JP2015029512A - 飽和脂肪及び総脂肪含有量が低減されたパイクラスト - Google Patents
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Abstract
【課題】パイのティスチャー及び感覚的属性を維持しながら、パイクラスト配合物中の飽和脂肪及び総脂肪含有量を低減するための手段、特に、大きな百分率のショートニングを、未変性若しくは変性食品デンプン又は小麦粉又は特別デンプンブレンド及びカノーラ油の組み合わせで置換したパイクラスト中の飽和脂肪及び総脂肪を低減させる方法の提供。【解決手段】約2〜4%(w/w)のアルケニルコハク酸無水物置換デンプン、約3〜8%(w/w)の加熱湿分処理小麦粉、約5〜7%(w/w)の植物油、及び、約78〜87%(w/w)の他の従来のベーキング成分を含む組成物。【選択図】なし
Description
はじめに
パイは、通常、さまざまな甘味成分又は風味成分のフィリングをカバーするか又は完全に閉じ込めるペストリー生地ケーシングから作られた焼き物である。パイの外側を構成するペストリー生地ケーシングはクラストとして知られている。充填したパイ(シングルクラスト又はボトムクラストとしても知られている)はベーキングディッシュをライニングするペストリー生地を持っており、フィリングはペストリーの上に置かれるが、開放されたままにされている。コブラーと呼ばれることもあるトップクラストパイは、皿の底にフィリングを有し、そしてフィリングはベーキング前にペストリー生地又はその他のカバリングで覆われている。二重クラストパイは完全にペストリーシェルで囲まれたフィリングを有する。パイは一口サイズから複数人分用に設計されたものに至るまで、様々なサイズとすることができる。
パイは、通常、さまざまな甘味成分又は風味成分のフィリングをカバーするか又は完全に閉じ込めるペストリー生地ケーシングから作られた焼き物である。パイの外側を構成するペストリー生地ケーシングはクラストとして知られている。充填したパイ(シングルクラスト又はボトムクラストとしても知られている)はベーキングディッシュをライニングするペストリー生地を持っており、フィリングはペストリーの上に置かれるが、開放されたままにされている。コブラーと呼ばれることもあるトップクラストパイは、皿の底にフィリングを有し、そしてフィリングはベーキング前にペストリー生地又はその他のカバリングで覆われている。二重クラストパイは完全にペストリーシェルで囲まれたフィリングを有する。パイは一口サイズから複数人分用に設計されたものに至るまで、様々なサイズとすることができる。
ペストリー生地は、少なくとも、フラワー、脂肪及び水の混合物から形成されている。ペストリー生地の用途の1つは、パイの形で食品を包囲し又はカバーすることである。ペストリーは、ベーキング後に、一般的に、乾燥した、繊細でフレーク状のものである。ペストリーの繊細さ及びフレーク性は生地がどの程度混合されたか、生地の厚さ、使用される脂肪の量及び脂肪の融解特性によって決定される。パイ生地は、例えば、比較的に低い量の混合のために繊細であり、それにより、より低レベルのグルテンを生成する。パイ生地が高い脂肪/フラワー比であるならば、そのパイクラストはフレーク状であることができる。伝統的なペストリー生地から作られた旧式のパイクラストは、さっぱりし、フレーク状であり、そして幾分か脂っこい可能性がある。
カスタード又はフルーツピューレなどの甘い、粘性の液体ベースのフィリングで作られたパイは人気のあるデザート品として出される。パイ生地の際立ったテクスチャー属性はフレーク性及び柔らかさである。脂肪は焼いている間に生地中に溶け込み、系内の湿分をロックするので、柔らかさが上がる一方、パイクラスト生地中のフラワー及び脂肪の間に形成される層化効果により、フレーク性が付与される。このため、脂肪は重要な機能性成分であり、そしてパイ生地中に20%〜100%(百分率フラワー基準)の範囲で添加される(Zelch R, Sieloff T, Lehmann T., 2004, “Production of pie crusts”, AIB Technical Bulletin, Vol. XXVI, issue 9))。層化効果を生じさせるために、脂肪は生地中に取り込まれたときに、半固体であることが必要である。脂肪は半固体である必要があるため、ショートニングはパイ生地で使用される最も一般的な脂肪である。ショートニングの使用の結果として、パイクラストは高い飽和脂肪含有量、典型的には9%(w/w)以上を有する。パイクラストのこの高い飽和脂肪含有量は消費者に不健康であると考えられる。パイクラスト配合物中のショートニングを、植物油などの不飽和脂肪酸において富む液体脂肪により完全に置換することにより、フレーク状態を損失する。このため、食品業界はパイクラスト配合物中の飽和脂肪を低減する原料ベースの解決策を必要とし、それにより、パイのティスチャー及び感覚的属性を維持するであろう。
Stankusらの米国特許第5,576,043号明細書は、「フラワー55.63%、ショートニング13.32%、ショートニング代替物13.32%」を含むパイクラストを教示している。ショートニング代替物は「変性デンプン14.14%、未変性デンプン7.86%、乳化剤4%、可塑剤0.5%、4%のショートニング、水69.5%」からなる。この文献は「本発明で使用されるα化変性高アミロペクチンデンプンは化学変性高アミロペクチンデンプンであり」、そして「化学変性は架橋したヒドロキシプロピル化デンプンであるか、又は、架橋したエステル化デンプンのいずれかである」と述べている。Paulusらは米国特許出願公開第2010/0310747A1号明細書において、23.21%の加熱湿分処理コメフラワー、5.8%の加熱湿分処理タピオカフラワー、7.95%バター及び0.50%のOSA置換デンプンを含むロール配合物を教示している。彼らは、また、21.52%の加熱湿分処理コメフラワー、32.28%のタピオカフラワー及び29.89%のショートニングを含むパイクラスト配合物を教示している。花王らは米国特許出願公開第2005/0112272A1号明細書において、42.7%のケーキフラワー、5.8%〜14.2%のOSA置換デンプンを含むが、脂肪を含まないケーキ配合物を教示している。Sarneelは米国特許第6,663,909B2号明細書において、20〜65%(w/w)の未処理フラワー、1〜21%(w/w)のデンプンn−アルケニルスクシネート、15〜40%(w/w)の卵を含むが、脂肪を含まないベーカリー製品を教示している。Sarneelらは米国特許第出願第2006/0233931A1号明細書において、10〜20%w/wのフラワー、1〜15%(w/w)のデンプンn−オクテニルスクシネート、0〜40%w/wの卵を含むが、脂肪を含まないベーカリー製品を教示している。Pelegらは、米国特許第5,766,664号明細書において、約55〜65質量%のフラワーを含み、好ましくは6〜12質量%の「脂肪成分」、及び、好ましくは2〜6質量%の追加のデンプンを含むパイクラスト生地を教示している。「脂肪成分」は、彼らによれば「液体植物油及び可塑性動物及び/又は植物性脂肪の水性エマルジョン」を意味し、「好ましくは、水性エマルジョンは、液体植物油及び可塑性脂肪をほぼ等量で含み、液体油及び可塑性脂肪は一緒にエマルションの質量の約65%〜85%を構成している」。これはキャノーラ油を含む。デンプンとは、「任意の適切なデンプン・・・例えば、小麦粉デンプン、コーンデンプン、タピオカデンプン、ジャガイモデンプン、化学変性デンプン及びそれらの組み合わせなど」を意味する。Sarneelらは、米国特許出願公開第2008/0274254A1明細書において、精製パーム油12%、n−アルケニルスクシネートデンプン0.9%及びフラワー60%を含むビスケット生地を教示している。
要旨
1つの態様において、本件は約2%(w/w)〜約4%(w/w)のアルケニルコハク酸無水物置換デンプン、約3%(w/w)〜約8%(w/w)の加熱湿分処理小麦粉、約5%(w/w)〜約7%(w/w)の植物油、及び、約78%(w/w)〜約87%(w/w)の他の従来のベーキング成分を含む組成物を提供する。
1つの態様において、本件は約2%(w/w)〜約4%(w/w)のアルケニルコハク酸無水物置換デンプン、約3%(w/w)〜約8%(w/w)の加熱湿分処理小麦粉、約5%(w/w)〜約7%(w/w)の植物油、及び、約78%(w/w)〜約87%(w/w)の他の従来のベーキング成分を含む組成物を提供する。
詳細な説明
1つの態様において、本件は約2%(w/w)〜約4%(w/w)のアルケニルコハク酸無水物置換デンプン、約3%(w/w)〜約8%(w/w)の加熱湿分処理小麦粉、約5%(w/w)〜約7%(w/w)の植物油、及び、約78%(w/w)〜約87%(w/w)の他の従来のベーキング成分を含む組成物を提供する。
1つの態様において、本件は約2%(w/w)〜約4%(w/w)のアルケニルコハク酸無水物置換デンプン、約3%(w/w)〜約8%(w/w)の加熱湿分処理小麦粉、約5%(w/w)〜約7%(w/w)の植物油、及び、約78%(w/w)〜約87%(w/w)の他の従来のベーキング成分を含む組成物を提供する。
1つの実施形態において、本件は約2%(w/w)〜約4%(w/w)のアルケニルコハク酸無水物置換デンプン、約6%(w/w)〜約8%(w/w)の加熱湿分処理小麦粉、約5%(w/w)〜約7%(w/w)の植物油、及び、約81%(w/w)〜約87%(w/w)の他の従来のベーキング成分を含む組成物を提供する。
1つの実施形態において、本件は約2.5%(w/w)〜約3.5%(w/w)のアルケニルコハク酸無水物置換デンプンを含む組成物を提供する。
1つの実施形態において、本件は約2.75%(w/w)〜約3.25%(w/w)のアルケニルコハク酸無水物置換デンプンを含む組成物を提供する。
1つの実施形態において、本件は約3%(w/w)のアルケニルコハク酸無水物置換デンプンを含む組成物を提供する。
別の実施形態において、本件はアルケニルコハク酸無水物置換デンプンがn−オクテニルコハク酸無水物(OSA)置換デンプンである組成物を提供する。
別の実施形態において、本件はアルケニルコハク酸無水物置換デンプンがアルケニルコハク酸無水物置換ワキシーメイズデンプンである組成物を提供する。
別の実施形態において、本件はアルケニルコハク酸無水物置換デンプンがn−オクテニルコハク酸無水物(OSA)置換ワキシーメイズデンプンである組成物を提供する。
1つの実施形態において、本件は約6%(w/w)〜約8%(w/w)の加熱湿分処理小麦粉を含む組成物を提供する。
1つの実施形態において、本件は約6.5%(w/w)〜約7.5%(w/w)の加熱湿分処理小麦粉を含む組成物を提供する。
1つの実施形態において、本件は約6.75%(w/w)〜約7.25%(w/w)の加熱湿分処理小麦粉を含む組成物を提供する。
1つの実施形態において、本件は約7%(w/w)の加熱湿分処理小麦粉を含む組成物を提供する。
1つの実施形態において、本件は約5.5%(w/w)〜約6.5%(w/w)の植物油を含む組成物を提供する。
1つの実施形態において、本件は約5.75%(w/w)〜約6.25%(w/w)の植物油を含む組成物を提供する。
1つの実施形態において、本件は約6%(w/w)の植物油を含む組成物を提供する。
1つの実施形態において、本件は植物油がカノーラ油である組成物を提供する。
1つの実施形態において、本件はパイクラストの形態である組成物を提供する。
1つの実施形態において、本件はベーキング後の組成物を提供する。
1つの態様において、本件は約2%(w/w)〜約4(w/w)の特別ブレンド、約5.5%(w/w)〜約7.5%(w/w)の植物油、及び、約88.5%(w/w)〜約92.5%(w/w)の他の従来のベーキング成分を含み、前記特別ブレンドは約38%(w/w)〜約48%(w/w)の無脂乾燥ミルク、約25%(w/w)〜約33%(w/w)のポリグリセロールエステル、約22%(w/w)〜約29%(w/w)の化学変性メイズデンプン(1種又は複数種)、及び、約1.1%(w/w)〜約2.1%(w/w)のグアーガムから本質的になる、組成物を提供する。
1つの実施形態において、本件は約2.5%(w/w)〜約3.5%(w/w)の特別ブレンドを含む組成物を提供する。
1つの実施形態において、本件は約2.75%(w/w)〜約3.25%(w/w)の特別ブレンドを含む組成物を提供する。
1つの実施形態において、本件は約3%(w/w)の特別ブレンドを含む組成物を提供する。
1つの実施形態において、本件は約6%(w/w)〜約7%(w/w)の植物油を含む組成物を提供する。
1つの実施形態において、本件は約6.25%(w/w)〜約6.75%(w/w)の植物油を含む組成物を提供する。
1つの実施形態において、本件は約6.5%(w/w)の植物油を含む組成物を提供する。
1つの実施形態において、本件は植物油がカノーラ油である組成物を提供する。
1つの実施形態において、本件はパイクラストの形態である組成物を提供する。
1つの実施形態において、本件はベーキング後の組成物を提供する。
1つの実施形態において、本件は他の従来のベーキング成分が無脂乾燥ミルク粉末を含む組成物を提供する。
別の実施形態において、本件は無脂乾燥ミルク粉末が総組成物の約0.5%(w/w)〜約4.5%(w/w)である組成物を提供する。
別の実施形態において、本件は無脂乾燥ミルク粉末が総組成物の約1.5%(w/w)〜約3.5%(w/w)である組成物を提供する。
別の実施形態において、本件は無脂乾燥ミルク粉末が総組成物の約2.25%(w/w)〜約3.75%(w/w)である組成物を提供する。
本件はパイクラスト配合物中の飽和脂肪及び総脂肪含有量を低減するための手段を提供する。特に、本件は、大きな百分率のショートニングを、未変性もしくは変性食品デンプン又は小麦粉又は特別デンプンブレンド及びカノーラ油の組み合わせで置換することにより、パイクラスト中の飽和脂肪及び総脂肪を低減させる方法を提供する。
第一の例はn−オクテニルコハク酸無水物(OSA)置換ワキシーメイズデンプン、加熱湿分処理小麦粉及びカノーラ油の組み合わせを用いる。第二の例は無脂乾燥ミルク、ポリグリセロールエステル、化学変性メイズデンプン及びグアーガムの特別ブレンド、及び、カノーラ油を用いる。フル脂肪パイクラスト及び減量脂肪パイクラストの混合及びベーキング条件はこれらの例の各々で同一に維持される。
得られるパイクラストはフレーク状態、柔らかさ及び色の点で対照フル脂肪パイクラスト配合物と同様のテキスチャー及び感覚属性を示す。このような低含有量ショートニングを含むパイクラストがフレーク状であり、柔らかくそして色が魅力的であることは驚くべきことである。これらの例の各々はパイクラスト配合物中の百分率ショートニングを30.3%(60ベーカーズ%)から10.5%(20ベーカーズ%)の低さまで低減する。パイクラスト中の飽和脂肪含有量は14%(w/w)から5%(w/w)の低さまで低減される。べークトパイクラスト中の総脂肪含有量は32%(w/w)から18%(w/w)の低さまで低減される。べークトパイクラスト中の百分率飽和脂肪カロリーは実施例において、対照中の25.7%から10%の低さまで低減された。本件中に記載される例を使用することにより、パイ製造者は製品の感覚及びテキスチャー属性を犠牲にすることなく、製品中の飽和脂肪含有量及び総脂肪含有量を低減することができる。
定義
下記の定義及び略語は文脈が別のことを示さないかぎり、本件の方法の関係で使用される。略語「(w/w)」は、本明細書中に使用されるときに、真の質量百分率を意味する。すなわち、成分の質量を組成物の同一単位中の総質量で割ったものである。略語「%(w/w)」は成分の質量を組成物の同一単位中の総質量で割り、百分率に変換したものである。
下記の定義及び略語は文脈が別のことを示さないかぎり、本件の方法の関係で使用される。略語「(w/w)」は、本明細書中に使用されるときに、真の質量百分率を意味する。すなわち、成分の質量を組成物の同一単位中の総質量で割ったものである。略語「%(w/w)」は成分の質量を組成物の同一単位中の総質量で割り、百分率に変換したものである。
「アルケニルコハク酸無水物置換ワキシーメイズデンプン」は、本明細書中に使用されるときに、ワキシーメイズデンプンから製造される。アルケニルコハク酸無水物変性の適切なレベルは、デンプンを基準として、約1%(w/w)〜約3%(w/w)の量、1つの実施形態において、約1.5%〜約3%(w/w)、1つの実施形態において、約2%〜約3%(w/w)、別の実施形態において、約2.5%〜約3%(w/w)のアルケニルコハク酸無水物試薬を添加することによる。デンプンは当該技術分野で知られる方法を用いてオクテニルコハク酸無水物により変性される。当該技術分野で知られる、アルケニルコハク酸無水物置換デンプンの例示の調製方法は、例えば、Paulusらの米国特許出願第2005/0008761A1号明細書に開示されており、例えば、 “Modified Starches: Properties and Uses”, Wurzburg編, CRC Press, Inc., Florida (1986) p131〜147に記載されているとおりである。アルケニルコハク酸無水物試薬の具体例としては、限定するわけではないが、イソオクタデシルコハク酸無水物、n−オクタデセニルコハク酸無水物、n−ヘキサデセニルコハク酸無水物、n−ドデシルコハク酸無水物、i−ドデセニルコハク酸無水物、n−デセニルコハク酸無水物、n−オクテニルコハク酸無水物又はそれらの任意の混合物が挙げられる。無置換コハク酸無水物を用いてもよい。
本明細書中に使用されるときに、語句「従来のベーキング成分」は、1種以上の下記の成分を含む:ミルク粉末、無脂乾燥ミルク粉末、グルテン、乳化剤、顆粒化脂肪、酸化剤、アミノ酸、糖、塩、無漂白フラワー、漂白フラワー、プレーンフラワー、ふくらし粉入りフラワー、ペストリーフラワー、強力粉、殻斗果フラワー、アーモンドフラワー、アマランスフラワー、アッタフラワー、ビーンフラワー、ブラウンライスフラワー、ソバ粉、キャッサバフラワー、クリフラワー、ヒヨコマメフラワー、チュノフラワー(chuno flour)、ココナッツフラワー、コーン(メイズ)フラワー、もち米フラワー、麻粉、メイダフラワー、メスキートフラワー、麺粉、ナッツフラワー、エンドウフラワー、ピーナッツフラワー、ジャガイモフラワー、米粉、ライ麦粉、ソルガムフラワー、大豆粉、タピオカフラワー、テフ粉、グアー種子ミール、イナゴマメミール、又は、加熱湿分処理小麦粉などのフラワー、コメデンプン、小麦デンプン、コーンデンプン、ジャガイモデンプン、緑豆デンプン、バナナデンプン、キャッサバデンプン、デンプン糖、加工デンプン、又は、OSAデンプンなどのデンプン、キサンタンガム又はグアーガム、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ペクチン、乳化剤、ショートニング、植物油、特別ブレンド、ベーキングパウダー、ベーキングソーダ、又は、水が挙げられる。
本明細書中に使用されるときに、語句「加熱湿分処理」とは、加熱媒体として、飽和蒸気、又は、高湿度雰囲気中での熱水を使用することにより対象物を加熱する方法を意味する。加熱される対象物を加熱媒体に直接接触させても、又は、対象物を間接加熱方式のように加熱媒体に間接接触させてもよい。ベースデンプンは特定量の水分又は湿分含有量を有し、そして規定された温度に加熱されることが必要である。デンプンは、デンプンの顆粒性を破壊するには不十分な湿分含有量及び温度で加熱される。熱処理されるべきデンプンの全湿分又は水含有量は、典型的には、約10質量%〜約80質量%の範囲にある。1つの実施形態において、熱処理されるべきデンプンの全湿分又は水含有量は、約20質量%〜約45質量%の範囲にある。別の実施形態において、熱処理されるべきデンプンの全湿分又は水含有量は、乾燥デンプンの質量を基準として、約30質量%〜約40質量%の範囲にある。特に、この湿分の相対的レベルは加熱工程の実質的な部分の間に維持される。
特定の湿分含有量を有するデンプンは、典型的には、約60℃〜約160℃の温度で加熱される。1つの実施形態において、特定の湿分含有量を有するデンプンは約90℃〜120℃の温度で加熱される。最も望ましい温度は特定のデンプン及びそのアミロース含有量ならびにデンプンの湿分によって異なることがあるが、デンプンが顆粒状態のままであり、その複屈折特性を失わないことが重要である。また、加熱時間は、使用するデンプン、そのアミロース含有量、デンプン中の湿分量及びプロセスの加熱温度に依存して変化し得る。典型的には、加熱時間は約0.5時間〜約24時間である。1つの実施形態において、加熱時間は約1時間〜4時間である。デンプンを加熱湿分処理するための最も望ましい条件は、デンプンの顆粒構造が破壊されず、顆粒が依然として複屈折性であるような条件である。さらに、加熱湿分処理デンプンの顆粒構造を偏光下で見たときに、マルタ十字が証拠となるであろう。
語句「植物油」は、本明細書中に使用されるときに、例えば、アーモンド油、綿実油、ピーナッツ油、ヒマワリ油、落花生油、ヘーゼルナッツ油、パーム油、大豆油、オリーブ油、コーン油、カノーラ油、ゴマ油、サフラワー油、ナタネ油、又は、それらの任意の混合物を意味する。
「ワキシーメイズデンプン又はフラワー」は、本明細書中に使用されるときに、少なくとも95質量%のアミロペクチンを含むデンプン又はフラワーである。
本件の特定の具体的態様及び実施形態は以下の実施例を参照して、より詳細に説明され、該実施例は例示の目的のみで提供され、いかなる方法においても本件の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
実施形態
下記の実施形態は本発明をさらに例示しそして説明し、いかなる観点でも限定するものと解釈されるべきでない。
1.約2%(w/w)〜約4%(w/w)のアルケニルコハク酸無水物置換デンプン、約3%(w/w)〜約8%(w/w)の加熱湿分処理小麦粉、約5%(w/w)〜約7%(w/w)の植物油、及び、約78%(w/w)〜約87%(w/w)の他の従来のベーキング成分を含む組成物。
2.約2.5%(w/w)〜約3.5%(w/w)のアルケニルコハク酸無水物置換デンプンを含む、実施形態1記載の組成物。
下記の実施形態は本発明をさらに例示しそして説明し、いかなる観点でも限定するものと解釈されるべきでない。
1.約2%(w/w)〜約4%(w/w)のアルケニルコハク酸無水物置換デンプン、約3%(w/w)〜約8%(w/w)の加熱湿分処理小麦粉、約5%(w/w)〜約7%(w/w)の植物油、及び、約78%(w/w)〜約87%(w/w)の他の従来のベーキング成分を含む組成物。
2.約2.5%(w/w)〜約3.5%(w/w)のアルケニルコハク酸無水物置換デンプンを含む、実施形態1記載の組成物。
3.アルケニルコハク酸無水物置換デンプンはn−オクテニルコハク酸無水物(OSA)置換デンプンである、実施形態1記載の組成物。
4.アルケニルコハク酸無水物置換デンプンはn−オクテニルコハク酸無水物(OSA)置換ワキシーメイズデンプンである、実施形態3記載の組成物。
5.約6%(w/w)〜約8%(w/w)の加熱湿分処理小麦粉を含む、実施形態1記載の組成物。
6.約6.5%(w/w)〜約7.5%(w/w)の加熱湿分処理小麦粉を含む、実施形態5記載の組成物。
7.約7%(w/w)の加熱湿分処理小麦粉を含む、実施形態6記載の組成物。
8.約5.5%(w/w)〜約6.5%(w/w)の植物油を含む、実施形態1記載の組成物。
9.約5.75%(w/w)〜約6.25%(w/w)の植物油を含む、実施形態8記載の組成物。
10.植物油はカノーラ油である、実施形態9記載の組成物。
11.パイクラストの形態である、実施形態1記載の組成物。
12.ベーキング後の実施形態11記載の組成物。
13.約2%(w/w)〜約4%(w/w)の特別ブレンド、約5.5%(w/w)〜約7.5%(w/w)の植物油、及び、約88.5%(w/w)〜約92.5%(w/w)の他の従来のベーキング成分を含み、前記特別ブレンドは約38%(w/w)〜約48%(w/w)無脂乾燥ミルク、約25%(w/w)〜約33%(w/w)のポリグリセロールエステル、約22%(w/w)〜約29%(w/w)の化学変性メイズデンプン(1種又は複数種)、及び、約1.1%(w/w)〜約2.1%(w/w)のグアーガムから本質的になる、組成物。
14.約2.5%(w/w)〜約3.5%(w/w)の特別ブレンドを含む、実施形態13記載の組成物。
15.約2.75%(w/w)〜約3.25%(w/w)の特別ブレンドを含む、実施形態14記載の組成物。
16.約6%(w/w)〜約7%(w/w)の植物油を含む、実施形態13記載の組成物。
17.約6.25%(w/w)〜約6.75%(w/w)の植物油を含む、実施形態16記載の組成物。
18.植物油はカノーラ油である、実施形態17記載の組成物。
19.パイクラストの形態である、実施形態13記載の組成物。
20.ベーキング後の実施形態19記載の組成物。
4.アルケニルコハク酸無水物置換デンプンはn−オクテニルコハク酸無水物(OSA)置換ワキシーメイズデンプンである、実施形態3記載の組成物。
5.約6%(w/w)〜約8%(w/w)の加熱湿分処理小麦粉を含む、実施形態1記載の組成物。
6.約6.5%(w/w)〜約7.5%(w/w)の加熱湿分処理小麦粉を含む、実施形態5記載の組成物。
7.約7%(w/w)の加熱湿分処理小麦粉を含む、実施形態6記載の組成物。
8.約5.5%(w/w)〜約6.5%(w/w)の植物油を含む、実施形態1記載の組成物。
9.約5.75%(w/w)〜約6.25%(w/w)の植物油を含む、実施形態8記載の組成物。
10.植物油はカノーラ油である、実施形態9記載の組成物。
11.パイクラストの形態である、実施形態1記載の組成物。
12.ベーキング後の実施形態11記載の組成物。
13.約2%(w/w)〜約4%(w/w)の特別ブレンド、約5.5%(w/w)〜約7.5%(w/w)の植物油、及び、約88.5%(w/w)〜約92.5%(w/w)の他の従来のベーキング成分を含み、前記特別ブレンドは約38%(w/w)〜約48%(w/w)無脂乾燥ミルク、約25%(w/w)〜約33%(w/w)のポリグリセロールエステル、約22%(w/w)〜約29%(w/w)の化学変性メイズデンプン(1種又は複数種)、及び、約1.1%(w/w)〜約2.1%(w/w)のグアーガムから本質的になる、組成物。
14.約2.5%(w/w)〜約3.5%(w/w)の特別ブレンドを含む、実施形態13記載の組成物。
15.約2.75%(w/w)〜約3.25%(w/w)の特別ブレンドを含む、実施形態14記載の組成物。
16.約6%(w/w)〜約7%(w/w)の植物油を含む、実施形態13記載の組成物。
17.約6.25%(w/w)〜約6.75%(w/w)の植物油を含む、実施形態16記載の組成物。
18.植物油はカノーラ油である、実施形態17記載の組成物。
19.パイクラストの形態である、実施形態13記載の組成物。
20.ベーキング後の実施形態19記載の組成物。
例
例1、2及び3の調製手順
1.ショートニング及びペストリーフラワーを秤量する。
2.ペストリーカッターを使用してショートニングを切断する。
3.デンプンを添加して、フラワー−ショートニングピース及びデンプンの均一乾燥ブレンドを調製する。
4.ベーキングパウダー、デキストロース及び塩を水中に溶解し、溶媒を調製する。
5.ショートニング−フラワー−デンプンブレンドに徐々にカノーラ油、次いで溶媒を添加し、その間に混合して生地を形成する。使用前に4時間、冷蔵庫に生地を入れる。
6.ローリングピンを使用して約300gの生地を、滑らかで均一で薄いシートにロールする。ローリングを容易にするために、ローリングピン及びローリング表面に乾燥ペストリーフラワーを振り掛ける。
7.ロール生地シートを22.9cmのパイシェル中に入れ、そして生地をトリミングする。これはボトムクラストであり、そしてフルーツフィリングを載せる前に1/2時間、冷蔵されるべきである。
8.同一の手順を用いてトップクラストをロールし、そして冷蔵庫に1/2時間入れる。
9.ボトムクラスト上にアップルフィリングを載せる。
10.トップクラストでフィリングをカバーし、1.3cmオーバーハングとなるようにトリミングする。生地をその生地の下面に向けて折り曲げ、シールを形成するようにクリンプする。皮むきナイフを用いてトップクラストに通気孔を切断する。パイを冷蔵する。
11.トップクラスト表面上に、75%高フルクトースコーンシロップ及び25%水を含むウォッシュを軽く振り掛け、ストリークする。
12.レシピを204℃で45分間、又は、ゴールデンブラウンまでベークする。
例1、2及び3の調製手順
1.ショートニング及びペストリーフラワーを秤量する。
2.ペストリーカッターを使用してショートニングを切断する。
3.デンプンを添加して、フラワー−ショートニングピース及びデンプンの均一乾燥ブレンドを調製する。
4.ベーキングパウダー、デキストロース及び塩を水中に溶解し、溶媒を調製する。
5.ショートニング−フラワー−デンプンブレンドに徐々にカノーラ油、次いで溶媒を添加し、その間に混合して生地を形成する。使用前に4時間、冷蔵庫に生地を入れる。
6.ローリングピンを使用して約300gの生地を、滑らかで均一で薄いシートにロールする。ローリングを容易にするために、ローリングピン及びローリング表面に乾燥ペストリーフラワーを振り掛ける。
7.ロール生地シートを22.9cmのパイシェル中に入れ、そして生地をトリミングする。これはボトムクラストであり、そしてフルーツフィリングを載せる前に1/2時間、冷蔵されるべきである。
8.同一の手順を用いてトップクラストをロールし、そして冷蔵庫に1/2時間入れる。
9.ボトムクラスト上にアップルフィリングを載せる。
10.トップクラストでフィリングをカバーし、1.3cmオーバーハングとなるようにトリミングする。生地をその生地の下面に向けて折り曲げ、シールを形成するようにクリンプする。皮むきナイフを用いてトップクラストに通気孔を切断する。パイを冷蔵する。
11.トップクラスト表面上に、75%高フルクトースコーンシロップ及び25%水を含むウォッシュを軽く振り掛け、ストリークする。
12.レシピを204℃で45分間、又は、ゴールデンブラウンまでベークする。
下記の表は上記の組成物において使用される配合を記載する。
図1は二重クラスト付きフルーツ充填アップルパイの調製手順を示す。
例4の調製手順
ショートニング代替物の調製手順
1.ミキサー中に水を入れる。
2.2種のデンプンをブレンドし、それらを水中で混合する。
3.完全に水和するまで15分待ち、ショートニング及び乳化剤を混合し、そして液体へと溶融する。
4.溶融した油を水和したデンプンと混合し、グリセリンを添加し、水中油型エマルジョンを形成する。
5.冷蔵庫中に12時間貯蔵する。
1.ミキサー中に水を入れる。
2.2種のデンプンをブレンドし、それらを水中で混合する。
3.完全に水和するまで15分待ち、ショートニング及び乳化剤を混合し、そして液体へと溶融する。
4.溶融した油を水和したデンプンと混合し、グリセリンを添加し、水中油型エマルジョンを形成する。
5.冷蔵庫中に12時間貯蔵する。
例4の調製手順
1.ペストリーカッターを用いてペストリーフラワー中でショートニングを切断する。
2.フラワー及びショートニング中にショートニング代替物をホバートミキサー中で混合する。
3.塩を水中に溶解し、フラワー中にショートニング代替物を混合し、その後、水を混合ボール中に添加し、パイ生地を形成する。
4.残りの手順は例1、2及び3の調製手順における工程6〜12と同一である。
1.ペストリーカッターを用いてペストリーフラワー中でショートニングを切断する。
2.フラワー及びショートニング中にショートニング代替物をホバートミキサー中で混合する。
3.塩を水中に溶解し、フラワー中にショートニング代替物を混合し、その後、水を混合ボール中に添加し、パイ生地を形成する。
4.残りの手順は例1、2及び3の調製手順における工程6〜12と同一である。
例1:
本例はパイクラスト配合物中に、n−オクテニルコハク酸無水物(OSA)置換ワキシーメイズデンプン、加熱湿分処理小麦粉及びカノーラ油を、それぞれ2.91%、6.82%及び5.88%の組み合わせを使用することを伴った。OSA置換デンプンは冷水可溶性であり、本来的に疎水性であり、そして乳化特性を提供する。加熱湿分処理された機能性小麦粉は滑らかさ及び安定化を提供し、一方、カノーラ油は脂肪源として機能し、そしてパイクラストの柔らかさに寄与する。この配合物は、対照と同様のフレーク状態、サクサクとしたテキスチャーを示し、製品がパレット上で容易に溶解されることを示すパイクラストとなった。パイ生地の水活性及び機械加工性は対照と同様であった。ベークトパイクラスト中の百分率飽和脂肪カロリーは対照における25.7%から実施例における10%に低減した。ベークトパイクラスト中の総脂肪は対照における32%から実施例における18%に低減した。
本例はパイクラスト配合物中に、n−オクテニルコハク酸無水物(OSA)置換ワキシーメイズデンプン、加熱湿分処理小麦粉及びカノーラ油を、それぞれ2.91%、6.82%及び5.88%の組み合わせを使用することを伴った。OSA置換デンプンは冷水可溶性であり、本来的に疎水性であり、そして乳化特性を提供する。加熱湿分処理された機能性小麦粉は滑らかさ及び安定化を提供し、一方、カノーラ油は脂肪源として機能し、そしてパイクラストの柔らかさに寄与する。この配合物は、対照と同様のフレーク状態、サクサクとしたテキスチャーを示し、製品がパレット上で容易に溶解されることを示すパイクラストとなった。パイ生地の水活性及び機械加工性は対照と同様であった。ベークトパイクラスト中の百分率飽和脂肪カロリーは対照における25.7%から実施例における10%に低減した。ベークトパイクラスト中の総脂肪は対照における32%から実施例における18%に低減した。
例2:
本例は無脂乾燥ミルク、ポリグリセロールエステル、化学変性メイズデンプン及びグアーガムの特別ブレンドを使用することを伴った。パイクラスト配合物中のショートニングを、この特別ブレンド及びカノーラ油、それぞれ2.92%及び6.32%の組み合わせを用いることにより減量した。特別ブレンドはパイクラストに柔らかさを付与し、得られるパイクラストは全脂肪の対照よりもフレーク状態が低かったけれども、サクサクしたテキスチャーで柔らかかった。パイクラストの水活性は対照及び例1と同様であった。対照と比較して生地は粘着性でかつ柔軟であった。それは特別ブレンド中の無脂乾燥ミルク及びグアーガムの存在に起因することができる。ベークトパイクラスト中の百分率飽和脂肪カロリーは対照における25.7%から実施例における11.7%に低減した。ベークトパイクラスト中の総脂肪は対照における32%から実施例における21%に低減した。
本例は無脂乾燥ミルク、ポリグリセロールエステル、化学変性メイズデンプン及びグアーガムの特別ブレンドを使用することを伴った。パイクラスト配合物中のショートニングを、この特別ブレンド及びカノーラ油、それぞれ2.92%及び6.32%の組み合わせを用いることにより減量した。特別ブレンドはパイクラストに柔らかさを付与し、得られるパイクラストは全脂肪の対照よりもフレーク状態が低かったけれども、サクサクしたテキスチャーで柔らかかった。パイクラストの水活性は対照及び例1と同様であった。対照と比較して生地は粘着性でかつ柔軟であった。それは特別ブレンド中の無脂乾燥ミルク及びグアーガムの存在に起因することができる。ベークトパイクラスト中の百分率飽和脂肪カロリーは対照における25.7%から実施例における11.7%に低減した。ベークトパイクラスト中の総脂肪は対照における32%から実施例における21%に低減した。
例3:
本例はパイクラスト配合物中に、n−オクテニルコハク酸無水物(OSA)置換ワキシーメイズデンプン、加熱湿分処理小麦粉、無脂乾燥ミルク及びカノーラ油、それぞれ2.94%、3.44%、2.48%及び5.93%の組み合わせを使用することを伴った。OSA置換デンプンは冷水可溶性であり、本来的に疎水性であり、そして乳化特性を提供する。加熱湿分処理された機能性小麦粉は滑らかさ及び安定化を提供する。無脂乾燥ミルクは柔らかさを提供し、一方、カノーラ油は脂肪源として機能し、そしてパイクラストの柔らかさに寄与する。この配合物は、対照と同様のフレーク状態、サクサクとした柔らかいテキスチャーを示し、製品がパレット上で容易に溶解されることを示すパイクラストとなった。パイ生地の水活性及び機械加工性は対照と同様であった。ベークトパイクラスト中の百分率飽和脂肪カロリーは対照における25.7%から実施例における10%に低減した。ベークトパイクラスト中の総脂肪は対照における32%から実施例における19%に低減した。
本例はパイクラスト配合物中に、n−オクテニルコハク酸無水物(OSA)置換ワキシーメイズデンプン、加熱湿分処理小麦粉、無脂乾燥ミルク及びカノーラ油、それぞれ2.94%、3.44%、2.48%及び5.93%の組み合わせを使用することを伴った。OSA置換デンプンは冷水可溶性であり、本来的に疎水性であり、そして乳化特性を提供する。加熱湿分処理された機能性小麦粉は滑らかさ及び安定化を提供する。無脂乾燥ミルクは柔らかさを提供し、一方、カノーラ油は脂肪源として機能し、そしてパイクラストの柔らかさに寄与する。この配合物は、対照と同様のフレーク状態、サクサクとした柔らかいテキスチャーを示し、製品がパレット上で容易に溶解されることを示すパイクラストとなった。パイ生地の水活性及び機械加工性は対照と同様であった。ベークトパイクラスト中の百分率飽和脂肪カロリーは対照における25.7%から実施例における10%に低減した。ベークトパイクラスト中の総脂肪は対照における32%から実施例における19%に低減した。
下記の表は4つのパイクラスト配合物中の物理化学及び感覚特性を説明している。手順に記載したとおり、少なくとも12時間、室温で二重クラスト付き充填アップルパイを解凍し、アップルフィリングを掻き出した後にパイクラストを評価した。
例4:感覚評価手順
Stankusらは、米国特許第5,576,043号明細書(参照により、その全体を本明細書中に取り込む)は、α化未変性デンプン、α化変性高アミロペクチンデンプン、乳化剤、ショートニング及び水の組み合わせを用いた、ベーカリー製品のためのショートニング代替物を教示している。表4に示すとおりの成分を用いて、このショートニング代替物を用いてパイを調製した。これは例1、2及び3と同一のペストリーフラワー、ショートニング、塩、及び、冷水を用いた。例1、2及び3のアルケニルコハク酸無水物置換デンプン、加熱湿分処理小麦粉及び植物油の代わりにショートニング代替物を用いた。定性的な評価は食べて、対照パイクラストと比較したテキスチャー、味及び食感に関して評価することを伴った。外観評価はパイ及びその特性を綿密に観察することを伴い、特性としては、対照及び本件の減量脂肪と比較したパイクラストのクラストカラー及び収縮が挙げられる。図3及び表3から理解されうるとおり、代替ショートニングにより、魅力的でない外観を有し、そして乾燥したタフなテキスチャーを有するパイが生産された。
Stankusらは、米国特許第5,576,043号明細書(参照により、その全体を本明細書中に取り込む)は、α化未変性デンプン、α化変性高アミロペクチンデンプン、乳化剤、ショートニング及び水の組み合わせを用いた、ベーカリー製品のためのショートニング代替物を教示している。表4に示すとおりの成分を用いて、このショートニング代替物を用いてパイを調製した。これは例1、2及び3と同一のペストリーフラワー、ショートニング、塩、及び、冷水を用いた。例1、2及び3のアルケニルコハク酸無水物置換デンプン、加熱湿分処理小麦粉及び植物油の代わりにショートニング代替物を用いた。定性的な評価は食べて、対照パイクラストと比較したテキスチャー、味及び食感に関して評価することを伴った。外観評価はパイ及びその特性を綿密に観察することを伴い、特性としては、対照及び本件の減量脂肪と比較したパイクラストのクラストカラー及び収縮が挙げられる。図3及び表3から理解されうるとおり、代替ショートニングにより、魅力的でない外観を有し、そして乾燥したタフなテキスチャーを有するパイが生産された。
本件はパイクラスト配合物におけるショートニングの30.28%(w/w)から10.22%(w/w)の低さまでの減量百分率の3つの例を提供する。詳細な配合を表1に示す。パイを調製するために使用される手順を図1に示す。ベークトパイクラストの物理化学及び感覚属性の比較を表2中に提供する。ベークトパイクラストの写真を図1に示す。
本件全体をとおして、種々の刊行物を参照している。これらの刊行物の開示を参照によりその全体を本明細書中に取り込み、本明細書中に記載されそして請求される本出願の日付において、当業者に知られていた技術の水準をより完全に記載する。本件の特定の実施形態を例示しそして記載してきたが、種々の他の変更及び修飾は本件の精神及び範囲から逸脱することなく行うことができることが当業者に明らかである。それゆえ、本件に範囲内に入るすべてのこのような変更及び修飾を、添付の特許請求の範囲において網羅することが意図される。
Claims (3)
- 約2%(w/w)〜約4%(w/w)のアルケニルコハク酸無水物置換デンプン、約3%(w/w)〜約8%(w/w)の加熱湿分処理小麦粉、約5%(w/w)〜約7%(w/w)の植物油、及び、約78%(w/w)〜約87%(w/w)の他の従来のベーキング成分を含む組成物。
- 約2%(w/w)〜約4%(w/w)の特別ブレンド、約5.5%(w/w)〜約7.5%(w/w)の植物油、及び、約88.5%(w/w)〜約92.5%(w/w)の他の従来のベーキング成分を含み、前記特別ブレンドは約38%(w/w)〜約48%(w/w)の無脂乾燥ミルク、約25%(w/w)〜約33%(w/w)のポリグリセロールエステル、約22%(w/w)〜約29%(w/w)の1種又は複数種の化学変性メイズデンプン、及び、約1.1%(w/w)〜約2.1%(w/w)のグアーガムから本質的になる、組成物。
- ベーキング後のパイクラストの形態の請求項1又は2記載の組成物。
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