図1に示すように、本実施形態のスロットマシン1は、前面が開放した箱形の筐体の内部に各種の機器が設けられるとともに、この筐体の前面に、ヒンジ2a,2b(図2参照)を介して前面扉(前面枠)2が片開き形式に開閉可能に設けられている。この前面扉2の上部には、遊技に応じて表示による演出や情報表示を行う画像表示装置3、音による演出を行うスピーカ4等が設けられている。画像表示装置3は、例えば液晶表示パネルで構成され、遊技に関する演出表示のほか、様々な情報を表示する。そして、画像表示装置3における各種演出表示や履歴情報表示は、演出制御装置70(図4参照)によって制御される。
前面扉2の中央部には、後方を視認できないようにするとともに装飾のための絵柄等が描かれた前面パネル9が配され、前面パネル9の中央部には後方を視認可能な(例えば、透明の)図柄表示窓5が形成されている。なお、前面パネル9を表示装置で構成しても良く、図柄表示窓5の部分に画像を表示しない状態ではリール6を視認可能とし、主に図柄表示窓5の周囲において遊技を演出する画像を表示する。この場合、図柄表示窓5の部分に遊技を演出する画像を表示することも可能である。
この図柄表示窓5(窓部)を透して、筐体内に配設されたリール6の回転により変動表示される図柄を視認可能となっている。リール6は、円筒形の左リール6a、中リール6b、右リール6cが水平方向に並設されて構成されている。これらのリール6a,6b,6cの外周面には、長手方向に沿って複数の図柄が描画された短冊状のシート6dが巻き付けられることで、所定の配列に従って複数の図柄が配されている(図5参照)。また、各リール6a,6b,6cにはそれぞれ、ステッピングモータであるリール用モータ64(第1リール用モータ64a,第2リール用モータ64b,第3リール用モータ64c(図4参照))が設けられており、各リール6a,6b,6cを独立して回転駆動ならびに回転停止することが可能となっている。すなわち、第1リール用モータ64aが左リール6aを、第2リール用モータ64bが中リール6bを、第3リール用モータ64cが右リール6cを駆動する電気的駆動源をなす。
リール用モータ64によりリール6を回転させることによって、図柄表示窓5から視認される複数種類の図柄を、例えば上から下へと循環するように変動させる(変動表示)。一方、リール6が停止している状態では、各リール6a,6b,6cについて、連続する所定数(例えば、3つ)の図柄、つまり3×3の計9つの図柄が図柄表示窓5を介して視認可能となっている。すなわち、図柄表示窓5を透して、ゲームの停止結果を導出表示するためのリール6a,6b,6cの有効表示部を視認可能となっている。すなわち、リール6a,6b,6cが複数の図柄を変動表示可能な複数の変動表示部をなす。
図柄表示窓5から視認される3×3の図柄行列に対しては、所定の有効ラインが設定される。本実施形態では各リール6a,6b,6c中段の図柄を横切るライン(中段ライン)が有効ラインとなっている。本実施形態のスロットマシン1では、賭数には無関係に中段ラインを有効化し、この有効ライン上に形成された図柄組合せ態様に基づいて入賞の成立/不成立を判断するように構成されている。また、上記中段ラインに加えて、各リール6a,6b,6c上段の図柄を横切るライン(上段ライン)、各リール6a,6b,6c下段の図柄を横切るライン(下段ライン)、左リール6a下段−中リール6b中段−右リール6c上段にかけて各リール6a,6b,6cを斜めに横切るライン(右上がりライン)、左リール6a上段−中リール6b中段−右リール6c下段にかけて各リール6a,6b,6cを斜めに横切るライン(右下がりライン)を有効ラインとしてもよい。この場合のスロットマシン1では、賭数に応じて所定の有効ラインを有効化し、例えば、賭数1では中段ラインが有効ラインとなり、賭数2では中段ラインに加え、上下段ラインが有効ラインとなり、賭数3では上中下段ラインに加え、右上がり、右下がりラインが有効ラインとなる。また、賭数には無関係にすべてのラインを有効としてもよい。
図柄表示窓5の下方には、クレジット数表示部11と、遊技進行表示部12と、払出数表示部13とが設けられている。クレジット数表示部11は、メダル払出装置63(図4参照)により払い出さずにクレジットとして記憶されているメダル数を表示する。また、遊技進行表示部12は、遊技進行状態を表示する。また、払出数表示部13は、入賞成立時の払出枚数を表示する。これらの表示部11,12,13は、例えば7セグメントのLEDで構成され、その点灯状態によって各種情報を表示する。
図柄表示窓5の下方右側には、リプレイ状態やウェイト状態、遊技可能な待機状態などの状態表示を行う遊技状態表示部18が設けられており、ランプの点灯により遊技状態を表示する。また、図柄表示窓5の下方左側には、賭数の表示を行うベット数表示部19が設けられている。
遊技状態表示部18は、再遊技入賞(リプレイ入賞)が成立してリプレイゲームが付与されたことを示すリプレイ表示部と、遊技者がスタートレバー21を操作してからリール6が回転するまでに待ち時間があること(前回のゲーム開始から一定時間経過していないためにリール6の回転開始を待機している状態であること)を示すウェイト表示部と、当該スロットマシン1が遊技可能な待機状態であることを示し賭操作を促すインサートメダル表示部とで構成される。
図柄表示窓5の下方には、前側に突出する段部が形成されており、この段部の上面は前面側下方に向かって傾斜する傾斜台部14となっている。この傾斜台部14には、メダル投入口15と、ゲームを進行させるための進行操作部としての1ベットボタン16及びマックスベットボタン17と、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した演出ボタン10が設けられている。
メダル投入口15は、傾斜台部14における当該スロットマシン1の前面側から見て右側(前面扉2の開放端側)に配設されている。遊技者がこのメダル投入口15にメダルを投入して賭操作を行うことにより、ゲームが実行可能となる。このメダル投入口15から投入されたメダルが通過する経路には、メダルの通過を検出するメダル投入検出センサ51(図4参照)が設けられており、このメダル投入検出センサ51による検出情報をもとにメダルの投入枚数がカウントされる。
1ベットボタン16及びマックスベットボタン17は、傾斜台部14における当該スロットマシン1の前面側から見て左側に配設されている。1ベットボタン16は、押圧操作を一度行う毎にクレジットから1枚ずつ賭数を入力できる。マックスベットボタン17は、押圧操作を一度行うことでクレジットから賭数の上限数(例えば、3枚)まで入力できるが、クレジット数が上限数に満たない場合にはクレジット数を賭数として入力するようになっている。
演出ボタン10は、傾斜台部14における中央に配設されており、遊技者が操作することによって、画像表示装置3における演出表示において遊技者の操作を介入させた演出が行われたり、遊技の履歴情報が表示されたりするようになっている。
傾斜台部14の下方には、払戻ボタン20、スタートレバー21、返却ボタン22、リールストップボタン24、鍵穴23等が設けられている。払戻ボタン20は、メダル投入口15から投入されたメダルや1ベットボタン16、マックスベットボタン17により賭数として入力されたメダル(賭メダル)又は入賞が成立することにより払い出されクレジットとして記憶されているメダル(貯留メダル)を受け皿27に返却させる指令を与える際に用いられる。なお、クレジットとして記憶可能な所定数を超えるメダルはメダルセレクタ68を介して受け皿27に返却される。
スタートレバー21は、ゲームを進行させるための進行操作部をなし、一区切りのゲームを開始させるための操作レバーである。鍵穴23は、前面扉2を開く際、或いは当該スロットマシン1のエラー(例えば、ホッパーエラー)状態をリセットする際に鍵を差し込むためのものである。返却ボタン22は、メダル投入口15から投入されてメダルセレクタ68で詰まったメダルを受け皿27に返却させる際に用いられる。
リールストップボタン24は、ゲームを進行させるための進行操作部をなし、左リール6a、中リール6b、及び右リール6cとそれぞれ1対1で対応付けられて設けられた、左リールストップボタン24a、中リールストップボタン24b、及び右リールストップボタン24cで構成され、停止操作に応じて対応するリール6a,6b,6cの回転をそれぞれ停止させるためのものである。これらのリールストップボタン24a,24b,24cは、例えば、有色半透明の樹脂部材等で形成されている。リールストップボタン24a,24b,24cの内部には、このリールストップボタン24a,24b,24cの操作により対応するリール6を停止可能な状態であるか否かを、発光態様により報知するためのストップボタンLED66(図4参照)がそれぞれ設けられている。
また、これらの操作ボタン類が設けられた部分の下方には、前面扉2の下部領域を構成する装飾板(化粧パネル)25が設けられている。さらに、装飾板25の下方であって前面扉2の最下部には、灰皿26、メダルを貯留するための受け皿27、メダル払出口28、音声を出力するためのスピーカ4等が設けられている。
図2は、本実施形態のスロットマシン1の前面扉2を、裏面側から見た背面図である。
図2に示すように、前面扉2の裏面上部には、演出制御装置70が配設され、その両側にそれぞれスピーカ4が配置されている。また、前面扉2の中央に図柄表示窓5が設けられ、前面扉2の右側部(スロットマシンの正面から見て左側)の上部と下部にそれぞれ、前面扉2の回動軸となる上ヒンジ部材2aと下ヒンジ部材2bが設けられている。また、前面扉2の左側部には上下方向に延在する錠ユニット8が設けられ、前面扉2の下部には、メダル投入口15から投入されたメダルを誘導する経路を形成するメダル経路機構部F、電源変換装置としてのインバータ基板31、信号の中継基盤32、スピーカ4,4が配設されている。
図3は、本実施形態のスロットマシン1のメダル経路機構部Fを構成するメダルセレクタ68の正面図である。
図3に示すように、メダルセレクタ68は、不正規のメダルをメダル受け皿27へ排出させる返却口681と、メダル投入口15より投入されたメダルが正規のメダルか不正規のメダルか判別するためのセンサ(図示省略)と、投入されたメダルを返却口681または回収レール94へ振り分けるための流路切替部材682と、流路切替部材682を変換させるソレノイド(図示省略)と、メダルセレクタ68により許容され回収レール94へ向かって流下するメダルを検出するメダル投入検出センサ51とを備える。
回収レール94は、メダルセレクタ68により許容されたメダルをメダル払出装置63(図4参照)の上部のメダル貯留部(図示省略)へ誘導するための部材である。
また、図3に示すように、メダルセレクタ68は、許容されたメダルを一時的に保留することが可能なメダル保留ブロッカー683を備えている。
メダル保留ブロッカー683は、回収レール94へ向かう途中の流路(以下、単に流路という)上に出没可能に設けられたものである。メダル保留ブロッカー683は、通常時、OFFの状態に設定され、流路上には出現しないようになっている。つまり、通常時、メダルセレクタ68により許容されたメダルは、メダル保留ブロッカー683によって保留されることなく回収レール94へ向かって流下するようになっている。
一方、例えば、リプレイ入賞が成立し再遊技が開始され、メダル保留ブロッカー683がONの状態に設定されたとき、メダル保留ブロッカー683が流路上に出現し、メダルセレクタ68により許容されたメダルが最大で3枚保留されるようになっている。これにより、再遊技入賞(リプレイ入賞)の成立に基づく自動賭操作の後にメダル投入口15からメダルが投入された場合、最大で3枚のメダルが保留されることとなる。
図4は、スロットマシン1の制御系の概略構成を示すブロック図である。なお、図1で説明した構成要素と同一もしくは相当する構成要素には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図4に示されているように、当該スロットマシン1の制御系は、遊技を統括的に制御する遊技制御装置(メイン制御装置)50と、この遊技制御装置50の制御下で遊技の演出に関する制御を統括的に行う演出制御装置(サブ制御装置)70と、これらの制御装置に電源を供給する電源装置(図示省略)とを備えている。この制御系の構成要素は、それぞれ当該スロットマシン1の筐体内部に配設されている。また、電源装置は、停電時にRAM50c及びRAM70c(後述)に記憶されたデータが保持されるようにバックアップ電源を供給するよう構成されている。
遊技制御装置50は、CPU(Central Processing Unit)50a、ROM(Read Only Memory)50b、RAM(Random Access Memory)50c、入出力インタフェース(以下「I/F」という)50d、内部抽選に用いられる入賞判定用乱数などの各種乱数値を生成する乱数発生器(図示省略)等を備えて構成されている。
CPU50aは、制御部や演算部を備え、遊技制御装置50の演算処理装置として各種演算処理やデータの入出力、制御信号の生成などを行う。
ROM50bには、各種処理を実行するための制御プログラムや制御データのほか、内部抽選用の判定値(判定テーブル)等が格納されている。
また、ROM50bには、各ゲームにおいてリール6の停止制御を行う際に参照される停止制御テーブルが格納されている。例えば、内部当選した各種入賞に対応する停止制御テーブルや、はずれに対応する停止制御テーブルなどである。停止制御テーブルには、内部当選状態(セットされている当選フラグの状態)に対応する図柄組合せ態様を有効ライン上に最大限に形成させるリール6の引き込み停止制御や内部当選していない各種入賞に対応する図柄組合せを有効ラインから外すリールの蹴飛ばし停止制御を行うためのデータ(最大4コマの滑りコマ数等)が格納されており、リール6の操作停止順、操作タイミングに応じて停止位置が予め設定されている。
RAM50cは、スタート操作に基づきCPU50aがサンプリングした内部抽選用の乱数の記憶領域、各種データ(例えば、クレジット数のデータ、賭数のデータ、内部当選状態のデータ、所定の図柄組合せ態様が導出されることに基づく払い出しに係るデータ、内部抽選の当選確率値を示すデータ等)を一時的に記憶する記憶領域、並びにCPU50aの作業領域を提供する。
I/F50dは、図示しないローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、メダル投入検出スイッチ51、スタートレバーセンサ52、リール停止センサ53(第1リール(左)停止センサ53a、第2リール(中)停止センサ53b、第3リール(右)停止センサ53c)、リール位置検出センサ54(左リール位置検出センサ54a、中リール位置検出センサ54b、右リール位置検出センサ54c)、1ベットセンサ56、マックスベットセンサ57、クレジット選択センサ58、払出メダル検出センサ59、設定装置60、リセットセンサ61、前面枠(前面扉)開放検出センサ62等から出力された各種信号を、CPU50aに対して供給する。
ここで、メダル投入検出センサ51は、メダルセレクタ(流路切替ソレノイド)68に設けられてメダル投入部15から投入されたメダルの通過を検出するものであり、この検出情報に基づいてメダルの投入枚数がカウントされる。
スタートレバーセンサ52は、スタートレバー21が操作されたことを検出するためのセンサである。
リール停止センサ53の第1リール(左)停止センサ53a、第2リール(中)停止センサ53b、第3リール(右)停止センサ53cは、それぞれに対応するリールストップボタン24a,24b,24cが操作されたことを検出するためのセンサである。
リール位置検出センサ54の左リール位置検出センサ54a、中リール位置検出センサ54b、右リール位置検出センサ54cは、それぞれに対応するリール6a,6b,6cの回動位相を検出するためのセンサである。
1ベットセンサ56は、1ベットボタン16が操作されたことを検出するためのセンサである。
マックスベットセンサ57は、マックスベットボタン17が操作されたことを検出するためのセンサである。
クレジット選択センサ58は、クレジット選択ボタン(図示省略)が操作されたことを検出するためのセンサである。
払出メダル検出センサ59は、メダル払出装置63から払い出されたメダルを検出するものであり、このセンサからの検出信号を計数することでメダルの払出枚数がカウントされる。
設定装置60は、設定変更操作に基づき、当該スロットマシン1の設定を切り換えるためのものである。この設定装置60により、例えば、1ゲーム毎の内部抽選における各種入賞の当選確率(内部当選確率)や機械割が異なる複数の設定(例えば、設定1〜6)の何れかに設定される。
リセットセンサ61は、例えば、鍵穴23に差し込まれた鍵が前面扉2を開放する時とは逆に回動されたことを検出し、この検出に基づき当該スロットマシン1をリセットするためのスイッチである。なお、遊技制御装置50は、リセットセンサ61からの検出信号に基づき、例えば、当該スロットマシン1のエラー状態を解除する。
また、前面枠開放検出センサ62は前面扉(前面枠)2の開放状態を検出するためのセンサである。
また、I/F50dは、CPU50aから出力された制御信号を、図示しない出力ポート及びドライバを介して、演出制御装置70、クレジット数表示部11、遊技進行表示部12、払出数表示部13、遊技状態表示部18、ベット数表示部19、メダル払出装置63、リール用モータ64(左リール用モータ64a、中リール用モータ64b、右リール用モータ64c)、外部信号出力端子(当該スロットマシン1とは別体で設けられた管理装置等と接続する端子)33、ストップボタンLED66、メダルセレクタ68、メダル保留ブロッカー683等に出力する。これによって、遊技制御装置50による各種構成要素の制御を可能としている。
なお、外部信号出力端子33に出力される制御信号としては、例えば、スタートレバー21の操作時に出力される賭数を示す信号(遊技メダル投入信号)、メダルの払い出し時に出力される払い出されたメダル数を示す信号(遊技メダル払出信号)、ビッグボーナス状態中であることを示す信号(BB信号)、レギュラーボーナス状態中であることを示す信号(RB信号)、リプレイタイム状態中であることを示す信号(RT信号)、前面扉2が開放された時又は設定変更時に出力される信号(セキュリティ信号)等がある。なお、CPUに一意に設定された遊技制御装置を識別可能な識別情報(チップID)を電源投入後などの出力イベントが発生した場合に出力するようにしても良い。
遊技制御装置50は、例えば、CPU50aが所定サイクル時間毎に乱数を更新(例えば、+1)し、スタートレバーセンサ52による検出タイミングで、その時点の乱数をサンプリングする制御を行い、サンプリングされた乱数を内部抽選用の乱数として内部抽選を行う。
また、遊技制御装置50は、内部抽選結果と、リールストップボタン24a,24b,24cの停止操作タイミングとに基づいて、対応する停止制御テーブルを参照し、リール用モータ64a,64b,64cの動作を制御することにより、図柄表示窓5に所定の図柄が停止表示されるようにリール6a,6b,6cを停止させる。なお、乱数発生器(図示省略)により発生された乱数をサンプリングするようにしても良い。
さらに、遊技制御装置50は、内部当選した入賞に対応する図柄組合せ態様を構成する図柄が、有効ラインに到達する前に停止操作が行われた場合には、リール6a,6b,6cを停止させるタイミングを遅らせて当該図柄が有効ライン上に停止表示されるようにする、いわゆる引き込み停止制御を行う。
また、内部当選していない入賞に対応する図柄組合せ態様が有効ライン上に形成されるタイミングで停止操作が行われた場合に、リール6a,6b,6cを停止させるタイミングを遅らせて、有効ライン上に形成されうる図柄組合せ態様を構成する図柄が有効ラインを通り過ぎるようにする、いわゆる蹴飛ばし停止制御を行う。
なお、遊技制御装置50による引き込み停止制御、蹴飛ばし停止制御において、停止タイミングを変化可能とする(遅延させる)時間値は予め定められており、通常(1リールにつき21コマの場合)は停止操作が行われた位置から所定の図柄数(例えば、4コマ)の範囲内で引き込んだり蹴飛ばしたりすることが可能な時間値となっている。
一方、演出制御装置70は、CPU70a、ROM70b、RAM70c、I/F70d等を備えて構成されている。この演出制御装置70は、遊技制御装置50から供給される遊技に関する情報に基づいて、画像表示装置(メイン表示器)3における演出表示の制御、発光装置7、演出装置72、スピーカ4による演出の制御等を行う。また、スピーカ4による演出等を行う際の音量の設定は、演出制御装置70に接続された音量ボリュームスイッチ(図示省略)によって行うことができるようになっている。
また、演出制御装置70は、遊技制御装置50から供給される遊技に関する情報に基づいて、ストップボタンLED66の制御を行う。さらに、演出ボタン10からの入力情報に基づき、演出態様を変化させる制御等を行う。なお、ストップボタンLED66は、停止有効コマンドの受信に基づき有効報知点灯状態となり、停止コマンドの受信に基づき無効報知点灯状態となる。なお、無効報知点灯状態を消灯状態としても良い。
ここで、遊技制御装置50から供給される遊技に関する情報には、スタートレバー21が操作されてゲームが開始された時点で出力される賭数情報(例えば、賭数に応じたパルス数を出力し、賭数とゲーム数とを伝達する情報)、内部抽選による抽選結果を示す内部当選情報、現在の遊技状態(通常遊技状態、BB状態、RB状態、RT状態等)を示す遊技状態情報、変動表示中のリール6に対応するリールストップボタン24が操作されたことを示すリール停止情報等が含まれる。
I/F70dは、図示しないローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、遊技制御装置50から入力された各種信号をCPU70aに対して出力する。また、I/F70dは、CPU70aから入力された制御信号を、図示しない出力ポート及びドライバを介して、画像表示装置3、スピーカ4、ランプやLEDなどからなる発光装置7等に出力する。これによって、演出制御装置70による画像表示装置3やスピーカ4などの制御を可能としている。
これにより、例えば、演出制御装置70は、画像表示装置3に小役入賞の予告表示や、特別入賞の告知表示、演出表示(1ゲームで完結するものや複数ゲームにわたるもの)などを表示する制御を行う。また、演出制御装置70は、前面扉2に設けられている発光装置7での発光による装飾や、スピーカ4での音声による演出を行う。なお、上述した遊技制御装置50と演出制御装置70との間の通信は、遊技制御装置50から演出制御装置70へ向かう一方向にのみ制御信号の送信が可能な形態になっており、これによって遊技制御装置50に不正な信号が入力されるのを防止している。
ここで、本実施形態のスロットマシン1における遊技の進行について簡単に説明する。スロットマシン1においてゲームを行う場合、遊技者は、まずメダルをメダル投入部15から投入するか、或いは1ベットボタン16、マックスベットボタン17を操作して、賭数を入力する(賭入力)。賭入力が行われると、有効ラインが設定され、スタートレバー21の操作が有効な状態、すなわちゲームを開始可能な状態となる。そして、スタートレバー21を操作すると、遊技制御装置50において内部抽選処理がなされて入賞(役)の当選/非当選が決定されるとともに、リール6a,6b,6cの変動が開始される。
所定時間経過後、停止操作が有効となったリールストップボタン24a,24b,24cの操作に基づいて、リール6a,6b,6cの回転が停止され、図柄表示窓5に所定の図柄が表示される。そして、内部当選した入賞に対応する図柄組合せ態様が有効ライン上に形成された場合に入賞が成立し、この入賞に対応するメダルが払い出される。以上で一区切りのゲームが終了し、以降、この操作を繰り返すことによってゲームを進行させるようになっている。
図5には、スロットマシン1が備えるリール6a,6b,6cの外周面を構成するリールシール(シート)6dに形成されている図柄の配列の一例が示されている。
図5に示されているように、リールシール6dには、「黒7」、「白7」、「BAR」、「ベル」、「スイカ」、「チェリー」、「リプレイ」、「CHANCE」、「ブランク」の識別可能な9種類の図柄が所定の順序で配置されている。各リールシール6dの上下端部は、リール6に巻きつけた際に継ぎ目となる部分である。
図6には、本実施形態のスロットマシン1における入賞役の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ態様及び入賞内容が示されている。
本実施形態のスロットマシン1では、特別入賞役としてビッグボーナス入賞役(BB入賞役)及びレギュラーボーナス入賞役(RB入賞役)が定められている。各特別入賞役の入賞当選フラグ(内部抽選に当選したときにセットされるフラグ)は区別して扱われる。なお、特別入賞役に内部当選した場合は、内部当選したゲームで当該特別入賞役の入賞を成立できなくても、入賞当選フラグは次ゲームに持ち越され、以降のゲームにおいて特別入賞役の入賞を成立させることができる。
また、本実施形態のスロットマシン1では、小役として、ベル入賞役、スイカ入賞役、チェリー入賞役、1枚役、リプレイA(通常リプレイ)役、リプレイB(特殊リプレイA)役、リプレイC(特殊リプレイB)役、リプレイD(突入リプレイ)役、リプレイE(終了リプレイ)役が定められている。
小役に内部当選した場合は、内部当選したゲームでのみ当該小役の入賞を成立させることができる。例えば、停止操作のタイミングによって小役(例えば、スイカ入賞役)の入賞を成立させることができなかった場合(いわゆる取りこぼし)、この小役の入賞当選フラグはクリアされ、次ゲームには持ち越されない。
図6に示されているように、「白7−白7−白7」又は「黒7−黒7−黒7」のボーナス図柄組合せ態様が有効ライン上に形成された場合に成立するBB入賞役が成立すると、特別遊技状態としてのBB状態が発生する。BB入賞役の入賞の成立に伴うメダルの払い出しは0枚である。BB状態では、例えば、通常遊技状態よりも通常入賞役(小役)の内部当選確率が高確率となる判定テーブルを使用したゲームが実行される。そして、BB状態において遊技者に払い出したメダルの総数が261枚を超えたときに終了となる。なお、BB状態においては、メダルの総払出数が規定数となるまでJACゲーム(JACイン入賞が成立すると所定の入賞役の内部当選確率が高確率となるゲーム)を繰り返し実行するようにしてもよく、また、JACゲームと通常入賞役(小役)の内部当選確率が高確率となるゲームとを組み合わせて実行するようにしてもよい。
「白7−白7−黒7」又は「黒7−黒7−白7」のボーナス図柄組合せ態様が有効ライン上に形成された場合に成立するRB入賞役が成立すると、特別遊技状態としてのRB状態が発生する。RB入賞役の入賞の成立に伴うメダルの払い出しは0枚である。RB状態では、例えば、通常遊技状態よりも通常入賞役(小役)の内部当選確率が高確率となる判定テーブルを使用したゲームが実行される。そして、RB状態において遊技者に払い出したメダルの総数が41枚を超えたときに終了となる。
ベル入賞は、「ベル−ベル−ベル」の図柄組合せ態様が見た目上のライン(上段、右上がり、右下がりの計3ライン)に形成された場合に成立する入賞で、見た目斜め揃い(有効ライン上では、例えば、「スイカ(10)−ベル(14)−ブランク(13)」が成立)では10枚のメダルが払い出され、見た目上段揃い(有効ライン上では、例えば、「リプレイ(8)−ブランク(8)−ブランク(9)」が成立)では3枚のメダルが払い出される。この見た目斜め揃い(押し順正解)と上段揃い(押し順不正解)は、予め設定された押し順どおりにリールストップボタン24を押下しないと、ベル入賞が成立しない所謂押し順ベル入賞によって構成されている。なお、押し順不同で「ベル−ベル−ベル」の図柄組合せ態様が有効ライン上に形成される所謂共通ベル入賞が成立するように構成してもよい。
スイカ入賞は、「スイカ−スイカ−スイカ」の図柄組合せ態様が有効ライン上に形成された場合に成立する入賞で、6枚のメダルが払い出される。
チェリー入賞は、「チェリー−ANY−ANY」の図柄組合せ態様が有効ライン上に形成された場合に成立する入賞で、2枚のメダルが払い出される。ここで、「ANY」は何れの図柄であってもよいことを示す。
1枚役入賞は、「スイカ−スイカ−ブランク」の図柄組合せ態様が有効ライン上に形成された場合に成立する入賞で、1枚のメダルが払い出される。
リプレイA(通常リプレイ)入賞は、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「CHANCE−リプレイ−リプレイ」、「リプレイ−CHANCE−リプレイ」、「リプレイ−リプレイ−CHANCE」の何れかの図柄組合せ態様が有効ライン上に形成された場合に成立する入賞である。リプレイA入賞が成立すると、改めて賭操作することなくゲームを実行できる再遊技(リプレイゲーム)が付与される。リプレイA入賞が成立してもメダルの払い出しは0枚である。
リプレイB(特殊リプレイA)入賞は、「ブランク−リプレイ−ブランク」の図柄組合せ態様が有効ライン上に形成された場合に成立する入賞である。リプレイB入賞が成立すると、改めて賭操作することなくゲームを実行できる再遊技(リプレイゲーム)が付与される。また、通常モード(後述)においてリプレイB入賞が成立すると、チャンスモード(後述)に移行することとなる。リプレイB入賞が成立しても、リプレイA入賞と同様、メダルの払い出しは0枚である。
リプレイC(特殊リプレイB)入賞は、「CHANCE−CHANCE−CHANCE」の図柄組合せ態様が有効ライン上に形成された場合に成立する入賞である。リプレイC入賞が成立すると、改めて賭操作することなくゲームを実行できる再遊技(リプレイゲーム)が付与される。また、特定モード(後述)においてリプレイC入賞が成立すると、ART(アシストリプレイタイム)ストックが付与され、特定モードにおけるゲームが1セット(50ゲーム)追加されることとなる。リプレイC入賞が成立しても、リプレイA,B入賞と同様、メダルの払い出しは0枚である。
リプレイD(突入リプレイ)入賞は、「リプレイ−リプレイ−ベル」の図柄組合せ態様が有効ライン上に形成された場合に成立する入賞である。リプレイD入賞が成立すると、改めて賭操作することなくゲームを実行できる再遊技(リプレイゲーム)が付与される。また、例えば、通常モード(後述)においてリプレイD入賞が成立すると、特定モードに移行することとなる。リプレイD入賞が成立しても、リプレイA,B,C入賞と同様、メダルの払い出しは0枚である。
リプレイE(終了リプレイ)入賞は、「ベル−リプレイ−リプレイ」の図柄組合せ態様が有効ライン上に形成された場合に成立する入賞である。リプレイE入賞が成立すると、改めて賭操作することなくゲームを実行できる再遊技(リプレイゲーム)が付与される。また、特定モード(後述)、高確Aモード(後述)、高確Bモード(後述)においてリプレイE入賞が成立すると、通常モードに移行することとなる。リプレイE入賞が成立しても、リプレイA,B,C,D入賞と同様、メダルの払い出しは0枚である。
なお、ベル入賞以外は図柄組合せ態様が有効ライン上に形成された場合について説明したが、ベル入賞と同様に見た目上のラインに図柄組合せ態様が形成されるようにしてもよい。この場合、有効ライン上には、成立した入賞と対応する予め設定された図柄組合せ態様が形成される。
本実施形態のスロットマシン1では、同一ゲームにおいて、特別入賞と小役入賞とが重複して内部当選可能となっている。重複して内部当選した場合、有効ライン上に導出される入賞の優先順位は、例えば、リプレイ入賞>リプレイ入賞以外の小役入賞>特別入賞とする。すなわち、特別入賞の当選フラグが持ち越されていても、小役入賞に内部当選している場合は当該小役入賞の成立が優先され、当該小役入賞が成立するように引き込み停止制御がなされる。なお、異なるリプレイ入賞(例えば、リプレイAとリプレイC)や異なる小役入賞(例えば、スイカ入賞とチェリー入賞)も重複して内部当選可能となっている。
遊技制御装置50における内部抽選により、上記何れかの入賞役に内部当選すると、この内部当選した入賞役に対応する図柄組合せ態様が有効ライン上に導出可能とされる。一方、何れの入賞役にも内部当選しない場合にははずれとなり、入賞役に対応する図柄組合せ態様は図柄整列ライン(有効ライン)上に形成されない。
次に、演出制御装置70によって制御される遊技モード(演出モード)の遷移について、図7及び図8を用いて説明する。
図7に示すように、演出制御装置70によって制御される遊技モードには、通常状態ST10と、高確率状態ST20と、特定遊技状態ST30と、がある。
通常状態ST10には、大きく分けて、通常モードST12と、チャンスモードST14とがある。
高確率状態ST20は、特定遊技状態ST30へ移行するか否かの移行抽選の当選確率が通常状態ST10と比べて高く設定された状態である。高確率状態ST20には、大きく分けて、高確AモードST22と、高確BモードST24と、がある。また、高確BモードST24には、高確率状態であることを報知する示唆モードAST24aと、高確率状態であるか否かを曖昧に報知する示唆モードBST24bと、があり、さらに示唆モードBST24bには、モードIST24b1と、モードIIST24b2と、モードIIIST24b3と、がある。モードIST24b1、モードIIST24b2、及びモードIIIST24b3は、モードI⇒モードII⇒モードIIIの順に高確率状態である期待度が高くなるように設定されている。また、高確AモードST22では、高確率状態であることが報知されるようになっている。
特定遊技状態ST30は、所謂アシストリプレイタイム(ART)状態である。特定遊技状態ST30には、大きく分けて、特定モードST32と、上乗せモードST34と、キャラ育成モードST36と、がある。また、キャラ育成モードST36には、通常育成モードST36aと、超育成モードST36bと、鑑賞モードST36cと、がある。
通常育成モードST36aでは、レア小役(チェリー、スイカ、1枚役(チャンス目))に当選すると、遊技者によって選択されたキャラクタ(マイキャラ)の成長抽選を行い、当該抽選に当選すると、マイキャラを成長させる演出表示がなされる。
また、超育成モードST36bでは、全ての小役(通常小役、レア小役、リプレイ)のうちの何れかに当選すると、遊技者によって選択されたキャラクタ(マイキャラ)の成長抽選を行い、当該抽選に当選すると、マイキャラを成長させる演出表示がなされる。
また、鑑賞モードST36cは、上述した通常育成モードST36aと超育成モードST36bの何れかにおいて成長したマイキャラを鑑賞することができるモードである。この鑑賞モードST36cは、マイキャラの成長度合が所定のレベルに達したことを条件として実行可能としても良いし、遊技者の選択によって実行可能としても良い。
次に、上述した各モード間の移行条件について、図8を参照しながら説明する。
通常モードST12からチャンスモードST14へは、リプレイB(特殊リプレイA)入賞の成立を条件として移行するようになっている(条件[A−011];図8参照)。なお、通常モードST12からチャンスモードST14へは、リプレイB(特殊リプレイA)入賞の他にも、チェリー入賞やスイカ入賞などのレア小役の入賞の成立を条件として移行するようにしても良い。
一方、チャンスモードST14から通常モードST12へは、所定ゲーム数(例えば10ゲーム)が消化され、チャンスモードST14が終了したことを条件として移行するようになっている(条件[A−002];図8参照)。
通常モードST12から高確AモードST22へは、高確率状態移行抽選に当選したことを条件として移行するようになっている(条件[B−001];図8参照)。当該高確率状態移行抽選は、全ての小役(通常小役、レア小役、リプレイ)のうちの何れかに内部当選したことを契機として実行されるようになっている。
通常モードST12から高確BモードST24へは、高確Bモード移行抽選テーブルに基づくモード移行抽選に当選したことを条件として移行するようになっている(条件[B−011];図8参照)。高確Bモード移行抽選テーブルは複数あり、通常モードST12でのゲーム実行回数に応じたテーブルが用いられるようになっている。なお、高確BモードST24へ移行した場合には、まず、示唆モードAST24aに移行するようになっている。
高確AモードST22から高確BモードST24へは、アシスト演出においてリプレイC(特殊リプレイB)の入賞図柄を成立させるためのリールストップボタン24の最初の選択(3択)にのみ正解したことを条件として移行するようになっている(条件[B−012];図8参照)。アシスト演出は、リプレイC(特殊リプレイB)に内部当選した場合(チャンスモードST14、高確AモードST22、示唆モードAST24a、特定モードST32のみ)に発生する演出である。
示唆モードAST24aから示唆モードBST24bへは、高確AモードST22から高確BモードST24へ移行する場合と同様、アシスト演出においてリプレイC(特殊リプレイB)の入賞図柄を成立させるためのリールストップボタン24の最初の選択(3択)にのみ正解したことを条件として移行するようになっている(条件[B−021];図8参照)。また、示唆モードBST24への移行時にモード選択抽選が行われ、モードIST24b1、モードIIST24b2、及びモードIIIST24b3のうちの何れかが選択されるようになっている(条件[B−021];図8参照)。
高確AモードST22又は高確BモードST24から通常モードST10へは、高確率状態ST20の終了を条件として移行するようになっている(条件[A−001];図8参照)。高確率状態ST20の終了は、高確AモードST22又は高確BモードST24において毎ゲーム行われる転落抽選に当選したことを契機としている。
高確AモードST22からチャンスモードST14へは、アシスト演出においてリプレイC(特殊リプレイB)の入賞図柄を成立させるためのリールストップボタン24の最初の選択(3択)及び2番目の選択(2択)に正解(押し順6択に正解)したことを条件として移行するようになっている(条件[A−012];図8参照)。示唆モードAST24aからチャンスモードST14への移行条件は、高確AモードST22からチャンスモードST14への移行条件と同様である(条件[A−013];図8参照)。
通常モードST12から特定モードST32へは、特定遊技状態移行抽選に当選したこと(条件[C−001];図8参照)を条件として移行するようになっている。特定遊技状態移行抽選は、全ての小役(通常小役、レア小役、リプレイ)のうちの何れかに内部当選したことを契機として実行されるようになっている。
チャンスモードST14から特定モードST32へは、アシスト演出においてリプレイC(特殊リプレイB)の入賞図柄を成立させるためのリールストップボタン24の最初の選択(3択)及び2番目の選択(2択)に正解(押し順6択に正解)したことを条件として移行するようになっている(条件[C−003];図8参照)。
高確AモードST22又は高確BモードST24から特定モードST32へは、特定遊技状態移行抽選に当選したこと(条件[C−002];図8参照)を条件として移行するようになっている。特定遊技状態移行抽選は、全ての小役(通常小役、レア小役、リプレイ)のうちの何れかに内部当選したことを契機として実行されるようになっている。
なお、高確AモードST22及び高確BモードST24では、特定遊技状態移行抽選の処理をそれぞれ独立して実行するようにしても良い。例えば、高確AモードST22における特定遊技状態移行抽選の当選確率が高確BモードST24における特定遊技状態移行抽選の当選確率よりも高くなるようにしても良い。
特定モードST32から上乗せモードST34へは、特定遊技状態移行抽選に当選したこと(条件[C−011];図8参照)、又は、アシスト演出においてリプレイC(特殊リプレイB)の入賞図柄を成立させるためのリールストップボタン24の最初の選択(3択)及び2番目の選択(2択)に正解(押し順6択に正解)したこと(条件[C−012];図8参照)を条件として移行するようになっている。特定遊技状態移行抽選は、全ての小役(通常小役、レア小役、リプレイ)のうちの何れかに内部当選したことを契機として実行されるようになっている。
特定モードST32からキャラ育成モードST36へは、アシスト演出においてリプレイC(特殊リプレイB)の入賞図柄を成立させるためのリールストップボタン24の最初の選択(3択)にのみ正解したことを条件として移行するようになっている(条件[C−021];図8参照)。また、キャラ育成モードST36への移行時にモード選択抽選が行われ、通常育成モードST36a、超育成モードST36b、及び鑑賞モードST36cのうちの何れかが選択されるようになっている(条件[C−021];図8参照)。
上乗せモードST34から特定モードST32へは、所定ゲーム数(例えば10ゲーム)が消化され、上乗せモードST34が終了したことを条件として移行するようになっている(条件[C−004];図8参照)。また同様に、キャラ育成モードST36から特定モードST32へは、所定ゲーム数(例えば20ゲーム)が消化され、キャラ育成モードST36が終了したことを条件として移行するようになっている(条件[C−004];図8参照)。
特定モードST32から通常モードST12又は高確AモードST22へは、所定条件(特定モードが1セット50ゲームで構成され、このセット数を全て消化した場合)が成立して特定遊技状態ST30が終了したことを条件として移行するようになっている(条件[A−001],[B−002];図8参照)。また、上記所定条件の成立時にモード移行抽選が行われ、当該抽選に当選した場合には、高確AモードST22へ移行し、当該抽選にはずれた場合には、通常モードST12へ移行する。なお、リプレイE(終了リプレイ)入賞が成立した場合は、特定モード実行のセット数が残っていたとしても、モード移行抽選を行うことなく強制的に、通常モードST12へ移行する(条件[A−001];図8参照)。
次に、上述したアシスト演出の一例について、図9を用いて説明する。
アシスト演出は、上述のように特殊リプレイB(リプレイC)に内部当選したことを契機として実行されるようになっている。
ここで、演出制御装置70は、特殊リプレイB役の当選を契機として、リールストップボタン24の停止操作順序を選択させる第2の報知演出(アシスト演出)を実行したこととなる。
図9(a)に示すように、アシスト演出が実行されると、入賞図柄を揃える条件としてリールストップボタン24の押し順が関係していることを示唆する表示(例えば、「まずは3択!本物を選べ!!」)が画像表示装置3の表示部になされる。なお、アシスト演出を実行する場合、当該アシスト演出の実行前に所謂フリーズ状態を発生させるようにしても良い。
ここで、最初に押下すべきリールストップボタン24が中リールストップボタン24bではないのに、中リールストップボタン24bが押下された場合、すなわち、押し順が不正解の場合には、図9(b)に示すように、画像表示装置3の表示部には、押し順が不正解である旨の表示(例えば、「残念…。」の文字表示)がなされる。
一方、最初に押下すべきリールストップボタン24が中リールストップボタン24bであり、中リールストップボタン24bが押下された場合、すなわち、押し順が正解の場合には、図9(c)に示すように、画像表示装置3の表示部には、押し順が正解である旨の表示(例えば、「正解!続けて次を選べ!!」の文字表示)がなされる。
続けて、次に押下すべきリールストップボタン24が左リールストップボタン24aであり、左リールストップボタン24aが押下された場合、すなわち、押し順が正解の場合には、図9(d)に示すように、画像表示装置3の表示部には、押し順が正解である旨の表示(例えば、「正解!CHANCEを揃えろ!」の文字表示)がなされる。
続けて、図9(e)に示すように、次に右リールストップボタンcが押下され、「CHANCE−CHANCE−CHANCE」の図柄組合せ態様が右上がりライン上に形成された場合(特殊リプレイB入賞が成立した場合)、画像表示装置3の表示部には、「お見事!!」の文字表示がなされる。
また、最初に押下すべきリールストップボタン24が中リールストップボタン24bで正解し、次に押下すべきリールストップボタン24が左リールストップボタン24aではないのに、左リールストップボタン24aが押下された場合、すなわち、押し順が不正解の場合には、図9(f)に示すように、画像表示装置3の表示部には、押し順が不正解である旨の表示(例えば、「不正解…。」の文字表示)がなされる。
そして、図9(g)に示すように、画像表示装置3の表示部にはモード選択画面が表示され、示唆モードAから示唆モードBに移行した場合には、モードI〜IIIの何れかが選択されることとなる。また、特定モードからキャラ育成モードに移行した場合には、通常育成モード、超育成モード、鑑賞モードの何れかが選択されることとなる。
次に、上述したモード選択の詳細について、図10を用いて説明する。
図10(a)に示すように、特定モードからキャラ育成モードに移行した場合には、まず、「通常育成モード若しくは超育成モード」の欄、又は、「鑑賞モード」の欄の何れかが選択されるようになっている。
そして、図10(b)に示すように、右リールストップボタン24cが押下され、「通常育成モード若しくは超育成モード」の欄が選択された場合、図10(c)に示すように、続けて、通常育成モードと超育成モードの何れにするかを選択するモード抽選が行われ、図10(d)に示すように、何れか一方(例えば、超育成モード)が選択されるようになっている。
また、図10(e)に示すように、示唆モードAから示唆モードBに移行した場合には、モードI〜IIIのそれぞれに対応した3枚のカードがシャッフルされる演出表示がなされるとともに、右リールストップボタン24cの押下を促す表示(例えば、「押せ!」の文字表示)がなされる。
そして、図10(f)に示すように、右リールストップボタン24cが押下されると、爆発を起こす演出表示がなされ、その後、図10(g)に示すように、選択されたモードに対応するカード(例えば、モードIIIに対応するカード)が表示されるようになっている。
なお、上述したモード選択演出は、入賞役としてベル(例えば、所謂押し順ベル)が当選したときには行わず、所謂レア小役に当選したときのみ実行するようにしても良い。
これにより、ベルの当選を契機として、例えば、スタートレバー21の操作時に激アツのカットイン演出が行われたにもかかわらず、その後に上述したモード選択演出が発生することにより遊技者の期待感が下がってしまうという不具合を防止することができる。
また、入賞役の抽選とは別に特定のゲーム数(例えば、100ゲーム)ごとに、上述したモード選択演出を実行するか否かを決定する抽選を行うようにしても良い。
これにより、モード選択演出の実行機会が増えるので、ゲーム性が多様化し遊技の興趣を高めやすくなる。
なお、かかる場合、モード選択演出を実行するか否かを決定する抽選に当選し、且つ、当該モード選択演出の実行契機とはなっていないベルに当選する可能性がある。そこで、当該モード選択演出を実行するか否かの抽選とベルとに重複当選した場合には、当該ゲームでのモード選択演出の実行は待機させ、次回のゲーム以降に当該モード選択演出を実行するようにする。また、次回のゲームでも続けてベルに当選した場合には、当該ゲームの次のゲーム(以後同様)で実行するようにする。
また、各演出表示の選択を、右リールストップボタン24cの押下で行うのではなく、演出ボタン10の選択で行うようにしてもよい。
次に、遊技制御装置50による処理について説明する。
〔メイン処理〕
まず、メイン処理について説明する。図11は、メイン処理の一例を示すフローチャートである。このメイン処理は、スロットマシン1の電源が投入されることにより遊技制御装置50の電源が投入されることで、CPU50aがROM50bに記憶されているメイン処理の制御プログラムを読み出して実行することにより開始される。
メイン処理では、まず、遊技制御装置50のCPU50a内のレジスタの初期化やRAM50cに記憶されている遊技データの初期化などを行う電源投入時処理を実行する(ステップS1)。
次いで、賭操作(すなわち、メダル投入部15からのメダル投入又はクレジットからの入力)や、リプレイ入賞の成立に基づく自動賭操作により賭数を設定し、賭数コマンドを演出制御装置70に送信する賭数/クレジット数制御処理を実行する(ステップS2)。
そして、ベット数が上限値(例えば規定ベット数である3)であるかを判定し(ステップS3)、ベット数が上限値に達していない場合(ステップS3;N)は、ステップS2に戻る。また、ベット数が上限値に達している場合(ステップS3;Y)は、スタートレバー21が操作されたか否かを判定する(ステップS4)。
スタートレバー21が操作されていない場合(ステップS4;N)は、ステップS2に戻る。また、スタートレバー21が操作された場合(ステップS4;Y)には、メダルセレクタ68を動作してメダルの投入ができない投入規制状態に変換するメダル投入終了処理を実行する(ステップS5)。なお、メダル投入の終了処理を実行する際にベット済フラグがクリアされるようになっている。
その後、遊技状態に応じた入賞役の内部抽選を行い、抽選結果に対応する抽選結果コマンドを演出制御装置70に送信する内部抽選処理(ステップS6)を行い、リールストップボタン24等の操作を所定時間に亘り無効にする演出であるフリーズ演出に関する設定として、内部抽選結果に基づきフリーズ演出の実行をセットしたり、フリーズ演出の実行までのゲーム数を管理したりするフリーズ演出制御処理を行う(ステップS7)。
次に、設定されたフリーズ演出を実行したり、リール6の変動開始(回転開始)を設定したりするリール回転開始処理(ステップS8)を行い、内部抽選の結果に基づき設定される入賞当選フラグと、リールストップボタン24の操作タイミングにより、各リール6の変動表示の停止(回転停止)に関する処理を行うリール回転停止処理(ステップS9)を行う。
そして、リール位置検出スイッチ54からのリール位置情報(具体的には、リール位置検出スイッチ54により検出されたリール6の回動位相等)に基づいて有効ライン上に停止表示された図柄組合せ態様が入賞当選フラグに対応するものであるかを判定することで入賞の成立を判定し、入賞が成立している場合に払出枚数情報をセットする入賞判定処理(ステップS10)を行う。
その後、払出枚数情報に基づきクレジットの加算又はメダル払出装置63によるメダルの払い出しを行う払出制御処理(ステップS11)を行い、成立した条件に応じて遊技状態の移行を制御する遊技状態更新処理(ステップS12)を行い、ステップS2に戻る。
〔賭数/クレジット制御処理〕
次に、賭数/クレジット制御処理について説明する。図12は、賭数/クレジット制御処理の一例を示すフローチャートである。
この賭数/クレジット制御処理では、まず、メダル保留制御処理を実行し(ステップS21)、メダル投入制御処理を実行する(ステップS22)。そして、ベット数設定カウンタの値が0より大きいか否かを判定する(ステップS23)。ベット数設定カウンタの値が0より大きい場合(ステップS23;Y)は、クレジットの値が48未満であるか否かを判定する(ステップS24)。
クレジットの値が48未満である場合(ステップS24;Y)は、クレジット制御処理を実行し(ステップS25)、賭数/クレジット制御処理を終了する。一方、クレジットの値が48未満でない場合(ステップS24;N)は、ステップS25をスキップして、賭数/クレジット制御処理を終了する。
また、ベット数設定カウンタの値が0より大きくない場合(ステップS23;N)は、クレジット制御処理を実行し(ステップS25)、賭数/クレジット制御処理を終了する。
〔メダル保留制御処理〕
次に、メダル保留制御処理について説明する。図13は、メダル保留制御処理の一例を示すフローチャートである。
このメダル保留制御処理では、まず、再遊技作動中であるか否かを判定する(ステップS31)。再遊技作動中でない場合(ステップS31;N)は、メダル保留制御処理を終了する。一方、再遊技作動中である場合(ステップS31;Y)は、メダル保留フラグをセットし(ステップS32)、メダル保留ブロッカー683を作動させて(ステップS33)、メダル保留制御処理を終了する。
〔メダル投入制御処理〕
次に、メダル投入制御処理について説明する。図14は、メダル投入制御処理の一例を示すフローチャートである。
このメダル投入制御処理では、まず、再遊技作動中であるか否かを判定する(ステップS41)。再遊技作動中である場合(ステップS41;Y)は、ステップS53へ移行する。一方、再遊技作動中でない場合(ステップS41;N)は、メダル保留フラグがあるか否かを判定する(ステップS42)。
ステップS42において、メダル保留フラグがある場合(ステップS42;Y)は、メダル保留部(メダル保留ブロッカー683)を開放し(ステップS43)。メダル保留フラグをクリアして(ステップS44)、ステップS45へ移行する。一方、ステップS42において、メダル保留フラグがない場合(ステップS42;N)は、ステップS43及びステップS44をスキップして、ステップS45へ移行する。
ステップS45では、メダル投入検出センサ51がONになっているか否かを判定する(ステップS45)。メダル投入検出センサ51がONになっている場合(ステップS45;Y)は、ベット済フラグがあるか否かを判定する(ステップS46)。一方、メダル投入検出センサ51がONになっていない場合(ステップS45;N)は、ステップS53へ移行する。
ステップS46において、ベット済フラグがない場合(ステップS46;N)は、ベット数設定カウンタの値を1インクリメントして(ステップS47)、ベット数設定カウンタの値が3であるか否かを判定する(ステップS48)。ベット数設定カウンタの値が3である場合(ステップS48;Y)は、ベット済フラグをセットして(ステップS49)、ステップS53へ移行する。また、ベット数設定カウンタの値が3でない場合(ステップS48;N)は、ステップS49をスキップして、ステップS53へ移行する。
また、ステップS46において、ベット済フラグがある場合(ステップS46;Y)は、クレジットの値が50であるか否かを判定する(ステップS50)。クレジットの値が50でない場合(ステップS50;N)は、クレジットの値を1インクリメントして(ステップS51)、ステップS53へ移行する。一方、クレジットの値が50である場合(ステップS50;Y)は、流路切替ソレノイド(セレクタ)68のメダルブロッカー683をOFFの状態、すなわち、投入されたメダルが受け皿27へ戻されるようにして(ステップS52)、ステップS53へ移行する。
ステップS53では、ベット数に対応するベット数コマンドを準備する(ステップS53)。そして、コマンド送信処理を実行して(ステップS54)、メダル投入制御処理を終了する。
〔クレジット制御処理〕
次に、クレジット制御処理について説明する。図15は、クレジット制御処理の一例を示すフローチャートである。
このクレジット制御処理では、まず、1ベットセンサ56がONになっているか否かを判定する(ステップS61)。1ベットセンサ56がONになっていない場合(ステップS61;N)は、MAXベットセンサ57がONになっているか否かを判定する(ステップS62)。一方、1ベットセンサ56がONになっている場合(ステップS61;Y)は、ベット数設定カウンタの値を1インクリメントして(ステップS64)、ステップS65へ移行する。
ステップS62において、MAXベットセンサ57がONになっている場合(ステップS62;Y)は、ベット数設定カウンタの値を3インクリメントして(ステップS63)、ステップS65へ移行する。一方、MAXベットセンサ57がONになっていない場合(ステップS62;N)は、ステップS73に移行する。
ステップS65では、ベット数設定カウンタの値が1又は2の何れかであるかを判定する(ステップS65)。ベット数設定カウンタの値が1又は2の何れかである場合(ステップS65;Y)は、クレジットの値を1減算して(ステップS66)、ステップS73へ移行する。一方、ベット数設定カウンタの値が1又は2の何れでもない場合(ステップS65;N)は、ベット数設定カウンタの値が3であるか否かを判定する(ステップS67)。
ステップS67において、ベット数設定カウンタの値が3である場合(ステップS67;Y)は、クレジットの値を3減算して(ステップS68)、ステップS73へ移行する。一方、ベット数設定カウンタの値が3でない場合(ステップS67;N)は、ベット数設定カウンタの値が4であるか否かを判定する(ステップS69)。
ステップS69において、ベット数設定カウンタの値が4である場合(ステップS69;Y)は、クレジットの値を1インクリメントして(ステップS70)、ステップS73へ移行する。一方、ベット数設定カウンタの値が4でない場合(ステップS69;N)は、ベット数設定カウンタの値が5であるか否かを判定する(ステップS71)。
ステップS71において、ベット数設定カウンタの値が5である場合(ステップS71;Y)は、クレジットの値を2インクリメントして(ステップS72)、ステップS73へ移行する。一方、ベット数設定カウンタの値が5でない場合(ステップS71;N)は、ステップS73へ移行する。
ステップS73では、ベット数に対応するベット数コマンドを準備する(ステップS73)。そして、コマンド送信処理を実行して(ステップS74)、クレジット制御処理を終了する。
〔メダル投入終了処理〕
次に、メダル投入終了処理について説明する。図16は、メダル投入終了処理の一例を示すフローチャートである。
このメダル投入終了処理では、まず、各種遊技指示LEDを消灯させる(ステップS81)。次いで、メダルブロッカー683をOFFの状態に設定する(ステップS82)。次いで、ベット済フラグをクリアして(ステップS83)、メダル投入終了処理を終了する。
〔内部抽選処理〕
次に、内部抽選処理について説明する。図17は、内部抽選処理の一例を示すフローチャートである。
この内部抽選処理では、まず、現在の遊技状態に応じた入賞当選判定テーブルをセットして(ステップS91)、乱数発生器(図示省略)から入賞役を判定するための役抽選乱数を抽出する(ステップS92)。
次に、ステップS91でセットした入賞当選判定テーブルと、ステップS92で抽出した役抽選乱数とに基づいて、入賞役に内部当選したか否かを判定する入賞当選判定処理(ステップS93)を行う。なお、本実施形態では、入賞役に内部当選したか否かを、乱数発生器(図示省略)で生成される乱数値、すなわちハードウェアで生成されるハード乱数を用いて判定するように構成したが、これに限定されるものではない。例えば、入賞役に内部当選したかを、ソフトウェアで生成されるソフト乱数に基づいて判定するように構成することも可能である。
次に、ハズレ当選フラグをセットし(ステップS94)、ステップS93の入賞当選判定処理で得られた判定結果が入賞当選であるか否かを判定する(ステップS95)。入賞当選判定処理で得られた判定結果が入賞当選でない場合(ステップS95;N)、すなわち、はずれである場合にはステップS97に移行する。また、入賞当選判定処理で得られた判定結果が入賞当選である場合(ステップS95;Y)は、ステップS94でセットしたハズレ当選フラグに代えて、内部当選した入賞役に対応する入賞当選フラグをセットし(ステップS96)、ステップS97に移行する。なお、内部当選には、ボーナス入賞役や小役の単独当選のほか、当該ボーナス入賞役と小役との重複当選、リプレイとリプレイの重複当選、小役と小役(例えば、所謂押し順ベル役とリプレイC(特殊リプレイB)役)の重複当選が含まれる。
ステップS97では、ステップS94又はステップS96でセットした当選フラグ(ハズレ当選フラグ又は入賞当選フラグ)に対応する抽選結果コマンドを準備する(ステップS97)。そして、コマンド送信処理を実行する(ステップS98)。次いで、有効ライン上に入賞当選フラグに対応する図柄を停止させるための停止情報(停止制御テーブル)を設定する停止情報設定処理を実行して(ステップS99)、内部抽選処理を終了する。
〔フリーズ演出制御処理〕
次に、フリーズ演出制御処理について説明する。図18は、フリーズ演出制御処理の一例を示すフローチャートである。
このフリーズ演出制御処理では、まず、現在の遊技状態に係る情報と入賞当選フラグを取得して(ステップS101)、特殊リプレイAに当選しているか否かを判定する(ステップS102)。特殊リプレイAに当選している場合(ステップS102;Y)は、ステップS106へ移行する。一方、特殊リプレイAに当選していない場合(ステップS102;N)は、フリーズ待機フラグがあるか否かを判定する(ステップS103)。
ステップS103において、フリーズ待機フラグがない場合(ステップS103;N)は、フリーズ演出を実行するかを決定するためのフリーズ演出抽選処理を実行する(ステップS104)。そして、フリーズ演出を実行する場合(ステップS105;Y)は、フリーズ演出の実行を待機するかを決定するための待機フリーズ実行抽選処理を実行する(ステップS106)。一方、フリーズ演出を実行しない場合(ステップS105;N)は、フリーズ演出制御処理を終了する。
ステップS106の待機フリーズ実行抽選処理において、待機フリーズを実行すると判定された場合(ステップS107;Y)は、ステップS108をスキップして、ステップS109へ移行する。一方、待機フリーズを実行しないと判定された場合(ステップS107;N)は、ステップS101で取得した入賞当選フラグがベル当選によるものであるか否かを判定する(ステップS108)。
ステップS108において、ステップS101で取得した入賞当選フラグがベル当選によるものである場合(ステップS108;Y)は、フリーズ待機フラグをセットし(ステップS109)、待機フリーズ監視カウンタに待機ゲーム数(例えば、1ゲーム)をセットして(ステップS110)、フリーズ演出制御処理を終了する。一方、ステップS101で取得した入賞当選フラグがベル当選によるものでない場合(ステップS108;N)は、ステップS115へ移行する。
また、ステップS103において、フリーズ待機フラグがある場合(ステップS103;Y)は、ステップS101で取得した入賞当選フラグがベル当選によるものであるか否かを判定する(ステップS111)。そして、ステップS101で取得した入賞当選フラグがベル当選によるものである場合(ステップS111;Y)は、フリーズ演出制御処理を終了する。一方、ステップS101で取得した入賞当選フラグがベル当選によるものでない場合(ステップS111;N)は、待機フリーズ監視カウンタの値を1減算し(ステップS112)、待機フリーズ監視カウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップS113)。
ステップS113において、待機フリーズ監視カウンタの値が0である場合(ステップS113;Y)は、フリーズ待機フラグをクリアする(ステップS114)。そして、フリーズ監視タイマにフリーズ時間を設定し(ステップS115)、フリーズ実行フラグをセットする(ステップS116)。そして、フリーズ演出コマンドを準備し(ステップS117)、コマンド送信処理を実行して(ステップS118)、フリーズ演出制御処理を終了する。
また、ステップS113において、待機フリーズ監視カウンタの値が0でない場合(ステップS113;N)は、ステップS114〜S118をスキップして、フリーズ演出制御処理を終了する。
次に、所謂押し順ベルの当選時にフリーズ演出が発生した場合の問題点について、図19を用いて説明する。
図19に示すように、スタートレバー21が操作され(T1)、リール6の回転が開始すると、遊技者は左リールストップボタン24aを押下し(T2)、次いで、中リールストップボタン24bを押下し(T3)、そして、最後に右リールストップボタン24cを押下するのが一般的となっている。そして、遊技者は、通常、上記のようにスタートレバー21の操作、左リールストップボタン24aの押下操作、中リールストップボタン24bの押下操作、及び右リールストップボタン24cの押下操作をテンポよく繰り返す。
ここで、例えば、タイミングT5におけるスタートレバー21の操作を契機として、所謂押し順ベル(正解押し順;左⇒中⇒右)に当選し、且つ、フリーズ演出(例えば、ショートフリーズ)が発生した場合、遊技者はフリーズ演出の発生に気付かずにそれまでのテンポに合わせて、フリーズ期間中に左リールストップボタン24aを押下し(T6)、次いで、中リールストップボタン24bを押下し(T7)、そして、フリーズ期間の終了後のタイミングT8で右リールストップボタン24cを押下してしまう虞がある。かかる場合、左リールストップボタン24a及び中リールストップボタン24bの押下操作は無効となり、当該ゲームでは右リールストップボタン24cから押下操作がなされたものと判断され、遊技者の意図しない押し順ミスが発生してしまうこととなる。特に、押し順ミスによりペナルティが発生するような場合には、遊技の興趣を高めるためにフリーズ演出を発生させたにもかかわらず、当該フリーズ演出がかえって邪魔になり、遊技性を低下させてしまうことも考えられる。
そこで、本実施形態のスロットマシン1では、リールストップボタン24の押し順が正解の場合にのみ入賞図柄が成立する入賞役(例えば、所謂押し順ベル)が内部当選した場合には、フリーズを発生させないようにしている。
なお、所謂押し順ベルが内部当選した場合には、押し順ベル役を成立させるためのリールストップボタン24の停止操作順序を報知することが可能となっている。例えば、押し順ベル役を成立させるためのリールストップボタン24の停止操作順序が「左⇒右⇒中」である場合には、画像表示装置3に当該停止操作順序を報知する演出表示(「1(左)、3(中)、2(右)」)がなされる。
また、所謂押し順ベルと特殊リプレイBが重複当選した場合には、上述した画像表示装置3に停止操作順序を報知する演出(第1の報知演出)がアシスト演出(第2の報知演出)よりも優先して実行されるようになっている。
ここで、演出制御装置70は、第1入賞役(所謂押し順ベル役)の当選を契機として、リールストップボタン24の停止操作順序を報知する第1の報知演出を実行したこととなる。
また、演出制御装置70は、所謂押し順ベルと特殊リプレイBが重複当選した場合には、画像表示装置3に停止操作順序を報知する演出(第1の報知演出)の実行をアシスト演出(第2の報知演出)の実行よりも優先させたこととなる。
なお、画像表示装置3に停止操作順序を報知する演出(第1の報知演出)の実行をアシスト演出(第2の報知演出)の実行よりも優先させた場合には、当該停止操作順序を報知する演出が実行されたゲームの次のゲームにアシスト演出を持ち越すようにしても良い。これにより、アシスト演出の実行機会を無駄にすることがなくなる。
また、所謂押し順ベルが内部当選し、画像表示装置3に停止操作順序を報知する演出表示がなされた場合、遊技者が実際に停止操作したリールストップボタン24の停止操作順序が、画像表示装置3に報知された停止操作順序と一致しない場合は、罰則(ペナルティ)が付与されることとなる。ここで、罰則には、例えば、遊技者が実際に停止操作したリールストップボタン24の停止操作順序が、画像表示装置3に報知された停止操作順序と一致しないと判定されたゲーム以降10ゲームは特定ゲームへの移行抽選を行わない等がある。
なお、上述したアシスト演出(図9参照)の実行中、遊技者が実際に停止操作したリールストップボタン24の停止操作順序が、特殊リプレイB役を成立させることが可能な停止操作順序と一致しない場合であっても、罰則(ペナルティ)は付与されないようになっている。
〔リール回転開始処理〕
次に、リール回転開始処理について説明する。図20は、リール回転開始処理の一例を示すフローチャートである。
このリール回転開始処理では、まず、ウェイト時間値を取得し(ステップS121)、取得したウェイト時間値をウェイトタイマに設定する(ステップS122)。そして、ウェイト時間値が0であるか否かを判定する(ステップS123)。
ステップS123において、ウェイト時間値が0でない場合(ステップS123;N)は、ウェイト時間値が0になるまで、ステップS123の処理を繰り返す。そして、ウェイト時間値が0となった場合(ステップS123;Y)は、フリーズ実行フラグがあるか否かを判定する(ステップS124)。
ステップS124において、フリーズ実行フラグがない場合(ステップS124;N)は、リール回転開始処理を終了する。一方、フリーズ実行フラグがある場合(ステップS124;Y)は、リール6の回転を待機させる回転待機処理を実行する(ステップS125)。そして、フリーズ監視タイマの値が0であるか否かを判定する(ステップS126)。
ステップS126において、フリーズ監視タイマの値が0でない場合(ステップS126;N)は、フリーズ監視タイマの値が0になるまで、ステップS126の処理を繰り返す。そして、フリーズ監視タイマの値が0となった場合(ステップS126;Y)は、フリーズ実行フラグをクリアする(ステップS127)。
次いで、リール6の回転を開始させる回転開始処理を実行する(ステップS128)。そして、全リール6が等速回転したか否かを判定する(ステップS129)。全リール6が等速回転していない場合(ステップS129;N)は、全リール6が等速回転するまでステップS129の処理を繰り返す。そして、全リール6が等速回転した場合(ステップS129;Y)は、停止有効コマンドを準備し(ステップS130)、コマンド送信処理を実行して(ステップS131)、リール回転開始処理を終了する。
次に、特殊リプレイB(リプレイC)の入賞当選フラグの詳細について、図21を用いて説明する。
特殊リプレイBの入賞当選フラグは、特殊リプレイBに内部当選した場合にセットされるフラグであり、当該特殊リプレイBに内部当選したとき、リプレイA(通常リプレイ)も同時に内部当選するようになっている。つまり、本実施形態のスロットマシン1では、特殊リプレイBとリプレイAとが重複当選するようになっている。
図21に示すように、特殊リプレイBの入賞当選フラグには、特殊リプレイBフラグ−01〜06の6種類が設定されている。例えば、特殊リプレイBフラグ−01には、押し順「左⇒中⇒右」が対応付けられており、この押し順どおりにリールストップボタン24を押下しないと、特殊リプレイBの入賞図柄である「CHANCE−CHANCE−CHANCE」が有効ライン又は見た目のライン上(本実施形態では右上がりライン上)に成立しないようになっている。上記のように、特殊リプレイB役(第2入賞役)は、当該特殊リプレイB役を成立させることが可能な停止操作順序がそれぞれ異なる複数種類(例えば、6種類)で構成されたこととなる。
ここで、『第1条件』とは、特殊リプレイBの入賞図柄を揃える際に最初に押下すべきリールストップボタン24のみが正しいことを意味する。
『第2条件』とは、特殊リプレイBの入賞図柄を揃える際、1番目、2番目、及び3番目に押下すべきリールストップボタン24がすべて正しい、すなわち、リールストップボタン24の押し順がすべて正しいことを意味する。
例えば、特殊リプレイBフラグ−01がセットされている場合において、最初に左リールストップボタン24aを押下したものの、次に、中リールストップボタン24bを押下せず、右リールストップボタン24cを押下した場合、すなわち、第1条件のみ成立した場合には、リプレイAの入賞図柄である「CHANCE−リプレイ−リプレイ」が成立するようになっている。また、リールストップボタン24の押し順をすべて間違えた場合(例えば、中リールストップボタン24b、左リールストップボタン24a、右リールストップボタン24cの順に押下した場合)は、リプレイAの入賞図柄である「リプレイ−リプレイ−CHANCE」等が成立するようになっている。
なお、本実施形態では、すべてのリール6における「CHANCE」図柄は「ブランク」図柄で代用可能となっている。
〔リール回転停止処理〕
次に、リール回転停止処理について説明する。図22は、リール回転停止処理の一例を示すフローチャートである。
このリール回転停止処理では、まず、リール6の停止操作があるか否かを判定する(ステップS141)。リール6の停止操作がある場合(ステップS141;Y)は、停止ボタン24a,24b,24cに対応する停止制御テーブルをセットする(ステップS142)。そして、入賞当選フラグとリール位置情報に基づいて残りステップ数を取得する(ステップS143)。
次いで、特殊リプレイBに当選(内部当選)しているか否かを判定する(ステップS144)。特殊リプレイBに当選している場合(ステップS144;Y)は、停止したリール6が当選した特殊リプレイBフラグと対応するかチェックし(ステップS145)、特殊リプレイBフラグと対応する場合(ステップS146;Y)は、リール位置情報に基づいて直近の「CHANCE」図柄又は「ブランク」図柄までのステップ数を取得する(ステップS147)。そして、取得した残りステップ数をリール更新情報としてセットする(ステップS148)。
ステップS144において、特殊リプレイBに当選していない場合(ステップS144;N)、又は、ステップS146において、特殊リプレイBフラグと対応しない場合(ステップS146;N)は、ステップS148へ移行する。
次いで、停止操作があったリール6が停止したか否かを判定する(ステップS149)。停止操作があったリール6が停止していない場合(ステップS149;N)は、当該リール6が停止するまで、ステップS149の処理を繰り返す。一方、停止操作があったリール6が停止した場合(ステップS149;Y)は、停止リールに対応するリール停止情報をセットする(ステップS150)。そして、リール停止情報に対応するリール停止コマンドを準備し(ステップS151)、コマンド送信処理を実行する(ステップS154)。
次いで、全リール6が停止したか否かを判定する(ステップS155)。全リール6が停止した場合(ステップS155;Y)は、リール回転停止処理を終了する。一方、全リール6が停止していない場合(ステップS155;N)は、ステップS141に戻る。
また、ステップS141において、リール6の停止操作がない場合(ステップS141;N)は、回転監視タイマの値が0であるか否かを判定する(ステップS152)。回転監視タイマの値が0でない場合(ステップS152;N)は、ステップS141に戻る。一方、回転監視タイマの値が0である場合(ステップS142;Y)は、停止操作指示コマンドを準備し(ステップS153)、ステップS154へ移行する。
〔入賞判定処理〕
次に、入賞判定処理について説明する。図23は、入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
この入賞判定処理では、まず、払出枚数カウンタの値をクリアする(ステップS161)。そして、入賞判定テーブルをセットし(ステップS162)、有効ライン数をセットする(ステップS163)。
次いで、入賞図柄(何れかの入賞役に対応する図柄組合せ態様)が成立しているか否かを判定する(ステップS164)。入賞図柄が成立していない場合(ステップS164;N)は、ステップS170へ移行する。一方、入賞図柄が成立している場合(ステップS164;Y)は、当該入賞図柄と、セットされている入賞当選フラグに基づく入賞図柄が一致するかをチェックし(ステップS165)、一致しない場合(ステップS166;N)は、復帰不可能エラー処理(ステップS167)を行う。復帰不可能エラー処理では、点検を促すエラー報知が行われ、リセットボタンの操作やRAMクリア等のリセット操作が行われない限り復帰しないようになっている。また、一致する場合(ステップS166;Y)は、再遊技(リプレイ入賞の成立)であるかを判定する(ステップS168)。
再遊技(リプレイ入賞の成立)でない場合(ステップS168;N)は、払出枚数カウンタに成立した入賞図柄に対応する払出枚数をセットし(ステップS169)、全有効ラインの判定を行ったか否かを判定する(ステップS170)。全有効ラインの判定が済んでいない場合(ステップS170;N)は、ステップS164へ移行する。一方、全有効ラインの判定が済んでいる場合(ステップS170;Y)は、最大払出数を超えるか否かを判定する(ステップS171)。
ステップS171において、最大払出数を超える場合(ステップS171;Y)は、払出枚数カウンタに最大払出枚数をセットし(ステップS172)、ステップS178へ移行する。一方、最大払出数を超えない場合(ステップS171;N)は、ステップS172をスキップして、ステップS178へ移行する。
また、ステップS168において、再遊技(リプレイ入賞の成立)である場合(ステップS168;Y)は、再遊技フラグをセットする(ステップS173)。そして、特殊リプレイAの入賞図柄が成立したか否かを判定する(ステップS174)。
ステップS174において、特殊リプレイAの入賞図柄が成立している場合(ステップS174;Y)は、特殊リプレイAフラグをセットする(ステップS175)。一方、特殊リプレイAの入賞図柄が成立していない場合(ステップS174;N)は、ステップS175をスキップして、ステップS176へ移行する。
ステップS176では、特殊リプレイBの入賞図柄が成立したか否かを判定する(ステップS176)。特殊リプレイBの入賞図柄が成立している場合(ステップS176;Y)は、特殊リプレイBフラグをセットする(ステップS177)。一方、特殊リプレイBの入賞図柄が成立していない場合(ステップS176;N)は、ステップS177をスキップして、ステップS178へ移行する。
ステップS178では、入賞判定結果情報を記憶する(ステップS178)。そして、入賞判定結果情報に対応するゲーム結果コマンドを準備し(ステップS179)、コマンド送信処理を実行して(ステップS180)、入賞判定処理を終了する。
〔遊技状態更新処理〕
次に、遊技状態更新処理について説明する。図24は、遊技状態更新処理の一例を示すフローチャートである。
この遊技状態更新処理では、まず、入賞判定結果情報を取得する(ステップS181)。そして、ボーナス遊技中であるか否かを判定する(ステップS182)。ボーナス遊技中でない場合(ステップS182;N)は、BB(ビッグボーナス)が成立したかを判定する(ステップS183)。BBが成立した場合(ステップS183;Y)は、BBに対応する規定枚数をセットし(ステップS184)、BB移行情報をセットして(ステップS185)、ステップS186へ移行する。一方、BBが成立していない場合(ステップS183;N)は、ステップS184及びS185をスキップして、ステップS186へ移行する。
ステップS186では、RB(レギュラーボーナス)が成立したかを判定する(ステップS186)。RBが成立した場合(ステップS186;Y)は、RBに対応する規定枚数をセットし(ステップS187)、RB移行情報をセットして(ステップS188)、ステップS189へ移行する。一方、RBが成立していない場合(ステップS186;N)は、ステップS187及びS188をスキップして、ステップS189へ移行する。
ステップS189では、RT(リプレイタイム)中であるか否かを判定する(ステップS189)。RT中でない場合(ステップS189;N)は、突入リプレイが成立したか否かを判定する(ステップS190)。突入リプレイが成立した場合(ステップS190;Y)は、RT状態移行情報をセットし(ステップS191)、ステップS198へ移行する。一方、突入リプレイが成立していない場合(ステップS190;N)は、ステップS191をスキップして、ステップS198へ移行する。
また、ステップS189において、RT中である場合(ステップS189;Y)は、終了リプレイが成立したか否かを判定する(ステップS192)。終了リプレイが成立した場合(ステップS192;Y)は、RT状態移行情報をクリアし(ステップS193)、ステップS198へ移行する。一方、終了リプレイが成立していない場合(ステップS192;N)は、ステップS193をスキップして、ステップS198へ移行する。
また、ステップS182において、ボーナス遊技中である場合(ステップS182;Y)は、総払出枚数を取得する(ステップS194)。そして、総払出枚数と規定枚数を比較して(ステップS195)、総払出枚数が規定枚数を超えた場合(ステップS196;Y)は、ボーナス移行情報をクリアして(ステップS197)、ステップS198へ移行する。一方、総払出枚数が規定枚数を超えていない場合(ステップS196;N)は、ステップS197をスキップして、ステップS198へ移行する。
ステップS198では、入賞判定結果情報をクリアする(ステップS198)。そして、遊技状態移行情報に対応する遊技状態コマンドを準備し(ステップS199)、コマンド送信処理を実行する(ステップS200)。次いで、メダルブロッカー683をONの状態に設定し(ステップS201)、遊技状態更新処理を終了する。
次に、演出制御装置70による処理について説明する。
〔サブメイン処理〕
図25は、サブメイン処理の一例を示すフローチャートである。このサブメイン処理は、スロットマシン1の電源が投入されることにより演出制御装置70の電源が投入されることで、CPU70aがROM70bに記憶されているサブメイン処理の制御プログラムを読み出して実行することにより開始される。
このサブメイン処理では、まず、割込みを禁止し(ステップS301)、CPUの初期設定を行い(ステップS302)、VDP(Video Display Processor)の初期設定を行って(ステップS303)、割込みを許可する(ステップS304)。次いで、表示用データの生成を許可して(ステップS305)、乱数シードを設定する(ステップS306)。次いで、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップS307)。
このサブメイン処理においては、次にメインループ処理としてループの処理を行う。このループ処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアする(ステップS308)。次いで、演出ボタン10の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップS309)を行う。演出ボタン10からの入力の読み込みはタイマ割込み処理(図示省略)内で行い、この演出ボタン入力処理では、演出ボタン10からの入力があった時に、演出内容を変更する処理等を行う。
次いで、演出態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップS310)、遊技制御装置50からのコマンドを解析して対応を行う受信コマンドチェック処理(ステップS311)、演出抽選処理(ステップS312)、フリーズ演出制御処理(ステップS313)、演出モード設定処理(ステップS314)、遊技進行管理処理(ステップS315)を行う。
次いで、演出表示編集処理(ステップS316)を行い、描画コマンドの準備終了を設定する(ステップS317)。演出表示編集処理では、描画する内容に合わせ各種データの更新を行う等して、最終的に描画データをフレームバッファに設定するところまで行う。1/30秒(約33.3m秒)以内に描画する画面の描画データを準備できていれば問題なく画像更新できる。
次いで、フレーム切替タイミングであるか否かを判定する(ステップS318)。本実施形態では、システム周期(1フレーム1/30秒)を作るため、Vブランク割込(1/60秒)が2回入るとフレーム切替タイミングであると判定する。なお、フレーム切替タイミングは適宜任意に変更可能であり、例えば、1/60秒で画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよいし、1/60秒よりも遅いタイミングで画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよい。
ステップS318において、フレーム切替タイミングでないと判定した場合(ステップS318;N)には、ステップS318の処理を繰り返して行う。一方、ステップS318で、フレーム切替タイミングであると判定した場合(ステップS318;Y)には、画面描画を指示する(ステップS319)。
次いで、スピーカ4からの音声の出力に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップS320)、前面扉2のLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップS321)、演出装置72のモータやソレノイドの制御を行うモータ/SOL制御処理(ステップS322)を行い、WDTをクリアする処理(ステップS308)に戻る。
〔受信コマンドチェック処理〕
次に、受信コマンドチェック処理について説明する。図26は、受信コマンドチェック処理の一例を示すフローチャートである。
この受信コマンドチェック処理では、まず、1フレーム(1/30秒間)の間に何個のコマンドを受信したかをカウントするコマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードする(ステップS331)。次いで、コマンド受信数が0でないか否かを判定する(ステップS332)。
ステップS332において、コマンド受信数が0であると判定した場合(ステップS332;N)には、当該受信コマンドチェック処理を終了する。一方、受信コマンド数が0でないと判定した場合(ステップS332;Y)には、コマンド受信カウンタ領域の内容をコマンド受信数分減算する(ステップS333)。
次いで、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域にコピーして(ステップS334)、コマンド読出インデックスを0〜31の範囲で+1更新し(ステップS335)、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したか否かを判定する(ステップS336)。このように、本実施形態では、受信コマンドバッファ内で直接コマンドの解析を行わず、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域(解析用のRAM領域)にコピーし、コマンド領域でコマンドの解析作業を行うよう構成されている。これにより、コマンドの解析中に遊技制御装置50からコマンドが送信されてくる場合に備えて、コマンド(データ)を移動して空きを作っておくことができる。また、コマンドの解析をメイン処理一巡単位でまとめて行うことができる。
ステップS336において、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了していないと判定した場合(ステップS336;N)には、ステップS334の処理に戻る。一方、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したと判定した場合(ステップS336;Y)には、コマンド領域の内容をロードして(ステップS337)、受信コマンド解析処理(ステップS338)を行う。次いで、コマンド領域のアドレスを更新し(ステップS339)、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したか否か判定する(ステップS340)。
ステップS340において、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了していないと判定した場合(ステップS340;N)には、ステップS337の処理に戻る。一方、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したと判定した場合(ステップS340;Y)には、当該受信コマンドチェック処理を終了する。このように、受信コマンドチェック処理では、1フレーム(1/30秒間)の間に受信したコマンドをまとめて解析する。なお、本実施形態では、コマンドを32個分まで保存できる構成としている。
〔受信コマンド解析処理〕
次に、受信コマンド解析処理について説明する。図27は、受信コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。
この受信コマンド解析処理では、まず、コマンド上位バイトをMODE、下位バイトをACT(Action)として分離する(ステップS341)。次いで、MODEは正常範囲であるか否かを判定する(ステップS342)。
ステップS342において、MODEは正常範囲であると判定した場合(ステップS342;Y)には、ACTは正常範囲であるか否かを判定する(ステップS343)。
ステップS343において、ACTは正常範囲であると判定した場合(ステップS343;Y)には、MODEに対するACTは正しい組合せであるか否かを判定する(ステップS344)。
また、ステップS342において、MODEは正常範囲でないと判定した場合(ステップS342;N)、ステップS343において、ACTは正常範囲でないと判定した場合(ステップS343;N)、あるいは、ステップS344で、MOEDに対するACTは正しい組合せでないと判定した場合(ステップS344;N)には、当該受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップS344において、MODEに対するACTは正しい組合せであると判定した場合(ステップS344;Y)には、MODEはメダル投入系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップS345)。
ステップS345において、MODEはメダル投入系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップS345;Y)には、メダル投入系コマンド処理(ステップS346)を行って、当該受信コマンド解析処理を終了する。
メダル投入系コマンド処理では、ボーナス状態やRT(リプレイタイム)状態におけるメダル投入枚数(ベット数)の管理や、画像表示装置3に表示する総獲得枚数からベット数を減算する処理を行う。
一方、ステップS345において、MODEはメダル投入系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップS345;N)には、MODEは入賞当選系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップS347)。
ステップS347において、MODEは入賞当選系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップS347;Y)には、入賞当選系コマンド処理(ステップS348)を行って、当該受信コマンド解析処理を終了する。
入賞当選系コマンド処理では、遊技制御装置50から抽選結果コマンドを受信し、入賞役(はずれ、通常小役、リプレイ、特殊リプレイ、BB、RB等)に対応する情報をセットする処理を行う。
一方、ステップS347において、MODEは入賞当選系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップS347;N)には、MODEはフリーズ演出系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップS349)。
ステップS349において、MODEはフリーズ演出系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップS349;Y)には、フリーズ演出系コマンド処理(ステップS3500)を行って、当該受信コマンド解析処理を終了する。
フリーズ演出系コマンド処理では、遊技制御装置50からフリーズ演出コマンドを受信したとき、フリーズ演出実行情報をセットする処理を行う。
一方、ステップS349において、MODEはフリーズ演出系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップS349;N)には、MODEはゲーム進行系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップS351)。
ステップS351において、MODEはゲーム進行系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップS351;Y)には、ゲーム進行系コマンド処理(ステップS352)を行って、当該受信コマンド解析処理を終了する。
ゲーム進行系コマンド処理では、遊技制御装置50からリール停止コマンドを受信したとき、リールの停止順序に対応する情報をセットする処理を行う。
一方、ステップS351において、MODEはゲーム進行系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップS351;N)には、MODEはモード移行系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップS353)。
ステップS353において、MODEはモード移行系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップS353;Y)には、モード移行系コマンド処理(ステップS354)を行って、当該受信コマンド解析処理を終了する。
モード移行系コマンド処理では、遊技制御装置50から受信した遊技状態コマンド(BB移行、BB終了、RB移行、RB終了、RT移行、RT終了)に応じて演出モード切替情報をセットする処理を行う。
一方、ステップS353において、MODEはモード移行系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップS353;N)には、MODEはエラー系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップS355)。
ステップS355において、MODEはエラー系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップS355;Y)には、エラー系コマンド処理(ステップS356)を行って、当該受信コマンド解析処理を終了する。
エラー系コマンド処理では、遊技制御装置50から受信した各種エラー系コマンドに応じてエラー報知情報をセットする処理を行う。
一方、ステップS355において、MODEはエラー系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップS355;N)には、当該受信コマンド解析処理を終了する。
〔演出抽選処理〕
次に、演出抽選処理について説明する。図28は、演出抽選処理の一例を示すフローチャートである。
この演出抽選処理では、まず、フリーズ演出フラグがあるか否かを判定する(ステップS361)。フリーズ演出フラグがある場合(ステップS361;Y)は、フリーズ演出タイマを更新し(ステップS362)、フリーズ演出タイマの値が0未満であるか否かを判定する(ステップS363)。
ステップS363において、フリーズ演出タイマの値が0未満である場合(ステップS363;Y)は、フリーズ演出フラグをクリアして(ステップS364)、ステップS365へ移行する。一方、フリーズ演出タイマの値が0未満でない場合(ステップS363;N)は、演出抽選処理を終了する。
また、ステップS361において、フリーズ演出フラグがない場合(ステップS361;N)は、ステップS362〜S364をスキップして、ステップS365へ移行する。
ステップS365では、フリーズ演出実行情報があるか否かを判定する(ステップS365)。
ステップS365において、フリーズ演出実行情報がある場合(ステップS365;Y)は、実行する演出としてフリーズ演出をセットし(ステップS366)、フリーズ演出タイマをセットする(ステップS367)。そして、フリーズ演出実行情報をクリアし(ステップS368)、フリーズ演出フラグをセットして(ステップS369)、ステップS370へ移行する。一方、フリーズ演出実行情報がない場合(ステップS365;N)は、ステップS366〜S369をスキップして、ステップS370へ移行する。
ステップS370では、演出抽選が済んでいるか否かを判定する(ステップS370)。演出抽選が済んでいない場合(ステップS370;N)は、演出モードに対応する演出抽選テーブルを取得し(ステップS371)、演出抽選処理を実行して(ステップS372)、演出抽選処理を終了する。
ここで、特殊リプレイBに当選(内部当選)した場合は、演出モードがチャンスモード、高確Aモード、高確Bモード(示唆モードA)、特定モードの何れかであるときのみ、アシスト演出を実行するようになっている。一方、上記演出モード以外のときは、アシスト演出を実行しないようになっている。特殊リプレイBに当選(内部当選)し、且つ、アシスト演出が実行されないときにリールストップボタン24が所謂変則押しされた場合、ペナルティ(当該ゲーム以降10ゲームは特定モードへの移行抽選を行わない等)が付与されるようになっている。なお、仮に押し順が正解し、且つ、「CHANCE」図柄や「ブランク」図柄を有効ライン上に引き込むことが可能な範囲でリールストップボタン24が押下されて、特殊リプレイB図柄が成立しても、特定モードへは移行しないようになっている。
また、ステップS370において、演出抽選が済んでいる場合(ステップS370;Y)は、全リール停止コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS373)。
ステップS373において、全リール停止コマンドを受信した場合(ステップS373;Y)は、演出モード抽選処理を実行して(ステップS374)、演出抽選処理を終了する。一方、全リール停止コマンドを受信していない場合(ステップS373;N)は、ステップS374をスキップして、演出抽選処理を終了する。
なお、フリーズ演出の種類を当該演出抽選処理において抽選するようにしても良い。
また、フリーズ演出を実行するフリーズ時間を複数設け、当該フリーズ時間を遊技制御装置50にて抽選し、当該抽選によって決定されたフリーズ時間に対応するフリーズ演出を演出制御装置70によって決定するようにしても良い。
また、遊技制御装置50によって決定されたフリーズ時間に対応するフリーズ演出が複数ある場合には、当該フリーズ演出の種類を演出制御装置70によって抽選して決定するようにしても良い。
〔演出モード抽選処理〕
次に、演出モード抽選処理について説明する。図29は、演出モード抽選処理の一例を示すフローチャートである。
この演出モード抽選処理では、まず、現在の遊技モードに係る情報を取得する(ステップS381)。そして、通常モード中であるか否かを判定する(ステップS382)。
ステップS382において、通常モード中でない場合(ステップ382;N)は、ステップS395へ移行する。一方、通常モード中である場合(ステップS382;Y)は、実行ゲーム数カウンタの値を取得する(ステップS383)。次いで、高確Bモード移行抽選テーブルを取得する(ステップS384)。そして、実行ゲーム数カウンタの値と高確Bモード移行抽選テーブルから、高確Bモードへ移行するかの抽選を行う(ステップS385)。
高確Bモードへ移行する場合(ステップS386;Y)は、示唆モードA移行情報をセットして(ステップS387)、ステップS388へ移行する。一方、高確Bモードへ移行しない場合(ステップS386;N)は、ステップS387をスキップして、ステップS388へ移行する。
ステップS388では、入賞役情報があるか否かを判定する(ステップS388)。入賞役情報がない場合(ステップS388;N)は、ステップS395へ移行する。一方、入賞役情報がある場合(ステップS388;Y)は、高確Aモード移行抽選テーブルを取得する(ステップS389)。次いで、入賞役情報と高確Aモード移行抽選テーブルから、高確Aモードへ移行するかの抽選を行う(ステップS390)。
高確Aモードへ移行する場合(ステップS391;Y)は、高確Aモード移行情報をセットし(ステップS392)、高確Bモード中であるか否かを判定する(ステップS393)。高確Bモード中である場合(ステップS393;Y)は、特定モード移行情報をセットし(ステップS394)、ステップS395へ移行する。一方、高確Bモード中でない場合(ステップS393;N)は、ステップS394をスキップして、ステップS395へ移行する。
また、高確Aモードへ移行しない場合(ステップS391;N)は、ステップS392〜S394をスキップして、ステップS395へ移行する。
ステップS395では、演出モードが高確Aモード、高確Bモード、特定モードのうちの何れかであるかをチェックし(ステップS395)、演出モードが高確Aモード、高確Bモード、及び特定モードの何れでもない場合(ステップS396;N)は、ステップS402へ移行する。一方、演出モードが高確Aモード、高確Bモード、特定モードのうちの何れかである場合(ステップS396;Y)は、入賞役情報があるか否かを判定する(ステップS397)。
ステップS397において、入賞役情報がない場合(ステップS397;N)は、ステップS402へ移行する。一方、入賞役情報がある場合(ステップS397;Y)は、演出モードに対応する移行抽選テーブルを取得する(ステップS398)。次いで、入賞役情報と移行抽選テーブルから、所定の演出モードへ移行するかの抽選を行う(ステップS399)。
ステップS400において、所定の演出モードへ移行しない場合(ステップS400;N)は、ステップS402へ移行する。一方、所定の演出モードへ移行する場合(ステップS400;Y)は、対応するモード移行情報をセットする(ステップS401)。次いで、特殊リプレイB判定処理を実行して(ステップS402)、演出モード抽選処理を終了する。
なお、高確率状態における高確Aモード及び高確Bモードは、各々独立してモードの管理を可能とし、それぞれの演出モードに対応する各種抽選処理を実行することができるようにしても良い。
〔特殊リプレイB判定処理〕
次に、特殊リプレイB判定処理について説明する。図30は、特殊リプレイB判定処理の一例を示すフローチャートである。
この特殊リプレイB判定処理では、まず、現在の遊技モードに係る情報を取得する(ステップS411)。次いで、リール停止情報を取得する(ステップS412)。次いで、第1条件のみ成立したか否かを判定する(ステップS413)。ここで、第1条件とは、特殊リプレイBの入賞図柄を揃える際に最初に押下すべきリールストップボタン24が正しいことを意味する。
ステップS413において、第1条件のみ成立した場合(ステップS413;Y)は、高確Aモードか否かを判定する(ステップS414)。高確Aモードである場合(ステップS414;Y)は、示唆モードA移行情報をセットして(ステップS415)、ステップS416へ移行する。一方、高確Aモードでない場合(ステップS414;N)は、ステップS415をスキップして、ステップS416へ移行する。
ステップS416では、示唆モードAか否かを判定する(ステップS416)。示唆モードAである場合(ステップS416;Y)は、移行モード抽選処理を実行する(ステップS417)。当該移行モード抽選処理では、示唆モードBのモードI〜IIIの何れに移行するかを抽選により決定する。なお、モードI、モードII、及びモードIIIは、上述したように、モードI⇒モードII⇒モードIIIの順に高確率状態である期待度が高くなるように設定されているが、モードI⇒モードII⇒モードIIIの順にART当選確率が高くなる設定としても良い。
次いで、移行モードに対応する示唆モードB移行情報をセットし(ステップS418)、ステップS419へ移行する。一方、ステップS416において、示唆モードAでない場合(ステップS416;N)は、ステップS417及びS418をスキップして、ステップS419へ移行する。
ステップS419では、特定モードであるか否かを判定する(ステップS419)。特定モードである場合(ステップS419;Y)は、移行モード抽選処理を実行する(ステップS420)。当該移行モード抽選処理では、キャラ育成モードのうちの通常育成モード、超育成モード、鑑賞モードの何れに移行するかを抽選により決定する。次いで、移行モードに対応するキャラ育成モード移行情報をセットし(ステップS421)、特殊リプレイB判定処理を終了する。
一方、ステップS419において、特定モードでない場合(ステップS419;N)は、ステップS420及びS421をスキップして、特殊リプレイB判定処理を終了する。
また、ステップS413において、第1条件のみ成立したものでない場合(ステップS413;N)は、第2条件が成立したか否かを判定する(ステップS422)。ここで、第2条件とは、特殊リプレイBの入賞図柄を揃える際、1番目、2番目、及び3番目に押下すべきリールストップボタン24が正しい、すなわち、リールストップボタン24の押し順がすべて正しいことを意味する。
ステップS422において、第2条件が成立していない場合(ステップS422;N)は、特殊リプレイB判定処理を終了する。一方、第2条件が成立した場合(ステップS422;Y)は、チャンスモードか否かを判定する(ステップS423)。チャンスモードである場合(ステップS423;Y)は、特定モード移行情報をセットして(ステップS424)、ステップS425へ移行する。一方、チャンスモードでない場合(ステップS423;N)は、ステップS424をスキップして、ステップS425へ移行する。
ステップS425では、高確Aモードか否かを判定する(ステップS425)。高確Aモードである場合(ステップS425;Y)は、チャンスモード移行情報をセットして(ステップS426)、ステップS427へ移行する。一方、高確Aモードでない場合(ステップS425;N)は、ステップS426をスキップして、ステップS427へ移行する。
ステップS427では、示唆モードAか否かを判定する(ステップS427)。示唆モードAである場合(ステップS427;Y)は、チャンスモード移行情報をセットして(ステップS428)、ステップS429へ移行する。一方、示唆モードAでない場合(ステップS427;N)は、ステップS428をスキップして、ステップS429へ移行する。
ステップS429では、特定モードか否かを判定する(ステップS429)。特定モードである場合(ステップS429;Y)は、上乗せモード移行情報をセットして(ステップS430)、特殊リプレイB判定処理を終了する。一方、特定モードでない場合(ステップS429;N)は、特殊リプレイB判定処理を終了する。
上記のように、演出制御装置70は、特殊リプレイB判定処理を実行することにより、アシスト演出が実行され、リールストップボタン24の停止操作順序が第1条件を満たす場合は、現時点の遊技モードから第1遊技モードへ遊技モードの設定を行う一方で、第2条件を満たす場合は、現時点の遊技モードから前記第1遊技モードよりも遊技者に有利な第2遊技モードへ遊技モードの設定を行ったこととなる。
〔遊技進行管理処理〕
次に、遊技進行管理処理について説明する。図31は、遊技進行管理処理の一例を示すフローチャートである。
この遊技進行管理処理では、まず、演出モードの切替に係る演出モード切替情報を取得する(ステップS431)。次いで、BB(ビッグボーナス)状態に移行するBB移行情報があるか否かを判定する(ステップS432)。
ステップS432において、BB移行情報がない場合(ステップS432;N)は、RB(レギュラーボーナス)状態に移行するRB移行情報があるか否かを判定する(ステップS433)。ステップS433において、RB移行情報がない場合(ステップS433;N)は、RT(リプレイタイム)状態に移行するRT移行情報があるか否かを判定する(ステップS434)。
ステップS434において、RT移行情報がない場合(ステップS434;N)は、実行ゲーム数カウンタの値を1インクリメントし(ステップS435)、画像表示装置3のゲーム数表示を更新して(ステップS436)、遊技進行管理処理を終了する。
また、ステップS432において、BB移行情報がある場合(ステップS432;Y)は、BB演出制御処理を実行し(ステップS437)、遊技進行管理処理を終了する。また、ステップS433において、RB移行情報がある場合(ステップS433;Y)は、RB演出制御処理を実行し(ステップS438)、遊技進行管理処理を終了する。また、ステップS434において、RT移行情報がある場合(ステップS434;Y)は、RT演出制御処理を実行し(ステップS439)、遊技進行管理処理を終了する。
〔RT演出制御処理〕
次に、RT演出制御処理について説明する。図32は、RT演出制御処理の一例を示すフローチャートである。
このRT演出制御処理では、まず、RT(リプレイタイム)実行中フラグがあるか否かを判定する(ステップS441)。ステップS441において、RT実行中フラグがある場合(ステップS441;Y)は、ステップS445へ移行する。一方、RT実行中フラグがない場合(ステップS441;N)は、突入リプレイの入賞図柄が成立したか否かを判定する(ステップS442)。
ステップS442において、突入リプレイの入賞図柄が成立していない場合(ステップS442;N)は、RT演出制御処理を終了する。一方、突入リプレイの入賞図柄が成立している場合(ステップS442;Y)は、RTゲーム数カウンタに「50」をセットし(ステップS443)、RT実行中フラグをセットする(ステップS444)。
次いで、RTゲーム数カウンタの値を1減算し(ステップS445)、画像表示装置3のゲーム数表示を更新する(ステップS446)。そして、RTゲーム数カウンタの値が0未満であるか否かを判定する(ステップS447)。
ステップS447において、RTゲーム数カウンタの値が0未満でない場合(ステップS447;N)は、RT演出制御処理を終了する。一方、RTゲーム数カウンタの値が0未満である場合(ステップS447;Y)は、ART(アシストリプレイタイム)ストックがあるか否かを判定する(ステップS448)。
ステップS448において、ARTストックがない場合(ステップS448;N)は、ART継続抽選処理を実行し(ステップS449)、ART継続抽選に当選したか否かを判定する(ステップS450)。
ステップS450において、ART継続抽選に当選していない場合(ステップS450;N)は、RT移行情報をクリアし(ステップS451)、RT実行中フラグをクリアして(ステップS452)、RT演出制御処理を終了する。
また、ステップS448において、ARTストックがある場合(ステップS448;Y)、又は、ステップS450において、ART継続抽選に当選した場合(ステップS450;Y)は、ステップS443に移行する。つまり、ARTストックがある場合やART継続抽選に当選した場合には、特定モードが継続され、50ゲーム(1セット)のRTゲームが実行されることとなる。
なお、ARTストックがある場合やART継続抽選に当選した場合に、演出上(見た目上)では通常モードに戻ったようにみせかけ、所定条件(例えば、リールストップボタン24の押し順が正しくなければ入賞図柄が成立しない入賞役(例えば、所謂押し順ベル)に内部当選した場合において、当該入賞図柄の成立をアシストする所謂押し順ナビが発生すること等)が成立した場合に、特定モードに復帰したかのような演出を行うようにしても良い。また、演出上、特定モードから通常モードに戻ったようにみせかけている間は画像表示装置3にRTゲーム数の表示を行わないようにする。
以上のように、本実施形態のスロットマシン1では、遊技者による開始操作に基づき複数のリール6a,6b,6cの変動表示を伴うゲームを実行し、各リール6a,6b,6cに対応する停止操作部(リールストップボタン24a,24b,24c)が操作されたことに基づき、対応するリール6a,6b,6cを停止させて、各リール6a,6b,6cが停止したときの図柄組合せ態様に基づき遊技価値を付与することが可能なスロットマシン1において、前記開始操作に基づき役の抽選を行う内部抽選手段(遊技制御装置50)と、前記停止操作部(リールストップボタン24a,24b,24c)の停止操作に関連させた報知演出を実行可能な報知演出実行手段(演出制御装置70)と、を備え、前記役には、前記停止操作部(リールストップボタン24a,24b,24c)の停止操作順序が適切である場合に成立する特定入賞役が含まれ、前記特定入賞役には、第1入賞役(所謂押し順ベル役)と、第2入賞役(特殊リプレイB役)と、が含まれ、前記報知演出実行手段(演出制御装置70)は、前記第1入賞役(所謂押し順ベル役)の当選を契機として、前記停止操作部(リールストップボタン24a,24b,24c)の停止操作順序を報知する第1の報知演出を実行し、前記第2入賞役(特殊リプレイB役)の当選を契機として、前記停止操作部(リールストップボタン24a,24b,24c)の停止操作順序を選択させる第2の報知演出(アシスト演出)を実行したこととなる。
上記のように、本実施形態のスロットマシン1によれば、停止操作部(リールストップボタン24a,24b,24c)の停止操作順序が適切である場合に成立する特定入賞役のうち、第1入賞役(所謂押し順ベル役)の当選を契機として、停止操作部(リールストップボタン24a,24b,24c)の停止操作順序を報知する第1の報知演出を実行し、第2入賞役(特殊リプレイB役)の当選を契機として、停止操作部(リールストップボタン24a,24b,24c)の停止操作順序を選択させる第2の報知演出(アシスト演出)を実行するので、特定入賞役に当選した場合、その特定入賞役の種類に応じて報知演出の内容を異ならせることができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、本実施形態のスロットマシン1では、遊技モードの設定を行う遊技モード設定手段(演出制御装置70)を備え、前記第2入賞役(特殊リプレイB役)は、当該第2入賞役を成立させることが可能な停止操作順序がそれぞれ異なる複数種類で構成され、前記遊技モード設定手段(演出制御装置70)は、前記第2の報知演出(アシスト演出)が実行され、前記停止操作部(リールストップボタン24a,24b,24c)の停止操作順序が第1条件を満たす場合は、現時点の遊技モードから第1遊技モードへ遊技モードの設定を行う一方で、前記第1条件とは異なる第2条件を満たす場合は、現時点の遊技モードから前記第1遊技モードよりも遊技者に有利な第2遊技モードへ遊技モードの設定を行うこととなる。
上記のように、本実施形態のスロットマシン1によれば、停止操作部(リールストップボタン24a,24b,24c)の停止操作順序が適切である場合に成立する特定入賞役のうち、第2入賞役(特殊リプレイB役)に当選した場合、停止操作部(リールストップボタン24a,24b,24c)の停止操作順序を選択させる第2の報知演出(アシスト演出)を実行し、当該第2の報知演出(アシスト演出)において、停止操作部(リールストップボタン24a,24b,24c)の停止操作順序が第1条件を満たす場合は、現時点の遊技モードから第1遊技モードへ遊技モードの設定を行う一方で、第1条件とは異なる第2条件を満たす場合は、現時点の遊技モードから第1遊技モードよりも遊技者に有利な第2遊技モードへ遊技モードの設定を行うこととなる。従って、第2の報知演出(アシスト演出)が行われた場合、停止操作部(リールストップボタン24a,24b,24c)の停止操作態様に応じて、その後の遊技モードを異ならせることができるので、より一層遊技の興趣を高めることができる。
また、本実施形態のスロットマシン1では、前記第1条件は、前記各リール6a,6b,6cに対応する停止操作部(リールストップボタン24a,24b,24c)のうちの最初に停止操作される停止操作部の停止操作のみが前記第2入賞役(特殊リプレイB役)を成立させることが可能な停止操作順序と適合することとし、前記第2条件は、前記各リール6a,6b,6cに対応する停止操作部(リールストップボタン24a,24b,24c)のうちの最初に停止操作される停止操作部及び2番目に停止操作される停止操作部の停止操作が前記第2入賞役(特殊リプレイB役)を成立させることが可能な停止操作順序と適合することとした。
上記のように、本実施形態のスロットマシン1によれば、各リール6a,6b,6cに対応する停止操作部(リールストップボタン24a,24b,24c)のうちの最初に停止操作される停止操作部の停止操作のみを第2入賞役(特殊リプレイB役)を成立させることが可能な停止操作順序と適合させた場合よりも、最初に停止操作される停止操作部及び2番目に停止操作される停止操作部の停止操作を第2入賞役(特殊リプレイB役)を成立させることが可能な停止操作順序と適合させた場合の方が、その後の遊技モードを遊技者にとって有利な状態にすることができる。従って、第2の報知演出(アシスト演出)が行われた場合、遊技者は遊技モードをより有利な状態に設定させようと停止操作部(リールストップボタン24a,24b,24c)の停止操作に対する関心を持つようになり、より一層遊技の興趣を高めることができる。
また、本実施形態のスロットマシン1では、前記役の当選態様には、前記第1入賞役(所謂押し順ベル役)と前記第2入賞役(特殊リプレイB役)とが重複して当選する重複当選が含まれ、前記報知演出実行手段(演出制御装置70)は、前記内部抽選手段(遊技制御装置50)による抽選の結果として前記重複当選が発生した場合は、前記第1の報知演出の実行を前記第2の報知演出(アシスト演出)の実行よりも優先させたこととなる。
上記のように、本実施形態のスロットマシン1によれば、第1入賞役(所謂押し順ベル役)と第2入賞役(特殊リプレイB役)とが重複して当選した場合は、第1の報知演出の実行を第2の報知演出(アシスト演出)の実行よりも優先させることとなるので、第1の報知演出と第2の報知演出(アシスト演出)とが重複して行われることにより遊技者を困惑させてしまうというような不具合を防止して、第1の報知演出及び第2の報知演出(アシスト演出)の興趣が損なわれないようにすることができる。
なお、本発明のスロットマシンは、遊技機として、例えば、パチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。