JP2015030008A - 摩擦攪拌接合方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】Zn系めっき鋼板を接合する場合でも十分な接合強度が得られる摩擦攪拌接合方法の提供。
【解決手段】予備工程では、第1鋼板1の両面のうちの少なくとも一方の面のめっき層1bに対して、当該めっき層1bの溶融を防止するための予備処理を施す。配置工程では、第1鋼板1の予備処理が施された面が下面となるようにかつ、当該予備処理が施された部分が回転工具4の下方に位置するように、第1鋼板1および第2鋼板2を配置する。攪拌工程では、回転工具4のピン部4bを回転させながら第1鋼板1および第2鋼板2に圧入することによって塑性流動部5を形成し、塑性流動部5を攪拌する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、Zn系めっき鋼板を接合するのに適した摩擦攪拌接合方法に関する。
従来、金属材料同士を接合する方法として、摩擦熱によって金属を軟化させて接合する摩擦攪拌接合方法が提案されている。
例えば特許文献1には、摩擦攪拌接合方法の一例である摩擦攪拌点接合方法が開示されている。特許文献1の摩擦攪拌点接合方法では、まず、回転工具の円柱状のピン部材が上側の金属板の表面に当接され、その状態でピン部材を回転させる。これにより、上側の金属板の表面近傍が摩擦熱によって軟化し、塑性流動部が形成される。次に、ピン部材が押し下げられ、塑性流動部が下側の金属板まで拡がるように増加する。その後、ピン部材が引き抜かれ、塑性流動部の塑性流動が停止され、2枚の金属板が接合される。
摩擦攪拌点接合方法によれば、一般に、接合時の入熱を少なくでき、かつ金属組織を微細化できるので、接合材の歪を抑制でき、かつ優れた機械的性質が得られる。このような利点により、摩擦攪拌点接合方法は、輸送機器(自動車、鉄道車両、航空機等)および電気製品等の製造工程において採用されている。
特開2012−196681号公報
ところで、近年、輸送機器および電気製品等においては、防錆および防食に対する要求が高まっており、防錆性および防食性に優れたZn系めっき鋼板が利用されている。そのため、このようなZn系めっき鋼板の接合においても、摩擦攪拌接合方法を利用することが求められている。しかしながら、本発明者らの種々の検討の結果、従来の摩擦攪拌接合方法によってZn系めっき鋼板を接合する場合、十分な接合強度が得られない場合があることが分かった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、Zn系めっき鋼板を接合する場合でも十分な接合強度が得られる摩擦攪拌接合方法を提供することを目的としている。
本発明者らの鋭意研究の結果、Zn系めっき鋼板を従来の摩擦攪拌接合方法によって接合する場合、めっき層が溶融して、溶融金属脆化割れ(LME)を発生させる可能性があることが分かった。具体的には、摩擦攪拌接合方法によってZn系めっき鋼板を接合する場合、回転工具と鋼板との接触によって摩擦熱が生じる。それにより、鋼板が高温(例えば、700〜800℃)になり、めっき層が溶融する。また、回転工具の下方に形成される熱影響部(以下、HAZと称する。)では、鋼板に圧入された回転部材の回転によって鋼板に強い塑性流動が生じ、鋼板の表層部に引張応力が発生する。この引張応力は、鋼板の下面側(回転工具が挿入される側とは反対側)において大きくなる。これらの結果、鋼板の下面表層部(特にHAZ)において、溶融金属脆化割れが発生しやすくなる。このため、十分な接合強度を得られない場合がある。
本発明は、上記の知見に基づいてなされたものであり、下記の摩擦攪拌接合方法を要旨としている。なお、本発明に係る摩擦攪拌接合方法は、回転工具によって鋼板の所定の位置を攪拌することによって鋼板同士を点接合する方法と、回転工具によって鋼板を攪拌しつつ回転工具を水平方向に移動させることによって鋼板同士を線接合する方法とを含む。
(1)少なくとも1つがZn系めっき層を有する複数の鋼板を互いに当接し、回転工具のピン部を回転させながら前記複数の鋼板に圧入することによって塑性流動部を形成し、前記塑性流動部を攪拌することによって前記複数の鋼板を接合する摩擦攪拌接合方法であって、前記ピン部の圧入前に、前記めっき層を有する鋼板の前記ピン部に最初に接触する面とは反対側の面のうち、前記ピン部の圧入によって熱影響部が形成される部分に前記めっき層の溶融を防止するための予備処理を施す、摩擦攪拌接合方法。
(2)前記複数の鋼板を上下に重ね合わせて接合する、上記(1)に記載の摩擦攪拌接合方法。
(3)前記複数の鋼板を水平方向に突き合わせて接合する、上記(1)に記載の摩擦攪拌接合方法。
(4)前記予備処理では、前記めっき層の少なくとも一部を除去する、上記(1)から(3)までのいずれかに記載の摩擦攪拌接合方法。
(5)前記予備処理では、前記めっき層の少なくとも一部を機械的に除去する、上記(4)に記載の摩擦攪拌接合方法。
(6)前記予備処理では、前記めっき層の少なくとも一部を熱処理によって除去する、上記(4)に記載の摩擦攪拌接合方法。
(7)前記予備処理では、前記めっき層の少なくとも一部に熱処理を施すことによって融点を上昇させる、上記(1)から(3)までのいずれかに記載の摩擦攪拌接合方法。
本発明によれば、Zn系めっき鋼板を接合する場合でも十分な接合強度が得られる。
本発明の一実施形態に係る摩擦攪拌点接合方法を説明するための図 本発明の一実施形態に係る摩擦攪拌点接合方法を説明するための図 本発明の一実施形態に係る摩擦攪拌点接合方法を説明するための図 高融点化処理を行う場合の接合方法を説明するための図 線接合方法の一例を示す図 一対の鋼板を突き合わせて接合する場合の接合方法を説明するための図
以下、本発明の摩擦攪拌接合方法を説明する。なお、本発明の摩擦攪拌接合方法には、摩擦攪拌点接合方法および摩擦攪拌線接合方法が含まれる。
図1〜図3は、本発明の一実施形態に係る摩擦攪拌点接合方法を説明するための図である。図1(a)に示すように、例えば本実施形態では、まず、第1鋼板1および第2鋼板2を用意する。第1鋼板1は、生地1aおよびめっき層1bを含み、第2鋼板2は、生地2aおよびめっき層2bを含む。本実施形態では、めっき層1bは第1鋼板1の両面に形成され、めっき層2bは第2鋼板2の両面に形成されている。めっき層1b,2bはそれぞれ、Zn系のめっき層であり、第1鋼板1,2としてはそれぞれ、例えば溶融亜鉛めっき鋼板(GI)、合金化溶融亜鉛めっき鋼板(GA)、または電気亜鉛めっき鋼板(EG)等を用いることができる。
次に、図1(b)を参照して、予備工程として、第1鋼板1の両面のうちの少なくとも一方の面のめっき層1bに対して、めっき層1bの溶融を防止するための予備処理を施す。本実施形態では、第1鋼板1の下面に形成されためっき層1bの一部を除去する。以下においては、第1鋼板1の下面において、めっき層1bが除去された部分を予備処理部1cという。本実施形態では、予備工程において複数の予備処理部1cが形成される。
予備処理部1cは、めっき層1bの一部を機械的(例えば、研削またはショット処理等)に除去することによって形成してもよく、熱処理(例えば、レーザまたは高周波加熱等による加熱)によって除去することによって形成してもよい。本実施形態では、予備処理部1cは、めっき層1bに形成される平面視円形状の空洞部である。
次に、図2(a)および図3に示すように、例えば配置工程として、第1鋼板1および第2鋼板2を上下に重ね合わせ、摩擦攪拌接合装置の支持部3上に載置する。このとき、図2(a)に示すように、第1鋼板1は、予備処理部1cが形成された面が下面となるように、かつ予備処理部1cが摩擦攪拌接合装置の回転工具4の下方に位置するように、第2鋼板2上に配置される。本実施形態では、回転工具4は、円柱状のショルダー部4a、およびショルダー部4aから下方に突出する円柱状のピン部4bを含む。予備処理部1cは、ショルダー部4aの下方に位置する。平面視における予備処理部1cの面積は、ショルダー部4aの底面積の75%以上であることが好ましく、100%以上であることがより好ましい。なお、本発明は、公知の種々の摩擦攪拌接合装置を用いて実施できるので、摩擦攪拌接合装置の詳細な説明は省略する。
次に、図2(b)に示すように、例えば攪拌工程として、回転工具4のピン部4bを、回転させつつ第1鋼板1および第2鋼板2に圧入する。このとき、ピン部4bとの接触部に発生する摩擦熱によって、第1鋼板1および第2鋼板2の一部が軟化し、塑性流動部5が形成される。本実施形態では、ショルダー部4aの底面が第1部材1の上面と略等しい高さに位置するまで、回転工具4を押し下げる。その状態でピン部4bの回転を継続することによって、塑性流動部5において第1鋼板1および第2鋼板2を攪拌する。回転工具4(ピン部4b)の回転速度は、例えば3000rpmに設定され、押圧力は、例えば8kNに設定される。
最後に、ピン部4bを第1鋼板1および第2鋼板2から引き抜き、塑性流動を停止させることによって第1鋼板1と第2鋼板2とを接合する。その後、図3に示すように、第1鋼板1および第2鋼板2の他の部分(予備処理部1cが形成されている部分)について上記の処理を繰り返し、第1鋼板1および第2鋼板2の所定の位置を順次接合する。
上述のように、本実施形態では、ピン部4bの圧入前に、第1鋼板1のピン部4bが最初に接触する面(すなわち上面)とは反対側の面(すなわち下面)のうち、HAZが形成される部分(本実施形態では回転工具4の下方の領域)に、めっき層1bの溶融を防止するための予備処理部1cが形成される。これにより、第1鋼板1および第2鋼板2の接合時に第1鋼板1の下面表層部に塑性流動による引張応力が発生したとしても、溶融しためっき層1bがHAZの粒界に入り込むことを防止できる。その結果、第1鋼板1の下面表層部に溶融金属脆化割れが発生することを防止でき、第1鋼板1と第2鋼板2とを強固に接合できる。
上述の実施形態では、予備処理としてめっき層1bの一部を除去する場合について説明したが、他の予備処理によってめっき層1bの溶融を防止してもよい。具体的には、図4(a)に示すように、例えば、めっき層1bの一部に熱処理(例えば、レーザまたは高周波加熱等による加熱)を施して高融点化することによって予備処理部1dを形成してもよい。例えば第1鋼板1が合金化溶融亜鉛めっき鋼板(めっき層1bのFe−Zn組成(質量%):約15%−85%)である場合には、熱処理によってめっき層1bの一部のFe−Zn組成(質量%)を約70%−30%に調整してもよい。これにより、高融点化(融点:約900℃)された予備処理部1dを形成することができる。また、めっき層1bの一部のFe−Zn組成(質量%)を例えば約80%−20%に調整することによって、さらに高融点化(融点:約1200℃)された予備処理部1dを形成してもよい。なお、予備処理部1dの融点は、850℃以上であることが好ましく、1100℃以上であることがより好ましい。
図4(b)に示すように、配置工程では、上述の実施形態と同様に、第1鋼板1および第2鋼板2を上下に重ね合わせ、支持部3上に載置する。このとき、第1鋼板1は、予備処理部1dが形成された面が下面となるように、かつ予備処理部1dが回転工具4(ショルダー部4a)の下方に位置するように、第2鋼板2上に配置される。その後、図2(b)および図3を用いて説明した処理と同様の処理を行うことによって、第1鋼板1および第2鋼板2が接合される。
本実施形態においても、ピン部4bの圧入前に、第1鋼板1のピン部4bが最初に接触する面(すなわち上面)とは反対側の面(すなわち下面)のうち、HAZが形成される部分(本実施形態では回転工具4の下方の領域)に、めっき層1bの溶融を防止するための予備処理部1dが形成される。この場合、予備処理部1dにおいてはめっき層1bの溶融が防止されるので、第1鋼板1および第2鋼板2の接合時に第1鋼板1の下面表層部に塑性流動による引張応力が発生したとしても、溶融しためっき層1bがHAZの粒界に入り込むことを防止できる。その結果、第1鋼板1の下面表層部に溶融金属脆化割れが発生することを防止でき、第1鋼板1と第2鋼板2とを強固に接合できる。また、本実施形態では、めっき層1bが除去されていないので、接合部においてもある程度の耐食性が得られる。なお、本実施形態では、めっき層1bの一部に高融点化処理を施しているが、めっき層1bの全域に高融点化処理を施してもよい。
上述の実施形態では、第1鋼板1および第2鋼板2を点接合する場合について説明したが、図5に示すように、第1鋼板1および第2鋼板2を線接合してもよい。なお、以下においては、線接合について、上述の点接合に係る実施形態と異なる部分について主に説明する。
図5に示すように、例えば第1鋼板1および第2鋼板2を線接合する場合には、予備工程において、複数の予備処理部1c(図3参照)または複数の予備処理部1d(図4(b)参照)の代わりに、平面視長方形状の予備処理部1eを形成する。予備処理部1eは、例えば予備処理部1cと同様にめっき層1bの一部を除去することによって形成してもよく、予備処理部1dと同様にめっき層1bの一部に熱処理(高融点化処理)を施すことによって形成してもよい。
配置工程においては、図2(a)で説明した上述の実施形態と同様に、第1鋼板1および第2鋼板2を上下に重ね合わせ支持部上に載置する。このとき、第1鋼板1は、予備処理部1eが形成された面が下面となるように、かつ予備処理部1eが回転工具4(ショルダー部4a)の下方に位置するように、第2鋼板2上に配置される。予備処理部1eの幅は、ショルダー部4aの直径の75%以上であることが好ましく、100%以上であることがより好ましい。
攪拌工程においては、図2(b)で説明した上述の実施形態と同様に、回転工具4のピン部4bを回転させつつ第1鋼板1および第2鋼板2に圧入し、第1鋼板1および第2鋼板2を攪拌する。そして、ピン部4bを第1鋼板1および第2鋼板2から抜くことなくかつ回転させながら、予備処理部1eに沿って水平方向に移動させる。すなわち、回転工具4は、ピン部4bによって第1鋼板1および第2鋼板2を攪拌しつつ予備処理部1eに沿って水平方向に移動する。回転工具4(ピン部4b)の回転速度は、例えば300rpmに設定され、接合速度(移動速度)は、例えば200mm/minに設定される。最後に、所定の位置まで回転工具4を移動させた後、ピン部4bを第1鋼板1および第2鋼板2から引き抜き、第1鋼板1と第2鋼板2との接合が完了する。
なお、本実施形態では、攪拌工程において回転工具4は、第1鋼板1および第2鋼板2に対して相対的に水平方向に移動すればよい。したがって、回転工具4の位置を固定して第1鋼板1および第2鋼板2を水平方向に移動させてもよく、第1鋼板1および第2鋼板2の位置を固定して回転工具4を水平方向に移動させてもよく、回転工具4と第1鋼板1および第2鋼板2とを反対方向に移動させてもよい。また、本実施形態においても、めっき層1bの全域に高融点化処理を施してもよい。
本実施形態においても、ピン部4bの圧入前に、第1鋼板1のピン部4bが最初に接触する面(すなわち上面)とは反対側の面(すなわち下面)のうち、HAZが形成される部分(本実施形態では回転工具4が通過する領域の下方の領域)に、めっき層1bの溶融を防止するための予備処理部1eが形成される。これにより、第1鋼板1および第2鋼板2の接合時に第1鋼板1の下面表層部に塑性流動による引張応力が発生したとしても、溶融しためっき層1bがHAZの粒界に入り込むことを防止できる。その結果、第1鋼板1の下面表層部に溶融金属脆化割れが発生することを防止でき、第1鋼板1と第2鋼板2とを強固に接合できる。
上述の実施形態では、めっき層2bの溶融を防止するための予備処理を施していないが、めっき層1bと同様に、めっき層2bの溶融を防止するための予備処理を施してもよい。具体的には、例えば、めっき層2bにおいて予備処理部1c、予備処理部1dまたは予備処理部1eと対向する領域に、めっき層2bの溶融を防止するための予備処理を施してもよい。また、めっき層2bの全域に、高融点化処理を施してもよい。
上述の実施形態では、第1鋼板1および第2鋼板2を上下に重ね合わせて接合する場合について説明したが、本発明は、第1鋼板1および第2鋼板2を突き合わせて接合する場合にも利用できる。図6は、第1鋼板1および第2鋼板2を突き合わせて接合する方法の一例を示す図である。
図6に示すように、本実施形態では、例えば予備工程において、第1鋼板1の端部においてめっき層1bの一部を除去することによって予備処理部1fを形成し、第2鋼板2の端部においてめっき層2bの一部を除去することによって予備処理部2fを形成する。なお、予備処理部1f,2fは、上述の予備処理部1e(図5参照)と同様に形成できる。
次に、図6に示すように、配置工程において、予備処理部1fおよび予備処理部2fが連続するように、第1鋼板1と第2鋼板2とを水平方向に突き合わせる。このとき、第1鋼板1および第2鋼板2は、予備処理部1f,2fが形成された面が下面となるように、かつ予備処理部1f,2fが回転工具4の下方に位置するように配置される。
次に、攪拌工程において、ピン部4bを回転させながら第1鋼板1と第2鋼板2との境界部6に圧入する。そして、ピン部4bによって第1鋼板1および第2鋼板2を攪拌しつつ、回転工具4を境界部6に沿って水平方向に移動させる。そして、所定の位置まで回転工具4を移動させた後、ピン部4bを第1鋼板1および第2鋼板2から引き抜く。これにより、第1鋼板1と第2鋼板2との接合が完了する。なお、攪拌工程においては、回転工具4は、第1鋼板1および第2鋼板2に対して相対的に水平方向に移動すればよい。したがって、回転工具4の位置を固定して第1鋼板1および第2鋼板2を水平方向に移動させてもよく、第1鋼板1および第2鋼板2の位置を固定して回転工具4を水平方向に移動させてもよく、回転工具4と第1鋼板1および第2鋼板2とを反対方向に移動させてもよい。
本実施形態においても、ピン部4bの圧入前に、第1鋼板1および第2鋼板2のピン部4bが最初に接触する面(すなわち上面)とは反対側の面(すなわち下面)のうち、HAZが形成される部分(本実施形態では回転工具4が通過する領域の下方の領域)に、めっき層1b,2bの溶融を防止するための予備処理部1f,2fが形成される。したがって、第1鋼板1および第2鋼板2の接合時に第1鋼板1および第2鋼板2の下面表層部に塑性流動による引張応力が発生したとしても、溶融しためっき層1b,2bがHAZの粒界に入り込むことを防止できる。その結果、第1鋼板1および第2鋼板2の下面表層部に溶融金属脆化割れが発生することを防止でき、第1鋼板1と第2鋼板2とを強固に接合できる。なお、本実施形態においても、めっき層1b,2bの全域に高融点化処理を施してもよい。また、線接合の代わりに、境界部6の所定の複数の位置を点接合してもよい。
上述の実施形態では、めっき層1bを有する第1鋼板1およびめっき層2bを有する第2鋼板2を接合する場合について説明したが、本発明は、少なくとも1つがZn系めっき層を有する複数の鋼板を接合する際に好適に利用できる。したがって、本発明は、Zn系めっき層を有する鋼板とZn系めっき層を有しない鋼板とを接合する際にも利用できるし、3枚以上の鋼板を接合する際にも利用できる。
本発明によれば、Zn系めっき鋼板を接合する場合でも十分な接合強度が得られる。
1 第1鋼板
1a 生地
1b めっき層
1c,1d,1e,1f 予備処理部
2 第2鋼板
2a 生地
2b めっき層
2f 予備処理部
3 支持部
4 回転工具
4a ショルダー部
4b ピン部
5 塑性流動部
6 境界部

Claims (7)

  1. 少なくとも1つがZn系めっき層を有する複数の鋼板を互いに当接し、回転工具のピン部を回転させながら前記複数の鋼板に圧入することによって塑性流動部を形成し、前記塑性流動部を攪拌することによって前記複数の鋼板を接合する摩擦攪拌接合方法であって、
    前記ピン部の圧入前に、前記めっき層を有する鋼板の前記ピン部に最初に接触する面とは反対側の面のうち、前記ピン部の圧入によって熱影響部が形成される部分に前記めっき層の溶融を防止するための予備処理を施す、摩擦攪拌接合方法。
  2. 前記複数の鋼板を上下に重ね合わせて接合する、請求項1に記載の摩擦攪拌接合方法。
  3. 前記複数の鋼板を水平方向に突き合わせて接合する、請求項1に記載の摩擦攪拌接合方法。
  4. 前記予備処理では、前記めっき層の少なくとも一部を除去する、請求項1から3までのいずれかに記載の摩擦攪拌接合方法。
  5. 前記予備処理では、前記めっき層の少なくとも一部を機械的に除去する、請求項4に記載の摩擦攪拌接合方法。
  6. 前記予備処理では、前記めっき層の少なくとも一部を熱処理によって除去する、請求項4に記載の摩擦攪拌接合方法。
  7. 前記予備処理では、前記めっき層の少なくとも一部に熱処理を施すことによって融点を上昇させる、請求項1から3までのいずれかに記載の摩擦攪拌接合方法。
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