JP2015031595A - 物理量測定システム及び物理量測定方法 - Google Patents

物理量測定システム及び物理量測定方法 Download PDF

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JP2015031595A JP2013161033A JP2013161033A JP2015031595A JP 2015031595 A JP2015031595 A JP 2015031595A JP 2013161033 A JP2013161033 A JP 2013161033A JP 2013161033 A JP2013161033 A JP 2013161033A JP 2015031595 A JP2015031595 A JP 2015031595A
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斉藤 崇記
Takanori Saito
崇記 斉藤
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Abstract

【課題】本発明は、トリガー入力対応用の割込み処理を無くす、あるいは簡略化し、演算器への負担を軽減しつつ、トリガー信号を挿入することの可能な物理量測定システム及び物理量測定方法の提供を目的とする。【解決手段】本発明は、光源12からの測定光がFBGライン30のいずれかのFBG31で反射された反射光をあらかじめ波長の定められたN個の波長チャネルごとに分離する波長分離器15と、反射光の光強度をN個の波長チャネルごとに検出してアナログ信号を出力する受光器16と、各波長チャネルのアナログ信号を波長チャネルごとにデジタル信号に変換するAD変換器17と、N個の波長チャネルのデジタル信号とともにN+1チャネル目に信号処理用のデジタル信号が入力され、N+1チャネル目のデジタル信号の信号強度に基づいて、N個の波長チャネルのデジタル信号の演算処理を行う演算部18と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、複数のブラッグ回折格子(以下、FBG(Fiber Bragg Grating)と記載する。)が縦列に接続されたFBGラインを用いて物理量を測定する物理量測定システム及び物理量測定方法に関する。
測定光が入射される光ファイバに一以上のFBGが形成され、各FBGからの反射波長を測定して各FBGの位置における温度や歪み等の物理量を測定する物理量測定システムが提案されている。物理量測定システムでは、各FBGからの反射光をアレイ導波路回折格子(AWG:Arrayed Waveguide Grating)に入射させ、このAWGで分離された各波長の光強度を、受光器を用いて検出する。これにより、FBGの反射波長を測定する。
特許文献1の発明は、各受光器の波長感度がほぼ直線的であるような波長範囲を用い、2次関数を用いて波長測定を行う。これにより、AWGの波長チャネル間隔よりも高い精度でFBGの反射波長を測定することを可能にする。
特許文献2の発明は、隣接する波長チャネルの光強度を用いて、反射波長が長波長側にシフトしたのか短波長側にシフトしたのかを判定する。これにより、特許文献2の発明は、FBGの反射波長がAWGの波長チャネルの中心波長付近である場合であってもFBGの反射波長を正確に測定することを可能にする。
特開2000−180270号公報 特開2008−151574号公報
受光器で受光した反射光レベルの情報量が膨大になると、反射光レベルの情報を記憶媒体に随時出力する必要がある。また、異なるFBGラインの反射光が次々に受光器で受光される場合は、どのFBGラインの反射光レベルであるのかを識別する必要がある。そのため、反射光レベルのデータに情報処理用のトリガー信号を挿入することが要求されている。
しかし、反射レベルを処理するプログラムを書き換えることで所望のトリガー信号を挿入しようとすると、情報処理量が増大する。物理量測定システムでは、各波長チャネルの反射光レベルを高速で算出して互いに関連付けして記憶する必要があるため、情報処理量の増大は好ましくない。また、どこにトリガー信号が挿入されたのかの確認が困難である。
そこで、本発明は、トリガー入力対応用の割込み処理を無くす、あるいは簡略化し、演算器への負担を軽減可能な物理量測定システム及び物理量測定方法の提供を目的とする。
本願発明の物理量測定システムは、
複数のFBG(Fiber Bragg Grating)が縦列に接続されたFBGラインに備わるFBGの少なくともいずれかの反射波長を含む測定光を出射する光源(12)と、
前記光源からの測定光が前記FBGラインのいずれかのFBGで反射された反射光をあらかじめ波長の定められたN個の波長チャネルごとに分離する波長分離器(15)と、
前記波長分離器で分離された反射光の光強度をN個の波長チャネルごとに検出してアナログ信号を出力する受光器(16)と、
前記受光器からの各波長チャネルのアナログ信号を波長チャネルごとにデジタル信号に変換するAD変換器(17)と、
前記AD変換器からのN個の波長チャネルのデジタル信号とともにN+1チャネル目に信号処理用のデジタル信号が入力され、N+1チャネル目のデジタル信号の信号強度に基づいて、N個の波長チャネルのデジタル信号の演算処理を行う.演算部(18)と、
を備える。
本願発明の物理量測定システムでは、
前記AD変換器は、前記受光器からのNチャネルの入力ポートに加えてN+1チャネル目の入力ポートを有し、入力されたN+1チャネルのアナログ信号をデジタル信号に変換し、
前記演算部は、前記AD変換器からのN+1チャネルのデジタル信号のうちの前記N+1チャネル目のデジタル信号に基づいて、N個の波長チャネルのデジタル信号の演算処理を行う。
本願発明の物理量測定システムでは、
前記波長分離器は、前記FBGラインに入力された前記波長分離器のN+1チャネル目に対応する波長の光信号をN+1チャネル目に分離し、
前記受光器は、前記波長分離器で分離されたN+1チャネル目の光信号の光強度を検出してアナログ信号を出力し、
前記AD変換器は、前記受光器からのN+1チャネル目のアナログ信号をデジタル信号に変換し、
前記演算部は、前記AD変換器からのN+1チャネルのデジタル信号のうちの前記N+1チャネル目のデジタル信号に基づいて、N個の波長チャネルのデジタル信号の演算処理を行う。
本願発明の物理量測定方法は、
複数のFBGが縦列に接続されたFBGラインを接続した状態で、前記FBGラインに備わるFBGの少なくともいずれかの反射波長を含む測定光を前記FBGラインに向けて出力する光出力手順と、
前記測定光が前記FBGラインのいずれかのFBGで反射された反射光をあらかじめ定められたN個の波長チャネルごとに分離する波長分離手順と、
分離された反射光の光強度をN個の波長チャネルごとに検出してアナログ信号を出力する受光手順と、
各波長チャネルのアナログ信号を波長チャネルごとにデジタル信号に変換するAD変換手順と、
N個の波長チャネルのデジタル信号とともにN+1チャネル目に信号処理用のデジタル信号が入力され、N+1チャネル目のデジタル信号の信号強度に基づいて、N個の波長チャネルのデジタル信号の演算処理を行う演算手順と、
を順に有する。
本願発明の物理量測定方法では、
前記AD変換手順において、Nチャネルの入力ポートに加えてN+1チャネル目のアナログ信号が入力され、入力されたN+1チャネルのアナログ信号をデジタル信号に変換し、
前記演算手順において、N+1チャネルのデジタル信号のうちの前記N+1チャネル目のデジタル信号に基づいて、N個の波長チャネルのデジタル信号の演算処理を行う。
本願発明の物理量測定方法では、
前記波長分離手順において、前記FBGラインに入力された前記波長分離器のN+1チャネル目に対応する波長の光信号をN+1チャネル目に分離し、
前記受光手順において、分離されたN+1チャネル目の光信号の光強度を検出してアナログ信号を出力し、
前記AD変換手順において、N+1チャネル目のアナログ信号をデジタル信号に変換し、
前記演算手順において、N+1チャネルのデジタル信号のうちの前記N+1チャネル目のデジタル信号に基づいて、N個の波長チャネルのデジタル信号の演算処理を行う。
本発明によれば、トリガー信号をN+1チャネル目のデータに挿入するため、チャネル数を増やすだけでプログラムにトリガー信号入力用の割込み機能プログラムを付加する必要はない。このため、本発明は、トリガー信号入力用の割込み処理をすることなく、トリガー信号を挿入することの可能な物理量測定システム及び物理量測定方法を提供することができる。
第1の実施形態に係る物理量測定システムの第1例を示す。 受光器16から出力される1波長チャネルあたりの反射光レベルの一例を示す。 波長チャネルch1〜chN+1の反射光レベルの一例を示す。 FBG31の反射波長の算出方法の一例を示す。 第1の実施形態に係る物理量測定システムの第2例を示す。 第2の実施形態に係る物理量測定システムの一例を示す。 第3の実施形態に係る物理量測定システムの一例を示す。 AWG15から出力される反射光レベルの一例であり、(a)は波長チャネルch1を示し、(b)は波長チャネルch2を示し、(c)は波長チャネルchNを示す。 第4の実施形態に係る物理量測定システムの一例を示す。 第5の実施形態に係る物理量測定システムの一例を示す。 第5の実施形態に係る反射光レベルの一例であり、(a)は測定光を示し、(b)は最も光カプラ24に近いFBG31で反射された反射光を示し、(c)は最も光カプラ24に遠いFBG31で反射された反射光を示し、(d)は各FBG31で反射されて入出力ポート242#kに入力される反射光の総和スペクトラムの一例を示す。 反射光レベルの総和スペクトラムの一例であり、(a)は入出力ポート242#kに入力される反射光の総和スペクトラムの一例を示し、(b)は入出力ポート242#k+1に入力される反射光の総和スペクトラムの一例を示す。 AWG15に入力される反射光レベルの総和スペクトラムの一例を示す。
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施の例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
(第1の実施形態)
図1に、本実施形態に係る物理量測定システムの一例を示す。本実施形態に係る物理量測定システムは、白色光源12と、光サーキュレータ13と、複数のFBG31が縦列に接続されたFBGライン30と、波長分離器として機能するAWG15と、受光器16と、AD変換器17と、演算器18を備える。本実施形態では、一例として、AWG15の波長チャネルがNである場合について説明する。
本実施形態に係る物理量測定方法を説明する。本実施形態に係る物理量測定方法は、光出力手順と、波長分離手順と、受光手順と、AD変換手順と、演算手順と、を順に有する。
光出力手順では、FBGライン30を接続した状態で、測定光をFBGライン30に向けて出力する。このとき、白色光源12が、FBGライン30に備わるFBG31の少なくともいずれかの反射波長を含む測定光を出射する。白色光源12は、例えばSLD(Super Luminescent Diode)、ASE(Amplified Spontaneous Emission)光源で構成される。光サーキュレータ13は、白色光源12からの測定光をFBGライン30に向けて出力する。ここで、FBGライン30は、光ファイバに複数のFBGが縦列に接続されている。FBGライン30に備わるFBGの数は任意である。
波長分離手順では、AWG15が、測定光がFBGライン30のいずれかのFBG31で反射された反射光を分離する。このとき、AWG15は、あらかじめ定められたN個の波長チャネルごとに分離する。
受光手順では、受光器16が、分離された反射光の光強度である反射光レベルをN個の波長チャネルごとに検出してアナログ信号を出力する。
AD変換手順では、AD変換器17が、アナログ信号を波長チャネルごとにデジタル信号に変換する。本実施形態では、AD変換器17は、受光器16からのNチャネルの入力ポートに加えてN+1チャネル目の入力ポートを有する。AD変換器17は、入力されたN+1チャネルのアナログ信号をデジタル信号に変換する。
演算手順では、演算部18が、デジタル信号の演算処理を行う。
図2に示す反射光レベルを参照しながら、AD変換器17及び演算器18の動作について説明する。図2に示す反射光レベルは、1波長チャネルあたりの反射光レベルである。AD変換器17は、受光器16からのアナログ信号をサンプリングする。このときのサンプリング周期は、例えば0.02μs(=1/50MHz)である。1波長チャネルあたりの反射光レベルは、末広がりの台形のような形になる。そこで、演算器18は、白丸で示された末広がりの部分のサンプリングポイントpを廃棄し、それらに挟まれた黒丸で示されたほぼ平坦な部分のサンプリングポイントpを採用する。そして、サンプリングポイントpの平均化処理を行い、反射光レベルを求める。
図3に、演算器18における平均化処理後の各波長チャネルの反射光レベルの一例を示す。演算部18へは、AD変換器17からのN個の波長チャネルのデジタル信号とともにN+1チャネル目にトリガー信号が入力される。トリガー信号は、情報処理用の信号である。そして、演算部18は、N+1チャネル目のデジタル信号の信号強度に基づいて、N個の波長チャネルのデジタル信号の演算処理を行う。
例えば、図3(a)に示すように、トリガー信号の信号レベルが低く、予め定められ閾値を超えない場合は、波長チャネルch1からchNを記憶装置(不図示)へ出力しない。一方、図3(b)に示すように、トリガー信号の信号レベルが高く、予め定められ閾値を超える場合は、波長チャネルch1からchNを記憶装置(不図示)へ出力する。演算処理は、記憶装置(不図示)への出力に限らず、画面などに処理結果を通知する、FBG31の反射波長の算出の開始又は終了などの任意の処理を行ってもよい。
図4を参照しながら、FBG31の反射波長の算出例を説明する。1つのFBGライン30に10個のFBG31が接続され、各FBG31の反射波長が受光器16の受光範囲内である場合、Nchの波長チャネルのなかには、極大となる波長チャネルが10個存在する。それぞれの極大波長チャネルの波長を用いれば、各FBGライン30に備わる各FBG31の反射波長を測定することができる。
本実施形態では、検出した反射光の光強度のうちの極大値が得られる波長チャネルを検出し、当該極大値及び当該波長チャネルに隣接する少なくとも2つの波長チャネルの光強度を用いて、FBG31の反射波長を算出する。例えば、波長λに相当する波長チャネルchp3に極大波長チャネルが存在し、その反射光レベルがyであり、これに隣接するチャネルch(p3−1)及びch(p3+1)の反射光レベルがそれぞれy−1及びy+1であり、波長チャネルの波長間隔がwである場合、次式を用いて反射波長λFBGを求めることができる。
Figure 2015031595
波長チャネルchp3と同様に、10本の各FBG31の反射波長λFBGを求める。これにより、1つのFBGライン30に備わる各FBG31の反射波長λFBGを求めることができる。なお、本実施形態では、隣接する2つの波長チャネルを用いたが、極大波長チャネルの存在する2以上の波長チャネルを用いて反射波長λFBGを求めてもよい。
なお、本実施形態では、AD変換器17の入力ポートにトリガー信号を入力する例について説明したが、図5に示すように、AD変換器17に入力せずに演算器18に入力してもよい。
また、本実施形態では、トリガー信号用に、最後のN+1チャネル目を用いたが、これに限定されず、例えば最初の1チャネル目であってもよい。トリガー信号のチャネル数についても、1チャネルのみに限らず、2チャネル以上であってもよい。
以上説明したように、演算部18は、受光器16の検出した各波長の反射光レベルを用いて、FBG31の反射波長を算出する。これにより、本実施形態に係る物理量測定システムは、FBGライン30を用いて、光ファイバに与えられている歪や温度等の物理量とその位置を測定することができる。
本実施形態に係る物理量測定システムは、AD変換器17又は演算器18に情報処理用の電気信号を入力し、反射光レベルのデータにトリガー信号を埋め込むことができる。このため、反射光レベルの特定チャネルに埋め込まれたトリガー信号を用いて情報処理を行うことができる。このときに、波長変化の演算と同時にトリガーの処理を行うことができるため、システム構成を簡素化することができる。
(第2の実施形態)
図6に、本実施形態に係る物理量測定システムの一例を示す。本実施形態に係る物理量測定システムは、FBGライン30の遠端32からAWG15のN+1チャネル目に対応する波長の光信号をトリガー信号として入力する。
AWG15は、N+1チャネルの出力ポートを有し、トリガー信号をN+1チャネル目に分離する。受光器16は、AWG15で分離されたトリガー信号の光強度を検出してアナログ信号をN+1チャネル目の出力ポートから出力する。AD変換器17以降の動作は、第1の実施形態と同様である。
本実施形態では、AWG15、受光器16、AD変換器17及び演算器18のチャネル数を増やすだけで反射光レベルのデータにトリガー信号を入力することができる。このため、これらの構成をほとんど変えることなく、情報処理用のデータを反射光レベルのデータに埋め込むことができる。
(第3の実施形態)
図7に、本実施形態に係る物理量測定システムの一例を示す。本実施形態に係る物理量測定システムは、実施形態1で説明した物理量測定システムがさらに光スイッチ21及びドライバ22を備え、複数のFBGライン30に対応したシステムとなっている。本実施形態では、一例として、光スイッチ21が1×8ポートを有する場合について説明する。
光スイッチ21は、1ポート側に光サーキュレータ13が接続され、8ポート側にFBGライン30が接続され、8ポート側のいずれかのポートを1ポート側と接続する。FBGライン30は、光ファイバに複数のFBGが縦列に接続されている。ドライバ22は、演算器18からの指示に応じて、光スイッチ21の1ポート側と接続される8ポート側のポートを順次切り替える。これにより、光スイッチ21は、入力ポートから入力された測定光を各FBGライン30に異なるタイミングで入力する。
白色光源12からの測定光は、光サーキュレータ13に入射され、光サーキュレータ13から光スイッチ21に入射される。光スイッチ21は、ドライバ22からの駆動に従い、各出力ポートから異なるタイミングで順次測定光を出力する。FBGライン30に入射された光は、各FBGで反射される。FBGライン30に備わるFBGの数は任意である。
FBGライン30で反射された反射光は、光スイッチ21の8ポート側に入力され、1ポート側から出力される。光スイッチ21から出力された反射光は光サーキュレータ13に入力され、光サーキュレータ13からAWG15に入力される。AWG15以降の構成については、第1の実施形態と同様である。
図8は、AWG15から出力される反射光レベルの一例であり、(a)は波長チャネルch1を示し、(b)は波長チャネルch2を示し、(c)は波長チャネルchNを示す。光スイッチ21が各FBGライン30へ測定光を異なるタイミングで出力するため、AWG15からは各FBGライン30からの反射光が異なるタイミングで出力される。例えば、AWG15は、時刻tにFBGライン30#1からの反射光を出力し、時刻tにFBGライン30#2からの反射光を出力し、・・・時刻tにFBGライン30#8からの反射光を出力する。
演算器18は、時刻tにおける各波長チャネルch1〜chNの光強度を解析することで、FBGライン30#1に備わる各FBGの反射波長を測定することができる。FBGライン30#2〜30#8についても、FBGライン30#1と同様に、時刻t〜tにおける各波長チャネルch1〜chNの光強度を解析することで、FBGライン30#2〜30#8に備わる各FBGの反射波長を測定することができる。
本実施形態では、異なるFBGライン30の反射光レベルが受光器16で次々と受光される。このときに、特定のFBGライン30の反射光レベルのデータにトリガー信号を埋め込むことができる。このため、反射光レベルのデータを読み出すだけでFBGライン30の識別が可能になり、反射光レベルのデータの管理が容易になる。
(第4の実施形態)
図9に、本実施形態に係る物理量測定システムの一例を示す。本実施形態に係る物理量測定システムは、光サーキュレータ13が、光スイッチ21とFBGライン30の間に挿入されている。本実施形態では、光サーキュレータ13は、光スイッチ21の出力ポートごとに備わる。
白色光源12から出力された測定光は光スイッチ21に入力される。光スイッチ21は、 8ポート側の各ポートから順次測定光を出力する。各光サーキュレータ13は、光スイッチ21から出力された測定光をFBGライン30に出力する。
FBGライン30からの反射光は、光サーキュレータ13に入力され、光サーキュレータ13から光カプラ23に入力される。本実施形態では、1×8の光スイッチ21を用いているため、8×1の光カプラ23を用いる。光カプラ23は、いずれかの光サーキュレータ13から出力された反射光をAWG15に出力する。AWG15以降の動作は、第1の実施形態で説明したとおりである。
なお、光スイッチ21によっては、偏波依存性を有する場合がある。特に前述のニオブ酸リチウムナイオベート(LiNbO)光導波路型光スイッチではそれが多い。例えば、P偏光にのみ光スイッチとして機能するが、S偏光に対しては単なる光カプラとして機能する場合がある。SLD12の偏波消光比が十分にあり、その出力用ファイバが偏波保持ファイバであれば、光スイッチ13の共通ポートに入射する光の偏波は常にP偏光とすることができるが、FBGライン30から反射された光の偏波は不確定である。従って、FBGライン30から反射された光をそのまま光スイッチ13に入射させた場合には、光スイッチ13が光スイッチとして機能する保証はない。しかしながら、本実施形態では光スイッチ21を介さずに反射光をAWG15に導くため、反射光は光スイッチ21の偏波依存性の影響を受けない。このため、光スイッチ21が偏波依存性を有する場合であっても、FBGライン30に備わるFBGの反射波長を正確に検出することができる。
(第5の実施形態)
図10に、本実施形態に係る物理量測定システムの一例を示す。本実施形態に係る物理量測定システムは、光サーキュレータ13とFBGライン30の間に光カプラ24及び光遅延器25を備え、複数のFBGライン30に対応したシステムとなっている。本実施形態では、一例として、光カプラ24が1×Mポートを有する場合について説明する。
光カプラ24は、入出力ポート241に光サーキュレータ13が接続され、入出力ポート242に光遅延器25が接続される。各光遅延器25に、FBGライン30が接続される。
白色光源12は、パルス光を測定光として光サーキュレータ13へ出力する。光サーキュレータ13は、測定光を光カプラ24へ出力する。光カプラ24は、入力された測定光を分岐して、各入出力ポート242に出力する。これにより、各光遅延器25に測定光が入力される。光遅延器25は、あらかじめ定められた時間にわたって、測定光を遅延させる。
光遅延器25を通過した測定光は、FBGライン30に入力され、各FBG31で反射される。その反射光が光遅延器25を通過し、光カプラ24の入出力ポート242に入力される。光カプラ24は、各入出力ポート242から入力された反射光を合波して入出力ポート241から出力する。光サーキュレータ13は、光カプラ24の入出力ポート241から出力された反射光をAWG15へ出力する。AWG15以降の動作は、第1の実施形態で説明したとおりである。
図11に、本実施形態に係る反射光レベルの一例を示す。 図11(a)は白色光源12から出力される測定光を示す。図11(b)は、k番目のFBGライン30に備わるFBG31のうちの最も光カプラ24に近いFBG31で反射された反射光のスペクトラムの一例を示す。図11(c)は、k番目のFBGライン30に備わるFBG31のうちの最も光カプラ24に遠いFBG31で反射された反射光のスペクトラムの一例を示す。図11(d)は、k番目のFBGライン30に備わる各FBG31で反射されて入出力ポート242#kに入力される反射光の総和スペクトラムの一例を示す。
k番目の入出力ポート242に接続された全てのFBG31からのk番目の総和スペクトラムは、図11(d)に示すように、階段状になり、k番目の入出力ポート242に接続された全てのFBGからの反射光のスペクトラムが同時に分光器に入射できるのは時間領域Bとなる。
k番目の入出力ポート242に接続されたすべてのFBG31からの反射光のスペクトラムをT秒間測定するためには、
(数2)
B>T 式(2)
である必要がある。
したがって、
Figure 2015031595
を満たす必要がある。ここで、nは光ファイバの屈折率、cは光速である。
整理すると、
Figure 2015031595
となる。
この式から、パルス幅wと測定時間Tが決まっている場合、MAXは上限があることがわかる。この上限、つまり接続可能なFBGライン30の最大ファイバ長をE(E>MAX)とする。また、FBG31を光ポートの直後に接続できれば、MIN=0となり、
Figure 2015031595
となる。
図12は、反射光レベルの総和スペクトラムの一例を示す。図12(a)は反射光Pr#kの反射光レベルを示し、図12(b)は反射光Pr#k+1の反射光レベルを示す。それぞれを時間軸上で分離して測定するためには、
Figure 2015031595
を満たす必要がある。
この式を整理すると、
Figure 2015031595
となる。
また、2つの総和スペクトラムが分光器に到達する時間の差は
Figure 2015031595
となる。
式(5)及び式(7)より、
Figure 2015031595
の関係が導出せる。
パルス幅wを1μs、測定時間Tを0.4μsとすれば、
E<60[m]
k+1−L>100[m]
となる。ただし、光ファイバの屈折率nは1.5であり、光速cは3×10[m/s]とした。
たとえば、10%の余裕があるようにLk+1−L=110[m]とする。この場合、分岐数Nが8の光カプラ24の入出力ポート242に接続される光遅延器25の各長さは、L=0m、L=110m、L=220m、L=330m、L=440m、L=550m、L=660m、L=770m、となる。この場合、図13に示すように、1.1μsごとに反射光がAWG15に入力される。
本発明は情報通信産業に適用することができる。
12:白色光源
13:光サーキュレータ
15:AWG
16:受光器
17:AD変換器
18:演算器
21:光スイッチ
22:ドライバ
23、24:光カプラ
25:遅延器
30:FBGライン
31:FBG
32:FBGラインの遠端
241、242:入出力ポート

Claims (6)

  1. 複数のFBG(Fiber Bragg Grating)が縦列に接続されたFBGラインに備わるFBGの少なくともいずれかの反射波長を含む測定光を出射する光源(12)と、
    前記光源からの測定光が前記FBGラインのいずれかのFBGで反射された反射光をあらかじめ波長の定められたN個の波長チャネルごとに分離する波長分離器(15)と、
    前記波長分離器で分離された反射光の光強度をN個の波長チャネルごとに検出してアナログ信号を出力する受光器(16)と、
    前記受光器からの各波長チャネルのアナログ信号を波長チャネルごとにデジタル信号に変換するAD変換器(17)と、
    前記AD変換器からのN個の波長チャネルのデジタル信号とともにN+1チャネル目に信号処理用のデジタル信号が入力され、N+1チャネル目のデジタル信号の信号強度に基づいて、N個の波長チャネルのデジタル信号の演算処理を行う.演算部(18)と、
    を備える物理量測定システム。
  2. 前記AD変換器は、前記受光器からのNチャネルの入力ポートに加えてN+1チャネル目の入力ポートを有し、入力されたN+1チャネルのアナログ信号をデジタル信号に変換し、
    前記演算部は、前記AD変換器からのN+1チャネルのデジタル信号のうちの前記N+1チャネル目のデジタル信号に基づいて、N個の波長チャネルのデジタル信号の演算処理を行う請求項1に記載の物理量測定システム。
  3. 前記波長分離器は、前記FBGラインに入力された前記波長分離器のN+1チャネル目に対応する波長の光信号をN+1チャネル目に分離し、
    前記受光器は、前記波長分離器で分離されたN+1チャネル目の光信号の光強度を検出してアナログ信号を出力し、
    前記AD変換器は、前記受光器からのN+1チャネル目のアナログ信号をデジタル信号に変換し、
    前記演算部は、前記AD変換器からのN+1チャネルのデジタル信号のうちの前記N+1チャネル目のデジタル信号に基づいて、N個の波長チャネルのデジタル信号の演算処理を行う請求項1に記載の物理量測定システム。
  4. 複数のFBGが縦列に接続されたFBGラインを接続した状態で、前記FBGラインに備わるFBGの少なくともいずれかの反射波長を含む測定光を前記FBGラインに向けて出力する光出力手順と、
    前記測定光が前記FBGラインのいずれかのFBGで反射された反射光をあらかじめ定められたN個の波長チャネルごとに分離する波長分離手順と、
    分離された反射光の光強度をN個の波長チャネルごとに検出してアナログ信号を出力する受光手順と、
    各波長チャネルのアナログ信号を波長チャネルごとにデジタル信号に変換するAD変換手順と、
    N個の波長チャネルのデジタル信号とともにN+1チャネル目に信号処理用のデジタル信号が入力され、N+1チャネル目のデジタル信号の信号強度に基づいて、N個の波長チャネルのデジタル信号の演算処理を行う演算手順と、
    を順に有する物理量測定方法。
  5. 前記AD変換手順において、Nチャネルの入力ポートに加えてN+1チャネル目のアナログ信号が入力され、入力されたN+1チャネルのアナログ信号をデジタル信号に変換し、
    前記演算手順において、N+1チャネルのデジタル信号のうちの前記N+1チャネル目のデジタル信号に基づいて、N個の波長チャネルのデジタル信号の演算処理を行う、
    請求項4に記載の物理量測定方法。
  6. 前記波長分離手順において、前記FBGラインに入力された前記波長分離器のN+1チャネル目に対応する波長の光信号をN+1チャネル目に分離し、
    前記受光手順において、分離されたN+1チャネル目の光信号の光強度を検出してアナログ信号を出力し、
    前記AD変換手順において、N+1チャネル目のアナログ信号をデジタル信号に変換し、
    前記演算手順において、N+1チャネルのデジタル信号のうちの前記N+1チャネル目のデジタル信号に基づいて、N個の波長チャネルのデジタル信号の演算処理を行う、
    請求項4に記載の物理量測定方法。
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