の制御について説明する。尚、冷凍機3の端末コントローラSCは高圧圧力センサ58が検出する高圧側圧力HPが所定の高圧保護値(例えば、12MPa)を超えた場合、圧縮機11の運転を停止する高圧遮断動作を実行するものとする。これを前提として以下の冷媒回収と放出に関する制御を説明する。
冷凍機3の端末コントローラSCは、外気温度センサ56が検出する外気温度に基づいて目標高圧THPを決定する。この場合、外気温度が低い程、高圧側圧力の目標高圧THPを低くする方向で決定する。次に、この目標高圧THPと、高圧圧力センサ58が検出する冷媒回路1の高圧側圧力HPに基づいて電動膨張弁(第1の弁装置)102及び電動膨張弁(第1の増設弁装置)117、電磁弁(第2の弁装置)106及び電磁弁(第2の増設弁装置)122、電磁弁(第3の弁装置)104及び電磁弁(第3の増設弁装置)119を制御することにより、冷媒量調整タンク100及び増設冷媒量調整タンク116に冷媒を回収しながら、それらより冷媒を放出すると共に、冷媒の回収と冷媒の放出の度合いを調整することで、冷媒回路1内の循環冷媒量を制御する。
次に、冷凍機3の端末コントローラSCによる具体的な冷媒回収と冷媒放出の制御を説明する。尚、以下の説明では冷媒量調整タンク100の冷媒回収と放出制御(電動膨張弁102、電磁弁106、104の制御)についてのみ説明するが、増設冷媒量調整タンク116についても、電動膨張弁102、電磁弁106、104にそれぞれ対応する電動膨張弁117、電磁弁122、119が冷媒量調整タンク100の場合と同様に制御されるものとして説明を省略する。但し、増設冷媒量調整タンク116は電磁弁122により冷媒回路1の低圧側に連通され、冷媒が放出される点で冷媒量調整タンク100とは異なる。
今、高圧圧力センサ58が検出する冷媒回路1の高圧側圧力HPが目標高圧THP付近にあるものとすると、端末コントローラSCは電動膨張弁102(増設冷媒量調整タンク116の場合は電動膨張弁117。以下、同じ)の弁開度を全閉状態とし、電磁弁106(増設冷媒量調整タンク116の場合は電磁弁119。以下、同じ)を開き、電磁弁104(増設冷媒量調整タンク116の場合は電磁弁122。以下、同じ)を閉じている。この状態では冷媒量調整タンク100(及び増設冷媒量調整タンク116。以下、同じ)内は高圧側に連通されず、上部も中間圧領域に連通されず、下部のみが中間圧領域(増設冷媒量調整タンク116の場合は低圧側)に連通される。従って、冷媒量調整タンク100内の冷媒は全て冷媒回路1の中間圧領域(増設冷媒量調整タンク116の場合は低圧側。以下、同じ)に放出され、冷媒量調整タンク100内は空となった状態となるので所謂液封が防止される。
端末コントローラSCは所定のサンプリングタイミングT1(例えば、200ms等)毎に高圧圧力センサ58が検出する高圧側圧力HPを取り込み、目標高圧THPと比較する。そして、高圧側圧力HPが上昇し、例えば目標高圧THP+1.0(MPa)より高くなると(目標高圧THP+1.0<高圧側圧力HP)、端末コントローラSCは電磁弁106を閉じ、電動膨張弁102の弁開度を全閉状態(零ステップ)から所定ステップS(例えば、100ステップ等)開いた状態とする。また、電磁弁104を開放する。
これにより、圧縮機11の高段側吐出口28から吐出された高温高圧冷媒は、オイルセパレータ44を経て、ガスクーラ46、中間熱交換器80にて冷却された後、その一部が開放されている電動膨張弁102が介設された第1の連通回路101(増設冷媒量調整タンク116の場合は第1の増設連通配管126。以下、同じ)を介して冷媒量調整タンク100内に流入する。
また、高圧側圧力HPが更に上昇し、例えば目標高圧THP+1.3(MPa)より高くなると(目標高圧THP+1.3<高圧側圧力HP)、端末コントローラSCは電磁弁106を閉じ、電動膨張弁102の弁開度を更に所定ステップS開き、全閉状態から合わせてステップ2S(200ステップ)開いた状態に弁開度を拡大する。また、電磁弁104は開放したままである。これにより、電動膨張弁102を介して第1の連通回路101から冷媒量調整タンク100に流入する冷媒の回収速度が上昇する。
また、高圧側圧力HPが更に上昇し、例えば目標高圧THP+1.6(MPa)より高くなると(目標高圧THP+1.6<高圧側圧力HP)、端末コントローラSCは電磁弁106を閉じ、電動膨張弁102の弁開度をステップ2S(200ステップ)から更に所定ステップS開き、全閉状態から合わせてステップ3S(300ステップ)開いた状態に弁開度を拡大する。また、電磁弁104は開放したままである。これにより、電動膨張弁102を介して第1の連通回路101から冷媒量調整タンク100に流入する冷媒の回収速度が更に上昇する。
これまでの間、電磁弁104が開放されていることにより、冷媒量調整タンク100の上部と冷媒回路1の中間圧領域とを連通する第3の連通回路103(増設冷媒量調整タンク116の場合には第3の増設連通配管127。以下、同じ)を介して、冷媒量調整タンク100内の圧力をタンク外にそれぞれ逃がすことができる。そのため、外気温度が高くなった場合など、冷媒回路1内の冷媒が液化しない超臨界サイクル運転している場合であっても、冷媒量調整タンク100内の圧力が低下して当該冷媒量調整タンク100内に流入した冷媒は液化し、冷媒量調整タンク100内に溜まる。即ち、冷媒量調整タンク100内の圧力は超臨界圧力以下に降下することによって、冷媒がガス領域から飽和領域となり、液面を確保することができる。
これにより、迅速に、且つ、効率的に、冷媒回路1内の冷媒を冷媒量調整タンク100(及び増設冷媒量調整タンク116)に回収することができる。従って、冷媒回路1内の高圧側が余剰となった冷媒によって異常高圧となる不都合を解消することができ、高圧異常による圧縮機11の過負荷運転を防止することが可能となる。
このように、端末コントローラSCは高圧側圧力HPが上昇するに伴って電動膨張弁102の弁開度を拡大していき、冷媒量調整タンク100への冷媒回収速度を上昇させていく。
次に、このように冷媒量調整タンク100に冷媒を回収したことで、高圧圧力センサ58が検出する高圧側圧力HPが低下し、高圧側圧力HPが例えば目標高圧THP+0.6(MPa)以下に低下した場合、端末コントローラSCは電動膨張弁102の弁開度をステップS/2(全閉状態から50ステップ開いた状態。冷媒回収速度は最も低くなる。)に縮小すると共に、電磁弁104は閉じる。また、電磁弁106を所定時間t1(例えば、10s)開いた後、閉じる。これにより、電動膨張弁102を介して冷媒量調整タンク100内に冷媒を回収しながら、電磁弁104を介して冷媒量調整タンク100内から所定量の冷媒が冷媒回路1の中間圧領域に放出される。
係る冷媒の放出によっても高圧側圧力HPが依然下がり続け、例えば目標高圧THP+1.2(MPa)以下に低下した場合(高圧側圧力HP≦目標高圧+1.2)、端末コントローラSCは同様に電動膨張弁102の弁開度をステップS/2に縮小した状態とし、電磁弁104も閉じたままとする。また、電磁弁106を再度所定時間t1開いた後、閉じる。これにより、電動膨張弁102を介して冷媒量調整タンク100内に冷媒を回収しながら、電磁弁104を介して冷媒量調整タンク100内から更に所定量の冷媒が冷媒回路1の中間圧領域に放出される。
また、係る冷媒の放出によっても高圧側圧力HPが依然下がり続け、例えば目標高圧THP+0.9(MPa)以下に低下した場合(高圧側圧力HP≦目標高圧+0.9)、端末コントローラSCは電動膨張弁102の弁開度をステップS/2に縮小した状態とし、電磁弁104も閉じたままとする。また、電磁弁106を再度所定時間t1開いた後、閉じる。これにより、電動膨張弁102を介して冷媒量調整タンク100内に冷媒を回収しながら、電磁弁104を介して冷媒量調整タンク100内から更に所定量の冷媒が冷媒回路1の中間圧領域に放出される。
そして、係る冷媒の放出によっても高圧側圧力HPが依然下がり続け、例えば目標高圧THP以下に低下した場合(高圧側圧力≦目標高圧)、端末コントローラSCは電動膨張弁102を全閉とし、電磁弁104も閉じたままとする。また、電磁弁106は開放状態とする。
このように、端末コントローラSCは高圧側圧力HPが低下するに伴って冷媒量調整タンク100から冷媒を徐々に、即ち、電磁弁106を最短でサンプリングタイミングT2毎に所定時間t1開くことで徐々に低圧側に放出していく。
このように冷媒回路1に冷媒量調整タンク100及び増設冷媒量調整タンク116が接続されていることで、冷媒回路1内の余剰となった冷媒を高圧側から冷媒量調整タンク100及び増設冷媒量調整タンク116に回収し、また、冷媒量調整タンク100から冷媒回路1の中間圧領域に、増設冷媒量調整タンク116からは低圧側に冷媒を放出して冷媒回路1内の循環冷媒量を適切に維持することが可能となる。これにより、冷媒回路1内の高圧側が異常高圧となる不都合を解消することができ、高圧異常による圧縮機11の過負荷運転を防止することが可能となる。
特に、冷凍機3の端末コントローラSCは冷媒量調整タンク100及び増設冷媒量調整タンク116に冷媒を回収しながら放出し、目標高圧THPに基づいて回収と放出の度合いを調整することで循環冷媒量を制御するので、冷媒量調整タンク100及び増設冷媒量調整タンク116への冷媒の回収とそれらからの冷媒の放出に伴う循環冷媒量の急激な変動を防止することが可能となる。
また、冷凍機3の端末コントローラSCは冷媒回路1の高圧側圧力HPの上昇に伴い、冷媒量調整タンク100及び増設冷媒量調整タンク116への冷媒回収速度を変更すると共に、高圧側圧力HPが上昇するのに伴って冷媒回収速度を上昇させるので、過剰な冷媒回収を未然に防止することができるようになり、冷媒量調整タンク100及び増設冷媒量調整タンク116への冷媒の回収に伴う循環冷媒量の急激な変動を効果的に防止することが可能となる。
更に、冷媒量調整タンク100及び増設冷媒量調整タンク116に冷媒を回収しながら、冷媒回路1の高圧側圧力HPに基づき、冷媒量調整タンク100及び増設冷媒量調整タンク116より冷媒を放出し、そして、冷媒回路1の高圧側圧力HPが低下するに伴い、冷媒量調整タンク100及び増設冷媒量調整タンク116から冷媒を徐々に放出するので、冷媒量調整タンク100及び増設冷媒量調整タンク116からの冷媒の放出に伴う循環冷媒量の急激な変動を効果的に防止することが可能となる。
これらにより、高圧側が臨界圧力となる冷凍装置Rの冷媒回路1内の循環冷媒量を適切に維持管理し、安定した冷却性能を実現することができるようになる。
(G)安全弁
また、実施例では冷凍機3の冷媒導入口3Bの手前(冷媒上流側)の低圧配管9には、安全弁130が接続されている。この場合、安全弁130の入口側が手動の開閉弁(弁装置)131を介して低圧配管9に連通接続されており、安全弁130の出口側はキャピラリチューブ(減圧手段)132を介して大気に開放されている。
尚、開閉弁131は常には開放されているものとする。そして、安全弁130は入口側の圧力が所定の高圧力、実施例では7.8MPaに上昇した場合に流路を開き、低圧配管9から冷媒を外部にリークさせる機能を奏する。ここで、冷媒回路1の低圧側、即ち、主膨張弁62から圧縮機11の第1の回転圧縮要素18の吸込側(低段側吸込口22)までの耐圧強度は、11.0MPaに設計されている。
従って、万一低圧側の圧力が異常に上昇した場合にも、7.8MPaに上昇した時点で安全弁130により冷媒がリークされるので、それ以上の低圧側の圧力上昇は阻止され、低圧配管9やショーケース5、冷凍機3内の機器の損傷が防止される。
(H)気密試験
次に、冷凍装置Rの気密試験の手順について説明する。尚、冷凍機3の各圧縮機11の冷媒導入管30(冷凍機3の低圧側)には、実施例の場合手動の開閉弁(流路を封止可能な弁装置)133が取り付けられている。また、各圧縮機11の高段側吸込口26の手前の中間圧吸入管40と、低段側吐出口24の直後の中間圧吐出配管36(何れも冷凍機3の中間圧部の領域)にも開閉弁(流路を封止可能な弁装置)134、135がそれぞれ取り付けられている。また、各圧縮機11の高段側吐出口28の直後の高圧吐出配管42と、オイルクーラ74の下流側のオイル戻し回路73(何れも冷凍機3の高圧側)にも開閉弁(流路を封止可能な弁装置)136、137がそれぞれ取り付けられており、各開閉弁133〜137は通常の運転中は開放されているものとする。
そして、据え付け現場において図1の如く冷凍機3の冷媒導出口3Aと各ショーケース5の冷媒導入口5Aとを高圧配管7で接続し、ショーケース5の冷媒導出口5Bと冷凍機3の冷媒導入口3Bとを低圧配管9で接続する。気密試験を行う際には、先ず、開閉弁133〜137及び開閉弁131を閉じる。また、電磁弁60及び電磁弁85は非通電として流路を封止する。これにより、電磁弁60の下流側であって、開閉弁133の上流側の冷媒回路1の低圧側の領域LPARは、それ以外の領域HPAR(電磁弁60の上流側と圧縮機11の下流側との間の高圧側及び中間圧部の領域)と完全に隔離される。
その状態で、高圧サービス口112のサービスポートから窒素ガス(不活性ガスの実施例)を冷媒回路1の高圧側及び中間圧部の領域HPARに導入する。また、低圧サービス口114のサービスポートからも窒素ガスを低圧側の領域LPARに導入する。
ここで、領域HPARの気密圧力は実施例の場合12MPaに設定されている。また、低圧側の領域LPARの気密圧力は7.2MPaに設定されている(尚、耐圧強度はそれらの1.5倍以上とされる)。そのため、高圧サービス口112のサービスポートから導入する窒素ガスの圧力は12MPa、低圧サービス口114のサービスポートから導入する窒素ガスの圧力は7.2MPaとされる。この窒素ガスの導入で漏洩が発生した場合には、配管7、9の接続箇所等に問題があることになるので、対処することになる。漏洩が発生しなければ、気密検査は問題無しということになる。これにより、冷凍機3から各ショーケース5に渡る冷媒回路1内の気密性を確認することができる。
このとき、安全弁130の入口側には開閉弁131が設けられ、気密試験時には閉じられるので、安全弁130から窒素ガスが漏洩する危険性は無く、問題無く気密試験を行うことが可能となる。
(I)停電時の動作
ここで、冷凍装置Rの運転中、一時的な停電が発生した場合、各ショーケース5の電磁弁60は通電されて流路を開放し、非通電時は流路を封止するものであるため、電磁弁60は閉じて主膨張弁62と高圧配管7との間の流路を封止する。
ここで、係る停電時には圧縮機11も停止するため、冷媒回路1の圧力は平衡しようとするため、電磁弁60が開いていると、高圧配管7とそれより上流の冷凍機3の高圧側にある冷媒が所定開度で開いている主膨張弁62を経て蒸発器63に流入することになる。この蒸発器63に流入した冷媒は、未だ温度が低い状態の蒸発器63により冷却されて更に液化する。そのため、圧縮機11を再起動した際には、この液冷媒が低圧配管9を経て圧縮機11に吸い込まれる危険性がある。
しかしながら、実施例のように電磁弁60を設け、停電時にはこの電磁弁60が流路を封止するようにすることで、係る圧縮機11の液圧縮を回避し、それによって圧縮機11が損傷を来す不都合を未然に回避することが可能となる。
尚、実施例では冷却機器の一例として店舗に設置されるショーケースを採り上げたが、冷凍機から冷媒が供給されるクーリングコイルにも本発明は有効である。また、実施例で例示した各数値は、それに限定されるものでは無く、冷凍装置Rに応じて適宜設定するとよい。
MC マスターコントローラ
R 冷凍装置
RC 集中コントローラ
SC 端末コントローラ
1 冷媒回路
3 冷凍機
5 ショーケース
7 高圧配管
9 低圧配管
11 圧縮機
32 低圧圧力センサ
58 高圧圧力センサ
60 電磁弁
85 電磁弁
100 冷媒量調整タンク
111 増設冷媒量調整装置
116 増設冷媒量調整タンク
130 安全弁
133 開閉弁(弁装置)

Claims (8)

  1. 圧縮手段と放熱器を有する冷凍機と、絞り手段と蒸発器を有する冷却機器とから構成され、これら冷凍機と冷却機器とを高圧配管及び低圧配管にて接続し、前記圧縮手段にて圧縮され、前記放熱器を経た冷媒を前記高圧配管にて前記絞り手段に送り、前記蒸発器から出た冷媒を前記低圧配管にて前記圧縮手段に戻すと共に、高圧側が超臨界圧力となる冷凍装置において、
    前記冷却機器は前記高圧配管が接続される冷媒導入口と、前記低圧配管が接続される冷媒導出口を有し、前記冷媒導入口には通電時に流路を開放し、非通電時には流路を封止する電磁弁が設けられていることを特徴とする冷凍装置。
  2. 前記冷凍機は前記高圧配管が接続される冷媒導出口と、前記低圧配管が接続される冷媒導入口を有すると共に、
    前記冷凍機の高圧側と低圧側に設けられ、流路を封止可能な弁装置と、
    前記低圧側の弁装置と前記冷凍機の冷媒導入口の間に設けられた低圧サービス口と、
    前記放熱器の出口から前記冷凍機の冷媒導出口の間に設けられた高圧サービス口とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の冷凍装置。
  3. 前記低圧配管には、所定の圧力にて流路を開く安全弁が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の冷凍装置。
  4. 前記冷凍機は、中間圧部と低圧側とを連通するバイパス配管と、該バイパス配管に設けられた電磁弁を備え、該電磁弁は非通電時に流路を封止することを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちの何れかに記載の冷凍装置。
  5. 前記冷媒として二酸化炭素を使用したことを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちの何れかに記載の冷凍装置。
  6. 圧縮手段と放熱器を有する冷凍機と、絞り手段と蒸発器を有する冷却機器とから構成され、これら冷凍機と冷却機器とを高圧配管及び低圧配管にて接続し、前記圧縮手段にて圧縮され、前記放熱器を経た冷媒を前記高圧配管にて前記絞り手段に送り、前記蒸発器から出た冷媒を前記低圧配管にて前記圧縮手段に戻すと共に、高圧側が超臨界圧力となる冷凍装置の気密試験方法であって、
    前記高圧配管が接続される前記冷却機器の冷媒導入口の手前に、通電時に流路を開放し、非通電時には流路を封止する電磁弁を取り付け、
    前記冷凍機の高圧側と低圧側に、流路を封止可能な弁装置を取り付け、
    前記低圧側の弁装置と前記冷凍機の冷媒導入口の間に低圧サービス口を設けると共に、
    前記放熱器の出口から前記冷凍機の冷媒導出口の間に高圧サービス口を設け、
    前記電磁弁と弁装置により流路を封止した状態で、前記各サービス口から不活性ガスを導入することにより、前記冷凍機から冷却機器に渡る気密性を確認することを特徴とする冷凍装置の気密試験方法。
  7. 前記低圧配管に、所定の高圧力にて流路を開く安全弁を設け、前記所定の高圧力を前記低圧サービス口から導入する不活性ガスの圧力より低く設定し、前記安全弁と低圧配管との間には、流路を封止可能な弁装置を設け、該弁装置を閉じてから前記低圧サービス口より不活性ガスを導入することを特徴とする請求項6に記載の冷凍装置の気密試験方法。
  8. 前記冷媒として二酸化炭素を使用する請求項6又は請求項7に記載の冷凍装置の気密試験方法。
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