JP2015036120A - 過度の圧力負荷を防ぐための整形外科靴 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧力感受性の足への過度の圧力負荷を低減し、または完全に防止するために、踵の領域で様々な足の形状に適合できる新しい整形外科靴を提案する。【解決手段】本発明は、圧力感受性の足底への過度の圧力負荷を防ぐための整形外科靴(01)、特に糖尿病患者の整形外科靴(01)に関し、靴(01)は歩行中に、足の前方関節の曲がりを実質的に防ぐ剛性の靴底(02)とシャフト(03)を有し、靴底(02)は、爪先の領域および/または踵の領域において、剛性の靴底(02)が横揺れするのを可能にする凸状に丸みのある靴底部分(04,05)を有し、シャフト(03)の上に設けられた固定手段(06,07)は、踵ストラップ(11)と背側のストラップ(12)とを有する。背側のストラップ(12)は、左および右の連結要素(18,19)により踵ストラップ(11)の左および右部分(11a,11b)に連結される。【選択図】図1
Description
本発明は、請求項1の前文に記載されているような圧力感受性の高い(圧力により傷つきやすい)足底への過度の圧力負荷を防ぐための整形外科靴に関する。この種の整形外科靴は特に糖尿病患者の治療に使用することができるが、決してこれに限られるものではない。本発明による靴は、圧力感受性の高い足底の一般的な治療にも適しているものである。しかしながら、特に糖尿病患者に対して足への過度の圧力負荷を防ぐことは、治療上非常に重要である。
平均して20歳から70歳までの年齢層の5人に一人は、静脈障害に対する治療を必要とするか、またはいくつかの症状を有しており治療が必要となるような病的な静脈の変化に苦しめられている。この原因は、一般に、静脈の壁の脆弱化により静脈弁の不十分な閉鎖をもたらす結合組織の主要な弱さである。これにより、両方の脚から胴体への静脈の戻りが減少する。
ドイツだけでも500万人いる糖尿病患者の中に、いわゆる糖尿病性足が顕著に広まっている。その結果、しばしば感染症になり、多くの場合足の切断に至る開放創が前脚の足底に発現する場合がある。糖尿病性足の原因は、糖尿病性の代謝状態のために動脈管系に発生する太い動脈および細い動脈毛細血管の狭窄および潜在的な閉塞にある。結果的に、組織、特に皮膚には、もはや十分な量の酸素が供給されず、部分的に次々に死んでいき皮膚に穴が空いた領域をもたらす。特に、動脈毛細血管の低減された機能により、皮膚神経にはもはや適切に酸素が供給されず、糖尿病性の多発性神経障害が発現する。すなわち患者は、皮膚の発育不良の領域において感受性を喪失し、痛みに対する感受性が著しく低下する。この結果解剖学的に予見される圧力点は、もはや示されず、皮膚は、基本的には痛みがなく損傷される。無理をして痛めた皮膚の領域で痛みを感じないので、皮膚への損傷は、しばしば、全く気が付かないか、また気が付いたとしてもとても遅すぎることになる。
ドイツ特許出願公開第102010022329号明細書により、剛性の靴底と凸状に丸みのある靴底部分とを有する一般的な靴が知られており、この靴は、特に糖尿病患者によって着用できるタイプである。足は、靴底の剛性により歩行中に横揺れしないので、靴を足に固定するために、踵領域の固定は、一般の靴においては特に最も重要である。代わりに、靴が丸みのある靴底部分上で横揺れし、靴底の後ろ部分は、前方へ歩行するとき、足の拇指球の下で横揺れ点に関して持ち上げられなければならない。靴底の後ろ部分がこのようにして持ち上げられると、踵が靴の中でぐらつくのを防止するために、一方では靴の固着手段と他方では足との間で、かなりの力が必要になる。靴内で踵がぐらつくと、靴底の内側に関して、望まれない足の相対運動を引き起こす場合があり、これにより損傷および創傷が生じることがある。
靴に踵を固定するために、独国特許出願公開第102010022329号明細書は、Y字形インサートを提案しており、Y字の下側の端部が靴底に取り付けられるとともに、Y字の2つの上方ブランチの一方が踵側に伸び他方が足の背側(公側)に伸びる。このY字タイプ固定手段は、できるだけ遊びを少なくした靴では、足の固定にあまり適していないことがわかっている。これは、特に固定手段を締め付けるときに踵の領域に十分な締付圧力が加えられないので、この結果、踵が靴の中で若干ぐらつき始める。踵の領域で不十分な圧力を補償するために足の背側の領域での支保圧力を過度に増加させると、着用快適性が低下し、望まれない鬱血も生じることがある。
したがって、本発明の目的は、圧力感受性の高い足への過度の圧力負荷を低減し、または完全に防止するために、踵の領域で様々な足の形状に適合できる新しい整形外科靴を提案することである。
本目的は、請求項1の教示による整形外科靴によって実現される。
本発明のさらに有利な実施形態は、従属請求項として示される。
本発明による靴は、固定手段が足の左側の甲から踵骨の背(裏側)をわたり足の右側の甲に伸びる踵ストラップを備えるとともに、足の背(甲)側をわたって延在し、かつ引張り手段を有する背側(甲側)のストラップを備えるという考えに基づいている。本発明の教示によると、背側のストラップが、左および右の連結要素により踵ストラップの左部分および右部分に負荷が伝達されるように取り付けられている。連結要素は各々、靴に対して横方向に配置された踵ストラップの2つの端部から一定の距離を有する位置に設けられ、また踵骨の背側を横切る踵ストラップの中心からも一定の距離を有する位置に設けられる。このような固定手段を用いることにより、本発明の靴の靴底に、足の踵を最適に固定することが可能である。これは、背側のストラップの引張り手段がサイズ調整のために引張られるとき、張力が連結要素により負荷伝達され、踵ストラップの2つの部分に張力が伝達されるからである。また、踵ストラップの2つの端部が靴に取り付けられているので、連結要素により踵ストラップに伝達された張力により、引張り力が、踵骨の背側を横切る踵ストラップの中心にも働く。踵ストラップは、形状にフィットするように足の踵の周りに提供されるので、形状にフィットさせた状態で踵を靴に固定する。踵ストラップによって踵に加えられる張力は、引張り手段により加えられる張力を変化させることにより使用者が調整することができる。踵ストラップと使用者の踵の間の張力を形状フィットさせながら調節することができることにより、踵が靴底に対して滑り出るのを防止する最適な状態で装着される。したがって、前方へ歩行するとき、踵は剛性を有する靴底が横揺れする間も、ほぼあそびのない状態で靴に固定されたままであり、足底と靴の中底との間の望まれない相対運動が最小化され、または完全に妨げられる。
引張り力を、踵骨の背側に伸びる踵ストラップの中心と、靴の横方向で固定された踵ストラップの2つの端部に対して伝達する2つの連結要素の配置は、踵を靴にフィットさせるように最適な調整をするために、非常に重要である。これは、踵ストラップ上での2つの連結要素の配置に応じて、てこ比および引張り比が変化するためである。靴の長手軸の方向において、連結要素は各々、踵骨に伸びる踵ストラップの中心と、靴に対して横方向に取り付けられた踵ストラップの2つの端部との間に配置されることが、特に有用であることがわかっている。言い換えると、靴を横断面図で見ると、連結要素は踵の背と踵ストラップの2つの取付点との間に配置される。踵ストラップは、2つの取付点と踵骨を横切る踵ストラップの中心との間で真直ぐに、または若干曲がって延在することができる。踵ストラップの中心と踵ストラップの端部との間に連結要素を配置することによって、引張り手段が引張られたときに、踵ストラップが、踵ストラップの横部分の2つの連結要素を足の背側の方向に引張る。そうすることで、引張り手段に対して比較的低い調整力が加えられたとしても、引張り比及びてこ比により、踵ストラップに大きな取付力が与えられる、使用者にとっては、これは高度の使いやすさを意味する。というのは使用者は踵ストラップを引張るために、背側のストラップの引張り手段に比較的小さい力を加えるだけでよいからである。
前述したように、踵ストラップの2つの横部分は、引張り手段が引張られるときに、どちらも足の背側の方向に上方に引張られ、これにより、踵ストラップの中心は、爪先の方向に前方に引張られる。この踵ストラップの調整運動により、踵ストラップの2つの横端部の取付点の周りでの踵ストラップのわずかな相対的回転運動が引き起こされる。このわずかの回転は、弾性材料である場合には取付点の領域での踵ストラップの変形により補償することができる。しかしながら、その場合使用者は、2つの取付点の領域で踵ストラップを弾性的に変形させるために張力を加えなければならない。このような追加の張力を回避するために、踵ストラップの2つの端部がピボット軸受で靴底に取り付けられると特に有益である。例えば、このために踵ストラップの2つの端部を、固着リベットを用いて靴底にしっかり固定する。ピボット軸受により、取付点の周りでの踵ストラップの端部においてほぼフォースフリー(force−free)回転が可能になり、同時に必要な張力を、ピボット軸受を介して靴底に伝達することができる。
本発明による靴のシャフトは、足を靴底に固定することが意図されている。この目的を達成するために、靴のシャフトは、少なくともいくつかの区域において、足の頂部を取り囲んでいる。例えば、シャフトは様々なバンド(帯)から構成することができ、したがって爪先が開いている靴、例えばサンダルのように形成することができる。その代わりにまたはそれに加えて、シャフトは柔軟な甲革材料で作られたシェルを備えることができる。前記甲革材料は、Gore−Tex(登録商標)織物材料などの合成材料または革であってもよい。甲革材料は少なくとも複数区域で足を覆い、着用快適性を増加させることができる。この場合、本発明による靴においては、踵ストラップはシェルの外側を伸びている。
本発明による靴が、柔軟な甲革材料で作られたシェルを装備している場合、踵ストラップが、踵骨を横切る踵ストラップの中心と横方向に配置された踵ストラップの2つの端部との間の左部分および右部分のいずれでもシェルには連結されておらず、代わりに柔軟な甲革材料を横切るように自在に伸びるのが良い。踵ストラップとシェルとが連結されていないこと、特に共に織り込まれていないことにより、背側のストラップ上の引張り手段が引張られたとき、踵ストラップはシェルの甲革材料を横切り自在に再配置が可能であり、それにより踵ストラップが調整されたとしても甲革材料は変形せず、折り目の形成が回避される。
さらに、踵骨を横切る踵ストラップの中心が柔軟な甲革材料で作られたシェルに連結されていない場合には、特に有利である。その場合結果的に、踵ストラップは靴、特に靴底に2つの端部でのみ直接連結される。踵ストラップの連結されていない他の全ての部分は、シェルの柔軟な甲革材料を横切り自在に再配置することができ、したがって踵ストラップと踵との間で最適な形状フィットを実現することができる。踵ストラップの背側の中心部分の高さを、シェルに対して固定するために、上方に突出するフラップをシェルに設けることができる。踵ストラップは上方に突出するフラップの取付領域を横切って延在し、これにより踵ストラップが、必要以上に下方へ滑り落ちることが防止される。
踵ストラップに必要な力を容易に伝達できるために、踵ストラップは、例えば適切な厚さのプラスチックのフープなどのような、機械的に十分硬い材料から作られるべきである。しかしながら、剛性の高い材料で作られた踵ストラップは、踵ストラップが引張られたときに、2つの連結要素の接合点における変形に対して、かなり高い抵抗を示すという欠点を有している。というのは、剛性の高い材料は連結要素の接合点において少なくとも若干弾性的に変形しなければならないからである。2つの連結要素の接合点の領域における踵ストラップの変形に必要な望まれない反力を回避するために、踵ストラップの2つの連結要素の接合点の領域に材料の脆弱化部、特に楔形のくぼみを設けると良い。この材料の脆弱化部を用いて、2つの連結要素の接合点の領域において、その長手軸を横断する踵ストラップの剛性を低減することができ、これにより踵ストラップの引張り中に変形に抗する踵ストラップの抵抗が低減される。
整形外科靴の靴底の構造は、全体的に見ると靴底が十分な剛性を有し、歩行中の足の動きが許容できる程度を越えない限り、基本的に自由に選択できる。必要な剛性に加えて高い歩行快適性を確保するために、靴底は、異なる材料で作られた靴の外底と靴の中底を備えていると良い。靴の外底は、その場合、所望の歩行快適性を実現するために弾性減衰材料から作ることができる。靴の中底は剛性の高い材料から作られる。その場合、靴の中底の剛性は靴の外底の材料に無関係に、整形外科靴での使用に必要な十分高い剛性の材料を選ぶことができる。
多くの使用者は整形外科靴を片方の足にのみ使用することを必要とするが、これは他方の足が病的に変わっていないからである。しかしながら、このことは、著しく生産コストを増加させる。というのは、使用者は片方の靴のみを必要とするのに対して、製造者は異なる靴サイズの左足用および右足用の靴をそれぞれ供給しなければならないからである。したがって、異なる種類を必要な数だけ揃えるのに必要な生産コストを低減するために、靴底の内側および足に面するシャフトの内側が、靴の長手軸に関して軸対称に形成されると、特に有益である。靴の内側のこの軸対称性により、靴を左足または右足のいずれにも自由に着用することが可能となる。その場合必要なことは、様々な靴サイズの靴を提供することであり、靴は左足または右足に自由に着用できる。
本発明による靴を使用者の足に固定する引張り手段のタイプは、基本的に自由に選択できる。引張り手段は、引張りストラップ(張力を有する帯)として形成するのが好ましい。前記引張りストラップは、一端部すなわち固着端部により、背側のストラップの一方に固定される。背側のストラップの反対側には偏向ループが取り付けられている。変更ループの中に固着端部から延びる引張りストラップの他端(自由端)を通して、引っ張りストラップを反対向きに偏向することができるとともに、引っ張りストラップの長さを調整することができる。引張りストラップの自由端部及び固着端部の上にはフックテープまたはループテープが設けられており、自由端部は引張りストラップの必要な引張り長さの調整位置で固着端部の領域に設けられているフックテープまたはループテープの上で固定される。
本発明による靴が軸対称に設計されるとともに、左足または右足のいずれにも任意に着用できるようにした場合に、引張りストラップの固着端部および偏向ループが結合手段により取外し可能に固定できると、特に便利である。固着端部および偏向ループで結合手段を交互に取り代えることができると、靴の右側面または左側面での固着端部の配置を変更することができる。この構成により、2つの結合手段を再度差し込み固定することにより、靴が軸対称設計されているにもかかわらず、左右いずれの足に用いても、引張りストラップの自由端部が内側から外側へ伸びるようにすることが可能である。すなわち言い換えれば、引張りストラップの結合手段を差し込み直すことにより、靴を左足または右足のいずれに着用するかを調整することができる。
引張り手段をできるだけ広い範囲で長さ調整することができるようにするために、フック締結具およびループ締結具となる引張りストラップの固着端部側のフックテープまたはループテープを、固着端部側の結合手段の外側を覆うように設けると、特に有用である。
本発明による靴は、整形外科靴の中底と組み合わせができることが好ましい。靴の中底が、靴の中底の頂部と底部側との間の空間に、すなわち前足関節の下側の領域に、圧力ピーク分配パッドを有することが好ましい。また、前記パッドの変形可能なパッドケーシングは、互いに可動で変形可能な充填物体により充填される。変形可能なパッドケーシングと、その中に収容される変形可能で互いに可動な充填物体とを有するこの種のパッドにより、パッドの形状が、前足関節の領域において足底の変化する形状に常に適応することを可能にする。これは、パッドケーシング内に可動性の充填物体を収納しており、パッドの形状が変形可能であるからである。足底の形状、または靴の中底上での足底の位置が変化する場合、パッドの形状は、可動性の充填物体の移動によりこの変化にも容易に適応することができる。充填物体の移動は、おおむね完全な圧力補償が達成されるまで継続される。すなわち言い換えれば、充填物体は、パッドの形状が足底の形状に再び最適にフィットするまでパッドケーシング内で移動し、したがって足底と靴の中底との間の圧力ピークが、大部分散逸または全く除去される。靴の中底のその後の着用中、充填物体の変形能力およびパッドケーシングの変形能力が最適な減衰機能を与える。パッドケーシング内での充填物体のある程度の移動により、足底の皮膚に対して中底によるある種のマッサージ運動が引き起こされ、これが血液循環を刺激する。この血液循環は、糖尿病患者の足底の皮膚上の開放創領域の形成を回避するために有益な効果を与える。
可動性充填物体で充填されたパッドの形状を足底の形状に最適に適応させるために、空気ポケットをパッドケーシングの内側に形成することは必要ではない。そのような空気ポケットは圧力負荷に応じてパッドケーシング内で移動し、したがって連続して圧力状態を変化させて、望まれない圧力ピークを引き起こすであろう。本発明による靴の中底の好ましい実施形態によると、圧力が加えられると、パッドケーシングはパッド内に存する空気を外側に逃がすことができる少なくとも1つの脱気開口部を有する。結果的に、脱気開口部により、完全な圧力補償がパッドケーシングの内部と周囲大気との間で行われることが確保される。それにより、パッドケーシング内での望まれない空気ポケットが形成されることが回避される。
充填物体で充填されたパッドの形状を少なくとも一時的に固定することができるように,パッドケーシング上に排気手段が設けられてもよい。この排気手段を用いて、パッドケーシング内に存する空気をパッドケーシング内に負圧が形成されるまで排気することができる。この負圧は、変形可能なパッドケーシングを変形可能な充填物体に引きつけ、したがって個々の充填物体の相対位置が固定される。排気手段を換気することによって、負圧をパッドケーシングから解放することができ、充填物体をパッドケーシング内で移動させるにより、パッドを新たな形状に調整することができる。
パッドケーシングに存する可動性の充填物体の移動による靴の中底の形状の調整は、負荷がかかった時の充填物体の移動に基づいている。その過程で高圧力の領域の充填物体は、足底の領域の全体がほぼ同じ圧力負荷となるように、低圧力の領域に移動する。足底の解剖学的変形およびそれに伴うそれぞれの圧力負荷により、充填物体の移動が極めて長い移動経路となる場合がある。このような場合には、もはや適度な時間内に移動することができない。特に足底全体が単一のパッドケーシングであり、それがその中に収容された可動性の充填物体により支持される場合には極めて長い移動経路が生じることがあり、その結果適度な時間枠内でパッドが適切に変形することを期待することができない。そのような容認できない長さの移動経路を回避するとともに、パッドの表面形状を特に足底の様々な領域に適応させることができるようにするため、パッドを少なくとも2つ以上のパッドセグメントに分割するのが、特に有用である。個々のパッドセグメントの形状、特に個々のパッドセグメントの充填レベルは、その状況に応じた足底の様々な領域でのそれぞれ異なる要件に適合できるように採用することができる。
パッドセグメントの数、およびそれらが配置される足底の領域は、基本的に任意に選択できる。有益な一実施形態によると、パッドセグメントが、例えば、本発明による方法で、足の前足関節の領域、および/または足の爪先領域、および/または中足および足根の領域、および/または足の踵領域に配置されることが提供される。爪先領域と、前足関節領域の領域と、中足および足根の領域と、踵領域とにおける全部で4つのパッドセグメントを有する一実施形態のバージョンは、特に有用である。
靴の中底の横揺れ運動は、整形外科靴の使用者の歩行運動中に靴内に生じる。靴のこの中底の横揺れ運動は、パッドケーシングでの充填物体の望ましくない移動による影響を引き起こすことがある。これらの望ましくない移動を最小化するために、隣接するパッドセグメント間に間隔をあけるための溝を配置すると、特に有用である。このような間隔をあけるための溝により、靴の中底が歩行中に横揺れしているとき、隣接するパッドセグメントが相対的に移動することが可能になり、したがって個々のパッドセグメントにおいて、横揺れによる可動性の充填物体の移動の影響が最小化される。
靴の中底の横揺れ運動により引き起こされた望まれない移動の影響を最小化することのできる最強の手段として、特に、隣接するパッドセグメント間に間隔をあけるための溝を、その長手軸方向に沿って曲線形状に延在させるとより有効である。間隔をあけるための曲線溝の曲線は、靴の中底の踵の周りで凹形に延在すべきであり、したがってその中心部分が前足の方向を指すべきである。
靴の中底が、いくつかのパッドセグメンを有する場合、例えば個々のパッドセグメントの充填レベルを変更できるように、充填物体が個々のパッドセグメント間で可変に移動することが望ましい。このようにして、特に靴の中底の特性を様々な使用者の要件に適合させることが可能である。本発明による靴の中底のこの種の適応を実現するために、好ましい実施形態によると、パッドセグメントが少なくとも部分的に連通するように形成され、空気および/または充填物体が2つの連通パッドセグメント間で少なくとも1つの通路開口部を通過することができることが提案される。通路開口部を通って物体を移動させることにより、個々のパッドセグメントの充填レベルを変更し、変化させることができる。その上、空気を個々のパッドセグメント間の通路を通って運ぶことができ、これにより、特にすべての単一のパッドセグメントが、脱気開口部および/または排気装置を有しなくとも良くなる。
靴の中底の使用中に連通パッドセグメント間での充填物体の移動を回避するために、通路開口部の断面が充填物体の断面に対して適度な大きさに選択されることが、特に有益である。通路開口部の断面は、充填物体が無負荷状態のとき、連通しているパッドセグメントの通路開口部を通過することができるように充填物体の断面に対して少なくとも十分大きくあるべきである。同時に通路開口部の断面は、靴の中底に負荷がかかった状態では、充填物体が通路開口部を通って移動できないように、充填物体の断面に対して十分小さくあるべきである。
着用快適性、および、特に間隔をあけた溝の領域においてできる限り圧力ピークがない変移を提供するために、追加の弾性圧力分配層、特に発泡材料から作られた圧力分配弾性層が、足に面する靴の中底の側に配置されると、さらに有用である。この追加の圧力分配層は小さい圧力ピークを緩和するためだけに設けられるので、これに対応して薄く形成することができ、他の摩耗の兆候および中底の望まれない影響に対処するために設けられるものではない。
本発明の一実施形態を図面に概略的に示し、以下に例として説明することにする。
図1は、本発明の教示による圧力感受性の高い足底上への過度の圧力負荷を防ぐための整形外科靴01を示し、そのような靴は、特に糖尿病患者用を意図したものである。靴01は、剛性の歩行靴底02とシャフト03とから構成される基本構造を有する。歩行靴底は、爪先の領域および踵の領域に、それぞれ凸状に丸みのある靴底部分04および05を有する。丸みのある靴底部分04および05により、靴が歩行中に底部靴底の側に横揺れするのが可能になり、これにより使用者が歩行靴底02の剛性にもかかわらず、ほぼ通常の歩き方をすることができる。歩行靴底02に足を固定するために設けられたシャフト03は、前面固定手段06と後部固定手段07とを備える。さらに、シャフト03は、革または織物材料などの柔軟な甲革材料で作られたシェル08を備える。
使用者が靴01のサイズを使用者の個々の要件に調整できるように、それぞれの引張り手段09および10が、前面固定手段06の上と後部固定手段07に設けられる。引張り手段09により靴01の前面部分は前足の領域に固定され、引張り手段10を用いて中足および踵の領域においてサイズ調整が可能である。2つの引張り手段09および10は各々、内側(裏側)にループ締結具およびフック締結具を有する引張りストラップとして形成されており、それにより引張り手段09および10のサイズ(長さ)調整が可能になる。
後部固定手段07の基本構造は、踵ストラップ11と、踵ストラップ11に取り付けられた背側のストラップ12とから構成される。背側のストラップ12は、引張り手段10によって、長さを調整しつつ使用者の足の背側を横切って引張ることができる。引張り手段10は、背側のストラップ12に必須の欠くことのできない部分である。踵ストラップ11は第1の端部13から始まり、甲の左側を横切り踵骨を覆うキャップ15の方へ伸びる。第1の端部13は、固着リベットにより靴底02に取り付けられている(固着リベット14および端部13は、図1および図2において、隠れた状態として示される)。踵骨を横切って伸びる踵ストラップ11は、踵ストラップ11の中心において方向が変えられて、甲の右側を横切って第2の端部16の方へ戻るように伸びている。第2の端部16は、リベット17を用いて旋回可能に靴底02に軸支される(図2参照)。引張り手段10を備える背側のストラップ12は、負荷を伝達するように、連結要素18および19を用いて踵ストラップ11の左部分および右部分に取り付けられる。連結要素18および19は、踵ストラップ11の端部13および16まで一定の距離を有し、キャップ15内で踵骨を横切るように伸びる踵ストラップの中心20とも一定の距離とを有する位置に設けられる。踵ストラップ11の左部分11aおよび踵ストラップ11の右の部分11bは、曲線形状で端部13および16の領域の取付位置から踵ストラップ11の中心20へ延在する。背側のストラップ12が、引張り手段10により長さ調整されながら使用者の足の背側を横切るように引張られた場合、対応する引張り力は、連結要素18および19を通って踵ストラップ11に伝達される。踵ストラップ11が、靴01すなわち靴底02に対して、端部13および16でのみ連結されているので、踵ストラップ11の中心20は、引張り力が加えられたとき前方へ変位する。したがって使用者の踵骨に対して、キャップ15を最適に形状フィットさせることができる。この場合において、部分11aおよび11bと、踵ストラップ11の中心20とはシェル08の甲革材料には連結されていない。従って、シェル08の甲革材料と踵ストラップ11との間の相対移動(動き)が可能になる。
図1および図2を見るとわかるように、連結要素18および19は各々、靴の長手軸方向において、踵ストラップ11の中心20と、靴上に横方向に配置された踵ストラップ11の2つの端部13および16との間に配置されている。このように、靴の長手軸の方向において、中心20と端部13および16との間に連結要素18および19を配置したことにより、背側のストラップ12により加えられる引張り力は、踵ストラップ11への最適な力の伝達をもたらす。背側のストラップ12に比較的弱い引張り力を付与したとしても、てこ比により、踵ストラップ11に強い引張り負荷を引き起こす。これにより、引張り手段10に比較的小さい力を加えることで、踵ストラップ11による靴01へ足を非常にしっかりと固定させることができる。この力の高い伝達効率性は、端部13および16がリベット14および17を用いてピボット取り付けされること、及び踵ストラップ11がまったくシェル08の甲革材料に連結されていないことにより、さらに増大される。後部固定手段07の力の伝達効率性をさらに向上させるために、踵ストラップ11は、2つの連結要素18および19の領域に楔形のくぼみのように形成される材料脆弱化部21を備える。この材料の脆弱化部は、踵ストラップ11の2つの部分11aおよび11bを踵ストラップ11の左および右の接合点においてその剛性を弱める。その結果、踵ストラップ11を引張り負荷のもとでちょうどこの点でより容易に変形することができる。このように意図的な材料脆弱化部を設けたことにより、これら2つの領域以外の部分において、踵ストラップ11が変形することを実質的に防止することができる。 図3は、靴01の背面図を示す。これにより、踵ストラップ11の中心20がどのように靴01の踵領域を横切るかを認識できる。踵ストラップ11の高さ位置をその中心20の領域に固定するために、フラップ22がキャップ15の上に設けられ、前記フラップ22の自由端部が上方へ突出する。キャップ15とフラップ22との間の連結継ぎ目が、踵ストラップ11が許容範囲を越えて下方へ滑り落ちるのを確実に防止する。
図4および図5は、靴底02への取付前における後部固定手段07を示している。固着リベット14および17の通路となる取付穴が設けられている端部13および16を見ることができる。さらに、踵ストラップ部分11aおよび11b及びその中間となる中心20が見える。背側のストラップ12は、2つの偏向ループ23,24と引張り手段10とから構成される。偏向ループ23および24は、踵ストラップ11上で連結要素18および19と一体的に形成される。引張り手段10は、結合手段25により、取外し可能な方法で偏向ループ23または24に任意に固定することができる。偏向ループ23または24には窪みが設けられ、結合手段25は形状嵌め合いの方法で窪み内の偏向ループ23または24の裏側の2つのウィングと係合する。結合手段25が偏向ループ23または24のくぼみに差し込まれた後で、結合手段25は、約90°回転されなければならない。
結合手段25は、引張り手段10の固着端部26に取り付けられる。引張り手段10を使用するため、結合手段25が第1の偏向ループ23に固定された後に、引張り手段10の自由端部27が第2の偏向ループ24を通され、固着端部26の方に戻るよう案内される。ループテープと機能的相補型フックテープとを有するフック締結具およびループ締結具が引張り手段10の両側に設けられており、これにより、フックテープをループテープ上に置いて結束させるにより、引張り手段10の引張り長さを固定することができる。
図6および図7において、背側のストラップ12の反対側に自由端部27が見える。引張り手段10の自由端部27が、結合手段25を完全に覆っており、固着端部26の上と自由端部の下に存する機能的相補型フックテープまたはループテープの表面全体により、固定されていることが認識できる。フックテープが結合手段25を完全に覆うことにより、引張り手段10をより広い範囲で長さ調整することが可能になる。
結合手段25は、引張り手段10の固着端部26を第1の偏向ループ23または第2の偏向ループ24の何れに取り付けるかを、自由に選択することを可能にする。靴01は、通常その長手軸に関して完全に軸対称に形成されるので、左足または右足のいずれにも、同じ機能を維持しつつで任意に着用できる。従って、固着端部26の、第1の偏向ループ23または第2の偏向ループ24への取付が任意にできることは、靴01の左右の側面特有の外観維持を可能にする。図1および図2に示されたバージョンは、例えば右足に着用することを意図している。結合手段25をそれぞれ他の偏向ループ23または24に再度差し込み直すことにより、左足に着用することを意図するように、靴01を再調整することができる。
図8は、靴01内で靴底02上に配置することができる整形外科靴の中底101を示している。図8は、頂部102を有する靴の中底101を上面斜視図で示している。中底101は、所定の靴サイズの本発明による靴01に取外し可能な方法で配置することができ、圧力感受性の高い足底、特に糖尿病患者の足底での圧力分配を向上させるのに役立つ。足上へのできる限り均一な圧力分配されることが、靴01に対して足をしっかりと締めつけて固定するという観点から非常に望ましいので、靴01内の中底101の特性は特に有用である。
図9は、その底部側103から靴の中底を示す斜視図である。4つのパッドセグメント105,106,107,108により圧力ピークを分配させているパッド104が、頂部102と底部側103との間に存することが見える。
4つのパッドセグメント105〜108を有するパッド104の構造は、図10の長手方向の断面図から理解することができる。PUフィルムから作られる変形可能なパッドケーシング109は、互いに相対的に移動可能な複数の変形可能な充填物体110を取り囲んでいる。これらの充填物体110は、パッド104の形状および輪郭を常に状況に応じて適応させるように、互いに移動することができる。図9からわかるように、個々のパッドセグメント105,106,107および108の間に、それぞれの隣接するパッドセグメント間に通路開口部112を有する通路111が存する。充填物体110は、隣接するパッドセグメント105,106,107および108の間で通路開口部112を通過することができ、変動、特に個々のパッドセグメント105〜108の充填レベルの変動を可能にする。さらに、個々のパッドセグメント105〜108内の空気は、通路開口部112を通って流れることができ、次いで通路111の領域においてパッドケーシング109の壁に形成された脱気開口部120を通って周囲の大気の中に逃がすことができる。
図11は、靴の中底101の底部側103を示す平面ある。3つの間隔をあけた溝113,114および115が見える。これらは、4つのパッドセグメント105〜108を互いに分離するとともに、それぞれ隣接するパッドセグメント105〜108の相対運動を可能にする。
間隔をあけた溝113〜115は各々、靴の中底101の踵のを囲む凹面の曲線形状で延在している。隣接するパッドセグメント105〜108間の通路111は各々、間隔をあけた溝113〜115を横断するよう伸びている。底部側103に面している通路111の側に脱気開口部120を配置することによって、中底に付加がかかっていたとしても脱気開口部120が閉じられないことが確保される。というのは、通路111は、間隔をあけた溝113〜115内において、底部側103から退避するように配置されているからである。
図12は、靴の中底101を切断線A−Aに沿った断面で示している。パッドセグメント106および105間の通路開口部112が見え、通路開口部112を通って充填物体110が隣接するパッドセグメント間を通過することができる。通路開口部112の断面は、充填物体110の通過が、無負荷状態で可能であり、中底101に負荷がかかった状態では通過が妨げられるように、選択的に変形する。
靴の中底101のパッドセグメント105〜108は、PUフィルムで作られた2つの層116および117により形成される。層116は、ほぼ平面に配置される。対照的に、層117は、例えば、PUフィルムの深絞りによって、3次元的に形成され、パッドセグメント105に形状において対応する4つチャンバ118を形成する。靴の中底101を作製する場合、まず、3次元成形層117が充填物体110で充填され、次いで、層116が層117に対して接触領域において封止される。2つの層116および117を封止することによって、チャンバ118が、その中に収容されている充填物体110と共に閉じられる。間隔をあけた溝113の領域〜115においても使用者に対して可能な限り圧力ピークがない圧力分配を確保するために、最後には、発泡材料で作られた圧力分配層119が層116の頂部に付着される。
01 整形外科靴
02 歩行靴底
03 シャフト
04,05 丸みのある靴底部分
06 前面固定手段
07 後部固定手段
08 シェル
09,10 引張り手段
11 踵ストラップ
11a 踵ストラップの左部分
11b 踵ストラップの右部分
12 背側のストラップ
13,16 端部
14,17 固着リベット
15 キャップ
18,19 連結要素
20 ヒールストラップの中心
21 材料の脆弱化部
22 フラップ
23 第1の偏向ループ
24 第2の偏向ループ
25 結合手段
26 固着端部
27 自由端部
101 靴の中底
102 頂部
103 底部側
104 パッド
105,106,107,108 パッドセグメント
109 変形可能なパッドケーシング
110 充填物体
111 通路
112 通路開口部
113,114,115 間隔をあけた溝
116 層
117 3次元成形層
118 チャンバ
119 圧力分配層
120 脱気開口部
02 歩行靴底
03 シャフト
04,05 丸みのある靴底部分
06 前面固定手段
07 後部固定手段
08 シェル
09,10 引張り手段
11 踵ストラップ
11a 踵ストラップの左部分
11b 踵ストラップの右部分
12 背側のストラップ
13,16 端部
14,17 固着リベット
15 キャップ
18,19 連結要素
20 ヒールストラップの中心
21 材料の脆弱化部
22 フラップ
23 第1の偏向ループ
24 第2の偏向ループ
25 結合手段
26 固着端部
27 自由端部
101 靴の中底
102 頂部
103 底部側
104 パッド
105,106,107,108 パッドセグメント
109 変形可能なパッドケーシング
110 充填物体
111 通路
112 通路開口部
113,114,115 間隔をあけた溝
116 層
117 3次元成形層
118 チャンバ
119 圧力分配層
120 脱気開口部
Claims (17)
- 圧力感受性の足底、特に糖尿病患者の圧力感受性の足底への過度の圧力負荷を防ぐための整形外科靴(01)であって、前記靴(01)が、歩行中に足の前方関節の曲がりを大幅に防ぐための剛性の靴底(02)を有し、前記靴底(02)が、爪先の領域および/または踵の領域において、前記剛性の靴底(02)が横揺れするのを可能にする凸状に丸みのある靴底部分(04,05)を有し、前記靴(01)がシャフト(03)を有し、固定手段(06,07)が、前記シャフト(03)上に設けられ、前記シャフト(03)により前記足を前記靴(01)に固定することができ、前記固定手段(06,07)が、左の足の甲の左側から踵骨の背を横切り足の甲の右側へ延在する踵ストラップ(11)を有し、前記固定手段(06,07)が、前記足の背側をわたって延在する背側のストラップ(12)を備えるとともに、サイズ調整のために前記背側をわたって引張られることができる引張り手段(10)を有する、整形外科靴(01)において、
前記背側のストラップ(12)が負荷伝達の方法で左および右の連結要素(18,19)と共に前記踵ストラップ(11)の左部分および右部分(11a,11b)に取り付けられ、前記連結要素(18,19)各々が、前記靴(01)に横方向に取り付けられた前記踵ストラップ(11)の2つの端部(13,16)に対する距離と、前記踵骨にわたる前記踵ストラップ(11)の中心(20)に対する距離とを有すること
を特徴とする整形外科靴(01)。 - 前記靴(01)の長手軸の方向において、前記連結要素(18,19)が、前記踵骨にわたる前記踵ストラップ(11)の前記中心(20)と、前記靴に横方向に取り付けられた前記踵ストラップ(11)の前記2つの端部(13,16)との間に配置されること
を特徴とする請求項1に記載の整形外科靴。 - 前記踵ストラップ(11)の前記2つの端部(13,16)が、それぞれのピボット軸受で前記靴(01)に取り付けられ、特にそれぞれの固着リベット(14,17)によりしっかり固定されること
を特徴とする請求項1または請求項2に記載の整形外科靴。 - 前記シャフト(01)が柔軟な甲革材料で作られたシェル(08)を有し、前記シェルが前記足を少なくとも断面で覆い、前記踵ストラップ(11)が前記シェル(08)の外側に沿う少なくとも断面で延在すること
を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の整形外科靴。 - 前記踵ストラップ(11)が、一方で前記踵骨にわたる前記踵ストラップ(11)の前記中心(20)と他方で前記靴上に横方向に配置された前記踵ストラップ(11)の前記2つの端部(13,16)との間の前記左部分および右部分(11a,11b)で前記シェル(08)に連結されないこと
を特徴とする請求項4に記載の整形外科靴。 - 前記踵骨にわたる前記踵ストラップ(11)の前記中心(20)が、柔軟な甲革材料から作られた前記シェル(08)に連結されず、特に前記シェル(08)から上方へ突出するフラップ(22)によってその高さに固定されること
を特徴とする請求項4または請求項5に記載の整形外科靴。 - 前記踵ストラップ(11)が剛性の材料から作製され、前記踵ストラップ(11)が、前記連結要素(18,19)の領域において、材料の脆弱化部(21)、特に楔形のくぼみを有し、前記くぼみにより前記踵ストラップ(11)の前記剛性がその長手軸を横断して減少すること
を特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の整形外科靴。 - 前記靴底(02)が靴の外底と靴の中底とを備え、前記靴の外底が弾性制動材料から作製され、前記靴の中底が前記靴の外底よりもより剛性の材料から作製されていること
を特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の整形外科靴。 - 前記足に面する前記靴底(02)の内側と前記足に面する前記シャフト(03)の内側とが、前記靴の前記長手軸に関して軸対称であるように形成され、前記靴が随意選択で前記左足または前記右足に着用することができること
を特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の整形外科靴。 - 前記背側のストラップ(12)を締め付けるための前記引張り手段(10)が引張りストラップの方法で形成され、前記引張りストラップが固着端部(26)により前記背側のストラップ(12)に固定され、前記背側のストラップ(12)に取り付けられた偏向ループ(24)において偏向され、前記固着端部(26)と前記偏向ループ(24)との間の前記引張りストラップの実効締付長さがフック締結具およびループ締結具を用いて調整可能であること
を特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の整形外科靴。 - 2つの偏向ループ(23,24)が前記背側のストラップ(12)上に設けられ、前記引張りストラップ(10)の前記固着端部(26)が結合手段(25)により取付可能であり、随意選択で前記背側のストラップ(12)の前記右偏向ループまたは左偏向ループ(23,24)に取付可能であること
を特徴とする請求項10に記載の整形外科靴。 - 前記引張りストラップ(10)の前記固着端部(26)上の前記フックおよびループ締結具の前記フックテープまたはループテープが、前記固着端部(26)に関係する前記結合手段(25)の外側を覆うこと
を特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の整形外科靴。 - 前記足に面する前記靴底(02)の内側上で、整形外科靴の中底(101)が配置され、
少なくとも1つの空間が前記靴の中底(101)の頂部(102)と底部側(103)との間で形成され、少なくとも部分的な領域に圧力ピークを分配するパッド(104)が前記空間に配置され、前記パッド(104)の変形可能なパッドケーシング(109)が互いに対して可動の変形可能な充填物体(110)により充填されること
を特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の整形外科靴。 - 前記パッドケーシング(109)が少なくとも1つの脱気開口部(120)を有し、前記脱気開口部(120)を通って前記パッド(104)に存する空気を、圧力が加えられると外側へ逃がすことができること
を特徴とする請求項13に記載の靴の中底。 - 前記パッド(104)が個々のパッドセグメント(105,106,107,108)に分割され、
特に、一パッドセグメント(105)が前記足の前記爪先領域に配置され、および/または一パッドセグメント(106)が前記足の前足関節の領域に配置され、および/または一パッドセグメント(107)が前記足の中足および足根の領域に配置され、および/または一パッドセグメント(108)が前記足の前記踵領域に配置されること
を特徴とする請求項13または請求項14に記載の靴の中底。 - 少なくとも2つの隣接するパッドセグメント(105,106,107,108)間で、前記隣接するパッドセグメント(105,106,107,108)の相対運動を可能にする間隔をあけた溝(113,114,115)が設けられること
を特徴とする請求項15に記載の靴の中底。 - 前記パッドセグメント(105,106,107,108)が少なくとも部分的に連通するように形成され、空気および/または充填物体が2つの連通パッドセグメント(105,106,107,108)の間で通路開口部(112)を通過することができること
を特徴とする請求項15または請求項16に記載の靴の中底。
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