JP2015031238A - プロペラファン式送風機/発電機 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両ラジエータの冷却用の送風機は、高速走行時には余裕がある場合が多い。この場合、モータをカラ回りさせている。【解決手段】送風機としての送風機能、発電機能としての風車性能の両性能を高効率とするプロペラファンによる送風機と発電機が一体の送風機/発電機を提供する。プロペラファンの翼型として、送風機としての従来の正キャンバーのみを有する円弧翼型に対し、翼前縁側正キャンバー、翼後縁側を逆キャンバーとするS字翼型を用いる。【選択図】 図5
Description
本発明は、プロペラファンを使用した送風機の本来の機能である送風機能に加えて、モータに送風機として通電されない時には、風車としての発電機能や風量を制御する機能を向上できるように駆動用モータを発電機とするプロペラファン式送風機/発電機に関する。更に特定の羽根形状を有するプロペラファンにて送風機時及び発電時の効率アップを図る。特に、車両のフリントグリル後流に設置される車両発生熱の熱交換器(以下、車載熱交換器)の送風機に関する。
風力発電は、環境を害さない再生可能なエネルギー源として、その利用が活発になっている。車両においては、下記特許文献1では、風力発電機を搭載する発明が提案されており、車両走行により発生する風力で風力発電機を駆動し、この電力を蓄電池に充電する車載風力発電機に関する技術がある。具体的には発電機を駆動する風車をフロントサイドフレームよりも車幅方向外側に配置し、風車によりエンジンを冷却する熱交換器すなわちラジエータへの車両走行風の供給が妨げられないようにしている。
また、特許文献2では、搭載した風力発電機の上流(車両前方)に、空気ダクトと風量制御するダンパー(仕切り板)を設けて、ダンパー切り替えることで、風車の回転数を制御する技術が提案されている。
いずれも車両に新たに風力発電機を搭載する技術についてのものである。
また、特許文献3には、農業分野においては、プロペラファンを用いた農作物の除霜装置において、除霜時以外は、モータを発電機として使用することが開示されている。
非特許文献1には、水面近傍を飛行する翼船の安定飛行を狙った翼形状として、翼後縁に小さな逆キャンバー(逆キャンバ率:1%)を持つS次翼型がある。これは高度変化による翼モーメントの変化を緩和し、飛行安定性を向上させるものである。ただし この技術は 翼船の安定飛行を狙った翼形状であり、逆キャンバー率が1%と小さく、そのまま本翼型をプロペラファンに採用しても十分な風車効果を得ることができない。
また、特許文献2では、搭載した風力発電機の上流(車両前方)に、空気ダクトと風量制御するダンパー(仕切り板)を設けて、ダンパー切り替えることで、風車の回転数を制御する技術が提案されている。
いずれも車両に新たに風力発電機を搭載する技術についてのものである。
また、特許文献3には、農業分野においては、プロペラファンを用いた農作物の除霜装置において、除霜時以外は、モータを発電機として使用することが開示されている。
非特許文献1には、水面近傍を飛行する翼船の安定飛行を狙った翼形状として、翼後縁に小さな逆キャンバー(逆キャンバ率:1%)を持つS次翼型がある。これは高度変化による翼モーメントの変化を緩和し、飛行安定性を向上させるものである。ただし この技術は 翼船の安定飛行を狙った翼形状であり、逆キャンバー率が1%と小さく、そのまま本翼型をプロペラファンに採用しても十分な風車効果を得ることができない。
日本船舶海洋工学会論文集 2006 VOL3 NO97〜103
本発明は、車両への風力発電機の搭載性の課題を解消するため、新たに風力発電機を搭載するのではなく、既存の車両機器を活用するものである。即ち、車両前方のフロントグリル後方に設置される車両発生熱と外気との熱交換器に、外気を送風する送風機において、プロペラファンを駆動するモータを、送風機として通電されない時には発電機(以下、送風機/発電機)として使用するプロペラファン式送風機/発電機に関するものである。
車載熱交換器の1つであるエンジン冷却用熱交換器(以下、ラジエータ)の送風機は、通常、低速走行時の最も車両熱負荷の厳しい条件もしくはアイドル時での空調性能の要求される条件にて設計され、車両前方のフロントグリルやバンパー等の開口部(以下、プロントグリル)から外気を導入して冷却する。
一方、高速走行時には、走行風圧(以下:ラム圧)により外気が、フロントグリルより必要以上流入する。よって、冷却性能は余裕がある場合が多い。この場合、モータは非通電として、カラ回りをさせている。即ち、高速走行時は、大きなラム圧にて、プロペラファンが回転しているが活用はしていない。更に、もう一つの課題は、フロントグリルより、必要な冷却性能以上の走行風が、エンジンルームの中に流入するが、これは車両の走行抵抗を大きくすることとなり、車両の燃費や走行安定性を悪化させていることである。
一方、高速走行時には、走行風圧(以下:ラム圧)により外気が、フロントグリルより必要以上流入する。よって、冷却性能は余裕がある場合が多い。この場合、モータは非通電として、カラ回りをさせている。即ち、高速走行時は、大きなラム圧にて、プロペラファンが回転しているが活用はしていない。更に、もう一つの課題は、フロントグリルより、必要な冷却性能以上の走行風が、エンジンルームの中に流入するが、これは車両の走行抵抗を大きくすることとなり、車両の燃費や走行安定性を悪化させていることである。
一方、前述の特許文献1、2等に示される様に、高速走行時の余分なラム圧による風力エネルギーを、風車による風力発電機を新たに搭載して電気エネルギーに変換することが知られている。
また 風車の機能は、発電することだけでなく、前述のように高速走行においては、エンジンルームに流入する走行風を低減することができるので、車両の空気抵抗の損失を低減し、車両動力の低減による高速走字の、燃費の向上及び安定性に効果が期待できる効果がある。
また 風車の機能は、発電することだけでなく、前述のように高速走行においては、エンジンルームに流入する走行風を低減することができるので、車両の空気抵抗の損失を低減し、車両動力の低減による高速走字の、燃費の向上及び安定性に効果が期待できる効果がある。
発電による燃費向上の効果は、一般的なガソリンエンジン車、ディーゼルエンジン車共に期待できる。しかし、車両駆動用モータを持つハイブリット車(HV)、電気自動車(EV)では、その効果が大きい。
空気抵抗の損失の低減による燃費向上及び走行安定向上の効果は、エンジン、モータの動力源を問わず全ての車両で期待できる。
空気抵抗の損失の低減による燃費向上及び走行安定向上の効果は、エンジン、モータの動力源を問わず全ての車両で期待できる。
但し、送風機として使用時のプロペラファンは、送風用して効率良く設計されるので、発電機即ち風車として使用した場合、風車用と設計されたプロペラファンと比較すると、後述のように効率が良くない。よって、本発明は、新たなプロペラファンの翼の形状を発明することで、送風機及び発電機のいずれで使用しても高効率としている。
上記課題を解決するため請求項1記載の発明は、翼の周方向の断面形状の翼厚みの中心線であるキャンバーラインが、風の流れの上流側にある前縁側キャンバーラインは、流入風の絶対速度の方向すなわち軸流方向に対して凸の円弧で構成され、風の流れの下流側にある後縁側キャンバーラインは、流入風の絶対速度の方向すなわち軸流方向に対して凹の円弧で構成されるS字翼を有することを特徴とするプロペラファンである。
請求項2に記載の発明は、車両のフロントグリル部に搭載される車両の排熱と外気との熱交換器に通風する送風機において、送風時はモータ、風車時は発電機となるモータ/発電機を搭載し、プロペラファンは、請求項1記載のS字翼であることを特徴とする送風機/発電機である。
請求項3に記載の発明は、前記モータ/発電機は、DCブラシレスモータの構造であることを特徴とする請求項2記載の送風機/発電機である。
講求項4に記載の発明は、最大キャンバー点と後縁点とをつなぐ前記キャンバーラインが、前記最大キャンバー点から前記後縁点を結ぶ直線より、前縁点、前記最大キャンバー点、前記後縁点をつなぐ円弧の中心側に凹んでいることを特徴とする断面形状のプロペラファンである。
請求項5に記載の発明は、請求項4記載の断面形状を有するプロペラファンであることを特徴とする請求項2または3に記載の送風機/発電機である。
請求項6に記載の発明は、流入風の絶対速度の方向すなわち軸流方向に対して凸形状を持つ翼型であって、流入風の凸側の圧力が、前記最大キャンバー点までは大きく減少し、
前記最大キャンバー点から後縁点に向かって圧力低下しない領域を持つことを特徴とするプロペラファンである。
請求項7に記載の発明は、請求項6記載の断面形状を有するプロペラファンであることを特徴とする請求項2または3に記載の送風機/発電機である。
請求項2に記載の発明は、車両のフロントグリル部に搭載される車両の排熱と外気との熱交換器に通風する送風機において、送風時はモータ、風車時は発電機となるモータ/発電機を搭載し、プロペラファンは、請求項1記載のS字翼であることを特徴とする送風機/発電機である。
請求項3に記載の発明は、前記モータ/発電機は、DCブラシレスモータの構造であることを特徴とする請求項2記載の送風機/発電機である。
講求項4に記載の発明は、最大キャンバー点と後縁点とをつなぐ前記キャンバーラインが、前記最大キャンバー点から前記後縁点を結ぶ直線より、前縁点、前記最大キャンバー点、前記後縁点をつなぐ円弧の中心側に凹んでいることを特徴とする断面形状のプロペラファンである。
請求項5に記載の発明は、請求項4記載の断面形状を有するプロペラファンであることを特徴とする請求項2または3に記載の送風機/発電機である。
請求項6に記載の発明は、流入風の絶対速度の方向すなわち軸流方向に対して凸形状を持つ翼型であって、流入風の凸側の圧力が、前記最大キャンバー点までは大きく減少し、
前記最大キャンバー点から後縁点に向かって圧力低下しない領域を持つことを特徴とするプロペラファンである。
請求項7に記載の発明は、請求項6記載の断面形状を有するプロペラファンであることを特徴とする請求項2または3に記載の送風機/発電機である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
第1の実施形態を、図2、図5、図6、図7、図14、図16を用いて説明する。
送風機用の送風ファンの機能及び発電機用の風車の機能を併せもつプロペラファン1(以下、送風/風車プロペラファン1)は、図2に示すように、送風・風車機能を有する羽根11、モータと接続し羽根を回転させるハブ12、導風ガイドとの風のラビリンスシールを行いかつ羽根を保持する外周リング13より構成される。なお、外周リング13は装着されない場合もある。
第1の発明のS字翼キャンバーライン(翼厚み中心線)を図5に示す。比較として、従来の送風用プロペラファン(以下、円弧翼)のキャンバーラインを図14に示す。
S字翼のキャンバーラインは、風の流入側となる前縁側の円弧形状(代表半径Rf)と風の流出側となる後縁側の円弧形状(代表半径Rr)から構成され、最大キャンバー位置CPにて滑らかに接する。
ここで、前縁側の円弧形状は、流入風の軸流方向絶対速度に対して凸となり、後縁側の円弧は、軸流方向絶対速度に対して凹となる(図6)。
一方 従来の円弧翼(図14)では、流入風の軸流方向絶対速度に対して、前縁側、後縁側ともに凸となる(図16)。
このような形状による効果について図6にて説明する。流入風の絶対速度より、回転する翼に対する相対速度は送風機として使う場合と風車として使う場合では異なってくる。翼前縁と翼後縁とを結んだ翼弦長線に対し相対速度とのなす角度が迎え角であり、前縁を中心に相対速度が反時計方向に流入する場合の迎え角を正と定義し、相対速度が時計方向に流入する場合には負と定義する。車両が低速で走行し、送風機として使用する場合には、流入する絶対速度が小さいため、迎え角は正の状態となる。一方、風車として使用する場合には、車両が高速走行をしている場合であり、絶対速度が大きいため、迎え角は負の状態となる。
この翼の流入条件に対する翼の性能特性を図7に示す。実線は従来の円弧翼であり、破線はS次翼である。それぞれの迎え角に対する揚力係数CLと抗力係数CDを示す。送風機として使用する正の迎え角の場合として角度を6°とする。円弧翼のCL=1.2に対し、S次翼はCL=1.0と揚力低下する。これは、S次翼の後縁側が逆キャンバーになっているためである。したがって送風性能を同等とするためには、S次翼の場合には迎え角を円弧翼よりも高い8°と、2°大きく設定する必要がある。その際の抗力係数CDを比較すると、S次翼は円弧翼以下であることより、抗揚比すなわち抗力係数/揚力係数もS次翼は円弧翼以下となる。これより、送風時での翼性能は、S次翼が円弧翼と同等であることが分る。
一方、風車として使用する負の迎え角の場合として迎え角=−15°を考える。S次翼は円弧翼よりも負の揚力が大きくなる。すなわち、風車として駆動力となる揚力はS次翼の方が大きくなる。以上からS次翼が円弧翼と送風性能を同等に維持した上で、風車性能を向上することが可能となる。
第1の実施形態を、図2、図5、図6、図7、図14、図16を用いて説明する。
送風機用の送風ファンの機能及び発電機用の風車の機能を併せもつプロペラファン1(以下、送風/風車プロペラファン1)は、図2に示すように、送風・風車機能を有する羽根11、モータと接続し羽根を回転させるハブ12、導風ガイドとの風のラビリンスシールを行いかつ羽根を保持する外周リング13より構成される。なお、外周リング13は装着されない場合もある。
第1の発明のS字翼キャンバーライン(翼厚み中心線)を図5に示す。比較として、従来の送風用プロペラファン(以下、円弧翼)のキャンバーラインを図14に示す。
S字翼のキャンバーラインは、風の流入側となる前縁側の円弧形状(代表半径Rf)と風の流出側となる後縁側の円弧形状(代表半径Rr)から構成され、最大キャンバー位置CPにて滑らかに接する。
ここで、前縁側の円弧形状は、流入風の軸流方向絶対速度に対して凸となり、後縁側の円弧は、軸流方向絶対速度に対して凹となる(図6)。
一方 従来の円弧翼(図14)では、流入風の軸流方向絶対速度に対して、前縁側、後縁側ともに凸となる(図16)。
このような形状による効果について図6にて説明する。流入風の絶対速度より、回転する翼に対する相対速度は送風機として使う場合と風車として使う場合では異なってくる。翼前縁と翼後縁とを結んだ翼弦長線に対し相対速度とのなす角度が迎え角であり、前縁を中心に相対速度が反時計方向に流入する場合の迎え角を正と定義し、相対速度が時計方向に流入する場合には負と定義する。車両が低速で走行し、送風機として使用する場合には、流入する絶対速度が小さいため、迎え角は正の状態となる。一方、風車として使用する場合には、車両が高速走行をしている場合であり、絶対速度が大きいため、迎え角は負の状態となる。
この翼の流入条件に対する翼の性能特性を図7に示す。実線は従来の円弧翼であり、破線はS次翼である。それぞれの迎え角に対する揚力係数CLと抗力係数CDを示す。送風機として使用する正の迎え角の場合として角度を6°とする。円弧翼のCL=1.2に対し、S次翼はCL=1.0と揚力低下する。これは、S次翼の後縁側が逆キャンバーになっているためである。したがって送風性能を同等とするためには、S次翼の場合には迎え角を円弧翼よりも高い8°と、2°大きく設定する必要がある。その際の抗力係数CDを比較すると、S次翼は円弧翼以下であることより、抗揚比すなわち抗力係数/揚力係数もS次翼は円弧翼以下となる。これより、送風時での翼性能は、S次翼が円弧翼と同等であることが分る。
一方、風車として使用する負の迎え角の場合として迎え角=−15°を考える。S次翼は円弧翼よりも負の揚力が大きくなる。すなわち、風車として駆動力となる揚力はS次翼の方が大きくなる。以上からS次翼が円弧翼と送風性能を同等に維持した上で、風車性能を向上することが可能となる。
第2の実施形態を、図8を用いて説明する。S次翼の場合、最大キャンバー点は点S2であり、前縁点は点S1、後縁点は点S3である。点S2と点S3とを結ぶ直線に対し、点S2から点S3に向かうキャンバーラインは、点S1、点S2、点S3をつなぐ円弧の中心側にある。即ち、点S2から点S3に向かうキャンバーラインは、図8において、点S2と点S3とを結ぶ直線に対し下側になる。
一方 円弧翼の場合には、最大キャンバー点は点円2であり、前縁点は点円1、後縁点は点円3である。点円2と点円3とを結ぶ直線に対し、点円2から点円3に向かうキャンバーラインは点円1、点円2、点円3をつなぐ円弧中心の外側にある。即ち、点S2から点S3に向かうキャンバーラインは、図8において、点S2と点S3とを結ぶ直線に対し上側になる。
このようなS字翼とすることで、送風性能と風車性能の両立を図ることができる。
一方 円弧翼の場合には、最大キャンバー点は点円2であり、前縁点は点円1、後縁点は点円3である。点円2と点円3とを結ぶ直線に対し、点円2から点円3に向かうキャンバーラインは点円1、点円2、点円3をつなぐ円弧中心の外側にある。即ち、点S2から点S3に向かうキャンバーラインは、図8において、点S2と点S3とを結ぶ直線に対し上側になる。
このようなS字翼とすることで、送風性能と風車性能の両立を図ることができる。
第3の実施形態を、図9を用いて説明する。図9は風車として作用している場合における翼面の圧力分布を示している。流入方向は図示の方向であり、前縁の凸側に流入する。したがって圧力分布の高圧側は図の翼上面であり、低圧側は図の翼下面である。
縦軸は圧力を圧力係数にしたものであり、下側が正圧、上側を負圧としている。横軸は左から右へ流れ方向の位置であり、翼の図と対応している。よって、高圧側圧力分布の線の上側と低圧側圧力分布の線の上側との差の面積が翼に働く揚力に相当する。
従来の円弧翼の場合には、高圧側(円弧翼の上面側)圧力は、流れ方向にいくにつれ、円弧翼の前縁側程大きく減少していく。低圧力側(円弧翼の下面側)圧力は流れ方向にいくにつれ、円弧翼の前縁部で急に増加し、その後ほぼ一定に増加する。円弧翼の上面側と下面側の風の流れは翼後縁点で合流するので、翼後縁点にて高圧側(上面側)と低圧側(下面側)圧力と合致する。したがって、高圧と低圧との差によって示される揚力は前縁側では大きいが、後縁側では小さな揚力しか発生しないことが分る。
一方、S次翼の場合には、高圧側(上面側)圧力は、前縁側では円弧翼と同様に、流れ方向にいくにつれ減少する。しかし、高圧側(上面側)圧力は、最大キャンバー点から後縁側においては、キャンバーラインが反転することにより、最大キャンバー点近傍で変曲点を持つ。即ち、最大キャンバー点より後流の、高圧側(上面側)圧力は、やや圧力増加しながらほぼ一定の圧力を保ち、後縁点において低圧側(下面側)の空気と合流するため急減し、翼後縁点で両方の圧力と合致する。即ち、高圧側(上面側)圧力は、最大キャンバー点近傍で変曲点を持ち圧力低下しない領域を持つことになる。したがって、高圧と低圧との差によって示される揚力は、前縁側だけでなく、後縁側でも大きくなり揚力増加することが分る。これは後縁側に設定した逆キャンバーが有効に作用しているためである。
よって、このようなS字翼とすることで、送風性能と風車性能の両立を図ることができる。
縦軸は圧力を圧力係数にしたものであり、下側が正圧、上側を負圧としている。横軸は左から右へ流れ方向の位置であり、翼の図と対応している。よって、高圧側圧力分布の線の上側と低圧側圧力分布の線の上側との差の面積が翼に働く揚力に相当する。
従来の円弧翼の場合には、高圧側(円弧翼の上面側)圧力は、流れ方向にいくにつれ、円弧翼の前縁側程大きく減少していく。低圧力側(円弧翼の下面側)圧力は流れ方向にいくにつれ、円弧翼の前縁部で急に増加し、その後ほぼ一定に増加する。円弧翼の上面側と下面側の風の流れは翼後縁点で合流するので、翼後縁点にて高圧側(上面側)と低圧側(下面側)圧力と合致する。したがって、高圧と低圧との差によって示される揚力は前縁側では大きいが、後縁側では小さな揚力しか発生しないことが分る。
一方、S次翼の場合には、高圧側(上面側)圧力は、前縁側では円弧翼と同様に、流れ方向にいくにつれ減少する。しかし、高圧側(上面側)圧力は、最大キャンバー点から後縁側においては、キャンバーラインが反転することにより、最大キャンバー点近傍で変曲点を持つ。即ち、最大キャンバー点より後流の、高圧側(上面側)圧力は、やや圧力増加しながらほぼ一定の圧力を保ち、後縁点において低圧側(下面側)の空気と合流するため急減し、翼後縁点で両方の圧力と合致する。即ち、高圧側(上面側)圧力は、最大キャンバー点近傍で変曲点を持ち圧力低下しない領域を持つことになる。したがって、高圧と低圧との差によって示される揚力は、前縁側だけでなく、後縁側でも大きくなり揚力増加することが分る。これは後縁側に設定した逆キャンバーが有効に作用しているためである。
よって、このようなS字翼とすることで、送風性能と風車性能の両立を図ることができる。
第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態を用いたファンを用いたシステム構成を、図1、図3、図4を用いて説明する。車両用の送風/風車システムは 送風/風車プロペラファン1、電動モータ/発電機2、導風ガイド3 車載熱交換器4 (エンジン冷却用熱交換器41(ラジエータ)、エアコン室外熱交換器42、インバータ冷却用熱交換器43)で構成される。
このシステムは、車両が低速走行もしくはアイドル時には、バッテリからの電流源供給により、電動モータが送風ファンを駆動し、導風ガイドを通してエンジン冷却用熱交換器を通風することにより、エンジン冷却、エアコン冷媒の熱交換、インバータ冷却を行う。
一方、高速走行時においては、エンジン冷却に必要な風量以上が熱交換器に流入する。よって、電源供給を止めることにより、ファンは風車として作動し、発電機を駆動する。
これにより発電機内に装着された交直変換、昇圧回路等を経由して、バッテリ充電を行う。
電動モータ/発電機2は 図3に示すようなブラシレスモータ部分と図4に示すような駆動回路で構成される。モータとして使用する場合は、駆動回路によってモータの駆動コイルに順次、通電し、マグネットのついたロータを回転させ、ロータと結合された送風/風車ファンを回転させる。
一方 発電機として使用する場合は、送風/風車ファンが風により回転すると、発電機のロータを回転させ、駆動コイルに発生した電圧は、駆動回路によって昇圧されることによりバッテリ充電を行うことができる。以上より、駆動回路は、送風機時は、バッテリ電源を直流から交流に変換してモータを駆動し、発電機時は、発電した交流を直流に変換し、昇圧してバッテリに充電する。
さらに、この風車を駆動することにより、このシステムの通風抵抗が増大するため車載熱交換器4(エンジン冷却用熱交換器41等)を経由して、エンジンルームに流入する風量は低減される。よって、車両空気抵抗を低減することができる。
尚、送風機又は発電機として使用切り替えは、エンジン冷却用熱交換器41の水温(図示しない温度センサで計測)、エアコン室外機42の冷媒温度又は圧力(図示しないセンサで計測)、インバータ冷却用熱交換器43の冷却水温度(図示しないセンサで計測)の設定温度に基づいて行う。高速走行時は、高いラム圧により、風速、即ち風量が多くなり、車載熱交換器4は十分な風量となり、上記センサ温度等は設定知より低くなるので、バッテリからの電気供給をOFFし、発電機として使用する。
このシステムは、車両が低速走行もしくはアイドル時には、バッテリからの電流源供給により、電動モータが送風ファンを駆動し、導風ガイドを通してエンジン冷却用熱交換器を通風することにより、エンジン冷却、エアコン冷媒の熱交換、インバータ冷却を行う。
一方、高速走行時においては、エンジン冷却に必要な風量以上が熱交換器に流入する。よって、電源供給を止めることにより、ファンは風車として作動し、発電機を駆動する。
これにより発電機内に装着された交直変換、昇圧回路等を経由して、バッテリ充電を行う。
電動モータ/発電機2は 図3に示すようなブラシレスモータ部分と図4に示すような駆動回路で構成される。モータとして使用する場合は、駆動回路によってモータの駆動コイルに順次、通電し、マグネットのついたロータを回転させ、ロータと結合された送風/風車ファンを回転させる。
一方 発電機として使用する場合は、送風/風車ファンが風により回転すると、発電機のロータを回転させ、駆動コイルに発生した電圧は、駆動回路によって昇圧されることによりバッテリ充電を行うことができる。以上より、駆動回路は、送風機時は、バッテリ電源を直流から交流に変換してモータを駆動し、発電機時は、発電した交流を直流に変換し、昇圧してバッテリに充電する。
さらに、この風車を駆動することにより、このシステムの通風抵抗が増大するため車載熱交換器4(エンジン冷却用熱交換器41等)を経由して、エンジンルームに流入する風量は低減される。よって、車両空気抵抗を低減することができる。
尚、送風機又は発電機として使用切り替えは、エンジン冷却用熱交換器41の水温(図示しない温度センサで計測)、エアコン室外機42の冷媒温度又は圧力(図示しないセンサで計測)、インバータ冷却用熱交換器43の冷却水温度(図示しないセンサで計測)の設定温度に基づいて行う。高速走行時は、高いラム圧により、風速、即ち風量が多くなり、車載熱交換器4は十分な風量となり、上記センサ温度等は設定知より低くなるので、バッテリからの電気供給をOFFし、発電機として使用する。
翼型の仕様選定方法を、図7、図10、図11を用いて説明する。
送風機として、迎え角6°で円弧翼とS次翼とを比較する。迎え角6°は、一般的な送風条件であり、回転数1500rpm、周方向速度10m/s、軸流方向絶対速度5m/s、取付け角度20°の場合を想定している。この場合、円弧翼と比較すると、S字翼は揚力が低下する。しかし、迎え角を2°大きくして8°と設定することで、円弧翼と同等揚力、同等抗力とすることができる。迎え角を2°大きく、即ち翼の取付け角度を2°大きくすることで、同等の送風性能を確保することができる。
風車時における円弧翼とS次翼を比較する。この場合は、力の方向が逆となるので負の揚力となる。迎え角―8°以下では、負の揚力はS字翼が従来翼より大きくなる、すなわち、風車時における翼への駆動力を大きくすることができる。代表的には、迎え角−15°程度において使用しているので、これを風車時の動作点とする。
図7のS字翼特性は、形状として、最大キャンバー位置比30%(最大キャンバー位置Cp/翼弦長C)最大逆キャンバー比4%(最大逆キャンバー量δ/(翼弦長C−最大キャンバー位置Cp))での例である。次に、この比率を変化させた場合での送風時、風車時での揚力係数の変化を図10、図11に示す。
図10は、最大キャンバー位置比と最大逆キャンバー比に対する送風条件(迎え角6°)での翼の正の揚力係数をマップにしたものである。図中の数字は揚力係数であり、揚力係数同等となる等高線を実線で示した。一般に逆キャンバーは送風時の性能を悪化させるため、図中右方向は、送風性能低下の方向である。ただし最大キャンバー位置比30%近傍が、逆キャンバーを設定しても性能低下の影響が小さくなる。これは 送風性能同等の翼仕様を設定する場合に、逆キャンバーを設定できる余裕代が大きいことを示している。図中に円弧翼(最大キャンバー6%)との同等性能となる仕様を破線で示した。この破線よりも左側の領域は円弧翼以上の性能が確保できる領域である。
図11は最大キャンバー位置比と最大逆キャンバー比に対する風車条件(迎え角15°)での翼の負の揚力係数をマップにしたものである。車両速度100km/h、軸流速度ベクトル27.8m/s、取付け角度、回転数は上記と同一である。負の値が大きいほど、風が翼を駆動する力が大きくなることを示す。したがって、図中 右下方向 すなわち、逆キャンバーを大きく設定し、最大キャンバー位置が小さいほど、翼を駆動する力が大きくなる。送風機条件で同等以上の性能となる図中破線より左側の領域で、かつ破線の境界に極力 近づけた設定とすることが 送風性能を同等以上とし、風車性能を最大にする上で有効である。
送風機として、迎え角6°で円弧翼とS次翼とを比較する。迎え角6°は、一般的な送風条件であり、回転数1500rpm、周方向速度10m/s、軸流方向絶対速度5m/s、取付け角度20°の場合を想定している。この場合、円弧翼と比較すると、S字翼は揚力が低下する。しかし、迎え角を2°大きくして8°と設定することで、円弧翼と同等揚力、同等抗力とすることができる。迎え角を2°大きく、即ち翼の取付け角度を2°大きくすることで、同等の送風性能を確保することができる。
風車時における円弧翼とS次翼を比較する。この場合は、力の方向が逆となるので負の揚力となる。迎え角―8°以下では、負の揚力はS字翼が従来翼より大きくなる、すなわち、風車時における翼への駆動力を大きくすることができる。代表的には、迎え角−15°程度において使用しているので、これを風車時の動作点とする。
図7のS字翼特性は、形状として、最大キャンバー位置比30%(最大キャンバー位置Cp/翼弦長C)最大逆キャンバー比4%(最大逆キャンバー量δ/(翼弦長C−最大キャンバー位置Cp))での例である。次に、この比率を変化させた場合での送風時、風車時での揚力係数の変化を図10、図11に示す。
図10は、最大キャンバー位置比と最大逆キャンバー比に対する送風条件(迎え角6°)での翼の正の揚力係数をマップにしたものである。図中の数字は揚力係数であり、揚力係数同等となる等高線を実線で示した。一般に逆キャンバーは送風時の性能を悪化させるため、図中右方向は、送風性能低下の方向である。ただし最大キャンバー位置比30%近傍が、逆キャンバーを設定しても性能低下の影響が小さくなる。これは 送風性能同等の翼仕様を設定する場合に、逆キャンバーを設定できる余裕代が大きいことを示している。図中に円弧翼(最大キャンバー6%)との同等性能となる仕様を破線で示した。この破線よりも左側の領域は円弧翼以上の性能が確保できる領域である。
図11は最大キャンバー位置比と最大逆キャンバー比に対する風車条件(迎え角15°)での翼の負の揚力係数をマップにしたものである。車両速度100km/h、軸流速度ベクトル27.8m/s、取付け角度、回転数は上記と同一である。負の値が大きいほど、風が翼を駆動する力が大きくなることを示す。したがって、図中 右下方向 すなわち、逆キャンバーを大きく設定し、最大キャンバー位置が小さいほど、翼を駆動する力が大きくなる。送風機条件で同等以上の性能となる図中破線より左側の領域で、かつ破線の境界に極力 近づけた設定とすることが 送風性能を同等以上とし、風車性能を最大にする上で有効である。
図10および図11の破線を数式化する。まず、翼の長手方向、厚み方向のパラメータとして、各々最大キャンバー位置比CpR(%)、最大逆キャンバー比δR(%)とすると、CpR(%)=Cp/CX100、δR-(%)=δ/(C-Cp)X100となる。ここで、Cは翼弦の全長長さ、Cpは最大キャンバ−位置の前縁からの長さ、δは逆キャンバ−の最大値である。
(数1)
δR=6.1-0.07x CpR (CpR>30)
δR=-0.8+0.16x CpR (CpR<30)
数1は、逆キャンバーを大きくするほど風車としての性能は向上するが、送風性能は低下するため、送風性能が円弧翼と同等以上を確保できる逆キャンバーの限界を示している。よって、S字翼の逆キャンバー比δRを、上記右辺より小さい領域で使用すると、円弧翼と同等以上の効率で使用できる。一方、風車として使用する場合、S字翼の逆キャンバー比δRは大きくするほど高い風車効率で使用できる。よって、S字翼の逆キャンバー比δRは、定式の値の近傍で設計すると、ファンとしての送風機、風車としての発電機の両方の効率をよくすることができる。
(数1)
δR=6.1-0.07x CpR (CpR>30)
δR=-0.8+0.16x CpR (CpR<30)
数1は、逆キャンバーを大きくするほど風車としての性能は向上するが、送風性能は低下するため、送風性能が円弧翼と同等以上を確保できる逆キャンバーの限界を示している。よって、S字翼の逆キャンバー比δRを、上記右辺より小さい領域で使用すると、円弧翼と同等以上の効率で使用できる。一方、風車として使用する場合、S字翼の逆キャンバー比δRは大きくするほど高い風車効率で使用できる。よって、S字翼の逆キャンバー比δRは、定式の値の近傍で設計すると、ファンとしての送風機、風車としての発電機の両方の効率をよくすることができる。
本発明による、実際の翼の実施例を図12、図13に示す。図12では、プロペラファンの回転中心と 羽根とハブとの接合部での最大キャンバー位置とを結んだ直線に対して、直角方向の断面が翼型になるように積層して翼を構成する。図13では、プロペラファンの回転中心と、最大キャンバー位置を半径方向に結んだ曲線上の各点 とを結んだ直線に対して直角方向の断面がS字翼になるように積層して翼を構成する。よって、実際のS字翼は三次元の曲面で構成される。
本発明は、外気が流入する送風機に利用でき、ラム圧が小さい場合は、高効率な送風を確保しつつ、ラム圧が大きく送風が不要な場合、高効率な発電をおこなうことができるプロペラファン式送風機/発電機である。車両に使用した場合、高速走行風時は発電を行うだけでなく、発電による走行抵抗の低減により、燃費の向上を図ることができる。発電効果及び走行抵抗低減効果は、ガソリンエンジン車、ディーゼルエンジン車、ハイブリッド車(HV)、電気自動車(EV)とも期待できる。特に、発電効果による燃費向上は、ハイブリット車(HV)、電気自動車(EV)で効果が大きい。
また、プロペラファンを用いた農作物の着霜防止装置において、着霜防止として使用していないとき発電機として用いる場合、発電時の効率アップによる効果が期待できる
また、プロペラファンを用いた農作物の着霜防止装置において、着霜防止として使用していないとき発電機として用いる場合、発電時の効率アップによる効果が期待できる
1・・・・・送風/風車プロペラファン
11・・・・羽根
12・・・・ハブ
13・・・・外周リング
2・・・・・モータ/発電機
21・・・・ロータ
22・・・・マグネット
23・・・・駆動コイル
24・・・・ステータヨーク
25・・・・軸受
26・・・・回転軸
27・・・・磁極センサ
3・・・・・導風ガイド
4・・・・・車両発生熱の熱交換器(車載熱交換器)
41・・・・エンジン冷却用説交換機(ラジエータ)
42・・・・カーエアコン室外熱交換器(コンデンサ等又はエバポレータ)
43・・・・インバータ冷却用熱交換器
5・・・・・車両前部の開口部(フロントグリル)
11・・・・羽根
12・・・・ハブ
13・・・・外周リング
2・・・・・モータ/発電機
21・・・・ロータ
22・・・・マグネット
23・・・・駆動コイル
24・・・・ステータヨーク
25・・・・軸受
26・・・・回転軸
27・・・・磁極センサ
3・・・・・導風ガイド
4・・・・・車両発生熱の熱交換器(車載熱交換器)
41・・・・エンジン冷却用説交換機(ラジエータ)
42・・・・カーエアコン室外熱交換器(コンデンサ等又はエバポレータ)
43・・・・インバータ冷却用熱交換器
5・・・・・車両前部の開口部(フロントグリル)
Claims (7)
- 翼の周方向の断面形状の翼厚みの中心線であるキャンバーラインが、
風の流れの上流側にある前縁側キャンバーラインは、流入風の絶対速度の方向すなわち軸流方向に対して凸の円弧で構成され、
風の流れの下流側にある後縁側キャンバーラインは、流入風の絶対速度の方向すなわち軸流方向に対して凹の円弧で構成されるS字翼を有することを特徴とするプロペラファン。 - 車両のフロントグリル部に搭載される車両の排熱と外気との熱交換器に通風する送風機において、
送風時はモータ、風車時は発電機となるモータ/発電機を搭載し、
プロペラファンは、請求項1記載のS字翼であることを特徴とする送風機/発電機。 - 前記モータ/発電機は、DCブラシレスモータの構造であることを特徴とする請求項2記載の送風機/発電機。
- 最大キャンバー点と後縁点とをつなぐ前記キャンバーラインが、
前記最大キャンバー点から前記後縁点を結ぶ直線より、
前縁点、前記最大キャンバー点、前記後縁点をつなぐ円弧の中心側に凹んでいることを特徴とする断面形状のプロペラファン。 - 請求項4記載の断面形状を有するプロペラファンであることを特徴とする請求項2または3に記載の送風機/発電機。
- 流入風の絶対速度の方向すなわち軸流方向に対して凸形状を持つ翼型であって、
流入風の凸側の圧力が、前記最大キャンバー点までは大きく減少し、
前記最大キャンバー点から後縁点に向かって圧力低下しない領域を持つことを特徴とするプロペラファン - 請求項6記載の断面形状を有するプロペラファンであることを特徴とする請求項2または3に記載の送風機/発電機。
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CN109989876A (zh) * | 2017-12-29 | 2019-07-09 | 江苏金风科技有限公司 | 叶片及包括其的风力发电机组 |
JP6625291B1 (ja) * | 2018-12-26 | 2019-12-25 | 三菱電機株式会社 | 羽根車、送風機及び空気調和機 |
CN115009487A (zh) * | 2022-07-14 | 2022-09-06 | 中国人民解放军海军工程大学 | 转子叶片s型抗空化剖面结构及其应用和设计方法 |
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WO2021092677A1 (en) * | 2019-11-14 | 2021-05-20 | Delson Aeronautics Ltd. | Ultra-wide-chord propeller |
IT202000012712A1 (it) * | 2020-05-28 | 2021-11-28 | Univ Degli Studi Genova | Turbomacchina assiale reversibile |
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JPS58144698A (ja) * | 1982-02-22 | 1983-08-29 | Hitachi Ltd | プロペラフアン |
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- 2014-08-04 WO PCT/JP2014/004071 patent/WO2015019597A1/ja active Application Filing
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