JP2015035920A - モータ用絶縁紙 - Google Patents

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浩昭 杉田
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浩昭 杉田
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Abstract

【課題】ワニスの含浸性に優れ、さらに耐熱性に優れたモータ用絶縁紙を提供する。
【解決手段】モータのコア材に配設されて該コア材とコイルの絶縁を図り、ワニスが含浸されてコア材に固定されるモータ用絶縁紙10であって、フィルム1と、フィルム1の両面に配設された不織布2,3と、から構成され、不織布2,3は、アラミド繊維4と、アラミド繊維4に比してワニスのSP値に近いSP値を有する樹脂繊維5を含んでいる。
【選択図】図1

Description

本発明は、モータ用絶縁紙に関するものである。
たとえばハイブリッド車の駆動用モータを構成するステータコアのティース周りに丸線や平角線等からなる巻線を巻装してコイルを形成するに当たり、ステータコアとコイルの間に絶縁紙を配設し、この絶縁紙に不飽和ポリエステル樹脂等からなるワニスを含浸させてステータコア−コイル間の絶縁を図りながら、絶縁紙やコイルのステータコアへの固定が図られている。
ステータコア−絶縁紙間の隙間へワニスを含浸させるに当たり、滴下したワニスは予熱されたモータ部材(ステータコアや絶縁紙)に接触し、温度上昇に伴う粘度の低下と毛細管現象によってワニスが上記隙間に浸み込んで硬化し、固着力が発現する。
ところで、従来の巻線の分布巻き方式では、スロット内におけるコイルの占積率が50%以下であることから占積率を向上させるための様々な方策が講じられている。その一つの方策として、従来の連続巻線に代わって、セグメントコンダクタと呼ばれる分割導線をコアのスロットに軸方向に挿入し、反対側を後ろから溶接などで接続してコイルを形成する、いわゆるSC巻きコイルを挙げることができる。
このSC巻きコイルによれば、コイルの占積率が65%以上となり、モータ体格の小型化を図りながらもモータ性能の向上を図ることができる。
従来の絶縁紙の構成に関し、PEN等のフィルムの両面にアラミド繊維等からなる不織布が配設された3層構造の絶縁紙を挙げることができる。このような構成の絶縁紙をSC巻きコイルとステータコアの間に適用する場合、SC巻きコイル−絶縁紙および絶縁紙−ステータコア間の各隙間が0.3mm以下と極小であることから、表層に比較的目付けの小さな不織布(ワニスが浸み込む隙間の大きな不織布)を有する上記3層構造の絶縁紙を用いても、絶縁紙−ステータコア間にワニスが十分に(たとえば100%)含浸し難い。その結果、コイル−ステータコア間の固着が不十分になるといった課題が生じる。
ここで、特許文献1には、芳香族ポリアミド不織布の両面にPETフィルムが貼り付けられてなる絶縁シートを適用し、水溶性ワニスに代えて不飽和ポリエステル樹脂もしくは不飽和エポキシエステル樹脂製のワニスを適用する技術が開示されている。
特許文献1で開示される絶縁シートを適用する場合、絶縁シートの表層に不織布よりも密度が高く、目付けの大きなフィルムが適用されるためにワニスが浸み込む隙間がより一層限定されてしまい、ワニスの含浸性の低下が避けられない。そのため、コイル−絶縁シート−ステータコア間のワニスによる固着が不十分になるといった上記課題の解消には至らない。
特開平9−219949号公報
本発明は上記する問題に鑑みてなされたものであり、ワニスの含浸性に優れ、さらに耐熱性に優れたモータ用絶縁紙を提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明によるモータ用絶縁紙は、モータのコア材に配設されて該コア材とコイルの絶縁を図り、ワニスが含浸されてコア材に固定されるモータ用絶縁紙であって、前記モータ用絶縁紙は、フィルムと、該フィルムの両面に配設された不織布と、から構成され、前記不織布は、アラミド繊維と、アラミド繊維に比してワニスのSP値に近いSP値を有する樹脂繊維と、を含んでいるものである。
本発明のモータ用絶縁紙は、フィルムの両面に配設された不織布が、アラミド繊維と、アラミド繊維に比してワニスのSP値に近いSP値を有する樹脂繊維からなるもの(これらの繊維の混抄からなるもの)であり、このような構成の不織布を両面に備えていることで、ステータコア−絶縁紙−コイル間へのワニスの優れた含浸性と、このことに起因するステータコア−絶縁紙−コイル間のワニスによる優れた固着性に供するものである。
ここで、SP値(Solubility Parameter)とは、溶解度パラメータもしくは溶解性パラメータのことである。樹脂の溶解に際してSP値が近い程溶かし易く、SP値が離れている程溶解しないため、樹脂のSP値と溶剤のSP値を合わせることで溶解性を高めることができる。
不織布が耐熱性に優れたアラミド繊維を有していることで耐熱性に優れた絶縁紙となる。
また、不織布がワニスとの親和性に優れた樹脂繊維を有していることでワニスの含浸性に優れた絶縁紙となる。
ここで、ワニスには、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂といった熱硬化性樹脂が適用できる。たとえば不飽和ポリエステル樹脂に希釈溶媒であるスチレンモノマー等からなるワニスを適用する場合(そのSP値は18.6)、樹脂繊維をPET繊維とすることで(SP値が21.9)、アラミド繊維(SP値が27.8)よりもSP値がワニスに近く、ワニスと不織布の親和性(もしくは相溶性)を高めることができる。
以上の説明から理解できるように、本発明のモータ用絶縁紙によれば、フィルムの両面に配設された不織布がアラミド繊維とアラミド繊維に比してワニスのSP値に近いSP値を有する樹脂繊維から形成されていることにより、ステータコア−絶縁紙−コイル間へのワニスの優れた含浸性とこれに起因する優れた固着性に供し、耐熱性にも優れたモータ用絶縁紙となる。
本発明のモータ用絶縁紙の実施の形態を示した模式図である。 (a)〜(c)はいずれもアラミド繊維とは異なる樹脂繊維の実施の形態を示した模式図である。
以下、図面を参照して本発明のモータ用絶縁紙の実施の形態を説明する。
(モータ用絶縁紙の実施の形態)
図1は本発明のモータ用絶縁紙の実施の形態を示した模式図である。図示するモータ用絶縁紙10は、フィルム1と、フィルム1の両面に配設された不織布2,3と、から構成されており、不織布2,3は、アラミド繊維4と、アラミド繊維4に比して使用されるワニスのSP値に近いSP値を有する樹脂繊維5と、を含んでいる。
フィルム1をPEN素材のフィルムとすることで、不織布2,3の耐熱性を向上させることができる(180℃程度の長期耐熱性が保証)。
また、不織布2,3に関し、アラミド繊維4としては、デュポン社製のNOMEX(登録商標)を適用し、このアラミド繊維4よりもワニスのSP値に近いSP値を有する樹脂繊維5としてPET繊維(PETのほか、耐熱PETであるPBTやPBNも含む)を適用し、これらを混抄して不織布2,3が形成される。
モータに適用されるワニスとして、不飽和ポリエステル樹脂(スチレンモノマー架橋もしくはアクリルモノマー架橋)、希釈溶媒であるスチレンモノマー、アクリルモノマーからなるワニスを適用する場合(そのSP値は18.6)、PET繊維(SP値が21.9)はアラミド繊維(NOMEX でSP値が27.8)よりもSP値がワニスに近く、ワニスと不織布の親和性を高めることができる。このように、PENフィルムの両面にアラミド繊維(NOMEX)とPET繊維からなる不織布が配設された絶縁紙を本明細書では実施例1とする。なお、NOMEX等のアラミド繊維に比してPET繊維の耐溶剤性は悪く、未硬化のワニス成分によって膨潤し易い。
ここで、ワニス材料としては、不飽和ポリエステル樹脂のほかにも、エポキシ樹脂(種々の硬化系:OCNや酸無水物など)が適用でき、耐熱性に応じてウレタン樹脂やアクリル樹脂(UV硬化等)なども適用できる。
本発明者等によれば、NOMEXのみから形成された不織布をPEN素材のフィルムの両面に備えた絶縁紙(本明細書では比較例1とする)を適用した場合、化学的に安定なアラミド繊維は上記成分からなるワニスとの濡れ性が悪いため、当該ワニスの含浸は毛細管現象のみに依拠すると言ってよく(温度上昇に伴う粘度の低下に起因した良好な流動性が期待できない)、十分なワニスの含浸が期待し難い。
アラミド繊維(NOMEX)とPET繊維の含有量に関しては、PET繊維の含有量が母繊維のアラミド繊維(NOMEX)の含有量を超えることは無く、不織布の厚み方向に万遍なく抄けたとしてもせいぜい3割程度である。また、アラミド繊維(NOMEX)とPET繊維の比重はともに1.38であることから、パルプやフィブリルを水に溶いての混抄は比較的容易におこなうことができる。
PET繊維の断面形状は円形のほか、図2a〜cで示すように波形、複数の貫通孔を有する形状、星形状のものなどを適用して繊維の表面積を拡大させ、不織布内へのワニスの含浸性を向上させることもできる。
[ワニスの含浸試験とその結果]
本発明者等は、上記する実施例1の絶縁紙を用いて48スロットのSC巻きコイルをステータコアに具備するステータを製作した(実施例2)。また、上記する比較例1の絶縁紙を用いて48スロットのSC巻きコイルをステータコアに具備するステータを製作した(比較例2)。
試験方法は、コイル10本一束の押し抜き荷重が2000Nより大きい場合を十分に固着していることとし、各48スロットの押し抜き試験を実施した。
試験の結果、比較例2では48スロット中で4スロットのコイル束の押し抜き荷重が2000Nを下回り(最小は200N)、ワニスがコイル−絶縁紙−ステータコア間へ十分に含浸せず、固着力が不十分な箇所が複数箇所存在することが確認された。
これに対し、実施例2では48スロットの全てが基準値以上となり、全ての箇所で十分な固着が図られていることが確認された。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
1…フィルム、2,3…不織布、4…アラミド繊維、5,5A,5B,5C…樹脂繊維(PET繊維)、10…モータ用絶縁紙

Claims (1)

  1. モータのコア材に配設されて該コア材とコイルの絶縁を図り、ワニスが含浸されてコア材に固定されるモータ用絶縁紙であって、
    前記モータ用絶縁紙は、
    フィルムと、該フィルムの両面に配設された不織布と、から構成され、
    前記不織布は、アラミド繊維と、アラミド繊維に比してワニスのSP値に近いSP値を有する樹脂繊維と、を含んでいるモータ用絶縁紙。
JP2013166534A 2013-08-09 2013-08-09 モータ用絶縁紙 Withdrawn JP2015035920A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102022209748A1 (de) 2021-09-28 2023-03-30 Nidec Corporation Stator und Motor

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