JP2015039792A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像形成の際に発生した障害をユーザが解除する際に、正しい解除手順を知らせ、解除後は、自動再開可能かどうかをユーザに伝える画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置は、解除手順と異なる手順で作業された場合に、正しい解除手順又はその内容を表すガイダンス情報を、音声と画像の少なくとも一方によりユーザに提示する障害管理部1001を備えて構成される。障害管理部1001は、障害解除後に自動再開すべきときは、その旨を表す情報もガイダンス情報としてユーザに提示する。【選択図】図10

Description

本発明は、画像形成に関わる障害が発生したときに、その解除のための作業を正しく行わせるための障害管理技術に関する。
複写機能、プリンタ機能、FAX機能を備えた画像形成装置において、ジャムが発生したときのジャム解除の作業手順をユーザに提示する技術として、特許文献1に開示された画像形成装置が知られている。この画像形成装置では、ジャムが発生しているときに、機械状態の変化を検出し、検出結果に応じてジャム解除作業手順をガイダンスする。そして、ガイダンスに従った手順に従った作業が行われた場合には了解音を発生させ、異なった作業が行われた場合には、警告音を発生させる。
特開2005−156908号公報
特許文献1に開示された画像形成装置では、ガイダンス後の作業結果に応じて了解音又は警告音を発生させるものである。そのため、ユーザが作業手順を把握している場合についてはその結果を確認できるが、作業手順を把握していないユーザにとっては、そもそも作業手順が正しいのか誤っているのかを把握しにくいという課題が残る。
また、障害の解除後に自動再開されるのか、あるいは、再開指示が必要になるのかをユーザが判断できないという課題もある。
本発明は、障害が発生したときの解除のための正しい作業手順を提示することができる画像形成装置を提供することを主たる課題とする。
本発明の画像形成装置は、画像形成時に発生した障害の解除手順を記憶した第1テーブルと、前記解除手順に従って作業されるべき対象部位の状態変化を検知する第1センサと、前記対象部位と異なる対象外部位における状態変化を検知する第2センサと、前記第1センサからの検知結果を受領すべきタイミングで前記第2センサの検知結果を受領したときに、前記第1テーブルに記憶されている解除手順に基づき、作業されるべき部位を前記対象部位へ導くためのガイダンス情報を生成し、生成したガイダンス情報をユーザに提示する障害管理手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、画像形成装置で発生した障害を解除する際、ユーザが誤った手順をした場合は、作業されるべき部位を対象部位へ導くガイダンス情報が提示されるので、ユーザは、正しい手順を容易に確認することができる。また、障害解除時後に自動再開する場合はその旨を通知し、ユーザによる再開指示が必要な場合には再開手順が提示されるので、ユーザは障害解除後の作業に迷うことがなくなる。
本実施形態に係る画像形成装置のブロック構成図。 読取部の一例となるADFの内部構造の概要を示す断面図。 図2に示したADFの部分外観図。 画像形成装置の一例となる印刷装置の内部構造の概要を示す断面図。 印刷装置の筐体におけるカバーの説明図。 印刷装置の内観図。 印刷装置に接続されるフィニッシャの内部構造の概要を示す断面図。 フィニッシャの筐体におけるカバーの説明図。 フィニッシャの内観図。 本実施形態に係る画像形成装置の機能構成図。 装置状態管理テーブルの内容例を示す説明図。 解除手順管理テーブルの内容例を示す説明図(1)。 解除手順管理テーブルの内容例を示す説明図(2)。 本実施形態に係る画像形成装置におけるユーザインタフェース部分の説明図。 本実施形態に係る画像形成装置による障害解除の手順説明図。 障害解除手順を示した画面例。 障害解除手順を示した画面例。 障害解除手順を示した画面例。 障害解除手順を示した画面例。 障害解除手順を示した画面例。 障害解除手順を示した画面例。
以下、本発明の実施の形態例について、図面を用いて説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置のブロック構成図である。画像形成装置は、CPU(Central Processing Unit)101を有するコンピュータの一種である。CPU101は、画像形成装置の構成部を統括的に制御する。RAM(Random Access Memory )102は、CPU101のワークエリアの提供やデータの一時保管を行う。補助記憶装置(ハードディスク、CD−ROMなど)103は、データの一時保管や、RAM102の代わりに用いられる。表示装置104は、タッチパネルを表示画面として有する。表示画面には、画像形成装置の状態及び障害メッセージなどが表示される。ユーザコマンド入力装置105もまた、タッチパネルを操作画面として有する。操作画面は、例えば印刷ジョブなどの指定をユーザが操作する際に使用される。
NIC(Network Interface Card )106は、LAN(Local Area Network )120を介して、他のネットワーク機器と双方向にデータをやり取りを行う。印刷部107は、スキャンした画像データを用紙に印刷するための印刷エンジンである。印刷部107は、後述する印刷装置やフィニッシャの状態(例えばジャムの発生状態)を識別可能なものである。
読取部108は、原稿台に置かれた紙原稿を読み取り、白黒2値やカラー多値の画像データを生成する。本実施形態では、自動原稿搬送装置(ADF)を備えたスキャナ装置が読取部108に相当する。読取部108は、後述するADF200の状態(ジャムなどの発生状態)を識別する。読み取った画像データは、印刷部107で印刷することが可能である。画像データは、補助記憶装置103に留め置かれ、任意のタイミングで印刷される場合もある。
DSU(Digital Service Unit:ディジタル回線終端装置)110は、ディジタル回線130との間のデータ送受信に使用される。NCU(Network Contorol Unit)112は、アナログ回線140に接続され、回線の開閉、発着信制御、イメージデータ(アナログ)の送受信を行う。モデム111は、送受信データの変調・復調を行う。音声出力部113は、例えばビープ音やメッセージを音声として出力するスピーカである。
図2は、読取部108のハードウェア構造例の概要を示す断面図である。ここでは、図1の読取部108に相当するADFに関する構造の概要が示されている。ADF200の原稿積載部201は、原稿をセットするために使用される。原稿給紙部202は、ピックアップローラ203、分離パッド204、給紙ローラ205、リフタ206により構成される。原稿給紙部202は、摩擦分離方式により原稿束の最上紙を1枚ずつ分離し、レジストローラ207まで原稿を搬送する。原稿を給紙する際には、ピックアップローラ203が原稿束の上に下降し、原稿束を給紙ローラ205に押圧して給紙予備動作に入る。その後、給紙ローラ205とピックアップローラ203がCW(Clock Wise:時計回り方向)に回転し、原稿を搬送する。その後、原稿は、レジストローラ207に導かれ、原稿搬送部209に搬送される。
原稿搬送部209は、搬送ベルト211を駆動ローラ208、従動ローラ212で張架し、押圧コロ210にて搬送ベルト211をプラテン(原稿台)に押圧することにより、搬送ベルト211を回動させる。原稿は、搬送ベルト211とプラテンの間に進入すると、搬送ベルト211の摩擦力により、プラテンの上を搬送される。原稿給紙部202から原稿搬送部209に進入した原稿は、搬送ベルト211によりプラテンの所定位置まで搬送されると、読取部108により読取られる。読取が終了すると、原稿は、駆動ローラ208により原稿排紙積載部213に排出される。
ここで、後続原稿がある場合は、先行原稿と同様にして読み取り動作が継続実行される。ジャムセンサ214は、原稿給紙部202でジャムが発生した際に、ジャム発生を検知するセンサである。カバー開閉センサ215は、後述の開閉カバーが開状態か閉状態か検知するセンサである。
図3は、ADF200の部分外観図である。開閉カバー301は、原稿給紙部202のジャムを取り除く際に使用するためのカバーである。
図4は、画像形成装置の一例となる印刷装置の内部構造の概要を表す断面図である。印刷装置400は、読み取り部401、レーザ露光部402、ポリゴンミラー403、感光ドラム404、作像部405、定着部406、及び、給紙/搬送部407を有している。
読み取り部401は、上述したADF200と連携して原稿画像を光学的に読み取り、これにより得た像を電気信号に変換して画像データを作成するために使用される。レーザ露光部402は、画像データに応じて変調されたレーザ光などの光線を等角速度で回転するポリゴンミラー(回転多面鏡)403に入射させる。ポリゴンミラー403で反射された反射走査光は、感光ドラム404に照射される。作像部405では、感光ドラム404を回転駆動しながら帯電させ、これにより形成された潜像をトナーによって現像してトナー像を得る。その後、トナー像をシートに転写する。転写されずに感光ドラム404に残ったトナーは回収する。このような電子写真プロセスを実行して作像を行う。
その際、シートが転写ベルトの所定位置に巻きつき、4回転する間に、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)のトナーを持つそれぞれの現像ユニットが入れ替わりで順次電子写真プロセスを繰り返し実行する。4回転の後、4色のフルカラートナー像を転写されたシートは、定着部406へ搬送される。
定着部406は、ハロゲンヒータなどの熱源を内蔵し、作像部405によってトナー像が転写されたシート上のトナーを、熱と圧力によって溶解、定着させる。
給紙/搬送部407は、シートカセットなどのシート収納庫を一つ以上持っており、このシート収納庫に収納された複数のシートの中から一枚を分離し、作像部405、定着部406へと搬送する。
図1に示した印刷部107は、印刷装置400のうち、読み取り部401、レーザ露光部402、作像部405、定着部406、給紙/搬送部407の各部の状態を管理しながら、全体が調和を保って円滑に動作できるように調整を行う。
印刷装置400には、各部の状態を監視する種々の状態検知センサが設けられている。例えば、ジャムセンサ408は、定着部406でジャムが発生した際に、ジャム発生を検知する。ジャムセンサ409、410、411は、給紙/搬送部407でジャムが発生した際に、ジャム発生を検知する。カバー開閉センサ412,413,514,415は、後述する各開閉カバーが開状態か閉状態か検知する。装着センサ416は、後述するフィニッシャが印刷装置400に接続されているか否かを検知する。
図5は、印刷装置400が有する筐体の部分外観図である。開閉カバー501、開閉カバー502、及び開閉カバー503は、上述した給紙/搬送部407のジャムを取り除く際に使用するためのカバーである。カセット504、カセット505は、上述したシート収納庫である。
図6は、図5に示した状態で、印刷装置400の開閉カバー501を開いた際の内観図を示している。ダイヤル601は、給紙/搬送部407に滞留しているシートを外部へ手動で排出するための手動搬送機構である。
印刷装置400には、印刷されたシートに対する後処理を行うフィニッシャを接続することができる。図7は、そのフィニッシャの内部構造例を示す断面図である。このフィニッシャ700が印刷装置400に接続される場合、印刷装置400の定着部406から排出されたシートは、フィニッシャ700のインタフェースユニット708まで搬送される。フィニッシャ700には、サンプルトレイ701及びスタックトレイ702が設けられる。これらのトレイ701,702には、ジョブの種類や排出されるシート枚数に応じて、適宜、シートが切り替えて排出される。ジョブに対してステイプルモードが設定されている場合、シートは、スタックトレイ702に排出される前に、処理トレイ703に順次蓄えられ、ステイプラ706を用いてバインドされる。その後、スタックトレイ702へ排出される。
フィニッシャ700には、パンチ処理をする際のパンチャ705、製本処理をする際のサドルステッチャ707、製本トレイ704も装着されている。
フィニッシャ700にも種々の状態検知センサが設けられている。例えば、ジャムセンサ709,710,711,712,713は、それらが設けられた部位におけるジャムの発生をそれぞれ検知する。カバー開閉センサ715,716は、フィニッシャ700の筐体のうち、開閉可能な部分における開閉状態を検知する。
図8は、フィニッシャ700の筐体におけるカバーの説明図である。開閉カバー801は、フィニッシャ700のジャムを取り除く際に使用するためのカバーである。開閉カバー802は、インタフェースユニット708のジャムを取り除く際に使用するためのカバーである。
図9は、フィニッシャ700の開閉カバー801及びインタフェースユニット708の開閉カバーを開いたときのフィニッシャ700の内観図である。ダイヤル901は、パンチャ705付近でジャム状態となっているシートをサンプルトレイ701に強制排出させるものである。ダイヤル902は、処理トレイ703付近でジャム状態となっているシートをスタックトレイ702に強制排出させるものである。ダイヤル903は、製本トレイ704付近でジャム状態となっているシートを製本トレイ704に強制排出させるものである。ダイヤル904、905は、インタフェースユニット708においてジャム状態となっているシートをフィニッシャ700外に強制排出させるものである。
図10は、画像形成装置の機能構成図である。図10に示す機能は、CPU101が補助記憶装置103にインストールされたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。
本実施形態では、CPU101を含む図1の画像形成装置(コンピュータ)を、障害管理部1001として動作させる。障害管理部1001は、より詳しくは、装置状態識別部1010、障害検知部1011、障害対応識別部1012、解除情報生成部1013、作業監視部1014、ガイダンス情報管理部1015として機能する。障害管理部1001には、装置状態管理テーブルT1と解除手順管理テーブルT2も設けられる。
装置状態管理テーブルT1は、各種状態検知センサの検知結果に基づいて、画像形成装置がどのような状態になっているかを表す情報を更新自在に記憶したものである。状態検知センサは、例えば上記のジャムセンサ214,408,409,410,411,711,712,713である。あるいは、カバー開閉センサ215,412,413,514,415,715,716、装着センサ416である。ダイヤル601,901〜905の変位状況の検知結果、及び、ユーザが設定した内容(用紙の種類など)を状態検知センサとして含めても良い。装置状態管理テーブルT1には、また、障害の発生前の動作を障害解除後に再開する際に参照される情報も記憶される。すなわち、再開指示の入力を待って再開する指示待ちモードでは再開までに要する作業手順を記憶し、自動再開モードではその旨を表すフラグを障害の種類毎に記憶している。
装置状態管理テーブルT1の一例を図11に示す。図11において、「装置状態」1101には、把握している装置の状況が記憶される。「装置状態詳細」1102には、「装置状態」1101のうち、判明している詳細内容が記載される。「状態種別」1103には、正常状態か障害が発生している状態かが記憶される。「再開種別」1104は、自動再開を表すフラグ、又は再開までに必要な作業手順が記憶される。
状態1114の例では、印刷部107でプリントジャムが発生し、その詳細はインデックス紙のジャムであり、状態種別は障害(エラー)状態であり、再開時には、給紙段を確認して再開指示を行うことが示されている。つまり、障害解除後は自動再開しないことが示されている。状態1116の例では、読取部108でスキャンジャムが発生し、障害状態が継続していること、そして、障害解除後は原稿を1枚目に戻して再開指示を入力することが示されている。状態1117〜1120の例では、各色のトナーが無いという障害状態が継続していること、障害解除後は自動再開することが示されている。状態1111〜1113の例では、異常が発生していないことが示されている。
解除手順管理テーブルT2は、画像形成時に発生した障害の解除手順を記憶したテーブルである。この解除手順管理テーブルT2には、障害を復旧させるために作業されるべき複数の対象部位の順序と、各対象部位における作業の内容及びその内容の作業が行われた後の状態とが、状態検知センサの検知結果と関連付けて記憶される。対象部位とは、状態検知センサがその状態変化を検知しようとする部位をいう。
便宜上、正しい対象部位の状態変化を検知する状態検知センサ(例えばジャムセンサ414)の検知結果のときは、それを第1センサの検知結果と称する。また、対象部位と異なる対象外部位の状態変化を検知する状態検知センサの検知結果のときは、それを第2センサの検知結果と称する。第2センサの検出結果は、結局、ユーザが誤った部位の作業をしていることを示すものとなる。
解除手順管理テーブルT2の一例を図12及び図13に示す。図12において、「障害発生箇所」1201には、障害箇所並びに障害の種別を判別するために設定される状態検知センサが記憶されている。「解除手順」1202には、障害を解除する上で最初に行う作業手順がテキストで記憶されている。「作業後の装置状態」1203には、作業が正常に終了したときの装置状態が記憶されている。「解除手順」1204には、2番目に行うべき解除の手順がテキストで記憶されている。「作業後の装置状態」1205には、作業が正常に終了したときの装置状態が記憶されている。「解除手順」1206には、3番目に行うべき解除の手順がテキストで記憶されている。「作業後の装置状態」1207には、作業が正常に終了したときの装置状態が記憶されている。
すなわち、「解除手順」1202、「解除手順」1204、「解除手順」1207の順序で対象部位において正しい作業がなされることにより、障害を解除できることを意味している。例えば、情報1211は、ジャムセンサ214が検知したジャムに関する情報であること、このジャムを解除するためには、最初にADFカバーを開け、ジャムを取り除き、ADFカバーを閉じる作業を行えば良いことが示されている。そして、ADFカバーを開けたことは、カバー開閉センサ215が「開」を検知したことで判明する。また、ジャムが取り除かれたことは、ジャムセンサ214でジャムを検知していないことで判明する。そして、最後にADFカバーが閉じられたことは、カバー開閉センサ215が「閉」を検知したことで判明する。この例の場合、「最初の解除手順」1202では、カバー開閉センサ215が第1センサとなり、それ以外の状態検知センサは、すべて第2センサということになる。
他の情報1212〜1220についても同様である。
図10に戻り、障害管理部1001の各機能について、詳しく説明する。
装置状態識別部1010は、ジャムセンサ、カバー開閉センサ、装着センサの検知結果に基づいて、画像形成装置の対象部位又は対象外部位の状態変化を識別する。また、識別した対象部位の状態変化に基づき、装置状態管理テーブルT1の内容を更新する。装置状態識別部1010により識別された対象部位又は対象外部位の状態変化は、RAM102に保存され、障害検知部1011及び作業監視部1014において利用される。
障害検知部1011は、装置状態識別部1010の識別結果、あるいは、装置状態管理テーブルT1に記憶された情報に基づいて、障害の発生の有無を検知する。障害対応識別部1012は、障害検知部1011により検知された障害の種別とその障害に対応する手順が、解除手順管理テーブルT2に記憶されているかどうかを識別する。
解除情報生成部1013は、その障害の解除の手順が解除手順管理テーブルT2に記憶されているときに、その障害についての解除情報を生成する。解除情報は、例えばその障害を解除する上で必要となる解除手順を示す情報、解除手順に従う作業がなされなかったときに作業されるべき部位を対象部位へ導くための情報である。この解除情報は、RAM102に保存され、作業監視部1014及びガイダンス情報管理部1015において利用される。
作業監視部1014は、装置状態識別部1010により識別された対象部位又は対象外部位の状態変化と、解除情報生成部1013で生成された解除情報とに基づき、障害発生時の解除作業が正しく行われているかどうかを監視する。正しく行われなかった場合は、その旨を表す情報を生成する。また、どこまで正しい作業が行われたかを把握し、その後に作業されるべき部位を対象部位へ導くための情報を生成する。これらの情報は、ガイダンス情報管理部1015において利用される。
作業監視部1014は、また、ユーザコマンド入力装置105から入力された情報も監視しており、入力された情報に基づいて、ガイダンス情報の出力形態を変化させたり、障害解除後の再開時に出力されるべき情報を生成したりする。ユーザコマンド入力装置105から入力された情報に基づくガイダンス情報の出力形態を変化させるための情報は、ガイダンス情報管理部1015へ伝えられる。
ガイダンス情報管理部1015は、解除情報生成部1013で生成された情報及び作業監視部1014より伝えられた情報に基づいて、ガイダンス情報を生成する。また、このガイダンス情報を音声データ、画像データあるいは双方が同期したデータとして、表示装置104及び音声出力部113の少なくとも一方に出力する。
ここで、上述したガイダンス情報が、どのような態様で出力されるかについて説明する。図14は、本実施形態に係る画像形成装置のユーザインタフェース部分の説明図である。このユーザインタフェース部分は、例えば画像形成装置の前面パネルに設けられる。図14においてスピーカ1401は、上記の音声出力部113に対応する。タッチパネル部1402は、上記の表示装置104及びユーザコマンド入力装置105に対応する。キー入力部1403もまた、ユーザコマンド入力装置105に対応する。
[情報処理の手順]
次に、以上のように構成される画像形成装置において、障害が発生した後、その障害が正しい作業手順で解除され、障害の発生前の動作を障害解除後に再開可能になるまでの情報処理の手順について説明する。
図15は、障害管理部1001(図10)が行う処理手順の説明図である。
障害管理部1001は、装置状態識別部1010において装置状態が識別され、障害検知部1011により障害の発生が検知されると、ジョブ処理再開のための処理を開始する。すなわち、障害対応識別部1012において、解除手順管理テーブルT2の障害発生箇所1201の情報から解除手順を識別し、解除情報生成部1013に、解除手順に関する情報を生成させる。また、ガイダンス情報管理部1015を通じて、解除手順を示すメインテナンス画面を表示装置104(図14の例ではタッチパネル部1402)に表示させる(S1)。
このとき、表示される画面の例を図16に示す。図16の例では、フィニッシャ700に用紙がつまったこと、つまり図12の情報1212が障害として発生したことを表している。画面には、3段階の手順(手順1〜手順3)をこの順序で行えば、障害を解除できることが、ガイダンス情報として表示される。当該時点でユーザが行うべき作業の内容は、アンダーライン1601により強調表示される。このアンダーラインは、作業監視部1014において「手順1」が正常に終了したことが検知されたときは、「手順2」に移る。なお、本例では、ユーザが処理すべき手順をテキストにより表示しているが、ビットマップやアニメーションやビデオ情報で障害解除手順を表示する形態であっても良い。
図16において、音声モード指定ボタン1602は、それをクリック操作することで、音声モードONに切り替わる。音声モードONになると、ガイダンス情報が図16のように画面に表示させるとともに、音声出力部113(図14の例では、スピーカ1401)からも出力される。音声モード指定ボタン1602が音声モードONでない状態では、図16のような画面の表示のみとなる。「システム状況/中止」ボタン1603は、1回のクリックで「システム状況」、すなわち解除手順のガイダンスが継続され、もう1回のクリックで「中止」、すなわち、解除手順のガイダンスが中止する。
図15に戻り、音声モードONが入力されたことを作業監視部1014で検知すると、ガイダンス情報管理部1015は、ガイダンス情報の出力形態を音声ガイドに切り替える(S2:YES,S3)。すなわち、公知の合成音声技術を利用して、ガイダンス情報を音声データに変換し、変換した音声データを音声出力部113へ出力する。なお、このとき、図16のような画面も同時に表示させておいても良い。
音声モードONでない場合(S2:NO)、あるいは、音声データを出力した後、ユーザ作業を待つ(S4)。ユーザ作業がなされたかどうかは、装置状態識別部1010による状態変化の検知に基づく作業監視部1014の監視結果で把握することができる。
ユーザ作業の結果を検知すると、作業監視部1014は、作業結果が正しいものかどうかを判定する(S5、S6)。この判定は、解除手順管理テーブルT2の装置状態1203,1205,1207に示される装置状態と、S5において検知したユーザ作業の結果(変化した状態)とを比較することで行う。すなわち、両者の状態が適合すれば、作業結果を正しいものとして判定する。ユーザ作業が正しいものでなかったと判定した場合、作業監視部1014は、正しい作業内容(手順)を表すガイダンス情報をガイダンス情報管理部1015を生成させ、表示装置104に表示させる(S7)。
このときの表示装置104の画面は、例えば図17に示す内容のものとなる。すなわち、ユーザが、対象部位であるフィニッシャカバーの部位と異なる部位(対象外部位)のカバーを開いたことが、当該対象外部位のカバー開閉センサ(第2センサとなる)で検知されている。そのため、「そのカバーではありません。左側の装置のカバーを開けて下さい。」というガイダンス情報が画面に表示される。図17において、音声モード指定ボタン1702は、図16の音声モード指定ボタン1602と同じである。また、「システム状況/中止」ボタン1703は、図16の「システム状況/中止」ボタン1603と同じである。
図15に戻り、音声モードONが入力されたことを作業監視部1014で検知すると、ガイダンス情報管理部1015は、表示装置104に表示した内容を音声データに変換し、音声出力部113からも出力させる。つまり、音声ガイドする(S8:YES,S9)。
音声モードONでない場合(S8:NO)、あるいは、音声データを出力した後、障害が解除したかどうかを判定する(S10)。この判定は、装置状態識別部1010による状態変化の検知に基づく解除手順管理テーブルT2の解除手順の進捗状況により把握することができる。障害が解除されていない場合にはS1の処理に戻る。障害が解除されずにS1の処理に戻った場合、作業監視部1014は、進捗状況に応じたガイダンス情報をガイダンス情報管理部1015から表示装置104に表示させる。
例えば、ユーザにより用紙が取り除かれた(作業の内容自体は正しい)にも関わらず、障害が解除されていないと判定し、その原因が、ジャムが残っている場合は、図18のような内容の画面が表示装置104に表示される。すなわち、「まだ同じ箇所にジャムが残っています。再度確認して下さい。」というガイダンス情報が表示される。図18において、音声モード指定ボタン1802は、図16の音声モード指定ボタン1602と同じである。また、「システム状況/中止」ボタン1803は、図16の「システム状況/中止」ボタン1603と同じである。
図15に戻り、S10において、障害が解除されたと判定されると、作業監視部1014は、ガイダンス情報管理部1015に、図19のような画面を表示装置104に表示させる。また、自動再開かどうかを装置状態管理テーブルT1の再開種別1104により判定する処理に移る(S11)。自動再開が可能な状態を自動再開モード、自動再開モードしない状態を指示待ちモードとする。
図19の例では、「エラーは解除されました。そのままお待ち下さい。」というガイダンス情報が表示される。この画面が表示されている間、作業監視部1014は、上記の判定を行う。図19において、「システム状況/中止」ボタン1903は、図16の「システム状況/中止」ボタン1603と同じである。
図15に戻り、S11において、指示待ちモードと判定した場合(S11:NO)、作業監視部1014は、装置状態管理テーブルT1の再開種別1104に記憶されている再開手順を読み出す。そして、ガイダンス情報管理部1015から表示装置104に表示させる(S12)。その後、ジョブ処理を再開して、一連の情報処理を終える。S11において、自動再開モードと判定した場合は(S11:YES)、自動再開を行った後、一連の情報処理を終える。
図20,図21は、S11において、自動再開しないと判定した場合に、表示装置104に表示される画面例である。図20の例では、障害は解除されたが、ADFにセットした原稿を一枚目に戻し、再開ボタン2001を押す必要があることを示している。図21の例では、カセットに収納されているシートを確認した上で、再開ボタン2101を押す必要があることを示している。図20,図21において、「システム状況/中止」ボタン2003,2004は、図16の「システム状況/中止」ボタン1603と同じである。
なお、図20及び図21の画面例においても、図16のような「音声モードON」のボタン画像を形成し、再開までの作業手順を音声ガイドで出力されるようにしても良い。
このように、本実施形態の画像形成装置によれば、正しい解除手順に従って作業が行われない場合に、正しい解除手順に基づき、作業されるべき部位を対象部位へ導くためのガイダンス情報がユーザに提示される。そのため、ユーザにとって、障害が回復しないときの対応が容易になる。
また、本実施形態では、障害管理部1001が、いずれかの対象部位に続く次の対象部位における作業時に、本来、作業すべき部位でない部位の状態変化の検知結果を受領したときに、次の対象部位における作業の内容を表すガイダンス情報が生成される。そのため、障害を解除するまでに複数の対象部位での作業を要する場合に、ユーザは、ガイダンス情報に従うことで、順序を間違えずに作業を行うことができる。
本実施形態では、また、複数の対象部位における作業後の状態が、正しい解除手順に従う状態と異なる場合は、その旨を含むガイダンス情報が出力されるので、誤った作業を行った時点でそのことに気付き、正しい作業を行うことができる。これにより、障害解除までに要する時間が短縮されることが期待される。
本実施形態では、また、障害の発生前の動作を障害解除後に再開する際に、指示待ちモードでは再開までに要する作業手順がガイダンスれ、自動再開モードではその旨がガイダンスされる。そのため、従来のように、障害の解除後に自動再開されるのか、あるいは、再開指示が必要になるのかを判断できないという事態が回避される。
なお、本実施形態では、ガイダンス情報を音声又は画像、あるいは、音声と画像により、ユーザに提示される場合の例を説明したが、この例に限定されない。例えば、音声によらず、1又は複数の音の組み合わせであっても良い。また、例えば、特定の色又はそれぞれ異なる色を発する複数のLED(発光ダイオード)を作業の対象部位に設け、正しい作業が行われたときとそうでない場合とで異なる形態でLEDを発光させるようにしても良い。あるいは、音、音声、光、画像の少なくとも2つ以上を組み合わせることで、ガイダンス情報を表現するようにしても良い。
1001・・・障害管理部、T1・・・装置状態管理テーブル、T2・・・解除手順管理テーブル。
214,408,409,410,411,711,712,713・・・ジャムセンサ、215,412,413,514,415,715,716・・・開閉センサ、416・・・装着センサ、601,901〜905・・・ダイヤル。

Claims (5)

  1. 画像形成時に発生した障害の解除手順を記憶した第1テーブルと、
    前記解除手順に従って作業されるべき対象部位の状態変化を検知する第1センサと、
    前記対象部位と異なる対象外部位における状態変化を検知する第2センサと、
    前記第1センサからの検知結果を受領すべきタイミングで前記第2センサの検知結果を受領したときに、前記第1テーブルに記憶されている解除手順に基づき、作業されるべき部位を前記対象部位へ導くためのガイダンス情報を生成し、生成したガイダンス情報をユーザに提示する障害管理手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第1テーブルは、前記障害を復旧させるために作業されるべき複数の対象部位の順序と、各対象部位における作業の内容及びその内容の作業が行われた後の状態とを、前記第1センサの検知結果と関連付けて記憶しており、
    前記障害管理手段は、いずれかの対象部位に続く次の対象部位における作業時に前記第1センサの検知結果を受領すべきタイミングで前記第2センサの検知結果を受領したときに、前記次の対象部位における作業の内容を表すガイダンス情報を生成することを特徴とする、
    請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記障害管理手段は、各対象部位における作業後の状態が前記第1テーブルに記憶されている状態と異なる場合は、その旨を含む前記ガイダンス情報を生成することを特徴とする、
    請求項2記載の画像形成装置。
  4. 障害の発生前の動作を障害解除後に再開する際に、再開指示の入力を待って再開する指示待ちモードでは再開までに要する作業手順を記憶し、自動再開モードではその旨を表すフラグを障害の種類毎に記憶した第2テーブルをさらに備え、
    前記障害管理手段は、
    前記第1センサの検知結果に基づいて前記障害が解除されたと判定したときは、前記第2テーブルを参照し、指示待ちモードの障害については前記作業手順を表すガイダンス情報を生成し、前記自動再開モードの障害についてはその旨を表すガイダンス情報を生成することを特徴とする、
    請求項1、2又は3記載の画像形成装置。
  5. 前記障害管理手段は、前記ガイダンス情報を、音、音声、光、画像のいずれか、又はこれらの少なくとも2つの組み合わせにより出力することを特徴とする、
    請求項1ないし4のいずれかの項記載の画像形成装置。
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