JP2015034621A - 検出器付開閉弁 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、図11に示すような、その恐れを回避する検出器付開閉弁100が使用されていた。弁体101とピストン102とスプール弁103は連結しており、スプール弁103はスリーブ108内を摺動するように保持されている。スプール弁103の外周面には、シール部材として3つのOリング104、105、106が取り付けられている。スプール弁103が移動した位置により、検出孔109に供給されている検出エアが流路107、110を通り大気へ流出させる。このエア流出を検出することにより、弁体101が弁座111と当接又は離間する開閉状態を検出するものである。
すなわち、閉弁時には、検出孔109からエアは密閉されており、開弁時には、検出孔109からエアが流出する。このエアの流れの切替えは、3つのOリング104、105、106の移動により実現されている。すなわち、2つのOリング105、106が検出孔109の上下両側にある状態から、2つのOリング104、105が検出孔109の上下両側にある状態になるように長いストロークを移動した時に始めて、開弁状態になったことを検出できるのである。
これに対し、近年の半導体製造工程では、薬液を制御する開閉弁が完全に閉じているかどうかをできるだけ高い精度で検出できるように、低開度域での開閉、すなわち短いストローク域の開弁状態の検出が求められているが、これに対応できないという問題があった。
さらに、図11に示す方法では、Oリング104、105、106が検出孔109の上を摺動するため、磨耗し易く耐久性の問題もあった。
(1)弁体が弁座に対して当接又は離間することにより、流路の開閉を行う開閉弁と、前記開閉状態を検出する検出器とを有する検出器付開閉弁において、前記検出器が、検出器弁座が形成されたスリーブと、前記スリーブ内を摺動し、前記検出器弁座と前記スリーブの径方向に対し垂直方向に当接又は離間する検出器弁体部を備える検出器弁ロッドと、前記検出器弁体部が前記検出器弁座と離間した時に変化する流体の状態を検出する流体状態検出器とを有すること、を特徴とする。
(2)(1)に記載する検出器付開閉弁において、前記検出器弁体部は、鍔形状であり、前記鍔の下面側に弾性体を保持していること、を特徴とする。
(3)(1)又は(2)に記載する検出器付開閉弁において、前記検出器弁ロッド内に、弁体側に向けて調整ネジを保持していること、を特徴とする。
(4)(3)に記載する検出器付開閉弁において、前記調整ネジは、弁体の移動を検出する検出ストロークを調整することができること、を特徴とする。
(1)弁体が弁座に対して当接又は離間することにより、流路の開閉を行う開閉弁と、前記開閉状態を検出する検出器とを有する検出器付開閉弁において、前記検出器が、(a)検出器弁座が形成されたスリーブと、(b)スリーブ内を摺動し、前記検出器弁座と前記スリーブの径方向に対し垂直方向に当接又は離間する検出器弁体部を備える検出器弁ロッドと、(c)前記検出器弁体部が前記検出器弁座と離間した時に変化する流体の状態を検出する流体状態検出器とを有すること、を特徴とするので、電気式センサを直接開閉弁に取り付けないため、高い耐腐食性、防爆性を得られると共に、検出器弁体部が検出器弁座からわずかに離間すれば、検出器弁体部と検出器弁座から流体状態検出器で検出するのに必要な流量のエアが流れるため、低開度域の開閉弁においても、開弁状態を正確かつ高い応答性で検出することができる。
<第1実施形態>
(検出器付開閉弁の構成)
図1は、第1実施形態に係る検出器付開閉弁1の断面図であって、検出器5及び開閉弁8が一体として構成される。
まず、検出器5について説明する。検出器5は、上面に開口を備えた、中空状の検出器ボディ14を有している。検出器ボディ14の一面には、検出エアポート18が形成されている。検出器ボディ14の内周面には、中空円筒状のスリーブ14bが形成されている。また、スリーブ14bの端面には、検出器弁座14aが形成されている。さらに、スリーブ14b内には、スリーブ14b内を摺動する検出器弁ロッド16が保持されている。検出器弁ロッド16の上部には、鍔形状のゴムリング保持部16aが形成されている。ゴムリング保持部16aの下面には、検出器弁座14aと当接又は離間するゴムリング17aが保持されている。なお、ゴムリング17aは本発明の弾性体に相当する。また、本実施形態のゴムリング17aの材質は、フッ素ゴム(FKM)である。ここで、ゴムリング17aとゴムリング保持部16aにより、検出器弁体部20aが構成される。また、検出器弁ロッド16の下部には凹部が形成され、エアが漏れることを防止するための、シール性を有するOリング23が装着されている。
エア駆動部6は、操作エアポート19が一面に形成されたシリンダ13を有している。シリンダ13の内周面上部には、中空円筒状のシリンダ孔13aが、内周面下部にはガイド孔13bが形成されている。また、シリンダ孔13a内には、シリンダ孔13aに対して摺動するピストン27が保持され、ガイド孔13b内には、ガイド孔13bに対して摺動するピストン軸27cがガイドされている。ピストン27の上面には、検出器弁ロッド16の下面に当接又は離間する凸部27bが形成されている。また、ピストン27には、鍔形状のOリング保持部27aが形成されている。Oリング保持部27aは、凹状に形成され、エアが漏れることを防ぐため、シール性を有するOリング24が保持されている。ピストン27の下方にあるピストン軸27cには、凹部が形成され、凹部には、エアが漏れることを防止するため、シール性を有するOリング29が保持されている。さらに、ピストン軸27cの下方には、弁体11と連結する連結部27dが形成されている。
ピストン27と検出器ボディ14の間には、圧縮バネであるバネ21が収納されている。バネ21の一端は、ピストン27の上面に当接し、バネ21の他端は、検出器ボディ14の下面に当接している。バネ21は、ピストン27を下向きに付勢している。また、ピストン27の下面側とシリンダ13により、ピストン室15が形成されている。ピストン室15は、操作エアポート19と連通している。操作エアポート19は、図3に示すように、開閉弁36を介して、操作エア供給源37に接続されている。
次に、検出器付開閉弁1の作用・効果を詳細に説明する。また、検出器5の検出作用を詳細に説明する。図1は、検出器付開閉弁1の閉弁状態を示し、図2は、開弁状態を示している。図3は、流体状態検出器と検出器付開閉弁のエア回路図である。
まず、弁体11が弁座12aに当接している閉弁状態について図1を用いて説明する。閉弁状態とき、操作エアの供給は停止され、ピストン室15に操作エアは流入しない。そのため、バネ21の付勢力により、ピストン27は押し下げられている。また、ピストン27と一体となっている弁体11は、弁座12aに当接し、閉弁状態である。
ここで、開閉弁8が閉弁状態にあるとき、検出器5内の検出器弁ロッド16は、検出エア圧力により生じる上向力によりバネ22の下向付勢力が大きいため、バネ22の付勢力により押し下げられている。この際、検出器弁体部20aのゴムリング17aは検出器弁座14aと当接した状態である。そのため、検出エアは、検出器室33に流入することはない。よって、流体状態検出器34では検出エアを検出できないため、開閉弁8が閉弁状態であることが検知される。
ここで、開閉弁8が開弁状態にあるとき、ピストン27が押し上げられることにより、ピストン27の凸部27bが、検出器弁ロッド16の下面に当接する。このとき、操作エアの圧力により生じる力の方が、バネ22の付勢力より大きいため、バネ22は収縮し、検出器弁ロッド16は押し上げられる。これに伴い、検出器弁体部20aのゴムリング17aは、検出器弁座14aから離間する。なお、ピストン27のOリング保持部27aが、検出器ボディ14の下面に当接すると、それより押し上げられることはない。
ここで、検出エアポート18を介して検出エアが検出器室33に流れ込み、排気孔28aより排出される。このとき、流体状態検出器34により、エアの流れが検出され、検出エアが供給されたことが分かる。これにより、開閉弁8の開弁状態が検知される。
従来の検出器付開閉弁100では、図11に示すようにエアの流れの切り替えは3つのOリング104、105、106の移動によって実現されていた。そのため、適切な位置までOリングが移動しなければ、エアの流れが切り替わらず、図10に示すように、検出エアB2が流体状態検出器の閾値Cに達して開弁状態を検知するとき、ストロークST2で示すストロークの長さ、及び時間T2で示す時間が必要であった。具体的には、弁体101が弁座111から離間するために必要なストロークST2は、全体のストロークST0の40%程度であった。そのため、それに達するまで検出器付開閉弁100の開弁状態を検知することができなかった。
ここで、近年の半導体製造工程では、薬液を制御する開閉弁が完全に閉じているかどうかをできるだけ高い精度で検出できるように、低開度域での開閉、すなわち短いストローク域の開弁状態を検出できる開閉弁が必要とされている。しかし、従来の検出器付開閉弁100では、弁体101のストロークは長く時間もかかるため、そのような使用に対応することができず、問題が生じていた。
本発明の検出器付開閉弁1によれば、操作エアの圧力により、ピストン27が上昇し検出器弁ロッド16に当接すると同時に検出器弁体部20aが検出器弁座14aからわずかにでも離間すれば、流体状態検出器34で検出するのに必要な流量の検出エアが流れる。そのため、低開度域において開弁状態を正確かつ高い応答性で検出することができる開閉弁を提供することができる。
(1)弁体11が弁座12aに対して当接又は離間することにより、流路の開閉を行う開閉弁8と、開閉状態を検出する検出器5とを有する検出器付開閉弁1であって、検出器5が、(a)検出器弁座14aが形成されたスリーブ14bと、(b)スリーブ14b内を摺動し、検出器弁座14aとスリーブ14bの径方向に対し垂直方向に当接又は離間する検出器弁体部20aを備える検出器弁ロッド16と、(c)検出器弁体部20aが検出器弁座14aと離間した時に変化する流体の状態を検出する流体状態検出器34とを有すること、を特徴とするので、電気式センサを直接開閉弁に取り付けないため高い防爆性を得られると共に、検出器弁体部20aが検出器弁座14aからわずかに離間すれば、検出器弁体部20aと検出器弁座14aから流体状態検出器34で検出するのに必要な流量のエアが流れるため、低開度域の開閉弁においても、開弁状態を正確かつ高い応答性及び耐久性で検出することができる。
第2実施形態に係る検出器付開閉弁2は、検出器付開閉弁1と主な構成は同じである。よって、異なる構成のみ説明する。なお、同じ構成物は同じ番号で記載することで説明を割愛する。図4に、検出器付開閉弁2の断面図を示す。また、図5に、図4のE部を拡大した図を示す。
検出器付開閉弁2が検出器付開閉弁1と相違する点は、検出器弁座14cと検出器弁体部20bの形状である。スリーブ14bの端面に設けられたテーパ状の検出器弁座14cが形成され、検出器弁ロッド16の上部には、凹部が形成された鍔形状のOリング保持部16bが形成されている。Oリング保持部16bの凹部には、Oリング17bが保持されている。ここで、Oリング17bとOリング保持部16bにより、検出器弁体部20bが構成される。これにより、検出器弁座14cと検出器弁体部20bの構造がシンプルであるため、加工性や組立性に優れ、安定した品質を得ることもできる。
(1)弁体11が弁座12aに対して当接又は離間することにより、流路の開閉を行う開閉弁8と、開閉状態を検出する検出器5とを有する検出器付開閉弁1であって、検出器5が、(a)検出器弁座14cが形成されたスリーブ14bと、(b)スリーブ14b内を摺動し、検出器弁座14cとスリーブ14bの径方向に対し垂直方向に当接又は離間する検出器弁体部20bを備える検出器弁ロッド16と、(c)検出器弁体部20bが検出器弁座14cと離間した時に変化する流体の状態を検出する流体状態検出器34とを有すること、を特徴とするので、電気式センサを直接開閉弁に取り付けないため高い防爆性を得られると共に、検出器弁体部20bが検出器弁座14cからわずかに離間すれば、検出器弁体部20bと検出器弁座14cから流体状態検出器34で検出するのに必要な流量のエアが流れるため、低開度域の開閉弁においても、開弁状態を正確かつ高い応答性及び耐久性で検出することができる。
第3実施形態に係る検出器付開閉弁3は、検出器付開閉弁1と主な構成は同じである。よって、異なる構成のみ説明する。なお、同じ構成物であるものは、同じ番号で記載することで、説明を割愛する。また、主な構成の作用は、同じであるため、説明を割愛する。図6に、検出器付開閉弁3の断面図を示す。
検出器付開閉弁3が検出器付開閉弁1と相違する点は、検出器弁ロッド16に調整ネジ30が設けられており、当接時の検出器弁ロッド16とピストン27との間の距離の調整が可能である点である。調整ネジ30は、検出器弁ロッド16内に弁体11側に向けてねじ込まれており、ロックナット30aによりロックされている。検出器付開閉弁2を組み立てる際、調整ネジ30を、任意の位置で検出器弁ロッド16内に深くねじ込んだり、浅くねじ込んだりすることができる。
第4実施形態に係る検出器付開閉弁4は、検出器付開閉弁3と主な構成は同じである。よって、異なる構成のみ説明する。なお、同じ構成物であるものは、同じ番号で記載することで、説明を割愛する。また、主な構成の作用は、同じであるため、説明を割愛する。図7に、検出器付開閉弁4の断面図を示す。
検出器付開閉弁4が検出器付開閉弁3と相違する点は、検出流路18bがスリーブ14bの端面に設けられており、ゴムリング17aの端面17cが検出流路18bの開口部と当接又は離間する点である。これにより、検出器弁体部20aが検出器弁座14aから離間した場合、検出器付開閉弁3では、検出エアははじめに検出器弁ロッド16の外周に流入するのに対し、検出器付開閉弁4では、ゴムリングの端面17cが検出器弁座14aを離間して検出エアが流入する。そのため、検出器付開閉弁4は、安定性が高く、より高い応答性で開弁状態を検出することができる。なお、本実施形態の検出器付開閉弁4のうち、検出器弁ロッド16内には調整ネジ30が保持されているが、第1実施形態の検出器付開閉弁1の検出器弁ロッド16のように調整ネジ30を保持しなくても良い。
調整ネジ30は、センサ31を開閉弁8の本体に直接取り付けた場合にも応用可能である。図8に、参考例に係る検出器付開閉弁9の断面図を示す。検出器付開閉弁1と比較して、検出器5を開閉弁8の上に有さない点、及びピストン27に調整ネジ30が保持されている点で異なる。
検出器付開閉弁9において、検出器5の代わりにセンサ31がエア駆動部6の上面に直接取り付けられている。また、検出器ボディ14の代わりに、カバー39が取り付けられている。検出器付開閉弁9を組み立てる際、調整ネジ30を、任意の位置でピストン27内に深くねじ込んだり、浅くねじ込んだりすることができる。
検出器付開閉弁4によれば、開閉弁8の閉弁時には、調整ネジ30はセンサ31で検出することができない位置にあるため、検知されず、閉弁状態であることが分かる。それに対し、開閉弁8の開弁時には、調整ネジ30の上部が、ピストン27に押し上げられることにより開閉弁8の外部に露出する。よって、センサ31により調整ネジ30が検出され、開閉弁8の開弁状態を検知することができる。また、調整ネジ30をピストン27に深くねじ込むか浅くねじ込むかにより、弁体11の移動を検出する検出ストロークを調整することができる。
これにより、開閉弁を多数製造した場合に、部品寸法のバラツキにより検出ストロークがばらつくが、このバラツキを調整ネジ30により均一に調整することによって、全ての開閉弁に対して一定又はねらいの検出ストロークに設定することができる。よって、公差の大きな部品を用いても調整ネジ30により調整できるため、品質を安定させることができる。
例えば、本実施形態では流体状態検出器34を使用しているが、流量を計測できなくても、一定の流量流れたときにONするセンサを用いても良い。
例えば、本実施形態では流体状態検出器34を使用しているが、流体状態検出器の替わりに圧力計を用い、一定の流量が流れたときの圧力降下を検出しても良い。
例えば、本実施形態ではゴムリング17aが検出器弁体部20aに装着され、検出器ボディ14側に検出器弁座14aが形成されているが、ゴムリング17aが検出器ボディ14に装着され、検出器弁体部20a側に検出器弁座が形成されても良い。
例えば、本実施形態では閉弁状態から開弁状態となる場合における検出について説明しているが、その他にも閉弁状態から開弁状態に切り替わったかどうかの検出にも利用することができる。
5 検出器
6 エア駆動部
7 弁本体
8 開閉弁
11 弁体
12a 弁座
14 検出器ボディ
14a 検出器弁座
14b スリーブ
16 検出器弁ロッド
16a ゴムリング保持部
17a ゴムリング
20a 検出器弁体部
30 調整ネジ
34 流体状態検出器
Claims (4)
- 弁体が弁座に対して当接又は離間することにより、流路の開閉を行う開閉弁と、前記開閉状態を検出する検出器とを有する検出器付開閉弁において、
前記検出器が、
検出器弁座が形成されたスリーブと、
前記スリーブ内を摺動し、前記検出器弁座と前記スリーブの径方向に対し垂直方向に当接又は離間する検出器弁体部を備える検出器弁ロッドと、
前記検出器弁体部が前記検出器弁座と離間した時に変化する流体の状態を検出する流体状態検出器とを有すること、
を特徴とする検出器付開閉弁。 - 請求項1に記載する検出器付開閉弁において、
前記検出器弁体部は、鍔形状であり、前記鍔の下面側に弾性体を保持していること、
を特徴とする検出器付開閉弁。 - 請求項1又は請求項2に記載する検出器付開閉弁において、
前記検出器弁ロッド内に、弁体側に向けて調整ネジを保持していること、
を特徴とする検出器付開閉弁。 - 請求項3に記載する検出器付開閉弁において、
前記調整ネジは、弁体の移動を検出する検出ストロークを調整することができること、
を特徴とする検出器付開閉弁。
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