JP2015038918A - 基板の製造方法 - Google Patents

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寿明 中島
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Abstract

【課題】反射防止膜の形成や露光マスクの変更等を行わなくても、感光性のレジスト層を適正にパターニングすることのできる基板の製造方法を提供すること。【解決手段】レジスト層形成工程で形成した感光性のレジスト層118をフォトリソグラフィー工程で露光および現像を行うにあたって、レジスト層118のうち、段差の低所部分115aと重なる部分の第1厚さd11は、厚いので、定在波効果の極小値に相当する厚さに設定する。これに対して、段差の高所部分115bと重なる部分の第2厚さd12は薄いので、定在波効果の極大値に相当する厚さに設定する。このため、バルク効果による寸法変動と定在波効果による寸法変動とが互いに相殺しようとする。それ故、現像後のレジスト層118(レジストマスク119)は、低所部分115aと重なる部分の幅寸法が高所部分115bと重なる部分の幅寸法と同等である。【選択図】図1

Description

本発明は、フォトリソグラフィー技術を利用した基板の製造方法に関するものである。
液晶装置等の電気光学装置や半導体装置の製造工程では、フォトリソグラフィー技術が多用される。例えば、図8(a)に示すように、基板110の一方面に形成した導電膜116をパターニングして電極117(図8(d)参照)を形成する場合、基板110の一方面に感光性のレジスト層118を形成した後、レジスト層118に露光および現像を行ってレジスト層118をパターニングし、図8(c)に示すレジストマスク119を形成する。そして、レジストマスク119から露出している導電膜116をエッチングにより除去し、図8(d)に示す電極117を形成する。
しかしながら、導電膜116の下層側の複数個所に電極111等が形成されている場合、電極111の上層側全体に絶縁膜112を形成しても、導電膜116の表面には段差が発生する。このため、レジスト層118は、段差の低所部分115aと重なる部分において第1厚さd21を有し、段差の高所部分115bと重なる部分において第2厚さd22(d22<d21)を有することになる。ここで、レジスト層118の厚さと、レジスト層118をパターニングした後の寸法(レジストマスク119の寸法)とは、図8(b)を示す関係を有しており、レジスト層118自体の光吸収による寸法変動(バルク効果:一点鎖線L1で示す効果)と、レジスト層118内部での多重干渉による寸法変動(定在波効果:実線L2で示す効果)の影響を受ける。このため、図8(c)に示すように、低所部分115aでは、レジスト層118が厚いので、レジストマスク119の幅寸法W21が大となる。これに対して、高所部分115bでは、レジスト層118が薄いので、レジストマスク119の幅寸法W22が小となる。それ故、図8(d)に示すように、電極117にも、幅寸法がW21の部分と、幅寸法がW22の部分とが発生する。
かかる定在波効果の影響を緩和するために、反射防止膜を形成する方法が提案されている(特許文献1参照)。また、近接場露光において、光の強度分布を考慮して、定在波の節と露光マスクとの距離を設定する技術が提案されている(特許文献2参照)。
特開平8−45901号公報 特開2006−19446号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、電気光学装置に用いる基板のように、反射防止膜を形成できない場合には適用することができない。また、特許文献2に記載の構成では、露光条件や露光装置の構成等を変更する必要がある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、反射防止膜の形成や露光マスクの変更等を行わなくても、感光性のレジスト層を適正にパターニングすることのできる基板の製造方法を提供することにある。
本発明に係る基板の製造方法の一態様では、基板の一方面に段差を形成する段差形成工程と、前記基板の一方面に感光性のレジスト層を形成するレジスト層形成工程と、前記レジスト層に露光および現像を行って前記レジスト層をパターニングするフォトリソグラフィー工程と、を有し、前記レジスト層は、前記段差の低所部分と重なる部分において第1厚さを有し、前記段差の高所部分と重なる部分において第2厚さを有し、前記第1厚さは、前記フォトリソグラフィー工程での露光の際のレジスト層厚さとパターニング後の寸法との関係において定在波効果によって前記寸法が減少するレジスト層厚さに設定され、前記第2厚さは、前記定在波効果によって前記寸法が増大するレジスト層厚さに設定されていることを特徴とする。
本発明の一態様では、定在波効果が一定の周期をもっていることを逆に利用し、レジスト層において、段差の低所部分で厚く形成されている部分の第1厚さを定在波効果によって寸法が減少するレジスト層厚さに設定し、段差の高所部分で薄く形成されている部分の第2厚さを定在波効果によって寸法が増大するレジスト層厚さに設定してある。このため、バルク効果による寸法変動と定在波効果による寸法変動とが互いに相殺しようとする。従って、反射防止膜の形成や露光条件の変更等を行わなくても、感光性のレジスト層を適正にパターニングすることができる。
本発明の一態様において、前記第1厚さは、前記定在波効果の極小値に相当するレジスト層厚さに設定され、前記第2厚さは、前記定在波効果の極大値に相当するレジスト層厚さに設定されていることが好ましい。かかる構成によれば、バルク効果による寸法変動を最大限利用することができる。
本発明の一態様において、前記フォトリソグラフィー工程では、波長が365nmの光によって露光を行う構成を採用することができる。
本発明の一態様は、前記フォトリソグラフィー工程によってパターニングされた後の前記レジスト層は、1μmから2μmの幅寸法をもって延在する線状部を有する場合に適用すると効果的である。すなわち、1μmから2μmの幅寸法をもって延在する線状部を構成する場合、バルク効果による寸法変動や定在波効果による寸法変動を無視できなくなるが、本発明によれば、バルク効果による寸法変動や定在波効果による寸法変動を無視できるまで低減することができる。
本発明の一態様において、前記フォトリソグラフィー工程によってパターニングされた後の前記レジスト層は、例えば、前記レジスト層の下層に形成された導電膜をエッチングによりパターニングするパターニング工程で用いるレジストマスクである。
本発明の一態様は、前記パターニング工程では、前記導電膜を電気光学装置において表示光が出射される画素の端部に沿って延在するようにパターニングする場合に適用すると効果的である。電気光学装置において、画素に沿って延在する導電膜に幅寸法の変動が発生すると、表示光を出射できる領域が狭くなり、表示光量が低下するが、本発明によれば、かかる表示光の低下を抑制することができる。
本発明を適用した基板の製造方法の一例を示す説明図である。 本発明が適用された電気光学装置の液晶パネルの一例を示す説明図である。 本発明が適用された電気光学装置の素子基板の電気的構成の一例を示す説明図である。 本発明が適用された電気光学装置の画素の一例を示す説明図である。 本発明が適用された電気光学装置の素子基板において画素スイッチング素子を構成する膜等の一例を示す説明図である。 本発明が適用された電気光学装置の素子基板において保持容量を構成する膜等の一例を示す説明図である。 本発明が適用された電気光学装置の素子基板において、第1容量電極層より上層側に形成された膜の一例を示す説明図である。 本発明の比較例に係る基板の製造方法の一例を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の説明で参照する図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
[基板の製造方法]
(各工程の説明)
図1は、本発明を適用した基板の製造方法の一例を示す説明図であり、図1(a)、(b)、(c)、(d)は、フォトリソグラフィー工程等の説明図、レジスト層の厚さと寸法との関係を示す説明図、レジストマスクの平面的な形状を示す説明図、および配線の平面的な形状を示す説明図である。
液晶装置等の電気光学装置や半導体装置等の製造工程においては、図1(a)に示す基板110の一方面に形成した導電膜116をパターニングして、図1(d)に示す電極117を形成することがある。このような工程において、本形態では、以下に説明する段差形成工程、レジスト層形成工程、フォトリソグラフィー工程、およびパターニング工程を行う。ここで、電極117は、1μm〜2μmの幅寸法をもって直線的に延在している。
本形態では、まず、段差形成工程において、図1(a)に示すように、基板110の一方面の複数個所に電極111を形成した後、電極111の上層側全体に絶縁膜112を形成する。次に、絶縁膜112の上層に導電膜116を形成する。その結果、導電膜116の表面には、電極111の有無に起因する段差が形成される。すなわち、導電膜116の表面において、電極111が形成されていない個所は低所部分115aとなり、電極111が形成されている個所は高所部分115bとなる。
次に、レジスト層形成工程では、スピンコート等によって基板110の一方面(導電膜116の上層)に感光性のレジストを塗布し、レジスト層118を形成する。その結果、表面が平坦にレベリングされたレジスト層118が形成される。このため、レジスト層118は、段差の低所部分115aと重なる部分において第1厚さd11を有し、段差の高所部分115bと重なる部分において第2厚さd12(d12<d11)を有することになる。ここで、第1厚さd11と第2厚さd12との差Δdは、導電膜116の表面に形成されている高低差に相当し、かかる差Δdは電極111の厚さに等しい。
次に、フォトリソグラフィー工程では、露光マスクを介してレジスト層118に露光を行った後、現像を行い、レジスト層118をパターニングする。その結果、図1(c)に示すように、低所部分115aおよび高所部分115bの双方にわたって、1μm〜2μmの幅寸法をもって直線的に延在するレジストマスク119が形成される。
ここで、レジスト層118がポジタイプのレジストからなる場合、露光マスクは、レジストマスク119に対応する領域に遮光部を備え、他の領域は透光部になっている。これに対して、レジスト層118がネガタイプのレジストからなる場合、露光マスクは、レジストマスク119に対応する領域に透光部を備え、他の領域は遮光部になっている。また、本形態では、フォトリソグラフィー工程において、例えば、波長が365nmの光(i線)によって露光を行う。
次に、パターニング工程では、レジストマスク119から露出している導電膜116をエッチングにより除去する。その結果、図1(d)に示すように、低所部分115aおよび高所部分115bの双方にわたって、1μm〜2μmの幅寸法をもって直線的に延在する電極117が形成される。その結果、一方面に電極111、絶縁膜112および電極117が形成された基板110が得られる。
(レジスト層118の膜厚)
このような製造方法において、レジスト層118の厚さと、レジストマスク119の寸法(幅寸法)との間には、図1(b)に示す関係がある。すなわち、フォトリソグラフィー工程において、レジスト層118を露光した際、レジストマスク119の寸法は、レジスト層118自体の光吸収による寸法変動(バルク効果:一点鎖線L1で示す効果)と、レジスト層118内部での多重干渉による寸法変動(定在波効果:実線L2で示す効果)の影響を受ける。
ここで、一点鎖線L1で示すバルク効果は、レジスト層118が厚くなる程、レジストマスク119の寸法が直線的に増大していく特徴を有している。これに対して、実線L2で示す定在波効果は、露光光の波長をλ、レジストの屈折率をnとすると、2×(λ/4n)の周期を有しており、レジストマスク119の寸法は、バルク効果と定在波効果とを加算した影響を受ける。
そこで、本形態では、レジスト層118のうち、段差の低所部分115aと重なる部分の第1厚さd11は、厚いので、図1(b)に示す定在波効果によって寸法が減少するレジスト層厚さに設定されている。また、レジスト層118のうち、段差の高所部分115bと重なる部分の第2厚さd12は薄いので、図1(b)に示す定在波効果によって寸法が増大するレジスト層厚さに設定されている。
特に本形態では、レジスト層118のうち、段差の低所部分115aと重なる部分の第1厚さd11は、図1(b)に示す定在波効果の極小値に相当する厚さに設定され、段差の高所部分115bと重なる部分の第2厚さd12は、図1(b)に示す定在波効果の極大値に相当する厚さに設定されている。かかる条件を満たすため、段差の高低差(差Δd)を、以下の式を満たすように設定されている。
2k×(λ/4n)+(λ/4n)
k=正の整数
本形態において、第1厚さd11と第2厚さd12との差Δdは、定在波効果の周期の1.5倍に設定されている。
かかる条件は、段差の高低差(Δd)を規定する電極111の膜厚、およびレジスト層118の厚さを適正することによって、実現することができる。
(本形態の効果)
以上説明したように、本形態では、レジスト層118のうち、段差の低所部分115aと重なる部分の第1厚さd11は、厚いので、定在波効果によって寸法が減少するレジスト層厚さに設定されている。また、段差の高所部分115bと重なる部分の第2厚さd12は薄いので、図1(b)に示す定在波効果によって寸法が増大するレジスト層厚さに設定されている。このため、バルク効果による寸法変動と定在波効果による寸法変動とが互いに相殺しようとする。従って、反射防止膜の形成や露光条件の変更等を行わなくても、感光性のレジスト層を適正にパターニングすることができる。
特に本形態では、レジスト層118のうち、段差の低所部分115aと重なる部分の第1厚さd11は、図1(b)に示す定在波効果の極小値に相当する厚さに設定され、段差の高所部分115bと重なる部分の第2厚さd12は、図1(b)に示す定在波効果の極大値に相当する厚さに設定されている。このため、図1(c)に示すように、レジストマスク119のうち、低所部分115aと重なる部分の幅寸法がW0であり、高所部分115bと重なる部分の幅寸法もW0である。従って、レジストマスク119は、低所部分115aおよび高所部分115bの双方において、一定の幅寸法W0をもって延在している。それ故、電極117も、レジストマスク119と同様、低所部分115aおよび高所部分115bの双方において、一定の幅寸法W0をもって延在することになる。
[電気光学装置用基板の製造工程への適用例]
(電気光学装置の全体構成)
図2は、本発明が適用された電気光学装置の液晶パネルの一例を示す説明図であり、図2(a)には、液晶パネルを各構成要素と共に対向基板の側から見た平面構成が示され、図2(b)には、そのH−H′断面が示されている。
図2(a)、(b)に示すように、本形態の電気光学装置100(液晶装置)に用いた液晶パネル100pでは、素子基板10(電気光学装置用基板)と対向基板20とが所定の隙間を介してシール材107によって貼り合わされており、シール材107は対向基板20の外縁に沿うように枠状に設けられている。シール材107は、光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂等からなる接着剤であり、両基板間の距離を所定値とするためのグラスファイバーあるいはガラスビーズ等のギャップ材107aが配合されている。液晶パネル100pにおいて、素子基板10と対向基板20との間のうち、シール材107によって囲まれた領域内には電気光学層50(液晶層)が設けられている。シール材107には、液晶注入口107cとして利用される途切れ部分が形成されており、かかる液晶注入口107cは、液晶材料の注入後、封止材107dによって封止されている。
かかる構成の液晶パネル100pにおいて、素子基板10および対向基板20はいずれも四角形であり、素子基板10は、Y方向(第2方向)で対向する2つの辺10e、10f(端部)と、X方向(第1方向)で対向する2つの辺10g、10h(端部)とを備えている。液晶パネル100pの略中央には、表示領域10aが四角形の領域として設けられており、かかる形状に対応して、シール材107も略四角形に設けられている。表示領域10aの外側は、四角枠状の外周領域10cになっている。
素子基板10において、外周領域10cでは、素子基板10においてY軸方向の一方側に位置する辺10eに沿ってデータ線駆動回路101および複数の端子102が形成されており、この辺10eに隣接する他の辺10g、10hの各々に沿って走査線駆動回路104が形成されている。端子102には、フレキシブル配線基板(図示せず)が接続されており、素子基板10には、フレキシブル配線基板を介して外部制御回路から各種電位や各種信号が入力される。
図4等を参照して詳しくは後述するが、素子基板10の一方面10sおよび他方面10tのうち、対向基板20と対向する一方面10sの側には、表示領域10aに画素電極9aや、図3等を参照して後述する画素スイッチング素子30等がマトリクス状に配列されている。従って、表示領域10aは、画素電極9aがマトリクス状に配列された画素電極配列領域10pとして構成されている。かかる構成の素子基板10において、画素電極9aの電気光学層50側には配向膜16が形成されている。
素子基板10の一方面10sの側において、表示領域10aより外側の外周領域10cのうち、表示領域10aとシール材107とに挟まれた四角枠状の周辺領域10bには、画素電極9aと同時形成されたダミー画素電極9bが形成されている。ダミー画素電極9bは、隣り合うダミー画素電極9b同士が細幅の連結部(図示せず)で繋がっている。また、ダミー画素電極9bは、共通電位Vcomが印加されており、表示領域10aの外周側端部での液晶分子の配向の乱れを防止する。
対向基板20の一方面20sおよび他方面20tのうち、素子基板10と対向する一方面20sの側には共通電極21が形成されている。共通電極21は、対向基板20の全面あるいは複数の帯状電極として複数の画素100aに跨って形成されている。本形態において、共通電極21は、対向基板20の全面に形成されている。
対向基板20の一方面20sの側には、共通電極21に対して電気光学層50とは反対側に遮光層29が形成され、共通電極21に対して電気光学層50の側には配向膜26が形成されている。遮光層29は、表示領域10aの外周縁に沿って延在する額縁部分29aとして形成されており、遮光層29の内周縁によって表示領域10aが規定されている。また、遮光層29は、隣り合う画素電極9aにより挟まれた画素間領域に重なるブラックマトリクス部29bとしても形成されている。額縁部分29aはダミー画素電極9bと重なる位置に形成されており、額縁部分29aの外周縁は、シール材107の内周縁との間に隙間を隔てた位置にある。従って、額縁部分29aとシール材107とは重なっていない。
また、対向基板20の一方面20sの側には、共通電極21に対して電気光学層50とは反対側に画素電極9aと平面視で重なるマイクロレンズ27が形成されることもある。かかるマイクロレンズ27は、対向基板20の一方面20sに形成した半球状の凹部内に透光性材料270を充填することにより形成される。なお、対向基板20においてマイクロレンズ27と共通電極21との間に保護層(図示せず)が形成されることもある。
液晶パネル100pにおいて、シール材107より外側には、対向基板20の一方面20sの側の4つの角部分に基板間導通用電極25が形成されており、素子基板10の一方面10sの側には、対向基板20の4つの角部分(基板間導通用電極25)と対向する位置に基板間導通用電極19が形成されている。本形態において、基板間導通用電極25は、共通電極21の一部からなる。基板間導通用電極19には、共通電位Vcomが印加されている。基板間導通用電極19と基板間導通用電極25との間には、導電粒子を含んだ基板間導通材19aが配置されており、対向基板20の共通電極21は、基板間導通用電極19、基板間導通材19aおよび基板間導通用電極25を介して、素子基板10側と電気的に接続されている。このため、共通電極21は、素子基板10の側から共通電位Vcomが印加されている。シール材107は、略同一の幅寸法をもって対向基板20の外周縁に沿って設けられているが、対向基板20の角部分と重なる領域では基板間導通用電極19、25を避けて内側を通るように設けられている。
本形態において、電気光学装置100は透過型の液晶装置であり、画素電極9aおよび共通電極21は、ITO(Indium Tin Oxide)膜やIZO(Indium Zinc Oxide)膜等の透光性導電膜により形成されている。かかる透過型の液晶装置(電気光学装置100)では、例えば、対向基板20の側から入射した光が素子基板10の側から出射される間に変調されて画像を表示する。
電気光学装置100は、モバイルコンピューター、携帯電話機等といった電子機器のカラー表示装置として用いることができ、この場合、対向基板20には、カラーフィルター(図示せず)が形成される。また、電気光学装置100は、電子ペーパーとして用いることもできる。また、電気光学装置100では、使用する電気光学層50の種類や、ノーマリホワイトモード/ノーマリブラックモードの別に応じて、偏光フィルム、位相差フィルム、偏光板等が液晶パネル100pに対して所定の向きに配置される。さらに、電気光学装置100は、後述する投射型表示装置(液晶プロジェクター)において、RGB用のライトバルブとして用いることができる。この場合、RGB用の各電気光学装置100の各々には、RGB色分解用のダイクロイックミラーを介して分解された各色の光が投射光として各々入射されることになるので、カラーフィルターは形成されない。
(素子基板10の電気的構成)
図3は、本発明が適用された電気光学装置100の素子基板10の電気的構成の一例を示す説明図であり、図3(a)には、素子基板10の回路や配線の平面的なレイアウトが示され、図3(b)には、画素100aの電気的構成が示されている。なお、以下の説明において、端子102を介して素子基板10に入力される信号名称と信号用の配線とは、同一のアルファベット記号を信号および配線Lの後に各々付与する。例えば、信号名称である「クロック信号CLX」に対して、対応する信号用の配線について「クロック信号線LCLX」とする。また、以下の説明において、端子102を介して素子基板10に入力される信号名称と信号用の端子とは、同一のアルファベット記号を信号および端子Tの後に各々付与する。例えば、信号名称である「クロック信号CLX」に対して、対応する端子102については「端子TCLX」とする。
図3(a)、(b)に示すように、電気光学装置100において、素子基板10の中央領域には複数の画素100aがマトリクス状に配列された画素電極配列領域10pが設けられており、かかる画素電極配列領域10pのうち、図2(b)に示す額縁部分29aの内縁で囲まれた領域が表示領域10aである。素子基板10では、画素電極配列領域10pの内側に、X方向に延在する複数本の走査線3aと、Y方向に延在する複数本のデータ線6aとが形成されており、それらの交点に対応する位置に画素100aが構成されている。複数の画素100aの各々には、TFT等からなる画素スイッチング素子30(画素トランジスター)、および画素電極9aが形成されている。画素スイッチング素子30のソースにはデータ線6aが電気的に接続され、画素スイッチング素子30のゲートには走査線3aが電気的に接続され、画素スイッチング素子30のドレインには、画素電極9aが電気的に接続されている。
素子基板10において、画素電極配列領域10pより外側の外周領域10cには、走査線駆動回路104、データ線駆動回路101、サンプリング回路103、基板間導通用電極19、端子102等が構成されており、端子102から走査線駆動回路104、データ線駆動回路101、サンプリング回路103、および基板間導通用電極19に向けて複数の配線105が延在している。サンプリング回路103は複数本のデータ線6aと電気的に接続しており、走査線駆動回路104は、複数本の走査線3aと電気的に接続している。
各画素100aにおいて、画素電極9aは、図2を参照して説明した対向基板20に形成された共通電極21と電気光学層50を介して対向し、液晶容量50aを構成している。また、各画素100aには、液晶容量50aで保持される画像信号の変動を防ぐために、液晶容量50aと並列に保持容量55が付加されている。本形態では、保持容量55を構成するために、複数の画素100aに跨って延びた容量線8aが形成され、かかる容量線8aには共通電位Vcomが印加されている。
なお、図3(b)においては、容量線8aが走査線3aと並列して延在しているものとして表されているが、容量線8aがデータ線6aと並列して延在していてもよい。本形態では、容量線8aがデータ線6aと並列して延在する構成が採用されている。
素子基板10の辺10eに沿って設けられた端子102は、共通電位線用、走査線駆動回路用、画像信号用、およびデータ線駆動回路用の4つの用途に大きく分類される複数の端子群により構成されている。具体的には、端子102は、共通電位線LVcom用として端子TVcomを備え、走査線駆動回路104用として端子TSPY、端子TVSSY、端子TVDDY、端子TCLYおよび端子TCLYINVを備えている。また、端子102は、画像信号VID1〜VID6用として端子TVID1〜TVID6を備え、データ線駆動回路101用として、端子TVSSX、端子TSPX、端子TVDDX、端子TCLX、端子TCLXINV、端子TENB1〜TENB4、および端子TVSSXを備えている。
データ線駆動回路101は、シフトレジスタ回路101c、波形選択回路101b、およびバッファー回路101aを備えている。データ線駆動回路101において、シフトレジスタ回路101cは、外部制御回路から端子102(端子TVSSX、TVDDX)および配線105(配線LVSSX、LVDDX)を介して供給される負電源VSSXおよび正電源VDDXを電源として用い、外部制御回路から端子102(端子TSPX)および配線105(配線LSPX)を介して供給されるスタート信号SPXに基づいて転送動作を開始する。シフトレジスタ回路101cは、端子102(端子TCLX、TCLXINV)、および配線105(配線LCLX、LCLXINV)を介して供給されるクロック信号CLXおよび逆位相クロック信号CLXINVに基づき、転送信号を順次、所定タイミングで波形選択回路101bへ出力する。波形選択回路101bは、「イネーブル回路」とも称され、シフトレジスタ回路101cから順次出力される転送信号のパルス幅を、外部制御回路から端子102(端子TENB1〜TENB4)および配線105(配線LENB1〜LENB4)を介して供給されるイネーブル信号ENB1〜ENB4のパルス幅に制限することにより、後述のサンプリング回路103における各サンプリング期間を規定する。より具体的には、波形選択回路101bは、シフトレジスタ回路101cの各段に対応して設けられたNAND回路およびインバーター等により構成されており、シフトレジスタ回路101cより順次出力される転送信号がハイレベルとされており、かつ、イネーブル信号ENB1〜ENB4のいずれかがハイレベルとされているときにのみデータ線6aが駆動されるように時間軸上における波形の選択制御を行う。バッファー回路101aは、このように波形の選択が行われた転送信号をバッファリングした後、サンプリング回路駆動信号として、選択信号線109を介してサンプリング回路103に供給する。
サンプリング回路103は、画像信号をサンプリングするためのスイッチング素子108を複数備えて構成されている。本形態において、スイッチング素子108は、TFT等の電界効果型トランジスターからなる。スイッチング素子108のドレインには、データ線6aが電気的に接続され、スイッチング素子108のソースには、配線106を介して配線105(画像信号線LVID1〜LVID6)が接続されるとともに、スイッチング素子108のゲートには、データ線駆動回路101に接続された選択信号線109が接続されている。そして、端子102(端子TVID1〜VID6)を介して配線105(画像信号線LVID1〜LVID6)に供給された画像信号VID1〜VID6は、データ線駆動回路101から選択信号線109を通じて選択信号(サンプリング回路駆動信号)が供給されるのに応じ、サンプリング回路103によりサンプリングされ、各データ線6aに画像信号S1、S2、S3、・・Snとして供給される。本形態において、画像信号S1、S2、S3、・・Snは、6相にシリアル−パラレル展開された画像信号VID1〜VID6の各々に対応して、6本のデータ線6aの組に対してグループ毎に供給される。なお、画像信号の相展開数に関しては、6相に限られるものでなく、例えば、9相、12相、24相、48相等、複数相に展開された画像信号が、その展開数に対応した数を一組としたデータ線6aの組に対して供給される。
走査線駆動回路104は、構成要素としてシフトレジスタ回路およびバッファー回路を備えている。走査線駆動回路104は、外部制御回路から端子102(端子TVSSY、TVDDY)および配線105(配線LVSSY、LVDDY)を介して供給される負電源VSSYおよび正電源VDDYを電源として用い、同じく外部制御回路から端子102(端子TSPY)および配線105(端子TSPY)を介して供給されるスタート信号SPYに応じて、その内蔵シフトレジスタ回路の転送動作を開始する。また、走査線駆動回路104は、端子102(端子TCLY、TCLYINV)および配線105(配線LCLY、LCLYINV)を介して供給されるクロック信号CLYおよび逆位相クロック信号CLYINVに基づいて、所定のタイミングで走査線3aに走査信号をパルス的に線順次で印加する。
素子基板10には、4つの基板間導通用電極19を通過するように配線105(共通電位線LVcom)が形成されており、基板間導通用電極19には、端子102(端子TVcom)および配線105(共通電位線LVcom)を介して共通電位Vcomが供給される。
(画素100aの具体的構成)
図4は、本発明が適用された電気光学装置100の画素100aの一例を示す説明図であり、図4(a)には、素子基板10において隣り合う複数の画素の平面構成が示され、図4(b)には、電気光学装置100を図4(a)に示す点(a)−(b)−(c)−(d)−(e)−(f)−(g)−(h)−(i)に沿って切断したときの断面が示されている。なお、図4(a)では、走査線3aやデータ線6a等、主要な構成要素のみを図示し、容量線8a、第1容量電極層4a、第2容量電極層5a等の図示を省略してある。また、図4(b)では、対向基板20側の構成として共通電極21や配向膜26のみを示してあり、遮光層29やマイクロレンズ27の図示を省略してある。
図5は、本発明が適用された電気光学装置100の素子基板10において画素スイッチング素子30を構成する膜等の一例を示す説明図であり、図5(a)には、ゲート電極3b、半導体層1a、走査線3aの平面構成が示され、図5(b)には、データ線6等の平面構成が示されている。図6は、本発明が適用された電気光学装置100の素子基板10において保持容量55を構成する膜等の一例を示す説明図であり、図6(a)には、容量線等の平面構成が示され、図6(b)には、第1容量電極層4aの平面構成が示されている。図7は、本発明が適用された電気光学装置100の素子基板10において、第1容量電極層4aより上層側に形成された膜の一例を示す説明図であり、図7(a)には、第1容量電極層4aの平面構成が示され、図7(b)には、画素電極9aの平面構成が示されている。
なお、図4(b)、図5、図6および図7では、各層を以下の線
走査線3a=細い実線
半導体層1a=細くて短い点線
ゲート電極3b=太くて短い点線
データ線6aおよび中継電極6b=太い一点鎖線
容量線8a=細くて長い破線
第1容量電極層4a=細い二点鎖線
第2容量電極層5a=細い一点鎖線
シールド用の導電膜7a=太い実線
画素電極9a=太くて長い破線
で示してある。
図4(a)に示すように、素子基板10において対向基板20と対向する一方面10sには、複数の画素100aの各々に画素電極9aが形成されており、隣り合う画素電極9aにより挟まれた画素間領域に沿ってデータ線6aおよび走査線3aが形成されている。本形態において、画素間領域は縦横に延在しており、走査線3aは画素間領域のうち、X方向に延在する第1画素間領域に沿って直線的に延在し、データ線6aは、Y方向に延在する第2画素間領域に沿って直線的に延在している。すなわち、走査線3aは、一つの画素100aと、この一つの画素100aとY方向で隣り合う画素100aとの境界に沿って延在している。また、データ線6aは、一つの画素100aと、この一つの画素100aにX方向で隣り合う画素100aとの境界に沿って延在している。また、データ線6aと走査線3aとの交差に対応して画素スイッチング素子30が形成されており、本形態において、画素スイッチング素子30は、データ線6aと走査線3aとの交差領域およびその付近を利用して形成されている。このように構成した画素100aにおいて、データ線6aと走査線3aとによって囲まれた透光領域が画素開口部として表示光が透過する。
以下、図4(b)、図5、図6および図7を参照して、各層を説明する。図4(b)に示すように、素子基板10では、石英基板やガラス基板等の透光性の基板本体10wの電気光学層50側の基板面(対向基板20と対向する一方面10s側)に画素電極9a、画素スイッチング素子30、および配向膜16等が形成されている。対向基板20では、石英基板やガラス基板等の透光性の基板本体20wの電気光学層50側の基板面(素子基板10と対向する一方面20s)に共通電極21、および配向膜26等が形成されている。
また、素子基板10において、基板本体10wの一方面10s側(基板本体10wと電気光学層50との間)には、導電性のポリシリコン膜、金属シリサイド膜、金属膜あるいは金属化合物膜等の導電膜からなる走査線3aが形成されている。本形態において、走査線3aは、タングステンシリサイド(WSi)からなり、遮光膜としても機能する。このため、電気光学装置100を透過した後の光が他の部材で反射した際、走査線3aは、かかる反射光が半導体層1aに入射して画素スイッチング素子30で光電流に起因する誤動作が発生することを防止する。
走査線3aの上層側(走査線3aと電気光学層50との間)には、シリコン酸化膜等の透光性の層間絶縁膜12が形成されており、かかる層間絶縁膜12の表面側(層間絶縁膜12と電気光学層50との間)に半導体層1aを備えた画素スイッチング素子30が形成されている。画素スイッチング素子30は、薄膜トランジスターであり、半導体層1aと、半導体層1aと直交する方向に延在して半導体層1aに重なるゲート電極3bとを備えている。ゲート電極3bと走査線3aとは、層間絶縁膜12を貫通するコンタクトホール12aを介して電気的に接続している。
画素スイッチング素子30は、半導体層1aとゲート電極3bとの間に透光性のゲート絶縁層2を有している。半導体層1aは、ゲート電極3bに対してゲート絶縁層2を介して対向するチャネル領域1gを備えているとともに、チャネル領域1gの一方の側にソース領域1bおよびチャネル領域1gの他方の側にドレイン領域1cを備えている。本形態において、画素スイッチング素子30は、LDD構造を有している。従って、ソース領域1bおよびドレイン領域1cは各々、チャネル領域1gに隣接して低濃度領域を備え、低濃度領域に対してチャネル領域1gとは反対側で隣接する領域に高濃度領域を備えている。
半導体層1aは、ポリシリコン膜(多結晶シリコン膜)によって構成されている。ゲート絶縁層2は、半導体層1aを熱酸化したシリコン酸化膜からなる第1ゲート絶縁層と、温度が700〜900℃の高温条件での減圧CVD法により形成されたシリコン酸化膜からなる第2ゲート絶縁層との2層構造からなる。ゲート電極3bは、導電性のポリシリコン膜、金属シリサイド膜、金属膜あるいは金属化合物膜等の導電膜からなる。本形態において、ゲート電極3bは、導電性のポリシリコン膜からなる。
図5(a)に示すように、走査線3aは、X方向に直線的に延在する本線部分3rと、後述するデータ線6aとの交差部分およびその周辺と平面視で重なる矩形部分3sと、矩形部分3sからデータ線6aの延在方向の一方側に向かってデータ線6aに沿って延在する凸部3tと、矩形部分3sからデータ線6aの延在方向の他方側に向かってデータ線6aに沿って延在する凸部3uとを備えている。矩形部分3sは、本線部分3rより幅が広く、凸部3tの長さは、凸部3uの長さより大きい。
半導体層1aは、走査線3aの矩形部分3sと平面視で重なる位置から走査線3aの延在方向の一方側および他方側に延在している。
ゲート電極3bは、半導体層1aをデータ線6aの延在方向の両側に形成された矩形部分3e、3fと、矩形部分3e、3fの端部を連結する連結部3gとを備えている。連結部3gが半導体層1aと交差する方向に延在しており、連結部3gの一部が半導体層1aと平面視で重なっている。
再び図4(b)において、ゲート電極3bの上層側(ゲート電極3bと電気光学層50との間)には、NSG、PSG、BSG、BPSG等のシリコン酸化膜からなる透光性の層間絶縁膜41が形成され、層間絶縁膜41の上層側(層間絶縁膜41と電気光学層50との間)にはデータ線6a、および中継電極6bが同層に形成されている。データ線6aおよび中継電極6bは、導電性のポリシリコン膜、金属シリサイド膜、金属膜あるいは金属化合物膜等の導電膜からなる。本形態において、データ線6aおよび中継電極6bは、アルミニウム膜等の金属膜の単層膜あるいは積層膜からなる。データ線6aは、層間絶縁膜41およびゲート絶縁層2を貫通するコンタクトホール41aを介してソース領域1bに電気的に接続し、中継電極6bは、層間絶縁膜41およびゲート絶縁層2を貫通するコンタクトホール41bを介してドレイン領域1cに電気的に接続している。
図5(b)に示すように、データ線6aは、Y方向に直線的に延在する本線部分6rと、走査線3aの矩形部分3sに平面視で重なる矩形部分6sと、矩形部分6sから走査線3aの延在方向の一方側に向かって走査線3aに沿って延在する凸部6tとを有しており、凸部6tがソース領域1bにコンタクトホール41aを介して電気的に接続している。中継電極6bは、データ線6aに対して凸部6tの突出方向と反対側にデータ線6aと分離して形成されおり、走査線3aの本線部分3rと平面視で重なっている。
再び図4(b)において、データ線6aおよび中継電極6bの上層側(データ線6aと電気光学層50との間)には、NSG、PSG、BSG、BPSG等のシリコン酸化膜からなる透光性の層間絶縁膜42が形成され、層間絶縁膜42の上層側(層間絶縁膜42と電気光学層50との間)には、容量線8aが形成されている。容量線8aは、導電性のポリシリコン膜、金属シリサイド膜、金属膜あるいは金属化合物膜等の導電膜からなる。本形態において、容量線8aは、アルミニウム膜等の金属膜の単層膜あるいは積層膜からなる。
図6(a)に示すように、容量線8aは、Y方向に直線的に延在してデータ線6aの本線部分6rと重なる本線部分8rと、データ線6aの矩形部分6sに平面視で重なる矩形部分8sと、矩形部分8sから走査線3aの延在方向の一方側に向かって走査線3aに沿って延在する凸部8t、矩形部分8sから走査線3aの延在方向の他方側に向かって走査線3aに沿って延在する凸部8uとを有している。凸部8t、8uのうち、凸部8tは、データ線6aの凸部6tと平面視で重なっているのに対して、凸部8uは、データ線6aと平面視で重なっていない。本形態において、データ線6aと容量線8aとでは、本線部分6r、8rの幅寸法が等しく、凸部6t、8tの幅寸法も等しい。
再び図4(b)において、容量線8aの上層側(容量線8aと電気光学層50との間)には、NSG、PSG、BSG、BPSG等のシリコン酸化膜からなる透光性の層間絶縁膜43が形成され、層間絶縁膜43の上層側(層間絶縁膜43と電気光学層50との間)には第1容量電極層4aが形成されている。第1容量電極層4aは、導電性のポリシリコン膜、金属シリサイド膜、金属膜あるいは金属化合物膜等の導電膜からなる。本形態において、第1容量電極層4aは、アルミニウム膜等の金属膜の単層膜あるいは積層膜からなる。第1容量電極層4aは、層間絶縁膜43を貫通するコンタクトホール43cを介して容量線8aに電気的に接続している。
第1容量電極層4aの上層側(第1容量電極層4aと電気光学層50との間)には透光性の誘電体層40が形成されており、かかる誘電体層40の上層側(誘電体層40と電気光学層50との間)には第2容量電極層5aが形成されている。第2容量電極層5aは、層間絶縁膜42、43を貫通するコンタクトホール43bを介して中継電極6bに電気的に接続している。誘電体層40としては、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜等のシリコン化合物を用いることができる他、アルミニウム酸化膜、チタン酸化膜、タンタル酸化膜、ニオブ酸化膜、ハフニウム酸化膜、ランタン酸化膜、ジルコニウム酸化膜等の高誘電率の誘電体層を用いることができる。第2容量電極層5aは、導電性のポリシリコン膜、金属シリサイド膜、金属膜あるいは金属化合物膜等の導電膜からなる。本形態において、第2容量電極層5aは、アルミニウム膜等の金属膜の単層膜あるいは積層膜からなる。このようにして、第2容量電極層5aは、誘電体層40を介して第1容量電極層4aと平面視で重なる領域において保持容量55を構成している。
図6(b)に示すように、第1容量電極層4aは、容量線8aの矩形部分8sと重なる矩形部分4sと、矩形部分4sからデータ線6aの延在方向の一方側に突出した凸部4rと、矩形部分4sから走査線3aの延在方向の一方側に突出した凸部4tと、矩形部分4sから走査線3aの延在方向の他方側に突出した凸部4uとを有している。ここで、第1容量電極層4aの矩形部分4sは、層間絶縁膜43のコンタクトホール43cを介して容量線8aに電気的に接続している。
図7(a)に示すように、第2容量電極層5aは、第1容量電極層4aの矩形部分4sと重なる矩形部分5sと、矩形部分5sからデータ線6aの延在方向の一方側に突出した凸部5rと、矩形部分4sから走査線3aの延在方向の一方側に突出した凸部5tと、矩形部分5sから走査線3aの延在方向の他方側に突出した凸部5uとを有している。ここで、凸部5uは、平面視において凸部4uより走査線3aの延在方向の他方側に張り出しており、かかる張り出し部分が、層間絶縁膜42、43のコンタクトホール43bを介して中継電極6bに電気的に接続している。
再び図4(b)において、第2容量電極層5aの上層側(第2容量電極層5aと電気光学層50との間)には層間絶縁膜45が形成されており、かかる層間絶縁膜45の上層側(層間絶縁膜45と電気光学層50との間)には、ITO膜等の透光性導電膜からなる画素電極9aが形成されている。画素電極9aは、層間絶縁膜45を貫通するコンタクトホール45bを介して第2容量電極層5aと電気的に接続している。その結果、画素電極9aは、第2容量電極層5a、中継電極6bを介してドレイン領域1cと電気的に接続している。層間絶縁膜45は、NSG、PSG、BSG、BPSG等のシリコン酸化膜からなり、層間絶縁膜45の表面は平坦化されている。
図7(b)に示すように、画素電極9aは、矩形の平面形状を有しており、画素電極9aの4つの角部分のうち、第2容量電極層5aの矩形部分5sと重なる部分で、層間絶縁膜45を貫通するコンタクトホール45bを介して第2容量電極層5aと電気的に接続している。ここで、画素電極9aは、X方向の両側の端部9r、9sがデータ線6aと平面視で重なっており、Y方向の両側の端部9t、9uは走査線3aと平面視で重なっている。
再び図4(b)において、画素電極9aの上層側(画素電極9aと電気光学層50との間)には、ポリイミドや無機配向膜からなる配向膜16が形成されている。本形態において、配向膜16は、SiOX(x<2)、SiO2、TiO2、MgO、Al23、In23、Sb23、Ta25等の斜方蒸着膜(無機配向膜)からなる。なお、本形態においては、対向基板20の側に形成された配向膜26も、配向膜16と同様、SiOX(x<2)、SiO2、TiO2、MgO、Al23、In23、Sb23、Ta25等の斜方蒸着膜(無機配向膜)である。かかる配向膜16、26は、電気光学層50に用いた誘電異方性が負のネマチック液晶化合物を傾斜垂直配向させ、液晶パネル100pは、ノーマリブラックのVAモードとして動作する。本形態では、配向膜16、26として、各種無機配向膜のうち、シリコン酸化膜(SiOX)の斜方蒸着膜が用いられている。
(素子基板10の製造方法)
このように構成した素子基板10および電気光学装置100においては、図4(b)および図7(a)に示すように、第2容量電極層5aの凸部5uは、表示光が出射される画素100aの端部に沿って延在するように形成されている。また、第2容量電極層5aの凸部5uは、第1容量電極層4aが存在しない低所部分115a、および第1容量電極層4aが存在する高所部分115bの双方に形成されることになる。ここで、第2容量電極層5aの凸部5uは、コンタクトホール43bを介しての電気的な接続を行うため、十分な幅寸法が必要である。また、第2容量電極層5aの凸部5uは、低所部分115aと重なる部分の幅寸法が大となりすぎて、図5(a)に示す走査線3aから張り出すと、表示光が透過する画素開口部(透光領域)が狭くなって、表示光量が低下してしまう。
従って、第2容量電極層5aを形成する際、図1を参照して説明した方法を適用すれば、第1容量電極層4aに起因する段差の影響を受けずに、第2容量電極層5aを形成するためのレジストマスク、および第2容量電極層5aを適正な幅寸法に形成することができる。それ故、第2容量電極層5aによって、表示光が透過する画素開口部(透光領域)が狭くなるという事態を回避することができる。
この場合、第2容量電極層5aは、図1に示す電極117に対応し、第1容量電極層4aは、電極111に対応する。なお、図4(b)に示す誘電体層40は、低所領域115aには形成されておらず、第1容量電極層4aとともに段差を構成している。このため、素子基板10では、図1に示す絶縁膜112が存在しないが、図1を参照して説明した方法と同様な方法で第2容量電極層5aを適正に形成することができる。また、図1を参照して説明したレジスト層118の第1厚さd11および第2厚さd12を適正化するにあたって、段差の高低差を適正な値に設定するにあたっては、第1容量電極層4aの厚さを適正な値とすればよい。
[他の実施の形態]
上記実施の形態では、半導体層1aが走査線3aに沿って延在している構成であったが、半導体層1aがデータ線6aに沿って延在している構成を採用してもよい。また、上記実施の形態では、容量線8aがデータ線6aに沿って延在している構成であったが、容量線8aが走査線3aに沿って延在している構成を採用してもよい。
[他の電気光学装置]
上記実施の形態では、電気光学装置として液晶装置を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されず、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、プラズマディスプレイ、FED(Field Emission Display)、SED(Surface-Conduction Electron-Emitter Display)、LED(発光ダイオード)表示装置、電気泳動表示装置等の電気光学装置に本発明を適用してもよい。
3a・・走査線、4a・・第1容量電極層、5a・・第2容量電極層、6a・・データ線、8a・・容量線、9a・・画素電極、10・・素子基板(電気光学装置用基板)、20・・対向基板、21・・共通電極、30・・画素スイッチング素子、100・・電気光学装置、110・・基板、111、117・・電極、112・・絶縁膜、115a・・低所部分、115b・・高所部分、116・・導電膜、118・・レジスト層、119・・レジストマスク

Claims (6)

  1. 基板の一方面に段差を形成する段差形成工程と、
    前記基板の一方面に感光性のレジスト層を形成するレジスト層形成工程と、
    前記レジスト層に露光および現像を行って前記レジスト層をパターニングするフォトリソグラフィー工程と、
    を有し、
    前記レジスト層は、前記段差の低所部分と重なる部分において第1厚さを有し、前記段差の高所部分と重なる部分において第2厚さを有し、
    前記第1厚さは、前記フォトリソグラフィー工程での露光の際のレジスト層厚さとパターニング後の寸法との関係において定在波効果によって前記寸法が減少するレジスト層厚さに設定され、
    前記第2厚さは、前記定在波効果によって前記寸法が増大するレジスト層厚さに設定されていることを特徴とする基板の製造方法。
  2. 前記第1厚さは、前記定在波効果の極小値に相当するレジスト層厚さに設定され、
    前記第2厚さは、前記定在波効果の極大値に相当するレジスト層厚さに設定されていることを特徴とする請求項1に記載の基板の製造方法。
  3. 前記フォトリソグラフィー工程では、波長が365nmの光によって露光を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の基板の製造方法。
  4. 前記フォトリソグラフィー工程によってパターニングされた後の前記レジスト層は、1μmから2μmの幅寸法をもって延在する線状部を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の基板の製造方法。
  5. 前記フォトリソグラフィー工程によってパターニングされた後の前記レジスト層は、前記レジスト層の下層に形成された導電膜をエッチングによりパターニングするパターニング工程で用いるレジストマスクであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の基板の製造方法。
  6. 前記パターニング工程では、前記導電膜を電気光学装置において表示光が出射される画素の端部に沿って延在するようにパターニングすることを特徴とする請求項5に記載の基板の製造方法。
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