JP2015036514A - 圧縮機 - Google Patents

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知巳 横山
Tomomi Yokoyama
知巳 横山
吉村 恵司
Keiji Yoshimura
恵司 吉村
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Abstract

【課題】逆止弁機構のシール性の劣化を抑制するとともに吸入管の耐摩耗性に対する制約を緩和する。【解決手段】弁座部材(61)は、圧縮機構(20)の吸入通路(201)に挿入された吸入管(11)の先端の下流側に配置されるように吸入通路(201)に設けられ、吸入方向に貫通する弁孔(600)が形成されている。弁体部材(62)は、弁座部材(61)の下流側に配置されるように圧縮機構(20)の吸入通路(201)に設けられ、弁座部材(61)の弁孔(600)を閉塞可能に構成されている。付勢部材(63)は、弁体部材(62)の下流側に配置されるように圧縮機構(20)の吸入通路(201)に設けられ、弁体部材(62)を弁座部材(61)へ向けて付勢するように構成されている。【選択図】図2

Description

この発明は、圧縮機に関し、特に、吸入側の逆止弁機構に関する。
従来より、吸入した流体(例えば、冷媒)を圧縮して吐出する圧縮機が知られている。例えば、特許文献1には、圧縮機構および電動機を収容する筐体に吸入管および吐出管が貫通して固定され、ケーシング外から吸入管を通じて圧縮機構に冷媒を供給し、圧縮機構で圧縮された冷媒を吐出管を通じてケーシング外に吐出する圧縮機が記載されている。なお、特許文献1の圧縮機では、吸入管は、その先端部が圧縮機の吸入ポート(吸入通路)に挿入された状態で固定されている。また、吸入管の先端部には、圧縮機構から吸入管への冷媒の逆流を防止するための逆止弁機構が設けられている。
特開2009−24643号公報
しかしながら、特許文献1の圧縮機では、逆止弁機構の弁座部として吸入管の先端部を利用しているので、取付誤差により吸入管が傾いた状態で固定されると、弁体部が吸入管の先端(開口)を閉塞する際に弁体部と吸入管の先端との間に隙間が生じて逆止弁機構のシール性が劣化してしまう可能性がある。また、特許文献1の圧縮機では、弁体部が吸入管の先端を閉塞する際に弁体部が吸入管の先端に衝突することになるので、弁体部との衝突による吸入管の先端の摩耗を抑制することができるように、吸入管の耐摩耗性(弁体との衝突による摩耗に対する耐性)を確保しなければならない。このように、吸入管の耐摩耗性に対して制約が課されている。
そこで、この発明は、逆止弁機構のシール性の劣化を抑制するとともに吸入管の耐摩耗性に対する制約を緩和することが可能な圧縮機を提供することを目的とする。
第1の発明は、ケーシング(10)と、上記ケーシング(10)内に収容され吸入通路(201)が形成された圧縮機構(20)と、先端部が上記圧縮機構(20)の吸入通路(201)に挿入され該吸入通路(201)に流体を流入する吸入管(11)とを備えた圧縮機(1)であって、上記圧縮機構(20)の吸入通路(201)に挿入された吸入管(11)の先端に対して上記流体の吸入方向の下流側に配置されるように該吸入通路(201)に設けられ、該吸入方向に貫通する弁孔(600)が形成された弁座部材(61)と、上記弁座部材(61)の上記吸入方向の下流側に配置されるように上記圧縮機構(20)の吸入通路(201)に設けられ、該弁座部材(61)の弁孔(600)を閉塞可能な弁体部材(62)と、上記弁体部材(62)の上記吸入方向の下流側に配置されるように上記圧縮機構(20)の吸入通路(201)に設けられ、該弁体部材(62)を上記弁座部材(61)へ向けて付勢する付勢部材(63)とを備えていることを特徴とする圧縮機である。
上記第1の発明では、吸入管(11)とは別体の弁座部材(61)を逆止弁機構の弁座部として設けることにより、吸入管(11)を吸入通路(201)に挿入する工程とは異なる工程によって逆止弁機構の弁座部を形成することができる。そのため、吸入管(11)の先端部を逆止弁機構の弁座部として利用する場合よりも、逆止弁機構の弁座部の位置決めを精度良く行うことができる。これにより、逆止弁機構の弁座部の傾きを低減することができる。また、吸入管(11)とは別体の弁座部材(61)を逆止弁機構の弁座部として設けることにより、吸入管(11)の先端を弁体部材(62)との衝突から保護することができる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記弁座部材(61)が、上記圧縮機構(20)の吸入通路(201)に圧入されていることを特徴とする圧縮機である。
上記第2の発明では、弁座部材(61)と吸入通路(201)との間の密着性を向上させることができる。
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、上記弁座部材(61)の弁孔(600)が、上記吸入方向の上流側から下流側へ向けて該弁孔(600)の内径が次第に減少するテーパ状に形成されていることを特徴とする圧縮機である。
上記第3の発明では、吸入管(11)から流入した流体を弁座部材(61)の下流側に案内することができる。
第4の発明は、上記第1〜第3の発明のいずれか1つにおいて、上記弁座部材(61)の弁孔(600)が、該弁孔(600)の最小内径(D1)が上記吸入管(11)の内径(D2)よりも大きくなるように形成されていることを特徴とする圧縮機である。
上記第4の発明では、弁座部材(61)の弁孔(600)における圧力損失を低減することができる。
第5の発明は、上記第1〜第5の発明のいずれか1つにおいて、上記ケーシング(10)が、円筒状に形成された胴壁部(101)と、該胴壁部(101)の上端部に溶接される上壁部(102)とを有し、上記圧縮機構(20)が、固定スクロール(21)と、該固定スクロール(21)に噛み合わされる可動スクロール(22)とを有し、上記圧縮機構(20)の吸入通路(201)が、上方へ向けて開口するように上記固定スクロール(21)に形成され、上記吸入管(11)が、該吸入管(11)の先端部が上記圧縮機構(20)の吸入通路(201)に挿入されるように、上記上壁部(102)を貫通して該上壁部(102)に固定されることを特徴とする圧縮機である。
上記第5の発明では、吸入管(11)とは別体の弁座部材(61)を逆止弁機構の弁座部として利用しているので、吸入管(11)の先端部を逆止弁機構の弁座部として利用する場合よりも、吸入管(11)の先端の傾きを許容することができる。
第1の発明によれば、逆止弁機構の弁座部の傾きを低減することができるので、逆止弁機構のシール性の劣化を抑制することができる。また、吸入管(11)の先端を弁体部材(62)との衝突から保護することができるので、吸入管(11)の耐摩耗性(弁体との衝突による摩耗に対する耐性)に対する制約を緩和することができる。
第2の発明によれば、弁座部材(61)と吸入通路(201)との間の密着性を向上させることができるので、吸入管(11)から圧縮機構(20)への流体の吸入を促進させることができる。
第3の発明によれば、吸入管(11)から流入した流体を弁座部材(61)の下流側に案内することができるので、吸入管(11)から圧縮機構(20)への流体の吸入を促進させることができる。
第4の発明によれば、弁孔(600)における圧力損失を低減することができるので、吸入管(11)から圧縮機構(20)への流体の吸入を促進させることができる。
第5の発明によれば、吸入管(11)の先端の傾きを許容することができるので、圧縮機構(20)が固定された胴壁部(101)と吸入管(11)が貫通して固定された上壁部(102)とを準備し、吸入管(11)の先端部が圧縮機構(20)の吸入通路(201)に挿入されるように胴壁部(101)の上端部に上壁部(102)を取り付けて溶接する作業を容易にすることができる。
スクロール圧縮機の構成について説明するための縦断面図。 スクロール圧縮機の圧縮機構について説明するための横断面図。 スクロール圧縮機の逆止弁機構について説明するための部分縦断面図。 逆止弁機構の変形例について説明するための部分縦断面図。
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一または相当部分には同一の符号を付しその説明は繰り返さない。
(スクロール圧縮機)
図1は、実施形態によるスクロール圧縮機(1)の構成例を示している。スクロール圧縮機(1)は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路(図示を省略)の圧縮行程を行うものであり、蒸発器から吸入した低圧の冷媒(流体)を高圧に圧縮して凝縮器へ吐出する。このスクロール圧縮機(1)は、ケーシング(10)と、圧縮機構(20)と、電動機(30)と、クランク軸(40)とを備えている。また、このスクロール圧縮機(1)には、吸入管(11)と、吐出管(12)とが設けられている。なお、図1は、スクロール圧縮機(1)の概略縦断面図であり、図2は、図1のII−II線における圧縮機構(20)の概略横断面図であり、図3は、スクロール圧縮機(1)の上部を拡大して示した概略部分縦断面図である。
〔ケーシング〕
ケーシング(10)は、縦長の密閉容器状に形成され、胴壁部(101)と上壁部(102)と底壁部(103)とを有している。胴壁部(101)は、上下方向に延びる円筒状に形成されている。上壁部(102)は、上方に突出した凸面を有する椀状に形成され、胴壁部(101)の上端部に気密状に溶接される。底壁部(103)は、下方に突出した凸面を有する椀状に形成され、胴壁部(101)の下端部に気密状に溶接される。ケーシング(10)内には、上から下に向かって圧縮機構(20)と電動機(30)とが配置されて収容されている。さらに、クランク軸(40)は、その軸心が上下方向の延びる姿勢でケーシング(10)内に配置され、圧縮機構(20)と電動機(30)とを連結している。
〔電動機〕
電動機(30)は、ステータ(31)とロータ(32)とを備えている。ステータ(31)は、ケーシング(10)の胴壁部(101)に固定されている。ロータ(32)は、ステータ(31)の内側に配置され、クランク軸(40)に連結されている。
〔圧縮機構〕
圧縮機構(20)は、ハウジング(50)と固定スクロール(21)と可動スクロール(22)とを備えている。ハウジング(50)は、ケーシング(10)の胴壁部(101)の上端部に固定されている。固定スクロール(21)は、ハウジング(50)の上面に配置され、可動スクロール(22)は、固定スクロール(21)とハウジング(50)との間に配置されている。
〈ハウジング〉
ハウジング(50)は、中央が凹陥した皿状に形成され、ケーシング(10)の胴壁部(101)の上端部に固定されている。なお、ハウジング(50)の外周面は、ケーシング(10)の胴壁部(101)の内周面と全周に亘って密着している。これにより、ケーシング(10)の内部空間は、上部空間(13)と下部空間(14)とに上下に区画されている。また、ハウジング(50)の中央部の貫通孔(ハウジング(50)を上下に貫通する貫通孔)には、クランク軸(40)が挿通されている。さらに、ハウジング(50)と可動スクロール(22)との間には、オルダム継手(51)が設けられている。
〈固定スクロール〉
固定スクロール(21)は、固定側鏡板部(21a)と、固定側ラップ(21b)と、外周壁部(21c)とを有し、ハウジング(50)に固定されている。固定側鏡板部(21a)は、概ね円形の平板状に形成されている。固定側ラップ(21b)は、インボリュート曲線を描く渦巻き壁状に形成され、固定側鏡板部(21a)の前面(下面)から突出している。外周壁部(21c)は、固定側ラップ(21b)の外周側を囲むように形成され、固定側鏡板部(21a)の前面から突出している。外周壁部(21c)の先端面(下面)は、固定側ラップ(21b)の先端面(下面)と略面一となっている。
〈可動スクロール〉
可動スクロール(22)は、可動側鏡板部(22a)と、可動側ラップ(22b)と、ボス部(22c)を有し、オルダム継手(51)を介してハウジング(50)に支持されている。可動側鏡板部(22a)は、概ね円形の平板状に形成されている。可動側ラップ(22b)は、インボリュート曲線を描く渦巻き壁状に形成され、可動側鏡板部(22a)の前面(上面)から突出している。ボス部(22c)は、円筒状に形成され、可動側鏡板部(22a)の背面(下面)の中央部に配置され、クランク軸(40)の偏心部(40a)が挿入されている。
〈圧縮室〉
圧縮機構(20)では、可動スクロール(22)の可動側ラップ(22b)は、固定スクロール(21)の固定側ラップ(21b)に噛み合わされている。これにより、固定スクロール(21)の固定側鏡板部(21a)および固定側ラップ(21b)と可動スクロール(22)の可動側鏡板部(22a)および可動側ラップ(22b)とに囲まれた複数の圧縮室(23)が形成される。
〈吸入通路〉
また、固定スクロール(21)の外周壁部(21c)には、吸入通路(201)が設けられている。吸入通路(201)は、上方に開口する円筒形の凹状に形成され、吸入通路(201)の下端部は、圧縮機構(20)の圧縮室(23)と連通している。
〈吐出通路,マフラ空間,連絡通路〉
また、固定スクロール(21)の固定側鏡板部(21a)の中央部には、固定側鏡板部(21a)を上下に貫通する吐出通路(202)が形成され、固定スクロール(21)の固定側鏡板部(21a)の背面(上面)には、マフラ空間(24)が形成されている。マフラ空間(24)には、吐出通路(202)が開口している。また、固定側鏡板部(21a)の背面には、マフラ空間(24)を塞ぐカバー部材(21d)が取り付けられている。さらに、固定スクロール(21)の外周壁部(21c)およびハウジング(50)の外周縁部には、マフラ空間(24)と下部空間(14)とを連通させる第1および第2の連絡通路(25,26)が形成されている。
〔潤滑油供給機構〕
また、ケーシング(10)の底部には、潤滑油が貯留される油溜まりが形成されている。そして、クランク軸(40)の内部には、油溜まりに開口する第1の給油通路(41)が形成され、可動スクロール(22)の可動側鏡板部(22a)には、第1の給油通路(41)と連通する第2の給油通路(42)が形成されている。このような構成により、ケーシング(10)の底部の油溜まりから第1および第2の給油通路(41,42)を通じて圧縮機構(20)の低圧側の圧縮室(23)に潤滑油が供給される。
〔吸入管および吐出管〕
吸入管(11)は、冷媒回路の冷媒を圧縮機構(20)に流入するための管部材であり、ケーシング(10)の上壁部(102)を貫通して固定されている。また、吸入管(11)の先端部は、固定スクロール(21)に形成された吸入通路(201)に挿入されている。吐出管(12)は、ケーシング(10)内の冷媒をケーシング(10)外に流出するための管部材であり、ケーシング(10)の胴壁部(101)を貫通して固定されている。
〔吸入逆止弁(逆止弁機構)〕
また、吸入通路(201)には、圧縮室(23)から吸入管(11)へ戻る冷媒の流れを禁止する吸入逆止弁(60)が設けられている。吸入逆止弁(60)は、弁座部材(61)と、弁体部材(62)と、付勢部材(63)とを備えている。
〈弁座部材〉
弁座部材(61)は、円形の平板状に形成され、圧縮機構(20)の吸入通路(201)に挿入された吸入管(11)の先端の下流側(冷媒の吸入方向の下流側)に配置されるように、圧縮機構(20)の吸入通路(201)に設けられている。この例では、弁座部材(61)は、圧縮機構(20)の吸入通路(201)に圧入されて固定されている。なお、圧縮機構(20)の吸入通路(201)の上流側から下流側(上方から下方)へ向けて弁座部材(61)を圧入することができるように、圧縮機構(20)の吸入通路(201)のうち弁座部材(61)の固定位置よりも上流側の部分の開口面積は、弁座部材(61)の固定位置よりも下流側の部分の開口面積よりも僅かに広くなっている。
また、弁座部材(61)の中央部には、弁座部材(61)を吸入方向に貫通する円形状の弁孔(600)が形成されている。この例では、弁座部材(61)の弁孔(600)は、その最小内径(D1)が吸入管(11)の内径(D2)よりも大きくなるように形成されている。
〈弁体部材〉
弁体部材(62)は、弁座部材(61)の下流側(冷媒の吸入方向の下流側)に配置されるように、圧縮機構(20)の吸入通路(201)に設けられ、弁座部材(61)の弁孔(600)を閉塞可能に構成されている。この例では、弁体部材(62)は、弁座部材(61)の弁孔(600)よりも広い円形の平板状に形成されている。
〈付勢部材〉
付勢部材(63)は、弁体部材(62)の下流側(冷媒の吸入方向の下流側)に配置されるように、圧縮機構(20)の吸入通路(201)に設けられ、弁体部材(62)を弁座部材(61)へ向けて付勢するように構成されている。この例では、付勢部材(63)は、弾性部材(具体的には、スプリング)によって構成されている。
〔組立工程〕
次に、スクロール圧縮機(1)の上部の組立工程について説明する。まず、圧縮機構(20)の吸入通路(201)に付勢部材(63)および弁体部材(62)を配置し、吸入通路(201)に弁座部材(61)を圧入して固定する。そして、ケーシング(10)の胴壁部(101)の上端部に圧縮機構(20)を固定する。また、ケーシング(10)の上壁部(102)に吸入管(11)を貫通させて固定する。このようにして圧縮機構(20)が固定された胴壁部(101)と吸入管(11)が貫通して固定された上壁部(102)とを準備した後、吸入管(11)の先端部が圧縮機構(20)の吸入通路(201)に挿入されるように、胴壁部(101)の上端部に上壁部(102)を取り付けて溶接する。
〔運転動作〕
次に、スクロール圧縮機(1)の運転動作について説明する。電動機(30)を駆動させると、クランク軸(40)によって圧縮機構(20)の可動スクロール(22)が駆動される。可動スクロール(22)は、オルダム継手(51)によって自転を防止されつつクランク軸(40)の軸心を中心に公転する。
可動スクロール(22)の公転運動に伴って、圧縮室(23)の容積が周期的に増減を繰り返す。これにより、弁体部材(62)の下流側の圧力(冷媒の圧力)が低下し、弁体部材(62)の上流側の圧力が上昇する。そして、弁体部材(62)の上流側と下流側との間の差圧(上流側の圧力から下流側の圧力を差し引いた圧力)が付勢部材(63)の付勢力よりも大きくなると、付勢部材(63)が収縮して弁体部材(62)が弁座部材(61)の下端から離脱し、弁座部材(61)の弁孔(600)が開放される。これにより、吸入管(11)と圧縮室(23)とが弁座部材(61)の弁孔(600)を通じて連通状態となり、吸入管(11)から流入した冷媒(低圧ガス冷媒)は、圧縮室(23)に吸い込まれて圧縮される。
圧縮が完了した冷媒(高圧ガス冷媒)は、固定スクロール(21)の吐出通路(202)からマフラ空間(24)へ吐出される。マフラ空間(24)へ流入した高圧ガス冷媒は、固定スクロール(21)の第1の連絡通路(25)とハウジング(50)の第2の連絡通路(26)とを順に通り、ケーシング(10)の下部空間(14)へ流出する。そして、下部空間(14)へ流出したガス冷媒は、吐出管(12)を通ってケーシング(10)の外部へ吐出される。
〔実施形態による効果〕
以上のように、吸入管(11)とは別体の弁座部材(61)を逆止弁機構の弁座部として設けることにより、吸入管(11)を吸入通路(201)に挿入する工程とは異なる工程によって逆止弁機構の弁座部を形成することができる。そのため、吸入管(11)の先端部を逆止弁機構の弁座部として利用する場合(すなわち、弁座部材(61)が設けられていない場合)よりも、逆止弁機構の弁座部の位置決めを精度良く行うことができる。これにより、逆止弁機構の弁座部の傾きを低減することができるので、逆止弁機構のシール性の劣化を抑制することができる。
また、吸入管(11)とは別体の弁座部材(61)を逆止弁機構の弁座部として設けることにより、吸入管(11)の先端を弁体部材(62)との衝突から保護することができる。これにより、吸入管(11)の耐摩耗性(弁体との衝突による摩耗に対する耐性)に対する制約を緩和することができる。例えば、吸入管(11)の先端部を逆止弁機構の弁座部として利用する場合、弁体部材(62)との衝突による吸入管(11)の先端の摩耗を抑制することができるように、耐摩耗性が比較的高い鋼類(具体的には、炭素鋼やステンレス鋼など)を用いて吸入管(11)を構成することになるが、この実施形態によるスクロール圧縮機(1)では、銅や真鍮(鋼類よりも耐摩耗性が低い材料)を用いて吸入管(11)を構成することができる。なお、弁座部材(61)および弁体部材(62)は、鋼類を用いて構成されていても良い。
また、圧縮機構(20)の吸入通路(201)に弁座部材(61)を圧入して固定することにより、弁座部材(61)と吸入通路(201)との間の密着性を向上させることができる。これにより、吸入管(11)から圧縮機構(20)への冷媒の吸入を促進させることができる。
また、弁孔(600)の最小内径(D1)が吸入管(11)の内径(D2)よりも大きくなるように弁座部材(61)の弁孔(600)を形成することにより、弁座部材(61)の弁孔(600)における圧力損失を低減することができる。これにより、吸入管(11)から圧縮機構(20)への冷媒の吸入を促進させることができる。
なお、吸入管(11)の先端部を逆止弁機構の弁体部として利用する場合(すなわち、弁座部材(61)が設けられていない場合)、スクロール圧縮機(1)の上部の組立工程においてケーシング(10)の胴壁部(101)に上壁部(102)を正確に取り付けて溶接することが求められる。詳しく説明すると、圧縮機構(20)が固定された胴壁部(101)と吸入管(11)が貫通して固定された上壁部(102)とを準備した後、圧縮機構(20)の吸入通路(201)に挿入された吸入管(11)の先端の傾き量が許容量を超えないように、胴壁部(101)の上端部に上壁部(102)を正確に取り付けて溶接することが求められる。一方、この実施形態によるスクロール圧縮機(1)では、吸入管(11)とは別体の弁座部材(61)を逆止弁機構の弁座部として利用しているので、吸入管(11)の先端部を逆止弁機構の弁座部として利用する場合よりも、吸入管(11)の先端の傾きを許容することができる。したがって、ケーシング(10)の胴壁部(101)の上端部に上壁部(102)を取り付けて溶接する作業を容易にすることができる。
(弁座部材の変形例)
図4のように、弁座部材(61)の弁孔(600)は、その内径が冷媒(流体)の吸入方向の上流側から下流側へ向けて次第に減少するテーパ状に形成されていても良い。なお、この例では、弁孔(600)は、その最小内径(D1)(弁座部材(61)の下端における内径)が吸入管(11)の内径(D2)よりも大きくなるように形成されている。
このように構成することにより、吸入管(11)から流入した冷媒を弁座部材(61)の下流側に案内することができる。これにより、吸入管(11)から圧縮機構(20)への冷媒の吸入を促進させることができる。
(その他の実施形態)
以上の説明において、スクロール圧縮機(1)が冷媒を圧縮して吐出する場合を例に挙げて説明したが、スクロール圧縮機(1)は、冷媒に限らず他の流体を圧縮して吐出するものであっても良い。
また、スクロール圧縮機(1)において吸入逆止弁(60)を設ける場合を例に挙げて説明したが、吸入逆止弁(60)は、スクロール式の圧縮機に限らず、他の方式の圧縮機(圧縮機構(20)の吸入通路(201)に吸入管(11)の先端部が挿入される圧縮機)にも適用可能である。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、この発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、上述の圧縮機は、冷媒回路の圧縮行程を行う圧縮機などとして有用である。
1 スクロール圧縮機
10 ケーシング
11 吸入管
12 吐出管
101 胴壁部
102 上壁部
103 下壁部
20 圧縮機構
21 固定スクロール
22 可動スクロール
201 吸入通路
202 吐出通路
61 弁座部材
62 弁体部材
63 付勢部材
600 弁孔

Claims (5)

  1. ケーシング(10)と、上記ケーシング(10)内に収容され吸入通路(201)が形成された圧縮機構(20)と、先端部が上記圧縮機構(20)の吸入通路(201)に挿入され該吸入通路(201)に流体を流入する吸入管(11)とを備えた圧縮機(1)であって、
    上記圧縮機構(20)の吸入通路(201)に挿入された吸入管(11)の先端に対して上記流体の吸入方向の下流側に配置されるように該吸入通路(201)に設けられ、該吸入方向に貫通する弁孔(600)が形成された弁座部材(61)と、
    上記弁座部材(61)の上記吸入方向の下流側に配置されるように上記圧縮機構(20)の吸入通路(201)に設けられ、該弁座部材(61)の弁孔(600)を閉塞可能な弁体部材(62)と、
    上記弁体部材(62)の上記吸入方向の下流側に配置されるように上記圧縮機構(20)の吸入通路(201)に設けられ、該弁体部材(62)を上記弁座部材(61)へ向けて付勢する付勢部材(63)とを備えている
    ことを特徴とする圧縮機。
  2. 請求項1において、
    上記弁座部材(61)は、上記圧縮機構(20)の吸入通路(201)に圧入されている
    ことを特徴とする圧縮機。
  3. 請求項1または2において、
    上記弁座部材(61)の弁孔(600)は、上記吸入方向の上流側から下流側へ向けて該弁孔(600)の内径が次第に減少するテーパ状に形成されている
    ことを特徴とする圧縮機。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、
    上記弁座部材(61)の弁孔(600)は、該弁孔(600)の最小内径(D1)が上記吸入管(11)の内径(D2)よりも大きくなるように形成されている
    ことを特徴とする圧縮機。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項において、
    上記ケーシング(10)は、円筒状に形成された胴壁部(101)と、該胴壁部(101)の上端部に溶接される上壁部(102)とを有し、
    上記圧縮機構(20)は、固定スクロール(21)と、該固定スクロール(21)に噛み合わされる可動スクロール(22)とを有し、
    上記圧縮機構(20)の吸入通路(201)は、上方へ向けて開口するように上記固定スクロール(21)に形成され、
    上記吸入管(11)は、該吸入管(11)の先端部が上記圧縮機構(20)の吸入通路(201)に挿入されるように、上記上壁部(102)を貫通して該上壁部(102)に固定される
    ことを特徴とする圧縮機。
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