JP2015030217A - 印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】発光層を印刷した被印刷基板を検査することなく被印刷基板上に印刷欠陥のない印刷パターンを安定的に形成することができる印刷装置を提供する。
【解決手段】印刷手段と、パターン撮像手段と、座標算出手段と、位置補正手段と、を備え、印刷手段は、印刷版101と、印刷版を表面に装着した版胴102と、印刷版の表面にインキを供給するインキ供給装置部110と、被印刷基板106を載置して搬送する移動定盤107と、で構成されている。インキ供給装置部110は、印刷版101上にインキを供給するアニロックスロール104と、アニロックスロール104にインキを供給するインキパン103と、アニロックスロール104上の余剰インキを除去するドクター105で構成されている。印刷版101上のパターン欠陥の位置を特定して、印刷版101または被印刷基板の位置を補正して欠陥を印刷しない。
【選択図】図5

Description

本発明は、有機ELディスプレイパネルを製造するための印刷装置に関する。
有機エレクトロルミネッセンス(以下有機EL)素子は、対向する陽極と陰極との間に有機発光材料からなる有機発光層が形成された構造をもつ発光素子であり、電圧の印加によって陽極、陰極からそれぞれ正孔、電子が注入され、それらが有機発光層で再結合を起こすことにより発光するものであるが、効率の良い発光を得るためには、有機発光層の膜厚が重要な要素であり、数nmから数十nm程度で膜厚をコントロールする必要がある。更に、これをディスプレイ化するには高精細にパターニングする必要がある。
図1は有機ELパネルにおける有機EL素子の構造の一例を断面で示す図である。
基板1上には陽極としてパターニングされた画素電極2が設けられる。画素電極2を形成後、隣接する画素電極の間に感光性材料を用いて、フォトリソグラフィー法により隔壁3が形成される。
隔壁3は、厚みが0.5μmから5.0μmの範囲のもので、この隔壁3を隣接する画素電極2間に設けることによって、各画素電極2上に印刷された正孔輸送インキの広がりを抑え、ディスプレイ化した際に正孔輸送層4が隔壁3間にあることによるリーク電流の発生を防ぐことができる。
隔壁3を形成した後、次に正孔輸送層4を形成する。正孔輸送層4の形成後、インターレイヤー5を形成する。
次に、有機発光層6を形成する。有機発光層6は電流を通すことにより発光する層である。符号7は陰極層である。
最後に、これらの有機EL構成体を、外部の酸素や水分から保護するために、ガラスキャップ8と接着剤9を用いて密閉封止し、有機EL素子を得ることができる。
有機発光層6に用いられる有機発光材料は、低分子系材料と高分子系材料に区分されており、有機発光層の形成方法は有機発光材料の種類によって異なる。
一般に低分子系材料は、抵抗加熱蒸着法(真空蒸着法)等によって基板に薄膜を形成する。有機EL素子をフルカラー化する場合には、各色の画素形状に応じたパターンのマスクを用いて、異なる発光色の発光材料をそれぞれの画素に蒸着して形成する方法が採用されている。この方法は、薄膜形状を均一に形成するには優れた方法であるが、蒸着される基板が大型になるとマスクのパターン精度が出難くなるという問題点がある。
一方で高分子系材料では、有機発光材料を溶剤に溶解あるいは分散させてインキ化し、これをウェットコーティング法によって薄膜を形成する方法が主に用いられている。ウェットコーティング法としては、スピンコート法、バーコート法、塗出コート法、ディップコート法等があるが、高精細なパターニングや、フルカラー化の色の塗り分けにこれらの方法を用いることは困難である。そこで、フルカラー化に有機発光材層をパターニングする手段としては、インキジェット法や印刷法によるパターン印刷が有効であると考えられる。低分子系材料でも近年、可溶性なインキタイプの発光材料も出ており、印刷法を用いる製造プロセスが有望視されている。
高精細パターニング方法のひとつとして、例えばインキジェットノズルから溶剤に溶かした有機発光材料を基板上に噴出させ、基板上で乾燥させることでパターンを形成するインキジェット方法がある(特許文献1)。この方法においては、ノズルから噴出されたインキ液滴は球状をしている為、基板上に着弾する際にインキが円形状に広がり、形成されたパターンの形状が直線性に欠けたり、あるいは着弾精度が悪くなってパターンの直線性が得られなかったりするという課題がある。
一方で印刷法によるパターン形成方法には、凸版印刷法、反転印刷法、スクリーン印刷法等が提案されている。有機EL素子やディスプレイでは、基材としてガラス基板を用いることが多く、グラビア印刷法等のように金属製等の硬い印刷版を用いる方法は不向きである。そのため、弾性を有するゴム製の印刷版を用いた印刷法や、ゴム製の印刷用ブランケットを用いたオフセット印刷法、弾性を有するゴムやその他の樹脂を主成分とした感光性樹脂版を用いる凸版印刷法等が適正な印刷法と考えられている。実際に、これらの印刷法の試みとして、オフセット印刷によるパターン印刷方法(特許文献2)、凸版印刷によるパターン印刷方法(特許文献3)などが提唱されている。特に凸版印刷による方法は、パターン形成精度や膜厚均一性などに優れ、印刷による有機EL素子の製造方法として最も適している。
凸版印刷法による有機EL素子の作製工程の一例を以下に示す。まず、微細な孔を有するアニロックスロールの表面にインキを塗布する。次に、アニロックスロール表面の余分なインキをドクターでかきとることによって、アニロックスロールの単位面積あたりのインキ塗布量を均一にする。その後、有機EL素子の画素形状に対応してパターニングされた印刷版上にアニロックスロール上のインキを転写する。最後に、印刷版上のインキ薄膜を基板上に転写させることで有機EL素子の発光層を形成する。
図2は前記有機EL素子の隔壁3と発光層6の形成方法を図2(a)〜図2(d)の順に示すものである。
図2(a)は基板1上に発光層6を除いた隔壁3が形成されたことを示す図である。図2(b)は図2(a)の隔壁3が形成された基板に正孔輸送層4、インターレイヤー5(図1参照)を形成した後に印刷する発光層6のパターンを示す図であって、パターンはレッドR、グリーンG、ブルーBのうちの例えばR画素形成用のレッドパターン6Rを示す。図2(c)は図2(b)に示すレッドパターン6Rを図2(a)に示す隔壁3が形成された基板に印刷してR画素6aを形成したことを示す図であり、これによってR画素6aが隔壁3を除いた部分に形成される。同様にして図2(d)に示すように、G画素6b、B画素6cが形成される。
図3は上記発光層6(6a、6b、6c)を凸版印刷法によって形成する場合の印刷方法の一例を説明するための図である。図3に示すインキパン103にはインキが貯留されている。アニロックスロール104にはこのインキパン103中においてインキが供給された後に、その上の余分なインキがドクター105によって掻き落とされ、孔内部にのみインキが蓄えられる。孔内部のインキは、アニロックスロール104と相対して回転する版胴102に巻かれている凸版101の画像形成部上に転移させられ、そこにインキの薄膜を形成する。更に、画像形成部上に形成された薄膜は版胴102と相対して移動する被印刷基板106上に転写される。
有機EL素子を凸版印刷法で作製する場合、印刷版上の転写パターンは有機EL素子の各画素を構成する複数の発光部のうち、同色発光部を形成するための転写パターンが複数
配列された構成となっており、それぞれの発光色に発光する発光部を順次印刷していくことで有機発光層パターンを得ている。
前述したように、凸版印刷法ではアニロックスロールから樹脂凸版にインキを転写し、更に樹脂凸版上のインキを被印刷基板へ転写することで所望の発光層パターン(有機発光層パターン)を得るが、ここで樹脂凸版上に形成される発光層パターンは被印刷基板上に形成される所望の発光層パターンと相対したパターンである必要がある。
しかし、図4(a)はR画素6aを形成するためのレッドパターン6Rを示しているが、この樹脂凸版上に形成されるレッドパターン6Rに欠け10aや突起、もしくは付着異物などが存在すると、図4(b)に示すように被印刷基板上に形成されるパターンにそれらに起因した印刷欠陥10bが発生し、更にはその印刷欠陥は、連続して印刷される被印刷基板全てに共通欠陥として発生するという問題があった。印刷欠陥10bの部分は赤色の発光は得られない。
そのため、印刷された被印刷基板を抜取り、検査を実施することで連続して印刷欠陥が発生することを防止する方法が採用されているが、検査時の検査用照明光もしくは検査環境による有機発光層の特性低下が起こることで、印刷欠陥が発生した被印刷基板の欠陥部を修正しての再生ができないことによる、歩留まり低下、コスト増大等に繋がるという課題がある。また、印刷中に発生するそれらの欠陥の原因が把握できないことによる生産不安定性も課題である。
特開平10−12377号公報 特開2001−93668号公報 特開2001−155858号公報
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、発光層を印刷した被印刷基板を検査することなく被印刷基板上に印刷欠陥のない印刷パターンを安定的に形成することができる印刷装置を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、
被印刷基板上に印刷版を用いてパターンを印刷する印刷装置であって、
印刷手段と、パターン撮像手段と、座標算出手段と、位置補正手段と、を備え、
前記印刷手段は、前記印刷版と、印刷版を表面に装着した版胴と、印刷版の表面にインキを供給するインキ供給装置部と、被印刷基板を載置して搬送する移動定盤と、で構成され、
前記パターン撮像手段は、前記印刷版のパターンを撮像する第一のパターン撮像装置と、被印刷基板上に印刷されたパターンを撮像する第二のパターン撮像装置と、で構成され、
前記座標算出手段は、前記第一のパターン撮像装置によって撮像された印刷版のパターンと前記第二のパターン撮像装置で撮像された被印刷基板上に印刷されたパターンの座標を比較して、印刷版上の欠陥の位置を特定するものであり、
前記位置補正手段は、前記座標算出手段によって特定された印刷版上の欠陥の位置に基づいて、印刷版と被印刷基板の相対位置を補正することを特徴とする印刷装置である。
請求項2に記載の発明は、
前記位置補正手段は、前記被印刷基板の位置を印刷進行方向の前後に移動して補正することを特徴とする請求項1記載の印刷装置である。
請求項3に記載の発明は、
前記位置補正手段は、前記印刷版の位置を印刷進行方向の前後に移動して補正することを特徴とする請求項1記載の印刷装置である。
請求項4に記載の発明は、
前記位置補正手段は、前記版胴の回転周速度と前記移動定盤の移動速度を欠陥の前後で変化させることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置である。
請求項5に記載の発明は、
請求項1から請求項4のいずれかに記載の印刷装置は凸版印刷装置であることを特徴とする印刷装置である。
請求項6に記載の発明は、
請求項1から請求項4のいずれかに記載の印刷装置は凹版印刷装置であることを特徴とする印刷装置である。
請求項7に記載の発明は、
請求項1から請求項4のいずれかに記載の印刷装置は平版印刷装置であることを特徴とする印刷装置である。
本発明の印刷装置は印刷版のパターンに欠陥がある場合でも、その欠陥位置が被印刷基板上のパターンのどの位置にあたるかを算出し、算出結果に基づいて印刷版と被印刷基板の相対位置を変えることによって、その被印刷基板を用いることを可能とし、更に共通不良の発生を防ぐことが出来、歩留まり向上と、コスト低減が可能となる。
有機ELパネルにおける有機EL素子の構造の一例を断面で示す図。 有機EL素子の隔壁3と発光層6の形成方法を図2(a)〜図2(d)の順に示す図。 発光層6(6a、6b、6c)を凸版印刷法によって形成する場合の印刷方法の一例を説明するための図。 従来の印刷法における問題転を説明するための図。(a)はR画素6aを形成するためのレッドパターン6Rに欠陥10aが存在することを示す図。(b)は被印刷基板上に印刷欠陥10bが発生し、その印刷欠陥は共通欠陥として発生することを示す図。 本発明の印刷装置を側面から見た図。 本発明に係る第一のパターン撮像装置201によって得られた印刷版のパターン306aの集まり306の一例を示す図。 本発明に係る位置補正手段によって欠陥504の位置座標が第二のパターン撮像装置で撮像されたパターンと合致する位置を求める場合を説明するための図。(a)は第一のパターン撮像装置201によって撮像された印刷版のパターン306aを示す図。(b)は第二のパターン撮像装置によって撮像された被印刷基板106上のパターン3aを示す図。(c)は位置補正することによって、印刷版に存在する白抜け欠陥504の影響をなくすことが出来ことを示す図。 本発明に係る印刷版101の断面を示す図。
図5に本発明の印刷装置の概略構成を示す。ここでは特に印刷法として凸版印刷法を用いて説明するが、これに限定されるものではない。図5に示される本発明の印刷装置は、印刷手段と、パターン撮像手段と、座標算出手段と、位置補正手段と、を備えている。
印刷手段は、印刷版101と、印刷版を表面に装着した版胴102と、印刷版の表面にインキを供給するインキ供給装置部110と、被印刷基板106を載置して搬送する移動定盤107と、で構成されている。
インキ供給装置部110は、印刷版101上にインキを供給するアニロックスロール104と、アニロックスロール104にインキを供給するインキパン103と、アニロックスロール104上の余剰インキを除去するドクター105で構成されている。
版胴102は移動定盤107上に配置されるものであり、定位置に回転可能に支持されている。印刷版101は、版胴102の周面に装着されている。アニロックスロール104は版胴102の回転軸と平行にかつ印刷版101の表面の版面と接触するように設置されている。インキパン103の内部にはインキが充填されており、アニロックスロール104とインキパン103内部のインキとが接するよう設置されている。被印刷基板106は移動定盤107上に載置されている。移動定盤107は版胴102の回転軸と直交する方向に水平に移動するよう設置されている。
上述した構成の印刷装置では、アニロックスロール104の回転に伴い、インキパン103から供給されたインキがアニロックスロール104表面に均一に保持されたあと、版胴102に取り付けられた印刷版101の版面に転移する。被印刷基板106は摺動可能な移動定盤107上に固定され、印刷版101のパターンと被印刷基板106のパターン形成位置との位置調整機構により、位置調整しながら印刷開始位置まで移動する。印刷開始位置からは被印刷基板106が印刷版101の凸部と接して版胴102の回転と同期しながら移動し、印刷版101から被印刷基板106の所定位置にパターニングしてインキが転写される。被印刷基板106にインキパターンが形成された後は、必要に応じてオーブンなどによる乾燥工程を設けることができる。
パターン撮像手段は、前記印刷版のパターンを撮像する第一のパターン撮像装置部201と、図示しない被印刷基板上のパターンを撮像する第二のパターン撮像装置と、で構成されている。第一のパターン撮像装置201は照明光源203と撮像カメラ204とで構成されている。第二のパターン撮像装置は同様に照明光源と撮像カメラとで構成されているが、被印刷基板上のパターンを撮像するためのものであるから印刷装置の外部に設けても良い。
座標算出手段は、前記第一のパターン撮像装置によって撮像された印刷版のパターンと前記第二のパターン撮像装置で撮像された被印刷基板上のパターンの座標を比較して、印刷版上の欠陥の位置を特定するものである。図6は第一のパターン撮像装置201によって得られた印刷版のパターン306aの集まり306の一例を示す図で、例えば位置合わせマーク505を座標の原点として、座標算出手段によって欠陥504の位置座標が算出される。
位置補正手段(図示せず)は、算出された印刷版上の欠陥504の位置座標が第二のパ
ターン撮像装置で撮像された被印刷基板上のパターンと合致する位置を特定し、その合致した位置のパターンに基づいて印刷版と被印刷基板の相対位置を補正する。
図7は位置補正手段によって欠陥504の位置座標が第二のパターン撮像装置で撮像されたパターンと合致する位置を求める場合を説明するための図である。図7(a)は第一のパターン撮像装置201によって撮像された印刷版のパターン306aを示し、図7(b)は第二のパターン撮像装置によって撮像された被印刷基板106上のパターン3aを示す。ここで図7(a)に示される印刷版のパターン306aに白抜け欠陥504があった場合、この白抜け欠陥504の位置の座標を求める。更に図7(b)に示される第二のパターン撮像装置によって撮像された被印刷基板106上のパターン3a(上記隔壁3のパターン)と、白抜け欠陥504の位置の座標を比較し、被印刷基板106上のパターン3aと白抜け欠陥504とが一致する位置を求める。この位置を符号505で示される位置とすると、位置505には発光すべきパターン306aの一部が欠けてしまい、印刷不良となってしまう。
位置補正手段について説明する。本発明では、位置補正手段は特定された位置の被印刷基板のパターンに基づいて印刷版と被印刷基板の相対位置を補正する。相対位置の補正は、印刷版の位置を矢印600の方向に移動する。または、移動定盤に載置された被印刷基板位置を印刷進行方向の前後に移動させることによって行われる。即ち位置補正は例えば、印刷版を矢印600の方向に移動して、図7(c)に示すように白抜け欠陥504が隔壁3aのパターンに重なるように位置補正することによって、印刷版に存在する白抜け欠陥504の影響をなくすことが出来る。
更に位置補正手段は上記印刷版の位置、または、移動定盤に載置された被印刷基板位置を補正するほかに、版胴の回転周速度と移動定盤の移動速度を欠陥の前後で変化させる(スリップさせる)ことによって印刷版と被印刷基板位置の相対位置を補正することが出来る。
次に、本発明の印刷装置を構成する各部を図5を用いて説明する。アニロックスロール104は、版胴102の周速と同一の周速で回転しながらインキを印刷版101に供給するものである。アニロックスロール104はクロム製やセラミックス製のものを用いることができ、アニロックスロール104の外周面には、インキを保持するための細かい孔や凹部、セル状などのパターンが形成されていることが望ましい。
本発明に係るインキパン103は、アニロックスロール104の下方周面部分を浸漬するインキ溜りや、滴下型のインキングユニット、ファウンテンロール、ダイコーター、キャップコーターなどのコーターやそれらを組み合わせたものなどを用いることができる。また、インキパン103にインキを補充するインキ補充装置(図示せず)や、インキを保存するインキタンク(図示せず)が接続されていることが望ましい。
また、アニロックスロール104上に均一にインキを供給する為にドクター105を併設することが望ましい。ドクター105の形状は刃状のものやロール状のものなどがあり、そのいずれでもかまわない。また、インキパン103がインキ溜りの場合には、ドクター105は、アニロックスロール104の回転方向で、インキ溜りからアニロックスロール104と印刷版101との当接点までの間に位置し、掻き取ったインキがインキ溜りに落ちるようにするのが好ましい。
図8は本発明に係る印刷版101の断面を示す図である。印刷版101に用いられる表面層101aの材料は、印刷に対する機械的強度を有すれば良く、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリ
アミド、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリビニルアルコールなどの公知の合成樹脂、鉄や銅、アルミニウムといった公知の金属、またはそれらの積層体を用いることができる。
印刷版101の表面層101aは樹脂層であって、その表面の凸部の形成方法としてはポジ型感光性樹脂を用いたフォトリソグラフィー法、ネガ型感光性樹脂を用いたフォトリソグラフィー法、射出成型、印刷版印刷法、凹版印刷法、平版印刷法、孔版印刷法、レーザーアブレーション法等の種々のパターン成型法を用いることができるが、パターンの高精細さの観点から、感光性樹脂を用いたフォトリソグラフィー法が望ましく、また、要求精度の印刷版を形成可能なネガ型感光性樹脂を用いたフォトリソグラフィー法が最も望ましい。
印刷版101の表面層101aの樹脂層は、用いる樹脂としてはインキに対する耐溶剤性があればよく、ニトリルゴム、シリコーンゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、アクリロニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、ウレタンゴムなどのゴムの他に、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリビニルアルコールなどの合成樹脂やそれらの共重合体、セルロース誘導体などや、フッ素系エラストマーやポリ四フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ六フッ化ビニリデンやそれらの共重合体といったフッ素系樹脂から一種類以上を選択することができる。
印刷版101を構成する基材層101bとしては、高い寸法安定性を保持するものが望ましく、基材として用いられる材料としては金属が好適に使用される。基材として用いられる金属としては鉄、アルミニウム、銅、亜鉛、ニッケル、チタン、クロム、金、銀やそれらの合金、積層体などが挙げられるが、特に、加工性、経済性から鉄を主成分とするスチール基材やアルミ基材を好適に用いることができる。
感光性樹脂を用いたフォトリソグラフィー法を凸部パターン形成法として適用する場合、基材層、反射抑制層、感光性樹脂層が順次積層されている板状感光性樹脂積層体から印刷版101の凸部を形成することが最も望ましい。感光性樹脂層の成型方法は、射出成型法、突出成型法、ラミネート法、バーコート法、スリットコート法、カンマコート法などの公知の方法を用いることができる
本発明に係る印刷版101は、上記のように基材上に凸部パターンが形成された印刷版101を版胴102に巻きつけて使用されるが、版胴102を基材として直接版胴102に凸部パターンを形成しても良い。
また、使用するインキは、インキパン103からアニロックスロール104への塗工及びアニロックスロール104から印刷版101への転写を考慮し適した粘度に調整し、インキの粘度は5〜180mPa・sとすることが望ましい。本実施の形態で用いる印刷版印刷法ではアニロックスロール104から印刷版101上へのインキの転写が最初に行われるが、180mPa・s以上の粘度ではアニロックスロール104から印刷版101上へインキが転写した後、印刷版101上で十分インキがレベリングせず、ムラの原因になる。また、5mPa・s以下では、被印刷基板10に転写した際に画素内ではじきムラが発生しやすく、ムラの原因になる。
アニロックスロール104から印刷版101上に転写されるインキ量は、被印刷基板1
06に成膜する膜厚によって決定するが、インキ濃度とアニロックスロール104のセル容積を調整することで印刷版101上に転写されるインキ量を一定にすることが望ましい。
第一のパターン撮像装置201及び第二のパターン撮像装置に用いられる撮像カメラはは、欠陥サイズが数10nm〜数10μmのゴミ等の異物が画素非点灯となることが分かっているため、それに合わせた検出能力として、例えば100nmを検出可能なカメラとするが、検出感度を上げすぎると誤検出が多くなることや、検査に時間を要する等の悪影響もあるため、製品作製環境や、検出したい欠陥サイズ、生産数などを考慮して、適正な検出サイズを選定するのが望ましい。
第一のパターン撮像装置201及び第二のパターン撮像装置によって撮像された画像は、パターンマッチング方式や比較検査方式を用いて欠陥を検出し、XY座標系のデータとして記録しておく。データフォーマットは特に制約はないが、一般的なパソコンで記録可能なファイル形式(データファイル形式、テキストファイル形式、CSVファイル形式など)を用いるのが良い。記録内容は、例えば欠陥の位置情報(X座標、Y座標)、欠陥サイズ、検出種類(白欠陥、黒欠陥、透過欠陥、反射欠陥)等を記録するのが望ましい。
前記移動定盤107の移動速度としては印刷中、定盤や版胴の揺れで転写の直進性を損ねることがなければ、これに限定されない。本発明のように精細度が比較的高いミクロンオーダーの基板移動に対する速度調整を想定しているため、移動定盤107の移動速度は転写開始から終了までが250mm/sec以下であることが好ましい。
本発明では、第一のパターン撮像装置201によって、被印刷基板106に発光層のインキパターンを形成する前に、印刷版101のパターンを撮像することで、被印刷基板106に印刷することなく、印刷版101の凸部パターン上の欠けや突起、もしくは付着異物などに起因して発生するインキパターンの欠陥を未然に防ぐことが可能となる。
以上の説明は印刷版101に凸版を用いた場合を示したものであるが、凹版や平版を用いてパターンを形成しても良い。
このように本発明の印刷装置では、被印刷基板の欠陥位置の座標を事前に捉えておくことで、欠陥部を被印刷基板の所望の場所から外すことが可能で、従来問題となっていた印刷欠陥を防ぐことが可能となり、同一欠陥によるロットアウトとなる生産品を作製することを回避できる。
欠陥位置を被印刷基板上で相対的に移動するには自動化を用いてもよいが、所望のパターン位置を得るには撮像用カメラ401を具備させ、手動で位置を変更できる機構であってもよい。その双方を具備する機構でもよい。また、欠陥位置を回避する方法は前記座標位置入力だけで無く、欠陥位置を把握することで、版胴102と移動定盤107で周速差をつけることで相対的な位置を移動することも可能である。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、上記の凸版印刷装置により版の凸部パターン上の欠けや突起、付着異物に起因して発生するインキパターン欠陥の検出を確認した。本発明の実施例を紹介したが、本発明は高分子有機ELディスプレイに限定されるものではなく、印刷版印刷法で形成する高精細のパターニング技術、例えば金属インキによる配線印刷、カラーフィルター等の着色インキの印刷などにおいても実施が可能である。
以下に、実施例について示す。なお、以下の被印刷基板の作製、有機発光層形成用有機
発光材料の調製、印刷用印刷版の製造については実施例、比較例ともに同様の方法で行った。
(被印刷基板の作製)
被印刷基板として、支持体上に設けられたスイッチング素子として機能する薄膜トランジスタと、その上方に形成された平坦化層と、平坦化層上にコンタクトホールによって前記薄膜トランジスタと導通が図られている画素電極とを備えたアクティブマトリクス基板を用いた。
この基板上に設けられている画素電極の端部を被覆し画素を区画するような形状で隔壁を形成した。隔壁の形成は、日本ゼオン社製ポジレジストZWD6216−6をスピンコータにて基板全面に厚み2μmで形成した後、フォトリソグラフィー法によって隔壁を形成した。画素サイズは長辺方向120μm、短辺方向35μmであり長辺方向の画素間の隔壁は10μmである。
画素電極上にスピンコート法により正孔輸送層としてポリ−(3,4)−エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)1.5wt%水溶液を100nm膜厚で成膜した。更にこの成膜されたPEDOT/PSS薄膜を減圧下100℃で1時間乾燥することで、被印刷基板を作製した。
(有機発光層形成用有機発光材料の調製)
赤色、緑色、青色(RGB)の3色からなる以下の有機発光材料を調製した(赤色発光インク(R):ポリフルオレン系誘導体のトルエン1質量%溶液、緑色発光インク(G):ポリフルオレン系誘導体のトルエン1質量%溶液、青色発光インク(B):ポリフルオレン系誘導体のトルエン1質量%溶液)。
(印刷版の製造)
前述感光性樹脂材に対し、有機エレクトロルミネッセンス表示素子の画素領域に対応して上記被印刷基板の画素幅である25μmのストライプ状の開口と125μmの遮光部が形成された合成石英基材のクロムマスクを樹脂印刷版パターンの原版とし、このマスクをプロキシミティ露光装置にセットしたものを用いて樹脂印刷版を露光した。プロキシミティギャップは100μmで、露光量は400mJ/cm2 であった。露光の後、ライン搬送式スプレー現像機を用いて現像液である純水を噴射し現像パターンを得た。なお、有機ELディスプレイの作製のためには赤、青、緑の各色印刷専用に別途製版を行った。
次に、パターン撮像手段によって印刷版のパターン撮像(第一のパターン撮像装置による)と、被印刷基板上のパターンを撮像(第二のパターン撮像装置による)を行った。
更に、座標算出手段によって第一のパターン撮像装置によって撮像された印刷版のパターンの欠陥位置の座標を算出した結果、赤色の印刷版の欠陥位置の座標には長辺方向5μm、短辺方向25μmの欠けを確認し、画素に対して長辺方向中央部(60μm)に位置していることを確認した。
(有機EL素子の製造)
(実施例1)印刷版の位置補正
前述にて作成した前記印刷版を本発明の印刷機の版胴に固定した。版胴の回転速度を100mm/secで印刷した。更に前記有機発光材料を用いて、被印刷基板に対し、各色各々の版にて印刷をおこなった。有機発光層は、赤色有機発光層、緑色有機発光層、青色有機発光層がストライプ状に並ぶように印刷した。各色について印刷をおこなった後、オーブン内にて130℃で1時間乾燥を行った。形成されたパターン各色の平均膜厚は102nmである。乾燥の後、印刷により形成した有機発光層上にカルシウムを10nm成膜し、更にその上に銀を300nm真空蒸着し、最後にガラスキャップを用い封止をおこない有機EL素子を作製した。この有機EL素子の発光状態を確認したところ、非発光画素を確認した。この非発光画素の座標位置と当該印刷版にあたる同座標位置を確認したところ、当該赤色印刷版が長辺方向5μm、短辺方向25μmの欠けを確認し、画素に対して長辺方向中央部(60μm)に位置していることを確認した。
(位置補正)本発明の印刷機を用い、印刷版上に転写された欠陥箇所を前記被印刷基板の印刷方向に対し、60μm上下どちらかの隔壁上に座標位置が来るよう被印刷基板に対し、印刷版欠陥座標位置を相対的に移動させ印刷したところ、前記で確認した非発光画素部は発光していた。
このオフセット値(移動した量)を入力したまま、連続印刷したところ、非発光画素の影響となる前記欠陥由来の非発光画素部は無く、安定的な印刷が可能となり、印刷版に欠陥がありながらも非発光画素部なく、印刷することが出来た。
(実施例2)欠陥付近で版胴の回転速度を変化(速度アップ)
上記作成した前記印刷版を本発明の印刷機の版胴に固定した。版胴の回転速度を100mm/secで印刷した。前記有機発光材料を用いて、被印刷基板に対し、各色各々の版にて印刷をおこなった。有機発光層は、赤色有機発光層、緑色有機発光層、青色有機発光層がストライプ状に並ぶように印刷した。各色について印刷をおこなった後、オーブン内にて130℃で1時間乾燥を行った。形成されたパターン各色の平均膜厚は102nmであった。乾燥の後、印刷により形成した有機発光層上にカルシウムを10nm成膜し、更にその上に銀を300nm真空蒸着し、最後にガラスキャップを用い封止をおこない本発明の有機EL素子を作製した。この有機EL素子の発光状態を確認したところ、非発光画素を確認した。この非発光画素の座標位置と当該印刷版にあたる同座標位置を確認したところ、当該赤色印刷版が長辺方向5μm、短辺方向25μmの欠けを確認し、画素に対して長辺方向中央部(60μm)に位置していることを確認した。
(位置補正)欠陥付近にて版胴の回転速度を250mm/secで印刷した。この印刷の場合、被印刷基板に対し、前記非発光画素の印刷方向60μmほど印刷版欠陥座標位置を相対的に上部へ移動させ隔壁上に欠陥部を印刷したが、印刷版に欠陥がありながらも非発光画素部なく、印刷することが出来た。
(実施例3)欠陥付近で版胴の回転速度を変化(速度ダウン)
前述にて作成した前記印刷版を本発明の印刷機の版胴に固定した。版胴の回転速度を100mm/secで印刷した。これと前記有機発光材料を用いて、被印刷基板に対し、各色各々の版にて印刷をおこなった。有機発光層は、赤色有機発光層、緑色有機発光層、青色有機発光層がストライプ状に並ぶように印刷した。各色について印刷をおこなった後、オーブン内にて130℃で1時間乾燥を行った。形成されたパターン各色の平均膜厚は102nmだった。乾燥の後、印刷により形成した有機発光層上にカルシウムを10nm成膜し、更にその上に銀を300nm真空蒸着し、最後にガラスキャップを用い封止をおこない本発明の有機EL素子を作製した。この有機EL素子の発光状態を確認したところ、非発光画素を確認した。この非発光画素の座標位置と当該印刷版にあたる同座標位置を確認したところ、当該赤色印刷版が長辺方向5μm、短辺方向25μmの欠けを確認し、画素に対して長辺方向中央部(60μm)に位置していることを確認した。
(位置補正)欠陥付近にて版胴の回転速度を50mm/secで印刷した。この印刷の場合、被印刷基板に対し、前記非発光画素の印刷方向60μmほど相対的に下部へ移動さ
せ隔壁上に欠陥部を印刷したところ、印刷版に欠陥がありながらも非発光画素部なく、印刷することが出来た。
(実施例4)2箇所の欠陥付近で版胴の回転速度を変化(速度ダウンとアップ)
前述にて作成した前記印刷版を本発明の印刷機の版胴に固定した。版胴の回転速度を100mm/secで印刷した。これと前記有機発光材料を用いて、被印刷基板に対し、各色各々の版にて印刷をおこなった。有機発光層は、赤色有機発光層、緑色有機発光層、青色有機発光層がストライプ状に並ぶように印刷した。各色について印刷をおこなった後、オーブン内にて130℃で1時間乾燥を行った。形成されたパターン各色の平均膜厚は102nmだった。乾燥の後、印刷により形成した有機発光層上にカルシウムを10nm成膜し、更にその上に銀を300nm真空蒸着し、最後にガラスキャップを用い封止をおこない本発明の有機EL素子を作製した。この有機EL素子の発光状態を確認したところ、非発光画素を確認した。この非発光画素の座標位置と当該印刷版にあたる同座標位置を確認したところ、当該赤色印刷版が長辺方向5μm、短辺方向25μmの欠けが当該印刷版に2箇所点在していることを確認し、画素に対して長辺方向中央部(60μm)に位置していることを確認した。
(位置補正)前記2箇所の欠陥は基板中央に対して、右上方向と左下方向とに位置しており、距離間隔として、400μmほど斜めに対向している。基板に転写される直前の版胴速度を250mm/secで早くすることで右上方向に存在している欠陥を画素部外に転写位置を移動させ、左下方向の欠陥位置が基板位置と相対的に上部へ移動したため、版胴速度を50mm/secで遅くすることで基板に対して、画素外に左下方向にある欠陥を相対的に移動し印刷した。これにより印刷版に欠陥がありながらも非発光画素部なく、印刷することが出来た。
比較例を以下に示す。
(有機EL素子の製造)
(比較例1)
(位置補正なし)
(同一欠陥の発生)前述にて作成した前記印刷版を本発明の印刷機の版胴に固定した。版胴の回転速度を100mm/secで印刷した。これと前記有機発光材料を用いて、被印刷基板に対し、各色各々の版にて印刷をおこなった。有機発光層は、赤色有機発光層、緑色有機発光層、青色有機発光層がストライプ状に並ぶように印刷した。各色について印刷をおこなった後、オーブン内にて130℃で1時間乾燥を行った。形成されたパターン各色の平均膜厚は102nmだった。乾燥の後、印刷により形成した有機発光層上にカルシウムを10nm成膜し、更にその上に銀を300nm真空蒸着し、最後にガラスキャップを用い封止をおこない本発明の有機EL素子を作製した。この有機EL素子の発光状態を確認したところ、非発光画素を確認した。この非発光画素の座標位置と当該印刷版にあたる同座標位置を確認したところ、当該赤色印刷版が長辺方向5μm、短辺方向25μmの欠けを確認し、画素に対して長辺方向中央部(60μm)に位置していることを確認した。更に印刷を続けたところ同箇所に同欠陥が転写されたため、この位置による欠陥が非発光画素になった要因であることを確認した。
(比較例2)
(位置補正なし)
(版胴の揺れの影響)前述にて作成した前記印刷版を本発明の印刷機の版胴に固定した。版胴の回転速度を100mm/secで印刷した。これと前記有機発光材料を用いて、被印刷基板に対し、各色各々の版にて印刷をおこなった。有機発光層は、赤色有機発光層、
緑色有機発光層、青色有機発光層がストライプ状に並ぶように印刷した。各色について印刷をおこなった後、オーブン内にて130℃で1時間乾燥を行った。形成されたパターン各色の平均膜厚は102nmだった。乾燥の後、印刷により形成した有機発光層上にカルシウムを10nm成膜し、更にその上に銀を300nm真空蒸着し、最後にガラスキャップを用い封止をおこない本発明の有機EL素子を作製した。この有機EL素子の発光状態を確認したところ、非発光画素を確認した。この非発光画素の座標位置と当該印刷版にあたる同座標位置を確認したところ、当該赤色印刷版が長辺方向5μm、短辺方向25μmの欠けを確認し、画素に対して長辺方向中央部(60μm)に位置していることを確認した。
欠陥付近の版胴の回転速度を260mm/secで印刷した。このとき、被印刷基板に対し、前記非発光画素の印刷方向60μmほど印刷版欠陥座標位置を相対的に上部へ移動させ隔壁上に欠陥部を印刷したが、基板内に非発光画素部や画素内膜厚のばらつきが発生していた。これは位置補正を行ったにも係らず版胴が転写中に揺れていたことが原因であり、この画素を相対的に移動した距離で発生していた。
上記説明では本発明の印刷装置は、有機ELディスプレイパネルを製造する際の発光層のパターンを印刷する場合を例として述べたが、印刷版のパターンがストライプ状であって、且つ被印刷基板のパターンが隔壁パターンのようなものである場合に広く用いることが出来る。
このように本発明の印刷装置によれば、発光層を印刷した被印刷基板を検査することなく被印刷基板上に印刷欠陥のない印刷パターンを安定的に形成することができる。
1・・・基板
2・・・画素電極
3・・・隔壁
3a・・・第二のパターン撮像装置によって撮像された被印刷基板106上のパターン
(隔壁3のパターン)
4・・・正孔輸送層
5・・・インターレイヤー
6・・・有機発光層
6R・・・レッドパターン
6a・・・R画素
6b・・・G画素
6c・・・B画素
7・・・陰極層
8・・・ガラスキャップ
9・・・接着剤
101・・・印刷版
101a・・・印刷版101の表面層
101b・・・印刷版101の基材層
102・・・版胴
103・・・インキパン
104・・・アニロックスロール
105・・・ドクター
106・・・被印刷基板
107・・・移動定盤
201・・・第一のパターン撮像装置部
203・・・照明光源
204・・・撮像カメラ
306・・・印刷版のパターン306aの集まり
306a・・・第一のパターン撮像装置201によって撮像された印刷版のパターン
504・・・欠陥
505・・・位置合わせマーク
600・・・印刷版、被印刷基板の移動方向

Claims (7)

  1. 被印刷基板上に印刷版を用いてパターンを印刷する印刷装置であって、
    印刷手段と、パターン撮像手段と、座標算出手段と、位置補正手段と、を備え、
    前記印刷手段は、前記印刷版と、印刷版を表面に装着した版胴と、印刷版の表面にインキを供給するインキ供給装置部と、被印刷基板を載置して搬送する移動定盤と、で構成され、
    前記パターン撮像手段は、前記印刷版のパターンを撮像する第一のパターン撮像装置と、被印刷基板上に印刷されたパターンを撮像する第二のパターン撮像装置と、で構成され、
    前記座標算出手段は、前記第一のパターン撮像装置によって撮像された印刷版のパターンと前記第二のパターン撮像装置で撮像された被印刷基板上に印刷されたパターンの座標を比較して、印刷版上の欠陥の位置を特定するものであり、
    前記位置補正手段は、前記座標算出手段によって特定された印刷版上の欠陥の位置に基づいて、印刷版と被印刷基板の相対位置を補正することを特徴とする印刷装置。
  2. 前記位置補正手段は、前記被印刷基板の位置を印刷進行方向の前後に移動して補正することを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
  3. 前記位置補正手段は、前記印刷版の位置を印刷進行方向の前後に移動して補正することを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
  4. 前記位置補正手段は、前記版胴の回転周速度と前記移動定盤の移動速度を欠陥の前後で変化させることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の印刷装置は凸版印刷装置であることを特徴とする印刷装置。
  6. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の印刷装置は凹版印刷装置であることを特徴とする印刷装置。
  7. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の印刷装置は平版印刷装置であることを特徴とする印刷装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017191803A (ja) * 2016-04-11 2017-10-19 株式会社小森コーポレーション 電子デバイス製造装置

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