JP2015034213A - 水性インク組成物、インクジェット記録方法及び着色体 - Google Patents
水性インク組成物、インクジェット記録方法及び着色体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015034213A JP2015034213A JP2013164942A JP2013164942A JP2015034213A JP 2015034213 A JP2015034213 A JP 2015034213A JP 2013164942 A JP2013164942 A JP 2013164942A JP 2013164942 A JP2013164942 A JP 2013164942A JP 2015034213 A JP2015034213 A JP 2015034213A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- ink composition
- water
- based ink
- colorant
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
Abstract
【解決手段】少なくとも、着色剤(I)、及び着色剤(II)の2種類の着色剤を含有する水性インク組成物であって、該水性インク組成物の総質量中における着色剤(I)の含有量が、着色剤(II)の含有量に対して2質量%以上65質量%以下であり、且つ着色剤(I)が、下記式(1)で表される染料又はその塩である水性インク組成物。
(式中、R1、R2、R5、R6及びR7は、それぞれ独立して水素原子、スルホ基等、R3及びR4は、それぞれ独立して水素原子、スルホ基等、nは0又は1を表す。)
【選択図】なし
Description
1)
少なくとも、着色剤(I)、及び着色剤(II)の2種類の着色剤を含有する水性インク組成物であって、該水性インク組成物の総質量中における着色剤(I)の含有量が、着色剤(II)の含有量に対して2質量%以上65質量%以下であり、且つ着色剤(I)が、下記式(1)で表される染料又はその塩である水性インク組成物。
R1、R2、R5、R6及びR7は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホ基、スルファモイル基、ニトロ基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアルキルスルホニル基、アルキル基、置換基を有してもよいアリールスルファモイルアミノ基、及びアルキルカルボニルアミノ基よりなる群から選択される基を表す。
R3及びR4は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、スルホ基、カルボキシ基、ニトロ基、置換基を有してもよいアルコキシ基、及びアルキル基よりなる群から選択される基を表す。
nは0又は1を表す。)
2)
着色剤(II)が、C.I. Acid Black 2である上記1)に記載の水性インク組成物。
3)
pH調整剤として、下記式(2)で表される化合物をさらに含有する上記1)又は2)に記載の水性インク組成物。
4)
水性インク組成物の総質量中における、着色剤(I)の含有量が、着色剤(II)の含有量に対して2質量%以上50%質量%以下である上記1)乃至3)のいずれか一項に記載の水性インク組成物。
5)
前記式(1)中、R1がカルボキシ基又はスルホ基であり、R2が水素原子であり、R6がニトロ基、カルボキシ基、又はスルホ基であり、nが1である上記1)に記載の水性インク組成物。
6)
前記式(1)中、R1及びR3がスルホ基であり、R4が水素原子、R5が水素原子、カルボキシ基、又はスルホ基であり、R6がニトロ基、カルボキシ基、又はスルホ基であり、R7が水素原子であり、nが1である上記1)に記載の水性インク組成物。
7)
C.I. Direct Orangeから選択される、少なくとも1種類の着色剤をさらに含有する上記1)〜6)のいずれか一項に記載の水性インク組成物。
8)
上記1)〜7)のいずれか一項に記載の水性インク組成物の液滴を、記録信号に応じて吐出させて、被記録材に付着させることにより記録を行うインクジェット記録方法。
9)
被記録材が情報伝達用シートである上記8)に記載のインクジェット記録方法。
10)
上記1)〜7)のいずれか一項に記載の水性インク組成物により着色された着色体。
11)
上記1)〜7)のいずれか一項に記載の水性インク組成物を含有する容器が装填されたインクジェットプリンタ。
上記式(1)中、R1、R2、R5、R6及びR7は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホ基、スルファモイル基、ニトロ基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアルキルスルホニル基、アルキル基、置換基を有してもよいアリールスルファモイルアミノ基、及びアルキルカルボニルアミノ基よりなる群から選択される基を表す。
また、R3及びR4は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、スルホ基、カルボキシ基、ニトロ基、置換基を有してもよいアルコキシ基、及びアルキル基よりなる群から選択される基を表す。
その具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル等の直鎖C1−C6アルキル基;イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、イソペンチル、イソヘキシル等の分岐鎖C1−C6アルキル基;シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等の環状C1−C6アルキル基;等が挙げられる。
少なくとも一方が水素原子以外の基が好ましく、
少なくとも一方がカルボキシ基、スルホ基又は非置換アルコキシ基、他方が水素原子又はスルホ基がより好ましく、
一方がスルホ基、他方が水素原子がさらに好ましい。
これらのうち、「一方」がR1、「他方」がR2が好ましい。
少なくともいずれか1つが水素原子以外の基が好ましく、
少なくともいずれか1つがカルボキシ基、スルホ基、及びニトロ基から選択される基がより好ましく、
少なくとも1つが水素原子、残りの2つのうち、一方がカルボキシ基、スルホ基、又はニトロ基、他方が水素原子又はニトロ基がさらに好ましく、
少なくとも1つが水素原子、残りの2つのうち、一方がスルホ基、他方が水素原子又はニトロ基が特に好ましい。
これらのうち、「残りの2つのうち」の「一方」がR6、「他方」がR5が好ましい。
少なくとも一方が水素原子以外の基が好ましく、
少なくとも一方がスルホ基、置換基を有してもよいアルコキシ基、又はアルキル基、他方が水素原子、スルホ基、又はアルキル基がより好ましく、
少なくとも一方がスルホ基、他方が水素原子、又は、一方が置換基を有してもよいアルコキシ基、他方がアルキル基がさらに好ましく、
一方がスルホ基、他方が水素原子が特に好ましい。
これらが置換するベンゼン環上の各基の置換位置は、該ベンゼン環に結合するアゾ基の置換位置を1位として、以下(a)〜(c)の置換位置が挙げられる。
(a)R1が2位、ニトロ基が4位、R2が5位。
(b)R1が4位、ニトロ基が2位、R2が5位。
(c)R1が2位、ニトロ基が5位、R2が4位。
これらのうち、好ましくは(a)又は(b)、より好ましくは(a)である。
これらが置換するベンゼン環上の各基の置換位置は、該ベンゼン環に結合し、且つR5〜R7を有するベンゼン環と結合するアゾ基の置換位置を1位として、R3が3位、R4が6位に置換するのが好ましい。
これらが置換するベンゼン環上の各基の置換位置は、該ベンゼン環に結合するアゾ基の置換位置を1位として、以下(a)〜(c)の置換位置が挙げられる。
(a)R5が2位、R6が4位、R7が5位。
(b)R5が3位、R6が5位、R7が4位。
(c)R5が2位、R6が5位、R7が4位。
(d)R5が3位、R6が4位、R7が6位。
これらのうち、好ましくは(a)である。
−(SO3H)n基が置換するナフタレン環に置換するヒドロキシ基の置換位置を1位、置換位置が特定されたスルホ基の置換位置を3位として、−(SO3H)n基が5位に置換するのが好ましい。
上記式(1)で表される染料の塩としては、無機又は有機の陽イオンと形成する塩が挙げられる。そのうち無機塩の具体例としては、元素の周期表第1族又は第2族の元素の陽イオンと形成する塩、及びアンモニウム塩が挙げられる。これらの中で好ましい無機塩は、リチウム、ナトリウム、カリウムの塩及びアンモニウム塩である。
有機の陽イオンの塩としては、例えば下記式(16)で表される化合物と形成する塩が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ヒドロキシアルキル基の例としてはヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシブチル等のヒドロキシ−C1−C4アルキル基が挙げられる。
ヒドロキシアルコキシアルキル基の例としては、ヒドロキシエトキシメチル、2−ヒドロキシエトキシエチル、3−ヒドロキシエトキシプロピル、2−ヒドロキシエトキシプロピル、4−ヒドロキシエトキシブチル、3−ヒドロキシエトキシブチル、2−ヒドロキシエトキシブチル等のヒドロキシC1−C4アルコキシ−C1−C4アルキル基が挙げられ、これらのうちではヒドロキシエトキシ−C1−C4アルキル基が好ましい。特に好ましいものとしては水素原子;メチル;ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシブチル等のヒドロキシ−C1−C4アルキル基;ヒドロキシエトキシメチル、2−ヒドロキシエトキシエチル、3−ヒドロキシエトキシプロピル、2−ヒドロキシエトキシプロピル、4−ヒドロキシエトキシブチル、3−ヒドロキシエトキシブチル、2−ヒドロキシエトキシブチル等のヒドロキシエトキシ−C1−C4アルキル基が挙げられる。
この範囲を超えると本発明の効果が得られないか、又は効果が著しく減弱する。
調整後のpHの範囲としては通常pH7以上、好ましくは7〜12、より好ましくは7〜10である。
前記のうち、R8、R9及びR10としては、水素原子、アルキル基、又はヒドロキシアルキル基が好ましく、その具体例としては、例えば水素原子、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基等が挙げられる。
また、上記水性インク組成物の表面張力としては通常25〜70mN/m、好ましくは25〜60mN/mである。
また、上記水性インク組成物の粘度としては通常30mPa・s以下、好ましくは20mPa・s以下である。
これらの水溶性有機溶剤の中では2−ピロリドン、イソプロピルアルコール、グリセリン、ジグリセリン、ブチルカルビトール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコールが好ましく、2−ピロリドン、イソプロピルアルコール、グリセリン、ブチルカルビトールがより好ましい。これらの有機溶剤は単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
これらの中では、上記式(2)で表されるpH調整剤が好ましい。
アニオン界面活性剤としてはアルキルスルホン酸塩、アルキルカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、N−アシルアミノ酸及びその塩、N−アシルメチルタウリン塩、アルキル硫酸塩ポリオキシアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ロジン酸石鹸、ヒマシ油硫酸エステル塩、ラウリルアルコール硫酸エステル塩、アルキルフェノール型燐酸エステル、アルキル型燐酸エステル、アルキルアリルスルホン塩酸、ジエチルスルホ琥珀酸塩、ジエチルヘキルシルスルホ琥珀酸、ジオクチルスルホ琥珀酸塩などが挙げられる。
カチオン界面活性剤としては2−ビニルピリジン誘導体、ポリ4−ビニルピリジン誘導体などがある。両性界面活性剤としてはラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ポリオクチルポリアミノエチルグリシンその他イミダゾリン誘導体などが挙げられる。
ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアリルキルアルキルエーテルなどのエーテル系、ポリオキシエチレンオレイン酸、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレートなどのエステル系、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3オールなどのアセチレングリコール(アルコール)系(例えば、日信化学社製サーフィノール104、105、82、420、440、465、オルフィンSTGなど)、等が挙げられる。
これらの中では、サーフィノール420、440、465が好ましい。
該インク組成物の調製に用いる水としては、イオン交換水、蒸留水等の上記無機不純物が少ないものが好ましい。
また、必要に応じインク組成物の調製後に、メンブランフィルター等を用いて精密濾過を行って、インク組成物中の夾雑物を除いてもよい。特に、該インク組成物をインクジェット記録に用いるときは、精密濾過を行うことが好ましい。精密濾過に使用するフィルターの孔径は通常1μm〜0.1μm、好ましくは0.8μm〜0.1μmである。
上記水性インク組成物をブラックインクとして使用し、これにマゼンタ、シアン、イエロー、必要に応じてグリーン、ブルー(又はバイオレット)及びレッド(又はオレンジ)等の各インク組成物を併用することにより、フルカラーの記録画像を得ることもできる。このときは、各色のインク組成物をそれぞれの容器に注入し、その容器を上記水性インク組成物を含有する容器と同様に、インクジェットプリンタの所定の位置に装填してインクジェット記録に使用することができる。
上記物質としては、上記水性インク組成物により着色され得る物質であればとくに制限されない。そのような物質の中では、例えば紙、フィルム等の情報伝達用シート;繊維や布(セルロース、ナイロン、羊毛等);皮革;カラーフィルター用基材;等の被記録材が好ましく挙げられる。
情報伝達用シートとしては、表面処理されたもの、具体的には紙、合成紙、フィルム等の基材にインク受容層を設けたもの、及び、インク受容層を特に設けていないものの両者が挙げられる。インク受容層は、例えば上記基材にカチオン系ポリマーを含浸あるいは塗工すること;多孔質シリカ、アルミナゾルや特殊セラミックス等の水性インク組成物中の着色剤を吸収し得る多孔性白色無機物を、ポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン等の親水性ポリマーと共に上記基材表面に塗工すること;等により設けられる。このようなインク受容層を設けたものは通常インクジェット専用紙(フィルム)、光沢紙(フィルム)等と呼ばれる。その具体例としては、例えば、旭硝子(株)製のピクトリコ;キヤノン(株)製のプロフェッショナルフォトペーパー、スーパーフォトペーパー、マットフォトペーパー、光沢ゴールド、プラチナグレード;セイコーエプソン(株)製の写真用紙(光沢)、フォトマット紙、写真用紙クリスピア(高光沢);日本ヒューレット・パッカード(株)製のプレミアムプラスフォト用紙、プレミアム光沢フィルム、フォト用紙、アドバンストフォトペーパー;コニカ(株)製のフォトライクQP;富士フイルム(株)製の画彩写真仕上げPro;等が挙げられる。
一方、インク受容層を特に設けていない情報伝達用シートとしては普通紙、上質紙、及びコート紙等が挙げられる。普通紙は、用途によってさまざまなものが数多く市販されている。市販されている普通紙の一例を挙げると、セイコーエプソン(株)製の両面上質普通紙;キヤノン(株)製のカラー普通紙;Hewlett Packard(株)製のMultipurpose Paper、All−in−one Printing Paper;三菱製紙(株)製のインクジェット用マット紙、商品名DL−9084;ゼロックス(株)製のプレミアム マルチパーパスペーパー4024;等が挙げられる。この他に、PPC(プレインペーパーコピー)用紙等も普通紙である。
本発明の水性黒色インク組成物はインクジェット記録用、筆記具用として用いられ、特にインクジェットインクとして使用しても、ノズル付近におけるインク組成物の乾燥による固体析出は非常に起こりにくく、噴射器(記録ヘッド)を閉塞することもない。また、本発明の水性黒色インク組成物は連続式インクジェットプリンタを用い、比較的長い時間間隔においてインクを再循環させて使用する場合においても、又はオンデマンド式インクジェットプリンタによる断続的な使用においても、物理的性質の変化を起こさない。
さらに、本発明の水性黒色インク組成物により記録された画像は、耐水性、耐湿性、耐オゾンガス性、耐擦性、耐光性等の各種堅牢性、特に耐光性と耐水性が良好である。
また、被記録物の長期保存安定性にも優れ、特に普通紙上での色相と共に、耐光性と耐水性に極めて優れる。また、彩度、明度、及び印字濃度等の発色性、演色性、近赤外光領域のセンサー対応特性にも優れる。
[実施例1〜5及び比較例1〜6]
下記表6に記載した各成分を混合し、おおよそ1時間攪拌して溶液とした後、0.45μmのメンブランフィルター(アドバンテック社製の商品名セルロースアセテート系濾紙)で濾過することにより、評価試験用の水性インク組成物を調製した。なお、下記表6中の各成分の数値は「部」を意味する。
(I):着色剤(I)。
(II):着色剤(II)。
AB2:C.I. Acid Black2。
DO39:C.I. Direct Orange39。
GLY:グリセリン。
2−PY:2−ピロリドン。
IPA:イソプロピルアルコール。
BCA:ブチルカルビトール。
SF440:サーフィノール440。
TEA:トリエタノールアミン。
各実施例及び比較例で調製した水性インク組成物を、EPSON(株)製のインクジェットプリンタ、商品名PX105により下記普通紙1及び2にインクジェット記録を行った。
普通紙1:ゼロックス(株)製、プレミアム マルチパーパスペーパー4024。
普通紙2:三菱製紙(株)製、インクジェット用マット紙、商品名DL−9084。
インクジェット記録の際は、100%、80%、60%、40%、20%、10%濃度の6段階の階調が得られるように画像パターンを作り、濃黒色〜淡黒色のグラデーションの記録物を得た。これを試験片として以下の評価試験を実施した。
以下の評価試験において測色が必要なときは、下記する測色機と測色条件にて測色した。
測色機:
GRETAG−MACBETH社製、商品名 SpectroEye。
測色条件:
濃度基準にANSI A、視野角2°、光源D50。
上記「(C)インクジェット記録」で得た各実施例、及び比較例の試験片のうち、普通紙1を用いた試験片における100%濃度の階調部分について、L*、a*、b*を測色し、下記計算式を用いて彩度C*値を算出した。
C*=(a*2+b*2)1/2
なお、得られたC*は、0に近いほど好ましい黒色の色相であり、以下4段階の基準で評価した。この基準では、「B」以上が通常の実用的な黒色の色相である。
A:C*が3.0未満。
B:C*が3.0以上4.0未満。
C:C*が4.0以上7.0未満。
D:C*が7.0以上。
結果を下記表7に示す。
上記「(C)インクジェット記録」で得た各実施例、及び比較例の試験片のうち、普通紙1を用いた試験片を調製した後、24時間自然乾燥した。乾燥後の試験片をキセノンウェザオメータXL75(スガ試験機(株)製)に設置し、温度24℃、湿度60%RH、100kLuxで72時間照射した。照射の終了後、各試験片を測色し、試験前後での色差(ΔE)を測定した。なお、得られた色差ΔEは小さい方が、光による変色が少ないことを意味し、耐光性に優れることを示す。
A:ΔEが3.0未満。
B:ΔEが3.0以上5.0未満。
C:ΔEが5.0以上8.0未満。
D:ΔEが8.0以上。
結果を下記表7に示す。
上記「(C)インクジェット記録」で得た各実施例、及び比較例の試験片のうち、普通紙2を用いた試験片を調製した後、24時間自然乾燥した。乾燥後の試験片をイオン交換水に10分間浸漬させた後、試験片をゆっくりと水中から取り出し、自然乾燥で24時間乾燥させた。この試験片を測色し、試験前後でのDk値の残存率(%)を計算した。なお、得られた残存率(%)は大きい方が、水による退色が少ないことを意味し、耐水性に優れることを示す。
A:試験後の残存率が95%以上。
B:試験後の残存率が93%以上95%未満。
C:試験後の残存率が90以上93%未満。
D:試験後の残存率が90%未満。
結果を下記表7に示す。
Claims (11)
- 少なくとも、着色剤(I)、及び着色剤(II)の2種類の着色剤を含有する水性インク組成物であって、該水性インク組成物の総質量中における着色剤(I)の含有量が、着色剤(II)の含有量に対して2質量%以上65質量%以下であり、且つ着色剤(I)が、下記式(1)で表される染料又はその塩である水性インク組成物。
R1、R2、R5、R6及びR7は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホ基、スルファモイル基、ニトロ基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアルキルスルホニル基、アルキル基、置換基を有してもよいアリールスルファモイルアミノ基、及びアルキルカルボニルアミノ基よりなる群から選択される基を表す。
R3及びR4は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、スルホ基、カルボキシ基、ニトロ基、置換基を有してもよいアルコキシ基、及びアルキル基よりなる群から選択される基を表す。
nは0又は1を表す。) - 着色剤(II)が、C.I. Acid Black 2である請求項1に記載の水性インク組成物。
- 水性インク組成物の総質量中における、着色剤(I)の含有量が、着色剤(II)の含有量に対して2質量%以上50%質量%以下である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の水性インク組成物。
- 前記式(1)中、R1がカルボキシ基又はスルホ基であり、R2が水素原子であり、R6がニトロ基、カルボキシ基、又はスルホ基であり、nが1である請求項1に記載の水性インク組成物。
- 前記式(1)中、R1及びR3がスルホ基であり、R4が水素原子、R5が水素原子、カルボキシ基、又はスルホ基であり、R6がニトロ基、カルボキシ基、又はスルホ基であり、R7が水素原子であり、nが1である請求項1に記載の水性インク組成物。
- C.I. Direct Orangeから選択される、少なくとも1種類の着色剤をさらに含有する請求項1〜6のいずれか一項に記載の水性インク組成物。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の水性インク組成物の液滴を、記録信号に応じて吐出させて、被記録材に付着させることにより記録を行うインクジェット記録方法。
- 被記録材が情報伝達用シートである請求項8に記載のインクジェット記録方法。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の水性インク組成物により着色された着色体。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の水性インク組成物を含有する容器が装填されたインクジェットプリンタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013164942A JP2015034213A (ja) | 2013-08-08 | 2013-08-08 | 水性インク組成物、インクジェット記録方法及び着色体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013164942A JP2015034213A (ja) | 2013-08-08 | 2013-08-08 | 水性インク組成物、インクジェット記録方法及び着色体 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018074602A Division JP6506441B2 (ja) | 2018-04-09 | 2018-04-09 | 水性インク組成物、インクジェット記録方法及び着色体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015034213A true JP2015034213A (ja) | 2015-02-19 |
Family
ID=52542978
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013164942A Pending JP2015034213A (ja) | 2013-08-08 | 2013-08-08 | 水性インク組成物、インクジェット記録方法及び着色体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015034213A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016199747A (ja) * | 2015-04-10 | 2016-12-01 | キヤノン株式会社 | インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006063332A (ja) * | 2004-07-29 | 2006-03-09 | Canon Inc | インクジェット用ブラックインク、インクセット、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、及びインクジェット記録装置 |
JP2006096996A (ja) * | 2004-08-31 | 2006-04-13 | Canon Inc | インクジェット用インク、インクジェット用インクの作製方法、インクジェット記録方法及びインクカートリッジ |
WO2006051850A1 (ja) * | 2004-11-12 | 2006-05-18 | Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha | アゾ化合物、インク組成物及び着色体 |
JP2008069331A (ja) * | 2006-09-15 | 2008-03-27 | Nippon Kayaku Co Ltd | 水性黒色インク組成物、これを用いるインクジェット記録方法、およびその着色体 |
JP2013032469A (ja) * | 2011-08-03 | 2013-02-14 | Nippon Kayaku Co Ltd | 水性黒色インク組成物、これを用いるインクジェット記録方法、及び着色体 |
WO2013035560A1 (ja) * | 2011-09-05 | 2013-03-14 | 日本化薬株式会社 | 水性黒色インク組成物、これを用いるインクジェット記録方法、及び着色体 |
-
2013
- 2013-08-08 JP JP2013164942A patent/JP2015034213A/ja active Pending
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006063332A (ja) * | 2004-07-29 | 2006-03-09 | Canon Inc | インクジェット用ブラックインク、インクセット、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、及びインクジェット記録装置 |
JP2006096996A (ja) * | 2004-08-31 | 2006-04-13 | Canon Inc | インクジェット用インク、インクジェット用インクの作製方法、インクジェット記録方法及びインクカートリッジ |
WO2006051850A1 (ja) * | 2004-11-12 | 2006-05-18 | Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha | アゾ化合物、インク組成物及び着色体 |
JP2008069331A (ja) * | 2006-09-15 | 2008-03-27 | Nippon Kayaku Co Ltd | 水性黒色インク組成物、これを用いるインクジェット記録方法、およびその着色体 |
JP2013032469A (ja) * | 2011-08-03 | 2013-02-14 | Nippon Kayaku Co Ltd | 水性黒色インク組成物、これを用いるインクジェット記録方法、及び着色体 |
WO2013035560A1 (ja) * | 2011-09-05 | 2013-03-14 | 日本化薬株式会社 | 水性黒色インク組成物、これを用いるインクジェット記録方法、及び着色体 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016199747A (ja) * | 2015-04-10 | 2016-12-01 | キヤノン株式会社 | インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI488921B (zh) | A water-soluble azo compound or a salt thereof, an ink composition and a coloring matter | |
JP2013018849A (ja) | 水溶性アゾ化合物又はその塩、インク組成物及び着色体 | |
JPWO2010146994A1 (ja) | 水溶性アゾ化合物又はその塩、インク組成物及び着色体 | |
JP2008056830A (ja) | 水溶性アゾ化合物又はその塩、インク組成物及び着色体 | |
JP2016098278A (ja) | 水溶性アゾ化合物又はその塩、インク組成物及び着色体 | |
JP4963883B2 (ja) | 水溶性アゾ化合物又はその塩、インク組成物及び着色体 | |
JP6289472B2 (ja) | 水性インク組成物、インクジェット記録方法及び着色体 | |
JP2013256598A (ja) | インク組成物、インクジェット記録方法及び着色体 | |
JP2015168763A (ja) | インク組成物、インクジェット記録方法及び着色体 | |
JP2015034213A (ja) | 水性インク組成物、インクジェット記録方法及び着色体 | |
JP6506441B2 (ja) | 水性インク組成物、インクジェット記録方法及び着色体 | |
JP2016160388A (ja) | 水性インク組成物、インクジェット記録方法、及び着色体 | |
JPWO2011086966A1 (ja) | 水溶性アゾ化合物又はその塩、インク組成物及び着色体 | |
JP2016204447A (ja) | 水溶性アゾ化合物又はその塩、インク組成物及び着色体 | |
JP2017002106A (ja) | 水溶性アゾ化合物又はその塩、インク組成物及び着色体 | |
JP2016160389A (ja) | 水性インク組成物、インクジェット記録方法、及び着色体 | |
JP2015168762A (ja) | インク組成物、インクジェット記録方法及び着色体 | |
JP2012036257A (ja) | インク組成物及び着色体 | |
JP2022185162A (ja) | インクセット及びインクジェット記録方法 | |
JP2012246342A (ja) | 水溶性アゾ化合物又はその塩、インク組成物及び着色体 | |
JP2008156411A (ja) | 水溶性アゾ化合物又はその塩、インク組成物及び着色体 | |
JP2007246565A (ja) | アゾ色素またはその塩、該アゾ色素またはその塩を含有する水性オレンジインク組成物 | |
JP2015124323A (ja) | 水性インク組成物、インクジェット記録方法及び着色体 | |
JP2017110099A (ja) | 水溶性アゾ化合物又はその塩、インク組成物及び着色体 | |
JP2016204437A (ja) | 水溶性アゾ化合物又はその塩、インク組成物及び着色体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160630 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170208 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170331 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170517 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170804 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20180207 |