JP2015048876A - 位置決め機構、案内装置、位置決め方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】作業員の技能に左右されず、容易に案内装置の位置精度を高めることができる位置決め機構、案内装置、及び位置決め方法を提供することを目的とする。【解決手段】被取付部(6)に対向する側の案内レール(2)の部分に複数形成された第1の凹部(11)と、案内レール(2)を被取付部(6)の所望の位置に配置したときに第1の凹部(11)にそれぞれ対応する被取付部(6)の部分に形成された第2の凹部(13)と、第1の凹部(11)と第2の凹部(13)とに共通して嵌合される位置決め部材(14)と、を有するものとする。【選択図】図2
Description
本発明は、案内レールとスライダと転動体を備え、各種ロボット、搬送装置、半導体製造装置などに用いられる案内装置用の位置決め機構、当該位置決め機構によって位置決めされる案内装置、及び案内装置の位置決め方法に関する。
従来、案内装置として、直線状に延びる案内レールを有する直動案内装置と、曲線状の案内レールを有する曲線運動案内装置が知られている。
直動案内装置は、例えば、直線状の案内レールと、その案内レールを跨いで案内レールの長手方向に相対移動可能に跨嵌したスライダとからなり、そのスライダは、スライダ本体と、スライダの滑走時に先頭又は後尾となる両端部にエンドキャップとを備えており、多数の転動体がスライダ内に形成された循環路を循環しながら案内レールとスライダ本体との間の転動路を転動することにより、案内レールとスライダとの滑らかな相対移動を実現する。直動案内装置はあらゆる向きに取り付けることが可能であるため、本願においては、図1に示すように、直動案内装置1の案内レール2の延在方向をX軸方向、X軸方向に対して垂直で、被取付部6と接触する案内レール2の面と平行な方向をY軸方向、X軸方向とY軸方向の双方に対して垂直な方向をZ軸方向とする。
曲線運動案内装置は、リング状等の曲線状の案内レールと、曲線状の案内レール上を滑走可能に構成されたスライダと、転動体とからなる。
このような案内装置において、案内レールを被取付部に固定する前に、被取付部側の案内レール部分に長方形状の固定部材を取付け、案内レールの継ぎ合わせ部分を連結することで、案内レールの継ぎ目におけるZ軸方向の段差の発生を解消し、滑らかに接続できる案内装置の取付構造及び取付方法がある(例えば、特許文献1)。
また、案内装置を被取付部に取り付けるための取付機構を案内レールに一体に設けることで、案内装置を被取付部に容易に取り付けられる案内装置がある(例えば、特許文献2)。
しかしながら、いずれの発明も案内装置の案内レール全体の取付位置の精度を向上させるものではなく、特許文献1に記載の発明においては、固定部材が被取付部に遊嵌されているため、取付後、キャリッジ走行中に微振動が発生して、案内レールにZ軸方向の段差が生じてしまう。
位置精度を高く案内レールを固定するためには、案内レールに沿って、被取付部にX軸方向に延びる肩部を設け、案内レールを肩部に押し当てながら固定することが考えられるが、その場合、案内レールと肩部の接触面の精度を高めなければならないため、加工費用が高価となってしまう。また、高精度な直定規を基準として案内レールを平行に調整しながら取り付ける方法も考えられるが、作業員の技能によって取付位置の精度が左右されたり、位置の調整に時間と労力を要するといった問題がある。
このような問題に鑑みて、本発明は、作業員の技能に左右されず、容易に案内装置の位置精度を高めることができる位置決め機構、案内装置、及び位置決め方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明では、
被取付部に面接触して取り付けられる案内レールと、該案内レール上を滑走可能に跨架されたスライダとを有する案内装置に用いられる位置決め機構であって、
前記被取付部に対向する側の前記案内レールの部分に複数形成された第1の凹部と、
前記案内レールを前記被取付部の所望の位置に配置したときに前記第1の凹部にそれぞれ対応する被取付部の部分に形成された第2の凹部と、
前記第1の凹部と前記第2の凹部とに共通して嵌合される凸部と、を有することを特徴とする位置決め機構を提供する。
被取付部に面接触して取り付けられる案内レールと、該案内レール上を滑走可能に跨架されたスライダとを有する案内装置に用いられる位置決め機構であって、
前記被取付部に対向する側の前記案内レールの部分に複数形成された第1の凹部と、
前記案内レールを前記被取付部の所望の位置に配置したときに前記第1の凹部にそれぞれ対応する被取付部の部分に形成された第2の凹部と、
前記第1の凹部と前記第2の凹部とに共通して嵌合される凸部と、を有することを特徴とする位置決め機構を提供する。
好ましくは、前記凸部は円柱状をしている。
また、好ましくは、前記凸部は、前記第1の凹部に対応した第1の端部と、前記第2の凹部に対応した第2の端部とを備え、前記第1の端部側から前記第2の端部側に向かうにつれて、外周面が漸次縮径又は縮径している。
また、好ましくは、前記凸部は、前記第1の凹部に対応した第1の端部と、前記第2の凹部に対応した第2の端部と、前記第1の端部側の外周面に形成された雄ネジ部と、前記第2の端部に向かうにつれて漸次縮径したテーパー部とを備え、
前記第1の凹部の内周面には、前記雄ネジ部を螺合する雌ネジ部が形成されている。
前記第1の凹部の内周面には、前記雄ネジ部を螺合する雌ネジ部が形成されている。
また、好ましくは、前記凸部は、前記第1の凹部に対応した第1の端部と、前記第2の凹部に対応した第2の端部と、前記第1の端部に向かうにつれて漸次縮径したテーパー部と、前記第2の端部側の外周面に形成された雄ネジ部とを備え、
前記第2の凹部の内周面には、前記雄ネジ部を螺合する雌ネジ部が形成されている。
前記第2の凹部の内周面には、前記雄ネジ部を螺合する雌ネジ部が形成されている。
また、好ましくは、前記凸部は、前記第1の凹部に対応した第1の端部と、前記第2の凹部に対応した第2の端部と、前記第1の端部に向かうにつれて漸次縮径した第1のテーパー部と、前記第2の端部に向かうにつれて漸次縮径した第2のテーパー部とを備える。
また、好ましくは、前記凸部は、凹部に対して公差が±5μmの範囲内である。
また、上記課題を解決するために本発明では、
前記第1の凹部を備え、
前記位置決め機構により位置決めされることを特徴とする案内装置を提供する。
前記第1の凹部を備え、
前記位置決め機構により位置決めされることを特徴とする案内装置を提供する。
また、上記課題を解決するために本発明では、
被取付部に面接触して取り付けられる案内レールと、該案内レール上を滑走可能に跨架されたスライダとを有する案内装置の位置決め方法であって、
前記被取付部に対向する側の前記案内レールの部分に第1の凹部を複数形成するステップと、
前記案内レールを前記被取付部の所望の位置に配置したときに前記第1の凹部に対応する被取付部の部分にそれぞれ第2の凹部を形成するステップと、
前記第1の凹部と前記第2の凹部とに凸部を共通して嵌合するステップと、を有することを特徴とする位置決め方法を提供する。
被取付部に面接触して取り付けられる案内レールと、該案内レール上を滑走可能に跨架されたスライダとを有する案内装置の位置決め方法であって、
前記被取付部に対向する側の前記案内レールの部分に第1の凹部を複数形成するステップと、
前記案内レールを前記被取付部の所望の位置に配置したときに前記第1の凹部に対応する被取付部の部分にそれぞれ第2の凹部を形成するステップと、
前記第1の凹部と前記第2の凹部とに凸部を共通して嵌合するステップと、を有することを特徴とする位置決め方法を提供する。
本発明によれば、作業員の技能に左右されず、容易に案内装置の位置精度を高めることができる位置決め機構、案内装置、及び位置決め方法を提供することができる。
(第1実施形態)
本願の第1実施形態に係る案内装置1の位置決め機構を図1ないし図3を参照しつつ説明する。図1は、本願の第1実施形態に係る案内装置1を示す斜視図である。図1において案内装置1は被取付部6に取り付けられている。
本願の第1実施形態に係る案内装置1の位置決め機構を図1ないし図3を参照しつつ説明する。図1は、本願の第1実施形態に係る案内装置1を示す斜視図である。図1において案内装置1は被取付部6に取り付けられている。
図1に示すように、本願の第1実施形態に係る案内装置1は、細長い四角柱状の案内レール2と、案内レール2を跨いで、案内レール2の長手方向に相対移動可能に跨嵌したスライダ3とから構成されている。図1においては、案内レール2を被取付部6に取り付けた状態を示している。
案内レール2は金属製で、Z軸方向に貫通したボルト穴9が複数形成されている。案内レール2の長さは用途に応じて適宜調整することができる。案内レール2には、X軸方向に延びる断面略円弧状の角部転動溝7a、7b及び側部転動溝8a、8bが形成されている。側部転動溝8a、8bの底部には逃げ溝が形成されている。案内レール2は、ボルト穴9内に挿通されたボルト15によって被取付部6に固定されている。
スライダ3は、金属製のスライダ本体3aと、スライダ本体3aの滑走方向の前後に取り付けられたエンドキャップ4a、4bと、エンドキャップ4a、4bを介してスライダ本体3に取り付けられたサイドシール5a、5bと、から構成されている。
サイドシール5a、5bは、弾性体からなり、スライダ本体3と案内レール2との間に異物が侵入するのを防ぐ。サイドシール5a、5bには貫通孔10a、10b(10bは不図示)が形成されており、貫通孔10a、10bを通してエンドキャップ4a、4bに形成された注入口から潤滑剤を注入することができる。
図2は、本願の第1実施形態に係る案内装置1の位置決め機構を示す斜視図である。案内装置1を傾けて被取付部6に接する面を示している。図2においてスライダ3は二点鎖線により省略して示している。
被取付部6と面接触する案内レール2の面には、X軸方向に延びる中心線に沿って等間隔に、第1の凹部11と、ボルト穴9とが交互に配置されている。被取付部6には、案内レール2を被取付部6の所望の位置に配置した際に、第1の凹部11とボルト穴9にそれぞれ対向する位置に、第2の凹部13と、ボルト用タップ12とが形成されている。
第1の凹部11と第2の凹部13は、共に円柱状に穿孔され、互いに略同じ径寸法を有している。第1の凹部11と第2の凹部13には、円柱状の凸部(位置決め部材)14が挿入される。案内レール2の位置決めは、第2の凹部13に凸部14を半分程度嵌合し、当該凸部14に第1の凹部11を上から被せるようにして嵌合させる。凸部14と第1の凹部11、第2の凹部13とは締まり嵌め又は中間嵌めにより嵌合される。
上記位置決め機構によれば、案内レールの位置決めを、容易に、精度良く行うことができ、案内レールの真直度調整作業も不要とすることができる。
凸部14の材料としては、SUJ2などの金属材料を用いることができる。これにより、凸部14の弾性によって、ボルトの締付け前後による誤差を吸収することができる。
また、凸部14として、市販のノックピンを使用することができる。市販のものを使用することにより、精度の高い位置決めを安価で、作業者の技能に影響されず、容易に、確実に、安心して、効率良く実現することができる。
市販されているストレートタイプ(円柱状)のノックピンでは、外径部が研磨加工により高精度に仕上がっているものがあり、凹部に対する外径寸法の公差は±5μm以下となっているため、凹部の真円度を+5μm以下とした場合には、リニアガイドのレールを取付面(ベース)へ取り付けたときの誤差(ズレ)量も、最大で10μm程度に収まる。真円度も出しやすいため、高精度に取り付けることができる。高精度なノックピンも市販されており、凹部に対する高精度タイプの外径公差は−2μmであるため、当該ピンを用いれば更に高精度に取り付けることができる。公差0〜−5μmでは凸部と凹部が締まり嵌めになるため、案内レール2と被取付部6がズレることはない。
図3は、本願の第1実施形態に係る案内装置1の取付機構を示す拡大斜視図である。
被取付部6への案内レール2の固定は、案内レール2を上記位置決め機構により位置決めした後、ボルト15をボルト穴9に挿入し、ボルト用タップ12に螺合することで行う。
固定用ボルト15を挟んで両側に位置決め用の凸部14が配置されているため、固定用ボルト15の締め込みの際に案内レール2の位置がずれるのを防ぐことができる。
以上のように、第1の凹部11を備え、上記位置決め機構により位置決めされる案内装置1によれば、案内レール2の位置決めを、作業者の技能に影響されず、容易に、精度良く行うことができる。取付精度の悪化は、主に、案内装置の寿命・摩擦・精度の3つの要素に悪影響を及ぼすおそれがあるが、本実施形態によれば、そのような悪影響が生じるのを防ぐことができる。また、凹部に対するノックピンの外径寸法の公差は5μm以下であることから、案内レール2の位置精度も良くすることができるので、被取付部に対する案内レール2の真直度が良い。そのため、案内装置1の走行中の運動精度が向上するので、ボールと溝との接点が歪み接触角変形を起こすことなく、剛性の低下の防止を図ることもできる。なお、案内レール2の真直度をさらに向上させるためには、複数の案内装置を組み合わせて用いることができる。例えば、一般に多く用いられる2レール、4スライダ(ベアリング)仕様であれば、ストロークが短くなることと、レール同士、スライダ同士の干渉による平均化効果が働くことから、通常、単体での真直度よりも真直度を小さくすることができる。
(第2実施形態)
本願の第2実施形態に係る案内装置の位置決め機構を図4を参照しつつ説明する。本第2実施形態に係る案内装置の位置決め機構は、上記第1実施形態に係る案内装置の位置決め機構とは凸部と第1、第2の凹部の構成においてのみ異なるため、第1実施形態と重複する説明は省略し、凸部と第1、第2の凹部の構成について説明する。
本願の第2実施形態に係る案内装置の位置決め機構を図4を参照しつつ説明する。本第2実施形態に係る案内装置の位置決め機構は、上記第1実施形態に係る案内装置の位置決め機構とは凸部と第1、第2の凹部の構成においてのみ異なるため、第1実施形態と重複する説明は省略し、凸部と第1、第2の凹部の構成について説明する。
図4は本願の第2実施形態に係る位置決め機構の凸部24の側面と、案内レールに形成された第1の凹部211及び被取付部に形成された第2の凹部213の断面を示す拡大図である。本第2実施形態に係る凸部24は、概略円柱状に形成されているが、外周面がテーパー状に形成されている。すなわち、第1の凹部211に対応する第1の端部24c側の径寸法が、第2の凹部213に対応する第2の端部24d側の径寸法よりも大きく形成されており、第1の凹部211に挿入される側から第2の凹部213に挿入される側に向かうにつれて漸次縮径している。
第1の凹部211は、凸部24の最大外径と略同じ内径寸法を有しており、第2の凹部213は、凸部24の外周面のうち最も径寸法の小さい部分の直径よりも大きく、第1の端部24cから第2の端部24dまでの中間部よりも小さい内径寸法を有している。
なお、凸部24には、第1の端部24cの端面から中心軸に沿って内側に向かって凹んだ雌ネジ部24aが形成されているが、雌ネジ部24aを有さない構成としても良い。凸部24としては、市販されているテーパーピンを用いることができる。
レール取付用の凸部と凹部は、互いに直径の差が小さければ小さいほど位置決め誤差は小さくなり、位置精度が高くなる反面、凸部は凹部に入りにくくなり、レール取付作業が困難になる。本第2実施形態に係る凸部24のように、外周面がテーパー状に形成された凸部と、それに対応した第1、第2の凹部を用いることにより、効率良く案内レールの取付作業を行うことができるようになる。
なお、本第2実施形態においては、第1の端部24c側から第2の凹部213に対応する第2の端部24d側に向かうにつれて外周面を漸次拡径させ、それに合わせて、第1の凹部と第2の凹部の内径寸法を設定しても良い。
(第3実施形態)
本願の第3実施形態に係る案内装置の位置決め機構を図5を参照しつつ説明する。本第3実施形態に係る案内装置の位置決め機構は、上記第1実施形態に係る案内装置の位置決め機構とは凸部と第1、第2の凹部の構成においてのみ異なるため、第1実施形態と重複する説明は省略し、凸部と第1、第2の凹部の構成について説明する。
本願の第3実施形態に係る案内装置の位置決め機構を図5を参照しつつ説明する。本第3実施形態に係る案内装置の位置決め機構は、上記第1実施形態に係る案内装置の位置決め機構とは凸部と第1、第2の凹部の構成においてのみ異なるため、第1実施形態と重複する説明は省略し、凸部と第1、第2の凹部の構成について説明する。
図5は本願の第3実施形態に係る位置決め機構の凸部34の側面と、案内レールに形成された第1の凹部311及び被取付部に形成された第2の凹部313の断面を示す拡大図である。本第3実施形態に係る凸部34は、第1の凹部311に対応した第1の端部34cと第2の凹部313側に対応した第2の端部34dを有しており、第1の端部34c側の外周部に雄ネジ部34aが形成され、雄ネジ部34aの第2の端部34d側部分から第2の端部34dに向かって、拡径して雄ネジ部34aの外径よりも外径寸法の大きい最大外径部と、該最大外径部から漸次縮径したテーパー部34bを形成している。
第1の凹部311の内周面には、凸部34の雄ネジ部34aが螺合する雌ネジ部が形成されている。第2の凹部313は、テーパー部34bのうち最も径寸法の小さい第2の端部34dの直径よりも大きく、テーパー部材34bのうち最も径寸法の大きい最大外径部よりも小さい内径寸法を有している。凸部34としては、市販されている外ネジ付テーパーピンを用いることができる。市販のものは安価に入手可能であるため、市販のものを用いることにより、製造コストの増大を防ぐことができる。
本第3実施形態によれば、雄ネジ部34aを第1の凹部311に螺合することにより、案内レールの取付時に、凸部34を案内レールに確実に固定することができる。また、テーパー部34bによって凸部34を第2の凹部313に挿入しやすくなる。
なお、本第3実施形態においては、第1の端部34c側にテーパー部を形成し、第2の端部34d側に雄ネジ部を形成し、それに合わせて、第1の凹部の内周面は雌ネジ部を形成せずに円柱面状としておき、第2の凹部の内周面に雌ネジ部を形成してしても良い。
(第4実施形態)
本願の第4実施形態に係る案内装置の位置決め機構を図6を参照しつつ説明する。本第4実施形態に係る案内装置の位置決め機構は、上記第1実施形態に係る案内装置の位置決め機構とは凸部と第1、第2の凹部の構成においてのみ異なるため、第1実施形態と重複する説明は省略し、凸部と第1、第2の凹部の構成について説明する。
本願の第4実施形態に係る案内装置の位置決め機構を図6を参照しつつ説明する。本第4実施形態に係る案内装置の位置決め機構は、上記第1実施形態に係る案内装置の位置決め機構とは凸部と第1、第2の凹部の構成においてのみ異なるため、第1実施形態と重複する説明は省略し、凸部と第1、第2の凹部の構成について説明する。
図6は本願の第4実施形態に係る位置決め機構の凸部44の側面と、案内レールに形成された第1の凹部411及び被取付部に形成された第2の凹部413の断面を示す拡大図である。本第4実施形態に係る凸部34は、概略円柱面状をして、第1の凹部411に対応した第1の端部44cと第2の凹部413に対応した第2の端部44dを有しており、第1の端部44cと第2の端部44dとの中間に形成された最大外径部から第1の端部44cに向かうにつれて漸次縮径した第1のテーパー部44aと、第2の端部44dに向かうにつれて漸次縮径した第2のテーパー部44bとを有している。
第1の凹部411及び第2の凹部413は、凸部44の最大外径よりも小さく、第1の端部44c及び第2の端部44dよりも大きい内径寸法を有している。
本第4実施形態によれば、凸部44を第1の凹部411及び第2の凹部413へ挿入しやすくなり、効率良く案内レールの取付作業を行うことができる。なお、凹部は、テーパー部に合わせて、テーパーにしても良い。
最後に、図7を参照しつつ本願の第1実施形態に係る案内装置1の位置決め方法について説明する。
まず、案内レール2に第1の凹部11を複数形成する(ステップS1)。次に、案内レール2を被取付部6の所望の位置に配置したときに第1の凹部11に対応する被取付部6の部分に第2の凹部13を形成する(ステップS2)。最後に、第1の凹部11と第2の凹部13とに凸部14を共通して嵌合する(ステップS3)。
第1の凹部11と第2の凹部13は、ドリルを用いた穿孔によって容易に形成することができる。また、第1の凹部11と第2の凹部13への凸部14の嵌合は、被取付部6に形成された第2の凹部13に凸部14を半分程度嵌合した後、第2の凹部13から突出した当該凸部14に第1の凹部11を被せるようにして第1の凹部11に凸部14を嵌合することにより行うことができる。これとは反対に、案内レール2に形成された第1の凹部11に凸部14を半分程度嵌合した後、第1の凹部11から突出した当該凸部14を、被取付部6に形成された第2の凹部13に挿入して嵌合しても良い。
上記位置決め方法によれば、案内レールの位置決めを、作業者の技能に影響されず、容易に、精度良く行うことができる。したがって、安定して、確実に、効率よく、取り付け作業を行うことができ、取り付けのコストを抑えることができる。
以上、本願発明の説明のため具体的な実施形態を示したが、本願発明はこれに限られるものではなく、種々の変更・改良が可能である。
例えば、凸部は、上記実施形態において示した形状に限られず、球状でも、円筒状であっても良い。また、それに合わせて、第1の凹部と第2の凹部の形状を変更することもできる。ノックピンは市販のものに限られず、専用に製造されたものであってもよい。
また、凸部と案内レール固定用のボルトは、案内レールの中心線に沿って交互に配置されることが好ましいが、必ずしもこれに限定されるわけではない。すなわち、凸部と案内レール固定用のボルトは、中心線からずらして配置しても良いし、凸部は、許容誤差や案内レールの長さなどに応じて必要な距離を離して複数配置されていれば、位置や個数は限定されない。
以上のように、本発明によれば、作業員の技能に左右されず、容易に案内装置の位置精度を高めることができる位置決め機構、案内装置、及び位置決め方法を提供することができる。
1 案内装置
2 案内レール
3 スライダ
3a スライダ本体
4a、4b エンドキャップ
5a、5b サイドシール
6 被取付部
7a、7b 角部転動溝
8a、8b 側部転動溝
9 ボルト穴
10a 貫通孔
11、211、311、411 第1の凹部
12 ボルト用タップ
13、213、313、413 第2の凹部
14、24、34、44、45 凸部
15 ボルト
24a 雌ネジ部
24c、34c、44c 第1の端部
24d、34d、44d 第2の端部
34a 雄ネジ部
34b テーパー部
44a 第1のテーパー部
44b 第2のテーパー部
2 案内レール
3 スライダ
3a スライダ本体
4a、4b エンドキャップ
5a、5b サイドシール
6 被取付部
7a、7b 角部転動溝
8a、8b 側部転動溝
9 ボルト穴
10a 貫通孔
11、211、311、411 第1の凹部
12 ボルト用タップ
13、213、313、413 第2の凹部
14、24、34、44、45 凸部
15 ボルト
24a 雌ネジ部
24c、34c、44c 第1の端部
24d、34d、44d 第2の端部
34a 雄ネジ部
34b テーパー部
44a 第1のテーパー部
44b 第2のテーパー部
Claims (9)
- 被取付部に面接触して取り付けられる案内レールと、該案内レール上を滑走可能に跨架されたスライダとを有する案内装置に用いられる位置決め機構であって、
前記被取付部に対向する側の前記案内レールの部分に複数形成された第1の凹部と、
前記案内レールを前記被取付部の所望の位置に配置したときに前記第1の凹部にそれぞれ対応する被取付部の部分に形成された第2の凹部と、
前記第1の凹部と前記第2の凹部とに共通して嵌合される凸部と、を有することを特徴とする位置決め機構。 - 前記凸部は円柱状をしていることを特徴とする請求項1に記載の位置決め機構。
- 前記凸部は、前記第1の凹部に対応した第1の端部と、前記第2の凹部に対応した第2の端部とを備え、前記第1の端部側から前記第2の端部側に向かうにつれて、外周面が漸次縮径又は縮径していることを特徴とする請求項1に記載の位置決め機構。
- 前記凸部は、前記第1の凹部に対応した第1の端部と、前記第2の凹部に対応した第2の端部と、前記第1の端部側の外周面に形成された雄ネジ部と、前記第2の端部に向かうにつれて漸次縮径したテーパー部とを備え、
前記第1の凹部の内周面には、前記雄ネジ部を螺合する雌ネジ部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の位置決め機構。 - 前記凸部は、前記第1の凹部に対応した第1の端部と、前記第2の凹部に対応した第2の端部と、前記第1の端部に向かうにつれて漸次縮径したテーパー部と、前記第2の端部側の外周面に形成された雄ネジ部とを備え、
前記第2の凹部の内周面には、前記雄ネジ部を螺合する雌ネジ部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の位置決め機構。 - 前記凸部は、前記第1の凹部に対応した第1の端部と、前記第2の凹部に対応した第2の端部と、前記第1の端部に向かうにつれて漸次縮径した第1のテーパー部と、前記第2の端部に向かうにつれて漸次縮径した第2のテーパー部とを備えることを特徴とする請求項1に記載の位置決め機構。
- 前記凸部は、凹部に対して公差が±5μmの範囲内であることを特徴とする請求項1ないし6の何れか一項に記載の位置決め機構。
- 前記第1の凹部を備え、
請求項1ないし7のいずれか一項に記載の位置決め機構により位置決めされることを特徴とする案内装置。 - 被取付部に面接触して取り付けられる案内レールと、該案内レール上を滑走可能に跨架されたスライダとを有する案内装置の位置決め方法であって、
前記被取付部に対向する側の前記案内レールの部分に第1の凹部を複数形成するステップと、
前記案内レールを前記被取付部の所望の位置に配置したときに前記第1の凹部に対応する被取付部の部分にそれぞれ第2の凹部を形成するステップと、
前記第1の凹部と前記第2の凹部とに凸部を共通して嵌合するステップと、を有することを特徴とする位置決め方法。
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JP2013179662A JP2015048876A (ja) | 2013-08-30 | 2013-08-30 | 位置決め機構、案内装置、位置決め方法 |
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-
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