JP2015046255A - 燃料電池システム - Google Patents

燃料電池システム Download PDF

Info

Publication number
JP2015046255A
JP2015046255A JP2013175793A JP2013175793A JP2015046255A JP 2015046255 A JP2015046255 A JP 2015046255A JP 2013175793 A JP2013175793 A JP 2013175793A JP 2013175793 A JP2013175793 A JP 2013175793A JP 2015046255 A JP2015046255 A JP 2015046255A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel cell
anode gas
temperature
storage tank
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013175793A
Other languages
English (en)
Inventor
長谷川 淳一
Junichi Hasegawa
淳一 長谷川
井戸口 隆一
Ryuichi Idoguchi
隆一 井戸口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2013175793A priority Critical patent/JP2015046255A/ja
Publication of JP2015046255A publication Critical patent/JP2015046255A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】アノードガスを貯蔵する貯蔵タンク内の無効ガス量を低減可能な燃料電池システムを提供する。【解決手段】アノードガスの供給を受けて発電する燃料電池1を備える燃料電池システム100であって、燃料電池1に供給されるアノードガスを貯蔵する貯蔵タンク21と、貯蔵タンク21の温度を調整可能な温調部70と、貯蔵タンク21内のアノードガス圧力を検出する圧力検出部21Aと、圧力検出部21Aによって検出されたアノードガス圧力に基づいて温調部70を制御することで、貯蔵タンク21内のアノードガス温度を制御する温度制御部60と、を備える。温度制御部60は、アノードガス圧力が所定圧力値まで低下した時に、アノードガス温度を上昇させる。【選択図】図3

Description

本発明は、アノードガスの供給を受けて発電する燃料電池を備える燃料電池システムに関する。
特許文献1には、発電により消費される水素ガス量及びパージ弁を介して外部に排出される水素ガス量を用いて燃費を算出し、算出された燃費と貯蔵タンク内の水素ガス残存量とに基づいて車両の残走行距離を算出することで、残走行距離の算出精度を向上可能な燃料電池システムが開示されている。
特開2004−153958号公報
上記特許文献1に記載の燃料電池システムのように、燃料電池スタックに供給される水素ガス(アノードガス)を貯蔵タンクに貯蔵するシステムでは、貯蔵タンク内のアノードガス圧力が燃料電池システム内のアノードガス圧力よりもある程度大きくないと、燃料電池スタックにアノードガスを安定供給することができない。そのため、貯蔵タンク内のアノードガスの多くが消費され、貯蔵タンク内のアノードガス圧力が低下すると、貯蔵タンクの中にアノードガスが残っているにもかかわらず、アノードガスを燃料電池スタックに供給することができなくなってしまう。
このように、燃料電池システムでは貯蔵タンクに貯蔵されたアノードガスを全量使用することはできず、貯蔵タンク内に残留するアノードガスは燃料電池スタックで使用されない無効ガスとなる。貯蔵タンク内のアノードガスをできる限り有効活用して、より長期間システムを安定的に稼働させるためには、貯蔵タンク内における無効ガス量を低減する必要がある。
そこで、本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたものであり、アノードガスを貯蔵する貯蔵タンク内の無効ガス量を低減可能な燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明は、アノードガスの供給を受けて発電する燃料電池を備える燃料電池システムであって、燃料電池に供給されるアノードガスを貯蔵する貯蔵タンクと、貯蔵タンクの温度を調整可能な温調部と、貯蔵タンク内のアノードガス圧力を検出する圧力検出部と、圧力検出部によって検出されたアノードガス圧力に基づいて温調部を制御することで、貯蔵タンク内のアノードガス温度を制御する温度制御部と、を備える。温度制御部は、アノードガス圧力が所定圧力値まで低下した時に、アノードガス温度を上昇させる。
本発明によれば、アノードガス圧力が所定圧力値まで低下した時にアノードガス温度を上昇させることで、貯蔵タンク内のアノードガス圧力と燃料電池内のアノードガス圧力との差圧を確保できる。そのため、従来では無効ガスとなっていた貯蔵タンク内のアノードガスを燃料電池に供給でき、貯蔵タンクにおける無効ガス量を低減することができる。その結果、車両の走行距離を伸ばすことが可能となる。
図1は、第1実施形態による燃料電池システムの概略構成図である。 図2は、第1実施形態による燃料電池システムのコントローラが実行するタンク温調制御処理のルーチンを示すフローチャートである。 図3は、アノードガス圧力及びアノードガス温度の変化を示すタイミングチャートである。 図4は、第2実施形態による燃料電池システムのコントローラが実行するタンク温調制御処理のルーチンを示すフローチャートである。 図5は、アノードガス圧力、アノードガス温度、及び燃料電池スタックの最大出力の変化を示すタイミングチャートである。 図6は、第3実施形態による燃料電池システムの概略構成図である。 図7は、アノードガス圧力、燃料電池スタックの最大出力、及び燃料電池スタックの目標温度の変化を示すタイミングチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
燃料電池は、燃料極としてのアノード電極と酸化剤極としてのカソード電極とによって電解質膜を挟んで構成されている。燃料電池は、アノード電極に供給されるアノードガス(例えば水素ガス)及びカソード電極に供給される酸素を含有するカソードガス(例えば空気)を用いて発電する。アノード電極及びカソード電極の両電極において進行する電気化学反応は、以下の通りである。
アノード電極: 2H→ 4H+4e ・・・(1)
カソード電極: 4H+4e+O→ 2HO ・・・(2)
これら(1),(2)の電気化学反応によって、燃料電池は1ボルト程度の起電力を発生させる。
このような燃料電池を自動車用動力源として使用する場合には、要求される電力が大きいため、数百枚の燃料電池を積層した燃料電池スタックとして使用する。そして、燃料電池スタックにアノードガス及びカソードガスを供給する燃料電池システムを構成して、車両を駆動させるための電力を取り出す。
図1は、本発明の第1実施形態による燃料電池システム100の概略構成図である。
燃料電池システム100は、車両に搭載されるシステムである。燃料電池システム100は、燃料電池スタック1と、アノードガス給排装置2と、カソードガス給排装置3と、冷却装置4と、インバータ5と、駆動モータ6と、バッテリ7と、DC/DCコンバータ8と、コントローラ60と、を備える。
燃料電池スタック1は、所定枚数の燃料電池10を積層して構成されている。燃料電池スタック1は、アノードガス(水素ガス)及びカソードガス(空気)の供給を受けて発電し、車両を駆動する駆動モータ6や補機類等の各種電気部品に電力を供給する。燃料電池スタック1は、電力を取り出すための出力端子として、アノード側端子11とカソード側端子12とを有している。
アノードガス給排装置2は、貯蔵タンク21と、アノードガス供給通路22と、調圧弁23と、圧力センサ24と、アノードガス排出通路25と、バッファタンク26と、パージ通路27と、パージ弁28と、を備える。
貯蔵タンク21は、燃料電池スタック1に供給されるアノードガスを貯蔵する容器である。貯蔵タンク21は耐圧性に優れた容器であって、貯蔵タンク21内に貯蔵されたアノードガスの最大圧力は例えば70MPa程度となる。
貯蔵タンク21は、貯蔵タンク21内のアノードガス圧力を検出するタンク内圧力センサ21Aと、貯蔵タンク21内のアノードガス温度を検出するタンク内温度センサ21Bと、貯蔵タンク21の温度を調整可能な温調部70と、を備えている。タンク内圧力センサ21A及びタンク内温度センサ21Bの検出信号は、コントローラ60に出力される。
温調部70は、例えば電気式ヒータであって、コントローラ60によって制御される。温調部70は、貯蔵タンク21を加熱することで、貯蔵タンク21内のアノードガスの温度を上昇させる。
アノードガス供給通路22は、貯蔵タンク21から排出されたアノードガスを燃料電池スタック1に導く通路である。アノードガス供給通路22の一端は貯蔵タンク21の排出口に接続され、他端は燃料電池スタック1のアノードガス入口部に接続される。
調圧弁23は、連続的又は段階的に開度を調節可能な電磁弁であって、アノードガス供給通路22に設置される。調圧弁23は、貯蔵タンク21から排出されたアノードガスを所定の圧力に減圧する。調圧弁23の開度はコントローラ60によって制御される。
圧力センサ24は、調圧弁23よりも下流側のアノードガス供給通路22に設けられる。圧力センサ24は、調圧弁23通過後のアノードガスの圧力を検出する。圧力センサ24で検出されたアノードガス圧力は、燃料電池スタック1内のアノードガス流路等を含むアノード系全体の圧力を代表する。
アノードガス排出通路25は、燃料電池スタック1とバッファタンク26とを連通する通路である。アノードガス排出通路25の一端は燃料電池スタック1のアノードガス出口部に接続され、他端はバッファタンク26の上部に接続される。アノードガス排出通路25には、燃料電池スタック1からアノードオフガスが排出される。アノードオフガスは、電気化学反応に使用されなかった余剰のアノードガスと、燃料電池スタック1内においてカソードガス流路側からアノードガス流路へとリークしてきた窒素や水蒸気等を含む不純ガスとの混合ガスである。
バッファタンク26は、アノードガス排出通路25を流れてきたアノードオフガスを一時的に蓄える容器である。アノードオフガスに含まれる水蒸気の一部は、バッファタンク26内で凝縮して凝縮水となり、アノードオフガスから分離される。
パージ通路27は、バッファタンク26を外部に連通させる通路である。パージ通路27の一端はバッファタンク26の下部に接続されており、パージ通路27の他端は開口端として形成されている。バッファタンク26に溜められたアノードオフガスは、後述のカソードガス排出通路35からパージ通路27に流入するカソードオフガスによって稀釈され、凝縮水とともにパージ通路27の開口端から外部へ排出される。
パージ弁28は、連続的又は段階的に開度を調節可能な電磁弁であり、パージ通路27に設置される。パージ弁28の開度を調節することで、パージ通路27から外部へ排出されるアノードオフガスの量が調整される。パージ弁28の開度はコントローラ60によって制御される。
カソードガス給排装置3は、カソードガス供給通路31と、フィルタ32と、コンプレッサ33と、圧力センサ34と、カソードガス排出通路35と、調圧弁36と、を備える。
カソードガス供給通路31は、外部から取り込まれたカソードガスを燃料電池スタック1に導く通路である。カソードガス供給通路31の一端はフィルタ32に接続され、他端は燃料電池スタック1のカソードガス入口部に接続される。
フィルタ32は、外部から取り込まれる空気に含まれる塵や埃等の異物を除去するものである。フィルタ32によって異物が除去された空気が、燃料電池スタック1に供給されるカソードガスとなる。
コンプレッサ33は、フィルタ32と燃料電池スタック1との間のカソードガス供給通路31に設置される。コンプレッサ33は、フィルタ32を介して取り込まれたカソードガスを燃料電池スタック1に圧送する。
圧力センサ34は、コンプレッサ33よりも下流側のカソードガス供給通路31に設けられる。圧力センサ34は、カソードガス供給通路31を流れるカソードガスの圧力を検出する。圧力センサ34で検出されたカソードガス圧力は、燃料電池スタック1内のカソードガス流路等を含むカソード系全体の圧力を代表する。
カソードガス排出通路35は、燃料電池スタック1とアノードガス給排装置2のパージ通路27とを連通する通路である。カソードガス排出通路35の一端は燃料電池スタック1のカソードガス出口部に接続され、他端はパージ弁28よりも下流側のパージ通路27に接続される。燃料電池スタック1において電気化学反応に使用されなかったカソードガスは、カソードオフガスとして、カソードガス排出通路35を通じてパージ通路27に排出される。
調圧弁36は、連続的又は段階的に開度を調節可能な電磁弁であって、カソードガス排出通路35に設置される。調圧弁36は、コントローラ60によって開度が制御され、カソードガス排出通路35からパージ通路27に排出されるカソードガスの流量を調整する。
冷却装置4は、冷却液によって燃料電池スタック1を冷却するための装置である。冷却装置4は、循環通路41と、循環ポンプ42と、ラジエータ43と、冷却液温度センサ44,45と、を備える。
循環通路41は、燃料電池スタック1を冷却するための冷却液を導く通路である。循環通路41の一端は燃料電池スタック1の冷却液入口部に接続され、他端は燃料電池スタック1の冷却液出口部に接続される。
循環ポンプ42は、冷却液を循環させる圧送装置であって、冷却液出口部寄りの循環通路41に設置される。
ラジエータ43は、燃料電池スタック1から排出された冷却液を冷却するための放熱器であって、循環ポンプ42よりも下流側の循環通路41に設置される。なお、燃料電池システム100には、ラジエータ43に外気等を送風し、冷却液の放熱を促進するラジエータ用ファンを設けてもよい。
冷却液温度センサ44,45は、循環通路41を流れる冷却液の温度を検出するセンサである。冷却液温度センサ44は、燃料電池スタック1の冷却液入口部寄りの循環通路41に設けられる。冷却液温度センサ44は、燃料電池スタック1に流入する冷却液の温度を検出する。一方、冷却液温度センサ45は、燃料電池スタック1の冷却液出口部寄りであって、燃料電池スタック1と循環ポンプ42との間の循環通路41に設けられる。冷却液温度センサ45は、燃料電池スタック1から排出された冷却液の温度を検出する。
インバータ5は、スイッチ部51及び平滑コンデンサ52を備え、アノード側端子11及びカソード側端子12を介して燃料電池スタック1に電気的に接続される。スイッチ部51は、複数のスイッチング素子から構成され、直流を交流に又は交流を直流に変換する。平滑コンデンサ52は、燃料電池スタック1と並列に接続されて、スイッチ部51でのスイッチング等によって生じるリプルを抑制する。
駆動モータ6は、三相交流モータであって、インバータ5から供給される交流電流によって作動して車両を駆動させるトルクを発生する。
バッテリ7は、DC/DCコンバータ8を介して、駆動モータ6及び燃料電池スタック1と電気的に接続される。バッテリ7は、リチウムイオン二次電池等の充放電可能な二次電池である。
DC/DCコンバータ8は、燃料電池スタック1に電気的に接続される。DC/DCコンバータ8は、燃料電池スタック1の電圧を昇降圧させる双方向性の電圧変換機であり、直流入力から直流出力を得るとともに入力電圧を任意の出力電圧に変換する。
コントローラ60は、中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。
コントローラ60には、タンク内圧力センサ21Aやタンク内温度センサ21B、圧力センサ24,34、冷却液温度センサ44,45からの検出信号が、燃料電池システム100の運転状態を検出するための信号として入力する。これら信号の他に、コントローラ60には、燃料電池スタック1の出力電流を検出する電流センサ61や燃料電池スタック1の出力電圧を検出する電圧センサ62、車両に備えられるアクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルペダルセンサ63、バッテリ7の充電量を検出するSOCセンサ64からの検出信号が、燃料電池システム100の運転状態を検出するための信号として入力する。
なお、車両には、車両の現在位置から目的地までのルート情報を報知可能なナビゲーション装置80が搭載されている。ナビゲーション装置80では、ユーザによって目的地や目的地までのルート等が設定される。ナビゲーション装置80が有する現在位置情報や目的地までの距離情報等のルート情報はコントローラ60に提供される。
コントローラ60は、上記した入力信号等に基づいて燃料電池スタック1の目標出力等を算出し、目標出力に基づいて燃料電池スタック1に供給するアノードガス及びカソードガスの流量等を制御する。
ところで、燃料電池システム100のように、燃料電池スタック1に供給されるアノードガスを貯蔵タンク21に貯蔵するシステムでは、貯蔵タンク21内のアノードガス圧力が燃料電池スタック1内のアノードガス圧力よりもある程度大きくないと、燃料電池スタック1にアノードガスを安定供給することができない。つまり、貯蔵タンク21内のアノードガス圧力が低下すると、貯蔵タンク21の中にアノードガスが残っているにもかかわらず、アノードガスを燃料電池スタック1に供給することができなくなってしまう。
そこで、燃料電池システム100のコントローラ60は、貯蔵タンク21内のアノードガスをできる限り有効活用して車両の航続距離を伸ばすため、貯蔵タンク21内における無効ガス量を低減するタンク温調制御処理を実行する。
図2を参照して、第1実施形態による燃料電池システム100でのタンク温調制御処理について説明する。
図2は、コントローラ60が実行するタンク温調制御処理のルーチンを示すフローチャートである。タンク温調制御処理は、燃料電池システム100の起動後に所定タイミングで繰り返し実行される。
S101(ステップ101)において、コントローラ60は、貯蔵タンク21内のアノードガス圧力Pを検出し、その後S102の処理を実行する。アノードガス圧力Pは、タンク内圧力センサ21Aの検出信号に基づいて算出される。
S102では、コントローラ60は、S101で検出されたアノードガス圧力Pが下限圧力Pよりも大きいか否かを判定する。下限圧力Pは、コントローラ60によって設定される値であり、燃料電池スタック1から定格出力(定格電力)を取り出すために必要なアノードガス圧力を規定する圧力値である。
貯蔵タンク21内のアノードガス圧力Pが下限圧力Pよりも大きい場合には、コントローラ60はS101の処理を再度実行する。これに対して、発電等によりアノードガスが消費されて貯蔵タンク21内のアノードガス圧力Pが下限圧力Pに達した場合には、コントローラ60はS103の処理を実行する。
S103では、コントローラ60は、貯蔵タンク21を温調部70によって加熱する温調制御を実施する。つまり、コントローラ60は、温調部70によって貯蔵タンク21を加熱することで、貯蔵タンク21内に残っているアノードガスの温度を上昇させる。このように、コントローラ60は、温調部70を制御することで貯蔵タンク21及び貯蔵タンク21内のアノードガスの温度を制御する温度制御部として機能する。
その後S104において、コントローラ60は、タンク内温度センサ21Bによって検出されるアノードガス温度Tが所定温度Tまで上昇したか否かを判定する。所定温度Tは、図3に示すように、貯蔵タンク21の耐久性能に基づいて定められる許容上限温度T(例えば90℃)よりも低く設定された温度である。
図2に示すように、アノードガス温度Tが所定温度Tまで上昇していない場合には、コントローラ60は、S103の処理を実行し、貯蔵タンク21の加熱を継続する。これに対して、アノードガス温度Tが所定温度Tまで上昇した場合には、コントローラ60はS105の処理を実行する。
なお、燃料供給ステーション等において貯蔵タンク21にアノードガスを充填する場合には、貯蔵タンク21内のアノードガス圧力Pの上昇に伴い、気体の状態方程式に応じてアノードガス温度Tが上昇することが知られている。そこで、所定温度Tは、アノードガスを貯蔵タンク21に充填する際のアノードガス温度上昇によって、アノードガス温度が貯蔵タンク21の許容上限温度Tを超えないような温度として設定されている。このように、所定温度Tは、許容上限温度Tよりも低い温度であって、アノードガス充填時におけるアノードガス温度の上昇を見込んで設定された上限温度となっている。
S105では、コントローラ60は、温調部70による貯蔵タンク21の加熱を停止し、貯蔵タンク21の温調制御を終了する。
次に、図3のタイミングチャートを参照して、第1実施形態の燃料電池システム100によるタンク温調制御処理の作用について説明する。
図3に示すように、貯蔵タンク21にアノードガスを充填した時点では、貯蔵タンク21内のアノードガスは高圧となっており、貯蔵タンク21内のアノードガス温度も高くなっている。アノードガス充填後、時刻t0において車両が走行を開始すると、貯蔵タンク21に貯蔵されているアノードガスは燃料電池スタック1に供給され、燃料電池スタック1での発電が開始される。
燃料電池スタック1での発電等によりアノードガスは消費されるため、貯蔵タンク21内のアノードガス圧力は時間の経過に伴って低下し、このアノードガス圧力の低下に応じて貯蔵タンク21内のアノードガス温度も低下する。
時刻t1において貯蔵タンク21内のアノードガス圧力が定格出力での発電に必要な下限圧力Pまで低下すると、温調部70による貯蔵タンク21の加熱が開始される。このように貯蔵タンク21を加熱することで、貯蔵タンク21内のアノードガスが間接的に加熱され、アノードガス温度が上昇する。
容積一定の貯蔵タンク21内においてアノードガス温度が上昇すると、気体の状態方程式からも明らかなようにアノードガス圧力が増加する。このようにアノードガス圧力を増加させることで、貯蔵タンク21内のアノードガス圧力と燃料電池スタック1内のアノードガス圧力との差圧を確保でき、アノードガスを燃料電池スタック1に安定的に供給することができる。
アノードガス圧力が下限圧力Pまで低下した後に、アノードガス温度を上昇させてアノードガス圧力を高めることで、貯蔵タンク21内に残っているアノードガスを有効活用でき、貯蔵タンク21における無効ガス量を低減することができる。従来の燃料電池システムでは燃料電池スタックから定格出力を取り出し可能な期間は時刻t0からt1までの期間であったが、燃料電池システム100では燃料電池スタック1から定格出力を取り出し可能な期間を時刻t0からt1までの期間よりも延長することができる。
温調部70による温調制御は、アノードガス温度が充填時における温度上昇を見込んで設定された所定温度Tとなるまで継続される。したがって、時刻t2において、アノードガス温度が所定温度Tまで上昇すると、温調部70による加熱が停止される。
上述したように所定温度Tは、アノードガス充填時におけるアノードガス温度上昇によってアノードガス温度が貯蔵タンク21の許容上限温度Tを超えないような値に設定されている。そのため、温調制御終了直後にアノードガスを貯蔵タンク21に充填する場合であっても、図3の破線Aに示すように、貯蔵タンク21内のアノードガス温度は許容上限温度Tを超えることがない。
上記した第1実施形態の燃料電池システム100によれば、以下の効果を得ることができる。
燃料電池システム100は、燃料電池スタック1に供給されるアノードガスを貯蔵する貯蔵タンク21と、貯蔵タンク21の温度を調整可能な温調部70と、貯蔵タンク21内のアノードガス圧力を検出するタンク内圧力センサ21Aと、検出されたアノードガス圧力に基づいて温調部70を制御することで貯蔵タンク21内のアノードガス温度を制御するコントローラ60と、を備える。そして、コントローラ60は、アノードガス圧力が下限圧力Pまで低下した時に、温調部70によって貯蔵タンク21を加熱し、貯蔵タンク21内のアノードガス温度を上昇させる。
このようにアノードガス温度を上昇させることで、一旦下限圧力Pまで低下したアノードガス圧力を高めることができ、貯蔵タンク21内のアノードガス圧力と燃料電池スタック1内のアノードガス圧力との差圧を確保できる。そのため、従来では無効ガスとなっていた貯蔵タンク21内のアノードガスを燃料電池スタック1に供給でき、貯蔵タンク21における無効ガス量を低減することができる。その結果、燃料電池スタック1から定格出力を取り出し可能な期間を従来よりも延長でき、車両の走行距離を伸ばすことが可能となる。
また、燃料電池システム100では、コントローラ60は、貯蔵タンク21へのアノードガス充填時におけるガス温度上昇を見込んで設定された所定温度Tまでアノードガス温度が上昇した時に、温調部70による温調制御を終了させる。そのため、温調制御終了直後にアノードガスを貯蔵タンク21に充填した場合であっても、貯蔵タンク21内のアノードガス温度が許容上限温度Tを超えることがない。これにより、燃料供給ステーション等においてアノードガスを充填する際、アノードガス充填速度を低下させたり、ステーション側のアノードガス温度を低く設定したりする必要がなく、充填時間の短縮化及び充填作業の効率化を図ることが可能となる。
(第2実施形態)
図4及び図5を参照して、本発明の第2実施形態による燃料電池システム100について説明する。
第2実施形態による燃料電池システム100は、温調制御時に燃料電池スタック1の最大出力を制限する出力制限制御を実行する点において、第1実施形態の燃料電池システムと相違する。なお、以下の各実施形態では、第1実施形態と同じ機能を果たす構成等には同一の符号を用い、重複する説明を適宜省略する。
図4は、第2実施形態による燃料電池システム100のコントローラ60が実行するタンク温調制御処理のルーチンを示すフローチャートである。タンク温調制御処理は、燃料電池システム100の起動後に所定タイミングで繰り返し実行される。
S201において、コントローラ60は、貯蔵タンク21内のアノードガス圧力Pを検出し、その後S202の処理を実行する。アノードガス圧力Pは、タンク内圧力センサ21Aの検出信号に基づいて算出される。
S202では、コントローラ60は、S201で検出されたアノードガス圧力Pが下限圧力PL1よりも大きいか否かを判定する。下限圧力PL1は、コントローラ60によって設定される値であり、燃料電池スタック1から定格出力(定格電力)を取り出すために必要なアノードガス圧力を規定する圧力値である。下限圧力PL1は、図2のS102の下限圧力Pと同じ圧力値となっている。
貯蔵タンク21内のアノードガス圧力Pが下限圧力PL1よりも大きい場合には、コントローラ60はS201の処理を再度実行する。これに対して、発電等によりアノードガスが消費されて貯蔵タンク21内のアノードガス圧力Pが下限圧力PL1に達した場合には、コントローラ60はS203の処理を実行する。
S203では、コントローラ60は、ナビゲーション装置80のルート情報に基づいて、燃料電池スタック1から取り出し可能な最大出力(最大電力)を制限する。つまり、コントローラ60は、現在のルート情報に含まれる各種情報、例えば目的までの距離情報や、走行ルート内の高低差情報、制限速度情報、渋滞情報に基づいて、定格出力Wから制限すべき出力制限量を求め、定格出力Wから出力制限量を差し引いた制限出力Wを算出する。このように、コントローラ60は、燃料電池スタック1の最大出力を制御可能な出力制御部として機能する。なお、出力制限制御実行時以外は、燃料電池スタック1の最大出力は定格出力に設定される。
S204では、コントローラ60は、S203での出力制限に応じて、アノードガス圧力の下限圧力をPL1からPL2に低下させる。下限圧力PL2は、燃料電池スタック1から制限出力Wを取り出すために必要なアノードガス圧力を規定する制限時圧力値であり、S203で算出された制限出力Wに基づいて設定される。
S205では、コントローラ60は、貯蔵タンク21を温調部70によって加熱する温調制御を実施する。つまり、コントローラ60は、温調部70によって貯蔵タンク21の温度を制御することで、貯蔵タンク21内に残っているアノードガスの温度を制御する。このように、コントローラ60は、温調部70を制御することで貯蔵タンク21及び貯蔵タンク21内のアノードガスの温度を制御する温度制御部として機能する。
S205の温調制御において、コントローラ60は、貯蔵タンク21内のアノードガス圧力がS204で設定された下限圧力PL2となるようにアノードガス温度を調整する(図5参照)。これにより、燃料電池スタック1が制限出力Wを出力するために必要な量のアノードガスが燃料電池スタック1に供給され、燃料電池スタック1の燃費効率が高められる。
S206では、コントローラ60は、ナビゲーション装置80のルート情報に基づいて、車両が目的地に到着したか否かを判定する。車両が目的地に到着していない場合には、コントローラ60は、S205の処理を実行し、貯蔵タンク21の温調制御を継続する。これに対して、車両が目的地に到着した場合には、コントローラ60は、S207の処理を実行する。
S207では、コントローラ60は、目的地到着後に燃料電池システム100の運転を停止するタイミングで、温調部70による温調制御及び燃料電池スタック1の出力制限制御を終了する。この時、コントローラ60は、燃料電池スタック1の最大出力に基づいて定められるアノードガスの下限圧力をPL2からPL1(初期値)に戻す。
次に、図5のタイミングチャートを参照して、第2実施形態の燃料電池システム100によるタンク温調制御処理の作用について説明する。
図5に示すように、貯蔵タンク21にアノードガスを充填した時点では、貯蔵タンク21内のアノードガスは高圧となっており、貯蔵タンク21内のアノードガス温度も高くなっている。アノードガス充填後、時刻t10において車両が走行を開始すると、貯蔵タンク21に貯蔵されているアノードガスは燃料電池スタック1に供給され、燃料電池スタック1での発電が開始される。
燃料電池スタック1での発電等によりアノードガスは消費されるため、貯蔵タンク21内のアノードガス圧力は時間の経過に伴って減少し、アノードガス圧力の低下に応じて貯蔵タンク21内のアノードガス温度も低下する。
時刻t11において貯蔵タンク21内のアノードガス圧力が定格出力での発電に必要な下限圧力PL1まで低下すると、燃料電池スタック1の最大出力が定格出力Wからナビゲーション装置80のルート情報等に基づき定められた制限出力Wに制限されるとともに、温調部70による貯蔵タンク21の加熱が実行される。また、出力制限に応じて、貯蔵タンク21内のアノードガス圧力の下限圧力がPL1よりも小いPL2に設定される。
温調部70による温調制御では、貯蔵タンク21内のアノードガス圧力が下限圧力PL2となるようにアノードガス温度が調整される。この時、温調部70は貯蔵タンク21の加熱と加熱停止を繰り返すように制御され、アノードガス温度が徐々に高くなるように制御される。その結果、アノードガス圧力は、緩やかに下限圧力PL2まで低下し、その後下限圧力PL2を維持した状態となる。
このように出力制限制御及び温調制御を実行することで、貯蔵タンク21内のアノードガス圧力と燃料電池スタック1内のアノードガス圧力との差圧が確保され、制限出力Wを出力させるのに必要な量のアノードガスが貯蔵タンク21から燃料電池スタック1に供給される。したがって、貯蔵タンク21内に残っているアノードガスを従来よりも有効活用でき、貯蔵タンク21における無効ガス量を低減することができる。また、燃料電池スタック1の最大出力は走行に必要な最低限の出力に設定されるため、無駄にアノードガスを消費することがなく、車両をナビゲーション装置80に設定された目的地まで走行させることが可能となる。
車両が目的地に到着した後には、燃料電池システム100の運転を停止する時刻t12において、温調部70による温調制御が終了し、燃料電池スタック1の出力制限制御が終了する。
上記した第2実施形態の燃料電池システム100によれば、以下の効果を得ることができる。
燃料電池システム100のコントローラ60は燃料電池の最大出力を制御可能に構成されており、貯蔵タンク21内のアノードガス圧力が下限圧力PL1まで低下した時に出力制限制御及び温調制御を実行する。これにより、貯蔵タンク21における無効ガス量を第1実施形態よりも低減することができ、車両の走行距離をさらに伸ばすことが可能となる。また、燃料電池スタック1において無駄にアノードガスが消費されることを防止することができる。
燃料電池システム100は車両の現在位置から目的地までのルート情報を報知可能なナビゲーション装置80を備えており、車両が目的地に到達するまでの間、出力制限制御及び温調制御が実行される。したがって、燃費性能を高めた状態で、ナビゲーション装置80に設定された目的地まで車両を走行させることが可能となる。
出力制限時には、アノードガス圧力が出力非制限時の下限圧力PL1よりも低い下限圧力PL2となるように、アノードガス温度が温調部70によって制御される。これにより、燃料電池スタック1において無駄にアノードガスが消費されることを確実に防止することが可能となる。
(第3実施形態)
図6及び図7を参照して、本発明の第3実施形態による燃料電池システム100について説明する。
第3実施形態による燃料電池システム100は、温調部70が電気ヒータではなく冷却液を用いたヒータである点、出力制限制御及び温調制御時に燃料電池スタック1の目標温度を変更する点において、第2実施形態の燃料電池システムと相違する。
図6に示すように、第3実施形態による燃料電池システム100の温調部70は、燃料電池スタック1を冷却する冷却装置40の冷却液を利用して、貯蔵タンク21の温度を制御するように構成されている。温調部70は、貯蔵タンク21の外周面に設置される本体部71と、冷却装置40から本体部71に冷却液を供給する供給路72と、本体部71から冷却装置40に冷却液を排出する排出路73と、を備えている。
供給路72は、冷却装置40の循環通路41と本体部71とを連通する通路である。供給路72の一端はラジエータ43と循環ポンプ42との間の循環通路41に接続されており、供給路72の他端は本体部71の冷却液流入口に接続されている。供給路72には、通路内部を開閉する開閉弁72Aが設置されている。
排出路73は、冷却装置40の循環通路41と本体部71とを連通する通路である。排出路73の一端はラジエータ43よりも下流側の循環通路41に接続されており、排出路73の他端は本体部71の冷却液排出口に接続されている。排出路73には、通路内部を開閉する開閉弁73Aが設置されている。
開閉弁72A,73Aは、コントローラ60によって制御され、温調制御実行時に開弁される。開閉弁72A,73Aが開状態になると、燃料電池スタック1から排出されラジエータ43を通過する前の比較的高温な冷却液が、供給路72を通じて本体部71に供給される。供給路72から供給された冷却液によって本体部71が加熱され、この本体部71を介して貯蔵タンク21が加熱される。このように貯蔵タンク21の温度を制御することで、アノードガス温度が調整される。なお、本体部71内の冷却液は、排出路73を通じて冷却装置40の循環通路41に排出される。
また、第3実施形態による燃料電池システム100では、コントローラ60は、出力制限制御及び温調制御を実行する間、図7に示すように燃料電池スタック1の目標温度を変更する。つまり、時刻t11において貯蔵タンク21内のアノードガス圧力が定格出力での発電に必要な下限圧力PL1まで低下すると、第2実施形態と同様に出力制限制御及び温調制御が実行され、この時燃料電池スタック1の目標温度が通常時に設定されるT1よりも高いT2に設定される。
このように、コントローラ60は、燃料電池スタック1の目標温度を設定する温度設定部として機能する。コントローラ60は、出力制限制御を実施いていない通常時には燃料電池スタック1の出力に応じて定められる温度T1を目標温度に設定し、出力制限制御実施時には予め定められた制限時温度T2を目標温度に設定する。通常時における目標温度T1は約65℃を中心に数℃程度変動する変動値であり、制限時温度T2は65℃よりも高い温度として設定される一定値である。
出力制限時には燃料電池スタック1の最大出力はWからWに制限され、燃料電池スタック1自体の発熱が低下するため、燃料電池スタック1の目標温度をT2に高めても、燃料電池スタック1での発電特性に悪影響を及ぼすことはない。
上記した第3実施形態の燃料電池システム100によれば、以下の効果を得ることができる。
燃料電池システム100の温調部70は、燃料電池スタック1を冷却して比較的高温となった冷却液を用いて貯蔵タンク21及び貯蔵タンク21内のアノードガスの温度を調整するように構成されている。したがって、燃料電池スタック1の廃熱を有効活用でき、燃料電池システム100内のエネルギ効率を高めることが可能となる。
コントローラ60は、出力制限制御を実施いていない通常時には燃料電池スタック1の出力等に応じて定められる温度T1を目標温度に設定し、出力制限制御実施時には予め定められた制限時温度T2を目標温度に設定する。このように出力制限時に燃料電池スタック1の目標温度をT2に高めることで、冷却装置40のラジエータ43に外気を送風するラジエータファン等の動作を停止させることができ、燃料電池スタック1で発電された電力の消費を抑制できる。その結果、燃料電池スタック1の燃費性能を高めることが可能となる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
第1実施形態による燃料電池システム100では、コントローラ60は、アノードガス圧力が下限圧力Pまで低下した時に、貯蔵タンク21を加熱させ、アノードガス温度を上昇させている。しかしながら、燃料電池システム100のコントローラ60は、貯蔵タンク21を常時加熱させる等して、アノードガス温度を許容限界温度Tを超えない程度の温度に制御してもよい。このように制御することによっても、第1実施形態と同様に、貯蔵タンク21内における無効ガス量を低減することが可能となる。
図3に示すように、第1実施形態の燃料電池システム100では、時刻t1においてアノードガス温度を上昇させ、アノードガス圧力を高めている。このようにアノードガス温度を上昇させた後、アノードガス圧力が再び下限圧力Pまで低下した場合に、第2実施形態と同様の出力制限制御及び温調制御を実行してもよい。このように制御することで貯蔵タンク21における無効ガス量をより低減することができ、車両の走行距離も伸ばすことが可能となる。なお、出力制限制御実行時には、第3実施形態と同様に燃料電池スタック1の目標温度をT1からT2に高めるようにしてもよい。
100 燃料電池システム
1 燃料電池スタック
4 冷却装置
21 貯蔵タンク
21A タンク内圧力センサ(圧力検出部)
21B タンク内温度センサ
22 アノードガス供給通路
23 調圧弁
31 カソードガス供給通路
33 コンプレッサ
40 冷却装置
41 循環通路
42 循環ポンプ
43 ラジエータ
60 コントローラ
70 温調部
71 本体部
72 供給路
73 排出路
80 ナビゲーション装置

Claims (7)

  1. アノードガスの供給を受けて発電する燃料電池を備える燃料電池システムであって、
    前記燃料電池に供給されるアノードガスを貯蔵する貯蔵タンクと、
    前記貯蔵タンクの温度を調整可能な温調部と、
    前記貯蔵タンク内のアノードガス圧力を検出する圧力検出部と、
    前記圧力検出部によって検出されたアノードガス圧力に基づいて前記温調部を制御することで、前記貯蔵タンク内のアノードガス温度を制御する温度制御部と、を備え、
    前記温度制御部は、前記アノードガス圧力が所定圧力値まで低下した時に、前記アノードガス温度を上昇させる、
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記温度制御部は、前記貯蔵タンクへのアノードガス充填時におけるガス温度上昇を見込んで設定された上限温度まで、前記アノードガス温度を上昇させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃料電池の出力を制御可能な出力制御部をさらに備え、
    前記出力制御部は、前記アノードガス圧力が前記所定圧力値まで低下した場合、前記燃料電池の出力を制限する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池システム。
  4. 車両の現在位置から目的地までのルート情報を報知可能なナビゲーション装置をさらに備え、
    前記出力制御部は、車両が前記目的地に到達するまでの間、前記燃料電池の出力制限を実行する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の燃料電池システム。
  5. 前記温度制御部は、前記アノードガス圧力が前記燃料電池の出力制限時に前記所定圧力値よりも低く設定される制限時圧力値となるように、前記アノードガス温度を制御する、
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載の燃料電池システム。
  6. 循環通路を循環する冷却液を用いて前記燃料電池を冷却する冷却装置と、
    前記燃料電池の目標温度を設定する温度設定部と、をさらに備え、
    前記温度設定部は、前記出力制限時には所定の制限時温度を前記目標温度に設定し、前記出力制限時以外の通常時には前記燃料電池の出力に応じた前記目標温度を設定する、
    ことを特徴とする請求項3から5のいずれか一つに記載の燃料電池システム。
  7. 循環通路を循環する冷却液を用いて前記燃料電池を冷却する冷却装置をさらに備え、
    前記温調部は、前記冷却装置から導かれる冷却液によって前記貯蔵タンクの温度を調整可能に構成される、
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の燃料電池システム。
JP2013175793A 2013-08-27 2013-08-27 燃料電池システム Pending JP2015046255A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013175793A JP2015046255A (ja) 2013-08-27 2013-08-27 燃料電池システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013175793A JP2015046255A (ja) 2013-08-27 2013-08-27 燃料電池システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015046255A true JP2015046255A (ja) 2015-03-12

Family

ID=52671611

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013175793A Pending JP2015046255A (ja) 2013-08-27 2013-08-27 燃料電池システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015046255A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101046559B1 (ko) 연료전지시스템, 그 제어방법 및 이동체
JP6380625B2 (ja) 燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法
JP6252595B2 (ja) 燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法
JP4761162B2 (ja) 燃料電池システム
JP6164308B2 (ja) 燃料電池システム
JP4543337B2 (ja) 燃料電池システム
JP5971408B2 (ja) 燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法
WO2013027612A1 (ja) 燃料電池システム
JP2019003792A (ja) 燃料電池システムおよび噴射制御方法
JP2016095999A (ja) 燃料電池システム
EP3054516B1 (en) Fuel cell system
JP2013140715A (ja) 燃料電池システム
JP5849579B2 (ja) 燃料電池システム
JP5720584B2 (ja) 燃料電池システムおよびその制御方法
JP2015046255A (ja) 燃料電池システム
JP5982825B2 (ja) 燃料電池システム
JP5803445B2 (ja) 燃料電池システム
WO2013137275A1 (ja) 燃料電池システム
JP2016122624A (ja) 燃料電池システムの制御装置
JP6237067B2 (ja) 燃料電池システム
JP2013045581A (ja) 燃料電池システム

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20161205