JP2015030303A - 作業用車両のステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】前輪、後輪の全輪操舵時に、強度の弱いステアリング装置の操舵力のみを所定値以下にして強度の弱い部品等の損傷を防止し、また誤作動し易い電磁切換弁を用いずに確実にステアリング装置の操舵力を低減する作業用車両のステアリング装置を提供する。【解決手段】ステアリング装置は、前輪を操舵する前輪用ステアリングシリンダ23,25と、後輪を操舵する後輪用ステアリングシリンダ27,29,31,33を備える。これらのシリンダは油圧回路21を介して直列に接続される。油圧回路21は、後輪用ステアリングシリンダ27,29,31,33の伸長側油室及び縮小側油室間を連通する油路L11、L12を有し、この油路L11、L12に第1リリーフ弁51、第2リリーフ弁53を設ける。リリーフ弁は、油路L11、L12に圧油が供給される側の油圧と反対側の油路の油圧との差圧が所定圧を超えると超過分の圧油を反対側の油路に開放してシリンダの操舵力を所定値以下にする。【選択図】 図3

Description

本発明は、車体の前後に前輪及び後輪が設けられ、これらの車輪を油圧シリンダの伸縮によって操舵する作業用車両のステアリング装置に関する。
このような作業用車両のステアリング装置には、前輪の向きを変更する前輪用ステアリングシリンダ(実施例では前輪用シリンダ)と、後輪の向きを変更する後輪用ステアリングシリンダ(実施例では後輪用シリンダ)とを備え、これらのステアリングシリンダに対し、油圧ポンプからの圧油が油圧回路(実施例ではシリーズ油圧回路)を通って供給されるように構成されたものがある(特許文献1参照)。
この油圧回路には、車両の運転席に設けられたステアリングハンドルの回転操作に応じて油圧源からの圧油をLポート又はRポートから吐出させるコントロールユニットと、これらのポートから吐出した圧油を選択モードに応じて前輪用ステアリングシリンダ及び後輪用ステアリングシリンダの所望のステアリングシリンダに給排制御する2つの切換弁とが設けられている。
これらの切換弁は、全車輪を右側又は左側に向きを変える操舵の選択がされると、前輪用ステアリングシリンダと後輪用ステアリングシリンダとを直列に繋いで、コントロールユニットのRポート又はLポートから吐出した圧油を前輪用ステアリングシリンダ及び後輪用ステアリングシリンダに給排制御する。
ここで、油圧源からコントロールユニットに供給される圧油は、油圧ポンプとコントロールユニットとの間に設けられたリリーフ弁によって高低2段階に設定圧が変更可能である。このリリーフ弁は、通常設定圧が低い圧に設定され、外部からのパイロット圧を受けると設定圧が高い圧に変更可能に構成されている。そして、このリリーフ弁は、前輪及び後輪の全輪が操舵される操舵状態が選択されると、パイロット圧を受けて設定圧を高い圧に変更する。
特開2010−179797号公報
この従来のステアリング装置は、全輪操舵時には、前輪用ステアリングシリンダと後輪用ステアリングシリンダとを直列に接続するとともに、油圧回路の回路圧を高圧に設定する。このため、従来のステアリング装置は、全輪操舵時には、一方のステアリング装置の駆動圧のみを低圧で駆動させることができない。従って、例えば後輪のステアリング装置の一部に強度が弱い部品等がある場合において、全輪操舵が選択されると、後輪のステアリング装置に過大な操舵力が作用して強度の弱い部品等が損傷する虞が生じる。
また、従来のステアリング装置の油圧回路には、回路圧を変更するための電磁切換弁が設けられているが、この電磁切換弁はスプールが固着して油圧回路の回路圧が高圧に切換ったままとなる誤作動を生じる虞があった。このため、誤作動が生じた場合には、ステアリング装置に過大な操舵力が発生して強度の弱い部品が損傷する虞が生じる。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、前輪及び後輪を操舵する全輪操舵時に、強度の弱いステアリング装置があっても、このステアリング装置の操舵力のみを所定値以下に低減して強度の弱い部品等が損傷しないようにすることができ、また誤作動し易い電磁切換弁を用いずに確実にステアリング装置の操舵力を低減することができる作業用車両のステアリング装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の作業用車両のステアリング装置は、車体の前側に操舵可能に設けられた前輪の向きを変更する前輪用ステアリングシリンダと、車体の後側に操舵可能に設けられた後輪の向きを変更する後輪用ステアリングシリンダとを備え、前輪用ステアリングシリンダ及び後輪用ステアリングシリンダが油圧回路を介して直列に接続され、前輪用ステアリングシリンダ及び後輪用ステアリングシリンダに対して、油圧源からの圧油をステアリンクバルブユニットで方向と流量を制御して供給するように構成された作業用車両のステアリング装置であって、油圧回路には、前輪用ステアリングシリンダ及び後輪用ステアリングシリンダのいずれか一方のステアリングシリンダを右あるいは左側に操舵する一対の操舵油路間を連通する連通油路が設けられ、連通油路には、リリーフ弁が設けられ、リリーフ弁は、連通油路に圧油が供給される側の操舵油路の油圧と反対側の操舵油路の油圧との差圧が所定圧を超えると超過分の圧油を反対側の操舵油路に開放してステアリングシリンダの操舵力を所定値以下に低減することを特徴とする。
また、本発明の油圧回路は、油圧源からの圧油をステアリンクバルブユニットで方向と流量を制御して前輪用ステアリングシリンダ及び後輪用ステアリングシリンダのいずれか一方のステアリングシリンダを右あるいは左側に操舵する一対の操舵油路のいずれか一方の操舵油路に供給するポンプ油路と、リリーフ弁が設けられた連通油路と、一方のステアリングシリンダの他方の操舵油路に一端が接続され他端が他方のステアリングシリンダを右あるいは左側に操舵する一対の操舵油路の一方の操舵油路に接続された接続油路と、他方のステアリングシリンダの他方の操舵油路とタンクとの間を連通するタンク油路とを有することを特徴とする。
また、本発明の油圧回路は、油圧源からの圧油をステアリンクバルブユニットで方向と流量を制御して前輪用ステアリングシリンダ及び後輪用ステアリングシリンダのいずれか他方のステアリングシリンダを右あるいは左側に操舵する一対の操舵油路の他方の操舵油路に供給するポンプ油路と、他方のステアリングシリンダの一方の操舵油路に一端が接続され他端が前輪用ステアリングシリンダ及び後輪用ステアリングシリンダのいずれか一方のステアリングシリンダを右あるいは左側に操舵する一対の操舵油路のいずれか他方の操舵油路に接続された接続油路と、リリーフ弁が設けられた連通油路と、一方のステアリングシリンダの一方の操舵油路とタンクとの間を連通するタンク油路とを有することを特徴とする。
本発明に係わる作業用車両のステアリング装置によれば、上記特徴を有することで、前輪及び後輪を操舵する全輪操舵時に、強度の弱いステアリング装置があっても、このステアリング装置の操舵力のみを所定値以下に低減して強度の弱い部品等が損傷しないようにすることができ、また、誤作動し易い電磁切換弁を用いずに確実にステアリング装置の操舵力を低減することができる信頼性の高い作業用車両のステアリング装置を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係わるステアリング装置を搭載した移動式クレーンの側面図を示す。 ステアリング装置の油圧回路を示す。 ステアリング装置の油圧回路の要部を示し、同図(a)は全輪右操舵時の油圧回路の要部であり、同図(b)は全輪左操舵時の油圧回路の要部である。 ステアリング装置の油圧回路の概略を示し、同図(a)は、後輪操舵時の油圧回路の概略図であり、同図(b)は全輪右操舵時の油圧回路の概略図であり、同図(c)は全輪左操舵時の油圧回路の概略図である。 他のステアリング装置の油圧回路を示す。
以下、本発明に係わる作業用車両のステアリング装置について図1〜図5に基づいて説明する。本実施の形態は、作業用車両のうち、車体の前側に1軸の車軸を有し、車体の後側に2軸の車軸を有した移動式クレーンのステアリング装置を例にして説明する。
移動式クレーン1は、図1(側面図)に示すように、車体3上に旋回可能に設けられた旋回台5を有している。この旋回台5には、伸縮可能なブーム7や運転操作及び作業操作が可能な運転キャビン9等が設けられている。車体3の前後両端部には、作業時に張り出して車体3を支持するアウトリガジャッキ11が設けられている。車体3の前側の幅方向両側には一対の前輪13が設けられ、車体3の後側の幅方向両側には前後二対の後輪15が設けられて、移動式クレーン1は走行可能である。
この移動式クレーンの前輪13及び後輪15の全車輪は、操舵可能に設けられている。即ち、前輪13の2輪及び後輪15の4輪は操舵可能である。これら前輪13及び後輪15を操舵可能にするステアリング装置20の油圧回路21を図2に示す。油圧回路21には、図2に示すように、車両前側の幅方向両側に設けられた前輪13の向きを変更する一対の前輪用ステアリングシリンダ左23及び前輪用ステアリングシリンダ右25と、車両後側の前後に幅方向両側に設けられて後輪15の向きを変更する2組の後輪用ステアリングシリンダ左前27、後輪用ステアリングシリンダ右前29、後輪用ステアリングシリンダ左後31、後輪用ステアリングシリンダ右後33と、油圧源としての油圧ポンプPと、この油圧ポンプPからステアリングシリンダ側に供給される油圧の供給方向を、運転キャビン9に設けられたステアリングハンドル(図示せず)の回転操作方向に応じて制御するステアリングバルブユニット37と、ステアリングモードに応じてステアリングバルブユニット37から供給される圧油を所定のステアリングシリンダに供給するステアリングモード弁41と、車両後側の4つのステアリングシリンダに接続される一対の後述する操舵油路L9、L10に供給される油圧の差圧が所定圧を超えないよう規制する第1リリーフ弁51及び第2リリーフ弁53とが設けられている。
前輪用ステアリングシリンダ左23、前輪用ステアリングシリンダ右25、後輪用ステアリングシリンダ左前27、後輪用ステアリングシリンダ右前29、後輪用ステアリングシリンダ左後31、後輪用ステアリングシリンダ右後33は、ピストン23c、25c、27c、29c、31c、33cの一方側にロッド23d、25d、27d、29d、31d、33dが延びる片側ロッド式の複動シリンダであり、油圧を受けて伸縮動して、前輪13及び後輪15を操舵する。
なお、前輪13は、前輪用ステアリングシリンダ左23と前輪用ステアリングシリンダ右25で駆動されるようになっており、前輪用ステアリングシリンダ左23が縮小し前輪用ステアリングシリンダ右25が伸長することで右側に操舵され、前輪用ステアリングシリンダ左23が伸長し前輪用ステアリングシリンダ右25が縮小することで左側に操舵されるようになっている。一方、前後の後輪15のうち前側の後輪15は、後輪用ステアリングシリンダ左前27と後輪用ステアリングシリンダ右前29で駆動されるようになっており、後輪用ステアリングシリンダ左前27が伸長し後輪用ステアリングシリンダ右前29が縮小することで右側に操舵され、後輪用ステアリングシリンダ左前27が縮小し後輪用ステアリングシリンダ右前29が伸長することで左側に操舵されるようになっている。また、後側の後輪15は、後輪用ステアリングシリンダ左後31と後輪用ステアリングシリンダ右後33で駆動されるようになっており、後輪用ステアリングシリンダ左後31が伸長し後輪用ステアリングシリンダ右後33が縮小することで右側に操舵され、後輪用ステアリングシリンダ左後31が縮小し後輪用ステアリングシリンダ右後33が伸長することで左側に操舵されるようになっている。なお、前後の後輪15は、互いに連結ロッドで連結されており同期して操舵されるようになっている。また、前後の後輪15を操舵する後輪用のステアリング装置は、車輌重量の軽減のため軽量化されており、前輪用のステアリング装置に比べ強度的に弱く設計されている。
次に、油圧回路21について説明する。ステアリングバルブユニット37に設けられたポートQには、油圧ポンプPに繋がる油路L1が接続され、ステアリングバルブユニット37に設けられたLポートには、ステアリングモード弁41のポートTとの間を繋ぐ油路L2が接続され、ステアリングバルブユニット37に設けられたRポートには、ステアリングモード弁41のポートSとの間を繋ぐ油路L3が接続されている。
ステアリングモード弁41は、フロントリヤ選択弁40とリヤ側方向切換弁45を備えて構成されている。フロントリヤ選択弁40は、前輪13の操向を制御するものであり、4ポート(j,k,l,m)2位置(位置a、位置b)の油圧パイロット切換弁で構成される。このフロントリヤ選択弁40のポートjには油路L4が接続され、ポートkには操舵油路L5が接続され、ポートmには操舵油路L6が接続され、さらにポートnには油路L7が接続されている。
さらに、油路L4は、リヤ側方向切換弁45のポートdに接続されている。操舵油路L5は、前輪13を操舵する前輪用ステアリングシリンダ左23の伸長側油室23aと前輪用ステアリングシリンダ右25の縮小側油室25bに並列に接続されている。また、操舵油路L6は、同様に前輪用ステアリングシリンダ左23の縮小側油室23bと前輪用ステアリングシリンダ右25の伸長側油室25aに並列に接続されている。また、油路L7は、ステアリングモード弁41のポートTに接続されて油路L2に連通している。
一方、リヤ側方向切換弁45は、後輪15の操向を制御するものであり、4ポート(d,e,f,g)3位置(位置a,位置b,位置c)の油圧パイロット切換弁で構成されている。このリヤ側方向切換弁45のポートdには前述したように油路L4が接続され、ポートeにはステアリングモード弁41のポートSとの間を繋ぐ油路L8が接続され、ポートfには操舵油路L9が接続され、さらにポートgには操舵油路L10が接続されている。また、リヤ側方向切換弁45の中立の位置cにおいては、ポートdとポートeは連通され、ポートfとポートgは共に遮断される。
さらに、操舵油路L9は、前側の後輪用ステアリングシリンダ左前27の縮小側油室27bと、前側の後輪用ステアリングシリンダ右前29の伸長側油室29aに並列に接続されている。また、操舵油路L9は、後側の後輪用ステアリングシリンダ左後31の縮小側油室31bと、後側の後輪用ステアリングシリンダ右後33の伸長側油室33aに並列に接続されている。
また、操舵油路L10は、前側の後輪用ステアリングシリンダ左前27の伸長側油室27aと、前側の後輪用ステアリングシリンダ右前29の縮小側油室29bに並列に接続されている。また、操舵油路L10は、後側の後輪用ステアリングシリンダ左後31の伸長側油室31aと、後側の後輪用ステアリングシリンダ右後33の縮小側油室33bに並列に接続されている。
さらに、操舵油路L9と操舵油路L10との間には、これらの油路を繋ぐ油路L11が設けられている。この油路L11には、操舵油路L9の油圧と操舵油路L10の油圧の差圧が所定値を超えると超過分の圧油を操舵油路L10側に開放して後輪用のステアリングシリンダの操舵力を許容値以下に低減する第1リリーフ弁51が設けられている。また、同様に操舵油路L9と操舵油路L10との間には、これらの油路を繋ぐ油路L12が設けられている。この油路L12には、操舵油路L10の油圧と操舵油路L9の油圧の差圧が所定値を超えると超過分の圧油を操舵油路L9側に開放して後輪用のステアリングシリンダの操舵力を許容値以下に低減する第2リリーフ弁53が設けられている。なお、第1リリーフ弁51から圧油が吐出する側の油路L11には、操舵油路L10側への圧油の流れのみを許容する第1チェック弁52が設けられ、第2リリーフ弁53から圧油が吐出する側の油路L12には、操舵油路L9側への圧油の流れのみを許容する第2チェック弁54が設けられている。
次に、ステアリング装置20の作動について、図2、図3(a)、図3(b)、図4(a)、図4(b)、図4(c)を参照しながら、(A)後輪左操舵、後輪右操舵、(B)前輪左操舵、前輪右操舵、(C)全輪クラブ右操舵(前輪と後輪を右に操舵)、(D)全輪クラブ左操舵(前輪と後輪を左に操舵)、(E)全輪クランプ右操舵(前輪を右に操舵、後輪を左に操舵)、全輪クランプ左操舵(前輪を左に操舵、後輪を右に操舵)について説明する。
(A)後輪左操舵、後輪右操舵
4つの後輪15のみを左操舵する場合には、図2に示すように、フロントリヤ選択弁40を位置bに、リヤ側方向切換弁45を位置bにそれぞれ切換えた状態でステアリングハンドルを左に操作すればよい。油圧ポンプPからの圧油は、ステアリングバルブユニット37に供給されてステアリングハンドルの操作に応じて方向と流量が制御された後に、Lポートから油路L2、L7を通ってフロントリヤ選択弁40のポートnに供給され、さらに油路L4及び操舵油路L9を通って前側の後輪用ステアリングシリンダ左前27の縮小側油室27b及び前側の後輪用ステアリングシリンダ右前29の伸長側油室29aに供給される。
これと同時に、操舵油路L9を流れる圧油は、後側の後輪用ステアリングシリンダ左後31の縮小側油室31b及び後側の後輪用ステアリングシリンダ右後33の伸長側油室33aに供給される。そして、前側の後輪用ステアリングシリンダ左前27の伸長側油室27a、前側の後輪用ステアリングシリンダ右前29の縮小側油室29b、後側の後輪用ステアリングシリンダ左後31の伸長側油室31a及び後側の後輪用ステアリングシリンダ右後33の縮小側油室33bから排出される圧油は、操舵油路L10から油路L8、L3を通り、ステアリングバルブユニット37を経過してタンクに戻される。このため、4つの後輪15はともに左側に操舵される。なお、後輪用ステアリングシリンダ左前27、後輪用ステアリングシリンダ右前29、後輪用ステアリングシリンダ左後31、後輪用ステアリングシリンダ右後33を、以下、まとめて「後輪用のステアリングシリンダ」と記す。
ここで、操舵油路L9と操舵油路L10との間に繋がる油路L11には、図4(a)に示すように、操舵油路L9の油圧と操舵油路L10の油圧の差圧が所定値を超えると超過分の圧油を操舵油路L10側に開放して後輪用のステアリングシリンダの操舵力を許容値以下に低減する第1リリーフ弁51が設けられている。このため、後輪15を左操舵する際に、後輪15が障害物等に接触して操舵油路L9の油圧が上昇して操舵油路L9の油圧と操舵油路L10の油圧との差圧が所定値を超えると、第1リリーフ弁51が作動して超過分の圧油を操舵油路L10側に開放して後輪用のステアリングシリンダの操舵力が許容値以上にならないようにする。このため、後輪左操舵時に後輪15が障害物等に接触して操舵力が大きくなっても、後輪用のステアリングシリンダの操舵力が許容値以上になることはなく、軽量化のため強度を弱く設定された後輪用のステアリング装置であっても損傷を未然に防止することができる。なお、操舵油路L9と操舵油路L10の圧力差が所定値を超えない範囲で後輪15を左操舵する場合には、第1リリーフ弁51が作動することがなく、通常の後輪左操舵が可能である。
なお、4つの後輪15のみを右操舵する場合には、前述した後輪左操舵の場合と同様に、フロントリヤ選択弁40を位置bに、リヤ側方向切換弁45を位置bにそれぞれ切換えた状態でステアリングハンドルを右に操作すればよい。油圧ポンプPからの圧油は、ステアリングバルブユニット37で方向と流量が制御された後に、Rポートから油路L3を通ってリヤ側方向切換弁45のポートeに供給され、さらに操舵油路L10から後輪用ステアリングシリンダ左前27の伸長側油室27a、後輪用ステアリングシリンダ右前29の縮小側油室29b、後輪用ステアリングシリンダ左後31の伸長側油室31a、後輪用ステアリングシリンダ右後33の縮小側油室33bにそれぞれ供給されると共に、後輪用ステアリングシリンダ左前27の縮小側油室27b、後輪用ステアリングシリンダ右前29の伸長側油室29a、後輪用ステアリングシリンダ左後31の縮小側油室31b、後輪用ステアリングシリンダ右後33の伸長側油室33aから排出された圧油は、操舵油路L9から油路L4、L7、L2を通り、ステアリングバルブユニット37を経過してタンクに戻される。このため、4つの後輪15はともに右側に操舵される。
ここで、操舵油路L10と操舵油路L9との間に繋がる油路L12には、図2に示すように、操舵油路L10の油圧と操舵油路L9の油圧の差圧が所定値を超えると超過分の圧油を操舵油路L9側に開放して後輪用のステアリングシリンダの操舵力を許容値以下に低減する第2リリーフ弁53が設けられている。このため、後輪15を右操舵する際に、後輪15が障害物等に接触して操舵油路L9の油圧が上昇して操舵油路L10の油圧と操舵油路L9の油圧の差圧が所定値を超えると、第2リリーフ弁53が作動して超過分の圧油を操舵油路L9側に開放して後輪用のステアリングシリンダの操舵力が許容値以上にならないようにしている。このため、後輪右操舵時に後輪15が障害物等に接触して操舵力が大きくなっても、後輪用のステアリングシリンダの操舵力が許容値以上になることはなく、軽量化のため強度が弱く設定された後輪用のステアリング装置であっても損傷を未然に防止することができる。なお、操舵油路L10と操舵油路L9の圧力差が所定値を超えない範囲で後輪15を右操舵する場合には、第2リリーフ弁53が作動することがなく、通常の後輪右操舵が可能である。
(B)前輪左操舵、前輪右操舵
2つの前輪13のみを左操舵する場合には、図2に示すように、フロントリヤ選択弁40を位置aに、リヤ側方向45を位置cにそれぞれ切換えた状態でステアリングハンドルを左に操作すればよい。油圧ポンプPからの圧油は、ステアリングバルブユニット37に供給されてステアリングハンドルの操作に応じて方向と流量が制御された後に、Lポートから油路L2,油路L7を通ってフロントリヤ選択弁40のポートnに供給され、さらに操舵油路L5を通って前輪用ステアリングシリンダ左23の伸長側油室23a及び前輪用ステアリングシリンダ右25の縮小側油室25bに供給される。これと同時に、前輪用ステアリングシリンダ左23の縮小側油室23b及び前輪用ステアリングシリンダ右25の伸長側油室25aから排出された圧油は、操舵油路L6から油路L4、L8、L3を通り、ステアリングバルブユニット37を経過してタンクへ戻される。このため、2つの前輪13はともに左側に操舵される。
一方、2つの前輪13のみを右操舵する場合には、前述した前輪左操舵の場合と同様に、フロントリヤ選択弁40を位置aに、リヤ側方向切換弁45を位置cにそれぞれ切換えた状態でステアリングハンドルを右に操作すればよい。油圧ポンプPからの圧油は、ステアリングバルブユニット37で方向と流量が制御された後に、Rポートから油路L3、油路L4を通ってフロントリヤ選択弁40のポートjに供給され、さらに操舵油路L6を通って前輪用ステアリングシリンダ左23の縮小側油室23b及び前輪用ステアリングシリンダ右25の伸長側油室25aに供給される。これと同時に、前輪用ステアリングシリンダ左23の伸長側油室23a及び前輪用ステアリングシリンダ右25の縮小側油室25bから排出された圧油は、操舵油路L5から油路L7、L2を通り、ステアリングバルブユニット37を経過してタンクへ戻される。このため、2つの前輪13はともに右側に操舵される。
なお、前輪操舵時には、リヤ側方向切換弁45が位置cに切換えられており、後輪用のステアリングシリンダに圧油は供給されない。このため、第1リリーフ弁51と第2リリーフ弁53が作動することはなく、従来と同様に前輪操舵を行うことができる。
(C)全輪クラブ右操舵
2つの前輪13と4つの後輪15を全て右に操舵する場合には、図2に示すように、フロントリヤ選択弁40を位置aに、リヤ側方向切換弁45を位置bに切換えた状態でステアリングハンドルを右に操作すればよい。油圧ポンプPからの圧油は、ステアリングバルブユニット37に供給されてステアリングハンドルの操作に応じて方向と流量が制御された後に、Rポートから油路L3,油路L8を通ってリヤ側方向切換弁45のポートeに供給され、さらに操舵油路L10を通って前側の後輪用ステアリングシリンダ左前27の伸長側油室27a及び前側の後輪用ステアリングシリンダ右前29の縮小側油室29bに供給される。また、操舵油路L10を通る圧油は、後側の後輪用ステアリングシリンダ左後31の伸長側油室31a及び後側の後輪用ステアリングシリンダ右後33の縮小側油室33bに供給される。
そして、前側の後輪用ステアリングシリンダ左前27の縮小側油室27b、前側の後輪用ステアリングシリンダ右前29の伸長側油室29a、後側の後輪用ステアリングシリンダ左後31の縮小側油室31b及び後側の後輪用ステアリングシリンダ右後33の伸長側油室33aから排出される圧油は、操舵油路L9から油路L4、操舵油路L6を通って前輪用ステアリングシリンダ左23の縮小側油室23b及び前輪用ステアリングシリンダ右25の伸長側油室25aに供給される。そして、前輪用ステアリングシリンダ左23の伸長側油室23a、前輪用ステアリングシリンダ右25の縮小側油室25bから排出される圧油は、操舵油路L5から油路L7、L2を通り、ステアリングバルブユニット37を経過してタンクへ戻される。このため、2つの前輪13及び4つの後輪15はともに右側に操舵される。
ここで、図3(a)及び図4(b)に示すように、後輪用の4つのステアリングシリンダ27、29、31、33と前輪用の2つのステアリングシリンダ23、25は、操舵油路L9、油路L4、操舵油路L6を介して直列に連結され、また操舵油路L10と操舵油路L9には、これら油路を繋ぐ油路L12に操舵油路L10の油圧と操舵油路L9の油圧の差圧が所定値を超えると超過分の圧油を操舵油路L9側に開放してステアリングシリンダの操舵力を許容値以下に低減する第2リリーフ弁53が設けられている。
このため、前輪13と後輪15を同時に右操舵する全輪クラブ右操舵時に、少なくとも1つの後輪15が障害物等に接触して操舵力が大きくなり操舵油路L10の油圧と操舵油路L9の油圧の差圧が所定値を超えると、第2リリーフ弁53が作動して超過分の圧油を操舵油路L9側に開放して後輪用のステアリングシリンダの操舵力を許容値以下に低減するようになっている。これにより、全輪クラブ右操舵時に後輪15が障害物等に接触して操舵力が大きくなっても、後輪用のステアリングシリンダの操舵力が許容値以上になることはなく、軽量化のため後輪用のステアリング装置が弱い強度に設定されている場合であってもステアリング装置の損傷を未然に防止することができる。
なお、前輪13が障害物等に接触したり、前輪13の支持荷重が増加して前輪13の操舵力が大きくなった場合には、操舵油路L10と操舵油路L9の圧力差が所定値を超えない限り第2リリーフ弁53が作動することはなく、従来と同様に前輪用のステアリングシリンダの駆動圧と後輪用のステアリングシリンダの駆動圧の合計圧が油圧ポンプの吐出圧(第1リリーフ弁51と第2リリーフ弁53の設定圧より高く設定されている)を越えない範囲で全輪クラブ右操舵が可能になる。
(D)全輪クラブ左操舵
2つの前輪13と4つの後輪15の全てを左に操舵する場合には、前述した全輪クラブ右操舵の場合と同様に、フロントリヤ選択弁40を位置aに、リヤ側方向切換弁45を位置bに切換えた状態でステアリングハンドルを左に操作すればよい。油圧ポンプPからの圧油は、ステアリングバルブユニット37に供給されて方向と流量が制御された後に、Lポートから油路L2、L7を通ってフロントリヤ選択弁40のポートnに供給され、さらに操舵油路L5を通って前輪用ステアリングシリンダ左23の伸長側油室23a及び前輪用ステアリングシリンダ右25の縮小側油室25bに供給される。
そして、前輪左側の前輪用ステアリングシリンダ左23の縮小側油室23b及び前輪右側の前輪用ステアリングシリンダ右25の伸長側油室25aから排出される圧油は、操舵油路L6から油路L4を通って操舵油路L9に流れる。そして、操舵油路L9を流れる圧油は、前側の後輪用ステアリングシリンダ左前27の縮小側油室27b及び前側の後輪用ステアリングシリンダ右前29の伸長側油室29aに供給されるとともに、後側の後輪用ステアリングシリンダ左後31の縮小側油室31b及び後側の後輪用ステアリングシリンダ右後33の伸長側油室33aに供給される。そして、後輪用ステアリングシリンダ左前27の伸長側油室27a、後輪用ステアリングシリンダ右前29の縮小側油室29b、後輪用ステアリングシリンダ左後31の伸長側油室31a、後輪用ステアリングシリンダ右後33の縮小側油室33bから排出される圧油は、操舵油路L10から油路L8、L3を通り、ステアリングバルブユニット37を経過してタンクへ戻される。このため、2つの前輪13及び4つの後輪15はともに左側に操舵される。
ここで、図3(b)及び図4(c)に示すように、前輪用の2つのステアリングシリンダ23、25と、後輪用の4つのステアリングシリンダ27、29、31、33は、操舵油路L6、油路L4、操舵油路L9を介して直列に連結され、また後輪用のステアリングシリンダに接続した操舵油路L9と操舵油路L10には、これら操舵油路L9、L10を繋ぐ油路L11に油路L9の油圧と操舵油路L10の油圧の差圧が所定値を越えると超過分の圧油を操舵油路L10側に開放してステアリングシリンダの操舵力を許容値以下に低減する第1リリーフ弁51が設けられている。
このため、前輪13と後輪15を同時に左操舵する全輪クラブ左操舵時に、少なくとも1つの後輪15が障害物等に接触して操舵力が大きくなり操舵油路L9の油圧と操舵油路L10の油圧の差圧が所定値を超えると、第1リリーフ弁51が作動して超過分の圧油を操舵油路L10側に開放してステアリングシリンダの操舵力を許容値以下に低減するようになっている。これにより、全輪クラブ左操舵時に後輪15が障害物等に接触して操舵力が大きくなっても、後輪用のステアリングシリンダの操舵力が許容値以上になることはなく、軽量化のため後輪用のステアリング装置が弱い強度に設定されている場合であってもステアリング装置の損傷を未然に防止することができる。なお、前輪13が障害物等に接触したり、前輪13の支持荷重が増加して前輪13の操舵力が大きくなった場合には、操舵油路L9と操舵油路L10の圧力差が所定値を超えない限り第1リリーフ弁51が作動することはなく、従来と同様に前輪用のステアリングシリンダの駆動圧と後輪用のステアリングシリンダの駆動圧の合計圧が油圧ポンプの吐出圧を越えない範囲で全輪クラブ右操舵が可能になる。
(E)全輪クランプ右操舵(前輪右操舵、後輪左操舵)、全輪クランプ左操舵(前輪左操舵、後輪右操舵)
2つの前輪13を右に、4つの後輪15を左に操舵する全輪クランプ右操舵を行う場合には、図2に示すように、フロントリヤ選択弁40を位置aに、リヤ側方向切換弁45を位置aに切換えた状態でステアリングハンドルを右に操作すればよい。油圧ポンプPからの圧油は、ステアリングバルブユニット37に供給されてステアリングハンドルの操作に応じて方向と流量が制御された後に、Rポートから油路L3を通ってリヤ側方向切換弁45のポートeに供給され、さらに操舵油路L9を通って前側の後輪用ステアリングシリンダ左前27の縮小側油室27b及び前側の後輪用ステアリングシリンダ右前29の伸長側油室29aに供給される。また、操舵油路L9を通る圧油は、後側の後輪用ステアリングシリンダ左後31の縮小側油室31b及び後側の後輪用ステアリングシリンダ右後33の伸長側油室33aに供給される。
そして、前側の後輪用ステアリングシリンダ左前27の伸長側油室27a、前側の後輪用ステアリングシリンダ右前29の縮小側油室29b、後側の後輪用ステアリングシリンダ左後31の伸長側油室31a及び後側の後輪用ステアリングシリンダ右後33の縮小側油室33bから排出される圧油は、操舵油路L10から油路L4、操舵油路L6を通って前輪左側の前輪用ステアリングシリンダ左23の縮小側油室23b及び前輪右側の前輪用ステアリングシリンダ右25の伸長側油室25aに供給される。そして、前輪左側の前輪用ステアリングシリンダ左23の伸長側油室23a、前輪右側の前輪用ステアリングシリンダ右25の縮小側油室25bから排出される圧油は、操舵油路L5から油路L7、L2を通り、ステアリングバルブユニット37を経過してタンクへ戻される。このため、2つの前輪13が右側に操舵され、4つの後輪15がともに左側に操舵される。
後輪用の4つのステアリングシリンダ27、29、31、33と、前輪用の2つのステアリングシリンダ23、25は、操舵油路L10、油路L4、操舵油路L6を介して直列に連結され、また後輪用のステアリングシリンダに接続した操舵油路L9と操舵油路L10には、これら油路を繋ぐ油路L11に操舵油路L9の油圧と操舵油路L10の油圧の差圧が所定値を越えると超過分の圧油を操舵油路L10側に開放してステアリングシリンダの操舵力を許容値以下に低減する第1リリーフ弁51が設けられている。
このため、前輪13を右操舵、後輪15を左操舵する全輪クランプ右操舵時に、少なくとも1つの後輪15が障害物等に接触して操舵力が大きくなり操舵油路L9の油圧と操舵油路L10の油圧の差圧が所定値を超えると、第1リリーフ弁51が作動して超過分の圧油を操舵油路L10側に開放してステアリングシリンダの操舵力を許容値以下に規制するようになっている。これにより、全輪クランプ右操舵時に後輪15が障害物等に接触して操舵力が大きくなっても、後輪用のステアリングシリンダの操舵力が許容値以上になることがなく、軽量化のため強度が弱く設定された後輪用ステアリング装置であってもステアリング装置の損傷を未然に防止することができる。
一方、2つの前輪13を左に、4つの後輪15を右に操舵する全輪クランプ左操舵を行う場合には、全輪クランプ右操舵の場合と同様に、フロントリヤ選択弁40を位置aに、リヤ側方向切換弁45を位置aに切換えた状態でステアリングハンドルを左に操作すればよい。油圧ポンプPからの圧油は、ステアリングバルブユニット37に供給されてステアリングハンドルの操作に応じて方向と流量が制御された後に、Lポートから油路L2、油路L7を通ってフロントリヤ選択弁40のポートnに供給され、さらに操舵油路L5を通って前輪用ステアリングシリンダ左23の伸長側油室23a及び前輪用ステアリングシリンダ右25の縮小側油室25bに供給される。
そして、前輪左側の前輪用ステアリングシリンダ左23の縮小側油室23b及び前輪右側の前輪用ステアリングシリンダ右25の伸長側油室25aから排出される圧油は、操舵油路L6から油路L4、操舵油路L10に流れる。そして、操舵油路L10を流れる圧油は、前側の後輪用ステアリングシリンダ左前27の伸長側油室27a及び前側の後輪用ステアリングシリンダ右前29の縮小側油室29bに供給されるとともに、後側の後輪用ステアリングシリンダ左後31の伸長側油室31a及び後側の後輪用ステアリングシリンダ右後33の縮小側油室33bに供給される。一方、後輪用ステアリングシリンダ左前27の縮小側油室27b、後輪用ステアリングシリンダ右前29の伸長側油室29a、後輪用ステアリングシリンダ左後31の縮小側油室31b、後輪用ステアリングシリンダ右後33の伸長側油室33aから排出される圧油は、操舵油路L9から油路L8、L3を通り、ステアリングバルブユニット37を経過してタンクへ戻される。このため、2つの前輪13が左側に、4つの後輪15が右側に操舵される。
前輪用の2つのステアリングシリンダ23、25と、後輪用の4つのステアリングシリンダ27、29、31、33は、操舵油路L6、油路L4、操舵油路L10を介して直列に連結され、また後輪用のステアリングシリンダに接続した操舵油路L10と操舵油路L9には、これら油路を繋ぐ油路L12に操舵油路L10の油圧と油操舵路L9の油圧の差圧が所定値を越えると超過分の圧油を操舵油路L9側に開放してステアリングシリンダの操舵力を許容値以下に低減する第2リリーフ弁53が設けられている。
このため、前輪13を左操舵、後輪15を右操舵する全輪クランプ左操舵時に、少なくとも1つの後輪15が障害物等に接触して操舵力が大きくなり操舵油路L10の油圧と操舵油路L9の油圧の差圧が所定値を超えると、第2リリーフ弁53が作動して超過分の圧油を操舵油路L9側に開放して後輪用のステアリングシリンダの操舵力を許容値以下に低減するようになっている。これにより、全輪クランプ左操舵時に後輪15が障害物等に接触して操舵力が大きくなっても、後輪用のステアリングシリンダの操舵力が許容操舵力以上になることがなく、軽量化のため強度を弱く設定された後輪用ステアリング装置であってもステアリング装置の損傷を未然に防止することができる。なお、前輪13が障害物等に接触したり、前輪13の支持荷重が増加して前輪13の操舵力が大きくなった場合でも、操舵油路L10と操舵油路L9の差圧が所定値を超えない限り第2リリーフ弁53が作動することはなく、従来と同様に前輪用のステアリングシリンダの駆動圧と後輪用のステアリングシリンダの駆動圧の合計圧が油圧ポンプの吐出圧を越えない範囲で全輪クランプ左操舵が可能になるのである。
このように、本発明の作業用車両のステアリング装置20では、後輪15を操舵する後輪用のステアリングシリンダに圧油を給排する一対の操舵油路L9,L10間に、両操舵油路L9,L10の圧力差が所定値を越えると超過分の圧油を反対側の油路に開放してステアリングシリンダの操舵力を許容値以下に低減するリリーフ弁51,53を介装して、このリリーフ弁51,53によって後輪15を操舵する後輪操舵や全輪操舵時に後輪15が障害物等に接触して後輪15の操舵力が大きくなっても後輪15の操舵力が後輪用ステアリング装置に許容される許容操舵力以下になるよう低減するようになっているので後輪用ステアリング装置の損傷を未然に防止することができる。また、本発明の作業用車両のステアリング装置20は、誤作動し易い電磁切換弁を用いずに後輪用のステアリングシリンダの操舵力を低減するようになっているので、電磁切換弁を用いてリリーフ弁の設定圧を変更するよう構成した従来のステアリング装置に比較して確実に機能させることができる。
なお、前述した実施例では、前輪用のステアリングシリンダ及び後輪用のステアリングシリンダとして片側ロッド式の2本の複動シリンダを併設して構成した実施例について説明したが、両側ロッド式の1本の複動シリンダを用いて構成してもよい。この場合、例えば、前側の左右2本の後輪用ステアリングシリンダ27、29と、後側の左右2本の後輪用ステアリングシリンダ左後31、33をそれぞれ1本の両側ロッド式の複動シリンダに置き換える。このようにすると、油圧シリンダの本数を減らすことができ、重量やコストの低減を図ることができる。
また、前述した実施例では、後輪用のステアリングシリンダに接続した操舵油路L9と操舵油路L10には、これら操舵油路L9、L10を繋ぐ油路L11に第1リリーフ弁51を設け、油路12に第2リリーフ弁53を設けた場合を示したが、図5に示すように、操舵油路L9、L10を繋ぐ油路L11、L12間に油路L13を繋ぎ、この油路L13に両操舵油路L9,L10の圧力差が所定値を越えると超過分の圧油を反対側の操舵油路に開放してステアリングシリンダの操舵力を許容値以下に低減するリリーフ弁60を設けてもよい。この場合、油路L13が繋がる油路L11の操舵油路L9側にはリリーフ弁60側への圧油の流れのみを許容する第1チェック弁61が設けられ、油路L13が繋がる油路L12の操舵油路L10側には、操舵油路L10側への圧油の流れのみを許容する第4チェック弁64が設けられている。また、油路L13が繋がる油路L11の操舵油路L10側にはリリーフ弁60側への圧油の流れのみを許容する第2チェック弁62が設けられ、油路L13が繋がる油路L12の操舵油路L9側には、操舵油路L9側への圧油の流れのみを許容する第3チェック弁63が設けられている。このようにすると、リリーフ弁の個を1つにすることができ、コストの低減を図ることができる。
また、前述した実施例では、後輪15に前後2つの後輪15,15を配置する場合を示したが、後輪15は前後に3つ以上配設してもよい。また、前述した実施例では、車両前側に1つの前輪13を配置し、車両後側に前後2つの後輪15,15を配置した実施例を説明したが、車両前側に前後2つ以上の前輪13,13を配設し、車両後側に1つの後輪15を配設してもよい。
また、前述した実施例では、作業用車両として移動式クレーン1を例に示したが、レッカー車や高所作業車でもよい。
1 移動式クレーン(作業用車両)
3 車体
13 前輪
15 後輪
20 ステアリング装置
21 油圧回路
23 前輪用ステアリングシリンダ左(前輪用ステアリングシリンダ)
25 前輪用ステアリングシリンダ右(前輪用ステアリングシリンダ)
27 後輪用ステアリングシリンダ左前(後輪用ステアリングシリンダ)
29 後輪用ステアリングシリンダ右前(後輪用ステアリングシリンダ)
31 後輪用ステアリングシリンダ左後(後輪用ステアリングシリンダ)
33 後輪用ステアリングシリンダ右後(後輪用ステアリングシリンダ)
23a、25a、27a、29a、31a、33a 伸長側油室
23b、25b、27b、29b、31b、33b 縮小側油室
23c、25c、27c、29c、31c、33c ピストン
37 ステアリンクバルブユニット
51 第1リリーフ弁(リリーフ弁)
53 第2リリーフ弁(リリーフ弁)
L1、L2 油路(ポンプ油路)
L1、L3 油路(ポンプ油路)
L4 油路(接続油路)
L5、L6、L9、L10油路(操舵油路)
L7、L2 油路(タンク油路)
L8、L3 油路(タンク油路)
L11、L12 油路(連通油路)
P 油圧ポンプ(油圧源)

Claims (3)

  1. 車体の前側に操舵可能に設けられた前輪の向きを変更する前輪用ステアリングシリンダと、前記車体の後側に操舵可能に設けられた後輪の向きを変更する後輪用ステアリングシリンダとを備え、
    前記前輪用ステアリングシリンダ及び前記後輪用ステアリングシリンダが油圧回路を介して直列に接続され、
    前記前輪用ステアリングシリンダ及び前記後輪用ステアリングシリンダに対して、油圧源からの圧油をステアリンクバルブユニットで方向と流量を制御して供給するように構成された作業用車両のステアリング装置であって、
    前記油圧回路には、前記前輪用ステアリングシリンダ及び前記後輪用ステアリングシリンダのいずれか一方のステアリングシリンダを右あるいは左側に操舵する一対の操舵油路間を連通する連通油路が設けられ、
    前記連通油路には、リリーフ弁が設けられ、
    前記リリーフ弁は、前記連通油路に圧油が供給される側の操舵油路の油圧と反対側の操舵油路の油圧との差圧が所定圧を超えると超過分の圧油を反対側の操舵油路に開放してステアリングシリンダの操舵力を所定値以下に低減する
    ことを特徴とする作業用車両のステアリング装置。
  2. 前記油圧回路は、前記油圧源からの圧油を前記ステアリンクバルブユニットで方向と流量を制御して前記前輪用ステアリングシリンダ及び前記後輪用ステアリングシリンダのいずれか一方のステアリングシリンダを右あるいは左側に操舵する一対の操舵油路のいずれか一方の操舵油路に供給するポンプ油路と、前記リリーフ弁が設けられた前記連通油路と、前記一方のステアリングシリンダの他方の操舵油路に一端が接続され他端が他方のステアリングシリンダを右あるいは左側に操舵する一対の操舵油路の一方の操舵油路に接続された接続油路と、前記他方のステアリングシリンダの他方の操舵油路とタンクとの間を連通するタンク油路とを有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の作業用車両のステアリング装置。
  3. 前記油圧回路は、前記油圧源からの圧油を前記ステアリンクバルブユニットで方向と流量を制御して前記前輪用ステアリングシリンダ及び前記後輪用ステアリングシリンダのいずれか他方のステアリングシリンダを右あるいは左側に操舵する一対の操舵油路の他方の操舵油路に供給するポンプ油路と、前記他方のステアリングシリンダの一方の操舵油路に一端が接続され他端が前記前輪用ステアリングシリンダ及び前記後輪用ステアリングシリンダのいずれか一方のステアリングシリンダを右あるいは左側に操舵する一対の操舵油路のいずれか他方の操舵油路に接続された接続油路と、前記リリーフ弁が設けられた前記連通油路と、前記一方のステアリングシリンダの一方の操舵油路とタンクとの間を連通するタンク油路とを有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の作業用車両のステアリング装置。
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