JP2015044803A - 画像診断剤、抗腫瘍効果予測装置、抗腫瘍剤効果予測方法及び抗腫瘍効果予測プログラム - Google Patents

画像診断剤、抗腫瘍効果予測装置、抗腫瘍剤効果予測方法及び抗腫瘍効果予測プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2015044803A
JP2015044803A JP2014153847A JP2014153847A JP2015044803A JP 2015044803 A JP2015044803 A JP 2015044803A JP 2014153847 A JP2014153847 A JP 2014153847A JP 2014153847 A JP2014153847 A JP 2014153847A JP 2015044803 A JP2015044803 A JP 2015044803A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tumor
radioactivity accumulation
radioactivity
radioactive
halogen atom
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014153847A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015044803A5 (ja
Inventor
務 阿部
Tsutomu Abe
務 阿部
信弥 小橋
Shinya Kobashi
信弥 小橋
俊介 女池
Shunsuke Meike
俊介 女池
侑紀 奥村
Yuki Okumura
侑紀 奥村
博樹 松本
Hiroki Matsumoto
博樹 松本
裕司 久下
Yuji Kuge
裕司 久下
松吉 趙
Matsuyoshi Cho
松吉 趙
剣一 西嶋
Kenichi Nishijima
剣一 西嶋
一枝 大倉
Kazue Okura
一枝 大倉
宏行 秋澤
Hiroyuki Akisawa
宏行 秋澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HIGASHI NIPPON GAKUEN
Nihon Medi Physics Co Ltd
Hokkaido University NUC
Original Assignee
HIGASHI NIPPON GAKUEN
Nihon Medi Physics Co Ltd
Hokkaido University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by HIGASHI NIPPON GAKUEN, Nihon Medi Physics Co Ltd, Hokkaido University NUC filed Critical HIGASHI NIPPON GAKUEN
Priority to JP2014153847A priority Critical patent/JP2015044803A/ja
Publication of JP2015044803A publication Critical patent/JP2015044803A/ja
Publication of JP2015044803A5 publication Critical patent/JP2015044803A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Nuclear Medicine (AREA)

Abstract

【課題】腫瘍を有する被検体に対するカペシタビンの抗腫瘍効果を予測する診断剤の提供。【解決手段】式(1)で表される放射性ウラシル化合物又はその塩を含有し、該放射性ウラシル化合物又はその塩の投与した被検体内における腫瘍への放射能集積に基づき、カペシタビン又はその活性体が前記腫瘍に対し抗腫瘍効果を示すか否かを判定する画像診断剤。[Xはハロゲン原子;RはO又はNH;前記ハロゲン原子が放射性ハロゲン原子であるか、又は、2位若しくは2’位の炭素原子が11C]【選択図】なし

Description

本発明は、放射性ウラシル化合物又はその塩を含有する画像診断剤、抗腫瘍効果予測装置、抗腫瘍剤効果予測方法及び抗腫瘍効果予測プログラムに関する。
カペシタビン(Capecitabine)は,抗悪性腫瘍活性を有するフルオロシチジン誘導体である。カペシタビンは、経口投与され、腸管から吸収された後、3段階の代謝を受ける。第1段階は、肝臓のカルボキシルエステラーゼによる5’−デオキシ−5−フルオロシチジン(5’−DFCR)への変換であり、第2段階は、正常組織や腫瘍組織に存在するシチジンデアミナーゼによる5’−デオキシ−5−フルオロウリジン(5’−DFUR)への変換であり、第3段階が、チミジンホスホリラーゼ(TP)による5−フルオロウラシル(5−FU)への変換である。そして、5−FUにより抗腫瘍効果が発揮される。
TPは、癌組織で高発現していることが知られており、非特許文献1には、後ろ向き研究の結果、転移性乳癌中のTPの発現と、カペシタビンの治療効果の感受性との相関があったことが報告されている。
また、特許文献1には、TP阻害活性を有し、腫瘍特異的に集積する放射性ウラシル化合物が記載されている。
特開2009−62287号公報
C.Andreetta et al、Annals of Oncology、20、265−271
しかしながら、生体内の腫瘍に対するカペシタビンの抗腫瘍効果を予測できる技術は知られていない。
本発明者らは、特定の構造を有する放射性ウラシル化合物の腫瘍への放射能集積と、カペシタビンの抗腫瘍効果との間に相関関係があることを新たに知見し、本発明を完成させた。
本発明の一側面は、下記一般式(1)
〔式中、Xはハロゲン原子を示し、RはO又はNHを示し、前記ハロゲン原子が放射性ハロゲン原子であるか、2位若しくは2’位の炭素原子が11Cである。〕で表される放射性ウラシル化合物又はその塩を含有し、
該放射性ウラシル化合物又はその塩を投与した被検体内における腫瘍への放射能集積に基づき、カペシタビン又はその活性体が前記腫瘍に対し抗腫瘍効果を示すか否かを判定するために用いられる、画像診断剤を提供するものである。
また、本発明の他の側面は、上記の放射性ウラシル化合物又はその塩が投与された、腫瘍を有する被検体の核医学画像により得られる放射能集積情報を、前記核医学画像を撮像した核医学画像撮像装置から取得する集積情報取得部と、前記集積情報取得部が取得した前記放射能集積情報から、前記核医学画像中の腫瘍領域の放射能集積値、及び、前記核医学画像中の正常領域の放射能集積値をそれぞれ抽出するデータ抽出部と、前記データ抽出部が抽出した前記正常領域における前記放射能集積値に対して、前記腫瘍領域の前記放射能集積値が相対的に高いとき、カペシタビン又はその活性体が前記被検体の有する前記腫瘍に対し抗腫瘍効果を発揮すると判定する判定部と、を有する、抗腫瘍剤の抗腫瘍効果予測装置を提供するものである。
また、本発明の他の側面は、上記の放射性ウラシル化合物又はその塩が投与された、腫瘍を有する被検体の核医学画像により得られる放射能集積情報を、前記核医学画像を撮像した核医学画像撮像装置から取得するステップと、取得した前記放射能集積情報から、前記核医学画像中の腫瘍領域の放射能集積値、及び、前記核医学画像中の正常領域の放射能集積値をそれぞれ抽出するステップと、抽出した前記正常領域の前記放射能集積値に対して、前記腫瘍領域の前記放射能集積値が相対的に高いとき、カペシタビン又はその活性体が前記被検体の有する前記腫瘍に対し抗腫瘍効果を発揮すると判定するステップと、を含む、抗腫瘍剤の抗腫瘍効果予測方法を提供するものである。この方法は、コンピュータを用いて実行させることができる。
さらに、本発明の他の側面は、上記の放射性ウラシル化合物又はその塩が投与された、腫瘍を有する被検体の核医学画像により得られる放射能集積情報を、前記核医学画像を撮像した核医学画像撮像装置から取得する集積情報取得手段と、前記集積情報取得手段により取得した前記放射能集積情報から、前記核医学画像中の腫瘍領域の放射能集積値、及び、前記核医学画像中の正常領域の放射能集積値をそれぞれ抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出した前記被検体の正常領域の前記放射能集積値に対して、前記腫瘍領域の前記放射能集積値が相対的に高いとき、カペシタビン又はその活性体が前記腫瘍に対し抗腫瘍効果を発揮すると判定する判定手段と、をコンピュータに実行させる、抗腫瘍剤の抗腫瘍効果予測プログラムを提供するものである。
本発明によれば、腫瘍に対するカペシタビン又はその活性体の抗腫瘍効果を予測することができるため、これら抗腫瘍剤の薬効が発揮できる腫瘍患者にのみ当該抗腫瘍剤を投与することが可能となり、治療における患者への過剰な負担を軽減できるとともに、無駄な医療費を削減することができる。
実施の形態に係る抗腫瘍効果予測装置のブロック図を示す図である。 実施の形態に係る抗腫瘍効果予測方法のフローチャートを示す図である。 放射能集積情報データベースのデータ構造図の一例を示す図である。 カペシタビンによる担がんマウスの腫瘍増殖抑制効果を示す図である。 ヒト大腸癌由来細胞中のチミジンホスホリラーゼ(TP)発現量の評価結果を示す図である。 5’−デオキシ−5−フルオロウリジン(5’-DFUR)による腫瘍細胞株の増殖に対する抑制効果の評価結果を示す図である。 チミジンホスホリラーゼsiRNA(TP siRNA)を導入したHCT116細胞を用いた評価結果を示す図である。(a)がTP siRNAを導入したHCT116細胞のTP発現量の結果を示す図である。(b)がTP siRNAを導入したHCT116細胞に対する5’-DFURによる細胞増殖抑制効果の結果を示す図である。 123I]5−ヨード−6−(1−(2−イミノイミダゾリジニル)メチル)ウラシル([123I]IIMU)の細胞内取り込みと細胞内保持の評価結果を示す図である。(a)は[123I]IIMUの経時的な細胞への取込を示す。(b)は[123I]IIMUの細胞内保持を示す。 123I]IIMU投与後30分及び45分のマウスSPECT画像である。(a)が投与後30分の冠状断画像であり、(b)が投与後30分の横断画像であり、(c)が投与後45分の冠状断画像であり、(d)が投与後45分の横断画像である。 123I]IIMU投与後30分のマウスのSPECT画像、及び、当該マウスから摘出した腫瘍の大きさを示す。(a)、(d)が冠状断画像であり、(b)、(e)が横断画像であり、(c)、(f)がマウスから摘出した腫瘍の写真である。(c)、(f)中、左がHCT116細胞株由来の腫瘍の写真であり、右がDLD−1細胞株由来の腫瘍の写真である。 123I]IIMU投与後3時間のマウスのSPECT画像、及び、摘出した腫瘍の大きさを示す。(a)、(d)、(g)が冠状断画像であり、(b)、(e)、(h)が横断画像であり、(c)、(f)、(i)がマウスから摘出した腫瘍の写真である。(c)、(f)、(i)中、左がHCT116細胞由来の腫瘍の写真であり、右がDLD−1細胞由来の腫瘍の写真である。 マウスから摘出した腫瘍切片のHE染色画像及びTP免疫染色画像を示す。(a)がHCT116細胞株由来腫瘍切片のTP免疫染色画像であり、(b)がHCT116細胞株由来腫瘍切片のHE染色画像であり、(c)がDLD−1細胞株由来腫瘍切片のTP免疫染色画像であり、(d)がDLD−1細胞株由来腫瘍切片のHE染色画像である。 マウスから摘出した腫瘍切片のHE染色画像及びTP免疫染色画像の拡大図を示す。(a)がHCT116細胞株由来腫瘍切片のTP免疫染色画像であり、(b)がHCT116細胞株由来腫瘍切片のHE染色画像であり、(c)がDLD−1細胞株由来腫瘍切片のTP免疫染色画像であり、(d)がDLD−1細胞株由来腫瘍切片のHE染色画像である。
(放射性ウラシル化合物又はその塩)
本発明における放射性ウラシル化合物は、上記一般式(1)で表される化合物を、放射性同位元素で標識したものである。この放射性同位元素は、半減期の短いPET(positron emission tomography)用核種又はSPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)用核種である。PET用核種としては、11C(半減期20分)、18F(半減期109分)、34mCl(半減期33分)、76Br(半減期16時間)、124I(半減期4.2日)が挙げられる。また、SPECT用核種としては、123I(半減期13時間)が挙げられる。
本発明の放射性ウラシル化合物において、「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子である。このハロゲン原子は、放射性ハロゲン原子であってもよい。放射性ハロゲン原子としては、18F、34mCl、76Br、123I又は124Iが挙げられる。一般式(1)中、Xが放射性ハロゲン原子であるとき、RはNHであることが好ましい。
本発明の放射性ウラシル化合物は、一般式(1)中、2位又は2’位の炭素原子が11Cであってもよい。2位の炭素が11Cであるとき、一般式(1)中、RはNHであることが好ましく、2’位の炭素が11Cであるとき、一般式(1)中、RはOであることが好ましい。
具体的には、本発明における放射性ウラシル化合物としては、
[2−11C]5−フルオロ−6−(1−(2−イミノイミダゾリジニル)メチル)ウラシル、
[2’−11C]5−フルオロ−6−(1−(2−イミノイミダゾリジニル)メチル)ウラシル、
18F]5−フルオロ−6−(1−(2−イミノイミダゾリジニル)メチル)ウラシル、
[2−11C]5−クロロ−6−(1−(2−イミノイミダゾリジニル)メチル)ウラシル、
[2’−11C]5−クロロ−6−(1−(2−イミノイミダゾリジニル)メチル)ウラシル、
34mCl]5−クロロ−6−(1−(2−イミノイミダゾリジニル)メチル)ウラシル、
[2−11C]5−ブロモ−6−(1−(2−イミノイミダゾリジニル)メチル)ウラシル、
[2’−11C]5−ブロモ−6−(1−(2−イミノイミダゾリジニル)メチル)ウラシル、
76Br]5−ブロモ−6−(1−(2−イミノイミダゾリジニル)メチル)ウラシル、
[2−11C]5−ヨード−6−(1−(2−イミノイミダゾリジニル)メチル)ウラシル、
[2’−11C]5−ヨード−6−(1−(2−イミノイミダゾリジニル)メチル)ウラシル、
123I]5−ヨード−6−(1−(2−イミノイミダゾリジニル)メチル)ウラシル、
[2−11C]5−フルオロ−6−(1−(2−オキソイミダゾリジニル)メチル]ウラシル、
[2’−11C]5−フルオロ−6−(1−(2−オキソイミダゾリジニル)メチル]ウラシル、
18F]5−フルオロ−6−(1−(2−オキソイミダゾリジニル)メチル]ウラシル、
[2−11C]5−クロロ−6−(1−(2−オキソイミダゾリジニル)メチル]ウラシル、
[2’−11C]5−クロロ−6−(1−(2−オキソイミダゾリジニル)メチル]ウラシル、
34mCl]5−クロロ−6−(1−(2−オキソイミダゾリジニル)メチル]ウラシル、
[2−11C]5−ブロモ−6−(1−(2−オキソイミダゾリジニル)メチル]ウラシル、
[2’−11C]5−ブロモ−6−(1−(2−オキソイミダゾリジニル)メチル]ウラシル、
76Br]5−ブロモ−6−(1−(2−オキソイミダゾリジニル)メチル]ウラシル、
[2−11C]5−ヨード−6−(1−(2−オキソイミダゾリジニル)メチル]ウラシル、
[2’−11C]5−ヨード−6−(1−(2−オキソイミダゾリジニル)メチル]ウラシル、
123I]5−ヨード−6−(1−(2−オキソイミダゾリジニル)メチル]ウラシル、
が挙げられる。
本発明における放射性ウラシル化合物として、好ましくは、[123I]5−ヨード−6−(1−(2−イミノイミダゾリジニル)メチル)ウラシル、[18F]5−フルオロ−6−(1−(2−イミノイミダゾリジニル)メチル)ウラシル、[2−11C]5−ブロモ−6−(1−(2−イミノイミダゾリジニル)メチル)ウラシル、[2’−11C]5−ブロモ−6−(1−(2−オキソイミダゾリジニル)メチル]ウラシルであり、[123I]5−ヨード−6−(1−(2−イミノイミダゾリジニル)メチル)ウラシル([123I]IIMU;一般式(1)中、ハロゲン原子が123Iであり、RがNHである化合物)がより好ましい。
本発明の放射性ウラシル化合物の塩としては、薬学的に許容される塩であれば特に制限はなく、薬学的に許容される酸を作用させた酸付加塩が好ましい。例えば塩酸、硫酸、リン酸、臭化水素酸等の無機酸との塩;シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等の有機酸との塩が例示でき、塩酸塩が好ましい。
本発明における放射性ウラシル化合物及びその塩は、対応する標識前駆体から、公知の放射性ハロゲン化反応又は11C標識反応を用いて合成することができる。標識前駆体の合成法、及び、放射性ハロゲン化反応又は11C標識反応は、例えば、特許文献1記載の方法を用いることができる。一例として、一般式(1)中、前記ハロゲン原子が放射性ハロゲン原子であり、RがNHである化合物は、6−(1−(2−イミノイミダゾリジニル)メチルウラシル又はその塩を標識前駆体とし、放射性ハロゲン化剤を使用した求電子置換反応による放射性ハロゲン化を実行することで合成することができる。
(画像診断剤)
本発明では、上記の放射性ウラシル化合物又はその塩から、画像診断剤を調製することができる。本明細書において「画像診断剤」とは、上記の放射性ウラシル化合物又はその塩を、生体内への投与に適した形態で含む処方物であると定義することができる。この画像診断剤は、非経口的に、即ち注射によって投与することが好ましく、水溶液であることがより好ましい。かかる組成物は適宜、pH調節剤、製薬学的に許容される可溶化剤、安定剤又は酸化防止剤などの追加成分を含んでいてもよい。
本発明に係る画像診断剤は、被検体の体内に導入すると、上記の放射性ウラシル化合物がチミジンホスホリラーゼの分布の高い領域に集積する。そのため、放射能検出器、シングルフォトン断層撮影スキャナー、陽電子放射断層撮影スキャナー、オートラジオグラフィー等を用いて生物体外から非侵襲的に放射線を検出し、画像化して、腫瘍を検出することができる。したがって、本発明の画像診断剤は、ポジトロン放出断層撮影用の画像診断剤やシングルフォトン断層撮影用の画像診断剤の用途に用いることができる。例えば、18F、34mCl、76Br、124I、11C等の陽電子放出核種を用いた場合は、ポジトロン放出断層撮影用の画像診断剤として用いることができ、123Iを用いた場合は、シングルフォトン断層撮影用の画像診断剤として用いることができる。
本発明に係る画像診断剤は、カペシタビン、又は、その活性体の抗腫瘍効果予測判定に使用することができる。本明細書においてカペシタビンの活性体は、5’−デオキシ−5−フルオロシチジン(5’−DFCR)、及び、5’−デオキシ−5−フルオロウリジン(ドキシフルリジン、5’−DFUR)を含むものである。カペシタビンの商品名は「ゼロータ」(登録商標)であり、ドキフルリジンの商品名は「フルツロン」(登録商標)であり、いずれも中外製薬(株)より販売されている。
本発明の放射性ウラシル化合物又はその塩を含有する画像診断剤は、腫瘍を有する被検体に投与するために用いられる。本明細書でいう「腫瘍」には、良性腫瘍及び悪性腫瘍の何れも含まれるが、好ましい態様において悪性腫瘍を意味する。悪性腫瘍には、上皮組織由来の悪性腫瘍である癌腫、及び非上皮性組織由来の悪性腫瘍である肉腫が含まれる。具体的には、食道、乳房、肺、肝臓、胃、大腸、膵臓、子宮、腎臓、精巣、卵巣、甲状腺、副甲状腺、皮膚、リンパ系統などの位置にできる悪性腫瘍が挙げられる。本明細書でいう「被検体」とは、ヒトを始めとする哺乳類であることが好ましい。
本発明の放射性ウラシル化合物又はその塩を含有する画像診断剤を投与した被検体は、PET(ポジトロン断層撮影装置)やSPECT(シングルフォトン断層撮影装置)などの核医学画像撮像装置(図1の20)を用いて撮像される。その結果、得られる核医学画像を用いることにより、被検体の有する腫瘍に対しカペシタビン又はその活性体が抗腫瘍効果を発揮するか否かを予測することができる。この予測判定は、医師が経験に基づいて実行してもよいし、後述する本発明の抗腫瘍効果予測装置、抗腫瘍効果予測方法、及び抗腫瘍効果予測プログラムを使用して実行してもよい。
(抗腫瘍効果予測装置、抗腫瘍効果予測方法及び抗腫瘍効果予測プログラム)
図1には、本実施形態に係る抗腫瘍効果予測装置10のブロック図を示す。抗腫瘍効果予測装置10は、集積情報取得部101と、データ抽出部102と、抗腫瘍効果判定部103と、判定結果出力部104とを有する。核医学画像撮像装置20は、撮像部201と、放射能集積情報データベース202とを有する。
まず、核医学画像撮像装置20の構造について説明する。
撮像部201は、被検体から放出された放射線を検出することにより腫瘍を有する被検体を撮影し、公知の画像処理を行って撮像結果を核医学画像として得る。そして、核医学画像中の腫瘍領域の放射能集積値TR、及び、核医学画像中の正常領域の放射能集積値NRを位置情報PIと関連付けて被験体ごとに取得する。「腫瘍領域」とは、被検体の有する腫瘍から放射された放射線に基づき撮像された領域である。「正常領域」とは、被検体の腫瘍以外の健常部位から放射された放射線に基づき撮像された領域である。撮像領域を制限できる観点から、正常領域は、腫瘍の周辺領域がより好ましく、例えば、筋肉や皮膚などの領域が挙げられる。
腫瘍領域の放射能集積値TR及び正常領域の放射能集積値NRの取得方法は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、ユーザーが、核医学画像中手動で定義した正常領域及び腫瘍領域に基づいて計算された放射能集積値を放射能集積値NR,TRとしてもよい。また、解剖学的な位置情報に基づいて、核医学画像から正常領域及び腫瘍領域を選択し、各領域の放射能集積値を計算するようコンピュータにプログラミングし、これを放射能集積値NR、TRとして取得してもよい。位置情報は、撮像前に撮影された[18F]フルオロデオキシグルコース等の腫瘍特異的集積を示す放射性薬剤を用いたPET画像、又は、撮像前若しくは撮像と同時にCT(断層撮影装置)やMRI(磁気共鳴画像置)等から取得することができる。
このようにして取得された放射能集積値TR,NRは、放射能集積情報TIとして、被検体ごとに集積情報データベース202に記憶される。図3には集積情報データベース202のデータ構造図の一例を示す。図3には、被検者の筋肉又は皮膚を胸部、腹部、脚部、頭部などに分類して、それぞれの領域における放射能集積値を放射能集積値NRとして記憶させる例を示す。しかし、正常領域の放射能集積値NRは、これに限定されず、心臓、肺、肝臓、腎臓などの臓器ごとの放射能集積値であってもよい。また、図3には、腫瘍領域の放射能集積値TRが被験者ごとに一のデータとして示されている。しかし、腫瘍領域の放射能集積値TRは、これに限定されず、一の腫瘍領域を複数の領域に分けた小領域ごとの放射能集積値であってもよい。この場合、腫瘍の各小領域の放射能集積値TRを各小領域の面積値と対応づけて記憶されてもよい。また、腫瘍領域が転移等により被検体の体内に複数個点在している場合には、各腫瘍領域の放射能集積値TRを解剖学的な位置情報とともに記憶してもよい。なお、この放射能集積情報TIは、DICOM形式等の、コンピュータで読み取り可能な形式で記憶されている。
つづいて、抗腫瘍効果予測装置10の構造について説明する。
集積情報取得部101は、抗腫瘍効果の有無を予測する被検体の放射能集積情報TIを核医学画像撮像装置20内の集積情報データベース202から取得し、データ抽出部102に送出する。放射能集積情報TIは、ネットワークを通じて取得されてもよいし、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納された状態で取得したものを、コンピュータシステムに備え付けられた読取装置により読み込むといった方法で取得されてもよい。ネットワークは、抗腫瘍効果予測装置10及び核医学画像撮像装置20を銅線や光ファイバーなどのケーブルや赤外線、電波など何らかの手段でつなぎ、データのやりとりができるようにするものであればよい。例えば、LAN(Local Area Network)、無線LAN、WAN(Wide Area Network)、イントラネット、複数のLANやWANをつないだ地球規模のインターネット等である。また、コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、ハードディスク、CD−ROM、DVD等といったものが挙げられる。
データ抽出部102は、集積情報取得部101から放射能集積情報TIを受け付け、腫瘍領域の放射能集積値TR、及び、正常領域の放射能集積値NRをそれぞれ抽出する。データ抽出部102は、放射能集積情報TIから、一の放射能集積値TR,NRを抽出してもよいし、複数の放射能集積値TR,NRを抽出してもよい。抽出される正常領域の放射能集積値NRは、上記放射性ウラシル化合物の集積が相対的に高い領域を除く領域であることが好ましく、例えば、肝臓及び腎臓を除く領域であることが好ましい。データ抽出部102は、抽出した腫瘍領域の放射能集積値TR、及び、正常領域の放射能集積値NRを抗腫瘍効果判定部103に送出する。
抗腫瘍効果判定部103は、データ抽出部102から受け付けた正常領域の放射能集積値NRと、腫瘍領域の放射能集積値TRとを比較し、正常領域の放射能集積値NRに比べて腫瘍領域の放射能集積値TRが相対的に高いか否かを判断する。
抗腫瘍効果判定部103は、腫瘍領域の放射能集積値TRが相対的に高いと判断した場合、カペシタビン又はその活性体がこの被検体に対し抗腫瘍効果を発揮すると判定する。一方、正常領域の放射能集積値NRと腫瘍領域の放射能集積値TRとが同等、あるいは、正常領域の放射能集積値NRが腫瘍領域の放射能集積値TRよりも低いと判断した場合は、カペシタビン又はその活性体がこの被検体に対し抗腫瘍効果を発揮しないと判定する。
抗腫瘍効果判定部103における判定は、腫瘍領域の放射能集積値TRが正常領域の放射能集積値NRに対して有意に高いか否かを判断できるものであれば、特に限定されず、公知の方法を使用することができる。例えば、t検定などの公知の有意差検定法等の統計学的手法により、放射能集積値TRと放射能集積値NRとの比較を行うことができる。また、正常領域の放射能集積値NRと、腫瘍領域の放射能集積値TRとの比をとり、この比が所定のしきい値より高いとき、「腫瘍領域の放射能集積値TRが相対的に高い」と判定してもよい。この場合において、しきい値は、例えば、一定数の症例から算出し、あらかじめ抗腫瘍効果判定部103内に記憶させておけばよい。
判定結果出力部104は、抗腫瘍効果判定部103の判定結果を抗腫瘍効果予測装置10から出力する。判定結果出力部104は、モニタに表示させる表示部であってもよいし、紙等に印刷出力するプリンタであってもよいし、ネットワークを介して他のコンピュータにデータ送信する送信部であってもよい。
つづいて、上記抗腫瘍効果予測装置10を用いた本発明の抗腫瘍効果予測方法の一例について、図2を用いつつ説明する。
まず、核医学画像撮像装置20内の集積情報データベース202から、判定対象となる被検体の放射能集積情報TIを取得する(S01)。
次いで、放射能集積情報TIから、腫瘍領域の放射能集積値TR及び正常領域の放射能集積値NRを、それぞれ少なくとも一以上抽出する(S02)。
次いで、放射能集積値NRと、放射能集積値TRとを比較し(S03)、正常領域の放射能集積値NRに比べて腫瘍領域の放射能集積値TRが相対的に高いか否かを判断する(S04)。腫瘍領域の放射能集積値TRが相対的に高いと判断した場合(S04Y)、カペシタビン又はその活性体がこの被検体に対し抗腫瘍効果を発揮する(「カペシタビンによる抗腫瘍効果がある」)と判定し(S05)、判定結果を出力する(S06)。一方、正常領域の放射能集積値NRと腫瘍領域の放射能集積値TRとが同等、あるいは、腫瘍領域の放射能集積値TRが相対的に低いと判断した場合は(S04N)、カペシタビン又はその活性体がこの被検体に対し抗腫瘍効果を発揮しない(「カペシタビンによる抗腫瘍効果がない」)と判定し(S07)、判定結果を出力する(S08)。
S02において複数の放射能集積値NR、及び/又は、複数の放射能集積値TRを抽出した場合、複数の放射能集積値NR,TRからそれぞれの平均値を算出し、得られた平均値を比較判断に用いてもよい。平均値を算出する際には、各腫瘍領域又は各正常領域の面積値を重みにつけてもよい。
また、S02において、複数の放射能集積値NR、及び/又は、複数の放射能集積値TRを抽出した場合は、抽出した放射能集積値NRと放射能集積値TRとのすべての比較が完了するまでS02〜S04のステップを繰り返してもよい。この場合、複数の放射能集積値NRと、複数の放射能集積値TRとを各々比較し、個々の判断結果にフラグを立てて抗腫瘍効果判定部103内に一時的に記憶させる。そして、図示しないカウンタが、比較判断が完了した放射能集積値NRと放射能集積値TRとの組み合わせを記録する。すべての放射能集積値NRと放射能集積値TRとの比較が完了した後、記憶された判断結果の半数以上が「腫瘍領域の放射能集積が相対的に高い」という結果であった場合(S04Y)、対象被検体の腫瘍は「カペシタビンによる抗腫瘍効果がある」と判定する(S05)。一方、「腫瘍領域の放射能集積値TRが相対的に高い」という判断結果が半数未満であった場合(S04N)、対象被検体の腫瘍は「カペシタビンによる抗腫瘍効果がない」と判定する(S05)。
S06において「カペシタビンによる抗腫瘍効果がある」という結果が出力された場合、判定対象の被検体にカペシタビン又はその活性体を投与して、腫瘍の治療を行う。一方、S08において「カペシタビンによる抗腫瘍効果がない」と判定された場合、判定対象の被検体にはカペシタビンを投与せず、他の方法で腫瘍の治療を行う。
このように本発明の抗腫瘍効果予測装置10、抗腫瘍効果予測方法及び抗腫瘍効果予測プログラムによれば、腫瘍を有する被検体に対し、カペシタビン等の抗腫瘍剤の抗腫瘍効果を予測することができる。そのため、カペシタビン等の薬効が発揮できる被検体にのみカペシタビンを投与することが可能となり、治療における被検体への過剰な負担を軽減できるとともに、医療費を削減することができる。なお、本明細書において、「抗腫瘍効果」とは、抗癌剤の投与により、投与前に比べて腫瘍が縮小するものであればよい。
なお、上記説明した抗腫瘍効果予測装置10は、コンピュータプログラムを読み取って対応するデータ処理を実行できるように、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、I/F(Interface)ユニット、等の汎用デバイスで構築されたハードウェア、所定のデータ処理を実行するように構築された専用の論理回路、これらの組み合わせ、等として実施することができる。
また、抗腫瘍効果予測装置10に各種データを記憶させることは、抗腫瘍効果予測装置10に固定されているHDD(Hard Disc Drive)等の情報記憶媒体にCPUが各種データを格納すること、抗腫瘍効果予測装置10に交換自在に装填されているCD−R(Compact Disc−Recordable)等の情報記憶媒体にCPUがCDドライブで各種データを格納すること、等でよい。
また、以上の例では、抗腫瘍効果予測装置10について説明したが、コンピュータに、抗腫瘍効果予測装置10で説明した手段を有する抗腫瘍効果予測プログラムをインストールして、そのコンピュータを手段として機能させることにより実現することができる。また、そのような抗腫瘍効果予測プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体をコンピュータに読み込ませ、抗腫瘍効果予測プログラムをインストールして、そのコンピュータを手段として機能させることによっても実現することができる。
また、上記の抗腫瘍効果予測装置10と同様の性能を有するコンピュータに、同等の手段を有するコンピュータプログラムをインストールして、上記で説明したような方法で仕様することによっても実現可能である。
以下、実施例を記載して本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。
(製造例1)[123I]5−ヨード−6−(1−(2−イミノイミダゾリジニル)メチル)ウラシル 塩酸塩の合成
6−(1−(2−イミノイミダゾリジニル)メチル)ウラシル トリフルオロ酢酸塩は、特許文献1の参考例1に従い合成した。[123I]ヨウ化アンモニウム(1173MBq)2.0mLに1.0mL/L水酸化ナトリウム8μLを加え、空気気流下110℃で溶媒を留去した。酢酸の0.2mol/Lアセトン溶液20μLとN−クロロこはく酸イミドの0.29μg/μLアセトン溶液150μLを混合して反応器に添加した。室温で10分間静置したのち,アルゴン気流により溶媒を留去した。ここに、合成した6−(1−(2−イミノイミダゾリジニル)メチル)ウラシル トリフルオロ酢酸塩の2.3μg/μL溶液(水:アセトニトリル=1:3)150μLを加え、50℃で35分間加熱した。室温に冷却後、アルゴン気流下溶媒を留去し、20mmol/L塩酸0.8mLを反応器に加え、十分に撹拌した。5分間静置したのち、溶液をシリンジで採取し、下記条件のHPLCに付すことで、トリフルオロ酢酸塩から塩酸塩への塩交換を行い、[123I]5−ヨード−6−(1−(2−イミノイミダゾリジニル)メチル)ウラシル 塩酸塩(以下、単に「[123I]IIMU」という。)を放射化学的収率10.9%、放射化学的純度99%以上で得た。得られた溶液にメイロン−P(大塚製薬工場)90μLを加え投与液とした。
逆相HPLCの条件は、以下のとおりである。また,生成物の放射化学的純度はTLCにより測定した。
<逆相HPLC条件>
カラム:Develosil PRAQUEOUS、10mmI.D.×250mm(野村化学株式会社製)
検出器:紫外可視吸光光度計(検出波長:284nm)及び放射線検出器 (raytest社 STEFFI型)
溶出液:0.01mol/LHCl−生理食塩液
保持時間:47分
流速:4.0mL/分
<TLC条件>
TLCプレート:Silica Gel 60 F254(製品名、メルク社製)
展開相:クロロホルム/メタノール/水=4/4/1
検出器:Rita Star(製品名、raytest社製)
(実施例1)[123I]IIMU体内分布実験
BALB/c‐nu/nuマウス(雌性、5週齢、日本クレア社より購入)の右肩部に、ヒト大腸癌由来細胞であるHCT116、WiDr及びDLD−1(American Type Culture Collectionから購入)の各細胞株を2.0×10個/匹ずつ移植した。各細胞株移植15日後に、製造例1で製造した[123I]IIMUの投与液(667kBq、0.1mL)を静脈内投与した(n=3)。投与30分後にイソフルランガス麻酔下にて採血しながら放血屠殺し、臓器を摘出後に重量と放射能を測定した。統計解析にはone‐way ANOVAの後、Tukey法による多重比較を用いた。結果を表1に示す。データは%ID/gの平均値±標準誤差で示した。
(実施例2)カペシタビンによる担がんマウスの腫瘍増殖抑制
実施例1と同様に、BALB/c−nu/nuマウスの右肩部に、HCT116、WiDr及びDLD−1を移植し、各細胞株移植11日目より、カペシタビン(Santa Cruz Biotechnology)の生理食塩水溶液を13.5mg/0.1mL/日/匹ずつ約2週間反復経口投与し、初回投与時を1日目として、初回投与後、4、8、11、15、18日に腫瘍径を測定した(n=7〜10)。コントロール群は未処置の担がんマウスを使用した。統計解析にはtwo−way ANOVAの後、Tukey法による多重比較を用いた。結果を図4に示す。
図4は、横軸が投薬期間、縦軸が初回投与時の腫瘍体積を1とした場合の腫瘍体積比を示す。データは平均値±標準誤差で示した。図4に示すように、実施例1において[123I]IIMUの取り込みの高かったHCT116細胞の増殖は,カペシタビン投与によりWiDr及びDLD−1よりも有意に抑制された。
(実施例3)チミジンホスホリラーゼ発現量の評価
実施例1、2において移植に使用したHCT116、WiDr及びDLD−1の各細胞株について、ヒトチミジンホスホリラーゼ特異抗体(Alpha Diagnostic International)を用いたウエスタンブロッティング法により、各細胞株のチミジンホスホリラーゼ(TP)発現量を評価した。結果を図5に示す。HCT116細胞株のみrecombinant TP(rTP、R&D Systems)と同じ位置にバンドが確認され、HCT116はWiDr及びDLD−1よりTPを多く発現していることが示された。
(実施例4)5’−DFURによる腫瘍細胞株の増殖に対する抑制効果の評価
実施例1、2において移植に使用したHCT116、WiDr及びDLD−1の各細胞株を96ウェルプレートに0.1mL/wellの培地を用いて播種し,39μmol/Lから20μmol/Lの5’−DFUR(Santa Cruz Biotechnology)の0.01mol/Lリン酸緩衝液(pH7.4)溶液0.011mLを添加した。コントロール群には、5’−DFURに代えて0.01mol/Lリン酸緩衝液(pH7.4)0.011mLを添加した。48時間培養後、WST assayで細胞の生存率を評価した。
結果を図6に示す。縦軸には、コントロール群の生存数に対する投与細胞株の生存数を細胞生存率(% of control)として示す。横軸には、5’−DFURの投与量を示す。HCT116の5’−DFURへの感受性はWiDr及びDLD−1よりも有意に高かった。
(実施例5)5’−DFURによる腫瘍細胞株の増殖抑制効果に対するTP発現抑制の影響の評価
チミジンホスホリラーゼsiRNA(TP siRNA)は日本バイオサービスに委託合成した。配列は5’−AUAGACUCCAGCUUAUCCAAGGUGCTT−3’(センス、配列番号1)、5’−GCACCUUGGAUAAGCUGGAGUCUAUTT−3’(アンチセンス、配列番号2)とした。HCT116にLipofectamine RNAiMAX(登録商標、Life technologies)を用いてTP siRNAを導入した。また、コントロールとして、negative siRNA(Ambion社製)を用いた。
これらsiRNAを導入したHCT116細胞株について、72時間培養後に細胞を回収し、ヒトチミジンホスホリラーゼ特異抗体(Alpha Diagnostic International)を用いたウエスタンブロッティング法により、各細胞株のチミジンホスホリラーゼ(TP)発現量を評価した。このとき、陽性コントロールとしてβ-アクチン抗体(Sigma‐Aldrich)を用いてβ‐アクチン発現量を評価した。結果を図7(a)に示す。図7(a)中、「siRNA」直下の「TP」は、TP siRNAを導入したHCT116細胞株であり、「NC」は、negative siRNAを導入したHCT116細胞株である。図示するように、negative siRNAを導入したHCT116細胞株は、TPの発現量の減少が認められた。
次いで、siRNAを導入したHCT116の細胞株を96ウェルプレートに0.1mL/wellの培地を用いて播種し、500、1000μmol/Lの5’−DFUR(Santa Cruz Biotechnology)の0.01mol/Lリン酸緩衝液(pH 7.4)溶液0.011mLを添加した。コントロール群には、5’−DFURに代えて0.01mol/Lリン酸緩衝液(pH 7.4)0.011mLを添加した。48時間培養後、WST assayで細胞の生存率を評価した。統計解析にはStudent’s t testを用いた。
結果を図7(b)に示す。図7(b)中、TPは、TP siRNAを導入したHCT116細胞株であり、NCは、negative siRNAを導入したHCT116細胞株である。縦軸には、コントロール群の生存数に対する投与細胞株の生存数を細胞生存率(% of control)として示す。データは平均値±標準誤差で示した(n=5)。図示するように、チミジンホスホリラーゼの発現量が低くなることによって、抗腫瘍効果が低減した。
(実施例6)[123I]IIMUの細胞内取込、及び、細胞内保持
実施例1、2において移植に使用したHCT116又はDLD−1に、製造例1で製造した[123I]IIMUの投与液(164kBq、0.026mL)を添加した。
細胞内取込実験では,[123I]IIMUを添加後30分、1時間、2時間で細胞をそれぞれ回収した。細胞内保持実験では1時間取込を行った後、[123I]IIMUを含まない培地に交換し、交換後30分、1時間、2時間で細胞をそれぞれ回収した。コントロール群は[123I]IIMU添加後1時間で回収した細胞とした。細胞を回収後、放射能をオートウェル・ガンマシステム(日立アロカメディカル株式会社製、ARC−7001)を用いて測定した。放射能を測定後、回収した細胞を−20℃で凍結保存した。凍結保存から2週間以内に、細胞の総タンパク量をバイオ・ラッドプロテインアッセイキットII(Bio‐rad Laboratories)を用いて測定した。統計解析にはStudent’s t testを用いた。
結果を図8に示す。図8(a)は[123I]IIMUの経時的な細胞への取込を示し、図8(b)は[123I]IIMUの細胞内保持を示す。図8(a)の縦軸には、タンパク質量に対する回収した細胞に含まれる放射能量の割合(%Dose/mg protein)を細胞内取込として示し、図8(b)の縦軸には、コントロール群の放射能量に対する[123I]IIMU投与群の放射能量の割合を細胞内保持比として示す。データは平均値±標準誤差で示した(n=3)。図示するように、チミジンホスホリラーゼの発現量に対応した[123I]IIMUの取込量の増加及び細胞内保持が確認された。
(実施例7)SPECT撮像
BALB/c nu/nuマウス(雄性、8週齢、日本クレア社より購入)7匹に、高濃度マトリゲル基底膜マトリックス フェノールレッドフリー(日本BD)を用いて、右肩背側皮下にHCT116細胞株(American Type Culture Collectionから購入)、左肩背側皮下にDLD−1細胞株(American Type Culture Collectionから購入)を2×10 cells/(50μLFBS−細胞培養液体培地+50μLBD高濃度マトリゲル)ずつ、それぞれ移植した。
細胞株の移植12日後に、製造例1の方法に準じて調製した[123I]IIMUの生理食塩液溶液(25MBq/0.1mL)をイソフルラン麻酔下で尾静脈より単回急速投与した。投与後30、45、3時間時点のSPECT/CT画像を撮像した。SPECT/CT撮像は、Inveon SPECT・CT(シーメンス社製)を用いて行った。試験数(n)及び収集条件を以下に示す。
[試験数]投与後30分:n=3(マウスA、B、C)、投与後45分:n=1(マウスD)、投与後3時間:n=3(マウスE、F、G)
[収集条件]シングルピンホールコリメータ2.0mm、有効視野中心とcollimatorの距離を35mmに設定。30分収集(180°回転、30step、収集マトリックス:68×68)。
投与後30分及び45分のSPECT画像を図9に示す。図9(a)がマウスAの冠状断画像であり、図9(b)がマウスAの横断画像であり、図9(c)がマウスDの冠状断画像であり、図9(d)がマウスDの横断画像である。図9中、Rは右を示し、Lは左を示す。図9で示すように、実施例2においてカペシタビンにより増殖が優位に抑制されたHCT116細胞株由来の腫瘍は、描出されたのに対し、カぺシタビンにより増殖がほとんど抑制されなかったDLD−1細胞株由来の腫瘍は、描出されなかった。
マウスA〜Gは、SPECT撮像終了後、心臓からの全採血により致死させ、HCT116細胞株由来腫瘍及びDLD−1細胞株由来腫瘍をそれぞれ摘出した。図10に、投与後30分のマウスのSPECT画像、及び、摘出した腫瘍の大きさを示す。図10(a)がマウスBの冠状断画像であり、図10(b)がマウスBの横断画像であり、図10(c)がマウスBから摘出した腫瘍の写真であり、図10(d)がマウスCの冠状断画像であり、図10(e)がマウスCの横断画像であり、図10(f)がマウスCから摘出した腫瘍の写真である。図10(c)、(f)中、左図がHCT116細胞由来の腫瘍であり、右図がDLD−1細胞由来の腫瘍である。また、図11に、投与後3時間のマウスのSPECT画像、及び、摘出した腫瘍の大きさを示す。図11(a)がマウスEの冠状断画像であり、図11(b)がマウスEの横断画像であり、図11(c)がマウスEから摘出した腫瘍の写真であり、図11(d)がマウスFの冠状断画像であり、図11(e)がマウスFの横断画像であり、図11(f)がマウスFから摘出した腫瘍の写真であり、図11(g)がマウスGの冠状断画像であり、図11(h)がマウスGの横断画像であり、図11(i)がマウスGから摘出した腫瘍の写真である。図10(c)、(f)、(i)中、左図がHCT116細胞由来の腫瘍であり、右図がDLD−1細胞由来の腫瘍である。図10、11中、Rは右を示し、Lは左を示す。
図10、11で示すように、実施例2においてカペシタビンにより増殖が優位に抑制されたHCT116細胞株由来の腫瘍は、描出されたのに対し、カぺシタビンにより増殖がほとんど抑制されなかったDLD−1細胞株由来の腫瘍は、描出されなかった。
摘出した腫瘍を15%ホルマリン液(和光純薬工業)に48時間浸透後,4μmのパラフィン切片を作成し、ヘマトキシリンに5分浸透後,エオジンに3分浸透することで、ヘマトキシリン・エオジン(HE)染色を行った。また、チミジンホスホリラーゼ(TP)抗体による免疫染色をヒストファイン シンプルステインマウスMAX−PO(M)(ニチレイバイオサイエンス)を用いて行った。TP抗体にはGF40 Anti−Thymidine Phosphorylase Mouse mAb(Merck)を使用した。
結果を図12に示す。図12は、マウスDから摘出した腫瘍切片のHE染色画像及びTP免疫染色画像を示す。図13は、図12の拡大図である。図12(a)、図13(a)がHCT116細胞株由来腫瘍切片のTP免疫染色画像であり、図12(b)、図13(b)がHCT116細胞株由来腫瘍切片のHE染色画像であり、図12(c)、図13(c)がDLD−1細胞株由来腫瘍切片のTP免疫染色画像であり、図12(d)、図13(d)がDLD−1細胞株由来腫瘍切片のHE染色画像である。TP抗体を用いた免疫染色において、HCT116細胞におけるTPの高発現が確認された。
以上の結果から、インビトロ及びインビボにおいてチミジンホスホリラーゼ発現量が高い腫瘍ほど、カペシタビンに対する感受性が高いことが示された。また、インビトロ及びインビボにおいて[123I]IIMU集積量とTP発現量に対応関係があることが示された。したがって、[123I]IIMUを用いたチミジンホスホリラーゼイメージングにより、カペシタビンの抗腫瘍効果予測が可能であることが示唆された。[123I]IIMUの腫瘍集積と、特定の大腸癌細胞増殖抑制効果との相関が認められたことから、本発明の画像診断剤は、大腸癌のカペシタビン治療効果予測に有用であることが示唆された一方、SPECT撮像の結果から、本発明の画像診断剤は、大腸癌のみならず、バックグラウンドの低い胸部に発生した癌、例えば、乳癌などに対しても、カペシタビンの治療効果予測に有用であることが示唆された。
以上、本発明の実施形態、及び、実施例について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
10 抗腫瘍効果予測装置
20 核医学画像撮像装置
101 集積情報取得部
102 データ抽出部
103 抗腫瘍効果判定部
104 判定結果出力部
201 撮像部
202 集積情報データベース
PI 位置情報
TI 放射能集積情報
TR 腫瘍領域の放射能集積値
NR 正常領域の放射能集積値

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)
    〔式中、Xはハロゲン原子を示し、RはO又はNHを示し、前記ハロゲン原子が放射性ハロゲン原子であるか、又は、2位若しくは2’位の炭素原子が11Cである。〕で表される放射性ウラシル化合物又はその塩を含有し、
    該放射性ウラシル化合物又はその塩を投与した被検体内における腫瘍への放射能集積に基づき、カペシタビン又はその活性体が前記腫瘍に対し抗腫瘍効果を示すか否かを判定するために用いられる、画像診断剤。
  2. 該放射性ウラシル化合物又はその塩を投与した被検体内において腫瘍に放射能集積が認められた場合に、カペシタビン又はその活性体を前記被検体内に投与することを決定するために用いられる、請求項1に記載の画像診断剤。
  3. 前記放射性ウラシル化合物は、前記一般式(1)中、前記ハロゲン原子が123Iであり、前記RがNHである、請求項1に記載の画像診断剤。
  4. 下記一般式(1)
    〔Xはハロゲン原子を示し、RはO又はNHを示し、前記一般式(1)中、前記ハロゲン原子が放射性ハロゲン原子であるか、又は、2位若しくは2’位の炭素原子が11Cである。〕で表される放射性ウラシル化合物又はその塩が投与された、腫瘍を有する被検体の核医学画像により得られる放射能集積情報を、前記核医学画像を撮像した核医学画像撮像装置から取得する集積情報取得部と、
    前記集積情報取得部が取得した前記放射能集積情報から、前記核医学画像中の腫瘍領域の放射能集積値、及び、前記核医学画像中の正常領域の放射能集積値をそれぞれ抽出するデータ抽出部と、
    前記データ抽出部が抽出した前記正常領域の前記放射能集積値に対して、前記腫瘍領域の前記放射能集積値が相対的に高いとき、カペシタビン又はその活性体が前記被検体の有する前記腫瘍に対し抗腫瘍効果を発揮すると判定する判定部と、
    を有する、抗腫瘍剤の抗腫瘍効果予測装置。
  5. コンピュータが、下記一般式(1)
    〔Xはハロゲン原子を示し、RはO又はNHを示し、前記一般式(1)中、前記ハロゲン原子が放射性ハロゲン原子であるか、又は、2位若しくは2’位の炭素原子が11Cである。〕で表される放射性ウラシル化合物又はその塩が投与された、腫瘍を有する被検体の核医学画像により得られる放射能集積情報を、前記核医学画像を撮像した核医学画像撮像装置から取得するステップと、
    取得した前記放射能集積情報から、コンピュータが、前記核医学画像中の腫瘍領域の放射能集積値、及び、前記核医学画像中の正常領域の放射能集積値をそれぞれ抽出するステップと、
    抽出した前記正常領域の前記放射能集積値に対して、前記腫瘍領域の前記放射能集積値が相対的に高いとき、コンピュータが、カペシタビン又はその活性体が前記被検体の有する前記腫瘍に対し抗腫瘍効果を発揮すると判定するステップと、
    を含む、抗腫瘍剤の抗腫瘍効果予測方法。
  6. 下記一般式(1)
    〔Xはハロゲン原子を示し、RはO又はNHを示し、前記一般式(1)中、前記ハロゲン原子が放射性ハロゲン原子であるか、又は、2位若しくは2’位の炭素原子が11Cである。〕で表される上記の放射性ウラシル化合物又はその塩が投与された、腫瘍を有する被検体の核医学画像により得られる放射能集積情報を、前記核医学画像を撮像した核医学画像撮像装置から取得する集積情報取得手段と、
    前記集積情報取得手段により取得した前記放射能集積情報から、前記核医学画像中の腫瘍領域の放射能集積値、及び、前記核医学画像中の正常領域の放射能集積値をそれぞれ抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段により抽出した前記被検体の正常領域の前記放射能集積値に対して、前記腫瘍領域の前記放射能集積値が相対的に高いとき、カペシタビン又はその活性体が前記腫瘍に対し抗腫瘍効果を発揮すると判定する判定手段と、
    をコンピュータに実行させる、抗腫瘍剤の抗腫瘍効果予測プログラム。
JP2014153847A 2013-07-30 2014-07-29 画像診断剤、抗腫瘍効果予測装置、抗腫瘍剤効果予測方法及び抗腫瘍効果予測プログラム Pending JP2015044803A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014153847A JP2015044803A (ja) 2013-07-30 2014-07-29 画像診断剤、抗腫瘍効果予測装置、抗腫瘍剤効果予測方法及び抗腫瘍効果予測プログラム

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013157323 2013-07-30
JP2013157323 2013-07-30
JP2014153847A JP2015044803A (ja) 2013-07-30 2014-07-29 画像診断剤、抗腫瘍効果予測装置、抗腫瘍剤効果予測方法及び抗腫瘍効果予測プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015044803A true JP2015044803A (ja) 2015-03-12
JP2015044803A5 JP2015044803A5 (ja) 2017-08-17

Family

ID=52670659

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014153847A Pending JP2015044803A (ja) 2013-07-30 2014-07-29 画像診断剤、抗腫瘍効果予測装置、抗腫瘍剤効果予測方法及び抗腫瘍効果予測プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015044803A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11534119B2 (en) 2019-10-31 2022-12-27 Canon Medical Systems Corporation Analysis apparatus and analysis program

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009062287A (ja) * 2007-09-04 2009-03-26 Taiho Yakuhin Kogyo Kk ウラシル化合物又はその塩、これらを有効成分として含有するイメージング剤、およびこれらを有効成分として含有する腫瘍診断をするためのイメージング剤

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009062287A (ja) * 2007-09-04 2009-03-26 Taiho Yakuhin Kogyo Kk ウラシル化合物又はその塩、これらを有効成分として含有するイメージング剤、およびこれらを有効成分として含有する腫瘍診断をするためのイメージング剤

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
J. LABEL COMPD. RADIOPHARM., vol. Vol.51, JPN6018001449, 2008, pages 384 - 387 *
NUCLEAR MEDICINE AND BIOLOGY, vol. Vol.37, JPN6018001447, 2010, pages 427 - 432 *

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11534119B2 (en) 2019-10-31 2022-12-27 Canon Medical Systems Corporation Analysis apparatus and analysis program

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Dijkers et al. Biodistribution of 89Zr‐trastuzumab and PET imaging of HER2‐positive lesions in patients with metastatic breast cancer
Thackeray et al. Targeting post-infarct inflammation by PET imaging: comparison of 68 Ga-citrate and 68 Ga-DOTATATE with 18 F-FDG in a mouse model
Beyer et al. The future of hybrid imaging—part 1: hybrid imaging technologies and SPECT/CT
Laforest et al. Dosimetry of 60/61/62/64 Cu-ATSM: a hypoxia imaging agent for PET
Granov et al. Positron emission tomography
JP4842123B2 (ja) 放射性チロシン誘導体、その製造方法、放射性チロシン誘導体からなるポジトロンイメージング用標識剤及び腫瘍の悪性度評価薬剤並びに腫瘍の検出方法
Lawrence et al. PET/CT today and tomorrow in veterinary cancer diagnosis and monitoring: fundamentals, early results and future perspectives
Gregoire et al. PET in radiotherapy planning: particularly exquisite test or pending and experimental tool?
RU2019142507A (ru) Композиции, способы и системы для синтеза и применение визуализирующих средств
EP3856261A1 (en) Labeled inhibitors of prostate specific membrane antigen (psma), their use as imaging agents and pharmaceutical agents for the treatment of psma-expressing cancers
Samnick et al. Initial clinical investigation of [18F] tetrafluoroborate PET/CT in comparison to [124I] iodine PET/CT for imaging thyroid cancer
Koole et al. Preclinical safety evaluation and human dosimetry of [18 F] MK-6240, a Novel PET tracer for imaging neurofibrillary tangles
JP2014156400A (ja) 腫瘍の画像診断用標識誘導体
Chierichetti et al. 18f-Fdg-Pet/Ct
Aggarwal et al. Real-time transferrin-based PET detects MYC-positive prostate cancer
van Elmpt et al. Imaging techniques for tumour delineation and heterogeneity quantification of lung cancer: overview of current possibilities
Dunphy et al. First-in-human trial of epichaperome-targeted PET in patients with cancer
Yang et al. Preclinical evaluation of an 18 F-trifluoroborate methionine derivative for glioma imaging
JP2015044803A (ja) 画像診断剤、抗腫瘍効果予測装置、抗腫瘍剤効果予測方法及び抗腫瘍効果予測プログラム
US11504439B2 (en) Radioactive compound for diagnosis of malignant melanoma and use thereof
Hino-Shishikura et al. Biodistribution and radiation dosimetry of [18F]-5-fluorouracil
US11938200B2 (en) Non-nutritive sweeteners and polyols as imaging agents
RU2614235C2 (ru) Остеотропный радиофармацевтический препарат для пэт-визуализации
Huang et al. Investigation of brain tumors using 18F-fluorobutyl ethacrynic amide and its metabolite with positron emission tomography
Zeltchan et al. Development and study of 99mTc-1-Thio-D-glucose for visualization of malignant tumors

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170627

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170627

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180123

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180119

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180322

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180816