JP2015029413A - スピンドルモータおよびディスク駆動装置 - Google Patents

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洋一 関井
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Abstract

【課題】スピンドルモータの軸方向の厚みを抑制しつつ、コイルから引き出された導線とベース部材との電気的接続を防止できるスピンドルモータを提供する。
【解決手段】スピンドルモータの静止部103は、径方向に広がる底部131bと、底部の外縁部から上側へ延びる壁部131cとを有する略カップ状のベース部材131を備えている。回路基板133は、ベース部材の下面に固定されている。ベース部材は、底部を軸方向に貫通する貫通孔131fを有する。ベース部材の開口縁部131hは、絶縁膜139に被覆されている。コイル138からの導線138aは、貫通孔を通り、絶縁膜の表面に沿って引き出され、回路基板に接続されている。このため、導線と開口縁部との電気的接続を防止しつつ、導線を回路基板へ導ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、スピンドルモータおよびディスク駆動装置に関する。
ハードディスク装置や光ディスク装置には、ディスクをその中心軸を中心として回転させるためのスピンドルモータが搭載されている。スピンドルモータは、装置のハウジングに固定される静止部と、ディスクを支持しつつ回転する回転部とを有する。スピンドルモータは、静止部と回転部との間に発生する磁束により中心軸を中心としたトルクを発生させ、静止部に対して回転部を回転させる。
静止部は、磁束を発生させるためのコイルを有する。コイルの巻線の端部は、スピンドルモータの外部に導出されて所定の基板に接続される。例えば、特開2005−210787号公報の段落0023には、コイルの巻線の端部がモータ外部側に導出され、フレキシブル配線基板のランドに半田で結線されることが、記載されている。
特開2005−210787号公報
特開2005−210787号公報のスピンドルモータでは、コイルの下方にフレキシブル配線基板が配置され、ベースおよびフレキシブル配線基板に形成された孔を介して、巻線の端部が導出されている。そして、当該孔の近傍に設けられたランドに、巻線の端部が半田で結線されている。
しかしながら、コイルの下方に基板および半田部を配置すると、基板および半田部の軸方向の厚みの分だけ、スピンドルモータの軸方向の厚みが増加する。このため、コイルの下方に基板および半田部を配置しつつ、スピンドルモータ全体の軸方向厚みを薄くしようとすると、ベースやコイルを、軸方向に薄く設計する必要がある。しかしながら、ベースの軸方向の寸法を小さくしようとすると、ベースが薄くなり、ベースの剛性が低下する。また、コイルの軸方向の寸法を小さくしようとすると、導線の巻回数が少なくなり、スピンドルモータを回転させるためのトルクが低下する。
一方、基板および半田部を、コイルの径方向外側の位置に配置しようとすると、コイルからベースの下方へ引き出された導線を、径方向外側の半田部へ導かなければならない。この際、導線とベースとが接触することで、導線の絶縁性の薄膜が不良になる虞がある。
本発明の目的は、スピンドルモータの軸方向の厚みを抑制しつつ、コイルから引き出された導線とベース部材との電気的接続を防止できるスピンドルモータを提供することである。
本願の例示的な第1発明のスピンドルモータは、
静止部と、
上下に延びる中心軸を中心として、前記静止部に対して回転自在に支持される回転部とを備え、
前記静止部は、
径方向に広がる底部、前記底部の外縁部から径方向外側かつ上方へ延びる壁部、前記壁部の外縁部から径方向外側に広がる外側平板部、および、前記底部を軸方向に貫通する貫通孔、を有する略カップ状のベース部材と、
複数の導線を有し、前記ベース部材に収容されたコイルと、
前記ベース部材の下面に固定され、前記コイルと電気的に接続された回路基板と、
前記底部の、前記貫通孔の下側の開口縁部を被覆する絶縁膜と、
を有し、
前記底部の下面は、前記貫通孔から前記回路基板側へ向けて延びる溝部を有し、
前記溝部の内部に、前記導線が収容され、
前記複数の導線が、前記貫通孔を通り、前記絶縁膜の表面に沿って引き出され、引き出された前記複数の導線が、前記溝部を通って延び、前記回路基板に接続されている。
本願の例示的な第2発明のスピンドルモータは、
静止部と、
上下に延びる中心軸を中心として、前記静止部に対して回転自在に支持される回転部とを備え、
前記静止部は、
径方向に広がる底部、前記底部の外縁部から径方向外側かつ上方へ延びる壁部、前記壁部の外縁部から径方向外側に広がる外側平板部、および、前記底部を軸方向に貫通する複数の貫通孔、を有する略カップ状のベース部材と、
複数の導線を有し、前記ベース部材に収容されたコイルと、
前記ベース部材の下面に固定され、前記コイルと電気的に接続された回路基板と、
前記底部の、前記複数の貫通孔のそれぞれの下側の開口縁部を被覆する絶縁膜と、
を有し、
前記底部の下面は、前記複数の貫通孔から前記回路基板側へ向けて延びる複数の溝部を有し、
前記複数の溝部の内部に、前記複数の導線が収容され、
前記複数の導線のそれぞれが、前記複数の貫通孔のそれぞれを通り、前記絶縁膜の表面に沿って引き出され、引き出された前記複数の導線のそれぞれが、前記複数の溝部のそれぞれを通って延び、前記回路基板に接続されている。
本願の例示的な第1発明および第2発明によれば、スピンドルモータの軸方向の厚みを抑制できる。また、導線と開口縁部との電気的接続を防止しつつ、導線を回路基板へ導ける。
図1は、スピンドルモータの部分縦断面図である。 図2は、ディスク駆動装置の縦断面図である。 図3は、スピンドルモータの縦断面図である。 図4は、静止部の部分縦断面図である。 図5は、静止部の部分縦断面図である。 図6は、スピンドルモータの部分下面図である。
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下では、中心軸に沿う方向を上下方向とし、ベース部材の底部に対してコイル側を上として、各部材の形状や位置関係を説明する。ただし、これは、あくまで説明の便宜のために上下方向を定義したものであって、本発明に係るスピンドルモータおよびディスク駆動装置の、使用状態における姿勢を限定するものではない。
<1.一実施形態に係るスピンドルモータ>
図1は、本発明の一実施形態に係るスピンドルモータ102の部分縦断面図である。図1に示すように、スピンドルモータ102は、静止部103と回転部104とを備えている。回転部104は、上下に延びる中心軸を中心として、静止部103に対して、回転自在に支持されている。
静止部103は、ベース部材131と、コイル138と、回路基板133と、絶縁膜139と、を有している。ベース部材131は、径方向に広がる底部131bと、底部131bの外縁部から上側へ延びる壁部131cとを有する略カップ状の部分を有している。また、ベース部材131は、底部131bを軸方向に貫通する貫通孔131fを有している。コイル138は、ベース部材131の略カップ状の部分に、収容されている。
回路基板133は、底部131bの径方向外側かつ上方の位置において、ベース部材131の下面に固定されている。すなわち、回路基板133は、ベース部材131の略カップ状の部分に収容された他部材と、軸方向に重ならない位置に、配置されている。これにより、スピンドルモータ102の軸方向の厚みが、抑制されている。回路基板133は、導線138aを介して、コイル138と電気的に接続されている。
貫通孔131fの下側開口に位置する、ベース部材131の開口縁部131hは、絶縁膜139に被覆されている。導線138aは、コイル138から、貫通孔131fを通り、絶縁膜139の表面に沿って、底部131bの下方へ引き出されている。そして、導線138aは、底部131bの径方向外側に引き出されて、回路基板133に接続されている。このため、開口縁部131hにおける導線138aとベース部材131との電気的接続を防止しつつ、導線138aを回路基板133へ導ける。
<2.より具体的な実施形態>
<2−1.ディスク駆動装置の構成>
続いて、本発明のより具体的な実施形態について説明する。
図2は、ディスク駆動装置1の縦断面図である。ディスク駆動装置1は、磁気ディスク12(以下、単に「ディスク12」という)を回転させつつ、ディスク12に対して情報の読み出しおよび書き込みを行う装置である。図2に示すように、ディスク駆動装置1は、装置ハウジング11、ディスク12、アクセス部13、およびスピンドルモータ2を備えている。
装置ハウジング11は、ディスク12、アクセス部13、およびスピンドルモータ2を内部に収容する筐体である。アクセス部13は、スピンドルモータ2に支持されたディスク12の記録面に沿ってヘッド13aを移動させて、ディスク12に対する情報の読み出しおよび書き込みを行う。なお、アクセス部13は、ディスク12に対して情報の読み出しおよび書き込みのいずれか一方のみを行うものであってもよい。
<2−2.スピンドルモータの構成>
続いて、上記のスピンドルモータ2の構成について説明する。図3は、スピンドルモータ2の縦断面図である。図3に示すように、スピンドルモータ2は、ディスク駆動装置1の装置ハウジング11に固定された静止部3と、ディスク12を支持しつつ中心軸9を中心として回転する回転部4とを備えている。
静止部3は、ベース部材31、ステータユニット32、回路基板33、スラストヨーク34、絶縁シート35、および静止軸受ユニット36を有している。
ベース部材31は、ディスク駆動装置1の装置ハウジング11(図2参照)の一部であり、装置ハウジング11の他の部位と一体に形成されている。ベース部材31は、円筒部31a、底部31b、壁部31c、および、外側平板部31dを有する。
円筒部31aは、底部31bの内縁部から上方へ突出した部位である。底部31bは、円筒部31aの下端部から径方向(中心軸9に直交する方向。以下同じ)外側へ広がる、略円板状の部位である。壁部31cは、底部31bの外縁部から、径方向外側かつ斜め上方へ向けて広がる部位である。また、外側平板部31dは、壁部31cの外縁部から、さらに径方向外側へ広がる部位である。
ベース部材31の底部31bおよび壁部31cは、上方へ開いた略カップ状の収容部31eを構成する。収容部31eの内部には、ステータユニット32、スラストヨーク34、絶縁シート35、および後述するロータマグネット43が収容されている。一方、回路基板33は、収容部31eの径方向外側に配置されている。このスピンドルモータ2では、ステータユニット32と回路基板33とは、軸方向に重ならず、これらがほぼ同等の高さ位置に配置されている。これにより、スピンドルモータ2全体の軸方向の厚みが、抑制されている。
なお、本実施形態では、ベース部材31と装置ハウジング11とが単一の部材に形成されているが、ベース部材31と装置ハウジング11とは、互いに異なる部材から構成されていてもよい。
ステータユニット32は、ステータコア37と、複数のコイル38と、を有する。ステータユニット32は、コイル38に与えられた駆動電流に応じて、磁束を発生させる機能を有する。ステータコア37は、円環形状のコアバック37aと、コアバック37aから径方向外側へ向けて突出した複数本のティース部37bと、を有する。コアバック37aは、ベース部材31の円筒部31aの外周面に固定されている。ステータコア37は、例えば、電磁鋼板を当該形状に複数打ち抜き、それらを軸方向(中心軸9に沿う方向。以下同じ)に積層することにより得られる。
コイル38は、ステータコア37の各ティース部37bの周囲に巻回された導線により、構成されている。コイル38は、ベース部材31の底部31bの上方に位置する。本実施形態のコイル38は、三相交流の各電流を供給するための3本の導線38aにより構成されている。3本の導線38aの入力側の端部は、底部31bに形成された貫通孔31fを介して、底部31bの下面側へ引き出されている。
回路基板33は、コイル38に対して駆動電流を与えるための電子回路を搭載した基板である。本実施形態の回路基板33は、柔軟に曲折可能なフレキシブルプリント基板(FPC)により構成されている。回路基板33は、ベース部材31の壁部31cの外側面から外側平板部31dの下面に、接着剤により固定されている。また、回路基板33の壁部31cに固定された部分には、半田部33aが形成されている。半田部33aには、コイル38から引き出された導線38aの入力側の端部が、接続されている。
本実施形態では、壁部31cの外側面は、径方向外側かつ上方へ向けて広がる傾斜面となっている。このため、底部31bの下面に対して壁部31cの外側面が急峻に立ち上がっている場合と比べて、壁部31cの外側面に、導線38aを緩やかに沿わせることができる。また、本実施形態では、回路基板33は、外側平板部31dに固定された部分ではなく、壁部31cに固定された部分に、半田部33aを有している。これにより、ベース部材31に対する導線38aの浮きが、より発生しにくくなっている。
スラストヨーク34は、ベース部材31の底部31bの上面に固定された、略環状の部材である。スラストヨーク34は、電磁鋼板(例えば珪素鋼板)、強磁性ステンレス鋼(例えばSUS430)、冷間圧延鋼板(例えばSPCC、SPCE)等の磁性体により形成されている。スラストヨーク34は、後述するロータマグネット43との間に発生する磁気的な吸引力により、回転部4を静止部3側に引き付け、回転部4の回転姿勢を安定させる役割を果たす。
絶縁シート35は、ベース部材31の底部31bと、コイル38との間に配置された、シート状の部材である。絶縁シート35は、例えば、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムにより形成されている。絶縁シート35は、ベース部材31の底部31bと、コイル38との電気的接続を防止する役割を果たす。絶縁シート35は、貫通孔31fに嵌合する略円筒状のシート筒部35aを有する。本実施形態では、絶縁シート35が介在することにより、ベース部材31の底部31bとコイル38とが、軸方向に接近可能となっている。これにより、スピンドルモータ2の軸方向の厚みが、さらに抑制されている。
静止軸受ユニット36は、回転部4側のシャフト41を回転自在に支持するための機構である。静止軸受ユニット36は、ベース部材31の円筒部31aの内側に固定されている。静止軸受ユニット36は、略円筒形状のスリーブ36aと、スリーブ36aの下部の開口を閉塞するキャップ36bとを有する。スリーブ36aの内周面とシャフト41の外周面との間には、潤滑オイルが充填されている。
回転部4は、シャフト41、ハブ42、およびロータマグネット43を有している。
シャフト41は、中心軸9に沿って上下方向に延びる略円柱形状の部材である。シャフト41は、スリーブ36aの内側に挿入され、静止軸受ユニット36に対して、回転自在に支持されている。ハブ42は、シャフト41に固定されて、シャフト41とともに回転する部材である。ハブ42は、ディスク12を支持する支持面を有する。
ロータマグネット43は、ハブ42に固定されている。ロータマグネット43は、中心軸9を中心とする円環形状をなしている。ロータマグネット43の内周面は、ステータコア37の複数のティース部37bの外周面と、径方向に対向する。また、ロータマグネット43の内周面は、N極とS極とが交互に配列された磁極面となっている。
このようなスピンドルモータ2において、回路基板33を介してコイル38に駆動電流を与えると、ステータコア37の複数のティース部37bに、径方向の磁束が発生する。そして、ティース部37bとロータマグネット43との間の磁束の作用により周方向のトルクが発生し、静止部3に対して回転部4が、中心軸9を中心として回転する。ハブ42に支持されたディスク12は、シャフト41およびハブ42とともに、中心軸9を中心として回転する。
<2−3.コイルから半田部までの導線の経路について>
続いて、コイル38から半田部33aまでの導線38aの経路について、さらに説明する。図4は、コイル38から半田部33aまでの導線38aの経路を含む、静止部3の部分縦断面図である。図5は、導線38aの経路の一部を、さらに拡大して示した縦断面図である。また、図6は、導線38aの経路を含むスピンドルモータ2の部分下面図である。
ベース部材31の底部31bには、軸方向に延びる貫通孔31fが形成されている。貫通孔31fは、コイル38の下方に位置する。また、ベース部材31の底部31bの下面には、径方向に延びる溝部31gが形成されている。貫通孔31fの下端部は、溝部31g内に開口している。溝部31gは、貫通孔31fの下方位置から、径方向外側、すなわち回路基板33側へ、延びている。
導線38aは、コイル38から、貫通孔31fを介して、溝部31g内へ、引き出されている。すなわち、導線38aは、コイル38および回路基板33の半田部33aより低い位置に、一旦引き出されている。導線38aは、溝部31gの内部を通って、径方向外側へ、導かれている。そして、導線38aは、底部31bの径方向外側かつ上方に位置する回路基板33の半田部33aに、半田にて接続されている。これにより、回路基板33とコイル38とが、電気的に接続されている。
本実施形態では、このように、下面側に引き出された導線38aが、溝部31gの内部に収容されている。これにより、底部31bの下方への導線38aの突出が抑制され、スピンドルモータ2の軸方向の厚みが、抑制されている。
溝部31gの内部および壁部31cの外側面には、絶縁膜39が形成されている。絶縁膜39は、導線38aとベース部材31との電気的接続を防止できる。絶縁膜39は、例えば、電着塗装により形成されたエポキシ系樹脂の膜とすればよい。底部31bの下面側へ引き出された導線38aは、絶縁膜39の表面に沿って、回路基板33側へ延びている。なお、コイル38から引き出された導線38a自体も、絶縁性の薄膜(図示省略)を有している。しかしながら、導線38aの絶縁性の薄膜は、何らかの要因により、損傷する場合がある。例えば、導線38aがベース部材に接触することにより、絶縁性の薄膜が損傷する場合がある。スピンドルモータ2は、ベース部材31を被覆する絶縁膜39を有しているため、導線38aの絶縁性の薄膜が損傷した場合にも、導線38aとベース部材31との絶縁性を維持できる。
貫通孔31fの内周面において、絶縁膜39は、絶縁シート35のシート筒部35aの下端部より上方の位置まで、形成されている。したがって、貫通孔31fを構成するベース部材31の内周面は、絶縁シート35と絶縁膜39とにより、実質的に覆われている。したがって、貫通孔31f内を通る導線38aは、貫通孔31fを構成するベース部材31の内周面と、直接的に接触することが防止される。また、このスピンドルモータ2では、絶縁シート35を底部31bの下面側まで延ばすのではなく、絶縁シート35より薄い絶縁膜39を、底部31bの下面側に設けている。これにより、スピンドルモータ2の軸方向の厚みが、さらに抑制されている。
絶縁膜39は、ベース部材31の開口縁部31hを被覆している。このため、開口縁部31hにおいて、導線38aが開口縁部31hに接触しても、導線38aと開口縁部31hを含むベース部材31との電気的接続が、防止される。また、導線38aの薄膜が損傷した場合であっても、開口縁部31hを被覆する絶縁膜39により、導線38aとベース部材31との電気的接続が防止される。
図5に示すように、開口縁部31hは、中心軸9を含む断面において、略円弧状となっている。このため、開口縁部31hにおける、導線38aを被覆する薄膜の損傷が、より抑制される。中心軸9を含む断面における開口縁部31hの曲率半径r1は、導線38aの直径d1より大きいことが、好ましい。このようにすれば、導線38aを、開口縁部31hに沿って、無理なく湾曲させることができる。したがって、導線38aを被覆する薄膜の損傷が、より抑制される。開口縁部31hの曲率半径r1は、導線38aの直径d1の2倍以上であれば、さらに好ましい。
また、溝部31g内における底部31bの下面と、壁部31cの外側面との境界に位置する角部31jも、絶縁膜39に被覆されている。このため、角部31jにおいて、導線38aが角部31jに接触しても、導線38aと角部31jを含むベース部材31との電気的接続が、防止される。また、導線38aの薄膜が損傷した場合であっても、角部31hを被覆する絶縁膜39により、導線38aとベース部材31との電気的接続が、防止される。
図5に示すように、角部31jは、中心軸9を含む断面において、略円弧状となっている。このため、角部31jにおける、導線38aを被覆する薄膜の損傷が、より抑制される。中心軸9を含む断面における角部31jの曲率半径r2は、導線38aの直径d1より大きいことが、好ましい。このようにすれば、導線38aを、角部31jに沿って、無理なく湾曲させることができる。したがって、導線38aを被覆する薄膜の損傷が、より抑制される。角部31jの曲率半径r2は、導線38aの直径d1の2倍以上であれば、さらに好ましい。
また、本実施形態では、溝部31g内における底部31bの下面も、絶縁膜に被覆されている。このため、開口縁部31hと角部31jとの間において、溝部31g内に収容された導線38aと、溝部31g内における底部31bの下面との、電気的接続が防止される。また、これにより、導線38aを、溝部31g内における底部31bの下面に、より一層近づけることができる。したがって、溝部31gの軸方向の深さd2を、浅くすることができる。その結果、スピンドルモータ2の軸方向の厚みが、さらに抑制される。なお、導線38aは、底部31bの下面と、接触してもよく、また僅かな隙間を介し対向していてもよい。
溝部31gの軸方向の深さd2は、導線38aの直径d1より深いことが、好ましい。導線38aを、溝部31gからはみ出すことなく、回路基板33側へ導ける。また、本実施形態のスピンドルモータ2では、溝部31gの軸方向の深さd2は、導線38aの直径d1と、回路基板33の厚みd4との和より、浅く設定されている。そして、回路基板33は、ベース部材31の底部31bの下面には配置されず、底部31bより径方向外側の位置に、配置されている。これにより、スピンドルモータ2の軸方向の厚みが、さらに抑制されている。
また、本実施形態では、溝部31gの側面も、絶縁膜39に被覆されている。このため、溝部31g内に収容された導線38aと、溝部31gの側面との、電気的接続が防止される。また、これにより、導線38aを、溝部31gの側面に、より一層近づけることができる。したがって、溝部31gの幅d3を、狭小化できる。溝部31gの幅d3が狭小化されれば、ベース部材31の全体的な厚みが向上するので、ベース部材31の剛性が向上する。
本実施形態では、導線38aは、コイル38から半田部33aまで、ほぼ弛みのない状態で、延びている。つまり、導線38aには、張力が掛けられている。これにより、導線38aの浮きが防止されている。ただし、導線38aに張力が掛かっていると、導線38aがベース部材31に接触する可能性がある。しかし、本実施形態では、絶縁膜39により、導線38aとベース部材31との電気的接続が、防止される。
また、本実施形態では、導線38aは、溝部31g内において、接着剤40により、ベース部材31に固定されている。これにより、導線38aの浮きがさらに防止され、導線38aが、絶縁膜39以外の部位に接触してしまうことが、抑制される。接着剤40は、貫通孔31fを封止するとともに、絶縁シート35のシート筒部35aを、ベース部材31に固定する。
表1は、エポキシ系樹脂を用いた電着塗装膜の絶縁性についての試験結果を示している。表1の試験では、アルミニウム合金製の試料の表面に、エポキシ系樹脂を用いた電着塗装膜を形成し、電着塗装膜上に配置した電極と試料との間に、0.1kV〜0.5kVの電圧Vを掛けた。電着塗装膜の膜厚は、10μmとした。表中の「○」は、電極と試料との間で、十分に絶縁が確保されていたことを示す。表中の「△」は、電極と試料との間の絶縁が不十分であったことを示す。表1には、3回の試行♯1〜♯3の結果が示されている。
Figure 2015029413
表1の結果を参照すると、絶縁膜39が、エポキシ系樹脂を用いた電着塗装膜である場合には、その膜厚を10μm以上とすれば、0.3kV以下の電圧に対して、十分に絶縁を確保できることが分かる。ベース部材31と導線38aとの間に掛かる電圧は、一般的に0.3kV未満であると想定される。したがって、絶縁膜39の膜厚d5は、10μm以上であれば、ベース部材31と導線38aとの電気的接続を、十分に防止できると言える。なお、絶縁膜39の膜厚d5は、より厚いほど、絶縁の確実性は増す。したがって、絶縁膜39の膜厚d5は、15μm以上であれば、より好ましく、20μm以上であれば、さらに好ましい。
一方、絶縁膜39が、エポキシ系樹脂を用いた電着塗装膜である場合には、その膜厚が大きすぎると、電着塗装による絶縁膜39の定着が、不十分となる場合がある。このため、絶縁膜39の膜厚は、30μm以下であることが、好ましい。
<3.変形例>
以上、本発明の例示的な実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。
絶縁膜39を構成する材料は、上記のようなエポキシ系樹脂であってもよく、他の一例として、アクリル系樹脂であってもよい。また、絶縁膜39の形成方法は、上記のような電着塗装であってもよく、他の一例として、静電塗装であってもよい。
また、上記の実施形態のように、3本の導線38aが、共通の貫通孔31fおよび溝部31gを通って回路基板33側へ延びていてもよく、3本の導線38aに、それぞれ固有の貫通孔31fおよび溝部31gが、設けられていてもよい。ただし、共通の貫通孔31fおよび溝部31gに、3本の導線38aを通す方が、ベース部材31の剛性の損失を抑えることができる点において、好ましい。なお、コイル38から引き出される導線38aの数は、1〜2本であってもよく、4本以上であってもよい。
ベース部材31の開口縁部31hは、上記の実施形態のように、中心軸9を含む断面において円弧状に面取りされた形状であってもよく、他の一例として、同断面において直線状に面取りされた形状であってもよい。また、底部31bの下面と、壁部31cの外側面との境界に位置する角部31jも、上記の実施形態のように、中心軸9を含む断面において円弧状に面取りされた形状であってもよく、他の一例として、同断面において直線状に面取りされた形状であってもよい。
また、本発明は、磁気ディスク以外のディスク、例えば、光ディスクを回転させるスピンドルモータや、当該スピンドルモータを備えるディスク駆動装置に、適用されてもよい。
本発明は、スピンドルモータおよびディスク駆動装置に利用できる。
1 ディスク駆動装置
2,102 スピンドルモータ
3,103 静止部
4,104 回転部
9 中心軸
11 装置ハウジング
12 ディスク
13 アクセス部
31,131 ベース部材
31a 円筒部
31b,131b 底部
31c,131c 壁部
31d 外側平板部
31e 収容部
31f,131f 貫通孔
31g 溝部
31h,131h 開口縁部
31j 角部
32 ステータユニット
33,133 回路基板
33a 半田部
34 スラストヨーク
35 絶縁シート
36 静止軸受ユニット
37 ステータコア
38,138 コイル
38a,138a 導線
39,139 絶縁膜
40 接着剤
41 シャフト
42 ハブ
43 ロータマグネット

Claims (9)

  1. 静止部と、
    上下に延びる中心軸を中心として、前記静止部に対して回転自在に支持される回転部とを備え、
    前記静止部は、
    径方向に広がる底部、前記底部の外縁部から径方向外側かつ上方へ延びる壁部、前記壁部の外縁部から径方向外側に広がる外側平板部、および、前記底部を軸方向に貫通する貫通孔、を有する略カップ状のベース部材と、
    複数の導線を有し、前記ベース部材に収容されたコイルと、
    前記ベース部材の下面に固定され、前記コイルと電気的に接続された回路基板と、
    前記底部の、前記貫通孔の下側の開口縁部を被覆する絶縁膜と、
    を有し、
    前記底部の下面は、前記貫通孔から前記回路基板側へ向けて延びる溝部を有し、
    前記溝部の内部に、前記導線が収容され、
    前記複数の導線が、前記貫通孔を通り、前記絶縁膜の表面に沿って引き出され、引き出された前記複数の導線が、前記溝部を通って延び、前記回路基板に接続されているスピンドルモータ。
  2. 静止部と、
    上下に延びる中心軸を中心として、前記静止部に対して回転自在に支持される回転部とを備え、
    前記静止部は、
    径方向に広がる底部、前記底部の外縁部から径方向外側かつ上方へ延びる壁部、前記壁部の外縁部から径方向外側に広がる外側平板部、および、前記底部を軸方向に貫通する複数の貫通孔、を有する略カップ状のベース部材と、
    複数の導線を有し、前記ベース部材に収容されたコイルと、
    前記ベース部材の下面に固定され、前記コイルと電気的に接続された回路基板と、
    前記底部の、前記複数の貫通孔のそれぞれの下側の開口縁部を被覆する絶縁膜と、
    を有し、
    前記底部の下面は、前記複数の貫通孔から前記回路基板側へ向けて延びる複数の溝部を有し、
    前記複数の溝部の内部に、前記複数の導線が収容され、
    前記複数の導線のそれぞれが、前記複数の貫通孔のそれぞれを通り、前記絶縁膜の表面に沿って引き出され、引き出された前記複数の導線のそれぞれが、前記複数の溝部のそれぞれを通って延び、前記回路基板に接続されているスピンドルモータ。
  3. 請求項1または2に記載のスピンドルモータにおいて、
    前記開口縁部が、面取りされた形状を有しているスピンドルモータ。
  4. 請求項3に記載のスピンドルモータにおいて、
    前記開口縁部が、中心軸を含む断面において、前記導線の直径より大きい曲率半径を有する略円弧状であるスピンドルモータ。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載のスピンドルモータにおいて、
    前記溝部内における前記底部の下面、および、前記溝部の側面が、さらに前記絶縁膜によって被覆されているスピンドルモータ。
  6. 請求項5に記載のスピンドルモータにおいて、
    前記溝部の軸方向の深さは、前記回路基板の厚みと、前記導線の直径との和より、小さいスピンドルモータ。
  7. 請求項5または請求項6に記載のスピンドルモータにおいて、
    前記導線が、接着剤により、前記ベース部材の前記溝部に固定されているスピンドルモータ。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれかに記載のスピンドルモータにおいて、
    前記絶縁膜は、エポキシ系電着塗装膜であり、
    前記絶縁膜の厚みは、少なくとも10μmであるスピンドルモータ。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれかに記載のスピンドルモータと、
    前記スピンドルモータの前記回転部に支持されたディスクに対し、情報の読み出しおよび書き込みの少なくとも一方を行うアクセス部と、
    前記スピンドルモータおよび前記アクセス部を収容するハウジングと、
    を備えたディスク駆動装置。
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