JP2015033657A - インクジェット印刷方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】回路規模を増大させることなく画素領域内総液滴量を概ね一定にできるインクジェット印刷方法の提供。【解決手段】一定の基準に基づいて、各画素領域1a1〜1a3毎に、14滴数分の着弾領域内ドット格子2bの中から着弾させる位置を選択して平均化吐出模様を決定し、決定された平均化吐出模様に対応するノズルを利用して液滴を吐出させ、一定の基準に基づいて着弾させる位置を選択する際に、複数のノズルの全部のノズルを対象として予め得られたノズルの1液滴の平均吐出体積量に、着弾させる指定滴数を乗算して得られる目標吐出体積量と、画素領域の選択される位置に着弾する液滴の総体積量との差を一定範囲内におさめる様にする、ことを特徴とするインクジェット印刷方法である。【選択図】図6

Description

本発明は、有機EL(Electro Luminescence)等の表示デバイス用のディスプレイパネルの発光層やその他の塗布工程に用いるインクジェット印刷装置のインクジェット印刷方法に関するものである。
有機ELディスプレイパネルの有機発光層の形成方法として、低分子有機材料もしくは、高分子有機材料を溶媒塗布法にて形成する方法がある。
溶媒塗布法により有機発光層を形成する代表的な手段の一つに、インクジェット印刷装置を用いて、有機発光材料を含むインクの液滴を、ディスプレイ基板の画素領域に吐出して、有機発光層を形成する方法がある。このとき吐出されるインクの液滴には、有機発光材料と溶媒が含まれる。
一般的なインクジェット印刷装置は、複数のノズルを有するインクジェットヘッドを有し、インクジェットヘッドのノズルと印刷対象の位置関係を制御しながら、ノズルからインクを吐出することで、印刷対象にインクを塗布するものである(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、基板に着滴した液滴が画素領域と呼ばれる凹みの中を等方向に広がって所定の線幅を有する画素を形成することが開示されている。
インクジェットヘッドの複数のノズルを用いて、線幅を有する画素を複数形成する時に、各ノズルでの吐出液滴量に差があると、自画素領域内に吐出される総液量、すなわち形成される発光層の厚みが、他画素領域と異なる場合がある。そのため、あらかじめ、各ノズルから液滴を吐出させるために必要な電気駆動波形を異なる吐出量用に複数用意し、各々の電気駆動波形での吐出液滴量を測定し、波形と吐出量の関係を保持しておき、印刷時は、吐出タイミング毎に、画素領域内に吐出される総液量が概ね一定量になるように、波形と吐出量の関係から、駆動波形を選択しノズルから吐出させる方法が提案されている(例えば、特許文献2)。
図10(a)〜(c)は、特許文献2に開示されている、インクジェットヘッドのピエゾ駆動素子PZTの個体差で吐出量がノズル毎に変化した場合に、印加する3種類の駆動波形を選択して使用し画素領域内の総液量を概ね一定量にした一例を示す図である。
駆動波形は3種類あり、図10(a)に示す通り、COM1〜COM3である。COM2は規定電圧の駆動波形で、COM1は低電圧部分の高電圧の台形波形部をCOM2の110%に変形した駆動波形で、COM3は同様に90%に変形した駆動波形である。100ノズルにCOM2の駆動波形を印加した場合の各々のノズルが吐出する液滴体積量の100ノズルで平均値が7.0plであったとする。この内、任意の2つのノズルA、Bを選択し、吐出体積量を得たところ、6.5plと7.5plであったとする。図10(b)は、この2つのノズルA、BのCOM2駆動波形での吐出体積量を記している。このCOM2波形のみを用いて、8滴吐出させ、平均吐出量の8倍の56.0plを画素領域に吐出させる様子を矢印の右にノズルA、B毎に記している。結果、ノズルAが56.0plの86.7%、ノズルBは106.7%となっている。
次に、COM1駆動波形では吐出体積量が+10%、COM3駆動波形では−10%体積量が変化する特徴を利用して、ノズルA、B各々が目標の56.0plになるように、8つの液滴をCOM1〜COM3から選択する。図10(c)のノズルAでは、6滴をCOM1駆動波形で、2滴をCOM2駆動波形で各々吐出し、目標の99.8%を画素領域に吐出させている。ノズルBでは、1滴をCOM1駆動波形で、1滴をCOM2駆動波形で、6滴をCOM3駆動波形で各々吐出し、目標の100.4%を、画素領域に吐出させている。
また、インクジェット装置においては、インクジェットヘッドが液滴を吐出する時間が少しでも停止(例えば、60秒間の吐出停止)するだけで不吐出ノズルが発生し、また、連続吐出状態であっても、不吐出ノズルが発生する場合がある。そのため、一般的には、不吐出ノズルからインクを吸引する回復作業等が行われている(例えば、特許文献3参照)。
また、不吐出ノズルが発生した場合、不吐出ノズルをそのままの状態にしておき、不吐出ノズルによって本来記録すべき領域に対して補完する方法が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
図11は、特許文献4に開示されている、インクジェットヘッドとそのインクジェットヘッドにより塗布すべき対象である基板への吐出結果を示す一例である。図11おいて、インクジェットヘッド11には、基板12に塗布するために、複数のノズルが設けられている。
複数のノズルは、走査動作において、格子状画素領域により囲まれた各吐出領域13a、13b、13c内がインクの着滴位置(いわゆる、着弾地点)となるよう配置されている。符号Xで示す矢印がインクジェットヘッド11もしくは基板12の走査方向である。例として3つの吐出領域を記す。各吐出領域13a、13b、13cに8滴吐出させる例である。吐出領域13aは全てが正常な吐出ノズル番号1〜8により塗布する場合の吐出状態を示す。吐出領域13aに示すように、全てのノズルからインクが正常に吐出されている。吐出領域13bは、同じ吐出領域内に不吐出ノズル番号12が単独で発生した場合の吐出状態を示している。吐出領域13bに示すように、不吐出ノズルが単独で発生した場合には、1回の走査において、不吐出ノズルが塗布すべき吐出領域内における吐出ノズル(ノズル番号13)から2倍の液適量、即ち2回の液滴によりインクを塗布して補完する塗布データが作成される。このとき、吐出周波数を通常の2倍としている。吐出領域13cは、同じ吐出領域内に不吐出ノズルが2つ連続で発生した場合の吐出状態を示している。吐出領域13cに示すように、同じ吐出領域内に不吐出ノズル番号25、26の2つ発生した場合には、1回の走査において、2つの不吐出ノズルが塗布すべき吐出領域内における他の2つの吐出ノズル(ノズル番号24、27)のそれぞれから2回の液滴によりインクを塗布して補完する塗布データが作成される。なお、各吐出領域13a、13b、13c中の黒丸は吐出液滴、白丸は該当ノズルでは吐出させない様子である。
特開2003−266669号公報 特開2003−021714号公報 特開2004−142422号公報 特開2011−018632号公報
しかしながら、特許文献2の構成では、ノズルから液滴を吐出させるピエゾ駆動素子PZTに個体差がある場合でも画素領域内の総液滴量を概ね一定にするために、複数の駆動波形を保持し出力する電気回路と、駆動波形を塗布タイミングのたびに選択する電気回路とを、すべてのノズルのピエゾ駆動素子PZT毎に必要とするため、電気回路規模の増大と、インクジェット印刷設備の消費電力の増大とをもたらし、コスト対生産性を下げるという問題(第1の課題)があった。
また、特許文献4では、不吐出ノズルが発生した場合に、画素領域内の総液滴量を概ね一定にするために、近傍の代替ノズルから補填する方法であるため、不吐出ノズルと代替ノズルとに使用されるピエゾ駆動素子PZTの個体差がある場合に、1滴の液適量に差異を生じ、画素領域内の総液滴量が差異×代替液滴数分、変動するという問題(第2の課題)があった。
本発明は、上記第1の課題を解決するものであり、回路規模を増大させることなく画素領域内総液滴量を概ね一定にすることができるインクジェット印刷方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記第1の課題に加えて上記第2の課題をも解決するものであり、回路規模を増大させることなく、不吐出ノズルがある場合でも、画素領域内総液滴量を概ね一定にすることができるインクジェット印刷方法を提供することを目的とする。
第1の本発明は、
液滴が着弾可能な着弾候補位置を複数有する画素領域を複数備えた、ディスプレイパネルに用いる基板に対し、複数のノズルが配列されたインクジェットヘッドから前記液滴を吐出させ、前記基板の前記各画素領域に一定個数の前記液滴を着弾させるインクジェット印刷方法であって、
一定の基準に基づいて、前記画素領域毎に、前記複数の着弾候補位置の中から着弾させる位置を選択して着弾位置パターンを決定し、
前記決定された前記着弾位置パターンに対応する前記ノズルを利用して前記液滴を吐出させ、
前記一定の基準に基づいて前記着弾させる位置を選択する際に、前記複数のノズルの全部又は一部のノズルを対象として予め得られた前記ノズルの1液滴の平均吐出量に、前記着弾させる前記液滴の前記一定個数を乗算して得られる画素平均総体積量と、前記画素領域の前記選択される位置に着弾する前記液滴の画素着弾総体積量との差を一定範囲内におさめる様にする、
ことを特徴とするインクジェット印刷方法である。
また、第2の本発明は、
前記平均吐出量を得る対象の前記ノズルは、前記全部のノズルであって、
前記画素平均総体積量と、前記画素着弾総体積量との差を一定範囲内におさめる場合、前記全部のノズルを対象として得られた前記平均吐出量を利用して算出される前記画素平均総体積量と、全ての前記画素領域のそれぞれの前記画素着弾総体積量との差が最小となる様にする、ことを特徴とする上記第1の本発明のインクジェット印刷方法である。
また、第3の本発明は、
前記平均吐出量を得る対象の前記ノズルは、所定の前記画素領域及び前記所定の画素領域に隣接する複数の前記画素領域に対応する前記ノズルであって、
前記画素平均総体積量と、前記画素着弾総体積量との差を一定範囲内におさめる場合、前記対応する前記ノズルを対象として得られた前記平均吐出量を利用して算出される前記画素平均総体積量と、前記所定の画素領域及び前記隣接する複数の前記画素領域のそれぞれの前記画素着弾総体積量との差が最小となる様にする、ことを特徴とする上記第1の本発明のインクジェット印刷方法である。
また、第4の本発明は、
前記平均吐出量を得る対象の前記ノズルは、前記全部のノズルであって、
前記画素平均総体積量と、前記画素着弾総体積量との差を一定範囲内におさめる場合、全ての前記画素領域のそれぞれの前記画素着弾総体積量が、前記全部のノズルを対象として得られた前記平均吐出量を利用して算出される前記画素平均総体積量を中心として所定範囲内でランダムにばらつく様にする、ことを特徴とする上記第1の本発明のインクジェット印刷方法である。
また、第5の本発明は、
前記平均吐出量を得る対象の前記ノズルは、所定の前記画素領域及び前記所定の画素領域に隣接する複数の前記画素領域に対応する前記ノズルであって、
前記画素平均総体積量と、前記画素着弾総体積量との差を一定範囲内におさめる場合、前記所定の画素領域及び前記隣接する複数の前記画素領域のそれぞれの前記画素着弾総体積量が、前記対応する前記ノズルを対象として得られた前記平均吐出量を利用して算出される前記画素平均総体積量を中心として所定範囲内でランダムにばらつく様にする、ことを特徴とする上記第1の本発明のインクジェット印刷方法である。
また、第6の本発明は、
前記複数のノズルの一部のノズルが、前記液滴を吐出しない不吐出ノズルとなった場合、前記不吐出ノズルになる前に吐出していた前記液滴の着弾位置を、前記着弾候補位置には含めない、ことを特徴とする上記第1〜5の本発明の何れか一つの本発明のインクジェット印刷方法である。
本発明によれば、画素領域内総液滴量を概ね一定にすることができるため、ディスプレイパネルにおいて輝度ムラが発生しにくいインクジェット印刷方法を提供することができる。
また、本発明によれば、不吐出ノズルがある場合でも、ディスプレイパネルにおいて輝度ムラが発生しにくいインクジェット印刷方法を提供することができる。
本発明の実施の形態1におけるディスプレイパネル用基板の概念図 本発明の実施の形態1におけるディスプレイパネル用基板の概略断面図 本発明の実施の形態1における画素領域と吐出ドット格子との関係図 本発明の実施の形態1におけるインクジェット印刷装置の概念図 本発明の実施の形態1におけるノズル毎の吐出体積量の測定結果を示すグラフ (a):本発明の実施の形態1における各種吐出模様を説明するための比較例である、基準模様を適用した基準吐出模様を示す概略図、(b):本発明の実施の形態1における、全画素領域内の体積を概ね一定にする平均化吐出模様を示す概略図、(c):本発明の実施の形態1における、隣接画素領域との体積差を最小にする近傍画素領域均等化吐出模様を示す概略図、(d):本発明の実施の形態1における、隣接画素領域との体積差がランダムに変化するランダム吐出模様を示す概略図 (a):本発明の実施の形態2における各種吐出模様を説明するための比較例である、不吐出ノズルを補完する標準模様を適用した基準吐出模様を示す概略図、(b):本発明の実施の形態2における、不吐出ノズルを補完し全画素領域内の体積を概ね一定にする平均化吐出模様を示す概略図、(c):本発明の実施の形態2における、不吐出ノズルを補完し隣接画素領域との体積差を最小にする近傍画素領域均等化吐出模様を示す概略図、(d):本発明の実施の形態2における、不吐出ノズルを補完し隣接画素領域との体積差がランダムに変化するランダム吐出模様を示す概略図、 本発明の実施の形態1における、図6(a)の基準吐出模様と図6(b)の平均化吐出模様とについて、全画素領域番号と総体積量との関係を表したグラフ 本発明の実施の形態2における、図7(a)の基準吐出模様と図7(b)の平均化吐出模様とについて、全画素領域番号と総体積量との関係を表したグラフ (a)〜(c):特許文献2に記載された2つのノズルで画素領域内液適量を概ね同一にする方法を説明する図 特許文献4に記載された不吐出ノズルがある場合に画素領域内液適量を概ね同一にする方法を説明する図
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1におけるディスプレイパネル用の基板の概念図である。
1はディスプレイパネル用の基板である。
1aは基板1の上の撥液膜である。
1bは撥液膜1a上のバンクでノズル方向yに伸びている。
1cは画素領域で、撥液膜1aとバンク1bにより基板1上で区切られる。バンク1bは隣接する画素領域1cをSCAN方向xで区切っている。複数の画素領域1cの各画素領域中心は、SCAN方向xに対して間隔Lpxで配置され、ノズル方向yに対して間隔Lpyで配置されている。画素領域1cは、画素領域中心から、SCAN方向xに±Lwx/2、ノズル方向yに±Lwy/2で張られた円縁長方形領域である。
図2は、実施の形態1におけるディスプレイパネル用基板1の断面図である。
図2(a)は図1のディスプレイパネルのA−A線分で切り出した断面図である。A−A断面では、画素領域1cをSCAN方向xに切り出しており、バンク1bではさまれる画素領域1c部分には撥液膜1aが存在しない。
図2(b)は図1のディスプレイパネルのB−B線分で切り出した断面図である。B−B断面では、画素領域1cではない部位をSCAN方向xに切り出しており、バンク1bではさまれる部分には撥液膜1aが存在している。
図2(c)は図1のディスプレイパネルのC−C線分で切り出した断面図である。C−C断面では、画素領域1cをノズル方向yに切り出しており、バンク1bは存在せず、撥液膜1aではさまれる画素領域1c部分には撥液膜1aが存在しない。
図3は、実施の形態1における画素領域1cと吐出ドット格子との関係図である。
1cは画素領域であり、SCAN方向xにLwx、ノズル方向yにLwyで張られた円縁長方形領域である。
1dは着弾逃げ部分であり、画素領域1cの円縁長方形領域のSCAN方向xの2辺から幅nwx、ノズル方向yの2辺からは幅nwyで、円縁長方形領域の中心に向かう領域である。
1eは画素内着弾領域で、画素領域1cから着弾逃げ部分1dを差し引いた領域である。画素内に着弾させる液滴は、この画素内着弾領域1e内に吐出させる。着弾逃げ部分1dは、ノズルから吐出される液滴がずれて吐出された場合(着弾ズレ)に画素領域1cからはみ出さないようにするための余裕領域である。
2aは印刷吐出ドット格子で、SCAN方向印刷分解能pxの幅でSCAN方向xに、ノズル方向印刷分解能pyの幅でノズル方向yに、各々張られた破線の交点で、十字状に張られたマス目の格子部分である。SCAN方向印刷分解能px、ノズル方向印刷分解能pyの決定方法は後述する。
2bは着弾領域内ドット格子で、印刷吐出ドット格子2aのうち、画素内着弾領域1e内に配置される液滴を吐出する格子を示している。
本実施の形態では、画素内着弾領域1e内に標準で7滴を吐出させる(図3の黒丸で表記した7つの着弾領域内ドット格子2b参照)。
また、後述するように、本発明の特徴の一つである、所定の画素領域(図6(a)に示す第2画素領域1c2参照)とそれに隣接する画素領域(図6(a)に示す第1画素領域1c1、第3画素領域1c3参照)、もしくは、ディスプレイパネル用の基板1上の全ての画素領域1cに着弾される液滴の総体積量を概ね同一にする、又は、その液滴の総体積量を一定の範囲内でランダムにばらつく様にする方法を実現するために、あらかじめ予備液滴吐出数(図3の白丸で表記した7つの着弾領域内ドット格子2b参照)を準備しておく。
本実施の形態では、予備液滴吐出数として標準吐出液滴数(吐出する液滴数)と同一の7滴数分を準備する。したがって本実施の形態では、画素内着弾領域1eに14滴数分の着弾領域内ドット格子2bを用意する必要がある。この14滴と画素内着弾領域1e、および、図4で説明するノズル方向y間隔Lnyの関係から、SCAN方向印刷分解能px、ノズル方向印刷分解能pyを決定する。尚、本実施の形態の「7滴数」が、本発明の「一定個数」の一例にあたり、また、本実施の形態の「14滴数分の着弾領域内ドット格子2b」が、本発明の「着弾候補位置」の一例にあたる。
本実施の形態では、SCAN方向xに2ドット、ノズル方向yに7ドットの計14ドット分を画素内着弾領域1e内に確保するように、SCAN方向印刷分解能px、ノズル方向印刷分解能pyを決定した。
着弾領域内ドット格子2bのうち、吐出を行う7滴の着弾領域内ドット格子2bは、黒丸表記している。吐出しない7滴着弾領域内ドット格子2bは白丸で表記している。吐出する7滴(黒丸表記)の座標配置の重心位置が、画素領域1cの中心位置になるように吐出する7滴を配分した(図3参照)。
図4は、実施の形態1におけるインクジェット印刷装置の概念図である。
1は印刷対象の基板である。
3は、インクジェットヘッドであり1つ、もしくは複数個のヘッドをノズル方向yに並べて配置してある。本実施形態は2つのインクジェットヘッド3からなる。
3aはノズルであり、SCAN方向xに対して間隔Lnx、ノズル方向yに対して間隔Lnyで配置されている。このため、ノズル方向印刷分解能pyはノズル方向y間隔Lnyと同一になる。
4は基板1を走査する移動ステージである。
5はインクジェット制御器であり、ノズル駆動信号をインクジェットヘッド3の各ノズルに出力する。インクジェット制御器5は、位置検出器5a、印刷タイミング発生器5b、駆動信号発生器5c、ノズル毎体積量保持器5d、印刷ドットデータ保持器5e、印刷データ生成器5f、駆動信号選択器5gを備えた構成である。以下、各々を説明する。
位置検出器5aは印刷対象基板1が載せられた移動ステージ4の位置情報をパルス信号に変換し、位置情報パルス信号を発生するものである。
吐出タイミング発生器5bは、あらかじめ設定されたSCAN方向印刷分解能pxに基づき、位置検出部5aから出力される位置情報パルス信号を分周し、インクジェットヘッド3のノズルを駆動する電圧波形の発生タイミングを規定する吐出タイミング信号を生成して出力するものである。
駆動信号発生器5cは、吐出タイミング発生器5bからの吐出タイミング信号に基づきインクジェットヘッドのノズルからインクを吐出させるための駆動波形信号を出力する。
ノズル毎体積量保持器5dは、インクジェットヘッド3のすべてのノズル3aでの吐出体積量のデータをノズル毎に保持するものである。
印刷ドットデータ保持器5eは、印刷対象基板1上に印刷分解能px、pyで張られる格子2a上に吐出ドットを指示する印刷元データを保持したものである。
印刷データ生成器5fは、印刷ドットデータ保持器5eの印刷元データ情報と、ノズル毎体積量保持器5dのノズル毎の体積情報を入力し、印刷基板1に印刷できるように、印刷分解能px、pyに対応して、吐出液滴ドットごとの吐出オン/オフ状態を決定した印刷ビットマップデータに変換する。このとき、インクジェットヘッド3のノズル穴3aのSCAN方向xの間隔Lnxでノズル3aの位置がずれていくことを、pxも考慮してビットマップデータ上で補正する。
駆動信号選択器5gは、印刷データ生成器5fから送られてくる、印刷ビットマップデータのドットごとの吐出オン/オフ指示に従い、駆動信号発生器5cからの駆動波形信号をノズルごとにオン/オフするノズル連動吐出制御バス信号をインクジェットヘッド3に出力することによりインクの吐出を制御する。
次に、本発明の特徴である、すべての画素領域内に塗布される液滴の総体積量が概ね同一に印刷できる、印刷例について説明する。
まず、印刷に先立って、ノズル毎の吐出体積量を測定する。
図5はノズル3a毎の吐出体積量の測定結果を表したグラフである。横軸にノズル番号、縦軸に各ノズル3aの吐出体積量をpl(ピコリットル)でプロットしている。本実施の形態では1つあたり600ノズルからなるインクジェットヘッド3を2つ用いており、計1200個のノズルからなるインクジェット印刷装置である。
各ノズルの平均吐出体積量は、7.18plが得られる。ノズル番号600の前後でインクジェットヘッド3が異なるため、平均体積量が異なっている様子がわかる。これら測定された全ノズルのノズル毎体積量のデータをノズル毎体積保持器5dに格納する。
さて、あらかじめ印刷分解能pxと、基板1に印刷する印刷画像を準備し、各々、印刷タイミング発生器5b、印刷ドットデータ保持器5eに設定しておく。
移動ステージ4上に、基板1を載せる。移動ステージ4をインクジェットヘッド3に対して移動させると、正弦波信号からなる位置情報が時系列に発生する。
位置情報は位置検出器5aに入力され、位置情報パルスに整頓され、吐出タイミング発生器5bに入力される。吐出タイミング発生器5bでは、あらかじめ設定された印刷解像度pxに基づき、入力された位置情報パルス信号を分周し、印刷ドットごとの吐出信号として、吐出タイミング信号を発生する。吐出タイミング信号は、駆動信号発生器5cに入力され、吐出タイミング信号に基づきインクジェットヘッドのノズルからインクを吐出させるための駆動波形信号を出力する。
次に、印刷データ生成器5fで、印刷ドットデータ保持器5eに格納されている印刷ドット情報から、ノズル毎体積量保持器5dの各ノズルの吐出体積量を参照して、論理印刷ビットマップデータを生成する。
この印刷ドット情報から、体積量を参照して論理印刷ビットマップデータを算出する、本発明の特徴部分について図6を用いて説明する。
図5で説明したように、総計1200個のノズルを構成する各ノズルの平均吐出体積量は、7.18plである。そこで、7滴での平均体積量の合計は50.26plであるので、7滴を吐出する各画素領域1c内の目標吐出体積量は、50.26plとする。
尚、本実施の形態の「ノズルの平均吐出体積量」が、本発明の「ノズルの1液滴の平均吐出量」の一例にあたり、本実施の形態の「各画素領域1c内の目標吐出体積量」が、本発明の「画素平均総体積量」の一例にあたる。
図6(a)の左端の表601は、ノズル番号とそのノズルの体積量(vol)をノズル番号1から30番までをピコリットル(pl)単位で記載したものである。
図6(a)は3つの画素領域1c1、1c2、1c3について、各々の着弾領域内ドット格子2bにおいて、図3で規定した吐出模様に従って吐出ドット(黒丸)、非吐出ドット(白丸)を画素内着弾領域1c上に交互に記したものである。尚、図6(a)は比較例である。
また、図6(a)の右脇の表602には、着弾領域内ドット格子2bに対応する各ノズル(図6(a)の表601参照)の吐出液滴数を「滴数」の欄に記し、その右側の欄に、「滴数」の欄に記載の吐出液滴数を各ノズルの吐出量(図6(a)の表601参照)に乗算して得られた合算体積量を記し、合算体積量を各画素領域毎に合計して、3つの画素領域1c1、1c2、1c3内のそれぞれに着弾する液滴の総体積量として「合計」の欄に記した。
図6(a)に示す、黒丸と白丸が交互に配置されたこの模様を「基準吐出模様」と呼ぶ。
図6(a)では、第1ノズル群3a1での画素領域1c1内の総体積量が49.76pl、同様に、第2ノズル群3a2では49.49pl、第3ノズル群3a3では47.86plとなる。
図6(a)の「基準吐出模様」の場合、第1ノズル群3a1〜第3ノズル群3a3の総体積量は、目標吐出体積量50.26plを基準として、各々、−0.99%、−1.53%、−4.78%となる。
次に、図6(b)に示す例では、図6(a)と同様な項目を表示しているが、目標吐出体積量50.26plと、各着弾領域内ドット格子2bでの着弾液滴有ドット格子での体積量の総和との相違が最小になるように、着弾領域内ドット格子2bの14滴の中から7滴を吐出するノズルと、液滴数を選ぶ。この時、できあがる7滴の座標配置の重心位置が、画素領域1cの中心位置に近くなるようにも配慮する。このように選択した着弾液滴有ドット格子(黒丸で表した着弾領域内ドット格子)の模様を「平均化吐出模様」と呼ぶ。具体的には、図6(b)の、例えば第1画素領域1c1の場合、6番ノズルは1回目の吐出タイミングにおいて吐出ドット(黒丸)で、2回目の吐出タイミングでは非吐出ドット(白丸)である。また、3番ノズル、5番ノズル、8番ノズルは、1回目と2回目の吐出タイミングにおいて吐出ドット(黒丸)である。また、2番ノズル、4番ノズル、7番ノズルは、1回目と2回目の吐出タイミングにおいて非吐出ドット(白丸)である。
尚、本実施の形態の「平均化吐出模様」が、本発明の「着弾位置パターン」の一例にあたる。本実施の形態の、例えば、図6(b)の「第1画素領域1c1の場合の3番ノズル、5番ノズル、6番ノズル、8番ノズル」が、本発明の「着弾位置パターンに対応するノズル」の一例にあたる。
図6(b)では、第1ノズル群3a1での第1画素領域1c1内に実際に着弾される液滴の総体積量が50.18pl、同様に、第2ノズル群3a2では50.26pl、第3ノズル群3a3では50.26plとなる。尚、本実施の形態のこれら「総体積量」が、本発明の「画素着弾総体積量」の一例にあたる。
「平均化吐出模様」の場合、第1ノズル群3a1〜第3ノズル群3a3の総体積量は、目標吐出体積量50.26plを基準として、各々、−0.15%、0.00%、0.01%となる。
この様に、図6(a)の「基準吐出模様」では許容値(たとえば、±0.5%)に入らない場合でも、図6(b)の「平均化吐出模様」では許容値に入る。
この「平均化吐出模様」は、全面の画素領域1cでの吐出体積量を同一体積に向けて調整しているので、画素点灯時の広域面での輝度むらが発生しにくい。
また、1〜600番ノズルの内、画素領域に割り当てられないノズルを除いたノズルの平均体積量を用いて、7滴での総和体積量としても良い。その場合、1〜30番ノズルまでの第1〜3ノズル群の例ではノズル番号1、9、10、11、19、20、21、29、30の9つを除く21ノズルが、平均体積量を求める対象となる。
次に、図6(c)に示す例では、図6(b)と同様な項目を表示しているが、近傍画素領域間(注目する着弾領域内ドット格子と隣接する着弾領域内ドット格子間)での総体積量の違いが最小となるように、着弾液滴有ドット格子を選択している点が異なっている。
近傍の画素領域の総体積量を一定とするために、この例では1〜30番ノズルの平均吐出体積量が7.10plであることから、7滴での総和体積量49.70plを第1ノズル群3a1〜第3ノズル群3a3の各画素領域1c1〜1c3での目標吐出体積量とした。
この時、できあがる7滴の座標配置の重心位置が、各画素領域1c1〜1c3のそれぞれの中心位置に近くなるようにも配慮する。
尚、本実施の形態の「1〜30番ノズルの平均吐出体積量」が、本発明の「一部のノズルを対象として予め得られた前記ノズルの1液滴の平均吐出量」の一例にあたる。
この選択で決定した着弾液滴有ドット格子(黒丸で表した着弾領域内ドット格子)の模様を「近傍画素領域均等化吐出模様」と呼ぶ。具体的には、図6(c)の、例えば第1画素領域1c1の場合、4番ノズルは1回目の吐出タイミングにおいて吐出ドット(黒丸)で、2回目の吐出タイミングでは非吐出ドット(白丸)である。また、2番ノズル、5番ノズル、8番ノズルは、1回目と2回目の吐出タイミングにおいて吐出ドット(黒丸)である。また、3番ノズル、6番ノズル、7番ノズルは、1回目と2回目の吐出タイミングにおいて非吐出ドット(白丸)である。
尚、本実施の形態の「近傍画素領域均等化吐出模様」が、本発明の「着弾位置パターン」の一例にあたる。本実施の形態の、例えば図6(c)の「第1画素領域1c1の場合の2番ノズル、4番ノズル、5番ノズル、8番ノズル」が、本発明の「着弾位置パターンに対応するノズル」の一例にあたる。
図6(c)では、第1ノズル群3a1での第1画素領域1c1内の総体積量が49.67pl、同様に、第2ノズル群3a2では49.75pl、第3ノズル群3a3では49.73plとなる。尚、本実施の形態のこれら「総体積量」が、本発明の「画素着弾総体積量」の一例にあたる。
「近傍画素領域均等化吐出模様」の場合、第1ノズル群3a1〜第3ノズル群3a3の総体積量は、目標吐出体積量49.70plを基準として、各々、−0.01%、0.01%、0.06%となる。
この様に、図6(b)の「平均化吐出模様」の第1ノズル群3a1では、目標吐出体積量50.26plに対して−0.15%であったものが、図6(c)の「近傍画素領域均等化吐出模様」の第1ノズル群3a1では、目標吐出体積量49.70plに対して−0.01%と良化している。これは、目標吐出体積量を全ノズルの平均体積量からではなく、第2画素領域1c2と、それに隣接する第1画素領域1c1及び第3画素領域1c3に対応する近傍ノズルの平均体積量から設定しているからである。このように「近傍画素領域均等化吐出模様」は、隣接する画素領域間で体積量の違いが少ないため、「平均化吐出模様」よりスジむらが発生しにくい。
尚、本実施の形態の「第2画素領域1c2」が、本発明の「所定の前記画素領域」の一例にあたり、本実施の形態の「第1画素領域1c1と第3画素領域1c3」が、本発明の「所定の前記画素領域に隣接する複数の前記画素領域」の一例にあたる。
また、1〜30番ノズルの内、画素領域に割り当てられないノズルを除いたノズルの平均体積量から7滴での目標吐出体積量を算出しても良い。その場合、1〜30番ノズルを用いる第1〜3ノズル群の例ではノズル番号1、9、10、11、19、20、21、29、30の9つを除く21ノズルの平均体積量を用いて、7滴での目標吐出体積量とする。
尚、図6(c)の例では、他の近傍ノズル(例えば、31〜60番ノズル、61〜90番ノズルなど)についても、1〜30番ノズルを対象として説明した平均化吐出模様の決定方法と同様の方法を適用して、基板1上の全ての画素領域1cに対して、平均化吐出模様を決定する。この様に、基板1上の全ての画素領域1cに対して、上記の方法で決定された平均化吐出模様に対応するノズルを利用して液滴を吐出する構成である。
また、図6(c)の例では、3つの画素領域を含む近傍画素領域に対応するノズルを対象として算出された平均吐出体積量は、3つの画素領域のそれぞれに共通の目標吐出体積量を算出する際に共用する構成について説明したが、これに限らず例えば、各画素領域毎に目標吐出体積量を異ならせ、平均吐出体積量を共用しない構成でも良い。この場合、図6(a)に示す画素領域1c1〜1c3を代用して説明すると、例えば、第2画素領域1c2の目標吐出体積量の求め方は、上記の図6(c)と同じであるが、第3画素領域1c3の目標吐出体積量を求める場合、第3画素領域1c3と、第3画素領域1c3に隣接する第2画素領域1c2及び第4画素領域(図6(a)の第3画素領域1c3の下方に隣接する画素領域であるが図示は省略した)に対応する第11〜第30ノズル、及び第30ノズルの下方に配置されている第31ノズル〜第40ノズル(図示省略)を対象として、第3画素領域1c3にのみ用いる専用平均吐出体積量を求め、その求めた専用平均吐出体積量に一定個数の液滴数(上記例では、7液滴)を乗算して第3画素領域にのみ用いる専用目標吐出体積量を算出し、各画素領域毎に求めた専用目標体積量と、近傍画素領域のそれぞれの画素領域に実際に着弾する液滴の総体積量との差が最小となる様に、着弾位置パターンを決定する構成であっても良い。
さらに、近傍画素領域は3つの画素領域に限らず、5つ、7つなど奇数個の画素領域でもよい。
次に、図6(d)に示す例では、図6(b)と同様な項目を表示しているが、近傍画素領域間(注目する着弾領域内ドット格子と隣接する着弾領域内ドット格子間)での総体積量を指定の範囲内で変化させ、全画素領域を集計した場合に画素領域の位置に対して、各総体積量がランダムに並ぶように、着弾液滴有ドット格子を選択している点が異なっている。
ここでは、近傍の画素領域の総体積量の中央値(中央総体積量)を次の様に定めた。即ち、この例では1〜30番ノズルの平均吐出体積量が7.10plであることから、7滴での総和体積量49.70plを第1ノズル群3a1〜第3ノズル群3a3の各画素領域1c1〜1c3での中央総体積量とした。尚、本実施の形態の「中央総体積量」が、本発明の「画素平均総体積量」の一例にあたる。
そして、指定範囲を±1.00%、すなわち50.20〜49.20plの範囲内で、総体積量が変化するように、第1ノズル群3a1の第1画素領域1c1では、50.18pl、第2ノズル群3a2は49.65pl、第3ノズル群3a3は49.21plとした例である。尚、本実施の形態のこれら「総体積量」が、本発明の「画素着弾総体積量」の一例にあたる。
この場合、各画素領域1a1〜1a3での総体積量が指定範囲±1.00%内に入っている。これは、中央総体積量を全ノズルの平均体積量からではなく、第2画素領域1c2と、それに隣接する第1画素領域1c1及び第3画素領域1c3に対応する近傍ノズルの平均体積量から設定しているからである。
この選択で決定した着弾液滴有ドット格子(黒丸で表した着弾領域内ドット格子)の模様を「ランダム吐出模様」と呼ぶ。具体的には、図6(d)の、例えば第1画素領域1c1の場合、6番ノズルは1回目の吐出タイミングにおいて非吐出ドット(白丸)で、2回目の吐出タイミングでは吐出ドット(黒丸)である。また、3番ノズル、5番ノズル、8番ノズルは、1回目と2回目の吐出タイミングにおいて吐出ドット(黒丸)である。また、2番ノズル、4番ノズル、7番のずるは、1回目と2回目の吐出タイミングにおいて非吐出ドット(白丸)である。
尚、本実施の形態の「ランダム吐出模様」が、本発明の「着弾位置パターン」の一例にあたる。本実施の形態の、例えば図6(d)の「第1画素領域1c1の場合の3番ノズル、5番ノズル、6番ノズル、8番ノズル」が、本発明の「着弾位置パターンに対応するノズル」の一例にあたる。
また、本実施の形態の「第2画素領域1c2」が、本発明の「所定の前記画素領域」の一例にあたり、本実施の形態の「第1画素領域1c1と第3画素領域1c3」が、本発明の「所定の前記画素領域に隣接する複数の前記画素領域」の一例にあたる。
この「ランダム吐出模様」は、全画素領域間で±1.00%の範囲でランダムに総体積量が変化するため、画素領域が発光した場合に発光度合いがぼかされ、図6(b)の「平均化吐出模様」よりスジむらは発生しにくい。
また、「ランダム吐出模様」の中央総体積量を全ノズルの平均体積量とすれば、上記ぼかしの効果と「平均化吐出模様」での輝度むら低減効果とが合わされ、輝度むらとスジむらの両方が発生しにくくなる。
もちろん、平均体積量の算出を図6(c)と同様、画素領域に割り当てられないノズルを除いたノズルの平均体積量から7滴での目標吐出体積量を算出しても良い。
尚、図6(d)の例では、他の近傍ノズル(例えば、31〜60番ノズル、61〜90番ノズルなど)についても、1〜30番ノズルを対象にして説明したランダム吐出模様の決定方法と同様の方法を適用して、基板1上の全ての画素領域1cに対して、ランダム吐出模様を決定する。この様に、基板1上の全ての画素領域1cに対して、上記の方法で決定されたランダム吐出模様に対応するノズルを利用して液滴を吐出する構成である。
また、上記実施の形態の図6(d)の例では、近傍画素領域として、第1画素領域1c1〜第3画素領域1c3の3つの画素領域に対応する1〜30番ノズルを対象として平均吐出体積量(7.10pl)を算出し、その平均吐出体積量に7滴数を乗算して総体積量(中央総体積量)(49.70pl)を予め得ておき、近傍の各画素領域1c1〜1c3の各画素領域に実際に着弾される液滴の総体積量が、予め得られている中央総体積量を中心として所定範囲内でランダムにばらつく様に、ランダム吐出模様を決定する場合について説明したが、これに限らず例えば、近傍の画素領域として、所定の一つの画素領域と、その所定の一つの画素領域を中心として上側に隣接する2つの画素領域と、下側に隣接する2つの画素領域の合計5つの画素領域を対象とする構成でも良い。また、これに限らず例えば、基板1上の全ての画素領域を対象として平均吐出体積量を算出し、その平均吐出体積量に一定個数の液滴数を乗算して総体積量を予め得ておき、前記画素領域の各画素領域に実際に着弾される液滴の総体積量が、予め得られている総体積量を中心として所定範囲内でランダムにばらつく様に、ランダム吐出模様を決定する構成でも良い。
以上により、印刷データ生成器5fで、印刷ドットデータ保持器5eに格納されている印刷ドット情報から、「基準吐出模様」「平均化吐出模様」「近傍画素領域均等化吐出模様」「ランダム吐出模様」を、論理印刷ビットマップデータとして、各々生成できる。
生成された論理印刷ビットマップデータは、印刷基板1にむらなく印刷できるように、印刷分解能pxと、インクジェットヘッド3のノズル間隔に対応して、印刷ドットごとの吐出オン/オフ状態を決定した物理印刷ビットマップデータに変換し、使用するノズル分を同時に、ノズル連動吐出制御バス信号として出力する。
駆動信号選択器5gは、印刷データ生成器5fから送られてくる、ノズル連動吐出制御バス信号のノズルごとの吐出オン/オフ指示に従い、駆動信号発生器5cからの駆動波形信号をノズルごとにオン/オフすることにより、インクの吐出を制御する。
移動ステージ4がインクジェットヘッド3の下を速度Vxで通過すると、上記の動作が繰り返し実行され、基板1上には、印刷分解能pxで、印刷ドットデータに基づきインクが吐出され、完全に通過し終わると、印刷ドットデータに基づく吐出がすべて基板1上に着弾し終わっている。
(実施の形態2)
さらに、ノズルの一部に吐出しないノズル(不吐出ノズル)がある場合にも、本発明の特徴である、すべての画素領域内に塗布される液滴量が概ね同一に印刷できる、実施の形態2の印刷例について説明する。
実施の形態1と異なる点は、印刷データ生成器5fで、印刷ドットデータ保持器5eに格納されている印刷ドット情報から、ノズル毎体積量保持器5dの各ノズルの吐出体積量を参照する際に、不吐出ノズルはドットの割り当て候補から除外して、体積一定化を行う点である。
図7(a)〜図7(d)は、図6と同一のノズル構成、体積量(vol)からなる、3つの画素領域1cについて「不吐出時基準吐出模様」、「不吐出時平均化吐出模様」、「不吐出時近傍画素領域均等化吐出模様」、「不吐出時ランダム吐出模様」を説明した図である。ただし、図6との相違点は、各画素領域1cに割り当てられるノズルの一部に不吐出ノズルが含まれている点である。この例では、ノズル番号5、15、25、26の4つのノズルが不吐出ノズルである。
図7(a)は「不吐出時基準吐出模様」である。図7(a)の第1ノズル群3a1〜第3ノズル群3a3は、図3で規定した吐出模様に従って吐出ドット(黒丸)、非吐出ドット(白丸)を画素内着弾領域1c上に記し、不吐出ノズルのノズル番号5、15、25、26の担当するドットを×で記している。不吐出ノズルが担当するドットが吐出ドット(黒丸)である場合は、隣接するノズル番号の一番近いノズルの非吐出ドット(白丸)を吐出ドット(黒丸)に代替している。ノズル番号5はノズル番号6で、ノズル番号15はノズル番号16で、ノズル番号25はノズル番号24で、ノズル番号26はノズル番号27で、各々代替している。尚、図7(a)は比較例である。
図7(a)の「不吐出時基準吐出模様」では、第1ノズル群3a1での第画素領域1c1内の総体積量が49.70pl、同様に、第2ノズル群3a2では49.46pl、第3ノズル群3a3では46.77plとなる。「不吐出時基準吐出模様」の場合、第1ノズル群3a1〜第3ノズル群3a3の総体積量は、目標吐出体積量50.26plを基準として、各々、−1.11%、−1.59%、−6.94%となる。
次に、図7(b)は「不吐出時平均化吐出模様」である。図7(b)の第1ノズル群3a1〜第3ノズル群3a3は、着弾領域内ドット格子2bの14滴から、各々の画素内着弾領域1c1〜1a3上の不吐出ノズルのノズル番号5、15、25、26の担当するドットを×で記し、各14滴のドットから除外し、残ったドット(着弾領域内有効ドット格子)から7滴の吐出ドット(黒丸)を選択している。
吐出ドットの選択方法は、「平均化吐出模様」と同様に、目標吐出体積量50.26plと、各着弾領域内有効ドット格子から選択した7滴での体積量の総和との相違が最小になるように、着弾領域内有効ドット格子の中から7滴を吐出するノズル、液滴数を選ぶ。この時、できあがる7滴の座標配置の重心位置が、画素領域1cの中心位置に近くなるようにも配慮する。
図7(b)では、第1ノズル群3a1での画素領域1c内の総体積量が50.56pl、同様に、第2ノズル群3a2では50.26pl、第3ノズル群3a3では50.25plとなる。「不吐出時平均化吐出模様」の場合、第1ノズル群3a1〜第3ノズル群3a3の総体積量は、目標吐出体積量50.26plを基準として、各々、0.60%、0.00%、0.02%となる。この「不吐出時平均化吐出模様」は、全面の画素領域1cでの吐出体積量を同一体積に向けて調整しているので、画素点灯時の広域面での輝度むらが発生しにくい。
また、1〜600番ノズルの内、画素領域に割り当てられないノズルを除いたノズルの平均体積量を用いて、7滴での総和体積量としても良い。その場合、1〜30番ノズルまでの第1〜3ノズル群の例ではノズル番号1、9、10、11、19、20、21、29、30の9つを除く21ノズルが、平均体積量を求める対象となる。
さらに、1〜600番ノズルの内、画素領域に割り当てられないノズルと、不吐出ノズルを除いたノズルの平均体積量を用いて、7滴での総和体積量としても良い。1〜30番ノズルまでの第1〜3ノズル群の例ではノズル番号1、9、10、11、19、20、21、29、30が割り当てられないノズルで、ノズル番号5、15、25、26が不吐出ノズルである。これら13個のノズルを除く17ノズルが、平均体積量を求める対象となる。
次に、図7(c)は「不吐出時近傍画素領域均等化吐出模様」である。図7(b)と同様な項目を表示しているが、近傍の画素領域間での総体積量の違いが最小となるように、不吐出ドットを除いた着弾液滴有ドット格子を選択している点が異なっている。近傍の画素領域の総体積量を一定とするために、この例では1〜30番ノズルの平均体積量が7.10plであることから、7滴での総和体積量49.70plを第1ノズル群3a1〜第3ノズル群3a3の各画素領域1c1〜1c3での目標吐出体積量とした。
この時、できあがる7滴の座標配置の重心位置が、各画素領域1c1〜1c3のそれぞれの中心位置に近くなるようにも配慮する。
図7(c)では、第1ノズル群3a1での第1画素領域1c1内の総体積量が49.76pl、同様に、第2ノズル群3a2では49.68pl、第3ノズル群3a3では50.10plとなる。「不吐出時近傍画素領域均等化吐出模様」の場合、第1ノズル群3a1〜第3ノズル群3a3の総体積量は、目標吐出体積量49.70plを基準として、各々、0.12%、−0.04%、0.80%となる。
図7(b)の「不吐出時平均化吐出模様」の第1ノズル群3a1では、目標吐出体積量50.26plに対して0.60%であったものが、図7(c)の「不吐出時近傍画素領域均等化吐出模様」では、目標吐出体積量49.70plに対して0.12%と良化している。これは、目標吐出体積量を全ノズルの平均体積量からではなく、近傍ノズルの平均体積量から設定しているからである。
逆に、第3ノズル群3a3では、図7(b)の「不吐出時平均化吐出模様」では−0.02%であったものが、図7(c)の「不吐出近傍画素領域均等化吐出模様」では、0.80%と悪化している。これは、不吐出ノズルのノズル番号25、26を除外した場合のノズル番号22、23、24、27、28の5ノズルのうち、ノズル番号27が5.49plと1〜30番ノズルの平均体積量7.10plに比べ1.61plも小さく、この27番ノズルを使う場合と使わない場合で、総体積量が1.61pl程度大きく変化するため、目標吐出体積量49.70plに合わせ込む分解能が1.61pl程度の刻みで変化するため、一番近い体積量が50.10pl、その次が48.69plとなり、50.10plが選択されたからである。
しかしながら、隣接する画素領域間で体積量の違いは、図7(a)の、第2ノズル群3a2と第3ノズル群3a3の体積量の差が−2.71plに対して、図7(c)では同様に体積量の差が+0.42plと減少している。このように「不吐出時近傍画素領域均等化吐出模様」は、隣接する画素領域間で体積量の違いが少ないため、スジむらが発生しにくい。
また、1〜30番ノズルの内、画素領域に割り当てられないノズルを除いたノズルの平均体積量から7滴での目標吐出体積量を算出しても良い。1〜30番ノズルを用いる第1〜3ノズル群の例ではノズル番号1、9、10、11、19、20、21、29、30の9つを除く21ノズルの平均体積量を用いて、7滴での目標吐出体積量とする。
さらに、1〜30番ノズルの内、画素領域に割り当てられないノズルと、不吐出ノズルを除いたノズルの平均体積量から7滴での目標吐出体積量を算出しても良い。1〜30番ノズルまでの第1〜3ノズル群の例ではノズル番号1、9、10、11、19、20、21、29、30が割り当てられないノズルで、ノズル番号5、15、25、26が不吐出ノズルである。これら13個のノズルを除く17ノズルを用いて、7滴での目標吐出体積量とする。
次に、図7(d)は「不吐出時ランダム吐出模様」である。図7(b)と同様な項目を表示しているが、近傍の画素領域間での総体積量を指定の範囲内で変化させ、全画素領域を集計した場合に画素領域の位置に対して、各総体積量がランダムに並ぶように、不吐出を除く着弾液滴有ドット格子を選択している点が異なっている。近傍の画素領域の総体積量の中央値を、この例では1〜30番ノズルの平均体積量が7.10plであることから、7滴での総和体積量49.70plをこれら3つの画素領域での中央総体積量とした。そして、指定範囲を±1.00%、すなわち50.20〜49.20plの範囲内で、総体積量が変化するように、第1ノズル群3a1の画素領域では、50.06pl、第2ノズル群3a2は49.68pl、第3ノズル群3a3は48.69plとした例である。第1ノズル群3a1は0.72%、第2ノズル群3a2は−0.04%、第3ノズル群3a3は−2.03%となっている。
「不吐出時ランダム吐出模様」の第1ノズル群3a1では、0.72%と目標の+1.00%に入っている。これは、目標吐出体積量を全ノズルの平均体積量からではなく、近傍ノズルの平均体積量から設定しているからである。逆に、第3ノズル群3a3では、−2.03%と−1.00%以内に入っていない。これは、不吐出ノズルのノズル番号25、26を除外した場合のノズル番号22、23、24、27、28の5ノズルのうち、ノズル番号27が5.49plと1〜30番ノズルの平均体積量7.10plに比べ1.61plも小さく、この27番ノズルを使う場合と使わない場合で、総体積量が1.61pl程度大きく変化するため、目標吐出体積量49.20plに合わせ込む分解能が1.61pl程度の刻みで変化するため、一番近い体積量が、48.69pl、その次が50.10plとなり、48.69plが選択されたからである。
しかしながら、隣接する画素領域間でのランダムの方向性、すなわち−1.00%に対して−2.03%という負方向への変動は得られており、全画素領域間でランダムに体積量を変化させる機能は働いている。この結果、画素領域が発光した場合に発光度合いがぼかされ、スジむらは発生しにくい。
また、「不吐出時ランダム吐出模様」の中央総体積量を全ノズルの平均体積量とすれば、上記ぼかしの効果と「不吐出時平均化吐出模様」での輝度むら低減効果と合わされ、輝度むらとスジむらが発生しにくくなる。
もちろん、平均体積量の算出を図7(c)と同様、画素領域に割り当てられないノズルと、不吐出ノズルを除いたノズルの平均体積量から7滴での目標吐出体積量を算出しても良い。
以上のように、不吐出ノズルがあるため着弾領域内有効ドットが減少し、期待体積量には近づく程度は、不吐出ノズルが無いときに比べ上記例でも見られるとおり、悪くなることがあるが、目的とした機能である、全画素領域での体積量平均化、近傍画素領域での体積量平均化、指定範囲内での体積量のランダム化、は行うことができ、スジむらおよび、輝度むらを低減することができる。
次に、実施の形態1、2での効果の比較について説明する。
図8は、図6(a)の「基準吐出模様」により各画素領域内に着弾する液滴の総体積量を吐出(a)、図6(b)の「平均化吐出模様」により各画素領域内に着弾する液滴の総体積量を吐出(b)として、全ての画素領域1cの番号と総体積量との関係をグラフにしたものである。図9は、不吐出ノズルが含まれる場合の、図7(a)の「不吐出時基準吐出模様」により各画素領域内に着弾する液滴の総体積量を不吐出(a)、図7(b)の「不吐出時平均化吐出模様」により各画素領域内に着弾する液滴の総体積量を不吐出(b)として、全ての画素領域1cの番号と総体積量との関係をグラフにしたものである。ばらつきの程度(3σ)が、図8では「基準吐出模様」の2.7%が、「平均化吐出模様」では0.9%に、不吐出ノズルが含まれる場合の図9でも2.7%から1.1%に各々減少している。
各吐出模様のもたらす効果について以下に説明する。
図6(b)の「平均化吐出模様」は、全面の画素領域1cでの吐出体積量を同一体積に向けて調整しているので、画素点灯時の広域面での輝度むらが発生しにくい。同一の体積の設定については、画素領域に割り当てられないノズルを含み、平均体積量を用いる方法、もしくは画素領域に割り当てられないノズルを除いて、平均体積量を用いる方法がある。どちらでも、全面画素領域での均等化をもたらすため、輝度むらが発生しにくくなる。指定数の液滴の各々座標配置の総重心位置が、画素領域1cの中心位置に近くなるようにも配慮すれば、吐出直後の液滴同士が液滴間に働く吸引力によって、画素領域1cの中心位置に近い位置にまとまり、乾燥後の画素内での発光材料の高さばらつきを抑制することができる。
また、図6(c)の「近傍画素領域均等化吐出模様」は、近傍の画素領域間での総体積量の違いが最小となるように、不吐出ドットを除いた着弾液滴有ドット格子を選択しているので、隣接する画素領域間で体積量の違いが少ないため、発光時のスジむらが発生しにくい。また、平均化吐出模様と同様に、指定液滴数の重心位置を画素領域1cの中心付近にすることにより、乾燥後の画素内での発光材料の高さばらつきを抑制することができる。
また、図6(d)の「ランダム吐出模様」は、近傍の画素領域間での総体積量を指定の範囲内で変化させ、全画素領域を集計した場合に画素領域の位置に対して、各総体積量がランダムに並ぶように、不吐出を除く着弾液滴有ドット格子を選択しているので、画素領域が発光した場合に発光度合いがぼかされ、スジむらは発生しにくい。また、「ランダム吐出模様」の中央総体積量を全ノズルの平均体積量とすれば、上記ぼかしの効果と「平均化吐出模様」での輝度むら低減効果とが合わされ、輝度むらとスジむらが発生しにくくなる。また、平均化吐出模様と同様に、指定液滴数の重心位置を画素領域1cの中心付近にすることにより、乾燥後の画素内での発光材料の高さばらつきを抑制することができる。
また、図7(b)の「不吐出時平均化吐出模様」、図7(c)の「不吐出時近傍画素領域均等化吐出模様」、図7(d)の「不吐出時ランダム吐出模様」については、不吐出ドットを除いた着弾液滴ドット格子を模様作成時の候補ドットにして、上記の「平均化吐出模様」、「近傍画素領域均等化吐出模様」、「ランダム吐出模様」と同様に吐出ドットを選択しているので、上記と同様の効果が得られる。
さらに、従来(例えば、特許文献4)のように吐出ドットの間に補完用のドットを準備して吐出周波数を2倍にするための構成を必要としないため、高速に動作するピエゾ駆動素子PZTと、高速繰り返し駆動時に液滴を分散させず球形の1滴にするための駆動波形の準備が不要となり、ピエゾ駆動素子PZT駆動回路が簡便で済み、かつ、波形の準備が簡便に済むため、各画素領域上の吐出体積量を高精度に塗布することができる。
尚、本実施の形態の14滴数分の着弾領域内ドット格子2bにおいて、例えば、図6(b)の6番ノズルにおいて1回目の吐出タイミングと2回目の非吐出タイミングの間隔と、3番ノズルにおいて1回目の吐出タイミングと2回目の吐出タイミングの間隔(吐出周波数、又は吐出周期に対応)は同じに設定されているため、同一のノズル(例えば、6番ノズル)が1回目と2回目を連続して吐出する場合でも、1回目又は2回目のみ吐出する場合と同じ間隔の吐出タイミングを発生させる構成で良いので、従来例(例えば、特許文献4参照)の様に吐出周波数を2倍にする必要はない。
以上のように、あらかじめ測定しておいた複数の各ノズルでの1液滴の吐出量に基づき、各画素領域に許容値の液滴量が入るように複数のノズル群ごとに、標準で吐出する標準液滴数と予備液滴吐出数の合計の液滴数から各ノズルの液滴数を配分し、全画素領域同様に配分して、インクを吐出させる、図6(b)の「平均化吐出模様」、図6(c)の「近傍画素領域均等化吐出模様」、図6(d)「ランダム吐出模様」、を用いることで、比較例として示した図6(a)の「基準吐出模様」に比べ、画素領域内総液滴量を概ね一定にすることができるため、輝度ムラのない高品質ディスプレイを有する電子機器を提供することができる。
また、不吐出ノズルがある場合、それらノズルを選択対象から外し、残る候補から各ノズルでの液滴数を配分する、図7(b)の「不吐出時平均化吐出模様」、図7(c)の「不吐出時近傍画素領域均等化吐出模様」、図7(d)の「不吐出時ランダム吐出模様」、を用いることで、比較例として示した図7(a)の「不吐出時基準吐出模様」に比べて、上記と同様の効果を得ることができる。
本発明のインクジェット印刷方法によれば、例えば、回路規模を増大させることなく画素領域内総液滴量を概ね一定にすることができるので、有機EL等の表示デバイス用のディスプレイパネルの発光層やその他の塗布工程に用いるインクジェット印刷装置のインクジェット印刷方法としての利用に有用である。
1 ディスプレイパネル用の基板
1a 撥液膜
1b バンク
1c 画素領域
1d 着弾逃げ部分
1e 画素内着弾領域
2a 印刷吐出ドット格子
2b 着弾領域内ドット格子
3 インクジェットヘッド
3a ノズル穴
4 移動ステージ
5 インクジェット制御器
5a 位置検出器
5b 印刷タイミング発生器
5c 駆動信号発生器
5d ノズル毎体積量保持器
5e 印刷ドットデータ保持器
5f 印刷データ生成器
5g 駆動信号選択器
11 インクジェットヘッド
12 基板
13a 吐出領域(正常ノズル)
13b 吐出領域(単独不吐出ノズル)
13c 吐出領域(2連続不吐出ノズル)

Claims (6)

  1. 液滴が着弾可能な着弾候補位置を複数有する画素領域を複数備えた、ディスプレイパネルに用いる基板に対し、複数のノズルが配列されたインクジェットヘッドから前記液滴を吐出させ、前記基板の前記各画素領域に一定個数の前記液滴を着弾させるインクジェット印刷方法であって、
    一定の基準に基づいて、前記画素領域毎に、前記複数の着弾候補位置の中から着弾させる位置を選択して着弾位置パターンを決定し、
    前記決定された前記着弾位置パターンに対応する前記ノズルを利用して前記液滴を吐出させ、
    前記一定の基準に基づいて前記着弾させる位置を選択する際に、前記複数のノズルの全部又は一部のノズルを対象として予め得られた前記ノズルの1液滴の平均吐出量に、前記着弾させる前記液滴の前記一定個数を乗算して得られる画素平均総体積量と、前記画素領域の前記選択される位置に着弾する前記液滴の画素着弾総体積量との差を一定範囲内におさめる様にする、
    ことを特徴とするインクジェット印刷方法。
  2. 前記平均吐出量を得る対象の前記ノズルは、前記全部のノズルであって、
    前記画素平均総体積量と、前記画素着弾総体積量との差を一定範囲内におさめる場合、前記全部のノズルを対象として得られた前記平均吐出量を利用して算出される前記画素平均総体積量と、全ての前記画素領域のそれぞれの前記画素着弾総体積量との差が最小となる様にする、ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット印刷方法。
  3. 前記平均吐出量を得る対象の前記ノズルは、所定の前記画素領域及び前記所定の画素領域に隣接する複数の前記画素領域に対応する前記ノズルであって、
    前記画素平均総体積量と、前記画素着弾総体積量との差を一定範囲内におさめる場合、前記対応する前記ノズルを対象として得られた前記平均吐出量を利用して算出される前記画素平均総体積量と、前記所定の画素領域及び前記隣接する複数の前記画素領域のそれぞれの前記画素着弾総体積量との差が最小となる様にする、ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット印刷方法。
  4. 前記平均吐出量を得る対象の前記ノズルは、前記全部のノズルであって、
    前記画素平均総体積量と、前記画素着弾総体積量との差を一定範囲内におさめる場合、全ての前記画素領域のそれぞれの前記画素着弾総体積量が、前記全部のノズルを対象として得られた前記平均吐出量を利用して算出される前記画素平均総体積量を中心として所定範囲内でランダムにばらつく様にする、ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット印刷方法。
  5. 前記平均吐出量を得る対象の前記ノズルは、所定の前記画素領域及び前記所定の画素領域に隣接する複数の前記画素領域に対応する前記ノズルであって、
    前記画素平均総体積量と、前記画素着弾総体積量との差を一定範囲内におさめる場合、前記所定の画素領域及び前記隣接する複数の前記画素領域のそれぞれの前記画素着弾総体積量が、前記対応する前記ノズルを対象として得られた前記平均吐出量を利用して算出される前記画素平均総体積量を中心として所定範囲内でランダムにばらつく様にする、ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット印刷方法。
  6. 前記複数のノズルの一部のノズルが、前記液滴を吐出しない不吐出ノズルとなった場合、前記不吐出ノズルになる前に吐出していた前記液滴の着弾位置を、前記着弾候補位置には含めない、ことを特徴とする請求項1〜5の何れか一つに記載のインクジェット印刷方法。
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