JP2015048822A - 密閉形圧縮機及びそれを用いた冷蔵庫 - Google Patents

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武美 多田
貴之 平子
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Abstract

【課題】安価な構造で簡便にシリンダ室における吸入性能を高めて圧縮効率を一層向上できる家電用冷凍システムに適した密閉形圧縮機を提供する。【解決手段】この圧縮機50は、吐出側に凝縮器100、吸入側に蒸発器110が配備され、凝縮器100及び蒸発器110の間に膨張弁120を介在させて冷媒ガスを封入した上で各部を配管で接続して成る冷凍システムに適用され、その圧縮要素6の要部は、ピストン5の上死点側に設置する弁座15の吸入口15aを通じてシリンダ室内に低圧冷媒ガスを吸入する経路以外に、ピストン5の下死点近傍にシリンダ4の側壁を貫通するピストン5の吸入工程で働く吸入用貫通孔32(一端側が密閉容器1内の圧縮要素6に装着される吸入サイレンサ30の壁を貫通してその内部に繋がるように開口され、且つ他端側がピストン5の下死点とピストン5の吐出圧力に到達する位置との間に開口され、圧縮工程では塞がれる)を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、冷蔵庫や空気調和装置(エアコンディショナー)等の家電用冷凍システムに用いられる電動式の密閉形圧縮機及びそれを用いた冷蔵庫に関する。
一般に、この種の冷凍システムでは、冷媒ガスを密閉型圧縮機により圧縮して高圧ガスとして吐出側の凝縮器へ送り、凝縮器では高圧ガスを凝縮して減圧機構の膨張弁を経由して減圧させてから蒸発器へ送り、蒸発器では減圧された低圧ガスを蒸発させて密閉型圧縮機の吸入側に吸い込ませることで再び圧縮を繰り返すサイクル機能を持つ。
このような冷凍システムに適用される密閉形圧縮機としては、例えばピストンを軽量化して電動機の負荷を低減すると共に、ピストン内部の潤滑及び冷却の双方を改善して、圧縮効率と信頼性とを向上させた「密閉形圧縮機およびそれを用いた冷蔵庫」(特許文献1参照)が挙げられる。
特開2013−68112号公報
上述した特許文献1に係る密閉形圧縮機における圧縮要素の要部は、シリンダの開口端が弁座によって閉塞されると共に、バルブカバーで覆われ、バルブカバーが内部の仕切部によって一方の空間を吸入室とし、他方の空間を吐出室とする他、弁座の吸入口、吐出口がそれぞれ吸入弁、吐出弁によって開閉されることで吸入室、吐出室と連通するもので、ピストンのシリンダ内における往復動時に密閉ケース内に導かれて充満した冷媒ガスがバルブカバーの吸入室に導かれ、ピストンの往復動に伴ってシリンダのシリンダ室に吸い込まれて圧縮された冷媒ガスを吐出する構造であり、更に実用上ではバルブカバーの吸入室と吐出室とをそれぞれ連通路を介して開口部を有する吸入サイレンサと吐出サイレンサとに繋げる構造としているが、低圧の冷媒ガスが吸入サイレンサの開口部から一つの連通路を通ってバルブカバーの吸入室を介してシリンダ室内に吸入されるガス流路構造であるため、シリンダ室における吸入性能には限界があり、圧縮効率をそれ以上向上させることが困難となっているという問題がある。
本発明は、このような問題点を解決すべくなされたもので、その技術的課題は、安価な構造で簡便にシリンダ室における吸入性能を高めて圧縮効率を一層向上できる家電用冷凍システムに適した密閉形圧縮機及びこれを用いた冷蔵庫を提供することにある。
上記技術的課題を達成するため、本発明は、密閉容器内に収納された電動要素が圧縮要素を駆動すると共に、シリンダと当該シリンダ内を往復動するピストンとを有し、シリンダブロックの頂部の開口端面に対して、吸入口、吐出口を持つ弁座と、吸入口、吐出口における冷媒ガスの流入、流出をそれぞれ制御する吸込弁、吐出弁と、弁座カバーと、を装着してシリンダ室を形成した密閉形圧縮機において、ピストンの圧縮工程では当該ピストン本体の側壁によって塞がれると共に、当該ピストンの吸入工程でシリンダ室内と密閉容器内とを連通させるために当該シリンダの側壁を貫通して一端側が当該密閉容器内に開口され、且つ他端側が当該シリンダ室内の当該ピストンの下死点近傍に開口される吸入用貫通孔を備えたことを特徴とする。
本発明の密閉形圧縮機によれば、ピストン上死点側に設置する弁座の吸入口を通じてシリンダ室内に低圧の冷媒ガスを吸入する既存のガス吸入路以外に、ピストン下死点近傍にシリンダの側壁を貫通する開閉弁を持たない構造のピストンの吸入工程で働く吸入用貫通孔を持つため、安価な構造で簡便にシリンダ室における吸入性能を高めて圧縮効率を一層向上させることができるようになり、その結果として、冷凍サイクルでの冷媒ガスの循環量が増えて熱交換性能が高められ、家電用冷凍システムへの適用が好適となり、係る家電用冷凍システムを具備する冷蔵庫での冷凍性能の向上に寄与できる。
本発明の実施例1に係る密閉形圧縮機の概略構造を縦方向で断面にして示した側面図である。 家電用冷凍システムに組込まれた周知の密閉形圧縮機に係る圧縮要素の要部構造を示した模式図である。 家電用冷凍システムに組込まれた図1に示す密閉形圧縮機に係る圧縮要素の要部構造を示した模式図である。 図3に示す圧縮要素の要部構造における圧縮吸入動作の1サイクルに伴う冷媒ガスの流れの変化を示した模式図であり、(a)は上死点到達時の圧縮工程での吐出経路における吐出の様子を示した図、(b)は下死点側移動途中の吸入工程での既存の吸入経路における吸入の様子を示した図、(c)は下死点到達時の吸入工程での吸入用貫通孔経路における吸入を合わせた吸入の様子を示した図、(d)上死点側移動途中の圧縮工程での吐出経路における吐出の様子を示した図である。
以下に、本発明の密閉形圧縮機及びそれを用いた冷蔵庫について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る密閉形圧縮機50の概略構造を縦方向で断面にして示した側面図である。この密閉形電動圧縮機50は、概略構造上は特許文献1に開示されたものと共通するもので、密閉容器1内の中心部に縦軸にシャフト10を配置し、下部に配置した電動要素7が上部に配置した圧縮要素6を回転駆動する構成になっている。ここでの圧縮要素6は、フレーム3と一体的に成形されたシリンダ4内をピストン5が往復動するレシプロ式の圧縮機である。シャフト10の回転中心から偏心した位置には、クランクピン11が設けられており、ピストン5を往復動させる。圧縮要素6の下部に配置される電動要素7は、固定子8及び回転子9を有している。
シャフト10は、フレーム3の中間部に保持された軸受部2を貫通してフレーム3の下方及び上方へ延在しており、フレーム3の上方側にクランクピン11が位置している。シャフト10の下部には回転子9が固定して取り付けられている。電動要素7の固定子8と回転子9との間で発生する動力によってシャフト10が回転する。クランクピン11とピストン5との間はコンロッド12で連結されており、クランクピン11の回転運動がコンロッド12を介してピストン5の往復動に変換される。
密閉容器1内の底部には、潤滑油14が貯留されている。潤滑油14は、シャフト10が回転すると、シャフト10の下端部に取り付けられた給油ピース20のポンプ作用により、給油ピース20の上端部からシャフト10内に形成された潤滑油通路22を通ってシャフト10の外周部に導かれる。その後、シャフト10の外周部に形成された外周螺旋溝21から再びシャフト内10に入り、シャフト10の上端部から矢印23で示されるような潤滑油14の流れとして噴出する。この潤滑油14の流れの一部がシリンダ4の内部に流入する。シリンダ4の開口端は、弁座15によって閉塞されると共に、バルブカバー16で覆われている。電動要素7に通電してシャフト10を回転駆動すると、コンロッド12とボールジョイント機構部12eとを介してピストン5がシリンダ4内を往復動する仕組みになっている。その他、実施例1に係る密閉形圧縮機50では、シリンダ4のシリンダ室内を往復動するピストン5の圧縮工程ではピストン5の本体の側壁によって塞がれると共に、ピストン5の吸入工程でシリンダ室内と密閉容器1内とを連通させるためにシリンダ4の側壁(ブロック)を貫通する吸入用貫通孔32が設けられている。
図2は、比較として一般的な家電用冷凍システムに組込まれた周知の密閉形圧縮機50′に係る圧縮要素6′の要部構造を示した模式図である。ここでの冷凍システムは、シリンダ4の側壁を貫通する吸入用貫通孔32を持たない周知の密閉形圧縮機50′を用いており、その吐出側に凝縮器100を配備すると共に、吸入側に蒸発器110を配備し、凝縮器100及び蒸発器110の間に減圧機構の膨張弁120を介在させて冷媒ガスを封入した上で各部を配管で接続して構成される。また、密閉形圧縮機50′における圧縮要素6′の要部構造について、弁座15はシリンダ4の開口端面に設置されてシリンダ室を閉じるもので、弁座15自体には吸入口15a、吐出口15bが設けられ、これらの吸入口15a、吐出口15bはそれぞれ吸入弁15c、吐出弁15dの開閉動作によって開状態、閉塞状態となる。バルブカバー16には、内部を二分する仕切部が設けられ、その一方の空間は吸入室16aを成し、他方の空間は吐出室16bを成している。即ち、バルブカバー16は、吸入室16aと吐出室16bとを区画して形成した構造を持って弁座15を覆う。弁座15では、吸入弁15cの開状態で吸入口15aが吸入室16aと連通し、吐出弁15dの開状態で吐出口15bが吐出室16bと連通する。バルブカバー16の吸入室16a、吐出室16bは、それぞれ連通路31a、31bを介して開口部33を有する吸入サイレンサ30、吐出サイレンサ35に繋がる構造となっている。
この密閉形圧縮機50′では、電動要素7に通電してシャフト10を回転駆動すると、ピストン5がシリンダ4室を往復運し、蒸発器100から吸入配管28を経由して密閉容器1内に導かれて充満した低圧の冷媒ガスは、開口部33から吸入サイレンサ30内及び連通路31aを経由してバルブカバー16内の吸入室16a内に導かれ、ピストン5の往復動に伴ってシリンダ4のシリンダ室に吸い込まれて圧縮された後、高圧となった冷媒ガスがバルブカバー16内の吐出室16bに吐出されてから連通路31b及び吐出サイレンサ35内を経由して吐出配管29を通して凝縮器100に導かれる。
但し、この密閉形圧縮機50′によれば、低圧の冷媒ガスが吸入サイレンサ30の開口部33から一つの連通路31aを通ってバルブカバー16の吸入室16aを介してシリンダ室内に吸入されるガス流路構造であるため、シリンダ室における吸入性能に限界があり、圧縮効率をそれ以上向上させることが困難になっている。そこで、本願発明の実施例1に係る密閉形圧縮機50では、安価な構造で簡便にシリンダ室における吸入性能を高めて圧縮効率を一層向上させる課題に着目した。
図3は、家電用冷凍システムに組込まれた実施例1の密閉形圧縮機50に係る圧縮要素6の要部構造を示した模式図である。この密閉形圧縮機50における圧縮要素6の要部構造は、図2に示した密閉形圧縮機50′における圧縮構造6の要部構造と比べ、ピストン5の圧縮工程ではピストン5の本体の側壁によって塞がれると共に、ピストン5の吸入工程でシリンダ室内と密閉容器1内とを連通させるためにシリンダ4の側壁(ブロック)を貫通して設けられた吸入用貫通孔32を備えた点が相違している。但し、この吸入用貫通孔32では、一端側が密閉容器1内の圧縮要素6に装着される吸入サイレンサ30の壁を貫通して吸入サイレンサ30内に繋がるように開口され、且つ他端側がシリンダ室内のピストン5の下死点近傍に開口されている。その他の細部構成は同様であるので、同一な構成部分には同じ参照符号を付して説明を省略する。
以下は、図3に示される冷凍システムにおける密閉形圧縮機50の吸入経路について説明する。冷凍システムの吸入配管28は、密閉容器1に一端が接続されると共に、他端が蒸発器110に接続されており、上述したように蒸発器110で蒸発させた低圧の冷媒ガスが密閉容器1内に流入される。密閉容器1内に流入した冷媒ガスは、密閉容器1内に開口した吸入サイレンサ30の開口部33から吸入サイレンサ30内に流入し、その後に連通路31aを経由してバルブカバー16の吸入室16aと弁座15の吸入口15aとを通じてシリンダ4のシリンダ室内に吸入される。また、吸入サイレンサ30内とシリンダ4のシリンダ室内とを直に連通する吸入用貫通孔32におけるシリンダ4の側壁を貫通した開口は、シリンダ室内でピストン5が往復動する下死点近傍に開口するように設置されており、吸入サイレンサ30内の低圧な冷媒ガスは連通路31a以外に吸入促進通路32を通してシリンダ4のシリンダ室内に吸入される構造となっている。
次に、密閉形圧縮機50の吐出経路について説明する。シリンダ4のシリンダ室内に流入した冷媒ガスは、ピストン5で高圧に圧縮されてシリンダ室から弁座15の吐出口15bを通じてバルブカバー16の吐出室16bへ吐出され、その後に連通路31bを経由して吐出サイレンサ35内部及び吐出配管29を通じて凝縮器100へ流れる。
実施例1の密閉形圧縮機50では、電動要素7が通電すると、電動要素7の固定子8と回転子9との間で発生する動力によってシャフト10が回転すると共に、シャフト10に設置したクランクピン11が偏心回転し、これに伴ってクランクピン11に連結するピストン5がシリンダ4のシリンダ室内を往復動する。
図4は、図3で説明した圧縮要素6の要部構造における圧縮吸入動作の1サイクルに伴う冷媒ガスの流れの変化を示した模式図であり、同図(a)は上死点到達時の圧縮工程での吐出経路における吐出の様子を示した図、同図(b)は下死点側移動途中の吸入工程での既存の吸入経路における吸入の様子を示した図、同図(c)は下死点到達時の吸入工程での吸入用貫通孔32経路における吸入を合わせた吸入の様子を示した図、同図(d)上死点側移動途中の圧縮工程での吐出経路における吐出の様子を示した図である。
シリンダ4のシリンダ室内を往復動するピストン5について、下死点から上死点に向かって移動する圧縮工程で上死点に到達した状態では、図4(a)を参照すれば、吸入弁15cが吸入口15aを閉じているのに対し、吐出弁15dが吐出口15bを開いている。そこで、ピストン5によって高圧に圧縮された冷媒ガスは、シリンダ4のシリンダ室内から吐出口15bを通して吐出室16bに吐出され、更に連通路32b及び吐出サイレンサ35内を経由して吐出配管29内へと流出される。ここでは、吸入弁15cが吸入口15aを閉じているためにシリンダ室中の高圧な冷媒ガスが吸入室16aへ逆流されるのを阻止すると共に、ピストン5が上死点に到達した位置ではシリンダ室内に繋がる吸入用貫通孔32の開口がピストン5の側壁によって塞がれているので、シリンダ室で圧縮された冷媒ガスが吸入用貫通孔32を通して密閉容器1内へ逆流されることも阻止できる状態にある。
また、ピストン5が上死点から下死点に向かって移動するピストン吸入工程では、図4(b)を参照すれば、吐出弁15dが吐出口15bを閉じているのに対し、吸入弁15cが吸入口15aを開いている。そこで、シリンダ4のシリンダ室内には、吸入サイレンサ30の開口部33から低圧な冷媒ガスが連通路31a及び吸入室16aを経由して吸入口15aを通って流入される。ここでは、シリンダ4のシリンダ室内中が負圧になり、その状態で吐出弁15dで吐出口15bを閉じて吐出室16bの高圧の冷媒ガスがシリンダ室内へ逆流されるのを阻止すると共に、吸入口15aを閉じていた吸入弁15cを開いて吸入室16aからシリンダ室中に低圧の冷媒ガスが流入するようにする。但し、ここではピストン5が上死点及び下死点の間の位置にあり、シリンダ室内に繋がる吸入用貫通孔32の開口は依然としてピストン5の側壁によって塞がれているので、吸入用貫通孔32を通して冷媒ガスがシリンダ室中へ吸入されない状態にある。
更に、ピストン5の位置が下死点近傍になるとそれまでピストン5の側壁で閉じられていた吸入用貫通孔32の開口がシリンダ室内に覗き出し、ピストン5が下死点に到達したピストン吸入工程では、図4(c)を参照すれば、吸入サイレンサ30中の低圧な冷媒ガスが吸入用貫通孔32を新たな吸入経路として別途に通してシリンダ室内に流入される状態となり、ガス吸入量が増大して吸入性能が向上する。
この後のピストン5が下死点から上死点に向かって移動する圧縮工程では、図4(d)を参照すれば、再度吸入弁15cが吸入口15aを閉じ、吐出弁15dが吐出口15bを開いた状態として、ピストン5によって高圧に圧縮された冷媒ガスをシリンダ4のシリンダ室内から吐出口15bを通して吐出室16bへ吐出し、更に連通路32b及び吐出サイレンサ35内を経由して吐出配管29内へと流出させる。ここでは、ピストン5の位置が上死点に近付くに従ってシリンダ室内の冷媒ガスが昇圧して設計値の吐出圧力に到達すると、吐出口15bを閉じていた吐出弁15dを開いてシリンダ室内で圧縮された冷媒ガスを吐出室16bに吐出する。但し、ここではピストン5が下死点及び上死点の間の位置にあり、シリンダ室内に繋がる吸入用貫通孔32の開口が再度ピストン5の側壁によって塞がれるので、シリンダ室で圧縮された冷媒ガスが吸入用貫通孔32を通して密閉容器1内へ逆流されない状態にある。
圧縮要素6の要部構造では、このようなピストン5の往復動に伴う圧縮による吐出、吸入の動作に係るサイクルを繰り返し、低圧の冷媒ガスを効率良く吸入してシリンダ4のシリンダ室における吸入性能を高めることにより、圧縮効率を向上させることができる。
実施例1に係る密閉形圧縮機50では、シリンダ4のシリンダ室への冷媒ガスの吸入制御において、ピストン5の上死点側に配置される弁座15の吸入口15aからの吸入は吸入弁15cの開閉で制御するのに対して、吸入用貫通孔32からの吸入はピストン5自体の動きでその開口を露呈又は閉塞して冷媒ガスの制御を行う構造であり、シリンダ4の側壁を貫通する吸入用貫通孔32の開口がピストン5の動きの速度が遅くなる下死点近傍に設けられているため、吸入用貫通孔32の開口からシリンダ室内に吸入される冷媒ガス量が図2で説明した従来構造の場合よりも多くなり、シリンダ室への吸入性能が高められて密閉形圧縮機50での圧縮効率を向上させることができ、この結果、冷凍システムで循環する冷凍サイクルでの冷媒ガスの循環量が増えて蒸発器110での熱交換による冷凍機能を向上させることができる。
また、吸入用貫通孔32の開口は、ピストン5自体の動きで露呈又は閉塞される構造であるため、弾性体の吸入弁15cの開閉制御の場合のような開き遅れや閉じ遅れ等のロスが発生しない構造と云えるもので、これも圧縮効率を向上させることになる。更に、吸入用貫通孔32は、シリンダ4の側壁にドリルの穴あけ等で容易に開口を形成でき、一般的な配管接続及び封止技術を適用して容易に設置することができる。
因みに、吸入用貫通孔32自体は、基本的にシリンダ4のシリンダ室内と密閉容器1内とを連通させて冷媒ガスに対する吸入を促進させる機能を持てば良いので、実施例1で開示した単体の一端側が吸入サイレンサ30の壁を貫通して吸入サイレンサ30内に繋がるように開口された形態とする他、シリンダ室内と密閉容器1内とを直に連通させる構造としても良く、更にこうした場合にシリンダ4の側壁に対してピストン5の下死点近傍で上下左右等に間隔をおいて複数穴あけを施してシリンダ室に冷媒ガスを流入させる構造としても良い。
何れにせよ、実施例1に係る密閉形圧縮機50によれば、ピストン5の上死点側に設置する弁座15の吸入口15aを通じてシリンダ室内に低圧の冷媒ガスを吸入する既存のガス吸入路以外に、ピストン5の下死点近傍にシリンダ4の側壁を貫通する開閉弁を持たない構造のピストン5の吸入工程で働く吸入用貫通孔32を持つため、安価な構造で簡便にシリンダ室における吸入性能を高めて圧縮効率を一層向上させることができる。その結果として、家電用冷凍システムに適用すると冷凍サイクルでの冷媒ガスの循環量が増えて蒸発器110での熱交換性能が向上し、係る冷凍システムを具備する冷蔵庫での冷凍性能の向上に寄与できる。
尚、このような密閉形圧縮機50を含む冷凍システムを冷蔵庫へ搭載する場合には、例えば特許文献1で図7を参照して説明されている構成をそのまま適用できるので、ここでは詳述しない。
1 密閉容器
2 軸受部
3 フレーム
4 シリンダ
5 ピストン
6、6′ 圧縮要素
7 電動要素
8 固定子
9 回転子
10 シャフト
11 クランクピン
12 コンロッド
14 潤滑油
15 弁座
15a 吸入口
15b 吐出口
15c 吸入弁
15d 吐出弁
16 バルブカバー
16a 吸入室
16b 吐出室
20 給油ピース
21 外周螺旋溝
22 潤滑油通路
28 吸入配管
29 吐出配管
30 吸入サイレンサ
31a、31b 連通管
32 吸入用貫通孔
33 開口部
35 吐出サイレンサ
50、50′ 密閉形圧縮機
100 凝縮器
110 蒸発器
120 膨張弁

Claims (4)

  1. 密閉容器内に収納された電動要素が圧縮要素を駆動すると共に、シリンダと当該シリンダ内を往復動するピストンとを有し、シリンダブロックの頂部の開口端面に対して、吸入口、吐出口を持つ弁座と、前記吸入口、前記吐出口における冷媒ガスの流入、流出をそれぞれ制御する吸込弁、吐出弁と、弁座カバーと、を装着してシリンダ室を形成した密閉形圧縮機において、
    前記ピストンの圧縮工程では当該ピストン本体の側壁によって塞がれると共に、当該ピストンの吸入工程で前記シリンダ室内と前記密閉容器内とを連通させるために当該シリンダの側壁を貫通して一端側が当該密閉容器内に開口され、且つ他端側が当該シリンダ室内の当該ピストンの下死点近傍に開口される吸入用貫通孔を備えたことを特徴とする密閉形圧縮機。
  2. 請求項1記載の密閉形圧縮機において、前記吸入用貫通孔における前記一端側の開口は、前記圧縮要素に装着される吸入サイレンサの壁を貫通して当該吸入サイレンサ内に繋がるように設けられたことを特徴とする密閉形圧縮機。
  3. 請求項1又は2記載の密閉形圧縮機において、前記吸入用貫通孔における前記他端側の開口は、前記シリンダ室における前記ピストンの下死点と当該ピストンの吐出圧力に到達する位置との間に繋がるように設けられたことを特徴とする密閉形圧縮機。
  4. 冷凍サイクルを有する冷蔵庫であって、前記冷凍サイクルの圧縮機として、請求項1〜3の何れか1項記載の密閉形圧縮機を用いたことを特徴とする冷蔵庫。
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